JP5908290B2 - 電動車両の制御装置 - Google Patents

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Description

この発明は、電動車両の制御装置に関し、バッテリを有効に保護することができる技術に関する。
一般に、電動車両に搭載される走行用バッテリは、過負荷にならないための最大許容出力電流が規定されている。このため、車両制御システムは、バッテリの出力電流を監視しながら、駆動システムに対して、バッテリが過負荷にならない程度の駆動トルク指令を出力する(特許文献1)。
特開2010−41741号公報
前述の車両制御システムでは、車両駆動システムの効率を考慮していないため、実際のバッテリ許容電力が得られず、バッテリが過負荷状態となる可能性がある。またバッテリの出力電流を検出するための大電流用の電流センサが必要となるため、電動車両の価格を上げてしまう。
この発明の目的は、バッテリが過負荷状態となることをより確実に防止することができると共に、コスト低減を図ることができる電動車両の制御装置を提供することである。
参考提案例の電動車両の制御装置43は、電動車両を走行させるモータ6と、バッテリ19の直流電力を前記モータ6の駆動に用いる交流電力に交換するインバータ31を含むパワー回路部28およびこのパワー回路部28を制御するモータコントロール部29を有するインバータ装置22とを備えた車両駆動システムを制御する制御装置43であって、前記バッテリ19の許容最大電流Imaxとバッテリ19の電圧との積より、現状のバッテリ19が出力できる最大電力を求める最大電力算出手段44と、この最大電力算出手段44で求められた最大電力に、前記車両駆動システムの効率ηを乗じた、実際に駆動力とできる利用可能電力IPを求める利用可能電力算出手段45と、この利用可能電力算出手段45で求めた利用可能電力IPを用いて前記モータ6を制御するモータ制御手段46とを有し、前記車両駆動システムの効率ηが、前記インバータ31に入力される電力を分母として、モータ出力を電力換算したものを分子としたときの百分率であることを特徴とする。
ここで述べているシステムの効率ηとは、インバータに入力される電力を分母とし、モータ出力を電力換算したものを分子としたときの百分率である。すなわち電池の電力が走行エネルギーに変換される割合です。現状では60〜90%程度の値となっている。
この構成によると、最大電力算出手段44は、バッテリ19の許容最大電流Imaxと、検出されたバッテリ19の電圧との積より、現状のバッテリ19が出力できる最大電力を求める。前記検出されたバッテリ19の電圧とは、例えば定格の(走行用バッテリーなので100〜330V程度の)バッテリ電圧の意味ではなく、時々刻々と変化するバッテリ電圧を意味する。利用可能電力算出手段45は、求められた最大電力に、車両駆動システムの効率ηを乗じた、実際に駆動力とできる利用可能電力IPを求める。モータ制御手段46は、求めた利用可能電力IPを用いてモータ6を制御する。このように車両駆動システムの効率ηを考慮したうえでバッテリ19を過負荷状態にさせないようにモータ6を制御する。このため、例えば、大電流用の電流センサを必要とすることなく、バッテリ19の過負荷をより確実に防止し得る。
前記モータ制御手段46は、モータ6の回転数Nと出力トルクの指令値Tより目標駆動出力OPを得て、この目標駆動出力OPが常に前記利用可能電力IP以下となるように、出力トルクの指令値Tを補正するトルク指令補正手段46bを有するものとしても良い。この場合、バッテリ19が許容する許容最大電流以下となるように、出力トルクの指令値Tを常に補正することで、バッテリ19を過負荷状態にさせないようにできる。
前記バッテリ19の許容最大電流Imaxが、連続出力可能な最大電流であっても良い。例えば、電動車両の運転中において、バッテリ19の許容最大電流を求めて、現状のバッテリ19が出力できる最大電力を求め、利用可能電力算出手段45は、実際に駆動力とできる利用可能電力IPを効率的に求め得る。
前記バッテリ19の許容最大電流Imaxが、60秒以下の短時間であれば出力可能な最大電流であっても良い。例えば、電動車両の補機等を一時的に駆動する場合において、バッテリ19の許容最大電流Imaxを求めて、現状のバッテリ19が出力できる最大電力を求め、利用可能電力算出手段45は、実際に駆動力とできる利用可能電力IPを効率的に求め得る。
この発明における第の発明の電動車両の制御装置43は、電動車両を走行させるモータ6と、バッテリ19の直流電力を前記モータ6の駆動に用いる交流電力に交換するインバータ31を含むパワー回路部28およびこのパワー回路部28を制御するモータコントロール部29を有するインバータ装置22とを備えた車両駆動システムを制御する制御装置43であって、前記バッテリ19の許容最大電流Imaxとバッテリ19の電圧との積より、現状のバッテリ19が出力できる最大電力を求める最大電力算出手段44と、この最大電力算出手段44で求められた最大電力に、前記車両駆動システムの効率ηを乗じた、実際に駆動力とできる利用可能電力IPを求める利用可能電力算出手段45と、この利用可能電力算出手段45で求めた利用可能電力IPを用いて前記モータ6を制御するモータ制御手段46とを有し、
前記モータ制御手段46は、モータ6の回転数Nと出力トルクの指令値Tより目標駆動出力OPを得て、この目標駆動出力OPが常に前記利用可能電力IP以下となるように、出力トルクの指令値Tを補正するトルク指令補正手段46bを有し、
前記トルク指令補正手段46bは、60秒以下の短時間出力可能な最大電流を、前記バッテリ19の許容最大電流Imaxとして出力トルクの指令値Tを補正し、許容時間が経過した後、連続出力可能な最大電流を、前記バッテリ19の許容最大電流Imaxとして出力トルクの指令値Tを補正する。このように最初に、短時間出力可能な最大電流を許容最大電流Imaxとし、許容時間が経過した後に、連続出力可能な最大電流を許容最大電流Imaxとすることで、バッテリ19の過負荷を極力軽減することができる。
前記最大電力算出手段44と利用可能電力算出手段45とモータ制御手段46とが、インバータ装置22に搭載されたものとしても良い。
この発明における第の発明の電動車両の制御装置43は、電動車両を走行させるモータ6と、バッテリ19の直流電力を前記モータ6の駆動に用いる交流電力に交換するインバータ31を含むパワー回路部28およびこのパワー回路部28を制御するモータコントロール部29を有するインバータ装置22とを備えた車両駆動システムを制御する制御装置43であって、前記バッテリ19の許容最大電流Imaxとバッテリ19の電圧との積より、現状のバッテリ19が出力できる最大電力を求める最大電力算出手段44と、この最大電力算出手段44で求められた最大電力に、前記車両駆動システムの効率ηを乗じた、実際に駆動力とできる利用可能電力IPを求める利用可能電力算出手段45と、この利用可能電力算出手段45で求めた利用可能電力IPを用いて前記モータ6を制御するモータ制御手段46とを有し、
前記電動車両は左右独立に駆動可能なモータ6を有し、前記モータ制御手段46は、車両直進時に左右のモータ6における出力トルクの指令値Tをそれぞれ均等に補正する。
前記モータ制御手段46は、車両旋回時に旋回内側駆動輪を駆動するモータ6における出力トルクの指令値Tのみ補正するものとしても良い。
参考提案例の電動車両の制御方法は、電動車両を走行させるモータと、バッテリの直流電力を前記モータの駆動に用いる交流電力に交換するインバータを含むパワー回路部およびこのパワー回路部を制御するモータコントロール部を有するインバータ装置とを備えた車両駆動システムを制御する制御方法であって、前記バッテリの許容最大電流とバッテリの電圧との積より、現状のバッテリが出力できる最大電力を求める最大電力算出過程と、この最大電力算出過程で求められた最大電力に、前記車両駆動システムの効率を乗じた、実際に駆動力とできる利用可能電力を求める利用可能電力算出過程と、この利用可能電力算出過程で求めた利用可能電力を用いて前記モータを制御するモータ制御過程とを有し、前記車両駆動システムの効率が、前記インバータに入力される電力を分母として、モータ出力を電力換算したものを分子としたときの百分率であることを特徴とする。
この構成によると、最大電力算出過程では、バッテリの許容最大電流とバッテリの電圧との積より、現状のバッテリが出力できる最大電力を求める。利用可能電力算出過程では、最大電力算出過程で求められた最大電力に、前記車両駆動システムの効率を乗じた、実際に駆動力とできる利用可能電力を求める。そしてモータ制御過程では、利用可能電力算出過程で求めた利用可能電力を用いて前記モータを制御する。このように車両駆動システムの効率を考慮したうえでバッテリを過負荷状態にさせないようにモータを制御する。このため、例えば、大電流用の電流センサを必要とすることなく、バッテリの過負荷をより確実に防止し得る。
の発明における第の発明の電動車両の制御装置は、電動車両を走行させるモータと、バッテリの直流電力を前記モータの駆動に用いる交流電力に交換するインバータを含むパワー回路部およびこのパワー回路部を制御するモータコントロール部を有するインバータ装置とを備えた車両駆動システムを制御する制御装置であって、前記バッテリの許容最大電流とバッテリの電圧との積より、現状のバッテリが出力できる最大電力を求める最大電力算出手段と、この最大電力算出手段で求められた最大電力に、前記車両駆動システムの効率を乗じた、実際に駆動力とできる利用可能電力を求める利用可能電力算出手段と、この利用可能電力算出手段で求めた利用可能電力を用いて前記モータを制御するモータ制御手段とを有し、前記モータ制御手段は、前記モータの回転数と出力トルクの指令値より目標駆動出力を得て、この目標駆動出力が常に前記利用可能電力以下となるように、出力トルクの指令値を補正するトルク指令補正手段を有し、前記トルク指令補正手段は、60秒以下の短時間出力可能な最大電流を、前記バッテリの許容最大電流として出力トルクの指令値を補正し、許容時間が経過した後、連続出力可能な最大電流を、前記バッテリの許容最大電流として出力トルクの指令値を補正する。このため、バッテリが過負荷状態となることをより確実に防止することができると共に、コスト低減を図ることができる。
この発明における第の発明の電動車両の制御装置は、電動車両を走行させるモータと、バッテリの直流電力を前記モータの駆動に用いる交流電力に交換するインバータを含むパワー回路部およびこのパワー回路部を制御するモータコントロール部を有するインバータ装置とを備えた車両駆動システムを制御する制御装置であって、前記バッテリの許容最大電流とバッテリの電圧との積より、現状のバッテリが出力できる最大電力を求める最大電力算出手段と、この最大電力算出手段で求められた最大電力に、前記車両駆動システムの効率を乗じた、実際に駆動力とできる利用可能電力を求める利用可能電力算出手段と、この利用可能電力算出手段で求めた利用可能電力を用いて前記モータを制御するモータ制御手段とを有し、前記電動車両は左右独立に駆動可能なモータを有し、前記モータ制御手段は、車両直進時に左右のモータにおける出力トルクの指令値をそれぞれ均等に補正する。このため、バッテリが過負荷状態となることをより確実に防止することができると共に、コスト低減を図ることができる。
この発明の第1の実施形態に係る電動車両を平面図で示す概念構成のブロック図である。 同電動車両のインバータ装置等の概念構成を示すブロック図である。 同電動車両のモータ制御手段による制御系のブロック図である。 同モータ制御手段によりトルク指令値の補正を行わない場合の制御系のブロック図である。 同電動車両の制御方法の概念構成を表すフローチャートである。 同電動車両の制御装置により実行されるフローチャートである。
この発明の第1の実施形態を図1ないし図6と共に説明する。この電動車両は、図1に示すように、車体1の左右の後輪となる車輪2が駆動輪とされ、左右の前輪となる車輪3が従動輪の操舵輪とされた4輪の自動車である。駆動輪および従動輪となる車輪2,3は、いずれもタイヤを有し、それぞれ車輪用軸受4,5を介して車体1に支持されている。車輪用軸受4,5は、図1ではハブベアリングの略称「H/B」を付してある。駆動輪となる左右の車輪2,2は、それぞれ独立の走行用のモータ6,6により駆動される。モータ6の回転は、減速機7および車輪用軸受4を介して車輪2に伝達される。これらモータ6、減速機7、および車輪用軸受4は、互いに一つの組立部品であるインホイールモータ駆動装置8を構成しており、インホイールモータ駆動装置8は、一部または全体が車輪2内に配置される。インホイールモータ駆動装置8は、インホイールモータユニットとも称される。モータ6は、減速機7を介さずに直接に車輪2を回転駆動するものであっても良い。各車輪2,3には、電動式のブレーキ9,10が設けられている。
左右の前輪となる操舵輪である車輪3,3は、転舵機構11を介して転舵可能であり、操舵機構12により操舵される。転舵機構11は、タイロッド11aを左右移動させることで、車輪用軸受5を保持した左右のナックルアーム11bの角度を変える機構であり、操舵機構12の指令によりEPS(電動パワーステアリング)モータ13を駆動させ、回転・直線運動変換機構(図示せず)を介して左右移動させられる。操舵角は操舵角センサ15で検出し、このセンサ出力はECU21に出力され、その情報は左右輪の加速・減速指令等に使用される。
制御系を説明する。図1に示すように、制御装置U1は、自動車全般の制御を行う電気制御ユニットであるECU21と、このECU21の指令に従って走行用のモータ6の制御を行うインバータ装置22とを有する。前記ECU21と、インバータ装置22と、ブレーキコントローラ23とが、車体1に搭載されている。ECU21は、コンピュータとこれに実行されるプログラム、並びに各種の電子回路等で構成される。
ECU21は、機能別に大別すると駆動制御部21aと一般制御部21bとに分けられる。駆動制御部21aは、アクセル操作部16の出力する加速指令と、ブレーキ操作部17の出力する減速指令と、操舵角センサ15の出力する旋回指令とから、左右輪の走行用モータ6,6に与える加速・減速指令を生成し、インバータ装置22へ出力する。駆動制御部21aは、上記の他に、出力する加速・減速指令を、各車輪2,3の車輪用軸受4,5に設けられた回転センサ24から得られるタイヤ回転数の情報や、車載の各センサの情報を用いて補正する機能を有していても良い。アクセル操作部16は、アクセルペダルとその踏み込み量を検出して前記加速指令を出力するセンサ16aとでなる。ブレーキ操作部17は、ブレーキペダルとその踏み込み量を検出して前記減速指令を出力するセンサ17aとでなる。
ECU21の一般制御部21bは、前記ブレーキ操作部17の出力する減速指令をブレーキコントローラ23へ出力する機能、各種の補機システム25を制御する機能、コンソールの操作パネル26からの入力指令を処理する機能、表示手段27に表示を行う機能などを有する。前記補機システム25は、例えば、エアコン、ライト、ワイパー、GPS、エアバッグ等であり、ここでは代表して一つのブロックとして示す。
ブレーキコントローラ23は、ECU21から出力される減速指令に従って、各車輪2,3のブレーキ9,10に制動指令を与える手段である。ECU21から出力される制動指令には、ブレーキ操作部17の出力する減速指令によって生成される指令の他に、ECU21の持つ安全性向上のための手段によって生成される指令がある。ブレーキコントローラ23は、この他にアンチロックブレーキシステムを備える。ブレーキコントローラ23は、電子回路やマイコン等により構成される。
インバータ装置22は、各モータ6に対して設けられたパワー回路部28と、このパワー回路部28を制御するモータコントロール部29とで構成される。モータコントロール部29は、各パワー回路部28に対して共通して設けられていても、別々に設けられていても良いが、共通して設けられた場合であっても、各パワー回路部28を、例えば互いにモータトルクが異なるように独立して制御可能なものとされる。モータコントロール部29は、このモータコントロール部29が持つインホイールモータ8に関する各検出値や制御値等の各情報(「IWMシステム情報」と称す)をECUに出力する機能を有する。
図2は、この電動車両のインバータ装置等の概念構成を示すブロック図である。パワー回路部28は、バッテリ19の直流電力をモータ6の駆動に用いる3相の交流電力に変換するインバータ31と、このインバータ31を制御するPWMドライバ32とで構成される。モータ6は3相の同期モータ等からなる。インバータ31は、複数の半導体スイッチング素子(図示せず)で構成され、PWMドライバ32は、入力された電流指令をパルス幅変調し、前記各半導体スイッチング素子にオンオフ指令を与える。
モータコントロール部29は、コンピュータとこれに実行されるプログラム、および電子回路により構成され、その基本となる制御部としてモータ駆動制御部33を有している。モータ駆動制御部33は、上位制御手段であるECU21から与えられるトルク指令等による加速・減速指令に従い、電流指令に変換して、パワー回路部28のPWMドライバ32に電流指令を与える手段である。モータ駆動制御部33は、インバータ31からモータ6に流すモータ電流値を電流検出手段35から得て、電流フィードバック制御を行う。また、モータ駆動制御部33は、モータ6のロータの回転角を角度センサ36から得て、ベクトル制御等の回転角に応じた制御を行う。
前記モータ6のモータコイル78に、例えば、このモータコイル78の温度を検出する温度センサSaを設けている。モータコントロール部29には、前記温度センサSaで検出された温度を増幅するアンプApと、この増幅された値が閾値を超えるか否かを判定する判定部39と、検出される温度が前記閾値を超えたと判定したときに、ECU21にモータ6の異常報告を出力する異常報告手段41とを設けている。モータ駆動制御部33は、判定部39で判定された結果に基づき、パワー回路部28に指令する制御を行うものであっても良い。
この実施形態では、前記モータ駆動制御部33に、インバータ装置22とモータ6と減速機7とを含む車両駆動システムを制御する制御装置43を設けている。この制御装置43は、最大電流算出手段44と、利用可能電力算出手段45と、モータ制御手段46とを有し、バッテリ19に電気的に接続される。最大電流算出手段44は、バッテリ19の許容最大電流と、検出されたバッテリ19の電圧との積より、現状のバッテリ19が出力できる最大電力を求める。前記バッテリ19の許容最大電流は、バッテリ19に応じて規格化された値であり、この例では、連続出力可能な最大電流、または、60秒以下の短時間であれば出力可能な最大電流が用いられる。バッテリ19の許容最大電流は放電能力とも称され、前記連続出力可能な最大電流を「連続放電能力」、前記短時間であれば出力可能な最大電流を「瞬間放電能力」と言う場合がある。バッテリ19の許容最大電流として、例えば、この電動車両の始動直後には瞬間放電能力を使用し、許容時間が経過した後、連続放電能力を使用する。但し、この例に必ずしも限定されるものではなく、連続放電能力または瞬間放電能力は適宜に使い分けられる。バッテリ19の電圧は、時々刻々と変化し得るものであって常時にまたは定期的に検出され、最大電流算出手段44による演算に供される。
前記利用可能電力算出手段45は、最大電流算出手段44で求められた最大電力に、車両駆動システムの効率ηを乗じた、実際に駆動力とできる利用可能電力IPを求める。前記「車両駆動システムの効率η」とは、インバータに入力される電力を分母とし、モータ出力を電力換算したものを分子としたときの百分率である。すなわち電池の電力が走行エネルギーに変換される割合です。現状では60〜90%程度の値となっている。ηが1に近い程、車両駆動システムの効率が高く理想的である。
モータ制御手段46は、利用可能電力算出手段45で求めた利用可能電力IPを用いてモータ6を制御する。具体的に、モータ制御手段46は、後述の判定手段46aと、トルク指令補正手段46bとを有し、このトルク指令補正手段46bは、モータ6の回転数Nと出力トルクの指令値Tより目標駆動出力OPを得て、この目標駆動出力OPが常に前記利用可能電力IP以下となるように、出力トルクの指令値Tを補正する。
図3は、モータ制御手段46による制御系のブロック図である。同図に示すように、モータ制御手段46は、モータ6の回転数を検出する角度センサ36の検出値と、トルク指令値Tとから、目標駆動出力OPを得る。例えば、角度センサ36で検出された角度の検出値は、微分手段47を経て角速度が得られる。モータ制御手段46は、この角速度とトルク指令値Tとの偏差に応じてベクトル制御等でフィードバック制御を行い目標駆動出力OPを得る。次に、モータ制御手段46における判定手段46a(図2)は、得られた目標駆動出力OPが前記利用可能電力IP以下であるか否かを判定する。前記判定手段46aにより目標駆動出力OPが利用可能電力IPより大との判定で、トルク指令補正手段46b(図2)は、前記利用可能電力IPを目標駆動出力OPで除した値に、前記トルク指令値Tを乗じる補正を行う。モータ制御手段46は、このように補正されたトルク指令値Tに応じたモータ駆動電流を生成し、モータ6に供給する制御を行う。
図4は、モータ制御手段46によりトルク指令値の補正を行わない場合の制御系のブロック図である。モータ制御手段46の判定手段46a(図2)により、目標駆動出力OPが利用可能電力IP以下であるとの判定で、前記のようなトルク指令値の補正を行わず、モータ制御手段46は、トルク指令値Tに応じたモータ駆動電流を生成し、モータ6に供給する制御を行う。
図示しないが、一般的なモータ制御手段は、モータ6に印加する駆動電流を電流検出手段35で検出して得た検出値と、駆動制御部21aで生成した加速・減速指令による値、つまりトルク指令値との偏差に応じてフィードバック制御を行う。
図5は、この電動車両の制御方法の概念構成を表すフローチャートである。この電動車両の制御方法は、最大電力算出過程S1と、利用可能電力算出過程S2と、モータ制御過程S3とを有する。最大電力算出過程S1は、モータ駆動制御部33の最大電力算出手段44により実行される。本処理の開始後、この最大電力算出過程S1では、前記のように現状のバッテリ19が出力できる最大電力を求める。利用可能電力算出過程S2は、利用可能電力算出手段45により実行され、この過程では、最大電力算出過程S1で求められた最大電力に、車両駆動システムの効率ηを乗じた、実際に駆動力とできる利用可能電力を求める。その後、モータ制御手段46で実行されるモータ制御過程S3において、求めた前記利用可能電力を用いてモータ6を制御する。
図6は、この電動車両の制御装置43により実行されるフローチャートである。同図に示すように、例えば、この電動車両の図示外の始動装置をオンにすることを条件として、この補正演算が開始する。制御装置43の最大電力算出手段44は、本補正演算開始後、最大電力算出過程S1にて、許容時間が経過したか否かを判断して、バッテリ19の許容最大電力Imaxすなわち瞬間放電能力か連続放電能力のいずれかを決定する。電動車両を運転開始した直後には、バッテリ電圧は、運転開始後許容時間が経過した後よりも電圧低下が見込まれるうえ、必要な補機等を駆動させるために必要十分な瞬間放電能力を最初に使用する。運転開始直後から許容時間経過した後は、連続放電能力を使用する。以下、制御装置43には、順次、バッテリ電圧、モータの回転数、トルク指令値、車両駆動システムの効率ηがそれぞれ入力される。但し、これらの入力順に限定されるものではない。
その後、利用可能電力算出手段45は、入力されたバッテリ19の許容最大電力、バッテリ電圧、および車両駆動システムの効率ηから、利用可能電力を算出する。次に、モータ制御過程S3に移行し、モータ制御手段46は、モータ6の回転数Nと出力トルクの指令値Tより目標駆動出力OPを算出する(ステップS3a)。これら利用可能電力IPおよび目標駆動出力OPは、モータ制御手段46において一時的に記憶される。次に、モータ制御手段46における判定手段46aが、目標駆動出力OPが利用可能電力IP以下であるか否かを判定する(ステップS3b)。目標駆動出力OPが利用可能電力IPより大との判定(ステップS3b;YES)で、トルク指令補正手段46b(図2)は、前記利用可能電力IPを目標駆動出力OPで除した値に、前記トルク指令値Tを乗じる補正を行う(ステップS3c)。OPがIP以下であるとの判定(ステップS3b;NO)で、得られたトルク指令値Tをそのまま出力する(ステップS3d)。モータ制御手段46は、トルク指令値Tに応じたモータ駆動電流を生成し、モータ6に供給する制御を行う。
以上説明した制御装置および制御方法によると、利用可能電力算出手段45は、求められた最大電力に、車両駆動システムの効率ηを乗じた、実際に駆動力とできる利用可能電力IPを求める。モータ制御手段46は、求めた利用可能電力IPを用いてモータ6を制御する。このように車両駆動システムの効率ηを考慮したうえでバッテリ19を過負荷状態にさせないようにモータ6を制御する。このため、例えば、大電流用の電流センサを必要とすることなく、バッテリ6の過負荷をより確実に防止し得る。
トルク指令補正手段46bは、60秒以下の短時間出力可能な最大電流を、前記バッテリ19の許容最大電流Imaxとして出力トルクの指令値Tを補正し、許容時間が経過した後、連続出力可能な最大電流を、前記バッテリ19の許容最大電流Imaxとして出力トルクの指令値Tを補正するものとしている。このように最初に、短時間出力可能な最大電流を許容最大電流Imaxとし、許容時間が経過した後に、連続出力可能な最大電流を許容最大電流Imaxとすることで、バッテリ19の過負荷を極力軽減することができる。
電動車両は左右独立に駆動可能なモータ6を有し、モータ制御手段46は、車両直進時に左右のモータ6における出力トルクの指令値Tをそれぞれ均等に補正するものとしても良い。
モータ制御手段46は、車両旋回時に旋回内側駆動輪を駆動するモータ6における出力トルクの指令値Tのみ補正するものとしても良い。
6…モータ
19…バッテリ
22…インバータ装置
28…パワー回路部
29…モータコントロール部
31…インバータ
43…制御装置
44…最大電力算出手段
45…利用可能電力算出手段
46…モータ制御手段
46b…トルク指令補正手段

Claims (4)

  1. 電動車両を走行させるモータと、バッテリの直流電力を前記モータの駆動に用いる交流電力に交換するインバータを含むパワー回路部およびこのパワー回路部を制御するモータコントロール部を有するインバータ装置とを備えた車両駆動システムを制御する制御装置であって、
    前記バッテリの許容最大電流とバッテリの電圧との積より、現状のバッテリが出力できる最大電力を求める最大電力算出手段と、
    この最大電力算出手段で求められた最大電力に、前記車両駆動システムの効率を乗じた、実際に駆動力とできる利用可能電力を求める利用可能電力算出手段と、
    この利用可能電力算出手段で求めた利用可能電力を用いて前記モータを制御するモータ制御手段と、を有し、
    前記モータ制御手段は、前記モータの回転数と出力トルクの指令値より目標駆動出力を得て、この目標駆動出力が常に前記利用可能電力以下となるように、出力トルクの指令値を補正するトルク指令補正手段を有し、
    前記トルク指令補正手段は、60秒以下の短時間出力可能な最大電流を、前記バッテリの許容最大電流として出力トルクの指令値を補正し、許容時間が経過した後、連続出力可能な最大電流を、前記バッテリの許容最大電流として出力トルクの指令値を補正する電動車両の制御装置。
  2. 請求項において、前記最大電力算出手段と前記利用可能電力算出手段と前記モータ制御手段とが、前記インバータ装置に搭載された電動車両の制御装置。
  3. 電動車両を走行させるモータと、バッテリの直流電力を前記モータの駆動に用いる交流電力に交換するインバータを含むパワー回路部およびこのパワー回路部を制御するモータコントロール部を有するインバータ装置とを備えた車両駆動システムを制御する制御装置であって、
    前記バッテリの許容最大電流とバッテリの電圧との積より、現状のバッテリが出力できる最大電力を求める最大電力算出手段と、
    この最大電力算出手段で求められた最大電力に、前記車両駆動システムの効率を乗じた、実際に駆動力とできる利用可能電力を求める利用可能電力算出手段と、
    この利用可能電力算出手段で求めた利用可能電力を用いて前記モータを制御するモータ制御手段と、を有し、
    前記電動車両は左右独立に駆動可能なモータを有し、前記モータ制御手段は、車両直進時に左右のモータにおける出力トルクの指令値をそれぞれ均等に補正する電動車両の制御装置。
  4. 請求項において、前記モータ制御手段は、車両旋回時に旋回内側駆動輪を駆動するモータにおける出力トルクの指令値のみ補正する電動車両の制御装置。
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