JP5900047B2 - 太陽電池用集電シート - Google Patents

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Description

本発明は、太陽電池用集電シートに関し、さらに詳しくは、シート状である樹脂基材の表面に金属箔を積層し、当該金属箔を所望の配線形状となるようにパターニングすることで、配線が形成された太陽電池用集電シートに関する。
近年、環境問題に対する意識の高まりから、クリーンなエネルギー源としての太陽電池が注目されている。一般に、太陽電池を構成する太陽電池モジュールは、受光面側から、透明前面基板、表面側封止材シート、太陽電池素子、裏面側封止材シート、及び裏面保護シートが順に積層された構造であり、太陽光が上記太陽電池素子に入射することにより発電する機能を有している。
太陽電池モジュールの内部で発電を行う太陽電池素子は、通常、太陽電池モジュールの内部に複数枚設けられ、これらが直並列接続されることにより、必要な電圧及び電流を得られるように構成されている。複数の太陽電池素子を太陽電池モジュールの内部で配線するために、例えば、配線パターンになる金属箔を基材である樹脂シートの表面に積層させた太陽電池用集電シートが使用される(特許文献1参照)。そして、太陽電池用集電シートに設けられた配線である金属箔と、太陽電池素子の出力電極とはハンダ加工により電気的に接合される。太陽電池用集電シートの製造工程では、このような加熱処理が行われるため、基材シートとしては、耐熱性のある樹脂を二軸延伸処理した樹脂シートが好ましく用いられている。
しかし、例えば、図3に示すような二軸延伸シートである樹脂基材2は、一般的に、二軸延伸加工におけるTD方向(幅方向)とMD方向(長さ方向)との間で延伸の程度が異なり、加熱した際に、TD方向とMD方向との間で熱収縮率が異なる。一般に、二軸延伸加工された樹脂基材の熱収縮率は、MD方向>TD方向となっている。このことは、配線シートの縦と横とで熱収縮率が異なるという形で表面化することになる。このため、太陽電池用集電シートの製造工程中における加熱処理時に、太陽電池用集電シートの縦方向又は横方向が大きく収縮してしまい、縦方向又は横方向に皺を生じることにつながる。
このような加熱処理に伴う皺の発生を抑制することのできる太陽電池用集電シートとして、異方性を有する配線を基材シート上に形成し、且つ異方性を有するその配線の方向を、二軸延伸された樹脂シートにおいて相対的に熱収縮率の大きいMD方向と一致させることにより、加熱処理時の基材シートの皺の発生を抑制するものが開示されている(特許文献2参照)。
特開2007−081237号公報 国際公開第2011/083790号
ここで、太陽電池用集電シートの製造工程においては、上記の皺の発生の他に、積層された材料間の熱収縮率等の差異に起因する太陽電池用集電シート材料のカール変形が、生産性を低下させる要因として大きな問題となっていた。
そのようなカール変形は、例えば、加熱時に、樹脂基材が、樹脂基材上に積層された金属箔よりも相対的に大きく収縮しようとする場合に起こるカール変形であり、特に、二軸延伸シートを用いた場合に、より収縮率の大きな樹脂基材のMD方向に水平な線が金属箔が積層されている側の面を凸上に盛り上げる方向で湾曲する変形が起こりやすい。
又、カール変形は、太陽電池用集電シートの加熱時のみに限らず、例えば、集電シート材料に対してMD方向の張力が強くかかったロール・トゥ・ロールでの積層工程後にも発生する。この場合は、金属箔と樹脂基材の張力に対する伸縮性の違いによって生じた応力が集電シート材料内に残留し、例えば、積層工程後に集電シート材料が強い張力から解放されたときにも、上記同様にMD方向の水平線が湾曲する形でのカール変形が起こりやすい。
特許文献2に記載の太陽電池用集電シートは、金属箔を収縮方向に沿ってより多く配置することによって樹脂の収縮を物理的に抑制して皺の発生を防ごうというものである。しかしながら、そのような構成によっては、上記のようなカール変形の発生は防ぎえない。むしろ、金属箔と樹脂の収縮率等の差異によるカール変形を助長する傾向もある。
例えば、その他の製造条件や補完手段によって皺の発生が必要な程度まで抑止できる場合等には、皺の発生の抑制よりもカール変形の抑制が優先される場合もある。そのような場合に好ましく用いることができるものとして、特にカール変形の発生を効果的に抑制することのできる太陽電池用集電シートが求められていた。
本発明は、以上のような状況に鑑みてなされたものであり、製造工程中におけるカール変形を抑制することのできる太陽電池用集電シートを提供することを課題とする。
本発明者らは、以上の課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、異方性を有する配線を太陽電池用集電シートに形成させ、且つ異方性を有するその配線の方向を、二軸延伸された樹脂シートにおけるTD方向と一致させることにより、ハンダ加工における加熱を経ても、太陽電池用集電シートのカール状の変形を抑制できることを見出し、本発明を完成するに至った。具体的に本発明は以下のものを提供する。
(1) シート状である樹脂基材の表面に金属箔を積層し、当該金属箔を所望の配線形状となるようにパターニングすることで、配線が形成された太陽電池用集電シートであって、前記樹脂基材は、加熱を受けた後に二軸延伸装置のTD方向及びMD方向に延伸加工された二軸延伸シートであり、前記太陽電池用集電シートに形成された配線は、互いに直行する二つの方向成分を考慮したとき、前記配線の一方向成分の総延長が前記配線の他方向成分の総延長よりも長いことにより異方性を有し、前記一方向成分の向きと、前記樹脂基材が延伸された際のTD方向の向きと、が一致することを特徴とする太陽電池用集電シートである。
(2) 前記配線が櫛型形状であり、前記櫛型形状の歯部分の長さ方向が前記一方向成分の方向と一致し、前記櫛型形状の峰部分の長さ方向が前記他方向成分の方向と一致する(1)に記載の太陽電池用集電シートである。
(3) 前記樹脂基材は、厚さ12μmから250μmの二軸延伸ポリエチレンナフタレートフィルムであり、JIS−C2318による150℃×30分でのMD方向の熱収縮率が0.2%以上1.0%以下である(1)又は(2)に記載の太陽電池用集電シートである。
(4) (1)から(3)のいずれかに記載の太陽電池用集電シートと、太陽電池素子の電極とがハンダを介して接合されている部材を備える太陽電池モジュールである。
本発明によれば、製造工程中におけるカール状の変形を抑制することのできる樹脂製の太陽電池用集電シートが提供される。
本発明の太陽電池用集電シートの一実施形態で使用される樹脂基材を示す部分平面図である。 本発明の太陽電池用集電シートの一実施形態を示す平面図である。 本発明の太陽電池用集電シートの一実施形態に太陽電池素子が接合される様子を示す斜視図である。
以下、本発明の太陽電池用集電シートの一実施形態について図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の太陽電池用集電シートの一実施形態で使用される樹脂基材を示す部分平面図である。図2は、本発明の太陽電池用集電シートの一実施形態を示す平面図である。
本実施形態の太陽電池用集電シート1は、シート状である樹脂基材2の表面に金属箔が積層され、当該金属箔が櫛型の配線形状となるようにパターニングされることで、配線3が形成されたものである。まず、本実施形態の太陽電池用集電シート1で使用される樹脂基材2について説明する。
本実施形態の太陽電池用集電シート1で使用される樹脂基材2は、シート状に成型された樹脂に対して二軸延伸加工が施されたものである。本実施形態における二軸延伸加工としては、ロールとテンターとによる逐次二軸延伸加工が挙げられる。
樹脂をシート状に加工する方法としては公知の方法を使用することが可能である。このような方法としては、例えば、Tダイを具備した押出し機を使用して、原料となる樹脂を溶融押出し、その後、冷却ドラムに密着して巻きつけ冷却する方法が挙げられる。このような方法により、未延伸の樹脂基材(樹脂シート)2が作製される。
図1に示すように、作製された樹脂基材2は、例えば、ロールとテンターとを備えた逐次二軸延伸加工装置により、互いに直交する2つの方向(MD方向及びTD方向)に引き伸ばされて、二軸延伸加工される。二軸延伸加工に際して、樹脂基材2は、Tgよりも高い温度に加熱され、二軸延伸加工装置のロールとロールとの間の張力によってMD方向に延伸され、それと同時又はその後に、二軸延伸加工装置のテンターによってTD方向に延伸される。この一連の操作が樹脂基材2を加熱しながら行われるため、樹脂基材2は、その中に含まれる分子が延伸方向に沿って整列(配向)するとともに部分結晶化する。尚、本明細書では、本発明の属する技術分野で広く用いられているように、二軸延伸加工の際の長さ方向をMD(Machine Direction)方向と表示し、二軸延伸加工の際の幅方向をTD(Transverse Direction)方向と表示する。
一般的に、ロールとロールとの間の張力による機械長さ方向の延伸率(MD方向への延伸率)は、テンターによる機械幅方向の延伸率(TD方向への延伸率)よりも大きいものとなる。このため、二軸延伸加工された樹脂基材2のTD方向に比べて、MD方向では高延伸による大きな内部応力が残存する。これにより、二軸延伸加工された樹脂基材2の熱収縮率は、一般にMD方向>TD方向となる。一例を示せば、2軸延伸ポリエチレンナフタレート(PEN)フィルム50μ(帝人デュポンフフィルム株式会社製テオネックスQ51)の場合、JIS−C2318による150℃×30分での熱収縮率は、MD0.6%に対してTD0.1%である。
このように、二軸延伸加工された樹脂基材2を使用した場合、上述した通りの態様で、特に、収縮率の大きいMD方向に沿う水平線が湾曲するカール変形が頻繁に発生する。本発明の太陽電池用集電シートは、後に述べる配線の配置を独自の態様とすることによって、このようなカール変形を抑制することができるものである。
樹脂基材2の作製に使用される樹脂としては、ハンダ加工における熱処理に対する耐熱性を備えたものであれば特に限定されない。このような樹脂としては、ポリエチレンナフタレート、ポリイミド、ポリアミド、ポリイミドアミド、ポリエチレンテレフタレート等が例示され、中でも耐熱性及び価格の点から、ポリエチレンナフタレートが好ましい。又、樹脂基材2の厚さは12μmから250μmが好ましく、より好ましくは25μmから75μmであり、最も好ましくは38μmから50μmである。12μm未満では平面性の点で好ましくなく、250μmを超えると熱伝導性の点で好ましくない。
樹脂基材2のJIS−C2318による150℃×30分でのMD方向の熱収縮率は0.2%以上1.0%以下であることが好ましく、0.3%以上0.7%以下であることがより好ましい。0.3%未満ではそもそもの収縮率が低く寸法変化が小さいので本発明の効果が顕著に発揮できず、0.7%を超えると、本発明を適用してもカール状の変形が起きてしまうので好ましくない。尚、熱収縮率はシート厚さ、樹脂のTg(ガラス転移点)やTm(融点)、測定温度及び時間によって異なるので、上記の150℃×30分は樹脂がPENの場合の一例である。一方、TD方向の熱収縮率は通常MD方向より小さく、同条件で測定した例は0.2%以下であるので、熱収縮率においてMD>TDとなる。
上記のような樹脂基材2の表面に、金属箔を積層する。この金属箔は、将来、太陽電池用集電シート1における配線3となる。このような金属箔としては、銅箔が例示される。樹脂基材2の表面に金属箔を積層させる方法としては、公知の方法を特に限定なく使用することができる。このような積層方法として、ウレタン系の接着剤を使用したドライラミネート加工が例示される。尚、この金属箔の厚さは、特に限定されないので、太陽電池用集電シート1に要求される特性等を考慮して適宜決定すればよい。
樹脂基材2の表面に積層された金属箔は、公知の方法によって所望の形状にパターニングされ、電気配線である配線パターン(配線3)となる。金属箔をパターニングさせる方法は、特に限定されないが、フォトリソグラフィ法によるエッチング加工が例示される。
次に、配線3の形状について説明する。本発明は、この配線3の形状に異方性があり、この異方性を有する配線3の方向を樹脂基材2上で特定のものとすることによって、太陽電池用集電シート1が熱処理された場合等におけるカール変形を抑制する。
本実施形態における配線3は、図2に示すように、櫛型の形状を呈しており、2つの櫛型形状の配線3を一組として、互いに歯となる部分31がかみ合うように設けられる。この配線3は、歯となる部分31と峰となる部分32とを有し、歯となる部分31の総延長が峰となる部分32の総延長よりも長いことを特徴とする。ここで、歯となる部分31の方向と峰となる部分32の方向とは、互いに直交する。そのため、本実施形態における配線3は、互いに直交する二つの方向成分を考慮したとき、配線3の一方向成分(歯となる部分31の方向成分)の総延長が配線3の他方向成分(峰となる部分32の方向成分)よりも長いことになり、異方性を有する。
図2に示すように、本実施形態における配線3は、この一方向成分(歯となる部分31の方向成分)の向きと、樹脂基材2が延伸された際のTD方向の向きとが一致することを特徴とする。配線3は櫛型形状であり、歯となる部分31と峰となる部分32とが互いに直交し、さらに歯となる部分31の方向成分の総延長が峰となる部分32の方向成分の総延長よりも長い。そして、この配線3は、歯となる部分31の方向成分の向きと、樹脂基材2のTD方向とが一致するように配置されている。配線3がこのように設けられることにより、樹脂基材2のTD方向を方向成分とする配線の密度が大きくなり、結果として、樹脂基材2のMD方向、即ち、樹脂基材2と配線3の熱収縮率の差が特に大きくなる方向を方向成分とする配線の密度を小さくしている。
配線3の配置を上記の通りとすることにより、樹脂基材2と配線3の熱収縮率の差に起因する力であり、即ち太陽電池用集電シート1をカール変形させようとする力の発生を低減させ、よって、太陽電池用集電シート1のカール変形を抑制することができる。
本実施形態の太陽電池用集電シート1は、太陽電池素子の配線に好ましく使用される。このことを、図3を参照しながら説明する。図3は、本実施形態の太陽電池用集電シート1に太陽電池素子4が接合される様子を示す斜視図である。
本実施形態の太陽電池用集電シート1は、配線3の表面と太陽電池素子4の出力電極とがハンダ加工によって接合されている。これにより、太陽電池用集電シート1と太陽電池素子4とが電気的に接合され、太陽電池用集電シート1が太陽電池モジュール内部の電気配線となる。ここで、太陽電池素子4の電極は、太陽電池素子4が光を受けて発生させた電力を太陽電池素子4の外部に出力するための電極である。特に限定されないが、この電極は、一例として、銀又は銀化合物等で構成される。
ここで、既に述べたように、本実施形態の太陽電池用集電シート1には、2つの櫛型の配線3が一組として形成される。この場合、一組の配線3の一方は、太陽電池素子4の裏面に設けられた正極に接合され、一組の配線3の他方は、太陽電池素子4の裏面に設けられた負極に接合される。
太陽電池用集電シート1の配線3と太陽電池素子4の電極とをハンダ加工によって接合するには、太陽電池素子4の電極及び太陽電池用集電シート1の配線3のいずれか一方又は両方の表面に、ハンダを付着させ、さらに、太陽電池素子4の電極の位置と太陽電池用集電シート1の配線3の位置とが一致するように太陽電池素子4と太陽電池用集電シート1とを重ね合わせ、その後、ハンダが溶融する温度で太陽電池用集電シート1を加熱すればよい。ハンダ加工において使用されるハンダは、従来公知のものを特に制限なく使用することができる。このようなハンダの一例としては、鉛−錫合金ハンダ、銀入りハンダ、無鉛ハンダ、錫−ビスマスハンダ、錫−ビスマス−銀ハンダ等が挙げられる。
以上の通りの構成を備えた本実施形態の太陽電池用集電シート1によれば、その製造工程において発生する材料の金属箔と樹脂の熱収縮率の差異によって発生するカール変形を抑制することができる。
又、太陽電池用集電シートの一般的な製造工程において、材料シートにはMD方向の張力がかかるが、以上の通りの構成を備えた本実施形態の太陽電池用集電シート1によれば、この張力の影響、及び金属箔と樹脂の張力に対する応力の差異に起因して発生するカール変形も抑制することができる。
以上、具体的な実施形態を示して本発明の太陽電池用集電シートについて説明したが、本発明は、以上の実施形態に何ら制限されず、本発明の構成の範囲において適宜変更を加えて実施することができる。
例えば、上記実施形態の太陽電池用集電シート1では、配線3は、櫛型の形状だったが、このような形状に限定されない。ただし、この場合であっても、配線3は、互いに直交する二つの方向成分を考慮したとき、配線3の一方向成分の総延長が他方向成分の総延長よりも長いことにより、異方性を有する必要がある。そして、両者の方向成分の方向のうち、総延長の長い側の方向成分の方向を樹脂基材2のTD方向と一致させればよい。
又、上記実施形態の太陽電池用集電シート1は、太陽電池モジュールにおける配線のために使用されたが、本発明の太陽電池用集電シートは、この用途に限定されるものではない。
又、上記実施形態の太陽電池用集電シート1は、ロールとテンターによる逐次二軸延伸加工が施された樹脂基材2が使用されたが、他の方法で二軸延伸加工が施された樹脂基材を使用してもよい。この場合、その樹脂基材がTD方向及びMD方向について異なる熱収縮率を持つものであれば、適宜本発明を適用して、本発明と同様の効果を得ることができる。
ここで、本発明の本質は、樹脂基材の異方性に起因するカール変形という弊害を、独自の配線配置によって回避する点にある。よって、TD方向とMD方向について上記説明したような異方性を有する樹脂基材を用いるものであれば、必ずしも二軸の両方向に延伸加工が施された樹脂を用いるものではなくても本発明は適用できる。例えば、MD方向のみに延伸加工が施された樹脂であっても、「相対的にMD方向の熱収縮率が大きい樹脂」であるという点においては、本実施形態の樹脂基材2と何ら変わるところはない。よって、例えばこのような一方向にのみ延伸加工がされた樹脂であっても、本発明のその他の構成要件を、太陽電池用集電シート1と同様に備えさせることにより、当然に本発明と同様の効果を奏することが可能であり、このような太陽電池用集電シートもまた、本発明と均等の範囲にあるものである。
尚、ロール・トゥ・ロールの製造工程において、樹脂基材がロールに巻き取られていくときには、樹脂基材2のロールの外周側になる面に配線3が配置される場合と、内周側になる面に配線3が配置される場合とがあるが、いずれの製造態様においても、太陽電池用集電シート1は、上記において説明したカール変形を抑制することができるものであり、本発明はそれらのいずれの製造態様においても適用可能である。
実施例として、MD方向熱収縮率が0.4%(150℃×30分)の2軸延伸ポリエチレンナフタレート50μmの樹脂基材2を用い、図2に示す櫛型の形状にて、銅箔35μmの配線3を形成した。尚、樹脂基材のサイズについてはMD方向:900mm×TD方向:250mmとした。このとき、櫛型である配線3の歯となる部分31の長手方向を樹脂基材2のTD方向と一致させた。そのため、配線3の一方向成分(歯となる部分31の方向成分)の総延長は、配線3の他方向成分(峰となる部分32の方向成分)よりも長いために異方性を有し、しかもこの一方向成分は、上記のように樹脂基材2のTD方向と一致することになる。配線3を形成した後、150℃×30分で加熱したところ、カール状の変形は生じなかった。
比較例として、上記実施例と同じ2軸延伸ポリエチレンナフタレートを用い、櫛型である配線3の歯となる部分31の長手方向を樹脂基材2のMD方向と一致させ、実施例と同条件で150℃×30分で加熱したところ、MD方向に沿う水平線が湾曲する形でのカール状の変形が生じた。
このことから、太陽電池用集電シート1は、その表面に電子部品を装着する際にハンダ加工のための熱処理を受けても、MD方向に沿う水平線が湾曲する形でのカール状の変形が抑制されることが理解できる。
1 太陽電池用集電シート
2 樹脂基材
3 配線
4 太陽電池素子

Claims (4)

  1. シート状である樹脂基材の表面に金属箔を積層し、当該金属箔を所望の配線形状となるようにパターニングすることで、配線が形成された太陽電池用集電シートであって、
    前記樹脂基材は、二軸延伸装置のTD方向及びMD方向に延伸加工された二軸延伸シートであり、
    前記樹脂基材のJIS−C2318による150℃×30分でのMD方向の熱収縮率は、0.2%以上1.0%以下であって且つ前記樹脂基材のJIS−C2318による150℃×30分でのTD方向の熱収縮率よりも高く、
    前記太陽電池用集電シートに形成された配線は、互いに直行する二つの方向成分を考慮したとき、前記配線の一方向成分の総延長が前記配線の他方向成分の総延長よりも長いことにより異方性を有し、
    前記一方向成分の向きと、前記樹脂基材が延伸された際のTD方向の向きと、が一致することを特徴とする太陽電池用集電シート。
  2. 前記配線が櫛型形状であり、前記櫛型形状の歯部分の長さ方向が前記一方向成分の方向と一致し、前記櫛型形状の峰部分の長さ方向が前記他方向成分の方向と一致する請求項1に記載の太陽電池用集電シート。
  3. 前記樹脂基材は、厚さ12μmから250μmの二軸延伸ポリエチレンナフタレートフィルムである請求項1又は2に記載の太陽電池用集電シート。
  4. 請求項1から3のいずれかに記載の太陽電池用集電シートと、太陽電池素子の電極とがハンダを介して接合されている部材を備える太陽電池モジュール。
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