以下、本実施の形態に係る検査レポート表示システム500について、添付図面を参照して説明する。
図1は、本実施の形態における検査レポート表示システム500の概略の構成を示した概略構成図である。
図1に示すように、検査レポート表示システム500は、モダリティ100、画像サーバ200、一次読影装置300、二次読影装置310、レポート管理サーバ320、ネットワーク370、ビューア400などを備えて構成される。
モダリティ100は、被検体を撮影するための装置(撮影装置)を分類するときに使用される医用システム名である。例えば、モダリティ100として、X線CT(Computed Tomography)装置、MRI(Magnetic Resonance Imaging)装置(磁気共鳴診断装置)、超音波診断装置、核医学診断装置などがある。本実施の形態では、いずれの装置であってもモダリティ100として適用することができる。
画像サーバ200は、医用画像管理システムを構成する画像管理サーバであり、モダリティ100によって被検体を撮影することにより得られた画像データを、保管、閲覧、管理するサーバである。
一次読影装置300は、モダリティ100によって被検体を撮影することにより得られた画像データ(医用画像)に対し、読影医師が読影を行う装置である。具体的には、一次読影装置300は、画像データの読影結果を所見記述としてコメント欄に記入するための装置である。一次読影装置300は、読影医師により読影が行われると、読影対象の画像(これをキー画像ともいう。)と所見記述とからなる所見により検査結果レポートを作成して、その検査結果レポートをレポート管理サーバ320に格納する。
二次読影装置310は、レポート管理サーバ320に格納されている検査結果レポートを読み出し、一次読影により作成された検査結果レポートに対し、二次読影を行う装置である。二次読影装置310は、一次読影装置300と同様な機能を有しており、一次読影装置300により作成された検査結果レポートに対して、二次読影の検査結果を追加する機能を有している。
なお、本実施の形態では、一次読影装置300では1回目の読影行為を行うこと意味し、二次読影装置310では2回目の読影行為を行うことを意味するが、これに限定されるものではない。例えば、一次読影装置300での行為をレポート作成とし、二次読影装置310での行為をレポート承認とすることもできる。また、読影の回数には限定されるものではなく、1回でも又は3回以上であってもよい。また、複数回読影する場合、読影行為は、通常は異なる医師によって行われ、例えば、一次読影は放射線科の読影医師が行い、二次読影はその読影医師の同僚や上司が読影するものとする。なお、一次読影装置300及び二次読影装置310は、それぞれ表示部を備えて構成されている。
レポート管理サーバ320は、一次読影装置300や二次読影装置310で作成された検査結果レポートを格納するサーバである。レポート管理サーバ320は、所見の作成や検査結果の登録が完了した検査結果レポートを、ネットワーク370を介してビューア400に送信するようになっている。なお、ビューア400に検査結果レポートを送信するタイミングは、所見の作成時に限定されるものではなく、例えば、キー画像の添付時や、検査結果レポートが作成されたときなど、任意の区切り単位(これを単位項目ともいう。)で、送信することができる。なお、詳細は後述する。
ビューア400は、担当医が常時携帯する検査レポート表示端末である。ビューア400は、レポート管理サーバ320に格納されている検査結果レポート(レポート情報)を受信し、その検査結果レポートを表示部に表示させる。
次に、レポート管理サーバ320はWeb配信サーバとしての各種機能を有しており、レポート管理サーバ320から配信されるレポート情報を、ビューア400が表示部に表示させる場合について、説明する。
図2は、本実施の形態に係るレポート管理サーバ320の機能とビューア400の機能を示す機能ブロック図である。
図2に示すように、レポート管理サーバ320は、検査情報取得部(情報取得部)410、表示制御部420、表示データ生成部430を備えて構成されている。また、ビューア400は、表示部440を備えて構成されている。
検査情報取得部410は、ビューア400の表示部440に表示されるレポート情報と、後述する検査レポートの作成における進捗状況を示すレポートステータス(ステータス情報)とを取得する機能を有している。
表示制御部420は、検査情報取得部410で取得したレポートステータスに応じて、ビューア400の表示部440に表示させるレイアウトを、検査レポートの作成の区切りを示す単位項目ごとに変更する機能を有している。なお、レポートステータスは、検査レポートの進捗状況を示す情報であり、例えば、検査レポートの進捗状況に応じて、更新されたレポート情報を点滅(ブリンク)させたり、New!や注目!などレポート情報の一部を部分的に注意喚起するための表示制御情報を含んでいる。
表示データ生成部430は、表示制御部420で変更されたレイアウトに基づいて、検査情報取得部410で取得したレポート情報から、ビューア400の表示部440に表示させるレポート参照情報を生成する機能を有している。また、表示データ生成部430は、ネットワーク370を介して、ビューア400にレポート参照情報を配信するようになっている。なお、この場合、ネットワーク370に限定されるものではなく、別途、情報配信用ネットワークを構成する形態であってもよい。
ビューア400の表示部440は、表示データ生成部430で生成されたレポート参照情報を取得して、このレポート参照情報を表示する機能を備えている。
なお、図2では、レポート管理サーバ320において、レポート参照情報を生成するようになっているが、レポート管理サーバ320は、レポート情報とレポートステータス(ステータス情報)とをビューア470に送信し、ビューア470において、レポート参照情報を生成する実施形態であってもよい。
図3は、本実施の形態に係るビューア470の機能を示す機能ブロック図である。
図3に示すように、ビューア470は、検査情報取得部410、表示制御部420、表示データ生成部430、表示部440を備えて構成されている。図3のビューア470は、図2のレポート管理サーバ320が有していた、検査情報取得部410、表示制御部420、表示データ生成部430を、更に備えるようになっている。
この場合、ビューア470は、図2で示したレポート管理サーバ320の機能を全て備えているので、レポート管理サーバ320からレポート情報とレポートステータスを受信することにより、図2のレポート管理サーバ320の機能とビューア400の機能を実現することができる。なお、同一の機能を有する部材には同一の符号を付しており、各部の機能の説明は省略する。
図4は、本実施の形態に係るレポート管理サーバ320の構成を示すハードウエアブロック図である。本実施の形態では、レポート管理サーバ320をWeb配信サーバとして機能させた場合について説明する。
図4に示すように、レポート管理サーバ320は、CPU(Central Processing Unit)350、ROM(Read Only Memory)352、RAM(Random Access Memory)354、ネットワークインターフェース部356、表示部358、入力部360、記憶部362、内部バス364などを備えて構成されている。
CPU350は、ROM352に格納されている各種プログラムをRAM354にロードして、そのプログラムを展開することにより、各種プログラムの機能を実現することできる。RAM354は、ワークエリア(作業用メモリ)として利用されるようになっている。ROM352は、各種プログラムを格納するようになっている。ROM352に格納されている各種プログラムには、レポート管理サーバ320の各機能を実現するためのプログラムが含まれている。
ネットワークインターフェース部356は、ネットワーク370(図1)を介して、表示データ生成部430(図2)からビューア400にレポート参照情報を送信したり、画像サーバ200(図1)に格納されている画像データ(医用画像)を取得するためのインターフェース部である。
表示部358は、レポート管理サーバ320が有するレポート情報や画像サーバ200から取得した画像データを表示する表示部として構成されている。なお、表示部358は、液晶ディスプレイやモニタなどによって構成されている。
入力部360は、レポート管理サーバ320に格納されているレポート情報や検査結果レポートの表示の設定(レポートステータスの設定)、プログラムの入力、編集、登録などを行う入力装置により構成されている。例えば、入力部360はキーボードやマウスなどにより構成されている。
記憶部362は、記憶メモリを構成する記憶部であり、RAMやハードディスクなどによって構成されている。本実施の形態では、記憶部362は、例えば、レポート情報や検査結果レポートなどを格納するようになっている。なお、レポート情報は、検査結果レポートを構成する情報の一部であり、詳細は後述する。また、記憶部362は、レポートステータスに応じてレポート情報の拡大・縮小、ハイライト表示などの表示制御を設定する表示設定情報や、検査レポートの区切り単位を示す単位項目の単位設定情報も、格納するようになっている。これらの設定情報は、一次読影装置300、二次読影装置310又はレポート管理サーバ320のいずれの装置でも任意に設定、変更することができるものとする。
本実施の形態では、レポート管理サーバ320は、ROM352に格納されているプログラムを実行することにより、図2のレポート管理サーバ320に示した機能を実現することができるようになっている。なお、本実施の形態は、図2に示したレポート管理サーバ320の実施の形態に限定されるものではなく、図3に示したように、図2に示したレポート管理サーバ320の各機能を備えたビューア470によって構成することもできる。
図5は、ビューア400の表示部440(図2)に表示されるオーダセットレポート(検査レポート)の単位について説明する説明図である。
図5に示すように、担当医が依頼する検査のオーダ(これを検査オーダともいう。)の集合体を、オーダセット600とした場合、そのオーダセット600に対する検査結果を、オーダセットレポート(統合レポート)700(前述の検査レポートのことである。)という。
オーダセット600は、3つの検査オーダが含まれており、担当医が依頼した検査オーダ610、検査オーダ620、検査オーダ630からなっている。なお、ここでいう検査オーダとは、例えば、CTスキャンの検査やMRIの検査などが1つの検査オーダに該当する。
オーダセットレポート700(検査レポート)は、オーダセット600に対応した検査結果の集合体である。オーダセットレポート700は、検査結果レポート710、検査結果レポート720、検査結果レポート730からなっている。検査結果レポート710は、検査オーダ610に対応する検査結果であり、検査結果レポート720は、検査オーダ620に対応する検査結果であり、検査結果レポート730は、検査オーダ630に対応する検査結果である。また、これらの各検査結果をそれぞれ検査結果レポートという。
検査結果レポート710は、検査オーダに基づく所見を含んでおり、例えば、所見A702と所見Bとを含んでいる。所見A702は、キー画像704と所見記述706とを含んで構成されている。所見Bも同様に、キー画像とそのキー画像に対応する所見記述を含んで構成されている。
ここで、所見とは、キー画像とそのキー画像に対する所見記述(コメント)を含むものとする。また、所見記述とは、キー画像を読影し、コメントとして数値や文字によって記入欄(コメント欄)に記述されたものである。
また、検査結果レポート710は、所見A702と所見Bとが次々に作成されて1つの検査結果レポートを構成しているが、本実施の形態はこれに限定されるものではない。例えば、所見Aについて一次読影と二次読影とが次々に行われて、1つの検査結果レポートを構成するようにしてもよい。
ところで、従来は、担当医が依頼したオーダセット600に対する全ての検査が終了すると、オーダセットレポート700が完成し、担当医が常時携帯するビューア400に、検査結果としてのオーダセットレポート700が送信されるようになっていた。
すなわち、オーダセットレポート700には、検査結果レポート710、検査結果レポート720、検査結果レポート730の全ての検査結果が含まれており、ビューア400の表示部440でスクロールしながら全ての検査結果が表示されたとしても、全ての検査結果が表示されてしまい、見たいキー画像や所見記述が固定(定型)のサイズでしか見ることができなかった。
また、オーダセットレポート700は、検査オーダ610に対する検査結果として検査結果レポート710の作成が終了し、かつ検査オーダ620に対する検査結果として検査結果レポート720の作成が終了し、かつ検査オーダ630に対する検査結果として検査結果レポート730の作成が終了したのちでなければ配信されないので、担当医は、全ての検査結果の作成が完了するまで閲覧することができなかった。
これに対し、本実施の形態は、レポートステータス(ステータス情報)において、部分的な区切りを示す単位項目ごとに、オーダセットレポート(検査レポート)の作成の部分的な終了として扱うようになっている。ここで、単位項目とは、担当医がビューアで見ることを希望する、オーダセットレポート(検査レポート)の作成における部分的な終了のことをいう。例えば、単位項目は、検査オーダや所見を1つの単位とすることができ、また、キー画像や所見記述の記入も1つの単位とすることができる。
これにより、担当医の所望の単位項目が終了する度に、ビューア400の表示部440に表示させるレポート参照情報を生成するようになっている。
したがって、本実施の形態では、検査オーダ単位で検査結果を表示部440に表示させたり、所見単位で検査結果を表示部440に表示させたり、あるいはキー画像又は所見記述単位でビューア400の表示部440に表示させることができる。
なお、オーダセットレポート700に添付されたキー画像や所見記述のことをレポート情報といい、そのレポート情報のうちビューア400の表示部440に表示させ、担当医が参照可能な情報をレポート参照情報という。また、レポートステータス(ステータス情報)は、オーダセットレポート700の進捗状況を意味するものであり、一次読影装置300や二次読影装置310によりキー画像の添付や所見記述の記入がされた場合、オーダセットレポート700に表示される情報が変更され、更新される。
以下に、オーダセットレポート700を検査オーダ単位でレイアウトを変更する場合について説明する。
なお、本実施の形態では、検査オーダ単位で検査結果レポートをビューア400の表示部440に表示させ、担当医に公開することを想定している。そのため、検査オーダに対応する1つの検査結果レポートが作成された場合、その1つの検査結果レポートをビューア400の表示部440に表示させ、さらに2つ目の検査結果レポートが作成された場合には、新たに作成された2つ目の検査結果レポートをビューア400の表示部440に表示させる場合について説明する。
(動作例1)
図6は、本実施の形態におけるビューア400の表示部440に表示させるレイアウトを、検査オーダ単位で変更する場合のシーケンス図である。図6において、Sに数字を付した符号は、シーケンス図の各ステップを示している。
まず、ステップS001では、患者の検査オーダに基づいて、担当医がオーダセットを作成する。例えば、担当医は、一次読影装置300を用いてオーダセットを作成する。また、担当医は、検査オーダ単位でビューア400の表示部440に表示させる設定も行う。一次読影装置300は、オーダセットが新規作成されると、そのオーダセットに対応する未記入のオーダセットレポートを作成して、レポート管理サーバ320に格納する。
ステップS003では、オーダセットに基づく撮影が終了すると、読影医師は、一次読影装置300を用いて一次読影を行い、オーダセットレポートの検査結果レポートにキー画像を貼り付けるとともに、そのキー画像に対応する所見記述を記入する。一次読影装置300は、検査結果レポートにキー画像と所見記述が記入されたオーダセットレポートを、レポート管理サーバ320に保存する。
ステップS005では、レポート管理サーバ320は、二次読影装置310に対して、一次読影装置300において検査オーダの一次読影が終わった旨を通知する。この場合、レポート管理サーバ320は、二次読影を読影医師に促す通知を二次読影装置310に行う。また、二次読影を行う読影医師は、通常は、一次読影医師の同僚や上司などである。
ステップS007では、二次読影を行う読影医師は、二次読影装置310を用いて二次読影を行い、検査オーダに対応する検査結果レポートやオーダセットレポートを更新する。この場合、二次読影装置310は、読影医師による一次読影の結果の承認をしたり、追加のコメントを受け付けて、検査結果レポートやオーダセットレポートを更新する。そして、二次読影装置310は、更新された検査結果レポートやオーダセットレポートを、レポート管理サーバ320に保存する。
ステップS009では、ビューア400の表示部440は、担当医がタッチパネルやマウスを操作することにより、表示部440に表示可能なレポート情報(すなわちレポート参照情報)をレポート管理サーバ320に要求する。
ステップS011では、レポート管理サーバ320は、表示部440からレポート参照情報の取得要求を受信して、レポートステータス(ステータス情報)とレポート情報(キー画像、所見記述など)を、検査情報取得部410に送信する。
なお、本実施の形態では、ステップS009の表示部440からのレポート参照情報の取得要求は必須ではなく、レポート管理サーバ320がステップS007で二次読影が終了した旨を取得したときに、検査情報取得部410にレポートステータスとレポート情報を送信する形態であってもよい。
本動作例では、検査オーダ単位で検査結果レポートを送信するようになっているので、例えば、図5の所見Aと所見Bの入力が完了した場合に、オーダセットレポート700の検査結果レポート710の作成が完了したと判断され、検査結果レポート710を構成するレポートステータスとレポート情報が検査情報取得部410に送信される。
ステップS013では、検査情報取得部410は、レポート管理サーバ320から受信したレポート情報を、表示データ生成部430に送信する。
ステップS015では、検査情報取得部410は、レポート管理サーバ320から受信したレポートステータスを、表示制御部420に送信(通知)する。
ステップS017では、表示制御部420は、検査情報取得部410からレポートステータスを受信すると、そのレポートステータスの進捗状況に応じて、表示部440に表示させるレイアウトを変更する。例えば、所見Aと所見Bとが入力された検査結果レポート710(図5)を表示部440に表示させる場合には、表示制御部420は、所見A702のキー画像704と所見記述706を表示させるとともに、所見Bのキー画像とそのキー画像に対応する所見記述も同時に表示させるようにレイアウトを変更する。そして、表示制御部420は、変更したレイアウトを示す情報(これをレイアウト情報ともいう。)を表示データ生成部430に送信する。
なお、ステップS017でのレイアウトの変更は、例えば、オーダセットレポート700(図5)をビューア400の表示部440に表示させるレイアウトから、ステップS001で担当医が設定した検査オーダ単位のレイアウトに変更することを意味している。
ステップS019では、表示データ生成部430は、受信したレポート情報とレイアウト情報とに基づいて、表示部440に表示させる表示データ(すなわち、レポート参照情報)を生成して、生成したレポート参照情報を表示部440に送信する。
これにより、表示部440を有するビューア400(図2)又はビューア470(図3)は、レイアウトが変更された状態で、担当医が参照可能なレポート参照情報を表示部440に表示させることができる。
また、本実施の形態では、レポート管理サーバ320が検査オーダ単位でレポート情報とレポートステータスを送信することができるので、1つの検査オーダの表示が終了した後、2つ目の検査オーダが終了すれば、レポート管理サーバ320は、2つ目の検査オーダに対応するレポート情報とレポートステータスを検査情報取得部410に送信する。この場合、レポート管理サーバ320は、2つ目のレポート情報とレポートステータスとに基づいて、レポート参照情報を生成して、ビューア400またはビューア470の表示部440に2つ目のレポート参照情報を表示させることができる。
具体的には、1つ目の検査オーダについてビューア400の表示部440にレポート参照情報を表示させた後(ステップS019)、2つ目の検査オーダに対応するキー画像や所見記述がオーダセットレポートに記入されると(ステップS201)、レポート管理サーバ320は、ステップS005と同様に、二次読影装置310に対して、2つ目の検査オーダの一次読影が終わった旨を通知する(ステップS203)。
二次読影装置310は、ステップS007と同様に、2つ目の検査オーダの一次読影の検査結果レポートを更新し、その更新された検査結果レポートとオーダセットレポートを、レポート管理サーバ320に保存する(ステップS205)。
レポート管理サーバ320は、2つ目の検査オーダに対する検査結果レポートの作成が終了すると、ステップS011と同様に、レポートステータス(ステータス情報)とレポート情報を、検査情報取得部410に送信する(ステップS207)。
検査情報取得部410は、2つ目の検査オーダに対するレポートステータスとレポート情報を受信すると、2つ目の検査オーダに対するレポート情報を表示データ生成部430に送信するとともに(ステップS209)、2つ目の検査結果レポートの作成が完了した旨(2つ目の検査オーダが終了した旨)が追加されたことを示すレポートステータスを、表示制御部420に送信(通知)する(ステップS211)。
表示制御部420は、受信したレポートステータスに2つ目の検査結果レポートの作成が完了した旨が記載されているため、その2つ目の検査結果レポートも1つ目の検査結果レポートとともにビューア400の表示部440に表示させるようにレイアウトを変更する。そして、表示制御部420は、変更されたレイアウト情報を表示データ生成部430に送信する(ステップS213)。
すなわち、表示制御部420は、ビューア400の表示部440に1つ目の検査レポートが表示されている状態から、1つ目の検査レポートと2つ目の検査レポートを表示部440の一画面に表示させるようにレイアウトを変更する。また、例えば、表示制御部420は、1つ目の検査レポートと2つ目の検査レポートをそれぞれ別のページで表示させ、ページをめくることにより、1つ目の検査レポートと2つ目の検査レポートをビューア400の表示部440にそれぞれ表示させるようにレイアウトを変更してもよい。
表示データ生成部430は、検査情報取得部410から受信した2つ目の検査オーダに対するレポート情報と変更されたレイアウト情報とを受信して、2つの検査結果レポートをビューア400の表示部440に表示させるように、表示データ(レポート参照情報)を生成する。表示データ生成部430は、生成したレポート参照情報を表示部440に送信して、表示部440に表示させる(ステップS215)。
なお、本実施の形態では、検査情報取得部410、表示制御部420及び表示データ生成部430がレポート管理サーバ320(図2)に設けられていても、又はビューア470(図3)に設けられていても、同様の動作により実現することができる。
また、上述した動作例は、単位項目を検査オーダ単位で説明したが、本実施の形態はこれに限定されるものではなく、例えば、キー画像の貼り付け時や一次読影又は二次読影が終了したとき、又は所見の作成が完了した所見単位などでビューア400に通知するようにしてもよい。
(動作例2)
図7は、本実施の形態におけるビューア400の表示部440に表示されるレイアウトを、所見単位で変更する場合のシーケンス図である。図7において、Sに数字を付した符号は、シーケンス図の各ステップを示している。また、図6と同一の処理を行うステップには同一の符号を付すこととし、同一の処理については、適宜、説明を省略する。
なお、本実施の形態では、所見単位で担当医に公開することを想定しているため、ある所見が作成された場合、作成されたその所見をビューア400の表示部440に表示させ、さらにその所見について二次読影がなされた場合には、その二次読影もビューア400の表示部440に表示させる場合について説明する。
図7に示すように、まず、ステップS001では、患者の検査オーダに基づいて、担当医がオーダセットを作成する。また、担当医は、所見単位でビューア400の表示部440に表示させる設定を行う。一次読影装置300は、オーダセットが新規作成されると、そのオーダセットに対応する未記入のオーダセットレポートを作成して、レポート管理サーバ320に格納する。
ステップS003では、オーダセットに基づく撮影が終了すると、読影医師は、一次読影装置300を用いて一次読影を行い、オーダセットレポートの検査結果レポートにキー画像を貼り付けるとともに、そのキー画像に対応する所見記述を記入する。一次読影装置300は、検査結果レポートにキー画像と所見記述が記入されたオーダセットレポートを、レポート管理サーバ320に保存する。
ステップS101では、レポート管理サーバ320は、ステップS003においてキー画像の貼り付けと所見記述がオーダセットレポートの検査結果レポートに記入されると、記入されたレポート情報(この場合、所見を構成するキー画像と所見記述が該当する。)とレポートステータスを、検査情報取得部410に送信する。
すなわち、本動作例では、レポート管理サーバ320は、キー画像と所見記述から構成される1つの所見(例えば、図5の所見A)が作成されると、その所見に対応するレポートステータスとレポート情報(キー画像と所見記述)を検査情報取得部410に送信する(ステップS101)。
ステップS103では、検査情報取得部410は、受信した所見のレポート情報(キー画像と所見記述)を表示データ生成部430に送信する。
ステップS105では、検査情報取得部410は、受信した所見のレポートステータスを表示制御部420に送信(通知)する。
ステップS107では、表示制御部420は、取得したレポートステータスに基づいて、レポート情報のレイアウトを変更し、その変更されたレイアウト情報を表示データ生成部430に送信する。
なお、ステップS107でのレイアウトの変更は、例えば、オーダセットレポート700(図5)をビューア400の表示部440に表示させるレイアウトから、ステップS001で担当医が設定した所見単位のレイアウトに変更することを意味している。
ステップS109では、表示データ生成部430は、検査情報取得部410から受信した所見のレポート情報と、表示制御部420から受信した変更後のレイアウト情報に基づいて、ビューア400の表示部440に表示可能な表示データ(レポート参照情報)を生成し、表示部440に送信する。
これにより、表示部440を有するビューア400又はビューア470は、レイアウトが変更された状態で、参照可能な所見(レポート情報)をレポート参照情報として表示部440に表示させることができる。
また、本動作例では、レポート管理サーバ320が所見単位でレポート情報とレポートステータスを送信することができるので、1つの所見がビューア400に表示された後、2つ目の所見の作成が完了したり、あるいは所見の作成が完了した検査結果に対して二次読影が完了した場合に、ビューア400の表示部440に、それらも表示させることができる。
例えば、ステップS109以降の動作例として、二次読影装置310においてキー画像と所見記述に対して二次読影が行われると、二次読影装置310からレポート管理サーバ320へその確認結果(レポートステータスと確認内容)が送信される(ステップS007)。
レポート管理サーバ320は、二次読影装置310から受信した二次読影の確認結果(レポートステータスと確認内容)を、検査情報取得部410に送信する(ステップS111)。
検査情報取得部410は、レポート管理サーバ320から受信した確認内容(すなわちレポート情報)を表示データ生成部430に送信するとともに(ステップS113)、二次読影が終わったことを示すレポートステータスを表示制御部420に送信(通知)する(ステップS115)。
表示制御部420は、受信したレポートステータスに基づいて、表示部440に表示させるレイアウトを変更し、その変更されたレイアウト情報を表示データ生成部430へ送信する(ステップS117)。
なお、表示制御部420は、ビューア400の表示部440に1つ目の所見が表示されている状態から、二次読影の確認結果や2つ目の所見も表示部440に表示させるようにレイアウトを変更する。また、例えば、表示制御部420は、1つ目の所見と2つ目の所見をそれぞれ別のページで表示させ、ページをめくることにより、1つ目の所見と2つ目の所見をビューア400の表示部440に表示させるようにレイアウトを変更してもよい。また、表示制御部420は、二次読影された該当箇所を1つ目の所見に追加するようにレイアウトを変更する形態であってもよい。
表示データ生成部430は、検査情報取得部410から受信した確認内容(レポート情報)と変更されたレイアウト情報を受信して、1つ目の所見とその二次読影の確認内容をビューア400の表示部440に表示させるように、表示データ(レポート参照情報)を生成する。表示データ生成部430は、生成したレポート参照情報を表示部440に送信して、表示部440に表示させる(ステップS119)。
これにより、表示部440を有するビューア400又はビューア470は、所見単位でレイアウトを変更して、参照可能な所見をレポート参照情報として、表示部440に表示させることができる。
なお、レイアウトの変更は、上述した所見単位に限定されるものではなく、他にもキー画像や所見記述の表示・非表示、表示サイズの変更、表示色の変更、表示位置の変更などであってもよい。また、例えば、レポートステータスの進捗状態に応じて、レポート情報の表示・非表示を設定してもよく、一次読影と二次読影を行う読影医師の権限の組み合わせでレポート情報の表示・非表示を設定するようにしてもよい。また、表示サイズの変更として、二次読影や読影医師に承認された所見群を表示部の80%の領域で表示し、未読影や未承認の所見群を表示部の20%の領域で表示させる設定であってもよい。これら以外にも、レポートステータスの進捗状況に応じて、項目や枠、背景などの配色を変更する設定を行ってもよい。
(動作例3)
上述した動作例1及び2では、一次読影装置300や二次読影装置310を用いてオーダセットレポートの検査結果レポートにレポート情報が入力されると、ビューア400などの表示部440にレポート情報が表示されるようになっていた。動作例3では、すでに表示部440に表示されているレポート参照情報に訂正や追加などの変更があった場合、レポートステータスの示す区切り単位で変更箇所を通知する例について説明する。
例えば、読影医師が二次読影装置310を用いて、所見記述を追記・修正・削除などにより変更した場合、レポート管理サーバ320は、変更されたレポート情報とレポートステータスを検査情報取得部410へ送信する。検査情報取得部410は、オーダセットレポート(検査レポート)の作成における区切り単位でレポート情報の変更箇所を抽出する。検査情報取得部410は、抽出した変更箇所の内容を表示データ生成部430に送信するとともに、変更後のレポートステータスを表示制御部420に送信する。
表示制御部420は、変更されたレポートステータスに基づいて、その変更箇所の内容を表示部440に表示させる、レポート参照情報の制御を行う。例えば、その制御方法には、変更(更新)を示す注目マーク(確認マーク)の表示、公開・非公開の切り替え、表示サイズの変更、変更された所見記述の拡大表示、変更(更新)された箇所(文字)の色表示や点滅(ブリンク)などが含まれる。
このように、表示部440を有するビューア400又はビューア470は、変更箇所を強調する表示を実現することができる。
次に、一次読影装置300、二次読影装置310及びビューア400などの各表示部に表示される表示形態について説明する。
(表示例1)
まず、一次読影装置300の表示部330に表示される表示例について説明する。
図8は、本実施の形態における一次読影装置300の表示部330に表示される一次読影時の表示画面例である。この表示画面例では、図6または図7で示したステップS003において、一次読影装置300の表示部330に表示される検査結果レポートについて説明する。
図8に示すように、一次読影装置300の表示部330には、項目480、項目482、項目484、項目486、項目488が表示されている。
項目480には、患者の識別情報や検査内容、読影者(読影医師)の情報などが記載されている。
項目482には、一次読影を行うためのキー画像1が添付(貼付)されている。項目484には、項目482に添付されたキー画像1についての所見記述が記入されている。この場合、項目482のキー画像1とこのキー画像1に対応する所見記述が項目484に記入されているため、1つの所見を構成する。したがって、本実施の形態では、レポート情報を所見単位で表示させる場合には、ビューア400の表示部440に1つの所見として表示させることができる。
項目486には、一次読影を行うためのキー画像2が添付されている。項目488は、キー画像2に対応する所見記述を記入する項目である。しかしながら、項目488には、キー画像2に対応する所見記述は記入されていない。この場合、例えば、キー画像2に対応する所見記述が記入されるまで、担当医にキー画像2の公開を行うことを制限し、表示サイズを通常よりも縮小した表示形態にて公開(これを制限付き公開という。)することができる。
また、一次読影を行う読影医師が所見記述を記入するまで、二次読影を行う読影医師にそのキー画像を表示させないように制限し、二次読影の読影医師は、所見記述の未記入な状態にあるキー画像を見ることができないように制限することもできる。
図9は、本実施の形態における二次読影装置310の表示部340に表示される二次読影時の表示画面例である。この表示画面例では、図6または図7で示したステップS007において、二次読影装置310の表示部340に表示される検査結果レポートについて説明する。なお、二次読影装置310の表示部340に表示される表示項目が、一次読影装置300の表示部330の表示項目と共通する場合には、同一の符号を付すこととし、説明を省略する。
図9に示すように、二次読影装置310の表示部340には、項目480、項目490、項目492、項目487、項目489が表示されている。項目490は、二次読影を行う読影医師が項目482(図8)のキー画像1に対して二次読影したことを示すチェックボックスを有しており、二次読影を行う読影医師がキー画像1を読影したか否かを表示するようになっている。また、項目492は、二次読影を行う読影医師が項目484(図8)の所見記述を確認したことを示すチェックボックスを有しており、二次読影を行う読影医師が一次読影の所見記述を確認した否かを表示するようになっている。項目490と項目492は、所見単位で二次読影が終了しているので、ビューア400の表示部に表示させ、担当医に公開される。
項目487は、項目486(図8)に対応するキー画像2を表示する欄である。また、項目489は、項目488(図8)に対応する所見記述を表示する欄である。しかしながら、項目487と項目489は、一次読影の所見の作成が完了していないため、一次読影の完了していない所見は二次読影装置310に表示されないようになっている。すなわち、本来、項目487と項目489は、それぞれ項目486と項目488の同一内容を表示することになっているが、項目488の所見記述が記入されてないため、所見の作成が完了しておらず、二次読影装置310の表示部340では未記入を示す表示となっている。
なお、本実施の形態は、この所見単位に限定されるものではなく、上述したように、検査結果レポート単位で表示するように制限してもよく、またキー画像単位や所見記述単位で個別に表示するように制限をかける表示形態であってもよい。
図10は、本実施の形態におけるビューア400の表示部458に表示される表示画面例である。この表示画面例では、図7で示したステップS109において、ビューア400の表示部458に表示されるレポート参照情報について説明する。なお、ビューア400の表示部458に表示される表示項目が、一次読影装置300や二次読影装置310の表示部の表示項目と共通する場合には、同一の符号を付すこととし、説明を省略する。
図10に示すように、ビューア400の表示部458(表示部440に相当)には、項目480、項目493、項目484、項目494が表示されている。図10のビューア400の表示部458に表示される内容が図8の一次読影装置300の表示部330に表示される内容と異なる点は、2点ある。
1点目は、図10の項目493では、キー画像1が拡大表示するように設定されており、図8の項目482に表示されているキー画像1よりも拡大されている点である。2点目は、図10の項目494では、キー画像2が小さく縮小表示されるように設定されており、図8の項目486に表示されているキー画像2よりも縮小されて表示されている点である。
なお、図10の項目484には、キー画像1に対する所見記述が記載されており、図8の項目484で記載されている同一の内容が同一の倍率で表示されている。
このように、本実施の形態によれば、ビューア400は、一次読影装置300で一次読影された検査結果レポートと、二次読影装置310で二次読影された検査結果レポート(確認内容)に基づいて、公開可能なレポート情報(レポート参照情報)を単位項目ごとに表示部458に表示させることができる。
次に、図8、9および10に示した各表示部の表示画面例を1つの図面に表示して説明する。なお、同一の項目については同一の符号を付すこととし、説明を適宜、省略する。
図11は、本実施の形態における各表示部に表示される表示画面例である。
図11に示すように、一次読影装置300の表示部330と、二次読影装置310の表示部340と、ビューア400の表示部458の表示画面例が表示されている。この表示画面例では、一次読影装置300の表示部330に表示されている項目482のキー画像1と項目482のキー画像1に対する所見記述が、二次読影装置310の表示部340に項目490と項目492において表示されるとともに、ビューア400の表示部458の項目493と項目484において表示されていることを示している。
この場合、一次読影装置300は、項目482と項目484から1つの所見を構成しており、この所見に対して二次読影装置310に二次読影を依頼することができる。また、二次読影装置310は、項目490のキー画像1と項目492のキー画像1に対する所見記述に対して二次読影を行っているため、ビューア400の表示部458に表示されていることを示している。なお、項目493に示すキー画像1は、担当医の設定により拡大されて表示されている。
また、一次読影装置300の表示部330の項目488は、キー画像2に対する所見記述が未記入であるため、キー画像2に対する所見を構成しない。そのため、二次読影装置310の表示部340には、項目486と項目488のキー画像2に関する情報が表示されない。しかしながら、ビューア400の表示部458の項目494には、担当医の設定により、一次読影装置300の表示部330の項目486のキー画像2が縮小して表示されている(制限付き公開)。
なお、二次読影装置310やビューア400の各表示部に表示させる設定(制限)は、これらに限定されるものではなく、担当医が任意の装置に表示内容を設定することにより、ビューア400の表示部440などに所望の情報が表示されるように適宜設定することができる。
(表示例2)
次に、二次読影装置311で所見記述が変更されたとき、二次読影装置311やビューア401の表示部にその変更が表示される表示画面例について説明する。
図12は、本実施の形態における二次読影装置311の表示部341に表示される二次読影時の表示画面例である。この表示画面例では、図7で示したステップS007において、表示部341に表示される検査結果レポートについて説明する。
図12に示すように、二次読影装置311の表示部341には、項目480、項目490、項目495、項目487、項目489が表示されている。図12の二次読影装置311の表示部341に表示される内容が図9の二次読影装置310の表示部340に表示される内容と異なる点は、図12の項目495のキー画像1に対する所見記述の内容が変更(更新)されている点である。
この場合、二次読影装置311は、変更された所見記述(レポート情報)と、レポートステータスを、図7のステップS007で、レポート管理サーバ320に送信する。
これにより、変更された所見記述(レポート情報)とレポートステータスに基づいて、レイアウトが変更されるので、ビューア400は、更新された所見記述の内容(箇所)を、表示することができる。
図13は、本実施の形態におけるビューア401の表示部460に表示される表示画面例である。
図13に示すように、ビューア401の表示部460には、項目480、項目482、項目496、項目494が表示されている。図13のビューア401の表示部460に表示される内容が図10のビューア400の表示部458に表示される内容と異なる点は、項目496のキー画像1に対する所見記述が図10の項目484の所見記述から変更(更新)されている点である。
この場合、項目496は、変更(更新)された所見記述の欄の部分をハイライトで表示したり、点滅させたり、NEWのマークを付した状態で表示することができる。
このように、本実施の形態によれば、オーダセットレポートの作成において設定された単位項目ごとに所見や所見記述を表示させることができるので、担当医は、所見や所見記述などのレポート情報を所望の表示形態で参照することができる。
本発明のいくつかの実施の形態を説明したが、これらの実施の形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施の形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施の形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。