JP5912243B2 - コリアンダー抽出物含有ビールテイスト発酵飲料 - Google Patents

コリアンダー抽出物含有ビールテイスト発酵飲料 Download PDF

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Description

本発明は、コリアンダー抽出物によって呈味が改善されたビールテイスト発酵飲料に関する。詳しくは、コリアンダー抽出物を添加することによって、設計品質を大きく変えることなく、味の厚みが増強されたビールテイスト発酵飲料に関する。
麦芽の使用比率が少ない、又は麦芽を使用しないビールテイスト発酵飲料においては、アミラーゼやプロテアーゼなどの麦芽由来の酵素が不足するため、発酵液中の遊離アミノ態窒素などの栄養分が不足し、酵母の発酵性が低下するという問題があった。そのため、得られたビールテイスト発酵飲料は、硫黄臭・焦げ臭などが目立ち(いわゆる発泡酒臭)、味覚的にも酸味が増し、後味が悪いものとなっていた。
その結果、発泡酒・第三ジャンルなどの、麦芽使用比率(本明細書では麦芽比率ともいう)が少ない、又は麦芽を含まないビールテイスト発酵飲料は、安価ではあるが、ビールのような麦芽を十分含む発酵飲料に比べれば香味品質が劣ると考えられていた。
このような状況に対し、ビールと遜色のない香味品質を実現するべく、メーカー各社による技術開発が進められてきた。
例えば、特許文献1には、発泡酒の仕込工程においてプロテアーゼを作用させたり、あるいは仕込工程以降・発酵工程に入る前に、アミノ酸を添加したりすることによって、麦汁中のアミノ態窒素量を変える方法が開示されている。また、特許文献2及び3には、酵母エキス又はペプトンなどの有機窒素源を添加したり、アンモニウム塩を添加する方法が開示されている。
その他にも、ビールテイスト発酵飲料の副原料の一部又は全部を、窒素源などを含む各種穀類分解物でもって置き換える方法が開示されている。具体的には、大麦分解物で置き換える方法(特許文献4)、米分解物で置き換える方法(特許文献5)、未粉砕の押し麦で置き換える方法(特許文献6)、及び小麦分解物で置き換える方法(特許文献7)が開示されている。
このように、ビールテイスト発酵飲料における香味品質上の課題の一部は解決されつつあるが、未だ解決されていない課題もある。
例えば、麦芽使用比率が少ない、又は麦芽を含まないビールテイスト発酵飲料は、味がスッキリしていて飲みやすいという特長を有する一方で、ビール特有のコクや味わいに乏しいという欠点が指摘されている。スッキリとした飲みやすさと飲み応えの両立は、ビールテイスト発酵飲料における最も重要な品質上の課題の一つであるが、麦芽使用比率を低減させたビールテイスト発酵飲料においては未だ十分解決されているとは言えない。
特開平10−225287号公報 特開平11−178564号公報 特開平11−318425号公報 特開2001−333760号公報 特開2004−8183号公報 特開2004−173533号公報 特開2005−328729号公報
本発明は、上記のような事情に鑑み、麦芽使用比率が低い又は麦芽を含まないビールテイスト発酵飲料のスッキリとした飲みやすさはそのままに、味の厚みが増強された飲み応えのあるビールテイスト発酵飲料を提供することを課題とする。
本発明者は、かかる課題について鋭意検討した結果、麦芽使用比率が低い又は麦芽を含まないビールテイスト発酵飲料に、コリアンダーシードをアルコール水溶液に浸漬して得られるコリアンダー抽出物を少量添加することによって、もとのビールテイスト発酵飲料の設計品質を大きく変えることなく、スッキリとした飲みやすさはそのままに、味の厚みを増強し、飲み応えを付与できることを見出した。更に、かかる技術は、アルコール度数の低いビールテイスト発酵飲料において特に効果を発揮できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は以下のものに関する。
1.(A)炭素源、窒素源、水及び所望によりホップを少なくとも含む原料を発酵して得られるビールテイスト発酵液、及び
(B)コリアンダーシードをアルコール水溶液に浸漬して得られるコリアンダー抽出物を混合して得られるビールテイスト発酵飲料。
2.コリアンダー抽出物が、コリアンダーシードをアルコール度数10〜95v/v%のアルコール水溶液に浸漬して得られるものである、1に記載のビールテイスト発酵飲料。
3.麦芽使用比率が50重量%以下である、1又は2に記載のビールテイスト発酵飲料。
4.コリアンダー抽出物が、濃縮されていないストレートのコリアンダー抽出液であり、当該コリアンダー抽出液を0.02〜0.4v/v%含むことを特徴とする、1〜3のいずれか1項に記載のビールテイスト発酵飲料。
5.アルコール度数が6v/v%未満である、1〜4のいずれか1項に記載のビールテイスト発酵飲料。
6.(A)炭素源、窒素源、水及び所望によりホップを少なくとも含む原料を発酵して得られるビールテイスト発酵液、及び
(B)コリアンダーシードをアルコール水溶液に浸漬して得られるコリアンダー抽出物
を混合することを特徴とする、ビールテイスト発酵飲料の製造方法。
7.コリアンダー抽出物が、コリアンダーシードをアルコール度数10〜95v/v%のアルコール水溶液に浸漬して得られるものである、6に記載の製造方法。
8.ビールテイスト発酵飲料の麦芽使用比率が50重量%以下である、6又は7に記載の製造方法。
9.(A)炭素源、窒素源、水及び所望によりホップを少なくとも含む原料を発酵して得られるビールテイスト発酵液、及び
(B)コリアンダーシードをアルコール水溶液に浸漬して得られるコリアンダー抽出物
を混合することを特徴とする、ビールテイスト発酵飲料の香味を改善する方法。
10.コリアンダー抽出物が、コリアンダーシードをアルコール度数10〜95v/v%のアルコール水溶液に浸漬して得られるものである、9に記載の方法。
11.ビールテイスト発酵飲料の麦芽使用比率が50重量%以下である、9又は10に記載の方法。
本発明により、麦芽使用比率が低い又は麦芽を含まない(特にアルコール度数が低減された)ビールテイスト発酵飲料において、もとの設計品質を大きく変えることなく、スッキリとした飲みやすさはそのままに、しっかりとした味の厚みと飲み応えを有する、消費者の嗜好を満足するビールテイスト発酵飲料が提供される。このような効果は、単にコリアンダーをビールテイスト発酵飲料に浸漬させただけでは達成できず、驚くべきことである。
(コリアンダー抽出物)
本発明でいうコリアンダーとは、セリ目セリ科コエンドロ属コエンドロ種に属する植物の一種である。和名でコエンドロともカメムシソウともいわれる。葉(リーフ)と種子(シード、植物学上は果実)のいずれもが、スパイスとして一般に利用されるが、本発明においては、乾燥したコリアンダー果実(コリアンダーシード)を用いる。コリアンダーシードは、一般に市販されているものを用いてもよい。乾燥した果実(ホール)をそのまま用いてもよいし、成分抽出が容易となるように粉砕処理されたパウダー状のものを用いてもよい。抽出時間の短縮という観点からは、パウダー状のものが好ましい。以下、本明細書では、いずれの状態のものもコリアンダーシードと呼ぶ。
本発明のコリアンダー抽出物は、コリアンダーシードを、アルコール水溶液にて抽出し、必要に応じて濃縮したものである。抽出に用いるアルコールは、通常酒類に用いられるものであればよい。配合後に設計品質を変化させないという目的から、抽出に用いるアルコールは、ほとんど無味無臭である連続式蒸留機を使用して得られる蒸留酒類が好ましい。連続式蒸留機を使用して得られる蒸留酒類としては、ウォッカや原料用アルコールなどのスピリッツ類、連続式蒸留焼酎(いわゆる甲類焼酎)が挙げられる。
本発明においては、抽出される水溶性及び油溶性成分の調和が重要であると考えられる。このため、アルコール水溶液のアルコール度数は特定の範囲に限定することが好ましい。すなわち、アルコール水溶液のアルコール度数は、10〜95v/v%が好ましく、15〜80v/v%がより好ましく、20〜60v/v%が更に好ましい。アルコール度数が10v/v%を下回ると油溶性の香味物質の抽出が不十分となり、95v/v%を上回ると水溶性の香味物質の抽出が不十分となって、本発明の効果が得られない可能性がある。このため、ビールテイスト発酵飲料の製造工程中にコリアンダーシードを浸漬して発酵させても、発酵期間中にアルコール度数が10v/v%を上回ることがないため、油溶性の香味物質の抽出が不十分となり、本発明の効果を得ることはできない。
尚、本明細書におけるアルコール度数は、公知のいずれの方法によっても測定することができるが、例えば、振動式密度計によって測定することができる。具体的には、対象のアルコール液から、必要に応じて濾過又は超音波によって炭酸ガスを抜いた試料を調製し、そして、その試料を直火蒸留し、得られた留液の15℃における密度を測定し、国税庁所定分析法(平19国税庁訓令第6号、平成19年6月22日改訂)の付表である「第2表 アルコール分と密度(15℃)及び比重(15/15℃)換算表」を用いて換算して求めることができる。アルコール度数が1.0v/v%未満の低濃度の場合は、前記国税庁所定分析法3−4(アルコール分)に記載の「B)ガスクロマトグラフ分析法」を用いて知ることができる。
コリアンダー抽出物の製造のためには、上記のアルコール水溶液にコリアンダーシードを浸漬した後、一定時間放置する。このとき、浸漬時間は特に限定されないが、典型的には、1日以上浸漬する。一方、長時間浸漬すると雑味成分など好ましくない成分が抽出される恐れがあるため、浸漬時間は好ましくは10日間以内、より好ましくは5日間以内、更に好ましくは3日間以内である。
浸漬温度も特に限定されない。しかし、浸漬温度が高いと抽出成分が変化し好ましくない香味を生成する可能性があるため、40℃以下で実施することが好ましい。典型的には、10〜30℃程度の常温で、問題なく実施することができる。
このとき、抽出効率をよくするために必要に応じて攪拌を行ってもよい。攪拌手段は周知の技術を用いることができ、機械攪拌、不活性ガスや空気による攪拌などを用いることができる。
浸漬後は、固液分離手段によって、固形分を除去する。固液分離手段は、周知の技術を用いることができ、例えば濾過、遠心分離などの手段を用いることができる。濾過は、濾紙を用いても、濾布を用いてもよい。
固形分を除去したコリアンダー抽出液は、必要に応じて濃縮してもよい。濃縮手段としては、周知の技術を用いることができ、例えば減圧濃縮、膜濃縮などの手段を用いることができる。抽出成分の劣化を避けるため、過度な加熱工程を含まないことが好ましい。
本発明のコリアンダー抽出物は、ビールテイスト発酵液と混合する。混合の態様としては、抽出して得られた抽出液をそのまま混合してもよいし、濃縮後に濃縮物として混合しても良いし、製剤化して香料としたものを混合してもよい。添加量は特に限定されないが、一態様として例示すると、抽出物が、抽出後に濃縮されていないストレートの抽出液の場合、ビールテイスト発酵飲料に対して、好ましくは0.02〜0.4v/v%、より好ましくは0.03〜0.4v/v%、更に好ましくは0.1〜0.2v/v%である。
(ビールテイスト発酵飲料及びビールテイスト発酵液)
本明細書で用いられる「ビールテイスト発酵飲料」との用語は、炭素源、窒素源、ホップ類などを原料とし、酵母で発酵させた飲料であって、ビールのような風味を有するものを意味し、その麦芽使用比率は低いか、又は麦芽を含まない。本発明のビールテイスト発酵飲料において、麦芽を含む場合の麦芽使用比率は、好ましくは、50重量%以下であり、より好ましくは25重量%以下である。麦芽使用比率は、酒税法施行令第19条及び酒税法施行規則第8条に記載の方法に準じて計算する。具体的には、平成21年版図解 酒税(平成21年8月14日初版発行、富川泰敬著、財団法人大蔵財務協会発行)の第1章 総則・課税物件 第4 酒類の品目[麦芽比率等の計算例]を参照して計算することができる。ビールテイスト発酵飲料としては、例えば、ビール、発泡酒、雑酒、リキュール類、スピリッツ類、低アルコール発酵飲料(例えばアルコール分1%未満の麦芽発酵飲料)などが挙げられる。
本明細書で用いられる「ビールテイスト発酵液」との用語は、基本的に、上記に定義したビールテイスト発酵飲料の意味と同じ意味を有するが、ビールテイスト発酵液は、最終製品でなく、その前の中間体を意味する点で、ビールテイスト発酵飲料と異なる。本発明で用いられるビールテイスト発酵液は、コリアンダー抽出物を含まない。
本発明で用いられるビールテイスト発酵液の製造には、従来用いられている原料を用いればよい。
ビールテイスト発酵飲料及びビールテイスト発酵液のアルコール度数は、6v/v%未満が好ましい。4v/v%未満のとき、特に本発明の効果が明確に認められるため、より好ましい。アルコール度数を調節する方法は、発酵工程でこの範囲となるように設計してもよいし、あるいは、発酵工程の後で水やアルコール分を添加して調整してもよい。
本明細書における「炭素源」とは、発酵の際酵母が利用しうる炭素源となる原料をいう。例えば、糖化工程を経ることで炭素源となる麦芽、麦芽以外の麦、米、とうもろこしといった穀類原料が挙げられる。また、糖化工程を経ないでも酵母が資化可能な原料である糖化デンプン、糖シロップなども炭素源である。これらは、本明細書中で糖類と呼ぶこともある。これらの炭素源を組み合わせて、ビールテイスト発酵飲料及び発酵液の麦芽使用比率が調整される。
本明細書における「窒素源」とは、発酵の際酵母が利用しうる窒素源となる原料をいう。この窒素源は、酵母発酵により資化されるアミノ酸源となるものであり、発酵によりフルーティなフレーバーを付与させる酢酸イソアミル等を豊富に生じさせる。窒素源としては麦芽がよく用いられるが、それ以外の植物由来のタンパク質もしくはその加水分解物を利用してもよい。例えば、大豆、えんどう豆、又はトウモロコシ由来の蛋白質分解物を用いることができる。
本発明で用いる酵母は、製造すべき発酵飲料の種類、目的とする香味や発酵条件などを考慮して自由に選択することができ、例えば、市販のビール醸造用酵母を用いることができる。
本発明のビールテイスト発酵飲料及び発酵液は、ホップを含んでも含まなくてもよいが、香味品質からホップを含むほうが好ましい。ホップはビール等の製造に使用する通常のペレットホップ、粉末ホップ、ホップエキスを、所望の香味に応じて適宜選択使用することができる。さらに、イソ化ホップ、ヘキサホップ、テトラホップなどのホップ加工品を用いることもできる。
その他、本発明の効果を妨げない範囲で、必要に応じて追加的な成分、例えば、着色料、泡形成剤、香料、調味料、酸化防止剤、pH調整剤などを用いてもよい。
(ビールテイスト発酵飲料の製造)
本発明のビールテイスト発酵飲料は、当業者に知られる通常の方法でビールテイスト発酵液を製造した後、それとコリアンダー抽出物とを混合することによって製造することができる。
ビールテイスト発酵液の製造のための典型的な方法においては、炭素源(麦芽又は他の穀類、でんぷん、糖類等を代表例とする)と、必要に応じて、追加の窒素源(植物由来のタンパク質もしくはその加水分解物等に代表される)と、苦味料、又は着色料などの原料を、仕込釜又は仕込槽に投入し、必要に応じてアミラーゼなどの酵素を添加し、糊化、糖化を行なわせ、濾過し、必要に応じてホップなどを加えて煮沸し、清澄タンクにて凝固タンパクなどの固形分を取り除く。糖化工程、煮沸工程、固形分除去工程などにおける条件は、知られている条件を用いればよい。次いで酵母を添加して発酵を行なわせ、濾過機などで酵母を取り除いて製造することができる。発酵条件は、知られている条件を用いればよい。更に、貯酒、必要により炭酸添加、濾過、殺菌の工程を経て、ビールテイスト発酵液を得ることができる。
本発明のビールテイスト発酵飲料の製造のためには、ビールテイスト発酵液とコリアンダー抽出物とを混合するが、その混合のタイミングは限定されない。例えば、上記したような本発明の効果を妨げない範囲で加えられる追加的な成分との混合の前であっても良いし、それと同時であっても良いし、その後であっても良い。
さらに、必要により濾過、瓶詰め、殺菌等の工程を経て、本発明のビールテイスト発酵飲料を得ることができる。
(ビールテイスト発酵飲料の香味を改善する方法)
本発明においては、ビールテイスト発酵液にコリアンダー抽出物を添加又は混合することにより、香味を改善することができる。コリアンダー抽出物が濃縮されていないストレートのコリアンダー抽出液である場合には、ビールテイスト発酵飲料に対する配合量は、好ましくは0.02〜0.4v/v%、より好ましくは0.03〜0.4v/v%、更に好ましくは0.1〜0.2v/v%である。
ここで、ビールテイスト発酵飲料の香味の改善には、設計品質を大きく変えることなく、味の厚みを増強することが含まれる。設計品質を大きく変えないか否かは、例えば、実施例に記載されているように、コリアンダー抽出物が、それに特有の香り及び味を飲料に付与するかどうかを添加前の飲料を対照として官能評価することによって判断することができる。
(容器詰飲料)
本発明のビールテイスト発酵飲料は、容器詰めとすることができる。容器の形態は何ら制限されず、ビン、缶、樽、またはペットボトル等の密封容器に充填して、容器入り飲料とすることができる。
以下、本発明を実施例を挙げて説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例1)ハーブの選択
(ハーブ抽出液の作成)
表1に示した各種ハーブ1gを、Alc.59v/v%のニュートラルスピリッツ100mlに室温(10〜20℃)にて10日間浸漬してハーブ抽出液を作成した。
(発泡酒の製造)
次のようにして、Alc.3.5v/v%、麦芽使用比率は24重量%の発泡酒(本発明でいうビールテイスト発酵液)を製造した。
仕込み水90kgに対して、糖シロップ(加藤化学社製)を17kg、麦芽5kg、ホップ65gを加え、これを70分間煮沸した後、静置して浮遊物を除き、発酵原液を得た。
発酵原液に酵母(Weihenstephan−34株)を、生菌数10×10cells/mLになるよう添加し、温度13℃で7日間発酵を行った後、更に0℃で7日間貯酒を行った。その後、濾過により酵母を取り除き、アルコール度数3.5v/v%、原麦汁エキス分7.8w/w%に調整し、発泡酒を得た。
(添加テスト)
得られた各種ハーブ抽出液を、発泡酒に1ml/Lとなるよう添加して、訓練を受けた専門パネル5名によって官能評価試験を実施した。評価項目と評価基準は以下の通り。
(1)ハーブ抽出液の特徴の評価
ハーブ抽出液添加前の発泡酒を対照として、添加後のサンプルにおいてハーブ抽出液の特徴が感じられるかどうかを、香りと味の2つの観点から下記の基準に従って評価した。
「感じない」=5点、「感じるが、気にならない程度」=4点、「感じる」=3点、「強く感じる」=2点、「非常に強く感じる」=1点
香りと味のそれぞれについて、パネルの評点の平均値を計算し、更にこの2つの評点の平均値を計算した。
この平均値が3点を超える場合、添加後のサンプルにおいてハーブ抽出液の特徴が感じられないとし、○とした。逆に、3点以下の場合はハーブ抽出液の特徴が感じられるとして×とした。
(2)味の厚みの評価
ハーブ抽出液添加前の発泡酒を対照として、味の厚みが増強されたと感じるかどうかを、下記の基準に従って評価した。
「強く感じる」=5点、「やや強く感じる」=4点、「対照と同程度」=3点、「あまり感じない」=2点、「全く感じない」=1点
以上の結果を、(表1)に示す。
Figure 0005912243
抽出液を添加しても、もとの発泡酒と比べてハーブの特徴がそれほど強く感じられなかったのは、コリアンダー、ジンジャー、ターメリックの3種類のみであった。その中でも、コリアンダーは、その抽出液の添加によっても香味が気にならない程度の変化であった。また、発泡酒に対して味の厚みを増強する効果を有しているのは、コリアンダー、ジンジャー、ナツメグの3種類のみであった。特にコリアンダーは増強効果が最も強かった。
以上の結果から、コリアンダー抽出液が、もとの発泡酒の香り及び味の設計品質を大きく変えることなく、味の厚みを増強する効果が最も強いことが分かった。よって、ビールテイスト発酵飲料の香味を改善するハーブとして、コリアンダーを選択した。
(実施例2)浸漬アルコール度数の影響
(コリアンダー抽出液の作成)
コリアンダーシードの粉末1gを、各種アルコール度数に調整したニュートラルスピリッツ100mLに室温(10〜20℃)にて3日間浸漬してコリアンダー抽出液を作成した。
(ビールテイスト発酵液の製造)
次のようにして、Alc.5v/v%の、原料に麦原料を含まない、もしくは麦芽使用比率50重量%の、いわゆる「新ジャンル」のビールテイスト発酵液を製造した。
ビールテイスト発酵液(麦芽使用比率0重量%)の製造
仕込み水90kgに対して、糖シロップ(加藤化学社製)を22kg、ホップ65gを加え、これを70分間煮沸した後、静置して浮遊物を除き、発酵原液を得た。発酵原液に酵母(Weihenstephan−34株)を、生菌数10×10cells/mLになるよう添加し、温度20℃で8日間発酵を行った後、濾過により酵母を取り除き、アルコール度数5v/v%、原麦汁エキス分7.5w/w%に調整し、ビールテイスト発酵液を得た。
ビールテイスト発酵液(麦芽使用比率50重量%)の製造
仕込み水90kgに対して、糖シロップ(加藤化学社製)を11.8kg、麦芽11.2kg(麦芽使用比率50%)、ホップ65gを加え、これを70分間煮沸した後、静置して浮遊物を除き、発酵原液を得た。発酵原液に酵母(Weihenstephan−34株)を、生菌数10×10cells/mLになるよう添加し、温度13℃で7日間発酵を行った後、更に0℃で7日間貯酒を行った。その後、濾過により酵母を取り除き、アルコール度数5v/v%、原麦汁エキス分7.5w/w%に調整し、ビールテイスト発酵液を得た。
(ビールテイスト発酵液への添加)
前記のコリアンダー抽出液を、上で製造した原料に麦原料を含まない、もしくは麦芽使用比率50重量%の、ビールテイスト発酵液(Alc.5v/v%)に、1mL/Lとなるよう添加して、ビールテイスト発酵飲料を製造し、訓練を受けた専門パネル1名によって官能評価試験を実施した。評価項目と評価基準は以下の通り。
(1)飲みやすさの評価
コリアンダー抽出液添加前の、それぞれのビールテイスト発酵液を対照として、飲みやすさを、下記の基準に従って評価した。
「飲みやすい」=5点、「やや飲みやすい」=4点、「対照と同程度」=3点、「やや飲みにくい」=2点、「とても飲みにくい」=1点
(2)飲み応えの評価
コリアンダー抽出液添加前のビールテイスト発酵液を対照として、飲み応えが増強されたと感じるかどうかを評価した。ここで、飲み応えを「味の厚み」と「後味の持続」の2つの観点から評価し、その算術平均をもって「飲み応え」の評価とした。一般にビールテイスト発酵飲料は「後味のキレ」が好ましい香味と見なされるがちであるが、あまりに急速に後味が消えると、飲み応えがないと感じられる場合もあるからである。
「味の厚み」と「後味の持続」は、下記の基準に従って評価した。
「強く感じる」=5点、「やや強く感じる」=4点、「対照と同程度」=3点、「あまり感じない」=2点、「全く感じない」=1点
(3)総合評価
「飲みやすさ」と「飲み応え」の評点の算術平均値をもって、サンプルのビールテイスト発酵飲料の総合評価とした。もとのビールテイスト発酵液の評点を3点とし、総合評価の値が3点以上で、値が大きいほど優れた品質であるとした。
以上の結果を、(表2)、(表3)に示す。
Figure 0005912243
Figure 0005912243
以上の結果から、どちらのビールテイスト発酵飲料についても、コリアンダーシードを浸漬するときのアルコール水溶液のアルコール度数は、10〜95v/v%のとき飲みやすさと飲み応えを両立した優れた品質となることが明らかとなった。このとき、コリアンダー抽出液を添加することで、麦芽使用比率の少ないビールテイスト発酵飲料の特長である飲みやすさが向上することも明らかとなった。また、15〜80v/v%のとき、より優れた品質となり、20〜60v/v%のとき更に優れた品質となることが明らかとなった。
(実施例3)ビールテイスト発酵飲料への添加量の検討
実施例1のコリアンダー抽出液及び発泡酒(ビールテイスト発酵液)を用いて、コリアンダー抽出液の好適な添加濃度の範囲を調べた。
コリアンダー抽出液を、発泡酒に(表4)の各サンプルの濃度となるよう添加して、訓練を受けた専門パネル6名によって官能評価試験を実施した。
飲みやすさ、飲み応え及び総合評価の評価方法並びに評点の計算方法等については、(実施例2)の方法に従った。
添加量が多くなれば、コリアンダーの臭いが強く感じられる可能性もあるため、コリアンダー臭の有無も合わせて評価した。コリアンダー臭が感じられないものを○、やや感じられるものを△、強く感じられるものを×とした。
Figure 0005912243
好適な添加濃度は、0.02〜0.4v/v%であり、より好ましくは0.03〜0.4v/v%、更に好ましくは0.1〜0.2v/v%であった。

Claims (8)

  1. (A)炭素源、窒素源、及び水を少なくとも含む原料を発酵して得られるビールテイスト発酵液、及び
    (B)コリアンダーシードをアルコール水溶液に浸漬して得られるコリアンダー抽出物を混合することを特徴とする、ビールテイスト発酵飲料の製造方法であって、
    コリアンダー抽出物が、コリアンダーシードを、40℃以下で、1日以上10日以内、アルコール度数20〜60v/v%のアルコール水溶液に浸漬して得られるものであり、
    当該原料は、さらにホップを含んでもよい、前記製造方法。
  2. ビールテイスト発酵飲料の麦芽使用比率が50重量%以下である、請求項に記載の製造方法。
  3. コリアンダー抽出物が、濃縮されていないストレートのコリアンダー抽出液であり、ビールテイスト発酵飲料に対する当該コリアンダー抽出液の配合量が0.02〜0.4v/v%である、請求項1又は2に記載の製造方法。
  4. 前記ビールテイスト発酵飲料のアルコール度数が6v/v%未満である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の製造方法。
  5. (A)炭素源、窒素源、及び水を少なくとも含む原料を発酵して得られるビールテイスト発酵液、及び
    (B)コリアンダーシードをアルコール水溶液に浸漬して得られるコリアンダー抽出物を混合することを特徴とする、ビールテイスト発酵飲料の香味を改善する方法であって、
    コリアンダー抽出物が、コリアンダーシードを、40℃以下で、1日以上10日以内、アルコール度数20〜60v/v%のアルコール水溶液に浸漬して得られるものであり、
    当該原料は、さらにホップを含んでもよい、前記方法。
  6. ビールテイスト発酵飲料の麦芽使用比率が50重量%以下である、請求項に記載の方法。
  7. コリアンダー抽出物が、濃縮されていないストレートのコリアンダー抽出液であり、ビールテイスト発酵飲料に対する当該コリアンダー抽出液の配合量が0.02〜0.4v/v%である、請求項5又は6に記載の方法。
  8. 前記ビールテイスト発酵飲料のアルコール度数が6v/v%未満である、請求項5〜7のいずれか1項に記載の方法。
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