JP5946874B2 - 自動鋳造装置におけるラドル内溶湯温度調整機構 - Google Patents

自動鋳造装置におけるラドル内溶湯温度調整機構 Download PDF

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Description

本発明は、例えばアルミニウム合金等による鋳造製品を製造するダイカストマシンを使った自動鋳造成形において、溶融保持炉から溶湯をラドルで汲み上げ、半凝固スラリ成形用の電磁撹拌装置に収容されているカップへ給湯してそこで低粘性半凝固組織状の半凝固スラリに成形し、当該半凝固スラリをダイカストマシンの射出スリーブ内に供給して鋳造成形するに際しての溶湯の温度制御・管理を可能にした自動鋳造装置におけるラドル内溶湯温度調整機構に関する。
従来、自動鋳造装置におけるダイカストマシンは、鋳造したダイカストを取り出せるように固定ダイプレートに設けた固定金型と、可動ダイプレートに設けた可動金型との少なくとも2つの部材よりなっており、これら固定金型と可動金型とが合わさることで両金型内の形状に応じた形態に半凝固スラリまたは溶湯によって所定の鋳造品が成形される。また、固定金型側には射出スリーブが設けられ、該射出スリーブ内で、先端に射出チップを備えたプランジャーが前後にスライドすることで半凝固スラリ、溶湯等を射出するようになっている。
上記ダイカストマシンによる鋳造成形に際し、機械的性質が優れ、高精度の製品の成形には射出スリーブ内に低粘性半凝固組織状の半凝固スラリまたは溶湯が直接にあるいはカップを使って投入される。そのために従来では電磁撹拌式による半凝固鋳造法が採用される。従来の電磁撹拌式による半凝固鋳造法では、先ず、半凝固スラリ形成用のカップを冷却し、清掃・乾燥した後に、カップ内面に離型剤が塗布される。そして、このカップを電磁撹拌装置の磁界発生コイル間に収容し、溶融保持炉からラドルを使って当該カップに溶湯が投入される。次に、磁界発生コイルへの通電により溶湯に運動量を与えて均一に撹拌させることで当該溶湯を半凝固組織の高粘性の半凝固スラリに変える。撹拌後には、電磁撹拌装置からカップが取り出され、カップ内の半凝固スラリが上記射出スリーブに設けられた投入口から当該射出スリーブ内に投入され、以後の鋳型成形に備える。
ただ、従来のダイカストマシンを使用した鋳造方法では、溶融保持炉内からラドルによって溶湯を汲み上げ、電磁撹拌装置の磁界発生コイル間に収容したカップにラドル内の溶湯を投入する際に、当該溶湯は空気と接触する時間が長いため、製品内への空気や不純物ガス等の巻き込みによる巣が発生し、これにより強度不足となってクラック発生につながる等の欠点を有している。このため電磁撹拌装置に収容したカップにラドルを使って溶湯が投入される直前におけるラドル内の溶湯の温度管理が重要となる。
また、ラドルを使って電磁撹拌装置のカップ内に溶湯が投入される際には、合金の種類によって予め設定された温度で溶湯が投入されないとこの合金結晶による微細化した半凝固組織を形成することができない。例えば溶融温度640℃の合金である場合、これよりも20度低い620℃の温度で入れないと、均一な半凝固スラリが形成できず、上記ダイカストマシンを使用した鋳造において良質な鋳造品ができない。これは6(固相):4(液相)の相率で硬化相が軟化相に入り込むという経験的な半凝固チクソトロピーの特徴である。このようなことからも、電磁撹拌装置に収容したカップにラドルを使って溶湯が投入される直前でのラドル内溶湯の温度管理が必要とされる。
特になし
しかしながら、従来においては、電磁撹拌装置に収容したカップにラドルを使って溶湯が投入される直前にラドル内の溶湯の温度を計測し、この計測データに基づいて給湯時の溶湯の温度管理を行うという発想は未だかってなされていなかった。
そこで、本発明は叙上のような従来存した諸事情に鑑み創出されたもので、電磁撹拌装置の磁界発生コイル間に収容したカップ内にラドルを使って溶湯が投入されて半凝固スラリが形成される際の空気や不純物ガス等の巻き込みによる巣の発生およびそれ起因するクラック発生を未然に防止でき、微細化した半凝固組織による均一な半凝固スラリを容易に且つ確実に形成することができ、半凝固スラリをダイカストマシンの射出スリーブ内に供給して鋳造成形するに際しての温度制御・管理を可能にする自動鋳造装置におけるラドル内溶湯温度調整機構を提供することを目的とする。
上述した課題を解決するために、本発明にあっては、溶融保持炉1から溶湯Sをラドル4によって汲み上げる自動給湯装置3と、自動給湯装置3のラドル4によって汲み上げられた溶湯Sが給湯されるカップ5が磁界発生コイル間に収容され、この電磁力によってカップ5内の溶湯Sを低粘性半凝固組織状の半凝固スラリに成形する電磁撹拌装置7と、半凝固スラリを収容したカップ5をダイカストマシン11の固定金型15側に貫入配置されている射出スリーブ12内に投入させる移動機構部8とを備えた自動鋳造装置のラドル内溶湯温度調整機構6であって、カップ5内に給湯される直前のラドル4内の溶湯S温度を計測するラドル温度測定部6Aと、溶融保持炉1の炉内温度を調整する温度調整部2と、ラドル温度測定部6Aの計測情報に基づいて前記自動給湯装置3によるラドル4の待機もしくは戻しの操作ならびにラドル4内の溶湯S戻し後の溶融保持炉1内の温度調整部2への通信による温度制御を可能にした給湯温度測定制御装置6Bとを有することを特徴とする。
ラドル温度測定部6Aは、熱電対温度計・サーミスタを使用したものとすることができる。
以上のように構成された本発明に係る自動鋳造装置におけるラドル内溶湯温度調整機構にあって、ラドル内溶湯温度調整機構6は、カップ5内に給湯される直前に熱電対温度計・サーミスタを使用したラドル温度測定部6Aによって計測されたラドル4内の溶湯S温度の計測情報が、例えば所定の設定温度以上となった場合に自然放熱によって所定の設定温度に低下するまでラドル4を大気中で待機させるよう自動給湯装置3を制御させ、ラドル4内の溶湯S温度が所定の設定温度以下となった場合にはラドル4内の溶湯Sが溶融保持炉1に戻されるよう自動給湯装置3を制御させる。
また給湯温度測定制御装置6Bは、ラドル4内の溶湯Sの戻しが例えば3回程度実行されてもなおラドル温度測定部6Aによって溶湯Sの温度が低いものと計測された場合、溶融保持炉1の炉内温度が上昇するようラドル内溶湯温度調整機構6からの通信信号によって温度調整部2を遠隔制御させる。
本発明によれば、電磁撹拌装置7の磁界発生コイル間に収容したカップ5内にラドル4を使って溶湯Sが投入されて半凝固スラリが形成される際の空気や不純物ガス等の巻き込みによる巣の発生およびそれ起因するクラック発生を未然に防止でき、微細化した半凝固組織による均一な半凝固スラリを容易に且つ確実に形成することができ、半凝固スラリをダイカストマシン11の射出スリーブ12内に供給して鋳造成形するに際しての温度管理を可能にする。
すなわち、これは本発明に係る自動鋳造装置におけるラドル内溶湯温度調整機構6が、カップ5内に給湯される直前のラドル4内の溶湯S温度を計測するラドル温度測定部6Aと、溶融保持炉1の炉内温度を調整する温度調整部2と、ラドル温度測定部6Aの計測情報に基づいて前記自動給湯装置3によるラドル4の待機もしくは戻しの操作ならびにラドル4内の溶湯S戻し後の溶融保持炉1内の温度調整部2への通信による温度制御を可能にした給湯温度測定制御装置6Bとを有するからであり、これにより、例えば所定の設定温度以上となった場合に自然放熱によって所定の設定温度になるまでラドル4を大気中で待機させ、ラドル4内の溶湯S温度が所定の設定温度以下となった場合にはラドル4内の溶湯Sが溶融保持炉1に戻されて炉内の温度を上げた後、ラドル4による溶湯Sの汲み上げを再度実行することで、電磁撹拌装置7での微細化した半凝固組織による均一な半凝固スラリを確実に形成することができる。
ラドル温度測定部6Aは、熱電対温度計・サーミスタを使用したので、カップ5内に給湯される直前のラドル4内の溶湯S温度を正確に計測することができ、給湯温度測定制御装置6Bへの温度計測データの信号送信が的確に行える。
尚、上記の課題を解決するための手段、発明の効果の項それぞれにおいて付記した符号は、図面中に記載した構成各部を示す部分との参照を容易にするために付したもので、図面中の符号によって示された構造・形状に本発明が限定されるものではない。
本発明を実施するための一形態における自動鋳造装置の全体構成を示す概要斜視図である。 同じくラドル内溶湯温度調整機構のラドル温度測定部によるラドル内の溶湯温度の計測状態を示す斜視図である。 同じくラドル内溶湯温度調整機構の構成を示すブロック図である。 同じくラドル内溶湯温度調整機構の動作を説明するためのフローチャートである。
以下、図面を参照して本発明の実施の一形態を詳細に説明すると、図において示される符号1は、ラドル内溶湯温度調整機構6を備えた自動鋳造装置における溶融保持炉であり、該溶融保持炉1は、図1に示すように、例えばコイル状にヒータHが巻装された樽型坩堝状の容器によって形成され、ヒータHによって例えばアルミニウム合金等を溶融し且つヒータHを通電制御するために溶融保持炉1の外壁に配設された温度調整部2によって所定温度の溶湯Sとなすよう保持可能としてある。
また、溶融保持炉1の近傍には、溶湯Sをラドル4によって汲み上げるための自動給湯装置3が設置されている。この自動給湯装置3は、先端にラドル4が揺動可能に装着されたアーム状のラドル駆動部3Aを備えた給湯ロボットによって構成されており、給湯ロボットの基台が溶融保持炉1の近傍に設置されている。自動給湯装置3の近傍には、半凝固スラリ形成用のカップ5内に給湯される直前のラドル4内の溶湯Sの温度を計測してその計測結果に基づきラドル4の操作を制御する本発明に係るラドル内溶湯温度調整機構6を備えた電磁撹拌装置7が設置されている。
電磁撹拌装置7は、その中央に円筒形開口状の収容部7aが形成されており、この内部には例えば半割楕円殻形状の耐熱性のカップ5が着脱可能となって収容保持されている。そして、カップ5の給湯位置において、自動給湯装置3に設けられたラドル4を使って溶融保持炉1から汲み上げられた溶湯Sが当該カップ5に給湯されるようになっている。電磁撹拌装置7は例えば回転方向移動磁界、軸方向移動磁界を永久磁石の回転等によって溶湯Sを非接触で且つその全体に亘って均一でしかも強力に攪拌するものである。
具体的な電磁撹拌装置7としては、溶湯Sに回転運動を発生させるためにカップ5を収容する容器外周面に沿って設けられた回転磁界発生コイルと、溶湯Sに軸方向運動を発生させるためのカップ5を収容する容器外周面軸方向に沿って設けられた軸方向移動磁界発生コイルとを併用してなるものとできる。この結果、溶湯S中には、回転運動と軸方向運動とが重畳した強力な流速運動が生じ、当該溶湯Sは強力かつ均一に撹拌される。特に、電磁撹拌装置7は溶湯S中に大きな速度勾配を形成できるため、当該溶湯S中に介在物粒子の凝集および肥大化を促進し、また制御できる。これによって、磁界発生コイルの通電時間、磁界の周波数、投入する電力等によって液相と固相との比率を自由に変更でき、例えば溶湯Sをナノサイズ球状結晶による断片化された低粘性の半凝固組織にすることが可能となる。
電磁撹拌装置7の隣には、当該電磁撹拌装置7からカップ5を取出して半凝固スラリを、隣のダイカストマシン11の射出スリーブ12内に供給させるための移動機構部8が設置されている。移動機構部8の隣には、空のカップ5に清掃スプレー等を塗布し、次動作のためにカップ5を準備するカップ準備装置41、鋳造完成品を搬送するための製品コンベア51等が設置されている。
上記した溶融保持炉1における温度調整部2は、ラドル内溶湯温度調整機構6からの通信信号によって遠隔制御され、ヒータHによる炉内溶融温度を任意の設定温度、例えばアルミニウム合金の場合では溶融温度640±5℃の略均一の温度に保持されるようにしてある。
また、上記したラドル内溶湯温度調整機構6は、図2に示すように、電磁撹拌装置7の上面に設けられた収容部7aの近傍角部に設置されている給湯温度測定制御装置6Bと、給湯温度測定制御装置6Bの側部から垂下された例えば熱電対温度計・サーミスタ(抵抗温度計の熱感部)等のラドル温度測定部6Aによって構成されている。
上記したラドル駆動部3Aは、図1に示すように給湯温度測定制御装置6Bからの指令で計量、例えば40g程度で、場合によってはそれ以上の任意の大量にして計量された溶湯Sを、自動給湯装置3の近傍に設置されている電磁撹拌装置7の収容部7aの内部に設置されたカップ5に供給するように揺動制御されている。
ラドル内溶湯温度調整機構6は、ラドル温度測定部6Aによって、カップ5内に給湯される直前にラドル4内の溶湯Sの温度を予め測定しておき、その計測温度情報に基づいて前記自動給湯装置3のラドル駆動部3Aによるラドル4の大気中での待機もしくはラドル4の溶融保持炉1側への戻しの操作、およびラドル4内の溶湯Sを溶融保持炉1内に戻した後の温度調整部2による溶融保持炉1内の温度制御、特に炉内の温度上昇制御を可能にしている。
例えば、カップ5内に給湯される直前に計測されたラドル4内の溶湯Sの温度計測結果が、微細化した半凝固組織が形成されるのに必要な所定の設定温度以上、例えばアルミニウム合金では620℃以上となった場合に自然放熱によって所定の設定温度になるまでラドル4を大気中で待機させるようにラドル駆動部3Aを制御する。逆に、ラドル4内の溶湯Sの温度が所定の設定温度以下、例えばアルミニウム合金では620℃以下となった場合にはラドル4内の溶湯Sが溶融保持炉1に戻されるようにラドル駆動部3Aを制御する。また、ラドル温度測定部6Aは、温度調整部2に信号を送って溶融保持炉1の炉内温度を上げた後に、ラドル駆動部3A先端のラドル4による溶融保持炉1の溶湯Sの汲み上げを再開するよう自動給湯装置3のラドル駆動部3Aを制御する。
なお、自動給湯装置3のラドル4によるカップ5への給湯時直前におけるラドル温度測定部6Aの挿入操作のタイムラグを極力なくすためにこのラドル温度測定部6Aをラドル4内に挿入固定しておくことで、ラドル4内温度を常時継続的に計測できるようにしても良い。また、溶融保持炉1や電磁撹拌装置7にもラドル温度測定部6Aと同じ温度測定部を配置しても良い。
また、ダイカストマシン11は、固定ダイプレート16に設けた固定金型15と、可動ダイプレート13に設けた可動金型14とを備え、可動金型14が可動ダイプレート13と共に不図示の駆動手段によって固定金型15の突合面に当接される位置まで移動し、固定金型15と可動金型14とが合わさることで両金型14,15内の形状に応じた形態に半凝固スラリによって所定の成形品が成形されるのである。このとき、半凝固スラリはカップ5内にて予め形成されるのであり、この半凝固スラリは、固定ダイプレート16側から固定金型15に貫入した射出スリーブ12の不図示の投入口から投入されてから、射出スリーブ12内を前後にスライド移動するプランジャーによって押し出されて両金型14,15の中に供給される。そして射出スリーブ12内をプランジャーがスライド移動することで、互いに突合わされている固定金型15、可動金型14それぞれの内部形状に応じた形態に半凝固スラリが型締め成形されるようにしてある。
射出スリーブ12は、例えばセラミック、鋳物、銅合金等の比較的低硬度な材質によって管状に形成されており、半凝固スラリを可動金型14に当るまで押し込む必要性の無い部分に対応した長さだけ短く、すなわち押し込む長さに対応した長さとすることでプランジャーの動作ストロークを短くできるようにしてある。また、可動金型14の突合面側には、型締め成形のための突起状の押込用金型が突設されており、両金型14,15が互いに突合わされた際には、この突起状の押込用金型が固定金型15の突合面における射出スリーブ12先端口側に嵌合されるようにしてある。
上記した移動機構部8は、可動金型14と突合う固定金型15の突合面側における射出スリーブ12先端口側に備えた投入・取出用ロボット21を使用している。すなわち、この投入・取出用ロボット21は、ロボットアーム22の先端にエアシリンダで開閉駆動される一対の挟持片から構成されたチャック部23が取付けられている。鋳造時には、半凝固スラリが収容された前記カップ5をチャック部23によって把持し、射出スリーブ12内にカップ5内の半凝固スラリを投入し、成形中では一旦退避する。そして成形後では固定金型15から可動金型14が引き離されると、半凝固スラリにより成形された所定の鋳造完成品の取出し位置にロボットアーム22の先端を進入させ、押込用金型内側からチャック部23によって把持し、製品コンベア51に移載するものとなっている。
移動機構部8の具体的な例としては、複数軸関節構造のロボットアーム22を供えた投入・取出用ロボット21を使用している。尚、投入・取出用ロボットは、複数軸関節構造のもので、設置面に据付けるベース上に、複数のアームを順次に連結すると共に、その連結部分の軸関節によってアーム夫々が折曲・回転等の各作動を行うことで、手首部を所定の範囲内で三次元的な動きをさせるように制御できるものである。
次に、以上のように構成された実施の形態についての自動給湯装置3、ラドル内溶湯温度調整機構6、移動機構部8等による処理手順の一例について図4に示すフローチャートに基づき詳細に説明する。なお、溶融保持炉1には例えばアルミニウム合金等の溶融温度、例えば640℃の溶湯Sとなって保持されている。また、電磁撹拌装置7の収容部7a内部には例えば半割楕円殻形状の耐熱性のカップ5が収容保持されている。
先ず、ステップS1で、自動給湯装置3のラドル駆動部3Aを作動させてラドル4による溶融保持炉1の溶湯Sの汲み上げを行う。このとき給湯温度測定制御装置6Bからの指令で計量、例えば40g程度で、場合によってはそれ以上の任意の大量にして計量された溶湯Sがラドル4によって汲み上げられる。
ステップS2でラドル駆動部3Aを作動させてラドル4を電磁撹拌装置7の収容部7a近傍に移動させ、そこでラドル4内の溶湯Sの温度がラドル温度測定部6Aによって測定され、この温度計測情報は給湯温度測定制御装置6Bに送られる。
ステップS3でラドル4内の溶湯Sの温度が所定温度、例えばアルミニウム合金の場合では640℃の温度よりも低いか否かを判定する。640℃の温度よりも低い場合(S3:YES)にはステップS4に移行し、640℃の温度よりも高い場合(S3:NO)にはステップS5に移行する。
ステップS4でラドル4内の溶湯Sを溶融保持炉1に戻して炉内温度を上げる。そして、ラドル駆動部3Aを作動させてラドル4を電磁撹拌装置7の収容部7a近傍に再び移動させ、そこでラドル4内の溶湯Sの温度がラドル温度測定部6Aによって測定される。このステップS4の動作は少なくとも3度繰り返して実行される。すなわち3回程度、溶湯Sの温度が低いものと計測された場合、給湯温度測定制御装置6Bから溶融保持炉1の温度調整部2に信号を送ってヒータHを通電し炉内温度を上昇させる。その後、ステップS6に移行する。
ステップS5ではステップS3においてラドル4内の溶湯Sの温度が640℃の温度よりも高いと判定された場合(S3:NO)において、給湯温度測定制御装置6Bからの指令で自動給湯装置3のラドル駆動部3Aを作動させ、当該ラドル4は溶湯Sの温度が640℃の温度に低下するまで空気中にて放熱待機される。
ステップS6でラドル4内の溶湯Sの温度が所定温度、例えばアルミニウム合金の場合にあっては640℃の温度まで低下したか否かを判定する。この判定が満たされていない場合(S6:NO)には、ステップS5に戻ってラドル4は空気中にて放熱待機が続行される。また、この判定が満たされた場合(S6:YES)には、次のステップS7に移行する。
ステップS7でラドル駆動部3Aを作動させてラドル4を電磁撹拌装置7の収容部7aの位置まで移動させ、ラドル4内の溶湯Sを収容部7a内のカップ5に給湯する。
ステップS8で電磁撹拌装置7により溶湯Sを半凝固スラリに成形する。この電磁攪拌の動作は前述したように、溶湯Sに回転運動を発生させるためにカップ5を収容する容器外周面に沿って設けられた回転磁界発生コイルと、溶湯Sに軸方向運動を発生させるためのカップ5を収容する容器外周面軸方向に沿って設けられた軸方向移動磁界発生コイルとを併用して実行される。その後、本フローは終了する。
S…溶湯 H…ヒータ
1…溶融保持炉 2…温度調整部
3…自動給湯装置 3A…ラドル駆動部
4…ラドル 5…カップ
6…ラドル内溶湯温度調整機構 6A…ラドル温度測定部
6B…給湯温度測定制御装置 7…電磁撹拌装置
7a…収容部 8…移動機構部
11…ダイカストマシン 12…射出スリーブ
13…可動ダイプレート 14…可動金型
15…固定金型 16…固定ダイプレート
21…投入・取出用ロボット 22…ロボットアーム
23…チャック部
41…カップ準備装置 51…製品コンベア

Claims (1)

  1. 溶融保持炉から溶湯をラドルによって汲み上げる自動給湯装置と、自動給湯装置のラドルによって汲み上げられた溶湯が給湯されるカップが磁界発生コイル間に収容され、この電磁力によってカップ内の溶湯を低粘性半凝固組織状の半凝固スラリに成形する電磁撹拌装置と、半凝固スラリを収容したカップをダイカストマシンの固定金型側に貫入配置されている射出スリーブ内に投入させる移動機構部とを備えた自動鋳造装置のラドル内溶湯温度調整機構であって、カップ内に給湯される直前のラドル内の溶湯温度を計測するラドル温度測定部と、溶融保持炉の炉内温度を調整する温度調整部と、ラドル温度測定部の計測情報に基づいて前記自動給湯装置によるラドルの待機もしくは戻しの操作ならびにラドル内の溶湯戻し後の溶融保持炉内の温度調整部への通信による温度制御を可能にした給湯温度測定制御装置とを有して成り、前記ラドル温度測定部は、カップを着脱可能に収容保持するよう電磁撹拌装置に形成された収容部の近傍に設置されている給湯温度測定制御装置の側部から垂下された熱電対温度計・サーミスタによって構成され、汲み上げた溶湯を収容しているラドルが収容部の近傍に移動されたときに溶湯内に挿入されるようにしてあることを特徴とする自動鋳造装置のラドル内溶湯温度調整機構。
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