JP5934911B2 - 木質材の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、表面に凹凸を有する浮造り調の木質材の製造方法に関する。
従来、軟質部と硬質部を有する板状の木質材料をプレス加工して、表面に軟質部が窪んだ凹部と硬質部が突出した凸部とが形成された木質材を製造する方法が知られている。
例えば、特許文献1には、板状の木質材料(化粧単板)に熱硬化性樹脂を含浸後、クッション性を有するシート状物(弾性シート)を介して熱盤間で加熱・加圧することで、浮造り調の木質材を製造する方法が記載されている。
特開昭58−71104号公報
しかしながら、特許文献1の方法は、木質材料の表面部分を加圧して窪みを形成するものであるため、水を吸収することで凹部が形成された軟質部(春材部)の圧縮が回復し、木質材の表面凹凸性が失われてしまうという問題がある。
また、特許文献1のように、木質材料を熱盤間で加熱・加圧する方法の場合、凹凸加工が容易な柔らかい木質材料が好まれる一方で、製造された木質材の表面硬度を確保するためには、木質材に樹脂を含浸するなどの処理が求められる。このため、製造工程が複雑となり、製造コストを抑制することが難しいという問題がある。
本発明は、以上のとおりの事情に鑑みてなされたものであり、吸水によっても木質材の表面凹凸性が失われることなく、また、樹脂の含浸処理などを行わずとも、木質材の表面硬度を高めることができる、木質材の製造方法を提供することを課題としている。
上記の課題を解決するために、本発明の木質材の製造方法は、軟質部と硬質部を有する板状の木質材料をプレス加工して、木質材料の表面に軟質部が窪んだ凹部と硬質部が突出した凸部とが形成された木質材を製造する、木質材の製造方法であって、少なくとも以下の工程、(1)木質材料の少なくとも一方の面に弾性シートを当接させ、この木質材料と弾性シートとを硬質板で挟持して加圧し、少なくとも弾性シートを圧縮する工程と、(2)加圧状態にある木質材料と弾性シートとを高温高湿環境に曝すことで、木質材料を軟化させるとともに、圧縮状態から復帰する弾性シートの弾発力によって軟化した木質材料を圧縮し、表面に凹凸を形成する工程とを含むことを特徴としている。
の木質材の製造方法は、前記工程(2)の後、軟化した木質材料を加圧状態のまま冷却する工程を含むことが好ましい
この木質材の製造方法においては、前記高温高湿環境は、105℃以上の温度環境であることが好ましい。
本発明の木質材の製造方法によれば、吸水によっても木質材の表面凹凸性が失われることなく、また、特別な処理を必要とせずに木質材の表面硬度を向上させることができる浮造り加工された木質材を製造することができる。
本発明の第1実施形態における工程(1)を例示した概要図である。 本発明の第1実施形態における工程(2)を例示した概要図である。 本発明の第2実施形態を例示した概要図である。
本発明の第1実施形態について、図1、図2とともに説明する。図1は、本発明の第1実施形態における工程(1)を例示した概要図である。図2は、本発明の第1実施形態における工程(2)を例示した概要図である。
本発明の木質材の製造方法は、軟質部1aと硬質部1bを有する板状の木質材料1をプレス加工して、木質材料1の表面に軟質部1aが窪んだ凹部と硬質部1bが突出した凸部とが形成された木質材を得るものである。
木質材料1は、軟質部1aと硬質部1bを有する板状のものが使用される。硬質部1bが硬く、軟質部1aが柔らかい特性を有していることで、プレス加工した際に、硬さの違いに起因して、軟質部1aが窪み、硬質部1bが突出した凹凸形状が付与される。木質材料1の原料は特に限定されず、例えば、マツ、スギ、ナラ、ケヤキ、チーク、カシなどの天然の材料などを例示することができる。
木質材料1における軟質部1aと硬質部1bは、例えば硬度を基準にすることができる。具体的には、硬質部1bの硬度が軟質部1aの硬度よりも高いという相対的な関係があればよく、具体的な硬度の数値などによって限定されるものではない。また、軟質部1aと硬質部1bの硬度の差も特に限定されず、木質材の表面に形成すべき凹凸の起伏の程度などを考慮して適宜設計することができる。さらに、軟質部1aと硬質部1bの割合、配置なども特に限定されず、木質材の表面に形成すべき凹凸形状などに応じて適宜設計することができる。
そして、本発明の木質材の製造方法の第1実施形態は、以下の工程を含んでいる。
(1)木質材料1の少なくとも一方の面に弾性シート2を当接させ、この木質材料1と弾性シート2とを硬質板で挟持して加圧し、少なくとも弾性シート2を圧縮する工程。
(2)加圧状態にある木質材料1と弾性シート2とを高温高湿環境に曝すことで、木質材料1を軟化させるとともに、圧縮状態の弾性シート2の弾発力によって軟化した木質材料1を圧縮し、表面に凹凸を形成する工程。
以下、各工程について説明する。
図1(A)に例示したように、工程(1)では、木質材料1の少なくとも一方の面(片面/両面)に弾性シート2を当接させる。木質材料1の両面(表裏面)に凹凸を形成する場合には、木質材料1の両面に弾性シート2を当接させ、木質材料1の片面(表裏面のいずれか)に凹凸を形成する場合には、凹凸を形成する面に弾性シート2を当接させる。
弾性シート2は、例えば、シリコン製の弾性ゴムシートなどの適度な弾性を有する公知の材料を適宜使用することができる。また、第1実施形態における好ましい弾性シート2の特性については後述する。
さらに、図1(A)(B)に例示したように、工程(1)では、木質材料1と弾性シート2とを硬質板3で挟持して加圧する。硬質板3の材料や厚さなどは、木質材料1の軟質部1aよりも硬度が高いものであれば特に限定されず、加圧による圧力に耐え得るものであり、かつ、後述する高温高湿環境に耐え得るものであればよい。具体的には、各種の材料からなる金属板などを例示することができる。
硬質板3による木質材料1と弾性シート2の加圧圧力は、木質材の表面に形成すべき凹凸の浮き上がり、木質材料1の表面硬度などを考慮して適宜設定することができるが、少なくとも弾性シート2の圧縮(変形)が生じる程度に加圧する。具体的には、この時点において、弾性シート2の圧縮(変形)が生じるが、木質材料1の変形(圧縮)が生じない程度の圧力で加圧することが好ましい。この場合、木質材料1には変形(圧縮)がほとんど生じていないが、両面から高い圧力が付加されている状態となる。
そして、図1(B)に例示したように、木質材料1と弾性シート2が硬質板3によって加圧された状態のまま、対向する硬質板3を固定冶具4によって固定することが好ましい。これによって、木質材料1と弾性シート2の加圧状態が安定に維持される。
図2(A)に例示したように、工程(2)では、加圧状態にある木質材料1と弾性シート2とを高温高湿環境に曝し、木質材料1を軟化させる。
「高温高湿環境」は、木質材料1を軟化させることができる温度・湿度環境であれば特に限定されず、木質材料1の種類や成分を考慮して適宜設定することができる。具体的には、例えば、木質材料1を、それに含まれるリグニンのガラス転移点以上に加熱することができる。リグニンは一般に、木材中の20〜30%を占め、セルロースと結合した状態で存在する高分子物質であり、木質材料1を強固にする役割を果たしているため、リグニンのガラス転移点以上に加熱することでリグニンが軟化し、木質材料1をゴム状態にすることができる。木質材料1が軟化した状態とは、このように木質材料1がゴム状態となっていることをいう。
また、リグニンの軟化温度は、湿度(含水率)が高くなるほど低下する傾向があることが知られている。したがって、好適な高温高湿環境については、温度と湿度の両面から考慮される。具体的には、例えば、湿度は、80〜100%の範囲を好ましく例示することができる。また、湿度が100%に近い場合、温度の下限として、例えば80℃以上、好ましくは105℃以上の温度を例示することができる。温度が105℃以上であると、製造される木質材の表面硬度が高く、吸水時の凹凸保持性が良好になる。また、温度の上限については、木質材の変質やコストなどを考慮して適宜設定することができるが、一応の目安としては、180℃以下を例示することができる。
木質材料1と弾性シート2とを高温高湿環境に曝す場合には、その形態は具体的に限定されない。具体的には、例えば、所定の温度に設定された温水内に、加圧状態の木質材料1と弾性シート2とを所定の時間浸漬する方法を例示することができる。別の方法としては、例えば、所定の温度に設定された蒸気釜内に、加圧状態の木質材料1と弾性シート2とを投入し、水蒸気雰囲気に所定時間曝す方法などを例示することができる。
さらに、図2(B)に例示したように、工程(2)では、圧縮状態にあった弾性シート2の弾発力によって軟化した木質材料1を圧縮し、木質材料1の軟質部1aの部分を硬質部1bの部分よりも強く押し込んで表面に凹凸を形成する。
木質材料1は、高温高湿環境に曝されて軟化すると、圧縮状態にあった弾性シート2(図2(A)の状態)が元の形状へと復帰しようとする弾発力によって押し込まれて圧縮され、高密化される。木質材料1は、軟質部1aと硬質部1bの硬度の違いによって軟質部1aがより圧縮されるため、軟質部1aが窪んだ凹部と、硬質部1bが突出した凸部が形成される。したがって、弾性シート2は、軟化前の木質材料1に対しては柔軟であり、軟化後の木質材料1に対しては、木質材料1の軟質部1aの部分を硬質部1bの部分よりも強く押し込むことが可能な程度の弾発力を有するものが好ましい。具体的には、木質材料1の硬度や高温高湿環境の条件にもよるが、例えば、JIS K 6253のデュロメータ、タイプAによる硬度が40〜70の範囲のものから、試作等を行って選択して使用することができる。
その後、軟化した木質材料1を、加圧状態のままリグニンのガラス転移点以下に冷却することにより、リグニンが固化し、ガラス状態になる。これによって、木質材料1の残留応力が解放され、木質材料1は、固定治具にセットされた状態、すなわち圧縮され、高密化された状態のまま変形(凹凸形状)が固定される。
そして、図2(C)に例示したように、木質材料1の冷却後は、固定冶具4を解除し、弾性シート2を取り除くことで、表面に軟質部1aが窪んだ凹部5と硬質部1bが突出した凸部6とが形成された浮造り加工された木質材7を得ることができる。
本発明の木質材の製造方法では、軟化状態の木質材料1を圧縮し、高密化している。このため、第1実施形態の方法によって製造された木質材7は、吸水によっても軟質部1aの圧縮が回復し難く、表面に形成された凹凸形状が良好に維持される。また、高密化されていることで、木質材7の表面硬度が向上しているため、樹脂の含浸処理などの特別な処理が不要であり、製造工程は簡略であり、製造コストも抑制される。
本発明の木質材の製造方法によって製造された木質材7は、浮造り加工されており、かつ吸水時の表面凹凸保持性、表面硬度に優れるため、例えば、住宅の床、壁、天井などの材料や、家具、工芸品などの材料として好適に使用することができる。
次に、本発明の第2実施形態について図3とともに説明する。第1実施形態と共通する点についての説明は省略する。図3は、本発明の第2実施形態を例示した概要図である。
第2実施形態では、(1)木質材料1を高温高湿環境に曝すことで、木質材料1を軟化させる工程と、(2)木質材料1の少なくとも一方の面に当接させた弾性シート2を介して、軟化した木質材料1を硬質板3で挟持して加圧し、弾性シート2とともに木質材料1を圧縮することで、表面に凹凸を形成する工程とを含む。
第2実施形態では、まず、木質材料1を高温高湿環境に曝すことで木質材料1を軟化させる。この際、木質材料1を高温高湿環境に曝す前後に凹凸を形成すべき木質材料1の表面に弾性シート2を当接させる。すなわち、高温高湿環境に曝す段階においては、弾性シート2は、木質材料1の少なくとも一方の面に当接した状態であってもよいし、脱離した状態であってもよい。
そして、図3(A)に例示したように、弾性シート2を介して、軟化した木質材料1を硬質板3で挟持して加圧し、弾性シート2とともに木質材料1を圧縮する。この際、可能であれば、第1実施形態と同様に、固定冶具4などによって所定の加圧圧力を維持したまま固定することが好ましい。加圧圧力は、木質材7(図3(B))の表面に形成すべき凹凸の起伏の程度、木質材料1の表面硬度などを考慮して適宜設定することができる。
高温高湿環境に曝された木質材料1は軟化しているため、図3(A)に例示したように、硬質板3による加圧によって、木質材料1は弾性シート2を介して圧縮される。これによって、木質材料1の軟質部1aの部分が硬質部1bの部分よりも強く押し込まれて浮造り加工されるとともに高密化される。このため、図3(B)に例示したように、第2実施形態の方法によって製造された木質材7も、吸水によっても軟質部1aの圧縮が回復し難く、表面に形成された凹部5と凸部6が良好に維持される。また、高密化されていることで、木質材7の表面硬度が向上しているため、樹脂の含浸処理などの特別な処理が不要であり、製造工程は簡略であり、製造コストも抑制される。
第2実施形態の場合、硬質板3による加圧が、木質材料1の圧縮、高密化に直接的に作用するため、第1実施形態と比較して凹凸を形成するための圧力の調整がやや難しく、また、加圧状態の維持のためのコスト、手間を要する。このため、生産コスト、生産効率の面からは、第1実施形態の方が好ましい。ただ、第2実施形態の場合、木質材料1の圧縮・高密化は、第1実施形態のような弾性シート2の圧縮と復帰による弾発力に依存しないため、弾性シート2は、木質材料1との硬度の関係などによらず、比較的自由に選択することができる。
本発明の木質材の製造方法は、上記の実施形態に限定されることはない。例えば、硬質板による加圧圧力、弾性シートの硬度(弾発力)、高温高湿環境の条件などは、木質材の種類、特性、形成すべき凹凸の起伏の程度などに応じて適宜設計することができる。また、本発明の木質材の製造方法では、必要に応じて、上述した以外の工程も含むことができる、具体的には、例えば、前段階の工程として、木質材料の乾燥工程、調湿工程、寸法調整工程などの工程や、後段階の工程として、木質材の着色工程、塗装工程、研磨工程、溝加工工程などを含むことができる。さらに、高温高湿環境は、木質材料の着色に好適な環境であるため、表面凹凸加工と同時に木質材料の着色を行うことも可能である。
以下、本発明の木質材の製造方法の実施例について説明するが、本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。
1.試験条件
<実施例1>
木質材料として軟質部と硬質部を有するスギ材(寸法:幅×長さ×厚み=100mm×200mm×10mm)を使用した。弾性シートとしてシリコンゴムシート(硬度50)を使用した。
スギ材の一方の面にシリコンゴムシートを当接させた状態で金属製の硬質板で挟持して、98N/cmで加圧・圧縮した状態で固定冶具によって固定した。
固定冶具で固定した状態のスギ材およびシリコンゴムシートを、95℃の温水内に30分間浸漬して高温高湿状態に曝し、スギ材を軟化させ、表面に凹凸を形成した後に固定冶具を取り外した。
<実施例2>
高温高湿環境として、105℃の水蒸気雰囲気にスギ材およびシリコンゴムシートを曝した以外は、実施例1と同様にして行った。
<実施例3>
高温高湿環境として、130℃の水蒸気雰囲気にスギ材およびシリコンゴムシートを曝した以外は、実施例1と同様にして行った。
<比較例1>
木質材料としてスギ材(寸法:幅×長さ×厚み=100mm×200mm×10mm)を使用し、ブラシによってスギ材の表面を削って表面に凹凸を形成した。この方法は、従来から行われている方法である。
<比較例2>
木質材料としてスギ材(寸法:幅×長さ×厚み=100mm×200mm×10mm)を使用した。シリコンゴムシート(硬度50)を介して金属製の硬質板でスギ材を挟持し、プレス圧力98N/cmで30分間プレスして、スギ材の表面に凹凸を形成した。この方法は、従来から行われている方法である。
2.評価方法
(1)表面性
手での触感により評価し、ざらざらとしている場合は×、ややざらざらしている場合は△、平滑な場合は○とした。(なお、実施例および比較例では、×に該当するものはなかった。)
(2)凹凸感
手での触感および目視により実施例1を基準(○)として評価した。実施例1より凹凸が大きい場合を◎、同等の場合を○、凹凸がやや小さい場合は△とした。
(3)圧縮率
圧縮率は、試験前後の凸部の厚みを測定した数値から求めた。
(4)衝撃試験
木質材の表面硬度を検討するため、衝撃試験を行った。300mmの高さから500gの重りを落下させ、3点での表面凹みの平均値を算出した。
(5)吸水時表面凹凸保持性
20℃の水に30分浸漬後、凹凸感を手での触感および目視により実施例1を基準(○)として評価した。実施例1より凹凸の回復が小さい場合を◎、同等の場合を○、凹凸の回復が大きい場合は×とした。
3.結果
結果を表1に示す。
Figure 0005934911
比較例1の木質材は、ブラシによって表面を削って凹凸を形成したため、表面の仕上がり状態が粗く、表面性は好ましいものではなかった(評価=△)。また、比較例1の木質材の表面硬度は、木質材料が本来有する表面硬度のままであることから、衝撃試験の結果も好ましいものではなかった。なお、比較例1の木質材は、ブラシによる切削加工で凹凸を形成したため、圧縮率、吸水時表面凹凸保持性については評価の対象としていない。
比較例2の木質材は、単にシリコンゴムシートを介してプレス加工したものであるため、圧縮率は低く、凹凸感も十分ではなかった(評価=△)。また、比較例2の木質材の衝撃試験の結果は、比較例1と略同程度であり、比較例2の木質材の表面硬度は十分でないことが確認された。さらに、比較例2の木質材は、吸水によって圧縮が回復して凹部の窪みが復帰してしまい、吸水時においては表面凹凸を保持できないことが確認された(評価=×)。
これに対し、実施例1の木質材は、表面性、凹凸感が良好であった(評価=○)。また、圧縮率も比較例2と比較して格段に高いため、衝撃に強く、表面硬度が良好であることが確認された。さらに、実施例1の木質材は、吸水によっても圧縮が回復し難く、吸水時においても表面凹凸が保持されることが確認された(評価=○)。
実施例2、3の木質材は、表面性が良好であった(評価=○)。また、実施例1と比較してより高温条件であるため、実施例2、3の木質材は、圧縮率が一段と高く、凹凸感に優れ(評価=◎)、衝撃に強く、表面硬度も一層良好であった。さらに、実施例2、3の木質材は、吸水によっても圧縮がほとんど回復せず、吸水時においても表面凹凸がより良好に保持されることが確認された(評価=◎)。
1 木質材料
2 弾性シート
3 硬質板
4 固定冶具
5 凹部
6 凸部
7 木質材















Claims (3)

  1. 軟質部と硬質部を有する板状の木質材料をプレス加工して、木質材料の表面に軟質部が窪んだ凹部と硬質部が突出した凸部とが形成された木質材を製造する、木質材の製造方法であって、少なくとも以下の工程、
    (1)木質材料の少なくとも一方の面に弾性シートを当接させ、この木質材料と弾性シートとを硬質板で挟持して加圧し、少なくとも弾性シートを圧縮する工程と、
    (2)加圧状態にある木質材料と弾性シートとを高温高湿環境に曝すことで、木質材料を軟化させるとともに、圧縮状態から復帰する弾性シートの弾発力によって軟化した木質材料を圧縮し、表面に凹凸を形成する工程と、
    を含むことを特徴とする木質材の製造方法。
  2. 前記工程(2)の後、軟化した木質材料を加圧状態のまま冷却する工程を含むことを特徴とする請求項1に記載の木質材の製造方法。
  3. 前記高温高湿環境は、105℃以上の温度環境であることを特徴とする請求項1または2に記載の木質材の製造方法。
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