JP5954070B2 - 半導体装置 - Google Patents

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Description

本発明は、半導体装置に関する。
近年、半導体装置(LSI)の低消費電力化の要求がより一層強くなってきている。そこで、LSI内部を複数の回路部分(回路ブロック)に分割し、負荷が軽くなった回路は動作周波数を下げて消費電力を低減することが行われる。
図1は、回路部分ごとに動作周波数を変更可能にしたLSIの概略構成と動作を示す図であり、(A)が回路の概略構成を、(B)が動作を示すタイムチャートである。
図1の(A)に示すように、LSI10は、第1回路ブロック11Aおよび第2回路ブロック11Bを含む複数の回路ブロックと、電力制御回路(PMU: Power Management Unit)12と、を有する。PMU12は、第1回路ブロック11Aにはクロックckaを、第2回路ブロック11Bにはクロックckbを供給する。PMU12は、システムクロックclkを分周して動作クロックを発生し、各回路ブロックの負荷状態に対応して指示されるクロックモードに応じて各回路ブロックに供給するクロックckaおよびckbを変化させる。このように、PMU12は、必要な処理速度を維持しながら電力消費を低減するように各回路ブロックを制御する。
図1の(B)は、第1回路ブロック11Aの動作状態の変化例を示す。例えば、第1回路ブロック11Aは、100〜400MHzの動作周波数で動作し、短時間に多量のデータを処理する高負荷状態では400MHzの動作周波数で動作し、比較的長時間に少量のデータを処理する低負荷状態では100MHzの動作周波数で動作する。言い換えれば、第1回路ブロック11Aに供給されるクロックckaは、負荷が大きい場合には高周波数となり、負荷が小さい場合には低周波数となる。第1回路ブロック11Aの消費電力は、400MHzで動作する時の方が、100MHzで動作する時より大きくなる。
同様に、第2回路ブロック11Bは、負荷に応じて50〜200MHzの動作周波数で動作する。
図1に示したLSIは、各回路ブロックに供給するクロック周波数を変化させるが、各回路ブロックに供給する電源電圧は一定(図1の(B)では1.2V)である。
回路ブロックの消費電力は、動作周波数に応じて変化するが、供給される電源電圧に応じても変化する。そこで、回路ブロックの負荷状況に応じて、動作周波数だけでなく、積極的に供給電圧を下げて低電力化するという技術が採用される例が多くなってきている。このような技術はDVFS(Dynamic Voltage and Frequency Scaling)技術と呼ばれる。
図2は、DVFS技術を適用したLSIの概略構成と動作を示す図であり、(A)がLSIの概略構成を、(B)が動作を示すタイムチャートである。
図2の(A)に示すように、LSI10は、第1回路ブロック11Aおよび第2回路ブロック11Bを含む複数の回路ブロックと、PMU12と、VREF発生回路16と、を有する。
第1回路ブロック11Aは、降圧回路(LDO: Low Drop Out regulator)15Aを有する。第2回路ブロック11Bは、LDO回路15Bを有する。VREF発生回路16は、LDO15Aおよび15Bに供給する参照電位VREFを発生する。PMU12は、第1回路ブロック11Aにクロックckaを供給すると共に、供給電圧の制御信号caをLDO15Aに供給する。また、PMU12は、第2回路ブロック11Bにクロックckbを供給すると共に、供給電圧の制御信号cbをLDO15Bに供給する。PMU12は、外部からのDVFSモードで指示される各回路ブロックの負荷状態に応じて供給するクロックの周波数および供給する電圧を変化させ、必要な処理速度を維持しながら電力消費を低減するように各回路ブロックを制御する。
DVFS技術を適用する場合、回路ブロックごとにLSIの外部から電源電圧を印加すると、LSI以外の部品点数が多くなり、コスト増加を招く。そのため、図2の(A)に示すように、LSI10内部に、回路ブロックに対応して降圧回路(LDO)を搭載することにより、外部電源は単一にしてLSI内部で様々な電圧を発生させ、各回路へ必要な電圧を供給する機構を採用するのが一般的である。
図2の(B)は、第1回路ブロック11Aの動作状態の変化例を示す。例えば、第1回路ブロック11Aは、100〜400MHzの動作周波数および0.8V〜1.2Vの供給電圧で動作する。第1回路ブロック11Aは、高負荷状態では、1.2Vの供給電圧および400MHzの動作周波数で動作し、低負荷状態では、0.8Vの供給電圧および100MHzの動作周波数で動作する。
同様に、第2回路ブロック11Bは、負荷に応じて50〜200MHzの動作周波数および0.8V〜1.2Vの供給電圧で動作する。
したがって、PMU12は、外部から指示される各回路ブロックの負荷状態を示すDVFSモードに応じて、各回路ブロックに供給するクロック周波数および供給電圧の制御信号を出力する。具体的には、PMU12は、第1回路ブロック11Aが高負荷状態の時には、400MHzのckaを供給すると共に、供給電圧を1.2VにするようにLDO15Aを制御するcaを供給する。また、PMU12は、第1回路ブロック11Aが低負荷状態の時には、100MHzのckaを供給すると共に、供給電圧を0.8VにするようにLDO15Aを制御するcaを供給する。第2回路ブロック11Bについても同様である。
図2の(B)において、破線は、低負荷状態時に供給電圧を1.2Vに維持した場合を示し、低負荷状態時に供給電圧を1.2Vから0.8Vに変化させることにより、消費電力は1.2Vの場合より33%減少する。
図3は、図1のクロック周波数のみを変化させる場合およびDVFS技術を適用した場合の、第1回路ブロック11Aの負荷に応じたクロック周波数および供給電圧の変化を示す図である。
図3の(A)に示すように、図1のクロック周波数のみを変化させる場合には、供給電圧は1.2Vで固定であり、第1回路ブロック11Aがその負荷を処理できる必要最小限のクロック周波数を図3の(A)のようにクロックモードごとに割り振る。そして、PMU12は、負荷に対応したクロックモードに応じて、第1回路ブロック11Aに供給するクロック周波数を変化させる。具体的には、クロック周波数を、高負荷の時には400MHzに、中負荷の時には200MHzに、低負荷の時には100MHzに、無負荷の時には0MHz(すなわちクロックを供給しない)に、変化させる。
DVFS技術を適用した場合には、負荷に対応したDVFSモードに応じて、第1回路ブロック11Aに供給するクロック周波数を変化させると共に、LDO15Aを制御して供給電圧を変化させる。そのため、図3の(B)に示すように、第1回路ブロック11Aが各クロック周波数で動作できる必要最小限の供給電圧値をDVFSモードごとに割り振る。つまり、第1回路ブロック11Aにかかる負荷状態の変化に応じて、トータルとして低電力化できるように、各DVFSモードでクロック周波数と供給電圧の組合せを設定しておく。具体的には、クロック周波数については、高負荷の時には400MHzに、中負荷の時には200MHzに、低負荷の時には100MHzに、無負荷の時には0MHz(すなわちクロックを供給しない)に、変化させる。そして、供給電圧については、高負荷の時には1.2Vに、中負荷の時には1.0Vに、低負荷の時には0.8Vに、無負荷の時には0.8V以下に、変化させる。
図3の(C)は、横軸をクロック周波数、縦軸を供給電圧とした座標において、上記の制御による制御点を示した図であり、黒丸が図3の(A)のクロック周波数のみを変化させる場合を、白丸が図3の(B)のDVFS技術を適用した場合を示す。範囲Xは、回路が動作可能な範囲を示す。
図3の(C)の回路が動作可能な範囲では、下限の境界線に近いほど消費電力が少ない。そのため、消費電力を低減するには、制御点が動作可能な範囲の下限に近くなるように制御することが望ましい。図3の(A)の供給電圧を1.2Vに固定する場合には、クロック周波数が400MHzの時には制御点が動作可能な範囲の下限に近いが、200MHzおよび100MHzの時には制御点は動作可能な範囲の下限から離れる。
これに対して、DVFS技術を適用した場合には、クロック周波数が200MHzの時に供給電圧が1.0Vに、100MHzの時に供給電圧が0.8Vになり、制御点は動作可能な範囲の下限に近くなる。なお、無負荷の状態では、供給電圧を0Vにし、クロック周波数が0MHz、すなわちクロックを供給しない状態にする。この状態は、動作可能な範囲外であるが、回路ブロックが動作しない状態であり、特に問題を生じない。
上記のように、DVFS技術を適用するには、様々な供給電圧値を生成し、各回路ブロックへ供給する機構が必要であり、LDO15Aおよび15Bが、PMU12の制御に応じて供給電圧値を変化させる。
近年、更なる低電力化のため、図2に示した外部から印加される電源電圧が1.2Vという高い電圧ではなく、0.5V程度という極めて低い電源電圧を印加するようになっており、そのような条件で動作するLDOが望まれている。
図4は、これまで提案されているLDOの回路例を示す図であり、LDOにより電源電圧が供給される回路ブロックを一緒に示している。
図4の(A)は、アナログ型LDO20の回路図である。例えば、図2における第1回路ブロック11Aが回路ブロック11に、LDO15Aがアナログ型LDO20に対応する。アナログ型LDO20は、回路ブロック11に対応して外部に設けられるように示しているが、回路の一部として設けてもよい。
アナログ型LDO15Aは、供給トランジスタ21と、差動アンプ22と、可変抵抗23および24と、を有する。供給トランジスタ21は、電圧VDDの高電位側グローバル電源線25と回路ブロック11のローカル電源線26との間に設けられたPMOSトランジスタであり、ゲートに差動アンプ22の出力GAが印加される。可変抵抗23および24は、ローカル電源線26と電圧VSS(0V)の低電位側電源線27の間に直列に接続され、ローカル電源線26の電圧VDDMAとVSSの分圧を出力する可変分圧回路を形成する。可変抵抗23および24は、DVFSモードに応じて、抵抗値が異なる。言い換えれば、可変分圧回路は、DVFSモードに応じて抵抗比が変更可能である。差動アンプ22は、可変分圧回路の出力する分圧MONAを、図2のVREF発生回路16の出力する参照電位VREFとの差分に応じた出力GAを生成する。なお、参照符号Cは、VDDMAの間の容量を示す。
差動アンプ22は、回路ブロック11への供給電圧VDDMAとVSSの分圧を参照電位VREFと比較し、VDDMAが、回路ブロック11が動作するために必要最小限な電圧値(目標値)より高いか否かをアナログ的に電位比較する。そして、その比較結果に応じて、VDDMAが目標値よりも低ければ、供給トランジスタ21の供給電流量を増やすように出力GAをアナログ的に制御し、VDDMAが目標値よりも高ければ、逆に供給電流量を減らすようにGAをアナログ的に制御する。これにより、VDDMAは、常に目標値に保持される。ここで、目標値が、DVFSモードによって異なるため、上記のように、可変抵抗23および24の抵抗値がDVFSモードに応じて変更され、可変分圧回路の抵抗比が変更可能になっている。したがって、LDO15Aは、DVFSモードごとに設定された目標値に向かってVDDMAを変化させて、目標値に保持するため、動的な供給電圧の変更が実現できる。
アナログ型LDOは、外部から印加される電源電圧VDDが1.2V程度の場合に現在でも広く使用されているLDOである。
しかしながら、近年、消費電力を一層低減するため、電源電圧VDDを0.5V程度に低下することが行われており、VDDMAは0.4V程度になり、VREFは0.25Vに設定する。VDDが0.5Vにも低下すると、LDO15Aを形成するトランジスタの閾値が0.4V〜0.5Vにあるため、サブスレッショルド領域(VDDが閾値以下になる領域)に入り、アナログ的なゲート電位制御を精度良く行うことが困難になってくる。
そこで、デジタル型LDOが提案されている。
図4の(B)は、デジタル型LDO30の回路図であり、LDO30により電源電圧が供給される回路ブロックを一緒に示している。例えば、図2における第1回路ブロック11Aが回路ブロック11に、LDO15Aがデジタル型LDO30に対応する。デジタル型LDO30も、回路ブロック11の一部として設けてよい。
デジタル型LDO30の基本的な構成および動作は、図4の(A)のアナログ型LDO20と同じであるが、次の点が異なる。
(1)供給トランジスタ21が、並列に接続された複数の供給トランジスタ21A、21B、21C、…で形成される。
(2)差動アンプ22が、比較結果を0または1のデジタル値として出力するコンパレータ28で置き換えられる。
(3)コンパレータ28の出力に応じて、複数の供給トランジスタ21A、21B、21C、…のオン・オフを制御するコントローラ29が設けられる。
VDDMAが目標値よりも低ければ、例えばコンパレータ28は0を出力し、コントローラ29は、複数の供給トランジスタ21A、21B、21C、…のオン数を増やして供給電流量を増やすように制御する。逆に、VDDMAが目標値よりも高ければ、コンパレータ28が1を出力し、コントローラ29は、複数の供給トランジスタ21A、21B、21C、…のオン数を減らすことによって供給電流量を減らすように制御する。
このようなデジタル制御に変更することによって、0または1の誤動作を起こさない程度のVDDレベルであればLDOとして動作するようになるため、アナログ型LDOよりも低いVDDで正確に動作する。
特開2011−066791号公報
"0.5-V Input Digital LDO with 98.7% Current Efficiency and 2.7-μA Quiescent Current in 65nm CMOS", Yasuyuki Okuma, et al., Custom Integrated Circuits Conference (CICC), Sep.19-22, 2010 "13% Power Reduction in 16b Integer Unit in 40nm CMOS by Adaptive Power Supply Voltage Control with Parity-Based Error Prediction and Detection (PEPD) and Fully Integrated Digital LDO", Koji Hirairi, et al., International Solid-State Circuits Conference (ISSCC), Feb.19-23, 2012
しかしながら、更にVDDが0.5V以下の低電圧になってくると、コンパレータ28が2つの比較電位の微妙な高低を判断することが困難になってくる領域にかかってくるため、やはり正確な判定が行えないことが問題となる。また、アナログ型LDOやデジタル型LDOに関わらず、電位比較のための参照電位VREFをノイズから保護するための容量素子や、分圧回路を構成する抵抗素子が必要になることも、チップ占有面積の増加という面で問題となっていた。
実施形態によれば、VDDが0.5V以下の低電圧でも正確に動作するDVFS技術を適用した半導体装置が実現される。
発明の第1の観点によれば、半導体装置は、複数の回路部分と、外部から供給される電源電圧を供給するグローバル電源と、複数の回路部分のローカル電源とグローバル電源を接続する複数の電源供給回路と、複数のローカル電源制御回路と、を有する。複数のローカル電源制御回路は、複数の回路部分に対応して設けられ、複数の回路部分のローカル電源の電圧値が所望の値になるように複数の電源供給回路を制御する。複数の電源供給回路のそれぞれは、離散化された複数の供給スイッチを有する。複数のローカル電源制御回路のそれぞれは、遅延モニタ回路と、スイッチ制御回路と、を有する。遅延モニタ回路は、ローカル電源の電圧値の変化に応じて遅延量が変化する遅延パスを有し、遅延パスの遅延量に応じて出力の論理値が変化する。スイッチ制御回路は、遅延モニタ回路の出力の論理値に基づいて離散化された複数の供給スイッチのオン数を制御する。
実施形態によれば、低電源電圧でも、各回路部分のローカル電源の電圧値が目標値に対して高いか低いかを正確に判定して、判定結果に基づいて離散化された複数の供給スイッチを正確に制御するので、DVFS技術を安定して実行する半導体装置が実現される。
図1は、回路部分ごとに動作周波数を変更可能にしたLSIの概略構成と動作を示す図であり、(A)が回路の概略構成を、(B)が動作を示すタイムチャートである。 図2は、DVFS技術を適用したLSIの概略構成と動作を示す図であり、(A)が回路の概略構成を、(B)が動作を示すタイムチャートである。 図3は、図1のクロック周波数のみを変化させる場合およびDVFS技術を適用した場合の、第1回路ブロックの負荷に応じたクロック周波数および供給電圧の変化を示す図である。 図4は、これまで提案されているLDOの回路例を示す図である。 図5は、第1実施形態の半導体装置(LSI)の概略構成を示す図である。 図6は、第1実施形態におけるLDOの回路図である。 図7は、LDOにおける制御処理を説明する図である。 図8は、遅延モニタ回路の回路例を示す図であり、(A)が回路図を、(B)がEXORゲートの動作の真理値表を示す。 図9は、遅延モニタ回路の動作例を示すタイムチャートであり、(A)がVDDMAが高く遅延が少ない場合を、(B)がVDDMAが低く遅延が大きい場合を、示す。 図10は、コントローラを示す図であり、(A)はコントローラの構成例を示し、複数(ここでは7個)の供給トランジスタを合わせて示しており、(B)は、コントローラの動作を示す図である。 図11は、図10のコントローラの動作を示すタイムチャートである。 図12は、第2実施形態の半導体装置におけるLDOの回路図である。 図13は、第2実施形態のLDOにおける制御処理を説明する図である。 図14は、第2実施形態におけるコントローラを示す図であり、(A)はコントローラの構成例を示し、複数(ここでは7個)の供給トランジスタを合わせて示しており、(B)は、コントローラの動作を示す図である。 図15は、図14のコントローラの動作を示すタイムチャートである。 図16は、第3実施形態の半導体装置におけるLDOの回路図である。 図17は、第3実施形態におけるコントローラを示す図であり、(A)はコントローラの構成例を示し、複数(ここでは7個)の供給トランジスタを合わせて示しており、(B)は、コントローラの動作を示す図である。 図18は、図17のコントローラの動作を示すタイムチャートである。 図19は、第4実施形態の半導体装置におけるLDOの回路図である。 図20は、第4実施形態におけるコントローラを示す図であり、(A)はコントローラの構成例を示し、複数(ここでは7個)の供給トランジスタを合わせて示しており、(B)は、コントローラの動作を示す図である。 図21は、図20のコントローラの動作を示すタイムチャートである。 図22は、第5実施形態の半導体装置におけるLDOの回路図である。 図23は、第5実施形態のLDOにおける制御処理を説明する図である。 図24は、第5実施形態におけるコントローラの動作を示すタイムチャートである。 図25は、第1実施形態の半導体装置のLDOで、クロックのサイクルタイムを減少させた場合のLDOにおける制御処理を説明する図である。 図26は、第1実施形態の半導体装置のLDOで、クロックのサイクルタイムを減少させた場合のコントローラの動作を示すタイムチャートである。 図27は、第1実施形態の半導体装置のLDOで、クロックのサイクルタイムを増加させた場合のLDOにおける制御処理を説明する図である。 図28は、第1実施形態の半導体装置のLDOで、クロックのサイクルタイムを増加させた場合のコントローラの動作を示すタイムチャートである。 図29は、第4実施形態の半導体装置のLDOで、クロックの周波数が上昇(サイクルタイムを減少)させた場合のコントローラの動作を示すタイムチャートである。
図5は、第1実施形態の半導体装置(LSI)の概略構成を示す図である。
図5に示すように、第1実施形態のLSI10は、第1回路ブロック11Aおよび第2回路ブロック11Bを含む複数の回路ブロックと、PMU12と、を有する。
第1回路ブロック11Aは、降圧回路(LDO: Low Drop Out regulator)40Aを有する。第2回路ブロック11Bは、LDO40Bを有する。PMU12は、第1回路ブロック11Aにクロックckaを供給すると共に、供給電圧の制御信号caをLDO40Aに供給する。また、PMU12は、第2回路ブロック11Bにクロックckbを供給すると共に、供給電圧の制御信号cbをLDO40Bに供給する。PMU12は、外部からのDVFSモードで指示される各回路ブロックの負荷状態に応じて供給するクロックの周波数および供給する電圧を変化させ、必要な処理速度を維持しながら電力消費を低減するように各回路ブロックを制御する。
以上の通り、第1実施形態のLSI10は、図2に示したLSIと類似の構成を有し、VREF発生回路16が設けられていないこと、およびLDO40AおよびLDO40Bの構成がLDO15AおよびLDO15Bとは異なる。LDO40Aを除く第1回路ブロック11A、LDO40Bを除く第2回路ブロック11BおよびPMU12は、図2と同様であるので、説明は省略する。また、LDO40AおよびLDO40Bは、類似の構成を有し、以下LDO40として説明する。
図6は、第1実施形態におけるLDO40の回路図であり、LDO40により電源電圧が供給される回路ブロック11を一緒に示している。以下のLDO40の回路図でも、回路ブロック11を一緒に示す場合がある。LDO40例えば、図5における第1回路ブロック11Aが回路ブロック11に、LDO15AがLDO40に対応する。LDO40は、回路ブロック11の一部として設けてもよい。
第1実施形態におけるLDO40は、複数の供給トランジスタ21A、21B、21C、…と、遅延モニタ回路41と、コントローラ42Aと、を有する。
複数の供給トランジスタ21A、21B、21C、…は、電圧VDDの高電位側電源線25と回路ブロック11のローカル電源線26との間に並列に設けられたPMOSトランジスタである。複数の供給トランジスタ21A、21B、21C、…は、ゲートに印加されるコントローラ44Aからの制御信号によりオン・オフ制御される。回路ブロック11の負荷状態によるが、複数の供給トランジスタ21A、21B、21C、…のオン数が増加すると回路ブロック11のローカル電源線26の電圧VDDMAが上昇し、オン数が減少するとVDDMAが下降するのが基本的な動作である。言い換えれば、LDO40は、回路ブロック11を動作可能領域に入れるにあたって、VDDMAを必要最小限の供給電圧値に設定させるようにデジタル制御する。
遅延モニタ回路41は、回路ブロック11内部の動作周波数の限界を決めているクリティカルパスの遅延を模擬したクリティカルパスモニタを有し、回路ブロック11と同じローカル電源線26に接続され、電圧VDDMAが印加される。遅延モニタ回路41の出力であるモニタ出力信号warは、クリティカルパスモニタの遅延が正常に動作する範囲内であるかに応じて0または1に変化するデジタル信号である。具体的には、モニタ出力信号warは、電圧VDDMAが正常に動作する範囲内であれば1であり、正常に動作する範囲を超えていれば0になる。このように、遅延モニタ回路41の出力(モニタ出力信号war)は、0または1の論理値で、ローカル電源の電圧値の変化に応じてクリティカルパスモニタの遅延量が正常に動作する範囲内であるか否かにより変化する。
コントローラ42Aは、遅延モニタ回路41の出力に応じて、複数の供給トランジスタ21A、21B、21C、…のオン数を制御する。具体的には、コントローラ42Aは、モニタ出力信号warが1であればオン数を減少し、モニタ出力信号warが0であればオン数を増加する、ように制御を行う。
図7は、LDO40における制御処理を説明する図である。図7において、横軸は電源電圧VDDMAであり、縦軸は回路ブロック11のクリティカルパスの遅延量である。後述するように、クリティカルパスモニタは、回路ブロック11のクリティカルパスを模擬しているが、同じ遅延量を生じる回路ではない。クリティカルパスモニタは、回路ブロック11のクリティカルパスの遅延量よりも若干大きくなるような遅延量を発生するように設定される。図7では、回路ブロック11のクリティカルパスの遅延量とクリティカルパスモニタの遅延量を直接比較可能なように、クリティカルパスモニタの遅延量を正規化して示している。これは他の図でも同じである。図7において、参照符号Pは、VDDMAが変化した時の回路ブロック11におけるクリティカルパスの遅延量の変化曲線を示す。ckaのサイクルタイムが図7の参照符号CLで示したレベルである場合、クリティカルパスの遅延量がckaのサイクルタイム以下でないと回路ブロック11が正常動作しなくなるため、参照符号CLで示すレベル以下であることが要求される。参照符号Qは、VDDMAが変化した時に、クリティカルパスモニタの遅延量を示す変化曲線である。参照符号CLで示すレベルが変化曲線Qより上側であれば遅延量に余裕があるためwar=1が出力され、供給トランジスタを減少させてVDDMAを下げる方向に制御する。また、参照符号CLで示すレベルが変化曲線Qより下側であれば遅延量が大き過ぎるためWAR=0が出力され、供給トランジスタを増加させてVDDMAを上げる方向に制御する。クリティカルパスまたはクリティカルパスモニタの遅延量は、VDDMAの上昇に対して単純に減少する関係を有する。図示のように、クリティカルパスモニタは、遅延量がクリティカルパスの遅延量より、いかなるVDDMA値の時でも常に若干大きくなるように設定する。これにより、クリティカルパスモニタが正常に動作する場合には、回路ブロック11におけるクリティカルパスは正常に動作することが保証される。
LDO40は、回路ブロック11を動作させるのと同じクロックckaで遅延モニタ回路41を動作させる。遅延モニタ回路41は、その時点のckaのサイクルタイムでは回路ブロック11のクリティカルパスが異常動作すると判定すれば、VDDMAが目標値よりも低いと判断し、例えばモニタ出力信号warとして0を出力する。これに応じて、コントローラ42Aは、複数の供給トランジスタ21A、21B、21C、…のオン数を1個増やして回路ブロック11への供給電流量を増やすように制御する。逆に、遅延モニタ回路41は、回路ブロック11のクリティカルパスが正常動作すると判定すれば、VDDMAが目標値よりも高いと判断して、例えばモニタ出力信号warとして1を出力する。これに応じて、コントローラ42Aは、複数の供給トランジスタ21A、21B、21C、…のオン数を1個減らして回路ブロック11への供給電流量を減少するように制御する。以上のような動作を繰り返すことにより、ckaのサイクルタイムによって決まるVDDMAの目標値付近に保持されるようになる。例えば、0.4VがVDDMAの目標値である場合、変化曲線Qで示すクリティカルパスモニタの遅延量が設定される。遅延モニタ回路41は、VDDMAが目標値より高ければクリティカルパスモニタの遅延量は小さいのでwar=1を出力し、目標値より低ければクリティカルパスモニタの遅延量が大きいのでwar=0を出力する。
ここで、遅延モニタ回路41のクリティカルパスモニタは、実際の回路ブロック11のクリティカルパス(real path:図7の変化曲線P)を模擬するレプリカ回路になっており、real pathと同様にVDDMA値によって遅延量が変化する(図7の変化曲線Q)。上記のように、若干レプリカ回路の方の遅延量を大きめに設定しておくと、実際の回路ブロック11が、より安全に動作するように制御できることになる。
さらに、回路ブロック11の負荷状態の変更によりckaの動作周波数が変更されると、クリティカルパスモニタは新たに設定されたckaのサイクルタイムで回路ブロック11のクリティカルパスが正常または異常動作すると判定することになる。そのため、変更されたサイクルタイム値に適応した新たなVDDMAの目標値に向かってLDO制御できるため、DVFSが自動的に成立することになる。
以上のように、LDO40における処理はすべてデジタル信号処理で行われる。すなわち、図4の(B)に示したデジタル型LDO30と比較すると、2つのアナログ的な電位を比較するためのコンパレータ28が不要になり、0と1のデジタル信号に基づく制御であるため、より低電圧動作が可能なLDOが形成できる。また、比較対象となる電位をノイズから保護するための容量素子や、可変分圧回路を構成するための抵抗素子が不要になるため、チップ占有面積を減らせるという効果がある。なお、遅延モニタ回路41は、VDDMAに応じて、回路ブロック11が正常に動作するか否かを判定し、判定結果をデジタル値で出力する回路であれば、どのような回路を使用してもよい。
図8は、遅延モニタ回路41の回路例を示す図であり、(A)が回路図を、(B)がEXORゲートXOR1の動作の真理値表を示す。
図8の(A)に示すように、遅延モニタ回路41は、インバータInv1と、フリップフロップFF1と、第1遅延ライン51と、第2遅延ライン52と、モニタFF2と、基準FF3と、排他的論理和(XOR)ゲートXOR1と、を有する。Inv1とFF1からなる部分は、クロックckaの2分周回路であり、ckaを2分周した信号td0を生成する。第1遅延ライン51は、信号td0を遅延して信号pnd0を出力する。第2遅延ライン52は、信号pnd0をさらに遅延して信号psd0を出力する。モニタFF2は、ckaに同期して信号psd0をラッチし、信号sd0を出力する。基準FF3は、ckaに同期して信号pnd0をラッチし、信号nd0を出力する。図8の(B)に示すように、XOR1は、sd0とnd0の排他的論理和、すなわちsd0とnd0が一致するかを判定し、一致すればwar=1を、一致しなければwar=0を出力する。
第1遅延ライン51および第2遅延ライン52は、回路ブロック11のsetupクリティカルパスを模擬したreplica pathを形成する。replica pathは、回路ブロック11におけるsetupクリティカルパス遅延量に対して、若干大きめに遅延量を設定された回路である。例えば、VDDMA=0.4Vの時のsetupクリティカルパスの遅延量が5.0nsであれば、第1遅延ライン51および第2遅延ライン52で形成されるreplica pathの遅延量を同じVDDMA=0.4Vの時では5.0nsより若干大きい遅延量(例えば5.5ns)に設定する。より具体的には、回路ブロック11でsetupクリティカルパスの遅延量が5.0nsで、VDDMA=0.4V時のゲート1段の遅延量が0.5nsであるとした場合には、第1遅延ライン51および第2遅延ライン52の合計ゲート段数を10段より若干大きい段数(例えば11段)に設定する。第1遅延ライン51の遅延量は、基準となるデータをFF3へ常に正しくラッチさせる必要があるため、回路ブロック11のsetupクリティカルパスの遅延量より十分に小さくなるように設定(例えば5段)する。こうすることによって、例えばckaサイクルタイムが5.2nsに設定された場合、回路ブロック11のsetupクリティカルパスが誤動作を起こす前に、先にクリティカルパスモニタがwar=0を出力することによって、VDDMAを上昇させるように制御できるようになるため、回路ブロック11がより安全に動作できるようになる。
図9は、遅延モニタ回路41の動作例を示すタイムチャートであり、(A)がVDDMAが高く遅延が少ない場合を、(B)がVDDMAが低く遅延が大きい場合を、示す。
図9に示すように、ckaを2分周した信号td0は、ckag立ち上がるごとに、出力が交互に1と0に変化するトグル動作を行い、テストデータとして信号td0を発生し続ける。VDDMAが十分に高い時はクリティカルパスモニタの遅延が十分に短いため、td0はckaの1サイクルタイム(1周期)内で同じ値のpsd0としてモニタFF2に到達する。一方、pnd0はpsd0より遅延量が少ないので、td0はckaの1サイクルタイム(1周期)内で同じ値のpnd0として基準FF2に到達する。したがって、モニタFF2に取り込まれるpsd0は、基準FF2に取り込まれるpnd0と同じ値である。その結果、sd0とnd0は一致し、XOR1は、供給電圧は目標値よりも高いとの判定結果であるモニタ出力信号war=1を出力する。逆に、供給電圧が不十分で低い時はクリティカルパスモニタの遅延が長くなってしまうため、td0はckaの1サイクルタイム内でモニタFF2に到達できなくなり、モニタFF2に取り込まれるpsd0と基準FF2に取り込まれるpnd0は異なる値になる。その結果、sd0とnd0は不一致を起こし、XOR1は、供給電圧は目標値よりも低いとの判定結果であるモニタ出力信号war=0を出力する。
図10は、コントローラ42Aを示す図であり、(A)は、コントローラ42Aの構成例を示し、複数(ここでは7個)の供給トランジスタ21A〜21Gを合わせて示しており、(B)は、コントローラ42Aの動作を示す図である。
図10の(A)の構成例では、コントローラ42Aは、公知のアップ・ダウン・シフトレジスタ(Up/down shift register)で実現される。コントローラ42Aは、図10の(B)に示すように、ckaの立ち上がりで、信号warが0であればオンにする供給トランジスタを1個増加し、warが1であればオンにするトランジスタを1個減少する。具体的には、供給トランジスタ21A〜21GはPMOSトランジスタであり、コントローラ42Aの出力が0であればオンし、1であればオフする。コントローラ42Aは、左側の出力が0で、右側の出力が1で、0と1に変化する位置を、warが0であれば右側にシフトし、warが1であれば左側にシフトする。
図11は、図10のコントローラ42Aの動作を示すタイムチャートである。
war=0であれば、ckaの立ち上がりエッジの度にアップ・ダウン・シフトレジスタの値がインクリメント(+1)される。これにより、供給トランジスタのオン数が増加し、VDDMAが上昇していき、目標値を超えた時に、war=1に変化することによって、アップ・ダウン・シフトレジスタの値がデクリメント(−1)され、供給トランジスタのオン数を減らす。それに伴い、VDDMAが下降に転ずる。さらに、VDDMAが目標値よりも下がると、再びwar=0に変化し、アップ・ダウン・シフトレジスタの値がインクリメント(+1)され、供給トランジスタのオン数を増やす。この動作を繰り返すことでVDDMAは目標値付近に保持される。
図12は、第2実施形態の半導体装置におけるLDO40の回路図である。第2実施形態の半導体装置は、図5に示した第1実施形態の半導体装置の全体構成と類似した構成を有し、LDOの部分が異なる。第1実施形態におけるLDO40は、1個のクリティカルパスモニタを有する遅延モニタ回路41を使用した。言い換えれば、1個のクリティカルパスモニタが正常に動作するか否かを判定した。これに対して、第2実施形態におけるLDO40は、遅延量が少し異なる2個のクリティカルパスモニタを有し、2個のクリティカルパスモニタの判定結果にしたがって供給トランジスタのオン数を制御する。
図12に示すように、第2実施形態のLDO40は、第1実施形態の遅延モニタ回路と同じ第1遅延モニタ回路41に加えて、第2遅延モニタ回路43を有する。第1遅延モニタ回路41は、第1モニタ出力信号war0を出力する。第2遅延モニタ回路43は、バッファBuf1と、フリップフロップFF4と、排他的論理和ゲートXOR2と、を有し、第2モニタ出力信号war1として出力する。Buf1は、第1遅延モニタ回路41のクリティカルパスモニタで遅延された信号psd0をさらに遅延し、FF4は遅延された信号をckaに同期してラッチする。XOR2は、FF4の出力と第1遅延モニタ回路41のFF3の出力の排他的論理和を演算し、演算結果をwar1として出力する。したがって、第2遅延モニタ回路43のクリティカルパスモニタは、第1遅延モニタ回路41のクリティカルパスモニタより遅延量が大きい。
図13は、第2実施形態のLDO40における制御処理を説明する図であり、図7に対応する図である。図13において、参照符号Rは、VDDMAが変化した時に、第2遅延モニタ回路43のクリティカルパスモニタの遅延量を示す変化曲線である。第2遅延モニタ回路43のクリティカルパスモニタの遅延量は、参照符号Qで示す第1遅延モニタ回路41のクリティカルパスモニタの遅延量より若干大きい。例えば、図13に示すように、変化曲線Qでckaのサイクルタイムに対応する遅延量を生じる時のVDDMAを0.4Vとすると、変化曲線Rでckaのサイクルタイムに対応する遅延量を生じるVDDMAを0.42Vとする。言い換えれば、第1遅延モニタ回路41は、VDDMAが下位目標値0.4Vより低ければwar0=0を、VDDMAが0.4Vより高ければwar0=1を、出力する。第2遅延モニタ回路43は、VDDMAが上位目標値0.42Vより低ければwar1=0を、VDDMAが0.42Vより高ければwar1=1を、出力する。
コントローラ42Bは、war0=0およびwar1=0である時には、複数の供給トランジスタ21A、21B、21C、…のオン数を1個増やして回路ブロック11への供給電流量を増やすように制御する。コントローラ42Bは、war0=1およびwar1=1である時には、複数の供給トランジスタ21A、21B、21C、…のオン数を1個減少させて回路ブロック11への供給電流量を減少するように制御する。そして、コントローラ42Bは、war0=1およびwar1=0である時には、複数の供給トランジスタ21A、21B、21C、…のオン数を維持するように制御する。以下、このような動作を繰り返す。これにより、VDDMAは、0.40Vと0.42Vの間に維持される。
図14は、第2実施形態におけるコントローラ42Bを示す図であり、図14の(A)がコントローラ42の構成例を示し、図14の(B)は、コントローラ42Bの動作を示す図である。
図14の(A)の構成例では、コントローラ42Bは、アップ・ダウン・シフトレジスタ(Up/down shift register)45Bと、クロックゲート51と、を含む。クロックゲート51は、war0およびwar1=0またはwar0およびwar1=1の時にはckaを通過させ、war0=1およびwar1=0の時には停止状態になりckaを遮断する。したがって、クロックゲート51の出力cka’は、war0およびwar1=0またはwar0およびwar1=1の時にはckaであり、war0=1およびwar1=0の時には固定で変化しない。
アップ・ダウン・シフトレジスタ45Bは、ckaの立ち上がりで、war0=0およびwar1=0であればオンにする供給トランジスタを1個増加し、war0=1およびwar1=1であればオンにするトランジスタを1個減少する。さらに、アップ・ダウン・シフトレジスタ45Bは、war0=1およびwar1=0であれば、ckaが供給されないので、シフト状態を維持する。
図15は、図14のコントローラ42Bの動作を示すタイムチャートである。
war0=0およびwar1=0である時には、ckaの立ち上がりエッジの度にアップ・ダウン・シフトレジスタ45Bの値がインクリメント(+1)される。これにより、供給トランジスタのオン数が増加し、VDDMAが上昇していき、目標値(0.40V)を超える。この時、war0=1に変化するが、war1=0を維持するので、クロックゲート51はckaを遮断し、アップ・ダウン・シフトレジスタ45Bの値が維持され、供給トランジスタのオン数も維持される。
また、VDDMAが上位側目標値0.42Vを超えると、war0=1およびwar1=1に変化するので、クロックゲート51はckaを通過させる。アップ・ダウン・シフトレジスタ45Bは、war0=1およびwar1=1であるので、値をデクリメント(−1)し、供給トランジスタのオン数を減らす。それに伴い、VDDMAが下降に転じ、VDDMAが上位側目標値0.42Vよりも下がると、再びwar0=0に変化し、アップ・ダウン・シフトレジスタ45Bの値が維持され、供給トランジスタのオン数も維持される。このような動作を繰り返すことにより、VDDMAは、下位側目標値0.40Vと上位側目標値0.42Vの間に保持される。
第2実施形態では、第1実施形態においてVDDMAの目標値付近で生じる供給トランジスのオン数の不要な増減による電圧リプル(変動)を除去でき、クロックゲート51の機能によってアップ・ダウン・シフトレジスタ45B等の制御系の電力を削減できる。
次に、第3実施形態の半導体装置について説明する。第3実施形態の半導体装置は、図5に示した第1実施形態の半導体装置の全体構成と類似した構成を有するが、コントローラ42Cがイネーブル信号enableに応じて複数の供給トランジスタをオフにして更なる低消費電力化を図ったことが異なる。
図16は、第3実施形態の半導体装置のLDO40の構成を示す図である。図6の第1実施形態のLDOとは、コントローラ42Cがイネーブル信号enableを受けて、それに応じた動作を行うことが異なる。例えば、回路ブロック11を使用しない時には、イネーブル信号enabl=0とする。これに応じてコントローラ42Cは、リセット状態になり、出力をすべて1にして、複数の供給スイッチ21A、21B、21C、…をすべてオフにし、回路ブロック11への電源供給を停止する。これをパワーゲーティングと称する。さらに、第3実施形態では、コントローラ42Cは、パワーゲーティングを解除して再び回路ブロック11を動作状態にする時、つまりenableが0から1になると、出力をすべて0にして、一旦全ての供給トランジスタをオンする。
図17は、第3実施形態におけるコントローラ42Cを示す図であり、図17の(A)は、コントローラ42Cの構成例を示し、複数(ここでは7個)の供給トランジスタ21A〜21Gを合わせて示している。図17の(B)は、コントローラ42Cの動作を示す図である。
図17の(A)の構成例では、コントローラ42Cは、公知のアップ・ダウン・シフトレジスタ(Up/down shift register)で実現される。コントローラ42Cは、図17の(B)に示すように、イネーブル信号enableが有効(1)の間、第1実施形態のコントローラ42Aと同様に動作する。すなわち、コントローラ42Cは、enable=1の時、ckaの立ち上がりで、warが0であればオンにする供給トランジスタを1個増加し、warが1であればオンにするトランジスタを1個減少する。
さらに、第3実施形態におけるコントローラ42Cは、enable=0の時、すべての出力を1にするようにリセットする。これにより、すべての供給トランジスタ21A−21Gはオフするパワーゲーティングが行われる。さらに、コントローラ42Cは、enableが0から1に変化する時には、すべての出力を1にセットする。これにより、パワーゲーティングを解除する瞬間には、すべての供給トランジスタ21A−21Gはオンし、一旦VDDMAは電源電圧VDDレベルまで上昇する。
図18は、図17のコントローラ42Cの動作を示すタイムチャートである。
enable=0でパワーゲーティングされている間、コントローラ42Cの出力はすべて1にリセットされており、すべての供給トランジスタ21A−21Gはオフしている。これにより、VDDMAは、ほぼ0Vにまで低下している。パワーゲーティング解除により、enableが0から1に遷移すると、1サイクル分だけすべての出力を0にセットする。これにより、全ての供給トランジスタ21A−21Gがオンし、VDDMAは一旦電源電圧VDD(=0.5V)まで上昇する。それ以降は、図11と同じ動作となり、VDDMAは目標値(0.4V)に向かって、シフトレジスタの値をインクリメント(+1)するか、あるいはデクリメント(−1)させていく。
第1実施形態と比較すると、第3実施形態の利点は、回路ブロック11への電源供給が停止しているパワーゲーティング状態から、電源供給すべき状態に切り替わった瞬間に、電源復帰を正常に、かつ高速化できることにある。第1実施形態で、enableに応じてすべての出力を1にリセットできるようにすることが考えられる。しかし、enableが0から1に変化した時に、すべての出力を1にリセットした状態から制御を開始すると、VDDMAは0V付近なので、0.4V付近になるまで時間を要する。また、この間、クリティカルパスモニタが正常に動作しないなどの問題が発生する。第3実施形態では、このような問題が発生せず、電源復帰を正常に、かつ高速化できる。
次に、第4実施形態の半導体装置について説明する。第4実施形態の半導体装置は、図5に示した第1実施形態の半導体装置の全体構成と類似した構成を有するが、回路ブロック11へのクロックckaの供給が不要な場合にはckaの供給を停止するようにクロックゲートを設けたことが、第1実施形態と異なる。これにより、半導体装置(LSI)の一層の低消費電力化を図ることができる。
図19は、第4実施形態の半導体装置におけるLDO40の回路図である。参照番号61で示す部分が、回路ブロック11へのクロックckaの供給を制御するクロックゲートであり、ゲーティング信号gating=1の時には、回路ブロック11へクロックckaaを供給し、gating=0の時にはckaaの供給を停止する。第3実施形態のLDO40では、コントローラ42Dが、このゲーティング信号gatingに応じて複数の供給スイッチのオン数を制御する。
図20は、第4実施形態におけるコントローラ42Dを示す図であり、図20の(A)がコントローラ42Dの構成例を示し、図18の(B)は、コントローラ42Dの動作を示す図である。
図18の(A)の構成例では、コントローラ42Dは、アップ・ダウン・シフトレジスタ(Up/down shift register)で実現される。
図18の(B)に示すように、コントローラ42Dは、ゲーティング信号gatingの0から1への遷移時以外は、第1実施形態のコントローラ42Aと同じ動作を行う。コントローラ42Dは、ゲーティング信号gatingの0から1への遷移時に、すべての出力を0にリセットする。これにより、回路ブロック11へのクロックckaaの供給が停止している状態から供給する状態に切り替わる瞬間だけ、すべての供給トランジスタ21A〜21Gをすべてオンにして、VDDMAを一旦電源電圧VDDレベルまで上昇させる。言い換えれば、第4実施形態では、LDO40が、ゲーティング信号gatingの0から1への遷移時に、一瞬供給トランジスタ21A〜21Gをすべてオンにする全開機能を有する。
図21は、第4実施形態のコントローラ42Dの動作を示すタイムチャートである。
第1実施形態とは、gatingが0の間ckaaは0に固定され、回路ブロック11へのクロック供給は停止することが異なる。さらに、gatingが0から1に変化すると、1サイクル分だけ、コントローラ42Dの出力がすべて0にセットされることが第1実施形態とは異なる。出力がすべて0にセットされるので、全ての供給トランジスタがオンし、VDDMAは一旦電源電圧VDD(=0.5V)まで上昇する。それ以降は、VDDMAの目標値(=0.4V)に向かって、アップ・ダウン・シフトレジスタの値をインクリメント(+1)するか、あるいはデクリメント(−1)させる。図21では、参考例として、gatingが0から1に変化しても、コントローラ42Dの出力は直前の状態が維持される場合を示す。
第4実施形態は、第1実施形態に比べて、回路ブロック11への供給クロックckaaが停止している状態から、供給状態に切り替わった瞬間に、回路ブロック11の消費電力が急激に増加することによってVDDMAが急降下するという問題を抑制できる。
次に、第5実施形態の半導体装置について説明する。第5実施形態の半導体装置は、図19に示した第4実施形態の半導体装置の全体構成と類似した構成を有するが、アボートモニタを使用して、強制的なクロックゲーティング制御を行うことが異なる。
図22は、第5実施形態の半導体装置におけるLDO40の回路図である。第5実施形態の半導体装置におけるLDO40は、遅延モニタ回路41が、アボートモニタ41Aと、クリティカルパスモニタ41Bと、を有することが第4実施形態と異なる。アボートモニタ41Aは、第1実施形態のクリティカルパスモニタと類似の構成を有するが、クリティカルパスモニタよりも遅延量が若干少ない。クリティカルパスモニタ41Bは、アボートモニタ41Aのクリティカルパスモニタで遅延された信号をさらに遅延した信号の遅延量が正常に動作する範囲内であるかを判定する。言い換えれば、アボートモニタ41Aの一部とクリティカルパスモニタ41Bが、第1実施形態の遅延モニタ回路41と同等の機能を実現する。
図23は、第5実施形態のLDO40における制御処理を説明する図であり、図7に対応する図である。図23において、参照符号Sは、VDDMAが変化した時に、アボートモニタ41Aの遅延量を示す変化曲線である。この変化曲線Sが、ckaのサイクルタイムである参照符号CLで示されるレベルよりも上側にある場合に、回路ブロック11内部のクリティカルパスが誤動作する危険があると判定し、アボートモニタ41Aが強制的なクロックゲーティング制御を行い、クロック供給を止めることによって回路ブロック11を保護する。アボートモニタ41Aのクリティカルパスモニタの遅延量は、参照符号Qで示す第1遅延モニタ回路41のクリティカルパスモニタの遅延量より若干小さい。例えば、図23に示すように、変化曲線Qでckaのサイクルタイムに対応する遅延量を生じる時のVDDMAを0.4Vとすると、変化曲線Sでckaのサイクルタイムに対応する遅延量を生じるVDDMAを0.38Vとする。言い換えれば、アボートモニタ41Aは、VDDMAがアボート電圧値0.38Vより低ければabort=0を、VDDMAが0.38Vより高ければabort=1を、出力する。
コントローラ42Eは、abort=1であれば、第1実施形態と同様に、クリティカルパスモニタ41Bのモニタ信号warに応じて供給トランジスタのオン数を制御する。第5実施形態では、アボートモニタ41Aは、VDDMAが、回路ブロック11が誤動作する危険があるアボート電圧値以下になったかを検出する。そして、VDDMAがアボート電圧値以下になったことを検出した場合には、クロックゲーティング回路61が、強制的なクロックゲーティング制御を行うことによって回路ブロック11を保護する。
図24は、第5実施形態のコントローラ42Eの動作を示すタイムチャートである。
コントローラ42Eは、abort=1の間は、第1実施形態と同様に、クリティカルパスモニタ41Bのモニタ信号warに応じて供給トランジスタのオン数を制御する。
VDDMAが、回路ブロック11の誤動作を引き起こすアボート電圧値(ここでは0.38V)以下に降下した場合は、アボートモニタ41Aがabort=0を出力する。これに応じて、クロックゲーティング回路61は、回路ブロック11を動作させるクロックにクロックゲーティング制御を行い、回路ブロック11への供給クロックckaの供給を停止する。ここで、VDDMAが上記のアボート電圧値を超えて上昇すると、アボートモニタ41Aは、安全なVDDMAの電圧値に復帰したと判断してabort=1を出力する。これに応じて、クロックゲーティング回路61は、クロックゲーティング制御を解除して回路ブロック11への供給クロックckaaの供給を再開する。
第5実施形態は、回路ブロック11が誤動作しないように回路ブロック11の動作・停止を制御できるため、第4実施形態に比べてシステム動作の信頼性が高い。
以上第1から第5実施形態について、動作中に回路ブロック11に供給されるクロックckaは変化しない場合を説明したが、前述のようにDVFS制御では、回路ブロック11に供給するクロックckaの周波数も変更される。以下、第1実施形態の半導体装置のLDO40で、動作中に回路ブロック11に供給するクロックckaの周波数を変更した場合について説明する。なお、他の実施形態についても、動作中にクロックckaが変更された場合には、同様の動作が行われる。
図25は、第1実施形態の半導体装置のLDO40で、クロックckaの周波数を上昇させた場合、すなわちクロックckaのサイクルタイムをCT1からCT2に減少させた場合のLDO40における制御処理を説明する図である。
図26は、第1実施形態の半導体装置のLDO40で、クロックckaのサイクルタイムをCT1からCT2に減少させた場合のコントローラ42Aの動作を示すタイムチャートである。
サイクルタイム=CT1の時、変化曲線QでCT1に対応する遅延量を生じるVDDMA=0.4Vを、VDDMAの目標値であるとしてLDO40の制御が行われる。ここで、サイクルタイムがCT1からCT2に変更されると、変化曲線QでCT1に対応する遅延量を生じるVDDMA=0.45Vが変更後の目標値になり、LDO40の制御が行われる。VDDMAの目標値が増加するので、遅延モニタ回路41の出力するモニタ信号war=0であり、コントローラ42Aは、供給トランジスタのオン数を1つずつ増加させていく。これにより、VDDMAは目標値0.45Vに向かって上昇する。そして、VDDMAが目標値0.45Vに到達した後は、VDDMAは0.45Vの付近に保持される。
図27は、第1実施形態の半導体装置のLDO40で、クロックckaの周波数を下降させた場合、すなわちクロックckaのサイクルタイムをCT2からCT1に増加させた場合のLDO40における制御処理を説明する図である。
図28は、第1実施形態の半導体装置のLDO40で、クロックckaのサイクルタイムをCT2からCT1に増加させた場合のコントローラ42Aの動作を示すタイムチャートである。
クロック周波数変更前は、例えばVDDMA=0.45Vが目標値であるとしてLDO40の制御を行うが、クロック周波数変更後は、例えばVDDMA=0.40Vが変更後の目標値であるとLDO40の制御を行う。変更後のLDOを開始すると、供給トランジスタのオン数を1つずつ減少させていって、VDDMAを下降させようという動作に変化する。
さらに、図26に示すように、クロック周波数上昇時の動作において、クロック周波数が上昇された直後には、まだVDDMAが目標値に到達せず、回路ブロック11の動作可能領域に入っていない場合が生じる。この場合、VDDMAが目標値まで上昇するのを待たないといけないので、システム性能のボトルネックとなる可能性がある。
そこで、クロック周波数が上昇するように変更された直後には、例えば、第4実施形態のコントローラ42Dを使用して、クロック周波数を上昇する変更時にはすべての出力を0にリセットする。これにより、VDDMAが目標値まで上昇する時間遅延が解消され、システム性能のボトルネックを生じることはない。
図29は、第4実施形態の半導体装置のLDO40で、クロックckaの周波数が上昇(サイクルタイムを減少)させた場合のコントローラ42Aの動作を示すタイムチャートである。
図29に示すように、周波数変更前は図26と同様に、VDDMA=4.0Vが目標値であるとしてLDO40の制御を行う。動作途中でクロック周波数を上昇される(サイクルタイムを短くされる)場合は、ゲーティング信号gatingの0から1の遷移によって、VDDMAは一旦電源電圧VDD(0.5V)まで上昇される。その後、変更後の目標値であるVDDMA=0.45Vに向かってLDO40の制御が開始され、供給トランジスタのオン数を1つずつ減少させていき、VDDMAを下降させようという動作に変化する。
図29のような制御を行うことにより、クロック周波数が上昇された瞬間において、VDDMAは、電源電圧VDD(0.5V)まで上昇する。これによって回路ブロック11の動作可能領域に入っているため、VDDMAが目標値まで落ち着くのを待つ必要がないので、システム性能のボトルネックにはならないことである。ここで、クロック周波数が下降された場合は、VDDMAは、回路ブロック11の動作可能領域に入ったままなので、特に記載した以外の処理を行う必要はない。つまり、クロック周波数が上昇される瞬間にのみ、ゲーティング信号gatingの0から1への遷移時のみ、VDDMAを一旦電源電圧VDD(0.5V)まで上昇させれば良い。
以上、実施形態を説明したが、例えば、異なる実施形態の構成を組み合わせることも可能であり、これにより組み合わせた実施形態の両方の利点が得られる。さらに、第3実施形態および第4実施形態では、イネーブル信号enableとゲーティング信号gatingの両方の役割を兼ねて1つの制御信号にまとめてもよい。
以上説明した実施形態では、外部から電源電圧を投入され、内部回路に供給する電圧を可変にできるLDOを搭載する半導体装置において、アナログ的な比較回路を不要にする。これにより、電源電圧がトランジスタの閾値付近となる0.5V程度の低電圧条件になってもLDO動作が可能になる。さらに、実施形態では、比較対象となるアナログ電位をノイズから保護するための大きな容量素子や、可変分圧回路を構成するための大きな抵抗素子が不要になるため、チップ占有面積を減らせる。
以上、実施形態を説明したが、ここに記載したすべての例や条件は、発明および技術に適用する発明の概念の理解を助ける目的で記載されたものである。特に記載された例や条件は発明の範囲を制限することを意図するものではなく、明細書のそのような例の構成は発明の利点および欠点を示すものではない。発明の実施形態を詳細に記載したが、各種の変更、置き換え、変形が発明の精神および範囲を逸脱することなく行えることが理解されるべきである。
10 半導体装置(LSI)
11 回路ブロック
12 電力制御回路
21A−21G 供給スイッチ
40 降圧回路(LDO)
41 遅延モニタ回路
42、42A−42E コントローラ

Claims (5)

  1. 複数の回路部分と、
    外部から供給される電源電圧を供給するグローバル電源と、
    前記複数の回路部分のローカル電源と前記グローバル電源を接続する複数の電源供給回路と、
    前記複数の回路部分に対応して設けられ、前記複数の回路部分の前記ローカル電源の電圧値が所望の値になるように前記複数の電源供給回路を制御する複数のローカル電源制御回路と、を備え、
    前記複数の電源供給回路のそれぞれは、離散化された複数の供給スイッチを備え、
    前記複数のローカル電源制御回路のそれぞれは、
    前記ローカル電源の電圧値の変化に応じて遅延量が変化する遅延パスを有し、前記遅延パスの遅延量に応じて出力の論理値が変化する遅延モニタ回路と、
    前記遅延モニタ回路の前記出力の論理値に基づいて前記離散化された複数の供給スイッチのオン数を制御するスイッチ制御回路と、を備え
    前記遅延モニタ回路は、前記ローカル電源の電圧値の変化に応じて遅延量が変化する第1遅延パスおよび第2遅延パスを備え、前記第2遅延パスの遅延量は前記第1遅延パスの遅延量より大きく、
    前記遅延モニタ回路は、前記第1遅延パスの遅延量に応じて論理値が変化する第1出力と、前記第2遅延パスの遅延量に応じて論理値が変化する第2出力と、を出力し、
    前記スイッチ制御回路は、
    前記第1出力および前記第2出力の両方が、正常遅延量を超えていることを示している時には、前記離散化された複数の供給スイッチのオン数を増加させ、
    前記第1出力および前記第2出力の両方が、正常遅延量を超えていないことを示す時には、前記離散化された複数の供給スイッチのオン数を減少させ、
    前記第2出力が正常遅延量を超えているが、前記第1出力が正常遅延量を超えていないことを示す時には、前記離散化された複数の供給スイッチのオン数を維持するように制御することを特徴とする半導体装置。
  2. 前記スイッチ制御回路は、対応する前記回路部分を停止して前記ローカル電源の供給を停止する場合には、前記離散化された複数の供給スイッチを全てオフにし、対応する前記回路部分を再び動作させる場合には、一旦前記離散化された複数の供給スイッチを全てオンにすることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
  3. 前記スイッチ制御回路は、対応する前記回路部分へのクロック供給を停止した後、再び前記クロックの供給を行い場合には、一旦前記離散化された複数の供給スイッチを全てオンにすることを特徴とする請求項1または2に記載の半導体装置。
  4. 前記遅延モニタ回路が、前記遅延パスの遅延量が正常遅延量を超えていると判定した場合には、前記回路部分へのクロック供給を停止し、前記遅延パスの遅延量が正常遅延量を超えていないと判定した場合には、前記回路部分へのクロック供給を再開する請求項1からのいずれか1項記載の半導体装置。
  5. 前記回路部分へ供給するクロックの周波数が変更され、供給するクロックの周波数が増加するように変更される場合には、一旦前記離散化された複数の供給スイッチを全てオンにすることを特徴とする請求項1からのいずれか1項記載の半導体装置。
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