JP5904775B2 - 目標追尾装置 - Google Patents

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Description

この発明は、FM変調(周波数変調)型のレーダにより得られるビート周波数の観測値から目標の運動諸元(目標の位置、速度など)を推定する目標追尾装置に関するものである。
例えば、レーダ等のセンサシステムでは、目標の位置を観測するセンサより得られる観測値の時系列から目標の有無を判定し、目標が存在すれば、目標の位置や速度を推定する追尾処理によって目標航跡を抽出することが必要になる場合がある。
センサより得られる観測値を用いて、目標を追尾する技術は、多くの論文や特許文献などで取り挙げられており、それらを実現する装置や方法についても、様々な提案がなされている。
レーダからは、目標の観測値の他に、目標以外の反射信号に起因するクラッタが得られる。
このクラッタを用いて、目標の追尾処理を行うと、誤った運動諸元の推定値が算出されてしまうため、このクラッタを除去する必要がある。
このクラッタを除去する方法として、レーダからパルスを高頻度に送信させながら、追尾処理の前段の信号処理で周波数解析を行うことで、目標とクラッタを区別するパルスドップラ方式が知られている。
レーダの送信信号をパルス状の信号とするレーダ方式では、図8に示すように、送信パルスと受信パルスの時間差から、目標の距離情報を算出することができる。以下、目標の距離情報を「PRI内距離」と称する。
ただし、高頻度でパルスを送信する場合、受信される複数のパルスが、どの送信パルスに対応するものであるかを特定することができず、目標の距離情報であるPRI内距離に複数の候補が発生する。
複数の候補が発生することはアンビギュイティと呼ばれ、PRI内距離にアンビギュイティが発生すると、信号処理の後段にある追尾処理では、PRI内距離の観測値を利用することができない。
レーダの送信波形の一つとして、図9に示すように、周波数を時間に対して直線的に変化させるFM変調がある。
この送信波形を適用した場合の同一時刻における送受信波の周波数の違いは、ビート周波数と呼ばれ、このビート周波数fbは、下記の式(1)に示すように、目標の距離と距離変化率の一次結合であるため、ドップラ周波数から決まる距離変化率を代入することで、目標の距離が得られる。
Figure 0005904775
式(1)において、Rは第kサンプリング時刻における目標の距離、Rドット(ここでは、電子出願の都合上、Rの上部に・の記号を表記することができないため、Rドットのように表記している)は第kサンプリング時刻における目標の距離変化率である。
また、BはFM変調の帯域幅、cは光速、Tは観測時間、fは送信周波数である。
ここでは、この送信波形を適用した場合に得られる複数スキャンのビート周波数fbから目標の距離と距離変化率を算出することを考える。
このビート周波数fbの観測値を用いて、カルマンフィルタによって目標の距離と距離変化率を推定する方式が以下の特許文献1に開示されている。
この方式は、図10に示すような装置構成によって、本出願の発明が前提とするパルス繰り返し周波数が高いレーダに適用することができる。
この方式では、最初に、初期2サンプリング時刻分のビート周波数の観測値zfb,zfbから以下の連立方程式を解くことにより、目標の距離及び距離変化率の初期推定値を算出する。
Figure 0005904775
ただし、Δtはサンプリング間隔である。上記の例では、サンプリング間隔分の時間内での目標の距離変化率の変化が極めて小さいと仮定している。
上記の初期推定値を出発点として、ビート周波数の観測値zfbが得られる度に、カルマンフィルタを用いて推定値を更新する。
このカルマンフィルタの状態変数は以下の通りである。
Figure 0005904775
初期の推定値である式(4)の各成分は式(2)(3)の連立方程式の解であるため、初期2サンプリング時刻のビート周波数の観測値zfb,zfbの線形結合となる。
このため、以降のカルマンフィルタに基づく処理で必要となる推定誤差共分散行列の初期値P(+)の各成分は、ビート周波数の観測誤差標準偏差より算出することができる。
以下、サンプリング時刻k(≧2)のビート周波数fbを用いた推定値の更新処理について説明する。
推定値の更新処理では予測処理を行うが、カルマンフィルタでは以下の状態遷移モデルを仮定する。
Figure 0005904775
ただし、Φは状態遷移行列であり、下記の式(6)で定義される。
Figure 0005904775
また、wは運動に加わる外乱であり、以下の共分散を持つガウス分布に従うものとする。
Figure 0005904775
ただし、Qは事前に設定されるパラメータである。
上記の状態遷移モデルに基づき、サンプリング時刻k(≧2)の予測値x(−)ハット(ここでは、電子出願の都合上、xの上部に^の記号を表記することができないため、xハットのように表記している)は、下記の式(8)に示すように、1つ前のサンプリング時刻k−1の平滑値xk−1(+)ハットから算出され、サンプリング時刻k(≧2)の予測誤差共分散行列P(−)は、下記の式(9)に示すように、1つ前のサンプリング時刻k−1の平滑誤差共分散行列Pk−1(+)から算出される。
Figure 0005904775
予測処理の後の平滑処理を実施して、最終的な推定値を算出するが、ここでは、以下の観測モデルを仮定する。
Figure 0005904775
ただし、Hは観測行列であり、下記の式(11)で定義される。
Figure 0005904775
また、efbはビート周波数の観測誤差であり、その分散Rfbがパラメータとして事前に与えられる。
Figure 0005904775
この観測モデルに基づき、サンプリング時刻k(≧2)の平滑値x(+)ハット,P(+)は、同サンプリング時刻の予測値x(−)ハット,予測誤差共分散行列P(−),ビート周波数の観測値zfbから、下記の式(13)(14)のように算出される。
Figure 0005904775
ただし、Iは単位行列、Kはカルマンゲインであり、下記の式(15)から算出される。
Figure 0005904775
観測領域に複数の目標が存在する状況や、目標信号と一緒に誤警報等の不要信号が得られる状況では、各スキャンでビート周波数の観測値が複数得られるのが一般的である。
このような場合には、観測領域における目標の有無を判定し、目標が存在すると判定されれば、その運動諸元を出力する必要がある。
この場合、各スキャンでビート周波数の観測値を選択し、上記の従来技術の追尾処理によって運動諸元を推定しながら、この航跡候補の尤度によって、目標の存在の有無を判定することができる。
航跡候補と観測値の相関可能性は、以下のように判定することができる。
Figure 0005904775
ただし、dは事前に設定されるゲートサイズパラメータである。また、Sは残差共分散行列であり、下記の式(17)で算出される。
Figure 0005904775
上記の式(16)を満たす観測値が複数ある場合、式(16)の左辺の値が最も小さくなる観測値を選択して、航跡候補に割り当てる方法や、複数の割り当てを考えて、航跡候補を複数生成するといった観測値の割り当て方法がある。
このようにして生成した航跡候補のうち、ある航跡候補の尤度γが、予め設定している航跡抽出のための尤度の閾値を超えれば、目標の存在を確定し、その時点での運動諸元の推定値を出力する。
ここで、尤度γは、ある観測値を用いて更新した場合、下記の式(18)で算出される。
Figure 0005904775
ただし、γk−1は1サンプリング時刻前の当該航跡候補の尤度である。尤度の初期値γは事前に設定されるパラメータである。
特開2010−19824号公報
従来の目標追尾装置は以上のように構成されているので、目標の運動諸元を推定しながら、目標が存在しているか否かが判定される。このため、目標の運動諸元の推定誤差に伴って相関判定の正解率が低下すると、目標の検出が遅れてしまうなどの課題があった。
この発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、運動諸元の推定精度の影響を受けることなく、速やかに目標を検出することができる目標追尾装置を得ることを目的とする。
この発明に係る目標追尾装置は、周波数変調型のレーダにより得られるビート周波数の観測値と目標の追尾に使用するカルマンフィルタの観測モデルにおける観測行列及び目標の航跡候補の積との差分を示す行列の転置行列と、カルマンフィルタの予測誤差共分散行列から求まる残差共分散行列の逆行列と、その差分を示す行列との積が設定値より小さければ、そのビート周波数の観測値と目標の航跡候補との間に相関があると認定する相関判定を実施し、相関が認められる航跡候補の有無から、目標が観測領域に存在しているか否かを判定する目標有無判定手段と、目標有無判定手段により目標が観測領域に存在していると判定された場合、レーダの最大探索距離が目標までの距離、レーダのビーム中心がレーダのビームが向いている方向であるとして、目標の運動諸元である位置及び速度を推定する際にカルマンフィルタが用いる目標の運動諸元の初期値として、その最大探索距離とビームが向いている方向から目標の初期位置を設定するとともに、初探索時刻におけるビート周波数の観測値と最大探索距離から目標の初期速度を設定する初期値設定手段とを設け、運動諸元推定手段が、初期値設定手段により設定された初期値を非線形最小自乗法による運動諸元の状態探索の初期点に設定し、そのビート周波数の観測値の時系列を用いて、非線形最小自乗法による運動諸元の状態探索を実施することで、目標の運動諸元を推定するようにしたものである。
この発明によれば、周波数変調型のレーダにより得られるビート周波数の観測値と目標の追尾に使用するカルマンフィルタの観測モデルにおける観測行列及び目標の航跡候補の積との差分を示す行列の転置行列と、カルマンフィルタの予測誤差共分散行列から求まる残差共分散行列の逆行列と、その差分を示す行列との積が設定値より小さければ、そのビート周波数の観測値と目標の航跡候補との間に相関があると認定する相関判定を実施し、相関が認められる航跡候補の有無から、目標が観測領域に存在しているか否かを判定する目標有無判定手段を設け、その目標有無判定手段が、運動諸元推定手段により目標の運動諸元が推定される前に、目標が観測領域に存在しているか否かを判定するように構成したので、運動諸元の推定精度の影響を受けることなく、速やかに目標を検出することができるとともに、目標の運動諸元の推定精度を高めることができる効果がある。
この発明の実施の形態1による目標追尾装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態1による目標追尾装置の処理内容を示すフローチャートである。 初期値設定部12による運動諸元の状態探索の初期値の設定例を示す説明図である。 初期値設定部12による運動諸元の状態探索の初期値の設定例を示す説明図である。 Newton法による運動諸元の推定値の探索処理を示す説明図である。 この発明の実施の形態2による目標追尾装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態2による目標追尾装置の処理内容を示すフローチャートである。 PRI内距離にアンビギュイティが発生する例を示す説明図である。 FM変調による送信波形制御を示す説明図である。 従来の目標追尾装置を示す構成図である。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1による目標追尾装置を示す構成図である。
図1において、レーダ1はFM変調型(周波数変調型)のレーダであり、観測値としてビート周波数fbを観測し、その観測値を目標追尾装置2に出力する。
目標追尾装置2の航跡抽出決定部11はレーダ1により得られるビート周波数fbの観測値から目標の航跡候補を抽出するとともに、ビート周波数fbの観測値と目標の航跡候補との相関判定を実施し、相関が認められる航跡候補の有無から、目標が観測領域に存在しているか否かを判定する処理を実施する。
また、航跡抽出決定部11は目標の存在の有無を示す判定結果を初期値設定部12に出力するとともに、例えば、その判定結果を図示せぬディスプレイに表示するなどの方法で、目標の有無をユーザに知らせる処理を実施する。
なお、航跡抽出決定部11は目標有無判定手段を構成している。
初期値設定部12は航跡抽出決定部11により目標が観測領域に存在していると判定された場合、レーダ1の観測条件を示す事前情報にしたがって目標の運動諸元を推定する際に用いる運動諸元の状態探索の初期値を設定する処理を実施する。なお、初期値設定部12は初期値設定手段を構成している。
運動諸元推定部13は初期値設定部12により設定された初期値を運動諸元の状態探索の初期点に設定し、ビート周波数fbの観測値の時系列を用いて、運動諸元の状態探索を実施することで、目標の運動諸元を推定する処理を実施する。なお、運動諸元推定部13は運動諸元推定手段を構成している。
図1の例では、目標追尾装置の構成要素である航跡抽出決定部11、初期値設定部12及び運動諸元推定部13のそれぞれが専用のハードウェア(例えば、CPUを実装している半導体集積回路、あるいは、ワンチップマイコンなど)で構成されているものを想定しているが、目標追尾装置がコンピュータで構成されていてもよい。
目標追尾装置がコンピュータで構成されている場合、航跡抽出決定部11、初期値設定部12及び運動諸元推定部13の処理内容を記述しているプログラムをコンピュータのメモリに格納し、当該コンピュータのCPUが当該メモリに格納されているプログラムを実行するようにすればよい。
図2はこの発明の実施の形態1による目標追尾装置の処理内容を示すフローチャートである。
次に動作について説明する。
目標追尾装置2が使用するカルマンフィルタの状態変数、状態遷移モデル及び観測モデルは、下記の通りである。
状態変数は、下記の式(19)に示すように、ビート周波数fbと、ビート周波数fbの変化率で構成されている。
Figure 0005904775
状態遷移モデルは、下記の式(20)に示す通りである。
Figure 0005904775
ただし、Φは状態遷移行列であり、下記の式(21)で定義される。
Figure 0005904775
また、wは運動に加わる外乱であり、下記の共分散を持つガウス分布に従うものとする。
Figure 0005904775
ただし、Qは事前に設定されるパラメータである。
観測モデルは、下記の式(22)に示す通りである。
Figure 0005904775
ただし、Hfbは観測行列であり、下記の式(24)で定義される。
Figure 0005904775
また、efbはビート周波数の観測誤差であり、その分散Rfbがパラメータとして事前に与えられる。
Figure 0005904775
以下、1サンプリング時刻分の処理を詳細に説明する。
航跡抽出決定部11は、レーダ1により得られるビート周波数fbの観測値から目標の航跡候補を抽出するとともに、ビート周波数fbの観測値と目標の航跡候補との相関判定を実施し、相関が認められる航跡候補の有無から、目標が観測領域に存在しているか否かを判定する。
具体的には、以下の通りである。
まず、航跡抽出決定部11は、「ゲート内外判定」として、下記の式(26)に示すようなビート周波数fbの観測値と目標の航跡候補との相関判定を実施する(図2のステップST1)。
Figure 0005904775
ただし、x(−)ハットは航跡候補の予測値であり、下記の式(27)で算出される。
Figure 0005904775

また、Sは残差共分散行列であり、下記の式(28)で算出される。
Figure 0005904775
ただし、P(−)は予測誤差共分散行列であり、下記の式(29)で算出される。
Figure 0005904775
航跡抽出決定部11は、ビート周波数fbの観測値と目標の航跡候補との相関判定を実施すると、「航跡候補相関決定」として、ゲート内に入っている観測値を選択する(ステップST2)。
観測値の選択方法として、式(26)の左辺の値が最も小さくなる観測値を選択して航跡候補に割り当てる方法や、ゲート内の観測値の全てついて、各々を割り当てた航跡候補を複数生成する方法などが考えられる。
航跡抽出決定部11は、ゲート内に入っている観測値を選択すると、「フィルタ内状態更新」として、航跡候補に割り当てた観測値によって、カルマンフィルタの状態推定値を更新する(ステップST3)。
例えば、現在の処理が航跡候補にとって、2番目のサンプリング時刻である場合、状態推定値は、下記の式(30)に示すように、2サンプリング時刻分のビート周波数の観測値zfb,zfbより算出することができる。
Figure 0005904775
ただし、Δtはサンプリング間隔である。
2つのビート周波数の観測値zfb,zfbの線形結合であるため、以降のカルマンフィルタに基づく処理で必要となる推定誤差共分散行列の初期値P(+)の各成分は、ビート周波数の観測誤差標準偏差より算出することができる。
現在の処理が航跡候補にとって、3番目以降のサンプリング時刻である場合、状態推定値は、下記の式(31)に示すように、ビート周波数の観測値zfbより算出することができる。
Figure 0005904775
ただし、Iは単位行列、Kはカルマンゲインであり、下記の式(33)で算出される。
Figure 0005904775
航跡抽出決定部11は、カルマンフィルタの状態推定値を更新すると、航跡候補の尤度γを更新する(ステップST4)。
航跡候補の尤度γは、ある観測値を用いて更新する場合、下記の式(34)で算出される。
Figure 0005904775
ただし、γk−1は1サンプリング時刻前の当該航跡候補の尤度であり、尤度の初期値γは事前に設定されるパラメータである。
航跡候補の尤度γが、予め設定されている閾値thを越えない場合(ステップST5)、この時点で1サンプリング時刻分の処理を終了する。
一方、航跡候補の尤度γが、予め設定されている閾値thを越える場合(ステップST5)、ステップST6の「運動諸元推定初期値生成」の処理に移行する。
即ち、航跡候補の尤度γが、予め設定されている閾値thを越える場合、航跡抽出決定部11により目標が観測領域に存在していると判定されて、ステップST6の「運動諸元推定初期値生成」の処理に移行する。
航跡抽出決定部11により目標が観測領域に存在していると判定された場合、後述するステップST6,ST7において、これまでの間に、航跡候補に蓄積されたビート周波数fbの観測値の時系列を用いて、目標の3次元空間上の位置と速度を推定する。推定する運動諸元を以下の現サンプリング時刻nにおける3次元空間上の位置,速度とする。
Figure 0005904775
初期値設定部12は、航跡抽出決定部11により目標が観測領域に存在していると判定されると、レーダ1の観測条件を示す事前情報にしたがって目標の運動諸元を推定する際に用いる運動諸元の状態探索の初期値xn_1ハットを設定する(ステップST6)。
即ち、初期値設定部12は、図3に示すように、レーダ1の最大探索距離、レーダ1のビームが向いている方向及び初探索時刻におけるビート周波数の観測値(第1サンプリング時刻におけるビート周波数の観測値zfb)を用いて、運動諸元の状態探索の初期値xn_1ハットを設定する。
図3に示すように、目標までの距離Rをレーダ1の最大探索距離、仰角及び方位角をビーム中心とすると、目標の3次元位置が決まる。
また、目標までの距離Rと、この航跡候補の第1サンプリング時刻におけるビート周波数の観測値zfbから、下記の式(36)に示すように、目標の距離変化率Rドットを算出することができる。
Figure 0005904775
目標速度の横行成分を0として、初探索時刻の運動諸元が決まる。この初探索時刻の運動諸元から、等速直進運動を仮定して最新時刻nに外挿し、探索の初期値とする。
レーダ1より仰角が得られない場合、上記のような初期値の設定が困難となる。この場合、目標高度は0と見做し、図4に示すように、地球の丸みから算出される観測可能領域の境界から初期値を算出する。
即ち、レーダ1の設置高度から求まる見通し角、方位角及び初探索時刻におけるビート周波数の観測値を用いて、運動諸元の状態探索の初期値xn_1ハットを設定する。
運動諸元推定部13は、初期値設定部12が運動諸元の状態探索の初期値xn_1ハットを設定すると、その初期値xn_1ハットを運動諸元の状態探索の初期点に設定し、これまでの間に、航跡候補に蓄積されたビート周波数fbの観測値の時系列を用いて、運動諸元の状態探索を実施することで、目標の運動諸元を推定する(ステップST7)。
これにより、正確な運動諸元が推定されるが、以下、推定精度が改善される原理について説明する。
目標の運動として等速直進運動を仮定すると、最新時刻nにおける目標運動諸元が決まれば、下記の式(37)に示すように、それ以前のサンプリング時刻kの運動諸元は一意に決まるので、目標の検出では、下記の式(38)のように、ビート周波数列が抽出されるものとする。
Figure 0005904775
最新時刻nにおける推定値から、観測値は、下記の式(39)に示すように予測することができる。
Figure 0005904775
上記の予測観測値と実際の観測値の差異が最も小さくなる推定値は、非線形最小自乗法により算出される。
Figure 0005904775
ここで、最小とする関数は、下記の式(41)で定義される。
Figure 0005904775
運動諸元推定部13は、初期値設定部12により設定された初期値を出発点として、最適な状態をNewton法に従って探索する。
即ち、運動諸元推定部13は、図5に示すように、状態探索の初期点xn_1ハットから出発し、その初期点における目的関数の値F(fb,…,fb,xn_1ハット)と、その接平面の傾きから、次の探索点xn_2ハットが決まる。
次の探索点xn_3ハットについても探索点xn_2ハットと同様に決まる(探索点xn_3ハットについては、初期点xn_1ハットの代わりに探索点xn_2ハットを出発とする)。
探索点を繰り返し決定することで、目的関数が最小となる点xn_optハットが決まり、点xn_optハットが目標の運動諸元の推定値として出力される。
なお、運動諸元推定部13が解く必要がある変数は、3次元の位置と速度であるため、合計で6個である。
よって、可観測性を得るには、6以上のスキャン数が必要となる。したがって、6スキャン分のビート周波数の観測値が得られない場合、追尾対象を海面より僅か上を接近する目標に限定して、高度方向の速度を0とするなどにより、推定する状態変数を限定して、少ないビート周波数の観測値でも推定できるようにする。
以上で明らかなように、この実施の形態1によれば、レーダ1により得られるビート周波数の観測値と目標の航跡候補との相関判定を実施し、相関が認められる航跡候補の有無から、目標が観測領域に存在しているか否かを判定する航跡抽出決定部11を設け、航跡抽出決定部11が、運動諸元推定部13により目標の運動諸元が推定される前に、目標が観測領域に存在しているか否かを判定するように構成したので、運動諸元の推定精度の影響を受けることなく、速やかに目標を検出することができるとともに、目標の運動諸元の推定精度を高めることができる効果を奏する。
即ち、この実施の形態1によれば、ビート周波数の観測値の時系列から目標の有無を判断し、目標の存在が確定してから運動諸元の推定を行うようにしているため、目標の運動諸元の推定誤差によって誤相関が起きて、目標航跡の抽出が遅れる場合でも、早期に目標航跡を抽出することができる。
また、推定される運動は3次元上空間上の運動であり、距離方向のみの運動を推定する従来方式と比べて、より正確な運動諸元の情報をユーザに提供することができる。
また、非線形最小自乗法における探索の初期点をレーダの観測条件の事前情報から決めるため、最適な状態変数の探索において収束が早くなり、かつ生成される解の推定精度が高くなる。
実施の形態2.
図6はこの発明の実施の形態2による目標追尾装置を示す構成図であり、図において、図1と同一符号は同一または相当部分を示すので説明を省略する。
PRI内距離相関決定部21はレーダ1から目標まで距離であるPRI内距離の観測値と目標の航跡候補との相関判定を実施する。
航跡抽出決定部22はレーダ1により得られるビート周波数fbの観測値から目標の航跡候補を抽出するとともに、ビート周波数fbの観測値と目標の航跡候補との相関判定を実施し、ビート周波数fbの観測値との相関が認められ、かつ、PRI内距離相関決定部21によりPRI内距離の観測値との相関が認められる航跡候補の有無から、目標が観測領域に存在しているか否かを判定する処理を実施する。
また、航跡抽出決定部22は目標の存在の有無を示す判定結果を初期値設定部12に出力するとともに、例えば、その判定結果を図示せぬディスプレイに表示するなどの方法で、目標の有無をユーザに知らせる処理を実施する。
なお、PRI内距離相関決定部21及び航跡抽出決定部22から目標有無判定手段が構成されている。
図6の例では、目標追尾装置の構成要素であるPRI内距離相関決定部21、航跡抽出決定部22、初期値設定部12及び運動諸元推定部13のそれぞれが専用のハードウェア(例えば、CPUを実装している半導体集積回路、あるいは、ワンチップマイコンなど)で構成されているものを想定しているが、目標追尾装置がコンピュータで構成されていてもよい。
目標追尾装置がコンピュータで構成されている場合、PRI内距離相関決定部21、航跡抽出決定部22、初期値設定部12及び運動諸元推定部13の処理内容を記述しているプログラムをコンピュータのメモリに格納し、当該コンピュータのCPUが当該メモリに格納されているプログラムを実行するようにすればよい。
図7はこの発明の実施の形態2による目標追尾装置の処理内容を示すフローチャートである。
次に動作について説明する。
目標追尾装置2が使用するカルマンフィルタの状態変数、状態遷移モデル及び観測モデルは、下記の通りである。
状態変数は、下記の式(42)に示すように、ビート周波数fb、方位角Az、仰角El及びそれらの変化率で構成されている。
Figure 0005904775
状態遷移モデルは、下記の式(43)に示す通りである。
Figure 0005904775
ただし、Φは状態遷移行列であり、下記の式(44)で定義される。
Figure 0005904775
また、wは運動に加わる外乱であり、下記の共分散を持つガウス分布に従うものとする。
Figure 0005904775
ただし、Qは事前に設定されるパラメータである。
観測モデルは、下記の式(46)に示す通りである。
Figure 0005904775
観測値zは、下記の式(47)に示すように、ビート周波数の観測値zfb、方位角の観測値zAz及び仰角の観測値zElで構成される。
Figure 0005904775
また、HfbAzElは観測行列であり、下記の式(48)で定義される。
Figure 0005904775
また、efbAzElはビート周波数fb、方位角Az、仰角Elの観測誤差標準偏差で構成されるベクトルである。
Figure 0005904775
このefbAzElの共分散RfbAzElは、下記の式(50)で示され、パラメータとして事前に与えられる。
Figure 0005904775
以下、1サンプリング時刻分の処理を詳細に説明する。
まず、航跡抽出決定部11は、「ゲート内外判定」として、下記の式(51)に示すようなビート周波数fbの観測値と目標の航跡候補との相関判定を実施する(図7のステップST11)。
Figure 0005904775
ただし、x(−)ハットは航跡候補の予測値であり、下記の式(52)で算出される。
Figure 0005904775

また、Sは残差共分散行列であり、下記の式(53)で算出される。
Figure 0005904775
ただし、P(−)は予測誤差共分散行列であり、下記の式(54)で算出される。
Figure 0005904775
PRI内距離相関決定部21は、レーダ1から目標まで距離であるPRI内距離の観測値と目標の航跡候補との相関判定を実施する(ステップST12)。
具体的には、以下の通りである。
PRI内距離の観測値から得られる距離情報の候補は、下記の式(55)のように表される。
Figure 0005904775
ただし、rpriは候補中最短の距離であり、既知である。ΔRpriはパルス間隔によって定まる折り返し幅であり、既知である。
これに対して、折り返し回数nは未知である。1サンプリング時刻前のPRI内距離についても同様に表現することができる。

Figure 0005904775
距離変化率が一定であると仮定すると、2サンプリング時刻のビート周波数の期待値は、以下のように算出することができる。
Figure 0005904775
PRI内距離の相関可否は、以下の式の成否により決定される。
Figure 0005904775

Figure 0005904775
ただし、σ2 fbはビート周波数の観測値の観測誤差標準偏差、σ2 RpriはPRI内距離の観測値の観測誤差標準偏差である。また、dfbsは事前に設定されるパラメータである。
航跡抽出決定部22は、ビート周波数fbの観測値と目標の航跡候補との相関判定を実施し、PRI内距離相関決定部21がPRI内距離の観測値と目標の航跡候補との相関判定を実施すると、「航跡候補相関決定」として、ゲート内に入っている観測値を選択する(ステップST13)。
観測値の選択方法として、式(59)が成立する条件の下で、式(51)の左辺の値が最も小さくなる観測値を選択して航跡候補に割り当てる方法や、ゲート内の観測値の全てついて、各々を割り当てた航跡候補を複数生成する方法などが考えられる。
航跡抽出決定部22は、ゲート内に入っている観測値を選択すると、「フィルタ内状態更新」として、航跡候補に割り当てた観測値によって、カルマンフィルタの状態推定値を更新する(ステップST14)。
例えば、現在の処理が航跡候補にとって、2番目のサンプリング時刻である場合、状態推定値は、下記の式(63)に示すように、2サンプリング時刻分のビート周波数の観測値zfb,zfbより算出することができる。
Figure 0005904775
ただし、Δtはサンプリング間隔である。
2つのビート周波数の観測値zfb,zfbの線形結合であるため、以降のカルマンフィルタに基づく処理で必要となる推定誤差共分散行列の初期値P(+)の各成分は、ビート周波数の観測誤差標準偏差より算出することができる。
現在の処理が航跡候補にとって、3番目以降のサンプリング時刻である場合、状態推定値は、下記の式(64)に示すように、ビート周波数の観測値zfbより算出することができる。
Figure 0005904775
ただし、Iは単位行列、Kはカルマンゲインであり、下記の式(66)で算出される。
Figure 0005904775
航跡抽出決定部22は、カルマンフィルタの状態推定値を更新すると、航跡候補の尤度γを更新する(ステップST15)。
航跡候補の尤度γは、ある観測値を用いて更新する場合、下記の式(67)で算出される。
Figure 0005904775
ただし、γk−1は1サンプリング時刻前の当該航跡候補の尤度であり、尤度の初期値γは事前に設定されるパラメータである。
航跡候補の尤度γが、予め設定されている閾値thを越えない場合(ステップST16)、この時点で1サンプリング時刻分の処理を終了する。
一方、航跡候補の尤度γが、予め設定されている閾値thを越える場合(ステップST16)、ステップST17の「運動諸元推定初期値生成」の処理に移行する。
即ち、航跡候補の尤度γが、予め設定されている閾値thを越える場合、航跡抽出決定部22により目標が観測領域に存在していると判定されて、ステップST17の「運動諸元推定初期値生成」の処理に移行する。
航跡抽出決定部22により目標が観測領域に存在していると判定された場合、後述するステップST17,ST18において、これまでの間に、航跡候補に蓄積されたビート周波数fbの観測値の時系列を用いて、目標の3次元空間上の位置と速度を推定する。推定する運動諸元を以下の現サンプリング時刻nにおける3次元空間上の位置,速度とする。
Figure 0005904775
初期値設定部12は、航跡抽出決定部22により目標が観測領域に存在していると判定されると、レーダ1の観測条件を示す事前情報にしたがって目標の運動諸元を推定する際に用いる運動諸元の状態探索の初期値xn_1ハットを設定する(ステップST17)。
即ち、初期値設定部12は、図3に示すように、レーダ1の最大探索距離、レーダ1のビームが向いている方向及び初探索時刻におけるビート周波数の観測値(第1サンプリング時刻におけるビート周波数の観測値zfb)を用いて、運動諸元の状態探索の初期値xn_1ハットを設定する。
図3に示すように、目標までの距離Rをレーダ1の最大探索距離、仰角及び方位角をビーム中心とすると、目標の3次元位置が決まる。
また、目標までの距離Rと、この航跡候補の第1サンプリング時刻におけるビート周波数の観測値zfbから、下記の式(69)に示すように、目標の距離変化率Rドットを算出することができる。
Figure 0005904775
目標速度の横行成分を0として、初探索時刻の運動諸元が決まる。この初探索時刻の運動諸元から、等速直進運動を仮定して最新時刻nに外挿し、探索の初期値とする。
レーダ1より仰角が得られない場合、上記のような初期値の設定が困難となる。この場合、目標高度は0と見做し、図4に示すように、地球の丸みから算出される観測可能領域の境界から初期値を算出する。
即ち、レーダ1の設置高度から求まる見通し角、方位角及び初探索時刻におけるビート周波数の観測値を用いて、運動諸元の状態探索の初期値xn_1ハットを設定する。
運動諸元推定部13は、初期値設定部12が運動諸元の状態探索の初期値xn_1ハットを設定すると、その初期値xn_1ハットを運動諸元の状態探索の初期点に設定し、これまでの間に、航跡候補に蓄積されたビート周波数fbの観測値の時系列を用いて、運動諸元の状態探索を実施することで、目標の運動諸元を推定する(ステップST18)。
これにより、正確な運動諸元が推定されるが、以下、推定精度が改善される原理について説明する。
目標の運動として等速直進運動を仮定すると、最新時刻nにおける目標運動諸元が決まれば、下記の式(70)に示すように、それ以前のサンプリング時刻kの運動諸元は一意に決まるので、目標の検出では、下記の式(71)のように、ビート周波数列が抽出されるものとする。
Figure 0005904775
最新時刻nにおける推定値から、観測値は、下記の式(72)に示すように予測することができる。
Figure 0005904775
上記の予測観測値と実際の観測値の差異が最も小さくなる推定値は、非線形最小自乗法により算出される。
Figure 0005904775
ここで、最小とする関数は、下記の式(74)で定義される。
Figure 0005904775
ただし、σfbはビート周波数の観測値の観測誤差標準偏差、σazは方位角の観測値の観測誤差標準偏差、σelは仰角の観測値の観測誤差標準偏差、σRpriはPRI内距離の観測値の観測誤差標準偏差である。
運動諸元推定部13は、初期値設定部12により設定された初期値(距離は最大探索距離、速度は典型値であり、センサ方向に向かって直進しているときの速度)を出発点として、最適な状態をNewton法に従って探索する。
即ち、運動諸元推定部13は、図5に示すように、状態探索の初期点xn_1ハットから出発し、その初期点における目的関数の値F(z,…,z,xn_1ハット)と、その接平面の傾きから、次の探索点xn_2ハットが決まる。
次の探索点xn_3ハットについても探索点xn_2ハットと同様に決まる(探索点xn_3ハットについては、初期点xn_1ハットの代わりに探索点xn_2ハットを出発とする)。
探索点を繰り返し決定することで、目的関数が最小となる点xn_optハットが決まり、点xn_optハットが目標の運動諸元の推定値として出力される。
以上で明らかなように、この実施の形態2によれば、航跡抽出決定部22が、レーダ1により得られるビート周波数fbの観測値と目標の航跡候補との相関判定を実施し、ビート周波数fbの観測値との相関が認められ、かつ、PRI内距離相関決定部21によりPRI内距離の観測値との相関が認められる航跡候補の有無から、目標が観測領域に存在しているか否かを判定するように構成したので、上記実施の形態1よりも、目標の検出精度を高めることができる効果を奏する。
即ち、ビート周波数fbの観測値だけでは、誤相関が起きて目標航跡の抽出が遅れる場合でも、早期に目標航跡を抽出することができる。
また、運動諸元の推定における探索で、ビート周波数の観測値に加えて、方位角,仰角及びPRI内距離の観測値を利用するため、より高精度の解が得られる効果がある。
なお、本願発明はその発明の範囲内において、各実施の形態の自由な組み合わせ、あるいは各実施の形態の任意の構成要素の変形、もしくは各実施の形態において任意の構成要素の省略が可能である。
1 レーダ、2 目標追尾装置、11 航跡抽出決定部(目標有無判定手段)、12 初期値設定部(初期値設定手段)、13 運動諸元推定部(運動諸元推定手段)、21 PRI内距離相関決定部(目標有無判定手段)、22 航跡抽出決定部(目標有無判定手段)。

Claims (3)

  1. 周波数変調型のレーダにより得られるビート周波数の観測値と目標の追尾に使用するカルマンフィルタの観測モデルにおける観測行列及び上記目標の航跡候補の積との差分を示す行列の転置行列と、上記カルマンフィルタの予測誤差共分散行列から求まる残差共分散行列の逆行列と、上記差分を示す行列との積が設定値より小さければ、上記ビート周波数の観測値と上記目標の航跡候補との間に相関があると認定する相関判定を実施し、相関が認められる航跡候補の有無から、上記目標が観測領域に存在しているか否かを判定する目標有無判定手段と、
    上記目標有無判定手段により目標が観測領域に存在していると判定された場合、上記レーダの最大探索距離が上記目標までの距離、上記レーダのビーム中心が上記レーダのビームが向いている方向であるとして、上記目標の運動諸元である位置及び速度を推定する際に上記カルマンフィルタが用いる上記目標の運動諸元の初期値として、上記最大探索距離と上記ビームが向いている方向から上記目標の初期位置を設定するとともに、初探索時刻におけるビート周波数の観測値と上記最大探索距離から上記目標の初期速度を設定する初期値設定手段と、
    上記初期値設定手段により設定された初期値を非線形最小自乗法による運動諸元の状態探索の初期点に設定し、上記ビート周波数の観測値の時系列を用いて、上記非線形最小自乗法による運動諸元の状態探索を実施することで、上記目標の運動諸元を推定する運動諸元推定手段と
    を備えた目標追尾装置。
  2. 上記運動諸元推定手段は、上記レーダにより観測されたビート周波数のサンプリング数が所定数に満たない場合、推定する運動諸元の数を減らすことを特徴とする請求項1記載の目標追尾装置。
  3. 上記目標有無判定手段は、上記レーダにより得られるビート周波数の観測値と上記目標の航跡候補との間の相関判定を実施するとともに、上記レーダから上記目標まで距離であるPRI内距離の観測値と上記目標の航跡候補との間の相関判定を実施し、上記ビート周波数の観測値との相関が認められ、かつ、上記PRI内距離の観測値との相関が認められる航跡候補の有無から、上記目標が観測領域に存在しているか否かを判定することを特徴とする請求項1または請求項2記載の目標追尾装置。
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