JP5920429B2 - 燃焼装置 - Google Patents

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Description

この発明は燃焼装置に関し、より特定的には、燃焼ファンが燃焼室内の空気を吸入することに応じて燃焼室の外部から内部へ燃焼用空気が供給される構成を有する燃焼装置に関する。
ファンモータによって供給された燃焼用空気とガス等の燃料との混合気が燃焼される態様の燃焼装置では、空気および燃料の混合比(空燃比)が所定の適正値に制御されることで、燃焼状態が良好に維持される。一般的には、必要な発生熱量に応じて燃料量が制御される下で、当該燃料量に応じて空燃比を適正に維持するように燃焼ファンの回転数が制御される。
このような燃焼制御の下で、給排気経路に閉塞が生じた場合にも燃焼状態を適正に維持するための強制給気式燃焼装置の制御が、特許第4656442号公報(特許文献1)に記載されている。特許文献1によれば、閉塞度合が増加すると、ガス比例弁に通電する電流を増加補正することによって供給ガス量の低下を抑制することができる。特許文献1では、燃焼ファンの回転数が一定の場合に給排気経路の閉塞度合の増加に応じてファン電流が増加する現象を利用して、ファン回転数およびファン電流に基づいて閉塞度合が算出される。
特許第4656442号公報
特許文献1には、燃焼ファンの回転に応じて燃焼室(燃焼筐)の内部に空気が押し込まれる構成(以下、「押し込みファン型」とも称する)が記載されている。押し込みファン型の構成では、給排気経路が閉塞すると内圧が上昇するため、閉塞度合の上昇に応じて、電流の増加補正によってガス比例弁の開度を増加させる制御が記載されている。
一方で、燃焼装置の他の態様として、燃焼ファンが燃焼室内の空気を吸入することに応じて燃焼室の外部から内部へ燃焼用空気が供給される構成(以下、「吸い込みファン型」とも称する)では、構成の相違から、特許文献1に記載された押し込み型の燃焼装置とは、給排気経路が閉塞したときの内圧の挙動が異なることが懸念される。
また、特許文献1の制御では、算出された閉塞度合に基づいて、ガス比例弁の電流補正を行うか否か(補正のオンオフ)が決定される。しかしながら、実際のファン電流は、比較的に敏感に変化するため、ファン電流を基に閉塞度合を定量的に評価して、閉塞度合に応じた補正量を設定することが難しい。流量に基づいて必要な発生熱量、すなわち、燃料量が設定されるため、流量センサの検出値の変動や、ユーザによる細かなる流量調整によって燃料量が変動する影響によって、空燃比のバランスをとるためにファン回転数も細かく変動することになり、この結果、ファン電流も変動するからである。
これらの点から、吸い込みファン型の構成を有する燃焼装置に対して特許文献1に記載の制御をそのまま適用しても、燃焼状態を良好に維持できないことが懸念される。
この発明は、このような問題点を解決するためになされたものであって、この発明の目的は、吸い込みファン型の構成を有する燃焼装置において、給排気経路に閉塞が生じても燃料の燃焼状態を良好に維持することである。
本発明のある局面によれば、燃焼装置は、燃焼機構と、燃焼機構を格納するための燃焼加熱部と、燃焼ファンと、調整弁と、回転数検出器と、電流検出器と、燃焼機構、燃焼ファンおよび調整弁を制御するための制御装置とを備える。燃焼機構は、燃料および空気の混合気を燃焼させることによって燃焼熱を発生するように構成される。燃焼ファンは、回転数に応じた空気量を燃焼加熱部の内部から吸入することによって、燃焼加熱部の開口部から空気を燃焼機構へ供給するように構成される。調整弁は、開度に応じて燃焼機構からの燃料の供給圧力を制御するように構成される。回転数検出器は、燃焼ファンの回転数を検出する。電流検出器は、燃焼ファンを回転駆動するファンモータの電流を検出する。制御装置は、ガス量制御部と、燃焼ファン制御部とを含む。ガス量制御部は、燃焼機構からの要求発生熱量に応じて燃焼機構からの供給燃料量を制御するように構成される。燃焼ファン制御部は、要求発生熱量に応じて設定された供給燃料量に対応させて燃焼ファンの回転数を制御するように構成される。ガス量制御部は、要求発生熱量に応じた供給燃料量の設定値に従って調整弁の開度を制御するための圧力調整部を有する。圧力調整部は、燃焼ファンの回転数とファンモータの電流との間の予め定められた基準電流特性に従う燃焼ファンの現在の回転数における基準電流値に対する前記電流検出器によって検出されたファン電流値の低下率を、時間軸方向の平滑化処理を伴って算出するとともに、算出された電流低下率に応じて、同一の供給燃料量の設定値に対する調整弁の開度を供給圧力が低下する方向に補正する。
上記燃焼装置によれば、吸い込み型ファンが配置された構成において、給排気経路の閉塞によるファン電流の低下(すなわち、空気量の減少)が発生すると、ファン電流の低下率に応じて、燃料の供給圧力が低下する方向に、調整弁の開度を補正することによって空燃比のバランスを維持することができる。これにより、給排気経路に閉塞が生じても燃料の燃焼状態を良好に維持することができる。平滑化処理(ローパスフィルタ処理)を施すことで、燃焼状態を不安定化することなく、ファン電流の低下度合(低下率)によって閉塞度合を定量的に評価することができる。
好ましくは、燃焼装置では、第1の基準開度特性が予め定められる。第1の基準開度特性は、ファン電流が基準電流値よりも低下していないときに適用するための、供給燃料量の設定値に対応して設定される供給圧力の目標値と調整弁の開度との関係を規定する。圧力調整部は、平滑化処理を伴って取得された電流低下率に応じて、供給圧力の現在の目標値における第1の基準開度特性に従う第1の基準開度からの、供給圧力を低下させる方向の開度補正量を設定する。
このようにすると、ファン電流の低下度合(低下率)によって定量的に評価された閉塞度合に応じて、調整弁の開度補正量、すなわち、燃料供給圧力の低下量を可変に調整することができるので、燃焼状態の悪化を適切に防止できる。また、平滑化処理(ローパスフィルタ処理)された低下率に基づく調整であるので、調整弁の開度が急激に変化することによって燃焼状態が悪化することも防止できる。
さらに好ましくは、制御装置は、平滑化処理を伴って取得された電流低下率が所定値よりも大きくなると、燃焼機構の作動を禁止する。
このようにすると、給排気経路の閉塞度合が大きくなると、燃焼動作を禁止することで不測の不具合の発生を防止できる。
また、さらに好ましくは、燃焼装置において、第2の基準開度特性がさらに予め定められる。第2の基準開度特性は、平滑化処理を伴って取得された電流低下率が所定値と等しいときに適用するための、供給圧力の目標値と調整弁の開度との関係を規定する。圧力調整部は、供給圧力の現在の目標値に対応する、第1の基準開度と第2の基準開度特性に従う第2の基準開度との開度差および電流低下率の積に従って、第1の基準開度からの開度補正量を設定する。
このようにすると、ファン電流の低下率に応じて、第1および第2の基準開度特性の間で調整弁の開度を適切に設定することができる。
好ましくは、基準電流特性は、燃焼装置の初期状態での燃焼ファンの各回転数におけるファンモータの電流値よりも基準電流値が低くなるように定められる。
このようにすると、初期状態の燃焼ファンでのファン電流の特性を基準に、調整弁の開度補正が必要となるファン電流の低下率を適切に設定することができる。
この発明によれば、吸い込みファン型の構成を有する燃焼装置において、給排気経路に閉塞が生じても燃料の燃焼状態を良好に維持することができる。
本発明の実施の形態に従う燃焼装置が適用された給湯装置の概略構成図である。 図1に示された給湯装置における出湯温度制御のための燃焼装置における燃焼制御を説明するための機能ブロック図である。 図2に示されたガス量制御部の構成をさらに説明するための機能ブロック図である。 図3に示されたガス圧調整部によるガス比例弁の開度制御を説明するための概念図である。 比較例として示される押し込みファン型の構成における燃料ガスの供給に係る燃焼加熱部内での圧力関係を説明するための概念図である。 本実施の形態が適用される吸い込みファン型の構成における燃料ガスの供給に係る燃焼加熱部内での圧力関係を説明するための概念図である。 給排気経路における閉塞度合の検知を説明するための概念図である。 閉塞度合に応じたガス比例弁の開度補正を説明するための概念図である。 本実施の形態に従う燃焼装置におけるガス比例弁の開度制御のための制御処理を説明するフローチャートである。 ファン電流の平滑化処理を説明するための波形例である。
以下に、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。なお、以下では図中の同一または相当部分には同一符号を付して、その説明は原則的に繰返さないものとする。
図1は、本発明の実施の形態に従う燃焼装置が適用された給湯装置の概略構成図である。
図1を参照して、給湯装置100は、一次熱交換器11、二次熱交換器21および、燃焼バーナー30が格納された燃焼加熱部10と、燃焼ファン40と、入水管50と、出湯管70と、コントローラ300とを備える。燃焼加熱部10は、一次熱交換器11、二次熱交換器21および、燃焼バーナー30を格納するための筐体によって、燃焼および加熱に係る機器を周囲から区画するように、構成することができる。なお、図示は省略しているが、コントローラ300および燃焼加熱部10を含む、給湯装置100の構成全体を格納するための筐体がさらに設けられる。
入水管50には、水道水等の非加熱水が給水される。入水管50には、温度センサ110が配置される。温度センサ110は、非加熱水の温度Tw(以下、入水温度Twとも称する)を検出する。
流量センサ150は、入水管50に配置され、通水の流量を検出する。流量センサ150によって検出される流量Qは、熱交換器11,21を通過する流量(缶体流量)を示している。流量センサ150は、たとえば羽根車式流量センサによって構成される。
入水管50の非加熱水は、まず二次熱交換器によって予熱された後、一次熱交換器11によって主加熱される。一次熱交換器11および二次熱交換器21によって所定温度まで加熱された湯は、出湯管70から出力される。したがって、給湯装置100からは、熱交換器11,21からの高温水(加熱水)が、台所や浴室等の給湯栓190や、図示しない風呂への給湯回路などの所定の給湯箇所へ供給される。
出湯管70には、流量調整弁90および温度センサ120,130が設けられる。温度センサ120は、熱交換器21の近傍に配置されて、熱交換器11,21からの出力湯温(以下、缶体温度Tb)を検出する。温度センサ130は、流量調整弁90の近傍に設けられて、給湯装置100からの出湯温度Thを検出する。流量調整弁90は、出湯流量を制御するために設けられる。たとえば、燃焼開始直後や最大許容流量で運転する場合等の加熱能力が不足する期間中において、出湯流量を絞るように流量調整弁90の開度を制御することによって、出湯温度Thの低下を防止することができる。
燃焼バーナー30が格納された燃焼加熱部10には、排気口15および給気口16が設けられている。燃焼ファン40は、排気口15に対応して配置される。燃焼ファン40が作動すると、燃焼加熱部10の内部の空気(燃焼後の排気)が、排気口15から吸引させて排気路17へ導かれる。一方で、給気口16では、燃焼加熱部10の外部から内部へ外気が導入される。すなわち、給湯装置100に適用された燃焼装置は、いわゆる吸い込み型ファンの構成を有し、燃焼ファン40の作動に応じて、給気口16からの外気が燃焼用空気として燃焼加熱部10の内部へ供給される。
燃焼加熱部10の内部において、燃焼バーナー30から出力された燃料ガスは、燃焼ファン40によって導入された燃焼用空気と混合される。図示しない点火装置によって混合気が着火されることにより、燃焼ガスが燃焼された火炎が生じる。燃焼バーナー30からの火炎によって生じる燃焼熱は、燃焼加熱部10内で一次熱交換器11および二次熱交換器21へ与えられる。
一次熱交換器11は、燃焼バーナー30による燃焼ガスの顕熱(燃焼熱)により入水管50からの非加熱水を熱交換によって加熱する。二次熱交換器21は、燃焼バーナー30からの燃焼排ガスの潜熱によって、通流された非加熱水を熱交換によって加熱する。熱交換後の燃焼排ガスは、燃焼ファン40の作動によって排気口15から排気路17へ向けて排出される。上述のように、燃焼ファン40の作動によって、燃焼排ガスの排気と、燃焼用空気の給気とが一体的に実行される。
燃焼バーナー30へのガス供給管31には、元ガス電磁弁32、ガス比例弁33および、能力切換弁35a〜35cが配置される。元ガス電磁弁32は、燃焼バーナー30への燃料ガスの供給をオンオフする機能を有する。ガス供給管31から燃焼バーナー30への燃料ガスの供給圧力(以下、単に、「ガス圧」とも称する)は、ガス比例弁33の開度に応じて制御される。
能力切換弁35a〜35cは、複数の燃焼バーナー30のうちの、燃料ガスの供給対象となるバーナー本数を切換えるために開閉制御される。燃焼装置全体での発生熱量は、バーナー本数およびガス圧の組合せによって決まる、燃焼バーナー30全体からの供給ガス量に比例する。したがって、要求発生熱量に対応させて、能力切換弁35a〜35cの開閉パターン(バーナー本数)およびガス比例弁33の開度(ガス圧)の組合せを決定する設定マップを予め作成することができる。なお、供給ガス量は、厳密には、単位時間当たりの供給量(すなわち、流量)に相当するが、以下では、単に「供給ガス量」と表記する。
燃焼ファン40による供給空気量は、燃焼バーナー30全体からの供給ガス量との空燃比を所定値(たとえば理想空燃比)に維持するように制御される。燃焼ファン40の空気供給量は、ファン回転数と比例する。このため、燃焼ファン40の回転数は、供給ガス量の変化に応じて設定される目標回転数に従って制御される。燃焼ファン40には、ファン回転数を検出するための回転数センサ45が配置される。
コントローラ300は、各センサからの出力信号(検出値)およびユーザ操作を受けて、給湯装置100の全体動作を制御するために、各機器への制御指令を発生する。ユーザ操作には、給湯装置100の運転オン/オフ指令および設定湯温(Tr*)指令が含まれる。制御指令には、各弁の開閉指令および開度指令、燃焼ファン40への制御指令が含まれる。
給湯装置100では、コントローラ300は、給湯装置100の運転指令がオンされると、流量センサ150によって検出される流量Qが最低作動流量(MOQ)を超えるのに応じて、燃焼加熱部10内部での燃焼動作をオンする。燃焼動作が開始されると、元ガス電磁弁32が開放されて、燃焼バーナー30への燃料ガスの供給が開始される。
このように、給湯装置100のうちの、排気口15および給気口16が設けられた燃焼加熱部10、燃焼バーナー30、ガス供給管31、元ガス電磁弁32、ガス比例弁33、能力切換弁35a〜35c、燃焼ファン40、および、コントローラ300によって、本実施の形態に従う燃焼装置を構成することが可能である。すなわち、燃焼バーナー30は「燃焼機構」に対応し、ガス比例弁33は「調整弁」に対応し、コントローラ300は「制御装置」に対応する。
図2は、図1に示された給湯装置100における出湯温度制御のための燃焼装置における燃焼制御を説明するための機能ブロック図である。なお、図2を始めとする以下の機能ブロック図では、コントローラ300によるハードウェア処理(専用電子回路による処理)および/またはソフトウェア処理(所定プログラムの実行による処理)によって、図中の各機能ブロックによる機能が実現されるものとする。
図2を参照して、出湯温度Thを設定湯温Tr*に従って制御するための温度制御部200は、燃焼ファン制御部205と、熱量制御部210と、ガス量制御部250とを含む。燃焼ファン制御部205は、ファン回転数設定部220と、ファンモータ制御部230とを有する。
熱量制御部210は、出湯温度Th(温度センサ130)、入水温度Tw(温度センサ110)、設定湯温Tr*、および、流量Q(流量センサ150)に基づいて、燃焼装置からの要求発生熱量P*を算出する。具体的には、熱量制御部210は、燃焼装置に対する要求発生熱量P*を、流量Qおよび昇温量ΔTから算出する(P*=Q・ΔT)。
たとえば、出湯温度Thが設定湯温Tr*に制御されるように、昇温量ΔT(ΔT=Tr*−Tw)とすることにより、要求発生熱量P*を算出することができる。この際に、出湯温度Thの偏差(Tr*−Th)を昇温量ΔTに反映することでフィードバック制御を形成できる。
ガス量制御部250は、熱量制御部210によって算出された要求発生熱量P*に基づいて、ガス比例弁33および能力切換弁35a〜35cを制御する。具体的には、ガス比例弁33の開度指令Sdgおよび能力切換弁35a〜35cの開閉指令Socが生成される。
図3は、ガス量制御部250の構成をさらに説明するための機能ブロック図である。
図3を参照して、ガス量制御部250は、供給ガス量設定部260と、ガス圧調整部270と、バーナー本数制御部280とを含む。
供給ガス量設定部260は、熱量制御部210からの要求発生熱量P*に基づいて、燃焼バーナー30全体からの供給ガス量Gmを設定する。さらに、供給ガス量設定部260は、当該供給ガス量Gmを実現するようなバーナー本数およびガス圧(目標ガス圧Pg*)の組み合わせを決定する。たとえば、要求発生熱量P*に対応させて、能力切換弁35a〜35cの開閉パターン(バーナー本数)および目標ガス圧Pg*の組み合わせを決定する設定マップが予め作成される。ガス量制御部250は、上記設定マップに従って、供給ガス量Gm(要求発生熱量P*)に対応したバーナー本数および目標ガス圧Pg*を設定する。
バーナー本数制御部280は、供給ガス量設定部260によって設定されたバーナー本数に従って、能力切換弁35a〜35cの開閉を指示する開閉指令Socを出力する。開閉指令Socに応じて、能力切換弁35a〜35cがそれぞれ開閉制御されることにより、供給ガス量設定部260によって設定されたバーナー本数に従う燃焼バーナー30から燃料ガスが供給される。
ガス圧調整部270は、供給ガス量設定部260によって設定された目標ガス圧Pg*に従って、ガス比例弁33の開度指令Sdgを生成する。ガス比例弁33の駆動電流が開度指令Sdgに従って制御されることにより、ガス比例弁33の開度は、開度指令Sdgに従って調整される。ガス比例弁33の開度が調整されることにより、ガス供給管31から燃焼バーナー30への供給圧力が調整される。
図4は、ガス圧調整部270によるガス比例弁の開度制御を説明するための概念図である。
図4を参照して、ガス比例弁33の開度とガス供給圧との対応関係に従って、目標ガス圧Pg*に対するガス比例弁33の開度を規定する基準開度特性400が予め定められる。基準開度特性400は、部品のスペックや実機実験等により定めることができる。
基準開度特性400に従って、供給ガス量設定部260によって設定された目標ガス圧Pg*を実現するためのガス比例弁33の開度(以下、比例弁開度Gvとも称する)を設定することができる。たとえば、Pg*=N1のときGv=G1a(特性点401)であり、Pg*=N2のときGv=G2a(特性点402)である。このように、2個の特性点401,402によって基準開度特性400を定めれば、線形補間によって、任意の目標ガス圧Pg*に対する比例弁開度Gvを求めることができる。ガス圧調整部270は、求められた比例弁開度Gvに応じて、ガス比例弁33の開度指令Sdgを生成する。
このような開度指令Sdgおよび開閉指令Socに従って、ガス比例弁33および能力切換弁35a〜35cが制御されることにより、燃焼バーナー30全体から、要求発生熱量P*に見合ったガス量(供給ガス量Gm)を供給することができる。
再び、図2を参照して、ファン回転数設定部220は、ガス量制御部250によって設定された供給ガス量Gmに応じて、燃焼ファン40の回転数指令値Nf*を設定する。上述のように、回転数指令値Nf*は、燃焼バーナー30から供給ガス量Gmが出力されたときに、所定の空燃比を維持するために必要な空気量が燃焼ファン40によって供給されるように設定される。たとえば、供給ガス量Gmと回転数指令値Nf*とを対応付ける設定マップを予め作成することが可能である。
ファンモータ制御部230は、回転数センサ45によって検出されるファン回転数に基づいて、実際のファン回転数Nfが、回転数指令値Nf*と一致するように、燃焼ファン40を回転駆動するためのファンモータ41への供給電圧Vfmを制御する。
たとえば、ファンモータ41が直流電動機で構成される場合には、供給電圧Vfmは、レベル可変の直流電圧、あるいは、デューティ可変のパルス状電圧である。供給電圧Vfmは、回転数指令値Nf*に基づくフィードフォワード制御および/または、ファン回転数Nfおよび回転数指令値Nf*の偏差に基づくフィードバック制御により設定される。さらに、ファンモータ41の電流(ファン電流If)を検出するための電流センサ46が設けられる。回転数センサ45は「回転数検出器」に対応し、電流センサ46は「電流検出器」に対応する。
このようなファン回転数制御によって、燃焼バーナー30からの供給ガス量と、燃焼ファン40の作動による燃焼用空気の供給量とが適切な比率(空燃比)を維持するように制御されることにより、燃焼バーナー30での燃焼状態を良好に維持することができる。
ここで、燃焼加熱部10における給排気経路に閉塞が発生した場合の挙動を考察する。まず、閉塞発生時における圧力変化を考えるために、図5および図6を用いて、燃焼加熱部10内部での燃料ガスの供給に係る圧力関係を説明する。図5には、比較のために、特許文献1と同様の押し込みファン型の構成における燃焼加熱部10の内部での圧力関係が示され、図6には、本実施の形態が適用される吸い込みファン型の構成における燃焼加熱部10内部での圧力関係が示される。
図5を参照して、元ガス電磁弁32が開放されると、大気圧P0および燃料ガスの元圧P1の和である(P0+P1)の圧力で燃料ガスが、ガス比例弁33に供給される。ガス比例弁33の開度制御による調整後のガス圧、すなわち、ガス比例弁33からの出力ガス圧は(P0+P2)で示される。圧力P2は、比例弁開度Gvに応じて調整される。
押し込みファン型の構成では、燃焼ファン40の作動によって燃焼加熱部10の内部に作用する圧力をPfとすると、燃焼加熱部内の圧力は(P0+Pf)で示される。燃焼バーナー30からの供給ガス量は、出力ガス圧(P0+P2)と燃焼加熱部内の圧力(P0+Pf)との圧力差に応じて増減する。すなわち、供給ガス量は、圧力差(P2−Pf)が大きい程増加する。
したがって、燃焼ファン40の回転数を上昇させると、燃焼加熱部内の圧力の上昇によって圧力差(P2−Pf)は減少するため、同一の比例弁開度Gv(圧力P2)に対する燃焼バーナー30からの供給ガス量は低下することが理解される。
燃焼加熱部10における給排気経路に閉塞が発生した場合には、燃焼ファン40の負荷が低下するため、同一のファン回転数の下での燃焼ファン40での消費電力(すなわち、ファン電流If)が低下する現象が発生する。この場合には、閉塞が発生していないときの特性に従って設定された回転数指令値Nf*に従ってファン回転数が制御されていても、実際には、燃焼ファン40によって供給される空気量が低下することにより、空燃比の上昇(燃焼用空気の不足)によって燃焼状態が悪化する虞がある。
このため、特許文献1にも記載されるように、押し込み型ファンの構成では、閉塞発生時には、燃焼ファン40の回転数を上昇させることによって、燃焼用空気を増大させて空燃比を適切に維持する制御が行われる。
このとき、上述したように、ファン回転数の上昇に伴い、燃焼加熱部内の圧力上昇によって同一の比例弁開度に対する供給ガス量は低下する。このため、特許文献1に記載されるように、閉塞度合が所定レベルを超えるとガス比例弁の通電電流を増加補正することによって、供給ガス量の低下を抑制することができる。これにより、閉塞発生時には、ファン回転数の上昇制御によって空気量を増加し、さらに、ファン回転数の上昇制御に伴うガス供給量の低下を抑制することによって、空燃比の上昇(燃焼用空気の不足)を解消することができる。
図6を参照して、吸い込み型ファンの構成においても、図5と同様に、ガス比例弁33からのガス圧は、比例弁開度Gvに応じて、(P0+P2)に調整される。一方で、吸い込みファン型の構成では、燃焼ファン40の作動によって燃焼加熱部内の圧力は低下するので、ガス圧(P0+P2)と燃焼加熱部内の圧力(P0−Pf)との圧力差は(P2+Pf)となる。したがって、燃焼ファン40の回転数を上昇させると、圧力差(P2+Pf)が増大するため、同一の比例弁開度Gv(圧力P2)に対する燃焼バーナー30からの供給ガス量は増大することが理解される。
吸い込み型ファンの構成においても、空気量が低下する閉塞発生時において、押し込みファン型の構成と同様に、同一のファン回転数指令値における空気量が低下する。このとき、圧力差(P2+Pf)が低下するため、ガス比例弁33の同一開度に対してガス供給量も低下するが、空燃比においては、空気量の低下の方がガス供給量の低下を上回ってしまう。また、押し込みファン型の構成と同様に、ファン回転数の上昇制御によって空気量を増加しようとしても、これに伴ってガス供給量が増大し過ぎてしまう。これらの理由から、閉塞発生時に、燃焼加熱部内における空燃比の上昇(燃焼用空気の不足)を解消して、燃料状態を良好に維持することが困難である。さらに、特許文献1と同様に、ファン回転数の上昇制御と、ガス比例弁の通電電流の増加補正(ガス圧増加方向)とを組み合わせても、ガス供給量がさらに増加することになるので、燃焼加熱部内における空燃比の上昇(燃焼用空気の不足)を解消することはできない。
したがって、本実施の形態に従う、吸い込も型ファンが配置された燃焼装置では、給排気経路の閉塞によるファン電流の低下(すなわち、空気量の減少)を検出したときに、以下に詳細に説明するように、燃焼バーナー30からの供給ガス圧を低下することによって空燃比のバランスを維持する。
再び、図3を参照して、ガス圧調整部270には、電流センサ46によって検出されたファン電流Ifおよび、回転数センサ45によって検出されたファン回転数Nfがさらに入力される。
ガス圧調整部270は、ファン電流Ifおよびファン回転数Nfに基づいて、燃焼加熱部10の給排気経路における閉塞度合を検知する機能、および、検知された閉塞度合に基づいて、ガス比例弁33の開度を図4に示された基準開度特性400から補正する機能をさらに有する。
図7は、給排気経路における閉塞度合の検知を説明するための概念図である。図7の横軸にはファン回転数Nfが示され、縦軸にはファン電流Ifが示される。
図7を参照して、初期電流特性305は、燃焼ファン40の初期状態(新品時)におけるファン回転数Nfに対するファン電流Ifの関係を示す。煤等の付着、あるいは、強風による排気路17での抵抗増大によって燃焼加熱部10の給排気経路に閉塞が生じると、燃焼ファン40の負荷が低下するため、同一のファン回転数Nfに対するファン電流Ifが低下する。このときのファン電流Ifの低下度合(低下量または低下率)によって、閉塞度合を定量的に検知することが可能である。
図7中には、基準電流特性310および限界電流特性320がさらに示される。基準電流特性310は、閉塞の影響によって燃焼状態に悪影響が生じない範囲に対応させて、ファン回転数Nfに対するファン電流Ifの下限値の集合として、予め設定することができる。たとえば、基準電流特性310は、初期電流特性305に対するファン電流Ifの低下率が一定範囲内である領域を、燃焼状態に悪影響が生じない範囲とみなすことによって設定できる。なお、基準電流特性310は、初期電流特性305をベースとして任意に定めることができる。
以下では、ファン回転数Nxに対応する、初期電流特性305に従った電流をIf0(x)で示し、基準電流特性310に従った基準電流をIf1(x)で示すこととする。一方で、電流センサ46によって検出された実際のファン電流はIfで示される。
ファン電流Ifが、基準電流特性310よりも上側の領域であるとき、すなわち、If>If1(x)のときには、悪影響を及ぼす閉塞は発生していないと判定される。したがって、この領域では、図4に示された基準開度特性400に従って、目標ガス圧Pg*に基づいてガス比例弁33の開度が設定される。
ファン電流Ifが、基準電流If1(x)よりも低下すると、閉塞の発生が検知される。さらに、閉塞度合を定量的に評価するためのパラメータとして、ファン電流低下率n(%)が、下記(1)式に従って算出される。なお、If≧If(1)xのときは、n≦0(%)となる。また、If≧If(1)xのときには、n=0(%)としてもよい。
n(%)=(If1(x)−If)/If1(x)×100 …(1)
限界電流特性320は、各ファン回転数Nfにおける、ファン電流の低下率n=α(%)となる電流値の集合として予め設定される。ファン回転数Nxに対応する、限界電流特性320に従った電流はIf2(x)で示される。
ファン電流Ifが、限界電流特性320よりも下側の領域であるとき、すなわち、If<If2(x)のときには、閉塞度合が限界よりも大きいとして、燃焼バーナー30による燃料の燃焼動作が禁止される。したがって、所定値α(%)は、実機実験等によって、燃焼運転の継続が困難となってしまう閉塞度合の限界値に対応させて予め適切に設定される。
一方で、ファン電流Ifが、基準電流特性310および限界電流特性320の間の領域
であるとき、すなわち、If2(x)≦f<If1(x)であるときには、基準開度特性400に従う比例弁開度に対して、ガス圧が低下する方向にガス比例弁33の開度を補正することによって、比例弁開度Gvを設定する。
図8は、閉塞度合に応じたガス比例弁の開度補正を説明するための概念図である。
図8を参照して、図4に示された基準開度特性400に加えて、基準開度特性410がさらに定められる。基準開度特性400が、n=0(%)における目標ガス圧Pg*に対する比例弁開度Gvを規定するのに対して、基準開度特性410は、n=α(%)における目標ガス圧Pg*に対する比例弁開度Gvを規定する。基準開度特性410についても、実機実験等に基づいて予め定めることができる。基準開度特性400は「第1の基準開度特性」に対応し、基準開度特性410は「第2の基準開度特性」に対応する。
基準開度特性410は、2個の特性点411および412によって規定することができる。特性点411は、特性点401と同様にPg*=N1のときの比例弁開度(Gv=G1b)を定める。特性点412は、特性点402と同様にPg*=N2のときの比例弁開度(Gv=G2b)を定める。
2個の特性点411,412によって、基準開度特性410を定めれば、線形補間によって、任意の目標ガス圧Pg*に対する比例弁開度Gvを求めることができる。以下では、基準開度特性400に対する基準開度特性410の開度差について、Pg*=N1のときの開度差をβ1(β1=G1a−G1b)とし、Pg*=N2のときの開度差をβ2(β2=G2a−G2b)と表記する。
ファン電流Ifの低下率n(%)が、0<n≦αの範囲内のとき、基準開度特性400から補正された開度特性420に従って、供給ガス量Gm(要求発生熱量P*)に対応した目標ガス圧Pg*に応じた比例弁開度Gvを求めることができる。なお、n=α(%)のとき、開度特性420は、基準開度特性410と一致する。
ここで、開度補正時の開度特性420は、2個の特性点421および422によって規定することができる。特性点421は、特性点401と同様のPg*=N1のときの比例弁開度を規定する。このとき、基準開度特性400に従う特性点401に対する、特性点421との開度差Δβ1は、低下率n(%)を用いて、Δβ1=β1×(n/100)に設定される。
同様に、特性点422は、特性点402と同様のPg*=N2のときの比例弁開度を規定する。このとき、基準開度特性400に従う特性点402に対する、特性点422との開度差Δβ2は、低下率n(%)を用いて、Δβ2=β2×(n/100)に設定される。
このように設定された2個の特性点421,422によって、開度補正時の開度特性420を定めれば、線形補間によって、任意の目標ガス圧Pg*に対する比例弁開度Gvを求めることができる。これにより、給排気経路の閉塞によってファン電流が低下した場合には、同一の目標ガス圧Pg*に対して、通常時(閉塞の非発生時)における基準開度特性400に従った比例弁開度と比較して、ガス圧を低下させる方向に比例弁開度Gvを補正することができる。さらに、基準開度特性400からの補正開度量については、ファン電流の低下率n(%)に応じて、すなわち、定量的に評価された閉塞度合に応じて調整することができる。
図9は、本実施の形態に従う燃焼装置におけるガス比例弁の開度制御のための制御処理を説明するフローチャートである。図9に示されたフローチャートに従う制御処理は、コントローラ300によって所定の制御周期(たとえば、100ms)毎に繰り返し実行される。
図9を参照して、コントローラ300は、ステップS100により、電流センサ46からのファン電流Ifの入力、および回転数センサ45からのファン回転数Nfの入力を受ける。さらに、コントローラ300は、ステップS110により、時間軸方向の平滑化処理(ローパスフィルタ処理)を伴って、ファン電流の低下率を算出する。
図10には、ファン電流の低下率の波形例が示される。
図10を参照して、ファン電流の低下率n(%)は、電流センサ46によるファン電流Ifの検出値をそのまま用いると、第i番目の周期(i:自然数)の制御周期において、下記(2)式に従って算出される。
n(i)=(If1(i)−If(i))/If1(i)×100 …(2)
式(2)において、n(i)は、今回の制御周期における低下率n(%)であり、If(i)は今回の制御周期における電流センサ46による検出値であり、If1(i)は、今回の制御周期における、すなわち、現在のファン回転数Nfに対応した基準電流特性310上の基準電流である。
ここで、ファン電流Ifは、流量センサ150の検出値の変動に伴う要求発生熱量P*の変動等の影響によって、敏感に変化する特性を有する。したがって、電流センサ46による検出値、すなわち、ファン電流Ifの瞬時値から直接算出した低下率nは、図10に示されるように大きく変動する虞がある。上述のように、ファン電流Ifの低下率に基づいて、閉塞度合を定量的に評価しようとする本実施の形態では、ファン電流Ifの検出値(瞬時値)に基づく電流低下率をそのまま制御に用いると、ガス比例弁33の開度が過敏に変化することにより、却って燃焼状態が不安定となることが懸念される。一方で、特に煤等の付着による閉塞は、時間軸上で緩やかに進行する特性がある。
したがって、本実施の形態による燃焼装置では、式(3)および(4)に従う、平滑化処理(ローパスフィルタ処理)を伴って、ファン電流の低下率を算出する。以下では、第i番目の制御周期における、フィルタ処理後のファン電流の低下率をns(i)と表記する。
ns(i)=γ・ns(i)+(1−γ)・n(i) …(3)
γ=L/(L+1),(1−γ)=1/(L+1) …(4)
式(3)に示されたLは、ローパスフィルタ処理(平滑化処理)の時定数を調整するためのパラメータである。L=0とすると、γ=0となるので、n(i)が平滑化されず、そのままns(i)とされる。一方で、L=∞とすると、γ=1となるので、ns(i)は変化しなくなる。すなわち、Lが大きいほど、ローパスフィルタ処理の時定数が大きくなり、低下率nsの変化が緩やかになる。
図10に示されるように、式(2)〜(4)に従って算出されるフィルタリング後のファン電流の低下率nsは、閉塞の進行に応じて緩やかに増大するように変化する。本実施の形態では、フィルタリング後のファン電流の低下率nsを用いて、ガス比例弁33の開度補正を制御する。なお、式(2)〜(4)に示された演算式は、ローパスフィルタ処理(平滑化処理)の一例に過ぎず、時間軸方向の変化を緩やかにするものであれば、フィルタリング処理には、任意の演算式を適用することが可能である。
再び図9を参照して、コントローラ300は、ステップS120により、ステップS110により、平滑化処理を経て算出されたファン電流の低下率nsに基づいて、給排気経路に燃料状態に影響を与えるレベルの閉塞が発生しているか否かを判定する。
コントローラ300は、ファン電流の低下率ns≦0のとき(S120のNO判定時)には、ステップS150に処理を進める。ステップS150では、給排気経路の閉塞による空気量の低下が発生していないと判断して、ガス比例弁33に対して通常の開度制御が実行される。すなわち、図4に示された基準開度特性400に従って、燃焼装置での要求発生熱量P*に対応した目標ガス圧Pg*に基づいてガス比例弁33の開度が設定される。上述のように、ステップS150によるガス比例弁33の開度制御は、図7において、ファン電流Ifが基準電流特性310よりも上側の領域であるときに適用される。
一方で、コントローラ300は、ファン電流の低下率ns>0のとき(S120のYES判定時)には、ステップS140に処理を進めて、低下率nsを所定値α(%)とさらに比較する。
コントローラ300は、低下率ns≦α(%)のとき(S140のYES判定時)には、ステップS160に処理を進めて、ステップS150による開度制御よりもガス圧を低下させるように比例弁開度Gvを補正して、ガス比例弁33の開度を設定する。ステップS160では、図8に示された開度特性420に従って、燃焼装置での要求発生熱量P*に対応した目標ガス圧Pg*に基づいてガス比例弁33の開度が設定される。
上述したように、基準開度特性400に対する比例弁開度の補正量は、低下率nsに応じて、すなわち、閉塞度合に応じて、可変に設定される。ステップS160によるガス比例弁33の開度制御は、図7において、ファン電流Ifが基準電流特性310および限界電流特性320の間の領域であるときに適用される。
一方で、コントローラ300は、低下率ns>α(%)のとき(S140のNO判定時)には、ステップS170に処理を進めて、燃焼バーナー30による燃料の燃焼動作が禁止される。ステップS170による燃焼禁止は、図7において、ファン電流Ifが限界電流特性320よりも下側の領域であるときに適用される。
このように、本実施の形態に従う燃焼装置では、吸い込み型ファンが配置された構成において、給排気経路の閉塞によるファン電流の低下(すなわち、空気量の減少)が発生すると、ファン電流の低下率に応じて、燃焼バーナー30からの供給ガス圧が低下する方向にガス比例弁33の開度を補正することによって、空燃比のバランスを維持することができる。これにより、給排気経路に閉塞が生じても燃料の燃焼状態を良好に維持することができる。特に、平滑化処理(ローパスフィルタ処理)を施すことで、燃焼状態を不安定化することなく、ファン電流Ifの低下度合(低下率)によって閉塞度合を定量的に評価して、ガス比例弁33の開度補正によるガス供給圧の調整を行うことができる。
なお、本実施の形態では、センサ検出値を用いて算出された電流低下率(式(2))に対してローパスフィルタ処理を施す例を説明したが、ファン電流のセンサ検出値にローパスフィルタ処理を施した上で、フィルタ処理後のファン電流値から電流低下率を算出しても同様の効果を享受できることについて、確認的に記載する。さらに、電流低下率n(%)の算出に用いられる基準電流値If1についても、ローパスフィルタ処理を施すことが好ましい。流量センサ150の検出値の変動等による要求発生熱量P*が変動することにより、燃焼ファン40の回転数指令値Nf*が変動する可能性があるためである。
また、本実施の形態では、閉塞発生時には、燃焼状態を良好に維持するために同一の目標ガス圧Pg*に対する実際のガス圧が低下して、供給ガス量も減少することになる。この点は、出湯温度Thを設定湯温Tr*に制御するための熱量制御部210の機能によって、要求発生熱量P*の上昇に反映される。すなわち、閉塞発生時には、熱量制御部210により、通常時(閉塞非発生時)よりも要求発生熱量P*が上昇されることによって、ガス比例弁33の開度が補正された下でも、出湯温度Thを適切に制御することができる。
なお、本実施の形態では、燃焼機構での燃料としてガスを例示したが、比例弁制御による圧力調整を伴って空気と混合され、かつ、燃焼状態を良好に維持するために空燃比の制御が必要となるものであれば、任意の燃料を用いる燃焼装置に対して、本発明の適用が可能である。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
10 燃焼加熱部、11 一次熱交換器、15 排気口、16 給気口、17 排気路、21 二次熱交換器、30 燃焼バーナー、31 ガス供給管、32 元ガス電磁弁、33 ガス比例弁、35a〜35c 能力切換弁、40 燃焼ファン、41 ファンモータ、45 回転数センサ、46 電流センサ、50 入水管、70 出湯管、90 流量調整弁、100 給湯装置、110,120,130 温度センサ、150 流量センサ、190 給湯栓、200 温度制御部、205 燃焼ファン制御部、210 熱量制御部、220 ファン回転数設定部、230 ファンモータ制御部、250 ガス量制御部、260 供給ガス量設定部、270 ガス圧調整部、280 バーナー本数制御部、300 コントローラ、305 初期電流特性、310 基準電流特性、320 限界電流特性、400 基準開度特性(基準電流特性対応)、410 基準開度特性(限界電流特性対応)、401,402,411,412,421,422 特性点、420 開度特性(閉塞発生時)、Gm 供給ガス量、Gv 比例弁開度、If ファン電流、If0(x) 初期電流(初期電流特性上)、If1(x) 基準電流(基準電流特性上)、If2(x) 限界電流(限界電流特性上)、Nf* 回転数指令値(ファン回転数)、Nf ファン回転数、P* 要求発生熱量、P0 大気圧、P1 ガス元圧、P2 ガス供給圧力、Pg* 目標ガス圧、Sdg 開度指令(ガス比例弁)、Soc 開閉指令(能力切換弁)、Th 出湯温度、Tr* 設定湯温、Tw 入水温度、n ファン電流低下率、ns ファン電流低下率(フィルタ処理後)。

Claims (6)

  1. 燃料および空気の混合気を燃焼させることによって燃焼熱を発生する燃焼機構と、
    前記燃焼機構が格納された燃焼加熱部と、
    回転数に応じた空気量を前記燃焼加熱部の内部から吸入することによって、前記燃焼加熱部に設けられた開口部から前記空気を前記燃焼機構へ供給するように構成された燃焼ファンと、
    開度に応じて前記燃焼機構への前記燃料の供給圧力を制御するための調整弁と、
    前記燃焼ファンの回転数を検出するための回転数検出器と、
    前記燃焼ファンを回転駆動するファンモータの電流を検出するための電流検出器と、
    前記燃焼機構、前記燃焼ファンおよび前記調整弁を制御するための制御装置とを備え、
    前記制御装置は、
    前記燃焼機構に対する要求発生熱量に応じて前記燃焼機構からの供給燃料量を制御するためのガス量制御部と、
    前記要求発生熱量に応じて設定された前記供給燃料量に対応させて前記燃焼ファンの回転数を制御するための燃焼ファン制御部とを含み、
    前記ガス量制御部は、
    前記要求発生熱量に応じた前記供給燃料量の設定値に従って、前記調整弁の開度を制御するための圧力調整部を有し、
    前記圧力調整部は、前記燃焼ファンの回転数と前記ファンモータの電流との間の予め定められた基準電流特性に従う前記燃焼ファンの現在の回転数における基準電流値に対する前記電流検出器によって検出されたファン電流値の低下率を、時間軸方向の平滑化処理を伴って算出するとともに、算出された電流低下率に応じて、同一の前記供給燃料量の設定値に対する前記調整弁の開度を前記供給圧力が低下する方向に補正する、燃焼装置。
  2. 前記ファン電流が前記基準電流値よりも低下していないときに適用するための、前記供給燃料量の設定値に対応して設定される前記供給圧力の目標値と前記調整弁の開度との関係を規定する第1の基準開度特性が予め定められ、
    前記圧力調整部は、前記平滑化処理を伴って取得された前記電流低下率に応じて、前記供給圧力の現在の目標値における前記第1の基準開度特性に従う第1の基準開度からの、前記供給圧力を低下させる方向の開度補正量を設定する、請求項1記載の燃焼装置。
  3. 前記制御装置は、前記平滑化処理を経て取得された前記電流低下率が所定値よりも大きくなると、前記燃焼機構の作動を禁止する、請求項2記載の燃焼装置。
  4. 前記電流低下率が前記所定値と等しいときに適用するための、前記供給圧力の目標値と前記調整弁の開度との関係を規定する第2の基準開度特性がさらに予め定められ、
    前記圧力調整部は、前記供給圧力の現在の目標値に対応する、前記第1の基準開度と前記第2の基準開度特性に従う第2の基準開度との開度差および前記電流低下率の積に従って、前記第1の基準開度からの前記開度補正量を設定する、請求項3記載の燃焼装置。
  5. 前記基準電流特性は、前記燃焼装置の初期状態での前記燃焼ファンの各回転数における前記ファンモータの電流値よりも前記基準電流値が低くなるように定められる、請求項1〜4のいずれか1項に記載の燃焼装置。
  6. 前記要求発生熱量は、前記燃焼機構からの実際の発生熱量に応じて変化する温度に基づいてフィードバック制御される、請求項1〜5のいずれか1項に記載の燃焼装置。
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