JP3763909B2 - 給湯装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、フィードフォワード熱量の補正手段を備えた給湯装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図11には給湯装置として一般的に知られている給湯器の模式構成が示されている。同図において、給湯熱交換器1の入り側には給水管2が接続され、この給水管2には給水温度を検出する給水温度センサ3と、給水流量(給湯流量)を検出する流量センサ4とが介設されている。給湯熱交換器1の出側には給湯管5が接続され、この給湯管5には給湯熱交換器1から出湯する出湯温度を検出する出湯温度センサ6が設けられている。給湯管5は台所等の所望の給湯場所に導かれ、その給湯管5の先端側には水栓7が設けられている。
【0003】
給湯熱交換器1を燃焼加熱するバーナ8にはガス通路10が接続されており、このガス通路10には電磁弁11とバーナ8のガス供給量を開弁量によって制御する比例弁12が設けられている。
【0004】
制御装置13にはリモコン14が接続されており、このリモコン14には給湯設定温度を設定する温度設定器が設けられている。前記制御装置13は、各センサ3,4,6の検出信号とリモコン14の情報を受け、電磁弁11および比例弁12の動作を制御し、設定温度の湯を出湯すべくバーナ8の燃焼熱量を制御する。すなわち、制御装置13は、水栓7が開かれて流量センサ4から流量検出信号を受けて、図示されていない給排気用の燃焼ファンを回転するとともに、電磁弁11および比例弁12を開き、点火手段を駆動してバーナ8の点着火を行い、バーナ8を燃焼する。このバーナ8の燃焼熱量の制御は点着火時においては、フィードフォワード熱量制御によって行われるが、その後、出湯湯温が設定温度に近づいた以降の定常運転(給湯モードの定常運転)においては、フィードフォワード熱量とフィードバック熱量を加算した熱量によってバーナ8の燃焼熱量の制御が行われる。
【0005】
図12はフィードフォワード熱量とフィードバック熱量による燃焼熱量制御のブロック構成を示すもので、フィードフォワード制御手段15は、給水温度TW を設定温度TS に高めるのに要する理論熱量をフィードフォワード熱量PFFとして次の(1)式によって設定する。
【0006】
PFF={(TS −TW )×Q}/η・・・・・(1)
【0007】
なお、この(1)式でQは給水流量(給湯流量)であり、ηは熱効率である。
【0008】
フィードバック制御手段16は給湯の設定温度TS に対する出湯温度TOUT の偏差を相殺して零に補正するフィードバック熱量PFBを設定する。燃焼制御部17はフィードフォワード制御手段15で設定されたフィードフォワード熱量PFFとフィードバック制御手段16で設定されたフィードバック熱量PFBとを加算したトータル熱量PT (PT =PFF+PFB)の熱量を発生するようにバーナ8の燃焼熱量を制御する。具体的には、燃焼熱量PT を発生するのに要するガス量をバーナ8に供給すべく比例弁12の開弁駆動電流を制御する。
【0009】
このフィードフォワード熱量PFFとフィードバック熱量PFBを用いた燃焼制御においては、理想的には、フィードバック熱量PFBが零となり、フィードフォワード熱量PFFのみによって燃焼制御されることが望ましい。しかしながら、給湯流量Qを検出する流量センサ4や、給水温度TW を検出する給水温度センサ3に検出誤差があり、また熱効率ηも時間的に変動することから、フィードフォワード熱量PFFに誤差が生じ、フィードフォワード熱量PFFのみによっては設定温度の湯を出湯させることは困難となり、フィードバック熱量PFBが必要となる。しかし、フィードバック熱量PFBが大きくなると、そのフィードバック熱量PFBの変化に伴う出湯温度制御の時間遅れが生じ、出湯温度が不安定となり、出湯温度の制御精度が低下するという問題が生じる。
【0010】
このような問題を解消するために、特公平7−11361号公報の装置においては、図12の破線で示すようにフィードフォワード熱量PFFの学習補正手段18を設けている。
【0011】
この学習補正手段18は、補正係数KをK=PT /PFFの演算により求め、フィードフォワード制御手段15で設定されたフィードフォワード熱量PFFをPFF×Kの値に補正し、この補正したフィードフォワード熱量とフィードバック熱量とを加算したトータル熱量PT でもって燃焼制御を行わせるものである。このように、学習補正手段18を設けることにより、センサの検出誤差や熱効率ηの影響によるフィードフォワード熱量PFFの誤差成分が補正され、フィードバック熱量PFBの値を小さくでき、これにより、出湯湯温の制御精度を高めることができるというものである。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、学習補正手段18を用いた従来の燃焼制御方式は、補正係数KをK=PT /PFFの演算により求める方式であるため、例えば、給湯器の排気側に一時的に逆風が当たったときには、燃焼ファンが同一回転数で回転しているにもかかわらず風量が減少し、熱効率ηが変動するため、フィードフォワード熱量PFFの値が大きく変動し、これにともない、補正係数Kの値も大きく変動してしまうこととなり、この一時的な逆風による外乱によって補正係数が実情に合わない異常な値に変化してしまい、フィードフォワード熱量PFFの補正熱量が異常な値に補正されてしまい、出湯湯温が設定温度から大きくずれてしまうという問題が生じる。
【0013】
また、このような補正係数Kの異常変動は、例えば、日中に給湯器が使用されず、給水の温度が高くなっている状態で、給湯器が燃焼開始された場合には、その補正係数Kは入水温度が高い状態の値で求められるために、燃焼開始後、日中温められた温度の高い給水の水が出終わって、次に通常のそれよりも温度の低い水が供給されたときには、一時的に給水温度の急激な変化が外乱として生じ、このような給水温度の急激変化の外乱によっても、補正係数Kが大きく変動し、出湯湯温が不安定になるという問題が生じる。
【0014】
従来の学習補正手段18はフィードフォワード熱量PFFの変動にともない一気に補正係数Kを変化させる方式であるため、前記のような一次的な外乱が生じた場合には、その外乱によって出湯湯温が大きく変動してしまう結果となり、湯の使用者に不快な思いをさせてしまうという不具合があった。
【0015】
本発明は上記従来の課題を解決するためになされたものであり、その目的は逆風等の一時的な外乱が生じても、出湯湯温がその外乱に影響されて大きく変動して不快な思いをすることのないフィードフォワード熱量の補正手段を備えた給湯装置を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、次のような手段を講じている。すなわち、第1の発明は、バーナ燃焼によって加熱される給湯熱交換器と、この給湯熱交換器に入る給水の温度を検出する給水温度センサと、給湯熱交換器の出側の温度を検出する出湯温度センサと、給湯の設定温度を設定する温度設定器と、前記給湯熱交換器を通る通水流量を検出する流量センサとを備え、給湯モードの定常運転においては、給水温度を設定温度に高めるフィードフォワード熱量を設定するフィードフォワード制御手段と、設定温度に対する出湯温度の偏差を相殺補正するフィードバック熱量を設定するフィードバック制御手段との併用により、フィードフォワード熱量にフィードバック熱量を加算した熱量を発生すべくバーナの燃焼熱量を制御する燃焼制御部を有する給湯装置において、前記フィードバック熱量の変動許容範囲とフィードフォワード熱量の補正係数と補正係数の補正値とが与えられているデータ格納部と、前記フィードバック熱量が変動許容範囲をプラス側に越えたときには補正係数を補正値だけ増加する方向に更新補正しフィードバック熱量が変動許容範囲をマイナス側に越えたときには補正係数を補正値だけ減少する方向に更新補正する補正係数更新補正部と、前記フィードフォワード制御手段により設定されたフィードフォワード熱量に前記更新補正された補正係数を乗算してフィードフォワード熱量を補正するフィードフォワード熱量補正部とを有する構成をもって課題を解決する手段としている。
【0017】
また、第2の発明は、前記第1の発明の構成を備えたものにおいて、補正係数の更新補正を行うインターバル期間を予め与えておき、給湯モードの定常運転中、前記インターバル期間毎に補正係数の更新補正動作を行い、補正係数が更新補正される毎にその更新補正された新たな補正係数を用いてフィードフォワード熱量を補正する構成としたことをもって課題を解決する手段としている。
【0018】
さらに、第3の発明は、前記第1の発明の構成を備えたものにおいて、補正係数の更新補正は給湯燃焼運転中に1回のみ行ってその更新補正された補正係数は使用せずに記憶しておき、この更新補正された補正係数を用いたフィードフォワード熱量の補正は次回の給湯燃焼運転時に行う構成としたことをもって課題を解決する手段としている。
【0019】
さらに、第4の発明は、前記第1又は第2又は第3の発明の構成を備えたうえで、補正係数の補正値をフィードフォワード制御手段で設定されるフィードフォワード熱量が大きくなるにつれ大きくする方向に可変設定する補正値自動設定部が設けられている構成をもって課題を解決する手段としている。
【0020】
さらに、第5の発明は、前記第1乃至第4の何れか1つの発明の構成を備えたものにおいて、フィードフォワード熱量の補正可否基準値が与えられ、フィードフォワード制御手段で設定されるフィードフォワード熱量が前記補正可否基準値よりも小さいときは補正係数の更新補正動作を中止する手段が講じられている構成をもって課題を解決する手段としている。
【0021】
さらに、第6の発明は、前記第2乃至第5の何れか1つの発明の構成を備えたものにおいて、給湯装置は給湯熱交換器と風呂の追い焚き循環通路に組み込まれる追い焚き熱交換器が一体となって共通のバーナによって加熱される形式の追い焚き機能と湯張り機能と給湯機能を備えた一缶二水路式の給湯装置から成り、給湯モードの定常運転においては補正係数の更新補正と更新補正された補正係数を用いてのフィードフォワード熱量補正を行ってフィードフォワード制御手段とフィードバック制御手段の併用によって給湯燃焼運転を行い、湯張りモードの運転時は前記給湯モードの定常運転時に更新補正された補正係数を用いフィードフォワード熱量補正部で補正されたフィードフォワード熱量のみに基づいてバーナの燃焼熱量を制御する構成としたことをもって課題を解決する手段としている。
【0022】
さらに、第7の発明は、バーナ燃焼によって加熱される給湯熱交換器と、この給湯熱交換器に入る給水の温度を検出する給水温度センサと、給湯熱交換器の出側の温度を検出する出湯温度センサと、給湯の設定温度を設定する温度設定器と、前記給湯熱交換器を通る通水流量を検出する流量センサとを備え、給湯モードの定常運転においては、給水温度を設定温度に高めるフィードフォワード熱量を設定するフィードフォワード制御手段と、設定温度に対する出湯温度の偏差を相殺補正するフィードバック熱量を設定するフィードバック制御手段との併用により、フィードフォワード熱量にフィードバック熱量を加算した熱量を発生すべくバーナの燃焼熱量を制御する燃焼制御部を有する給湯装置において、前記フィードバック熱量の変動許容範囲とフィードフォワード熱量の補正熱量とその補正熱量の補正値とが与えられているデータ格納部と、前記フィードバック熱量が変動許容範囲をプラス側に越えたときには補正熱量を補正値だけ増加する方向に更新補正し、フィードバック熱量が変動許容範囲をマイナス側に越えたときには補正熱量を補正値だけ減少する方向に更新補正する補正熱量更新補正部と、前記フィードフォワード制御手段により設定されたフィードフォワード熱量に前記更新補正された補正熱量を加算してフィードフォワード熱量を補正するフィードフォワード熱量補正部とを有し、給湯モードの定常運転において燃焼制御部は、前記フィードフォワード熱量補正部によって補正されたフィードフォワード熱量と前記フィードバック熱量を加算した熱量を発生すべくバーナの燃焼熱量を制御する構成としたことをもって課題を解決する手段としている。
【0023】
上記構成の発明において、給湯モードの定常運転において、フィードバック熱量が変動許容範囲内にあるか否かが判断され、フィードバック熱量が変動許容範囲からプラス方向あるいはマイナス方向に外れたときには、補正係数が補正値だけ増減補正され、その補正された補正係数を用いてフィードフォワード制御手段によって設定されるフィードフォワード熱量が補正され、この補正されたフィードフォワード熱量とフィードバック熱量とのトータル熱量に基づいてバーナの燃焼熱量が制御される。本発明では、センサの検出誤差や熱効率の変動にともなうフィードフォワード熱量のずれが修正する方向にフィードフォワード熱量が補正されることとなり、これにともない、フィードバック熱量が小さくなり、ほぼ零に近づくことで、出湯湯温の高精度の安定化制御が可能となる。
【0024】
また、本発明では、フィードバック熱量が変動許容範囲から外れたときには、補正係数は補正値分だけ増減補正される構成であるから、この補正値を例えば、0.01〜0.02という如く微小な値とすることにより、排気側に逆風が吹いたり、あるいは給水温度に急激な変化が生じる等の外乱によってフィードバック熱量が一時的に変動許容範囲から外れた場合においても、その補正係数の補正量は極めて微小となるので、これらの外乱によって補正係数が異常な値に補正されてしまうということがなく、外乱が生じた場合においても、出湯湯温の変動を最小限に抑え、出湯湯温の安定化が確保される。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態例を図面に基づき説明する。図1の実線で示すブロック図は、本発明の第1実施形態例の要部構成を示すものである。なお、この第1実施形態例の給湯装置のシステムは前記図11に示す従来例と同様であり、その同一構成部分には同一符号を付し、その重複説明は省略する。この本実施形態例において特徴的なことは、制御装置13に、フィードフォワード制御手段15とフィードバック制御手段16と燃焼制御部17の他に、データ格納部20と、補正係数更新補正部21と、フィードフォワード熱量補正部22とが設けられていることである。
【0026】
データ格納部20には、フィードバック熱量の変動許容範囲と、フィードフォワード熱量の補正係数Kの初期値と、補正係数Kの補正値αの値と、補正係数Kの上限値KMAX および下限値KMIN の値がそれぞれ格納されている。前記フィードバック熱量の変動許容範囲は、例えば、±a(aは正の有理数)の値として与えられる。また、補正係数Kの初期値として1.0 の値が格納される。
【0027】
データ格納部20に格納される補正係数Kの補正値αの値は、例えば、図2に示すようなパターンのデータで与えられる。図2の(a)は、フィードフォワード熱量の大きさにかかわらず、補正値αを例えば、0.01〜0.02の範囲内の固定値(微小固定値)で与えるものである。図2の(b)は補正値αをフィードフォワード制御手段15で設定されるフィードフォワード熱量PFFの大きさに比例した値で与えるものである。
【0028】
フィードバック熱量PFBの大きさはフィードフォワード熱量PFFの大きさとほぼ比例した傾向となり、フィードフォワード熱量PFFが大きくなるにつれフィードバック熱量PFBも大きくなり、フィードフォワード熱量PFFに対するフィードバック熱量PFBの割合がほぼ一定の関係となる。つまり、フィードフォワード熱量PFFが大きくなるにつれ、フィードバック熱量PFBも大きくなるので、フィードフォワード熱量PFFが大きくなるに伴い、フィードフォワード熱量PFFの補正量を大きくすることで、フィードフォワード熱量PFFに対するフィードバック熱量PFBの割合を小さくできる。この点に着目し、図2の(b)では、フィードフォワード熱量PFFの値に比例した補正値αを与えるものである。
【0029】
図2の(c)はフィードフォワード制御手段15で設定されるフィードフォワード熱量PFFが小さい区間、つまり、フィードフォワード熱量PFFが補正可否基準値PFFL よりも小さい範囲では補正値αを零としフィードフォワード熱量PFFが補正可否基準値PFFL 以上の範囲で補正値αを破線で示すように一定の固定値で与えるか、あるいは実線で示すようにフィードフォワード熱量PFFに対して比例する値で与えるものである。フィードフォワード熱量PFFが小さい範囲では、フィードバック熱量PFBの大きさも小さくなり、フィードフォワード熱量PFFの補正量も極めて小さな値となり、フィードフォワード熱量PFFの補正量がフィードフォワード熱量PFFの演算の誤差範囲となる場合が想定され、このような微小のフィードフォワード熱量PFFの区間でフィードフォワード熱量PFFの補正を行うことは殆ど意味がなく、この点を考慮し、図2の(c)では、フィードフォワード熱量PFFが補正可否基準値PFFL よりも小さい範囲では補正値零としてフィードフォワード熱量PFFの補正を行わないようにするものである。
【0030】
これら図2に示す各補正値αのデータはバーナ8が単面燃焼式の場合で示されているが、バーナ8が多面燃焼式(燃焼面切替式)の場合には、各燃焼段毎に与えることになる。図6は多面燃焼式のバーナ8の一例を示すもので、バーナ8は燃焼面Aと燃焼面Bを持ち、切替弁11bを閉じ11aを開けることにより燃焼面Aの第1段燃焼が行われ、切替弁11aと11bと共に開けることによりA面とB面の2段燃焼となる。このような多面燃焼式のバーナ8の場合には、A面燃焼の場合と、A,B両面燃焼の場合とでは熱効率が異なるので、A面燃焼の場合と、A,B両面燃焼の場合とで補正値αを異にしたデータがデータ格納部20に与えられる。具体的にはA面燃焼の補正値よりもA,B両面燃焼の補正値は大きい値で与えられる。
【0031】
補正係数更新補正部21は、フィードバック制御手段16で設定されるフィードバック熱量PFBをモニタし、そのフィードバック熱量PFBがデータ格納部20に与えられているフィードバック熱量の変動許容範囲内にあるか否かを判断し、フィードバック熱量PFBが変動許容範囲から外れたときには補正係数Kの更新補正動作を行う。すなわち、補正値αのデータが図2の(a)に示すようなパターンで与えられている場合には、フィードバック熱量PFBが変動許容範囲を+側に越えて外れたときには、データ格納部20に格納されている補正係数Kに補正値αを加算して、補正係数KをK+αに更新補正する。また、フィードバック熱量PFBが変動許容範囲を−側に越えて外れたときには、補正係数Kから補正値αを減算し、補正係数KをK−αの値に更新補正する。
【0032】
また、補正係数Kが図2の(b)や(c)のパターンで与えられている場合には、フィードフォワード制御手段15で設定されるフィードフォワード熱量PFFの値を取り込み、このフィードフォワード熱量PFFに対応する補正値αを図2の(b)や(c)のグラフデータから読み取り、同様に補正係数Kを更新補正する。なお、補正係数の更新補正動作は、出湯温度が安定した状態、つまり、設定温度に対する出湯温度の偏差が予め与えられている許容範囲に入っているときに行われるが、その更新補正のタイミングは、予め与えられるインターバル期間(例えば30秒あるいは1分)毎に行うか、あるいは1回の燃焼運転につき1回行う。インターバル期間毎に更新補正動作を行う場合は、例えば、出湯温が設定温度に対して許容範囲に入ったときに第1回目の更新補正動作を行い、この1回目の更新補正動作時にタイマを駆動し、次のインターバル期間が経過するときに、2回目の更新補正動作を行うという如く、タイマがインターバル期間のタイプアップ信号を出力する毎に補正係数の更新補正動作を行えばよい。
【0033】
図3は補正係数の更新補正動作をより具体的に示すものである。1の区間では、フィードバック熱量PFBは、±aの変動許容範囲内に入っているので、補正係数Kの初期値1.0 は補正されない。2の区間では、フィードバック熱量PFBが変動許容範囲の上限値+aを越えているので、補正係数Kは初期値の1.0 にデータ格納部20から得られる補正値αの0.01だけ加算した1.01に更新補正される。3、4の区間では、フィードバック熱量PFBは変動許容範囲内に入っているので補正係数Kの補正動作は行われない。5の区間では、フィードバック熱量PFBは変動許容範囲を−側に越えているので、補正係数K=1.01は補正値の0.01が差し引かれてK=1.00に更新補正される。また、6の区間においても、フィードバック熱量PFBは変動許容範囲を−側に越えているので、補正係数K=1.00は補正値の0.01が差し引かれてK=0.99に更新補正される。
【0034】
フィードフォワード熱量補正部22は補正係数更新補正部21で更新補正された補正係数を用いてフィードフォワード制御手段15で設定されるフィードフォワード熱量PFFを補正する。この補正は、フィードフォワード制御手段15で設定されたフィードフォワード熱量PFFに補正係数更新補正部21で更新補正された補正係数を乗算することにより行われる。このフィードフォワード熱量補正部22の補正動作は、前記補正係数更新補正部21により所定のインターバル期間毎に補正係数が求められる場合は、その補正係数が更新補正される毎にその更新補正された補正係数を用いて行われるが、補正係数更新補正部21により1回の燃焼運転で1回補正係数の更新補正が行われる場合には、その更新補正された補正係数を用いてのフィードフォワード熱量の補正は次回の燃焼運転で行われ、今回のフィードフォワード熱量補正は、前回の燃焼運転において更新補正された補正係数を用いてフィードフォワード熱量の補正が行われる。なお、図3における横軸は時間軸としたが、補正係数Kは各インプット(燃焼熱量)ごと(図3におけるブロック1をインプット小、ブロック6をインプット大),時間ごとに持ってもかまわない。
【0035】
図4はフィードフォワード熱量補正の動作状態を示すもので、同図の(a)はフィードフォワード熱量PFFの補正前の状態を示し、フィードフォワード熱量PFFに対してフィードバック熱量PFBの割合が大きくなっている。このようにフィードバック熱量PFBが大きい場合には、フィードバック熱量の変動許容範囲を+側に越えることとなるので、補正係数の更新補正が行われて図4の(b)に示すようにフィードフォワード熱量の補正が行われ、フィードバック熱量PFBはPFF×αだけ小さくなり、その分、フィードフォワード熱量PFFの値が大きくなり、フィードバック熱量PFBの変動による出湯湯温制御の時間遅れによる影響を小さくすることが可能となる。
【0036】
図5は補正前のフィードフォワード量と補正後のフィードフォワード量の関係を示すグラフであり、同図の実線に示す直線P0 はフィードフォワード熱量補正が行われない状態を示し、その上側の破線のグラフデータP1 はフィードバック熱量が変動許容範囲を+側に越えることによって更新補正された補正係数を用いて補正されたフィードフォワード熱量を示しており、P-1はフィードバック熱量PFBが変動許容範囲を−側に越えて更新補正された補正係数を用いて補正されたフィードフォワード熱量をそれぞれ示している。なお、この図5のグラフは、多面燃焼式のバーナ8を用いた場合で示してある。
【0037】
燃焼制御部17は、フィードフォワード熱量補正部22によって補正されたフィードフォワード熱量PFFとフィードバック制御手段16によって設定されたフィードバック熱量PFBとを加算したトータル熱量PT がバーナ8の燃焼熱量として発生するように比例弁12の開弁駆動電流を制御する。
【0038】
次にこの実施形態例におけるフィードフォワード熱量の補正係数の更新補正動作を図7および図8のフローチャートに基づき説明する。図7は1回の給湯燃焼運転につき1回だけ補正係数Kを更新補正する動作を示すものである。まず、給湯モードの定常運転中に、ステップ101 で、前回の燃焼運転中に更新補正された補正係数K(給湯装置が設置施工された後、最初に燃焼運転する場合は補正係数の初期値)が補正係数の上限値KMAX 以上であるか否かが判断され、補正係数Kが上限値KMAX 以上のときは上限値KMAX が補正係数Kの値として設定される(ステップ102 )。
【0039】
これに対し、補正係数Kが上限値のKMAX 未満であるときにはステップ103 で補正係数Kが下限値KMIN よりも小さいか否かが判断され、補正係数Kが下限値KMIN 以上のときはステップ105 に移る。補正係数Kが下限値KMIN よりも小さい場合は補正係数Kの値として下限値KMIN がステップ104 で設定される。
【0040】
そして、ステップ105 でフィードフォワード制御手段15で設定されたフィードフォワード熱量PFFに補正係数Kを乗算してフィードフォワード熱量PFFが補正される。
【0041】
ステップ106 では給湯の出湯温度が設定温度の許容範囲内に入っているか否かを判断し、許容範囲内に入っているときには出湯温度は安定しているものと判断し、次のステップ107 以降の動作に移る。出湯温度が設定温度の許容範囲に入っていないときには出湯湯温は不安定状態にあるものと判断し出湯温度が安定するのを待つ。
【0042】
ステップ107 ではフィードバック制御手段16で設定されたフィードバック熱量PFBが±aの変動許容範囲に入っているか否かを判断する。フィードバック熱量PFBが変動許容範囲に入っているときにはステップ108 以降の動作には移らず、補正係数Kの補正動作は行われない。これに対し、フィードバック熱量PFBが変動許容範囲から外れたときには、ステップ108 でそのフィードバック熱量PFBが変動許容範囲の+側に外れたか−側に外れたかを判断する。フィードバック熱量PFBが変動許容範囲の−側に外れたときにはステップ109 で補正係数Kに補正値αを差し引いた値を新たな補正係数Kとして前回の補正係数が格納されている場所と異なる格納場所に格納記憶する。また、フィードバック熱量PFBが変動許容範囲を+側に外れたときにはステップ110 で補正係数Kに補正値αを加算した値を新たな補正係数Kとして更新設定し、その新たな補正係数Kを前回の補正係数Kが記憶されている場所と異なる記憶場所に格納し、補正係数Kの更新設定動作を終了する。この図7に示す動作では、新たに更新設定された補正係数Kは、メモリに格納したままの状態に保持しておき、次回の給湯運転におけるフィードフォワード熱量の補正に使用される。
【0043】
図8は給湯の定常運転中に定期的に、つまり、インターバル期間毎に補正係数Kを補正する動作を示すもので、給湯運転中において、まず、ステップ201 で出湯温度が設定温度の許容範囲に入っているか否かが判断される。出湯温が設定温度の許容範囲に入っていないときには出湯温度は不安定状態と判断し出湯温度が安定するまで待つ。これに対し、出湯温度が設定温度に対する許容範囲に入っているときには出湯温度が安定しているものと判断し次のステップ202 でフィードバック制御手段16で設定されたフィードバック熱量PFBが±aの変動許容範囲に入っているか否かが判断される。
【0044】
フィードバック熱量PFBが変動許容範囲から外れているときにはステップ203 で、補正係数Kが補正係数の上限値KMAX 以上であるか否かが判断される。補正係数KがKMAX 以上のときにはステップ211 で補正係数KはKMAX の値に修正される。補正係数KがKMAX 未満のときにはステップ204 で補正係数Kがその下限値KMIN よりも小さいか否かが判断され、補正係数Kが下限値KMIN 以上の場合はステップ206 以降の動作に移る。補正係数Kが下限値のKMIN よりも小さいときには補正係数Kはその下限値KMIN の値に修正され次のステップ212 の動作に移る。
【0045】
ステップ206 ではフィードバック熱量PFBが+側に外れているか−側に外れているかを判断する。フィードバック熱量PFBが変動許容範囲の−側に外れているときにはステップ207 で補正係数Kは補正値αの値だけ差し引いた値が更新設定される。その結果、フィードバック熱量PFBはフィードフォワード熱量PFFに補正値αを乗算した値を加算した値となる。
【0046】
一方、フィードバック熱量PFBが変動許容範囲の+側に外れている場合にはステップ209 で補正係数Kに補正値αを加算した値を新たな補正係数Kとして更新される。その結果、フィードバック熱量PFBはフィードフォワード熱量PFFに補正値αを乗算した値だけ差し引いた値となる。
【0047】
ステップ212 では、上記の動作で設定された補正係数Kを用いてフィードフォワード制御手段15で設定されたフィードフォワード熱量PFFを補正する。この補正は、フィードフォワード制御手段15で設定されたフィードフォワード熱量PFFに補正係数Kを乗算することにより行われる。ステップ213 ではこの補正されたフィードフォワード熱量PFFとフィードバック熱量PFBを加算したトータル熱量を出力して給湯の燃焼熱量の制御が行われる。
【0048】
次に、ステップ214 でインターバル期間のT秒(例えば30秒)経過したか否かを判断する。インターバル期間のT秒が経過したときにはステップ201 の動作に移り、再び補正係数Kの補正動作が行われる。
【0049】
図9はこの実施形態例の動作を行った場合と行わない場合の出湯温度特性を比較状態で示すものであり、左側に示されている特性図は本実施形態例の動作によりフィードフォワード熱量補正が行われた場合(改善後)のものであり、右側に示されている特性図は本実施形態例のフィードフォワード熱量の補正動作を行わない場合(改善前)のものを示している。この改善前と改善後の特性を比べれば明らかな如く、本実施形態例の動作が行われる改善後の特性では、フィードバック熱量PFBをほぼ零にできるので、例えば、図9の(a)のガス量立ち上げ制御では、点着火時のフィードフォワード熱量制御からそれ以後のフィードフォワードとフィードバックの併用熱量制御への移行が円滑に行われているのに対し、改善前の特性ではその境界位置でのガスの立ち上げ量に変動が生じガスの供給制御が円滑に行われていない状態となっている。
【0050】
同図の(b)に示す出湯温度の特性は再出湯時(給湯燃焼停止後、短時間のうちに再び給湯燃焼を開始したとき)の特性を示すもので、本実施形態例における特性は改善前のものに比べ、再出湯湯温のアンダーシュートが小さくなっており、再出湯時の湯温の安定化も大幅に改善できることを示している。なお、図9の(c)は時間の経過に伴う流水流量のデータをを示している。
【0051】
本実施形態例によれば、フィードバック熱量PFBが変動許容範囲を越える毎に補正係数Kがフィードバック熱量PFBを変動許容範囲内に収まるように更新補正され、その更新補正された補正係数を用いてフィードフォワード熱量の補正が行われることによって、フィードフォワード熱量PFFは給水温度センサや流量センサのセンサ検出値の誤差成分や、熱効率ηの変動によるフィードフォワード熱量PFFのずれ分が修正される方向に補正されることとなり、このフィードフォワード熱量補正部22によって補正されたフィードフォワード熱量PFFは理論演算値にほぼ等しくなり、これに伴い、フィードバック熱量PFBはほぼ零の状態に近づく結果、フィードバック熱量PFBの変動による湯温制御の時間遅れの影響を抑制でき、極めて高精度の安定した出湯湯温の制御が可能となる。
【0052】
また、本実施形態例では、フィードバック熱量PFBが変動許容範囲から外れたときには、補正係数Kを補正値分だけ増減補正することとなり、この補正値は0.01あるいは0.015 とという如く、ほぼ0.01〜0.02の範囲内の小さな値で設定することにより、1回当たりのフィードフォワード熱量の補正量を小さくすることが可能となる。したがって、例えば、排気側に逆風が吹いたり、あるいは給水温度が急激に変化する等の外乱によって補正係数が更新補正される場合においても、その補正係数の補正量が小さいので、フィードフォワード熱量の補正量も小さくなり、従来例の如く、外乱によってフィードフォワード熱量の補正量が異常に大きくなり、補正されたフィードフォワード熱量の大きさが実情から掛け離れて異常な値になってしまうという問題を防止することが可能となり、外乱等の影響を受けても出湯湯温が大きく変化するということはなく、外乱の影響に左右されず安定した出湯湯温の制御が可能となる。
【0053】
なお、補正係数の補正値を小さい値で設定することにより、フィードフォワード熱量の補正熱量は小さくなるので、フィードフォワード熱量が理論演算値よりも大きくずれていた場合には一気にそのずれ量を補正することはできないが、補正係数の更新補正が行われる毎に、補正係数は次第に理想の値に近づいて行く結果、給湯装置を使用して行くうちに、補正係数は自動的に理想の値に収束し、これに伴い、フィードフォワード熱量もその補正により理論演算値に収束して高性能の燃焼制御(湯温安定化制御)が行われるので補正値を小さい値で設定しても特に支障は生じない。
【0054】
なお、本発明は上記実施形態例に限定されることはなく、様々な実施の形態を採り得る。上記実施形態例では、例えば、図2の(b)に示すようなパターンの補正値αのデータをデータ格納部20に与えることによって、補正値αをフィードフォワード熱量PFFの大きさに比例した値に設定するようにしたが、例えばデータ格納部20には補正値αの初期値のみを格納し、フィードフォワード熱量PFFの大きさに比例した補正値αは器具自身が自動的に設定するようにしてもよい。この場合は、図1の破線で示すように補正値自動設定部23を設け、この補正値自動設定部23にはフィードフォワード熱量PFFの大きさに比例した補正値αを求める演算式を与えておき、この演算式を用いてフィードフォワード制御手段15で設定されるフィードフォワード熱量PFFの大きさに応じた補正値αを自動設定し、この設定した補正αを補正係数更新補正部21に加えるようにしてもよい。
【0055】
また、上記実施形態例では、例えば、図2の(c)に示すように、フィードフォワード熱量PFFが補正可否基準値PFFL よりも小さいときには補正値αを零としたパターンの補正値αのデータをデータ格納部20に格納し、フィードフォワード制御手段15で設定されるフィードフォワード熱量PFFがPFFL よりも小さいときには補正係数の更新補正補正動作を行わないようにしたが、データ格納部20には図2の(a)や(b)に示すようなフィードフォワード熱量PFFの全区間において零でない補正値αを与えるデータをデータ格納部20に格納しておき、フィードフォワード制御手段15で設定されるフィードフォワード熱量PFFが補正可否基準値PFFL よりも小さいときには補正係数の更新補正又はフィードフォワード熱量補正を器具自身が自動的に判断して中止する構成としてもよい。
【0056】
この場合は、図1の一点鎖線で示すように補正動作中止手段24を設ける。この補正動作中止手段24には予め補正可否基準値PFFL を与えておき、フィードフォワード制御手段15で設定されるフィードフォワード熱量PFFの値を補正可否基準値PFFL と比較させ、フィードフォワード熱量PFFが補正可否基準値PFFL よりも小さいときには補正係数更新補正部21に補正係数の更新補正動作の中止信号を加え、補正係数更新補正部21の更新補正動作を中止するようにすればよい。なお、補正動作中止手段24からの補正動作の中止信号は、フィードフォワード熱量補正部22側に加えてフィードフォワード熱量補正の動作を中止するようにすることも可能である。
【0057】
さらに、上記実施形態例では、バーナ8によって給湯熱交換器1のみを専用的に燃焼加熱するように構成したが、本発明は一缶二水路式の給湯装置にも適用可能であり、特に一缶二水路式の給湯装置においてはその効果が顕著となる。
【0058】
図10は一缶二水路式の給湯装置のシステム構成を示すものである。このシステム構成中、前記図11に示したものと同一の名称部分には同一符号を付し、その重複説明は省略する。
【0059】
この一缶二水路式給湯装置は共通のフィン26に給湯熱交換器1の水路と追い焚き熱交換器27の水路とを挿通装着して給湯熱交換器1と追い焚き熱交換器27を一体化し、この給湯熱交換器1と追い焚き熱交換器27を共通のバーナ8によって燃焼加熱するものである。追い焚き熱交換器27は浴槽28から循環ポンプ30、追い焚き熱交換器27を順に経て浴槽28に戻る追い焚き循環通路31に組み込まれる。
【0060】
追い焚き循環通路31と給湯管5は湯張り通路32により連通接続され、この湯張り通路32に給湯弁33が介設されている。
【0061】
なお、図10中、34は浴槽28内の湯水の温度を風呂温度として検出する風呂温度センサ、35は浴槽28内の湯水の水位を水圧によって検出する水位センサ(圧力センサ)35を示している。
【0062】
この図10に示す装置では、水栓7が開けられることにより、前記実施形態例と同様に給湯機能の動作が行われる。また、注湯弁33を開けることにより、湯張り機能の動作が行われる。この湯張り機能の動作は、前記給湯機能の動作と同様にバーナ8の燃焼により作り出される給湯熱交換器1内の湯が湯張り通路32を通り、追い焚き循環通路31を介して浴槽28に落とし込まれる。そして、浴槽28内の湯の水位が予めリモコン14等により与えられる設定水位になったことが水位センサ35で検出されたときに注湯弁33を閉じて湯張り動作を終了する。
【0063】
また、追い焚き機能の動作は、注湯弁33を閉じた状態で、循環ポンプ30を起動し、浴槽28内の湯水を追い焚き循環通路31を介して循環させ、追い焚き熱交換器27を通る循環湯水をバーナ8の燃焼加熱により追い焚きするものである。
【0064】
この種の一缶二水路式の給湯装置においても、前記実施形態例と同様に、給湯機能の運転において、図1に示す構成によってフィードフォワード熱量補正の補正係数の更新補正と、その更新補正された補正係数を用いてのフィードフォワード熱量の補正によって安定した湯温の給湯燃焼制御が行われる。本実施形態例の一缶二水路式給湯装置では、図1の二点鎖線で示すように、運転モード判別部36が設けられ、この運転モード判別部36により湯張りモードの運転が開始されたか否かが判別される。
【0065】
湯張りモードの運転が開始されたことを検知したときには、その検知(検出)信号を燃焼制御部17に加えるのである。なお、給湯装置が湯張り運転を開始したか否かは、注湯弁33の開信号が燃焼制御部17から加えられてバーナ8の燃焼動作が行われたことを検出することにより検知できる。燃焼制御部17は運転モード判別部36から湯張りモードの運転の検出信号を受けて、バーナ8の燃焼制御を給湯モードの定常運転において行われるフィードフォワード制御手段15とフィードバック制御手段16の併用使用の制御方式を止め、フィードフォワード制御手段15側の動作のみによるフィードフォワード制御によって湯張りの燃焼運転制御を行う。すなわち、燃焼制御部17には制御モード切り替え手段が新たに備えられ、給湯運転モードの制御の場合には上記実施形態例におけるフィードフォワード制御手段15側とフィードバック制御手段16側の併用による燃焼制御を行い、湯張りモードの運転時には、フィードフォワード制御手段15によって設定されたフィードフォワード熱量をフィードフォワード熱量補正部22で補正しフィードフォワード熱量のみによってバーナ8の燃焼熱量の制御を行う。
【0066】
従来の一般的な一缶二水路式給湯装置の湯張り運転に際しては、給湯モードの運転と同様にフィードフォワード制御手段15とフィードバック制御手段16の併用によって燃焼制御が行われているが、このような燃焼制御方式では、給湯熱交換器1側から浴槽28に落とし込まれる湯は給湯管5から湯張り通路32を経て追い焚き循環通路31に入り込むときに、循環ポンプ30を通る経路と追い焚き熱交換器27を通る経路に分岐して浴槽28に落とし込まれることになる。そうすると、追い焚き熱交換器26を通る湯張りの湯が給湯熱交換器1の熱を奪うため、給湯熱交換器1から出る湯温が低下し、この湯温の低下が出湯温度センサ6で検出されて出湯温度がリモコン14で設定される湯張り設定温度の湯になるようにバーナ8の燃焼熱量が大きくなる方向に制御されるので、実際に浴槽28に落とし込まれる湯の温度は風呂設定温度よりも高めとなり、風呂の設定温度よりも高めの湯が浴槽28に張られてしまうという問題が生じることになる。
【0067】
本実施形態例での一缶二水路式給湯装置においては、湯張り運転時には、フィードフォワード制御手段15によって給水温度が風呂設定温度に達するのに要するフィードフォワード熱量が設定され、しかも、その設定されたフィードフォワード熱量PFFは給水温度センサ3や流量センサ4のセンサ検出値の誤差や熱効率の変動による影響を相殺する方向に補正されて、その補正されたフィードフォワード熱量のみによってバーナ8の燃焼熱量が制御されるので、リモコン14で設定される風呂設定温度の湯が正確に浴槽28に張られることとなり、湯張り温度の制御精度を格段に高めることが可能となるものである。
【0068】
例えば、風呂設定温度TS を42℃、給水温度TW を10℃、給水流量(給湯流量)Qを15リットル/分、給水温度センサ3の検出誤差ΔTを0.5 ℃、流量センサ4の検出誤差ΔQを1.8 リットル/分とし、計算を簡単にするために熱効率ηを1.0 としたとき、次の(2)式にこれらの値を代入して、実際に浴槽28に張られる風呂温度TK を求めると、
【0069】
(TK −TW )Q=(TS −TW +ΔT)(Q+ΔQ)・・・・・(2)
【0070】
TK =46.4℃となり、風呂設定温度の42℃に対し+4.4 ℃の誤差が発生する。これに対し、この実施形態例の一缶二水路式給湯装置においては、給湯運転時に補正係数Kが正しい値に更新補正され、湯張り運転時にはこの更新補正された補正係数Kを用いて給水温度センサ3や流量センサ4等の検出誤差の影響がなくなるようにフィードフォワード熱量の補正が行われてその補正されたフィードフォワード熱量のみの燃焼制御によって湯張りが行われるので、リモコン14で設定される風呂設定温度の湯が浴槽28に張られることとなり、上記具体例で示した+4.4 ℃の湯張りの誤差を生じることなく風呂設定温度の湯を正確に浴槽28に張ることができるのである。
【0071】
ところで、上記の実施形態例では、補正係数を更新補正してフィードフォワード熱量PFFの補正を行うようにしたが、補正係数を使用せずにフィードフォワード熱量PFFの補正を行うように構成することも可能である。この場合は、例えば、図1に示すデータ格納部20には初期補正係数と補正値と補正係数の上限値および下限値のデータの代わりに補正熱量の初期値(例えば零)と、補正熱量の補正値と、補正熱量の上限値および下限値を格納し、補正係数更新補正部21は補正熱量更新補正部に置き換えることになる。
【0072】
この補正熱量更新補正部は、フィードバック制御手段16で設定されるフィードバック熱量PFBが変動許容範囲を+側に越えたときには補正熱量を補正値だけ増加する方向に更新補正し、フィードバック熱量PFBが変動許容範囲を−側に越えたときには補正熱量を補正値だけ減少する方向に更新補正する。そして、フィードフォワード熱量補正部22はフィードフォワード制御手段15で設定されるフィードフォワード熱量PFFに前記補正熱量更新補正部で更新補正された補正熱量を加算してフィードフォワード熱量を補正するように構成することとなる。このように補正係数を用いずにフィードフォワード熱量を補正することによって、補正係数を用いてフィードフォワード熱量を補正した場合と同様に給湯温度センサ3や流量センサ4のセンサ検出値の誤差成分等を相殺する方向にフィードフォワード熱量が補正されるので、前記補正係数を用いてフィードフォワード熱量を補正する場合と同様に理論演算値に近いフィードフォワード熱量が求められることとなる。また、補正熱量を微小熱量とすることにより、外乱に対するフィードフォワード熱量補正の影響を少なくすることができるので、前記補正係数を用いたフィードフォワード熱量補正の場合と同様な優れた効果を奏することが可能となる。
【0073】
【発明の効果】
本発明はフィードバック制御手段で設定されるフィードバック熱量が変動許容範囲から外れたときには補正係数を補正値の加減算によって更新補正するように構成し、この更新補正された補正係数を用いてフィードフォワード制御手段で設定されるフィードフォワード熱量を補正し、この補正されたフィードフォワード熱量と前記フィードバック制御手段で設定されるフィードバック熱量とを加算したトータル熱量によって給湯モードの定常燃焼運転を制御するように構成したものであるから、給水温度センサや流量センサのセンサ検出値の誤差や熱効率の変動等に起因するフィードフォワード熱量のずれ量を相殺する方向に補正することが可能となり、これにより、理論値に近いフィードフォワード熱量が求められることとなり、その分、フィードバック熱量は零に近い値となってフィードバック熱量の変動による湯温制御の遅れの影響を解消することができる結果、高性能の出湯湯温の安定化制御が可能となる。
【0074】
また、補正係数の補正値を例えば0.01〜0.02という如く微小値で与えることが可能であり、そのようにすることにより、フィードフォワード熱量の1回当たりの補正量を小さくすることができる。このため、例えば、給湯装置の排気側に逆風が吹いたり、あるいは給水温度が急激に変化するような外乱が生じてフィードバック熱量が変動許容範囲を越えて補正係数の更新補正が行われたとしても、その補正係数の更新補正量は極めて小さな値となってフィードフォワード熱量の補正量も極めて小さな値となるから、外乱に起因してフィードフォワード熱量が一気に異常な値に補正されてしまうという現象を確実に防止でき、外乱が生じても湯温変動の影響のない安定した湯を出湯できるという優れた効果を奏することが可能となる。
【0075】
さらに、本発明の構成を一缶二水路式給湯装置に適用した構成にあっては、給湯運転モードでの燃焼運転時に更新補正された正しい補正係数を使用して補正されたフィードフォワード熱量のみを用いて湯張り運転を行う構成としたことで、湯張り運転においては、風呂設定温度の湯を正確に作り出して浴槽に湯張りすることが可能となり、湯張り温度の制御精度を格段に高めることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態例を示すブロック構成図である。
【図2】フィードフォワード熱量と補正係数の補正値との関係を示す各種パターンデータの説明図である。
【図3】実施形態例における補正係数の補正動作の説明図である。
【図4】フィードフォワード熱量の補正動作の説明図である。
【図5】多面燃焼式バーナにおける補正前フィードフォワード熱量と補正後フィードフォワード熱量の関係を示すグラフである。
【図6】多面燃焼式バーナの説明図である。
【図7】1回の給湯運転中に1回補正係数の更新補正を行う動作のフローチャートである。
【図8】給湯燃焼中に所定のインターバル期間毎に補正係数の補正を行う動作のフローチャートである。
【図9】フィードフォワード熱量の補正を行わない場合とこの実施形態例における補正動作を行った場合の給湯制御特性を比較状態で示す説明図である。
【図10】一缶二水路式給湯装置のシステム構成説明図である。
【図11】給湯装置として一般的な給湯器のシステム構成説明図である。
【図12】従来の給湯燃焼制御のブロック説明図である。
【符号の説明】
15 フィードフォワード制御手段
16 フィードバック制御手段
17 燃焼制御部
20 データ格納部
21 補正係数更新補正部
22 フィードフォワード熱量補正部
23 補正値自動設定部
24 補正動作中止手段
36 運転モード判別部
Claims (7)
- バーナ燃焼によって加熱される給湯熱交換器と、この給湯熱交換器に入る給水の温度を検出する給水温度センサと、給湯熱交換器の出側の温度を検出する出湯温度センサと、給湯の設定温度を設定する温度設定器と、前記給湯熱交換器を通る通水流量を検出する流量センサとを備え、給湯モードの定常運転においては、給水温度を設定温度に高めるフィードフォワード熱量を設定するフィードフォワード制御手段と、設定温度に対する出湯温度の偏差を相殺補正するフィードバック熱量を設定するフィードバック制御手段との併用により、フィードフォワード熱量にフィードバック熱量を加算した熱量を発生すべくバーナの燃焼熱量を制御する燃焼制御部を有する給湯装置において、前記フィードバック熱量の変動許容範囲とフィードフォワード熱量の補正係数と補正係数の補正値とが与えられているデータ格納部と、前記フィードバック熱量が変動許容範囲をプラス側に越えたときには補正係数を補正値だけ増加する方向に更新補正しフィードバック熱量が変動許容範囲をマイナス側に越えたときには補正係数を補正値だけ減少する方向に更新補正する補正係数更新補正部と、前記フィードフォワード制御手段により設定されたフィードフォワード熱量に前記更新補正された補正係数を乗算してフィードフォワード熱量を補正するフィードフォワード熱量補正部とを有することを特徴とする給湯装置。
- 補正係数の更新補正を行うインターバル期間を予め与えておき、給湯モードの定常運転中、前記インターバル期間毎に補正係数の更新補正動作を行い、補正係数が更新補正される毎にその更新補正された新たな補正係数を用いてフィードフォワード熱量を補正する構成とした請求項1記載の給湯装置。
- 補正係数の更新補正は給湯燃焼運転中に1回のみ行ってその更新補正された補正係数は使用せずに記憶しておき、この更新補正された補正係数を用いたフィードフォワード熱量の補正は次回の給湯燃焼運転時に行う構成とした請求項1記載の給湯装置。
- 補正係数の補正値をフィードフォワード制御手段で設定されるフィードフォワード熱量が大きくなるにつれ大きくする方向に可変設定する補正値自動設定部が設けられている請求項1又は請求項2又は請求項3記載の給湯装置。
- フィードフォワード熱量の補正可否基準値が与えられ、フィードフォワード制御手段で設定されるフィードフォワード熱量が前記補正可否基準値よりも小さいときは補正係数の更新補正動作を中止する手段が講じられていることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1つに記載の給湯装置。
- 給湯装置は給湯熱交換器と風呂の追い焚き循環通路に組み込まれる追い焚き熱交換器が一体となって共通のバーナによって加熱される形式の追い焚き機能と湯張り機能と給湯機能を備えた一缶二水路式の給湯装置から成り、給湯モードの定常運転においては補正係数の更新補正と更新補正された補正係数を用いてのフィードフォワード熱量補正を行ってフィードフォワード制御手段とフィードバック制御手段の併用によって給湯燃焼運転を行い、湯張りモードの運転時は前記給湯モードの定常運転時に更新補正された補正係数を用いフィードフォワード熱量補正部で補正されたフィードフォワード熱量のみに基づいてバーナの燃焼熱量を制御する構成とした請求項2乃至請求項5のいずれか1つに記載の給湯装置。
- バーナ燃焼によって加熱される給湯熱交換器と、この給湯熱交換器に入る給水の温度を検出する給水温度センサと、給湯熱交換器の出側の温度を検出する出湯温度センサと、給湯の設定温度を設定する温度設定器と、前記給湯熱交換器を通る通水流量を検出する流量センサとを備え、給湯モードの定常運転においては、給水温度を設定温度に高めるフィードフォワード熱量を設定するフィードフォワード制御手段と、設定温度に対する出湯温度の偏差を相殺補正するフィードバック熱量を設定するフィードバック制御手段との併用により、フィードフォワード熱量にフィードバック熱量を加算した熱量を発生すべくバーナの燃焼熱量を制御する燃焼制御部を有する給湯装置において、前記フィードバック熱量の変動許容範囲とフィードフォワード熱量の補正熱量とその補正熱量の補正値とが与えられているデータ格納部と、前記フィードバック熱量が変動許容範囲をプラス側に越えたときには補正熱量を補正値だけ増加する方向に更新補正し、フィードバック熱量が変動許容範囲をマイナス側に越えたときには補正熱量を補正値だけ減少する方向に更新補正する補正熱量更新補正部と、前記フィードフォワード制御手段により設定されたフィードフォワード熱量に前記更新補正された補正熱量を加算してフィードフォワード熱量を補正するフィードフォワード熱量補正部とを有し、給湯モードの定常運転において燃焼制御部は、前記フィードフォワード熱量補正部によって補正されたフィードフォワード熱量と前記フィードバック熱量を加算した熱量を発生すべくバーナの燃焼熱量を制御する構成とした給湯装置。
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