JP5930346B2 - 自律移動システムおよび管制装置 - Google Patents

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Description

本発明は、環境情報と地図を基に、自己位置を推定し、推定した自己位置を基に自律移動する自律移動システムおよび管制装置の技術に関する。
人が操縦しなくともある地点から別の地点まで自動的に移動可能な自律移動装置は、工場内、建設現場、鉱山などの物品搬送や街中における次世代交通として、安全性・利便性・効率性の向上の観点から導入が望まれている。
自律移動装置の実現には、自律移動装置自身が、どの位置に存在するかを正確に把握して走行位置を間違えないための自己位置推定技術を備えたシステムが必要である。自己位置推定技術では、予め用意された、例えば画像情報や、形状情報や、座標などの環境情報が自己位置推定用の地図(以下、単に地図とも称する)として用いられる。自律移動装置は、自律移動中に自律移動装置自身の周囲から取得した環境情報と、予め用意されている地図とを照らし合わせることで地図上における自律移動装置自身の位置を特定する。このため、地図を高精度に生成することで自己位置推定精度が向上し、自律移動装置は安定した自律移動を行うことができる。ただし、予め用意された地図と、自律移動中に周囲から取得された環境情報との照合の確実性を向上させるため、地図が持つ情報は自律移動装置から取得したものであることが望ましい。
例えば、衛星や航空機を用いて上空から取得した環境情報を基に生成された地図は、地上(床面あるいは路面)を移動する自律移動装置とは環境の見え方が大きく異なるため、そのままでは自律移動のための地図として利用できない。また同様に、同じ高さであっても遠く離れた地点から取得した環境情報を基に生成した地図は、やはり、自律移動装置とは見え方が異なる可能性が高いため地図として利用できない。このため、自律移動の対象とする環境で、予め自律移動装置を手動走行(人による操縦)させて、周囲の環境情報を取得し、この環境情報を基に地図を生成しておくことが一般的に行われている。このようにすることで、自律移動時の照合において確実性の高い地図の生成が可能となる。
ただし、手動で自律移動装置を走行させて取得した環境情報から高精度な地図の生成する場合、地図の広域化において、次のような課題が存在する。それは、広域的な地図を生成する際に、地図生成対象範囲全域の環境情報を一度の手動走行で取得することが、精度や時間の観点から困難であるということである。このため、自律移動を行う範囲である地図生成対象範囲を複数回に分けて取得した部分地図を正確に接続・統合することで、広域的な地図の生成が行われる。
このような地図の生成方法として、複数に分割して取得した地図を正確に接続・統合するための地図生成方法が開示されている(例えば、特許文献1および特許文献2参照)。特許文献1に記載の技術は、環境から1つ以上の特徴点を抽出し、分割された地図間で特徴点を対応付けることで拘束関係を導き、これに基づいて1つの広域的な地図を生成している。
具体的には、特許文献1に記載の技術は、自律移動する環境を重複のない部分地図として分割して取得し、各々の特徴情報の拘束関係に基づいて相互の位置関係を決定して補正することで1つの地図を生成する。部分地図同士は交差点や曲がり角など環境形状が特徴的な狭い領域毎に設定される。拘束関係は隣接する部分地図の位置関係や形状の平行性などをユーザが入力するか、周辺環境の設計図に基づいてユーザが設定することで地図を生成する構成としている。
ここで、拘束関係とは、例えば、同じ地点が含まれている異なる環境情報間で、その地点を結びつけるため、その複数の情報間で位置が拘束される関係をいう。また、同じ地点が含まれている異なる環境情報とは、例えば、異なる部分地図の同じ地点の環境情報や、ひとつもしくは複数の部分地図で異なる経路や手段によって取得された同じ地点の環境情報なども拘束関係と称する。
具体的には、拘束は、2つ以上の情報間の位置・姿勢などの関係を意味し、例えば、2つ(あるいは複数)の重複している地図間において、一方の地図上の座標が、他方の地図上のどの座標に対し、どのような位置関係にあるのかを示すものである。あるいは、例えば、GPS(Global Positioning System)測位情報とオドメトリなどの移動座標の間における拘束は、ある移動座標がGPS測位情報における絶対座標系においてどの地点であるかというものも拘束関係と称する。
また、特許文献2に記載の技術は、自律移動装置が備えている画面出力や、ボタン入力で人間が操作するインタフェースにより、複数の地図間の連結点を対応付けることで、1つの広域的な地図を生成している。
具体的には、特許文献2に記載の技術は、特許文献1に記載の技術と同様に自律移動する環境を部分地図として分割して取得する。この部分地図間は僅かずつ重複し、画面出力やボタン入力により隣接する部分地図の位置や向きの拘束関係をユーザが設定することで1つの広域的な地図を生成する。特許文献2に記載の技術において、自律移動装置は、部分地図を乗り換えて目的とする地点へ移動する構成となっている。また、特許文献2に記載の技術は、環境の形状や走行ルートに変更がある場合には、その地点が含まれる部分地図のみを取得しなおして地図を再度生成する。
特開2009−53561号公報 特開2010−92147号公報
特許文献1に記載の技術は、複雑な形状の構造物がある場合、直線部分が少なくなるので平行性などの特徴情報を抽出しづらくなり、特徴情報の利用が困難となる。その結果、特許文献1に記載の技術は、部分地図を正確に接続することができないという状況が発生する。そのため、特許文献1に記載の技術は、複雑な形状の構造物がある場合において、広域的な地図作成には適用できない。また、特許文献1に記載の技術は、環境の路面が水平であることを前提としており、斜面や立体交差を有する場合については考慮されていない。そのため、特許文献1に記載の技術において、仮に環境情報が3次元情報を有している場合、生成される地図では高さ方向にずれ(誤差)が生じてしまう。
特許文献2に記載の技術では、1つ1つの部分地図に歪みが残されたままである。ここで、歪みとは、オドメトリなどの計測誤差に起因する誤差である。このように、特許文献2に記載の技術は、ライン状の走行軌跡であれば、単純な拘束関係を定義すればよいので、広域的な地図生成に対応できる。しかしながら、メッシュ状の走行軌跡に対応するには、複雑な拘束関係を定義する必要があるため、特許文献2に記載の技術は、部分地図をさらに細分化して多数の拘束関係を設定する必要がある。
このため、特許文献2に記載の技術は、メッシュ状の走行軌跡に対応するための広域な地図生成に適用できない。また、特許文献2に記載の技術は、特許文献1に記載の技術と同様に環境の路面が水平であることを前提としており、斜面や立体交差など環境情報が3次元情報を有する場合については考慮されていない。
以上より、各々の部分地図における歪みを3次元的に除去することで実際の環境を正確に表現し、さらに複数の部分地図を統合した際に重複する地点が正確に接続されて連続性を有するようにすることで、高精度な地図の生成を行うことが必要である。
このような背景に鑑みて本発明がなされたのであり、本発明は、部分地図の接続における確実性を向上させることを課題とする。
前記課題を解決するため、本発明は、絶対座標を基に、走行軌跡を変形させる第1の補
正を行い、さらに、補正した走行軌跡同士が近接している重複走行領域を検出し、この重
複走行領域における走行軌跡上の相対座標を対応付けた後、さらに相対座標により得られる前記自律移動装置の走行軌跡または第1の補正が行われた走行軌跡の補正を行う
第2の補正を行うことを特徴とする。
本発明によれば、部分地図の接続における確実性を向上させることができる。
本実施形態に係る自律移動システムの構成例を示す図である。 本実施形態に係る自律移動装置および管制装置のハードウェア構成例を示す図である。 本実施形態に係る地図生成処理の手順を示すフローチャートである。 本実施形態に係る自律移動処理の手順を示すフローチャートである。 本実施形態に係る走行軌跡補正処理の詳細な手順を示す図である。 本実施形態に係る移動座標による走行軌跡の例を示す図である。 本実施形態に係る自律移動装置の走行領域の例を示す図である。 本実施形態に係る走行軌跡の例を示す図である。 本実施形態に係る第1の補正の詳細な手順を示す図である。 本実施形態に係る第1の補正に用いられる誤差評価値の一例を示す図である。 本実施形態に係る第1の補正に用いられる誤差評価値の他の一例を示す図である。 重複走行領域の移動座標の対応付けの詳細な手順を説明する図である。 本実施形態に係る第2の補正に用いられる誤差評価値の一例を示す図である。 本実施形態に係る第1の補正、第2の補正に伴う走行軌跡の変化を示す図である。 上空から取得した環境情報の利用可否判定の概念図を示す図(その1)である。 上空から取得した環境情報の利用可否判定の概念図を示す図(その2)である。 本実施形態に係る部分地図の接続の手順を示すフローチャートである。 本実施形態に係る部分地図の接続方法を説明するための図である。
次に、本発明を実施するための形態(「実施形態」という)について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。なお、各図面において、同様の構成要素については、同一の符号を付して説明を省略する。
本実施形態に係る自律移動システムは、自律移動装置を手動走行させた際の移動座標(移動軌跡)を高さ方向も含めて補正することで、移動座標を正確に導出可能とするものである。また、本実施形態に係る自律移動システムは、自律移動の環境が広域であっても、分割して取得した形状情報(部分地図)を正確に接続・統合することで自己位置推定用の地図生成技術を可能とすることにより、高精度な自己位置推定技術を実現するものである。なお、本実施形態において、部分地図は、自律移動装置が走行する領域を分割した部分領域に関する地図であり、各部分地図間には重複領域(地図間重複領域)が生じるよう設定されている。地図間重複領域については、図18を参照して後記する。
[システム構成]
図1は、本実施形態に係る自律移動システムの構成例を示す図である。
自律移動システム1は、環境情報取得部(環境情報取得手段)101、走行軌跡補正部(走行軌跡補正手段)102、部分地図生成部(地図生成手段)103、地図生成部(地図生成手段)104、自己位置推定部105、経路生成部106、移動制御部107、環境情報記憶部121、地図記憶部122を有する。
環境情報取得部101は、複数の計測部を組み合わせて構成されている。環境情報取得部101は、例えば、レーザ距離センサ、単眼あるいは複眼のカメラシステム、GPSセンサ、気圧センサなどを有している。また、航空機や衛星から取得した画像や、自律移動装置10の外部に設けたレーザ測量装置(不図示)からレーザ測量情報を取得してもよい。あるいは、環境情報取得部101は、別途人手にて測量した情報を取得してもよい。さらに、環境情報取得部101には自律移動装置10から外界の情報を取得する装置の他に、自律移動装置10の内部の情報取得する装置を組み合わせてもよい。このような環境情報取得部101として、例えば、自律移動装置10が移動するための車輪、クローラ、脚などの移動機構から取得可能な移動量情報や、角速度や加速度などの運動量情報を取得可能な慣性計測センサなどがある。車輪、クローラ、脚などの移動機構から取得可能な移動量情報や、角速度や加速度などの運動量情報を、移動座標と称する。
環境情報取得部101が取得した各環境情報(GPSセンサによるGPS座標や、レーザ距離センサによる周囲の形状情報や、航空機から取得される形状情報等)は、移動座標に対応付けられて環境情報記憶部121に格納される。環境情報取得部101は、自律移動装置の移動中における自身の相対的な位置を示す相対座標と、移動中における自身の絶対的な位置を示す絶対座標と、移動中における自身の周囲の環境情報と、を対応づけて取得する
ここで、環境情報記憶部121には、自律移動装置10がユーザによって、操縦・走行された際に得られた環境情報(手動環境情報)も格納されているし、自律移動装置10が自律移動する際に得られた環境情報(自律環境情報)も格納されている。
これらの環境情報は地図生成時には地図の生成に用いられ、自律移動時には、後記する自己位置推定部105が自己位置の推定に用いたり、後記する経路生成部106が周囲の構造物の配置や路面状況を把握して適切な経路を移動したりする際に用いられる。
走行軌跡補正部102は、環境情報取得部101が取得した複数種類の環境情報を基に、走行軌跡(詳細は後記)の補正を行う。
部分地図生成部103は、走行軌跡補正部102によって補正された走行軌跡を基に、環境情報に含まれる形状データを補完して部分地図を生成する。部分地図生成部103は、手動環境情報のみを使用して部分地図を生成してもよいし、手動環境情報および自律環境情報の両方を基に用いて部分地図を生成してもよい。また、部分地図生成部103は、図示しない自律移動装置10の外部に設けられている環境情報を取得する装置から環境情報をダイレクトに用いて部分地図を生成してもよい。
地図生成部104では、部分地図生成部103で生成された複数の部分地図を接続して自己位置推定用の地図を生成する。ここで、地図生成部104は、自律移動装置10の移動時にオンラインで地図を生成・更新してもよいし、オフラインで地図を生成・更新してもよい。
生成された地図は、地図記憶部122に格納される。
自己位置推定部105は、自律移動中に取得した環境情報と地図記憶部122に記憶されている地図との対応付け(マッチング)によって自己位置を推定する。自己位置推定の手法として、前記した手法以外にも、車体移動量やその他の内部情報を用いて情報の累積による自己位置推定が用いられてもよいし、GPS測位情報に基づく自己位置推定が用いられてもよい。また、これらの各自己位置推定手法を組み合わせた上で、フィルタリング処理(例えば、カルマンフィルタリングやその応用手法)が適用されることによって、各手法による自己位置推定結果が融合されてもよい。なお、地図との対応付けでは、画像処理や点群処理に用いられる手法が用いられる。
経路生成部106は、自律移動中に取得した環境情報から周囲の障害物や、路面の段差や、歩行者の位置や、歩行者の移動速度を抽出し、グラフ探索処理や運動モデルシミュレーション処理を用いることによって、自律移動装置10の移動方向および速度を決定する。
移動制御部107は、経路生成部106によって決定された自律移動装置10の移動方向および速度に基づいて、自律移動装置10を移動させる。これにより、自律移動装置10は、ある地点から目的とする別の地点へ自動的に移動する。
図1に示すように、環境情報取得部101、自己位置推定部105、経路生成部106、移動制御部107、環境情報記憶部121および地図記憶部122が自律移動装置10に搭載されることが考えられる。同様に、環境情報記憶部121、走行軌跡補正部102、部分地図生成部103、地図生成部104、地図記憶部122が管制局などに設置されている管制装置20に搭載されることが考えられる。
なお、各部101〜107,121,122は図1のように自律移動装置10、管制装置20に搭載されるとは限らず、例えば、各部101〜107,121,122のすべてが自律移動装置10に搭載されてもよいし、環境情報取得部101、走行軌跡補正部102、自己位置推定部105、経路生成部106、移動制御部107および環境情報記憶部121が自律移動装置10に搭載されてもよい。
本実施形態では、図1に示すような構成であるものとする。そして、本実施形態では、自律移動装置10で取得された環境情報が、管制装置20へ送信される。そして、管制装置20が環境情報に基づく走行軌跡の補正を行った後、部分地図を生成し、さらにその部分地図を接続して広域的な地図を生成する。そして、管制装置20は、生成した地図を自律移動装置10へ送る。自律移動装置10は、送られた地図を基に自己位置を推定し、移動を行う。
図2は、本実施形態に係る自律移動装置および管制装置のハードウェア構成例を示す図である。
図2(a)は、自律移動装置10のハードウェア構成例を示す図である。
自律移動装置10は、CPU(Central Processing Unit)201、ROM(Read Only Memory)などのメモリ202、通信インタフェース203がバス204を介して互いに接続されている。
メモリ202にはプログラムが格納されており、このプログラムをCPU201が実行することで、図1の自己位置推定部105、経路生成部106および移動制御部107などが具現化する。
図2(b)は、管制装置20のハードウェア構成例を示す図である。
管制装置20は、CPU211、RAM(Random Access Memory)212、ROM213、通信インタフェース214、HD(Hard Disk)215がバス216を介して互いに接続されている。
ROM213や、HD215に格納されたプログラムが、RAM212に展開され、このプログラムをCPU211が実行することによって、走行軌跡補正部102や、部分地図生成部103や、地図生成部104などが具現化する。
[フローチャート]
図3は、本実施形態に係る地図生成処理の手順を示すフローチャートである。なお、この処理は手動走行時に行われる処理である。
まず、環境情報取得部101が走行路の部分領域に関する環境情報を取得する(S101)。
そして、走行軌跡補正部102が環境情報の1つである移動座標に基づく走行軌跡を補正する走行軌跡補正処理を行う(S102)。ステップS102については、図5〜図16を参照して後記する。移動座標とは、デットレコニング、すなわちホイールオドメトリや、ジャイロオドメトリ、ビジュアルオドメトリなど(以下、単にオドメトリと呼ぶ)によって取得された座標データである。そして、走行軌跡は、各移動座標をつないだ軌跡であり、自律移動装置10が移動した軌跡である。
次に、部分地図生成部103が、補正した走行軌跡を基に、環境情報から得られる形状データを補完して部分地図を生成する(S103)。
続いて、地図生成部104が、補正した走行軌跡を基に部分地図を接続して広域的な地図を生成し(S104)、地図記憶部122に格納する。ステップS104については、図17、図18を参照して後記する。
図4は、本実施形態に係る自律移動処理の手順を示すフローチャートである。
まず、環境情報取得部101が環境情報を取得する(S201)。
次に、自己位置推定部105が、ステップS201で取得した環境情報と、地図記憶部122に格納している地図とを照合することにより自己位置を推定する(S202)。
続いて、経路生成部106が、ステップS201で取得した環境情報から抽出した静止障害物や、移動障害物の情報や、自己位置の情報や、地図などを基に、自律移動装置10が進む経路を生成する(S203)。
そして、移動制御部107が、生成された経路に従って、自律移動装置10を移動させる(S204)。
図5は、本実施形態に係る走行軌跡補正処理(図3のステップS102)の詳細な手順を示す図である。
まず、走行軌跡補正部102は、環境情報の1つであるGPS測位情報などを用いて移動座標に基づいた走行軌跡の補正である第1の補正を行う(S301)。移動座標は、移動量情報と運動量情報(角速度や加速度、地磁気方位を指す)を積分することにより得られる。移動座標は、移動機構と路面とのスリップや、センサの計測誤差などの影響で誤差が蓄積する。つまり、移動座標では、移動距離が大きくなるほど、誤差が大きくなっていく。そして、前記したように各移動座標をつないだ軌跡が走行軌跡である。
図6は、本実施形態に係る移動座標による走行軌跡の例を示す図である。
図6の走行軌跡300に示すように、本実施形態では、3次元オドメトリによる高さ方向の情報を有した3次元的な移動座標に基づく走行軌跡を想定している。なお、図6の走行軌跡300は後記するようなオドメトリによる誤差などを考慮していない。走行軌跡300は、実際には後記するような誤差を含んでいる。
従って、走行軌跡補正部102は、図5のステップS301における走行軌跡を補正することで、移動座標の水平方向と高さ方向とを3次元的に補正する。
なお、移動座標は、図6に示すような3次元的なものに限らず、2次元オドメトリによる2次元的なものでもよい。
ステップS301の処理については、図8〜図11を参照して後記する。
次に、図5の説明に戻り、走行軌跡補正部102は、自律移動装置10が重複して走行する領域である重複走行領域の移動座標の対応付けを行う(S302)。ステップS302の処理については、図12を参照して後記する。
そして、走行軌跡補正部102は、ステップS302の結果を用いて、再度ステップS301と同様の処理を行い、走行軌跡を補正する第2の補正を行う(S303)。
[走行領域]
次に、図1を参照しつつ、図7〜図18を参照して、本実施形態に係る走行軌跡補正部102、部分地図生成部103、地図生成部104による走行軌跡補正と地図生成について詳細に説明する。なお、本実施形態では、図6に示すような3次元オドメトリによる3次元移動座標を用いることを想定しているが、説明を簡単にするため、図7〜図18では、2次元移動座標として説明する。
図7は、本実施形態に係る自律移動装置の走行領域の例を示す図である。
例えば、自律移動の対象とする走行路601の全体を含む走行領域600は広域であるため、自律移動システム1は、部分領域610における環境情報を取得し、部分領域610を地図化した部分地図を生成する。図18に示すように、この部分地図は異なる部分領域610,901,902で重複した領域が生じるよう複数生成される。そして、自律移動システム1は、生成される複数の部分地図を結合させることによって走行領域600全体を地図化した走行地図を最終的に生成する。ここで、部分領域610は、自律移動装置10が1回の走行で環境情報を取得する領域である。
符号611〜613,621,622については後記する。
[第1の補正]
図8は、本実施形態に係る走行軌跡の例を示す図である。
図8の部分領域610において、自律移動装置10が1回の走行(例えば手動走行)で経路701に沿って移動したとする。この走行で取得される真の移動座標は経路701上の移動座標となるはずである。つまり、走行軌跡は経路701の形状となるはずである。
ここで、補正前の移動座標による走行軌跡を符号711で示す。
環境情報取得部101で取得された移動座標は、前記したように、移動機構と路面とのスリップや、センサの計測誤差などの影響で誤差が蓄積していく。その結果、図8に示すように、環境情報取得部101で取得された移動座標に基づく走行軌跡711は、その形状に歪みが生じてしまう。つまり、環境情報取得部101で取得された移動座標に基づく走行軌跡711は、真の経路701との間に乖離が生じてしまう。
そこで、本実施形態において、走行軌跡補正部102は、まず初めにGPS測位情報(以下、より具体的にGPS座標とする)に基づく拘束によって、補正前の移動座標に基づく走行軌跡711を補正する。GPS座標に基づく拘束は、移動座標の各地点の座標が、任意の絶対座標系(例えば、緯度、経度、標高などの世界座標系)において、どこに相当するのかを示すものである。
そして、走行軌跡補正部102は、補正前の移動座標に基づく走行軌跡711を変形させ、GPS座標との乖離が最も小さくなる走行軌跡の形状を取得することで、移動座標を補正する。
しかし、すべての拘束を完全に満たす変形は存在しないため、走行軌跡補正部102は、各拘束の物理的な意味に基づいて生じうる誤差を基に、例えば誤差を密度関数で定義する。そして、走行軌跡補正部102は、この密度関数に基づいた値が最大化または最小化するように移動座標の位置関係を変形することで、すべての拘束を最大限に満たしたと見なすようにしてもよい。つまり、走行軌跡補正部102は、最適化処理によって、すべての拘束を最大限に満たしたとみなす。走行軌跡の位置関係の変形手順には、例えばGraph−SLAM(Simultaneous Location And Mapping)法をはじめとする連立方程式の最適化問題として解く手法が用いられてもよいし、走行軌跡に対してランダムな微小補正をトライ&エラーで重畳してゆくことで拘束を満たす手順による手法が用いられてもよい。
ここで、図9〜図11を参照して、補正前の走行軌跡711を変形させて、補正後の走行軌跡を得る具体的な手順を詳細に説明する。
図9は、本実施形態に係る第1の補正の詳細な手順を示す図である。
図9に示すように、走行軌跡の補正を行う前の移動座標721(適宜、補正前の移動座標721と称する)による走行軌跡711が得られているものとする。
これに対し、GPS座標が符号731として取得されているものとする。なお、図9において「・」印がオドメトリによって測定された移動座標を示し、「×」印がGPSによる座標(GPS座標)を示している。
ここで、補正前の移動座標721と、GPS座標731との各々は対応付けられている(例えば、補正前の移動座標721aとGPS座標731a、補正前の移動座標721bとGPS座標731bのように)。つまり、環境情報取得部101は、自律移動装置の走行軌跡を生成するための情報(移動座標)および前記走行軌跡の所定の位置に対応づけられた絶対座標(GPS座標)を取得する。
そして、走行軌跡補正部102は、補正前の移動座標721と、GPS座標731とを基に、走行軌跡711を変形することによって、破線で示す補正後の走行軌跡を得る。走行軌跡補正部102は、例えば、補正前の移動座標721とGPS座標731とから定義される誤差評価値を最小にする補正後の走行軌跡741を生成する。そして、このような走行軌跡711の補正に伴って走行軌跡711上の移動座標721も補正されることとなる。
図10は、本実施形態に係る第1の補正に用いられる誤差評価値(第1の誤差評価値)の一例を示す図である。ここで、図10は、図9に示す走行軌跡の一部を拡大したものであり、図9と同一の構成については、同一の符号を付している。なお、補正前の移動座標721(以下、適宜、移動座標721と称する)にGPS座標731が対応付けられていない地点は、GPS座標が取得できなかった地点である。
まず、走行軌跡補正部102は取得されたGPS座標731からの距離に対する密度関数で定義されるGPS座標の存在確率を求め、その標準偏差(σ)に2を乗算した値(2σ)が示す領域(2σ領域732)を各々のGPS座標731について算出する。
そして、走行軌跡補正部102は2σ領域732のうちで移動座標721に最も近い点から移動座標721に線分733をひく。走行軌跡補正部102は、この線分733を、それぞれの移動座標721およびGPS座標731の対について算出する。このとき、GPS座標731が取得できていない地点は、線分733の長さを「0」とする。
そして、走行軌跡補正部102は、各々の線分733の2乗和を誤差評価値とし、この2乗和が最も小さくなるよう補正前の走行軌跡711(適宜、走行軌跡711と称する)を変形することによって、補正後の走行軌跡741(図9)を得る。このとき、曲がり角(例えば、走行軌跡711のなす各が一定の大きさ以上の箇所)以外では、走行軌跡711ができるだけ直線性を保つように走行軌跡を変形するとよい。このとき、走行軌跡補正部102は、走行軌跡711を少し変形させて誤差評価値としての線分733の合計値を求め、次に、走行軌跡711をさらに少し変形させて線分733の合計値を求めることを繰り返して、線分733の合計値が最も小さくなる補正後の走行軌跡741を求める。
このような手法を用いる理由は、GPS座標731も誤差を含んでいるためである。
なお、一般に用いられる高精度なGPS測位であるD−GPS(Differential-GPS)とRTK−GPS(Real Time Kinematic-GPS)のうち、RTK−GPSは精度が非常に高いが、測位には衛星が5個以上必要、かつ、一度測位に失敗すると再測位をするまでの間、自律移動装置10を静止させておく必要があるため簡便に用いることができない。これに対し、D−GPSは自律移動装置10が移動中でも再測位が可能であり、必要な衛星数が少ないため簡便に用いることができる。
ただし、GPS座標は一般に緯度・経度からなる位置と比べて高度(標高)の計測精度が低い。このため、移動座標の高さ情報を補正するのに十分ではないことが多い。そこで、本実施形態では、例えば航空機などで事前に測量した部分領域610(図7)の高さ情報をGPS座標と共に用いることで移動座標の高さを補正するようにしてもよい。その手法を図11を参照して説明する。
ここでは、GPS座標731とともに、例えば航空機から取得した走行路の高さ情報を用いることで、走行軌跡の補正を行うことを説明する。
このような高さ情報は、航空機によるレーダなどを用いた高さ情報である。
図11は、GPS座標731に加えて、航空機から取得した走行路の高さ情報(以下、航空機情報751と称する)を考慮した補正に用いる誤差評価値の一例を示す図である。なお、図11で用いる構成について、図10と同様の構成については、同一の符号を付して説明を省略する。
なお、図11において、航空機情報751がない場所は屋根や、木などによって航空機情報751を取得することができなかった場所である。
ここで、走行軌跡補正部102は、航空機情報751について、図10におけるGPS座標731と同様に2σ領域752を算出し、その2σ領域752のうちで補正前の移動座標721(適宜、移動座標721と称する)に最も近い点から移動座標721に線分753をひく。走行軌跡補正部102は、この線分753を、それぞれの移動座標721および航空機情報751の対について算出する。このとき、航空機座標751が取得できていない地点では、線分753の長さは「0」となる。
そして、走行軌跡補正部102は、すべての線分733とすべての線分753の合計値を誤差評価値(第1の誤差評価値)とし、この合計値が最も小さくなるよう補正前の走行軌跡711(適宜、走行軌跡711と称する)を変形する。これにより、走行軌跡補正部102は、補正後の走行軌跡741(図9)を得る。このとき、図10と同様、曲がり角(例えば、走行軌跡711のなす各が一定の大きさ以上の箇所)以外では、走行軌跡711ができるだけ直線性を保つように走行軌跡を変形するとよい。
ここで、走行軌跡補正部102は、GPS座標731と、航空機情報751の精度に応じて重み付けを加えてもよい。
例えば、航空機情報751の方がGPS座標731より精度が高ければ、走行軌跡補正部102は線分753の重み付けを大きくする。
なお、図10、図11で示した走行軌跡の補正は一例であり、他の手法が使用されてもよい。
例えば、遺伝的アルゴリズムや、ニューラルネットワークなどを用いることによって、補正後の走行軌跡741が求められてもよい。
以上が、図5におけるステップS301における走行軌跡補正の処理である。
従来のように移動座標を逐次的に補正すると、トンネルなどGPS座標が取得されない場所では、移動座標の補正がなされないので、その間、誤差が蓄積されてしまう。そして、GPS座標が取得可能なところで、それまでの誤差が蓄積されている状態から、突然、補正がなされるので、走行軌跡が不連続的になってしまう。
これに対し、本実施形態のような移動座標の補正を行うと、他の場所の影響を考慮して、全体的に走行軌跡を補正するため、GPS座標が取得されない場所からGPS座標が取得される場所へと移ったところでも、連続的な走行軌跡を得ることができる。
このようにして、走行軌跡補正部102は、絶対座標に基づく第1の誤差評価値を算出し、相対座標により得られる自律移動装置の走行軌跡を、第1の誤差評価値に基づいて変形させることで、走行軌跡を補正する第1の補正を行う。
[重複走行領域における移動座標の対応付け]
このように、まず図5のステップS301の処理によって、おおまかな走行軌跡の補正が行われる。
図12は、重複走行領域の移動座標の対応付け(図5のステップS302)の詳細な手順を説明する図である。
ステップS301による走行軌跡補正の結果、走行軌跡補正部102は、ステップS301で生成された補正後の走行軌跡741のうちで、自律移動装置10が図12(a)に示すように近傍を通っていると推測できる領域(重複走行領域771)を得ることができる。つまり、走行軌跡補正部102は、補正後の走行軌跡が近接している領域を検出することによって、重複走行領域771の検出を行う。つまり、走行軌跡補正部102は、第1の補正による補正が行われた走行軌跡を構成する軌跡同士が沿うように近接している領域を検出することによって、自律移動装置が重複して走行した領域である重複走行領域の検出を行う
ここで、走行軌跡補正部102は、例えば、移動座標761,762それぞれの地点で得られる周囲の形状データを比較することで、移動座標761,762の相対的な位置関係を算出する。ここで、形状データは、例えば、レーザ距離センサで取得される建物などの形状データである。なお、形状データは、環境情報に含まれる情報である。
図12(b)、図12(c)を参照して、重複走行領域の移動座標の対応付けの具体的な手法を説明する。
例えば、走行軌跡補正部102は、図12(b)に示すような、移動座標761において自律移動装置10が取得した形状データ(図12(b)の太線部分765)と、図12(c)に示すような、移動座標762において自律移動装置10が取得した形状データ(図12(c)の太線部分766)と、を比較する。この比較によって、重複走行領域771における移動座標間の対応付けが行われ、重複走行領域771における移動座標間の拘束が確定される。つまり、走行軌跡補正部102は、重複走行領域における走行軌跡上の相対座標を複数選択し、選択された各相対座標に対応付けられている環境情報同士を互いに比較することによって、選択された各相対座標間における第1の相対的な位置関係を算出する。
具体的には、ステップS302の処理によって、移動座標761,762の相対的な位置関係が図12(d)に示すような位置関係(図12(d)の破線矢印)であることが算出される。
また、図5のステップS302において、重複走行領域771において対応付けられた2つの移動座標間における拘束(相対的な位置関係)は、一方の移動座標(例えば、符号761)と他方の移動座標(例えば、符号762)とにおける自律移動装置10の位置・姿勢が、どのような値を満たすべきかという意味を持つ。
ここで、走行軌跡補正部102は、例えば、環境情報取得部101から得られる環境情報における形状や模様を、点群処理におけるICP(Iterative Closest Point)法や画像処理におけるテンプレートマッチング法により対応付けることで、移動座標間の対応付けを行う。
このようにすることで、走行軌跡補正部102は、相対座標系の拘束も満たすように移動座標を補正することができる。また、仮にGPS座標に基づく拘束にばらつき誤差が生じた際にも、同一地点の情報がずれた箇所に重複して配置されることのない移動座標を得ることができる。つまり、図5のステップS301で行われる走行軌跡補正の結果においても誤差が完全に消えるわけではない。しかしながら、このように補正された移動座標に誤差が含まれている場合でも、重複して走行した地点を別の地点として認識することがなくなる。
図5のステップS301において、走行軌跡補正部102は、初めにGPS座標や、航空機情報を用いて、走行軌跡711(移動座標)から誤差の蓄積を排除することにより、走行軌跡の大まかな補正を、まず行う。このようにすることで、移動座標が持つ誤差の最大値をGPS座標の誤差程度に制限することが可能となる。さらに、一回の走行における重複走行領域において、対応付けられた各地点の誤差もGPS座標の誤差程度に抑えることができる。従って、部分地図を結合して広域的な地図を生成する際の確実性を向上させることができる。
[第2の補正]
そして、走行軌跡補正部102は、重複走行領域771の対応付けを行った移動座標を用いて、再度GPS座標を用いた第2の補正を行う(図5のステップS303)。つまり、走行軌跡補正部102は、算出した第1の相対的な位置関係と、絶対座標と、の両者に基づく第2の誤差評価値を算出し、走行軌跡を、当該第2の誤差評価値に基づいて変形させることで、走行軌跡を補正する第2の補正を行う。
このとき、走行軌跡711は、ステップS301と同様の手順で再度補正される。
図13は、本実施形態に係る第2の補正に用いられる誤差評価値(第2の誤差評価値)の一例を示す図である。図13において、図10と同様の構成要素については、同一の符号を付して説明を省略する。
走行軌跡補正部102は、ステップS302で移動座標721に対応付けられた移動座標781から、移動座標721に線分783をひく。このとき、線分783の長さ・方向が、ステップS302で算出された移動座標721,781間の相対的な位置関係となるようにひかれる。走行軌跡補正部102は、この線分783を、それぞれの移動座標721について算出する。
そして、走行軌跡補正部102は、すべての線分733とすべての線分783の合計値を誤差評価値とし、この合計値が最も小さくなるよう第1の補正後の走行軌跡741を変形することで、第2の補正を行う。このとき、線分783の重み付けを大きくすることが望ましい(図13では太線で示している)。また、図10と同様、曲がり角(例えば、走行軌跡711のなす各が一定の大きさ以上の箇所)以外では、走行軌跡711ができるだけ直線性を保つように走行軌跡を変形するとよい。
なお、本実施形態では、形状データに基づいて算出された移動座標間の相対的な位置関係には、ほとんど誤差が含まれないものとして、移動座標781と、移動座標721との間に線分を生成しているが、図10、図11と同様に、移動座標781の2σ領域を算出してもよい。そして、走行軌跡補正部102は、その2σ領域と移動座標781との間に線分783をひいて、すべての線分733とすべての線分783の合計値を誤差評価値としてもよい。
また、図13において、相関的な位置関係で対応付けられている移動座標は、各異動座標毎に一対となっているが、複数の移動座標間の対応付けが使用されてもよい。例えば、移動座標721aと、移動座標781a,781b、781c、781dそれぞれとの相対的な位置関係に基づいた長さの線分、移動座標721bと、移動座標781a,781b、781c、781dそれぞれとの相対的な位置関係に基づいた長さの線分などを誤差評価値に使用してもよい。
なお、ステップS303において、走行軌跡補正部102は、ステップS301の結果を用いるのではなく、最初から(つまり、補正後の走行軌跡を用いるのではなく、補正前の走行軌跡を用いる)処理を行うことが望ましい。
また、本実施形態で用いられる走行軌跡の補正に用いられる環境情報を、自律移動装置10で取得した移動座標、GPS座標および航空機による環境情報の3種類としているが、この3種類に限らず、4種類以上でもよい。また、絶対座標であれば、GPS座標や、航空機による環境情報以外の情報が用いられてもよい。なお、重複走行領域がなるべく多くなるよう自律移動装置10の走行経路を予め設定しておくことが望ましい。
図14は、本実施形態に係る第1の補正、第2の補正に伴う走行軌跡の変化を示す図である。
図14(a)における走行軌跡711は、第1の補正前の走行軌跡であり、オドメトリから取得された移動座標そのものである。
この走行軌跡711に対し、図9〜図11で示した第1の補正が行われることで、図14(b)に示す741が得られる。走行軌跡741は、走行軌跡711に比べ、真の走行軌跡(図8の経路701の形状)に近いものとなっているが、GPS座標などの絶対座標における誤差の影響が残っている。言い換えれば、走行軌跡741における誤差は、GPS座標などの絶対座標における誤差程度に抑えられている。
そして、走行軌跡補正部102は、第1の補正後の走行軌跡741に対し重複走行領域を検出し、図12、図13で示した第2の補正が行われることで、図14(c)に示す走行軌跡791が得られる。GPS座標などよりも誤差が小さい重複走行領域における移動座標の相対的な位置関係を用いることで、走行軌跡791は、走行軌跡711,741よりも真の走行軌跡(図8の経路701の形状)に近いものとなっている。
[上空から取得した環境情報の使用の可・不可の判定]
図7に示されているように、自律移動の対象である走行路601は、周囲に木や建物などの構造物611が存在する領域612と、周囲に構造物が存在しない領域613が含まれる。なお、図7の領域612と領域613それぞれからの吹き出し621,622は各領域612,613の鳥瞰図を示す。ここで、航空機で取得される環境情報を上空環境情報と称することとする。前記した航空機情報(航空機から取得した走行路の高さ情報)は、上空環境情報に含まれる情報である。
図7の領域612のように、街路樹などで上空が覆われていたり、あるいは、トンネルなど自律移動装置10の走行軌跡の上空が覆われている場合などにおいて、上空環境情報は使用できない。
そこで、上空環境情報を、走行軌跡の補正に使用できるか否かを判定することが必要となってくる。
図15および図16は、上空から取得した環境情報の利用可否判定の概念図を示す図である。なお、図15、図16では、環境情報として物体の形状データが用いられている。前記した航空機情報は、この形状データを高さ情報として利用したものである。
図15は自律移動環境の周辺に木や建物などの構造物611が存在する領域(図7の領域612など)に関する図であり、図16は自律移動環境の周辺に木や建物などの構造物が存在しない領域(図7の領域613など)に関する図である。
環境情報は、図15(a)および図16(a)に示されるように、上空から環境情報を取得する航空機800などと、地上を走行して環境情報を取得する自律移動装置10などから取得される。
ここで、自律移動装置10から得られる環境情報を地上環境情報と称することとする。
ここで、図15(a)および図15(b)に示される形状821は、図15(a)の領域における上空環境情報から得られる形状データの断面である。同様に、図15(a)および図15(c)における形状822は、図15(a)の領域における地上環境情報から得られる形状データの断面である。
また、図16(a)および図16(b)に示される形状831は、図16(a)の領域における上空環境情報から得られる形状データの断面である。同様に、図16(a)および図16(c)における形状832は、図16(a)の領域における地上環境情報から得られる形状データの断面である。
図15(a)のように、自律移動装置10の周囲に構造物611が存在する場合、図15(b)および図15(c)に示すように、上空環境情報から得られる形状データ(形状821)と、地上環境情報から得られる形状データ(形状822)とは異なる形状となる。
逆に、図16(a)のように、自律移動装置10の周囲に構造物が存在しない場合、図16(b)および図16(c)に示すように、上空環境情報から得られる形状データ(形状831)と、地上環境情報から得られる形状データ(形状832)の形状は類似する。
このように、周囲に構造物が存在するか否かによって、上空環境情報から得られる形状データと、地上環境情報から得られる形状データとは異なるものとなる。
ここで、走行軌跡補正部102は、上空環境情報から得られる形状データと、地上環境情報から得られる形状データとの間で、形状・模様などの対応付けを行い、類似するか否かを判定する。このようにすることで、走行軌跡補正部102は、自律移動装置10で取得した移動座標における高さ情報が上空の航空機800などから取得した高さ情報と一致(一致度が所定の値以上)するか否かを判定することができる。つまり、走行軌跡補正部102は、上空環境情報から得られる高さ情報に基づいて、走行軌跡(移動座標)における高さの補正が可能であるか否かを判別することができる。
つまり、図15に示す例では、上空環境情報から得られる形状データ(形状821)と、地上環境情報から得られる形状データ(形状822)とが一致しないため、走行軌跡補正部102は、上空環境情報による高さ情報で、走行軌跡(移動座標)における高さ情報の補正を行わない。
これに対して、図16に示す例では、上空環境情報による形状データ(形状831)と、地上環境情報から得られる形状データ(形状832)とが類似するため、走行軌跡補正部102は、上空環境情報による高さ情報で、走行軌跡の補正を行う。
このように、走行軌跡補正部102は、航空機で取得した形状情報と、自律移動装置自身が取得した形状情報と、を比較し、航空機で取得した形状情報と、自律移動装置自身が取得した形状情報とが一致している場合、その地点の航空機で取得される高さ情報を用いて、走行軌跡の補正を行うようにすることが可能である。なお、この処理は、図5のステップS301の前に行われる。
ここで用いられる地上環境情報による形状データと、上空環境情報による形状データとの対応付け手法はどのような方法でもよいが、例えば、走行軌跡補正部102は、上空環境情報と地上環境情報との形状データ間で直接類似度を計算してもよい。あるいは、走行軌跡補正部102は、地上環境情報のうち、路面と壁面(立体物)を分離し、周囲に存在する壁面の密度や位置の類似度から判定してもよい。また、図示しないカメラなどで撮影した画像(模様)を用いる場合、走行軌跡補正部102は路面模様の類似度を用いてもよい。
さらに、図示しないカメラなどで撮影した画像と形状データとを組み合わせる場合には、形状データのエッジ(高さ変化)と画像のエッジ(輝度変化)を対応付けることで判定するようにしてもよい。なお、使用される高さ情報がGPS座標などによる絶対座標系と同一の座標系であれば、拘束は絶対座標系としてもよく、上空環境情報で用いられている座標系と、地上権協情報で用いられている座標系とが異なる場合には、両座標系の拘束が相対座標系の拘束として補正に用いられる。
なお、航空機情報が用いられない場合、図15、図16の処理は省略可能である。
以上の手順により、GPS座標から高さ情報が十分に得られない場合などであっても、上空環境情報を得ることができれば、高さ情報の補正を含めた走行軌跡の補正が可能になる。
また、自律移動装置10で取得した形状データと、航空機などから取得した形状データとをマッチングさせて、航空機から取得される高さ情報の使用可否を判定することにより、走行軌跡の補正における精度を向上させることができる。
なお、航空機800など上空を飛行する機器から取得した形状データを用いることで、広範な領域の形状データを一度で取得することができる。
そして、部分地図生成部103が、補正された部分領域の移動座標などを基に、必要に応じて、レーザ距離センサなどから取得された形状データなどを追加して、部分地図を生成する(図3のステップS103)。つまり、部分地図生成部103は、第2の補正を行って補正された走行軌跡を基に、地図を生成する。そして、この地図(部分地図)は、部分毎に生成される。
ここまでの手順により、走行軌跡補正部102が、1回の走行で取得した3次元の走行軌跡を補正し、補正した走行軌跡などを基に部分地図を生成することができる。
[部分地図の結合]
前記したように、広域的な地図を生成するには、一回の走行で全域の環境情報(ここでは、移動座標)を取得することは現実的ではない。そこで、走行領域を分割して環境情報を取得する必要がある。分割して自律移動装置10を走行させて取得した環境情報は、取得された時間が離れているため、以下の性質を有する。
(1)それぞれの部分地図における移動座標は互いに拘束を有さない。つまり、各部分地図間における移動座標間がどのような位置関係にあるかがわからない状態となっている。
(2)それぞれの部分地図における移動座標取得時において、GPS衛星の配置が大きく異なるため測位誤差の傾向が異なる。
このため、それぞれの部分地図における走行軌跡を補正した後に、各部分地図における移動座標を相互に補正することなく接続・統合すると、走行路における各走行軌跡などの移動座標がずれて2重になる。つまり、接続部において、移動座標のずれが存在するため、同じ地点が2重に存在することになってしまう。このようなずれは接続地点における自己位置推定の誤差となるため、部分地図間を正確に接続・統合するためには、部分地図間の移動座標の拘束を確定することが必要である。
そこで、本実施形態では、図17および図18に示す手法によって部分地図間の移動座標の拘束を特定する。
図17は、本実施形態に係る部分地図の接続の手順を示すフローチャートである。なお、この処理は、図3のステップS104の詳細を示すものである。各処理の詳細は、図18を参照して後記する。
まず、地図生成部104は、部分地図間において、重複している領域である地図間重複領域における移動座標の対応付けを行う(S401)。つまり、各部分地図には、隣り合う前記地図間において重複する領域である地図間重複領域が設定されている。
そして、地図生成部104は、ステップS401で対応付けられた移動座標を基に、処理の対象となっている各部分地図における走行軌跡を補正する第3の補正を行う(S402)。
続いて、地図生成部104は、ステップS402で補正した走行軌跡上の移動座標を基に、部分地図を結合する(S403)。
以下、図18を参照して図17に示す各処理の詳細を説明する。
図18は、本実施形態に係る部分地図の接続方法を説明するための図である。
図18に示すように、自律移動装置が走行する領域を分割した部分地図(部分領域610,901,902)が、部分地図間の重複領域である地図間重複領域が生じるよう、複数取得される。なお、実際には、走行路601全体が覆われるように部分地図(部分領域)が取得される。
自律移動の対象とする走行路601において、1回目の走行で取得された部分領域610の環境情報(移動座標を含む)や、2回目の走行で取得された部分領域901の環境情報や、3回目の走行で取得された部分領域902の環境情報が存在するとする。このとき、各部分領域610,901,902の環境情報は、互いに隣接する環境情報と重複する箇所が生じるようにする。前記した走行軌跡の補正によって、各々の部分領域610,901,902における移動座標は、既に誤差の最大値が制限されている。従って、重複している箇所は前記した対応付けにより、相対座標系における移動座標間の拘束を得ることができる。
この対応付けによって、地図生成部104は、部分地図間で相対座標系の拘束を満たすように、走行軌跡をさらに補正し、各部分領域610,901,902における接続地点にずれのない移動座標を得る。例えば、部分領域610での補正後の走行軌跡1110上に移動座標1111が存在し、部分領域901での補正後の走行軌跡1120上に移動座標1121,1122が存在しているものとする。地図生成部104は、周囲の建物などの形状データから移動座標1111,1121,1122の相対的な位置関係(第2の相対的な位置関係、つまり、拘束関係)を算出する。つまり、地図生成部104は、隣り合う地図について、地図間重複領域における環境情報同士を互いに比較することによって、地図間重複領域における相対座標間の相対的な位置関係である第2の相対的な位置関係を算出する。言い換えれば、地図生成部104は、ステップS401において、図5のステップS302と同様の手法で地図間重複領域における移動座標の対応付けを行う。
この移動座標の位置関係の対応付けが、図17のステップS401の処理に相当する。このように、地図生成部104は、地図間重複領域において、前記周囲の環境情報の比較によって、前記地図間重複領域を共有している部分地図における走行軌跡上の異なる地点間の位置関係を確定する。
このようにすることで、地図間重複領域における座標間の拘束(位置関係)を特定することができるので、部分地図を人手を介さずに、かつ、正確に結合することができる。
そして、地図生成部104は、移動座標1111,1121,1122の地図上での位置関係が、確定された位置関係となるよう走行軌跡を補正(第3の補正)する。つまり、地図生成部104は、当該地図間重複領域における各相対座標が、算出した第2の相対的な位置関係となるよう、隣り合う地図における一方または双方の走行軌跡を変形させることで、地図における走行軌跡を補正する第3の補正を行う。
この走行軌跡の補正が、図17のステップS402に相当する。つまり、地図生成部104は、部分地図における各地点が前記確定した位置関係となるよう、処理対象となっている部分地図における走行軌跡を補正する第3の補正を行う。
このとき、地図生成部104は、走行軌跡を並進させたり、回転させたりして、互いの走行軌跡上における移動座標が確定された位置関係となるようにする。
しかしながら、単に並進させたり、回転させたりするだけでは、ある箇所については位置関係が一致するものの、他の箇所ではずれが生じてしまうということが起こりうる。
このような場合、地図生成部104は、各移動座標までの距離・道のりに応じて拘束における影響を調整してもよい。つまり、道のりや各移動座標間の量に応じるように、つまり、道のりや各移動座標間の量毎に重み付けして調整したりした上で補正を行ってもよい。
あるいは、地図生成部104は、部分地図間における移動座標の位置関係(拘束関係)の重み付けを大きくした上で、図5のステップS301〜S303の処理を行い、再度、走行軌跡の補正を行うようにしてもよい。このようにすることで、部分地図の接続における確実性を向上させることができる。
このように、部分地図間で相対座標系の拘束を満たすように、走行軌跡をさらに補正することで、部分地図の接続の確実性を向上させることができる。
そして、地図生成部104は、ステップS402で補正した走行軌跡上の移動座標を基に、部分地図の結合を行う(図17のステップS403)。つまり、地図生成部104は、第3の補正によって補正された走行軌跡における相対座標を地図間重複領域で結合することで、地図を結合する。
以上のように、図5の処理によって移動座標を予め補正しておくことで、複数の部分環境情報(特に移動座標)を接続する際に、接続箇所における環境情報の対応付けに基づく相対座標系での拘束を容易に決定することができる。このようにすることによって、広域的な走行領域であっても人手を介さずに部分地図の接続をすることができる。
最後に、地図生成部104は、必要に応じて得られた各々の移動座標の周辺に、建物などの形状データなどを配置していくことで自己位置推定用の地図を完成する。このようにして、完成した地図は、各地点の路面高度の情報(高さ情報)を含んでいる。なお、同一地点であっても、誤差などが原因で、各々の移動座標の高さが完全には一致しない場合、地図生成部104は、近接する値から平均値を計算して任意地点における高さと見なしてもよい。
また、自律移動時において取得される環境情報と、手動走行時に取得される環境情報は原則として同じであるため、自律移動させた際の移動座標を、前記した手法で補正し、補正された走行軌跡上の移動座標に基づいて地図を修正してもよい。このようにすることで、地図の部分修正を行うことができる。また、部分地図同士の境界付近の移動座標のみを補正するようにしてもよい。
さらに、自律移動の対象とする走行路601(図7)で何度も走行して環境情報を取得することで、拘束が増えるため、各誤差のばらつきを平均化によって小さくすることができる。このようにすることで、地図を高精度化することができる。つまり、自律移動時に自律移動装置10が何度も同じところを走行することによって得られる移動座標間の拘束を、走行軌跡補正部102が図5のステップS301〜S303の処理を用いて確定することにより、より精度の高い補正後の走行軌跡を得ることができる。なお、移動座標などの環境情報が増え過ぎた場合には間引きや圧縮によって削減してもよく、複数回環境情報を取得した際に存在確率の低い情報については移動体などのノイズであるものとして優先的に削除するようにしてもよい。
また、本実施形態では、走行軌跡の補正を、移動座標と、GPS座標に基づいて行っているが、これに限らず、他の自律移動装置10が計測した環境情報などを用いてもよい。
また、本実施形態では、走行軌跡における高さ情報の補正に、GPSと航空機による環境情報を用いているが、これに限らず、他の自律移動装置10が計測した環境情報などを用いてもよい。
なお、走行軌跡は、本実施形態のように線で表現されなくてもよい。例えば、走行軌跡が点列で表示されてもよい。
なお、本発明は前記した実施形態に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、前記した実施形態は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明したすべての構成を有するものに限定されるものではない。
また、前記した各構成、機能、各部101〜107、各記憶部121,122などは、それらの一部またはすべてを、例えば集積回路で設計することなどによりハードウェアで実現してもよい。また、図2で示すように、前記した各構成、機能などは、CPU201,211などのプロセッサがそれぞれの機能を実現するプログラムを解釈し、実行することによりソフトウェアで実現してもよい。各機能を実現するプログラム、テーブル、ファイルなどの情報は、図2に示すようにメモリ202や、ROM213や、HD215に格納すること以外に、SSD(Solid State Drive)などの記録装置、または、IC(Integrated Circuit)カードや、SD(Secure Digital)カード、DVD(Digital Versatile Disc)などの記録媒体に格納することができる。
また、各実施形態において、制御線や情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしもすべての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際には、ほとんどすべての構成が相互に接続されていると考えてよい。
本実施形態によれば、移動座標の誤差を、GPS座標の誤差程度に抑えることができるので、部分地図の接続の確実性を向上させることができる。
また、図5のステップS301の処理を行って、全体的に走行軌跡を補正することで、GPS座標や、航空機情報を取得できない地点が存在しても、本来連続的な走行軌跡が不連続的になってしまうのを防ぐことができる。
本実施形態の図5のステップS301の処理により、重複走行領域の検出が可能となり、ステップS302によって重複走行領域における移動座標間の拘束(相対的な位置関係)を特定することができる。
また、重複して走行した箇所の移動座標間の相対的な位置関係を算出することで、移動座標を対応付けた上で、第2の補正を行うことにより、移動座標の誤差をより精度高く補正することができる。
また、図5のステップS301〜S303の処理を行うことで、部分地図間の地図間重複領域における移動座標を対応付けを、ユーザの手を介することなく行うことができる。
本実施形態で補正された走行軌跡を用いて部分地図の生成を行い、この部分地図の結合を行うことで、精度の高い結合が可能となり、高精度の広域的な地図を生成することができる。
移動座標が高さ情報を含むことで、高さ方向を含めた走行軌跡の補正が可能となる。
また、移動座標がデットレコニングや、オドメトリによるものであることで、自律移動装置10の視点による走行軌跡の補正を行うことができる。
そして、絶対座標系に一般的な緯度・経度を用いることで、本実施形態の実現を容易にすることができる。
さらに、高さ情報として航空機から得られる環境情報を用いることで、容易に高さ情報を得ることができる。
さらに、自律移動装置10で取得した形状データと、航空機などから取得した形状データとをマッチングさせて、航空機から取得される高さ情報の使用可否を判定することにより、高さ情報の補正における精度を向上させることができる。
1 自律移動システム
10 自律移動装置
20 管制装置
101 環境情報取得部(環境情報取得手段)
102 走行軌跡補正部(走行軌跡補正手段)
103 部分地図生成部(地図生成手段)
104 地図生成部(地図生成手段)
105 自己位置推定部
106 経路生成部
107 移動制御部
121 環境情報記憶部
122 地図記憶部

Claims (11)

  1. 自律移動装置の移動中における自身の相対的な位置を示す相対座標と、移動中における自身の絶対的な位置を示す絶対座標と、移動中における自身の周囲の環境情報と、を対応づけて取得する環境情報取得手段と、
    前記絶対座標に基づく第1の誤差評価値を算出し、前記相対座標により得られる前記自律移動装置の走行軌跡を、前記第1の誤差評価値に基づいて変形させることで、前記走行軌跡を補正する第1の補正を行い、
    前記第1の補正による補正が行われた走行軌跡を構成する軌跡同士が近接している領域を検出することによって、前記自律移動装置が重複して走行した領域である重複走行領域の検出を行い、
    前記重複走行領域における走行軌跡上の相対座標を複数選択し、選択された各相対座標に対応付けられている前記環境情報同士を互いに比較することによって、前記選択された各相対座標間における第1の相対的な位置関係を算出し、
    前記算出した第1の相対的な位置関係と、前記絶対座標と、の両者に基づく第2の誤差評価値を算出し、前記相対座標により得られる前記自律移動装置の走行軌跡または前記第1の補正が行われた走行軌跡を、当該第2の誤差評価値に基づいて変形させることで、前記走行軌跡を補正する第2の補正を行う走行軌跡補正手段と、
    を有することを特徴とする自律移動システム。
  2. 前記第2の補正を行って補正された走行軌跡を基に、地図を生成する地図生成手段
    をさらに有することを特徴とする請求項1に記載の自律移動システム。
  3. 前記地図は、部分ごとに生成され、
    隣り合う前記地図間において重複する領域である地図間重複領域が設定されており、
    前記地図生成手段は、
    隣り合う前記地図について、前記地図間重複領域における前記環境情報同士を互いに比較することによって、前記地図間重複領域における前記相対座標間の相対的な位置関係である第2の相対的な位置関係を算出し、
    当該地図間重複領域における各相対座標が、前記算出した第2の相対的な位置関係となるよう、前記隣り合う地図における一方または双方の走行軌跡を変形させることで、前記地図における走行軌跡を補正する第3の補正を行い、
    当該第3の補正によって補正された走行軌跡における前記相対座標を前記地図間重複領域で結合することで、前記地図を結合する
    ことを特徴とする請求項2に記載の自律移動システム。
  4. 前記相対座標および前記絶対座標は、高さ情報を含む
    ことを特徴とする請求項1乃請求項3のいずれか一項に記載の自律移動システム。
  5. 前記相対座標は、前記自律移動装置で取得されたデットレコニングもしくはオドメトリによる移動座標である
    ことを特徴とする請求項1乃請求項3のいずれか一項に記載の自律移動システム。
  6. 前記絶対座標は、緯度・経度座標である
    ことを特徴とする請求項1乃請求項3のいずれか一項に記載の自律移動システム
  7. 前記絶対座標は、航空機で取得される高さ情報である
    ことを特徴とする請求項4に記載の自律移動システム。
  8. 前記走行軌跡補正手段は、
    航空機で取得された前記自律移動装置の周囲の環境情報と、前記自律移動装置自身が取得した自身の周囲の環境情報と、を比較し、
    前記航空機で取得された環境情報と、前記自律移動装置自身が取得した環境情報とが一致している場合、前記航空機で取得される高さ情報を用いて、前記第1の補正および前記第2の補正を行う
    ことを特徴とする請求項3に記載の自律移動システム。
  9. 自律移動装置の移動中における自身の相対的な位置を示す相対座標と、移動中における自身の絶対的な位置を示す絶対座標と、移動中における自身の周囲の環境情報と、を対応づけて取得する環境情報取得手段と、
    前記絶対座標に基づく第1の誤差評価値を算出し、前記相対座標により得られる前記自律移動装置の走行軌跡を、前記第1の誤差評価値に基づいて変形させることで、前記走行軌跡を補正する第1の補正を行い、
    前記第1の補正による補正が行われた走行軌跡を構成する軌跡同士が近接している領域を検出することによって、前記自律移動装置が重複して走行した領域である重複走行領域の検出を行い、
    前記重複走行領域における走行軌跡上の相対座標を複数選択し、選択された各相対座標に対応付けられている前記環境情報同士を互いに比較することによって、前記選択された各相対座標間における第1の相対的な位置関係を算出し、
    前記算出した第1の相対的な位置関係と、前記絶対座標と、の両者に基づく第2の誤差評価値を算出し、前記相対座標により得られる前記自律移動装置の走行軌跡または前記第1の補正が行われた走行軌跡を、当該第2の誤差評価値に基づいて変形させることで、前記走行軌跡を補正する第2の補正を行う走行軌跡補正手段と、
    を有することを特徴とする管制装置。
  10. 前記第2の補正を行って補正された走行軌跡を基に、地図を生成する地図生成手段
    をさらに有することを特徴とする請求項9に記載の管制装置。
  11. 前記地図は、部分ごとに生成され、
    隣り合う前記地図間において重複する領域である地図間重複領域が設定されており、
    前記地図生成手段は、
    隣り合う前記地図について、前記地図間重複領域における前記環境情報同士を互いに比較することによって、前記地図間重複領域における前記相対座標間の相対的な位置関係である第2の相対的な位置関係を算出し、
    当該地図間重複領域における各相対座標が、前記算出した第2の相対的な位置関係となるよう、前記隣り合う地図における一方または双方の走行軌跡を変形させることで、前記地図における走行軌跡を補正する第3の補正を行い、
    当該第3の補正によって補正された走行軌跡における前記相対座標を前記地図間重複領域で結合することで、前記地図を結合する
    ことを特徴とする請求0に記載の管制装置。
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