本発明の実施形態を、以下に図面に従って説明する。以下の図を通して、特に断らない限り、同一の符号は同一の対象を指す。本発明の実施形態は、本発明の好適な態様を説明するためのものであり、本発明の範囲をここで示すものに限定する意図はないことを理解されたい。
本発明の実施態様に従う電子装置は、移動対象であるオブジェクトを表示画面上に表示するものであれば特に限定されない。当該電子装置は例えば、例えば、デスクトップ・コンピュータ、ノート・コンピュータ若しくは一体型パソコン、又は、タブレット端末(例えば、アンドロイド(登録商標)端末、Windows(登録商標)タブレット、若しくはiOS端末)、スマートフォン、携帯電話、パーソナル・ディジタル・アシスタント(PDA)、医療機器端末、ゲーム端末、カー・ナビゲーション・システム、ポータブル・ナビゲーション・システム若しくはキヨスク端末でありうる。
本発明の実施態様において、「移動対象であるオブジェクト」とは例えば、カーソル、又は、ユーザが選択可能な移動対象でありうる。
「カーソル」とは例えば、ポインティング・デバイスのカーソルでありうる。「ポインティング・デバイスのカーソル」は例えば、マウス、タッチ・パッド、ポインティング・スティック(トラック・ポイント)、ジョイスティック、トラックボール、タブレットペン又はライトペンのカーソルでありうる。
「ユーザが選択可能な移動対象」とは例えば、アイコンでありうる。「アイコン」は例えば、フォルダ・アイコン、ファイル・アイコン、ショートカット・アイコン、若しくはエイリアス・アイコン、又は、タッチパネル画面上に操作指又は操作ペン下に表示されるアイコン又はカーソルでありうる。
図1A及び図1Bは、本発明の実施態様において使用されうる電子装置を実現するためのハードウェア構成を有する電子装置の一例を示した図である。
図1Aは、上記電子装置のうち、例えばデスクトップ・コンピュータ、ノート・コンピュータ又は一体型パソコンの一例を示した図である。
電子装置(101)は、CPU(102)とメイン・メモリ(103)とを備えており、これらはバス(104)に接続されている。CPU(102)は好ましくは、32ビット又は64ビットのアーキテクチャに基づくものである。当該CPU(102)は例えば、インテル社のCore(商標) iシリーズ、Core(商標) 2シリーズ、Atom(商標)シリーズ、Xeon(登録商標)シリーズ、Pentium(登録商標)シリーズ若しくはCeleron(登録商標)シリーズ、AMD(Advanced Micro Devices)社のAシリーズ、Phenom(商標)シリーズ、Athlon(商標)シリーズ、Turion(商標)シリーズ若しくはSempron(商標)、又は、インターナショナル・ビジネス・マシーンズ・コーポレーションのPower(商標)シリーズでありうる。
バス(104)には、ディスプレイ・コントローラ(105)を介して、ディスプレイ(106)、例えば液晶ディスプレイ(LCD)が接続されうる。また、液晶ディスプレイ(LCD)は例えば、タッチパネル・ディスプレイ又はフローティング・タッチ・ディスプレイであてもよい。ディスプレイ(106)は、電子装置(101)上で動作中のソフトウェア、例えば本発明の実施態様に従う電子装置、及び当該電子装置上で動作中の各電子装置プログラムが稼働することによって表示される上記移動対象であるオブジェクトを、適当なグラフィック・インタフェースで表示するために使用されうる。
バス(104)には任意的に、例えばSATA又はIDEコントローラ(107)を介して、ディスク(108)、例えばハードディスク又はソリッド・ステート・ドライブ(SSD)が接続されうる。
バス(104)には任意的に、例えばSATA又はIDEコントローラ(107)を介して、ドライブ(109)、例えばCD、DVD又はBDドライブが接続されうる。
バス(104)には、周辺装置コントローラ(110)を介して、例えばキーボード・マウス・コントローラ又はUSBバスを介して、任意的に、キーボード(111)及びマウス(112)が接続されうる。
ディスク(108)には、オペレーティング・システム、Windows(登録商標)OS、UNIX(登録商標)、Mac OS(登録商標)、及びJ2EEなどのJava(登録商標)処理環境、Java(登録商標)アプリケーション、Java(登録商標)仮想マシン(VM)、Java(登録商標)実行時(JIT)コンパイラを提供するプログラム、本発明の実施態様に従うアプリケーション・プログラム、及びその他のプログラム、並びにデータが、メイン・メモリ(103)にロード可能なように記憶されうる。
ディスク(108)は、電子装置(101)内に内蔵されていてもよく、当該電子装置(101)がアクセス可能なようにケーブルを介して接続されていてもよく、又は、当該電子装置(101)がアクセス可能なように有線又は無線ネットワークを介して接続されていてもよい。
ドライブ(109)は、必要に応じて、CD−ROM、DVD−ROM又はBDからプログラム、例えばオペレーティング・システム、アプリケーション又は本発明の実施態様に従う電子装置用プログラムをディスク(108)にインストールするために使用されうる。
通信インタフェース(114)は、例えばイーサネット(登録商標)・プロトコルに従う。通信インタフェース(114)は、通信コントローラ(113)を介してバス(104)に接続され、電子装置(101)を通信回線(115)に有線又は無線接続する役割を担い、電子装置(101)のオペレーティング・システムの通信機能のTCP/IP通信プロトコルに対して、ネットワーク・インタフェース層を提供する。なお、通信回線は例えば、無線LAN接続規格に基づく無線LAN環境、IEEE802.11a/b/g/nなどのWiFi無線LAN環境、又は携帯電話網環境(例えば、3G又は4G環境)でありうる。
図1Bは、上記電子装置のうち、例えば、タブレット端末、スマートフォン、携帯電話、パーソナル・ディジタル・アシスタント(PDA)、医療機器端末、ゲーム端末、カー・ナビゲーション・システム、ポータブル・ナビゲーション・システム若しくはキヨスク端末の一例を示した図である。
図1Bに示す電子装置(121)のCPU(122)、メイン・メモリ(123)、バス(124)、ディスプレイ・コントローラ(125)、ディスプレイ(126)、SSD(128)、通信コントローラ(133)、通信インタフェース(134)及び通信回線(135)はそれぞれ、図1Aに示す電子装置(101)のCPU(102)、メイン・メモリ(103)、バス(104)、ディスプレイ・コントローラ(105)、ディスプレイ(106)、SSD(108)、通信コントローラ(113)、通信インタフェース(114)及び通信回線(115)に対応する。
タブレット端末等の場合、CPU(122)は例えば、スマートフォン、携帯電話又はタブレット端末用のCPU、又はアップル社(登録商標)のAシリーズでありうる。
SSD(128)ディスクには例えば、スマートフォン用OS(例えば、アンドロイド(登録商標)OS、Windows(登録商標)PhoneOS若しくはWindows(登録商標)OS、又はiOS)、本発明の実施態様に従うアプリケーション・プログラム、及びその他のプログラム、並びにデータが、メイン・メモリ(123)にロード可能なように記憶されうる。
キーボード実現手段(130)は、アプリの一つとして、ディスプレイ(126)上にソフトウェアキーボードを表示する。
以下に示す図2A〜図2Eは、移動対象であるオブジェクトを移動したり又は選択したりする従来技術の例を示す。
図2Aは、ワイド型の液晶ディスプレイ上で、マウスを使用して、マウス・カーソル(移動対象であるオブジェクトである)の現在位置から遠くに離れているアイコンを選択したい場合の従来技術の例を示す。
ユーザは、アイコン(206)をマウスで選択したいとする。マウス・カーソル(205)の現在位置は、選択したいアイコン(206)から遠くに離れた位置にあるとする。
(A)ユーザは、マウス・カーソル(205)を移動させるために、マウスパッド上でマウスを動かす(1回目操作)。その結果、マウスカーソル(205)が移動する(205−1)。しかし、マウス・カーソル(205)はまだ、選択したいアイコン(206)上に到達していない。
(B)ユーザは、再び、マウスパッド上でマウスを動かす(2回目操作)。その結果、マウスカーソル(205)が移動する(205−2)。しかし、マウス・カーソル(205)はまだ、選択したいアイコン(206)上に到達していない。
(C)ユーザは、再び、マウスパッド上でマウスを動かす(3回目操作)。その結果、マウスカーソル(205)が移動し(205−3)、選択したいアイコン(206)上に到達する。
(D)マウスカーソル(205)が、選択したいアイコン(206)上に到達したことを示す。
以上に説明した通り、図2Aに示す例では、ユーザはマウスパッド上でマウスを3回動かして、アイコン(206)を選択することが可能になる。
図2Bは、4つの液晶ディスプレイからなるマルチディスプレイ上で、マウスを使用して、ファイル・アイコン(移動対象であるオブジェクトである)を現在位置から遠くに離れているゴミ箱アイコンに移動したい場合の従来技術の例を示す。
ユーザは、上記マルチディスプレイ上で、ファイル・アイコン(215)をゴミ箱アイコン(216)に移動したいとする。ファイル・アイコン(215)の現在位置は、ファイル・アイコン(215)を移動させたい場所(216)から遠くに離れた位置にあるとする。
(A)ユーザは、ファイル・アイコン(215)をゴミ箱アイコン(216)に移動するために、ファイル・アイコン(215)をマウスで選択する。ファイル・アイコン(215)上には、マウス・カーソル(217)が表示されている。ユーザは、ファイル・アイコン(215)をマウスでドラッグしてマウスパッド上でマウスを動かす(1回目操作)。その結果、ファイル・アイコン(215)が移動する(217−1)。しかし、ファイル・アイコン(215)はまだ、ファイル・アイコン(215)を移動させたい場所(216)に到達していない。
(B)ユーザは、再び、ファイル・アイコン(215)をマウスでドラッグしながら、マウスパッド上でマウスを動かす(2回目操作)。その結果、ファイル・アイコン(215)が移動する(217−2)。しかし、ファイル・アイコン(215)はまだ、ファイル・アイコン(215)を移動させたい場所(216)に到達していない。
(C)ユーザは、再び、ファイル・アイコン(215)をマウスでドラッグしながら、マウスパッド上でマウスを動かす(3回目操作)。その結果、ファイル・アイコン(215)が移動する(217−3)。しかし、ファイル・アイコン(215)はまだ、ファイル・アイコン(215)を移動させたい場所(216)に到達していない。ユーザは、再び、ファイル・アイコン(215)をマウスでドラッグしながら、マウスパッド上でマウスを動かす(4回目操作)。ファイル・アイコン(215)が移動し(217−4)、ゴミ箱アイコン(216)に到達する。
(D)ファイル・アイコン(215)が、ゴミ箱アイコン(216)中に入ったことを示す。
以上に説明した通り、図2Bに示す例では、ユーザはマウスパッド上でマウスを4回動かして、ファイル・アイコン(215)をゴミ箱アイコン(216)に移動することが可能になる。
図2Cは、タブレット端末の表示装置上で、当該タブレット端末を片手で保持しながら、当該片手の指のみを使用して、当該タブレット端末上のアイコンを当該片手の指が届かない位置に移動したい場合の従来技術の例を示す。
ユーザは、左手(252)に鞄を持っている為に、タブレット端末(231)を右手(251)で保持している。ユーザは、当該右手(251)の指のみを使用して、アイコン(241)を表示画面の上方(242)に移動したいとする。
(A)ユーザは、アイコン(241)を移動させたい場所(242)に移動させるために、アイコン(241)を右手(251)の人差し指又は親指で例えばタップ又はダブルタップする。しかしながら、右手(251)はタブレット端末(231)を保持しているので、当該右手(251)の人差し指又は親指は、アイコン(241)を移動させたい場所(242)に届かない。従って、ユーザは、タブレット端末(231)を保持したまま、アイコン(241)を移動させたい場所(242)に移動できない。
そこで、ユーザは、左手(252)に持つ鞄を一旦置いて、当該左手(252)でタブレット端末(231)を保持し、そして右手(251)でタブレット端末(231)を保持することなしに、右手(251)の人差し指又は親指でアイコン(241)を例えばタップ又はダブルタップし、当該人差し指又は親指を、アイコン(241)を移動させたい場所(242)までドラッグする。
(B)アイコン(241)が、当該アイコン(241)を移動させたい場所(242)に移動されたことを示す。
以上に説明した通り、図2Cに示す例では、ユーザは左手(252)に持つ鞄を一旦置くという動作を経て、アイコン(241)を移動することが可能になる。
図2Dは、3台のタブレット端末の各表示画面を組み合わせてなる一つの表示画面(マルチディスプレイ)上で、一つのタブレット端末を両手で保持しながら、一方の手の指のみを使用して、当該一つのタブレット端末上にあるアイコンを別のタブレット上に移動したい場合の従来技術の例を示す。複数のタブレット端末又はスマートフォン端末上でマルチティスプレイを実現する方法として例えば、「Pinch」がある(例えば、非特許文献2〜4を参照)。
ユーザは、第1のタブレット端末(241−1)、第2のタブレット端末(241−2)、及びスマートフォン(241−3)の各表示画面をマルチディスプレイとして使用している。第1のタブレット端末(241−1)の重量が重い為に、ユーザは第1のタブレット端末(241−1)を両手で保持して操作する必要がある。
ユーザは、第1のタブレット端末(241−1)の表示画面の左下に表示されているアイコン(251)を、第2のタブレット端末(241−2)の右上方(252)に移動したいとする。
(A)ユーザは、アイコン(251)を移動させたい場所(252)に移動させるために、アイコン(251)を左手(261)の人差し指又は親指で例えばタップ又はダブルタップする。しかしながら、左手(261)はタブレット端末(241−1)を保持しているので、当該左手(261)の人差し指又は親指は、アイコン(251)を移動させたい場所(252)に届かない。従って、ユーザは、タブレット端末(241−1)を保持したまま、アイコン(251)を、当該アイコン(251)を移動させたい場所(252)に移動できない(253,254)。
そこで、ユーザは、タブレット端末(241−1)を一旦机上に置いて、右手(262)の人差し指又は親指でアイコン(251)を例えばタップ又はダブルタップし、当該人差し指又は親指を、アイコン(251)を移動させたい場所(252)までドラッグする。
(B)アイコン(251)が、当該アイコン(251)を移動させたい場所(252)に移動されたことを示す。
以上に説明した通り、図2Dに示す例では、ユーザはタブレット端末(241−1)を一旦机上に置くという動作を経て、アイコン(251)を移動することが可能になる。
図2Eは、タブレット端末の表示装置上で、当該タブレット端末を片手で保持しながら、当該片手の指のみを使用して、当該タブレット端末上の当該指が届かない位置にあるアイコンを選択したい場合の従来技術の例を示す。
ユーザは、左手(292)で吊革を握っている為に、タブレット端末(271)を右手(291)で保持している。ユーザは、当該右手(291)の指のみを使用して、左上方にあるアイコン(281)を選択したいとする。
(A)ユーザは、右手(291)でタブレット端末(271)を保持しているので、当該右手(251)の人差し指又は親指は、選択したいアイコン(281)上に届かない。従って、ユーザは、タブレット端末(271)を保持したまま、アイコン(281)を選択できない。
そこで、ユーザは、左手(292)で握っている吊革を一旦離して、当該左手(292)でタブレット端末(271)を保持し、そして右手(291)でタブレット端末(271)を保持することなしに、右手(271)の人差し指又は親指でアイコン(281)を例えばタップ又はダブルタップする。
(B)アイコン(281)が、右手(271)の人差し指又は親指で選択されたことを示す。
以上に説明した通り、図2Eに示す例では、ユーザは左手(292)で握っている吊革を一旦離すという動作を経て、アイコン(281)を選択することが可能になる。
以下に示す図3A〜図3C、図3D〜図3E、図4A〜図4B、図5A〜図5B、図6A〜図6B及び図6D、図7A〜図7B、並びに図8A〜図8Bは、本発明の実施態様に従い、表示画面上に表示された移動対象であるオブジェクトを移動する方法を示す。なお、本実施態様は例示であって、マウスの操作方法又はタブレットの操作方法を本実施態様に記載の態様に限定するものではないことに留意されたい。当業者は、本発明の実施態様に従い、マウスの操作方法又はタブレットの操作方法を適宜変更しうる。
図3A及び図3Bは、本発明の実施態様に従い、ワイド型の液晶ディスプレイ上で、マウスを使用して、マウス・カーソル(移動対象であるオブジェクトである)の現在位置から遠くに離れているアイコンを選択する場合の例を示す。
ユーザは、アイコン(312)をマウスで選択したいとする。マウス・カーソル(311)の現在位置は、選択したいアイコン(312)から遠くに離れた位置にあるとする。
(A)ユーザは、マウスの左ボタンをプレスする(321)。電子装置(101)は、当該マウスのプレスの検出を受信する。
(B)ユーザは、マウスの左ボタンをプレス中である(322)。電子装置(101)は、上記プレスの検出を受信することに応じて、表示画面枠上又はその近傍に、枠(313)を表示する。枠(313)は、表示画面の枠の形状の縮小形又は略縮小形に対応するものであり、例えば長方形である。表示画面の枠の形状の縮小形又は略縮小形に対応するとは、表示画面の外周に対応付けられた形でありうる。なお、当該枠は、表示画面の枠の形状に対応するものでなくともよく、任意の形の枠、例えば円状(下記図6Aを参照)、略円状、楕円状、又は略楕円状の枠であってもよい。
また、電子装置(101)は、上記プレスの検出を受信することに応じて、上記プレスの検出を受信した際のマウス・カーソル(311)の位置を原点として、小円(314)を表示する。当該小円(314)は、マウスの移動が少しで済むような大きさであればよく、例えばマウスパッド上で1回の移動で当該円の周上を通過できるような大きさであればよい。
電子装置(101)は、枠(313)を表示画面枠上又はその近傍に表示した後に、当該枠(313)を表示画面の内側に向けて自動的に移動する(313−a,−b,−c,及び−d)。電子装置(101)は、上記枠(313)を、上記プレスの検出を受信した際のマウス・カーソルの位置を原点とし、当該原点に収束するように当該枠(313)を移動する。電子装置(101)は、枠(313)が内側に移動するほど当該枠(313)の移動を例えば加速的に速くなるようにしうる。または、電子装置(101)は、ユーザによる例えばマウス又はキーボード操作によって、当該枠(313)の移動を速くしたり、遅くしたり、又は停止するようにしうる。上記枠(313)を内側に向けて移動することにより、当該枠(313)は徐々に縮小表示されていく。代替的には、ユーザは、マウスのホイールボタンを前後にスライドさせることによって、表示画面枠上又はその近傍に表示された枠(313)が選択したいアイコン(312)上に重畳して表示されるように、当該枠(313)を手動的に移動する。ユーザは、例えば、上記ホイールボタンを後ろにスライドさせることによって枠(313)を縮小移動させ、一方、当該ホイールボタンを前にスライドさせることによって枠(313)を拡張移動させることが可能である。電子装置(101)は、ユーザのマウス操作に応答して、上記枠(313)を縮小表示しながら又は拡張表示しながら移動しうる。
(C)ユーザは、選択したいアイコン(312)上に枠(313)があること(すなわち、上記枠(313)が選択したいアイコン(312)と重畳して表示されていること)(313−1)に応じて、マウスの左ボタンをリリースする(323)。なお、電子装置(101)が枠(313)を自動的に内側に向けて移動している場合において、当該枠(313)が選択したいアイコン(312)上を通り過ぎて縮小された場合には、ユーザは、マウスの左ボタンをプレスしながら、マウスのホイールボタンを前にスライドさせることによって枠(313)を選択したいアイコン(312)上に拡張表示して移動することが可能である。
(D)ユーザは、マウス・カーソルの移動先を決定する為に、マウスの左ボタンを再びプレスし、そしてマウスの左ボタンをプレスしながら、マウスを上記小円(314)内で移動する。電子装置(101)は、マウスの左ボタンがプレス中であり且つマウス・カーソルが上記小円(314)内で移動すること(324)に応じて、上記原点を端点として、当該端点とマウス・カーソルの移動先の現在位置とを結ぶ半直線(315−1)を求める。電子装置(101)は、当該半直線(315−1)を表示装置上に表示するようにしてもよい。また、電子装置(101)は、当該半直線(315−1)と上記枠(313−1)との交点(316−1)を求める。電子装置(101)は、当該交点(316−1)を特定する為の記述を表示装置上に表示するようにしてもよい。当該記述は例えば、電子装置(101)が交点(316−1)を移動先候補としてユーザが認識しやすいような表示、例えば交点を示すアイコンでありうる。但し、電子装置(101)は、上記半直線(315−1)を表示装置上に表示している場合には、上記交点(316−1)を特定する記述を上記表示装置上に表示する必要は必ずしもない。なぜならば、上記半直線(315−1)と上記枠(313−1)とが交差する点が、交点(316−1)であるからである。
(E)ユーザは、選択したいアイコン(312)上に上記交点(316−1)がないことから、再び、マウスの左ボタンをプレスしながら、マウスを上記小円(314)内で移動する。電子装置(101)は、マウスの左ボタンがプレス中であり且つマウス・カーソルが上記小円(314)内で移動すること(325)に応じて、上記原点を端点として、当該端点とマウス・カーソルの移動先の現在位置とを結ぶ半直線(315−2)を表示する。また、電子装置(101)は、当該半直線(315−2)と上記枠(313−1)との交点(316−2)を求める。また、電子装置(101)は、交点(316−2)を移動先候補としてユーザが認識しやすいような表示を表示してもよい。
(F)ユーザは、選択したいアイコン(312)上に上記交点(316−2)がないことから、再び、マウスの左ボタンをプレスしながら、マウスを上記小円(314)内で移動する。電子装置(101)は、マウスの左ボタンがプレス中であり且つマウス・カーソルが上記小円(314)内で移動すること(326)に応じて、上記原点を端点として、当該端点とマウス・カーソルの移動先の現在位置とを結ぶ半直線(315−3)を表示する。また、電子装置(101)は、当該半直線(315−3)と上記枠(313−1)との交点(316−3)を求める。また、電子装置(101)は、交点(316−3)を移動先候補としてユーザが認識しやすいような表示を表示してもよい。
(G)ユーザは、選択したいアイコン(312)上に上記交点(316−3)があること(すなわち、上記交点(316−3)が選択したいアイコン(312)と重畳して表示されていること)から、マウスを上記半直線(315−3)に沿って移動し、上記小円(314)の枠(すなわち、円周)上を通過するようにマウスの左ボタンをプレスしなから移動する(327)。電子装置(101)は、マウスの移動に応じて、マウス・カーソル(311)が上記円周上を通過したことを検出する。
電子装置(101)は、上記マウス・カーソル(311)が上記円周上を通過したことを検出することに応じて、マウス・カーソル(311)を上記交点(316−3)に又はマウス・カーソル(311)が上記円周上を通過した際の半直線と枠(313−1)との交点にジャンプするように移動させる。代替的には、電子装置(101)は、上記マウス・カーソルが上記円周上を通過したことを検出することに応じて、マウス・カーソル(311)を上記交点(316−3)に徐々に又は加速度的に移動するように(例えば、マウス・カーソル(311)の軌跡を残しながら)又はマウス・カーソル(311)が上記円周上を通過した際の半直線と枠(313−1)との交点に徐々に又は加速度的に移動するように(例えば、マウス・カーソル(311)の軌跡を残しながら)表示して移動させる。
(H)電子装置(101)は、アイコン(312)上にマウス・カーソル(311)を表示する。また、電子装置(101)は、小円(314)、枠(313−1)、及び半直線(315−3)を表示画面上から消去する。
ユーザは、マウス・カーソル(311)が上記交点(316−3)又はマウス・カーソル(311)が上記円周上を通過した際の半直線と枠(313−1)との交点に移動したことに応答して、マウスの左ボタンをリリースする(328)。
以上に説明した通り、図3A及び図3Bに示す実施態様では、ユーザは、マウス・カーソルの現在位置から遠くに離れているアイコンを精度良く乃至は効率良く選択することが可能になる。
図3Cは、図3Aに示す枠(313)の異なる実施態様を示す。
(B−1)電子装置(101)は、マウスの左ボタンのプレスの検出を受信することに応じて、上記プレスの検出を受信した際のマウス・カーソル(311)の位置を原点として、楕円(314−1)を表示する。当該楕円(314−1)は、マウスの移動が少しで済むような大きさであればよく、例えばマウスパッド上で1回の移動で当該楕円の周上を通過できるような大きさであればよい。
(B−2)電子装置(101)は、マウスの左ボタンのプレスの検出を受信することに応じて、上記プレスの検出を受信した際のマウス・カーソル(311)の位置を原点として、長方形(314−2)を表示する。当該長方形(314−2)は、表示画面の枠の長方形に対応していなくともよい。当該長方形(314−2)は、マウスの移動が少しで済むような大きさであればよく、例えばマウスパッド上で1回の移動で当該長方形の周上を通過できるような大きさであればよい。
(B−3)電子装置(101)は、マウスの左ボタンのプレスの検出を受信することに応じて、長方形(314−3)を表示する。当該長方形(314−3)は、枠(313)の長方形に対応しており(すなわち、縮小表示である)、且つ、当該長方形(314−3)内でのマウス・カーソル(311)の現在位置(原点)は、枠(313)内でのマウス・カーソル(311)の現在位置に対応する。代替的には、当該長方形(314−3)は、表示画面の長方形に対応しており(すなわち、縮小表示である)、且つ、当該長方形(314−3)内でのマウス・カーソル(311)の現在位置(原点)は、表示画面内でのマウス・カーソル(311)の現在位置に対応する。当該長方形(314−3)は、マウスの移動が少しで済むような大きさであればよく、例えばマウスパッド上で1回の移動で当該長方形の周上を通過できるような大きさであればよい。
図3D及び図3Eは、本発明の実施態様に従い、ワイド型の液晶ディスプレイ上で、マウスを使用して、マウス・カーソル(移動対象であるオブジェクトである)の現在位置から遠くに離れているアイコンを選択する場合の例を示す。
ユーザは、アイコン(352)をマウスで選択したいとする。マウス・カーソル(351)の現在位置は、選択したいアイコン(352)から遠くに離れた位置にあるとする。
(A)ユーザは、マウスの左ボタンをプレスする(361)。電子装置(101)は、当該マウスのプレスの検出を受信する。
(B)ユーザは、マウスの左ボタンをプレス中である(362)。電子装置(101)は、上記プレスの検出を受信することに応じて、表示画面枠上又はその近傍に、枠(353)を表示する。枠(353)は、表示画面の枠の形状の縮小形又は略縮小形に対応するものであり、例えば長方形である。なお、当該枠は、表示画面の枠の形状に対応するものでなくともよく、任意の形の枠、例えば円状(下記図6Aを参照)、略円状、楕円状、又は略楕円状であってもよい。
電子装置(101)は、枠(353)を表示画面枠上又はその近傍に表示した後に、当該枠(353)を表示画面の内側に向けて自動的に移動する(353−a,−b,−c,及び−d)。電子装置(101)は、上記枠(353)を、上記プレスの検出を受信した際のマウス・カーソルの位置を原点とし、当該原点に収束するように当該枠(353)を移動する。電子装置(101)は、枠(353)が内側に移動するほど当該枠(353)の移動を例えば加速的に速くなるようにしうる。または、電子装置(101)は、ユーザによる例えばマウス又はキーボード操作によって、当該枠(353)の移動を速くしたり、遅くしたり、又は停止するようにしうる。上記枠(353)を内側に向けて移動することにより、当該枠(353)は徐々に縮小表示されていく。代替的には、ユーザは、マウスのホイールボタンを前後にスライドさせることによって、表示画面枠上又はその近傍に表示された枠(353)が選択したいアイコン(352)上に重畳して表示されるように、当該枠(353)を手動的に移動する。ユーザは、例えば、上記ホイールボタンを後ろにスライドさせることによって枠(353)を縮小移動させ、一方、当該ホイールボタンを前にスライドさせることによって枠(353)を拡張移動させることが可能である。電子装置(101)は、ユーザのマウス操作に応答して、上記枠(353)を縮小表示しながら又は拡張表示しながら移動しうる。
(C)ユーザは、選択したいアイコン(352)上に枠(353)があること(すなわち、上記枠(353)が選択したいアイコン(352)と重畳して表示されていること)(353−1)に応じて、マウスの左ボタンをリリースする(363)。なお、電子装置(101)が枠(353)を自動的に内側に向けて移動している場合において、当該枠(353)が選択したいアイコン(352)上を通り過ぎて縮小された場合には、ユーザは、マウスの左ボタンをプレスしながら、マウスのホイールボタンを前にスライドさせることによって枠(353)を選択したいアイコン(352)上に拡張表示して移動することが可能である。
(D)ユーザは、マウス・カーソルの移動先を決定する為に、マウスの左ボタンを再びプレスし、そしてマウスの左ボタンをプレスしながら、マウスを上記原点の近傍で移動する。当該近傍は、マウスの移動が少しで済むような距離であればよく、例えばマウスパッド上で1回の移動で当該近傍を移動できるような距離でありうる。例えば、当該近傍は、上記図3Aで示した小円(314)の範囲に対応するようにしてもよい。電子装置(101)は、マウスの左ボタンがプレス中であり且つマウス・カーソルが上記近傍で移動することに応じて、上記原点を端点として、当該端点とマウス・カーソルの移動先の現在位置とを結ぶ半直線(355−1)を求める。電子装置(101)は、当該半直線(355−1)を表示装置上に表示するようにしてもよい。また、電子装置(101)は、当該半直線(355−1)と上記枠(353−1)との交点(356−1)を求める。電子装置(101)は、当該交点(356−1)を特定する為の記述を表示装置上に表示するようにしてもよい。当該記述は例えば、電子装置(101)が交点(356−1)を移動先候補としてユーザが認識しやすいような表示、例えば交点を示すアイコンでありうる。但し、電子装置(101)は、上記半直線(355−1)を表示装置上に表示している場合には、上記交点(356−1)を特定する記述を上記表示装置上に表示する必要は必ずしもない。なぜならば、上記半直線(355−1)と上記枠(353−1)とが交差する点が、交点(356−1)であるからである。
(E)ユーザは、選択したいアイコン(352)上に上記交点(356−1)がないことから、再び、マウスの左ボタンをプレスしながら、マウスを上記近傍で移動する。電子装置(101)は、マウスの左ボタンがプレス中であり且つマウス・カーソルが上記近傍で移動すること(365)に応じて、上記原点を端点として、当該端点とマウス・カーソルの移動先の現在位置とを結ぶ半直線(355−2)を表示する。また、電子装置(101)は、当該半直線(355−2)と上記枠(353−1)との交点(356−2)を求める。また、電子装置(101)は、交点(356−2)を移動先候補としてユーザが認識しやすいような表示を表示してもよい。
(F)ユーザは、選択したいアイコン(352)上に上記交点(356−2)がないことから、再び、マウスの左ボタンをプレスしながら、マウスを上記近傍で移動する。電子装置(101)は、マウスの左ボタンがプレス中であり且つマウス・カーソルが上記近傍で移動すること(366)に応じて、上記原点を端点として、当該端点とマウス・カーソルの移動先の現在位置とを結ぶ半直線(355−3)を表示する。また、電子装置(101)は、当該半直線(355−3)と上記枠(353−1)との交点(356−3)を求める。また、電子装置(101)は、交点(356−3)を移動先候補としてユーザが認識しやすいような表示を表示してもよい。
(G)ユーザは、選択したいアイコン(352)上に上記交点(356−3)があること(すなわち、上記交点(356−3)が選択したいアイコン(352)と重畳して表示されていること)から、マウスを上記半直線(355−3)に沿って加速度的に移動する(367)。電子装置(101)は、マウスが加速度的に一定距離、例えば一定ピクセル分移動したことを検出しうる。
電子装置(101)は、マウス・カーソル(351)が上記加速度的に一定距離分移動したことを検出することに応じて、当該マウス・カーソル(351)を上記交点(356−3)にジャンプするように移動させる。例えば、電子装置(101)は、マウス・カーソル(351)が上記加速度的に一定距離分移動したことを検出することに応じて、マウス・カーソル(351)を上記交点(356−3)に徐々に又は加速度的に移動するように(例えば、マウス・カーソル(351)の軌跡を残しながら)表示して移動させる。
代替的には、電子装置(101)は、マウスが所定の加速度以上で移動したことを検出しうる。
電子装置(101)は、マウスが上記所定の加速度以上で移動したことを検出することに応じて、当該マウス・カーソル(351)を上記交点(356−3)にジャンプするように移動させる。
代替的には、ユーザは、選択したいアイコン(352)上に上記交点(356−3)があること(すなわち、上記交点(356−3)が選択したいアイコン(352)と重畳して表示されていること)から、マウスの特定の操作(例えば、特定のボタンのプレス)又はキーボードの特定の操作(例えば、特定のファンクション・キーのプレス)を行う。電子装置(101)は、上記ユーザによる上記特定の操作を検出しうる。
電子装置(101)は、上記特定の操作を検出することに応じて、当該マウス・カーソル(351)を上記交点(356−3)にジャンプするように移動させる。
電子装置(101)は、マウス・カーソル(351)が上記加速度的に一定距離分移動したことを検出することに応じて又は上記ユーザによる特定の操作を検出することに応じて、当該マウス・カーソル(351)を上記交点(356−3)にジャンプするように移動させる。例えば、電子装置(101)は、マウス・カーソル(351)が上記加速度的に一定距離分移動したことを検出することに応じて又は上記ユーザによる特定の操作を検出することに応じて、マウス・カーソル(351)を上記交点(356−3)に徐々に又は加速度的に移動するように(例えば、マウス・カーソル(351)の軌跡を残しながら)表示して移動させる。
(H)電子装置(101)は、アイコン(352)上にマウス・カーソル(351)を表示する。また、電子装置(101)は、枠(353−1)、及び半直線(355−3)を表示画面上から消去する。
ユーザは、マウス・カーソル(351)が上記交点(356−3)に移動したことに応答して、マウスの左ボタンをリリースする(368)。
以上に説明した通り、図3D及び図3Eに示す実施態様では、ユーザは、マウス・カーソルの現在位置から遠くに離れているアイコンを精度良く乃至は効率良く選択することが可能になる。
図4A及び図4Bは、本発明の実施態様に従い、4つの液晶ディスプレイからなるマルチディスプレイ上で、マウス・カーソルが現在位置から遠くに有る場合に、マウスを使用して、当該マウス・カーソル下のアイコン(移動対象であるオブジェクトである)を上記マウス・カーソルから離れた位置にあるゴミ箱に移動する場合の例を示す。
ユーザは、上記マルチディスプレイ上で、ファイル・アイコン(411)をゴミ箱アイコン(412)に移動したいとする。ファイル・アイコン(411)の現在位置は、ゴミ箱アイコン(412)から遠くに離れた位置にあるとする。
(A)ユーザは、マウスの左ボタンをプレスする(421)。電子装置(101)は、当該マウスのプレスの検出を受信する。
(B)ユーザは、マウスの左ボタンをプレス中である(422)。電子装置(101)は、上記プレスの検出を受信することに応じて、表示画面枠上又はその近傍に、枠(413)を表示する。枠(413)は、表示画面の枠の形状の縮小形又は略縮小形に対応するものであり、例えば長方形である。なお、当該枠は、表示画面の枠の形状に対応するものでなくともよく、任意の形の枠、例えば円状(下記図6Aを参照)、略円状、楕円状、又は略楕円状であってもよい。
また、電子装置(101)は、上記プレスの検出を受信することに応じて、上記プレスの検出を受信した際のマウス・カーソル(417)の位置を原点として、楕円(414)(横長の楕円)を表示する。当該楕円(414)は、マウスの移動が少しで済むような大きさであればよく、例えばマウスパッド上で1回の移動で当該円の周上を通過できるような大きさであればよい。
電子装置(101)は、枠(413)を表示画面枠上又はその近傍に表示した後に、当該枠(413)を表示画面の内側に向けて自動的に移動する(413−a,−b,−c,及び−d)。電子装置(101)は、上記枠(413)を、上記プレスの検出を受信した際のマウス・カーソルの位置を原点とし、当該原点に収束するように当該枠(413)を移動する。電子装置(101)は、枠(413)が内側に移動するほど当該枠(413)の移動を例えば加速的に速くなるようにしうる。または、電子装置(101)は、ユーザによる例えばマウス又はキーボード操作によって、当該枠(413)の移動を速くしたり、遅くしたり、又は停止するようにしうる。上記枠(413)を内側に向けて移動することにより、当該枠(413)は徐々に縮小表示されていく。代替的には、ユーザは、マウスのホイールボタンを前後にスライドさせることによって、表示画面枠上又はその近傍に表示された枠(413)が、ファイル・アイコン(411)を移動させたい場所であるゴミ箱アイコン(412)に重畳して表示されるように、当該枠(413)を手動的に移動する。ユーザは、例えば、上記ホイールボタンを後ろにスライドさせることによって枠(413)を縮小移動させ、一方、当該ホイールボタンを前にスライドさせることによって枠(413)を拡張移動させることが可能である。電子装置(101)は、ユーザのマウス操作に応答して、上記枠(413)を縮小表示しながら又は拡張表示しながら移動しうる。
(C)ユーザは、ファイル・アイコン(411)を移動させたい場所であるゴミ箱アイコン(412)上に枠(413)が重畳して表示されること(413−1)に応じて、マウスの左ボタンをリリースする(423)。なお、電子装置(101)が枠(413)を自動的に内側に向けて移動している場合において、ファイル・アイコン(411)を移動させたい場所であるゴミ箱アイコン(412)上を上記枠(413)が通り過ぎて縮小された場合には、ユーザは、マウスの左ボタンをプレスしながら、マウスのホイールボタンを前にスライドさせることによって枠(413)を、ファイル・アイコン(411)を移動させたい場所であるゴミ箱アイコン(412)上に拡張表示して移動することが可能である。
(D)ユーザは、ファイル・アイコン(411)の移動先を決定する為に、マウスの左ボタンを再びプレスし、そしてマウスの左ボタンをプレスしながら、マウスを上記楕円(414)内で移動する。電子装置(101)は、マウスの左ボタンがプレス中であり且つマウス・カーソルが上記楕円(414)内で移動すること(424)に応じて、上記原点を端点として、当該端点とマウス・カーソルの移動先の現在位置とを結ぶ半直線(415−1)を求める。電子装置(101)は、当該半直線(415−1)を表示装置上に表示するようにしてもよい。また、電子装置(101)は、当該半直線(415−1)と上記枠(413−1)との交点(416−1)を求める。電子装置(101)は、当該交点(416−1)を特定する為の記述を表示装置上に表示するようにしてもよい。当該記述は例えば、電子装置(101)が交点(416−1)を移動先候補としてユーザが認識しやすいような表示、例えば交点を示すアイコンでありうる。但し、電子装置(101)は、上記半直線(415−1)を表示装置上に表示している場合には、上記交点(416−1)を特定する記述を上記表示装置上に表示する必要は必ずしもない。なぜならば、上記半直線(415−1)と上記枠(413−1)とが交差する点が、交点(416−1)であるからである。
(E)ユーザは、ファイル・アイコン(411)を移動させたい場所であるゴミ箱アイコン(412)上に上記交点(416−1)がないことから、再び、マウスの左ボタンをプレスしながら、マウスを上記楕円(414)内で移動する。電子装置(101)は、マウスの左ボタンがプレス中であり且つマウス・カーソルが上記楕円(414)内で移動すること(325)に応じて、上記原点を端点として、当該端点とマウス・カーソルの移動先の現在位置とを結ぶ半直線(415−2)を表示する。また、電子装置(101)は、当該半直線(415−2)と上記枠(413−1)との交点(416−2)を求める。また、電子装置(101)は、交点(416−2)を移動先候補としてユーザが認識しやすいような表示を表示してもよい。
(F)ユーザは、ファイル・アイコン(411)を移動させたい場所であるゴミ箱アイコン(412)上に上記交点(416−2)がないことから、再び、マウスの左ボタンをプレスしながら、マウスを上記楕円(414)内で移動する。電子装置(101)は、マウスの左ボタンがプレス中であり且つマウス・カーソルが上記楕円(414)内で移動すること(426)に応じて、上記原点を端点として、当該端点とマウス・カーソルの移動先の現在位置とを結ぶ半直線(415−3)を表示する。また、電子装置(101)は、当該半直線(415−3)と上記枠(413−1)との交点(416−3)を求める。また、電子装置(101)は、交点(416−3)を移動先候補としてユーザが認識しやすいような表示を表示してもよい。
(G)ユーザは、ファイル・アイコン(411)を移動させたい場所であるゴミ箱アイコン(412)上に上記交点(416−3)があること(すなわち、上記交点(416−3)がファイル・アイコン(411)を移動させたい場所であるゴミ箱アイコン(412)と重畳して表示されていること)から、マウスを上記半直線(415−3)に沿って移動し、上記楕円(414)の枠(すなわち、楕円の外周)上を通過するようにマウスの左ボタンをプレスしなから移動する(427)。電子装置(101)は、マウスの移動に応じて、マウス・カーソル(417)が上記楕円の外周上を通過したことを検出する。
電子装置(101)は、上記マウス・カーソル(417)が上記楕円の外周上を通過したことを検出することに応じて、マウス・カーソル(417)を上記交点(416−3)又はマウス・カーソル(417)が上記楕円の外周上を通過した際の半直線と枠(413−1)との交点にジャンプするように移動させる。代替的には、電子装置(101)は、上記マウス・カーソルが上記楕円の外周上を通過したことを検出することに応じて、マウス・カーソル(417)を上記交点(416−3)に徐々に又は加速度的に移動するように(例えば、マウス・カーソル(417)の軌跡を残しながら)又はマウス・カーソル(417)が上記楕円の外周上を通過した際の半直線と枠(413−1)との交点に徐々に又は加速度的に移動するように(例えば、マウス・カーソル(417)の軌跡を残しながら)表示して移動させる。
(H)電子装置(101)は、ゴミ箱アイコン(412)内にファイル・アイコン(411)を入れる(表示画面上でファイル・アイコン(411)は実際には見えない)。また、ファイル・アイコン(411)上にはマウス・カーソル(417)が重畳して表示されているので、電子装置(101)は、マウス・カーソル(417)をゴミ箱アイコン(412)上に移動する。また、電子装置(101)は、楕円(414)、枠(413−1)、及び半直線(415−3)を表示画面上から消去する。
ユーザは、ファイル・アイコン(411)がゴミ箱アイコン(412)内に移動したことに応答して、すなわちファイル・アイコン(411)が上記交点(416−3)又はファイル・アイコン(411)が上記円周上を通過した際の半直線と枠(413−1)との交点に移動したことに応答して、マウスの左ボタンをリリースする(428)。
以上に説明した通り、図4A及び図4Bに示す実施態様では、ユーザは、ファイル・アイコンを、当該ファイル・アイコンの現在位置から遠くに離れているゴミ箱アイコンに精度良く乃至は効率良く移動することが可能になる。
図5A及び図5Bは、本発明の実施態様に従い、タブレット端末(電子装置(121)に対応する、以下、電子装置(121)ともいう)の表示装置上で、当該タブレット端末を片手で保持しながら、当該片手の指のみを使用して、当該タブレット端末上のアイコン(移動対象であるオブジェクトである)を当該片手の指が届かない位置に移動する場合の例を示す。
ユーザは、左手(522)を怪我している為に、タブレット端末(501)を右手(521)で保持している。ユーザは、当該右手(521)の指のみを使用して、アイコン(511)を表示画面の中央上方(512)に移動したいとする。
(A)ユーザは、アイコン(511)を移動させたい場所(512)に移動させるために、当該アイコン(511)を右手(521)の人差し指又は親指で例えばタップ又はダブルタップする。
(B)ユーザは、さらに、アイコン(511)上でホールド(長押し)する。電子装置(121)は、上記ホールドの検出を受信する。
(C)電子装置(121)は、上記ホールドの検出を受信することに応じて、表示画面枠上又はその近傍に、枠(513)を表示する。枠(513)は、表示画面の枠の形状の縮小形又は略縮小形に対応するものであり、例えば長方形である。なお、当該枠は、表示画面の枠の形状に対応するものでなくともよく、任意の形の枠、例えば円状(下記図6Aを参照)、略円状、楕円状、又は略楕円状であってもよい。
電子装置(121)は、枠(513)を表示画面枠上又はその近傍に表示した後に、当該枠(513)を表示画面の内側に向けて自動的に移動する(513−a,−b,−c,及び−d)。電子装置(121)は、上記枠(513)を、上記ホールドの検出を受信した際の人差し指又は親指の位置を原点とし、当該原点に収束するように当該枠(513)を移動する。電子装置(121)は、枠(513)が内側に移動するほど当該枠(513)の移動を例えば加速的に速くなるようにしうる。または、電子装置(121)は、ユーザによる例えばマウス又はキーボード操作によって、当該枠(513)の移動を速くしたり、遅くしたり、又は停止するようにしうる。上記枠(513)を内側に向けて移動することにより、当該枠(513)は徐々に縮小表示されていく。代替的には、ユーザは、ホールドの強度(すなわち、人差し指又は親指による表示画面を押す強度)を変更させることによって、表示画面枠上又はその近傍に表示された枠(513)が移動させたいアイコン(511)上に重畳して表示されるように、当該枠(513)を手動的に移動する。ユーザは、例えば、上記ホールドを強くすることによって枠(513)を縮小移動させ、一方、上記ホールドを弱くすることによって枠(513)を拡張移動させることが可能である。電子装置(121)は、上記ホールドの強度に応答して、上記枠(513)を縮小表示しながら又は拡張表示しながら移動しうる。
(D)ユーザは、アイコン(511)を移動させたい場所(512)上に枠(513)が表示されること(513−1)に応じて、人差し指又は親指を表示画面からリリースする。なお、電子装置(121)が枠(513)を自動的に内側に向けて移動している場合において、アイコン(511)を移動させたい場所(512)上を当該枠(513)が通り過ぎて縮小された場合には、ユーザは、上記ホールドを弱くすることによって枠(513)を、上記アイコン(511)を移動させたい場所(512)上に拡張表示して移動することが可能である。
(E)電子装置(121)は、上記リリースの検出を受信することに応じて、上記原点を端点として、当該端点と例えば当該端点から最も遠くにある枠(513−1)上の点とを結ぶ半直線(515−1)を求める。電子装置(121)は、当該半直線(515−1)を表示装置上に表示するようにしてもよい。また、電子装置(121)は、当該半直線(515−1)と上記枠(513−1)との上記交点(516−1)を求める。電子装置(121)は、当該交点(516−1)を特定する為の記述を表示装置上に表示するようにしてもよい。当該記述は例えば、電子装置(121)が交点(516−1)を移動先候補としてユーザが認識しやすいような表示、例えば交点を示すアイコンでありうる。但し、電子装置(121)は、上記半直線(515−1)を表示装置上に表示している場合には、上記交点(516−1)を特定する記述を上記表示装置上に表示する必要は必ずしもない。なぜならば、上記半直線(515−1)と上記枠(513−1)とが交差する点が、交点(516−1)であるからである。
(F)ユーザは、アイコン(511)を移動させたい場所(512)上に上記交点(516−1)がないことから、再び、アイコン(511)を人差し指又は親指で例えばタップ又はダブルタップし、ホールドしながら、アイコン(511)上を移動する。電子装置(121)は、アイコン(511)上をホールド中であり且つ移動すること(506)に応じて、上記原点を端点として、当該端点と人差し指又は親指の移動先の現在位置とを結ぶ半直線(515−2)を表示する。また、電子装置(121)は、当該半直線(515−2)と上記枠(513−1)との交点(516−2)を求める。また、電子装置(121)は、交点(516−2)を移動先候補としてユーザが認識しやすいような表示を表示してもよい。
(G)ユーザは、アイコン(511)を移動させたい場所(512)上に上記交点(516−2)があることから、人差し指又は親指をアイコン(511)上からリリースする。代替的には、ユーザは、アイコン(511)を移動させたい場所(512)上に上記交点(516−2)があることから、人差し指又は親指をアイコン(511)の外にホールドしながら移動する。
電子装置(121)は、上記リリースの検出に応じて、アイコン(511)を上記交点(516−3)にジャンプするように移動させる。代替的には、電子装置(121)は、上記リリースの検出に応じて、アイコン(511)を現在位置から上記交点(516−3)に移動するように表示して移動させる。
(H)電子装置(121)は、アイコン(511)を上記交点(516−3)に表示する。また、電子装置(121)は、枠(513−1)、及び半直線(515−3)を表示画面上から消去する。
以上に説明した通り、図5A及び図5Bに示す実施態様では、ユーザは、人差し指又は親指が届かない位置へアイコンを精度良く乃至は効率良く移動することが可能になる。
図6A〜図6Bは、本発明の実施態様に従い、3台のタブレット端末(電子装置(121)に対応する、以下、電子装置(121)ともいう)の各表示画面を組み合わせてなる一つの表示画面(マルチディスプレイ)上で、一つのタブレット端末を両手で保持しながら、一方の手の指のみを使用して、当該一つのタブレット端末上にあるアイコンを別のタブレット上に移動する場合の例を示す。
ユーザは、第1のタブレット端末(601−1)、第2のタブレット端末(601−2)、及びスマートフォン(601−3)の各表示画面をマルチディスプレイとして使用している。複数の機器の各表示画面をマルチディスプレイとして使用する技術は当業者に知られているので、本明細書ではその説明を省略する。第1のタブレット端末(601−1)の重量が重い為に、ユーザは第1のタブレット端末(601−1)を両手で保持して操作する必要がある。
ユーザは、第1のタブレット端末(601−1)の表示画面の左下に表示されているアイコン(611)を、第2のタブレット端末(601−2)の右上方(612)に移動したいとする。しかしながら、左手(621)は右手(622)とともに、タブレット端末(601−1)を保持しているので、当該左手(621)の人差し指又は親指は、アイコン(611)を移動させたい場所(612)に届かない。
(A)ユーザは、アイコン(611)を移動させたい場所(612)に移動させるために、アイコン(611)を左手(621)の人差し指又は親指で例えばタップ又はダブルタップする。
(B)ユーザは、さらに、アイコン(611)上でホールド(長押し)する。電子装置(121)は、上記ホールドの検出を受信する。
(C)電子装置(121)は、上記ホールドの検出を受信することに応じて、上記ホールドの検出を受信した際の人差し指又は親指の位置を原点とし、第1のタブレット端末(601−1)、第2のタブレット端末(601−2)、及びスマートフォン(601−3)の各表示画面のうち、上記原点から最も遠い位置に円周がくるように(すなわち、第1のタブレット端末(601−1)、第2のタブレット端末(601−2)、及びスマートフォン(601−3)の各表示画面の各頂点のうち、少なくとも1つの頂点を含むように)、円(枠である)(613)を表示する。なお、当該枠は、円でなく、略円、楕円、又は略楕円であってもよい。また、当該枠は、第1のタブレット端末(601−1)、第2のタブレット端末(601−2)、及びスマートフォン(601−3)の各表示画面の枠が外周で一体化してなる枠であってもよい(下記図6Dを参照)。
電子装置(121)は、枠(613)を表示した後に、当該枠(613)を表示画面の内側に向けて自動的に移動する(613−a,−b,−c,及び−d)。電子装置(121)は、上記枠(613)を、上記ホールドの検出を受信した際の人差し指又は親指の位置を原点とし、当該原点に収束するように当該枠(613)を移動する。電子装置(121)は、枠(613)が内側に移動するほど当該枠(613)の移動を例えば加速的に速くなるようにしうる。または、電子装置(121)は、ユーザによる例えばマウス又はキーボード操作によって、当該枠(613)の移動を速くしたり、遅くしたり、又は停止するようにしうる。上記枠(613)を内側に向けて移動することにより、当該枠(613)は徐々に縮小表示されていく。代替的には、ユーザは、ホールドの強度(すなわち、人差し指又は親指による表示画面を押す強度)を変更させることによって、アイコン(611)を移動させたい場所(612)上に枠(513)が表示されるように、当該枠(613)を手動的に移動する。ユーザは、例えば、上記ホールドを強くすることによって枠(613)を縮小移動させ、一方、上記ホールドを弱くすることによって枠(613)を拡張移動させることが可能である。電子装置(121)は、上記ホールドの強度に応じて、上記枠(613)を縮小表示しながら又は拡張表示しながら移動しうる。
(D)ユーザは、アイコン(611)を移動させたい場所(612)上に上記枠(613)が表示されること(613−1)に応じて、人差し指又は親指を表示画面からリリースする。なお、電子装置(121)が枠(613)を自動的に内側に向けて移動している場合において、当該枠(613)がアイコン(611)を移動させたい場所(612)上を通り過ぎて縮小された場合には、ユーザは、上記ホールドを弱くすることによって枠(613)を、アイコン(611)を移動させたい場所(612)上に拡張表示して移動することが可能である。
(E)電子装置(121)は、上記リリースの検出を受信することに応じて、上記原点を端点として、当該端点と上記枠(613−1)上の点とを結ぶ半直線(615−1)を求める。電子装置(121)は、当該半直線(615−1)を表示装置上に表示するようにしてもよい。また、電子装置(121)は、当該半直線(615−1)と上記枠(613−1)との交点(616−1)を求める。電子装置(121)は、当該交点(616−1)を特定する為の記述を表示装置上に表示するようにしてもよい。当該記述は例えば、電子装置(121)が上記交点(616−1)を移動先候補としてユーザが認識しやすいような表示、例えば交点を示すアイコンでありうる。但し、電子装置(121)は、上記半直線(615−1)を表示装置上に表示している場合には、上記交点(616−1)を特定する記述を上記表示装置上に表示する必要は必ずしもない。なぜならば、上記半直線(615−1)と上記枠(613−1)とが交差する点が、交点(616−1)であるからである。
(F)ユーザは、アイコン(611)を移動させたい場所(612)上に上記交点(616−1)がないことから、再び、アイコン(611)を人差し指又は親指で例えばタップ又はダブルタップし、ホールドしながら、アイコン(611)上を移動する。電子装置(121)は、アイコン(611)上をホールド中であり且つ移動すること(606−1)に応じて、上記原点を端点として、当該端点と人差し指又は親指の移動先の現在位置とを結ぶ半直線(615−2)を表示する。また、電子装置(121)は、当該半直線(615−2)と上記枠(613−1)との交点(616−2)を求める。また、電子装置(121)は、交点(616−2)を移動先候補としてユーザが認識しやすいような表示を表示してもよい。
ユーザは、アイコン(611)を移動させたい場所(612)上に上記交点(616−2)があることから、人差し指又は親指をアイコン(611)上からリリースする。
電子装置(121)は、上記リリースの検出に応じて、アイコン(611)を上記交点(616−3)にジャンプするように移動させる。代替的には、電子装置(121)は、上記リリースの検出に応じて、アイコン(611)を現在位置から上記交点(616−3)に移動するように表示して移動させる。代替的には、ユーザは、アイコン(611)を移動させたい場所上に上記交点(616−2)があることから、人差し指又は親指をアイコン(611)の外にホールドしながら移動する。
(G)電子装置(121)は、上記リリースの検出に応じて又は人差し指又は親指がアイコン(611)の外にホールドしながら移動したことに応じて、アイコン(611)を上記交点(616−3)に表示する。また、電子装置(121)は、枠(613−1)、及び半直線(615−3)を表示画面上から消去する。
以上に説明した通り、図6A及び図6Bに示す実施態様では、ユーザは、マルチディスプレイ環境において、人差し指又は親指が届かない位置へアイコンを精度良く乃至は効率良く移動することが可能になる。
図6Cは、図6A及び図6Bに示す実施態様に従い移動したアイコンについて片手の指で操作する場合の例を示す。
(H)ユーザは、表示画面上を例えばタップ又はダブルタップし、メニュー(631〜635)を呼び出す。電子装置(121)は、上記タップ又はダブルタップに応答して、メニュー(631〜635)を表示画面上に表示する(608−1)。当該メニューのそれぞれは、操作したいアイコンに対応する。メニュー(632)がアイコン(611)を操作する為のものであるとする。
(I)ユーザは、メニュー(632)を例えばタップ又はダブルタップする。電子装置(121)は、当該メニュー(632)のタップ又はダブルタップに応答して、アイコン(611)用の操作メニュー(641〜645)を表示画面上に表示する(609−1)。当該操作メニュー(641〜645)のそれぞれは、アイコン(611)を操作したいメニューに対応する。当該操作メニュー(641〜645)は、例えば、アイコン(611)に関連付けられたアプリの起動、アイコン(611)に関連付けられたアプリの更新(アップデート)、アイコン(611)に関連付けられたアプリの削除などでありうる。
図6Dは、図6Aに示す枠(613)の異なる実施態様を示す。
図6Dの実施態様では、図6Aに示す(A)〜(B)及び図6Bに示す(G)と同じ処理を行うので、ここではそれらの説明を省略する。図6Dに示す(C−1),(D−1),(E−1)及び(F−1)の各処理は、図6Aに示す(C),図6Bに示す(D),(E)及び(F)の各処理にそれぞれ対応する。
(C−1)電子装置(121)は、上記ホールドの検出を受信することに応じて、上記ホールドの検出を受信した際の人差し指又は親指の位置を原点とし、第1のタブレット端末(603−1a)、第2のタブレット端末(603−2a)、及びスマートフォン(603−3a)の各表示画面の枠がこれらの外周で一体化してなる枠(623−1,623−2及び623−3)を表示する。すなわち、第1のタブレット端末(603−1a)は枠の一部(623−1)を表示し、第2のタブレット端末(603−2a)は枠の一部(623−2)を表示し、及びスマートフォン(603−3a)は枠の一部(623−3)を表示する。
電子装置(121)は、枠(623−1,623−2及び623−3)を表示した後に、当該枠(623−1,623−2及び623−3)を表示画面の内側に向けて自動的に移動する。電子装置(121)は、上記枠(623−1,623−2及び623−3)を、上記ホールドの検出を受信した際の人差し指又は親指の位置を原点とし、当該原点に収束するように当該枠(623−1,623−2及び623−3)を移動する。また、電子装置(121)は、上記枠(623−1,623−2及び623−3)についてどのように収束するかを個別の枠毎に決定しうる。電子装置(121)は、枠(623−1,623−2及び623−3)が内側に移動するほど当該枠(623−1,623−2及び623−3)の移動を例えば加速的に速くなるようにしうる。または、電子装置(121)は、ユーザによる例えばマウス又はキーボード操作によって、当該枠(623−1,623−2及び623−3)の移動を速くしたり、遅くしたり、又は停止するようにしうる。上記枠(623−1,623−2及び623−3)を内側に向けて移動することにより、当該枠(623−1,623−2及び623−3)は徐々に縮小表示されていく。代替的には、ユーザは、ホールドの強度(すなわち、人差し指又は親指による表示画面を押す強度)を変更させることによって、アイコン(611)を移動させたい場所(612)上に枠(623−1,623−2及び623−3)が表示されるように、当該枠(623−1,623−2及び623−3)を手動的に移動する。ユーザは、例えば、上記ホールドを強くすることによって枠(623−1,623−2及び623−3)を縮小移動させ、一方、上記ホールドを弱くすることによって枠(623−1,623−2及び623−3)を拡張移動させることが可能である。電子装置(121)は、上記ホールドの強度に応じて、上記枠(623−1,623−2及び623−3)を縮小表示しながら又は拡張表示しながら移動しうる。
(D−1)ユーザは、アイコン(611)を移動させたい場所(612)上に上記枠(623−1,623−2及び623−3)が表示されること(624−1,624−2及び624−3)に応じて、人差し指又は親指を表示画面からリリースする。なお、電子装置(121)が枠(623−1,623−2及び623−3)を自動的に内側に向けて移動している場合において、当該枠(623−1,623−2及び623−3)がアイコン(611)を移動させたい場所(612)上を通り過ぎて縮小された場合には、ユーザは、上記ホールドを弱くすることによって、アイコン(611)を移動させたい場所(612)上に枠(623−1,623−2及び623−3)を拡張表示して移動することが可能である。
(E−1)電子装置(121)は、上記リリースの検出を受信することに応じて、上記原点を端点として、当該端点と上記枠(623−1,623−2及び623−3)のうち例えば最も原点から遠い点とを結ぶ半直線(625−1)を求める。電子装置(121)は、当該半直線(625−1)を表示装置上に表示するようにしてもよい。また、電子装置(121)は、当該半直線(625−1)と上記枠(624−2)との交点(626−1)を求める。電子装置(121)は、当該交点(626−1)を特定する為の記述を表示装置上に表示するようにしてもよい。当該記述は例えば、電子装置(121)が上記交点(626−1)を移動先候補としてユーザが認識しやすいような表示、例えば交点を示すアイコンでありうる。但し、電子装置(121)は、上記半直線(625−1)を表示装置上に表示している場合には、上記交点(626−1)を特定する記述を上記表示装置上に表示する必要は必ずしもない。なぜならば、上記半直線(625−1)と上記枠(624−2)とが交差する点が、交点(626−1)であるからである。
(F−1)ユーザは、アイコン(611)を移動させたい場所(612)上に上記交点(626−1)がないことから、再び、アイコン(611)を人差し指又は親指で例えばタップ又はダブルタップし、ホールドしながら、アイコン(611)上を移動する。電子装置(121)は、アイコン(611)上をホールド中であり且つ移動すること(606−1a)に応じて、上記原点を端点として、当該端点と人差し指又は親指の移動先の現在位置とを結ぶ半直線(625−2)を表示する。また、電子装置(121)は、当該半直線(625−2)と上記枠(624−2)との交点(626−2)を求める。また、電子装置(121)は、交点(626−2)を移動先候補としてユーザが認識しやすいような表示を表示してもよい。
ユーザは、アイコン(611)を移動させたい場所(612)上に上記交点(626−2)があることから、人差し指又は親指をアイコン(611)上からリリースする。
電子装置(121)は、上記リリースの検出に応じて、アイコン(611)を上記交点(626−2)にジャンプするように移動させる。代替的には、電子装置(121)は、上記リリースの検出に応じて、アイコン(611)を現在位置から上記交点(626−2)に移動するように表示して移動させる。代替的には、ユーザは、アイコン(611)を移動させたい場所(612)上に上記交点(626−2)があることから、人差し指又は親指をアイコン(611)の外にホールドしながら移動する。
以上に説明した通り、図6Dに示す実施態様では、図6A及び図6Bに示す実施態様と同様に、ユーザは、マルチディスプレイ環境において、人差し指又は親指が届かない位置へアイコンを精度良く乃至は効率良く移動することが可能になる。
図7A及び図7Bは、本発明の実施態様に従い、タブレット端末(電子装置(121)に対応する、以下、電子装置(121)ともいう)の表示装置上で、当該タブレット端末を片手で保持しながら、当該片手の指のみを使用して、当該タブレット端末上の当該指が届かない位置にあるアイコンを選択する場合の例を示す。
ユーザは、左手(722)で吊革を握っている為に、タブレット端末(701)を右手(721)で保持している。ユーザは、当該右手(721)の指のみを使用して、左上方にあるアイコン(711)を選択したいとする。ユーザは、右手(721)でタブレット端末(701)を保持しているので、当該右手(721)の人差し指又は親指は、選択したいアイコン(711)上に届かない。
(A)ユーザは、アイコン(711)を選択するために、右手(521)の人差し指又は親指が届く表示画面上の領域を、人差し指又は親指で例えばタップ又はダブルタップする。電子装置(121)は、当該タップ又はダブルタップに応じて、上記人差し指又は親指の直下又はその近傍に、上記人差し指又は親指が表示画面に触れていることを示すカーソル(移動対象であるオブジェクトである)(図示せず)を表示する。
(B)ユーザは、さらに、上記タップ又はダブルタップした領域上でホールド(長押し)する。電子装置(121)は、上記ホールドの検出を受信する。
(C)電子装置(121)は、上記ホールドの検出を受信することに応じて、表示画面枠上又はその近傍に、枠(713)を表示する。枠(713)は、表示画面の枠の形状の縮小形又は略縮小形に対応するものであり、例えば長方形である。なお、当該枠は、表示画面の枠の形状に対応するものでなくともよく、任意の形の枠、例えば円状(図6Aを参照)、略円状、楕円状、又は略楕円状であってもよい。
また、電子装置(121)は、上記ホールドの検出を受信することに応じて、上記ホールドの検出を受信した際の人差し指又は親指の位置を原点として、小円(714)を表示する。当該小円(714)は、マウスの移動が少しで済むような大きさであればよく、例えばマウスパッド上で1回の移動で当該円の周上を通過できるような大きさであればよい。
電子装置(121)は、枠(713)を表示画面枠上又はその近傍に表示した後に、当該枠(713)を表示画面の内側に向けて自動的に移動する(713−a,−b,−c,及び−d)。電子装置(121)は、上記枠(713)を、上記ホールドの検出を受信した際の人差し指又は親指の位置を原点とし、当該原点に収束するように当該枠(713)を移動する。電子装置(121)は、枠(713)が内側に移動するほど当該枠(713)の移動を例えば加速的に速くなるようにしうる。または、電子装置(121)は、ユーザによる例えばマウス又はキーボード操作によって、当該枠(713)の移動を速くしたり、遅くしたり、又は停止するようにしうる。上記枠(713)を内側に向けて移動することにより、当該枠(713)は徐々に縮小表示されていく。代替的には、ユーザは、ホールドの強度(すなわち、人差し指又は親指による表示画面を押す強度)を変更させることによって、表示画面枠上又はその近傍に表示された枠(713)が選択したいアイコン(711)上に重畳して表示されるように、当該枠(711)を手動的に移動する。ユーザは、例えば、上記ホールドを強くすることによって枠(713)を縮小移動させ、一方、上記ホールドを弱くすることによって枠(713)を拡張移動させることが可能である。電子装置(121)は、上記ホールドの強度に応答して、上記枠(713)を縮小表示しながら又は拡張表示しながら移動しうる。
(D)ユーザは、枠(713)が選択したいアイコン(711)上に重畳して表示されること(713−1)に応じて、人差し指又は親指を表示画面からリリースする。なお、電子装置(121)が枠(713)を自動的に内側に向けて移動している場合において、当該枠(713)が選択したいアイコン(711)上を通り過ぎて縮小された場合には、ユーザは、上記ホールドを弱くすることによって枠(713)を、カーソルを移動させたい場所(711)上に拡張表示して移動することが可能である。
(E)電子装置(121)は、上記リリースの検出を受信することに応じて、上記原点を端点として、当該端点と例えば当該端点から枠(713−1)上の例えば最も遠くにある点とを結ぶ半直線(715−1)を求める。電子装置(121)は、当該半直線(715−1)を表示装置上に表示するようにしてもよい。また、電子装置(121)は、当該半直線(715−1)と上記枠(713−1)との上記交点(716−1)を求める。電子装置(121)は、当該交点(716−1)を特定する為の記述を表示装置上に表示するようにしてもよい。当該記述は例えば、電子装置(121)が交点(716−1)を移動先候補としてユーザが認識しやすいような表示、例えば交点を示すアイコンでありうる。但し、電子装置(121)は、上記半直線(715−1)を表示装置上に表示している場合には、上記交点(716−1)を特定する記述を上記表示装置上に表示する必要は必ずしもない。なぜならば、上記半直線(715−1)と上記枠(713−1)とが交差する点が、交点(716−1)であるからである。
(F)ユーザは、選択したいアイコン(711)上に上記交点(716−1)がないことから、再び、小円(714)を人差し指又は親指で例えばタップ又はダブルタップし、ホールドしながら、小円(714)内を移動する。電子装置(121)は、小円(714)内をホールド中であり且つ移動すること(706)に応じて、上記原点を端点として、当該端点と人差し指又は親指の移動先の現在位置とを結ぶ半直線(715−2)を表示する。また、電子装置(121)は、当該半直線(715−2)と上記枠(713−1)との交点(716−2)を求める。また、電子装置(121)は、交点(716−2)を移動先候補としてユーザが認識しやすいような表示を表示してもよい。
(G)ユーザは、選択したいアイコン(711)上に上記交点(716−2)があること(すなわち、上記交点(716−2)が選択したいアイコン(711)と重畳して表示されていること)から、人差し指又は親指を上記半直線(715−2)に沿って移動し、上記小円(714)の枠(すなわち、円周)上を通過するように人差し指又は親指をプレスしなから移動する(707)。電子装置(121)は、人差し指又は親指の移動に応じて、人差し指又は親指が上記円周上を通過したことを検出する。
電子装置(121)は、上記人差し指又は親指が上記円周上を通過したことを検出することに応じて、上記人差し指又は親指下にあるカーソルを上記交点(716−2)又は上記人差し指又は親指が上記円周上を通過した際の半直線と枠(713−1)との交点にジャンプするように移動させる。代替的には、電子装置(121)は、上記マウス・カーソルが上記円周上を通過したことを検出することに応じて、カーソルを上記交点(716−2)に徐々に又は加速度的に移動するように(例えば、カーソルの軌跡を残しながら)又はカーソルが上記円周上を通過した際の半直線と枠(716−2)との交点に徐々に又は加速度的に移動するように(例えば、カーソルの軌跡を残しながら)表示して移動させる。
(H)電子装置(121)は、アイコン(717)を上記交点(716−2)上に、すなわちアイコン(711)上に表示する。また、電子装置(121)は、枠(713−1)、及び半直線(715−2)を表示画面上から消去する。
以上に説明した通り、図7A及び図7Bに示す実施態様では、ユーザは、人差し指又は親指が届かない位置にあるアイコンを精度良く乃至は効率良く選択することが可能になる。
図7Cは、図7A及び図7Bに示す実施態様に従い選択したアイコンについて片手の指で操作する場合の例を示す。
(I)ユーザは、表示画面上を例えばタップ又はダブルタップし、メニュー(731〜735)を呼び出す。電子装置(121)は、上記タップ又はダブルタップに応答して、メニュー(731〜735)を表示画面上に表示する(709)。当該メニューのそれぞれは、操作したいアイコンに対応する。メニュー(734)がアイコン(711)を操作する為のものであるとする。
(J)ユーザは、メニュー(734)を例えばタップ又はダブルタップする。電子装置(121)は、当該メニュー(734)のタップ又はダブルタップに応答して、アイコン(711)用の操作メニュー(741〜745)を表示画面上に表示する(710)。当該操作メニュー(741〜745)のそれぞれは、アイコン(711)を操作したいメニューに対応する。当該操作メニュー(741〜745)は、例えば、アイコン(711)に関連付けられたアプリの起動、アイコン(711)に関連付けられたアプリの更新(アップデート)、アイコン(711)に関連付けられたアプリの削除などでありうる。
図8A及び図8Bは、本発明の実施態様に従い、ワイド型の液晶ディスプレイ上で、マウスを使用して、マウス・カーソル(移動対象であるオブジェクトである)の現在位置から遠くに離れているアイコンを選択する場合の例であって、複数の枠を表示する例を示す。
ユーザは、アイコン(812)をマウスで選択したいとする。マウス・カーソル(811)の現在位置は、選択したいアイコン(812)から遠くに離れた位置にあるとする。
(A)ユーザは、マウスの左ボタンをプレスする(821)。電子装置(101)は、当該マウスのプレスの検出を受信する。
(B)ユーザは、マウスの左ボタンをプレス中である(822)。電子装置(101)は、上記プレスの検出を受信することに応じて、表示画面枠の角(頂点)上それぞれに又はその近傍それぞれに、マウス・カーソル(811)の移動先を示す複数の枠(813−a,−b,及び−c)を表示する。なお、電子装置(101)は、マウス・カーソル(811)に近い表示画面枠の角(頂点)に枠を表示しない。なぜならば、マウス・カーソル(811)に近い表示画面枠の角(頂点)に当該マウス・カーソル(811)を移動する方法として、慣用的な方法でマウス・カーソル(811)を移動する方が、本発明の実施態様に従うよりも容易である場合があるからである。
枠(813−a,−b,及び−c)は、例えば、円、略円、楕円又は略楕円でありうるが、その他の形状であってもよい。枠(813−a,−b,及び−c)の大きさは、当該枠上にマウス・カーソル(811)を表示しうる大きさであれば十分であり、当業者であれば適宜設定しうる。
また、当該複数の枠(813−a,−b,及び−c)は、当該マウス・カーソル(811)の移動先を当該複数の枠(813−a,−b,及び−c)に限定するものである。移動先を限定又は制限することによって、ユーザがマウス・カーソルの移動先を決定するという余分な操作が省略されてユーザビリティに優れる場合もあるからである。
(C)また、電子装置(101)は、上記プレスの検出を受信した際のマウス・カーソル(811)の位置を原点とし、当該原点を端点として、枠(813−a,−b,及び−c)のうち、例えば上記端点とマウスの移動方向先に最も近い枠(813−b)の中心とを結ぶ半直線を求める。代替的には、電子装置(101)は、上記プレスの検出を受信した際のマウス・カーソル(811)の位置を原点とし、当該原点を端点として、枠(813−a,−b,及び−c)のうち、上記端点から最も遠い枠(813−b)の中心とを結ぶ半直線を求める。また、電子装置(101)は、当該半直線(815−1)と上記枠(813−b)との交点(816−1)を求める。但し、交点(816−1)は、枠(813−b)の中心であるのでその座標が格納されている場合には、上記交点(816−1)を求める必要はない。電子装置(101)は、当該交点(816−1)を特定する為の記述を表示装置上に表示するようにしてもよい。当該記述は例えば、電子装置(101)が交点(816−1)を移動先候補としてユーザが認識しやすいような表示、例えば交点を示すアイコンでありうる。但し、電子装置(101)は、上記半直線(815−1)を表示装置上に表示している場合には、上記交点(816−1)を特定する記述を上記表示装置上に表示する必要は必ずしもない。なぜならば、上記半直線(815−1)と上記枠(813−b)とが交差する点が、交点(816−1)であるからである。
(D)ユーザは、上記交点(816−1)が選択したいアイコン(812)の近くにあることから、マウスを上記半直線(815−1)に沿って移動し、上記小円(814)の枠(すなわち、円周)上を通過するようにマウスの左ボタンをプレスしなから移動する(824)。電子装置(101)は、マウスの移動に応じて、マウス・カーソル(811)が上記円周上を通過したことを検出する。
電子装置(101)は、上記マウス・カーソル(811)が上記円周上を通過したことを検出することに応じて、マウス・カーソル(811)を上記交点(816−1)にジャンプするように移動させる。代替的には、電子装置(101)は、上記マウス・カーソルが上記円周上を通過したことを検出することに応じて、マウス・カーソル(811)を上記交点(816−1)に徐々に又は加速度的に移動するように(例えば、マウス・カーソル(811)の軌跡を残しながら)表示して移動させる。
(E)電子装置(101)は、上記交点(816−1)上にマウス・カーソル(811)を表示する。また、電子装置(101)は、小円(814)、枠(813−a,−b,及び−c)、及び半直線(815−1)を表示画面上から消去する。
(F)マウス・カーソル(811)の近くに、選択したいアイコン(812)がある。従って、ユーザは、マウスをドラッグしたまま、マウス・カーソル(811)を選択したいアイコン(812)上に移動する。電子装置(101)は、当該移動の検出に応じて、慣用の方法に従い、マウス・カーソル(811)を選択したいアイコン(812)上に移動する。
(G)電子装置(121)は、マウス・カーソル(811)を選択したいアイコン(812)上に表示する。
以上に説明した通り、図8A及び図8Bに示す実施態様では、ユーザは、マウス・カーソルの現在位置から遠くに離れているアイコンに移動する為に、一旦アイコンに近い位置にマウス・カーソルを移動し、次に当該移動したマウス・カーソルを上記アイコンに移動することによって、選択したいアイコンを効率良く選択することが可能になる。
図9A〜図9Dは、本発明の実施態様に従い、表示画面上に表示された移動対象であるオブジェクトを移動するためのフローチャートを示す。図9A〜図9Dに示す各ステップの説明において、電子装置は本願発明に従う電子装置を意味し、図1Aに示す電子装置(101)及び図1Bに示す電子装置(121)を包含する。
図9Aは、本発明の実施態様に従い、表示画面上に表示された移動対象であるオブジェクトを移動するための処理を実行する為のフローチャートであって、枠表示手段が枠を表示し且つ縮小表示表示手段が上記枠に関連付けられた縮小表示又は、円、楕円、略円若しくは略楕円を表示する処理を含むフローチャートを示す。
ステップ901において、電子装置は、上記処理を実行するためのプログラムを開始する。
ステップ902において、電子装置は、ポインティング・デバイスのユーザによる特定の操作(例えば、マウスの場合、左クリック)又はユーザの操作指による特定の操作(例えばタブレット端末の場合、例えばタップ又はダブルタップ)の検出を受信する。代替的には、電子装置は、キーボードのユーザによる特定の操作(例えば、特定のキーの押下)の検出を受信する。
ステップ903において、電子装置は、ステップ902の上記特定の操作の検出を受信することに応じて、表示画面枠上又はその近傍に、1つ又は複数の枠を表示する。当該枠は、1つの表示装置の表示画面の外周に対応付けられた形、若しくは、複数の表示装置の表示画面を組み合わせた外周に対応付けられた形、又は、少なくとも1つの円、楕円、略円若しくは略楕円でありうる。また、当該枠は、1つ又は複数の表示画面の少なくとも1つの頂点を含みうる。表示画面の頂点とは、所謂、角を意味する。
また、電子装置は、ステップ902の上記特定の操作の検出を受信することに応じて、上記特定の操作の検出を受信した際のポインティング・デバイスのカーソル又は操作指下の表示装置上に表示されるカーソル(以下、カーソルという場合には、上記2つのカーソルを意味する)の位置を原点として、当該原点を含み、表示画面枠に関連付けられた縮小表示又は、上記原点を含む円、楕円、略円若しくは略楕円(以下、縮小表示等ともいう)を表示する。上記カーソルが、表示画面上に表示された移動対象であるオブジェクトである。代替的には、電子装置は、ステップ902の上記特定の操作の検出を受信することに応じて、上記特定の操作の検出を受信した際のポインティング・デバイスのカーソル又は操作指下の表示装置上に表示されるカーソルの位置を原点として、当該原点を中心として、上記枠に関連付けられた縮小表示又は、円、楕円、略円若しくは略楕円を表示する。
電子装置は、表示画面上に、上記枠と上記縮小表示等とを同時に表示してもよく、又は、まず上記枠を先に表示し、次に上記縮小表示等を表示してもよく、又は、まず上記縮小表示等を先に表示し、次に上記枠を表示してもよい。
ステップ904において、電子装置は、ステップ903で表示した枠を表示画面の内側に向けて自動的に移動しうる。電子装置は、上記枠を、上記特定の操作の検出を受信した際の上記カーソルの位置を原点とし、当該原点に収束するように当該枠を移動する。電子装置は、上記枠が内側に移動するほど当該枠の移動を例えば加速的に速くなるようにしうる。または、電子装置は、ステップ902で表示した枠をユーザによるポインティング・デバイス又はキーボード操作によって、当該枠の移動を速くしたり、遅くしたり、又は停止するようにしうる。代替的には、代替的には、ユーザは、ポインティング・デバイスの特定のボタンを操作すること(例えば、マウスのホイールボタンを前後にスライドさせること)によって、上記枠が、上記オブジェクトの移動先に表示されるように、当該枠を手動的に移動しうる。
ステップ905において、電子装置は、ポインティング・デバイスのユーザによる特定の操作又はユーザの操作指による特定の操作を検出して、上記枠の移動を終了するかどうかを判断する。電子装置は、上記特定の操作が枠の移動を終了することに応じて、処理をステップ906に進める。一方、電子装置は、上記特定の操作が枠の移動の終了でないことに応じて、処理をステップ904に戻し、上記枠の移動を継続する。
ステップ906において、電子装置は、上記カーソルが上記縮小表示等内で移動することを検出する。
ステップ907において、電子装置は、ステップ906での上記カーソルの移動を検出して、上記原点を端点として、当該端点と上記カーソルの移動先の現在位置とを結ぶ半直線を求める。また、電子装置は、当該求めた半直線を表示装置上に表示しうる。
ステップ908において、電子装置は、ステップ907で求めた半直線とステップ905で決定された位置にある枠との交点を求める。電子装置は、当該求めた交点を特定する為の記述を表示装置上に表示しうる。
ステップ909において、電子装置は、上記カーソルが移動中であり且つ上記縮小表示等の枠上を通過したかどうかを検出する。電子装置は、上記カーソルが上記縮小表示等の上記枠上を通過したことに応じて、処理をステップ909に進める。一方、電子装置は、上記カーソルが上記枠上を通過していないことに応じて、処理をステップ907に戻し、ステップ907〜909を繰り返す。
ステップ910において、電子装置は、ステップ908で計算した交点に、又はステップ909で上記縮小表示等の上記枠上を通過した際の半直線とステップ905で決定された位置にある枠との交点に上記カーソルを移動して、表示装置上に表示する。
ステップ911において、電子装置は、次の処理に備えて待機モードに入るか、又は上記処理を実行するためのプログラムを終了しうる。
図9Bは、本発明の実施態様に従い、表示画面上に表示された移動対象であるオブジェクトを移動するためのフローチャートであって、枠表示手段が枠を表示する処理を含むフローチャートを示す。
ステップ921〜ステップ922はそれぞれ、図9Aに示すステップ901〜ステップ902に対応する。従って、図9Bのステップの説明において、ステップ921〜ステップ921の説明を省略する。
ステップ923において、電子装置は、ステップ922のポインティング・デバイスのユーザによる特定の操作(例えば、マウスの場合、左クリック)又はユーザの操作指による特定の操作(例えばタブレット端末の場合、例えばタップ又はダブルタップ)の検出を受信することに応じて、表示画面枠上又はその近傍に、1つ又は複数の枠を表示する。当該枠は、1つの表示装置の表示画面の外周に対応付けられた形、若しくは、複数の表示装置の表示画面を組み合わせた外周に対応付けられた形、又は、少なくとも1つの円、楕円、略円若しくは略楕円でありうる。また、当該枠は、1つ又は複数の表示画面の少なくとも1つの頂点を含みうる。表示画面の頂点とは、所謂、角を意味する。
なお、図9Bに示す処理では、図9Aのステップ903で行われる縮小表示等の表示が行われない。
ステップ924〜ステップ925はそれぞれ、図9Aに示すステップ904〜ステップ905に対応する。従って、図9Bのステップの説明において、ステップ924〜ステップ925の説明を省略する。
ステップ926において、電子装置は、上記カーソルが、ステップ922での上記特定の操作を検出した際の上記ポインティング・デバイス又は上記操作指の位置を原点とする近傍の領域において短距離の移動をしたかどうかを検出する。当該近傍は、上記ポインティング・デバイス又は上記操作指の移動が少しで済むような距離でありうる。短距離の移動とは、上記原点を含み、上記枠に関連付けられた縮小表示又は、上記原点を含む円、楕円、略円若しくは略楕円(縮小表示等)を計算し、当該計算した縮小表示等(表示画面には表示されない仮想的な縮小表示等である)の領域内での移動、上記原点近傍での若しくは上記仮想的な縮小表示等内での一定ピクセル分の移動、又は移動対象であるアイコンのアイコン表示領域内での移動でありうる。上記原点近傍での一定ピクセル分の移動とは、例えば、電子装置がタブレットの場合において、当該タブレットを保持している手の人差し指又は親指が表示画面上を移動可能なピクセル分の距離の移動でありうる。
ステップ927〜ステップ928はそれぞれ、図9Aに示すステップ907〜ステップ908に対応する。従って、図9Bのステップの説明において、ステップ927〜ステップ928の説明を省略する。
ステップ929において、電子装置は、上記カーソルが移動中であり且つ上記原点の近傍において加速度的に一定距離、例えば一定ピクセル分移動したかどうかを検出する。電子装置は、上記カーソルが加速度的に上記一定距離分移動したことに応じて、処理をステップ930に進める。一方、電子装置は、上記カーソルが加速度的に上記一定距離分移動していないことに応じて、処理をステップ927に戻し、ステップ927〜929を繰り返す。
代替的には、電子装置は、上記カーソルが所定の加速度以上で移動したことを検出する。電子装置は、上記カーソルが所定の加速度以上で移動したことに応じて、処理をステップ930に進める。一方、電子装置は、上記カーソルが所定の加速度以上で移動していないことに応じて、処理をステップ927に戻し、ステップ927〜929を繰り返す。
代替的には、電子装置は、ユーザによるマウスの特定の操作(例えば、特定のボタンのプレス)又はユーザによるキーボードの特定の操作(例えば、特定のファンクション・キーのプレス)を検出する。電子装置は、上記特定の操作を検出することに応じて、処理をステップ930に進める。一方、電子装置は、上記特定の操作検出しないことに応じて、処理をステップ927に戻し、ステップ927〜929を繰り返す。
ステップ930〜ステップ931はそれぞれ、図9Aに示すステップ910〜ステップ911に対応する。従って、図9Bのステップの説明において、ステップ930〜ステップ931の説明を省略する。
図9Cは、本発明の実施態様に従い、表示画面上に表示された移動対象であるオブジェクトを移動するためのフローチャートであって、枠表示手段が少なくとも1つの特定された枠を表示し且つ縮小表示表示手段が上記枠に関連付けられた縮小表示又は、円、楕円、略円若しくは略楕円を表示する処理を含むフローチャートを示す。
ステップ941〜ステップ942はそれぞれ、図9Aに示すステップ901〜ステップ902に対応する。従って、図9Cのステップの説明において、ステップ941〜ステップ942の説明を省略する。
ステップ943において、電子装置は、ステップ942のポインティング・デバイスのユーザによる特定の操作(例えば、マウスの場合、左クリック)又はユーザの操作指による特定の操作(例えばタブレット端末の場合、例えばタップ又はダブルタップ)の検出を受信することに応じて、表示画面枠上又はその近傍に、1つ又は複数の枠を表示する。当該枠は、表示画面上のどの位置に表示するかを予め特定された又は指定された枠である。当該枠は例えば、表示画面枠の少なくとも1つの角上に表示される。表示画面の頂点とは、所謂、角を意味する。なお、電子装置は、ポインティング・デバイスのカーソル又は操作指下の表示装置上に表示されるカーソル(以下、カーソルという場合には、上記2つのカーソルを意味する)に近い表示画面枠の角(頂点)に枠を表示しないようにしうる。なぜならば、上記カーソルに近い表示画面枠の角に当該カーソルを移動する方法として、慣用的な方法で当該カーソルを移動する方が、本発明の実施態様に従うよりも容易である場合があるからである。
また、電子装置は、ステップ942の上記特定の操作の検出を受信することに応じて、上記特定の操作の検出を受信した際のポインティング・デバイスのカーソル又は操作指下の表示装置上に表示されるカーソル(以下、カーソルという場合には、上記2つのカーソルを意味する)の位置を原点として、当該原点を含み、表示画面枠に関連付けられた縮小表示又は、上記原点を含む円、楕円、略円若しくは略楕円(以下、縮小表示等ともいう)を表示する。上記カーソルが、表示画面上に表示された移動対象であるオブジェクトである。代替的には、電子装置は、ステップ902の上記特定の操作の検出を受信することに応じて、上記特定の操作の検出を受信した際のポインティング・デバイスのカーソル又は操作指下の表示装置上に表示されるカーソルの位置を原点として、当該原点を中心として、上記枠に関連付けられた縮小表示又は、円、楕円、略円若しくは略楕円を表示する。
電子装置は、表示画面上に、上記枠と上記縮小表示等とを同時に表示してもよく、又は、まず上記枠を先に表示し、次に上記縮小表示等を表示してもよく、又は、まず上記縮小表示等を先に表示し、次に上記枠を表示してもよい。
ステップ944において、電子装置は、上記カーソルが上記縮小表示等内で移動することを検出する。
ステップ945において、電子装置は、ステップ944での上記カーソルの移動を検出して、上記原点を端点として、当該端点と上記カーソルの移動先の現在位置とを結ぶ半直線を求める。代替的には、電子装置は、上記半直線について、ステップ943で表示した少なくとも1つの枠のうち、上記移動先の方向に最も近い枠に重畳して表示されるように、上記半直線を修正しうる。代替的には、電子装置は、上記半直線について、ステップ943で表示した少なくとも1つの枠のうち、上記端点から最も遠い枠に重畳して(例えば、最も遠い枠の中心点に重畳して)表示されるように、上記半直線を修正しうる。
電子装置は、当該求めた半直線を表示装置上に表示しうる。
ステップ946において、電子装置は、ステップ945で求めた半直線とステップ945で特定された位置にある枠との交点を求める。電子装置は、当該求めた交点を特定する為の記述を表示装置上に表示しうる。
ステップ947において、電子装置は、上記カーソルが移動中であり且つ上記縮小表示等の枠上を通過したかどうかを検出する。電子装置は、上記カーソルが上記縮小表示等の上記枠上を通過したことに応じて、処理をステップ948に進める。一方、電子装置は、上記カーソルが上記枠上を通過していないことに応じて、処理をステップ945に戻し、ステップ945〜947を繰り返す。
ステップ948において、電子装置は、ステップ946で計算した交点に上記カーソルを移動して、表示装置上に表示する。
ステップ949において、電子装置は、次の処理に備えて待機モードに入るか、又は上記処理を実行するためのプログラムを終了しうる。
図9Dは、本発明の実施態様に従い、表示画面上に表示された移動対象であるオブジェクトを移動するためのフローチャートであって、枠表示手段が少なくとも1つの特定された枠を表示する処理を含むフローチャートを示す。
ステップ951〜ステップ952はそれぞれ、図9Aに示すステップ901〜ステップ902に対応する。従って、図9Dのステップの説明において、ステップ951〜ステップ952の説明を省略する。
ステップ953において、電子装置は、ステップ952のポインティング・デバイスのユーザによる特定の操作(例えば、マウスの場合、左クリック)又はユーザの操作指による特定の操作(例えばタブレット端末の場合、例えばタップ又はダブルタップ)の検出を受信することに応じて、表示画面枠上又はその近傍に、1つ又は複数の枠を表示する。当該枠は、表示画面上のどの位置に表示するかを予め特定された又は指定された枠でありうる。当該枠は例えば、表示画面枠の少なくとも1つの角上に表示される。表示画面の頂点とは、所謂、角を意味する。なお、電子装置は、ポインティング・デバイスのカーソル又は操作指下の表示装置上に表示されるカーソル(以下、カーソルという場合には、上記2つのカーソルを意味する)に近い表示画面枠の角(頂点)に枠を表示しないようにしうる。なぜならば、上記カーソルに近い表示画面枠の角に当該カーソルを移動する方法として、慣用的な方法で当該カーソルを移動する方が、本発明の実施態様に従うよりも容易である場合があるからである。
代替的には、電子装置は、ステップ952のポインティング・デバイスのユーザによる特定の操作(例えば、マウスの場合、左クリック)又はユーザの操作指による特定の操作(例えばタブレット端末の場合、例えばタップ又はダブルタップ)の検出を受信することに応じて、上記特定の操作の検出を受信した際のポインティング・デバイスのカーソル又は操作指下の表示装置上に表示されるカーソル(以下、カーソルという場合には、上記2つのカーソルを意味する)の位置を原点として、上記原点から最も遠い位置にあるオブジェクト(例えば、アイコン)を含むような枠、又は上記原点から最も遠い位置にあるオブジェクトから順に遠い位置にある1又は複数のオブジェクトそれぞれを1つずつ含む枠を表示する。
ステップ954において、電子装置は、上記カーソルが、ステップ952での上記特定の操作を検出した際の上記ポインティング・デバイス又は上記操作指の位置を原点とする近傍の領域を移動したかどうかを検出する。当該近傍は、上記ポインティング・デバイス又は上記操作指の移動が少しで済むような距離でありうる。
ステップ955において、電子装置は、ステップ954での上記カーソルの移動を検出して、上記原点を端点として、当該端点と上記カーソルの移動先の現在位置とを結ぶ半直線を求める。代替的には、電子装置は、上記半直線について、ステップ953で表示した少なくとも1つの枠のうち、上記移動先の方向に最も近い枠に重畳して表示されるように、上記半直線を修正しうる。代替的には、電子装置は、上記半直線について、ステップ953で表示した少なくとも1つの枠のうち、上記端点から最も遠い枠に重畳して(例えば、最も遠い枠の中心点に重畳して)表示されるように、上記半直線を修正しうる。
電子装置は、当該求めた半直線を表示装置上に表示しうる。
ステップ956において、電子装置は、ステップ955で求めた半直線とステップ955で特定された位置にある枠との交点を求める。代替的には、ステップ955で求めた半直線がステップ955で特定された位置にある枠の中心点(例えば、枠が円である場合の中心)が既に求められている場合には、当該既に求められている中心を交点として読み出す。
電子装置は、当該求めた交点を特定する為の記述を表示装置上に表示しうる。
ステップ957において、電子装置は、上記カーソルが移動中であり且つ上記原点の近傍において加速度的に一定距離、例えば一定ピクセル分移動したかどうかを検出する。電子装置は、上記カーソルが加速度的に上記一定距離分移動したことに応じて、処理をステップ958に進める。一方、電子装置は、上記カーソルが加速度的に上記一定距離分移動していないことに応じて、処理をステップ955に戻し、ステップ955〜95を繰り返す。
ステップ958〜ステップ959はそれぞれ、図9Cに示すステップ948〜ステップ949に対応する。従って、図9Dのステップの説明において、ステップ958〜ステップ959の説明を省略する。
図10は、図1A又は図1Bに従うハードウェア構成を好ましくは備えており、本発明の実施態様に従う電子装置の機能ブロック図の一例を示した図である。
電子装置(1001)は、本願発明に従う電子装置を意味し、図1Aに示す電子装置(101)及び図1Bに示す電子装置(121)を包含する。
電子装置(1001)は、枠表示手段(1011)、枠移動手段(1012)、縮小表示手段(1013)、オブジェクト移動検出手段(1014)、交点計算手段(1015)、選択手段(1016)、通過検出手段(1017)及びオブジェクト移動手段(1018)を備えている。
枠表示手段(1011)は、ユーザからの指示に応じて、表示画面枠上又はその近傍において、少なくとも1つの枠を表示する。または、枠表示手段(1011)は、ユーザからの指示に応じて、少なくとも1つの枠を表示画面上に表示された移動対象であるオブジェクトの移動候補先上に表示する。または、ユーザからの指示に応じて、枠表示手段(1011)は、少なくとも1つの枠を上記オブジェクトの移動候補先上に表示する。ユーザからの指示は例えば、上記オブジェクトの移動処理の開始を命令するための特定のユーザ操作、例えば、ポインティング・デバイスの特定の操作(例えば、特定のボタンのプレス)、ユーザの操作指による特定の操作(例えばタブレット端末の場合、例えばタップ又はダブルタップ)、又はキーボードの特定の操作(例えば、特定のファンクション・キーのプレス)でありうる。
枠移動手段(1012)は、図9Aのステップ902に示すポインティング・デバイスのユーザによる特定の操作(例えば、マウスの場合、左クリック)の検出、ユーザの操作指による特定の操作(例えばタブレット端末の場合、例えばタップ又はダブルタップ)の検出、又はキーボードのユーザによる特定の操作(例えば、特定のキーの押下)の検出を受信した際の表示画面上に表示された移動対象であるオブジェクトの位置を原点とし、当該原点に収束するように上記枠を移動する。また、枠移動手段(1012)は、上記枠を縮小又は拡大することによって上記枠の移動を行いうる。また、枠移動手段(1012)は、上記枠を自動的に縮小することによって上記枠の移動を行いうる。また、枠移動手段(1012)は、上記枠をユーザによる操作に応じて縮小又は拡大することによって、上記枠の移動を行いうる。また、枠移動手段(1012)は、上記枠の移動を加速度的に行いうる。また、枠移動手段(1012)は、上記枠の移動をユーザによる操作に応じて速度を下げること又は速度を上げることによって行いうる。
縮小表示手段(1013)は、上記原点を含み、上記枠に関連付けられた縮小表示又は、上記原点を含む円、楕円、略円若しくは略楕円(以下、縮小表示等ともいう)を表示する。または、縮小表示手段(1013)は、上記原点を中心として、上記枠に関連付けられた縮小表示又は、円、楕円、略円若しくは略楕円を表示する。
縮小表示手段(1013)はまた、上記原点を含み、上記枠に関連付けられた縮小表示又は、上記原点を含む円、楕円、略円若しくは略楕円を計算し、当該計算した縮小表示等の領域を表示画面には表示しない仮想的な縮小表示等とする。
オブジェクト移動検出手段(1014)は、表示画面上に表示された移動対象であるオブジェクトの短距離の移動を検出する。短距離の移動とは、縮小表示手段(1013)によって表示された縮小表示等の領域内での移動若しくは縮小表示手段(1013)によって計算された表示画面には表示されない仮想的な縮小表示等の領域内での移動、上記原点近傍での若しくは上記仮想的な縮小表示等内での一定ピクセル分の移動、又は移動対象であるアイコンのアイコン領域内での移動でありうる。上記原点近傍での一定ピクセル分の移動とは、例えば、電子装置がタブレットの場合において、当該タブレットを保持している手の人差し指又は親指が表示画面上を移動可能なピクセル分の距離の移動でありうる。
交点計算手段(1015)は、図9Aのステップ902に示すポインティング・デバイスのユーザによる特定の操作(例えば、マウスの場合、左クリック)の検出、ユーザの操作指による特定の操作(例えばタブレット端末の場合、例えばタップ又はダブルタップ)の検出、又はキーボードのユーザによる特定の操作(例えば、特定のキーの押下)の検出を受信した際の表示画面上に表示された移動対象であるオブジェクトの位置を原点とし、当該原点を端点として当該端点と上記オブジェクトの上記短距離の移動先の位置とを結ぶ半直線と上記枠との交点を求める。
選択手段(1016)は、選択手段(1016)は、交点計算手段(1015)で求められた交点が表示画面上に表示された移動対象であるオブジェクトの移動先として選択されたことを検出する。また、選択手段(1016)は、上記縮小表示内又は、円、楕円、略円若しくは略楕円内での上記オブジェクトの移動に応じて、上記交点を変更しうる。
通過検出手段(1017)は、表示画面上に表示された移動対象であるオブジェクトが上記縮小表示の枠上又は、円、楕円、略円若しくは略楕円の円周上を通過することを検出する。
オブジェクト移動手段(1018)は、交点計算手段(1015)で求められた交点に上記オブジェクトを移動する。または、オブジェクト移動手段(1018)は、上記縮小表示の枠上又は、円、楕円、略円若しくは略楕円の円周上を上記オブジェクトが通過することに応じて、上記オブジェクトの移動を行いうる。