JP5918908B2 - 有機重合体又はオルガノポリシロキサン用硬化触媒、湿気硬化型組成物、硬化物及びその製造方法 - Google Patents
有機重合体又はオルガノポリシロキサン用硬化触媒、湿気硬化型組成物、硬化物及びその製造方法 Download PDFInfo
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Description
シリコーン系ゴムの1液型の湿気硬化型ゴム組成物として、オルガノポリシロキサン組成物が広範囲に使用されており、室温で硬化してゴム弾性体を生成する。オルガノシロキサンが架橋重合した−Si−O−結合を主鎖とするシロキサンの高分子化合物は、撥水性、耐熱性、耐候性、耐寒性、電気絶縁性等の性質に優れていることから建築、土木工業、電気、電子工業、自動車工業等の分野で広く使用されている。
変性シリコーン系ゴムの1液型の湿気硬化型ゴム組成物としては、ポリエーテルを主鎖とする架橋可能な反応性ケイ素官能基を有する重合体を含む組成物がある。この重合体の硬化型組成物は、ポリウレタン系ゴムのものに比べて貯蔵安定性、耐候性、耐発泡性および変色性が良好であり、ポリサルファイド系のものに比べて硬化性に優れ、周囲への汚染性が少なく毒性がない。
この反応性ケイ素含有基を有するシリコーン系ゴムおよび変性シリコーン系ゴムの硬化組成物の硬化触媒として、従来から錫カルボン酸塩化合物、アルキル錫塩化合物、鉛カルボン酸塩化合物等が知られている。
しかし、鉛化合物は環境への負荷が大きく、錫化合物は内分泌撹乱物質として生体への影響が懸念されていることから、使用に際しては十分な注意が必要となる。
特許文献3および特許文献4では、ジイソプロポキシチタンビス(アルキルアセトアセトネート)等のチタン酸エステル化合物を触媒として使用することが提案されているが、組成物中の添加剤や充填剤中に含まれる水分で分解されやすく、また、施工時の湿度により、硬化速度にばらつきが生じるため、安定した硬化物が得られない等の問題点がある。
特許文献5では、アセチルアセトンアルミニウム等のアルミニウム化合物を触媒として使用することが提案されているが、施工時に実用的な硬化速度が得られないという問題点がある。
特許文献6〜9では、ジルコニウム化合物やハフニウム化合物を触媒として使用することも提案されているが、ジルコニウム、ハフニウム共にレアメタルであるため製造コストが掛かってしまうという問題点がある。
そこで、安全性が高く(毒性、環境汚染性が低く)、実用的な硬化速度を持ち、安定に働き、製造コストにもメリットがある有機重合体用硬化触媒の開発が望まれていた。
このような湿気硬化型組成物は、シーリング剤、コーティング剤、弾性接着剤として有用である。
第一に、硬化後の伸びや柔軟性を向上させる効果のある添加剤を使用する方法である。これら添加剤としては、ジメトキシメチルビニルシラン、ジエトキシメチルビニルシラン、ジエトキシドデシルメチルシラン、ジエトキシメチルオクタデシルシラン、ジメトキシドデシルメチルシラン、ジメトキシメチルオクタデシルシラン、プロピルメチルジメトキシシラン、シクロヘキシルメチルジメトキシシラン、フェニルメチルジメトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジシクロペンチルジメトキシシラン等が挙げられる。
第二に、反応性ケイ素含有基がジアルコキシシリル基である重合体[A]と、トリアルコキシシリル基である重合体[A]を併用することで、硬化物物性と硬化性のバランスを取る方法である。
本発明に用いる有機重合体[A1]の主鎖としては炭素原子を有するもの、例えば、アルキレンオキシド重合体、ポリエステル重合体、エーテル・エステルブロック共重合体、エチレン性不飽和化合物の重合体、ジエン系化合物の重合体などが挙げられる。
〔CH2CH2O〕n
〔CH(CH3)CH2O〕n
〔CH(C2H5)CH2O〕n
〔CH2CH2CH2CH2O〕n
などの繰り返し単位の1種または2種以上を有するものが例示される。ここで、nは同一又は異なって2以上の整数である。これらアルキレンオキシド重合体は単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。また、上記の繰り返し単位を2種以上含む共重合体も使用できる。
本発明に用いるオルガノポリシロキサン[A2]は、主鎖がSi−Oで表されるシロキサン結合で構成されたものであり、さらにシロキサン結合を構成するケイ素原子に有機基が結合している。このような有機基としては、具体的にはメチル、エチル、プロピル、ブチル等のアルキル基;シクロヘキシル等のシクロアルキル基;ビニル、アリル、イソプロペニル、クロチル等のアルケニル基;フェニル、トルイル、キシリル等のアリール基;ベンジル、フェニルエチル等のアラルキル基;及びこれら有機基の水素原子の全部もしくは一部がハロゲン原子で置換された基、例えばクロロメチル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基などが挙げられる。
(−Si(R)2−O−)m
(式中、Rは同一又は異なって有機基、mは2以上の整数を示す。)
で表される繰り返し単位を有するものが例示される。具体例としては、
(−Si(CH3)2−O−)m
(−Si(C2H5)2−O−)m
(−Si(Ph)2−O−)m
(−Si(−CH=CH2)2−O−)m
などの繰り返し単位の1種または2種以上を有するものが例示される。ここでmは同一又は異なって2以上の整数である。オルガノポリシロキサン[A2]は単独の主鎖から構成されていてもよく、あるいは2種以上の主鎖から構成されていてもよい。
なお、オルガノポリシロキサンは一般的に平均組成式としてRaSiO4-a/2で示される(例えば、特開2005-194399号や特願平6-290588号公報等)。上記の表記はこれに従った。
硬化触媒[B]は、少なくとも一つのTi−O−Al結合部を有するチタン−アルミ化合物TAを含有する。
次に、チタン-アルミ化合物TAの製造方法について説明する。
チタン-アルミ化合物TAは、チタンアルコキシドに含まれるチタン原子と、アルミニウムアルコキシドに含まれるアルミニウム原子との間にTi−O−Al結合を形成する反応によって得ることができる。
好ましくは、チタンアルコキシドは、下記一般式(V)で表され、アルミニウムアルコキシドは、下記一般式(VI)で表される。一般式(V)〜(VI)中でのR1,R2は、既に説明したように、各々独立して、炭素原子数1〜10の直鎖、分岐もしくは環状のアルキル基、アリール基またはアラルキル基である。
Ti(OR1)4 (V)
Al(OR2)3 (VI)
(R1O)n−Ti−(OCOR3)4−n (IX)
式中、R3は、R1と同様に、各々独立して、炭素原子数1〜10の直鎖、分岐もしくは環状のアルキル基、アリール基、またはアラルキル基である。nは、0〜3の整数であり、化合物の取扱いの観点からnは、2〜3が好ましい。
特に、式(IX)中、R1が、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチルまたはtert−ブチルのいずれかであり(各々のR1は他のR1と同一であっても異なっていても良い)、R3が、メチルであるチタンカルボキシレート(n=0〜3)1モルに対して、
式(VI)中、R2が、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、アミル、イソアミル、tert―アミル、ヘキシル、シクロヘキシル、ヘプチル、オクチル、2−エチルヘキシル、フェニルまたはベンジルのいずれかである(各々のR2は他のR2と同一であっても異なっていても良い)アルミニウムアルコキシドを0.3〜1モル反応させて得られる化合物が好ましい。
通常、上記反応1では、不活性ガス雰囲気下で、式(IX)で表されるチタンカルボキシレートと式(VI)で表されるアルミニウムアルコキシドを加えて、生成するエステル(R3COOR2)を減圧留去することにより、少なくとも一つのTi−O−Al結合部を有する反応生成物を得る事が出来る。反応温度は一般に80〜150℃程度であり、反応時間は2〜6時間程度である。
通常、上記反応2では、不活性ガス雰囲気下で、式(V)で表されるチタンアルコキシド、式(VI)で表されるアルミニウムアルコキシドと、水1〜2モルとを加えて、生成するアルコールを減圧留去することにより、少なくとも一つのTi−O−Al結合部を有する反応生成物を得ることができる。反応温度は一般に80〜150℃程度であり、反応時間は2〜6時間程度である。
次に、Ti−O−Al結合部を有し、かつ、Ti−O-Ti結合部を有するチタン-アルミ化合物TAの製造方法について説明する。一般式(I)又は(II)において、Xの少なくとも1つが−O−Ti−X3又は一般式(III)である場合に、Ti−O−Al結合部及びTi−O-Ti結合部を有するチタン−アルミ化合物TAとなる。このようなチタン-アルミ化合物TAは、安定性の観点から好ましく、その具体例は、上記化学式(VIII-1)〜(VIII-29)の化合物である。
上記チタンカルボキシレートは、例えば、一般式(X)で表される。一般式(X)中のカルボキシレート基の数は、例えば1〜10である。
式(VI)中、R2が、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、アミル、イソアミル、tert―アミル、ヘキシル、シクロヘキシル、ヘプチル、オクチル、2−エチルヘキシル、フェニルまたはベンジルのいずれかである(各々のR2は他のR2と同一であっても異なっていても良い)アルミニウムアルコキシド1〜16モルを反応させて得られる化合物が好ましい。
通常、反応は、不活性ガス雰囲気下で、式(X)で表されるチタンカルボキシレートと式(VI)で表されるアルミニウムアルコキシドを加えて、生成するエステル(R3COOR2)を減圧留去することにより、少なくとも一つのTi−O-Ti結合部を有し、かつ、Ti−O−Al結合部を有する反応生成物を得ることができる。反応温度は一般に80〜150℃程度であり、反応時間は2〜6時間程度である。
通常、反応は、不活性ガス雰囲気下で、式(XII)で表されるチタンアルコキシドと、式(VI)で表されるアルミニウムアルコキシドと、水1〜2モルとを加えて、生成するエステルアルコールを減圧留去することにより、少なくとも一つのTi−O-Ti結合部を有し、かつ、Ti−O−Al結合部を有する反応生成物を得ることができる。反応温度は一般に80〜150℃程度であり、反応時間は2〜6時間程度である。
本発明の有機重合体[A1]又はオルガノポリシロキサン[A2]の硬化に用いる触媒[B]は、上記のチタン−アルミ化合物TA以外の成分を含むことができ、例えば、下記の他の硬化触媒等の添加剤等を含むことができる。
本発明の湿気硬化型組成物は、上記の硬化触媒[B]と、有機重合体[A1]又はオルガノポリシロキサン[A2]とを含み、必要に応じ後述する他の添加剤を含めても良い。本発明の湿気硬化型組成物の調製は、乾燥条件下で両者を混合すればよく、その混合形態は特に限定はない。通常、温度15〜30℃程度、60%RH以下の雰囲気下で混合すればよい。
窒素導入管を取り付けた200mlナスフラスコに、チタン(IV)イソプロポキシド28.42g(0.1mol)を量り込み、酢酸6.00g(0.1mol)を滴下ロートで滴化する。マグネチックスターラーにて充分に混合しながら90〜100℃で反応副生生物のイソプロピルアルコールを留去した。その後、アルミニウムイソプロポキシド6.74g(0.033mol)を加え、140〜150℃で反応させ反応副生生物のイソプロピルアルコールを留去した。さらに100℃減圧下で濃縮して淡黄色透明の液体のチタン-アルミ化合物Aを得た。
この化合物をFT-IRにて分析し、1600〜1650cm-1に-CO-O-Ti-中のカルボニル基の吸収の消失、730〜740 cm-1にTi-O-Alの吸収を確認した。
酢酸とアルミニウムイソプロポキシドの使用量を表1に示すように変更した以外は、製造例1Aと同様の方法によりチタン-アルミ化合物B〜Jを得た。表1中の数値の単位は、molである。また、チタン-アルミ化合物B−Jの性状及びFT-IR分析の結果を表1に合わせて示す。Ti-O-Al結合部の行の「○」という表示は、730〜740 cm-1にTi-O-Alの吸収が確認されたことを意味し、Ti-O-Ti結合部の行の「○」という表示は、775〜785cm-1にTi-O-Tiの吸収が確認されたことを意味する。また、チタン-アルミ化合物B−Jの全てにおいて、-CO-O-Ti-中のカルボニル基の吸収の消失が確認された。
窒素導入管を取り付けた100mlナスフラスコに、チタン(IV)n-ブトキシド34.03g(0.1mol)を量り込み、イソプロピルアルコール20g(0.3mol)、水1.8g(0.1mol)、アルミニウムイソプロポキシド6.74g(0.033mol)を加えマグネチックスターラーにて充分に混合しながら140〜150℃で反応させ反応副生生物のイソプロピルアルコールを留去した。さらに100℃減圧下で濃縮して淡黄色透明の液体のチタン-アルミ化合物Kを得た。
この化合物をFT-IRにて分析し、730〜740 cm-1にTi-O-Alの吸収を確認した。
製造例1Aの方法で合成した淡黄色透明の液体のチタン-アルミ化合物Aにベンジルアルコール32.44g(0.3mol)添加し100〜120℃で反応させ反応副生生物のイソプロピルアルコールを留去した。さらに100℃減圧下で濃縮して淡黄色透明の液体のチタン-アルミ化合物Lを得た。この化合物をFT-IRにて分析し、730〜740 cm-1にTi-O-Alの吸収を確認した。
製造例1Aの方法で合成した淡黄色透明の液体のチタン-アルミ化合物Aに2-エチルヘキサノール39.06g(0.3mol)添加し100〜120℃で反応させ反応副生生物のイソプロピルアルコールを留去した。さらに100℃減圧下で濃縮して淡黄色透明の液体のチタン-アルミ化合物Mを得た。
この化合物をFT-IRにて分析し、730〜740 cm-1にTi-O-Alの吸収を確認した。
窒素導入管を取り付けた100mlナスフラスコに、チタン(IV)イソプロポキシド28.42g(0.1mol)を量り込み、酢酸6.00g(0.1mol)と水0.90g(0.05mol)を混合させた溶液を滴下ロートで滴化する。マグネチックスターラーにて充分に混合しながら90〜100℃で反応副生生物のイソプロピルアルコールを留去した。その後、アルミニウムイソプロポキシド10.21g(0.05mol)を加え、140〜150℃で反応させ反応副生生物のイソプロピルアルコールを留去した。さらに100℃減圧下で濃縮して淡黄色透明の液体のチタン-アルミ化合物aを得た。
この化合物をFT-IRにて分析し、775〜785cm-1にTi-O-Tiの吸収、1600〜1650cm-1に-CO-O-Ti-中のカルボニル基の吸収の消失、730〜740 cm-1にTi-O-Alの吸収を確認した。
酢酸とアルミニウムイソプロポキシドの使用量を表2に示すように変更した以外は、製造例1Bと同様の方法によりチタン-アルミ化合物b〜oを得た。表2中の数値の単位は、molである。製造例5B、13B、14Bでは、200mlナスフラスコを使用した。
チタン-アルミ化合物b−oの性状及びFT-IR分析の結果を表2に合わせて示す。Ti-O-Al結合部の列及びTi-O-Ti結合部の列中の「○」の意味は、表1と同じである。また、チタン-アルミ化合物b−oの全てにおいて、-CO-O-Ti-中のカルボニル基の吸収の消失が確認された。
窒素導入管を取り付けた100mlナスフラスコに、チタン(IV)n-ブトキシド34.03g(0.1mol)を量り込み、イソプロピルアルコール20g(0.3mol)、水0.90g(0.05mol)を混合させた溶液を滴下ロートで滴化する。マグネチックスターラーにて80℃で混合した。その後、アルミニウムイソプロポキシド10.21g(0.05mol)を加え、イソプロピルアルコール20g、水1.80g(0.1mol)を混合させた溶液を滴下ロートで滴化する。140〜150℃で反応させ反応副生生物のイソプロピルアルコール、n-ブチルアルコールを留去した。さらに100℃減圧下で濃縮して淡黄色透明の液体のチタン-アルミ化合物pを得た。
この化合物をFT-IRにて分析し、775〜785cm-1にTi-O-Tiの吸収、730〜740 cm-1にTi-O-Alの吸収を確認した。
製造例1Bの方法で合成した淡黄色透明の液体のチタン-アルミ化合物aにベンジルアルコール48.66g(0.45mol)添加し100〜120℃で反応させ反応副生生物のイソプロピルアルコールを留去した。さらに100℃減圧下で濃縮して淡黄色透明の液体のチタン-アルミ化合物qを得た。
この化合物をFT-IRにて分析し、775〜785cm-1にTi-O-Tiの吸収、1600〜1650cm-1に-CO-O-Ti-中のカルボニル基の吸収の消失、730〜740 cm-1にTi-O-Alの吸収を確認した。
製造例1Bの方法で合成した淡黄色透明の液体のチタン-アルミ化合物aに2-エチルヘキサノール58.60g(0.45mol)添加し100〜120℃で反応させ反応副生生物のイソプロピルアルコールを留去した。さらに100℃減圧下で濃縮して淡黄色透明の液体のチタン-アルミ化合物rを得た。
この化合物をFT-IRにて分析し、775〜785cm-1にTi-O-Tiの吸収、1600〜1650cm-1に-CO-O-Ti-中のカルボニル基の吸収の消失、730〜740 cm-1にTi-O-Alの吸収を確認した。
シリル基含有有機重合体(株式会社カネカ製MSポリマーS303)100重量部に対して、各種添加剤を、表3〜5に示される配合割合で配合し、混練して湿気硬化型組成物を調製した。また、触媒を可塑剤に希釈し50℃のインキュベーターに保存し、一定時間経過ごとにサンプリング、湿気硬化型組成物を調製した。なお、材料の配合、混練、硬化までの操作は25±1℃、50〜60%RHの雰囲気下で行った。
得られた湿気硬化型組成物について、皮張り時間(半ゲル化し流動性のなくなるまでの時間)およびタックフリータイム(表面タックのなくなるまでの時間)を測定した。
炭酸カルシウム:充填剤
二酸化チタン:チタン工業(株)製
水添ヒマシ油:伊藤製油(株)製
ノクラックNS−6:老化防止剤(大内新興化学工業(株)製)
スモイルP−350:流動パラフィン(村松石油(株)製)
A−171:ビニルアルコキシシラン化合物(日本ユニカー(株)製)
A−1100:アミノ基置換アルコキシシラン化合物(日本ユニカー(株)製)
アセチルアセトンアルミニウム:東京化成(株)製、一級試薬
ネオスタンU−200:ジブチル錫ジアセテート(日東化成(株)製)
ネオスタンU−100:ジブチル錫ジラウレート(日東化成(株)製)
サニーキャットT−100:ジイソプロポキシチタンビス(エチルアセトアセトネート)(日東化成(株)製)
チタン(IV)イソプロポキシド:キシダ化学(株)試薬
アルミニウムイソプロポキシド:キシダ化学(株)試薬
混合物a:チタン(IV)イソプロポキシドとアルミニウムイソプロポキシドの1:1(mol比)混合物
混合物b:チタン(IV)イソプロポキシドとアルミニウムイソプロポキシドの2:1(mol比)混合物
混合物c:チタン(IV)イソプロポキシドとアルミニウムイソプロポキシドの3:1(mol比)混合物
加水分解性ケイ素含有基を有するオルガノポリシロキサン(GE東芝シリコーン(株)製トスシール371)100重量部に対して、各種添加剤を、表6〜8に示される配合割合で配合し、混練して湿気硬化型組成物を調製した。また、触媒を可塑剤に希釈し50℃のインキュベーターに保存し、一定時間経過ごとにサンプリング、湿気硬化型組成物を調製した。なお、材料の配合、混練、硬化までの操作は25±1℃、50〜60%RHの雰囲気下で行った。
加水分解性シリル基を有する有機重合体(ES−GX3440ST:旭硝子(株)製、トリメトキシシリル基を有し且つ主鎖がポリオキシアルキレンである有機重合体)及び各種添加剤を、表9〜11に示される配合割合で配合し、混練して湿気硬化型組成物を調製した。また、触媒を可塑剤に希釈し50℃のインキュベーターに保存し、一定時間経過ごとにサンプリング、湿気硬化型組成物を調製した。なお、材料の配合、混練、硬化までの操作は25±1℃、50〜60%RHの雰囲気下で行った。
Claims (13)
- 反応性ケイ素含有基を有する有機重合体[A1]又はオルガノポリシロキサン[A2]の硬化に用いる触媒[B]であって、
前記触媒[B]は、少なくとも一つのTi−O−Al結合部を有するチタン−アルミ化合物TAを含有する、有機重合体又はオルガノポリシロキサン用硬化触媒[B]。 - 前記チタン−アルミ化合物TAは、チタン原子数が1〜10であり、アルミニウム原子数が1〜10である、請求項1に記載の触媒[B]。
- 前記チタン−アルミ化合物TAは、チタン原子とアルミニウム原子、チタン原子同士、又はアルミニウム原子同士が、酸素原子を介して結合されて構成されるチタン−アルミ構造単位を備える、請求項2に記載の触媒[B]。
- 前記チタン−アルミ構造単位は、Ti−O−Al結合のみ、又はTi−O−Al結合とTi−O−Ti結合のみによって構成される、請求項3に記載の触媒[B]。
- 前記チタン-アルミ化合物TAは、Ti−O−R1結合とAl−O−R2結合の少なくとも一方と、前記チタン−アルミ構造単位とで構成される、請求項3又は請求項4に記載の触媒[B](R1、R2は、各々独立して、炭素原子数1〜10の直鎖、分岐もしくは環状のアルキル基、アリール基またはアラルキル基である。)。
- 前記チタン-アルミ化合物TAは、下記一般式(I)又は(II)で表される、請求項5に記載の触媒[B]。
(Xは、各々独立して、−OR1、−O−Al−Y2、−O−Ti−X3の何れかであるか、又は2つのXが以下の一般式(III)又は(IV)で置換される。Yは、各々独立して、−OR2、−O−Al−Y2、−O−Ti−X3の何れかであるか、又は2つのYが以下の一般式(III)又は(IV)で置換される。)
- 請求項1に記載の触媒[B]の製造方法であって、
前記チタン−アルミ化合物TAが、チタンアルコキシドに含まれるチタン原子と、アルミニウムアルコキシドに含まれるアルミニウム原子との間にTi−O−Al結合を形成する反応によって得られる生成物である、方法。 - 前記生成物は、2つの前記チタン原子が酸素原子を介して結合させて形成されるTi−O−Ti結合をさらに備える、請求項7に記載の方法。
- 前記Ti−O−Ti結合は、前記Ti−O−Al結合の形成前に形成される、請求項8に記載の方法。
- 前記チタンアルコキシドは、下記一般式(V)で表され、前記アルミニウムアルコキシドは、下記一般式(VI)で表される、請求項7〜請求項9の何れか1つに記載の方法。
Ti(OR1)4 (V)
(式中、R1は、各々独立して、炭素原子数1〜10の直鎖、分岐もしくは環状のアルキル基、アリール基、またはアラルキル基である。)
Al(OR2)3 (VI)
(式中、R2は、各々同一であっても異なっていても良く、炭素原子数1〜10の直鎖、分岐もしくは環状のアルキル基、アリール基、またはアラルキル基。) - 前記請求項1〜6のいずれかに記載の触媒[B]と、前記有機重合体[A1]又はオルガノポリシロキサン[A2]とを含む湿気硬化型組成物。
- 請求項7〜10のいずれかに記載の方法によって製造された触媒[B]と、前記有機重合体[A1]又はオルガノポリシロキサン[A2]とを混合する工程を備える、湿気硬化型組成物の製造方法。
- 前記請求項11に記載の湿気硬化型組成物又は請求項12に記載の方法によって製造された湿気硬化型組成物を湿気と接触することを特徴とする硬化物の製造方法。
Applications Claiming Priority (3)
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