JP5927656B2 - 皮膜付き基材、その製造方法、その皮膜付き基材を含む半導体製造装置部材 - Google Patents

皮膜付き基材、その製造方法、その皮膜付き基材を含む半導体製造装置部材 Download PDF

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Description

本発明は皮膜付き基材、その製造方法、その皮膜付き基材を含む半導体製造装置部材に関する。
溶射法は、溶融状態に加熱した原料粉体を基材表面に吹き付けて皮膜を形成する方法であり、耐熱性、防食性、耐摩耗性等を必要とする様々な分野に利用されている。中でも半導体や液晶の製造分野で用いられているプラズマ処理装置等の部材には、プラズマによる損耗を防ぐため、耐プラズマ性に優れた溶射皮膜が求められている。
そして、耐プラズマ性に優れた溶射皮膜として、溶射時に少なくとも一部の原料粉体を溶融せずに形成した皮膜が従来、提案されている。
例えば特許文献1では、部品本体と、酸化物粒子の溶射により前記部品本体の表面に形成された溶射被膜とを具備する半導体製造装置用部品であって、前記溶射被膜中の酸化物粒子の少なくとも一部は未溶融のままであることを特徴とする半導体製造装置用部品が記載されている。
また、特許文献2では、部品本体と、原料粉末としての窒化物粒子の溶射により前記部品本体の表面に形成された溶射被膜とを具備する半導体製造装置用部品であって、前記溶射被膜は窒化物の粉末粒子が未溶融で90%以上堆積して形成されていることを特徴とする半導体製造装置用部品が記載されている。
そして、特許文献1および2には、上記のような酸化物溶射被膜や窒化物溶射被膜を半導体製造装置用部品に施すことによって、その部品の耐プラズマ性を向上させることができると記載されている。
特開2006−108178号公報 国際公開第2010/027073号パンフレット
しかしながら、上記のような従来法では、十分に優れた耐プラズマ性を有する溶射皮膜を得ることができるとはいえない。
また、耐プラズマ性に優れることに加え、皮膜が剥がれ難いことが好ましい。また、用途によっては酸に対する耐性が高く、さらに表面抵抗値が高いことが好ましい。例えば皮膜を内部に形成してなる半導体製造装置の場合、酸を用いて皮膜表面を洗浄する場合があり、また、表面抵抗値が高いことが望まれる。
本発明は、耐プラズマ性が高く、剥がれ難く、耐酸性に優れ、表面抵抗値が高い溶射皮膜を基材の表面に有する皮膜付き基材、その製造方法およびその皮膜付き基材を含む半導体製造装置部材を提供することを目的とする。
本発明者が上記の課題を解決するために鋭意検討し、特定粒度の原料粉体の粒子を用いて溶射して得られる皮膜が耐プラズマ性等に優れることを見出し、本発明を完成させた。
本発明は以下の(1)〜(15)である。
(1)希土類元素(Ln)のオキシフッ化物を含む原料粉末を有機溶媒に分散させて得たスラリーを用いて基材の表面へ溶射して得られ、希土類元素(Ln)のオキシフッ化物、フッ化物および酸化物を主成分として含む皮膜を備える、皮膜付き基材。
(2)前記原料粉末がさらに希土類元素(Ln)のフッ化物を含み、希土類元素(Ln)のオキシフッ化物およびフッ化物を主成分とする、上記(1)に記載の皮膜付き基材。
(3)希土類元素(Ln)がイットリウム(Y)である、上記(1)または(2)に記載の皮膜付き基材。
(4)前記オキシフッ化物がLnOF、Ln325、Ln2OF4、LnO1-X1+2X、LnO0.42.2およびLnO1-X1+2X(0<X<1)からなる群から選ばれる少なくとも1つである、上記(1)〜(3)のいずれかに記載の皮膜付き基材。
(5)前記原料粉末の少なくとも一部が未溶融状態のまま皮膜を構成する処理条件で溶射して得られる皮膜を備える、上記(1)〜(4)のいずれかに記載の皮膜付き基材。
(6)YOFからなる焼結体よりも耐プラズマ性が高い、上記(1)〜(5)のいずれかに記載の皮膜付き基材。
(7)希土類元素(Ln)のオキシフッ化物を含む原料粉末を有機溶媒に分散させて得たスラリーを用いて部材の表面へ溶射して得られ、希土類元素(Ln)のオキシフッ化物、フッ化物および酸化物を主成分として含む皮膜を備える、半導体製造装置用部材。
(8)上記(1)〜(6)のいずれかに記載の皮膜付き基材を含む、半導体製造装置用部材。
(9)希土類元素(Ln)のオキシフッ化物を含む原料粉末を、有機溶媒に分散させてスラリーを得るスラリー調製工程と、
前記スラリーを用いて溶射し、基材の表面に皮膜を形成する皮膜形成工程と、
を備える、皮膜付き基材の製造方法。
(10)前記原料粉末がさらに希土類元素(Ln)のフッ化物を含み、希土類元素(Ln)のオキシフッ化物およびフッ化物を主成分とする、上記(9)に記載の皮膜付き基材の製造方法。
(11)希土類元素(Ln)がイットリウム(Y)である、上記(9)または(10)に記載の皮膜付き基材の製造方法。
(12)前記オキシフッ化物がLnOF、Ln325、Ln2OF4、LnO1-X1+2X、LnO0.42.2およびLnO1-X1+2X(0<X<1)からなる群から選ばれる少なくとも1つである、上記(9)〜(11)のいずれかに記載の皮膜付き基材の製造方法。
(13)前記皮膜形成工程において、前記原料粉末の少なくとも一部が未溶融状態のまま皮膜を構成する処理条件で溶射する、上記(9)〜(12)のいずれかに記載の皮膜付き基材の製造方法。
(14)希土類元素(Ln)のオキシフッ化物、フッ化物および酸化物を主成分として含む皮膜を備え、上記(9)〜(13)のいずれかに記載の製造方法によって得られる、皮膜付き基材。
(15)上記(14)に記載の皮膜付き基材を含む、半導体製造装置用部材。
本発明によれば、耐プラズマ性が高く、剥がれ難く、耐酸性に優れ、表面抵抗値が高い溶射皮膜を基材の表面に有する皮膜付き基材、その製造方法およびその皮膜付き基材を含む半導体製造装置部材を提供することができる。
フレーム溶射装置を例示する概略断面図である。 実施例において得られた皮膜の表面SEM画像である。 実施例において得られた皮膜の断面SEM画像である。 実施例において行った皮膜に引張試験を説明するための概略図である。 実施例において行った耐薬品性試験の結果を表すグラフである。
本発明について説明する。
本発明は、希土類元素(Ln)のオキシフッ化物を含む原料粉末を有機溶媒に分散させて得たスラリーを用いて基材の表面へ溶射して得られ、希土類元素(Ln)のオキシフッ化物、フッ化物および酸化物を含む皮膜を備える、皮膜付き基材である。
このような皮膜付き基材を、以下では「本発明の基材」ともいう。
また、本発明は、希土類元素(Ln)のオキシフッ化物を含む原料粉末を有機溶媒に分散させて得たスラリーを用いて部材の表面へ溶射して得られ、希土類元素(Ln)のオキシフッ化物、フッ化物および酸化物を含む皮膜を備える、半導体製造装置用部材である。
このような半導体製造装置用部材を、以下では「本発明の半導体製造装置用部材」ともいう。
また、本発明は、希土類元素(Ln)のオキシフッ化物を含む原料粉末を、有機溶媒に分散させてスラリーを得るスラリー調製工程と、前記スラリーを用いて溶射し、基材の表面に皮膜を形成する皮膜形成工程と、を備える、皮膜付き基材の製造方法である。
このような皮膜付き基材の製造方法を、以下では「本発明の製造方法」ともいう。
本発明の基材および本発明の半導体製造装置用部材は、本発明の製造方法によって製造することが好ましい。
以下において、単に「本発明」と記した場合、本発明の基材、本発明の半導体製造装置用部材および本発明の製造方法の全てを意味するものとする。
初めに、本発明の製造方法が備える各工程について説明する。
<スラリー調整工程>
初めに、スラリー調整工程について説明する。
本発明の製造方法においてスラリー調整工程では、希土類元素(Ln)のオキシフッ化物を含む原料粉末を、有機溶媒に分散させてスラリーを得るスラリーを得る。
原料粉末について説明する。
原料粉末は希土類元素(Ln)のオキシフッ化物を含む。
ここで希土類元素(Ln)のオキシフッ化物は、希土類元素(Ln)と酸素(O)とフッ素(F)とを含む化合物であれば特に限定されない。
原料粉末は、希土類元素(Ln)のオキシフッ化物を20質量%以上含むことが好ましい。この含有率は40質量%以上であることがより好ましく、60質量%以上であることがより好ましく、70質量%以上であることがより好ましく、80質量%以上であることがさらに好ましい。
希土類元素(Ln)はスカンジウム(Sc)、イットリウム(Y)、ランタノイド、アクチノイドのいずれかを意味する。
希土類元素(Ln)はサマリウム(Sm)、ガドリニウム(Gd)、ジスプロシウム(Dy)、エルビウム(Er)、イッテルビウム(Yb)およびイットリウム(Y)からなる群から選ばれる少なくとも1つであることが好ましく、イットリウム(Y)であることがより好ましい。
オキシフッ化物はLnOF、Ln325、Ln2OF4、LnO1-X1+2X、LnO0.42.2およびLnO1-X1+2X(0<X<1)からなる群から選ばれる少なくとも1つであることが好ましい。
希土類元素(Ln)のオキシフッ化物の具体例としてYOF、Y325、Y2OF4、YO1-X1+2X、YO0.42.2、YO1-X1+2X(0<X<1)が挙げられる。
前記原料粉末がさらに希土類元素(Ln)のフッ化物を含むことが好ましい。すなわち、前記原料粉末が希土類元素(Ln)のオキシフッ化物と、希土類元素(Ln)のフッ化物との各々を、必須成分として含むことが好ましい。また、前記原料粉末が希土類元素(Ln)のオキシフッ化物と、希土類元素(Ln)フッ化物とを主成分として含むことが好ましい。
前記原料粉末における希土類元素(Ln)のフッ化物の含有率は、30at%以下であることが好ましい。
希土類元素(Ln)のフッ化物は、希土類元素(Ln)とフッ素(F)とを含む化合物であれば特に限定されない。
希土類元素(Ln)のフッ化物の具体例としてYF3が挙げられる。
ここで「主成分」とは、70質量%以上であることを意味する。すなわち、原料粉末において、希土類元素(Ln)のオキシフッ化物とフッ化物との合計含有率は70質量%以上であることが好ましい。この合計含有率は80質量%以上であることがより好ましく、90質量%以上であることがより好ましく、95質量%以上であることがより好ましく、98質量%以上であることがより好ましく、実質的に100質量%(すなわち、原料や製造工程から混入し得る不可避的不純物以外は前記金属窒化物の粒子以外のものを含まないこと)であることがさらに好ましい。
以下において特に断りがない限り「主成分」の文言は、このような意味で用いるものとする。
原料粉末は、希土類元素(Ln)のオキシフッ化物およびフッ化物を主成分とし、その他のものを含んでもよい。原料粉末が含んでもよいその他のものとして希土類元素(Ln)の酸化物が挙げられる。具体的にはY23等が挙げられる。
原料粉末は、粒子径が0.01〜30μmであることが好ましく、0.1〜5μmであることがより好ましい。
また、原料粉末は、平均粒子径(メジアン径)が0.01〜30μmであることが好ましく、0.5〜3μmであることがより好ましい。
ここで原料粉末の粒子径は、従来公知のレーザー回折/散乱式粒度分布測定装置を用いて測定して求める値とする。
また、原料粉末の平均粒子径は、従来公知のレーザー回折/散乱式粒度分布測定装置を用いて積算粒度分布(体積基準)を測定して求める値とする。
原料粉末は希土類元素(Ln)のオキシフッ化物からなる粒子、希土類元素(Ln)のフッ化物からなる粒子、さらに希土類元素(Ln)のオキシフッ化物および希土類元素(Ln)のフッ化物からなる粒子を含み得る。また、それらに不純物を含んでいる粒子も含み得る。
スラリーについて説明する。
スラリー調整工程では、上記のような原料粉末を有機溶媒に分散させてスラリーを得る。
有機溶媒は従来公知のものを用いることができ、例えばアルコール類を用いることができる。アルコール類としてはエチルアルコール、メチルアルコール、灯油が挙げられる。有機溶媒としてエチルアルコールを用いることが好ましい。
有機溶媒としてアルコール類を用いると(好ましくは冷却されたアルコール類を用いると)、スラリーがフレーム内へ供給されて有機溶媒が気化する際に気化熱によってフレームの温度を低下させ得る。そして、原料粉末の少なくとも一部が未溶融状態のまま皮膜を構成し易くなり、より耐プラズマ性が高い基材の表面に形成することができるからである。
このような有機溶媒へ前記原料粉末を添加し、必要に応じて超音波発信機等を用いて撹拌等することで分散させて、スラリーを得ることができる。
スラリー中に含まれる原料粉末の含有率は1〜90質量%であることが好ましく、20〜70質量%であることがより好ましい。
<皮膜形成工程>
皮膜形成工程について説明する。
本発明の製造方法において皮膜形成工程では、前記スラリーを用いて溶射し、基材の表面に皮膜を形成する。
皮膜形成工程は、溶射ガンから噴出するフレームへ前記スラリーを供給してフレーム溶射し、基材の表面に皮膜を形成することが好ましい。
フレーム溶射を行う溶射装置は、例えば図1に示すフレーム溶射装置を用いることができる。
図1において溶射装置10は、内部に燃焼室12を有し、この燃焼室12へ酸素含有気体を供給するための酸素流路14および主燃料を供給するための主燃料流路16と、これら酸素含有気体と主燃料との混合体に点火するためのバーナ18とを有する。また、燃焼室12にはバーナ18に対向する側に、フレームを噴出させるための孔(ガンノズル20)が形成されており、さらにガンノズル20の外側には中心に孔を有する円筒状の先端筒22が設置されていて、ガンノズル20および先端筒22の孔から外側へ向かってフレームを噴出させることができる。先端筒22の孔の大きさを調整することで、フレームの速度を調整することができる。
先端筒22にはスラリー供給流路24が形成されていて、ここからフレーム内へ前記スラリーを供給する。また、先端筒22には、さらに補助燃料供給流路26が形成されていて、ここからフレームへ補助燃料を供給することができる。
ガンノズル20には圧縮空気供給流路28が形成されていて、ここから供給された圧縮空気が先端筒22に形成された孔の内側側面に沿って流れるように供給される。これによってスラリー供給流路24から供給されたスラリーが、先端筒22が有する孔の内側側面に付着しないように構成されている。
図1に示した溶射装置を用いる場合、次のようにフレーム溶射して、皮膜形成工程を行うことができる。
図1に示した溶射装置10における酸素流路14および主燃料流路16から酸素含有気体および主燃料を供給する。
ここで酸素含有気体は酸素を含む気体、例えば空気であってよく、酸素と空気とを混合した気体であってもよい。酸素含有気体は酸素であることが好ましい。
酸素含有気体は、圧力を10〜300psiとして供給することが好ましい。
酸素含有気体は、流量100〜1500L/minで供給することが好ましく、200〜1000L/minで供給することがより好ましく、350〜600L/minで供給することがさらに好ましい。
主燃料は、圧力を10〜300psiとして供給することが好ましい。
主燃料は、流量50〜600ml/minで供給することが好ましく、100〜300ml/minで供給することがより好ましく、140〜220ml/minで供給することがさらに好ましい。
ここで主燃料としては、灯油、アセチレン、プロピレン、プロパン、エチレン、天然ガス等を用いることができる。主燃料は、これらの中でも、灯油であることが好ましい。
また、酸素含有気体および主燃料の混合比は特に限定されないが、主燃料が不完全燃焼する混合比であることが好ましい。不完全燃焼させると、燃焼しなかった一部の主燃料や、スラリー中の有機溶媒(アルコール類等)が気化する際の気化熱によって、フレームの温度を低下させ、その結果、原料粉末の少なくとも一部が未変質のまま皮膜を構成し易くなり、より耐プラズマ性高い皮膜を基材の表面に有する皮膜付き基材を製造しやすくなるからである。
なお、ここでは、後述する補助燃料ならびにスラリーおよび圧縮空気に含まれ得る酸素については考慮せずに、酸素含有気体および主燃料の混合比のみを、主燃料が不完全燃焼するように調整することが好ましい。
このようにして酸素含有気体および主燃料を燃焼室へ供給して混合し、得られた混合体に点火してフレームを発生させる。そして、フレームの内部へ前記スラリーを供給する。
ここで、スラリーを気体と混合した後、フレームへ投入することが好ましい。気体は空気であることが好ましい。
スラリー供給量は20〜80ml/minであることが好ましく、30〜60ml/minであることがより好ましい。
スラリー中の固形分濃度は10〜60質量%であることが好ましく、15〜50質量%であることがより好ましく、15〜40質量%であることがより好ましく、20〜38質量%であることがより好ましく、25〜35質量%であることがさらに好ましい。
圧縮空気は用いなくてよいが、用いる場合、圧縮空気の圧力を0.2〜1.5MPaとして供給することが好ましく、0.3〜0.8MPaとして供給することがより好ましい。また、圧縮空気は、流量を250〜2000L/minとして供給することが好ましく、400〜800L/minとして供給することがより好ましい。
なお、圧縮空気の代わりに、圧縮されていない気体(例えば大気)を利用することができる場合もある。
皮膜形成工程では補助燃料を用いることが好ましい。補助燃料を用いて、フレームの温度を調整することができる。
補助燃料をフレームに供給すると、補助燃料がフレーム内へ供給されて気化する際に気化熱によってフレームの温度を低下させることもできる。この場合、原料粉末の少なくとも一部が未溶融状態のまま皮膜を構成し易くなるので好ましい。
補助燃料として、アセチレン、メタン、エタン、ブタン、プロパン、プロピレンを用いることができる。
補助燃料は、圧力を0.05〜1.0MPaとして供給することが好ましい。
また、補助燃料は、流量を5〜100L/minとして供給することが好ましく、10〜30L/minとして供給することがより好ましい。
図1に示した溶射装置10を用いる場合、先端筒22の先端から基材の主面までの距離を10〜250mmとすることが好ましく、70〜150mmとすることがより好ましい。
基材について説明する。
基材は特に限定されず、アルミニウム、ステンレス、ガラス(石英ガラスや無アルカリガラスなど)、セラミック(Y23、AlN、Al23などからなる焼結体など)、カーボン等が挙げられる。
基材の大きさや形状は特に限定されないが、板状のものであることが好ましい。本発明の製造方法では、このような板状の基材(基板ともいう)の主面上に皮膜を形成することが好ましい。
皮膜形成工程では、有機溶媒や補助燃料の種類や供給量等を調整して、前記原料粉末の少なくとも一部が未溶融状態のまま皮膜を構成する処理条件でフレーム溶射することが好ましい。
このような皮膜形成工程によって、前記基材の表面に皮膜を形成することができる。
皮膜の厚さは、1μm以上であることが好ましく、2μm以上であることがより好ましい。また、皮膜の厚さは、100μm以下であってよく、20μm以下であってよい。
このような本発明の製造方法によって、本発明の基材および本発明の半導体製造装置用部材を得ることができる。
<本発明の基材>
本発明の基材について説明する。
本発明の基材は、希土類元素(Ln)のオキシフッ化物、フッ化物および酸化物を主成分として含む皮膜を備える。すなわち、その皮膜において、希土類元素(Ln)のオキシフッ化物と、希土類元素(Ln)のフッ化物と、希土類元素(Ln)の酸化物との合計含有率は70質量%以上であることが好ましい。
皮膜における希土類元素(Ln)のフッ化物の含有率は、30at%以下であることが好ましい。
希土類元素(Ln)がイットリウム(Y)であることが好ましい。
なお、ここで酸化物はLn23の化学式で表されるもの(すなわちLnとOとを2:3のモル比で含むもの)であってよいが、Ln23の化学式で表されるものでなくてもよい。
本発明の皮膜付き基材における皮膜は耐プラズマ性が高く、剥がれ難く、耐酸性に優れ、表面抵抗値が高い。
ここで耐プラズマ性におけるプラズマは、種類において特に制限はされないが、例えば大気圧プラズマ、誘導結合プラズマ、容量結合プラズマ、有磁場プラズマ、高周波プラズマ、熱プラズマなどが挙げられる。また、皮膜の気孔率が低いと、耐プラズマ性が高い。具体的には皮膜の気孔率が10%以下であることが好ましい。
このように皮膜付き基材はプラズマ耐性が高いので、プラズマ雰囲気に曝される部材に用いることができる。例えば半導体製造装置、フラットパネルディスプレイ製造装置、または太陽電池パネル製造装置などの部材が挙げられる。本発明の皮膜付き基材は半導体製造装置部材に用いることが好ましい。半導体製造装置部材として、例えばイオン注入装置、エピタキシャル成長装置、CVD装置、真空蒸着装置、エッチング装置、スパッタリング装置、アッシング装置などにおいてプラズマ雰囲気に曝される部材が挙げられる。この部材として、例えばチャンバー、ベルジャー、サセプター、クランプリング、フォーカスリング、シャドーリング、絶縁リング、ダミーウエハー、プラズマを発生させるためのチューブ、プラズマを発生させるためのドーム、透過窓、赤外線透過窓、監視窓、半導体ウエハーを支持するためのリフトピン、シャワー板、バッフル板、ベローズカバー、上部電極、下部電極、静電チャックなどが挙げられる。
厚さ3mmのアルミニウム基板を用意し、この基板の主面上へYOF粒子を原料粉末として用いてフレーム溶射し、約3μmの厚さの皮膜を形成した。
ここでYOF粒子は平均粒子径(D50)が3μmであり、組成(原子数%)がY:22atm%、F:53atm%、O:9atm%、C:15atm%のものである。組成比から推定すると、イットリウムのオキシフッ化物とフッ化物(YF)との混合物であると考えられる。
フレーム溶射における処理条件は第1表に示す4通り(条件1〜4)である。なお、フレーム溶射装置は、図1に示したものを用いた。
このようにして得られた各々の皮膜付き基板について性能等の評価を行った。なお、以下では条件1によって得られた皮膜付き基板を「皮膜付き基板1」ともいう。条件2,3,4によって得られた皮膜付き基板についても同様に「皮膜付き基板2」、「皮膜付き基板3」、「皮膜付き基板4」ともいう。
<皮膜の組成分析>
皮膜付き基板1〜4の各々について、微小部蛍光X線分析装置(島津製作所株式会社製、機種:XRF−1700)を用いて、皮膜を構成する元素の濃度を測定した。そして、微小部蛍光X線分析装置による測定結果から、FP法を用いて皮膜に含まれる元素の含有量を求めた。FP法とは、質量吸収係数・蛍光収率・X線源のスペクトル分布などの物理定数(ファンダメンタル・パラメーター)を用いて、蛍光X線強度の理論式から理論X線強度を求め、測定X線強度との対比を行って、各成分の濃度を算出する方法である。
結果を第2表に示す。
第2表の結果より、いずれの皮膜もYOF単体からなるものではなく、組成が類似する複数の物質の混合体であると推定される。
<皮膜を構成する粒子の結晶構造分析>
皮膜付き基板1〜4の各々の皮膜について、X線回折装置(島津製作所株式会社製、XRD−6000)を用いて結晶構造を分析した。測定手法はθ−2θ法を用いて、以下の条件により行った。θ−2θ法はX線源を固定し試料台をθだけ動かした時、検知器部を2θ動かしながらスキャンする方法である。
X線源:CuターゲットX線源
管電圧:40kV
管電流:30mA
発散スリット:1°
散乱スリット:1°
受光スリット:0.3mm
その結果、Y23(立方晶および単斜晶)、YF3、YOFの各々の存在を示すピークが確認された。ただし、ピークが明確でない場合もあり、皮膜はアモルファスの部分を多く含むと推定される。
<皮膜表面の形態1>
皮膜付き基板1〜4の各々について、走査型電子顕微鏡(日本電子株式会社製、機種:JSM−5600LV)を用いて皮膜表面のSEM画像を撮影した。倍率は100倍とし、撮影時のコントラストおよびブライトネスの調整は、装置の自動調整機構を用いた。
その結果、表面には凹凸はなく極めてなめらかな性状であった。なお、条件によっては数十から数百μm程度の微小の凝集物(皮膜と同質の突起物)がわずかに観察される場合もあった。
<皮膜表面の形態2>
皮膜付き基板1〜4の各々について、走査型電子顕微鏡(日本電子株式会社製、機種:JSM−5600LV)を用いて皮膜表面のSEM画像を撮影した。倍率は5000倍とし、撮影時のコントラストおよびブライトネスの調整は、装置の自動調整機構を用いた。
代表例として皮膜付き基板2の皮膜表面のSEM画像を図2に示す。図2に示す皮膜表面にはクラックは存在していない。なお、他の条件の場合は3μm程度の微小のクラックが観察される場合もあったが、それ以上の長さのクラックは全く存在していなかった。
<皮膜断面の気孔>
皮膜付き基板1〜4の各々について、2液硬化型エポキシ樹脂に包埋し、自動研磨機(ビューラー社製、機種:ECOMET3およびAUTOMET2)による研磨で観察面を得た後、走査型電子顕微鏡(日本電子株式会社製、機種:JSM−5600LV)を用いて皮膜断面のSEM画像を撮影した。倍率は5000倍とし、撮影時のコントラストおよびブライトネスの調整は、装置の自動調整機構を用いた。
代表例として皮膜付き基板2の皮膜断面のSEM画像を図3に示す。図3示す皮膜断面には気孔はほぼ存在していない。なお、他の条件も、皮膜の気孔は極めて少なかった。
次に、皮膜付き基板2および皮膜付き基板4のSEM画像について、MEDIA CYBERNETICS社、Image Pro PLUS3.0を用いて2値化処理を行った。この画像処理後の画像から、視野面積当たりの空孔面積、つまり空孔面積/視野面積×100を算出し、これを気孔率(%)として求めた。
その結果、皮膜付き基板2および皮膜付き基板4の気孔率は、各々、3.9%、8.7%と極めて低かった。
<皮膜強度の測定>
皮膜付き基板2について、皮膜表面を研磨し、Raを1.5未満とした。
次に皮膜表面に接着剤を用いて筒状治具を接着し、150℃に設定した乾燥炉内に60分間保持した。そして、図4に示すように箱型治具にセットし、筒状治具を下へ引っ張ることで、筒状治具を剥がすために必要な力を測定した。
また、比較のためにY23原料粉末を用いて、条件3と同じ条件にて皮膜付き基板を作成し、同様の試験を行って皮膜の強度を測定した。
その結果、皮膜付き基板2における皮膜を剥がすために必要な力は71MPaであった。これに対して、Y23原料粉末を用いた皮膜付き基板の場合は、43MPaであった。このように本発明に該当する皮膜付き基板は皮膜の強度(引張強度)が極めて高いことがわかった。
<耐薬液性の評価>
皮膜付き基板2について皮膜のみが露出するように養生し、それを約10体積%の塩酸水溶液へ浸漬して、皮膜の溶解の程度を測定した。
また、比較のためにY23原料粉末を用いて、条件3と同じ条件にて皮膜付き基板を作成し、同様の試験を行った。結果を図5に示す。
さらに、約10体積%の硝酸水溶液を用いて、同様の試験も行ったが、図5と同様の結果となった。
これより、本発明によって得られた皮膜は、塩酸や硝酸に対して、極めて高い耐性を備えることがわかった。
<プラズマ耐性の評価>
皮膜付き基板2についてICPプラズマ暴露を行い、プラズマ耐性の評価を行った。以下に具体的に説明する。
ICPエッチング装置((株)エリオニクス製 ICPエッチング装置EIS-700SIを用いて、プラズマ暴露を行った。
プラズマ条件は、下記の通り。
・プラズマガスO2、CF4、SF6
・ガス比O2 3standard cc/min(sccm)、CF4 30sccm、SF6 5sccm
・ガス圧0.6〜0.7Pa(成り行きで若干の変動有り)
・プラズマパワー800W(反射は0W)
・バイアス電圧55〜63V(装置最大値の80%設定、値は成り行き)
・プラズマ暴露サイクル 20min暴露−10min休止を16サイクル、合計8時間実施
ここで、今回、暴露されていない部位を残すためのマスクは、アルミニウム材を用いて作製し、表面を黒アルマイト処理した。
上記のようなICPプラズマ暴露を施した後の皮膜について、その表面形状をレーザー変位計を用いて測定した。
また、比較のためにY23原料粉末を用いて、条件3と同じ条件にて皮膜付き基板を作成し、同様の試験を行った。
さらに、比較のために、YOFからなる焼結体についても、同様の試験を行った。
その結果、皮膜付き基板2における皮膜の減少膜厚はほぼゼロであった。これに対して、Y23原料粉末を用いた皮膜付き基板の場合の皮膜の減少膜厚は0.7μm程度であった。また、YOFからなる焼結体の場合の皮膜の減少膜厚は0.3μm程度であった。
このように本発明に該当する皮膜付き基板は耐プラズマ性が極めて高いことがわかった。
<抵抗値>
皮膜付き基板1〜4の各々について、表面抵抗値(2端子法)を測定した。また、比較のために、一般的なプラズマ溶射法によってY23からなる皮膜を基板上に形成し、同様に表面抵抗値を測定した。
その結果、皮膜付き基板1〜4の場合、Y23からなる皮膜と比較して、表面抵抗値が極めて高いことがわかった。
10 溶射装置
12 燃焼室
14 酸素流路
16 燃料流路
18 バーナ
20 ガンノズル
22 先端筒
24 スラリー供給流路
26 補助燃料供給流路
28 圧縮空気供給流路

Claims (6)

  1. 希土類元素(Ln)のオキシフッ化物を含む原料粉末を、有機溶媒に分散させてスラリーを得るスラリー調整工程と、
    前記スラリーを用い、前記原料粉末の少なくとも一部が未溶融状態のまま皮膜を構成する処理条件で溶射し、基材の表面にY23原料粉末を用いて同条件で溶射して得た皮膜と比較した場合に耐プラズマ性および塩酸または硝酸に対する耐性が高く、Y23原料粉末を用いてプラズマ溶射法によって形成した皮膜と比較した場合に表面抵抗値が高く、さらに、Y23原料粉末を用いてアルミニウム基板へ同条件でフレーム溶射して得た皮膜と比較した場合に剥がれ難い、希土類元素(Ln)のオキシフッ化物、フッ化物および酸化物を主成分として含む皮膜を形成する皮膜形成工程と、
    を備える、皮膜付き基材の製造方法。
  2. 前記原料粉末がさらに希土類元素(Ln)のフッ化物を含み、希土類元素(Ln)のオキシフッ化物およびフッ化物を主成分とする、請求項に記載の皮膜付き基材の製造方法。
  3. 希土類元素(Ln)がイットリウム(Y)である、請求項1または2に記載の皮膜付き基材の製造方法。
  4. 前記オキシフッ化物がLnOF、Ln325、Ln2OF4、LnO1−X1+2X、LnO0.42.2およびLnO1−X1+2X(0<X<1)からなる群から選ばれる少なくとも1つである、請求項1〜3のいずれかに記載の皮膜付き基材の製造方法。
  5. 前記スラリー調整工程が、
    前記原料粉末をアルコール類に分散させて前記スラリーを得る工程であり、
    前記皮膜形成工程が、
    酸素含有気体および主燃料を前記主燃料が不完全燃焼する混合比で混合して得た混合体に点火してフレームを発生させ、前記スラリーと気体とを混合したものを前記フレームへ供給し、さらに補助燃料を前記フレームへ供給して、前記原料粉末の少なくとも一部が未溶融状態のまま皮膜を構成する工程である、
    請求項1〜4のいずれかに記載の皮膜付き基材の製造方法。
  6. 前記スラリー調整工程において、
    前記原料粉末の平均粒子径が0.01〜30μmであり、
    前記スラリーにおける固形分濃度が10〜60質量%であり、
    前記皮膜形成工程が、
    前記酸素含有気体および前記主燃料を燃焼室へ供給し、前記酸素含有気体および前記主燃料の混合体に点火してフレームを発生させ、溶射ガンの先端筒から噴出させた前記フレームに前記スラリーおよび補助燃料を供給して溶射する工程であり、
    前記皮膜形成工程において、
    前記酸素含有気体は、圧力10〜300psi、流量100〜1500L/minで前記燃焼室へ供給され、
    前記主燃料は、灯油、アセチレン、プロピレン、プロパン、エチレンまたは天然ガスであり、圧力10〜300psi、流量50〜600ml/minで前記燃焼室へ供給され、
    前記スラリーは、20〜80ml/minで前記フレームへ供給され、
    前記補助燃料は、アセチレン、メタン、エタン、ブタン、プロパンまたはプロピレンであり、圧力0.05〜1.0MPa、流量5〜100L/minで前記スラリーへ供給され、
    前記先端筒の先端から前記基材の主面までの距離が10〜250mmである、
    請求項に記載の皮膜付き基材の製造方法。
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