JP5931697B2 - モータ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、回転軸の回転を駆動対象物に出力する出力部材を備えたモータ装置に関する。
従来、自動車等の車両に搭載されるパワーウィンド装置やサンルーフ装置等の駆動源として、小型でありながら大きな出力が得られる減速機構を内蔵したモータ装置が用いられている。このモータ装置は、操作者によって車室内等に設けられた操作スイッチを操作することで回転駆動され、これにより開閉体(ウィンドガラスやサンルーフ等)を開閉駆動するようになっている。
モータ装置は、モータ部およびギヤ部を備え、モータ部を形成するモータケース内には回転軸が回転自在に収容され、ギヤ部を形成するハウジング内には複数の歯車等よりなる減速機構が回転自在に収容されている。また、モータ装置は、車両のドア内や屋根内等の車室外に搭載されるため、雨水や埃等に曝される機会が多くなっている。したがって、モータ装置は、その内部に雨水や埃等が進入するのを防止するために複数のシール部材を備えている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載されたモータ装置は、底部を有するギヤケース(ハウジング)と、底部に差し込み固定された支持ピンとを備え、ギヤケースの底部に形成された支持筒にウォームホイールを回動自在に装着し、支持ピンに出力部材を回動自在に装着している。そして、ギヤケース外からの雨水や埃等の進入を防止するために、支持ピンとギヤケースとの間および支持ピンと出力部材との間のそれぞれにOリング(シール部材)が装着されている。これにより、ギヤケース外から支持ピンの両端側を介して、ギヤケース内に雨水や埃等が進入するのを防止しており、ひいてはモータ装置の被水信頼性を向上させている。
特開2012−062981号公報(図2)
しかしながら、上述の特許文献1に記載されたモータ装置によれば、支持ピンに2つのシール部材を装着する必要があるため、その分、部品点数の増加を招き、さらには各シール部材の組み付け作業が煩雑化するといった問題を生じ得る。また、支持ピンは、出力部材を回動自在に支持するため、比較的高強度の部材で形成するのが望ましく、したがって金属材料よりなる鋼棒を採用することがある。この場合には、真夏の炎天下等の高温環境下においてモータ装置を使用することで、支持ピンを介してシール部材に高温が伝達され、ひいてはシール部材が早期劣化する等の問題が起こり得る。
本発明の目的は、部品点数を削減しつつメンテナンス性を向上させることが可能なシール構造を備えたモータ装置を提供することにある。
本発明のモータ装置は、回転軸の回転を駆動対象物に出力する出力部材を備えたモータ装置であって、前記出力部材を回動自在に収容するハウジングと、前記ハウジングの底部に設けられ、前記ハウジングの内外を貫通する貫通孔を有するピン固定部と、前記貫通孔に固定され、前記出力部材を回動自在に支持する支持ピンと、前記ピン固定部の前記支持ピンよりも径方向外側に設けられ、前記出力部材と対向する第1シール保持部と、前記出力部材の前記支持ピンよりも径方向外側に設けられ、前記ピン固定部と対向する第2シール保持部と、前記第1シール保持部と前記第2シール保持部との間に設けられ、前記ハウジングの内外をシールするシール部材と、を備えることを特徴とする。
本発明のモータ装置は、前記第1シール保持部および前記第2シール保持部を、前記支持ピンの径方向に向けて対向配置し、前記シール部材の前記支持ピンの軸方向に沿う少なくとも何れか一方側に、前記ピン固定部に対する前記出力部材の軸方向へのガタ量よりも大きい隙間よりなるガタ吸収部を設けたことを特徴とする。
本発明のモータ装置は、前記出力部材を、前記回転軸の回転が伝達されるウォームホイール部と、前記ウォームホイール部の回転を前記駆動対象物に伝達する回転伝達部とを一体化して形成し、前記ウォームホイール部を前記ピン固定部に回動自在に設け、前記回転伝達部を前記支持ピンに回動自在に設けたことを特徴とする。
本発明のモータ装置によれば、ピン固定部の支持ピンよりも径方向外側に、出力部材と対向する第1シール保持部を設け、出力部材の支持ピンよりも径方向外側に、ピン固定部と対向する第2シール保持部を設け、第1シール保持部と第2シール保持部との間に、ハウジングの内外をシールするシール部材を設ける。これにより、支持ピンからその径方向外側に離れた位置で、かつピン固定部と出力部材との間に1つのシール部材を設けることで、支持ピンの両端側を介して雨水や埃等がハウジング内に進入するのを阻止できる。したがって、シール部材を必要最小限の1つにして部品点数を削減でき、ひいては組み付け作業を簡素化することができる。また、シール部材を支持ピンから径方向外側に離間して設けたので、金属材料よりなる支持ピンであっても、高温がシール部材に伝達されるのを抑制することができる。よって、シール部材の早期劣化を抑制してモータ装置のメンテナンス性を向上させることができる。
本発明のモータ装置によれば、第1シール保持部および第2シール保持部を、支持ピンの径方向に向けて対向配置し、シール部材の支持ピンの軸方向に沿う少なくとも何れか一方側に、ピン固定部に対する出力部材の軸方向へのガタ量よりも大きい隙間よりなるガタ吸収部を設ける。これにより、回転軸の正逆回転を切り換える際に、出力部材が支持ピンの軸方向にガタついたとしても、当該ガタつきにより軸方向に対してシール部材が潰されるようなことが無い。したがって、シール部材の偏摩耗を抑制しつつ、シール部材の弾性変形に伴う出力部材の回転抵抗の増大を抑制することができる。よって、モータ装置の被水信頼性を向上させつつ、モータ装置を安定動作させることができる。
本発明のモータ装置によれば、出力部材を、回転軸の回転が伝達されるウォームホイール部と、ウォームホイール部の回転を駆動対象物に伝達する回転伝達部とを一体化して形成し、ウォームホイール部をピン固定部に回動自在に設け、回転伝達部を支持ピンに回動自在に設ける。これにより、ウォームホイール部と回転伝達部とを別体としたものに比して、部品点数を削減しつつ、モータ装置からの異音の発生を抑制することができる。
本発明の一実施の形態に係る減速機構付モータを示す平面図である。 図1のA−A線に沿う断面図である。 ハウジングのピン固定部を拡大して示す部分拡大断面図である。 出力部材を示す断面図である。 図2の破線円B部を拡大して示す動作説明図である。
以下、本発明の一実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。
図1は本発明の一実施の形態に係る減速機構付モータを示す平面図を、図2は図1のA−A線に沿う断面図を、図3はハウジングのピン固定部を拡大して示す部分拡大断面図を、図4は出力部材を示す断面図を、図5は図2の破線円B部を拡大して示す動作説明図をそれぞれ表している。
図1に示すように、モータ装置としての減速機構付モータ10は、自動車等の車両に搭載されるパワーウィンド装置(図示せず)の駆動源として用いられ、ウィンドガラスを昇降させるウィンドレギュレータ(図示せず)を駆動するものである。減速機構付モータ10は、車両のドア内に形成される幅狭のスペース(図示せず)に設置されるため、図2に示すように扁平形状に形成されている。減速機構付モータ10はモータ部20とギヤ部30とを備えており、モータ部20およびギヤ部30は複数の締結ネジ11(図示では2つ)により連結(ユニット化)されている。
モータ部20は、磁性材料よりなる鋼板をプレス加工(深絞り加工)することで有底筒状に形成されたモータケース21を備えている。モータケース21の内部には、断面が略円弧形状に形成された複数のマグネット22(図示では2つ)が固定され、各マグネット22の内側には、コイル23が巻装されたアーマチュア24が、各マグネット22の内周面に対して所定の隙間を介して回転自在に収容されている。
アーマチュア24の回転中心には、回転軸としてのアーマチュア軸25が貫通して固定されている。アーマチュア軸25のアーマチュア24に近接する部位には、コンミテータ26が設けられ、このコンミテータ26には、アーマチュア24に巻装されたコイル23の端部が電気的に接続されている。
コンミテータ26の外周部には、一対のブラシ27が摺接するようになっており、各ブラシ27はバネ部材28によりそれぞれコンミテータ26に向けて所定圧で弾性接触している。これにより、コントローラ(図示せず)からの駆動電流を、コネクタ部材31を介して各ブラシ27に供給することで、アーマチュア24には回転力(電磁力)が発生し、ひいてはアーマチュア軸25が所定の回転数および回転トルクで回転するようになっている。
ギヤ部30は、ハウジング40,コネクタ部材31およびボトムカバー32を備えている。ハウジング40は、プラスチック等の樹脂材料を射出成形することにより所定形状に形成され、モータケース21の開口側(図中右側)に連結されている。
ハウジング40の内部には、外周部分にウォーム33a(図2参照)が一体成形されたウォーム軸33が回動自在に収容され、当該ウォーム軸33は、アーマチュア軸25に一体に設けられ、アーマチュア軸25とともに回転するようになっている。ここで、ウォーム軸33をアーマチュア軸25とは別体として、連結部材(図示せず)を介して互いに一体回転するよう連結させても良い。
また、ハウジング40の内部には、出力部材50が回動自在に収容され、当該出力部材50を形成するウォームホイール部51の歯部51eは、ウォーム33aに噛み合わされている。ここで、詳細には図示しないが、ウォーム33aは螺旋状に形成され、歯部51eは出力部材50の軸方向に向けて緩やかな傾斜角度で傾斜されている。これにより、ウォーム軸33の回転が、ウォームホイール部51に対してこじること無く滑らかに伝達できるようになっている。
なお、ウォーム33aおよびウォームホイール部51は減速機構を構成しており、当該減速機構は、アーマチュア軸25の回転を所定速度にまで減速して高トルク化し、当該高トルク化された回転を、回転伝達部52を介してウィンドレギュレータ(駆動対象物)に出力するようになっている。
図2,3に示すように、ハウジング40は底部41を備えている。底部41の略中央部分には、ハウジング40の内部に向けて所定の高さで突出するよう、ピン固定部42が一体に設けられている。ピン固定部42は略円筒形状に形成され、ウォームホイール部51を回動自在に支持するようになっている。また、ピン固定部42の内側には、ハウジング40の内外を貫通する貫通孔42aが穿設されている。
さらに、底部41のピン固定部42が突出する側とは反対側、つまり底部41の外側には、ピン固定部42を中心として放射状に延びる複数の補強リブ43(図示では2つのみ示す)が設けられている。これにより、底部41を薄肉化してハウジング40の軽量化を図りつつ、充分な強度を確保するようにしている。
ピン固定部42の先端側(図中上側)は、先端に向かうに連れて軸方向の高さが高くなるとともに、径方向の寸法が小さくなる先細り形状に形成されている。また、ピン固定部42の基端側(図中下側)における外周部分には、ピン固定部42の外径寸法よりも大きい外形寸法の環状の摺接部44が、底部41から突出して形成されている。この摺接部44には、ウォームホイール部51が摺接しつつ、ウォームホイール部51のグリス溜51cに貯留された摺動グリス(図示せず)が供給されるようになっている。これにより、出力部材50は、ハウジング40の内部で長期に亘りスムーズに回動可能となっている。
ピン固定部42の先端側(図中上側)には、Oリング(シール部材)60の位置決めを行う第1位置決め部45が形成されている。第1位置決め部45は、中心に貫通孔42aを有する環状に形成され、Oリング60のピン固定部42の軸方向に対する位置決めを行う第1軸方向位置決め面45aと、Oリング60のピン固定部42の径方向に対する位置決めを行う第1径方向位置決め面45bとを備えている。
ここで、第1径方向位置決め面45bは、本発明における第1シール保持部を構成しており、当該第1径方向位置決め面45bは、ピン固定部42の支持ピン70よりも径方向外側に設けられている。そして、第1径方向位置決め面45bは、出力部材50の後述する第2径方向位置決め面53bと、支持ピン70の径方向に向けて対向している。また、Oリング60は、ゴム等の弾性材料によって形成されている。
そして、減速機構付モータ10の組み付け時において、図3に示すようにOリング60を第1位置決め部45に装着するようにする。このとき、Oリング60は、その弾性力により第1軸方向位置決め面45aおよび第1径方向位置決め面45bの双方に密着するよう固定される。そのため、Oリング60は、第1位置決め部45でガタつくことは無い。このように、Oリング60を第1位置決め部45で位置決めすることにより、ピン固定部42に出力部材50を組み付ける際に、Oリング60がピン固定部42と出力部材50との間に噛み込まれて損傷したりするのを防止している。
ピン固定部42の先端側の外周部分には、第1環状テーパ面42bが形成されている。第1環状テーパ面42bは、ピン固定部42に対して出力部材50を装着する際に、当該出力部材50の装着案内として機能するもので、出力部材50の第2環状テーパ面51d(図4参照)が対向するようになっている。これにより、減速機構付モータ10の組み付け作業性を向上させている。
ピン固定部42の貫通孔42aには、ハウジング40の内部で出力部材50を回動自在に支持する支持ピン70が貫通して固定されている。支持ピン70は、ステンレス等の金属材料よりなる鋼棒であって、出力部材50の後述する回転伝達部52を回転自在に支持するようになっている。支持ピン70の軸方向基端側(図中下側)には、周方向に沿って複数の凹凸となったセレーション部71が形成されている。そして、セレーション部71を貫通孔42aに圧入することで支持ピン70はピン固定部42に強固に固定されている。
ここで、セレーション部71の外径寸法は、貫通孔42aの内径寸法よりも若干大きい寸法に設定され、これによりセレーション部71は貫通孔42aの内側に食い込むようにして強固に固定される。一方、支持ピン70のセレーション部71を除く他の部分の外径寸法は、貫通孔42aの内径寸法よりも若干小さい寸法に設定され、これにより貫通孔42aに対する支持ピン70の挿入作業および圧入作業を容易に行えるようにしている。なお、支持ピン70は、貫通孔42aに対して、図2,3の下方側、すなわち底部41を挟んだハウジング40の外部からハウジング40の内部に向けて挿入および圧入されるようになっている。
支持ピン70は、ハウジング40に組み付けられた状態で、軸方向先端側(図中上側)がピン固定部42から突出してハウジング40の内部を通過し、ハウジング40の厚み寸法tよりも大きく突出するようハウジング40から延出している。ここで、支持ピン70のピン固定部42からの突出量は、支持ピン70の長さ寸法の略半分の長さとなっている。これにより、支持ピン70のピン固定部42に対する固定強度を確保して、減速機構付モータ10の作動時における支持ピン70のピン固定部42に対する傾動やガタつき等を抑制して、減速機構付モータ10をスムーズに作動させつつ、異音(機械的な作動音)の発生を抑制している。
図2,4に示すように、出力部材50は、アーマチュア軸25の回転をウィンドレギュレータに出力するものであって、大径のウォームホイール部51と、当該ウォームホイール部51よりも小径の回転伝達部52とを備えている。そして、これらのウォームホイール部51および回転伝達部52は、溶融樹脂を射出成形することにより一体に成形されている。
ウォームホイール部51の径方向内側には、筒状支持部51aが設けられ、当該筒状支持部51aは、ピン固定部42に回動自在に支持されるようになっている。筒状支持部51aの軸方向一側(図中下側)には、摺接部44に摺接する支持端部51bが形成されており、当該支持端部51bには、筒状支持部51aの周方向に沿って等間隔で複数のグリス溜51c(図示では2つのみ示す)が設けられている。グリス溜51cには、減速機構付モータ10の組み付け時において、図示しない摺動グリスが充填されるようになっている。
支持端部51bの径方向内側には、第2環状テーパ面51dが形成されており、当該第2環状テーパ面51dは、減速機構付モータ10の組み付け時において、第1環状テーパ面42bと対向するようになっている。つまり、第2環状テーパ面51dは、第1環状テーパ面42bと協働して、出力部材50のピン固定部42への装着を案内するようになっている。
筒状支持部51aの径方向外側には、ウォーム33aに噛み合わされる歯部51eが形成され、当該歯部51eは、ウォーム33aの螺旋状に倣って緩やかな傾斜角度(詳細図示せず)で傾斜されている。また、筒状支持部51aと歯部51eとの間には、複数の肉盗み部51fが形成されており、各肉盗み部51fを設けることにより、出力部材50の軽量化はもちろんのこと、射出成形時に生じる所謂ヒケやボイドの発生を防止し、筒状支持部51aや歯部51eの成形精度の向上を図っている。
回転伝達部52の軸方向一側は、ウォームホイール部51の軸方向他側(図中上側)に一体に設けられている。回転伝達部52の回転中心には挿通孔52aが形成されており、当該挿通孔52aには、支持ピン70が回動自在に挿通されるようになっている。つまり、回転伝達部52は、支持ピン70に回動自在に支持されるようになっている。このように、出力部材50は、ピン固定部42に回動自在に支持されたウォームホイール部51と、支持ピン70に回動自在に支持された回転伝達部52とが一体に成形されている。
挿通孔52aの軸方向一側には、減速機構付モータ10を組み付けた状態のもとで、Oリング60の位置決めを行う第2位置決め部53が形成されている。第2位置決め部53は環状に形成され、Oリング60の回転伝達部52の軸方向に対する位置決めを行う第2軸方向位置決め面53aと、Oリング60の回転伝達部52の径方向に対する位置決めを行う第2径方向位置決め面53bとを備えている。
ここで、第2径方向位置決め面53bは、本発明における第2シール保持部を構成しており、当該第2径方向位置決め面53bは、回転伝達部52の支持ピン70よりも径方向外側に設けられている。そして、第2径方向位置決め面53bは、ピン固定部42の第1径方向位置決め面45bと、支持ピン70の径方向に向けて対向している。
回転伝達部52の軸方向他側の外周部分には、ウィンドレギュレータのギヤ(図示せず)が噛み合う駆動ギヤ52bが形成されている。つまり、回転伝達部52は、ウォームホイール部51の回転をウィンドレギュレータに伝達するようになっている。そして、駆動ギヤ52bは、図2に示すように、ボトムカバー32を介してハウジング40の外部に配置されている。
回転伝達部52の軸方向に沿う駆動ギヤ52bとウォームホイール部51との間の略中間部分には、円筒部52dが設けられている。この円筒部52dの外周部分には、ボトムカバー32に一体に設けたリップシール部32aが摺接するようになっている。これにより、回転伝達部52とボトムカバー32との間を密封して、当該部分を介してハウジング40内に雨水や埃等が進入するのを防止している。
回転伝達部52の径方向に沿う挿通孔52aと駆動ギヤ52bとの間で、かつ回転伝達部52の軸方向に沿う両端側には、複数の肉盗み部52cが形成されている。これらの各肉盗み部52cにおいても、出力部材50の軽量化はもちろんのこと、射出成形時に生じる所謂ヒケやボイドの発生を防止し、挿通孔52aや駆動ギヤ52bの成形精度の向上を図っている。
Oリング60は、ハウジング40の内外をシールするものであって、図5に示すように、支持ピン70からその径方向外側に離れた位置で、第1位置決め部45と第2位置決め部53との間に保持されている。具体的には、Oリング60は、第1径方向位置決め面45bと第2径方向位置決め面53bとの双方に対してそれぞれ接触部分SP1,SP2(図中黒丸部分)で接触するようになっている。また、Oリング60は、第1径方向位置決め面45bと第2径方向位置決め面53bとによって、若干圧縮されるように弾性変形した状態で挟持されている。
これにより、Oリング60は、支持ピン70とピン固定部42との間のクリアランスCL1や、支持ピン70と回転伝達部52との間のクリアランスCL2を介して、ハウジング40の内部に進入しようとする雨水や埃等の進入物Wの進入を阻止するようになっている。
Oリング60と第2軸方向位置決め面53aとの間には、Oリング60と第1軸方向位置決め面45aとを接触させた状態のもとで、所定寸法の隙間Sが形成されている。この隙間Sは、減速機構付モータ10の作動時において、ピン固定部42に対して出力部材50が矢印M方向に移動して、その際に生じるガタ量δGよりも大きい隙間寸法に設定されている。つまり、この隙間Sが、本発明におけるガタ吸収部GAを構成している。
このように、隙間Sの寸法を、ピン固定部42に対する出力部材50のガタ量δGよりも大きく設定したことにより(S>δG)、Oリング60に無理な力が負荷されて、軸方向に押し潰されるのを防止している。これにより、Oリング60の密封性能を高めつつOリング60が早期に劣化するのを防止するとともに、ピン固定部42に対する出力部材50の回動抵抗が増大するのを防止している。
次に、以上のように形成した減速機構付モータ10におけるOリング60の密封動作(シール効果)について、図面を用いて詳細に説明する。
図5に示すように、減速機構付モータ10が雨水や埃等に曝されると、支持ピン70の軸方向両端部分から雨水や埃等の進入物Wが、各クリアランスCL1,CL2を介してハウジング40の内部に向けて進入しようとする。ここで、各クリアランスCL1,CL2は、微小のクリアランス(隙間)であって、砂等の比較的大きな粒子状物質は、殆ど進入することは無い。
そして、各クリアランスCL1,CL2に進入した進入物Wは、隙間S(ガタ吸収部GA)の内部にまで到達する。その後は、第1径方向位置決め面45bと第2径方向位置決め面53bとの双方に接触部分SP1,SP2を介して接触(挟持)したOリング60のシール効果により、そこから先、つまりハウジング40の内部(図中網掛部分)への進入物Wの進入が阻止される。
以上詳述したように、本実施の形態に係る減速機構付モータ10によれば、ピン固定部42の支持ピン70よりも径方向外側に、出力部材50と対向する第1径方向位置決め面45bを設け、出力部材50の支持ピン70よりも径方向外側に、ピン固定部42と対向する第2径方向位置決め面53bを設け、第1径方向位置決め面45bと第2径方向位置決め面53bとの間に、ハウジング40の内外をシールするOリング60を設けた。
これにより、支持ピン70からその径方向外側に離れた位置で、かつピン固定部42と出力部材50との間の1つのOリング60により、支持ピン70の両端側を介してハウジング40内に進入物Wが進入するのを阻止できる。したがって、Oリング60を必要最小限の1つにして部品点数を削減でき、ひいては組み付け作業を簡素化することができる。また、Oリング60を支持ピン70から径方向外側に離間して設けたので、金属材料よりなる支持ピン70としても、高温がOリング60に伝達されるのを抑制することができる。よって、Oリング60の早期劣化を抑制して減速機構付モータ10のメンテナンス性を向上させることができる。
また、本実施の形態に係る減速機構付モータ10によれば、第1径方向位置決め面45bおよび第2径方向位置決め面53bを、支持ピン70の径方向に向けて対向配置し、Oリング60の支持ピン70の軸方向に沿う一方側(図5中上側)に、ピン固定部42に対する出力部材50の軸方向へのガタ量δGよりも大きい隙間Sよりなるガタ吸収部GAを設けた。
これにより、アーマチュア軸25の正逆回転を切り換える際に、出力部材50が支持ピン70の軸方向にガタついたとしても、当該ガタつきにより軸方向に対してOリング60が潰されるようなことが無い。したがって、Oリング60の偏摩耗を抑制しつつ、Oリング60の弾性変形に伴う出力部材50の回転抵抗の増大を抑制することができる。よって、減速機構付モータ10の被水信頼性を向上させつつ、減速機構付モータ10を安定動作させることができる。
さらに、本実施の形態に係る減速機構付モータ10によれば、出力部材50を、アーマチュア軸25の回転が伝達されるウォームホイール部51と、ウォームホイール部51の回転をウィンドレギュレータに伝達する回転伝達部52とを一体化して形成し、ウォームホイール部51をピン固定部42に回動自在に設け、回転伝達部52を支持ピン70に回動自在に設けた。
これにより、ウォームホイール部51と回転伝達部52とを別体としたものに比して、部品点数を削減しつつ、減速機構付モータ10からの異音の発生を抑制することができる。
本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることは言うまでもない。例えば、上記実施の形態においては、ガタ吸収部GA(隙間S)を、Oリング60の支持ピン70の軸方向に沿う一方側に設けたものを示したが、本発明はこれに限らず、Oリング60の支持ピン70の軸方向に沿う他方側(図5中下側)に設けるようにしても良い。この場合、減速機構付モータ10の組み付け時において、第2位置決め部53にOリング60を予め装着しておけば良い。
また、上記実施の形態においては、本発明におけるシール部材としてOリング60であるものを示したが、本発明はこれに限らず、第1径方向位置決め面45bと第2径方向位置決め面53bとの間を密封できるものであれば、例えば、断面が略V字形状に形成されたカップシール等のシール部材を採用しても良い。
さらに、上記実施の形態においては、出力部材50として、ウォームホイール部51と回転伝達部52とを一体化したものを示したが、本発明はこれに限らず、ウォームホイール部と回転伝達部とを別体とし、両者間にダンパゴム等の弾性体を介在し、減速機構付モータの回転駆動時に振動を吸収するようにしたものにも採用することができる。この場合には、図5に示すように、Oリング60よりもハウジング40内側(図中網掛部分側)において、ウォームホイール部と回転伝達部とを別体とする構造とする。
また、上記実施の形態においては、モータ装置としての減速機構付モータ10を、車両に搭載されるパワーウィンド装置の駆動源として用いたものを示したが、本発明はこれに限らず、サンルーフ装置等の他の駆動源としても用いることができる。
さらに、上記実施の形態においては、モータ部20として、ブラシ付の電動モータを採用したものを示したが、本発明はこれに限らず、例えば、ブラシレスの電動モータ等を採用することもできる。
10 減速機構付モータ(モータ装置)
11 締結ネジ
20 モータ部
21 モータケース
22 マグネット
23 コイル
24 アーマチュア
25 アーマチュア軸(回転軸)
26 コンミテータ
27 ブラシ
28 バネ部材
30 ギヤ部
31 コネクタ部材
32 ボトムカバー
32a リップシール部
33 ウォーム軸
33a ウォーム
40 ハウジング
41 底部
42 ピン固定部
42a 貫通孔
42b 第1環状テーパ面
43 補強リブ
44 摺接部
45 第1位置決め部
45a 第1軸方向位置決め面
45b 第1径方向位置決め面(第1シール保持部)
50 出力部材
51 ウォームホイール部
51a 筒状支持部
51b 支持端部
51c グリス溜
51d 第2環状テーパ面
51e 歯部
51f 肉盗み部
52 回転伝達部
52a 挿通孔
52b 駆動ギヤ
52c 肉盗み部
52d 円筒部
53 第2位置決め部
53a 第2軸方向位置決め面
53b 第2径方向位置決め面(第2シール保持部)
60 Oリング(シール部材)
70 支持ピン
71 セレーション部
CL1,CL2 クリアランス
GA ガタ吸収部
S 隙間
W 進入物
δG ガタ量

Claims (3)

  1. 回転軸の回転を駆動対象物に出力する出力部材を備えたモータ装置であって、
    前記出力部材を回動自在に収容するハウジングと、
    前記ハウジングの底部に設けられ、前記ハウジングの内外を貫通する貫通孔を有するピン固定部と、
    前記貫通孔に固定され、前記出力部材を回動自在に支持する支持ピンと、
    前記ピン固定部の前記支持ピンよりも径方向外側に設けられ、前記出力部材と対向する第1シール保持部と、
    前記出力部材の前記支持ピンよりも径方向外側に設けられ、前記ピン固定部と対向する第2シール保持部と、
    前記第1シール保持部と前記第2シール保持部との間に設けられ、前記ハウジングの内外をシールするシール部材と、
    を備えることを特徴とするモータ装置。
  2. 請求項1記載のモータ装置において、前記第1シール保持部および前記第2シール保持部を、前記支持ピンの径方向に向けて対向配置し、前記シール部材の前記支持ピンの軸方向に沿う少なくとも何れか一方側に、前記ピン固定部に対する前記出力部材の軸方向へのガタ量よりも大きい隙間よりなるガタ吸収部を設けたことを特徴とするモータ装置。
  3. 請求項1または2記載のモータ装置において、前記出力部材を、前記回転軸の回転が伝達されるウォームホイール部と、前記ウォームホイール部の回転を前記駆動対象物に伝達する回転伝達部とを一体化して形成し、前記ウォームホイール部を前記ピン固定部に回動自在に設け、前記回転伝達部を前記支持ピンに回動自在に設けたことを特徴とするモータ装置。
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