JP5941068B2 - 組み合わせた安定剤を含んでなる硬化性組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば接着剤、シーラントおよび/または被覆組成物に使用されるような、硬化性組成物の分野に関する。本発明は特に、シラン末端ポリマーに基づく湿分硬化性組成物に関しており、温度安定性を改善するために特定の物質組み合わせを添加することを提案する。本発明はまた、そのような組み合わせの、硬化性組成物の温度安定性を高めるための使用、並びに組成物の、接着剤、シーラントおよび/または被覆組成物としての使用に関する。
一液型湿分硬化性接着剤およびシーラントは、長い間、多くの技術的用途において重要な役割を果たしてきた。遊離イソシアネート基を有するポリウレタン接着剤およびシーラント、並びにジメチルポリシロキサンに基づく従来のシリコーン接着剤およびシーラントに加えて、近年、いわゆるシラン変性接着剤およびシーラントの使用も増しつつある。ポリウレタン接着剤およびシーラントと比べると、シラン変性接着剤およびシーラントは、イソシアネート基、特に単量体ジイソシアネートを含まないという利点を有する。更に、シラン変性接着剤およびシーラントは、下塗剤による表面の前処理を伴わずに様々な基剤に幅広く接着できるという特徴を有する。
このように、反応性シリル基を有するポリマー系は基本的に知られている。大気中水分の存在下、加水分解性置換基を有するシリル基を有するポリマーは、室温で、加水分解した基を分離しながら互いに縮合することができる。この過程で、加水分解性置換基を有するシリル基の含量、およびそのようなシリル基の構造に応じて、主に長鎖のポリマー(熱可塑性樹脂)、比較的粗いメッシュの三次元網目(エラストマー)または高架橋系(熱硬化性樹脂)が生じる。ポリマーは一般に、例えば末端にアルコキシシリル基またはアシルオキシシリル基を有する、有機主鎖を有する。有機主鎖は、例えばポリウレタン、ポリエステル、ポリエーテルなどであってよい。
末端または側鎖にシリル基を有するポリマーは、例えばEP 1 396 513 A1に記載されている。同文献によれば、加水分解性置換基を有するシリル基は、ポリマー主鎖の末端二重結合にヒドロシランを付加することによって、イソシアナトシランとポリマーのヒドロキシル基とを反応させることによって、活性水素原子含有シランとイソシアネート官能化ポリマーとを反応させることによって、またはメルカプトシランとポリマーの末端二重結合とを反応させることによって組み込まれる。ポリマーは、接着剤またはシーラントとして使用される組成物の成分である。
EP 1 535 940 A1は、第一工程で、ジヒドロキシ末端ポリマーとイソシアナト官能性シランとを反応させることによってオルガニルオキシシリル末端ポリマーを調製し、第二工程で、このポリマーをシラン縮合触媒および任意に他の物質と混合する、架橋性物質の製造方法を記載している。
シロキサン結合を形成することによって架橋できるシリル基を有する硬化性組成物は、EP 1 930 376 A1によっても提供されており、同文献には、更なる成分として、シラノール縮合触媒としてのアミン化合物が記載されている。
ポリマー主鎖に混合オキシアルキレン単位を有するシラン末端ポリマーに基づく架橋性ポリマー組成物は、WO 2005/047394 A1に記載されている。
接着剤、シーラントおよび被覆組成物の長期耐熱性に関する要求は、ますます高まりつつある。例として、ソーラー産業が挙げられる。例えば、接着剤、シーラントおよび/または被覆組成物として使用するのに適しており、応用分野に必要とされる一連の特性を付加的に有する耐熱性組成物が、継続して求められている。
EP 1 396 513 A1 EP 1 535 940 A1 EP 1 930 376 A1 WO 2005/047394 A1
従って、本発明の目的は、毒性面から十分安全に使用でき、良好な弾性および幅広い接着性を有し、とりわけ硬化後の極めて良好な長期温度安定性を特徴とする硬化性組成物を提供することである。組成物は更に、最近の接着剤、シーラントおよび/または被覆組成物における他の一般的な要求も全て満たさなければならない。
意外なことに、この目的が、シリル末端ポリマーに基づく組成物において、ある種のフェノール化合物の組み合わせを使用することによって達成されることが見いだされた。
従って、本発明は、
A)一般式(I):
Figure 0005941068
[式中、Aは、少なくとも1個のヘテロ原子を有する二価結合基であり、
Rは、1〜12個の炭素原子を有する二価炭化水素基であり、
X、Y、Zは、ケイ素原子上の置換基であって、互いに独立して、C〜Cアルキル基、C〜Cアルコキシ基またはC〜Cアシルオキシ基であり、基X、Y、Zの少なくとも1つは、C〜Cアルコキシ基またはC〜Cアシルオキシ基であり、
nは0または1である]
で示される少なくとも1つの末端基を有する少なくとも1種のポリマー、
B)一般式(II):
Figure 0005941068
[式中、R、RおよびRは、互いに独立して、未置換アルキル基、または少なくとも1個のヘテロ原子および少なくとも10個の炭素原子を有する有機基であり、基R、RおよびRは、チオエーテル基を有さない]
で示される少なくとも1種の化合物、および
C)一般式(III):
Figure 0005941068
[式中、R、RおよびRは、互いに独立して、未置換アルキル基、または少なくとも1つのチオエーテル基を有する直鎖アルキル基であり、基R、RおよびRの少なくとも1つは、少なくとも1つのチオエーテル基を有する直鎖アルキル基である]
で示される少なくとも1種の化合物
を少なくとも含んでなる硬化性組成物を提供する。
本発明において「組成物」とは、少なくとも2つの成分の混合物であると理解される。
用語「硬化性」とは、外的条件の影響下、特に周囲に存在するおよび/またはそのために供給された水分の影響下、組成物が、場合により塑性延性を有してよい比較的柔軟な状態から、より硬い状態に変化できることを意味すると理解される。一般に、化学的および/または物理的作用によって、即ち、既述した水分に加えて、例えば熱、光、または他の電磁放射線の形態でエネルギーを供給することによって、または組成物を空気または反応性成分と単純に接触させることによって、架橋は起こり得る。
先に記載した成分A)の、一般式(I)で示される少なくとも1つの末端基を有するポリマーは、好ましくはポリエーテルまたはポリ(メタ)アクリル酸エステルである。
ポリエーテルとは、有機反復単位が主鎖にエーテル官能基:C−O−Cを有するポリマーであると理解される。従って、ポリエーテルは、エーテル側鎖を有するポリマー、例えばセルロースエーテル、デンプンエーテルおよびビニルエーテルポリマーは包含しない。一般に、ポリアセタール、例えばポリオキシメチレン(POM)も、ポリエーテルには含まれない。
ポリ(メタ)アクリル酸エステルとは、(メタ)アクリル酸エステルに基づくポリマーであると理解される。従って、ポリ(メタ)アクリル酸エステルは、反復単位として、構成単位:−CH−CR(COOR)−[式中、Rは水素原子(アクリル酸エステル)またはメチル基(メタクリル酸エステル)を表し、Rは直鎖アルキル基、分岐アルキル基、環式アルキル基および/または官能性置換基含有アルキル基、例えば、メチル基、エチル基、イソプロピル基、シクロヘキシル基、2−エチルヘキシル基または2−ヒドロキシエチル基を表す]を有する。
一般式(I)で示される少なくとも1つの末端基を有するポリマーは、特に好ましくはポリエーテルである。ポリエーテルは柔軟な弾性構造を有するので、ポリエーテルを用いると、優れた弾性を有する組成物を調製することができる。ポリエーテルは、主鎖が柔軟であると同時に、強固である。従って例えば、ポリエーテルは、例えばポリエステルとは異なって、水および細菌により侵されたり分解されたりしない。
好ましくはポリマーのベースとなるポリエーテルの数平均分子量Mは、好ましくは2,000〜100,000g/mol(ダルトン)である。この分子量は、特に好ましくは少なくとも6,000g/molであり、とりわけ少なくとも8,000g/molである。このような最小の分子量を有するポリエーテルに基づく本発明の組成物も著しいフィルム形成特性を有するので、少なくとも2,000g/molの数平均分子量が本発明のポリエーテルにとって有利である。例えば、ポリエーテルの数平均分子量Mは、4,000〜100,000g/mol、好ましくは8,000〜50,000g/mol、特に好ましくは10,000〜30,000g/mol、とりわけ10,000〜25,000g/molである。対応する組成物の粘度(易加工性)、強度および弾性の間のバランスがとれるので、これらの分子量が特に有利である。
特に有利な粘弾性は、狭い分子量分布、従って低い多分散性を有するポリエーテルを使用する場合に達成される。そのようなポリエーテルは、例えばいわゆる複金属シアン化物触媒(DMC触媒)によって調製することができる。そのように調製されたポリエーテルは、特に狭い分子量分布、高い平均分子量、およびポリマー鎖末端における非常に少ない二重結合数を特徴とする。
本発明の特定の態様では、ポリマーのベースとなるポリエーテルの最大多分散性M/Mは3、特に好ましくは1.7、最も好ましくは1.5である。
分子量Mは、ポリマーの数平均分子量であると理解される。重量平均分子量Mと同様、Mは、本発明では、標準ポリスチレンを用いて、23℃で、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC、またSEC)によって測定される。この方法は、当業者に知られている。多分散性は、平均分子量MおよびMから得られる。PD=M/Mに従って計算する。
比M/M(多分散性)は、分子量分布の幅、従って多分散ポリマーにおける各鎖の異なった重合度の幅を表す。約2の多分散性値が、多くのポリマーおよび重縮合物に当てはまる。1の値では、厳密な単分散性が存在する。例えば1.5未満の低い多分散性は、比較的狭い分子量分布を、従って、分子量に関する特性(例えば粘度)の特異的な発現を示す。従って、本発明では特に、ポリマーAのベースとなるポリエーテルは、1.3未満の多分散性(M/M)を有する。
本発明の硬化性組成物の少なくとも1種のポリマーは、一般式(I):
Figure 0005941068
[式中、Aは、少なくとも1個のヘテロ原子を有する二価結合基であり、Rは、1〜12個の炭素原子を有する二価炭化水素基であり、X、Y、Zは、ケイ素原子上の置換基であって、互いに独立して、C〜Cアルキル基、C〜Cアルコキシ基またはC〜Cアシルオキシ基であり、基X、Y、Zの少なくとも1つは、C〜Cアルコキシ基またはC〜Cアシルオキシ基であり、nは0または1である]
で示される少なくとも1つの末端基を有する。
本発明において、「少なくとも1個のヘテロ原子を有する二価結合基A」とは、アルコキシシランおよび/またはアシルオキシシラン末端ポリマーのポリマー主鎖を、末端基の基Rと結合する二価化学基であると理解される。二価結合基Aは、例えばアルコキシシランおよび/またはアシルオキシシラン末端ポリマーの調製中に、例えばヒドロキシ基官能化ポリエーテルとイソシアナトシランとの反応によってアミド基またはウレタン基として形成される。二価結合基は、ベースポリマー主鎖に存在する構造と区別されてもよいし、区別されなくてもよい。二価結合基は、例えば、ポリマー主鎖の反復単位の結合部と一致している場合は区別されない。
添え字「n」は、0または1である。即ち、二価結合基Aがポリマー主鎖と基Rとを結合するか(n=1)、またはポリマー主鎖が基Rと直接結合する(n=0)。
一般式(I)中の二価結合基Aは、好ましくは、酸素原子または−NR’−基[ここで、R’は水素原子、または1〜12個の炭素原子を有するアルキルまたはアリール基である]である。或いは二価結合基Aは、アミド基、カルバメート基、ウレア基、イミノ基、カルボキシレート基、カルバモイル基、アミジノ基、カーボネート基、スルホネート基またはスルフィネート基を包含する。結合基Aとして特に好ましいものは、ウレタン基およびウレア基であり、これらは、プレポリマーのある種の官能基と、別の官能基を有するオルガノシランとを反応させることによって得ることができる。ウレタン基は例えば、ポリマー主鎖が末端ヒドロキシ基を有し、イソシアナトシランが別の成分として使用される場合、或いは逆に、末端イソシアネート基含有ポリマーを、末端ヒドロキシ基含有アルコキシシランと反応させる場合に形成することができる。同様に、ウレア基は、シランまたはポリマーのいずれかの第一級または第二級末端アミノ基を、もう一方の反応体に存在する末端イソシアネート基と反応させる場合に得ることができる。これは、アミノシランを末端イソシアネート基含有ポリマーと反応させる場合、またはアミノ基で末端が置換されているポリマーをイソシアナトシランと反応させる場合を意味する。
ウレタンおよびウレア基は、有利なことに、ポリマー鎖および架橋ポリマー全体の強度を高める。
基Rは、1〜12個の炭素原子を有する二価炭化水素基である。炭化水素基は、直鎖、分岐または環式のアルキレン基であってよい。炭化水素基は、飽和または不飽和であってよい。Rは好ましくは、1〜6個の炭素原子を有する二価炭化水素基である。組成物の硬化速度は、ポリマー主鎖とシリル基の間の結合基の1つまたは1つの結合基を形成する炭化水素基の長さに影響される。Rは、特に好ましくは、メチレン基、エチレン基またはn−プロピレン基、とりわけメチレン基またはn−プロピレン基である。
ポリマー主鎖との結合基としてメチレン基を有するアルコキシシラン末端化合物、いわゆるα−シランは、末端シリル基の特に高い反応性を有する。これにより硬化時間は短縮され、従って、このポリマーに基づく組成物は極めて迅速に硬化する。
一般に、結合している炭化水素鎖が長くなると、ポリマーの反応性が低下する。特に、結合基として非分岐プロピレン基を有するγ−シランは、所要の反応性(許容できる硬化時間)と遅延硬化性(開放時間、接着後の修正可能性)との間のバランスがとれている。従って、α−アルコキシシラン末端構成単位とγ−アルコキシシラン末端構成単位とを注意深く組み合わせることによって、系の硬化速度を所望通りに調整することができる。
末端シリル基の増大した反応性は、イオウ含有成分C)によってその有効性が制限される場合がある硬化触媒を必要としないことを意味するので、本発明では、Rは、最も好ましくはメチレン基である。
ケイ素原子に直接結合している置換基X、YおよびZは、互いに独立して、C〜Cアルキル基、C〜Cアルコキシ基またはC〜Cアシルオキシ基である。基X、Y、Zの少なくとも1つは、加水分解性基、即ち、C〜Cアルコキシ基またはC〜Cアシルオキシ基でなければならない。加水分解性基として、好ましくはアルコキシ基、特にメトキシ基、エトキシ基、i−プロピルオキシ基およびi−ブチルオキシ基を選択する。アルコキシ基を含む組成物の硬化中は粘膜を刺激する物質が放出されないので、アルコキシ基を選択することが有利である。基の加水分解によって生じたアルコールは、放出される量では無害であり、蒸発する。従って、このような組成物がDIY分野において特に適している。しかしながら、例えばアセトキシ基:−O−CO−CHのようなアシルオキシ基を、加水分解性基として使用することもできる。
アルコキシおよび/またはアシルオキシシラン末端ポリマーは、好ましくは、一般式(I)で示される末端基を少なくとも2つ有する。従って、各ポリマー鎖は、大気中水分の存在下で加水分解した基を分離しながら、ポリマーの縮合が完了できる結合部を少なくとも2つ有する。このようにして、良好な強度を有する結合が得られるように規則的かつ迅速な架橋が実現する。加えて、加水分解性基の量および構造によって、例えばジまたはトリアルコキシシリル基、メトキシ基またはより長い基を使用することによって、長鎖系(熱可塑性樹脂)、比較的粗いメッシュの三次元網目(エラストマー)または高架橋系(熱硬化性樹脂)として得ることができる網目構造を制御できるので、この方法で、最終架橋組成物の特に弾性、可撓性および耐熱性に影響を及ぼすことができる。
Xがアルキル基であって、YおよびZが互いに独立してアルコキシ基であるか、またはX、YおよびZが互いに独立してアルコキシ基であることが好ましい。一般に、ジまたはトリアルコキシシリル基を有するポリマーは、迅速な架橋、高い架橋度、従って良好な最終強度をもたらす高反応性結合部を有する。ジアルコキシシリル基の特有の利点は、硬化後、対応する組成物が、トリアルコキシシリル基を有する系より弾性、より軟質、より可撓性であることにある。従って、そのような組成物は特に、シーラントとしての使用に適している。更に、そのような組成物は、硬化中により少ないアルコールしか分離しないので、放出されるアルコールの量を少なくしたい場合は特に関心が持たれる。
一方で、トリアルコキシシリル基を有すると、より高い架橋度を実現でき、これは特に、硬化後、より硬質で強固な物質が望まれる場合に有利である。また、トリアルコキシシリル基はより反応性であり、従ってより迅速に架橋するので、必要とされる触媒量を少なくすることができ、これは、「常温流れ(力および場合により温度の影響下での、対応する接着剤の寸法安定性)」において利点を有する。
特に好ましくは、一般式(I)中の基X、YおよびZは、互いに独立してメチル基、エチル基、メトキシ基またはエトキシ基であり、これらの基の少なくとも1つはメトキシ基またはエトキシ基である。立体的にあまり嵩高くない比較的小さい加水分解性基としてのメトキシ基およびエトキシ基は極めて反応性であり、従って、触媒を少量しか使用しなくても迅速な硬化を可能にする。従って、それらの基は、迅速な硬化が望ましい系、例えば高い初期接着性が望まれる接着剤にとって特に関心が持たれている。
特に好ましくは、X、YおよびZは、互いに独立してメチル基またはメトキシ基であり、これらの基の少なくとも1つはメトキシ基である。アルコキシシリル基を有する化合物は、酸素原子上のアルキル基の性質に応じて、化学反応において異なった反応性を有する。アルコキシ基の中では、メトキシ基が最も高い反応性を有する。従って、特に迅速な硬化が望まれる場合は、このタイプのシリル基を使用することができる。より高級の脂肪族基、例えばエトキシ基は、メトキシ基と比べて、末端アルコキシシリル基のより低い反応性をもたらし、段階的な架橋速度を実現するために有利に使用される。
関心が持たれる構造可能性は、2つの基を組み合わせることによってももたらされる。メトキシ基しか有さないシリル基の反応性が高すぎ、エトキシ基を有するシリル基の反応性が意図した用途に十分ではない場合、例えば、同じアルコキシシリル基においてXとしてメトキシ基を選択し、Yとしてエトキシ基を選択すると、末端シリル基の所望の反応性を良好に調節することができる。
メトキシ基およびエトキシ基に加えて、加水分解性基として、本質的により低い反応性を示す、より長い基を使用することももちろん可能である。これは特に、アルコキシ基の構造によって遅延架橋を実現する場合に関心が持たれる。
本発明の組成物における、一般式(I)で示される少なくとも1つの末端基を有するポリマーの総割合は、それぞれの場合に硬化性組成物の総重量に基づいて、好ましくは10〜60重量%、特に好ましくは15〜50重量%、例えば20〜45重量%、特に25〜40重量%である。
本発明の硬化性組成物は、更なる成分として、一般式(II):
Figure 0005941068
[式中、R、RおよびRは、互いに独立して、未置換アルキル基、または少なくとも1個のヘテロ原子および少なくとも10個の炭素原子を有する有機基であり、基R、RおよびRは、チオエーテル基を有さない]
で示される少なくとも1種の化合物を含んでなる。本発明では、未置換アルキル基は、好ましくは1〜6個の炭素原子を有するアルキル基、特に好ましくはメチル基、エチル基、i−プロピル基、i-ブチル基およびtert−ブチル基、とりわけメチル基およびtert−ブチル基である。好ましくは、基R、RおよびRの少なくとも1つは、少なくとも1個のヘテロ原子および少なくとも10個の炭素原子を有する有機基である。少なくとも1個のヘテロ原子および少なくとも10個の炭素原子を有する有機基として好ましいものは、少なくとも1つの置換または未置換ヒドロキシフェニル基を有する基、例えばアルキレン橋によって結合された複数の芳香族基を有する基(これらの芳香族基の少なくとも1つは置換または未置換ヒドロキシフェニル基である)である。そのような基を有し、一般式(II)で示される好ましい化合物は、例えば、3,3’,3’’,5,5’,5’’−ヘキサ−tert−ブチル−α,α’,α’’−(メシチレン−2,4,6−トリイル)トリ−p−クレゾールであり、これは、「Irganox(登録商標) 1330」の商品名で市販されている。
一般式(II)で示される化合物として同様に好ましいものは、一般式(IV):
Figure 0005941068
[式中、RおよびRは互いに独立して未置換アルキル基であり、基RおよびRの少なくとも1つは少なくとも4個の炭素原子を有し、oおよびpは互いに独立して1〜8の整数であり、qは2〜4の整数であり、Aは1〜4個の炭素原子を有するq価の有機基である]
で示される化合物である。
特に好ましくは、基RおよびRの少なくとも1つはtert−ブチル基であり、oは2であり、pは1または2であり、qは2または4であり、Aは、q=2の場合は−O−(CH−O−基であって、q=4の場合は炭素原子である。本発明において特に好ましい化合物は、例えば「Irganox(登録商標) 245」および「Irganox(登録商標) 1010」の商品名で、市販されている。
本発明の硬化性組成物は更にまた、一般式(III):
Figure 0005941068
[式中、R、RおよびRは、互いに独立して、未置換アルキル基、または少なくとも1つのチオエーテル基を有する直鎖アルキル基であり、基R、RおよびRの少なくとも1つは、少なくとも1つのチオエーテル基を有する直鎖アルキル基である]
で示される少なくとも1つの化合物を含んでなる。好ましい未置換アルキル基は1〜6個の炭素原子を有するアルキル基であり、その中では、メチル基、エチル基、i−プロピル基、i−ブチル基およびtert−ブチル基、特にメチル基およびtert−ブチル基が特に好ましい。
チオエーテル基とは、一般式:
Figure 0005941068
[式中、R’、R’’、R’’’およびR’’’’は、水素原子または炭化水素基である]
で示される構成要素であると理解される。少なくとも1つのチオエーテル基を有する直鎖アルキル基は、好ましくは6〜18個、特に好ましくは8〜16個、とりわけ9〜14個の炭素原子を有する。最も好ましい基は、−CH−S−C17基および−CH−S−C1225基である。
好ましくは、基R、RおよびRの少なくとも2つはそれぞれ、少なくとも1つのチオエーテル基を有する直鎖アルキル基である。従って、一般式(III)で示される化合物の中では、一般式(V):
Figure 0005941068
[式中、Rは1〜8個の炭素原子を有する未置換アルキル基であり、RおよびRは互いに独立して1〜20個の炭素原子を有する直鎖アルキル基であり、n`およびm`は互いに独立して1〜8の整数である]
で示される化合物が本発明において好ましい。特に好ましくは、Rはメチル基、エチル基またはi−プロピル基であり、n`およびm`は1であり、RおよびRはそれぞれ8〜12個の炭素原子を有し、RおよびRは同じ数の炭素原子を有する。
一般式(II)で示される少なくとも1種の化合物と、一般式(III)で示される少なくとも1種の化合物との組み合わせを使用すると、これらの成分の相乗効果が得られ、改善された長期耐熱性を有する本発明の硬化性組成物が得られることが見いだされた。
本発明の硬化性組成物における、一般式(II)および(III)で示される化合物の割合は、それぞれの場合に、好ましくは0.05〜5重量%、特に好ましくは0.1〜2重量%、とりわけ0.15〜1重量%、例えば0.2〜0.5重量%である。本発明の硬化性組成物において使用される、一般式(II)および(III)で示される化合物の重量比は、好ましくは3:1〜1:3、より好ましくは2:1〜1:2、特に好ましくは1.5:1〜1:1.5である。
本発明の組成物は、先に記載した成分に加えて、所望の特性の発現に寄与できる付加的な成分を含むことができる。例えば、弾性を調節するため、および組成物の加工性を改善するために、1種以上の可塑剤を添加することが必要な場合がある。可塑剤とは、組成物の粘度を低下し、従って加工をより容易にし、更に組成物の可撓性および伸長性を改善する物質であると理解される。
可塑剤は、好ましくは、脂肪酸エステル、ジカルボン酸エステル(シクロヘキサンジカルボン酸ジアルキルエステルを除く)、エポキシ化脂肪酸またはOH基含有脂肪酸のエステル、脂肪、グリコール酸エステル、安息香酸エステル、リン酸エステル、スルホン酸エステル、トリメリット酸エステル、エポキシ化可塑剤、ポリエーテル可塑剤、ポリスチレン、炭化水素可塑剤、塩素化パラフィン、およびこれらの2種以上の混合物から選択される。これらの可塑剤の1つまたは特定の組み合わせを注意深く選択することによって、例えば、ポリマーのゲル化特性、或いは低温弾性、耐寒性または帯電防止性を得ることができる。
ポリエーテル可塑剤の中では、好ましくは、末端キャップポリエチレングリコールを使用する。その例は、ポリエチレンまたはポリプロピレングリコールジ−C1〜4−アルキルエーテル、特に、ジエチレングリコールまたはジプロピレングリコールのジメチルまたはジエチルエーテル、およびこれらの2種以上の混合物である。また、可塑剤として適しているものは、例えば、アビエチン酸エステル、酪酸エステル、酢酸エステル、プロピオン酸エステル、チオ酪酸エステル、クエン酸エステル、およびニトロセルロースおよびポリ酢酸ビニルに基づくエステル、並びにこれらの2種以上の混合物である。同様に適しているものは、例えば、アジピン酸モノオクチルエステルと2−エチルヘキサノールとの不斉エステル(Edenol DOA、Cognis Deutschland GmbH(デュッセルドルフ))である。また、単官能性の直鎖または分岐C4〜16アルコールの純エーテルまたは混合エーテル、或いは、そのようなアルコールの2種以上の異なったエーテルの混合物が可塑剤として適しており、その例は、ジオクチルエーテル(Cetiol OE(Cognis Deutschland GmbH(デュッセルドルフ))として入手可能)である。本発明において、可塑剤として同様に適しているものはジウレタンであり、これは、例えば、OH末端基含有ジオールと単官能性イソシアネートとの反応によって、実質的に全ての遊離OH基が完全に反応するよう化学量論量を選択することによって調製することができる。その後、過剰のイソシアネートを反応混合物から、例えば蒸留によって除去することができる。ジウレタンの別の調製方法は、可能な限り全てのNCO基が完全に反応する、単官能性アルコールとジイソシアネートとの反応にある。
基本的に、フタル酸エステルを可塑剤として使用することもできるが、その潜在的毒性の故に好ましくはない。
本発明の硬化性組成物における可塑剤の総量は、それぞれの場合に硬化性組成物の総重量に基づいて、好ましくは1〜30重量%、より好ましくは5〜25重量%、特に好ましくは10〜20重量%である。
本発明の組成物の粘度が、特定の用途にとって高すぎる場合は、硬化物質において発現する分離の兆候(例えば可塑剤の滲出)を伴わずに、反応性希釈剤を用いて、簡単かつ有用な方法で低下させることもできる。反応性希釈剤は、好ましくは、適用後に例えば水分または大気中酸素と反応する官能基を少なくとも1つ有する。そのような基の例は、シリル基、イソシアネート基、ビニル型不飽和基およびポリ不飽和系である。反応性希釈剤として、粘度を低下させ、本発明の組成物と混和性であり、バインダーと反応する少なくとも1つの基を有する化合物を、単独でまたは複数の化合物の組み合わせとして使用することができる。反応性希釈剤の粘度は、好ましくは20,000mPas未満、特に好ましくは約0.1〜6000mPas、最も好ましくは1〜1000mPasである(ブルックフィールドRVT、23℃、スピンドル7、10rpm)。
反応性希釈剤として、例えば下記物質を使用することができる:イソシアナトシランと反応したポリアルキレングリコール(例えばSynalox 100-50B、DOW)、アルキルトリメトキシシラン、アルキルトリエトキシシラン、例えば、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシランおよびビニルトリメトキシシラン(XL 10、Wacker)、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、オクチルトリメトキシシラン、テトラエトキシシラン、ビニルジメトキシメチルシラン(XL12、Wacker)、ビニルトリエトキシシラン(GF56、Wacker)、ビニルトリアセトキシシラン(GF62、Wacker)、イソオクチルトリメトキシシラン(IO Trimethoxy)、イソオクチルトリエトキシシラン(IO Triethoxy、Wacker)、N−トリメトキシシリルメチル−O−メチルカルバメート(XL63、Wacker)、N−ジメトキシ(メチル)シリルメチル−O−メチルカルバメート(XL65、Wacker)、ヘキサデシルトリメトキシシラン、3−オクタノニルチオ−1−プロピルトリエトキシシラン、およびこれらの化合物の部分水解物。更に、株式会社カネカ製の下記ポリマーを反応性希釈剤として使用することもできる:MS S203H、MS S303H、MS SAT 010およびMS SAX 350。また、反応性希釈剤として、ビニルシランを用いたグラフト化によって、またはポリオール、ポリイソシアネートおよびアルコキシシランの反応によって、有機主鎖から調製することができるポリマーも適している。
ポリオールとは、分子内に2つ以上のOH基を有する化合物であると理解される。OH基は、第一級および第二級のいずれであってもよい。
適当な脂肪族アルコールは、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコールおよびより高級のグリコール、並びに他の多官能性アルコールを包含する。ポリオールは、他の官能基、例えば、エステル、カーボネート、アミドを付加的に有することができる。ポリオールとポリイソシアネートおよびアルコキシシランとの反応によって反応性希釈剤を調製するためには、それぞれの場合に、相応のポリオール成分を少なくとも二官能性のイソシアネートと反応させる。少なくとも二官能性のイソシアネートとして適しているものは、基本的に、少なくとも2つのイソシアネート基を有するイソシアネートであるが、本発明では、2〜4個のイソシアネート基を有する化合物、特に2つのイソシアネート基を有する化合物が一般に好ましい。アルコキシシリル基の中では、ジアルコキシシリル基およびトリアルコキシシリル基が好ましい。
反応性希釈剤を調製するためのポリイソシアネートとして適しているものは、例えば、エチレンジイソシアネート、1,4−テトラメチレンジイソシアネート、1,4−テトラメトキシブタンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、シクロブタン−1,3−ジイソシアネート、シクロヘキサン−1,3−ジイソシアネートおよびシクロヘキサン−1,4−ジイソシアネート、ビス(2−イソシアナトエチル)フマレートおよびこれらの2種以上の混合物、1−イソシアナト−3,3,5−トリメチル−5−イソシアナトメチルシクロヘキサン(イソホロンジイソシアネート、IPDI)、2,4−ヘキサヒドロトルエンジイソシアネートおよび2,6−ヘキサヒドロトルエンジイソシアネート、ヘキサヒドロ−1,3−フェニレンジイソシアネートまたはヘキサヒドロ−1,4−フェニレンジイソシアネート、ベンジジンジイソシアネート、ナフタレン−1,5−ジイソシアネート、1,6−ジイソシアナト−2,2,4−トリメチルヘキサン、1,6−ジイソシアナト−2,4,4−トリメチルヘキサン、キシリレンジイソシアネート(XDI)、テトラメチルキシリレンジイソシアネート(TMXDI)、1,3−フェニレンジイソシアネートおよび1,4−フェニレンジイソシアネート、2,4−トルエンジイソシアネートまたは2,6−トルエンジイソシアネート(TDI)、2,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,2’−ジフェニルメタンジイソシアネートまたは4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)或いはそれらの部分または完全水素化シクロアルキル誘導体、例えば完全水素化MDI(H12−MDI)、アルキル置換ジフェニルメタンジイソシアネート、例えば、モノ−、ジ−、トリ−またはテトラアルキルジフェニルメタンジイソシアネートおよびそれらの部分または完全水素化シクロアルキル誘導体、4,4’−ジイソシアナトフェニルパーフルオロエタン、フタル酸ビスイソシアナトエチルエステル、1−クロロメチルフェニル−2,4−ジイソシアネートまたは1−クロロメチルフェニル−2,6−ジイソシアネート、1−ブロモメチルフェニル−2,4−ジイソシアネートまたは1−ブロモメチルフェニル−2,6−ジイソシアネート、3,3−ビスクロロメチルエーテル−4,4’−ジフェニルジイソシアネート、2molのジイソシアネートと1molのチオジグリコールまたはジヒドロキシジヘキシルスルフィドとの反応によって得ることができるイオウ含有ジイソシアネート、二量体または三量体脂肪酸のジイソシアネートおよびトリイソシアネート、或いは上記ジイソシアネートの2種以上の混合物である。
同様に、例えばジイソシアネートのオリゴマー化により、特に上記イソシアネートのオリゴマー化により得ることができる三価または多価イソシアネートをポリイソシアネートとして使用することができる。そのような三価および多価ポリイソシアネートの例は、HDIまたはIPDIのトリイソシアヌレートまたはそれらの混合物或いはそれらの混合トリイソシアヌレート、およびアニリン−ホルムアルデヒド縮合生成物のホスゲン化により得ることができるポリフェニルメチレンポリイソシアネートである。
本発明の組成物の粘度を低下させるために、反応性希釈剤に加えてまたは代えて、溶媒を使用することもできる。溶媒として適しているものは、脂肪族または芳香族炭化水素、ハロゲン化炭化水素、アルコール、ケトン、エーテル、エステル、エステルアルコール、ケトアルコール、ケトエーテル、ケトエステルおよびエーテルエステルである。しかしながら、貯蔵安定性が高まるため、好ましくはアルコールを使用する。C〜C10アルコール、特にメタノール、エタノール、i−プロパノール、イソアミルアルコールおよびヘキサノールが特に好ましい。
本発明の組成物は、接着促進剤を付加的に含有することができる。接着促進剤とは、表面上の接着層の接着特性を改善する物質であると理解される。当業者に既知の従来の接着促進剤(粘着付与剤)を、単独で、または幾つかの化合物を組み合わせて使用することができる。適当な例は、樹脂、テルペンオリゴマー、クマロン/インデン樹脂、脂肪族石油化学樹脂、および変性フェノール樹脂である。本発明において適しているものは、例えば、テルペン、主にα−ピネンまたはβ−ピネン、ジペンテンまたはリモネンの重合により得られる炭化水素樹脂である。これらのモノマーの重合は一般に、フリーデル−クラフツ触媒による開始を伴ってカチオン的に起こる。テルペン樹脂は、テルペンと他のモノマー(例えば、スチレン、α−メチルスチレン、イソプレンなど)とのコポリマーを包含する。上記樹脂は、例えば、感圧性の粘着剤および被覆剤のための接着促進剤として使用される。フェノールのテルペンまたはロジンへの酸触媒付加により調製されるテルペンフェノール樹脂も適している。テルペンフェノール樹脂は、ほとんどの有機溶媒および油に可溶であり、他の樹脂、ワックスおよびゴムと混和性である。上記意味において、本発明では、ロジンおよびその誘導体、例えばそのエステルまたはアルコールも接着促進剤として適している。シラン接着促進剤、とりわけアミノシランが特に適している。
本発明の硬化性組成物の特定の態様において、組成物は、一般式(VI):
Figure 0005941068
[式中、R1’およびR2’は、互いに独立して、水素またはC〜Cアルキル基であり、
3’は、場合によりヘテロ原子を有してよい、1〜12個の炭素原子を有する二価炭化水素基であり、
X、Y、Zは、互いに独立して、C〜Cアルキル基、C〜Cアルコキシ基またはC〜Cアシルオキシ基であり、基X、Y、Zの少なくとも1つはC〜Cアルコキシ基またはC〜Cアシルオキシ基である]
で示されるシランを接着促進剤として含有する。このタイプの化合物は、本質的に、本発明の硬化性組成物の結合ポリマー成分および様々な極性および非極性表面に対する高い親和性を示し、それによって、接着剤組成物と、結合する特定の基材との間の特に安定な結合の形成に寄与する。
結合基R3’は、例えば、直鎖または分枝または環式、置換または非置換アルキレン基であってよい。窒素(N)または酸素(O)が、ヘテロ原子として含まれていてもよい。X、Yおよび/またはZがアシルオキシ基である場合、これは、例えばアセトキシ基:−OCO−CHであり得る。
1種以上の接着促進剤は、それぞれの場合に本発明の硬化性組成物の総重量に基づいて、好ましくは0.1〜5重量%、より好ましくは0.2〜2重量%、特に0.3〜1重量%の量で組成物に含まれる。
本発明の組成物のための充填材として適しているものは、例えば、白亜、石炭粉、沈降および/または熱分解法シリカ、ゼオライト、ベントナイト、炭酸マグネシウム、珪藻土、アルミナ、クレー、獣脂、酸化チタン、酸化鉄、酸化亜鉛、砂、石英、フリント、マイカ、ガラス粉末および他の粉砕鉱物である。また、有機充填材、特に、カーボンブラック、グラファイト、木質繊維、木粉、おがくず、セルロース、綿、パルプ、木片、粉砕ワラ、籾殻、粉砕クルミ殻および他の粉砕繊維を使用することもできる。更に、ガラス繊維、ガラスフィラメント、ポリアクリロニトリル、炭素繊維、ケブラー繊維またはポリエチレン繊維のような短繊維を添加することもできる。アルミニウム粉末も充填材として適している。加えて、無機質外殻またはプラスチック外殻を有する中空球も充填材として適している。これらは、例えばGlass Bubbles(登録商標)の商品名で市販されている中空ガラス球であってよい。プラスチックベース中空球は、例えばExpancel(登録商標)またはDualite(登録商標)の商品名で市販されている。これらの中空球は、無機または有機物質からなっており、それぞれ、1mm以下、好ましくは500μm以下の直径を有する。いくつかの用途にとっては、調製物にチクソ性を与える充填材が好ましい。そのような充填材は、レオロジー助剤としても記載されており、その例は、水素化ヒマシ油、脂肪酸アミド、またはPVCのような膨潤性プラスチックである。適当な計量供給装置(例えばチューブ)から容易に絞り出すことができるよう、調製物は3,000〜15,000mPas、好ましくは4,000〜8,000mPasまたは5,000〜6,000mPasの粘度を有する。充填材は、本発明の組成物の総重量に基づいて、好ましくは10〜70重量%、より好ましくは20〜60重量%、例えば25〜55重量%、特に35〜50重量%の量で使用される。単独の充填材、または複数の充填材の組み合わせを使用してよい。
充填材として、例えば、10〜500m/gのBET表面積を有する高分散シリカを使用する。そのようなシリカの使用は、本発明の組成物の粘度を実質的には上昇させずに、硬化組成物の強化に寄与する。この強化により、例えば、本発明の組成物を使用する接着剤、シーラントまたは被覆組成物の初期強度、引張剪断強度および接着性が改善される。好ましくは100m/g未満、より好ましくは65m/g未満のBET表面積を有する未被覆シリカ、および/または100〜400m/g、より好ましくは100〜300m/g、特に150〜300m/g、最も好ましくは200〜300m/gのBET表面積を有する被覆シリカを使用する。
ゼオライトとして、好ましくはアルカリアルミノシリケート、例えば一般式:
Figure 0005941068
[式中、0<a,b<1およびa+b=1である]
で示されるナトリウム−カリウムアルミノシリケートを使用する。使用するゼオライトの細孔寸法は、水分子をようやく受容できる程度の大きさである。従って、ゼオライトの有効細孔寸法が0.4nm未満であることが好ましい。特に好ましくは、有効細孔寸法は0.3nm±0.02nmである。ゼオライトを粉末形状で使用することが好ましい。
充填材として白亜を使用することが好ましい。白亜として、炭酸カルシウムの立方晶系、非立方晶系、非晶質および他の態種を使用することができる。表面処理または表面被覆されている白亜を使用することが好ましい。被覆剤として、好ましくは脂肪酸、脂肪酸石鹸および脂肪酸エステルが使用され、その例は、ラウリン酸、パルミチン酸またはステアリン酸、これらの酸のナトリウム塩またはカリウム塩、或いはそれらのアルキルエステルである。しかしながら更に、他の界面活性物質、例えば長鎖アルコールの硫酸エステル、或いはアルキルベンゼンスルホン酸、或いはそれらのナトリウム塩またはカリウム塩、或いはシランまたはチタネートに基づくカップリング剤も適している。白亜の表面処理は、多くの場合、組成物の加工性および接着強度および耐候性の改善に関連する。被覆組成物は、未処理の白亜の総重量に基づいて、通常は0.1〜20重量%、好ましくは1〜5重量%の割合で使用される。
所望の特性プロフィルに応じて、沈降または粉砕白亜またはそれらの混合物を使用することができる。粉砕白亜は、例えば天然石灰、石灰岩または大理石から、乾燥法または湿潤法を用いて機械的に粉砕することにより製造できる。粉砕法に応じて、異なる平均粒度を有する小片を得ることができる。有利な比表面積値(BET)は1.5m/g〜50m/gである。
本発明の組成物は、紫外線安定剤を付加的に含有してよい。本発明の組成物中の紫外線安定剤の割合は、好ましくは約2重量%まで、特に約1重量%までである。紫外線安定剤として特に適しているものは、いわゆるヒンダードアミン光安定化剤(HALS)である。例えば、シリル基を有し、架橋または硬化中に最終生成物に組み込まれる紫外線安定化剤を使用することができる。更に、ベンゾトリアゾール、ベンゾフェノン、ベンゾエート、シアノアクリレート、アクリレート、立体障害フェノール、リンおよび/またはイオウを添加することもできる。本発明の硬化性組成物は、好ましくは、少なくとも1種のビス(ピペリジル)ジカルボン酸ジエステル、例えばビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケートを含有する。
貯蔵寿命をより長くするために、本発明の組成物を更に水分浸透に対して安定化することがしばしば有益である。そのような貯蔵寿命の延長は、例えば乾燥剤の使用によって達成することができる。乾燥剤として適しているものは、分子量の最小限の変化を伴いながら、水と反応して組成物中に存在する反応性基に対して不活性である基を形成する化合物の全てである。更に、組成物に浸透した水分に対する乾燥剤の反応性は、本発明の組成物中に存在するシリル基含有ポリマーの末端基の反応性よりも高くなければならない。例えばイソシアネートが乾燥剤として適している。
乾燥剤として、シランを使用することも有利であり、その例は、3−ビニルプロピルトリエトキシシランのようなビニルシラン、メチル−O,O’,O’’−ブタン−2−オントリオキシモシランまたはO,O’,O’’,O’’’−ブタン−2−オンテトラオキシモシラン(CAS番号022984−54−9および034206−40−1)のようなオキシムシラン、或いはビス(N−メチルベンズアミド)メチルエトキシシラン(CAS番号16230−35−6)のようなベンズアミドシラン、或いはカルバマトメチルトリメトキシシランのようなカルバマトシランである。しかしながら、メチル、エチルまたはビニルトリメトキシシラン、テトラメチルまたはテトラエチルエトキシシランを使用することもできる。効率およびコストの面から、ビニルトリメトキシシランおよびテトラエトキシシランが特に好ましい。約5,000g/mol未満の分子量(M)を有し、浸透水分との反応性が本発明のシリル基含有ポリマーの反応性基の反応性と少なくとも同等であるか、好ましくはより高い末端基を有する限り、先に記載した反応性希釈剤も乾燥剤として適している。最後に、アルキルオルトホルメートまたはアルキルオルトアセテートを乾燥剤として使用することもでき、その例は、メチルまたはエチルオルトホルメート、或いはメチルまたはエチルオルトアセテートである。一般に、本発明の組成物は、組成物の総重量に基づいて、好ましくは0.01〜10重量%の乾燥剤を含有する。
本発明の硬化性組成物は、好ましくは、下記成分を下記重量割合で含んでなる:
10〜60重量%の、一般式(I)で示される少なくとも1つの末端基を有する少なくとも1種のポリマー、
0.05〜5重量%の、一般式(II)で示される少なくとも1種の化合物、
0.05〜5重量%の、一般式(III)で示される少なくとも1種の化合物、
10〜70重量%の1種以上の充填材、
1〜30重量%の1種以上の可塑剤、
0〜15重量%の1種以上の助剤。
これらの重量割合は、合計で100重量%であって、硬化性組成物の総重量に基づく。
用語「助剤」は、少量で存在する成分を包含し、その例は、硬化触媒、接着促進剤、水掃去剤、紫外線安定剤、抗老化剤、レオロジー助剤、顔料または顔料ペースト、殺菌剤、難燃剤および/または溶媒である。
個々の成分の好ましい代表例および好ましい使用量については、各成分の説明における先の記載を適用する。
本発明の組成物は、適当な分散装置(例えば高速ミキサー)で成分をよく混合することによる既知の方法によって製造する。
本発明は、本発明の硬化性組成物の、接着剤、シーラントおよび/または被覆組成物としての使用も提供する。
本発明は、一般式(II):
Figure 0005941068
[式中、R、RおよびRは、互いに独立して、未置換アルキル基、または少なくとも1個のヘテロ原子および少なくとも10個の炭素原子を有する有機基であり、基R、RおよびRは、チオエーテル基を有さない]
で示される少なくとも1種の化合物と、
一般式(III):
Figure 0005941068
[式中、R、RおよびRは、互いに独立して、未置換アルキル基、または少なくとも1つのチオエーテル基を有する直鎖アルキル基であり、基R、RおよびRの少なくとも1つは、少なくとも1つのチオエーテル基を有する直鎖アルキル基である]
で示される少なくとも1種の化合物との組み合わせの、硬化性組成物の温度安定性を高めるための使用も提供する。好ましく使用される一般式(II)および(III)で示される化合物については、本発明の組成物の説明における先の記載を適用する。
本発明では基本的に、本明細書に記載した全ての特徴、特に、好ましいものとしておよび/または特定のものとして示された、本発明の組成物のおよび本発明の使用の、態様、割合範囲、成分および他の特徴は、全ての可能性において実現することができ、相互排他的な組み合わせではない。好ましいものとしておよび/または特定のものとして示された特徴の組み合わせもまた、好ましいものおよび/または特定のものと見なされる。
表1および2に示した組成物を、表に記載した成分を混合することによって、スピードミキサーで調製した。
組成物から、S2試験片を製造した。これらの試験片を、表に従って標準大気(23℃、50%相対湿度)中でまたは空気交換を伴って循環空気炉において100℃で、42日間または84日間貯蔵した。100℃での貯蔵は、長期貯蔵をシミュレートしている。
貯蔵後(100℃で貯蔵した後は、標準大気中で1日間リコンディショニング)、引張試験装置を用いて、50%モジュラス、100%モジュラス、引裂強さをそれぞれ測定した。それぞれの場合に記載した様々な条件下で貯蔵した後に、弾性値の最大パーセント偏差が±20%であれば、試験片は長期温度安定性を有すると見なした。
Figure 0005941068
Figure 0005941068
試験結果から、本発明に従わない組成物については、長期貯蔵後に初期値からの偏差が顕著に上昇する一方で、本発明の組成物の全てについては、偏差が20%を超えないことがわかる。組成物3、4および5と組成物6とを比べると、一般式(II)で示される化合物と一般式(III)で示される化合物との本発明に従った組み合わせ(本発明の実施例3、4および5)とは対照的に、2つの類似した安定剤の組み合わせ(Irganox(登録商標) 245、Irganox(登録商標) 1010、本発明に従わない実施例6)は、長期温度安定性について相乗効果を示さないことが明らかになる。

Claims (8)

  1. A)一般式(I):
    Figure 0005941068
    [式中、Aは、少なくとも1個のヘテロ原子を有する二価結合基であり、
    Rは、1〜12個の炭素原子を有する二価炭化水素基であり、
    X、Y、Zは、ケイ素原子上の置換基であって、互いに独立して、C〜Cアルキル基、C〜Cアルコキシ基またはC〜Cアシルオキシ基であり、基X、Y、Zの少なくとも1つは、C〜Cアルコキシ基またはC〜Cアシルオキシ基であり、
    nは0または1である]
    で示される少なくとも1つの末端基を有する少なくとも1種のポリマー、
    B)一般式(II):
    Figure 0005941068
    [式中、R、RおよびRは、互いに独立して、未置換アルキル基、または少なくとも1個のヘテロ原子および少なくとも10個の炭素原子を有する有機基であり、基R、RおよびRは、チオエーテル基を有さない]
    で示される少なくとも1種の化合物、および
    C)一般式(III):
    Figure 0005941068
    [式中、R、RおよびRは、互いに独立して、未置換アルキル基、または少なくとも1つのチオエーテル基を有する直鎖アルキル基であり、基R、RおよびRの少なくとも1つは、少なくとも1つのチオエーテル基を有する直鎖アルキル基である]
    で示される少なくとも1種の化合物
    を少なくとも含んでなる硬化性組成物。
  2. 一般式(I)中の二価結合基Aが、酸素原子、−NR’−基[ここで、R’は水素原子、または1〜12個の炭素原子を有するアルキルまたはアリール基である]、アミド基、カルバメート基、ウレア基、イミノ基、カルボキシレート基、カルバモイル基、アミジノ基、カーボネート基、スルホネート基またはスルフィネート基である、請求項1に記載の硬化性組成物。
  3. 一般式(I)中の基X、Y、Zが、互いに独立して、メチル基、エチル基、メトキシ基またはエトキシ基であり、基X、Y、Zの少なくとも1つが、メトキシ基またはエトキシ基である、請求項1または2に記載の硬化性組成物。
  4. 一般式(I)中のRが、メチレン基、エチレン基またはn−プロピレン基である、請求項1〜3のいずれかに記載の硬化性組成物。
  5. 一般式(II)で示される化合物が、一般式(IV):
    Figure 0005941068
    [式中、RおよびRは互いに独立して未置換アルキル基であり、基RおよびRの少なくとも1つは少なくとも4個の炭素原子を有し;oおよびpは互いに独立して1〜8の整数であり;qは2〜4の整数であり;Aは1〜4個の炭素原子を有するq価の有機基である]
    で示される化合物である、請求項1〜4のいずれかに記載の硬化性組成物。
  6. 基R、RおよびRの少なくとも2つがそれぞれ、少なくとも1つのチオエーテル基を有する直鎖アルキル基である、請求項1〜5のいずれかに記載の硬化性組成物。
  7. 10〜60重量%の、一般式(I)で示される少なくとも1つの末端基を有する少なくとも1種のポリマー、
    0.05〜5重量%の、一般式(II)で示される少なくとも1種の化合物、
    0.05〜5重量%の、一般式(III)で示される少なくとも1種の化合物、
    10〜70重量%の1種以上の充填材、
    1〜30重量%の1種以上の可塑剤、
    0〜10重量%の1種以上の助剤
    を含んでなる請求項1〜6のいずれかに記載の硬化性組成物であって、これらの重量割合が合計で100重量%であって、硬化性組成物の総重量に基づく硬化性組成物。
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載の硬化性組成物の、接着剤、シーラントまたは被覆組成物としての使用。
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