JP5944986B2 - プロテアソーム阻害剤、ならびにそれらの調製、精製、および使用のためのプロセス - Google Patents

プロテアソーム阻害剤、ならびにそれらの調製、精製、および使用のためのプロセス Download PDF

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Description

本発明は、プロテアソーム阻害剤、ならびにそれらの調製、精製、および使用のためのプロセスに関する。
[(1R)−1−({[(2,5−ジクロロベンゾイル)アミノ]アセチル}アミノ)−3−メチルブチル]ボロン酸(化合物1)は、ペプチドボロン酸クラスのプロテアソーム阻害剤であり、これは多発性骨髄腫の処置に有用であり得る。化合物1およびこれらの類縁体は、米国特許第7,442,830号明細書(’830特許)および米国特許第7,687,662号明細書(’662特許)に記載される。化合物1は、それ自体で容易に縮合し、無水物ダイマーおよびトリマー、例えばトリマーN,N’,N’’−ボロキシン−2,4,6−トリイルトリス{{(1R)−3−メチルブタン−1,1−ジイル]イミノ(2−オキソエタン−2,1−ジイル)]}トリス(2,5−ジクロロベンズアミド)を形成する。本明細書に使用される場合、「化合物1」という用語は、遊離ボロン酸および縮合無水物形態を含み、遊離ボロン酸モノマーとしての化合物1の記述は、同様に無水物形態を含むことを意図する。化合物1の遊離ボロン酸モノマーおよびそのトリマー無水物の化学構造を以下に与える。
Figure 0005944986
Figure 0005944986
化合物1は、薬学的見地から取扱いが困難であり、非結晶性であるので精製するのが困難であり、不安定である。化合物1を調製および精製するための改善された方法が必要とされている。化合物1の高純度および貯蔵安定性形態も必要とされている。
この出願の発明に関連する先行技術文献情報としては、以下のものがある(国際出願日以降国際段階で引用された文献及び他国に国内移行した際に引用された文献を含む)。
(先行技術文献)
(特許文献)
(特許文献1) 米国特許第6,083,903号明細書
(特許文献2) 国際公開第2009/020448号
(非特許文献)
(非特許文献1) Kuppermann et.al.(Cancer Res.(March 2010)70:1970−1980).
(非特許文献2) Kupperman et al."Evaluation of the Preclinical Models of Human Cancer Research",70(5),1970−1980 CODEN:CNREA8;ISSN:008−5472,2010,XP002682750,February 2010 Pages 1972−1973;Supplementary data
(非特許文献3) KUPPERMAN,ERIK ET AL:"Evaluation of the Proteasome Inhibitor MLN9708 in Preclinical Models of Human Cancer",CANCER RESEARCH,70(5),1970−1980 CODEN:CNREA8;ISSN:0008−5472,2010,XP002682750,pages 1972−73;supplementary data
本発明は、式Iのボロン酸エステルを提供し、
Figure 0005944986
式中、RはHまたはメチルである。1つの実施形態において、RはHである。別の実施形態において、RはCHである。
本発明はさらに、本発明のボロン酸エステルを医薬的に許容できる賦形剤と合わせる工程を有する、医薬組成物を調製するためのプロセスを提供する。
本発明はさらに、少なくとも99.5%の化学的純度を有する化合物1を提供する。
本発明はまた、本発明の化合物1および医薬的に許容できる賦形剤を有する医薬組成物を提供する。
本発明はさらに、化合物1の医薬組成物を調製するためのプロセスを提供し、
このプロセスは、
(a)式Iのボロン酸エステルを化合物1に転化する工程であって、
Figure 0005944986
式中、RはHまたはメチルである、前記転化する工程と
(b)この化合物1を医薬的に許容できる賦形剤と合わせる工程とを有する。
1つの実施形態において、RはHである。別の実施形態において、Rはメチルである。
本発明はさらに、化合物1を精製するためのプロセスを提供し、このプロセスは、
(a)化合物1を式Iのボロン酸エステルに転化する工程と、
Figure 0005944986
(b)式Iのボロン酸エステルを溶液から結晶化する工程と、
(c)この溶液から式Iの結晶化されたボロン酸エステルを単離する工程と、
(d)式Iの単離されたボロン酸エステルを化合物1に転化する工程とを有する。
1つの実施形態において、RはHである。別の実施形態において、Rはメチルである。
本発明はさらに、化合物1を調製するためのプロセスを提供し、
このプロセスは、
(a)式Iのボロン酸エステルを溶液から結晶化する工程と、
Figure 0005944986
(b)式Iのボロン酸エステルを化合物1に転化する工程とを有する。
1つの実施形態において、RはHである。別の実施形態において、Rはメチルである。
図1は、化合物1のジエタノールアミンエステル(すなわち、式Xのボロン酸エステル)のXRPDパターンである。 図2は、化合物1のジイソプロパノールアミンエステル(すなわち、式IXのボロン酸エステル)のXRPDパターンである。 図3は、化合物1のN−メチルジエタノールアミンエステルのXRPDパターンである。 図4は、化合物1のN−メチルイミノ二酢酸エステルのXRPDパターンである。 図5は、化合物1のクエン酸エステルの形態1として投与されたラットにおける化合物1の血漿レベルである。 図6は、化合物1のクエン酸エステルの形態1として投与されたラットにおける化合物1の血液レベルである。 図7は、化合物1のクエン酸エステルの形態2として投与されたラットにおける化合物1の血漿レベルである。 図8は、化合物1のクエン酸エステルの形態2として投与されたラットにおける化合物1の血液レベルである。 図9は、式Xのボロン酸エステルとして投与されたラットにおける化合物1の血漿レベルである。 図10は、式Xのボロン酸エステルとして投与されたラットにおける化合物1の血液レベルである。
定義
「単離」は、混合物から構成成分(例えば化合物)を分離することを指す。
「純度」は、化学的な純度および/またはキラル純度を指す。
「化学的純度」は、混合物中の1つの構成成分の相対的な量を指す(すなわち、[対象とする構成成分の量]/[すべての構成成分の総量])*100%)。
「キラル純度」は、エナンチオマーまたはジアステレオマーの混合物中の1つのエナンチオマーまたはジアステレオマーの割合を指し、エナンチオマー過剰率(%ee)またはジアステレオマー過剰率(%de)として表され、これは((対象とするエナンチオマー−他のエナンチオマー)/(対象とするエナンチオマー+他のエナンチオマー))*100%、または((対象とするジアステレオマー)−(他のジアステレオマー)/(合計ジアステレオマー))*100%と定義される。
「精製する」とは、化合物の化学的純度および/またはキラル純度を増大させることを指す。
「溶液」とは、少なくとも部分的に溶解される物質を含有する溶媒を指し、これは未溶解(例えば固体)物質を含有してもよい。
「アルキル」または「アルキル基」は、分岐または非分岐の飽和炭化水素鎖のモノラジカルを指す。例としては、これに限定されるものではないが、メチル、エチル、n−プロピル、n−ブチル、n−ペンチル、n−ヘキシル、n−ヘプチル、n−オクチル、n−ノニル、n−デシル、イソプロピル、tert−ブチル、イソブチルなどを含む。アルキル基は、通常、1〜10個の炭素原子、例えば1〜6個の炭素原子、好ましくは1〜4個の炭素原子を含有し、置換または非置換であることができる。
「アルケニル」または「アルケニル基」は、少なくとも1つの二重結合を含有する分岐または非分岐炭化水素鎖のモノラジカルを指す。例としては、これに限定されるものではないが、エテニル、3−ブテン−1−イル、2−エテニルブチル、および3−ヘキセン−1−イルを含む。アルケニル基は、通常、2〜10個の炭素原子、例えば2〜6個の炭素原子、好ましくは2〜4個の炭素原子を含有し、置換または非置換であることができる。
「アルキニル」または「アルキニル基」は、少なくとも1つの三重結合を含有する分岐または非分岐炭化水素鎖のモノラジカルを指す。例としては、これに限定されるものではないが、エチニル、3−ブチン−1−イル、プロピニル、2−ブチン−1−イル、および3−ペンチン−1−イルを含む。アルキニル基は、通常、2〜10個の炭素原子、例えば2〜6個の炭素原子、好ましくは2〜4個の炭素原子を含有し、置換または非置換であることができる。
「ハロアルキル」または「ハロアルキル基」は、1若しくはそれ以上の水素原子がハロゲン原子で置き換えられたアルキル基を指す。ハロアルキルとしては、飽和アルキル基および不飽和アルケニルおよびアルキニル基の両方、例えば−CF、−CHF、−CHF、−CFCF、−CHFCF、−CHCF、−CFCH、−CHFCH、−CFCFCF、−CFCHCH、−CF=CF、−CCl=CH、−CBr=CH、−CI=CH、−C≡C−CF、−CHFCHCHおよび−CHFCHCFが挙げられる。
「ハロゲン」としては、フッ素、塩素、臭素およびヨウ素原子が挙げられる。
「疑ハロゲン」は、−OCN、−SCN、−CF、および−CNを指す。
「シクロアルキル」または「シクロアルキル基」は、モノラジカル非芳香族炭素環式環システムを指し、これは、飽和または不飽和、置換または非置換であってもよく、単環式、二環式、または三環式であってもよく、橋かけ、スピロ、および/または縮合であってもよい。例としては、これに限定されるものではないが、シクロプロピル、シクロプロペニル、シクロブチル、シクロブテニル、シクロペンチル、シクロペンテニル、シクロヘキシル、シクロヘキセニル、ノルボルニル、ノルボルネニル、ビシクロ[2.2.1]ヘキサン、ビシクロ[2.2.1]ヘプタン、ビシクロ[2.2.1]ヘプテン、ビシクロ[3.1.1]ヘプタン、ビシクロ[3.2.1]オクタン、ビシクロ[2.2.2]オクタン、ビシクロ[3.2.2]ノナン、ビシクロ[3.3.1]ノナン、およびビシクロ[3.3.2]デカンを含む。好ましくは、シクロアルキル基は、3〜10個の環原子を含有する。より好ましくは、シクロアルキル基は、3〜7個の環原子、例えば3個の環原子、5個の環原子、6個の環原子、または7個の環原子を含有する。
「シクロアルキルアルキル」または「シクロアルキルアルキル基」は、水素原子が、シクロアルキル基によって置き換えられたアルキル基を指し、ここでアルキル基およびシクロアルキル基は、先に定義される通りである(すなわちシクロアルキルアルキル−)。シクロアルキルアルキル基は、置換または非置換であることができる。例としては、これに限定されるものではないが、シクロヘキシルメチル(C11CH−)を含む。
「アリール」または「アリール基」は、フェニルおよび7〜15員のモノラジカル二環式または三環式炭化水素環システムを指し、橋かけ、スピロ、および/または縮合環システムを含み、ここで少なくとも1つの環は芳香族である。アリール基は、置換または非置換であることができる。例としては、これに限定されるものではないが、ナフチル、インダニル、1,2,3,4−テトラヒドロナフタレニル、6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテニル、および6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテニルを含む。好ましくは、アリール基は、6個(すなわちフェニル)または9〜15個の環原子を含有する。より好ましくは、アリール基は、6個(すなわちフェニル)、9または10個の環原子を含有する。より好ましくは、アリール基は、6個(すなわちフェニル)または9〜11個の環原子を含有する。
「アリールアルキル」または「アリールアルキル基」は、水素原子がアリール基によって置き換えられたアルキル基を指し、ここでアルキル基およびアリール基は、先に定義された通りである(すなわち、アリールアルキル−)。アリールアルキル基は、置換または非置換であることができる。例としては、これに限定されるものではないが、ベンジル(CCH−)を含む。
「ヘテロシクロアルキル」または「ヘテロシクロアルキル基」は、3〜15員の単環式、二環式、および三環式非芳香族環を指し、これは飽和または不飽和であってもよく、置換または非置換であることができ、橋かけ、スピロおよび/または縮合であってもよく、これは、炭素原子に加えて、少なくとも1つのヘテロ原子、例えば窒素、酸素、硫黄またはリンを含有する。例としては、これに限定されるものではないが、テトラヒドロフラニル、ピロリジニル、ピロリニル、イミダゾリジニル、イミダゾリニル、ピラゾリジニル、ピラゾリニル、ピペリジニル、ピペラジニル、インドリニル、イソインドリニル、モルホリニル、チオモルホリニル、ホモモルホリニル、ホモピペリジイル、ホモピペラジニル、チオモルホリニル−5−オキシド、チオモルホリニル−S,S−ジオキシド、ピロリジニル、テトラヒドロピラニル、ピペリジニル、テトラヒドロチエニル、ホモピペリジニル、ホモチオモルホリニル−S,S−ジオキシド、オキサゾリジノニル、ジヒドロピラゾリル、ジヒドロピロリル、ジヒドロピラジニル、ジヒドロピリジニル、ジヒドロピリミジニル、ジヒドロフラニル、ジヒドロピラニル、テトラヒドロチエニル−5−オキシド、テトラヒドロチエニル−S,S−ジオキシド、ホモチオモルホリニル−5−オキシド、キヌクリジニル、2−オキサ−5−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン、8−オキサ−3−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタン、3,8−ジアザ−ビシクロ[3.2.1]オクタン、2,5−ジアザ−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン、3,8−ジアザ−ビシクロ[3.2.1]オクタン、3,9−ジアザ−ビシクロ[4.2.1]ノナン、2,6−ジアザ−ビシクロ[3.2.2]ノナン、[1,4]オキサホスフィナン4−オキシド、[1,4]アザホスフィナン4−オキシド、[1,2]オキサホスホラン2−オキシド、ホスフィナン1−オキシド、[1,3]アザホスホリジン3−オキシド、および[1,3]オキサホスホラン3−オキシドを含む。好ましくはヘテロシクロアルキル基は、炭素原子に加えて、少なくとも1つの窒素、酸素、または硫黄を含有する。より好ましくはヘテロシクロアルキル基は、炭素原子に加えて、少なくとも1つの窒素または酸素を含有する。より好ましくはヘテロシクロアルキル基は、炭素原子に加えて、少なくとも1つの窒素を含有する。好ましくは、ヘテロシクロアルキル基は、3〜10個の環原子を含有する。より好ましくは、ヘテロシクロアルキル基は、3〜7個の環原子を含有する。より好ましくは、ヘテロシクロアルキル基は、5〜7個の環原子、例えば5個の環原子、6個の環原子、または7個の環原子を含有する。特に断らない限り、以下のヘテロシクロアルキル基は、C−結合またはN−結合であることができ、こうしたものが可能であり、結果として安定な構造の創製をもたらす。例えば、ピペリジニルは、ピペリジン−1−イル(N−結合)またはピペリジン−4−イル(C−結合)であることができる。
「ヘテロシクロアルキルアルキル」または「ヘテロシクロアルキルアルキル基」は、水素原子がヘテロシクロアルキル基で置き換えられたアルキル基を指し、ここでアルキル基およびヘテロシクロアルキル基は、先に定義された通りである(すなわち、ヘテロシクロアルキルアルキル−)。ヘテロシクロ(Heteroyclo)アルキルアルキル基は、置換または非置換であることができる。例としては、これに限定されるものではないが、ピロリジニルメチル(CCH−)を含む。
「ヘテロアリール」または「ヘテロアリール基」は、(a)炭素原子に加えて、少なくとも1つのヘテロ原子、例えば窒素、酸素または硫黄を含有する5および6員の単環式芳香族環、および(b)炭素原子に加えて、少なくとも1つのヘテロ原子、例えば窒素、酸素または硫黄を含有し、環の少なくとも1つが芳香族である7〜15員の二環式および三環式環を指す。ヘテロアリール基は、置換または非置換であることができ、橋かけ、スピロ、および/または縮合であってもよい。例としては、これに限定されるものではないが、2,3−ジヒドロベンゾフラニル、1,2−ジヒドロキノリニル、3,4−ジヒドロイソキノリニル、1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリニル、1,2,3,4−テトラヒドロキノリニル、ベンズオキサジニル、ベンズチアジニル、クロマニル、フラニル、2−フラニル、3−フラニル、イミダゾリル、イソキサゾリル、イソチアゾリル、オキサジアゾリル、オキサゾリル、ピリジニル、2−、3−、または4−ピリジニル、ピリミジニル、2−、4−、または5−ピリミジニル、ピラゾリル、ピロリル、2−または3−ピロリル、ピラジニル、ピリダジニル、3−または4−ピリダジニル、2−ピラジニル、チエニル、2−チエニル、3−チエニル、テトラゾリル、チアゾリル、チアジアゾリル、トリアジニル、トリアゾリル、ピリジン−2−イル、ピリジン−4−イル、ピリミジン−2−イル、ピリダジン−4−イル、ピラジン−2−イル、ナフチリジニル、プテリジニル、フタラジニル、プリニル、アロキサジニル、ベンズイミダゾリル、ベンゾフラニル、ベンゾフラザニル、2H−1−ベンゾピラニル、ベンゾチアジアジン、ベンゾチアジニル、ベンゾチアゾリル、ベンゾチオフェニル、ベンズオキサゾリル、シンノリニル、フロピリジニル、インドリニル、インドリジニル、インドリル、または2−、3−、4−、5−、6−、または7−インドリル、3H−インドリル、キナゾリニル、キノキサリニル、イソインドリル、イソキノリニル、10−アザ−トリシクロ[6.3.1.0*2,7*]ドデカ−2(7),3,5−トリエニル、12−オキサ−10−アザ−トリシクロ[6.3.1.0*2,7*]ドデカ−2(7),3,5−トリエニル、12−アザ−トリシクロ[7.2.1.0*2,7*]ドデカ−2(7),3,5−トリエニル、10−アザ−トリシクロ[6.3.2.0*2,7*]トリデカ−2(7),3,5−トリエニル、2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[d]アゼピニル、1,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[d]アゼピン−2−オニル、1,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[b]アゼピン−2−オニル、2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[c]アゼピン−1−オニル、1,2,3,4−テトラヒドロ−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−5−オニル、2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピニル、5,6,8,9−テトラヒドロ−7−オキサ−ベンゾシクロヘプテニル、2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b]アゼピニル、1,2,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[e][1,3]ジアゼピン−3−オニル、3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[b][1,4]ジオキセピニル、3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[f][1,4]オキサアゼピン−5−オニル、6,7,8,9−テトラヒドロ−5−チア−8−アザ−ベンゾシクロヘプテニル、5,5−ジオキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5−チア−8−アザ−ベンゾシクロヘプテニル、および2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[f][1,4]オキサアゼピニルを含む。好ましくは、ヘテロアリール基は、5、6、または8〜15個の環原子を含有する。より好ましくは、ヘテロアリール基は、5〜10個の環原子、例えば5、6、9、または10個の環原子を含有する。
「ヘテロアリールアルキル」または「ヘテロアリールアルキル基」は水素原子がヘテロアリール基で置き換えられたアルキル基を指し、ここでアルキル基およびヘテロアリール基は、先に定義された通りである(すなわち、ヘテロアリールアルキル−)。ヘテロアリールアルキル基は、置換または非置換であることができる。例としては、これに限定されるものではないが、以下のピリジニルメチル異性体を含む。
Figure 0005944986
「置換された」は、水素原子が別の原子または基によって置き換えられた化合物または化学性基の誘導体を指す。置換されたベンゼンの例はブロモベンゼンである。置換されたブロモベンゼンの例は、2−ブロモフェノールである。代替置換基のリストは、価数の要件、化学的安定性または他の理由のために、特定の基を置換するために使用できないものを含む場合、このリストは、特定の基を置換するために好適であるリストのものを含むように、文脈上で読み取ることが意図される。本明細書において化合物または化学性基が「置換された」場合、それは、得られた化合物または化学性基が安定な化合物または安定な化学性基である限り、置換の全価数まで有していてもよく、例えばメチル基は1、2、または3個の置換基で置換されてもよく、エチル基は1、2、3、4、または5個の置換基で置換されてもよく、フェニル基は、1、2、3、4、または5個の置換基で置換されてもよいなど。化合物または化学性基が置換されてもよい原子および基は、これに限定されるものではないが、ハロゲン、ニトロ、ヒドロキシ、アルコキシ、アリールオキシ、カルボニル、ヒドロキシカルボニル、アルコキシカルボニル、アミノカルボニル、アルキルアミノカルボニル、アミノ、アルキルアミノ、アルキル、アルコキシアルキル、アミノアルキル、ハロアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、擬ハロゲン、アルキルチオ、スルホニル、アルキルスルホニル、アルキルアミノスルホニル、アルキルカルボニルオキシ、アミノカルボニルオキシ、アルキルアミノカルボニルオキシ、アルキルカルボニルアミノ、アルコキシカルボニルアミノ、アルキルスルホニルアミノ、アミノカルボニルアミノ、およびアルキルアミノカルボニルアミノを含む。化合物または化学性基が置換されてもよい原子および基のさらなる例は、これに限定されるものではないが、以下を含む、1〜13個のR49で選択的に置換されたC1−6アルキル、1〜11個のR49で選択的に置換されたC2−6アルケニル、1〜9個のR49で選択的に置換されたC2−6アルキニル、1〜11個のR49で選択的に置換されたC6−11アリール、1〜19個のR49で選択的に置換されたC7−16アリールアルキル、1〜21個のR49で選択的に置換されたC3−11シクロアルキル、1〜32個のR49で選択的に置換されたC4−17シクロアルキルアルキル、1〜28個のR49で選択的に置換された3〜15員のヘテロシクロアルキル、1〜40個のR49で選択的に置換された4〜21員のヘテロシクロアルキルアルキル、1〜15個のR49で選択的に置換された5〜15員のヘテロアリール、1〜27個のR49で選択的に置換された6〜21員のヘテロアリールアルキル、ハロゲン、−CN、−C(=O)R100、−C(=O)OR100、−C(=O)NR102103、−C(=O)C(=O)R100、−C(=NR105)R100、−C(=NR105)NR102103、−C(=NOH)NR102103、−C(=NOR106)R100、−C(=NNR102103)R100、−C(=NNR104C(=O)R101)R100、−C(=NNR104C(=O)OR101)R100、−C(=S)NR102103、−NC、−NO、−NR102103、−NR104NR102103、−N=NR104、=NR100、=NOR100、−NR104OR106、−NR104C(=O)R100、−NR104C(=O)C(=O)R100、−NR104C(=O)OR101、−NR104C(=O)C(=O)OR101、−NR104C(=O)NR102103、−NR104C(=O)NR104C(=O)R100、−NR104C(=O)NR104C(=O)OR100、−NR104C(=NR105)NR102103、−NR104C(=O)C(=O)NR102103、−NR104C(=S)R100、−NR104C(=S)OR100、−NR104C(=S)NR102103、−NR104S(=O)101、−NR104S(=O)NR102103、−NR104P(=O)R108108、−NR104P(=O)(NR102103)(NR102103)、−NR104P(=O)(OR100)(OR100)、−NR104P(=O)(SR100)(SR100)、−OR100、=O、−OCN、−OC(=O)R100、−OC(=O)NR102103、−OC(=O)OR100、−OC(=NR105)NR102103、−OS(=O)R100、−OS(=O)100、−OS(=O)OR100、−OS(=O)NR102103、−OP(=O)R108108、−OP(=O)(NR102103)(NR102103)、−OP(=O)(OR100)(OR100)、−OP(=O)(SR100)(SR100)、−SCN、=S、−S(=O)100、−S(=O)OR100、−SO107、−S(=O)NR102103、−S(=O)NR102103、−SP(=O)R108108、−SP(=O)(NR102103)(NR102103)、−SP(=O)(OR100)(OR100)、−SP(=O)(SR100)(SR100)、−P(=O)R108108、−P(=O)(NR102103)(NR102103)、−P(=O)(OR100)(OR100)、または−P(=O)(SR100)(SR100);ここで
それぞれの場合においてR49は、独立に、1〜13個のR179で選択的に置換されたC1−6アルキル、1〜11個のR179で選択的に置換されたC2−6アルケニル、1〜9個のR179で選択的に置換されたC2−6アルキニル、1〜11個のR179で選択的に置換されたC6−11アリール、1〜19個のR179で選択的に置換されたC7−16アリールアルキル、1〜21個のR179で選択的に置換されたC3−11シクロアルキル、1〜32個のR179で選択的に置換されたC4−17シクロアルキルアルキル、1〜28個のR179で選択的に置換された3〜15員のヘテロシクロアルキル、1〜40個のR179で選択的に置換された4〜21員のヘテロシクロアルキルアルキル、1〜15個のR179で選択的に置換された5〜15員のヘテロアリール、1〜27個のR179で選択的に置換された6〜21員のヘテロアリールアルキル、ハロゲン、−CN、−C(=O)R170、−C(=O)OR170、−C(=O)NR172173、−C(=O)C(=O)R170、−C(=NR175)R170、−C(=NR175)NR172173、−C(=NOH)NR172173、−C(=NOR176)R170、−C(=NNR172173)R170、−C(=NNR174C(=O)R171)R170、−C(=NNR174C(=O)OR171)R170、−C(=S)NR172173、−NC、−NO、−NR172173、−NR174NR172173、−N=NR174、=NR170、=NOR170、−NR174OR176、−NR174C(=O)R170、−NR174C(=O)C(=O)R170、−NR174C(=O)OR171、−NR174C(=O)C(=O)OR171、−NR174C(=O)NR172173、−NR174C(=O)NR174C(=O)R170、−NR174C(=O)NR174C(=O)OR170、−NR174C(=NR175)NR172173、−NR174C(=O)C(=O)NR172173、−NR174C(=S)R170、−NR174C(=S)OR170、−NR174C(=S)NR172173、−NR174S(=O)171、−NR174S(=O)NR172173、−NR174P(=O)R178178、−NR174P(=O)(NR172173)(NR172173)、−NR174P(=O)(OR170)(OR170)、−NR174P(=O)(SR170)(SR170)、−OR170、=O、−OCN、−OC(=O)R170、−OC(=O)NR172173、−OC(=O)OR170、−OC(=NR175)NR172173、−OS(=O)R170、−OS(=O)170、−OS(=O)OR170、−OS(=O)NR172173、−OP(=O)R178178、−OP(=O)(NR172173)(NR172173)、−OP(=O)(OR170)(OR170)、−OP(=O)(SR170)(SR170)、−SCN、=S、−S(=O)170、−S(=O)OR170、−SO177、−S(=O)NR172173,−S(=O)NR172173、−SP(=O)R178178、−SP(=O)(NR172173)(NR172173)、−SP(=O)(OR170)(OR170)、−SP(=O)(SR170)(SR170)、−P(=O)R178178、−P(=O)(NR172173)(NR172173)、−P(=O)(OR170)(OR170)、および−P(=O)(SR170)(SR170)から選択され;
100、R101、R104、R105、R106、R107、R170、R171、R174、R175、R176およびR177は、それぞれの場合において、独立に、H、1〜13個のR189で選択的に置換されたC1−6アルキル、1〜11個のR189で選択的に置換されたC2−6アルケニル、1〜9個のR189で選択的に置換されたC2−6アルキニル、1〜11個のR189で選択的に置換されたC6−11アリール、1〜19個のR189で選択的に置換されたC7−16アリールアルキル、1〜21個のR189で選択的に置換されたC3−11シクロアルキル、1〜32個のR189で選択的に置換されたC4−17シクロアルキルアルキル、1〜28個のR189で選択的に置換された3〜15員のヘテロシクロアルキル、1〜40個のR189で選択的に置換された4〜21員のヘテロシクロアルキルアルキル、1〜15個のR189で選択的に置換された5〜15員のヘテロアリール、および1〜27個のR189で選択的に置換された6〜21員のヘテロアリールアルキルから選択され;
108およびR178は、それぞれの場合において、独立に、1〜13個のR189で選択的に置換されたC1−6アルキル、1〜11個のR189で選択的に置換されたC2−6アルケニル、1〜9個のR189で選択的に置換されたC2−6アルキニル、1〜11個のR189で選択的に置換されたC6−11アリール、1〜19個のR189で選択的に置換されたC7−16アリールアルキル、1〜21個のR189で選択的に置換されたC3−11シクロアルキル、1〜32個のR189で選択的に置換されたC4−17シクロアルキルアルキル、1〜28個のR189で選択的に置換された3〜15員のヘテロシクロアルキル、1〜40個のR189で選択的に置換された4〜21員のヘテロシクロアルキルアルキル、1〜15個のR189で選択的に置換された5〜15員のヘテロアリール、および1〜27個のR189で選択的に置換された6〜21員のヘテロアリールアルキルから選択され;
102、R103、R172およびR173は、それぞれの場合において、独立に、H、1〜13個のR199で選択的に置換されたC1−6アルキル、1〜11個のR199で選択的に置換されたC2−6アルケニル、1〜9個のR199で選択的に置換されたC2−6アルキニル、1〜11個のR199で選択的に置換されたC6−11アリール、1〜19個のR199で選択的に置換されたC7−16アリールアルキル、1〜21個のR199で選択的に置換されたC3−11シクロアルキル、1〜32個のR199で選択的に置換されたC4−17シクロアルキルアルキル、1〜28個のR199で選択的に置換された3〜15員のヘテロシクロアルキル、1〜40個のR199で選択的に置換された4〜21員のヘテロシクロアルキルアルキル、1〜15個のR199で選択的に置換された5〜15員のヘテロアリール、および1〜27個のR199で選択的に置換された6〜21員のヘテロアリールアルキルから選択される。
またはいずれかのR102およびR103、またはR172およびR173は、それらが結合した窒素原子と共に、1〜28個のR209で選択的に置換された3〜15員のヘテロシクロアルキルまたは1〜15個のR209で選択的に置換された5〜15員のヘテロアリールを形成してもよく;
179、R189、R199およびR209は、それぞれの場合において、独立に、1〜13個のR219で選択的に置換されたC1−6アルキル、1〜11個のR219で選択的に置換されたC2−6アルケニル、1〜9個のR219で選択的に置換されたC2−6アルキニル、1〜11個のR219で選択的に置換されたC6−11アリール、1〜19個のR219で選択的に置換されたC7−16アリールアルキル、1〜21個のR219で選択的に置換されたC3−11シクロアルキル、1〜32個のR219で選択的に置換されたC4−17シクロアルキルアルキル、1〜28個のR219で選択的に置換された3〜15員のヘテロシクロアルキル、1〜40個のR219で選択的に置換された4〜21員のヘテロシクロアルキルアルキル、1〜15個のR219で選択的に置換された5〜15員のヘテロアリール、1〜27個のR219で選択的に置換された6〜21員のヘテロアリールアルキル、ハロゲン、−CN、−C(=O)R210、−C(=O)OR210、−C(=O)NR212213、−C(=O)C(=O)R210、−C(=NR215)R210、−C(=NR215)NR212213、−C(=NOH)NR212213、−C(=NOR216)R210、−C(=NNR212213)R210、−C(=NNR214C(=O)R211)R210、−C(=NNR214C(=O)OR211)R210、−C(=S)NR212213、−NC、−NO、−NR212213、−NR214NR212213、−N=NR214、=NR210、=NOR210、−NR214OR216、−NR214C(=O)R210、−NR214C(=O)C(=O)R210、−NR214C(=O)OR211、−NR214C(=O)C(=O)OR211、−NR214C(=O)NR212213、−NR214C(=O)NR214C(=O)R210、−NR214C(=O)NR214C(=O)OR210、−NR214C(=NR215)NR212213、−NR214C(=O)C(=O)NR212213、−NR214C(=S)R210、−NR214C(=S)OR210、−NR214C(=S)NR212213、−NR214S(=O)211、−NR214S(=O)NR212213、−NR214P(=O)R218218、−NR214P(=O)(NR212213)(NR212213)、−NR214P(=O)(OR210)(OR210)、−NR214P(=O)(SR210)(SR210)、−OR210、=O、−OCN、−OC(=O)R210、−OC(=O)NR212213、−OC(=O)OR210、−OC(=NR215)NR212213、−OS(=O)R210、−OS(=O)210、−OS(=O)OR210、−OS(=O)NR212213、−OP(=O)R218218、−OP(=O)(NR212213)(NR212213)、−OP(=O)(OR210)(OR210)、−OP(=O)(SR210)(SR210)、−SCN、=S、−S(=O)210、−S(=O)OR210、−SO217、−S(=O)NR212213、−S(=O)NR212213、−SP(=O)R218218、−SP(=O)(NR212213)(NR212213)、−SP(=O)(OR210)(OR210)、−SP(=O)(SR210)(SR210)、−P(=O)R218218、−P(=O)(NR212213)(NR212213)、−P(=O)(OR210)(OR210)、および−P(=O)(SR210)(SR210)から選択され;
210、R211、R214、R215、R216およびR217は、それぞれの場合において、独立に、H、1〜13個のR229で選択的に置換されたC1−6アルキル、1〜11個のR229で選択的に置換されたC2−6アルケニル、1〜9個のR229で選択的に置換されたC2−6アルキニル、1〜11個のR229で選択的に置換されたC6−11アリール、1〜19個のR229で選択的に置換されたC7−16アリールアルキル、1〜21個のR229で選択的に置換されたC3−11シクロアルキル、1〜32個のR229で選択的に置換されたC4−17シクロアルキルアルキル、1〜28個のR229で選択的に置換された3〜15員のヘテロシクロアルキル、1〜40個のR229で選択的に置換された4〜21員のヘテロシクロアルキルアルキル、1〜15個のR229で選択的に置換された5〜15員のヘテロアリール、および1〜27個のR229で選択的に置換された6〜21員のヘテロアリールアルキルから選択され;
218は、それぞれの場合において、独立に、1〜13個のR229で選択的に置換されたC1−6アルキル、1〜11個のR229で選択的に置換されたC2−6アルケニル、1〜9個のR229で選択的に置換されたC2−6アルキニル、1〜11個のR229で選択的に置換されたC6−11アリール、1〜19個のR229で選択的に置換されたC7−16アリールアルキル、1〜21個のR229で選択的に置換されたC3−11シクロアルキル、1〜32個のR229で選択的に置換されたC4−17シクロアルキルアルキル、1〜28個のR229で選択的に置換された3〜15員のヘテロシクロアルキル、1〜40個のR229で選択的に置換された4〜21員のヘテロシクロアルキルアルキル、1〜15個のR229で選択的に置換された5〜15員のヘテロアリール、および1〜27個のR229で選択的に置換された6〜21員のヘテロアリールアルキルから選択され;
212およびR213は、それぞれの場合において、独立に、H、1〜13個のR239で選択的に置換されたC1−6アルキル、1〜11個のR239で選択的に置換されたC2−6アルケニル、1〜9個のR239で選択的に置換されたC2−6アルキニル、1〜11個のR239で選択的に置換されたC6−11アリール、1〜19個のR239で選択的に置換されたC7−16アリールアルキル、1〜21個のR239で選択的に置換されたC3−11シクロアルキル、1〜32個のR239で選択的に置換されたC4−17シクロアルキルアルキル、1〜28個のR239で選択的に置換された3〜15員のヘテロシクロアルキル、1〜40個のR239で選択的に置換された4〜21員のヘテロシクロアルキルアルキル、1〜15個のR239で選択的に置換された5〜15員のヘテロアリール、および1〜27個のR239で選択的に置換された6〜21員のヘテロアリールアルキルから選択され;
またはいずれかのR212およびR213は、それらが結合した窒素原子と共に、1〜28個のR249で選択的に置換された3〜15員のヘテロシクロアルキルまたは1〜15個のR249で選択的に置換された5〜15員のヘテロアリールを形成してもよく;
219、R229、R239およびR249は、それぞれの場合において、独立に、1〜13個のハロゲンで選択的に置換されたC1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C6−11アリール、C7−16アリールアルキル、C3−11シクロアルキル、C4−17シクロアルキルアルキル、3〜15員のヘテロシクロアルキル、4〜21員のヘテロシクロアルキルアルキル、5〜15員のヘテロアリール、6〜21員のヘテロアリールアルキル、ハロゲン、−CN、−C(=O)R250、−C(=O)OR250、−C(=O)NR250250、−C(=O)C(=O)R250、−C(=NR250)R250、−C(=NR250)NR250250、−C(=NOH)NR250250、−C(=NOR250)R250、−C(=NNR250250)R250、−C(=NNR250C(=O)R250)R250、−C(=NNR250C(=O)OR250)R250、−C(=S)NR250250、−NC、−NO、−NR250250、−NR250NR250250、−N=NR250、=NR250、=NOR250、−NR250OR250、−NR250C(=O)R250、−NR250C(=O)C(=O)R250、−NR250C(=O)OR250、−NR250C(=O)C(=O)OR250、−NR250C(=O)NR250250、−NR250C(=O)NR250C(=O)R250、−NR250C(=O)NR250C(=O)OR250、−NR250C(=NR250)NR250250、−NR250C(=O)C(=O)NR250250、−NR250C(=S)R250、−NR250C(=S)OR250、−NR250C(=S)NR250250、−NR250S(=O)250、−NR250S(=O)NR250250、−NR250P(=O)R251251、−NR250P(=O)(NR250250)(NR250250)、−NR250P(=O)(OR250)(OR250)、−NR250P(=O)(SR250)(SR250)、−OR250、=O、−OCN、−OC(=O)R250、−OC(=O)NR250250、−OC(=O)OR250、−OC(=NR250)NR250250、−OS(=O)R250、−OS(=O)250、−OS(=O)OR250、−OS(=O)NR250250、−OP(=O)R251251、−OP(=O)(NR250250)(NR250250)、−OP(=O)(OR250)(OR250)、−OP(=O)(SR250)(SR250)、−SCN、=S、−S(=O)250、−S(=O)OR250、−SO250、−S(=O)NR250250,−S(=O)NR250250、−SP(=O)R251251、−SP(=O)(NR250250)(NR250250)、−SP(=O)(OR250)(OR250)、−SP(=O)(SR250)(SR250)、−P(=O)R251251、−P(=O)(NR250250)(NR250250)、−P(=O)(OR250)(OR250)、およびP(=O)(SR250)(SR250)から選択され;
250は、それぞれの場合において、独立に、H、C1−6アルキルおよびC1−6−ハロアルキルから選択され;
251は、それぞれの場合において、独立に、C1−6アルキルおよびC1−6−ハロアルキルから選択され;および
nは、それぞれの場合において、独立に0、1および2から選択される。化合物および化学性基が置換されてもよいさらなる原子および基の例としては、これに限定されるものではないが、1〜5個のR49で選択的に置換されたC1−6アルキル、1〜5個のR49で選択的に置換されたC2−6アルケニル、1〜5個のR49で選択的に置換されたC2−6アルキニル、1〜5個のR49で選択的に置換されたC6−11アリール、1〜5個のR49で選択的に置換されたC7−16アリールアルキル、1〜5個のR49で選択的に置換されたC3−11シクロアルキル、1〜5個のR49で選択的に置換されたC4−17シクロアルキルアルキル、1〜5個のR49で選択的に置換された3〜15員のヘテロシクロアルキル、1〜5個のR49で選択的に置換された4〜21員のヘテロシクロアルキルアルキル、1〜5個のR49で選択的に置換された5〜15員のヘテロアリール、1〜5個のR49で選択的に置換された6〜21員のヘテロアリールアルキル、ハロゲン、−CN、−C(=O)R100、−C(=O)OR100、−C(=O)NR102103、−NC、−NO、−NR102103、−NR104OR106、−NR104C(=O)R100、−NR104C(=O)OR101、−NR104C(=O)NR102103、−NR104S(=O)101、−NR104S(=O)NR102103、−OR100、=O、−OC(=O)R100、−OC(=O)NR102103、−S(=O)100、または−S(=O)NR102103を含み;ここで
49は、それぞれの場合において、独立にC1−6アルキル、C1−6ハロアルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C6−11アリール、C7−16アリールアルキル、C3−11シクロアルキル、C4−17シクロアルキルアルキル、3〜15員のヘテロシクロアルキル、4〜21員のヘテロシクロアルキルアルキル、5〜15員のヘテロアリール、6〜21員のヘテロアリールアルキル、ハロゲン、−CN、−C(=O)R170、−C(=O)OR170、−C(=O)NR172173、−NC、−NO、−NR172173、−NR174C(=O)R170、−NR174C(=O)OR171、−NR174C(=O)NR172173、−NR174S(=O)171、−NR174S(=O)NR172173、−OR170、=O、−OC(=O)R170、−OC(=O)NR172173、−SCN、=S、−S(=O)170、および−S(=O)NR172173から選択され;
100、R101、R102、R103、R104、R106、R170、R171、R172、R173、およびR174は、それぞれの場合において、独立にH、C1−6アルキル、およびC1−6ハロアルキルから選択され;
またはいずれかのR102およびR103、またはR172およびR173は、それらが結合した窒素原子と共に、3〜15員のヘテロシクロアルキルまたは5〜15員のヘテロアリールを形成してもよい;および
nは、それぞれの場合において、独立に0、1および2から選択される。化合物または化学性基が置換されてもよい原子および基のさらなる例としては、これに限定されるものではないが、1〜5個のR49で選択的に置換されたC1−6アルキル、1〜5個のR49で選択的に置換されたC6−11アリール、1〜5個のR49で選択的に置換されたC3−11シクロアルキル、1〜5個のR49で選択的に置換された3〜15員のヘテロシクロアルキル、1〜5個のR49で選択的に置換された5〜15員のヘテロアリール、ハロゲン、−CN、−C(=O)R100、−C(=O)OR100、−C(=O)NR102103、−NO、−NR102103、−NR104C(=O)R100、−NR104C(=O)OR101、−NR104C(=O)NR102103、−NR104S(=O)101、−NR104S(=O)NR102103、−OR100、=O、−OC(=O)R100、−OC(=O)NR102103、−S(=O)100、または−S(=O)NR102103を含み;ここで
49は、それぞれの場合において、独立にC1−6アルキル、C1−6ハロアルキル、C6−11アリール、C7−16アリールアルキル、C3−11シクロアルキル、3〜15員のヘテロシクロアルキル、5〜15員のヘテロアリール、ハロゲン、−CN、−C(=O)R170、−C(=O)OR170、−C(=O)NR172173、−NO、−NR172173、−NR174C(=O)R170、−NR174C(=O)OR171、−NR174C(=O)NR172173、−NR174S(=O)171、−NR174S(=O)NR172173、−OR170、=O、−OC(=O)R170、−OC(=O)NR172173、−S(=O)170、および−S(=O)NR172173から選択され;
100、R101、R102、R103、R104、R170、R171、R172、R173、およびR174は、それぞれの場合において、独立に、H、C1−6アルキル、およびC1−6ハロアルキルから選択され;
またはいずれかのR102およびR103、またはR172およびR173は、それらが結合した窒素原子と共に、3〜6員のヘテロシクロアルキルまたは5〜10員のヘテロアリールを形成してもよい;および
nは、それぞれの場合において、独立に0、1および2から選択される。化合物または化学性基が置換されてもよい原子および基のさらなる例としては、これに限定されるものではないが、1〜5個のR49で選択的に置換されたC1−6アルキル、ハロゲン、−CN、−C(=O)R100、−C(=O)OR100、−C(=O)NR102103、−NO、−NR102103、−OR100、=O、−OC(=O)R100、−OC(=O)NR102103、−S(=O)100、または−S(=O)NR102103を含み;ここで
49は、それぞれの場合において、独立にC6−11アリール、5〜15員のヘテロアリール、ハロゲン、−CN、−C(=O)R170、−C(=O)OR170、−C(=O)NR172173、−NO、−NR172173、−OR170、=O、−OC(=O)R170、−OC(=O)NR172173、−S(=O)170、および−S(=O)NR172173から選択され;
100、R102、R103、R170、R172、およびR173は、それぞれの場合において、独立にH、C1−6アルキル、およびC1−6ハロアルキルから選択され;
またはいずれかのR102およびR103、またはR172およびR173は、それらが結合した窒素原子と共に、3〜6員のヘテロシクロアルキルまたは5〜10員のヘテロアリールを形成してもよい;および
nは、それぞれの場合において、独立に0、1および2から選択される。化合物または化学性基が置換されてもよい原子および基のさらなる例としては、これに限定されるものではないが、C1−6アルキル、C1−6ハロアルキル、C7−15アリールアルキル、ハロゲン、およびヒドロキシを含む。
調製プロセス
本発明は、式Iのボロン酸エステルを調製するためのプロセスを提供し、
Figure 0005944986
式中、RはHまたはメチルであり、このプロセスは、
(a)式IVのアミドを調製する工程であって、
Figure 0005944986
式中、RおよびRは、独立に、選択的に置換されたC1−6アルキル、選択的に置換されたC6−10アリール、選択的に置換されたC7−16アリールアルキル、選択的に置換されたC3−11シクロアルキル、選択的に置換されたC4−17シクロアルキルアルキル、選択的に置換された3〜15員のヘテロシクロアルキル、選択的に置換された4〜21員のヘテロシクロアルキルアルキル、選択的に置換された5〜15員のヘテロアリール、および選択的に置換された6〜21員のヘテロアリールアルキルから選択され、
またはRおよびRは、それらが結合したホウ素および酸素原子と共に、窒素、酸素および硫黄から選択される0〜2個の追加のヘテロ原子を有する、選択的に置換された5〜10員の炭素含有環を形成するものである、前記調製する工程と、
(b)式IVのアミドが式Vのボロン酸エステルではない場合、
Figure 0005944986
式IVのアミドを式Vのボロン酸エステルに転化する工程と、
(c)式Iのボロン酸エステルを式Vのボロン酸エステルの溶液から結晶化する工程とを有する。
1つの実施形態において、RはHである。別の実施形態において、Rはメチルである。
工程(a)において式IVのアミドを調製する様式は重要でない。好ましくは式IVのアミドは、以下の式II
Figure 0005944986
の化合物と、以下の式III
Figure 0005944986
のアミンとをカップリングさせることによって、式IVのアミドを形成して調製され、XはOHまたは脱離基である。
故に、本発明の好ましい態様において、本発明は、式Iのボロン酸エステルを調製するためのプロセスを提供し、
Figure 0005944986
式中、RはHまたはメチルであり、このプロセスは、
(a)式II
Figure 0005944986
の化合物を、式III
Figure 0005944986
のアミンとカップリングさせて、式IVのアミドを形成する工程であって、
Figure 0005944986
式中、RおよびRは、独立に、選択的に置換されたC1−6アルキル、選択的に置換されたC6−10アリール、選択的に置換されたC7−16アリールアルキル、選択的に置換されたC3−11シクロアルキル、選択的に置換されたC4−17シクロアルキルアルキル、選択的に置換された3〜15員のヘテロシクロアルキル、選択的に置換された4〜21員のヘテロシクロアルキルアルキル、選択的に置換された5〜15員のヘテロアリール、および選択的に置換された6〜21員のヘテロアリールアルキルから選択され、
またはRおよびRは、それらが結合したホウ素および酸素原子と共に、窒素、酸素および硫黄から選択される0〜2個の追加のヘテロ原子を有する、選択的に置換された5〜10員の炭素含有環を形成し;および
XはOHまたは脱離基である、前記形成する工程と、
(b)式IVのアミドが式Vのボロン酸エステルではない場合、
Figure 0005944986
式IVのアミドを式Vのボロン酸エステルに転化する工程と、
(c)式Iのボロン酸エステルを式Vのボロン酸エステルの溶液から結晶化する工程とを有する。
工程(a)中のカップリング反応は、いずれかの好適な条件、例えば当業者に周知の標準ペプチドカップリング条件を用いて行うことができる。脱離基Xは、式IIIのアミンのアミノ基によって求核置換できるいずれかの基である。一部の実施形態において、式IIの化合物において部分−C(O)−Xは、酸塩化物または活性化エステル、例えばO−(N−ヒドロキシスクシンイミド)エステルである。好ましくは、酸塩化物または活性化エステルは、式RC(=O)OHの酸と、チオニルクロライドまたはオキサリルクロライドのようなクロライドドナーと接触させる、または式RC(=O)OHの酸と、ペプチドカップリング試薬とを接触させることによってインサイチュで生じる。実施形態の1つでは、活性化エステルは、XがOHである式IIの化合物を、ペプチドカップリング試薬と接触させることによって、インサイチュで得る。好適なペプチドカップリング試薬の例としては、これに限定されるものではないが、カルボジイミド試薬、例えばジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)または1−(3−ジメチルアミノプロピル(propy1))−3−エチルカルボジイミド(EDC);ホスホニウム試薬、例えばベンゾトリアゾール−l−イルオキシトリス(ジメチルアミノ)ホスホニウムヘキサフルオロホスフェート(BOP試薬);およびウロニウム試薬、例えばO−(1H−ベンゾトリアゾール−l−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムテトラフルオロボレート(TBTU)または2−(7−アザ−1H−ベンゾトリアゾール−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(HATU)を含む。一部の実施形態において、カップリング反応は、カップリング試薬および塩基、例えばアミン塩基、例えばジイソプロピルエチルアミン、ジエチルアミン、NMM(N−メチルモルホリン)、DIPEA(N,N−ジイソプロピルエチルアミン、ヒューニッヒ塩基)、またはこれらの混合物の存在下で行われる。カップリング反応は、通常、例えばDMF(N,N−ジメチルホルムアミド)、DMA(N,N−ジメチルアセトアミド)、トルエン、ジクロロメタン、ジクロロエタン、またはこれらの混合物のような有機溶媒中で行われる。式IVのアミドを調製するための好適な方法は、’830および’662特許、および米国特許出願第2009/0325903号に記載されている。
式IIの化合物は、当業者に周知のいずれかの好適な条件、例えば標準ペプチドカップリング条件、例えばSchotten−Baumann条件を用いて調製されてもよい。例えば、式IIの化合物は、以下の式
Figure 0005944986
の化合物をグリシンとカップリングさせることによって調製されてもよく、式中X’はOHまたは脱離基である。式IIの化合物を調製するための好適な方法は、’830および’662特許、および米国特許出願第2009/0325903号に記載されている。
脱離基X’は、グリシンのアミノ基によって求核置換できるいずれかの基である。一部の実施形態において、部分−C(O)−X’は、酸塩化物または活性化エステル、例えばO−(N−ヒドロキシスクシンイミド)エステルである。1つの実施形態において、酸塩化物または活性化エステルは、例えば以下の式
Figure 0005944986
の酸を、クロライドドナー、例えばチオニルクロライドまたはオキサリルクロライド、またはペプチドカップリング試薬と接触させることによってインサイチュで得られる。
好適なペプチドカップリング試薬の例としては、これに限定されるものではないが、カルボジイミド試薬、例えばジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)または1−(3−ジメチルアミノプロピル(propy1))−3−エチルカルボジイミド(EDC);ホスホニウム試薬、例えばベンゾトリアゾール−l−イルオキシトリス(ジメチルアミノ)ホスホニウムヘキサフルオロホスフェート(BOP試薬);およびウロニウム試薬、例えばO−(1H−ベンゾトリアゾール−l−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムテトラフルオロボレート(TBTU)または2−(7−アザ−1H−ベンゾトリアゾール−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(HATU)を含む。一部の実施形態において、カップリング反応は、カップリング剤および塩基、例えば水性塩基、例えば水性カルボネート溶液、例えば炭酸カリウム溶液またはアミン塩基、例えばジイソプロピルエチルアミン、ジエチルアミン、NMM(N−メチルモルホリン)、DIPEA(N,N−ジイソプロピルエチルアミン、ヒューニッヒ塩基)またはこれらの混合物の存在下で行われる。カップリング反応は、いずれかの好適な溶媒、例えば水性溶媒(例えば水性THF)、または有機溶媒、DMF、DMA、トルエン、ジクロロメタン、ジクロロエタン、またはこれらの混合物中で行われてもよい。
式IIIのアミンのRおよびRの同定は重要ではない。RおよびRの選択に必要とされることは、式IVのアミドの以下の部分
Figure 0005944986
が、工程(b)の間に式Vのボロン酸エステルの以下の部分
Figure 0005944986
に転化できることだけである。
そのため、本質的にRおよびRのいずれかの組み合わせが使用できる。好ましくはRおよびRは、独立に、選択的に置換されたC1−6アルキル、選択的に置換されたC6−10アリール、選択的に置換されたC7−16アリールアルキル、選択的に置換されたC3−11シクロアルキル、選択的に置換されたC4−17シクロアルキルアルキル、選択的に置換された3〜15員のヘテロシクロアルキル、選択的に置換された4〜21員のヘテロシクロアルキルアルキル、選択的に置換された5〜15員のヘテロアリール、および選択的に置換された6〜21員のヘテロアリールアルキルから選択され、またはRおよびRは、それらが結合したホウ素および酸素原子と共に、窒素、酸素および硫黄から選択される0〜2個の追加のヘテロ原子を有する、選択的に置換された5〜10員の炭素含有環を形成する。好ましくはRおよびRは、独立に、選択的に置換されたC1−6アルキル、選択的に置換されたC6−10アリール、選択的に置換されたC7−16アリールアルキル、選択的に置換されたC3−11シクロアルキル、選択的に置換されたC4−17シクロアルキルアルキル、選択的に置換された3〜15員のヘテロシクロアルキル、選択的に置換された4〜21員のヘテロシクロアルキルアルキル、選択的に置換された5〜15員のヘテロアリール、および選択的に置換された6〜21員のヘテロアリールアルキルから選択され、またはRおよびRは、それらが結合したホウ素および酸素原子と共に、ホウ素および酸素原子に加えて、水素原子を計数することなく、2〜20個の追加の原子(炭素、窒素、酸素および硫黄から選択される)を有する環状ボロン酸エステルを形成する。好ましくはRおよびRは、独立に、選択的に置換されたC1−6アルキル、選択的に置換されたC6−10アリール、選択的に置換されたC7−16アリールアルキル、選択的に置換されたC3−11シクロアルキル、選択的に置換された3〜15員のヘテロシクロアルキル、選択的に置換された5〜15員のヘテロアリール、および選択的に置換された6〜21員のヘテロアリールアルキルから選択され、またはRおよびRは、それらが結合したホウ素および酸素原子と共に、窒素、酸素および硫黄から選択される0〜2個の追加のヘテロ原子を有する、選択的に置換された5〜10員の炭素含有環を形成する。好ましくはRおよびRは、独立に、選択的に置換されたC1−6アルキル、選択的に置換されたC6−10アリール、選択的に置換されたC7−16アリールアルキル、選択的に置換されたC3−11シクロアルキル、選択的に置換された3〜15員のヘテロシクロアルキル、選択的に置換された5〜15員のヘテロアリール、および選択的に置換された6〜21員のヘテロアリールアルキルから選択され、またはRおよびRは、それらが結合したホウ素および酸素原子と共に、ホウ素および酸素原子に加えて、水素原子を計数することなく、2〜20個の追加の原子(炭素、窒素、酸素および硫黄から選択される)を有する環状ボロン酸エステルを形成する。好ましくはRおよびRは、それらが結合したホウ素および酸素原子と共に、窒素、酸素および硫黄から選択される0〜2個の追加のヘテロ原子を有する、選択的に置換された5〜10員の炭素含有環を形成する。好ましくは、RおよびRは、それらが結合するホウ素および酸素原子と共に、ホウ素および酸素原子に加えて、水素原子を計数せずに、2〜20個の追加の原子(炭素、窒素、酸素および硫黄から選択される)を有する環状ボロン酸エステルを形成する。RおよびRが、それらが結合したホウ素および酸素原子と一緒に、環状ボロン酸エステルを形成する実施形態において、2〜5個の追加の原子が環原子であることが好ましい。好ましくは、2個を超えない追加の環原子がN、OまたはS原子である。好ましくはRおよびRは、それらが結合したホウ素および酸素原子と共に、窒素、酸素および硫黄から選択される0〜2個の追加のヘテロ原子を有する、選択的に置換された5〜8員の炭素含有環を形成する。好ましくはRおよびRは、それらが結合したホウ素および酸素原子と共に、0〜1個の追加の窒素原子を有する、選択的に置換された5〜8員の炭素含有環を形成する。好ましくは、RおよびRは、それらが結合したホウ素および酸素原子と共に、0〜1個の追加の窒素原子を有する選択的に置換された5〜8員の炭素含有環を形成し、ここでホウ素原子以外の環原子は、キラルジオール、例えば2,3−ブタンジオール、好ましくは(2R,3R)−(−)−2,3−ブタンジオールまたは(2S,3S)−(+)−2,3−ブタンジオール;ピナンジオール、好ましくは(lR,2R,3R,5S)−(−)−ピナンジオールまたは(lS,2S,3S,5R)−(+)−ピナンジオール;1,2−シクロペンタンジオール、好ましくは(1S,2S)−(+)−トランス−l,2−シクロペンタンジオールまたは(lR,2R)−(−)−トランス−1,2−シクロペンタンジオール;2,5−ヘキサンジオール、好ましくは(2S,5S)−2,5−ヘキサンジオールまたは(2R,5R)−2,5−ヘキサンジオール;1,2−ジシクロヘキシル−1,2−エタンジオール、好ましくは(lR,2R)−1,2−ジシクロヘキシル−1,2−エタンジオールまたは(1S,2S)−1,2−ジシクロヘキシル−1,2−エタンジオール;ヒドロベンゾイン、好ましくは(S,S)−(−)−ヒドロベンゾインまたは(R,R)−(+)−ヒドロベンゾイン;2,4−ペンタンジオール,好ましくは(R,R)−(−)−2,4−ペンタンジオールまたは(S,S,)−(+)−2,4−ペンタンジオール;エリストロン酸y−ラクトン、好ましくはD−エリストロン酸y−ラクトン;またはカルボハイドレード、例えば1,2,5,6−対称性保護されたマンニトールから誘導される。好ましくは、RおよびRは、それらが結合したホウ素および酸素原子と一緒に、選択的に置換された5員の炭素含有環を形成し、ここでホウ素原子以外の環原子は、(lS,2S,3S,5R)−(+)−ピナンジオール(すなわち、式IIIの化合物、すなわち(1R)−1−[(3aS,4S,6S,7aR)−ヘキサヒドロ−3a,5,5−トリメチル−4,6−メタノ−1,3,2−ベンゾジオキサボロール−2−イル]−3−メチルブチルアミン,
Figure 0005944986
)から誘導される。
式IIIのアミンは、いずれかの好適な方法によって調製されてもよい。特定の実施形態において、式IIIのアミンは、式IIIaの対応する保護されたアミンから調製されてもよく、
Figure 0005944986
式中、Gはアミン保護基である。
こうした実施形態において、式IIIaの保護されたアミンは、式IIIのアミンを形成するために脱保護される。脱保護は、いずれかの好適な方法、例えば式IIIaのアミンと、酸、例えば塩酸を反応させ、式IIIaのアミンの対応する酸の塩を形成することによって達成されてもよい。酸の塩は、選択的に塩基との中和によって式IIIのアミンに転化される。中和は、本発明のプロセスにおいてカップリング工程(a)の間でインサイチュで行われてもよい。好適なアミン保護基は、当業者に周知である(例えばGross and Mienhoffer,eds.,The peptides,Vol.3,Academic Press,New York,1981,pp.3−88;Greenand Wuts,Protective groups inorganic Synthesis,3rdedition,John Wiley and Sons,Inc.,New York,1999を参照のこと)。シリル保護基は、インサイチュで、式IIIのアミンを得るために特に好適である。Gは、式(R)Si−のシリル保護基であってもよく、ここで各Rは、独立に、アルキル、アリールアルキル、およびアリールから選択され、ここでこのアリールアルキルのアリールおよび/またはアリール部分は選択的に置換される。各Gは、トリメチルシリル保護基((CHSi−)であってもよい。式IIIまたは式IIIaのアミンは、米国特許第7,576,206号明細書および米国特許出願第2005/0240047号に開示される方法を含んでいずれかの好適な方法によって調製されてもよい。本発明に使用するための式IIIの好ましいアミンは、(1R)−1−[(3aS,4S,6S,7aR)−ヘキサヒドロ−3a,5,5−トリメチル−4,6−メタノ−1,3,2−ベンゾジオキサボロール−2−イル]−3−メチルブチルアミンである。本発明に使用するための式IIIaの好ましいアミンは、N,N−ビス(トリメチルシリル)−(1R)−1−[(3aS,4S,6S,7aR)−ヘキサヒドロ−3a,5,5−トリメチル−4,6−メタノ−1,3,2−ベンゾジオキサボロール−2−イル]−3−メチルブチルアミンである。(1R)−1−[(3aS,4S,6S,7aR)−ヘキサヒドロ−3a,5,5−トリメチル−4,6−メタノ−1,3,2−ベンゾジオキサボロール−2−イル]−3−メチルブチルアミンは、本発明のカップリング工程(a)においてインサイチュで、N,N−ビス(トリメチルシリル)−(1R)−1−[(3aS,4S,6S,7aR)−ヘキサヒドロ−3a,5,5−トリメチル−4,6−メタノ−1,3,2−ベンゾジオキサボロール−2−イル]−3−メチルブチルアミンから形成されてもよい。
式IIIのアミンは、ホウ素原子が結合した炭素にてステレオジェン中心を含有する。そのため、式IIIのアミンの2つの異性体が可能である(IIIbおよびIIIc)。
Figure 0005944986
式IIIbの異性体は、式Iのボロン酸エステルに存在する所望の立体化学を含有する。そのため、式IIIのアミンは、式IIIbの異性体の一部を少なくとも含有しなければならない。式IIIのアミンのキラル純度は重要ではないが、式IIIのアミンのキラル純度は少なくとも0%ee(すなわちIIIbとIIIcとの比が≧50/50(ラセミ))であることが好ましい。より好ましくは、式IIIのアミンのキラル純度は、少なくとも50%ee(すなわち、IIIbとIIIcとの比は≧75/25である)である。より好ましくは式IIIのアミンのキラル純度は少なくとも70%eeである(すなわちIIIbとIIIcとの比は≧85/15である)。より好ましくは、式IIIのアミンのキラル純度は、少なくとも80%ee(すなわち、IIIbとIIIcとの比は≧90/10である)である。より好ましくは、式IIIのアミンのキラル純度は、少なくとも90%ee(すなわち、IIIbとIIIcとの比は≧95/5である)である。より好ましくは、式IIIのアミンのキラル純度は、少なくとも94%ee(すなわち、IIIbとIIIcとの比は≧97/3である)である。より好ましくは、式IIIのアミンのキラル純度は、少なくとも98%ee(すなわち、IIIbとIIIcとの比は≧99/1である)である。より好ましくは、式IIIのアミンのキラル純度は、少なくとも99%ee(すなわち、IIIbとIIIcとの比は≧99.5/0.5である)である。
以前に記載された実施形態の好ましいサブセットにおいて、式IIIのアミンのキラル純度は、0%eeを超え、本発明は、式Iのボロン酸エステルを調製するためのプロセスを提供し、
Figure 0005944986
式中、RはHまたはメチルであり、このプロセスは、
(a)式IIの化合物を、
Figure 0005944986
0%eeを超えるキラル純度を有する式IIIb
Figure 0005944986
のアミンとカップリングさせて、式VIのアミドを形成する工程であって、
Figure 0005944986
式中、RおよびRは、独立に、選択的に置換されたC1−6アルキル、選択的に置換されたC6−10アリール、選択的に置換されたC7−16アリールアルキル、選択的に置換されたC3−11シクロアルキル、選択的に置換されたC4−17シクロアルキルアルキル、選択的に置換された3〜15員のヘテロシクロアルキル、選択的に置換された4〜21員のヘテロシクロアルキルアルキル、選択的に置換された5〜15員のヘテロアリール、および選択的に置換された6〜21員のヘテロアリールアルキルから選択され、
またはRおよびRは、それらが結合したホウ素および酸素原子と共に、窒素、酸素および硫黄から選択される0〜2個の追加のヘテロ原子を有する、選択的に置換された5〜10員の炭素含有環を形成し;および
XはOHまたは脱離基である、前記形成する工程と、
(b)式VIのアミドが式Iのボロン酸エステルではない場合、式VIのアミドを式Iのボロン酸エステルに転化する工程と、
Figure 0005944986
(c)式Iのボロン酸エステルを溶液から結晶化する工程とを有する。
またより一般的な意味において、本発明は、式Iのボロン酸エステルを調製するためのプロセスを提供し、
Figure 0005944986
式中、RはHまたはメチルであり、このプロセスは、
(a)式VIのアミドを調製する工程であって、
Figure 0005944986
式中、RおよびRは、独立に、選択的に置換されたC1−6アルキル、選択的に置換されたC6−10アリール、選択的に置換されたC7−16アリールアルキル、選択的に置換されたC3−11シクロアルキル、選択的に置換されたC4−17シクロアルキルアルキル、選択的に置換された3〜15員のヘテロシクロアルキル、選択的に置換された4〜21員のヘテロシクロアルキルアルキル、選択的に置換された5〜15員のヘテロアリール、および選択的に置換された6〜21員のヘテロアリールアルキルから選択され、
またはRおよびRは、それらが結合したホウ素および酸素原子と共に、窒素、酸素および硫黄から選択される0〜2個の追加のヘテロ原子を有する、選択的に置換された5〜10員の炭素含有環を形成するものである、前記調製する工程と、
(b)式VIのアミドが式Iのボロン酸エステルではない場合、式VIのアミドを式Iのボロン酸エステルに転化する工程と、
Figure 0005944986
(c)式Iの前記ボロン酸エステルを溶液から結晶化する工程とを有する。
およびRは、それらが結合したホウ素および酸素原子と共に、ホウ素以外の環原子がジエタノールアミンまたはジイソプロパノールアミンから誘導された8員環を形成する実施形態において、式IVのアミドは、式Vのボロン酸エステルと同じであり、本発明のプロセスにおいて工程(b)を行う必要はない。こうした実施形態においては、本発明は、式Iのボロン酸エステルを調製するためのプロセスを提供し、
Figure 0005944986
式中、RはHまたはメチルであり、このプロセスは、
(a)式Vのボロン酸エステルを調製する工程と、
Figure 0005944986
(b)式Iのボロン酸エステルを式Vのボロン酸エステルの溶液から結晶化する工程とを有する。以前の実施形態の好ましいサブセットにおいて、式Vのボロン酸エステルのキラル純度が0%eeを超える場合に、本発明は、式Iのボロン酸エステルを調製するためのプロセスを提供し、
Figure 0005944986
式中、RはHまたはメチルであり、このプロセスは、
(a)0%eeを超えるキラル純度を有する式Vcのボロン酸エステルを調製する工程と、
Figure 0005944986
(b)式Iのボロン酸エステルを溶液から結晶化する工程とを有し、
式Iのボロン酸エステルのキラル純度は、式Vcのボロン酸エステルのキラル純度を超えるものである。
およびRは、それらが結合したホウ素および酸素原子と共に、ホウ素以外の環原子がジエタノールアミンまたはジイソプロパノールアミンから誘導された8員環を形成しない実施形態において、式IVのアミドは、式Vのボロン酸エステルと異なり、そのため本発明のプロセスにおいて工程(b)において式IVのアミドを式Vのボロン酸エステルに転化する必要がある。式IVのアミドは、当業者に周知のエステル化条件を用いて工程(b)において式Vのボロン酸エステルに転化できる。特定の実施形態において、式IVのアミドは、ジエタノールアミン(R、R=H)またはジイソプロパノールアミン(R、R=メチル)と直接反応する。選択的に、この直接反応は、酸触媒の存在下で行われる。好適な酸触媒としては、これに限定されるものではないが、無機酸、例えば塩酸,臭化水素酸、硫酸、スルファミン酸、リン酸、硝酸など、および有機酸、例えば酢酸、プロピオン酸、コハク酸、グリコール酸、ステアリン酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、アスコルビン酸、パモ酸、マレイン酸、ヒドロキシマレイン酸、フェニル酢酸、グルタミン酸、安息香酸、サリチル酸、スルファニル酸、2−アセトキシ安息香酸、フマル酸、トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、エタンジスルホン酸、シュウ酸、イセチオン酸などを含む。好ましい酸は、メタンスルホン酸である。好ましくは、直接反応は、ジエタノールアミンを用いて行われる。
式IVのアミドはまた、式IVのアミドを対応する遊離ボロン酸(すなわち、R、R=H)にまず転化し、次いでこの遊離ボロン酸を式Vのボロン酸エステルに転化することによって式Vのボロン酸エステルに間接的に転化されてもよい。遊離ボロン酸は、インサイチュで調製され、ジエタノールアミン(R=H)またはジイソプロパノールアミン(R=メチル)と反応させて、式Vのボロン酸エステルを与えてもよい。遊離ボロン酸は、式IVのボロン酸エステル(R,R≠H)のC−Cアルキルボロン酸、例えば2−メチルプロピルボロン酸とのエステル交換によって調製されてもよい。このエステル交換反応は、酸触媒の存在下で行われてもよい。好適な酸触媒としては、これに限定されるものではないが、上述の鉱酸および有機酸を含む。鉱酸が好ましい。好ましい鉱酸は塩酸である。特定の実施形態において、エステル交換反応は、式IVの遊離ボロン酸およびC−Cアルキルボロン酸エステル反応生成物が相分離するように、二相条件を用いて行われる。二相反応に好適な溶媒としては、メタノール/ヘプタンが挙げられ、遊離ボロン酸は、メタノール層中に存在し、C−Cアルキルボロン酸エステルはヘプタン層に存在する。式IV(R、R=H)の遊離ボロン酸は、次いで分離され、中和され、好適な溶媒に(例えばエチルアセテートまたは工程(c)のための別の溶媒)移され、ジエタノールアミンまたはジイソプロパノールアミンと反応して、式Vのボロン酸エステルを提供する。
工程(c)において、式Iのボロン酸エステルを式Vのボロン酸エステルの溶液から結晶化させる。いずれかの好適な溶媒が結晶化のために使用できる。好適の溶媒としては、これに限定されるものではないが、エチルアセテート、メチルtert−ブチルエーテル、n−プロパノール、イソプロパノール、エタノール、イソプロピルアセテート、n−プロピルアセテート、アセトニトリル、n−ブチルアセテート、イソブチルメチルケトン、アセトン、2−ブタノン、水、およびこれらの混合物を含む。エタノール、エチルアセテート、n−プロパノール、イソプロパノール、およびメチルtert−ブチルエーテルが使用されてもよい。エチルアセテートは好適な溶媒である。好適なアルコールとしては、エタノール、n−プロパノール、およびイソプロパノールが挙げられる。有機溶媒および水、例えばエタノール/水の混合物も有用である。水は、式Iのボロン酸エステルの沈澱を補助するために貧溶媒として使用されてもよい。好適な結晶化方法は、当業者に周知である。好適な結晶化方法としては、これに限定されるものではないが、濃縮(例えば加熱して溶媒を除去することによって)、冷却、貧溶媒を用いる沈澱、シード化および/または溶液のスラリー化を含む。冷却が好ましい。式Iの結晶性ボロン酸エステルは、いずれかの好適な方法、例えば濾過、デカンテーションまたは遠心分離によって単離できる。濾過が好ましい。
特定実施形態において、工程(c)に使用される結晶化溶液は、工程(b)から得られる反応混合物であり、式Iのボロン酸エステルは、工程(b)の反応混合物から単純に結晶化する。これは、式IVの多くのアミドがそれらの遊離ボロン酸(例えば化合物1)として結晶化しないので、予測できず、極めて有利である。そのため、これらの化合物の精製は、通常、時間を浪費し、高価であり、最終的に得ることができる純度の観点からも制限されるクロマトグラフィのような一部の形態を用いてのみ達成できる。これは、化学的精製が、単純な結晶化によって達成され、得られた式Iの結晶性ボロン酸エステルは化学的純度またはキラル純度を減じることなく、化合物1に容易に転化されるので、本発明の重要な態様である。
式Iのボロン酸エステルは、化合物1に転化されてもよい。1つの態様において、本発明は化合物1を調製するためのプロセスを提供し、
Figure 0005944986
このプロセスは、
(a)式IVのアミドを調製する工程であって、
Figure 0005944986
式中、RおよびRは、独立に、選択的に置換されたC1−6アルキル、選択的に置換されたC6−10アリール、選択的に置換されたC7−16アリールアルキル、選択的に置換されたC3−11シクロアルキル、選択的に置換されたC4−17シクロアルキルアルキル、選択的に置換された3〜15員のヘテロシクロアルキル、選択的に置換された4〜21員のヘテロシクロアルキルアルキル、選択的に置換された5〜15員のヘテロアリール、および選択的に置換された6〜21員のヘテロアリールアルキルから選択され、
またはRおよびRは、それらが結合したホウ素および酸素原子と共に、窒素、酸素および硫黄から選択される0〜2個の追加のヘテロ原子を有する、選択的に置換された5〜10員の炭素含有環を形成するものである、前記調製する工程と、
(b)式IVのアミドが式Vのボロン酸エステルではない場合、式IVのアミドを式Vのボロン酸エステルに転化する工程であって、
Figure 0005944986
式中、RはHまたはメチルである、前記転化する工程と、
(c)式Iのボロン酸エステルを式Vのボロン酸エステルの溶液から結晶化する工程と、
Figure 0005944986
(d)式Iのボロン酸エステルを化合物1に転化する工程とを有する。
本発明のこの態様において、RおよびRが、それらが結合したホウ素および酸素原子と共に、ホウ素以外の環原子がジエタノールアミンまたはジイソプロパノールアミンから誘導された8員環を形成する場合、式IVのアミドは、式Vのボロン酸エステルと同じであり、本発明は、化合物1を調製するためのプロセスを提供し、
Figure 0005944986
このプロセスは、
(a)式Vのボロン酸エステルを調製する工程であって、
Figure 0005944986
式中、RはHまたはメチルである、前記調製する工程と、
(b)式Iのボロン酸エステルを式Vのボロン酸エステルの溶液から結晶化する工程と、
Figure 0005944986
(c)式Iのボロン酸エステルを化合物1に転化する工程とを有する。
本発明の好ましい態様において、本発明は、化合物1を調製するためのプロセスを提供し、
Figure 0005944986
このプロセスは、
(a)式II
Figure 0005944986
の化合物を、式III
Figure 0005944986
のアミンとカップリングさせて、式IVのアミドを形成する工程であって、
Figure 0005944986
式中、XはOHまたは脱離基であり、および
およびRは、独立に、選択的に置換されたC1−6アルキル、選択的に置換されたC6−10アリール、選択的に置換されたC7−16アリールアルキル、選択的に置換されたC3−11シクロアルキル、選択的に置換されたC4−17シクロアルキルアルキル、選択的に置換された3〜15員のヘテロシクロアルキル、選択的に置換された4〜21員のヘテロシクロアルキルアルキル、選択的に置換された5〜15員のヘテロアリール、および選択的に置換された6〜21員のヘテロアリールアルキルから選択され、
またはRおよびRは、それらが結合したホウ素および酸素原子と共に、窒素、酸素および硫黄から選択される0〜2個の追加のヘテロ原子を有する、選択的に置換された5〜10員の炭素含有環を形成するものである、前記形成する工程と、
(b)式IVのアミドが式Vのボロン酸エステルではない場合、式IVのアミドを式Vのボロン酸エステルに転化する工程であって、
Figure 0005944986
式中、RはHまたはメチルである、前記転化する工程と、
(c)式Iのボロン酸エステルを式Vのボロン酸エステルの溶液から結晶化する工程と、
Figure 0005944986
(d)式Iのボロン酸エステルを化合物1に転化する工程とを有する。
式IVのボロン酸エステルのキラル純度が0%e.e.を超える場合、本発明は、化合物1を調製するためのプロセスを提供し、
Figure 0005944986
このプロセスは、
(a)式VIのアミドを調製する工程であって、
Figure 0005944986
式中、RおよびRは、独立に、選択的に置換されたC1−6アルキル、選択的に置換されたC6−10アリール、選択的に置換されたC7−16アリールアルキル、選択的に置換されたC3−11シクロアルキル、選択的に置換されたC4−17シクロアルキルアルキル、選択的に置換された3〜15員のヘテロシクロアルキル、選択的に置換された4〜21員のヘテロシクロアルキルアルキル、選択的に置換された5〜15員のヘテロアリール、および選択的に置換された6〜21員のヘテロアリールアルキルから選択され、
またはRおよびRは、それらが結合したホウ素および酸素原子と共に、窒素、酸素および硫黄から選択される0〜2個の追加のヘテロ原子を有する、選択的に置換された5〜10員の炭素含有環を形成するものである、前記調製する工程と、
(b)式VIのアミドが式Iのボロン酸エステルではない場合、式VIのアミドを式Iのボロン酸エステルに転化する工程であって、
Figure 0005944986
式中、RはHまたはメチルである、前記転化する工程と、
(c)式Iの前記ボロン酸エステルを溶液から結晶化する工程と、
(d)式Iのボロン酸エステルを化合物1に転化する工程とを有する。
同様に、本発明は、化合物1を調製するためのプロセスを提供し、
Figure 0005944986
このプロセスは、
(a)式Iのボロン酸エステルを調製する工程であって、
Figure 0005944986
式中、RはHまたはメチルである、前記調製する工程と、
(b)式Iの前記ボロン酸エステルを溶液から結晶化する工程と、
(c)式Iのボロン酸エステルを化合物1に転化する工程とを有する。
好ましい態様において、本発明は、化合物1を調製するためのプロセスを提供し、
Figure 0005944986
このプロセスは、
(a)式II
Figure 0005944986
の化合物を、式IIIb
Figure 0005944986
のアミンとカップリングさせて、式VIのアミドを形成する工程であって、
Figure 0005944986
式中、XはOHまたは脱離基であり、および
およびRは、独立に、選択的に置換されたC1−6アルキル、選択的に置換されたC6−10アリール、選択的に置換されたC7−16アリールアルキル、選択的に置換されたC3−11シクロアルキル、選択的に置換されたC4−17シクロアルキルアルキル、選択的に置換された3〜15員のヘテロシクロアルキル、選択的に置換された4〜21員のヘテロシクロアルキルアルキル、選択的に置換された5〜15員のヘテロアリール、および選択的に置換された6〜21員のヘテロアリールアルキルから選択され、
またはRおよびRは、それらが結合したホウ素および酸素原子と共に、窒素、酸素および硫黄から選択される0〜2個の追加のヘテロ原子を有する、選択的に置換された5〜10員の炭素含有環を形成するものである、前記形成する工程と、
(b)式VIのアミドが式Iのボロン酸エステルではない場合、式VIのアミドを式Iのボロン酸エステルに転化する工程であって、
Figure 0005944986
式中、RはHまたはメチルである、前記転化する工程と、
(c)式Iの前記ボロン酸エステルを溶液から結晶化する工程と、
(d)式Iのボロン酸エステルを化合物1に転化する工程とを有する。
プロセスにおいて最も重要な工程は、結晶化工程が極めて高純度の材料を迅速に、簡便に与えるので、結晶化工程(c)である。故に、別の態様において、本発明は、化合物1を調製するためのプロセスを提供し、
Figure 0005944986
このプロセスは、
(a)式Iのボロン酸エステルを式Vのボロン酸エステルの溶液から結晶化する工程であって、
Figure 0005944986
Figure 0005944986
式中、RはHまたはメチルである、前記結晶化する工程と、
(b)式Iのボロン酸エステルを化合物1に転化する工程とを有する。
本発明は、化合物1を調製するためのプロセスを提供し、
Figure 0005944986
このプロセスは、
(a)式Iのボロン酸エステルを溶液から結晶化する工程であって、
Figure 0005944986
式中、RはHまたはメチルである、前記結晶化する工程と、
(b)式Iのボロン酸エステルを化合物1に転化する工程とを有する。
1つの実施形態において、RはHである。別の実施形態において、Rはメチルである。
式Iのボロン酸エステルは、いずれかの好適な方法を用いて化合物1に転化できる。例えば式Iのボロン酸エステルは、好ましくは化合物1を調製するための酸触媒の存在下、水に曝すだけでよい。選択的に、加水分解は、有機溶媒、例えばエチルアセテート、メタノール、またはメチルt−ブチルエーテルの存在下で行われてもよい。酸触媒としては、鉱酸、例えば塩酸、臭化水素酸、リン酸、硝酸などが挙げられる。酸は、水性塩酸であってもよい。そのため、本発明は1若しくはそれ以上の出発試薬の純度が低い場合であっても高純度の化合物1を得るための簡単なプロセスを提供する。これは、分解し易い非晶質形態の化合物1を生じる先行技術の合成方法よりも顕著な改善を示す。さらに、本発明の方法は、市販の試薬からの全体収率が高い状態で進行し、製造された中間体は結晶性であり、取扱いが容易で、何らかの他の精製方法を行う必要なく、結晶化だけで高い化学純度が得られるので、有利である。
結晶化工程において得られた式Iのボロン酸エステルの化学純度およびキラル純度は、多くの場合十分高く、転化工程において得られた化合物1は、さらなる精製を行うことなく、医薬調製物に直接使用されてもよい。好ましくは、結晶化工程において得られた式Iのボロン酸エステルは、少なくとも90%の化学純度を有する。より好ましくは、結晶化工程において得られた式Iのボロン酸エステルは、少なくとも95%の化学純度を有する。より好ましくは、結晶化工程において得られた式Iのボロン酸エステルは、少なくとも97%の化学純度を有する。より好ましくは、結晶化工程において得られた式Iのボロン酸エステルは、少なくとも98%の化学純度を有する。より好ましくは、結晶化工程において得られた式Iのボロン酸エステルは、少なくとも98.5%の化学純度を有する。より好ましくは、結晶化工程において得られた式Iのボロン酸エステルは、少なくとも99%の化学純度を有する。より好ましくは、結晶化工程において得られた式Iのボロン酸エステルは、少なくとも99.2%の化学純度を有する。より好ましくは、結晶化工程において得られた式Iのボロン酸エステルは、少なくとも99.3%の化学純度を有する。より好ましくは、結晶化工程において得られた式Iのボロン酸エステルは、少なくとも99.5%の化学純度を有する。好ましくは、結晶化工程において得られた式Iのボロン酸エステルは、少なくとも90%eeのキラル純度を有する。好ましくは、結晶化工程において得られた式Iのボロン酸エステルは、少なくとも92%eeのキラル純度を有する。より好ましくは、結晶化工程において得られた式Iのボロン酸エステルは、少なくとも95%eeのキラル純度を有する。より好ましくは、結晶化工程において得られた式Iのボロン酸エステルは、少なくとも97%eeのキラル純度を有する。より好ましくは、結晶化工程において得られた式Iのボロン酸エステルは、少なくとも98%eeのキラル純度を有する。より好ましくは、結晶化工程において得られた式Iのボロン酸エステルは、少なくとも98.5%eeのキラル純度を有する。より好ましくは、結晶化工程において得られた式Iのボロン酸エステルは、少なくとも99%eeのキラル純度を有する。より好ましくは、結晶化工程において得られた式Iのボロン酸エステルは、少なくとも99.3%eeのキラル純度を有する。より好ましくは、結晶化工程において得られた式Iのボロン酸エステルは、少なくとも99.5%eeのキラル純度を有する。より好ましくは、結晶化工程において得られた式Iのボロン酸エステルは、少なくとも99.7%eeのキラル純度を有する。より好ましくは、結晶化工程において得られた式Iのボロン酸エステルは、少なくとも99.8%eeのキラル純度を有する。
選択的に、結晶化工程において得られた式Iのボロン酸エステルは、その純度を向上させるために再結晶化されてもよい。再結晶化技術および条件は、当該技術分野において既知であり、好適な条件は、過度の実験を行うことなく、同定できる。好適の再結晶化溶媒としては、これに限定されるものではないが、エチルアセテート、メチルtert−ブチルエーテル、n−プロパノール、イソプロパノール、エタノール、イソプロピルアセテート、n−プロピルアセテート、アセトニトリル、n−ブチルアセテート、イソブチルメチルケトン、アセトン、2−ブタノン、水、およびこれらの混合物を含む。エタノール、エチルアセテート、n−プロパノール、イソプロパノール、およびメチルtert−ブチルエーテルが使用されてもよい。エチルアセテートは好適な溶媒である。好適なアルコール溶媒としては、エタノール、n−プロパノール、およびイソプロパノールが挙げられる。有機溶媒および水、例えばエタノール/水の混合物も有用である。水は、式Iのボロン酸エステルの沈澱を補助するために貧溶媒として使用されてもよい。例示的な再結晶化は、水性C−Cアルコール、例えばエタノール中の式Iのボロン酸エステルの懸濁液を有する。懸濁液は、沸点にてまたは沸点付近の温度、好ましくは約75℃まで、不純物を溶解するのに十分な時間加熱できる。次いで懸濁液は、例えば約10℃以下、好ましくは約2℃〜約6℃に冷却し、式Iのボロン酸エステルの結晶化を誘導する。水は、さらなる沈澱を誘導するために添加されてもよい。式Iの結晶性ボロン酸エステルは、いずれかの好適な方法、例えば濾過、デカンテーションまたは遠心分離によって単離できる。濾過が好ましい。
再結晶化後、式Iのボロン酸エステルは、先に記載されたような化合物1に転化されてもよい。好ましくは、式Iの再結晶化されたボロン酸エステルは、少なくとも95%の化学純度を有する。より好ましくは、式Iの再結晶化されたボロン酸エステルは、少なくとも97%の化学純度を有する。より好ましくは、式Iの再結晶化されたボロン酸エステルは、少なくとも98%の化学純度を有する。より好ましくは、式Iの再結晶化されたボロン酸エステルは、少なくとも98.5%の化学純度を有する。より好ましくは、式Iの再結晶化されたボロン酸エステルは、少なくとも99%の化学純度を有する。より好ましくは、式Iの再結晶化されたボロン酸エステルは、少なくとも99.3%の化学純度を有する。より好ましくは、式Iの再結晶化されたボロン酸エステルは、少なくとも99.5%の化学純度を有する。より好ましくは、式Iの再結晶化されたボロン酸エステルは、少なくとも99.7%の化学純度を有する。より好ましくは、式Iの再結晶化されたボロン酸エステルは、少なくとも99.8%の化学純度を有する。より好ましくは、式Iの再結晶化されたボロン酸エステルは、少なくとも99.9%の化学純度を有する。好ましくは、式Iの再結晶化されたボロン酸エステルは、少なくとも95%eeのキラル純度を有する。より好ましくは、式Iの再結晶化されたボロン酸エステルは、少なくとも97%eeのキラル純度を有する。より好ましくは、式Iの再結晶化されたボロン酸エステルは、少なくとも98%eeの化学純度を有する。より好ましくは、式Iの再結晶化されたボロン酸エステルは、少なくとも98.5%eeのキラル純度を有する。より好ましくは、式Iの再結晶化されたボロン酸エステルは、少なくとも99%eeのキラル純度を有する。より好ましくは、式Iの再結晶化されたボロン酸エステルは、少なくとも99.3%eeのキラル純度を有する。より好ましくは、式Iの再結晶化されたボロン酸エステルは、少なくとも99.5%eeのキラル純度を有する。より好ましくは、式Iの再結晶化されたボロン酸エステルは、少なくとも99.7%eeのキラル純度を有する。より好ましくは、式Iの再結晶化されたボロン酸エステルは、少なくとも99.8%eeのキラル純度を有する。より好ましくは、式Iの再結晶化されたボロン酸エステルは、少なくとも99.9%eeのキラル純度を有する。
精製プロセス
本発明の調製プロセスによって得られる精製および取扱いの顕著な改善の観点から、本発明はさらに、初期純度を有する式VIのアミドを精製するためのプロセスを提供し、
Figure 0005944986
式中、RおよびRは、独立に、H,選択的に置換されたC1−6アルキル、選択的に置換されたC6−10アリール、選択的に置換されたC7−16アリールアルキル、選択的に置換されたC3−11シクロアルキル、選択的に置換されたC4−17シクロアルキルアルキル、選択的に置換された3〜15員のヘテロシクロアルキル、選択的に置換された4〜21員のヘテロシクロアルキルアルキル、選択的に置換された5〜15員のヘテロアリール、および選択的に置換された6〜21員のヘテロアリールアルキルから選択され、
またはRおよびRは、それらが結合したホウ素および酸素原子と共に、窒素、酸素および硫黄から選択される0〜2個の追加のヘテロ原子を有する、選択的に置換された5〜10員の炭素含有環を形成し、
このプロセスは、
(a)式VIのアミドが式Iのボロン酸エステルではない場合、式VIのアミドを式Iのボロン酸エステルに転化する工程であって、
Figure 0005944986
式中、RはHまたはメチルである、前記転化する工程と、
(b)式Iの前記ボロン酸エステルを溶液から結晶化する工程と、
(c)溶液から式Iの結晶化されたボロン酸エステルを単離する工程と、
(d)式Iの単離されたボロン酸エステルが式VIのアミドではない場合、式Iの単離されたボロン酸エステルを、初期純度より高い純度を有する式VIのアミドに戻す工程とを有する。
1つの実施形態において、工程(d)において得られた式VIのアミドの化学純度は、初期化学純度より高い。1つの実施形態において、工程(d)において得られた式VIのアミドのキラル純度は、初期キラル純度より高い。1つの実施形態において、工程(d)において得られた式VIのアミドの化学純度およびキラル純度の両方は、初期化学純度およびキラル純度より高い。
1つの実施形態において、初期化学純度は50%未満である。1つの実施形態において、初期化学純度は60%未満である。1つの実施形態において、初期化学純度は70%未満である。1つの実施形態において、初期化学純度は80%未満である。1つの実施形態において、初期化学純度は90%未満である。1つの実施形態において、初期化学純度は95%未満である。1つの実施形態において、初期化学純度は97%未満である。1つの実施形態において、初期化学純度は98%未満である。1つの実施形態において、初期化学純度は99%未満である。1つの実施形態において、初期化学純度は99.5%未満である。1つの実施形態において、初期キラル純度は50%ee未満である。1つの実施形態において、初期キラル純度は60%ee未満である。1つの実施形態において、初期キラル純度は70%ee未満である。1つの実施形態において、初期キラル純度は80%ee未満である。1つの実施形態において、初期キラル純度は90%ee未満である。1つの実施形態において、初期キラル純度は95%ee未満である。1つの実施形態において、初期キラル純度は97%ee未満である。1つの実施形態において、初期キラル純度は98%ee未満である。1つの実施形態において、初期キラル純度は99%ee未満である。1つの実施形態において、初期キラル純度は99.5%ee未満である。1つの実施形態において、初期キラル純度は99.7%ee未満である。
Rは、本発明の調製プロセスについて先に定義された通りである。精製プロセスの1つの実施形態において、RはHである。別の実施形態において、Rはメチルである。
およびRは、Hも可能性があることを除いて、本発明の調製プロセスについて先に定義された通りである。同様に、RおよびRの同定は、本発明の精製プロセスにおいて重要ではない。RおよびRの選択に必要とされることは、式VIのアミドの以下の部分
Figure 0005944986
が、精製プロセスの工程(a)の間に式Iのボロン酸エステルの以下の部分
Figure 0005944986
に転化できることだけである。
そのため、本質的にRおよびRのいずれかの組み合わせが使用できる。好ましくはRおよびRは、独立に、H、選択的に置換されたC1−6アルキル、選択的に置換されたC6−10アリール、選択的に置換されたC7−16アリールアルキル、選択的に置換されたC3−11シクロアルキル、選択的に置換されたC4−17シクロアルキルアルキル、選択的に置換された3〜15員のヘテロシクロアルキル、選択的に置換された4〜21員のヘテロシクロアルキルアルキル、選択的に置換された5〜15員のヘテロアリール、および選択的に置換された6〜21員のヘテロアリールアルキルから選択され、またはRおよびRは、それらが結合したホウ素および酸素原子と共に、窒素、酸素および硫黄から選択される0〜2個の追加のヘテロ原子を有する、選択的に置換された5〜10員の炭素含有環を形成する。好ましくはRおよびRは、独立に、H、選択的に置換されたC1−6アルキル、選択的に置換されたC6−10アリール、選択的に置換されたC7−16アリールアルキル、選択的に置換されたC3−11シクロアルキル、選択的に置換されたC4−17シクロアルキルアルキル、選択的に置換された3〜15員のヘテロシクロアルキル、選択的に置換された4〜21員のヘテロシクロアルキルアルキル、選択的に置換された5〜15員のヘテロアリール、および選択的に置換された6〜21員のヘテロアリールアルキルから選択され、またはRおよびRは、それらが結合したホウ素および酸素原子と共に、ホウ素および酸素原子に加えて、水素原子を計数することなく、2〜20個の追加の原子(炭素、窒素、酸素および硫黄から選択される)を有する環状ボロン酸エステルを形成する。好ましくはRおよびRは、独立に、H、選択的に置換されたC1−6アルキル、選択的に置換されたC6−10アリール、選択的に置換されたC7−16アリールアルキル、選択的に置換されたC3−11シクロアルキル、選択的に置換された3〜15員のヘテロシクロアルキル、選択的に置換された5〜15員のヘテロアリール、および選択的に置換された6〜21員のヘテロアリールアルキルから選択され、またはRおよびRは、それらが結合したホウ素および酸素原子と共に、窒素、酸素および硫黄から選択される0〜2個の追加のヘテロ原子を有する、選択的に置換された5〜10員の炭素含有環を形成する。好ましくはRおよびRは、独立に、H、選択的に置換されたC1−6アルキル、選択的に置換されたC6−10アリール、選択的に置換されたC7−16アリールアルキル、選択的に置換されたC3−11シクロアルキル、選択的に置換された3〜15員のヘテロシクロアルキル、選択的に置換された5〜15員のヘテロアリール、および選択的に置換された6〜21員のヘテロアリールアルキルから選択され、またはRおよびRは、それらが結合したホウ素および酸素原子と共に、ホウ素および酸素原子に加えて、水素原子を計数することなく、2〜20個の追加の原子(炭素、窒素、酸素および硫黄から選択される)を有する環状ボロン酸エステルを形成する。好ましくはRおよびRはHであり、またはRおよびRは、それらが結合したホウ素および酸素原子と共に、窒素、酸素および硫黄から選択される0〜2個の追加のヘテロ原子を有する、選択的に置換された5〜10員の炭素含有環を形成する。好ましくは、RおよびRはHであり、またはRおよびRは、それらが結合するホウ素および酸素原子と共に、ホウ素および酸素原子に加えて、水素原子を計数せずに、2〜20個の追加の原子(炭素、窒素、酸素および硫黄から選択される)を有する環状ボロン酸エステルを形成する。RおよびRが、それらが結合したホウ素および酸素原子と一緒に、環状ボロン酸エステルを形成する実施形態において、2〜5個の追加の原子が環原子であることが好ましい。好ましくは、2個を超えない追加の環原子がN、OまたはS原子である。好ましくはRおよびRはHであり、またはそれらが結合したホウ素および酸素原子と共に、窒素、酸素および硫黄から選択される0〜2個の追加のヘテロ原子を有する、選択的に置換された5〜8員の炭素含有環を形成する。好ましくはRおよびRはHであり、RおよびRは、それらが結合したホウ素および酸素原子と共に、0〜1個の追加の窒素原子を有する、選択的に置換された5〜8員の炭素含有環を形成する。好ましくは、RおよびRはHであり、またはRおよびRは、それらが結合したホウ素および酸素原子と共に、0〜1個の追加の窒素原子を有する選択的に置換された5〜8員の炭素含有環を形成、ここでホウ素原子以外の環原子は、キラルジオール、例えば2,3−ブタンジオール、好ましくは(2R,3R)−(−)−2,3−ブタンジオールまたは(2S,3S)−(+)−2,3−ブタンジオール;ピナンジオール、好ましくは(lR,2R,3R,5S)−(−)−ピナンジオールまたは(lS,2S,3S,5R)−(+)−ピナンジオール;1,2−シクロペンタンジオール、好ましくは(1S,2S)−(+)−トランス−1,2−シクロペンタンジオールまたは(lR,2R)−(−)−トランス−1,2−シクロペンタンジオール;2,5−ヘキサンジオール、好ましくは(2S,5S)−2,5−ヘキサンジオールまたは(2R,5R)−2,5−ヘキサンジオール;1,2−ジシクロヘキシル−1,2−エタンジオール、好ましくは(1R,2R)−1,2−ジシクロヘキシル−1,2−エタンジオールまたは(1S,2S)−1,2−ジシクロヘキシル−1,2−エタンジオール;ヒドロベンゾイン、好ましくは(S,S)−(−)−ヒドロベンゾインまたは(R,R)−(+)−ヒドロベンゾイン;2,4−ペンタンジオール、好ましくは(R,R)−(−)−2,4−ペンタンジオールまたは(S,S,)−(+)−2,4−ペンタンジオール;エリストロン酸y−ラクトン、好ましくはD−エリストロン酸y−ラクトン;またはカルボハイドレード、例えば1,2,5,6−対称性保護されたマンニトールから誘導される。好ましくはRおよびRはHであり、またはRおよびRは、それらが結合したホウ素および酸素原子と共に、選択的に置換された5員の炭素含有環を形成し、ここでホウ素原子以外の環原子は、(lS,2S,3S,5R)−(+)−ピナンジオールから誘導される。好ましい実施形態において、RおよびRはHである。こうした実施形態において、本発明は、化合物1を精製するためのプロセスを提供する。
必要に応じて、精製プロセスの工程(a)は、調製プロセスの工程(b)について上記で記載された通りに行われることができる。RおよびRは、それらが結合したホウ素および酸素原子と共に、ホウ素以外の環原子がジエタノールアミンから誘導された8員環を形成する実施形態において、式VIのアミドは、式Iのボロン酸エステルと同じであり、本発明の精製プロセスにおいて工程(a)を行う必要はない。すべての他の実施形態において、式VIのアミドは、式Iのボロン酸エステルとは異なり、そのため、精製プロセスの工程(a)において式VIのアミドを式Iのボロン酸エステルに転化する必要がある。式VIのアミドは、当業者に周知のエステル化条件を用いて工程(a)において式Iのボロン酸エステルに転化できる。特定の実施形態において、式VIのアミドは、ジエタノールアミンと直接反応する。選択的に、この直接反応は、酸触媒の存在下で行われる。好適な酸触媒としては、これに限定されるものではないが、無機酸、例えば塩酸,臭化水素酸、硫酸、スルファミン酸、リン酸、硝酸など、および有機酸、例えば酢酸、プロピオン酸、コハク酸、グリコール酸、ステアリン酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、アスコルビン酸、パモ酸、マレイン酸、ヒドロキシマレイン酸、フェニル酢酸、グルタミン酸、安息香酸、サリチル酸、スルファニル酸、2−アセトキシ安息香酸、フマル酸、トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、エタンジスルホン酸、シュウ酸、イセチオン酸などを含む。好ましい酸は、メタンスルホン酸である。
式VIのアミドはまた、式VIのアミド(RおよびRは既にHでない場合)を対応する遊離ボロン酸(すなわち、化合物1)にまず転化し、次いで化合物1を式Iのボロン酸エステルに転化することによって式Iのボロン酸エステルに間接的に転化されてもよい。化合物1は、インサイチュで調製され、ジエタノールアミンと反応させ、式Iのボロン酸エステルを与えてもよい。化合物1は、式VIのボロン酸エステル(R,R≠H)のC−Cアルキルボロン酸、例えば2−メチルプロピルボロン酸とのエステル交換によって調製されてもよい。このエステル交換反応は、酸触媒の存在下で行われてもよい。好適な酸触媒としては、これに限定されるものではないが、上述の鉱酸および有機酸を含む。鉱酸が使用されてもよい。好ましい鉱酸は塩酸である。特定の実施形態において、エステル交換反応は、化合物1およびC−Cアルキルボロン酸エステル反応生成物が相分離するように、二相条件を用いて行われる。二相反応に好適な溶媒としては、メタノール/ヘプタンが挙げられ、化合物1は、メタノール層中に存在し、C−Cアルキルボロン酸エステルはヘプタン層に存在する。次いで化合物1は分離され、ジエタノールアミンと反応させ、式Iのボロン酸エステルを与える。
精製プロセスの工程(b)において、式Iのボロン酸エステルは溶液から結晶化される。いずれかの好適な溶媒が結晶化のために使用できる。好適の溶媒としては、これに限定されるものではないが、エチルアセテート、メチルtert−ブチルエーテル、n−プロパノール、イソプロパノール、エタノール、イソプロピルアセテート、n−プロピルアセテート、アセトニトリル、n−ブチルアセテート、イソブチルメチルケトン、アセトン、2−ブタノン、水、およびこれらの混合物を含む。エタノール、エチルアセテート、n−プロパノール、イソプロパノール、およびメチルtert−ブチルエーテルが使用されてもよい。エチルアセテートは好適な溶媒である。好適なアルコール溶媒としては、エタノール、n−プロパノール、およびイソプロパノールが挙げられる。有機溶媒および水、例えばエタノール/水の混合物も有用である。水は、初期可溶化における共溶媒としてではなく、式Iのボロン酸エステルの沈澱を補助するために貧溶媒として使用されてもよい。好適な結晶化方法は、当業者に周知である。好適な結晶化方法としては、これに限定されるものではないが、濃縮(例えば加熱して溶媒を除去することによって)、冷却、貧溶媒を用いる沈澱、シード化および/または溶液のスラリー化を含む。冷却が好ましい。
結晶化工程(b)は、クロマトグラフィのような問題の多い精製方法を行う必要なく、単純な結晶化単独によって化学純度において実質的に性能を向上させるので、精製プロセスに極めて重要である。式Iのボロン酸エステルは安定であり、結晶性であるので可能である。これらの所望の安定性、取扱い性および精製挙動は、式VIのエステルは精製するのが困難であり、不安定であり、および/または非結晶性であるので、特に驚くべきことである。その容易な取扱い、長期間貯蔵、および高純度を可能にする式Iのボロン酸エステルのこれらの驚くべき特性は、式Iのボロン酸エステルが、同じ高い化学純度およびキラル純度を有する化合物1に容易に転化されるので、特に有利である。
精製プロセスの工程(c)において、式Iの結晶性ボロン酸エステルは、いずれかの好適な方法、例えば濾過、デカンテーションまたは遠心分離によって単離できる。濾過が好ましい。
精製プロセスの工程(d)において、単離された式Iのボロン酸エステルは、必要に応じて転化されて式VIのアミドに戻る。RおよびRは、それらが結合したホウ素および酸素原子と共に、ホウ素以外の環原子がジエタノールアミンから誘導された8員環を形成する実施形態において、式Iのボロン酸エステルは、式VIのアミドと同じであり、本発明の精製プロセスにおいて工程(d)を行うことは必要でない。すべての他の実施形態において、式Iのボロン酸エステルは、式VIのアミドとは異なり、そのため、精製プロセスの工程(d)において式Iのボロン酸エステルを転化して式VIのアミドにボロン酸エステルに戻す必要がある。RおよびR≠Hの場合、式Iのボロン酸エステルは、工程(a)について上記で記載された直接または間接エステル交換反応を用いて式VIのアミドに転化できる。RおよびRがHである場合、式Iのボロン酸エステルは、先に記載されたような化合物1に転化できる。例えば式Iのボロン酸エステルは、好ましくは化合物1を調製するための酸触媒の存在下、水に曝すだけでよい。加水分解は、有機溶媒、例えばエチルアセテート、メタノール、またはメチルt−ブチルエーテル中、酸触媒の存在下で行われてもよい。酸は、鉱酸、例えば塩酸、臭化水素酸、リン酸、硝酸などであってもよい。1つの実施形態において、酸は水性塩酸である。
精製プロセスから得られた式VIのアミドの純度は、多くの場合、非常に高く、式VIのアミドは、医薬調製物に直接使用されることができる。好ましくは式VIのアミドは、少なくとも90%の化学純度を有する。より好ましくは式VIのアミドは、少なくとも95%の化学純度を有する。より好ましくは式VIのアミドは、少なくとも97%の化学純度を有する。より好ましくは式VIのアミドは、少なくとも98%の化学純度を有する。より好ましくは式VIのアミドは、少なくとも98.5%の化学純度を有する。より好ましくは式VIのアミドは、少なくとも99%の化学純度を有する。より好ましくは式VIのアミドは、少なくとも99.5%の化学純度を有する。好ましくは式VIのアミドは、少なくとも90%eeのキラル純度を有する。好ましくは式VIのアミドは、少なくとも92%eeのキラル純度を有する。より好ましくは式VIのアミドは、少なくとも95%eeのキラル純度を有する。より好ましくは式VIのアミドは、少なくとも97%eeのキラル純度を有する。より好ましくは式VIのアミドは、少なくとも98%eeのキラル純度を有する。より好ましくは式VIのアミドは、少なくとも98.5%eeのキラル純度を有する。より好ましくは式VIのアミドは、少なくとも99%eeのキラル純度を有する。より好ましくは式VIのアミドは、少なくとも99.2%eeのキラル純度を有する。より好ましくは式VIのアミドは、少なくとも99.3%eeのキラル純度を有する。より好ましくは式VIのアミドは、少なくとも99.5%eeのキラル純度を有する。より好ましくは式VIのアミドは、少なくとも99.7%eeのキラル純度を有する。より好ましくは式VIのアミドは、少なくとも99.8%eeのキラル純度を有する。
選択的に、式Iの単離されたボロン酸エステルは、それを転化して式VIのアミドに戻し、その純度を向上させる前に再結晶化してもよい。再結晶化技術および条件は、当該技術分野において既知であり、好適な条件は、過度の実験を行うことなく、同定できる。好適の再結晶化溶媒としては、これに限定されるものではないが、有機溶媒、例えばエチルアセテート、メチルtert−ブチルエーテル、n−プロパノール、イソプロパノール、エタノール、イソプロピルアセテート、n−プロピルアセテート、アセトニトリル、n−ブチルアセテート、イソブチルメチルケトン、アセトン、2−ブタノン、およびこれらの混合物を含む。水と、有機溶媒、例えば先に記述された有機溶媒との混合物も好適であり、エタノール/水は具体的な例である。水は、式Iのボロン酸エステルの沈澱を補助するために貧溶媒として使用されてもよい。エタノール、エチルアセテート、n−プロパノール、イソプロパノール、およびメチルtert−ブチルエーテルは好適な再結晶化溶媒である。エチルアセテートは好適な溶媒である。好適なアルコール溶媒としては、エタノール、n−プロパノール、およびイソプロパノールが挙げられる。式Iの結晶性ボロン酸エステルは、いずれかの好適な方法、例えば濾過、デカンテーションまたは遠心分離によって単離できる。濾過が好ましい。
好ましくは、式Iの再結晶化されたボロン酸エステルは、少なくとも95%の化学純度を有する。より好ましくは、式Iの再結晶化されたボロン酸エステルは、少なくとも97%の化学純度を有する。より好ましくは、式Iの再結晶化されたボロン酸エステルは、少なくとも98%の化学純度を有する。より好ましくは、式Iの再結晶化されたボロン酸エステルは、少なくとも98.5%の化学純度を有する。より好ましくは、式Iの再結晶化されたボロン酸エステルは、少なくとも98%の化学純度を有する。より好ましくは、式Iの再結晶化されたボロン酸エステルは、少なくとも99.5%の化学純度を有する。より好ましくは、式Iの再結晶化されたボロン酸エステルは、少なくとも99.8%の化学純度を有する。より好ましくは、式Iの再結晶化されたボロン酸エステルは、少なくとも99.9%の化学純度を有する。好ましくは、式Iの再結晶化されたボロン酸エステルは、少なくとも95%eeのキラル純度を有する。より好ましくは、式Iの再結晶化されたボロン酸エステルは、少なくとも97%eeのキラル純度を有する。より好ましくは、式Iの再結晶化されたボロン酸エステルは、少なくとも98%eeのキラル純度を有する。より好ましくは、式Iの再結晶化されたボロン酸エステルは、少なくとも98.5%eeのキラル純度を有する。より好ましくは、式Iの再結晶化されたボロン酸エステルは、少なくとも99%eeのキラル純度を有する。より好ましくは、式Iの再結晶化されたボロン酸エステルは、少なくとも99.5%eeのキラル純度を有する。より好ましくは、式Iの再結晶化されたボロン酸エステルは、少なくとも99.8%eeのキラル純度を有する。より好ましくは、式Iの再結晶化されたボロン酸エステルは、少なくとも99.9%eeのキラル純度を有する。
再結晶化後、式Iのボロン酸エステルは、必要に応じて、上記で記載される技術を用いて式Iの再結晶化されたボロン酸エステルと同じ高い化学純度およびキラル純度を有する式VIのアミドに工程(d)において転化させてもよい。
化合物
本発明はさらに、式IXおよびXのボロン酸エステルを提供する。
Figure 0005944986
式IXおよびXのボロン酸エステルは、上記で記載された調製および精製プロセスの重要な構成成分である。式IXおよびXの化合物は、化合物1のジイソプロパノールアミン(IX)またはジエタノールアミン(X)ボロン酸エステル誘導体であり、本発明のプロセスに使用され、高純度の化合物1を得た。上記で議論されたように、式IXおよびXのボロン酸エステルは、安定であり、結晶性である。これらの所望の安定性、取扱い性および精製属性は、式IVおよびVIの他のエステルが、形成するのが困難であり、精製するのが困難であり、不安定であり、および/または非結晶性であるので、特に驚くべきことである。式IXおよびXのボロン酸エステルのこれらの驚くべき特性は、式IXおよびXのボロン酸エステルが、同じ高い化学純度およびキラル純度を有する化合物1に容易に転化される点において特に有利である。化合物1の化学純度は、これらの化合物を用いて顕著に性能を向上させることができ、化合物1は、これらのエステルとして貯蔵され、さらには配合できる。
式IXおよびXのボロン酸エステルのさらなる利点は、それらが貯蔵安定性であることである。化合物1は、不安定であるので処理が面倒であり、取扱いおよび貯蔵中に容易に分解し得る。そのボロン酸エステルIXおよびXとして高純度で化合物1を得るおよび好都合に貯蔵する能力(例えば室温若しくはそれ以上で)は、先行技術にまさる顕著な改善である。
故に、別の実施形態において、本発明は、高い化学純度および高いキラル純度を有する化合物1を提供する。1つの実施形態において、化合物1は少なくとも98.5%の化学純度を有する。好ましくは、化合物1は少なくとも98.6%の化学純度を有する。より好ましくは、化合物1は少なくとも98.7%の化学純度を有する。より好ましくは、化合物1は少なくとも98.8%の化学純度を有する。より好ましくは、化合物1は少なくとも98.9%の化学純度を有する。より好ましくは、化合物1は少なくとも99.0%の化学純度を有する。より好ましくは、化合物1は少なくとも99.1%の化学純度を有する。より好ましくは、化合物1は少なくとも99.2%の化学純度を有する。より好ましくは、化合物1は少なくとも99.3%の化学純度を有する。より好ましくは、化合物1は少なくとも99.4%の化学純度を有する。より好ましくは、化合物1は少なくとも99.5%の化学純度を有する。より好ましくは、化合物1は少なくとも99.6%の化学純度を有する。より好ましくは、化合物1は少なくとも99.7%の化学純度を有する。より好ましくは、化合物1は少なくとも99.8%の化学純度を有する。より好ましくは、化合物1は少なくとも99.9%の化学純度を有する。好ましくは、化合物1は少なくとも98.5%eeのキラル純度を有する。より好ましくは、化合物1は少なくとも98.6%eeのキラル純度を有する。より好ましくは、化合物1は少なくとも98.7%eeのキラル純度を有する。より好ましくは、化合物1は少なくとも98.8%eeのキラル純度を有する。より好ましくは、化合物1は少なくとも98.9%eeのキラル純度を有する。より好ましくは、化合物1は少なくとも99.0%eeのキラル純度を有する。より好ましくは、化合物1は少なくとも99.1%eeのキラル純度を有する。より好ましくは、化合物1は少なくとも99.2%eeのキラル純度を有する。より好ましくは、化合物1は少なくとも99.3%eeのキラル純度を有する。より好ましくは、化合物1は少なくとも99.4%eeのキラル純度を有する。より好ましくは、化合物1は少なくとも99.5%eeのキラル純度を有する。より好ましくは、化合物1は少なくとも99.6%eeのキラル純度を有する。より好ましくは、化合物1は少なくとも99.7%eeのキラル純度を有する。より好ましくは、化合物1は少なくとも99.8%eeのキラル純度を有する。より好ましくは、化合物1は少なくとも99.9%eeのキラル純度を有する。
別の実施形態において、本発明は、高い化学純度および高いキラル純度を有する式IXのボロン酸エステルを提供する。1つの実施形態において、式IXのボロン酸エステルは、少なくとも98.5%の化学純度を有する。好ましくは、式IXのボロン酸エステルは、少なくとも98.6%の化学純度を有する。より好ましくは、式IXのボロン酸エステルは、少なくとも98.7%の化学純度を有する。より好ましくは、式IXのボロン酸エステルは、少なくとも98.8%の化学純度を有する。より好ましくは、式IXのボロン酸エステルは、少なくとも98.9%の化学純度を有する。より好ましくは、式IXのボロン酸エステルは、少なくとも99.0%の化学純度を有する。より好ましくは、式IXのボロン酸エステルは、少なくとも99.1%の化学純度を有する。より好ましくは、式IXのボロン酸エステルは、少なくとも99.2%の化学純度を有する。より好ましくは、式IXのボロン酸エステルは、少なくとも99.3%の化学純度を有する。より好ましくは、式IXのボロン酸エステルは、少なくとも99.4%の化学純度を有する。より好ましくは、式IXのボロン酸エステルは、少なくとも99.5%の化学純度を有する。より好ましくは、式IXのボロン酸エステルは、少なくとも99.6%の化学純度を有する。より好ましくは、式IXのボロン酸エステルは、少なくとも99.7%の化学純度を有する。より好ましくは、式IXのボロン酸エステルは、少なくとも99.8%の化学純度を有する。より好ましくは、式IXのボロン酸エステルは、少なくとも99.9%の化学純度を有する。より好ましくは、式IXのボロン酸エステルは、少なくとも98.5%eeのキラル純度を有する。より好ましくは、式IXの再結晶化されたボロン酸エステルは、少なくとも98.6%eeのキラル純度を有する。より好ましくは、式IXのボロン酸エステルは、少なくとも98.7%eeのキラル純度を有する。より好ましくは、式IXのボロン酸エステルは、少なくとも98.8%eeのキラル純度を有する。より好ましくは、式IXのボロン酸エステルは、少なくとも98.9%eeのキラル純度を有する。より好ましくは、式IXのボロン酸エステルは、少なくとも99.0%eeのキラル純度を有する。より好ましくは、式IXのボロン酸エステルは、少なくとも99.1%eeのキラル純度を有する。より好ましくは、式IXの再結晶化されたボロン酸エステルは、少なくとも99.2%eeのキラル純度を有する。より好ましくは、式IXのボロン酸エステルは、少なくとも99.3%eeのキラル純度を有する。より好ましくは、式IXの再結晶化されたボロン酸エステルは、少なくとも99.4%eeのキラル純度を有する。より好ましくは、式IXの再結晶化されたボロン酸エステルは、少なくとも99.5%eeのキラル純度を有する。より好ましくは、式IXの再結晶化されたボロン酸エステルは、少なくとも99.6%eeのキラル純度を有する。より好ましくは、式IXの再結晶化されたボロン酸エステルは、少なくとも99.7%eeのキラル純度を有する。より好ましくは、式IXの再結晶化されたボロン酸エステルは、少なくとも99.8%eeのキラル純度を有する。より好ましくは、式IXの再結晶化されたボロン酸エステルは、少なくとも99.9%eeのキラル純度を有する。
別の実施形態において、本発明は、高い化学純度および高いキラル純度を有する式Xのボロン酸エステルを提供する。1つの実施形態において、式Xのボロン酸エステルは、少なくとも98.5%の化学純度を有する。好ましくは、式Xのボロン酸エステルは、少なくとも98.6%の化学純度を有する。より好ましくは、式Xのボロン酸エステルは、少なくとも98.7%の化学純度を有する。より好ましくは、式Xのボロン酸エステルは、少なくとも98.8%の化学純度を有する。より好ましくは、式Xのボロン酸エステルは、少なくとも98.9%の化学純度を有する。より好ましくは、式Xのボロン酸エステルは、少なくとも99.0%の化学純度を有する。より好ましくは、式Xのボロン酸エステルは、少なくとも99.1%の化学純度を有する。より好ましくは、式Xのボロン酸エステルは、少なくとも99.2%の化学純度を有する。より好ましくは、式Xのボロン酸エステルは、少なくとも99.3%の化学純度を有する。より好ましくは、式Xのボロン酸エステルは、少なくとも99.4%の化学純度を有する。より好ましくは、式Xのボロン酸エステルは、少なくとも99.5%の化学純度を有する。より好ましくは、式Xのボロン酸エステルは、少なくとも99.6%の化学純度を有する。より好ましくは、式Xのボロン酸エステルは、少なくとも99.7%の化学純度を有する。より好ましくは、式Xのボロン酸エステルは、少なくとも99.8%の化学純度を有する。より好ましくは、式Xのボロン酸エステルは、少なくとも99.9%の化学純度を有する。より好ましくは、式Xのボロン酸エステルは、少なくとも98.5%eeのキラル純度を有する。より好ましくは、式Xのボロン酸エステルは、少なくとも98.6%eeのキラル純度を有する。より好ましくは、式Xのボロン酸エステルは、少なくとも98.7%eeのキラル純度を有する。より好ましくは、式IXのボロン酸エステルは、少なくとも98.8%eeのキラル純度を有する。より好ましくは、式Xのボロン酸エステルは、少なくとも98.9%eeのキラル純度を有する。より好ましくは、式Xのボロン酸エステルは、少なくとも99.0%eeのキラル純度を有する。より好ましくは、式Xのボロン酸エステルは、少なくとも99.1%eeのキラル純度を有する。より好ましくは、式Xの再結晶化されたボロン酸エステルは、少なくとも99.2%eeのキラル純度を有する。より好ましくは、式Xのボロン酸エステルは、少なくとも99.3%eeのキラル純度を有する。より好ましくは、式Xのボロン酸エステルは、少なくとも99.4%eeのキラル純度を有する。より好ましくは、式Xのボロン酸エステルは、少なくとも99.5%eeのキラル純度を有する。より好ましくは、式Xボロン酸エステルは、少なくとも99.6%eeのキラル純度を有する。より好ましくは、式Xのボロン酸エステルは、少なくとも99.7%eeのキラル純度を有する。より好ましくは、式Xのボロン酸エステルは、少なくとも99.8%eeのキラル純度を有する。より好ましくは、式Xのボロン酸エステルは、少なくとも99.9%eeのキラル純度を有する。
式IXおよびXのボロン酸エステルのさらなる利点は、それらが化合物1のプロドラッグとして使用されてもよい。経口投与または注射によるかにかかわらず、式IXおよびXのボロン酸エステルは、容易に加水分解され、化合物1を提供する。他のボロン酸エステルおよび酸、例えばボルテゾミブとは異なり、式Xのボロン酸エステルは経口上で生物利用可能である。従って、式Xのボロン酸エステルは、化合物1を経口投与するための実行可能な機構を提供する。これは、先行技術よりも顕著な改善を示す。
医薬配合物
本発明はさらに、本発明の化合物(すなわち高い化学純度およびキラル純度を有する化合物1、式IXのボロン酸エステル、および式Xのボロン酸エステルから選択される化合物)、および医薬的に許容できる賦形剤を有する医薬組成物を提供する。1つの実施形態において、医薬組成物は、疾患または障害を処置するために治療上有効な量で本発明の化合物を含有する。1つの実施形態において、疾患または障害は、多発性骨髄腫である。1つの実施形態において、疾患または障害は狼瘡である。
1つの実施形態において、本発明は、高い化学純度および高いキラル純度を有する化合物1および医薬的に許容できる賦形剤を有する医薬組成物を提供する。別の実施形態において、本発明は、式IXのボロン酸エステルおよび医薬的に許容できる賦形剤を有する医薬組成物を提供する。別の実施形態において、本発明は、式Xのボロン酸エステルおよび医薬的に許容できる賦形剤を有する医薬組成物を提供する。
本発明はさらに、本発明の化合物を医薬的に許容できる賦形剤と合わせる工程を有する医薬組成物を調製するためのプロセスを提供する。1つの実施形態において、本発明は、高い化学純度および高いキラル純度を有する化合物1および医薬的に許容できる賦形剤を合わせる工程を有する医薬組成物を調製するためのプロセスを提供する。別の実施形態において、本発明は、式IXのボロン酸エステルを医薬的に許容できる賦形剤と合わせる工程を有する医薬組成物を調製するためのプロセスを提供する。別の実施形態において、本発明は、式Xのボロン酸エステルを医薬的に許容できる賦形剤と合わせる工程を有する医薬組成物を調製するためのプロセスを提供する。
式IXおよびXのボロン酸エステルの利点は、エステルが容易に加水分解して化合物1を形成するので、それらを使用して、簡便に化合物1の医薬組成物を調製できることである。
1つの実施形態において、本発明は、化合物1の医薬組成物を調製するためのプロセスを提供し、
Figure 0005944986
このプロセスは、
(a)式Iのボロン酸エステルを化合物1に転化する工程であって、
Figure 0005944986
式中、RはHまたはメチルである、前記転化する工程と、
(b)この化合物1を医薬的に許容できる賦形剤と合わせる工程とを有する。
1つの実施形態において、本発明は、(a)式IXのボロン酸エステルを化合物1に転化する工程、および(b)化合物1を医薬的に許容できる賦形剤と合わせる工程を有する、化合物1の医薬組成物を調製するためのプロセスを提供する。1つの実施形態において、本発明は、(a)式Xのボロン酸エステルを化合物1に転化する工程、および(b)化合物1を医薬的に許容できる賦形剤と合わせる工程を有する、化合物1の医薬組成物を調製するためのプロセスを提供する。
式IXおよびXのボロン酸エステルは、先に記載されたように化合物1に転化できる。例えば式IXおよびXのボロン酸エステルは、場合により酸触媒の存在下、単に水に曝されることができ、エステルを化合物1に直接転化できる。選択的に、加水分解は、有機溶媒中、選択的に酸触媒の存在下で行われてもよい。好適な有機溶媒としては、これに限定されるものではないが、エチルアセテート、メタノール、およびメチルt−ブチルエーテルを含む。好適な酸としては、これに限定されるものではないが、鉱酸、例えば塩酸、臭化水素酸、リン酸、硝酸などを含む。好適な酸は、水性塩酸である。選択的に、式IXおよびXのボロン酸エステルは、化合物1に間接的に転化できる。例えば式IXおよびXのボロン酸エステルは、初期に異なるボロン酸エステル(例えば上記で記載されるような式VIのボロン酸エステルであって、ここでRおよびRはHでない)に転化され、次いでこのエステルが化合物1に転化され得る。
同様に、合わせる工程(b)は直接または間接的に行われてもよい。例えば化合物1はこれらの構成成分を共に単に添加することによって医薬的に許容できる賦形剤と直接混合できる。これらの直接実施形態において、式IXまたはXのボロン酸エステルを、医薬的に許容できる賦形剤と混合する前に、化合物1に転化される。あるいは、構成成分は、例えば医薬的に許容できる賦形剤と、化合物1の前駆体とを混合し、次いでこの化合物1の前駆体を医薬的に許容できる賦形剤の存在下で化合物1に転化することによって間接的に化合物1に混合されてもよい。これらの間接実施形態において、転化工程は、医薬的に許容できる賦形剤の存在下、少なくとも部分的に行われる。
1つの実施形態において、本発明は、(a)式IXのボロン酸エステルを医薬的に許容できる賦形剤を合わせる工程、および(b)式IXのボロン酸エステルを化合物1に転化する工程を有する、化合物1の医薬組成物を調製するためのプロセスを提供する。別の実施形態において、本発明は、(a)式Xのボロン酸エステルを医薬的に許容できる賦形剤を合わせる工程、および(b)式Xのボロン酸エステルを化合物1に転化する工程を有する、化合物1の医薬組成物を調製するためのプロセスを提供する。
1つの実施形態において、本発明は、(a)式IXのボロン酸エステルを水および医薬的に許容できる賦形剤を合わせる工程、および選択的に(b)この組み合わせを乾燥する工程を有する、化合物1の医薬組成物を調製するためのプロセスを提供する。別の実施形態において、本発明は、(a)式Xのボロン酸エステルを水および医薬的に許容できる賦形剤を合わせる工程、および選択的に(b)この組み合わせを乾燥する工程を有する、化合物1の医薬組成物を調製するためのプロセスを提供する。これらの実施形態において得られる組み合わせは、選択的に乾燥され、式IXまたはXのボロン酸エステルを加水分解するために使用した水を除去する。好ましい乾燥方法は凍結乾燥である。
1つの実施形態において、本発明は、(a)本発明の化合物を医薬的に許容できる賦形剤を合わせる工程、および選択的に(b)この組み合わせを乾燥する工程を有する、医薬組成物を調製するためのプロセスを提供する。1つの実施形態において、本発明は、(a)高い化学純度および高いキラル純度を有する化合物1および医薬的に許容できる賦形剤を合わせる工程、および選択的に(b)この組み合わせを乾燥する工程有する医薬組成物を調製するためのプロセスを提供する。別の実施形態において、本発明は、(a)式IXのボロン酸エステルを医薬的に許容できる賦形剤を合わせる工程、および選択的に(b)この組み合わせを乾燥する工程を有する、医薬組成物を調製するためのプロセスを提供する。別の実施形態において、本発明は、(a)式Xのボロン酸エステルを医薬的に許容できる賦形剤を合わせる工程、および選択的に(b)この組み合わせを乾燥する工程を有する、医薬組成物を調製するためのプロセスを提供する。好ましい乾燥方法は凍結乾燥である。
1つの実施形態において、本発明は、(a)(i)式IXのボロン酸エステル、(ii)水および(iii)医薬的に許容できる賦形剤をいずれかの順序で混合する工程、および(b)混合物を凍結乾燥する工程を有する、化合物1の医薬組成物を調製するためのプロセスを提供する。別の実施形態において、本発明は、(a)(i)式Xのボロン酸エステル、(ii)水および(iii)医薬的に許容できる賦形剤をいずれかの順序で混合する工程、および(b)混合物を凍結乾燥する工程を有する、化合物1の医薬組成物を調製するためのプロセスを提供する。
1つの実施形態において、本発明は、(a)(i)式IXのボロン酸エステル、(ii)水および(iii)医薬的に許容できる賦形剤をいずれかの順序で混合する工程、および(b)混合物を凍結乾燥する工程を有する、医薬組成物を調製するためのプロセスを提供する。別の実施形態において、本発明は、(a)(i)式Xのボロン酸エステル、(ii)水および(iii)医薬的に許容できる賦形剤をいずれかの順序で混合する工程、および(b)混合物を凍結乾燥する工程を有する、医薬組成物を調製するためのプロセスを提供する。
1つの実施形態において、本発明は、(a)式IXのボロン酸エステルを医薬的に許容できる賦形剤を合わせる工程、(b)この組み合わせを水と混合させる工程、および(c)混合物を凍結乾燥する工程を有する、化合物1の医薬組成物を調製するためのプロセスを提供する。別の実施形態において、本発明は、(a)式Xのボロン酸エステルを医薬的に許容できる賦形剤を合わせる工程、(b)この組み合わせを水と混合させる工程、および(c)混合物を凍結乾燥する工程を有する、化合物1の医薬組成物を調製するためのプロセスを提供する。
1つの実施形態において、本発明は、(a)式IXのボロン酸エステルを医薬的に許容できる賦形剤を合わせる工程、(b)この組み合わせを水と混合させる工程、および(c)この混合物を凍結乾燥する工程を有する、医薬組成物を調製するためのプロセスを提供する。別の実施形態において、本発明は、(a)式Xのボロン酸エステルを医薬的に許容できる賦形剤を合わせる工程、(b)この組み合わせを水と混合させる工程、および(c)この混合物を凍結乾燥する工程を有する、医薬組成物を調製するためのプロセスを提供する。
1つの実施形態において、本発明は、(a)(i)式IXのボロン酸エステル、(ii)水および(iii)増量剤をいずれかの順序で混合する工程、および(b)混合物を凍結乾燥する工程を有する、化合物1の医薬組成物を調製するためのプロセスを提供する。別の実施形態において、本発明は、(a)(i)式Xのボロン酸エステル、(ii)水および(iii)増量剤をいずれかの順序で混合する工程、および(b)混合物を凍結乾燥する工程を有する、化合物1の医薬組成物を調製するためのプロセスを提供する。
1つの実施形態において、本発明は、(a)(i)式IXのボロン酸エステル、(ii)水および(iii)増量剤をいずれかの順序で混合する工程、および(b)混合物を凍結乾燥する工程を有する、医薬組成物を調製するためのプロセスを提供する。別の実施形態において、本発明は、(a)(i)式Xのボロン酸エステル、(ii)水および(iii)増量剤をいずれかの順序で混合する工程、および(b)混合物を凍結乾燥する工程を有する、医薬組成物を調製するためのプロセスを提供する。
1つの実施形態において、本発明は、(a)式IXのボロン酸エステルを増量剤を合わせる工程、(b)この組み合わせを水と混合させる工程、および(c)混合物を凍結乾燥する工程を有する、化合物1の医薬組成物を調製するためのプロセスを提供する。別の実施形態において、本発明は、(a)式Xのボロン酸エステルを増量剤を合わせる工程、(b)この組み合わせを水と混合させる工程、および(c)この混合物を凍結乾燥する工程を有する、化合物1の医薬組成物を調製するためのプロセスを提供する。
1つの実施形態において、本発明は、(a)式IXのボロン酸エステルを増量剤を合わせる工程、(b)この組み合わせを水と混合させる工程、および(c)この混合物を凍結乾燥する工程を有する、医薬組成物を調製するためのプロセスを提供する。別の実施形態において、本発明は、(a)式Xのボロン酸エステルを増量剤を合わせる工程、(b)この組み合わせを水と混合させる工程、および(c)この混合物を凍結乾燥する工程を有する、医薬組成物を調製するためのプロセスを提供する。
1つの実施形態において、本発明は、(a)(i)式IXのボロン酸エステル、(ii)水、(iii)増量剤および(iv)シクロデキストリンをいずれかの順序で混合する工程、および(b)混合物を凍結乾燥する工程を有する、化合物1の医薬組成物を調製するためのプロセスを提供する。別の実施形態において、本発明は、(a)(i)式Xのボロン酸エステル、(ii)水、(iii)増量剤、および(iv)シクロデキストリンをいずれかの順序で混合する工程、および(b)混合物を凍結乾燥する工程を有する、化合物1の医薬組成物を調製するためのプロセスを提供する。
1つの実施形態において、本発明は、(a)(i)式IXのボロン酸エステル、(ii)水、(iii)増量剤、および(iv)シクロデキストリンをいずれかの順序で混合する工程、および(b)混合物を凍結乾燥する工程を有する、医薬組成物を調製するためのプロセスを提供する。別の実施形態において、本発明は、(a)(i)式Xのボロン酸エステル、(ii)水、(iii)増量剤、および(iv)シクロデキストリンをいずれかの順序で混合する工程、および(b)混合物を凍結乾燥する工程を有する、医薬組成物を調製するためのプロセスを提供する。
上記実施形態において、特に指示しない限り、医薬組成物は、シロップ、エリキシル、懸濁液、粉末、顆粒、錠剤、カプセル、ドロップ剤、トローチ剤、水溶液、クリーム、軟膏、ローション、ゲル、エマルションなどの形態であってもよい。固体形態の調製物としては、粉末、錠剤、ピル、カプセル、カシェ、坐剤、および分散性顆粒が挙げられる。好ましくは医薬組成物は錠剤またはカプセルである。1つの実施形態において、医薬組成物は錠剤である。別の実施形態において、医薬組成物はカプセルである。1つの実施形態において、医薬組成物は凍結乾燥された粉末である。
本発明の化合物から医薬組成物を調製するために、医薬的に許容できる賦形剤は固体または液体であることができる。賦形剤は、例えばキャリア、希釈剤、芳香剤、バインダ、防腐剤、錠剤崩壊剤、またはカプセル化材料として作用し得る1若しくはそれ以上の物質であることができる。医薬組成物は、本発明の2若しくはそれ以上の化合物を含有してもよい(例えば、式IXのボロン酸エステルおよび式Xのボロン酸エステルは同じ医薬組成物中で共に使用されてもよい)。
粉末において、賦形剤は、微細分割された活性構成成分(すなわち本発明の化合物)との混合物中における微細に分割された固体であってもよい。錠剤において、活性構成成分は、好適な割合ならびに所望の形状およびサイズにおいて必要な結合特性を有する賦形剤と混合されてもよい。好適な賦形剤としては、炭酸マグネシウム、ステアリン酸マグネシウム、タルク、糖、ラクトース、ペクチン、デキストリン、スターチ、ゼラチン、トラガカント、メチルセルロース、ナトリウムカルボキシメチルセルロース、低溶融ワックス、ココアバターなどが挙げられる。
医薬的に許容できる賦形剤は、投与されている特定の組成物によって、ならびに組成物を投与するために使用される特定の方法によって部分的に決定される。従って、本発明の医薬組成物の種々広範な好適な配合がある(例えば、Remington:The Science and Practice of Pharmacy,20th ed.,Gennaro et al.Eds.,Lippincott Williams and Wilkins,2000を参照のこと)。
米国食品医薬品局(United States Food and Drug Administration)(FDA)「安全として一般にみなされる(GRAS)」ステータスを有する増量剤は、医薬凍結乾燥の分野において周知であり、凍結乾燥されたケークの構造を強化する傾向があり、本発明に使用されてもよい。増量剤としては、糖類、例えば単糖類またはオリゴ糖類、アミノ酸、糖アルコールおよびこれらの混合物が挙げられる。増量剤としてはまた、糖類、例えば単糖類またはオリゴ糖類、糖アルコールおよびこれらの混合物が挙げられる。本発明に使用される増量剤としては、スクロース、デキストロース、マルトース、ラクトース、ソルビトール、グリシンおよびデキストランを挙げることができる。好適な増量剤はマンニトールである。
好適なシクロデキストリンとしては、天然シクロデキストリン、メチル−β−シクロデキストリン、ジメチル−β−シクロデキストリン、トリメチル−β−シクロデキストリン、2−ヒドロキシメチル−β−シクロデキストリン、ヒドロキシエチル−β−シクロデキストリン、2−ヒドロキシプロピル−β−シクロデキストリン、3−ヒドロキシプロピル−β−シクロデキストリン、β−シクロデキストリンスルフェート、β−シクロデキストリンスルホネート、またはβ−シクロデキストリンスルホブチルエーテルが挙げられる。これらの大部分は、Aldrich Chemical Company(ウィスコンシン州Milwaukee)およびWacker Chemicals(コネチカット州New Canaan)のような供給元から市販されている。好適なシクロデキストリンとしては、β−シクロデキストリン、ヒドロキシプロピル−β−シクロデキストリンおよびβ−シクロデキストリンスルホブチルエーテルが挙げられる。シクロデキストリンは、ヒドロキシプロピルβシクロデキストリン、ヒドロキシプロピルγシクロデキストリン、スルホブチルエーテルβ−シクロデキストリン、またはこれらの混合物であってもよい。シクロデキストリンには、ヒドロキシプロピル−β−シクロデキストリンまたはβ−シクロデキストリンスルホブチルエーテルが含まれてもよい。シクロデキストリンは、ヒドロキシプロピル−β−シクロデキストリンであってもよい。シクロデキストリンはβ−シクロデキストリンスルホブチルエーテルであってもよい。好適なシクロデキストリンは、仏国Roquette Freresから入手可能なKLEPTOSE(登録商標)HPBである。
医薬組成物は、好適には、1%〜95%(w/w)の活性化合物(すなわち、本発明の化合物)を含有する。医薬組成物は、5%〜70%(w/w)の活性化合物を含有してもよい。
医薬組成物は、少なくとも1つの単位用量の活性化合物を含有してもよい。一般に、本発明の化合物の単位用量は、典型的な被験体について約1μg/m〜10mg/mである。本発明の化合物の単位用量は、約0.1mg/m〜約10mg/mであってもよい。本発明の化合物の単位用量は、約0.5mg/m〜約10mg/mであってもよい。本発明の化合物の単位用量は、約0.5mg/m〜約7mg/mであってもよい。本発明の化合物の単位用量は、約0.5mg/m〜約5mg/mであってもよい。本発明の化合物の単位用量は、約0.5mg/m〜約3mg/mであってもよい。
処置方法
本発明はさらに、被験体の疾患または障害を処置する方法を提供し、この方法は被験体に本発明の化合物(すなわち高い化学純度および高いキラル純度を有する化合物1、式IXのボロン酸エステル、および式Xのボロン酸エステルから選択される化合物)を投与する工程を有する。1つの実施形態において、疾患または障害は、多発性骨髄腫である。1つの実施形態において、疾患または障害は狼瘡である。1つの実施形態において、本発明の化合物は、高い化学純度および高いキラル純度を有する化合物1である。1つの実施形態において、本発明の化合物は、式IXのボロン酸エステルである。1つの実施形態において、本発明の化合物は、式Xのボロン酸エステルである。
1つの実施形態において、本発明は、被験体の疾患または障害を処置する方法を提供し、この方法は、被験体に、本発明の化合物および医薬的に許容できる賦形剤を有する医薬組成物を投与する工程を有する。1つの実施形態において、疾患または障害は、多発性骨髄腫である。1つの実施形態において、疾患または障害は狼瘡である。1つの実施形態において、本発明の化合物は、高い化学純度および高いキラル純度を有する化合物1を提供する。1つの実施形態において、本発明の化合物は、式IXのボロン酸エステルである。1つの実施形態において、本発明の化合物は、式Xのボロン酸エステルである。
本発明はさらに、被験体の疾患または障害を処置する方法を提供し、この方法が、(a)本発明の化合物と、医薬的に許容できる賦形剤とを合わせて、医薬組成物を形成する工程、および(b)被験体に医薬組成物を投与する工程を有する。1つの実施形態において、疾患または障害は、多発性骨髄腫である。1つの実施形態において、疾患または障害は狼瘡である。1つの実施形態において、本発明の化合物は、高い化学純度および高いキラル純度を有する化合物1である。1つの実施形態において、本発明の化合物は、式IXのボロン酸エステルである。1つの実施形態において、本発明の化合物は、式Xのボロン酸エステルである。
1つの実施形態において、本発明は、以下の工程を有する被験体の疾患または障害を処置する方法を提供し、
(a)式Iのボロン酸エステルを化合物1に転化する工程であって、
Figure 0005944986
式中、RはHまたはメチルである、前記転化する工程と、
(b)この化合物1を医薬的に許容できる賦形剤と合わせて、医薬組成物を形成する工程と、
(c)医薬組成物を被験体に投与する工程とを有する。
1つの実施形態において、RはHである。1つの実施形態において、Rはメチルである。1つの実施形態において、疾患または障害は、多発性骨髄腫である。1つの実施形態において、疾患または障害は狼瘡である。
1つの実施形態において、本発明は、被験体の疾患または障害を処置する方法を提供し、この方法が、(a)式IXのボロン酸エステルを化合物1に転化する工程、(b)化合物1を医薬的に許容できる賦形剤と合わせて、医薬組成物を形成する工程、および(c)被験体に、医薬組成物を投与する工程を有する。1つの実施形態において、本発明は、被験体の疾患または障害を処置する方法を提供し、この方法が、(a)式Xのボロン酸エステルを化合物1に転化する工程、(b)化合物1を医薬的に許容できる賦形剤と合わせて、医薬組成物を形成する工程、および(c)被験体に、医薬組成物を投与する工程を有する。式IXおよびXのボロン酸エステルは、先に記載されたように工程(a)において化合物1に転化できる。同様に、合わせる工程(b)は、先に記載されるように直接または間接的に行われてもよい。1つの実施形態において、疾患または障害は、多発性骨髄腫である。1つの実施形態において、疾患または障害は狼瘡である。
特定状況での適切な投与量の決定は、開業医の技術範囲内である。一般に、処置は、化合物の最適用量未満であるより少量の投与量で開始される。その後、投与量は、その状況で最適な効果が得られるまで、少量ずつ増大させる。都合の良いことには、合計一日投与量は、分割され、所望により1日の間に少量ずつ投与してもよい。典型的な用量は、1日あたり約1mg〜約1,000mg、例えば1日あたり約5mg〜約500mgである。1つの実施形態において、用量は、1日あたり約10mg〜約300mg、例えば1日あたり約25mg〜約250mgである。
本発明の好ましい実施形態
本発明の好ましい実施形態は、以下に列挙されるものが挙げられる。
実施形態1.化合物1を調製するためのプロセスであって、
Figure 0005944986
このプロセスは、
(a)式II
Figure 0005944986
の化合物を、式III
Figure 0005944986
のアミンとカップリングさせて、式IVのアミドを形成する工程であって、
Figure 0005944986
式中、XはOHまたは脱離基であり、および
およびRは、独立に、選択的に置換されたC1−6アルキル、選択的に置換されたC6−10アリール、選択的に置換されたC7−16アリールアルキル、選択的に置換されたC3−11シクロアルキル、選択的に置換されたC4−17シクロアルキルアルキル、選択的に置換された3〜15員のヘテロシクロアルキル、選択的に置換された4〜21員のヘテロシクロアルキルアルキル、選択的に置換された5〜15員のヘテロアリール、および選択的に置換された6〜21員のヘテロアリールアルキルから選択され、
またはRおよびRは、それらが結合したホウ素および酸素原子と共に、窒素、酸素および硫黄から選択される0〜2個の追加のヘテロ原子を有する、選択的に置換された5〜10員の炭素含有環を形成するものである、前記形成する工程と、
(b)式IVのアミドが式Vのボロン酸エステルではない場合、式IVのアミドを式Vaのボロン酸エステルに転化する工程と、
Figure 0005944986
(c)式Xのボロン酸エステルを式Vaのボロン酸エステルの溶液から結晶化する工程と、
Figure 0005944986
(d)式Xのボロン酸エステルを化合物1に転化する工程とを有する。
実施形態2.化合物1を調製するためのプロセスであって、
Figure 0005944986
このプロセスは、
(a)式II
Figure 0005944986
の化合物を、式III
Figure 0005944986
のアミンとカップリングさせて、式IVのアミドを形成する工程であって、
Figure 0005944986
式中、XはOHまたは脱離基であり、および
およびRは、独立に、選択的に置換されたC1−6アルキル、選択的に置換されたC6−10アリール、選択的に置換されたC7−16アリールアルキル、選択的に置換されたC3−11シクロアルキル、選択的に置換されたC4−17シクロアルキルアルキル、選択的に置換された3〜15員のヘテロシクロアルキル、選択的に置換された4〜21員のヘテロシクロアルキルアルキル、選択的に置換された5〜15員のヘテロアリール、および選択的に置換された6〜21員のヘテロアリールアルキルから選択され、
またはRおよびRは、それらが結合したホウ素および酸素原子と共に、窒素、酸素および硫黄から選択される0〜2個の追加のヘテロ原子を有する、選択的に置換された5〜10員の炭素含有環を形成するものである、前記形成する工程と、
(b)式IVのアミドが式Vbのボロン酸エステルではない場合、式IVのアミドを式Vbのボロン酸エステルに転化する工程と、
Figure 0005944986
(c)式IXのボロン酸エステルを式Vbのボロン酸エステルの溶液から結晶化する工程と、
Figure 0005944986
(d)式IXのボロン酸エステルを化合物1に転化する工程とを有する。
実施形態3.工程(c)の後、工程(d)を行う前に式Xのボロン酸エステル再結晶させる工程をさらに有する、実施形態1のプロセス。
実施形態4.工程(c)の後、工程(d)を行う前に式IXのボロン酸エステルを再結晶させる工程をさらに有する、実施形態2のプロセス。
実施形態5.RおよびRは、それらが結合したホウ素および酸素原子と共に、窒素、酸素および硫黄から選択される0〜2個の追加のヘテロ原子を有する、選択的に置換された5〜8員の炭素含有環を形成する、実施形態1から4のいずれかのプロセス。
実施形態6.RおよびRは、それらが結合したホウ素および酸素原子と共に、0〜1個の追加の窒素原子を有する、選択的に置換された5〜8員の炭素含有環を形成し、ここで環ホウ素原子以外の原子がキラルジオールから誘導される、実施形態5のプロセス。
実施形態7.環ホウ素原子以外の原子が、(1S,2S,3S,5R)−(+)−ピナンジオールから誘導され、式IIIのアミンが以下の構造を有し、
Figure 0005944986
式IVのアミドが以下の構造を有する、実施形態6のプロセス。
Figure 0005944986
実施形態8.化合物1を調製するためのプロセスであって、
Figure 0005944986
このプロセスは、
(a)式II
Figure 0005944986
の化合物を、式III
Figure 0005944986
のアミンとカップリングさせて、式IVaのアミドを形成する工程であって、
Figure 0005944986
XはOHまたは脱離基である、前記形成する工程と、
(b)式IVaのアミドを式Vaのボロン酸エステルに転化する工程と、
Figure 0005944986
(c)式Xのボロン酸エステルを式Vaのボロン酸エステルの溶液から結晶化する工程と、
Figure 0005944986
(d)式Xのボロン酸エステルを化合物1に転化する工程とを有する。
実施形態9.化合物1を調製するためのプロセスであって、
Figure 0005944986
このプロセスは、
(a)式II
Figure 0005944986
の化合物を、式III
Figure 0005944986
のアミンとカップリングさせて、式IVaのアミドを形成する工程であって、
Figure 0005944986
XはOHまたは脱離基である、前記形成する工程と、
(b)式IVaのアミドを式Vbのボロン酸エステルに転化する工程と、
Figure 0005944986
(c)式IXのボロン酸エステルを式Vbのボロン酸エステルの溶液から結晶化する工程と、
Figure 0005944986
(d)式IXのボロン酸エステルを化合物1に転化する工程とを有する。
実施形態10.化合物1を精製するためのプロセスであって、
Figure 0005944986
このプロセスは、
(a)化合物1を式Xのボロン酸エステルに転化する工程と、
Figure 0005944986
(b)式Xのボロン酸エステルを溶液から結晶化する工程と、
(c)溶液から式Xの結晶化されたボロン酸エステルを単離する工程と、
(d)式Xの単離されたボロン酸エステルを化合物1に転化する工程とを有する。
実施形態11.工程(c)の後、工程(d)を行う前に式Xのボロン酸エステル再結晶させる工程をさらに有する、実施形態10のプロセス。
実施形態12.化合物1を精製するためのプロセスであって、
Figure 0005944986
このプロセスは、
(a)化合物1を式IXのボロン酸エステルに転化する工程と、
Figure 0005944986
(b)式IXの前記ボロン酸エステルを溶液から結晶化する工程と、
(c)溶液から式IXの結晶化されたボロン酸エステルを単離する工程と、
(d)式IXの単離されたボロン酸エステルを化合物1に転化する工程とを有する。
実施形態13.工程(c)の後、工程(d)を行う前に式IXのボロン酸エステルを再結晶させる工程をさらに有する、実施形態12のプロセス。
実施形態14.化合物1の医薬組成物を調製するためにプロセスであって、
Figure 0005944986
このプロセスは、
(a)
(i)式Iのボロン酸エステルであって、
Figure 0005944986
式中、RはHまたはメチルである、ボロン酸エステルと、
(ii)水と、
(iii)増量剤と
を任意の順序で混合する工程と、
(b)混合物を凍結乾燥する工程とを有する。
実施形態15.化合物1の医薬組成物を調製するためにプロセスであって、
Figure 0005944986
このプロセスは、
(a)式Iのボロン酸エステルを化合物1に転化する工程であって、
Figure 0005944986
式中、RはHまたはメチルである、前記転化する工程と、
(b)この化合物1を医薬的に許容できる賦形剤と合わせる工程とを有する。
実施形態16.化合物1の医薬組成物を調製するためにプロセスであって、
Figure 0005944986
このプロセスは、
(a)式Iのボロン酸エステルを、医薬的に許容できる賦形剤と合わせる工程であって、
Figure 0005944986
式中、RはHまたはメチルである、前記合わせる工程と、
(b)式Iのボロン酸エステルを化合物1に転化する工程とを有する。
実施形態17.化合物1の医薬組成物を調製するためにプロセスであって、
Figure 0005944986
このプロセスは、
(a)式Iのボロン酸エステルを化合物1に転化する工程であって、
Figure 0005944986
式中、RはHまたはメチルである、前記転化する工程と、
(b)この化合物1を増量剤と合わせる工程とを有する。
実施形態18.化合物1の医薬組成物を調製するためにプロセスであって、
Figure 0005944986
このプロセスは、
(a)式Iのボロン酸エステルを、増量剤と合わせる工程であって、
Figure 0005944986
式中、RはHまたはメチルである、前記合わせる工程と、
(b)式Iのボロン酸エステルを化合物1に転化する工程とを有する。
実施形態19.増量剤がマンニトールを有する、実施形態14、17、18のいずれかのプロセス。
実施形態20.RはHである、実施形態14から19のいずれかのプロセス。
実施形態21.Rがメチルである、実施形態14から19のいずれかのプロセス。
実施形態22.医薬組成物がシクロデキストリンを有する、実施形態14から21のいずれかのプロセス。
実施形態23.医薬組成物がヒドロキシプロピル−β−シクロデキストリンを有する、実施形態22のプロセス。
実施形態23a.医薬組成物がβ−シクロデキストリンスルホブチルエーテルを有する、実施形態22のプロセス。
実施形態24.化合物1を調製するためのプロセスであって、
Figure 0005944986
式Iのボロン酸エステルを化合物1に転化する工程であって、
Figure 0005944986
式中、RはHまたはメチルである、前記転化する工程を有する、プロセス。
実施形態25.RはHである、実施形態24のプロセス。
実施形態26.Rはメチルである、実施形態24のプロセス。
実施形態27.化合物1を調製するためのプロセスであって、
Figure 0005944986
式X
Figure 0005944986
のボロン酸エステルを化合物1に転化する工程を有する、プロセス。
実施形態28.化合物1を調製するためのプロセスであって、
Figure 0005944986
このプロセスは、
(a)式Iのボロン酸エステルを式Vのボロン酸エステルの溶液から結晶化する工程であって、
Figure 0005944986
Figure 0005944986
式中、RはHまたはメチルである、前記結晶化する工程と、
(b)式Iのボロン酸エステルを化合物1に転化する工程とを有する。
実施形態29.RはHである、実施形態28のプロセス。
実施形態30.Rはメチルである、実施形態28のプロセス。
実施形態31.化合物1を調製するためのプロセスであって、
Figure 0005944986
このプロセスは、
(a)式IVのアミドを調製する工程であって、
Figure 0005944986
式中、RおよびRは、独立に、選択的に置換されたC1−6アルキル、選択的に置換されたC6−10アリール、選択的に置換されたC7−16アリールアルキル、選択的に置換されたC3−11シクロアルキル、選択的に置換されたC4−17シクロアルキルアルキル、選択的に置換された3〜15員のヘテロシクロアルキル、選択的に置換された4〜21員のヘテロシクロアルキルアルキル、選択的に置換された5〜15員のヘテロアリール、および選択的に置換された6〜21員のヘテロアリールアルキルから選択され、
またはRおよびRは、それらが結合したホウ素および酸素原子と共に、窒素、酸素および硫黄から選択される0〜2個の追加のヘテロ原子を有する、選択的に置換された5〜10員の炭素含有環を形成するものである、前記調製する工程と、
(b)式IVのアミドが式Vaのボロン酸エステルではない場合、式IVのアミドを式Vaのボロン酸エステルに転化する工程と、
Figure 0005944986
(c)式Xのボロン酸エステルを式Vaのボロン酸エステルの溶液から結晶化する工程と、
Figure 0005944986
(d)式Xのボロン酸エステルを化合物1に転化する工程とを有する。
実施形態32.化合物1を調製するためのプロセスであって、
Figure 0005944986
このプロセスは、
(a)式IVのアミドを調製する工程であって、
Figure 0005944986
式中、RおよびRは、独立に、選択的に置換されたC1−6アルキル、選択的に置換されたC6−10アリール、選択的に置換されたC7−16アリールアルキル、選択的に置換されたC3−11シクロアルキル、選択的に置換されたC4−17シクロアルキルアルキル、選択的に置換された3〜15員のヘテロシクロアルキル、選択的に置換された4〜21員のヘテロシクロアルキルアルキル、選択的に置換された5〜15員のヘテロアリール、および選択的に置換された6〜21員のヘテロアリールアルキルから選択され、
またはRおよびRは、それらが結合したホウ素および酸素原子と共に、窒素、酸素および硫黄から選択される0〜2個の追加のヘテロ原子を有する、選択的に置換された5〜10員の炭素含有環を形成するものである、前記調製する工程と、
(b)式IVのアミドが式Vbのボロン酸エステルではない場合、式IVのアミドを式Vbのボロン酸エステルに転化する工程と、
Figure 0005944986
(c)式IXのボロン酸エステルを式VAのボロン酸エステルの溶液から結晶化する工程と、
Figure 0005944986
(d)式IXのボロン酸エステルを化合物1に転化する工程とを有する。
実施形態33.工程(c)の後、工程(d)を行う前に式Xのボロン酸エステル再結晶させる工程をさらに有する、実施形態31のプロセス。
実施形態34.工程(c)の後、工程(d)を行う前に式IXのボロン酸エステルを再結晶させる工程をさらに有する、実施形態32のプロセス。
実施形態35.RおよびRは、それらが結合したホウ素および酸素原子と共に、窒素、酸素および硫黄から選択される0〜2個の追加のヘテロ原子を有する、選択的に置換された5〜8員の炭素含有環を形成する、実施形態31から34のいずれかのプロセス。
実施形態36.RおよびRは、それらが結合したホウ素および酸素原子と共に、0〜1個の追加の窒素原子を有する、選択的に置換された5〜8員の炭素含有環を形成し、ここで環ホウ素原子以外の原子がキラルジオールから誘導される、実施形態35のプロセス。
実施形態37.環ホウ素原子以外の原子が、(1S,2S,3S,5R)−(+)−ピナンジオールから誘導され、式IVのアミドが以下の構造を有する実施形態36のプロセス。
Figure 0005944986
実施形態38.化合物1を調製するためのプロセスであって、
Figure 0005944986
このプロセスは、
(a)式IVaのアミドを調製する工程と、
Figure 0005944986
(b)式IVaのアミドを式Vaのボロン酸エステルに転化する工程と、
Figure 0005944986
(c)式Xのボロン酸エステルを式Vaのボロン酸エステルの溶液から結晶化する工程と、
Figure 0005944986
(d)式Xのボロン酸エステルを化合物1に転化する工程とを有する。
実施形態39.化合物1を調製するためのプロセスであって、
Figure 0005944986
このプロセスは、
(a)式IVaのアミドを調製する工程と、
Figure 0005944986
(b)式IVaのアミドを式Vbのボロン酸エステルに転化する工程と、
Figure 0005944986
(c)式IXのボロン酸エステルを式Vbのボロン酸エステルの溶液から結晶化する工程と、
Figure 0005944986
(d)式IXのボロン酸エステルを化合物1に転化する工程とを有する。
実施形態40.式Iのボロン酸エステルを調製するためのプロセスであって、
Figure 0005944986
式中、RはHまたはメチルであり、このプロセスは、
(a)式IVのアミドを調製する工程であって、
Figure 0005944986
式中、RおよびRは、独立に、選択的に置換されたC1−6アルキル、選択的に置換されたC6−10アリール、選択的に置換されたC7−16アリールアルキル、選択的に置換されたC3−11シクロアルキル、選択的に置換されたC4−17シクロアルキルアルキル、選択的に置換された3〜15員のヘテロシクロアルキル、選択的に置換された4〜21員のヘテロシクロアルキルアルキル、選択的に置換された5〜15員のヘテロアリール、および選択的に置換された6〜21員のヘテロアリールアルキルから選択され、
またはRおよびRは、それらが結合したホウ素および酸素原子と共に、窒素、酸素および硫黄から選択される0〜2個の追加のヘテロ原子を有する、選択的に置換された5〜10員の炭素含有環を形成するものである、前記調製する工程と、
(b)式IVのアミドが式Vのボロン酸エステルではない場合、式IVのアミドを式Vのボロン酸エステルに転化する工程と、
Figure 0005944986
(c)式Iのボロン酸エステルを式Vのボロン酸エステルの溶液から結晶化する工程とを有する。
実施形態41.式Iのボロン酸エステルを調製するためのプロセスであって、
Figure 0005944986
式中、RはHまたはメチルであり、このプロセスは、
(a)式II
Figure 0005944986
の化合物を、式III
Figure 0005944986
のアミンとカップリングさせて、式IVのアミドを形成する工程であって、
Figure 0005944986
式中、XはOHまたは脱離基であり、および
およびRは、独立に、選択的に置換されたC1−6アルキル、選択的に置換されたC6−10アリール、選択的に置換されたC7−16アリールアルキル、選択的に置換されたC3−11シクロアルキル、選択的に置換されたC4−17シクロアルキルアルキル、選択的に置換された3〜15員のヘテロシクロアルキル、選択的に置換された4〜21員のヘテロシクロアルキルアルキル、選択的に置換された5〜15員のヘテロアリール、および選択的に置換された6〜21員のヘテロアリールアルキルから選択され、
またはRおよびRは、それらが結合したホウ素および酸素原子と共に、窒素、酸素および硫黄から選択される0〜2個の追加のヘテロ原子を有する、選択的に置換された5〜10員の炭素含有環を形成するものである、前記形成する工程と、
(b)式IVのアミドが式Vのボロン酸エステルではない場合、式IVのアミドを式Vのボロン酸エステルに転化する工程と、
Figure 0005944986
(c)式Iのボロン酸エステルを式Vのボロン酸エステルの溶液から結晶化する工程とを有する。
実施形態42.式Iのボロン酸エステルを調製するためのプロセスであって、
Figure 0005944986
式中、RはHまたはメチルであり、このプロセスは、
(a)式Vのボロン酸エステルを調製する工程と、
Figure 0005944986
(b)式Iのボロン酸エステルを式Vのボロン酸エステルの溶液から結晶化する工程とを有する。
実施形態43.化合物1を調製するためのプロセスであって、
Figure 0005944986
このプロセスは、
(a)式IVのアミドを調製する工程であって、
Figure 0005944986
式中、RおよびRは、独立に、選択的に置換されたC1−6アルキル、選択的に置換されたC6−10アリール、選択的に置換されたC7−16アリールアルキル、選択的に置換されたC3−11シクロアルキル、選択的に置換されたC4−17シクロアルキルアルキル、選択的に置換された3〜15員のヘテロシクロアルキル、選択的に置換された4〜21員のヘテロシクロアルキルアルキル、選択的に置換された5〜15員のヘテロアリール、および選択的に置換された6〜21員のヘテロアリールアルキルから選択され、
またはRおよびRは、それらが結合したホウ素および酸素原子と共に、窒素、酸素および硫黄から選択される0〜2個の追加のヘテロ原子を有する、選択的に置換された5〜10員の炭素含有環を形成するものである、前記調製する工程と、
(b)式IVのアミドが式Vのボロン酸エステルではない場合、式IVのアミドを式Vのボロン酸エステルに転化する工程と、
Figure 0005944986
(c)式Iのボロン酸エステルを式Vのボロン酸エステルの溶液から結晶化する工程と、
Figure 0005944986
(d)式Iのボロン酸エステルを化合物1に転化する工程とを有する。
実施形態44.化合物1を調製するためのプロセスであって、
Figure 0005944986
このプロセスは、
(a)式Vのボロン酸エステルを調製する工程であって、
Figure 0005944986
式中、RはHまたはメチルである、前記調製する工程と、
(b)式Iのボロン酸エステルを式Vのボロン酸エステルの溶液から結晶化する工程と、
Figure 0005944986
(c)式Iのボロン酸エステルを化合物1に転化する工程とを有する。
実施形態45.化合物1を調製するためのプロセスであって、
Figure 0005944986
このプロセスは、
(a)式II
Figure 0005944986
の化合物を、式III
Figure 0005944986
のアミンとカップリングさせて、式IVのアミドを形成する工程であって、
Figure 0005944986
式中、XはOHまたは脱離基である;および
およびRは、独立に、選択的に置換されたC1−6アルキル、選択的に置換されたC6−10アリール、選択的に置換されたC7−16アリールアルキル、選択的に置換されたC3−11シクロアルキル、選択的に置換されたC4−17シクロアルキルアルキル、選択的に置換された3〜15員のヘテロシクロアルキル、選択的に置換された4〜21員のヘテロシクロアルキルアルキル、選択的に置換された5〜15員のヘテロアリール、および選択的に置換された6〜21員のヘテロアリールアルキルから選択され、
またはRおよびRは、それらが結合したホウ素および酸素原子と共に、窒素、酸素および硫黄から選択される0〜2個の追加のヘテロ原子を有する、選択的に置換された5〜10員の炭素含有環を形成するものである、前記形成する工程と、
(b)式IVのアミドが式Vのボロン酸エステルではない場合、式IVのアミドを式Vのボロン酸エステルに転化する工程であって、
Figure 0005944986
式中、RはHまたはメチルである、前記転化する工程と、
(c)式Iのボロン酸エステルを式Vのボロン酸エステルの溶液から結晶化する工程と、
Figure 0005944986
(d)式Iのボロン酸エステルを化合物1に転化する工程とを有する。
実施形態46.化合物1を調製するためのプロセスであって、
Figure 0005944986
このプロセスは、
(a)式Iのボロン酸エステルを式Vのボロン酸エステルの溶液から結晶化する工程であって、
Figure 0005944986
Figure 0005944986
式中、RはHまたはメチルである、前記結晶化する工程と、
(b)式Iのボロン酸エステルを化合物1に転化する工程とを有する。
実施形態47.RがHである、実施形態40から46のいずれかのプロセス。
実施形態48.Rがメチルである、実施形態40から46のいずれかのプロセス。
実施形態49.式VIのアミドを精製するプロセスであって、
Figure 0005944986
このプロセスは、
(a)式VIのアミドを式Xのボロン酸エステルに転化する工程と、
Figure 0005944986
(b)式Xの前記ボロン酸エステルを溶液から結晶化する工程と、
(c)溶液から式Xの結晶化されたボロン酸エステルを単離する工程と、
(d)式Xの単離されたボロン酸エステルを転化して式VIのアミドに戻す工程とを有する。
実施形態66.式VIのアミドを精製するプロセスであって、
Figure 0005944986
このプロセスは、
(a)式VIのアミドを式IXのボロン酸エステルを転化する工程と、
Figure 0005944986
(b)式IXのボロン酸エステルを溶液から結晶化する工程と、
(c)溶液から式IXの結晶化されたボロン酸エステルを単離する工程と、
(d)式IXの単離されたボロン酸エステルを転化して式VIのアミドに戻す工程とを有する。
実施形態67.式IXのボロン酸エステル。
Figure 0005944986
実施形態68.式Xのボロン酸エステル。
Figure 0005944986
実施形態69.式Iのボロン酸エステルを調製するためのプロセスであって、
Figure 0005944986
式中、RはHまたはメチルであり、このプロセスは、
(a)式II
Figure 0005944986
の化合物を、式IIIb
Figure 0005944986
のアミンとカップリングさせて、式VIのアミドを形成する工程であって、
Figure 0005944986
式中、XはOHまたは脱離基であり、および
およびRは、独立に、選択的に置換されたC1−6アルキル、選択的に置換されたC6−10アリール、選択的に置換されたC7−16アリールアルキル、選択的に置換されたC3−11シクロアルキル、選択的に置換されたC4−17シクロアルキルアルキル、選択的に置換された3〜15員のヘテロシクロアルキル、選択的に置換された4〜21員のヘテロシクロアルキルアルキル、選択的に置換された5〜15員のヘテロアリール、および選択的に置換された6〜21員のヘテロアリールアルキルから選択され、
またはRおよびRは、それらが結合したホウ素および酸素原子と共に、窒素、酸素および硫黄から選択される0〜2個の追加のヘテロ原子を有する、選択的に置換された5〜10員の炭素含有環を形成するものである、前記形成する工程と、
(b)式VIのアミドが式Iのボロン酸エステルではない場合、式VIのアミドを式Iのボロン酸エステルに転化する工程と、
Figure 0005944986
(c)式Iのボロン酸エステルを結晶化する工程とを有する。
実施形態70.式Iのボロン酸エステルを調製するためのプロセスであって、
Figure 0005944986
式中、RはHまたはメチルであり、このプロセスは、
(a)式VIのアミドを調製する工程であって、
Figure 0005944986
式中、RおよびRは、独立に、選択的に置換されたC1−6アルキル、選択的に置換されたC6−10アリール、選択的に置換されたC7−16アリールアルキル、選択的に置換されたC3−11シクロアルキル、選択的に置換されたC4−17シクロアルキルアルキル、選択的に置換された3〜15員のヘテロシクロアルキル、選択的に置換された4〜21員のヘテロシクロアルキルアルキル、選択的に置換された5〜15員のヘテロアリール、および選択的に置換された6〜21員のヘテロアリールアルキルから選択され、
またはRおよびRは、それらが結合したホウ素および酸素原子と共に、窒素、酸素および硫黄から選択される0〜2個の追加のヘテロ原子を有する、選択的に置換された5〜10員の炭素含有環を形成するものである、前記調製する工程と、
(b)式VIのアミドが式Iのボロン酸エステルではない場合、式VIのアミドを式Iのボロン酸エステルに転化する工程と、
Figure 0005944986
(c)式Iのボロン酸エステルを結晶化する工程とを有する。
実施形態71.RはHである、実施形態69または70のプロセス。
実施形態72.Rはメチルである、実施形態69または70のプロセス。
実施形態73.RおよびRは、それらが結合したホウ素および酸素原子と共に、窒素、酸素および硫黄から選択される0〜2個の追加のヘテロ原子を有する、選択的に置換された5〜8員の炭素含有環を形成する、実施形態69から72のいずれかのプロセス。
実施形態74.RおよびRは、それらが結合したホウ素および酸素原子と共に、0〜1個の追加の窒素原子を有する、選択的に置換された5〜8員の炭素含有環を形成し、ここで環ホウ素原子以外の原子がキラルジオールから誘導される、実施形態73のプロセス。
実施形態75.環ホウ素原子以外の原子が、(1S,2S,3S,5R)−(+)−ピナンジオールから誘導され、式VIのアミドが以下の構造を有する実施形態74のプロセス。
Figure 0005944986
(実施例)
調製1.化合物1の調製
化合物1は、US2009/0325903に示されるプロセスを用いて非結晶性固体として得られる。化合物1は、モノマーおよびトリマー無水物N,N’,N’’−ボロキシン−2,4,6−トリイルトリス{{(1R)−3−メチルブタン−1,1−ジイル]イミノ(2−オキソエタン−2,1−ジイル)]}トリス(2,5−ジクロロベンズアミド)の混合物として得られる(H NMR分析)。化合物1は、冷凍庫中で貯蔵される場合に安定であるが、周囲条件下では貯蔵安定性でない。
調製2.化合物1のクエン酸エステルの調製
化合物1(4−(R,S)−(カルボキシメチル)−2−((R)−1−(2−(2,5−ジクロロベンズアミド)アセトアミド)−3−メチルブチル)−6−オキソ−1,3,2−ジオキサボリナン−4−カルボン酸)のクエン酸エステルは、US2009/0325903に記載されるプロセスを用いて結晶性固体(形態1または形態2)として得られる。化合物1のクエン酸エステルは、冷凍庫中で貯蔵される場合に安定である。
実施例1.2,5−ジクロロ−N−[(R)−1−[1,3,6,2]ジオキサザボロカン−2−イル−3−メチル−ブチルカルバモイル)メチル]−ベンズアミド(すなわち式Xのボロン酸エステル)の調製
撹拌棒、熱電対および窒素入口を備えた100mLの3ツ口丸底フラスコに、6.0g(16.6mmol)の化合物1(98.5A%純度)および60mLのエチルアセテートを充填し、次いで室温で5分間撹拌し、固体を溶解させる。ジエタノールアミン(1.68g,16.0mmol)を充填し、添加が2/3のみ完了したときに固体が形成し始める。白色スラリーは、2時間室温にて撹拌し、次いで固体を真空濾過によって回収し、50mLのエチルアセテートで洗浄し、40℃で真空オーブンにて一晩乾燥させる。所望の生成物の量子収率は、99.7A%のHPLC純度を有する結晶性固体として得られる。周囲室内温度および湿度(ドラフト後方においてバイアル瓶中)にて約1年間貯蔵した後、HPLC純度は99.9A%であった。H NMR(d−DMSO,400MHz)δ8.8(t,1H,J=5.88Hz),7.55(s,2H),7.52(s,1H),6.99(d,1H,J=8.36Hz),6.57(s,b,1H),3.85(dq,1H,J=16.1,5.92Hz),3.69(m,2H),3.57(m,1H),3.14(m,1H),2.99(m,2H),2.75(m,1H),2.69(m,1H),1.59(m,1H),1.31(m,1H),1.22(m,1H),0.824(d,3H,J=6.64Hz),0.797(D,3h,J=6.48Hz)
化合物1のジエタノールアミンエステル(すなわち式Xのボロン酸エステル)は、図1に示されるようなx線粉末回折(XRPD)パターンを有する結晶性固体である。代表的なピークを表1に与える。
Figure 0005944986
実施例2.2,5−ジクロロ−N−[(R)−1−[1,3,6,2]ジオキサザボロカン−2−イル−3−メチル−ブチルカルバモイル)メチル]−ベンズアミド(すなわち式Xのボロン酸エステル)の調製
撹拌棒、熱電対および窒素入口を備えた25mLの3ツ口丸底フラスコに、1.5g(4.15mmol)の化合物1(98.17A%純度)および15mLのエチルアセテートを充填し、次いで室温で5分間撹拌し、固体を溶解させる。ジエタノールアミン(0.44g,4.15mmol)を充填し、添加が2/3のみ完了したときに固体が形成し始める。白色スラリーは、2時間室温にて撹拌し、次いで固体を真空濾過によって回収し、50mLのエチルアセテートで洗浄し、40℃で真空オーブンにて一晩乾燥させる。合計1.79g(4.16mmol,100%)の所望の生成物は、HPLC純度99.2A%で得られる。XRPDおよびNMRは、実施例1で調製されるサンプルと一致する。
実施例3.2,5−ジクロロ−N−{[(R)−1−(4,8−ジメチル−[1,3,6,2]ジオキサザボロカン−2−イル)−3−メチル−ブチルカルバモイル]−メチル}ベンズアミド(すなわち式IXのボロン酸エステル)の調製
撹拌棒および窒素入口を備えた15mLの1ツ口丸底フラスコに、0.5g(1.39mmol)の化合物1(98.5A%純度)および5mLのエチルアセテートを充填し、次いで室温で5分間撹拌し、固体を溶解させる。ジイソプロパノールアミン(185mg,1.39mmol)を充填し、室温で撹拌する。白色沈殿物を、真空濾過によって回収し、5mLのエチルアセテートで洗浄し、窒素下、フィルタ上で一晩乾燥させ、410mg(0.895mmol,64%)の所望の生成物をHPLC純度99.4A%で得る。周囲室内温度および湿度(ドラフト後方においてバイアル瓶中)にて約1年間貯蔵した後、HPLC純度は99.8A%であった。H NMR(d−DMSO,400MHz)δ8.8(m,1H),7.54(t,2H,J=1.08Hz),7.52(s,1H),7.2(m,0.25H),6.8(m,0.75H),6.7(m,0.75H),6.5(m,0.25H),3.9(m,b,4H),2.9(m,b,2H),2.5(m,b,2H),2.0(m,1H),1.6(m,1H),1.3(m,1H),1.2(m,1H),1.1(d,3H,J=6.04Hz),1.0(d,3H,J=5.92Hz),0.82(d,3H,J=6.6Hz),0.79(d,3H,J=6.6Hz)。
化合物1のジイソプロパノールアミンエステル(すなわち式IXのボロン酸エステル)は、図2に示されるようなx線粉末回折(XRPD)パターンを有する結晶性固体である。代表的なピークを表2に与える。
Figure 0005944986
実施例4.2,5−ジクロロ−N−{[(R)−3−メチル−1−(6−メチル−[1,3,6,2]ジオキサザボロカン−2−イル)−ブチルカルバモイル]−メチル}ベンズアミド(すなわち化合物1のN−メチルジエタノールアミンエステル)の調製
撹拌棒および窒素入口を備えた15mLの1ツ口丸底フラスコに、0.5g(1.39mmol)の化合物1(98.5A%純度)および5mLのエチルアセテートを充填し、次いで室温で5分間撹拌し、固体を溶解させる。N−メチルジエタノールアミン(166mg,1.39mmol)を充填し、室温で一晩撹拌する。白色沈殿物を、真空濾過によって回収し、5mLのエチルアセテートで洗浄し、窒素下、フィルタ上で一晩乾燥させ、410mg(0.92mmol,66%)の所望の生成物をHPLC純度97.9A%で得る。周囲室内温度および湿度(ドラフト後方においてバイアル瓶中)にて約1年間貯蔵した後、HPLC純度は99.6A%であった。H NMR(d−DMSO,400MHz)δ8.95(t,1H,J=5.96Hz),7.56(s,2H),7.49(s,1H),6.5(d,1H,J=9.88Hz),3.77(d,2H,J=6.08Hz),3.72(m,3H),3.62(m,1H),3.2(m,3H),3.1(m,1H),2.9(m,1H),2.59(s,3H),1.51(m1H),1.23(dq,2H,J=8.92,4.28Hz),0.835(d,3H,J=6.48Hz),0.803(d,3H,J=6.68Hz)。
化合物1のN−メチルジエタノールアミンエステルは、図3に示されるようなx線粉末回折(XRPD)パターンを有する結晶性固体である。代表的なピークを表3に与える。
Figure 0005944986
実施例5.2,5−ジクロロ−N−{[(R)−3−メチル−1−(6−メチル−4,8−ジオキソ−[1,3,6,2]ジオキサザボロカン−2−イル)−ブチルカルバモイル]−メチル}ベンズアミド(すなわち、化合物1のN−メチルイミノ二酢酸エステル)の調製
撹拌棒、熱電対、ディーンスタークトラップ、冷却器、窒素出口、加熱マントルおよびコントローラを備えた250mLの3ツ口丸底フラスコに、1.0g(2.77mmol)の化合物1(97.9A%純度)、50mLのトルエン、10mLのDMSOおよび0.42g(2.77mmol)のN−メチルイミノ二酢酸を充填する。反応を還流加熱し、ディーンスタークトラップを介して水を除去しながら18時間撹拌する。室温まで冷却後、溶媒を真空中で除去し、残渣をジクロロメタン(50mL)とDI水(50mL)とに分ける。層を分離後、有機相を水(2X50mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空中で乾燥するまで濃縮し、白色固体として所望の生成物を得る。合計1.09g(2.3mmol,83.4%)を、HPLC純度98.4A%で単離する。周囲室内温度および湿度(ドラフト後方においてバイアル瓶中)にて約1年間貯蔵した後、HPLC純度は84.4A%であった。H NMR(d−DMSO,400MHz)δ8.8(t,b,1H),7.64(s,2H),7.63(s,1H),7.34(d,1H,J=1.8Hz),4.15(dd,2H,J=16.72,5.84),3.9(ddd,2H,J=16.56,16.51Hz),3.89(m,1H),3.8(dd,1H),3.77(dt,1H),3.9(s,3H),1.57(m,b,1H),1.42(t,b,1H),1.24(t,b,1H),0.90(d,3H,J=6.44Hz),0.87(d,3H,J=6.56Hz)。
化合物1のN−メチルイミノ二酢酸エステルは、図4に示されるようなx線粉末回折(XRPD)を有する。代表的なピークを表4に与える。
Figure 0005944986
実施例6.化合物1のクエン酸エステルおよび式Xのボロン酸エステルの比較バイオアベイラビリティ。
一般的方法 3匹の雄成体スプラーグドーリーラットを各処置群中で使用する。ラットを経口用量の投与の前に一晩絶食させる。静脈(IV)投与は、側尾静脈を介し、経口用量は経管栄養により投与される。化合物は、ホスフェート緩衝生理食塩水のビヒクルにおいて静脈または経口投与される。
血液回収のために各ラット(無麻酔)を、透明のPlexiglas(登録商標)制限チューブに入れ、血液サンプル(約0.25mL)を側尾静脈からヘパリン処置された回収チューブに所定のサンプリング時間(投与後0.083、0.25、0.5、1、2、4、および6時間)にて取り込む。投与前サンプルは得られない。この手順の例外は、動物が断頭により屠殺され、尾静脈を介する血液ではなく躯幹血液が得られるときが最後のサンプリング時間である。血液サンプルは、血漿を分離するために遠心分離するまで湿潤氷の上に置く。血液および血漿フラクション全体を、清浄な乾燥チューブに入れ、乾燥氷上で凍結させ、約−20℃の未決定分析にて貯蔵する。
血液または血漿は、アセトニトリルを含有する内部標準でタンパク質沈澱された後、標準プロトコルに従って高性能液体クロマトグラフィ(HPLC)/質量分析のために調製される。血液または血漿サンプルは、次いでタンデム質量分析とカップリングしたHPLCを介して化合物1およびアルプレノロール(内部標準)について分析される。
すべてのラットについて血液および血漿濃度データを、薬物動態分析のための調製物においてExcelスプレッドシートに入力する。化合物1の薬物動態パラメータは、WinNonlinソフトウェア(Professional Version4.1a,Pharsight Corporation,Palo Alto,CA,2003)を用いる時間に対する血液または血漿濃度データの非区画分析(GibaldiM,Perrier D.Pharmacokinetics,2nd edition,Marcel Dekker,New York,Chapter11,1982)によって各ラットについて見積もられる。
最大血液または血漿濃度(Cmax)は、経口投与後の最も高く観察された濃度であり;tmaxは、Cmaxが観察された場合の対応する時間である。血液または血漿(β)からの終末相の消失速度定数は、時間に対する片対数の血漿濃度曲線の終末相部分の線形回帰によって見積もられる。見掛けの終末相半減期(t1/2)は、βで除することによって0.693と計算される。時間0から単一投与後の最終測定可能な濃度の時間までの時間に対する血液または血漿濃度曲線下の領域(AUC0−t)は、線形台形規則によって決定される。0から無限までの領域(AUC0−∞)は、AUC0−tおよび最終測定可能な濃度から無限までの外挿された領域(Clast/β)の合計として計算される。投与前濃度はすべて、AUCの計算目的のために0であると想定される。経口バイオアベイラビリティは、用量規格化経口AUC0−∞を静脈投与からのAUC0−∞で除し、100を乗じて決定され、パーセントとしての比で表す。
結果.化合物1のクエン酸エステル(「形態1」または「形態2」)または化合物1のジエタノールアミンエステル(「DEA 付加体」;すなわち式Xのボロン酸エステル)の単一静脈および経口投与として投与される雄スプラーグドーリーラット中の化合物1のSEM薬物動態パラメータの平均を、表5から10および対応する図5から10に示す。
Figure 0005944986
Figure 0005944986
Figure 0005944986
Figure 0005944986
Figure 0005944986
Figure 0005944986
Figure 0005944986
Figure 0005944986
これらの結果に基づいて、化合物1のDEA付加体(すなわち式Xの化合物)は経口上で生物利用可能であるといことを結論付けることができる。
当業者が理解するように、本発明の多数の変更および変形は、上記技術に照らして可能である。そのため、添付の特許請求の範囲内において本発明は、本明細書に具体的に記載される以外の別の方法で実施されてもよく、すべてのこうした変形は本発明に包含されることを意図する。本明細書を参照してすべての刊行物は、あらゆる目的のためにその全体が参考として組み込まれる。

Claims (7)

  1. 式Iのボロン酸エステルであって、
    Figure 0005944986
    式中、RはHまたはメチルである、ボロン酸エステル。
  2. 請求項1に記載のボロン酸エステルにおいて、RはHであるボロン酸エステル。
  3. 請求項1に記載のボロン酸エステルにおいて、RはCHであるボロン酸エステル。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載のボロン酸エステルと医薬的に許容できる賦形剤とを合わせる工程を有する医薬組成物を調製するための方法
  5. 化合物1の医薬組成物を調製するための方法であって、
    Figure 0005944986
    (a)請求項1〜3のいずれか一項に記載のボロン酸エステルを化合物1に転化する工程と、
    (b)化合物1と医薬的に許容できる賦形剤とを合わせる工程と
    を有する方法
  6. 化合物1を精製するための方法であって、
    Figure 0005944986
    (a)化合物1を請求項1〜3のいずれか一項に記載のボロン酸エステルに転化する工程と、
    (b)前記ボロン酸エステルを溶液から結晶化する工程と、
    (c)前記溶液から前記結晶化されたボロン酸エステルを単離する工程と、
    (d)前記単離されたボロン酸エステルを化合物1に転化する工程と
    を有する方法
  7. 化合物1を調製するための方法であって、
    Figure 0005944986
    (a)請求項1〜3のいずれか一項に記載のボロン酸エステルを溶液から結晶化する工程と、
    (b)前記結晶化されたボロン酸エステルを化合物1に転化する工程と
    を有する方法
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