JP5918051B2 - 消耗電極アーク溶接のくびれ検出時電流制御方法 - Google Patents

消耗電極アーク溶接のくびれ検出時電流制御方法 Download PDF

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本発明は、短絡期間中に溶滴のくびれ現象を検出してアーク再発生直前に溶接電流を急減させてスパッタの発生を低減する消耗電極アーク溶接のくびれ検出時電流制御方法に関するものである。
消耗電極(溶接ワイヤ)と母材との間でアーク発生状態と短絡状態とを繰り返す消耗電極アーク溶接にあって、短絡状態からアークが再発生する前兆現象である溶滴のくびれ現象を消耗電極・母材間の電圧値又は抵抗値の変化によって検出し、このくびれ現象を検出すると短絡負荷に通電する溶接電流を減少させて低くびれ電流値に維持し、アークが再発生するとその時点又はそれから遅延期間経過した時点で溶接電流を前記低くびれ電流値から傾斜を持たせて高アーク電流値まで上昇させてアーク負荷に通電する消耗電極アーク溶接のくびれ検出時電流制御方法が広く使用されている。この方法は、鉄鋼材料の消耗電極アーク溶接に主に適用されている。消耗電極アーク溶接としては、炭酸ガスアーク溶接、マグ溶接、パルスマグ溶接、交流パルスマグ溶接等が使用される。溶滴の移行形態としては、短絡移行形態、短絡を伴うグロビュール移行形態、短絡を伴うスプレー移行形態等に適用される。
アーク期間中に形成された溶接ワイヤ先端の溶滴が母材と接触して短絡状態になると、溶滴に大電流値の短絡電流が通電する。この短絡電流によるピンチ力によって溶滴上部にくびれが発生する。そしてこのくびれが急速に進行して、溶滴は溶接ワイヤから溶融池へと離脱しアークが再発生する。このくびれ現象が発生すると、数百μs程度の極短時間後に短絡が開放されてアークが再発生する。すなわち、このくびれ現象はアーク再発生の前兆現象となる。くびれが発生すると、短絡電流の通電路がくびれ部分で狭くなるために、くびれ部分の抵抗値が増大する。この抵抗値の増大は、くびれが進行してくびれ部分がより狭くなるほど大きくなる。したがって、短絡期間中において溶接ワイヤと母材との間の抵抗値の変化を検出することでくびれ現象の発生を検出することができる。この抵抗値の変化は、溶接電圧を溶接電流で除算して算出することができる。また、くびれが発生している期間中の短絡電流が略一定値と見なせる場合には、抵抗値の変化に代えて溶接電圧の変化によってもくびれ現象の発生を検出することができる。具体的なくびれ検出方法としては、短絡期間中の抵抗値又は溶接電圧値の変化率(微分値)を算出し、この変化率が予め定めたくびれ検出基準値に達したことを判別することによってくびれ検出を行う。また、第2の方法としては、短絡期間中のくびれ発生前の安定した短絡電圧値からの電圧上昇値を検出し、この電圧上昇値が予め定めたくびれ検出基準値に達したことを判別することによってくびれ検出を行う。
特許文献1の発明によれば、アーク再発生後に低くびれ電流値から高アーク電流値まで上昇させる溶接電流に予め定めた傾斜を持たせることによって、アーク力の変化をソフトにしている。このようにすると、アーク力による溶融池の振動が小さくなるので、溶融池の振動に起因するスパッタの発生を低減することができる。さらに、溶融池の振動が小さくなるので、アーク再発生直後の再短絡の発生を抑制することができる。
特許第4875311号公報
上述したように、従来技術では、アーク再発生後に低くびれ電流値から高アーク電流値まで上昇させる溶接電流に予め定めた傾斜を持たせることによって、アーク力の変化をソフトにしているので、アーク力による溶融池の振動が小さくなり、溶融池の振動に起因するスパッタの発生を低減することができる。スパッタの発生をさらに一段と低減するために、アーク発生部を高速度カメラで観測すると、以下のようなことが判明した。すなわち、低くびれ電流値から高アーク電流値への溶接電流の上昇中に溶融池の振動が大きくなる一部の期間があり、その期間にスパッタが発生している。この一部の期間は、低くびれ電流値から上昇傾斜に移行した期間及び上昇傾斜から高アーク電流値へと移行した期間である。
そこで、本発明では、アーク再発生後の低くびれ電流値から高アーク電流値への上昇傾斜中に発生するスパッタを低減することができる消耗電極アーク溶接のくびれ検出時電流制御方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決するために、請求項1の発明は、消耗電極と母材との間でアーク発生状態と短絡状態とを繰り返す消耗電極アーク溶接にあって、短絡状態からアークが再発生する前兆現象である溶滴のくびれ現象を消耗電極・母材間の電圧値又は抵抗値の変化によって検出し、このくびれ現象を検出すると短絡負荷に通電する溶接電流を減少させて低くびれ電流値に維持し、アークが再発生するとその時点又はそれから遅延期間経過した時点で溶接電流を前記低くびれ電流値から傾斜を持たせて高アーク電流値まで上昇させてアーク負荷に通電する消耗電極アーク溶接のくびれ検出時電流制御方法において、
前記傾斜は前半部分及び後半部分は中間部分と異なる値であり、前記前半部分及び前記後半部分の傾斜が前記中間部分の傾斜よりも小さな値である、
ことを特徴とする消耗電極アーク溶接のくびれ検出時電流制御方法である。
請求項2の発明は、前記前半部分の傾斜は0から前記中間部分の傾斜まで連続的に変化する値であり、前記後半部分の傾斜は前記中間部分の傾斜から0まで連続的に変化する値である、
ことを特徴とする請求項1記載の消耗電極アーク溶接のくびれ検出時電流制御方法である。
請求項3の発明は、前記前半部分、前記中間部分及び前記後半部分の期間長さが同一である、
ことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の消耗電極アーク溶接のくびれ検出時電流制御方法である。
請求項4の発明は、前記中間部分の傾斜は送給速度に応じて変化する、
ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の消耗電極アーク溶接のくびれ検出時電流制御方法である。
本発明によれば、低くびれ電流から小さな傾斜の前半部分を経て大きな傾斜の中間部分に円滑に移行させることができる。同様に、大きな傾斜の中間部分から小さな傾斜の後半部分を経て高アーク電流に円滑に移行させることができる。このために、溶接電流の傾斜が急変することがなくなり、アーク力が急変して溶融池を振動させることがなくなるので、スパッタの発生をさらに少なくすることができる。
本発明の実施の形態に係る消耗電極アーク溶接のくびれ検出時電流制御方法を実施するための溶接電源のブロック図である。 図1の溶接電源における各信号のタイミングチャートである。 図2において、時刻t2〜t5の定電流特性期間における経過時間tに対する電流設定信号Irの値の変化を示す図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係る消耗電極アーク溶接のくびれ検出時電流制御方法を実施するための溶接電源のブロック図である。以下、同図を参照して、各ブロックについて説明する。
電源主回路MCは、3相200V等の商用電源(図示は省略)を入力として、後述する誤差増幅信号Eaに従ってインバータ制御、チョッパー制御等の出力制御を行い、出力電圧Vo及び溶接電流Iwを出力する。トランジスタTR及び抵抗器Rの並列回路は通電路に挿入されて、後述するように、くびれ検出時にトランジスタTRがオフ状態になり抵抗器Rを通って通電することによって溶接電流Iwを急減させる。溶接ワイヤ1は送給モータ(図示は省略)によって定速送給されており母材2との間に溶接電圧Vwが印加されて、アーク3が発生する。
くびれ検出回路NDは、溶接電圧Vwを入力として、上述したくびれ検出方法によってくびれを検出するとLowレベルに変化し、アークが再発生するとHighレベルに戻るくびれ検出信号Ndを出力する。上述したように、溶接電圧Vwを溶接電流Iwで除算して溶滴の抵抗値を算出して、この抵抗値の変化によってくびれを検出しても良い。駆動回路DRは、このくびれ検出信号NdがLowレベルのときにのみトランジスタTRをオフ状態にする駆動信号Drを出力する。すなわち、くびれ検出期間Tn中は抵抗器Rが通電路に挿入されるために通電路抵抗値は短絡負荷(0.01〜0.03Ω程度)の10倍以上大きな値(0.5〜3Ω程度)になる。このために、溶接電源内の直流リアクトル及びケーブルのリアクトルに蓄積されたエネルギーが急放電されて、溶接電流Iwは急激に減少する。くびれ検出期間Tn以外の期間中はトランジスタTRはオン状態になるために、抵抗器Rは短絡されて通常の溶接電源と同一の構成となる。
遅延期間設定回路TDRは、予め定めた遅延期間設定信号Tdrを出力する。上昇期間設定回路TURは、予め定めた上昇期間設定信号Turを出力する。低くびれ電流設定回路IMRは、予め定めた低くびれ電流設定信号Imrを出力する。高アーク電流設定回路IHRは、予め定めた高アーク電流設定信号Ihrを出力する。傾斜軌跡記憶回路SMは、図3で後述する予め定めた傾斜軌跡記憶信号Smを出力する。送給速度設定回路FRは、溶接ワイヤ1の送給速度を設定する送給速度設定信号Frを出力する。くびれ検出時電流傾斜制御回路NSCは、上記の遅延期間設定信号Tdr、上記の上昇期間設定信号Tur、上記の低くびれ電流設定信号Imr、上記の高アーク電流設定信号Ihr、上記のくびれ検出信号Nd、上記の傾斜軌跡記憶信号Sm及び上記の送給速度設定信号Frを入力として、後述する図2及び図3の処理を行い、電源特性切換信号Sw及び電流設定信号Irを出力する。
電圧設定回路VRは、予め定めた電圧設定信号Vrを出力する。電流検出回路IDは、溶接電流Iwを検出して、電流検出信号Idを出力する。電圧検出回路VDは、出力電圧Voを検出して、電圧検出信号Vdを出力する。電圧誤差増幅回路EVは、上記の電圧設定信号Vrと上記の電圧検出信号Vdとの誤差を増幅して、電圧誤差増幅信号Evを出力する。電流誤差増幅回路EIは、上記の電流設定信号Irと上記の電流検出信号Idとの誤差を増幅して、電流誤差増幅信号Eiを出力する。電源特性切換回路SWは、上記の電源特性切換信号Swを入力として、図2で後述するくびれ検出期間Tn+遅延期間Td+上昇期間Tu中はb側に切り換わり上記の電流誤差増幅信号Eiを誤差増幅信号Eaとして出力し、それ以外の期間中はa側に切り換わり上記の電圧誤差増幅信号Evを誤差増幅信号Eaとして出力する。したがって、a側に切り換わっている期間は定電流特性期間となり、b側に切り換わっている期間は定電圧特性期間となる。
図2は、図1の溶接電源における各信号のタイミングチャートである。同図(A)は溶接電流Iwの時間変化を示し、同図(B)は溶接電圧Vwの時間変化を示し、同図(C)はくびれ検出信号Ndの時間変化を示し、同図(D)は電源特性切換信号Swの時間変化を示し、同図(E)は電流設定信号Irの時間変化を示す。以下、同図を参照して説明する。
同図において、時刻t2〜t5の定電流特性期間以外の期間は、定電圧特性期間となる。この定電圧特性期間中は、トランジスタTRはオン状態になるので、一般的な消耗電極アーク溶接の場合の電流・電圧波形と同一になる。
時刻t1において、溶接ワイヤ先端の溶滴と母材とが短絡すると、同図(B)に示すように、溶接電圧Vwは数Vの短絡電圧値に急減し、同図(A)に示すように、溶接電流Iwは次第に増加する。溶接電流Iwが増加するのに伴い、溶滴にピンチ力が作用して、溶滴上部にくびれを形成するようになる。
くびれが進行して時刻t2において、同図(B)に示すように、電圧上昇値ΔVがくびれ検出基準値Vtnに達すると、同図(C)に示すように、くびれ検出信号NdはHighレベルからLowレベルに変化する。これに応動して、同図(D)に示すように、電源特性切換信号SwはLowレベルに変化し電源特性は定電流特性に切り換わる。同時に、トランジスタTRはオフ状態になり通電路に抵抗器Rが挿入されるために、同図(A)に示すように、溶接電流Iwは急減して低くびれ電流値Imに維持される。
くびれがさらに進行して時刻t3においてアークが再発生すると、同図(B)に示すように、溶接電圧Vwが短絡/アーク判別値Vtaに達するので、同図(C)に示すように、くびれ検出信号NdがHighレベルに変化する。この時刻t3の時点から時刻t4までの予め定めた遅延期間Td中は、同図(E)に示すように、電流設定信号Irは低くびれ電流設定信号Imrによって定まる値を維持する。このために、同図(A)に示すように、溶接電流Iwは低くびれ電流値Imを維持する。時刻t3においてアークが再発生したときに、溶接電流値は低くびれ電流値Imであるために溶滴離脱時のアーク力が弱くなり、スパッタの発生が抑制される。さらに、時刻t3でアークが再発生した時点から時刻t4までの予め定めた遅延期間Tdを設け、この遅延期間Td中は同図(E)に示すように電流設定信号Ir=Imrに維持する。これによって溶滴が溶融池に移行した影響による溶融池の振動が収まるのを待つことになる。溶融池の振動が収まってから次の課程で溶接電流Iwを上昇させるので、電流変化によるアーク力の変化と溶融池の振動とが共振してスパッタを発生させることもない。この遅延期間Tdは溶接条件に応じて設けるか否かを決めることが多い。遅延期間Tdは、0〜1ms程度である。
時刻t4において遅延期間Tdが終了すると、同図(E)に示すように、電流設定信号Irは、低くびれ電流設定信号Imrの値から傾斜軌跡記憶信号Smによって定まる傾斜特性で上昇し、予め定めた上昇期間Tuが終了する時刻t5において高アーク電流設定信号Ihrの値に達する。この傾斜軌跡記憶信号Smは、図3で後述するように、前半部分及び後半部分は中間部分と異なる傾斜であり、前半部分及び後半部分の傾斜が中間部分の傾斜よりも小さな値である。これに応動して、同図(A)に示すように、溶接電流Iwは低くびれ電流値Imから傾斜特性Sによって上昇し、時刻t5に高アーク電流値Ihに達する。時刻t4〜t5の上昇期間Tuは、1ms程度であり、低くびれ電流値Imは数十A程度であり、高アーク電流値Ihは数百A程度である。
時刻t5において上昇期間Tuが終了すると、同図(D)に示すように、電源特性切換信号SwはHighレベルに変化するので、溶接電源は定電圧特性となる。同図(A)に示すように、溶接電流Iwは、時刻t5以降も高アーク電流値Ihと略等しい値を短時間維持した後に、アーク負荷に応じて変化して次第に減少する。同図(B)に示すように、溶接電圧Vwも次第に減少して電圧設定信号Vrの値に収束する。
図3は、上述した図2において、時刻t2〜t5の定電流特性期間における経過時間tに対する電流設定信号Irの値の変化を示す図である。同図において、時刻t2〜t3のくびれ検出期間Tn及び時刻t3〜t4の遅延期間Td中は、電流設定信号Ir=Imr(低くびれ電流設定信号)となる。続く時刻t4〜t5の上昇期間Tu中は、電流設定信号Irは、低くびれ電流設定信号Imrの値から傾斜軌跡記憶信号Smによって設定された傾斜特性L1〜L2の折れ線状又は曲線状に上昇して、時刻t5に高アーク電流設定信号Ihrの値に達する。
破線で示す傾斜特性L1は、前半部分、中間部分及び後半部分の3つの折れ線から形成されている。前半部分及び後半部分の傾斜は、中間部分の傾斜よりも小さな値となっている。同図では、前半部分、中間部分及び後半部分の各期間長さは同一値となっている。前半部分及び後半部分の期間長さは、中間部分の期間長さの−50〜0%程度の範囲である。
実践で示す傾斜特性L2も、前半部分、中間部分及び後半部分に分けて曲線状に変化する。前半部分の傾斜は、低くびれ電流設定信号Imrの傾斜0から中間部分の傾斜まで連続的に変化する値である。後半部分の傾斜は、中間部分の傾斜から高アーク電流設定信号Ihrの傾斜0まで連続的に変化する値である。
これらの傾斜特性は、上記の傾斜軌跡記憶回路SMに予め記憶しておく。そして、中間部分の傾斜は、送給速度設定信号Frの値すなわち溶接電流平均値に比例して大きくなるように変化させる。溶接電流平均値が大きくなると、傾斜を大きくして速やかに溶接電流Iwを上昇させることで、アーク熱が不足するのを防止している。中間部分の傾斜は、溶接法、溶接速度、溶接継手、母材材質等によっても切り換えることが望ましい。中間部分の傾斜は、50〜100A/100μs程度である。前半部分及び後半部分の傾斜は、中間部分の傾斜の50%程度である。その部分の傾斜が曲線状に変化するときは、連続して変化する傾斜の平均値がこれらの数値となる。
上述した実施の形態によれば、低くびれ電流値から傾斜を持たせて高アーク電流値まで上昇させ、この傾斜は前半部分及び後半部分は中間部分と異なる値であり、前半部分及び後半部分の傾斜が中間部分の傾斜よりも小さな値である。このようにすると、低くびれ電流から小さな傾斜の前半部分を経て大きな傾斜の中間部分に円滑に移行させることができる。同様に、大きな傾斜の中間部分から小さな傾斜の後半部分を経て高アーク電流に円滑に移行させることができる。このために、溶接電流の傾斜が急変することがなくなり、アーク力が急変して溶融池を振動させることがなくなるので、スパッタの発生をさらに少なくすることができる。
上述した実施の形態においては、上昇期間Tu中の傾斜特性を定電流特性の下で電流設定信号Irを制御することで生成する場合について説明した。これ以外の方法として、上昇期間Tu中を定電圧特性とし、公知技術である電子リアクトル制御によって傾斜特性を生成するようにしても良い。この場合には、傾斜特性の前半部分及び後半部分の傾斜を小さくするために電子リアクトル制御のゲインを大きくし、中間部分の傾斜を大きくするために電子リアクトル制御のゲインを小さくすれば良い。
1 溶接ワイヤ
2 母材
3 アーク
DR 駆動回路
Dr 駆動信号
Ea 誤差増幅信号
EI 電流誤差増幅回路
Ei 電流誤差増幅信号
EV 電圧誤差増幅回路
Ev 電圧誤差増幅信号
FR 送給速度設定回路
Fr 送給速度設定信号
ID 電流検出回路
Id 電流検出信号
Ih 高アーク電流値
IHR 高アーク電流設定回路
Ihr 高アーク電流設定信号
Im 低くびれ電流値
IMR 低くびれ電流設定回路
Imr 低くびれ電流設定信号
Ir 電流設定信号
Iw 溶接電流
L1、L2 傾斜特性
MC 電源主回路
ND くびれ検出回路
Nd くびれ検出信号
NSC くびれ検出時電流傾斜制御回路
R 抵抗器
S 傾斜特性
SM 傾斜軌跡記憶回路
Sm 傾斜軌跡記憶信号
SW 電源特性切換回路
Sw 電源特性切換信号
t 経過時間
Td 遅延期間
TDR 遅延期間設定回路
Tdr 遅延期間設定信号
Tn くびれ検出期間
TR トランジスタ
Tu 上昇期間
TUR 上昇期間設定回路
Tur 上昇期間設定信号
VD 電圧検出回路
Vd 電圧検出信号
Vo 出力電圧
VR 電圧設定回路
Vr 電圧設定信号
Vta 短絡/アーク判別値
Vtn くびれ検出基準値
Vw 溶接電圧
ΔV 電圧上昇値

Claims (4)

  1. 消耗電極と母材との間でアーク発生状態と短絡状態とを繰り返す消耗電極アーク溶接にあって、短絡状態からアークが再発生する前兆現象である溶滴のくびれ現象を消耗電極・母材間の電圧値又は抵抗値の変化によって検出し、このくびれ現象を検出すると短絡負荷に通電する溶接電流を減少させて低くびれ電流値に維持し、アークが再発生するとその時点又はそれから遅延期間経過した時点で溶接電流を前記低くびれ電流値から傾斜を持たせて高アーク電流値まで上昇させてアーク負荷に通電する消耗電極アーク溶接のくびれ検出時電流制御方法において、
    前記傾斜は前半部分及び後半部分は中間部分と異なる値であり、前記前半部分及び前記後半部分の傾斜が前記中間部分の傾斜よりも小さな値である、
    ことを特徴とする消耗電極アーク溶接のくびれ検出時電流制御方法。
  2. 前記前半部分の傾斜は0から前記中間部分の傾斜まで連続的に変化する値であり、前記後半部分の傾斜は前記中間部分の傾斜から0まで連続的に変化する値である、
    ことを特徴とする請求項1記載の消耗電極アーク溶接のくびれ検出時電流制御方法。
  3. 前記前半部分、前記中間部分及び前記後半部分の期間長さが同一である、
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の消耗電極アーク溶接のくびれ検出時電流制御方法。
  4. 前記中間部分の傾斜は送給速度に応じて変化する、
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の消耗電極アーク溶接のくびれ検出時電流制御方法。
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