JP5900380B2 - 狙い圧延長決定方法、厚鋼板の製造方法、および狙い圧延長決定装置 - Google Patents

狙い圧延長決定方法、厚鋼板の製造方法、および狙い圧延長決定装置 Download PDF

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本発明は、所定の乱尺範囲内の製品長が許容された厚鋼板の狙い圧延長を決定する狙い圧延長決定方法、厚鋼板の製造方法、および狙い圧延長決定装置に関するものである。
鉄鋼製品の製造プロセスの1つである圧延プロセスは、要求される製品長を満足するため、事前に過去の実績等をもとに圧延長のばらつき(圧延長ばらつき)を想定した上で製品長を基準に目標とする圧延長(狙い圧延長)を決めておき、この狙い圧延長に応じた圧延条件のもと圧延処理を行うことで実施される。なお、他の手法としては、スラブ請求重量と実績重量との差を把握し、この差を圧延厚、圧延幅、圧延長に分散させて目標寸法を決めるようにしたものが知られている(特許文献1を参照)。
ところで、厚鋼板等の鉄鋼製品には、要求される製品長が一定のもの(定尺)の他に、乱尺と呼ばれる所定の上下限範囲内の製品長が許容されるものがある。乱尺とは、実質的に同一スペックの製品を複数製造する場合、当該複数の製品の合計の製品長が所定範囲内であれば、個々の製品長は、必ずしも一定でなくてもよい、すなわち、定尺の場合のようなきびしい公差範囲内におさめなくともよく、所定の上限・下限の範囲内であれば許容される、というものである。このような所定範囲の製品長が許容されているものを圧延処理する場合には、上記の場合と同様に圧延長ばらつきを想定した上で、その最小の製品長を得るために必要な圧延長を基準に狙い圧延長を決めている。
特開昭58−112604号公報
しかしながら、圧延長ばらつきを想定して狙い圧延長を決めたとしても、実際の圧延長が製品長を超える場合や製品長に満たない事態は生じ得る。そして、圧延長が製品長を超えるものについてはその超過分が、製品長未満のものにあってはその全部がスクラップとして回収されることとなり、歩留り(製品化率)の低下を招く。特に、製品長未満の場合の歩留りの低下は製品長を超える場合に比べて大きい。したがって、上記乱尺と呼ばれる厚鋼板を圧延処理する場合において製品長の下限値を基準に狙い圧延長を決める従来の手法では、歩留りの向上を効果的に図れていないという問題があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、狙い圧延長を適切に決定し、製品の歩留りを向上させることができる狙い圧延長決定方法、厚鋼板の製造方法、および狙い圧延長決定装置を提供することを目的とする。
上記した課題を解決し、目的を達成するため、本発明にかかる狙い圧延長決定方法は、所定の乱尺範囲内の製品長が許容された厚鋼板の狙い圧延長を決定する狙い圧延長決定方法であって、前記厚鋼板の過去の圧延処理時に取得した該圧延処理前後における寸法精度をもとに、所定の確率分布に従って前記厚鋼板の圧延長ばらつきを算出するばらつき算出ステップと、前記乱尺範囲の下限値をもとに、前記圧延長ばらつきに従って初期狙い圧延長を算出する初期長算出ステップと、前記初期狙い圧延長を基点とし、前記圧延長ばらつきによって定まる長すぎに起因する第1の歩留ロスと長さ不足に起因する第2の歩留ロスとの合計値が最小となる圧延長を探索し、狙い圧延長を決定する決定ステップと、を含むことを特徴とする。
ここで、乱尺範囲とは、上記した乱尺と呼ばれる厚鋼板の製品長として許容される上下限範囲のことをいう。
また、本発明にかかる狙い圧延長決定方法は、上記発明において、圧延長が前記乱尺範囲の上限値を超える場合の超過分の長さを前記第1の歩留ロスとし、圧延長が前記乱尺範囲の下限値に満たない場合の全長を前記第2の歩留ロスとして前記狙い圧延長を決定することを特徴とする。
また、本発明にかかる狙い圧延長決定方法は、上記発明において、前記確率分布は正規分布であることを特徴とする。
また、本発明にかかる厚鋼板の製造方法は、上記発明の狙い圧延長決定方法で決定した狙い圧延長に応じた圧延条件下で圧延処理を行うことを特徴とする。
また、本発明にかかる狙い圧延長決定装置は、所定の乱尺範囲内の製品長が許容された厚鋼板の狙い圧延長を決定する狙い圧延長決定装置であって、前記厚鋼板の過去の圧延処理時に取得した該圧延処理前後における寸法精度をもとに、所定の確率分布に従って前記厚鋼板の圧延長ばらつきを算出するばらつき算出手段と、前記乱尺範囲の下限値をもとに、前記圧延長ばらつきに従って初期狙い圧延長を算出する初期長算出手段と、前記初期狙い圧延長を基点とし、前記圧延長ばらつきによって定まる長すぎに起因する第1の歩留ロスと長さ不足に起因する第2の歩留ロスとの合計値が最小となる圧延長を探索し、狙い圧延長を決定する決定手段と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、狙い圧延長を適切に決定し、製品の歩留りを向上させることができる。
図1は、狙い圧延長決定装置の構成例を示すブロック図である。 図2は、狙い圧延長決定処理の原理を説明する図である。 図3は、狙い圧延長決定処理の処理手順を示すフローチャートである。
以下、図面を参照して、本発明の狙い圧延長決定方法、厚鋼板の製造方法、および狙い圧延長決定装置を実施するための形態について説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。また、図面の記載において、同一部分には同一の符号を付して示している。
(実施の形態)
図1は、本実施の形態の狙い圧延長決定装置1の構成例を示すブロック図である。図1に示すように、狙い圧延長決定装置1は、例えばワークステーションやパソコン等の汎用コンピュータを用いて実現され、実績DB3との間が互いにデータを送受可能に接続されて構成されている。なお、実績DB3は、狙い圧延長決定装置1が備える記憶部15に保存された構成としてもよい。この狙い圧延長決定装置1は、図1に示すように、入力部11と、出力部13と、記憶部15と、処理部17とを含む。
入力部11は、例えばキーボードやマウス、タッチパネル、各種スイッチ等の入力装置によって実現されるものであり、操作入力に応じた入力信号を処理部17に出力する。出力部13は、LCDやELディスプレイ、CRTディスプレイ等の表示装置によって実現されるものであり、処理部17から入力される表示信号をもとに各種画面を表示する。なお、出力部13は、適宜プリンタやスピーカ等の出力装置を含む構成としてよい。
記憶部15は、更新記憶可能なフラッシュメモリ等のROM(EEPROM等を含む)やRAMといった各種ICメモリ、内蔵あるいはデータ通信端子で接続されたハードディスク、DVD−ROM等の情報記憶媒体およびその読取装置等によって実現されるものである。この記憶部15には、狙い圧延長決定装置1を動作させ、この狙い圧延長決定装置1が備える種々の機能を実現するためのプログラムや、このプログラムの実行中に使用されるデータ等が予め保存され、あるいは処理の都度一時的に保存される。
処理部17は、CPU等で実現され、入力部11から入力される入力信号、記憶部15に保存されるプログラムやデータ等をもとに、狙い圧延長決定装置1を構成する各部への指示やデータの転送等の処理を行う。また、処理部17は、ばらつき算出手段としての圧延長ばらつき算出部171と、初期長算出手段としての初期狙い圧延長算出部173と、決定手段としての狙い圧延長決定部175とを含む。
実績DB3は、過去の操業時に取得した実績値を蓄積したデータベース(DB)である。この実績DB3には、所定の乱尺範囲内の製品長が許容された厚鋼板の種類毎に、該当する種類の厚鋼板の製品仕様に関する値や、その過去の圧延処理時においてその圧延処理の前後で取得した値や取得した値から求めた値、その圧延処理の設定値等が保存される。具体的には、要求される乱尺範囲を含む製品寸法、スラブの実寸法(重量)、得られた厚鋼板の実寸法(圧延長、板厚、板幅等)、圧延方向等の各値や、これら各値から求めたスラブの寸法精度(重量精度)、厚鋼板の板厚精度、厚鋼板の板幅精度等が保存される。
ここで、前述のような乱尺範囲内の製品長を有する厚鋼板としては、例えば、ラインパイプ等の大径管の素材となる厚鋼板が挙げられる。このようなラインパイプ等の鋼管は、精錬・鋳造により得られたスラブを圧延処理して厚鋼板を製造し、この厚鋼板を適宜冷却/熱処理した後、UOEプロセス等で円筒状に成形・溶接することで造管される。ただし、このような鋼管の素材とされる厚鋼板に限定されるものではなく、乱尺範囲内の製品長が許容される種類のものであれば同様に適用が可能である。
図2は、狙い圧延長決定装置1が行う狙い圧延長決定処理の原理を説明する図であり、横軸を長さとし、厚鋼板Sの乱尺範囲を一点鎖線で示すとともに、厚鋼板Sについて後述の方法で算出した圧延長ばらつきの確率分布を併せて示している。以下では、図2に示すように、乱尺範囲の下限値に相当する最小の製品長を得るために必要な圧延長(以下、「最小圧延長」と呼ぶ。)をLmin、乱尺範囲の上限値に相当する最大の製品長を得るために必要な圧延長(以下、「最大圧延長」と呼ぶ。)をLmaxと表記する。また、本実施の形態では、圧延長ばらつきが正規分布に従うものとし、図2では、圧延長ばらつきの確率分布を正規分布曲線として示している。なお、確率分布は正規分布に限定されるものではなく、製造対象の厚鋼板の種類に応じた分布モデルを適宜採用することとしてよい。
上記したように、圧延処理は、狙い圧延長に応じた圧延条件下で行われるが、狙い圧延長決定処理では、この狙い圧延長を決定する。なお、圧延処理後の厚鋼板は厳密にはクロップ長や切断代等の余長が切り落とされて製品長とされるため、狙い圧延長決定処理では、この余長を考慮して狙い圧延長を決定する。例えば、要求される厚鋼板Sの製品長をl、前述のクロップ長や切断代といった最終的に切り落とされる余長をΔlとすると、狙い圧延長Ltは次式(1)で表される。
Lt=l+Δl ・・・(1)
ところで、圧延長ばらつきが正規分布に従う場合、圧延長Lrが次式(2)を満足する確率、具体的には、その平均値からのずれが±3σの範囲に圧延長Lrが収まる確率は、99.74%となる。標準偏差σの値は、板厚等によって定まる値とする。
Lt−3σ<Lr<Lt+3σ ・・・(2)
ここで、最大圧延長Lmaxを基準とした確率分布、具体的には図2中に向かって右側の裾野端を最大圧延長Lmaxとする確率分布(正規分布)C11の平均値P11を狙い圧延長Ltとし、圧延処理を行う場合を考える。この場合の圧延長Lrは上記99.74%の確率で最大圧延長Lmax以下に収まるが、実際に圧延処理を行うと最大圧延長Lmaxを超える長さに圧延される事態も生じ得る。このように圧延長Lrが長すぎるものについては、最大圧延長Lmaxを超えた超過分が切断され、切断された超過分はスクラップとして回収されることとなる。
また、最小圧延長Lminを基準とした確率分布、具体的には図2中に向かって左側の裾野端を最小圧延長Lminとする確率分布(正規分布)C13の平均値P13を狙い圧延長Ltとして圧延処理を行う場合も同様に、最小圧延長Lminに満たない長さに圧延される事態が生じ得る。このように圧延長Lrが最小圧延長Lminに満たない長さ不足のものは、製品として不合格であり、その全部がスクラップとして回収されることとなる。
ここで、前述のように圧延長Lrが長すぎる場合の1本あたりの歩留ロスRaは次式(3)によって表され、正規分布において圧延長Lrが最大圧延長Lmaxを超える確率は次式(4)によって表される。
Ra=(Lr−Lmax)/Lt ・・・(3)
P(Lr>Lmax) ・・・(4)
そして、圧延長Lrが長すぎて一部がスクラップとされることによる第1の歩留ロスRa(Lt)は、上記式(3)で表される歩留ロスRaに上記式(4)で表される確率を乗じた次式(5)によって表される。
Ra(Lt)=Ra×P(Lr>Lmax) ・・・(5)
一方、圧延長Lrが長さ不足の場合の1本あたりの歩留ロスRbはその圧延長Lrの全長に相当し、次式(6)によって表される。また、正規分布において圧延長Lrが最小圧延長Lmin未満となる確率は次式(7)によって表される。
Rb=1 ・・・(6)
P(Lr<Lmin) ・・・(7)
そして、圧延長Lrの長さ不足によって全部がスクラップとされることによる第2の歩留ロスRb(Lt)は、上記式(6)で表される歩留ロスRb=1に上記式(7)で表される確率を乗じた値、すなわち上記式(7)と同じ次式(8)によって表される。
Rb(Lt)=P(Lr<Lmin) ・・・(8)
以上説明した長すぎに起因する第1の歩留ロスRa(Lt)や長さ不足に起因する第2の歩留ロスRb(Lt)が増加すれば当然にスクラップ率が上昇し、歩留りを低下させることとなるが、これら圧延長Lrが長すぎて歩留ロスRaとなる超過分が発生する確率(上記式(4))および圧延長Lrの長さ不足により全長が歩留ロスRbとなる確率(上記式(7))は狙い圧延長Ltに依存する。例えば、図2に示す例では、狙い圧延長Ltを最大圧延長Lmaxよりも短くすればするほど、圧延長Lrが最大圧延長Lmaxを超える確率は低くなる。一方で、狙い圧延長Ltを最小圧延長Lminよりも長くすればするほど、狙い圧延長Ltが最小圧延長Lmin未満となる確率は低くなる。
したがって、所定の乱尺範囲内の製品長を有する厚鋼板を製造する場合においては、狙い圧延長Ltを適切に決定しておくことで、歩留りの向上が図れる。特に、圧延長Lrが最小圧延長Lminに満たない場合の歩留りの低下は最大圧延長Lmaxを超える場合に比べて大きいため、圧延長Lrが最小圧延長Lminに満たない事態を優先的に抑制できれば、より効果的に歩留りの向上が図れる。さらに、本実施の形態のように乱尺範囲を有する厚鋼板を対象とする場合では、乱尺範囲内に収まる圧延長Lrであれば歩留ロスRa,Rbは生じないため、狙い圧延長を固定とするのに対して歩留り向上の効果が高い。なお、図2では、乱尺範囲が圧延長ばらつきの範囲よりも広い場合を図示したが、乱尺範囲が圧延長ばらつきの範囲よりも狭い場合も同様のことが言える。
そこで、本実施の形態では、第1の歩留ロスRa(Lt)および第2の歩留ロスRb(Lt)とを合わせたトータルの歩留ロス(歩留ロス合計値)Rt(Lt)を次式(9)に従って算出し、この歩留ロス合計値Rt(Lt)が最小となるように狙い圧延長Ltを決定する。
Rt(Lt)=Ra×P(Lr>Lmax)+P(Lr<Lmin) ・・・(9)
例えば、図2中の確率分布(正規分布)C15の平均値P15を狙い圧延長Ltとした場合の歩留ロス合計値が最小であったとする。この場合には、この平均値P15を狙い圧延長Ltとして決定する。
図3は、狙い圧延長決定処理の詳細な処理手順を示すフローチャートである。本実施の形態において、狙い圧延長決定方法は、狙い圧延長決定装置1が図3の処理手順に従って処理を行うことで実施される。また、厚鋼板の製造方法は、この狙い圧延長決定処理で決定される狙い圧延長に応じた圧延条件下で圧延処理を行うことで実施される。なお、ここで説明する処理は、図3の処理手順を実現するためのプログラムを記憶部15に保存しておき、処理部17がこのプログラムを読み出して実行することで実現できる。
図3に示すように、狙い圧延長決定処理では、先ず、処理部17が、製造対象の厚鋼板(以下、「対象材」と呼ぶ。)の種類を取得する(ステップS1)。例えば、入力部11を介してオペレータによる入力操作を受け付けることで対象材の種類を取得する。
続いて、圧延長ばらつき算出部171が、ステップS1で取得した種類をもとに対象材についての過去の実績値として実績DB3に保存されている乱尺範囲、スラブの寸法精度(重量精度)、厚鋼板の板厚精度、および厚鋼板の板幅精度等を読み出し、これらの各値をもとに対象材の圧延長ばらつきを算出する(ステップS3;ばらつき算出ステップ)。続いて、初期狙い圧延長算出部173が、ステップS3で算出した圧延長ばらつきに従い、乱尺範囲の下限値に基づく最小圧延長を基準とした確率分布(正規分布)の平均値を初期狙い圧延長として算出する(ステップS5;初期長算出ステップ)。そして、狙い圧延長決定部175が、ステップS5で算出した初期狙い圧延長を基点として初期狙い圧延長を所定量ずつ長くしながら圧延長ばらつきによって定まる歩留ロス合計値が最小となる圧延長を探索し、狙い圧延長を決定する(ステップS7;決定ステップ)。ここで、初期狙い圧延長を所定量ずつ長くする際の変更量が小さければ小さいほど、歩留ロス合計値の最小値自体が小さくなるが、その反面、計算容量が増大する。よって、初期狙い圧延長の変更量は、乱尺範囲の1/10〜1/20の大きさとすることが好ましい。
以上説明したように、圧延長が長すぎて歩留ロスとなる超過分が発生する確率および圧延長の長さ不足により全長が歩留ロスとなる確率は狙い圧延長に依存する。本実施の形態によれば、このような超過分および全長を各々の発生確率で重み付けして得た第1の歩留ロスと第2の歩留ロスとの合計値(歩留ロス合計値)が最小となるように狙い圧延長を決定することができる。したがって、狙い圧延長を適切に決定し、製品の歩留り向上を図ることができる。また、実際に図3の処理手順に従って狙い圧延長決定処理を行い、実際に決定した狙い圧延長に応じた圧延条件下で圧延処理を行ったところ、従来の方法による狙い圧延長に応じた圧延条件下で圧延処理を行った場合に比べて、歩留りが0.3%向上する効果が得られた。
1 狙い圧延長決定装置
11 入力部
13 出力部
15 記憶部
17 処理部
171 圧延長ばらつき算出部
173 初期狙い圧延長算出部
175 狙い圧延長決定部
3 実績DB

Claims (5)

  1. 所定の乱尺範囲内の製品長が許容された厚鋼板の狙い圧延長を決定する狙い圧延長決定方法であって、
    前記厚鋼板の過去の圧延処理時に取得した該圧延処理前後における寸法精度をもとに、前記厚鋼板の圧延長ばらつきの確率分布を算出するばらつき算出ステップと、
    前記乱尺範囲の下限値から定まる最小圧延長を基準値とした前記圧延長ばらつきの確率分布の平均値を初期狙い圧延長として算出する初期長算出ステップと、
    前記初期狙い圧延長を基点とし、前記圧延長ばらつきの確率分布によって定まる長すぎに起因する第1の歩留ロスと長さ不足に起因する第2の歩留ロスとの合計値が最小となる圧延長を探索し、狙い圧延長を決定する決定ステップと、
    を含むことを特徴とする狙い圧延長決定方法。
  2. 圧延長が前記乱尺範囲の上限値を超える場合の超過分の長さを前記第1の歩留ロスとし、圧延長が前記乱尺範囲の下限値に満たない場合の全長を前記第2の歩留ロスとして前記狙い圧延長を決定することを特徴とする請求項1に記載の狙い圧延長決定方法。
  3. 前記確率分布は正規分布であることを特徴とする請求項1または2に記載の狙い圧延長決定方法。
  4. 請求項1〜3のいずれか1つに記載の狙い圧延長決定方法で決定した狙い圧延長に応じた圧延条件下で圧延処理を行うことを特徴とする厚鋼板の製造方法。
  5. 所定の乱尺範囲内の製品長が許容された厚鋼板の狙い圧延長を決定する狙い圧延長決定装置であって、
    前記厚鋼板の過去の圧延処理時に取得した該圧延処理前後における寸法精度をもとに、前記厚鋼板の圧延長ばらつきの確率分布を算出するばらつき算出手段と、
    前記乱尺範囲の下限値から定まる最小圧延長を基準値とした前記圧延長ばらつきの確率分布の平均値を初期狙い圧延長として算出する初期長算出手段と、
    前記初期狙い圧延長を基点とし、前記圧延長ばらつきの確率分布によって定まる長すぎに起因する第1の歩留ロスと長さ不足に起因する第2の歩留ロスとの合計値が最小となる圧延長を探索し、狙い圧延長を決定する決定手段と、
    を備えることを特徴とする狙い圧延長決定装置。
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