JP5917388B2 - 超音波検査装置、超音波検査装置の信号処理方法およびプログラム - Google Patents

超音波検査装置、超音波検査装置の信号処理方法およびプログラム Download PDF

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Description

本発明は、超音波ビームを送受信することにより生体内の臓器等の検査対象物の撮像を行って、検査対象物の検査や診断のために用いられる超音波画像を生成する超音波検査装置、ならびに、超音波検査装置の信号処理方法およびプログラムに関する。
従来から、医療分野において、超音波画像を利用した超音波検査装置が実用化されている。一般に、この種の超音波検査装置は、トランスデューサアレイを内蔵した超音波プローブと、この超音波プローブに接続された装置本体とを有しており、超音波プローブから被検体内に向けて超音波ビームを送信し、被検体内からの超音波エコーを超音波プローブで受信して、その受信信号を装置本体で電気的に処理することにより超音波画像が生成される。
超音波検査装置において、超音波画像を生成するとき、被検体の生体内の音速は一定であると仮定して、超音波プローブの各振動子が受信した受信信号(素子データ)に対して遅延時間を補正して合成する(整相加算)ことにより、音線信号を生成する。さらに、生成した音線信号から超音波画像を生成する。しかしながら、実際の生体内の音速値にはばらつきがあるため、このばらつきによって、超音波画像には空間的な歪みが生じていた。
これに対して、近年、被検体内の診断部位をより精度よく診断するために、撮像領域を複数の領域に分割し、分割した領域ごとに適切な音速値を測定して、この音速値を用いて超音波画像を生成することによって画像の歪みを補正することが行われている(特許文献1)。
また、超音波検査装置において、超音波画像の変化を検出し、画像の変化に応じて、処理を変更することが考えられている。
例えば、特許文献2には、ある位置の輝度データと1つ前のループにおける同じ位置の輝度データとを比較し、これら2つのデータの差分の値が所定の閾値を越えていた場合にはその位置で動きが存在したと判断し、動きがあると判定した領域に対しては、送信した音線の隙間を新たな音線により走査させることが記載されている。
特開2010−99452号公報 特開2005−427号公報
特許文献1に記載されるように最適な音速値の測定を行って、最適な音速値に基づいて超音波画像を生成することで超音波画像の精度は向上する。しかしながら、最適な音速値を算出するための演算負荷は大きいため、毎フレームあるいは短いフレーム間隔で最適な音速値の算出を行うと、演算負荷が増大し、超音波画像の表示のリアルタイム性が悪くなるという問題があった。そこで、最適な音速値を算出する間隔を長くすれば、演算負荷は低減し、超音波画像の表示のリアルタイム性の低下は防止することができる。
しかしながら、通常、超音波検査装置での撮像を行う場合には、操作者は超音波プローブを動かしつつ検査対象物内を粗く観察して、注目する臓器等の観察対象を探し出し、観察対象を見つけたら超音波プローブを静止して詳細な観察のための撮像を行う。そのため、音速値算出の間隔を長くすると、操作者が超音波プローブを動かして観察対象を探し出して超音波プローブを静止させても、すぐには音速値が更新されないので、超音波画像の生成のために用いる音速値と、実際の観察対象に適切な音速値とにズレが生じてしまい、高画質な画像を得ることができないという問題があった。
また、特許文献2では、動きがある領域では走査する音線数を増やして画質を向上させることは記載されているものの、最適な音速値を求めることに関しては何ら考慮されていなかった。
本発明の目的は、上記従来技術の問題点を解消し、超音波プローブを動かして観察位置を変えた場合であっても、演算負荷の増大を防止しつつ、適切なタイミングで最適音速値を算出することができ、高画質な画像を得ることができる超音波検査装置、超音波検査装置の信号処理方法およびプログラムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、超音波ビームを用いて検査対象物を検査する超音波検査装置であって、超音波ビームを送信し、かつ、検査対象物によって反射された超音波エコーを受信して、受信した超音波エコーに応じた素子信号を出力する、複数の素子が配列された振動子アレイと、振動子アレイに、複数の素子を用いて超音波ビームを送信させる送信部と、振動子アレイの複数の素子が超音波エコーを受信して出力する素子信号に、所定の処理を施して素子データとして出力する受信部と、受信部が出力した素子データを記憶する受信信号記憶部と、所定の音速値に基づいて素子データを整相加算して音線信号を生成し、この音線信号から超音波画像データを生成する画像生成部と、画像生成部で生成された超音波画像データを保存する画像メモリと、異なるタイミングで生成された複数の超音波画像データ間の画像変動量を算出する画像解析部と、受信信号記憶部に記憶された素子データを用いて複数の所定の設定音速に基づいてそれぞれ画像生成部で生成された複数の超音波画像データから最適な音速値を判定し、最適音速値を更新する音速判定部と、画像解析部が算出した画像変動量が所定の閾値よりも小さいか否かを判定し、画像変動量が所定の閾値よりも小さい場合に、音速判定部による最適音速値の判定および更新を行うと判断する更新要否判断部とを有することを特徴とする超音波検査装置を提供する。
ここで、更新要否判断部は、画像変動量が所定の閾値以上から、所定の閾値より小さい値に変化したときに、最適音速値の更新が必要と判断することが好ましい。
また、更新要否判断部が、最適音速値の更新が必要と判断した場合に、送信部は、振動子アレイに音速更新用の超音波ビームの送信を行わせ、音速判定部は、音速更新用の超音波ビームの送信によって得られた素子データを用いて最適な音速値を判定し、最適音速値を更新することが好ましい。
また、画像解析部は、最新の超音波画像データと、この最新の超音波画像データよりも所定のフレーム前に取得された超音波画像データとの間の画像変動量を算出することが好ましい。
また、更新要否判断部は、画像変動量が所定の第2の閾値よりも大きい値となり、その後、第2閾値よりも小さい第1の閾値よりも小さい値となった場合に、最適音速値の更新が必要と判断することが好ましい。
また、上記目的を達成するために、本発明は、超音波ビームを送信し、かつ、検査対象物内で反射された超音波エコーを受信して、受信した超音波エコーに応じた素子信号を出力する、複数の素子が配列された振動子アレイによって、超音波ビームを発生して、検査対象物を検査し、超音波画像データを生成する超音波検査装置の信号処理方法であって、振動子アレイに、複数の素子を用いて超音波ビームを送信させる送信ステップと、振動子アレイの複数の素子が超音波エコーを受信して出力する素子信号に、所定の処理を施して素子データとして出力する受信ステップと、受信ステップが出力した素子データを記憶する受信信号記憶ステップと、所定の音速値に基づいて素子データを整相加算して音線信号を生成し、この音線信号から超音波画像データを生成する画像生成ステップと、画像生成ステップで生成された超音波画像データを保存する画像記憶ステップと、異なるタイミングで生成された複数の超音波画像データ間の画像変動量を算出する画像解析ステップと、受信信号記憶ステップで記憶された素子データを用いて複数の所定の設定音速に基づいてそれぞれ画像生成ステップで生成された複数の超音波画像データから最適な音速値を判定し、最適音速値を更新する音速判定ステップと、画像解析ステップで算出した画像変動量が所定の閾値よりも小さいか否かを判定し、画像変動量が所定の閾値よりも小さい場合に、音速判定ステップによる最適音速値の判定および更新を行うと判断する更新要否判断ステップとを有することを特徴とする超音波検査装置の信号処理方法を提供する。
また、上記目的を達成するために、本発明は、超音波ビームを送信し、かつ、検査対象物内で反射された超音波エコーを受信して、受信した超音波エコーに応じた素子信号を出力する、複数の素子が配列された振動子アレイによって、超音波ビームを発生して、検査対象物を検査し、超音波画像データを生成する超音波検査装置の信号処理方法をコンピュータに実行させるプログラムであって、振動子アレイに、複数の素子を用いて超音波ビームを送信させる送信ステップと、振動子アレイの複数の素子が超音波エコーを受信して出力する素子信号に、所定の処理を施して素子データとして出力する受信ステップと、受信ステップが出力した素子データを記憶する受信信号記憶ステップと、所定の音速値に基づいて素子データを整相加算して音線信号を生成し、この音線信号から超音波画像データを生成する画像生成ステップと、画像生成ステップで生成された超音波画像データを保存する画像記憶ステップと、異なるタイミングで生成された複数の超音波画像データ間の画像変動量を算出する画像解析ステップと、受信信号記憶ステップで記憶された素子データを用いて複数の所定の設定音速に基づいてそれぞれ画像生成ステップで生成された複数の超音波画像データから最適な音速値を判定し、最適音速値を更新する音速判定ステップと、画像解析ステップで算出した画像変動量が所定の閾値よりも小さいか否かを判定し、画像変動量が所定の閾値よりも小さい場合に、音速判定ステップによる最適音速値の判定および更新を行うと判断する更新要否判断ステップとをコンピュータに実行させることを特徴とする超音波検査装置の信号処理プログラムを提供する。
本発明によれば、画像変動量を算出し、画像変動量が所定の閾値よりも小さい場合に最適な音速値の更新を行うので、超音波プローブを動かして観察位置を変えた場合であっても、演算負荷の増大を防止しつつ、適切なタイミングで最適音速値を算出することができ、高画質な画像を得ることができる。
本発明に係る超音波検査装置の構成を概念的に示すブロック図である。 (A)は、通常の超音波ビームの送信焦点の配置を概念的に示す図であり、(B)は、音速更新のための超音波ビームの送信焦点の配置を概念的に示す図である。 更新要否判断部における音速更新の判断を説明するためのグラフである。 更新要否判断部における音速更新の判断の他の一例を説明するためのグラフである。 (A)は、着目領域が設定された画像を概念的に示す図であり(B)は、超音波ビームの送信焦点の配置を概念的に示す図である。 (A)〜(D)は、超音波ビームの送信焦点の配置を概念的に示す図である。
以下、本発明係る超音波検査装置、ならびに、超音波検査装置の信号処理方法およびプログラムを添付の図面に示す好適実施形態に基づいて以下に詳細に説明する。
図1に、本発明の実施の形態1に係る超音波検査装置の構成を示す。超音波検査装置は、振動子アレイ42を備える超音波プローブ12を有し、この振動子アレイ42に送信回路14および受信回路16が接続されている。受信回路16には、画像生成部18の整相加算部44、検波処理部46、DSC(Digital Scan Converter)48および画像処理部50、ならびに、表示制御部32および表示部34が順次接続され、画像処理部50に画像メモリ52が接続されている。
また、受信回路16および整相加算部44に受信信号記憶部22が接続され、整相加算部44および画像メモリ52に音速判定部24が接続され、音速判定部24および整相加算部44に音速記憶部30が接続されている。さらに、画像メモリ52に画像解析部26が接続され、送信回路14、音速判定部24および画像解析部26に更新要否判断部28が接続されている。
さらに、送信回路14、受信回路16、画像生成部18、表示制御部32、受信信号記憶部22、音速判定部24、画像解析部26、更新要否判断部28および音速記憶部30に制御部36が接続され、制御部36に操作部38と格納部40がそれぞれ接続されている。
超音波プローブ12は、通常の超音波検査装置に用いられる振動子アレイ(アレイトランスデューサ)42を有する。
振動子アレイ42は、1次元又は2次元に配列された複数の超音波トランスデューサを有している。これらの超音波トランスデューサは、それぞれ送信回路14から供給される駆動信号に従って超音波を送信すると共に被検体からの超音波エコーを受信して受信信号を出力する。各超音波トランスデューサは、例えば、PZT(チタン酸ジルコン酸鉛)に代表される圧電セラミックや、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)に代表される高分子圧電素子、PMN−PT(マグネシウムニオブ酸・チタン酸鉛固溶体)に代表される圧電単結晶等からなる圧電体の両端に電極を形成した振動子によって構成される。
そのような振動子の電極に、パルス状又は連続波の電圧を印加すると、圧電体が伸縮し、それぞれの振動子からパルス状又は連続波の超音波が発生して、それらの超音波の合成により超音波ビームが形成される。また、それぞれの振動子は、伝搬する超音波を受信することにより伸縮して電気信号を発生し、それらの電気信号は、超音波の受信信号(アナログ素子信号)として出力される。
送信回路14は、例えば、複数のパルス発生器を含んでおり、制御部36からの制御信号に応じて選択された送信遅延パターンに基づいて、振動子アレイ42の複数の超音波トランスデューサから送信される超音波が、所定の送信焦点を形成する超音波ビームを形成するようにそれぞれの駆動信号の遅延量を調節して複数の超音波トランスデューサに供給する。
ここで、1つの超音波画像を取得するためには、所定の複数の送信焦点それぞれに超音波ビームを送信する必要がある。本実施形態においては、送信焦点の配置パターンとして、Bモード画像データを取得するための配置パターン(Bモード用パターン)と、音速更新用の配置パターン(音速更新用パターン)とを有する。
図2(A)は、Bモード用パターンの一例を概念的に表す図であり、図2(B)は、音速更新用パターンの一例を概念的に表す図である。
図2(A)に示す例では、Bモード用パターンは、所定の送信ライン上それぞれに3つの送信焦点が設定される。送信回路14は、Bモード画像データを取得するための送信を行う場合には、このBモード用パターンに従って、振動子アレイ42に超音波ビームの送信を行わせる。
また、図2(B)に示す例では、音速更新用パターンは、所定の送信ライン上それぞれに5つの送信焦点が設定される。このように、音速更新用パターンでは、Bモード用パターンよりも多くの送信焦点が設定される。送信回路14は、後述する更新要否判断部28から音速を更新する旨の信号を受けた場合には、この音速更新用パターンに従って、振動子アレイ42に超音波ビームの送信を行わせる。
なお、音速更新用パターンに従う超音波の送受信の場合にも、Bモード画像データを作成する。
なお、図示例においては、Bモード用パターンは、1送信ラインにつき3つの送信焦点が設定されたが、これに限定はされず、1つあるいは2つでも良く、4以上であっても良い。
また、音速更新用パターンは、1送信ラインにつき5つの送信焦点が設定されたが、これに限定はされず、Bモード用パターンよりも多ければよい。また、音速更新用パターンは、Bモード用パターンと同じ送信焦点数であってもよい。すなわち、1つの送信パターンを有する構成であってもよい。
音速更新用パターンの送信焦点の数を多くすることにより、より高精度に最適音速値を求めることができる。
受信回路16は、制御部36からの制御信号に応じて、振動子アレイ42から送信された超音波ビームと被検体との間の相互作用によって発生された超音波エコーを、振動子アレイ42が受信して出力した、受信信号、即ち超音波素子毎のアナログ素子信号を増幅してA/D変換してデジタル化された素子データを生成して出力する。
具体的には、受信回路16は、1回の超音波ビームの送信に対応して、複数の超音波素子が受信した複数のアナログ素子信号を増幅しA/D変換して、受信した超音波素子の情報および受信時間の情報を含む、デジタルの素子データとして出力する。
また、受信回路16は、送信回路14による1回の超音波ビームの送信ごとに、超音波エコーを受信して素子データを出力する。したがって、送信回路14が1フレームごとに複数回の超音波ビームの送信を行うことに対応して、各送信に対応した複数の素子データを出力する。
ここで、本発明において、1フレームとは、1つの超音波画像に対応するものであり、したがって、1フレーム中には複数回の超音波の送受信が行われる。
受信回路16は、出力した素子データを画像生成部18の整相加算部44および受信信号記憶部22に供給する。
受信信号記憶部22は、受信回路16から出力される素子データを順次格納する。また、受信信号記憶部22は、制御部36から入力されるフレームレートに関する情報(例えば、超音波の反射位置の深度、走査線の密度、視野幅を示すパラメータ)を上記の素子データに関連付けて格納する。
画像生成部18は、制御部36による制御下で、受信回路16または受信信号記憶部22から供給された素子データから音線信号を生成し、この音線信号から超音波画像を生成するものである。
画像生成部18は、整相加算部44、検波処理部46、DSC48、画像処理部50、および、画像メモリ52を有する。
整相加算部44は、後述する音速記憶部30から供給される最適音速値、あるいは、音速判定部24から入力される設定音速に従い、受信回路16で生成された素子データの各素子信号にそれぞれの遅延補正を施すことにより遅延補正データを生成し、これら遅延補正データを加算して受信フォーカス処理を行う。この受信フォーカス処理により、超音波エコーの焦点が絞り込まれた受信データ(音線信号)が生成される。
ここで、整相加算部44は、通常のBモード画像データ生成の際には、音速記憶部30から最適音速値を読み出して素子データに受信フォーカス処理を行う。
また、整相加算部44は、音速判定部24による最適音速値の判定を行う際には、音速更新用パターンに従って送受信された超音波によって得られた素子データを受信信号記憶部22から読み出して、音速判定部24から供給される設定音速に基づいて、読み出した素子データに受信フォーカス処理を行い、受信データを生成する。なお、音速判定部24からは複数の設定音速が供給されるので、整相加算部44は、音速判定部24から供給される設定音速それぞれについて、素子データに受信フォーカス処理を行い、受信データを生成する。
整相加算部44は、受信データを検波処理部46に供給する。
検波処理部46は、整相加算部44で生成された受信データに対し、超音波の反射位置の深度に応じて距離による減衰の補正を施した後、包絡線検波処理を施すことにより、被検体内の組織に関する断層画像情報であるBモード画像データを生成する。
DSC(digital scan converter)48は、検波処理部46で生成されたBモード画像データを通常のテレビジョン信号の走査方式に従う画像データに変換(ラスター変換)する。
画像処理部50は、DSC48から入力されるBモード画像データに階調処理等の各種の必要な画像処理を施して検査や表示に供するためのBモード画像データを作成した後、作成されたBモード画像データを表示のために表示制御部32に出力する、或いは画像メモリ52に格納する。
画像メモリ52は、画像処理部50で作成されたBモード画像データを一旦格納する。画像メモリ52に格納されたBモード画像データは、必要に応じて、表示部34で表示するために表示制御部32に読み出される。また、音速判定部24による音速値の判定に際し作成され、画像メモリ52に格納されたBモード画像データは、画像解析部26に読み出される。
なお、画像メモリ52は、撮像したBモード画像データをすべて保存することが好ましい。
表示制御部32は、画像処理部50によって画像処理が施されたBモード画像データに基づいて、表示部34に超音波画像を表示させる。
表示部34は、例えば、LCD等のディスプレイ装置を含んでおり、表示制御部32の制御の下で、超音波画像を表示する。
音速判定部24は、後述する更新要否判断部28からの信号に応じて、整相加算部44に複数の設定音速を与えてそれぞれ画像生成部18で生成され画像メモリ52に格納されたBモード画像データを解析して、画像の領域ごとにコントラストまたはシャープネスが最も高くなる音速値を最適な音速値と判定する。また、音速判定部24は、所定の設定音速を記憶している。
なお、本発明において、領域の最適音速値とは、この領域と超音波プローブ12(振動子アレイ42)との間が均一な物質で満たされていると仮定した場合の、超音波プローブ12から当該領域までの音速値を表すものである。すなわち、領域と超音波プローブ12との間の平均的な音速である。なお、これを環境音速ともいう。
具体的には、音速判定部24は、更新要否判断部28からの信号に応じて、整相加算部44に複数の所定の設定音速Vを、VstからVendまで、ΔV刻みで与える。次に、音速判定部24は、画像生成部18が受信信号記憶部22から素子データを読み出して各設定音速Vに基づいて生成して画像メモリ52に格納したBモード画像データを読み出す。ここで、読み出されるBモード画像データは、画像生成部18において音速更新用パターンに従う送受信で得られた素子データを用いて生成されたBモード画像データである。
音速判定部24は、予め設定されている領域ごとに、読み出したBモード画像データのコントラストまたはシャープネスを算出し、コントラストまたはシャープネスが最も高くなる設定音速Vをこの領域の最適な音速として判定する。音速判定部24は、最適音速と判定された領域ごとの最適音速の値を音速マップとして音速記憶部30に供給し、音速記憶部30に記憶されている最適音速値を更新する。
なお、設定音速Vの探索範囲としては、例えば、Vstは1400m/s、Vendは1700m/s、ΔVは10〜50m/s程度とすればよい。
また、音速判定部24は、画像を所定の複数の領域に分割し、領域ごとに最適音速の判定を行う構成としたが、これに限定はされず、複数の領域には分割せずに画像全体で最適音速値の判定を行ってもよい。
音速記憶部30は、音速判定部24が判定した最適音速値を記憶する部位である。
音速記憶部30は、制御部36からの指示に応じて整相加算部44に最適音速値を供給する。
画像解析部26は、2つのBモード画像データ(超音波画像データ)を比較して画像変動量を算出する部位である。
具体的には、画像解析部26は、最新のBモード画像データと、1フレーム前のBモード画像データとを画像メモリ52から読み出し、画素ごとに2つのBモード画像データの輝度値の差分(絶対値)を求め、全画素の差分の合計値を画像変動量として算出する。
ここで、画像解析部26は、2つのBモード画像データの差分を求める前に、各Bモード画像データにローパスフィルタをかけてもよい。差分を求める前にBモード画像データにローパスフィルタをかけることでノイズの影響を低減することができる。また、超音波プローブの小さな動き(変動)の影響を低減して、大きな動き(変動)を画像変動量として検出することができる。
なお、ローパスフィルタとしては、Bモード画像データの空間周波数の高周波成分を低減できるものであればよく、例えば、各画素について、注目する画素および周辺の画素の計9画素の輝度値の平均を注目する画素の輝度値とする平均化フィルタ等の種々の公知のフィルタを利用することができる。
なお、図示例の画像解析部26においては、2つのBモード画像データの全画素について差分を求める構成としたが、これに限定はされず、一部の画素について差分を求め画像変動量を求める構成としてもよい。例えば、着目領域が設定されている場合には、着目領域の画素について差分を求めて、この差分の合計値を画像変動量としてもよい。
また、図示例の画像解析部26においては、最新のBモード画像データと、1フレーム前のBモード画像データとを比較して画像変動量を算出する構成としたが、本発明はこれに限定はされない。
例えば、画像解析部は、最新のBモード画像データと、このBモード画像データよりも所定フレーム前に作成されたBモード画像データとを比較して画像変動量を算出する構成としてもよい。
また、図示例の画像解析部26においては、2つのBモード画像データを比較して画像変動量を算出する構成としたが、これに限定はされず、複数のBモード画像データを比較して画像変動量を算出する構成としてもよい。
例えば、最新のBモード画像データと、1〜3フレーム前のBモード画像データそれぞれとの差分の合計値を求め、各差分の合計値の平均値を画像変動量として算出する構成としてもよい。
画像解析部26は、算出した画像変動量を更新要否判断部28に供給する。
更新要否判断部28は、画像解析部26から供給された画像変動量が所定の閾値より小さいか否かを判定し、音速判定部24による最適音速値の更新を行うか否かを判断する部位である。
具体的には、更新要否判断部28は、画像解析部26から供給される画像変動量が所定の閾値以上から所定の閾値より小さい値に変化した場合に、音速判定部24による最適音速値の更新を行うと判断する。
図3を用いて、更新要否判断部28における音速更新の要否判断を詳細に説明する。
図3において、縦軸は画像変動量の大きさであり、横軸はフレーム数である。また、画像変動量と比較する所定の閾値を破線で示す。また、横軸の下側には、当該フレームにおける送信の種類を示す。Bモード画像データを取得するための送信(Bモード用パターンに従った送信)を行う場合をBで表し、音速更新用の送信(音速更新用パターンに従った送信)を行う場合をSで表す。
更新要否判断部28は、画像解析部26から供給される画像変動量が、所定の閾値以上の場合には、音速判定部24による最適音速値の更新は行ないと判断する(フレーム1〜5、11、12)。
一方、更新要否判断部28は、画像変動量が所定の閾値以上から所定の閾値よりも小さい値となった場合に(フレーム6、フレーム13)、次のフレームで音速判定部24による最適音速値の更新を行うと判断する。
また、更新要否判断部28は、画像変動量が所定の閾値より小さい状態が続く場合には、音速判定部24による最適音速値の更新は行わないと判断する(フレーム8〜10、フレーム15〜25)。なお、図3に示す例では、フレーム23で定期的なタイミングによる音速更新を行っている。
更新要否判断部28は、判断結果を音速判定部24および送信回路14に供給する。
前述のとおり、最適な音速値の測定を行い、最適な音速値に基づいて超音波画像を生成することで超音波画像の精度は向上する。しかしながら、最適な音速値を算出するための演算負荷は大きい。そのため、毎フレームあるいは短いフレーム間隔で最適な音速値の算出を行うと、演算負荷が増大し、超音波画像の表示のリアルタイム性が悪くなるという問題があった。
最適な音速値を算出する間隔を長くすれば、演算負荷は低減し、超音波画像の表示のリアルタイム性の低下は防止することができる。
しかしながら、通常、超音波検査装置での撮像を行う場合には、操作者は超音波プローブを動かしつつ検査対象物内を粗く観察して、注目する臓器等の観察対象を探し出し、観察対象を見つけたら超音波プローブを静止して詳細な観察のための撮像を行う。そのため、音速値算出の間隔を長くすると、操作者が超音波プローブを動かして観察対象を探し出して超音波プローブを静止させても、すぐには音速値が更新されないので、超音波画像の生成のために用いる音速値と、実際の観察対象に適切な音速値とにズレが生じてしまい、高画質な画像を得ることができないという問題があった。
これに対して、本発明は、異なるタイミングで生成された複数の超音波画像データ間の画像変動量を算出し、画像変動量が所定の閾値よりも小さいか否かを判定し、画像変動量が所定の閾値よりも小さい場合に最適音速値の更新を行う。画像変動量を算出することによって、超音波プローブが動いているか否かを検出することができる。この画像変動量が所定の閾値より小さいときは、超音波プローブがほぼ静止していると考えることができる。そのため、画像変動量が所定の閾値より小さくなった場合に、最適音速値の更新を行うことによって、操作者が超音波プローブを静止させて詳細な観察のための撮像を行うタイミングで最適音速値を更新することができ、超音波画像生成のために用いる音速値と、実際に観察している位置での最適な音速値とのズレが生じることを防止することができる。また、適切なタイミングで最適音速値を更新するので、無駄な更新を低減することができ、演算負荷の増大を防止することができる。
従って、超音波プローブを動かして観察位置を変えた場合であっても、演算負荷の増大を防止しつつ、最適音速値を適切なタイミングで更新することができる。従って、常に観察対象に適した最適音速値で超音波画像を生成することができ、高画質な画像を得ることができる。
なお、画像変動量を判定するための所定の閾値の値には特に限定はなく、Bモード画像データのサイズや観察対象、あるいは、超音波検査装置の処理能力、要求される画質等に応じて、適宜、決定すればよい。
また、図示例の更新要否判断部28においては、画像変動量が所定の閾値以上から所定の閾値より小さい値に変化した場合に、音速判定部24による最適音速値の更新を行うと判断する構成としたが、本発明は、これに限定はされず、画像変動量が所定の閾値より小さい値である場合に、常に音速判定部24による最適音速値の更新を行うと判断する構成であってもよい。
また、図示例の更新要否判断部28においては、画像変動量と1つの閾値とを比較する構成としたが、本発明はこれに限定はされず、画像変動量を2つの閾値と比較して、最適音速値を更新するか否かの判断を行う構成としてもよい。
図4に、更新要否判断部の他の一例における音速更新の要否判断を説明するためのグラフを示す。
図4において、縦軸は画像変動量の大きさであり、横軸はフレーム数である。また、画像変動量と比較する所定の第1の閾値および第2の閾値を破線で示す。また、横軸の下側には、当該フレームにおける送信の種類を示す。Bモード画像データを取得するための送信(Bモード用パターンに従った送信)を行う場合をBで表し、音速更新用の送信(音速更新用パターンに従った送信)を行う場合をSで表す。
更新要否判断部は、画像変動量が、所定の第2の閾値以上の値となった(フレーム1)後、所定の第1の閾値よりも小さい値となった場合に(フレーム6)、次のフレームで音速判定部24による最適音速値の更新を行うと判断する。
一方、最適音速値の更新の後、画像変動量が、第2の閾値以上にはならずに、第1の閾値以上の値から第1の閾値よりも小さい値に変化したタイミング(フレーム13)では、更新要否判定部は、最適音速値の更新は行わないと判断する。
このように、画像変動量が、所定の第2の閾値以上の値となった後、所定の第1の閾値よりも小さい値となった場合に最適音速値の更新を行うと判断することにより、超音波プローブが大きく動いてその後、静止したことを検知することができ、最適音速値の更新が必要なタイミングで適切に最適音速値の更新を行うことができる。
また、図示例の更新要否判断部28においては、画像変動量が所定の閾値よりも小さくなった場合に最適音速値の更新を行うと判断する構成としたが、これに加えて、画像変動量が所定の第2の閾値よりも大きくなった場合にも最適音速値の更新を行うと判断する構成としてもよい。
具体的には、更新要否判断部は、画像変動量が所定の第1の閾値よりも小さくなった場合に、最適音速値の更新を行うと判断すると共に、画像変動量が第1の閾値よりも大きい所定の第2の閾値よりも大きくなった場合にも、最適音速値の更新を行うと判断する構成としてもよい。
このように、所定の第2の閾値よりも大きくなった場合にも、最適音速値の更新を行うと判断する構成とすることにより、超音波プローブが動いている場合や、動きの速い臓器を観察対象とした場合にも、最適音速値の更新を行って高画質な画像を得ることができる。
制御部36は、操作者により操作部38から入力された指令に基づいて超音波検査装置各部の制御を行う。
ここで、制御部36は、操作者によって操作部38を介して種々の情報、特に、音速判定部24で最適な音速値を判定するために必要な情報、および、画像解析部26で画像変動量を算出するために必要な情報、更新要否判断部28で音速の更新要否を判断するために必要な情報の入力が行われた際に、操作部38から入力された上述の種々の情報を、必要に応じて、送信回路14、受信回路16、画像生成部18、受信信号記憶部22、音速判定部24、画像解析部26、更新要否判断部28等の各部に供給する。
操作部38は、操作者が入力操作を行うためのもので、キーボード、マウス、トラックボール、タッチパネル等から形成することができる。
格納部40は、操作部38から入力された各種の情報や、制御部36で制御される各部の処理や動作に必要な情報、ならびに、各部の処理や動作を実行させるための動作プログラム等を格納するもので、ハードディスク、フレキシブルディスク、MO、MT、RAM、CD−ROM、DVD−ROM、SDカード、CFカード、USBメモリ等の記録メディア、またはサーバ等を用いることができる。
なお、整相加算部44、検波処理部46、DSC48、画像処理部50、表示制御部32、音速判定部24、画像解析部26および更新要否判断部28は、CPUと、CPUに各種の処理を行わせるための動作プログラムから構成されるが、それらをデジタル回路で構成してもよい。
次に、実施の形態1の動作について説明する。
操作者が、超音波プローブ12を被検体の表面に当接し、測定を開始すると、送信回路14から供給される駆動信号に従って振動子アレイ42の複数の超音波トランスデューサから超音波が送信され、被検体からの超音波エコーを受信した各超音波トランスデューサからアナログ素子信号が受信回路16に出力され、受信回路16で素子データが生成されて、順次、受信信号記憶部22に格納される。
画像生成部18の整相加算部44は、受信回路16から出力される素子データ、あるいは、一旦、受信信号記憶部22に格納された素子データを読み出す。整相加算部44は、読み出した素子データに、音速記憶部30に記憶されている音速値に基づいて遅延補正を施して加算し、音線信号を生成する。画像生成部18の検波処理部46は、音線信号に減衰の補正および包絡線検波処理を施してBモード画像データを生成する。
このBモード画像データは、DSC48でラスター変換され、画像処理部50で各種の画像処理が施された後、表示制御部32に供給され表示部34での表示に供される。これにより、表示部34にはリアルタイムで超音波画像が表示される。また、Bモード画像データは、画像メモリ52に格納される。
また、画像解析部26は、画像メモリ52に格納された最新のBモード画像データと、1フレーム前のBモード画像データとを読み出して、画像変動量を算出する。更新要否判断部28は、画像変動量が所定の閾値より小さいか否かを判定し、画像変動量が所定の閾値よりも小さい場合には、最適音速値の更新を行う旨の信号を音速判定部24および送信回路14に供給する。
更新要否判断部28から音速更新を行う旨の信号が供給されると、送信回路14は音速更新用パターンに従って超音波ビームの送信を行う。超音波エコーを受信して受信回路16が出力した素子データは、受信信号記憶部22に記憶される。また、音速判定部24は、所定の複数の設定音速を整相加算部44に供給する。整相加算部44は、音速判定部24から供給された設定音速Vに基づいて、受信信号記憶部22から素子データを読み出して受信フォーカス処理を行い音線信号を生成する。画像生成部18は、この音線信号から新たなBモード画像データを生成し、画像メモリ52に供給する。画像生成部18は、複数の設定音速Vそれぞれで、同様にBモード画像データを生成し、各Bモード画像データを画像メモリ52に供給する。
音速判定部24は、所定の領域ごとに、複数の設定音速Vに基づいて生成された複数のBモード画像データのコントラストまたはシャープネスを算出し、コントラストまたはシャープネスが最も高くなる設定音速Vを領域の最適音速と判定し、各領域の最適音速の情報を音速マップとして、音速記憶部30に記憶されている最適音速値を更新する。
このように、本発明は、異なるタイミングで生成された複数の超音波画像データ間の画像変動量を算出し、画像変動量が所定の閾値よりも小さいか否かを判定し、画像変動量が所定の閾値よりも小さい場合に最適音速値の更新を行う。画像変動量を算出することによって、超音波プローブが動いているか否かを検出することができる。この画像変動量が所定の閾値より小さいときは、超音波プローブがほぼ静止していると考えることができる。そのため、画像変動量が所定の閾値より小さくなった場合に、最適音速値の更新を行うことによって、操作者が超音波プローブを静止させて詳細な観察のための撮像を行うタイミングで最適音速値を更新することができ、超音波画像生成のために用いる音速値と、実際に観察している位置での最適な音速値とのズレが生じることを防止することができる。また、適切なタイミングで最適音速値を更新するので、無駄な更新を低減することができ、演算負荷の増大を防止することができる。
従って、超音波プローブを動かして観察位置を変えた場合であっても、演算負荷の増大を防止しつつ、最適音速値を適切なタイミングで更新することができる。従って、常に観察対象に適した最適音速値で超音波画像を生成することができ、高画質な画像を得ることができる。
なお、最適音速値の更新を行うために、音速更新用パターンで送信を行った場合には、この送信で得られた素子データに対しては、更新前の最適音速値を用いて受信フォーカス処理を行ってBモード画像データを生成してもよいし、更新後の最適音速値を用いて受信フォーカス処理を行ってBモード画像データを生成してもよい。更新後の最適音速値を用いて受信フォーカス処理を行う場合には、当該素子データを受信信号記憶部22に記憶しておき、最適音速値の更新後に、記憶した素子データを用いて、更新後の最適音速値に基づいてBモード画像を生成すればよい。
また、実施の形態1では、算出した最適音速値を次のフレームでのBモード画像データ生成に用いる構成としたが、これに限定はされず、最適音速値の算出に平行して、前回の最適音速値でのBモード画像データの生成を続けて表示部34への表示を行い、最適音速値が更新されたタイミングで新たな最適音速値を用いる構成としてもよい。
また、実施の形態1では、更新要否判断部28が画像変動量を判定して更新要と判断された場合に、音速判定部24が最適音速値の更新を行う構成としたが、これに加えて、前回の更新から所定フレーム経過した場合に最適音速値を更新する構成としてもよい。
また、実施の形態1では、画像(走査範囲)全体について更新の要否を判定し、最適音速値の更新を行う構成としたが、本発明は、これに限定はされず、画像の一部のみを利用して更新の要否を判定してもよいし、画像の一部のみ音速更新を行う構成としてもよい。
例えば、図5(A)に示すように画像に着目領域(ROI)が設定された場合には、音速更新を行う際に、図5(B)に示すように着目領域に対応する送信ラインについて送信焦点の数を増やした音速更新用パターンに従って超音波の送受信を行い、着目領域内の最適音速値を更新する構成としてもよい。
なお、着目領域ROIは、操作者が任意に設定してもよく、画像解析によって自動的に選択されるものであってもよい。
また、図示例においては、着目領域に対応する送信ライン上で送信焦点を増やす構成としたが、これに限定はされず、着目領域内の送信焦点を増やす構成としてもよい。
また、着目領域以外の領域の音速更新の頻度を、着目領域での音速更新の頻度よりも少なくする構成であってもよい。
また、実施の形態1では、音速更新のための超音波の送受信は1フレームで行う構成としたが、すなわち、音速更新用パターンは、1フレーム分の送受信に対応する構成としたが、本発明はこれに限定はされず、音速更新用パターンを分割し、複数フレームにわたって部分的に音速更新用パターンの送受信を行い、1フレーム分に対応する送受信を行う構成としてもよい。
図6(A)〜(D)は、それぞれ音速更新用パターンの一部を含む、送信焦点の配置パターンを概念的に示す図である。
図6(A)に示す配置パターンは、図中、一番左側の送信ラインのみを音速更新用パターンとし、他の送信ラインは、Bモード用パターンとしている。また、図6(B)に示す配置パターンは、左から2番目の送信ラインを音速更新用パターンとしている。また、図6(C)に示す配置パターンは、左から3番目の送信ラインを音速更新用パターンとしている。また、図6(D)に示す配置パターンは、左から4番目の送信ラインを音速更新用パターンとしている。
更新要否判断部28が最適音速値の更新を判断した場合に、図6(A)〜(D)に示す配置パターンで順次、超音波の送受信を行って、各配置パターンの音速更新用の送受信で得られた素子信号を合成する。これにより、音速更新用の素子データを得ることができる。
以上、本発明の超音波検査装置、超音波検査装置の信号処理方法およびプログラムについて詳細に説明したが、本発明は、以上の例には限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の改良や変形を行ってもよいのはもちろんである。
なお、信号処理プログラムは、制御部に付属のメモリに格納されるものに限定されず、該信号処理プログラムを、例えば、CD−ROMなど、超音波検査装置に着脱可能に構成されるメモリ媒体(リムーバブル媒体)に記録しておき、リムーバブル媒体に対応するインターフェイスを介して本装置に読み込むように構成してもよい。
10 超音波検査装置
12 超音波プローブ
14 送信回路
16 受信回路
18 画像生成部
22 受信信号記憶部
24 音速判定部
26 画像解析部
28 更新要否判断部
30 音速記憶部
32 表示制御部
34 表示部
36 制御部
38 操作部
40 格納部
42 振動子アレイ
44 整相加算部
46 検波処理部
48 DSC
50 画像処理部
52 画像メモリ

Claims (7)

  1. 超音波ビームを用いて検査対象物を検査する超音波検査装置であって、
    前記超音波ビームを送信し、かつ、前記検査対象物によって反射された超音波エコーを受信して、受信した超音波エコーに応じた素子信号を出力する、複数の素子が配列された振動子アレイと、
    前記振動子アレイに、複数の前記素子を用いて前記超音波ビームを送信させる送信部と、
    前記振動子アレイの複数の前記素子が超音波エコーを受信して出力する前記素子信号に、所定の処理を施して素子データとして出力する受信部と、
    前記受信部が出力した前記素子データを記憶する受信信号記憶部と、
    所定の音速値に基づいて前記素子データを整相加算して音線信号を生成し、この音線信号から超音波画像データを生成する画像生成部と、
    前記画像生成部で生成された前記超音波画像データを保存する画像メモリと、
    異なるタイミングで生成された複数の超音波画像データ間の画像変動量を算出する画像解析部と、
    前記受信信号記憶部に記憶された前記素子データを用いて複数の所定の設定音速に基づいてそれぞれ前記画像生成部で生成された複数の超音波画像データから最適な音速値を判定し、最適音速値を更新する音速判定部と、
    前記画像解析部が算出した前記画像変動量が所定の閾値よりも小さいか否かを判定し、前記画像変動量が前記所定の閾値よりも小さい場合に、前記音速判定部による前記最適音速値の判定および更新を行うと判断する更新要否判断部とを有することを特徴とする超音波検査装置。
  2. 前記更新要否判断部は、前記画像変動量が前記所定の閾値以上から、前記所定の閾値より小さい値に変化したときに、前記最適音速値の更新が必要と判断する請求項1に記載の超音波検査装置。
  3. 前記更新要否判断部が、前記最適音速値の更新が必要と判断した場合に、前記送信部は、前記振動子アレイに音速更新用の超音波ビームの送信を行わせ、前記音速判定部は、前記音速更新用の超音波ビームの送信によって得られた前記素子データを用いて最適な音速値を判定し、前記最適音速値を更新する請求項1または2に記載の超音波検査装置。
  4. 前記画像解析部は、最新の超音波画像データと、この最新の超音波画像データよりも所定のフレーム前に取得された超音波画像データとの間の前記画像変動量を算出する請求項1〜3のいずれかに記載の超音波検査装置。
  5. 前記更新要否判断部は、前記画像変動量が所定の第2の閾値よりも大きい値となり、その後、前記第2の閾値よりも小さい第1の閾値よりも小さい値となった場合に、前記最適音速値の更新が必要と判断する請求項1〜4のいずれかに記載の超音波検査装置。
  6. 超音波ビームを送信し、かつ、検査対象物内で反射された超音波エコーを受信して、受信した超音波エコーに応じた素子信号を出力する、複数の素子が配列された振動子アレイによって、前記超音波ビームを発生して、前記検査対象物を検査し、超音波画像データを生成する超音波検査装置の信号処理方法であって、
    前記振動子アレイに、複数の前記素子を用いて前記超音波ビームを送信させる送信ステップと、
    前記振動子アレイの複数の前記素子が超音波エコーを受信して出力する前記素子信号に、所定の処理を施して素子データとして出力する受信ステップと、
    前記受信ステップが出力した前記素子データを記憶する受信信号記憶ステップと、
    所定の音速値に基づいて前記素子データを整相加算して音線信号を生成し、この音線信号から超音波画像データを生成する画像生成ステップと、
    前記画像生成ステップで生成された前記超音波画像データを保存する画像記憶ステップと、
    異なるタイミングで生成された複数の超音波画像データ間の画像変動量を算出する画像解析ステップと、
    前記受信信号記憶ステップで記憶された前記素子データを用いて複数の所定の設定音速に基づいてそれぞれ前記画像生成ステップで生成された複数の超音波画像データから最適な音速値を判定し、最適音速値を更新する音速判定ステップと、
    前記画像解析ステップで算出した前記画像変動量が所定の閾値よりも小さいか否かを判定し、前記画像変動量が前記所定の閾値よりも小さい場合に、前記音速判定ステップによる前記最適音速値の判定および更新を行うと判断する更新要否判断ステップとを有することを特徴とする超音波検査装置の信号処理方法。
  7. 超音波ビームを送信し、かつ、検査対象物内で反射された超音波エコーを受信して、受信した超音波エコーに応じた素子信号を出力する、複数の素子が配列された振動子アレイによって、前記超音波ビームを発生して、前記検査対象物を検査し、超音波画像データを生成する超音波検査装置の信号処理方法をコンピュータに実行させるプログラムであって、
    前記振動子アレイに、複数の前記素子を用いて前記超音波ビームを送信させる送信ステップと、
    前記振動子アレイの複数の前記素子が超音波エコーを受信して出力する前記素子信号に、所定の処理を施して素子データとして出力する受信ステップと、
    前記受信ステップが出力した前記素子データを記憶する受信信号記憶ステップと、
    所定の音速値に基づいて前記素子データを整相加算して音線信号を生成し、この音線信号から超音波画像データを生成する画像生成ステップと、
    前記画像生成ステップで生成された前記超音波画像データを保存する画像記憶ステップと、
    異なるタイミングで生成された複数の超音波画像データ間の画像変動量を算出する画像解析ステップと、
    前記受信信号記憶ステップで記憶された前記素子データを用いて複数の所定の設定音速に基づいてそれぞれ前記画像生成ステップで生成された複数の超音波画像データから最適な音速値を判定し、最適音速値を更新する音速判定ステップと、
    前記画像解析ステップで算出した前記画像変動量が所定の閾値よりも小さいか否かを判定し、前記画像変動量が前記所定の閾値よりも小さい場合に、前記音速判定ステップによる前記最適音速値の判定および更新を行うと判断する更新要否判断ステップとをコンピュータに実行させることを特徴とする超音波検査装置の信号処理プログラム。
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