JP5924996B2 - 固体高分子形燃料電池の運転方法 - Google Patents
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Description
つまり、固体高分子形燃料電池の運転状態が変化すれば、セルが含む水の量(即ち、湿潤状態)は変化する。従って、セルが含む水の量を減少傾向にさせるような運転状態で固体高分子形燃料電池の運転が継続されれば、セルの湿潤状態が低下して、固体高分子形燃料電池の性能が低下する恐れがある。
発電運転の継続中に、前記固体高分子形燃料電池の運転状態を検出する運転状態検出工程と、
前記運転状態検出工程で検出した、発電運転の継続中の過去から現在に至る間での前記運転状態が前記セルの低加湿状態に起因する湿潤不足条件を満たすか否かを判定する判定工程と、
前記判定工程で前記湿潤不足条件を満たしていると判定したとき、前記セルが含む水の量が増加するように前記固体高分子形燃料電池の運転状態を所定期間だけ変化させる水量増加工程と、を有し、
前記運転状態検出工程で検出する前記固体高分子形燃料電池の運転状態は、前記セルの出力電流密度であり、
前記判定工程において、発電運転の継続中の過去から現在に至る間に前記運転状態検出工程で検出した前記セルの出力電流密度が、基準とする出力電流密度よりも小さい状態であった期間を低負荷継続期間として導出し、当該低負荷継続期間の長さが設定閾値に達すると前記湿潤不足条件を満たすと判定し、
前記判定工程において、前記運転状態検出工程で検出した前記セルの出力電流密度が前記基準とする出力電流密度よりも小さくなるほど、前記セルの出力電流密度が前記基準とする出力電流密度よりも小さい状態であった期間を実際よりも長い期間として換算して前記低負荷継続期間を導出する点にある。
従って、固体高分子形燃料電池の運転中にその運転を中断することなく又は運転状態を変更することなくセルの湿潤状態の低下を検出し、それに伴って発生する固体高分子形燃料電池の性能低下及び劣化を抑制できる固体高分子形燃料電池の運転方法を提供できる。
また、実際のセルの出力電流密度が、基準とする出力電流密度よりも小さくなれば、実際にセルで生成される水の量も、その基準とする出力電流密度で運転した場合に生成される水の量よりも少なくなる。つまり、セルの出力電流密度が、基準とする出力電流密度よりも小さい状態であった低負荷継続期間は、セルで生成される水の量が相対的に少ない期間に対応する。従って、低負荷継続期間の長さが長くなるほど、セルの湿潤状態は低い状態になっていると(即ち、セルの低湿潤状態は進行していると)見なすことができる。従って、低負荷継続期間の長さを指標として用いて、セルの低加湿状態に起因する湿潤不足条件を満たすか否かを適切に判定できる。
また更に、セルの出力電流密度が小さいほどセルで生成される水の量が少なくなることを考慮すると、セルの出力電流密度が、基準とする出力電流密度よりも小さいほど、セルの低湿潤状態の進行度合いは進むと見なすことができる。つまり、実際に運転された期間が同じであっても、その運転期間でのセルの出力電流密度が小さいほど、セルの低湿潤状態の進行度合いは進む、即ち、セルの出力電流密度が小さいほど低湿潤状態で長い期間運転されたに等しいと見なすことができる。そこで、本特徴構成では、実際のセルの出力電流密度が小さくなるほど、セルの出力電流密度が、基準とする出力電流密度よりも小さい状態であった期間を実際よりも長い期間として換算することで、合理的な判定結果を得ることができる。
上記目的を達成するための本発明に係る固体高分子形燃料電池の運転方法の特徴構成は、固体高分子電解質膜を燃料極及び酸素極で挟んで構成されるセルを複数積層して備える固体高分子形燃料電池の運転方法であって、
発電運転の継続中に、前記固体高分子形燃料電池の運転状態を検出する運転状態検出工程と、
前記運転状態検出工程で検出した、発電運転の継続中の過去から現在に至る間での前記運転状態が前記セルの低加湿状態に起因する湿潤不足条件を満たすか否かを判定する判定工程と、
前記判定工程で前記湿潤不足条件を満たしていると判定したとき、前記セルが含む水の量が増加するように前記固体高分子形燃料電池の運転状態を所定期間だけ変化させる水量増加工程と、を有し、
前記運転状態検出工程で検出する前記固体高分子形燃料電池の運転状態は、前記セルの出力電流密度であり、
前記判定工程において、発電運転の継続中の過去から現在に至る間に前記運転状態検出工程で検出した前記セルの出力電流密度が、基準とする出力電流密度よりも小さい状態であった期間を低負荷継続期間として導出し、当該低負荷継続期間の長さが設定閾値に達すると前記湿潤不足条件を満たすと判定し、
前記判定工程において、前記運転状態検出工程で検出した前記セルの出力電流密度が前記基準とする出力電流密度である期間が設定期間継続すると前記低負荷継続期間の長さを零とする点にある。
上記特徴構成によれば、判定工程において、運転状態検出工程で検出した、発電運転の継続中の過去から現在に至る間での運転状態が、セルが低加湿状態であることに起因する湿潤不足条件を満たすか否かを判定する。つまり、固体高分子形燃料電池の運転中にその運転状態を従来のように変更しなくても、セルが低加湿状態であることに起因する湿潤不足条件を満たすか否かが判定される。そして、判定工程で湿潤不足条件を満たしていると判定したとき、水量増加工程において、セルが含む水の量が増加するように固体高分子形燃料電池の運転状態を所定期間だけ変化させる。つまり、発電運転の継続中にセルの湿潤状態が低くなっていたとしても、水量増加工程が行われる所定期間の間にセルの湿潤状態は高められる。その結果、セルの湿潤状態が低下することによって固体高分子形燃料電池の性能が低下し、固体高分子形燃料電池自体の劣化を引き起こすといった事態を未然に回避できる。
従って、固体高分子形燃料電池の運転中にその運転を中断することなく又は運転状態を変更することなくセルの湿潤状態の低下を検出し、それに伴って発生する固体高分子形燃料電池の性能低下及び劣化を抑制できる固体高分子形燃料電池の運転方法を提供できる。
また、実際のセルの出力電流密度が、基準とする出力電流密度よりも小さくなれば、実際にセルで生成される水の量も、その基準とする出力電流密度で運転した場合に生成される水の量よりも少なくなる。つまり、セルの出力電流密度が、基準とする出力電流密度よりも小さい状態であった低負荷継続期間は、セルで生成される水の量が相対的に少ない期間に対応する。従って、低負荷継続期間の長さが長くなるほど、セルの湿潤状態は低い状態になっていると(即ち、セルの低湿潤状態は進行していると)見なすことができる。従って、低負荷継続期間の長さを指標として用いて、セルの低加湿状態に起因する湿潤不足条件を満たすか否かを適切に判定できる。
また更に、セルの出力電流密度が、基準とする出力電流密度にまで増大すると、セルで生成される水の量もその基準とする出力電流密度に相応しい量にまで増大する。つまり、それ以前にどのような出力電流密度で運転が行われていたかに関わらず(即ち、それ以前に導出していた低負荷継続期間の長さに関わらず)、セルの出力電流密度が、基準とする出力電流密度になったことで、セルの湿潤状態は高い状態に回復する可能性が高い。従って、それ以前に導出した低負荷継続期間の長さを零にする。
上記目的を達成するための本発明に係る固体高分子形燃料電池の運転方法の特徴構成は、固体高分子電解質膜を燃料極及び酸素極で挟んで構成されるセルを複数積層して備える固体高分子形燃料電池の運転方法であって、
発電運転の継続中に、前記固体高分子形燃料電池の運転状態を検出する運転状態検出工程と、
前記運転状態検出工程で検出した、発電運転の継続中の過去から現在に至る間での前記運転状態が前記セルの低加湿状態に起因する湿潤不足条件を満たすか否かを判定する判定工程と、
前記判定工程で前記湿潤不足条件を満たしていると判定したとき、前記セルが含む水の量が増加するように前記固体高分子形燃料電池の運転状態を所定期間だけ変化させる水量増加工程と、を有し、
前記水量増加工程において、発電反応を停止させて前記セルの温度が低下するように前記固体高分子形燃料電池の運転状態を変化させる点にある。
上記特徴構成によれば、判定工程において、運転状態検出工程で検出した、発電運転の継続中の過去から現在に至る間での運転状態が、セルが低加湿状態であることに起因する湿潤不足条件を満たすか否かを判定する。つまり、固体高分子形燃料電池の運転中にその運転状態を従来のように変更しなくても、セルが低加湿状態であることに起因する湿潤不足条件を満たすか否かが判定される。そして、判定工程で湿潤不足条件を満たしていると判定したとき、水量増加工程において、セルが含む水の量が増加するように固体高分子形燃料電池の運転状態を所定期間だけ変化させる。つまり、発電運転の継続中にセルの湿潤状態が低くなっていたとしても、水量増加工程が行われる所定期間の間にセルの湿潤状態は高められる。その結果、セルの湿潤状態が低下することによって固体高分子形燃料電池の性能が低下し、固体高分子形燃料電池自体の劣化を引き起こすといった事態を未然に回避できる。
従って、固体高分子形燃料電池の運転中にその運転を中断することなく又は運転状態を変更することなくセルの湿潤状態の低下を検出し、それに伴って発生する固体高分子形燃料電池の性能低下及び劣化を抑制できる固体高分子形燃料電池の運転方法を提供できる。
また、発電反応を停止してセルの温度を低下させることで、セルの内部に存在している水蒸気の少なくとも一部を凝縮させて水にさせることができる。その結果、水量増加工程において、セルが含む水の量を増加させることができる。
前記判定工程において、発電運転の継続中の過去から現在に至る間に前記運転状態検出工程で検出した前記セルの出力電流密度が、基準とする出力電流密度よりも小さい状態であった期間を低負荷継続期間として導出し、当該低負荷継続期間の長さが設定閾値に達すると前記湿潤不足条件を満たすと判定する点にある。
以下に図面を参照して第1実施形態の固体高分子形燃料電池の運転方法について説明する。図1は、固体高分子形燃料電池FCを備える燃料電池システムの構成を説明する図である。図2は、固体高分子形燃料電池FCが有するセルCの構造を説明する図である。
固体高分子形燃料電池FC(以下、「燃料電池FC」と記載する)は、固体高分子電解質膜2(以下、「電解質膜2」と記載する)を燃料極1及び酸素極3で挟んで構成されるセルCを複数積層して備える。また、セルCは、発電時に発生する熱を回収することで燃料電池FCを冷却する冷却部4を含む。尚、図1では図面の簡略化のため、単一のセルCのみを記載する。
改質器5には、炭化水素を含む原燃料(例えば、メタンを含む都市ガスなど)及び水蒸気が供給される。改質器5は、併設される燃焼器6から与えられる燃焼熱を利用して、原燃料の水蒸気改質を行う。そして、改質器5での水蒸気改質により得られた水素を主成分とする燃料ガスが燃料極1に供給される。
その結果、熱交換器7では、湯水循環路10を流れる湯水と、燃焼排ガス及び排空気との熱交換が行われる。つまり、熱交換器7において、湯水循環路10を流れる湯水は、燃焼排ガス及び排空気から熱を回収して昇温される。
その結果、熱交換器8では、湯水循環路10を流れる湯水と、冷却水循環路9を流れる冷却水(即ち、セルCから熱を回収した後の冷却水)との熱交換が行われる。つまり、熱交換器8において、湯水循環路10を流れる湯水は、セルCから熱を回収して昇温される。
尚、冷却水循環路9を流れる冷却水の流速(即ち、単位時間当たりの冷却水の流量)は冷却水循環路9の途中に設けられるポンプP2によって調節可能であり、湯水循環路10を流れる湯水の流速(即ち、単位時間当たりの湯水の流量)は湯水循環路10の途中に設けられるポンプP1によって調節可能である。
燃料電池FCのセルCが低加湿の状態になると、電解質膜2のイオン伝導性能が充分に発揮できなくなり、更には電解質膜2の劣化にも至る可能性がある。そこで、本実施形態において、制御装置20は、燃料電池FCのセルCが低加湿の状態で運転される状態が継続されないような運転方法を実行する。
これに対して、運転状態検出工程#10で検出される実際の出力電流密度Xがより小さくなると、〔数式1〕において運転期間Tはより長く換算される。例えば、セルCの出力電流密度が小さいほどセルCで生成される水の量が少なくなることを考慮すると、セルCの出力電流密度が、基準とする出力電流密度よりも小さいほど、セルCの低湿潤状態の進行度合いは進むと見なすことができる。つまり、実際に運転された期間が同じであっても、その運転期間でのセルCの出力電流密度が小さいほど、セルCの低湿潤状態の進行度合いは進む、即ち、セルCの出力電流密度が小さいほど低湿潤状態で長い期間運転されたに等しいと見なすことができる。そこで、本実施形態では、上記〔数式1〕のように、実際のセルCの出力電流密度が小さくなるほど、セルCの出力電流密度が、基準とする出力電流密度よりも小さい状態であった運転期間Tを実際よりも長い期間として換算している。
時刻t1から時刻t2の間は基準とする定格運転が行われているため、〔数式1〕で導出される運転期間T1=0となる。
時刻t2から時刻t3の間は〔数式1〕で導出される運転期間T2=[1−(0.75A/A)]×(t3−t2)=0.25×(t3−t2)となる。
時刻t3から時刻t4の間は〔数式1〕で導出される運転期間T3=[1−(0.5A/A)]×(t4−t3)=0.5×(t4−t3)となる。
時刻t4から時刻t5の間は定格運転が行われているため、〔数式1〕で導出される運転期間T4=0となる。
時刻t5から時刻t6の間は〔数式1〕で導出される運転期間T5=[1−(0.75A/A)]×(t6−t5)=0.25×(t6−t5)となる。
そして、定格運転時の出力電流密度の25%の出力電流密度で7時間(実時間)連続して低負荷運転を行った後(即ち、上記判定工程#20において低負荷継続期間の長さTtotalの設定閾値を5.25時間とした場合)、上記水量増加工程#30を行った。
以上のように、セルCが含む水の量が増加するように燃料電池FCの運転状態を所定期間だけ変化させる水量増加工程#30を行うことで、セルCの湿潤状態を定格運転時の状態と同等のレベルにさせることができた。
従って、水量増加工程#30において、セルCが含む水の量が増加するように燃料電池FCの運転状態を所定期間だけ変化させた後は、以前の低負荷運転に復帰させても構わない。
第2実施形態の固体高分子形燃料電池の運転方法は、水量増加工程#30の内容が第1実施形態で説明した水量増加工程#30と異なっている。以下に第2実施形態の固体高分子形燃料電池の運転方法について説明するが、第1実施形態と同様の構成については説明を省略する。
図6から分かるように、上記判定工程#20を行いながら、定格運転時の出力電流密度の25%の出力電流密度で7時間(実時間)連続して低負荷運転を行った場合、セルCの燃料極1と酸素極3との間の電気抵抗値は時間経過に伴って徐々に増加している。そして、7時間(実時間)を経過した時点で水量増加工程#30を実行した。この水量増加工程#30は、上述したように発電反応を停止させることにより行った。本実施形態では、発電反応の停止期間は2時間とした。また、この発電反応の停止期間中、冷却水を循環させ続けてセルCの冷却を促進した。そして、2時間の停止後、再び低負荷運転を開始したところ、電気抵抗値は、定格運転時の抵抗値と同等となっていた。以上のように、セルCが含む水の量が増加するように発電反応を停止させる水量増加工程#30を行うことで、セルCの湿潤状態を定格運転時の状態と同等のレベルにさせることができた。
<1>
上記実施形態では、燃料電池システムの構成について具体例を挙げて説明したが、その構成は適宜変更可能である。例えば、改質器5から燃料極1へ供給される燃料ガスを加湿するための加湿装置や、酸素極3に供給される空気を加湿するための加湿装置などを別途設けてもよい。また、貯湯タンク11から熱利用装置12に供給される湯水を昇温するための補助熱源装置などを別途設けてもよい。
上記実施形態では、本発明に係る固体高分子形燃料電池の運転方法について具体例を挙げて説明したが、上記具体例で挙げた数値等は一例として記載したに過ぎず、それらの値は適宜変更可能である。例えば、水量増加工程#30により得られる効果を図5又は図6を用いて説明する際、燃料ガス及び空気の露点や、出力電流密度や、発電運転中のセル温度などについての具体的な数値を挙げたが、それらの数値は適宜変更可能である。
上記第1実施形態では、水量増加工程#30として、発電反応により生成される水の量を増加させるためにセルCを定格運転させる場合を例示したが、水の生成量が相対的に少ない運転状態における出力電流密度よりも出力電流密度が増大して、発電反応により生成される水の量が増加すればよく、定格運転させなければならない訳ではない。
また、上記第2実施形態では、水量増加工程#30として、発電反応を停止させてセルCの温度を低下させるときの発電反応の停止期間を2時間とした例を説明したが、発電反応の停止期間の長さは適宜変更可能である。
上記実施形態では、判定工程#20において、基準とする出力電流密度として、燃料電池FCの定格運転時の出力電流密度の値を採用した場合を例示したが、それとは異なる出力電流密度の値を上記基準とする出力電流密度としてもよい。例えば、定格運転時の出力電流密度の80%の値などを、判定工程#20において基準とする出力電流密度として採用してもよい。
2 固体高分子電解質膜(セル C)
3 酸素極(セル C)
4 冷却部(セル C)
C セル
FC 固体高分子形燃料電池
Claims (9)
- 固体高分子電解質膜を燃料極及び酸素極で挟んで構成されるセルを複数積層して備える固体高分子形燃料電池の運転方法であって、
発電運転の継続中に、前記固体高分子形燃料電池の運転状態を検出する運転状態検出工程と、
前記運転状態検出工程で検出した、発電運転の継続中の過去から現在に至る間での前記運転状態が前記セルの低加湿状態に起因する湿潤不足条件を満たすか否かを判定する判定工程と、
前記判定工程で前記湿潤不足条件を満たしていると判定したとき、前記セルが含む水の量が増加するように前記固体高分子形燃料電池の運転状態を所定期間だけ変化させる水量増加工程と、を有し、
前記運転状態検出工程で検出する前記固体高分子形燃料電池の運転状態は、前記セルの出力電流密度であり、
前記判定工程において、発電運転の継続中の過去から現在に至る間に前記運転状態検出工程で検出した前記セルの出力電流密度が、基準とする出力電流密度よりも小さい状態であった期間を低負荷継続期間として導出し、当該低負荷継続期間の長さが設定閾値に達すると前記湿潤不足条件を満たすと判定し、
前記判定工程において、前記運転状態検出工程で検出した前記セルの出力電流密度が前記基準とする出力電流密度よりも小さくなるほど、前記セルの出力電流密度が前記基準とする出力電流密度よりも小さい状態であった期間を実際よりも長い期間として換算して前記低負荷継続期間を導出する固体高分子形燃料電池の運転方法。 - 前記水量増加工程において、発電反応を停止させて前記セルの温度が低下するように前記固体高分子形燃料電池の運転状態を変化させる請求項1に記載の固体高分子形燃料電池の運転方法。
- 固体高分子電解質膜を燃料極及び酸素極で挟んで構成されるセルを複数積層して備える固体高分子形燃料電池の運転方法であって、
発電運転の継続中に、前記固体高分子形燃料電池の運転状態を検出する運転状態検出工程と、
前記運転状態検出工程で検出した、発電運転の継続中の過去から現在に至る間での前記運転状態が前記セルの低加湿状態に起因する湿潤不足条件を満たすか否かを判定する判定工程と、
前記判定工程で前記湿潤不足条件を満たしていると判定したとき、前記セルが含む水の量が増加するように前記固体高分子形燃料電池の運転状態を所定期間だけ変化させる水量増加工程と、を有し、
前記運転状態検出工程で検出する前記固体高分子形燃料電池の運転状態は、前記セルの出力電流密度であり、
前記判定工程において、発電運転の継続中の過去から現在に至る間に前記運転状態検出工程で検出した前記セルの出力電流密度が、基準とする出力電流密度よりも小さい状態であった期間を低負荷継続期間として導出し、当該低負荷継続期間の長さが設定閾値に達すると前記湿潤不足条件を満たすと判定し、
前記判定工程において、前記運転状態検出工程で検出した前記セルの出力電流密度が前記基準とする出力電流密度である期間が設定期間継続すると前記低負荷継続期間の長さを零とする固体高分子形燃料電池の運転方法。 - 前記水量増加工程において、発電反応を停止させて前記セルの温度が低下するように前記固体高分子形燃料電池の運転状態を変化させる請求項3に記載の固体高分子形燃料電池の運転方法。
- 固体高分子電解質膜を燃料極及び酸素極で挟んで構成されるセルを複数積層して備える固体高分子形燃料電池の運転方法であって、
発電運転の継続中に、前記固体高分子形燃料電池の運転状態を検出する運転状態検出工程と、
前記運転状態検出工程で検出した、発電運転の継続中の過去から現在に至る間での前記運転状態が前記セルの低加湿状態に起因する湿潤不足条件を満たすか否かを判定する判定工程と、
前記判定工程で前記湿潤不足条件を満たしていると判定したとき、前記セルが含む水の量が増加するように前記固体高分子形燃料電池の運転状態を所定期間だけ変化させる水量増加工程と、を有し、
前記水量増加工程において、発電反応を停止させて前記セルの温度が低下するように前記固体高分子形燃料電池の運転状態を変化させる固体高分子形燃料電池の運転方法。 - 前記運転状態検出工程で検出する前記固体高分子形燃料電池の運転状態は、前記セルの出力電流密度であり、
前記判定工程において、発電運転の継続中の過去から現在に至る間に前記運転状態検出工程で検出した前記セルの出力電流密度が、基準とする出力電流密度よりも小さい状態であった期間を低負荷継続期間として導出し、当該低負荷継続期間の長さが設定閾値に達すると前記湿潤不足条件を満たすと判定する請求項5に記載の固体高分子形燃料電池の運転方法。 - 前記判定工程において、前記運転状態検出工程で検出した前記セルの出力電流密度が前記基準とする出力電流密度よりも小さくなるほど、前記セルの出力電流密度が前記基準とする出力電流密度よりも小さい状態であった期間を実際よりも長い期間として換算して前記低負荷継続期間を導出する請求項4に記載の固体高分子形燃料電池の運転方法。
- 前記判定工程において、前記運転状態検出工程で検出した前記セルの出力電流密度が前記基準とする出力電流密度である期間が設定期間継続すると前記低負荷継続期間の長さを零とする請求項1に記載の固体高分子形燃料電池の運転方法。
- 前記水量増加工程において、前記セルの出力電流密度が増大するように前記固体高分子形燃料電池の運転状態を変化させる請求項1又は3又は8に記載の固体高分子形燃料電池の運転方法。
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