JP5940939B2 - 熱電モジュール - Google Patents

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Description

本発明は、半導体等の発熱体の冷却等に好適に使用される熱電モジュールに関する。
ペルチェ効果を利用した熱電素子は、熱電モジュールとしてレーザーダイオードの温度制御、恒温槽、冷蔵庫における冷却などに用いられている。
室温付近で使用される冷却用の熱電モジュールは、冷却特性に優れるA型結晶(AはBi及び/又はSb、BはTe及び/又はSe)からなる熱電材料で形成されたP型の熱電素子およびN型の熱電素子を対にして含む構成となっている。例えば、特に優れた性能を示す熱電材料として、P型の熱電素子にはBiTe(テルル化ビスマス)とSbTe(テルル化アンチモン)との固溶体からなる熱電材料が用いられ、N型の熱電素子にはBiTe(テルル化ビスマス)とBiSe(セレン化ビスマス)との固溶体からなる熱電材料が用いられる。
そして、従来の熱電モジュールは、例えばこのような熱電材料で形成されたP型熱電素子とN型熱電素子とを直列に電気的接続するようにして、P型熱電素子およびN型熱電素子のそれぞれを表面に配線導体が形成されたセラミックス等からなる一対の支持基板間に配列し、半田でP型熱電素子およびN型熱電素子と配線導体とを接合し、一対の支持基板のそれぞれの他方主面に接合材層を介して金属板または熱交換部材を貼り合わせることによって作製される(例えば、特許文献1を参照)。
特開平7−7187号公報
しかしながら、特許文献1に示すような形状の熱電モジュールにおいては、使用中の変形に伴い発生する応力が、支持基板の周縁部に設けられた配線導体と支持基板との界面に集中し、支持基板から配線導体および熱電素子が剥がれたり、さらに剥がれをきっかけに支持基板にクラックが発生したりして、冷却性能が低下していた。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたもので、配線導体および熱電素子の剥がれを抑止し、支持基板にクラックが生じるのを抑制された熱電モジュールを提供することを目的とする。
本発明の熱電モジュールは、互いに対向するように配置された一対の支持基板と、該一対の支持基板の対向する一方主面にそれぞれ設けられた配線導体と、前記一対の支持基板の対向する一方主面間に前記配線導体によって電気的に接続されるように複数配列された熱電素子と、前記一対の支持基板のうちの少なくとも一方の支持基板の他方主面に接合材層を介して取り付けられた熱交換部材とを備え、前記接合材層は前記他方主面の外周側となる部位に厚みの厚い領域を有しており、前記熱交換部材は、前記接合材層に接する複数の底面部と、該複数の底面部からそれぞれ立設された複数の立設部と、隣り合う立設部同士を接続する複数の天面部とを含み、断面で見て蛇行するように板状体が折り曲げられてなるものであることを特徴とする。
また、本発明の熱電モジュールは、上記構成において、前記接合材層は前記厚みの厚い領域から内側に向けて次第に厚みが薄くなっていることを特徴とする。
また、本発明の熱電モジュールは、上記構成において、前記接合材層が前記複数の底面部に対応するように互いに独立して設けられた複数の領域からなり、前記厚みの厚い領域が前記熱交換部材の蛇行する方向の端に位置する底面部に対応して設けられていることを特徴とする。
また、本発明の熱電モジュールは、上記構成において、前記厚みの厚い領域が前記蛇行する方向と垂直な方向において複数の領域に分断されていることを特徴とする。
また、本発明の熱電モジュールは、上記構成において、前記熱交換部材における前記複数の天面部が面一になっていることを特徴とする。
また、本発明の熱電モジュールは、上記構成において、前記熱交換部材の端に位置する立設部が内側に向けて傾いていることを特徴とする。
また、本発明の熱電モジュールは、上記構成において、前記熱交換部材における前記複数の天面部がケースで覆われていることを特徴とする。
本発明によれば、配線導体および熱電素子の剥がれを抑止し、支持基板にクラックが生じるのを抑制できるため、優れた耐久性を有し、冷却性能の低下を抑制した熱電モジュールが得られる。
(a)は本発明の熱電モジュールの実施の形態の一例を示す断面図であり、(b)は(a)に示す熱電モジュールの要部拡大断面図である。 図1に示す熱電モジュールの一部を分解した斜視図である。 (a)は本発明の熱電モジュールの実施の形態の他の例を示す断面図であり、(b)は(a)に示す熱電モジュールの要部拡大断面図である。 本発明の熱電モジュールの実施の形態の他の例を示す要部拡大断面図である。 本発明の熱電モジュールの実施の形態の他の例を示す要部拡大断面図である。 本発明の熱電モジュールの実施の形態の他の例を示す要部拡大断面図である。 本発明の熱電モジュールの実施の形態の他の例を示す要部拡大断面図である。 本発明の熱電モジュールの実施の形態の他の例を示す要部拡大断面図である。 本発明の熱電モジュールの実施の形態の他の例を示す要部拡大断面図である。
以下、本発明の熱電モジュールの実施の形態の例について、図面に基づいて説明する。
図1(a)は本発明の熱電モジュールの実施の形態の一例を示す概略断面図であり、図1(b)は図1(a)に示す熱電モジュールの要部拡大図である。また、図2は、図1に示す熱電モジュールの一部を分解した斜視図である。
図1に示す熱電モジュールは、互いに対向するように配置された一対の支持基板1と、一対の支持基板1の対向する一方主面にそれぞれ設けられた配線導体2と、一対の支持基板1の対向する一方主面間に配線導体2によって電気的に接続されるように複数配列された熱電素子3と、一対の支持基板1のうちの少なくとも一方の支持基板1aの他方主面に接合材層4を介して取り付けられた熱交換部材5とを備え、接合材層4は他方主面の外周側となる部位に厚みの厚い領域41を有している。
互いに対向するように配置された一対の支持基板1(1a,1b)は、例えばアルミナフィラーを添加してなるエポキシ樹脂板(基板本体)の他方主面(外側の主面)に銅板を貼り合わせた基板(例えば厚み100〜500μmの銅板を貼りあわせた基板)であり、それぞれの支持基板1a,1bが互いに対向するように配置されたものである。なお、銅板は支持基板1(1a,1b)の熱伝導性をあげるためのもので、例えば他方主面のほぼ全面を被覆するパターン(いわゆるベタパターン)に形成されたものである。
この一対の支持基板1(1a,1b)は、平面視したときの寸法が、例えば縦40〜50mm、横20〜40mmに形成され、また厚みが例えば0.05〜2.0mmに形成されたものである。なお、支持基板1としては、アルミナ、窒化アルミニウムなどのセラミック材料からなる基板本体の外側の主面に銅などの金属板を貼り合わせた構成であってもよく、銅、銀、銀−パラジウムなどの導電性材料からなる基板本体の内側の主面にエポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、アルミナ、窒化アルミニウムなどからなる絶縁層を設けた構成であってもよい。
一対の支持基板1(1a,1b)の対向する一方主面(内側の主面)には、それぞれ配線導体2が設けられている。この配線導体2は、例えば支持基板1の一方主面(内側の主面)に貼りあわされた銅板をエッチングによって配線パターンに形成したものであり、隣接するP型熱電素子3a及びN型熱電素子3b間を直列に電気的に接続するように設けられている。配線導体2の形成材料としては、銅に限られず、例えば銀、銀−パラジウムなどの材料でもよい。
一対の支持基板1(1a,1b)の対向する一方主面間に、配線導体2によって電気的に接続されるように、熱電素子3(P型熱電素子3a及びN型熱電素子3b)が複数配列されている。熱電素子3(P型熱電素子3a,N型熱電素子3b)は、A型結晶(AはBi及び/又はSb、BはTe及び/又はSe)からなる熱電材料、好ましくはビスマス(Bi)、テルル(Te)系の熱電材料で本体部が形成されている。具体的には、P型熱電素子3aは、例えばBiTe(テルル化ビスマス)とSbTe(テルル化アンチモン)との固溶体からなる熱電材料で形成され、N型熱電素子3bは、例えばBiTe(テルル化ビスマス)とBiSe(セレン化ビスマス)との固溶体からなる熱電材料で形成されている。
ここで、P型熱電素子3aとなる熱電材料は一度溶融させて固化したBiSbおよびTeからなるP型の形成材料を、ブリッジマン法により一方向に凝固させ、例えば直径1〜3mmの断面円形の棒状体としたものである。また、N型熱電素子3bとなる熱電材料は、一度溶融させて固化したBi、TeおよびSeからなるN型の形成材料を、ブリッジマン法により一方向に凝固させ、例えば直径1〜3mmの断面円形の棒状体としたものである。
これらの熱電材料の側面にメッキが付着することを防止するレジストをコーティングした後、ワイヤーソーを用いて例えば0.3〜5.0mmの幅に切断する。ついで、切断面のみに、例えば電解メッキでNi層を形成し、その上にSn層を形成し、溶解液でレジストを剥離することで、熱電素子3(P型熱電素子3a,N型熱電素子3b)を得ることができる。
なお、熱電素子3(P型熱電素子3a,N型熱電素子3b)の形状は、円柱状、四角柱状または多角柱状でも構わないが、使用時の膨張収縮に伴う応力集中を避けるために、円柱状が好ましい。
この熱電素子3が、図2に示すように、例えば0.5〜3mm、熱電素子サイズ(直径)の0.5〜2.0倍の間隔で縦横の並びに複数配列される。そして、熱電素子3(P型熱電素子3a,N型熱電素子3b)は、配線導体2と同様のパターンに塗布されたはんだペーストにより配線導体2と接合され、複数配列された熱電素子3は配線導体2により直列に電気的接続される。
そして、一対の支持基板1のうちの少なくとも一方の支持基板1aの他方主面(外側の主面)に、接合材層4を介して熱交換部材5が取り付けられている。なお、図1および図2では、両方の支持基板1a、1bの他方主面に接合材層4を介して熱交換部材5が取り付けられている。
接合材層4としては、例えばSn−Bi系はんだ、Sn−Sb系はんだ、Sn−Ag−Cu系はんだなどが使用される。
熱交換部材5としては、通常熱伝導率の高い銅、アルミ、鉄などが使用され、1000℃を超える領域での用途(例えば、廃熱炉などに用いる熱電発電用途)では、窒化珪素などのセラミックスも使用される。また、熱交換部材5の形状としては、水、有機溶剤などの液体や、空気、窒素などの気体に熱伝達させるため、単位面積あたりの表面積を多くするように図に示すような基部上に複数のフィンが立設された形状であるのが好ましい。
さらに、図3に示すように、熱交換部材5は、接合材層4に接する複数の底面部51と、複数の底面部51からそれぞれ立設された複数の立設部52と、隣り合う立設部52同士を接続する複数の天面部53とを含み、断面で見て蛇行するように板状体が折り曲げられてなるものであるのが好ましく、いわゆるコルゲートフィンであるのが好ましい。このことにより、熱交換効率を上げることができ、また熱交換部材5の剛性を下げてフレキシブルに動くことができて応力を緩和できる点で好ましい。
そして、接合材層4は他方主面の外周側となる部位に厚みの厚い領域41を有している。接合材層4の厚みが一様であると使用中の変形に伴い発生する応力が、支持基板の周縁部に設けられた配線導体2と支持基板1との界面に集中し、支持基板1から配線導体2および熱電素子3が剥がれるおそれがあるが、このような構成により、半田等の接合材層4のせん断等の塑性変形の自由度を上げ、支持基板1の熱変形の拘束を弱めることによって、配線導体2と支持基板1との間の応力を低くすることができるため、配線導体2および熱電素子3の支持基板1からの剥がれを抑制することができる。したがって、優れた耐久性を有し、冷却性能の低下を抑制した熱電モジュールとすることができる。
なお、接合材層4の厚みとしては、例えば内側の領域の厚みが10〜80μmであるのに対し、厚みの厚い領域41が内側の領域よりも10〜80μm厚くなっているのが効果的である。また、厚みの厚い領域41の幅(端部からの距離)は100〜2000μmであるのが効果的である。また、支持基板1の他方主面の外周側となる部位に厚みの厚い領
域41を有しているとは、支持基板1の全周縁部に厚みの厚い領域41を有している構成であってもよいが、図1(a)および図3(a)の左右方向の両端部に相当する辺に沿った部位に厚みの厚い領域41を有している構成であってもよい。
例えば、図1に示すような基部(板状部)上に複数のフィンが立設された形状の熱交換部材5の場合は、全周縁部に厚みの厚い領域41を有していてもよく、左右方向の両端部に相当する辺に沿った部位のみに厚みの厚い領域41を有していてもよい。また、図3に示すような繰返し折り曲げのフィン形状(コルゲートフィン)からなる熱交換部材5の場合は、折り曲げの繰り返し方向の両端部に相当する辺に沿った部位のみに厚みの厚い領域41を有していてもよい。
また、図4に示すように、支持基板1と熱交換部材5との間の接合材層4は、厚みの厚い領域41から内側に向けて次第に厚みが薄くなっているのが好ましい。言い換えると、接合材層4は支持基板1の端部に向かって徐々に厚みが厚くなっているのが好ましい。このことにより、接合材層4の周縁部における接合面へのせん断等の応力集中を緩和することが出来るため、配線導体2および熱電素子3の支持基板1からの剥がれを抑制することができる。
また、図5に示すように、接合材層4は複数の底面部51に対応するように互いに独立して設けられた複数の領域からなり、厚みの厚い領域41が熱交換部材5の蛇行する方向の端に位置する底面部51に対応して設けられているのが好ましい。このことにより、接合材層4による剛性の増大を避けられるため、配線導体2および熱電素子3の支持基板1からの剥がれを抑制することができる。
また、図6に示すように、厚みの厚い領域41は、蛇行する方向と垂直な方向において複数の領域に分断されているのが好ましい。このことにより、一つの底面部51においても接合材層4が分断されて、さらに接合材層4の剛性を下げることができ、配線導体2および熱電素子3の支持基板1からの剥がれを抑制することができる。
また、図7に示すように、熱交換部材5における複数の天面部53が面一になっているのが好ましい。これにより、図8に示すように、複数の天面部53がケース6で覆われている状態の熱電モジュール(ケース6内に収容させた状態の熱電モジュール)とした場合に、空間の容積に対する接触面積の割合を多くして、より熱交換効率のよい状態とすることができる。
なお、ケース6は、例えば図8に示すように、熱交換部材5の蛇行する方向に垂直な方向の一端および他端が開口した筒状体であり、一端から他端にかけて流体を通過させることができる構造のものである。
ここで、熱交換部材5の終端に位置する立設部52を短くすることによって、これに対応する部位の接合材層4の厚みを厚くするとともに複数の天面部53を面一にすることができる。このことにより、厚みの厚い接合材層4を確保できるため、熱電素子3の支持基板1からの剥がれを抑制することができる。
また、図9に示すように、熱交換部材5の端に位置する立設部52は内側に向けて傾いていてもよい。このことにより、複数の天面部53を面一にすることができるとともに、支持基板の熱応力による曲げ等の変形の自由度を高めるため、熱電素子の支持基板からの剥がれを抑制することができる。
上述の熱電モジュールは、以下のようにして製造することができる。
まず、熱電素子3(P型熱電素子3a及びN型熱電素子3b)と支持基板1とを接合する。
具体的には、支持基板1(1b)上に形成した配線導体2の少なくとも一部にはんだペーストを塗布し、はんだ層を形成する。ここで、塗布方法としては、メタルマスクあるいはスクリーンメッシュを用いたスクリーン印刷法がコスト、量産性の面から好ましい。
ついで、はんだ層が形成された配線導体2の表面に熱電素子3を配列する。熱電素子3はP型熱電素子3aとN型熱電素子3bの2種類の素子を配列することが必要である。接合する方法としては公知の技術であればいずれでも良いが、P型熱電素子3a及びN型熱電素子3bのそれぞれを別々に振動させながら配列穴加工された治具に振り込む振込み式で配列させた後、転写して支持基板1(1b)上に配列する方法が簡便で好ましい。
支持基板1(1b)上に熱電素子3(P型熱電素子3a及びN型熱電素子3b)を配列した後、熱電素子3(P型熱電素子3a及びN型熱電素子3b)の上面に反対側の支持基板1(1a)を設置する。
具体的には、支持基板1bに設けられた配線導体2の上に配列された熱電素子3(P型熱電素子3a及びN型熱電素子3b)の上面に、配線導体2の表面にはんだ層が形成された支持基板1aを公知の技術によりはんだ接合する。はんだ接合の方法としては、リフロー炉あるいはヒーターによる加熱などいずれでも良いが、支持基板1に樹脂を用いる場合、上下面に圧力をかけながら加熱することがはんだと熱電素子3(P型熱電素子3a及びN型熱電素子3b)の密着性を高める上で好ましい。
次に、一対の支持基板1(1a,1b)のうちの少なくとも一方(好ましくは両方)に、熱交換部材5を接合材層4にて取り付ける。使用する熱交換部材5はその用途によって形、材質が異なるが、冷却を主とする空調機器として使用する場合は、銅製のフィン等が高い熱伝導率である点で好ましく、特に空冷で使用する場合、空気と接触する面積が増えるように波状の形で作製されたフィン(例えばコルゲートフィン)が望ましい。また、放熱側の熱交換部材5をより熱交換量が大きいものにすることによって放熱をよくし、冷却特性を向上させることができる。
ここで、熱交換部材5を接合材層4にて支持基板1に取り付けるにあたり、まずはんだペーストを塗布した後、例えば上下から加圧して取り付けるが、このときの加圧圧力を支持基板1の他方主面の外周側となる部位のみ弱くすることで、この部位の接合材層4の厚みを厚くする(厚みの厚い領域41を有している構成とする)ことができる。
特に、接合材層4が厚みの厚い領域41から内側に向けて次第に厚みが薄くなっている構成とするには、熱交換部材5にあらかじめ反りの形状を持たせ、中央部のみ押圧しながら接合することで実現できる。
また、熱交換部材5として、基部上にフィンが立設された形状の場合は例えば押し出し成型により、実現できる。また、接合材層4に接する複数の底面部51と、複数の底面部51からそれぞれ立設された複数の立設部52と、隣り合う立設部52同士を接続する複数の天面部53とを含み、断面で見て蛇行するように板状体が折り曲げられてなるものである構成、例えばコルゲートフィンとするには、薄い銅板をプレス加工し、成形したものを用い、半田接合して実現できる。
また、接合材層4は複数の底面部51に対応するように互いに独立して設けられた複数
の領域からなり、厚みの厚い領域41が熱交換部材5の蛇行する方向の端に位置する底面部51に対応して設けられている構成とするには、接合材層4の形成材料として半田を用い、ディスペンサ等で端の塗布量を多くすることで実現できる。
また、厚みの厚い領域41が蛇行する方向と垂直な方向において複数の領域に分断されている構成とするには、接合材層4の形成材料として半田を用い、スクリーン印刷で分割して半田を塗布することで実現できる。
また、熱交換部材5における複数の天面部53が面一になっている構成とするには、熱交換部材5の端部を中央部よりも短くすることで、実現できる。
また、熱交換部材5の端に位置する立設部が内側に向けて傾いている構成とするには、熱交換部材5と支持基板1とを接合する治具に傾きを付けておくことで実現できる。
また、熱交換部材5における複数の天面部53はケース6で覆われている構成とするには、例えば樹脂製のケース6で熱電モジュールを挟持する構造で実現できる。
最後に、配線導体2に電流を通電するためのリード線(図示せず)をはんだごて、レーザー等で接合して、本発明の熱電モジュールが得られる。
以下、実施例を挙げて本発明についてさらに詳細に説明する。
まず、Bi,Sb,Te、SeからなるP型熱電材料およびN型熱電材料をブリッジマン法により溶融凝固させ、直径1.5mmの断面円形の棒状の材料を作製した。具体的には、P型熱電材料はBiTe(テルル化ビスマス)とSbTe(テルル化アンチモン)との固溶体で作製し、N型熱電材料はBiTe(テルル化ビスマス)とBiSe(セレン化ビスマス)との固溶体で作製した。ここで、表面を粗化させるため、棒状のP型熱電材料及びN型熱電材料の表面を硝酸でエッチング処理を行った。
次に、棒状のP型、N型熱電材料のそれぞれにエポキシ樹脂をディッピングにより塗布して側面に被覆層を形成した。
次に、被覆層が被覆された棒状のP型熱電材料及び棒状のN型熱電材料を高さ(厚さ)1.6mmになるように、ワイヤーソーにて切断し、P型熱電素子及びN型熱電素子を得た。得られたP型熱電素子及びN型熱電素子は、電解メッキで切断面にニッケル層を形成した。
次に、アルミナフィラーを添加したエポキシ樹脂の両面に、厚み105μmの銅板を圧接した両主面銅貼り基板について、一方主面にエッチングを施し所望の配線パターンの配線導体を形成した支持基板(40mm角)を準備した。そして、この配線導体上に、95Sn−5Sbの半田ペーストをスクリーン印刷し、P型熱電素子及びN型熱電素子が電気的に直列になるようにマウンターを使用して各熱電素子を127個ずつ配設した。上記のように配列されたP型熱電素子とN型熱電素子を2枚の支持基板で挟み込むようにし、上下面に圧力をかけながらリフロー炉で加熱し、配線導体と熱電素子とを半田接合した。
次に、メタルマスクを用いて、支持基板の他方主面上にSn−58Biの半田ペーストをスクリーン印刷し、銅製の熱交換部材にて挟み込むように配設した後、上下面に圧力をかけながらリフロー炉で加熱し、支持基板と熱交換部材を半田接合した。このとき、上下面からの圧力を場所により調整し、支持基板の他方主面の外周側となる部位(熱電モジュ
ール周縁部)に位置する接合材層の厚みを厚くした図3(b)に示す構成の熱電モジュールを試料No.1(本発明実施例)とし、全域を一様の圧力で加圧し、接合材層を均一な厚みにした熱電モジュールを試料No.2(比較例)として作製した。なお、試料No.1の接合材層における通常の厚み領域(厚みの薄い領域)の厚みは50μm、厚みの厚い領域の厚みは100μm、厚みの厚い領域の幅(端部からの距離)は500μmとした。また、試料No.2の接合材層の厚みは50μmとした。
次に、それぞれの条件で作製した熱電モジュールの評価として、熱電特性を示す冷却性能をImaxの電流(6A)を印加して、上下の熱交換部材の温度差を測定した後、3分間隔でON、OFFする通電試験を20000サイクル行った。
この通電試験後の支持基板のクラックの発生を確認したところ、試料No.2の熱電モジュールでは支持基板にクラックが生じた熱電モジュールがあったが、試料No.1の熱電モジュールでは支持基板にクラックは全く生じなかった。
この結果より、本発明の実施例となる試料No.1では、20000サイクル後でも冷却性能の低下が生じず、比較例の試料No.2よりも優れた耐久性を発揮することができることがわかる。
1、1a、1b 支持基板
2 配線導体
3 熱電素子
3a P型熱電素子
3b N型熱電素子
4 接合材層
41 厚みの厚い領域
5 熱交換部材
51 底面部
52 立設部
53 天面部

Claims (7)

  1. 互いに対向するように配置された一対の支持基板と、該一対の支持基板の対向する一方主面にそれぞれ設けられた配線導体と、前記一対の支持基板の対向する一方主面間に前記配線導体によって電気的に接続されるように複数配列された熱電素子と、前記一対の支持基板のうちの少なくとも一方の支持基板の他方主面に接合材層を介して取り付けられた熱交換部材とを備え、
    前記接合材層は前記他方主面の外周側となる部位に厚みの厚い領域を有しており、
    前記熱交換部材は、前記接合材層に接する複数の底面部と、該複数の底面部からそれぞれ立設された複数の立設部と、隣り合う立設部同士を接続する複数の天面部とを含み、断面で見て蛇行するように板状体が折り曲げられてなるものであることを特徴とする熱電モジュール。
  2. 前記接合材層は前記厚みの厚い領域から内側に向けて次第に厚みが薄くなっていることを特徴とする請求項1に記載の熱電モジュール。
  3. 前記接合材層は前記複数の底面部に対応するように互いに独立して設けられた複数の領域からなり、前記厚みの厚い領域が前記熱交換部材の蛇行する方向の端に位置する底面部に対応して設けられていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の熱電モジュール。
  4. 前記厚みの厚い領域は、前記蛇行する方向と垂直な方向において複数の領域に分断されていることを特徴とする請求項に記載の熱電モジュール。
  5. 前記熱交換部材における前記複数の天面部が面一になっていることを特徴とする請求項乃至請求項のうちのいずれかに記載の熱電モジュール。
  6. 前記熱交換部材の端に位置する立設部は内側に向けて傾いていることを特徴とする請求項乃至請求項のうちのいずれかに記載の熱電モジュール。
  7. 前記熱交換部材における前記複数の天面部はケースで覆われていることを特徴とする請求項1乃至請求項のうちのいずれかに記載の熱電モジュール。
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