JP5896770B2 - ベルト装置及び定着装置並びに画像形成装置 - Google Patents

ベルト装置及び定着装置並びに画像形成装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5896770B2
JP5896770B2 JP2012026347A JP2012026347A JP5896770B2 JP 5896770 B2 JP5896770 B2 JP 5896770B2 JP 2012026347 A JP2012026347 A JP 2012026347A JP 2012026347 A JP2012026347 A JP 2012026347A JP 5896770 B2 JP5896770 B2 JP 5896770B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
roller
rotation axis
belt
axis
rotation
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2012026347A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2013164461A (ja
Inventor
正行 中西
正行 中西
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sharp Corp filed Critical Sharp Corp
Priority to JP2012026347A priority Critical patent/JP5896770B2/ja
Publication of JP2013164461A publication Critical patent/JP2013164461A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5896770B2 publication Critical patent/JP5896770B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Fixing For Electrophotography (AREA)
  • Electrophotography Configuration And Component (AREA)
  • Delivering By Means Of Belts And Rollers (AREA)

Description

本発明は、ベルト装置及び定着装置、例えば、複写機やプリンタ等の電子写真方式の画像形成装置に適用できるベルト装置及び定着装置並びにそれを備えた画像形成装置に関する。
ベルト装置は、複数のローラと、複数のローラに巻き掛けられて該ローラの回転軸線回りの回転により周回りに回転する無端状のベルトとを備えた構成とされている。このようなベルト装置は、例えば、画像形成装置において、ベルト装置として、定着ベルトを用いて記録シートに形成されたトナー像を定着する定着装置に適用したり、搬送ベルトを用いて原稿や用紙等のシートを搬送するシート搬送装置に適用したり、現像剤担持体ベルトを用いて現像剤を担持する現像装置に適用したり、或いは、感光体ベルトを用いてトナー像を担持する作像装置に適用したりする。
かかるベルト装置においては、ベルトの周回りの回転に伴ってベルトが回転軸線の方向へ移動(蛇行や片寄りが発生)することがある。
周回りの回転に伴うベルトの回転軸線の方向への移動を抑制する手法として、例えば、ローラの形状をクラウン形状(回転軸線の方向の中央に行くに従って径を小さくした形状)にする手法、ローラの回転軸線の方向における端部に、ベルトの周回りの回転に伴う回転軸線の方向へのベルトの移動を規制する規制部材(カラー、ガイドなどの規制部材)を設け、ベルトの回転軸線の方向への寄り力に対する規制部材の反発力によってベルトを回転軸線方向の中央側へ強制的に移行させる手法が従来から知られている。
ところが、ローラの形状をクラウン形状とする場合には、コストが高くつく上、高剛性の幅広ベルトを用いると、ベルトとローラとの接触面積が確保できないといった不都合を招く。また、ローラの回転軸線の方向における端部に規制部材を設ける場合には、特に、強度の弱いベルトを用いると、ベルトの回転軸線の方向における端部が規制部材に接触することで損傷することがある。
これに対して、周回りの回転に伴うベルトの回転軸線の方向への移動を補正する構成として、例えば、モータと立体カムと揺動アームとカム付勢部材と押圧手段とを用いて、ローラ軸の一方の端部を上昇又は下降させることにより、無端ベルトの蛇行を補正する構成が開示されている(特許文献1参照)。
特開2009−184767号公報
しかしながら、特許文献1に記載の構成では、無端ベルトの蛇行を防止することができたとしても、モータ、立体カム、揺動アーム、カム付勢部材及び押圧手段といった構造が複雑でかつ高価な構成部材を設ける必要があり、従って、構造が複雑化すると共にコストアップを招く。
そこで、本発明は、従来よりも簡単な構造でかつ低コストでありながら、周回りの回転に伴うベルトの回転軸線の方向への移動を補正することができるベルト装置及び定着装置並びにそれを備えた画像形成装置を提供することを目的とする。
本発明は、前記課題を解決するために、次の第1態様及び第2態様のベルト装置、第1態様及び第2態様の定着装置並びに画像形成装置を提供する。
(1)第1態様のベルト装置
第1ローラ及び第2ローラを含む複数のローラと、前記複数のローラに巻き掛けられて該ローラの回転軸線回りの回転により周回りに回転する無端状のベルトとを備えたベルト装置であって、前記第2ローラを前記第2ローラの回転軸線の方向に移動自在とし、かつ、前記第1ローラの回転軸線及び前記第2ローラの回転軸線を通る仮想面に直交して前記第2ローラの回転軸線を通る第1仮想平面と交差しかつ前記第2ローラの回転軸線に直交する揺動軸線回りに揺動自在とする構成とされた移動ガイド機構を備え、前記移動ガイド機構は、前記周回りの回転に伴う前記ベルトの回転軸線の方向への寄り力による前記第2ローラの回転軸線の方向への移動に従って前記第2ローラの回転軸線が、前記第1ローラの回転軸線を通って前記揺動軸線に平行な第2仮想平面に対して平行になる方向に前記第2ローラを前記揺動軸線回りに揺動させる構成とされており、前記第1ローラの回転軸の両端部を回転自在に支持する第1ローラ支持部を備え、前記移動ガイド機構は、前記第2ローラの回転軸の両端部を回転自在に支持する第2ローラ支持部と、前記第2ローラが前記第2ローラの回転軸線の方向に移動するに従って前記第2ローラを前記第1ローラに対して前記揺動軸線回りに揺動させる揺動支持部とを備えており、前記第2ローラ支持部は、前記第1ローラの回転軸線の方向における前記第1ローラ支持部の内側において前記第2ローラの回転軸を支持する構成とされており、前記揺動支持部は、前記第2ローラが前記第2ローラ支持部と共に前記第2ローラの回転軸線の方向に移動するに従って前記第2ローラ支持部を前記第1ローラ支持部に対して前記揺動軸線回りに揺動させる構成とされており、前記揺動支持部は、前記第1ローラ支持部に支持された軸部材を備え、前記第2ローラ支持部は、前記軸部材を挿通する貫通孔を有する移動ガイド部材を備え、前記軸部材は、前記第2ローラ支持部の前記揺動軸線回りの揺動方向において前記第1ローラの回転軸線に対して傾斜しており、前記貫通孔は、前記第2ローラ支持部の前記揺動方向への揺動を許容するように延びる長孔とされており、前記貫通孔及び前記軸部材は、前記第2ローラの回転軸線が前記第2仮想平面と平行なときに、互いに接触する内側面及び外側面が平行又は略平行となる構成とされていることを特徴とするベルト装置。
(2)第2態様のベルト装置
第1ローラ及び第2ローラを含む複数のローラと、前記複数のローラに巻き掛けられて該ローラの回転軸線回りの回転により周回りに回転する無端状のベルトとを備えたベルト装置であって、前記第2ローラを前記第2ローラの回転軸線の方向に移動自在とし、かつ、前記第1ローラの回転軸線及び前記第2ローラの回転軸線を通る仮想面に直交して前記第2ローラの回転軸線を通る第1仮想平面と交差しかつ前記第2ローラの回転軸線に直交する揺動軸線回りに揺動自在とする構成とされた移動ガイド機構を備え、前記移動ガイド機構は、前記周回りの回転に伴う前記ベルトの回転軸線の方向への寄り力による前記第2ローラの回転軸線の方向への移動に従って前記第2ローラの回転軸線が、前記第1ローラの回転軸線を通って前記揺動軸線に平行な第2仮想平面に対して平行になる方向に前記第2ローラを前記揺動軸線回りに揺動させる構成とされており、前記第1ローラの回転軸の両端部を回転自在に支持する第1ローラ支持部を備え、前記移動ガイド機構は、前記第2ローラの回転軸の両端部を回転自在に支持する第2ローラ支持部と、前記第2ローラが前記第2ローラの回転軸線の方向に移動するに従って前記第2ローラを前記第1ローラに対して前記揺動軸線回りに揺動させる揺動支持部とを備えており、前記第2ローラの回転軸線における両端部にそれぞれ設けられて前記周回りの回転に伴う前記ベルトの回転軸線の方向への前記寄り力を前記移動ガイド機構に伝達する一対の寄り力伝達部材を備えており、前記揺動支持部は、前記第2ローラの回転軸の前記両端部における前記寄り力伝達部材よりも外側に設けられて前記第2ローラ支持部と摺動する摺動部を備えており、前記第2ローラ支持部は、前記第2ローラにおける前記摺動部を挿通して前記摺動部に摺接される貫通孔を有し、前記摺動部は、底面の円の中心と頂点とを結ぶ線が前記底面に垂直でかつ前記第2ローラの回転軸線と同一線上に位置する直円錐台形状の直円錐台部を有し、前記貫通孔は、内径が前記直円錐台部の最小外径よりも大きい径とされていることを特徴とするベルト装置。
第1態様の定着装置
定着ローラである第1ローラ及び加熱ローラである第2ローラを含む複数のローラと、前記複数のローラに巻き掛けられて該ローラの回転軸線回りの回転により周回りに回転する定着ベルトである無端状のベルトと、前記ベルトを介してニップを形成するように前記第1ローラに向けて押圧する加圧ローラと、前記第2ローラを加熱する熱源とを備えた定着装置であって、前記第2ローラを前記第2ローラの回転軸線の方向に移動自在とし、かつ、前記第1ローラの回転軸線及び前記第2ローラの回転軸線を通る仮想面に直交して前記第2ローラの回転軸線を通る第1仮想平面と交差しかつ前記第2ローラの回転軸線に直交する揺動軸線回りに揺動自在とする構成とされた移動ガイド機構を備え、前記移動ガイド機構は、前記周回りの回転に伴う前記ベルトの回転軸線の方向への寄り力による前記第2ローラの回転軸線の方向への移動に従って前記第2ローラの回転軸線が、前記第1ローラの回転軸線を通って前記揺動軸線に平行な第2仮想平面に対して平行になる方向に前記第2ローラを前記揺動軸線回りに揺動させる構成とされており、前記第1ローラの回転軸の両端部を回転自在に支持する第1ローラ支持部を備え、前記移動ガイド機構は、前記第2ローラの回転軸の両端部を回転自在に支持する第2ローラ支持部と、前記第2ローラが前記第2ローラの回転軸線の方向に移動するに従って前記第2ローラを前記第1ローラに対して前記揺動軸線回りに揺動させる揺動支持部とを備えており、前記第2ローラ支持部は、前記第1ローラの回転軸線の方向における前記第1ローラ支持部の内側において前記第2ローラの回転軸を支持する構成とされており、前記揺動支持部は、前記第2ローラが前記第2ローラ支持部と共に前記第2ローラの回転軸線の方向に移動するに従って前記第2ローラ支持部を前記第1ローラ支持部に対して前記揺動軸線回りに揺動させる構成とされており、前記揺動支持部は、前記第1ローラ支持部に支持された軸部材を備え、前記第2ローラ支持部は、前記軸部材を挿通する貫通孔を有する移動ガイド部材を備え、前記軸部材は、前記第2ローラ支持部の前記揺動軸線回りの揺動方向において前記第1ローラの回転軸線に対して傾斜しており、前記貫通孔は、前記第2ローラ支持部の前記揺動方向への揺動を許容するように延びる長孔とされており、前記貫通孔及び前記軸部材は、前記第2ローラの回転軸線が前記第2仮想平面と平行なときに、互いに接触する内側面及び外側面が平行又は略平行となる構成とされていることを特徴とする定着装置。
(4)第2態様の定着装置
定着ローラである第1ローラ及び加熱ローラである第2ローラを含む複数のローラと、前記複数のローラに巻き掛けられて該ローラの回転軸線回りの回転により周回りに回転する定着ベルトである無端状のベルトと、前記ベルトを介してニップを形成するように前記第1ローラに向けて押圧する加圧ローラと、前記第2ローラを加熱する熱源とを備えた定着装置であって、前記第2ローラを前記第2ローラの回転軸線の方向に移動自在とし、かつ、前記第1ローラの回転軸線及び前記第2ローラの回転軸線を通る仮想面に直交して前記第2ローラの回転軸線を通る第1仮想平面と交差しかつ前記第2ローラの回転軸線に直交する揺動軸線回りに揺動自在とする構成とされた移動ガイド機構を備え、前記移動ガイド機構は、前記周回りの回転に伴う前記ベルトの回転軸線の方向への寄り力による前記第2ローラの回転軸線の方向への移動に従って前記第2ローラの回転軸線が、前記第1ローラの回転軸線を通って前記揺動軸線に平行な第2仮想平面に対して平行になる方向に前記第2ローラを前記揺動軸線回りに揺動させる構成とされており、前記第1ローラの回転軸の両端部を回転自在に支持する第1ローラ支持部を備え、前記移動ガイド機構は、前記第2ローラの回転軸の両端部を回転自在に支持する第2ローラ支持部と、前記第2ローラが前記第2ローラの回転軸線の方向に移動するに従って前記第2ローラを前記第1ローラに対して前記揺動軸線回りに揺動させる揺動支持部とを備えており、前記第2ローラの回転軸線における両端部にそれぞれ設けられて前記周回りの回転に伴う前記ベルトの回転軸線の方向への前記寄り力を前記移動ガイド機構に伝達する一対の寄り力伝達部材を備えており、前記揺動支持部は、前記第2ローラの回転軸の前記両端部における前記寄り力伝達部材よりも外側に設けられて前記第2ローラ支持部と摺動する摺動部を備えており、前記第2ローラ支持部は、前記第2ローラにおける前記摺動部を挿通して前記摺動部に摺接される貫通孔を有し、前記摺動部は、底面の円の中心と頂点とを結ぶ線が前記底面に垂直でかつ前記第2ローラの回転軸線と同一線上に位置する直円錐台形状の直円錐台部を有し、前記貫通孔は、内径が前記直円錐台部の最小外径よりも大きい径とされていることを特徴とする定着装置。
)画像形成装置
前記本発明に係る第1態様若しくは第2態様のベルト装置又は前記本発明に係る第1態様若しくは第2態様の定着装置を備えていることを特徴とする画像形成装置。
本発明に係る第1態様及び第2態様のベルト装置、第1態様及び第2態様の定着装置並びに画像形成装置によると、前記移動ガイド機構は、前記周回りの回転に伴う前記ベルトの回転軸線の方向への寄り力(前記ベルトが移動する移動力)による前記第2ローラの回転軸線の方向への移動に従って前記第2ローラの回転軸線が、前記第1ローラの回転軸線を通って前記揺動軸線に平行な前記第2仮想平面に対して平行になる方向に前記第2ローラを前記揺動軸線回りに揺動させる構成とされているので、前記ベルトが回転軸線の方向において一方側に移動するときには、前記ベルトが他方側(内側、中央側)に移動するように前記第2ローラを前記揺動軸線回りに揺動させて前記ベルトを他方側(内側、中央側)へ移動させる一方、前記ベルトが回転軸線の方向において他方側に移動するときには、前記定着ベルトが一方側(内側、中央側)に移動するように前記第2ローラを前記揺動軸線回りに揺動させて前記ベルトを一方側(内側、中央側)へ移動させることができる。しかも、従来の如く、モータ、立体カム、揺動アーム、カム付勢部材及び押圧手段といった構造が複雑でかつ高価な構成部材を設ける必要がないので、従来に比べて簡単な構成とすることができると共にコストを低く抑えることが可能となる。従って、従来よりも簡単な構造でかつ低コストでありながら、前記周回りの回転に伴う前記ベルトの回転軸線の方向への移動を自己補正することができる。
さらに、前記第1態様及び前記第2態様では、前記第1ローラの回転軸の両端部を回転自在に支持する第1ローラ支持部を備え、前記移動ガイド機構は、前記第2ローラの回転軸の両端部を回転自在に支持する第2ローラ支持部と、前記第2ローラが前記第2ローラの回転軸線の方向に移動するに従って前記第2ローラを前記第1ローラに対して前記揺動軸線回りに揺動させる揺動支持部とを備えているので、前記第2ローラ支持部及び前記揺動支持部により前記移動ガイド機構を構成することができ、これにより、構造簡単でかつ安価な前記移動ガイド機構を実現することが可能となる。
さらに、前記第1態様では、前記第2ローラ支持部は、前記第1ローラの回転軸線の方向における前記第1ローラ支持部の内側において前記第2ローラの回転軸を支持する構成とされており、前記揺動支持部は、前記第2ローラが前記第2ローラ支持部と共に前記第2ローラの回転軸線の方向に移動するに従って前記第2ローラ支持部を前記第1ローラ支持部に対して前記揺動軸線回りに揺動させる構成とされており、前記揺動支持部は、前記第1ローラ支持部に支持された軸部材を備え、前記第2ローラ支持部は、前記軸部材を挿通する貫通孔を有する移動ガイド部材を備え、前記軸部材は、前記第2ローラ支持部の前記揺動軸線回りの揺動方向において前記第1ローラの回転軸線に対して傾斜しており、前記貫通孔は、前記第2ローラ支持部の前記揺動方向への揺動を許容するように延びる長孔とされているので、前記揺動方向において前記第1ローラの回転軸線に対して傾斜した前記軸部材、及び、前記第2ローラ支持部の前記揺動方向への揺動を許容するように延びる前記長孔とされた前記貫通孔によって、前記ベルトの回転軸線の方向への前記寄り力により前記第2ローラを回転軸線の方向へ円滑に移動させることができ、これにより、前記第2ローラを前記揺動軸線回りに安定的に揺動させることが可能となる。
しかも、前記第1態様では、前記貫通孔及び前記軸部材は、前記第2ローラの回転軸線が前記第2仮想平面と平行なときに、互いに接触する内側面及び外側面が平行又は略平行となる構成とされているので、前記第2ローラの回転軸線が前記第2仮想平面と平行なときに、互いに接触する前記内側面及び前記外側面が平行又は略平行となる構成とされた前記貫通孔及び前記軸部材によって、前記第2ローラの回転軸線を前記第2仮想平面と平行な方向に移動させ易くすることが可能となる。
さらに、前記第2態様では、前記第2ローラの回転軸線における両端部にそれぞれ設けられて前記周回りの回転に伴う前記ベルトの回転軸線の方向への前記寄り力を前記移動ガイド機構に伝達する一対の寄り力伝達部材を備えているので、前記ベルトが回転軸線の方向に移動して前記一対の寄り力伝達部材に接触することにより、前記一対の寄り力伝達部材を介して前記ベルトの回転軸線の方向への前記寄り力を確実に前記第2ローラに伝達することが可能となる。
しかも、前記第2態様では、前記第2ローラの回転軸線における両端部にそれぞれ設けられて前記周回りの回転に伴う前記ベルトの回転軸線の方向への前記寄り力を前記移動ガイド機構に伝達する一対の寄り力伝達部材を備えている場合において、前記揺動支持部は、前記第2ローラの回転軸の前記両端部における前記寄り力伝達部材よりも外側に設けられて前記第2ローラ支持部と摺動する摺動部を備えており、前記第2ローラ支持部は、前記第2ローラにおける前記摺動部を挿通して前記摺動部に摺接される貫通孔を有し、前記摺動部は、底面の円の中心と頂点とを結ぶ線が前記底面に垂直でかつ前記第2ローラの回転軸線と同一線上に位置する直円錐台形状の直円錐台部を有し、前記貫通孔は、内径が前記直円錐台部の最小外径よりも大きい径とされているので、前記直円錐台部を有する前記摺動部、及び、内径が前記直円錐台部の最小外径よりも大きい径とされた前記貫通孔によって、前記ベルトの回転軸線の方向への前記寄り力により前記第2ローラを回転軸線の方向へ円滑に移動させることができ、これにより、前記第2ローラを前記揺動軸線回りに安定的に揺動させることが可能となる。
前記第1態様において、前記第2ローラの回転軸線における両端部にそれぞれ設けられて前記周回りの回転に伴う前記ベルトの回転軸線の方向への前記寄り力を前記移動ガイド機構に伝達する一対の寄り力伝達部材を備えている態様を例示できる。
この特定事項では、前記ベルトが回転軸線の方向に移動して前記一対の寄り力伝達部材に接触することにより、前記一対の寄り力伝達部材を介して前記ベルトの回転軸線の方向への前記寄り力を確実に前記第2ローラに伝達することが可能となる。
前記第2態様において、前記貫通孔及び前記直円錐台部は、前記第2ローラの回転軸線が前記第2仮想平面と平行なときに、互いに接触する内側面及び外側面が平行又は略平行となる構成とされている態様を例示できる。
この特定事項では、前記第2ローラの回転軸線が前記第2仮想平面と平行なときに、互いに接触する前記内側面及び前記外側面が平行又は略平行となる構成とされた前記貫通孔及び前記直円錐台部によって、前記第2ローラの回転軸線を前記第2仮想平面と平行な方向に移動させ易くすることが可能となる。
前記第2態様において、前記第1ローラ支持部と前記第2ローラ支持部とは、共通の支持部材とされている態様を例示できる。
この特定事項では、前記第1ローラ支持部と前記第2ローラ支持部とが共通の支持部材とされているので、それだけ安価に前記移動ガイド機構を構成することが可能となる。
前記第1態様及び前記第2態様において、前記移動ガイド機構は、前記揺動軸線が前記第1ローラを通過する構成とされている態様を例示できる。
この特定事項では、前記移動ガイド機構を、前記揺動軸線が前記第1ローラを通過する構成とするので、前記第1仮想平面に沿った方向に効率的に前記第2ローラを前記揺動軸線回りに揺動させることが可能となる。
前記第1態様及び前記第2態様において、前記移動ガイド機構は、前記揺動軸線が前記第1ローラの回転軸線を通過する構成とされている態様を例示できる。
この特定事項では、前記移動ガイド機構を、前記揺動軸線が前記第1ローラの回転軸線を通過する構成とするので、前記第1仮想平面に沿った方向にさらに効率的に前記第2ローラを前記揺動軸線回りに効率的に揺動させることが可能となる。
以上説明したように、本発明によると、従来よりも簡単な構造でかつ低コストでありながら、前記周回りの回転に伴う前記ベルトの回転軸線の方向への移動を補正することが可能となる。
本発明の実施形態に係る定着装置を備えた画像形成装置の概略構成を示す正面図である。 本実施の形態に係るベルト定着方式の定着装置の概略構成を示す正面図である。 本実施の形態に係るベルト定着方式の定着装置の概略構成を示す平面図である。 図2及び図3に示す定着装置における定着ローラ、加熱ローラ及び定着ベルト部分を示す概略斜視図である。 定着ローラ及び加熱ローラに巻き掛けられた定着ベルトの回転軸線の方向への移動(蛇行や片寄り)が発生する要因を説明するための図であって、周回りの回転方向に回転する定着ベルトが回転軸線の方向へ移動しない場合での定着ローラの方から加熱ローラの方を視た加熱ローラ及び定着ローラの一方側端部の状態を加熱ローラ(上側)と定着ローラ(下側)とで分けて示す概略側面図である。 定着ローラ及び加熱ローラに巻き掛けられた定着ベルトの回転軸線の方向への移動(蛇行や片寄り)が発生する要因を説明するための図であって、(a)は、周回りの回転方向に回転する定着ベルトが回転軸線の方向の一方側端部へ移動する場合での定着ローラの方から加熱ローラの方を視た加熱ローラ及び定着ローラの一方側端部の状態を加熱ローラ(上側)と定着ローラ(下側)とで分けて示す概略側面図であり、(b)は、周回りの回転方向に回転する定着ベルトが回転軸線の方向の他方側端部へ移動する場合での定着ローラの方から加熱ローラの方を視た加熱ローラ及び定着ローラの一方側端部の状態を加熱ローラ(上側)と定着ローラ(下側)とで分けて示す概略側面図である。 定着ローラ及び加熱ローラに巻き掛けられた定着ベルトの回転軸線の方向への移動(蛇行や片寄り)が発生する要因を説明するための図であって、(a)は、図6とは反対の回転方向に回転する定着ベルトが回転軸線の方向の他方側端部へ移動する場合での定着ローラの方から加熱ローラの方を視た加熱ローラ及び定着ローラの一方側端部の状態を加熱ローラ(上側)と定着ローラ(下側)とで分けて示す概略側面図であり、(b)は、図6とは反対の回転方向に回転する定着ベルトが回転軸線の方向の一方側端部へ移動する場合での定着ローラの方から加熱ローラの方を視た加熱ローラ及び定着ローラの一方側端部の状態を加熱ローラ(上側)と定着ローラ(下側)とで分けて示す概略側面図である。 第1実施形態の定着装置における移動ガイド機構部分を示す概略平面図である。 図8に示す移動ガイド機構において加熱ローラの回転軸線が第2仮想平面上に位置している状態を示す図であって、(a)は、移動ガイド機構を定着ローラの回転軸線の方向から視た概略正面図であり、(b)は、移動ガイド機構を揺動軸線の方向において定着ローラの方から視た加熱ローラ部分の概略断面図である。 図8に示す移動ガイド機構において加熱ローラの回転軸線が第2仮想平面に対して一方側で下方に傾斜している状態を示す図であって、(a)は、移動ガイド機構を定着ローラの回転軸線の方向から視た概略正面図であり、(b)は、移動ガイド機構を揺動軸線の方向において定着ローラの方から視た加熱ローラ部分の概略断面図である。 図8に示す移動ガイド機構において加熱ローラの回転軸線が第2仮想平面に対して他方側で下方に傾斜している状態を示す図であって、(a)は、移動ガイド機構を定着ローラの回転軸線の方向から視た概略正面図であり、(b)は、移動ガイド機構を揺動軸線の方向において定着ローラの方から視た加熱ローラ部分の概略断面図である。 図8から図11に示す構成において定着ベルトが逆方向に回転する場合の構成を示す図であって、(a)は、移動ガイド機構を定着ローラの回転軸線の方向から視た概略正面図であり、(b)は、移動ガイド機構を揺動軸線の方向において定着ローラの方から視た加熱ローラ部分の概略断面図である。 第2実施形態の定着装置における移動ガイド機構部分を示す概略平面図である。 図13に示す移動ガイド機構において加熱ローラの回転軸線が第2仮想平面上に位置している状態を示す図であって、(a)は、移動ガイド機構を定着ローラの回転軸線の方向から視た概略正面図であり、(b)は、移動ガイド機構を揺動軸線の方向において定着ローラの方から視た加熱ローラ部分の概略断面図である。 図13に示す移動ガイド機構において加熱ローラの回転軸線が第2仮想平面に対して一方側で下方に傾斜している状態を示す図であって、(a)は、移動ガイド機構を定着ローラの回転軸線の方向から視た概略正面図であり、(b)は、移動ガイド機構を揺動軸線の方向において定着ローラの方から視た加熱ローラ部分の概略断面図である。 図13に示す移動ガイド機構において加熱ローラの回転軸線が第2仮想平面に対して他方側で下方に傾斜している状態を示す図であって、(a)は、移動ガイド機構を定着ローラの回転軸線の方向から視た概略正面図であり、(b)は、移動ガイド機構を揺動軸線の方向において定着ローラの方から視た加熱ローラ部分の概略断面図である。 図13から図16に示す構成において定着ベルトが逆方向に回転する場合の構成を示す図であって、(a)は、移動ガイド機構を定着ローラの回転軸線の方向から視た概略正面図であり、(b)は、移動ガイド機構を揺動軸線の方向において定着ローラの方から視た加熱ローラ部分の概略断面図である。
以下、本発明に係る実施の形態について図面を参照しながら説明する。なお、以下の実施の形態は、本発明を具体化した例であって、本発明の技術的範囲を限定する性格のものではない。
[画像形成装置の全体構成について]
図1は、画像形成装置1の概略構成を示す正面図である。図1に示す画像形成装置1は、原稿読取り装置(図示せず)により読取られた原稿の画像又は外部から受信した画像データによって示される画像をカラーもしくは単色で用紙等の記録シートPに記録形成する画像形成部10を備えている。
画像形成部10は、露光装置11、現像装置12〜12、像担持体として作用する感光体ドラム13〜13、クリーナ装置14〜14、帯電器15〜15、転写部として作用する中間転写ローラ24〜24を含む中間転写ベルト装置16、定着装置17、給紙部として作用する給紙トレイ18、及び、排紙部として作用する排紙トレイ19、シート搬送装置20を備えている。
画像形成部10において扱われる画像データは、ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の各色を用いたカラー画像に応じたもの、又は、単色(例えばブラック)を用いたモノクロ画像に応じたものである。従って、現像装置12〜12、感光体ドラム13〜13、クリーナ装置14〜14、帯電器15〜15、中間転写ローラ24〜24は各色に応じた4種類の画像を形成するようにそれぞれ4個ずつ設けられている。
感光体ドラム13〜13は、画像形成装置1の本体1aの上下方向におけるほぼ中央に配置されている。帯電器15〜15は、感光体ドラム3〜3の表面を所定の電位に均一に帯電させるための帯電手段である。露光装置11は、ここでは、レーザダイオード及び反射ミラーを備えたレーザスキャニングユニットであり、帯電された感光体ドラム3〜3表面を画像データに応じて露光して、その表面に画像データに応じた静電潜像を形成する。現像装置12〜12は、感光体ドラム13〜13上に形成された静電潜像を(K,C,M,Y)のトナーにより現像する。クリーナ装置14〜14は、現像及び画像転写後に感光体ドラム13〜13表面に残留したトナーを除去及び回収する。
感光体ドラム13〜13の上方に配置されている中間転写ベルト装置16は、中間転写ローラ24〜24に加えて、中間転写ベルト21、中間転写ベルト駆動ローラ22、従動ローラ23、中間転写ベルトクリーニング装置25及びテンションローラ26を備えている。
中間転写ベルト駆動ローラ22、従動ローラ23、中間転写ローラ24〜24、テンションローラ26は、中間転写ベルト21を張架して支持し、中間転写ベルト21を所定のシート搬送方向(図中矢印C方向)に周回移動させる。中間転写ローラ24〜24は、中間転写ベルト21内側に回転可能に支持され、中間転写ベルト21を介して感光体ドラム13〜13に圧接されている。中間転写ベルト21は、各感光体ドラム13〜13に接触するように設けられており、各感光体ドラム13〜13表面のトナー像を中間転写ベルト21に順次重ねて転写することによって、カラーのトナー像(各色のトナー像)を形成する。感光体ドラム13〜13から中間転写ベルト21へのトナー像の転写は、中間転写ベルト21内側(裏面)に圧接されている中間転写ローラ24〜24によって行われる。中間転写ローラ24〜24には、トナー像を転写するために高電圧の転写バイアス(例えば、トナーの帯電極性(−)とは逆極性(+)の高電圧)が印加される。
画像形成部10は、転写部として作用する転写ローラ27aを含む2次転写装置27をさらに備えている。転写ローラ27aは、中間転写ベルト21の外側に接触している。上述の様に各感光体ドラム13〜13表面のトナー像は、中間転写ベルト21で積層され、画像データによって示されるカラーのトナー像となる。このように積層された各色のトナー像は、中間転写ベルト21と共に搬送され、2次転写装置27によって記録シートP上に転写される。中間転写ベルト21と2次転写装置27の転写ローラ27aとは、相互に圧接されて転写ニップ域を形成する。また、2次転写装置27の転写ローラ27aには、中間転写ベルト21上の各色のトナー像を記録シートPに転写させるための電圧(例えば、トナーの帯電極性(−)とは逆極性(+)の高電圧)が印加される。
中間転写ベルトクリーニング装置25は、中間転写ベルト21上の残留トナーを除去及び回収する。中間転写ベルトクリーニング装置25には、 例えばクリーニング部材として中間転写ベルト21に接触するクリーニングブレードが備えられており、このクリーニングブレードで残留トナーを除去及び回収することができる。
給紙トレイ18は、記録シートPを格納しておくためのトレイであり、画像形成装置1の本体1aにおける画像形成部10の下側に設けられている。また、画像形成部10の上側に設けられている排紙トレイ19は、印刷済みの記録シートPをフェイスダウンで載置するためのトレイである。
また、画像形成装置1の本体1aには、給紙トレイ18の記録シートPを2次転写装置27や定着装置17を経由させて排紙トレイ19に送るためのシート搬送装置20が設けられている。シート搬送装置20は、Sの字形状のシート搬送経路Sを有し、シート搬送経路Sに沿って、ピックアップローラ31、一対の分離ローラ31a,31b、レジストローラ32、レジスト前ローラ33、定着装置17及び排紙ローラ34が配置されている。
ピックアップローラ31は、給紙トレイ18のシート搬送方向における下流側端部に設けられ、給紙トレイ18から記録シートPを1枚ずつシート搬送経路Sに供給する呼び込みローラである。一方の分離ローラ31aは、他方の分離ローラ31bとの間に記録シートPを通過させて1枚ずつ分離しつつシート搬送経路Sへと搬送する。レジストローラ32は、停止状態において、搬送されて来た記録シートPの先端を突き当てて、記録シートPの先端を揃え、中間転写ベルト21と2次転写装置27との間の転写ニップ域で中間転写ベルト21上のトナー像が記録シートPに転写されるように、中間転写ベルト21上に形成されたトナー像と同期をとって、記録シートPをタイミングよく搬送する。レジスト前ローラ33は、記録シートPの搬送を促進補助するための小型のローラである。
定着装置17は、ベルト定着方式の定着装置とされており、複数のローラ(ここでは定着ローラ171及び加熱ローラ172)に定着ベルト173が巻き掛けられている。定着ベルト173は、加熱ローラ172から定着ローラ171へ熱伝達できるようになっている。定着装置17は、定着ベルト173を介して定着ローラ171に加圧ローラ174が押圧されるようになっている。また、定着ベルト173は、予め定めた所定の厚み(例えば250μm)を有しており、幅が最大サイズの記録シートPの搬送領域の搬送方向に直交する幅よりも大きくなっている。定着ベルト173は、温度検知装置(例えばサーミスタ)176によって所定の定着ベルト温度となるように温度制御されるようになっている。定着装置17では、未定着のトナー像が形成された記録シートPを受け取り、記録シートPを定着ベルト173と加圧ローラ174との間に挟み込んで搬送する。各色のトナー像の定着後の記録シートPは、排紙ローラ34によって排紙トレイ19上に排出される。
以上説明した画像形成装置1では、給紙トレイ18から給紙された記録シートPをシート搬送経路Sに沿って搬送している途中で、記録シートPに対して感光体ドラム13〜13で形成されて転写ベルト21に搬送されたトナー像を2次転写装置27によって転写させ、さらに定着装置17によって定着させることで印刷処理を行う。
詳しくは、感光体ドラム13〜13は、一方向に回転駆動され、除電装置(図示せず)により除電された表面がクリーナ装置14〜14によりクリーニングされた後、帯電器15〜15により均一に帯電される。露光装置11は、画像データに基づいて変調したレーザ光によって感光体ドラム13〜13の表面を主走査方向に繰り返し走査して、感光体ドラム13〜13の表面に静電潜像を形成する。現像装置12〜12は、トナーを感光体ドラム13〜13の表面に供給して静電潜像を現像(顕像化)し、感光体ドラム13〜13の表面にトナー像を形成する。中間転写ベルト装置16は、感光体ドラム13〜13上に形成されたトナー像を転写ベルト21に転写する。2次転写装置27は、転写ベルト21上に形成されたトナー像を転写ベルト21と転写ローラ27aとの間を通過する記録シートPに転写する。定着装置17は、トナー像が形成された記録シートPを加熱及び加圧して記録シートP上のトナー像を記録シートPに定着させる。こうして、画像形成装置1は、一連の印刷動作を完了する。
尚、4つの画像形成ステーションのうち少なくとも一つを用いて、モノクロ画像を形成し、モノクロ画像を中間転写ベルト装置16の中間転写ベルト21に転写することも可能である。このモノクロ画像も、カラー画像と同様に、中間転写ベルト21から記録シートPに転写され、記録シートP上に定着される。
(ベルト装置について)
次に、本発明に係るベルト装置の実施の形態について、ベルト定着方式の定着装置17を例にとって以下に説明する。
図2及び図3は、それぞれ、本実施の形態に係るベルト定着方式の定着装置17の概略構成を示す正面図及び平面図である。なお、定着装置17の背面図は正面図とは左右が反転するだけで実質的に同じ図であるために、図2では正面図のみを示し、背面図は図示を省略している。
定着装置17は、図2及び図3に示すように、複数(ここでは二つ)のローラ(ここでは第1ローラの一例である定着ローラ171及び第2ローラの一例である加熱ローラ172)と、定着ローラ171及び加熱ローラ172に巻き掛けられた無端状のベルト(ここでは定着ベルト173)とを備えている。
定着装置17は、さらに加圧ローラ174を備えており、定着ベルト173を間にして定着ローラ171と加圧ローラ174とを相互に押圧した状態で、定着ベルト173と加圧ローラ174との間に定着ニップ域(定着ニップ部)N(図2参照)を形成するようになっている。なお、定着装置17は、図示を省略したが、加圧ローラ174を定着ローラ171に向けて押圧する押圧手段として作用する押圧装置をさらに備えている。この押圧装置は、従来公知の構成とすることができ、ここでは説明を省略する。
そして、定着ローラ171は、定着ベルト173を介して記録シートP上における未定着のトナーTに対向するようになっており、加熱ローラ172は、定着ベルト173を加熱するようになっている。
具体的には、定着ローラ171は、定着ベルト173を介在させた状態で記録シートP上における未定着のトナーTに対向し、加圧ローラ174に対して定着ベルト173を介在させた状態で定着ベルト173と加圧ローラ174との間の記録シートP上における未定着のトナーTに対向して未定着のトナーTを加圧ローラ174と共に押圧する。また、加熱ローラ172は、ハロゲンヒータ等の熱源177(図2参照)が設けられており、熱源177によって加熱されることで定着ベルト173を加熱する。定着ローラ171及び加熱ローラ172は、筒状の芯金を備えている。加熱ローラ172の内側には、加熱ローラ172を加熱する熱源(ここではハロゲンヒータランプ)177が設けられている。これにより、加熱ローラ172が熱源177によって加熱され、加熱ローラ172の熱が定着ベルト173に伝導され、さらに、定着ベルト173を介して定着ローラ171の表面に伝導されて定着ローラ171が加熱される。
定着装置17では、画像形成装置1の本体1aに装着された状態において、本体1a側のギア等の駆動機構(図示せず)が定着ローラ171の回転軸171aに設けられたギア(図示せず)に噛合され、本体1a側の駆動機構からの回転駆動力がギアを介して定着ローラ171の回転軸に伝達されて、定着ローラ171が所定の回転方向E1に回転駆動される。定着ローラ171の回転に伴い、定着ベルト173が定着ローラ171の回転方向E1と同じ周回りの回転方向Eに周回移動して加熱ローラ172が回転方向E1に回転し、さらに加圧ローラ174が定着ローラ171の回転方向E1とは逆方向E2に従動回転する。そして、記録シートPは、定着ベルト173と加圧ローラ174との間に挟まれつつ搬送されて、定着ニップ域Nで加熱及び加圧される。これにより、記録シートP上における未定着のトナーTが溶融、混合、圧接されて熱定着される。
なお、定着装置17は、定着ベルト173の内側又は外側に配置され、かつ、定着ベルト173の張り力を付与するように定着ベルト173に対して外側又は内側へ押圧するテンションローラを備えていてもよい。定着装置17は、テンションローラに代えて或いは加えて、加熱ローラ172の回転軸172aにおける両端部に対して定着ローラ171とは反対側へ付勢力を付与する付勢部材(例えばコイルバネ)を備えていてもよい。また、定着ローラ171及び/又は加圧ローラ174に、熱源177が設けられていてもよい。また、テンションローラが設けられる場合、テンションローラに熱源177が設けられていてもよい。また、定着ベルト173がさらに他のローラに巻き掛けられる場合、他のローラの少なくとも一つに熱源177が設けられていてもよい。また、図2及び図3に示す寄り力伝達部材175、回転軸線α1,α2及び揺動軸線β並びに図2に示す接線β1,β2については後ほど説明する。
ところで、複数のローラ(ここでは定着ローラ171及び加熱ローラ172)に巻き掛けられているベルト(ここでは定着ベルト173)は、各ローラ(ここでは定着ローラ171及び加熱ローラ172)の回転に伴って、各ローラ(ここでは定着ローラ171及び加熱ローラ172)の回転軸線(ここでは定着ローラ171の回転軸線α1及び加熱ローラ172の回転軸線α2)の方向への移動(蛇行や片寄り)を起こし易い。
図4は、図2及び図3に示す定着装置17における定着ローラ171、加熱ローラ172及び定着ベルト173部分を示す概略斜視図である。また、図5から図7は、定着ローラ171及び加熱ローラ172に巻き掛けられた定着ベルト173の回転軸線α1,α2の方向への移動(蛇行や片寄り)が発生する要因を説明するための図である。なお、図4から図7では、定着ベルト173の回転軸線α1,α2の方向への移動を説明するために、図2及び図3に示す定着装置17において寄り力伝達部材175を除去した構成を示している。また、図5から図7において、定着ベルト173の他方側端部については、一方側端部と同様に考えることができ、ここでは図示及びその説明を省略している。
図5は、周回りの回転方向Eに回転する定着ベルト173が回転軸線α1,α2の方向へ移動しない場合での定着ローラ171の方から加熱ローラ172の方を視た加熱ローラ172及び定着ローラ171の一方側端部の状態を加熱ローラ172(上側)と定着ローラ171(下側)とで分けて示す概略側面図である。
図6(a)及び図7(a)は、それぞれ、周回りの回転方向E及び反対の回転方向Eに回転する定着ベルト173が回転軸線α1,α2の方向の一方側端部及び他方側端部へ移動する場合での定着ローラ171の方から加熱ローラ172の方を視た加熱ローラ172及び定着ローラ171の一方側端部の状態を加熱ローラ172(上側)と定着ローラ171(下側)とで分けて示す概略側面図であり、図6(b)及び図7(b)は、それぞれ、周回りの回転方向E及び反対の回転方向Eに回転する定着ベルト173が回転軸線α1,α2の方向の他方側端部及び一方側端部へ移動する場合での定着ローラ171の方から加熱ローラ172の方を視た加熱ローラ172及び定着ローラ171の一方側端部の状態を加熱ローラ172(上側)と定着ローラ171(下側)とで分けて示す概略側面図である。
図5に示すように、定着ローラ171の回転軸線α1と加熱ローラ172の回転軸線α2とが平行であれば、定着ベルト173は、1周しても回転軸線α1,α2の方向において同じ位置を周回移動する。
これに対し、図6(a)及び図6(b)に示すように、例えば、定着ローラ171の方から加熱ローラ172の方を視た定着ベルト173の回転方向Eを示す矢印の先端側が回転軸線α1の方向Yにおいて内側に向いているときには定着ベルト173が回転軸線α2の方向の内側に移動する一方(図6(a)参照)、定着ベルト173の回転方向Eを示す矢印の先端側が回転軸線α1の方向Yにおいて外側に向いているときには定着ベルト173が回転軸線α2の方向の外側に移動する(図6(b)参照)。この例では、定着ベルト173が最初にA1地点にあっても、定着ベルト173が回転方向Eに1周すると(1周目)、加熱ローラ172の円周に沿って進むために、加熱ローラ172において、1周毎の捩れ分、高い方のA2地点に送られる。
定着ベルト173がさらに回転方向Eに1周すると(2周目)、定着ベルト173がさらに高い方のA3地点に移行し、この一連の動作が繰り返されていく。
また、図7に示すように、定着ベルト173を図6とは反対の回転方向Eに回転する構成とした場合には、次のような定着ベルト173の移動動作となる。
すなわち、図7(a)及び図7(b)に示すように、例えば、定着ローラ171の方から加熱ローラ172の方を視た定着ベルト173の回転方向Eを示す矢印の先端側が回転軸線α1の方向Yにおいて外側に向いているときには定着ベルト173が回転軸線α2の方向の外側に移動する一方(図7(a)参照)、定着ベルト173の回転方向Eを示す矢印の先端側が回転軸線α1の方向Yにおいて内側に向いているときには定着ベルト173が回転軸線α2の方向の内側に移動する(図7(b)参照)。この例では、定着ベルト173が最初にA1地点にあっても、定着ベルト173が回転方向Eに1周すると(1周目)、加熱ローラ172の円周に沿って進むために、加熱ローラ172において、1周毎の捩れ分、低い方のA2地点に送られる。
定着ベルト173がさらに回転方向Eに1周すると(2周目)、定着ベルト173がさらに低い方のA3地点に移行し、この一連の動作が繰り返されていく。
ここで、加熱ローラ172の外径をd、加熱ローラ172の回転軸線α1に対する加熱ローラ172の回転軸線α2の角度(捩れ角)をθとすると、加熱ローラ172が1回転する間に定着ベルト173が移動する加熱ローラ172の1回転当たりの定着ベルト173の移動量Lは、L=dsinθで求めることができる。
この点、本実施の形態に係る定着装置17は、加熱ローラ172を加熱ローラ172の回転軸線α2の方向に移動自在とし、かつ、揺動軸線β(図2から図4参照)回りに揺動自在とする構成とされた移動ガイド機構100A(後述する図8から図12参照)又は移動ガイド機構100B(後述する図13から図17参照)を備えている。ここで、揺動軸線βは、回転軸線α2に直交して第1仮想平面σ(図2参照)と交差する揺動軸線とされている。第1仮想平面σは、定着ローラ171の回転軸線α1及び加熱ローラ172の回転軸線α2を通る仮想面ε(図2参照)に直交して回転軸線α2を通る仮想平面とされている。本実施の形態では、揺動軸線βは、回転軸線α2に直交して定着ローラ171を通過する揺動軸線とされている。
詳しくは、揺動軸線βは、加熱ローラ172の回転軸線α2に直交した定着ローラ171との一方側(回転方向Eの上流側)の接線β1(図2参照)と、回転軸線α2に直交した定着ローラ171との他方側(回転方向Eの下流側)の接線β2(図2参照)との間の領域に位置している。ここでは、揺動軸線βは、定着ローラ171の回転軸線α1を通過している。
そして、移動ガイド機構100A,100Bは、周回りの回転方向Eの回転に伴う定着ベルト173の回転軸線α1,α2の方向への寄り力(定着ベルト173が移動する移動力)による加熱ローラ172の回転軸線α2の方向への移動に従って回転軸線α2が、第2仮想平面γ(図4参照)に対して平行になる方向に加熱ローラ172を揺動軸線β回りに揺動させる構成とされている。ここで、第2仮想平面γは、定着ローラ171の回転軸線α1を通って揺動軸線βに平行な面である。なお、揺動軸線βは、ここでは、定着ローラ171の回転軸線α1を通過していることから、揺動軸線βは、第2仮想平面γ上に位置する。
本実施の形態では、定着装置17は、さらに一対の寄り力伝達部材175,175(図2及び図3参照)を備えている。一対の寄り力伝達部材175,175は、加熱ローラ172の回転軸172aにおける両端部にそれぞれ設けられて回転方向Eの回転に伴う定着ベルト173の回転軸線α1,α2の方向への寄り力を移動ガイド機構100A,100Bに伝達する構成とされている。
詳しくは、一対の寄り力伝達部材175,175は、加熱ローラ172の外径よりも大きい外径を有し、回転中心部分に貫通孔175a,175a(図2及び図3参照)が設けられた円板状の部材とされている。一対の寄り力伝達部材175,175は、貫通孔175aが加熱ローラ172の回転軸172aに挿通されて加熱ローラ172の回転軸線α2の方向における両端縁に接触して配設されている。一対の寄り力伝達部材175,175は、耐熱性の樹脂で形成されている。
本実施の形態では、画像形成装置1は、第1実施形態の定着装置17(17A、図8から図12参照)又は第2実施形態の定着装置17(17B、図13から図17参照)を備えている。
次に、第1実施形態の定着装置17A及び第2実施形態の定着装置17Bについて順に説明する。
(第1実施形態)
図8は、第1実施形態の定着装置17Aにおける移動ガイド機構100A部分を示す概略平面図である。図9は、図8に示す移動ガイド機構100Aにおいて加熱ローラ172の回転軸線α2が第2仮想平面γ上に位置している状態を示す図である。図10は、図8に示す移動ガイド機構100Aにおいて加熱ローラ172の回転軸線α2が第2仮想平面γに対して一方側で下方に傾斜している状態を示す図である。図11は、図8に示す移動ガイド機構100Aにおいて加熱ローラ172の回転軸線α2が第2仮想平面γに対して他方側で下方に傾斜している状態を示す図である。また、図12は、図8から図11に示す構成において定着ベルト173が逆方向に回転する場合の構成を示す図である。図9(a)から図12(a)は、移動ガイド機構100Aを定着ローラ171の回転軸線α1の方向Yから視た概略正面図を示しており、図9(b)から図12(b)は、移動ガイド機構100Aを揺動軸線βの方向Xにおいて定着ローラ171の方から視た加熱ローラ172部分の概略断面図を示している。なお、図8から図12において、加圧ローラ174は、図示を省略している。
第1実施形態の定着装置17Aは、定着ローラ171の回転軸171aの両端部を回転軸線α1の方向Yに直交する方向の移動を規制した状態で回転軸線α1回りに回転自在に(具体的には軸受けを介して)それぞれ支持する一対の第1ローラ支持部170,170(ここでは定着装置17Aの本体フレームの側板)を備えている。なお、一対の第1ローラ支持部170,170は、下端部が連結部170a(ここでは定着装置17Aの本体フレームの底板)に連結されている。
移動ガイド機構100Aは、第2ローラ支持部110Aと、揺動支持部120Aとを備えている。第2ローラ支持部110Aは、加熱ローラ172の回転軸172aの両端部を回転自在に支持する構成とされている。揺動支持部120Aは、加熱ローラ172が加熱ローラ172の回転軸線α2の方向に移動するに従って加熱ローラ172を定着ローラ171に対して揺動軸線β回りに揺動させる構成とされている。ここでは、第2ローラ支持部110Aは、定着ローラ171の回転軸線α1の方向Yにおける一対の第1ローラ支持部170,170の内側において加熱ローラ172の回転軸172aを支持する構成とされている。揺動支持部120Aは、加熱ローラ172が第2ローラ支持部110Aと共に加熱ローラ172の回転軸線α2の方向に移動するに従って第2ローラ支持部110Aを一対の第1ローラ支持部170,170に対して揺動軸線β回りに揺動させる構成とされている。
詳しくは、揺動支持部120Aは、一対の第1ローラ支持部170,170にそれぞれ支持された一対の軸部材121,121を備えている。第2ローラ支持部110Aは、一対の軸部材121,121にそれぞれ支持される一対の移動ガイド部材111,111を備えている。一対の移動ガイド部材111,111は、一対の軸部材121,121をそれぞれ挿通する貫通孔111a,111aを有している。一対の軸部材121,121は、第2ローラ支持部110Aの揺動軸線β回りの揺動方向Wにおいて定着ローラ171の回転軸線α1に対して傾斜している。そして、各貫通孔111a,111aは、第2ローラ支持部110Aの揺動方向Wへの揺動を許容するように延びる長孔とされている。
具体的には、第1実施形態の定着装置17Aは、図8から図11に示すように、定着ローラ171の回転軸線α1を通過する揺動軸線βが水平とされる場合、揺動軸線βの方向Xにおいて定着ローラ171の方から加熱ローラ172を視て、回転方向Eにおいて定着ベルト173が下から上に周回移動するようになっている。
一対の第1ローラ支持部170,170は、それぞれ板状の部材とされており、定着ローラ171、加熱ローラ172及び定着ベルト173を間にして定着ローラ171の回転軸線α1に直交した方向(具体的には揺動軸線βの方向X及び上下方向Z)に沿って設けられている。ここでは、一対の第1ローラ支持部170,170は、金属材料で形成されている。
一対の軸部材121,121は、一対の第1ローラ支持部170,170の内側において揺動軸線βの方向Xと定着ローラ171の回転軸線α1の方向Yとの双方に直交する上下方向Zにおける上部位置に設けられている。ここでは、一対の軸部材121,121は、金属材料で形成されている。一対の軸部材121,121は、一対の第1ローラ支持部170,170に対して、一対の移動ガイド部材111,111の各貫通孔111a,111aに対応する位置に片持ち支持されている。そして、一対の軸部材121,121は、この例では、回転軸線α1に対して先端側が上方に向かうように傾斜している。ここで、一対の軸部材121,121の傾斜は、図8から図11では誇張して示しており、実際には、非常に小さい。例えば、300mmに対して0.1mm程度の傾斜(すなわち回転軸線α1に対して0.02°程度の角度の傾斜)とされている。一対の軸部材121,121の傾斜角度は、ここでは、同一角度又は略同一角度(線対称又は略線対称)とされている。これらのことは、後述する図12についても同様である。
第2ローラ支持部110Aは、一対の移動ガイド部材111,111に加えて、加熱ローラ172の回転軸172aの両端部を回転自在に支持する支持部本体112を備えている。支持部本体112は、一対のローラ支持部112a,112aと、一対のローラ支持部112a,112aに連結された連結部材112bとを備えている。
一対のローラ支持部112a,112aは、それぞれ板状の部材とされており、加熱ローラ172を挟んで加熱ローラ172の回転軸線α2に直交した方向(具体的には揺動軸線βの方向X及び上下方向Z)に沿って設けられている。連結部材112bは、回転軸線α2の方向Yに沿って設けられており、回転軸線α2の方向Yにおける両端部が一対のローラ支持部112a,112aの回転軸線α2に直交する方向の端部(ここでは下側端部)に回転軸線α2の方向Yの間隔を維持するように連結されている。
一対の移動ガイド部材111,111における各貫通孔111a,111a及び揺動支持部120Aにおける一対の軸部材121,121は、加熱ローラ172の回転軸線α2が第2仮想平面γと平行なときに(図9参照)、それぞれ、互いに接触する内側面111b,111b及び外側面121a,121aが平行又は略平行となる構成とされている。
一対の移動ガイド部材111,111は、それぞれ板状の部材とされており、一対の軸部材121,121に直交するように、下端部が一対のローラ支持部112a,112aの上部に延設された構成とされている。ここでは、一方の移動ガイド部材111と一方のローラ支持部112aと他方の移動ガイド部材111と他方のローラ支持112aと連結部材112bとが一体的に形成されている。一対の移動ガイド部材111,111、一対のローラ支持部112a,112a及び連結部材112bは、金属材料で形成されている。
一対の移動ガイド部材111,111における各貫通孔111a,111aは、上下方向Zに長くなっている。各貫通孔111a,111aの幅h2(揺動軸線βの方向Xの幅、図9(a)参照)は、各貫通孔111a,111aに対して一対の軸部材121,121が摺動できる程度に、一対の軸部材121,121の幅h1(揺動軸線βの方向Xの幅、図8参照)と略同一に(幅h1よりも若干大きく)なっている。各貫通孔111a,111aの長さh3(図9(b)参照)は、定着ベルト173を回転軸線α1,α2の方向に移動させるための距離とされている。ここでは、一対の軸部材121,121の幅h1は、何れも同一とされており、各貫通孔111a,111aの幅h2は、何れも同一とされている。各貫通孔111a,111aの長さh3は、何れも同一とされている。
また、図8に示すように、一対の寄り力伝達部材175,175の間隔距離D1は、定着ベルト173の幅D2と同じ距離か又は若干大きい距離とされている。一対の寄り力伝達部材175,175の間隔距離D1は、ここでは、加熱ローラ172の長さD3(回転軸172aを除くローラ部分の長さ)と同じ距離とされているが、加熱ローラ172の長さD3よりも大きい距離とされていてもよい。また、定着ローラ171の長さ(回転軸171aを除くローラ部分の長さ)D4は、定着ベルト173の幅D2よりも長くなっている。定着ローラ171の長さD4は、定着ベルト173の回転軸線α1の方向Yへの移動を許容する程度の長さにすることができる。加熱ローラ172の長さD3は、定着ベルト173の幅D2と同じ長さか又は若干大きい長さとされている。第2ローラ支持部110Aにおける一対のローラ支持部112a,112aの間隔距離D5は、一対の寄り力伝達部材175,175における外側端同士の距離D6と同じ距離か又は若干大きい距離とされている。
なお、本第1実施形態では、揺動軸線βの方向Xにおいて定着ローラ171の方から加熱ローラ172を視て、回転方向Eにおいて定着ベルト173が下から上に周回移動するようになっており、一対の軸部材121,121は、定着ローラ171の回転軸線α1に対して先端側が上方に向かうように傾斜し、一対の移動ガイド部材111,111は、先端側が外側に開く構成とされているが、図12に示すように、定着ローラ171の揺動軸線βの方向Xから加熱ローラ172を視て、回転方向Eにおいて定着ベルト173が上から下に周回移動するようになっている場合には、一対の軸部材121,121は、定着ローラ171の回転軸線α1に対して先端側が下方に向かうように傾斜し、一対の移動ガイド部材111,111は、先端側が内側に閉じる構成とされる。
また、本第1実施形態では、一対の寄り力伝達部材175,175を用いたが、一対の寄り力伝達部材175,175に代えて、一対のローラ支持部112a,112aが一対の寄り力伝達部材175,175を兼用してもよい。
(第2実施形態)
図13は、第2実施形態の定着装置17Bにおける移動ガイド機構100B部分を示す概略平面図である。図14は、図13に示す移動ガイド機構100Bにおいて加熱ローラ172の回転軸線α2が第2仮想平面γ上に位置している状態を示す図である。図15は、図13に示す移動ガイド機構100Bにおいて加熱ローラ172の回転軸線α2が第2仮想平面γに対して一方側で下方に傾斜している状態を示す図である。図16は、図13に示す移動ガイド機構100Bにおいて加熱ローラ172の回転軸線α2が第2仮想平面γに対して他方側で下方に傾斜している状態を示す図である。また、図17は、図13から図16に示す構成において定着ベルト173が逆方向に回転する場合の構成を示す図である。図14(a)から図17(a)は、移動ガイド機構100Bを定着ローラ171の回転軸線α1の方向Yから視た概略正面図を示しており、図14(b)から図17(b)は、移動ガイド機構100Bを揺動軸線βの方向Xにおいて定着ローラ171の方から視た加熱ローラ172部分の概略断面図を示している。なお、図13から図17において、加圧ローラ174は、図示を省略している。また、第1実施形態と同様の構成要素には同じ参照符号を付している。
第2実施形態の定着装置17Bは、定着ローラ171の回転軸171aの両端部を回転軸線α1の方向Yに直交する方向の移動を規制した状態で回転軸線α1回りに回転自在に(具体的には軸受けを介して)それぞれ支持する一対の第1ローラ支持部170,170(ここでは定着装置17Bの本体フレームの側板)を備えている。なお、一対の第1ローラ支持部170,170は、下端部が連結部170a(ここでは定着装置17Aの本体フレームの底板)に連結されている。
移動ガイド機構100Bは、第2ローラ支持部110Bと、揺動支持部120Bとを備えている。第2ローラ支持部110Bは、加熱ローラ172の回転軸172aの両端部を回転自在に支持する構成とされている。揺動支持部120Bは、加熱ローラ172が加熱ローラ172の回転軸線α2の方向に移動するに従って加熱ローラ172を定着ローラ171に対して揺動軸線β回りに揺動させる構成とされている。
詳しくは、揺動支持部120Bは、加熱ローラ172の回転軸172aの両端部における一対の寄り力伝達部材175,175よりも外側にそれぞれ設けられて第2ローラ支持部110Bと摺動する一対の摺動部122,122を備えている。第2ローラ支持部110Bは、加熱ローラ172の回転軸172aの両端部を回転軸線α2回りに回転自在にそれぞれ支持する一対の第2ローラ支持部110B,110Bとされている。一対の第1ローラ支持部170,170と一対の第2ローラ支持部110B,110Bとは、それぞれ共通の支持部材とされている。一対の第2ローラ支持部110B,110Bは、加熱ローラ172における一対の摺動部122,122をそれぞれ挿通して一対の摺動部122,122に摺接される貫通孔113,113を有している。一対の摺動部122,122は、それぞれの底面122b,122bの円の中心と頂点とを結ぶ線δが底面122b,122bに垂直でかつ加熱ローラ172の回転軸線α2と同一線上に位置する直円錐台形状の直円錐台部とされている。そして、各貫通孔113,113は、内径が直円錐台形状の一対の摺動部122,122の最大外径よりも小さい、かつ、最小外径よりも大きい径とされている。すなわち、各貫通孔113,113は、内径が直円錐台形状の一対の摺動部122,122の最大外径と最小外径との間の径とされている。
具体的には、第2実施形態の定着装置17Bは、図13から図16に示すように、定着ローラ171の回転軸線α1を通過する揺動軸線βが水平とされる場合、揺動軸線βの方向Xにおいて定着ローラ171の方から加熱ローラ172を視て、回転方向Eにおいて定着ベルト173が下から上に周回移動するようになっている。
一対の第1ローラ支持部170,170は、それぞれ板状の部材とされており、定着ローラ171、加熱ローラ172及び定着ベルト173を間にして定着ローラ171の回転軸線α1に直交した方向(具体的には揺動軸線βの方向X及び上下方向Z)に沿って設けられている。ここでは、一対の第1ローラ支持部170,170は、金属材料で形成されている。
一対の摺動部122,122は、それぞれ一対の寄り力伝達部材175,175の外側(ここでは近接して)設けられており、加熱ローラ172の回転軸線α2の方向において外径が外側に行くに従って次第に大きくなる形状とされている。一対の摺動部122,122は、加熱ローラ172の回転軸172aに一体的に形成されている。ここでは、一対の摺動部122,122は、金属材料で形成されている。一対の第2ローラ支持部110B,110Bの各貫通孔113,113は、加熱ローラ172の回転軸線α2の方向において内径が外側に行くに従って次第に大きくなる形状とされている。そして、一対の第2ローラ支持部110B,110Bの各貫通孔113,113及び一対の摺動部122,122は、加熱ローラ172の回転軸線α2が第2仮想平面γと平行なときに(図14参照)、互いに接触する内側面113a,113a及び外側面122a,122aが平行又は略平行となる構成とされている。ここで、一対の摺動部122,122の直円錐台形状における傾斜は、図13から図16では誇張して示しており、実際には、非常に小さい。例えば、300mmに対して0.1mm程度の傾斜(すなわち回転軸線α1に対して0.02°程度の角度の傾斜)とされている。一対の摺動部122,122の直円錐台形状における傾斜角度は、ここでは、同一角度又は略同一角度(線対称又は略線対称)とされている。また、一対の摺動部122,122は、何れも同一形状とされており、一対の第2ローラ支持部110B,110Bの各貫通孔113,113は、何れも同一形状とされている。これらのことは、後述する図17についても同様である。
また、図13に示すように、一対の寄り力伝達部材175,175の間隔距離D1は、定着ベルト173の幅D2と同じ距離か又は若干大きい距離とされている。一対の寄り力伝達部材175,175の間隔距離D1は、ここでは、加熱ローラ172の長さD3と同じ距離とされているが、加熱ローラ172の長さD3よりも大きい距離とされていてもよい。また、定着ローラ171の長さD4は、定着ベルト173の幅D2よりも長くなっている。定着ローラ171の長さD4は、定着ベルト173の回転軸線α1の方向Yへの移動を許容する程度の長さにすることができる。加熱ローラ172の長さD3は、定着ベルト173の幅D2と同じ長さか又は若干大きい長さとされている。一対の第2ローラ支持部110B,110B(ここでは一対の第1ローラ支持部170,170との共通部材)の間隔距離D5は、一対の寄り力伝達部材175,175における外側端同士の距離D6と同じ距離か又は若干大きい距離とされている。一対の摺動部122,122の間隔D7は、一対の寄り力伝達部材175,175における外側端同士の距離D6と同じ距離か又は若干大きい距離とされている。各摺動部122,122の回転軸線α2の方向における幅D8は、一対の第2ローラ支持部110B,110Bの厚みD9と同じ距離か又は若干大きい距離とされている。
なお、本第2実施形態では、揺動軸線βの方向Xにおいて定着ローラ171の方から加熱ローラ172を視て、回転方向Eにおいて定着ベルト173が下から上に周回移動するようになっており、一対の摺動部122,122は、回転軸線α2の方向において外径が外側に行くに従って次第に大きくなる形状とされ、一対の第2ローラ支持部110B,110Bの各貫通孔113,113は、回転軸線α2の方向において内径が外側に行くに従って次第に大きくなる形状とされているが、図17に示すように、揺動軸線βの方向Xにおいて定着ローラ171の方から加熱ローラ172を視て、回転方向Eにおいて定着ベルト173が上から下に周回移動するようになっている場合には、一対の摺動部122,122は、回転軸線α2の方向において外径が外側に行くに従って次第に小さくなる形状とされ、一対の第2ローラ支持部110B,110Bの各貫通孔113,113は、回転軸線α2の方向において内径が外側に行くに従って次第に径が小さくなる形状とされる。
(第1及び第2実施形態について)
以上説明した第1及び第2実施形態によれば、移動ガイド機構100A,100Bは、定着ベルト173の回転軸線α1,α2の方向への寄り力による加熱ローラ172の回転軸線α2の方向への移動に従って回転軸線α2が、定着ローラ171の回転軸線α1を通って揺動軸線βに平行な第2仮想平面γに対して平行になる方向に加熱ローラ172を揺動軸線β回りに揺動させる構成とされている。従って、加熱ローラ172の回転軸線α2が第2仮想平面γに対して傾斜して(具体的には一方側で上方に傾斜して(図6(b)参照))定着ベルト173が回転軸線α1,α2の方向において一方側に移動するときには(図11及び図16参照)、定着ベルト17が他方側(内側、中央側)に移動するように加熱ローラ172を揺動軸線β回りに(具体的には一方側で下方に(図6(a)参照))揺動させる。こうすることで、定着ベルト173を他方側(内側、中央側)へ移動させることができる。一方、加熱ローラ172の回転軸線α2が第2仮想平面γに対して傾斜して(具体的には一方側で下方に傾斜して(図6(a)参照))定着ベルト173が回転軸線α1,α2の方向において他方側に移動するときには(図10及び図15参照)、定着ベルト173が一方側(内側、中央側)に移動するように加熱ローラ172を揺動軸線β回りに(具体的には一方側で上方に(図6(b)参照))揺動させる。こうすることで、定着ベルト173を一方側(内側、中央側)へ移動させることができる。これにより、加熱ローラ172の姿勢を、回転軸線α2が定着ローラ171の回転軸線α1と平行になる方向に自動的に立て直すことができ、回転方向Eの回転に伴う定着ベルト173の回転軸線α1,α2の方向への移動を自己補正することが可能となる。しかも、従来の如く、モータ、立体カム、揺動アーム、カム付勢部材及び押圧手段といった構造が複雑でかつ高価な構成部材を設ける必要がないので、従来に比べて簡単な構成とすることができると共にコストを低く抑えることが可能となる。
このように、第1及び第2実施形態によると、従来よりも簡単な構造でかつ低コストでありながら、回転方向Eの回転に伴う定着ベルト173の回転軸線α1,α2の方向への移動を補正することができる。
また、第1及び第2実施形態では、移動ガイド機構100A,100Bは、揺動軸線が定着ローラ171を通過する構成とされているので、第1仮想平面σに沿った方向に効率的に加熱ローラ172を揺動軸線β回りに揺動させることができ、それだけ効果的に定着ベルト173を回転軸線α1,α2の方向に移動させることが可能となる。
また、第1及び第2実施形態では、移動ガイド機構100A,100Bは、揺動軸線βが定着ローラ171の回転軸線α1を通過する構成とされているので、第1仮想平面σに沿った方向にさらに効率的に加熱ローラ172を揺動軸線β回りに効率的に揺動させることが可能となる。
また、第1及び第2実施形態では、定着ベルト173が回転軸線α1,α2の方向に移動して一対の寄り力伝達部材175,175に接触することにより、一対の寄り力伝達部材175,175を介して定着ベルト173の回転軸線α1,α2の方向への寄り力を確実に加熱ローラ172に伝達することが可能となる。
また、第1実施形態では、第2ローラ支持部110A及び揺動支持部120Aにより移動ガイド機構100Aを構成することができ、これにより、構造簡単でかつ安価な移動ガイド機構100Aを実現することが可能となる。第2実施形態では、第2ローラ支持部110B及び揺動支持部120Bにより移動ガイド機構100Bを構成することができ、これにより、構造簡単でかつ安価な移動ガイド機構100Bを実現することが可能となる。
また、第1実施形態では、揺動方向Wにおいて定着ローラ171の回転軸線α1に対して傾斜した一対の軸部材121,121、及び、第2ローラ支持部110Aの揺動方向Wへの揺動を許容するように延びる長孔とされた各貫通孔111a,111aによって、定着ベルト173の回転軸線α1,α2の方向への寄り力により加熱ローラ172を回転軸線α2の方向へ円滑に移動させることができ、これにより、加熱ローラ172を揺動軸線β回りに安定的に揺動させることが可能となる。
また、第1実施形態では、加熱ローラ172の回転軸線α2が第2仮想平面γと平行なときに、互いに接触する内側面111b,111b及び外側面121a,121aが平行又は略平行となる構成とされた各貫通孔111a,111a及び一対の軸部材121,121によって、加熱ローラ172の回転軸線α2を第2仮想平面γと平行な方向に移動させ易くすることが可能となる。
また、第2実施形態では、直円錐台形状の直円錐台部とされた一対の摺動部122,122、及び、内径が直円錐台形状の一対の摺動部122,122の最小外径よりも大きい径とされた各貫通孔113,113によって、定着ベルト173の回転軸線α1,α2の方向への寄り力により加熱ローラ172を回転軸線α2の方向へ円滑に移動させることができ、これにより、加熱ローラ172を揺動軸線β回りに安定的に揺動させることが可能となる。しかも、各貫通孔113,113の内径が直円錐台形状の一対の摺動部122,122の最大外径よりも小さい径とされているので、加熱ローラ172の回転軸線α2の方向への過度の移動を規制することができる。
また、第2実施形態では、加熱ローラ172の回転軸線α2が第2仮想平面γと平行なときに、互いに接触する内側面113a,113a及び外側面122a,122aが平行又は略平行となる構成とされた各貫通孔113,113及び一対の摺動部122,122によって、加熱ローラ172の回転軸線α2を第2仮想平面γと平行な方向に移動させ易くすることが可能となる。
また、第2実施形態では、一対の第1ローラ支持部170,170と一対の第2ローラ支持部110B,110Bとがそれぞれ共通の支持部材とされているので、それだけ安価に移動ガイド機構100Bを構成することが可能となる。
なお、本第1及び第2実施形態では、ベルト装置として、定着ベルトを用いて記録シートに形成されたトナー像を定着する定着装置に適用したが、搬送ベルトを用いて原稿や用紙等のシートを搬送するシート搬送装置、現像剤担持体ベルトを用いて現像剤を担持する現像装置、或いは、感光体ベルトを用いてトナー像を担持する作像装置に適用してもよい。但し、これらのベルト装置に限定されず、複数のローラと、複数のローラに巻き掛けられて該ローラの回転軸線回りの回転により周回りに回転する無端状のベルトとを備えたベルト装置であれば、何れのものでも適用することができる。
1 画像形成装置
17A 定着装置(ベルト装置の一例)
17B 定着装置(ベルト装置の他の例)
100A 移動ガイド機構
100B 移動ガイド機構
110A 第2ローラ支持部
110B 第2ローラ支持部
111a 貫通孔
111b 内側面
112 支持部本体
112a ローラ支持部
112b 連結部材
113 貫通孔
113a 内側面
120A 揺動支持部
120B 揺動支持部
121 軸部材
121a 外側面
122 摺動部
122a 外側面
170 第1ローラ支持部
171 定着ローラ(第1ローラの一例)
172 加熱ローラ(第2ローラの一例)
173 定着ベルト(ベルトの一例)
174 加圧ローラ
175 寄り力伝達部材
E 回転方向
ε 仮想面
σ 第1仮想平面
α1 回転軸線
α2 回転軸線
β 揺動軸線
γ 第2仮想平面
δ 揺動方向

Claims (10)

  1. 第1ローラ及び第2ローラを含む複数のローラと、前記複数のローラに巻き掛けられて該ローラの回転軸線回りの回転により周回りに回転する無端状のベルトとを備えたベルト装置であって、
    前記第2ローラを前記第2ローラの回転軸線の方向に移動自在とし、かつ、前記第1ローラの回転軸線及び前記第2ローラの回転軸線を通る仮想面に直交して前記第2ローラの回転軸線を通る第1仮想平面と交差しかつ前記第2ローラの回転軸線に直交する揺動軸線回りに揺動自在とする構成とされた移動ガイド機構を備え、
    前記移動ガイド機構は、前記周回りの回転に伴う前記ベルトの回転軸線の方向への寄り力による前記第2ローラの回転軸線の方向への移動に従って前記第2ローラの回転軸線が、前記第1ローラの回転軸線を通って前記揺動軸線に平行な第2仮想平面に対して平行になる方向に前記第2ローラを前記揺動軸線回りに揺動させる構成とされており、
    前記第1ローラの回転軸の両端部を回転自在に支持する第1ローラ支持部を備え、
    前記移動ガイド機構は、前記第2ローラの回転軸の両端部を回転自在に支持する第2ローラ支持部と、前記第2ローラが前記第2ローラの回転軸線の方向に移動するに従って前記第2ローラを前記第1ローラに対して前記揺動軸線回りに揺動させる揺動支持部とを備えており、
    前記第2ローラ支持部は、前記第1ローラの回転軸線の方向における前記第1ローラ支持部の内側において前記第2ローラの回転軸を支持する構成とされており、
    前記揺動支持部は、前記第2ローラが前記第2ローラ支持部と共に前記第2ローラの回転軸線の方向に移動するに従って前記第2ローラ支持部を前記第1ローラ支持部に対して前記揺動軸線回りに揺動させる構成とされており、
    前記揺動支持部は、前記第1ローラ支持部に支持された軸部材を備え、
    前記第2ローラ支持部は、前記軸部材を挿通する貫通孔を有する移動ガイド部材を備え、
    前記軸部材は、前記第2ローラ支持部の前記揺動軸線回りの揺動方向において前記第1ローラの回転軸線に対して傾斜しており、
    前記貫通孔は、前記第2ローラ支持部の前記揺動方向への揺動を許容するように延びる長孔とされており、
    前記貫通孔及び前記軸部材は、前記第2ローラの回転軸線が前記第2仮想平面と平行なときに、互いに接触する内側面及び外側面が平行又は略平行となる構成とされていることを特徴とするベルト装置。
  2. 請求項1に記載のベルト装置であって、
    前記第2ローラの回転軸線における両端部にそれぞれ設けられて前記周回りの回転に伴う前記ベルトの回転軸線の方向への前記寄り力を前記移動ガイド機構に伝達する一対の寄り力伝達部材を備えていることを特徴とするベルト装置。
  3. 第1ローラ及び第2ローラを含む複数のローラと、前記複数のローラに巻き掛けられて該ローラの回転軸線回りの回転により周回りに回転する無端状のベルトとを備えたベルト装置であって、
    前記第2ローラを前記第2ローラの回転軸線の方向に移動自在とし、かつ、前記第1ローラの回転軸線及び前記第2ローラの回転軸線を通る仮想面に直交して前記第2ローラの回転軸線を通る第1仮想平面と交差しかつ前記第2ローラの回転軸線に直交する揺動軸線回りに揺動自在とする構成とされた移動ガイド機構を備え、
    前記移動ガイド機構は、前記周回りの回転に伴う前記ベルトの回転軸線の方向への寄り力による前記第2ローラの回転軸線の方向への移動に従って前記第2ローラの回転軸線が、前記第1ローラの回転軸線を通って前記揺動軸線に平行な第2仮想平面に対して平行になる方向に前記第2ローラを前記揺動軸線回りに揺動させる構成とされており、
    前記第1ローラの回転軸の両端部を回転自在に支持する第1ローラ支持部を備え、
    前記移動ガイド機構は、前記第2ローラの回転軸の両端部を回転自在に支持する第2ローラ支持部と、前記第2ローラが前記第2ローラの回転軸線の方向に移動するに従って前記第2ローラを前記第1ローラに対して前記揺動軸線回りに揺動させる揺動支持部とを備えており、
    前記第2ローラの回転軸線における両端部にそれぞれ設けられて前記周回りの回転に伴う前記ベルトの回転軸線の方向への前記寄り力を前記移動ガイド機構に伝達する一対の寄り力伝達部材を備えており、
    前記揺動支持部は、前記第2ローラの回転軸の前記両端部における前記寄り力伝達部材よりも外側に設けられて前記第2ローラ支持部と摺動する摺動部を備えており、
    前記第2ローラ支持部は、前記第2ローラにおける前記摺動部を挿通して前記摺動部に摺接される貫通孔を有し、
    前記摺動部は、底面の円の中心と頂点とを結ぶ線が前記底面に垂直でかつ前記第2ローラの回転軸線と同一線上に位置する直円錐台形状の直円錐台部を有し、
    前記貫通孔は、内径が前記直円錐台部の最小外径よりも大きい径とされていることを特徴とするベルト装置。
  4. 請求項に記載のベルト装置であって、
    前記貫通孔及び前記直円錐台部は、前記第2ローラの回転軸線が前記第2仮想平面と平行なときに、互いに接触する内側面及び外側面が平行又は略平行となる構成とされていることを特徴とするベルト装置。
  5. 請求項又は請求項に記載のベルト装置であって、
    前記第1ローラ支持部と前記第2ローラ支持部とは、共通の支持部材とされていることを特徴とするベルト装置。
  6. 請求項1から請求項5までの何れか1項に記載のベルト装置であって、
    前記移動ガイド機構は、前記揺動軸線が前記第1ローラを通過する構成とされていることを特徴とするベルト装置。
  7. 請求項1から請求項6までの何れか1項に記載のベルト装置であって、
    前記移動ガイド機構は、前記揺動軸線が前記第1ローラの回転軸線を通過する構成とされていることを特徴とするベルト装置。
  8. 定着ローラである第1ローラ及び加熱ローラである第2ローラを含む複数のローラと、前記複数のローラに巻き掛けられて該ローラの回転軸線回りの回転により周回りに回転する定着ベルトである無端状のベルトと、前記ベルトを介してニップを形成するように前記第1ローラに向けて押圧する加圧ローラと、前記第2ローラを加熱する熱源とを備えた定着装置であって、
    前記第2ローラを前記第2ローラの回転軸線の方向に移動自在とし、かつ、前記第1ローラの回転軸線及び前記第2ローラの回転軸線を通る仮想面に直交して前記第2ローラの回転軸線を通る第1仮想平面と交差しかつ前記第2ローラの回転軸線に直交する揺動軸線回りに揺動自在とする構成とされた移動ガイド機構を備え、
    前記移動ガイド機構は、前記周回りの回転に伴う前記ベルトの回転軸線の方向への寄り力による前記第2ローラの回転軸線の方向への移動に従って前記第2ローラの回転軸線が、前記第1ローラの回転軸線を通って前記揺動軸線に平行な第2仮想平面に対して平行になる方向に前記第2ローラを前記揺動軸線回りに揺動させる構成とされており、
    前記第1ローラの回転軸の両端部を回転自在に支持する第1ローラ支持部を備え、
    前記移動ガイド機構は、前記第2ローラの回転軸の両端部を回転自在に支持する第2ローラ支持部と、前記第2ローラが前記第2ローラの回転軸線の方向に移動するに従って前記第2ローラを前記第1ローラに対して前記揺動軸線回りに揺動させる揺動支持部とを備えており、
    前記第2ローラ支持部は、前記第1ローラの回転軸線の方向における前記第1ローラ支持部の内側において前記第2ローラの回転軸を支持する構成とされており、
    前記揺動支持部は、前記第2ローラが前記第2ローラ支持部と共に前記第2ローラの回転軸線の方向に移動するに従って前記第2ローラ支持部を前記第1ローラ支持部に対して前記揺動軸線回りに揺動させる構成とされており、
    前記揺動支持部は、前記第1ローラ支持部に支持された軸部材を備え、
    前記第2ローラ支持部は、前記軸部材を挿通する貫通孔を有する移動ガイド部材を備え、
    前記軸部材は、前記第2ローラ支持部の前記揺動軸線回りの揺動方向において前記第1ローラの回転軸線に対して傾斜しており、
    前記貫通孔は、前記第2ローラ支持部の前記揺動方向への揺動を許容するように延びる長孔とされており、
    前記貫通孔及び前記軸部材は、前記第2ローラの回転軸線が前記第2仮想平面と平行なときに、互いに接触する内側面及び外側面が平行又は略平行となる構成とされていることを特徴とする定着装置。
  9. 定着ローラである第1ローラ及び加熱ローラである第2ローラを含む複数のローラと、前記複数のローラに巻き掛けられて該ローラの回転軸線回りの回転により周回りに回転する定着ベルトである無端状のベルトと、前記ベルトを介してニップを形成するように前記第1ローラに向けて押圧する加圧ローラと、前記第2ローラを加熱する熱源とを備えた定着装置であって、
    前記第2ローラを前記第2ローラの回転軸線の方向に移動自在とし、かつ、前記第1ローラの回転軸線及び前記第2ローラの回転軸線を通る仮想面に直交して前記第2ローラの回転軸線を通る第1仮想平面と交差しかつ前記第2ローラの回転軸線に直交する揺動軸線回りに揺動自在とする構成とされた移動ガイド機構を備え、
    前記移動ガイド機構は、前記周回りの回転に伴う前記ベルトの回転軸線の方向への寄り力による前記第2ローラの回転軸線の方向への移動に従って前記第2ローラの回転軸線が、前記第1ローラの回転軸線を通って前記揺動軸線に平行な第2仮想平面に対して平行になる方向に前記第2ローラを前記揺動軸線回りに揺動させる構成とされており、
    前記第1ローラの回転軸の両端部を回転自在に支持する第1ローラ支持部を備え、
    前記移動ガイド機構は、前記第2ローラの回転軸の両端部を回転自在に支持する第2ローラ支持部と、前記第2ローラが前記第2ローラの回転軸線の方向に移動するに従って前記第2ローラを前記第1ローラに対して前記揺動軸線回りに揺動させる揺動支持部とを備えており、
    前記第2ローラの回転軸線における両端部にそれぞれ設けられて前記周回りの回転に伴う前記ベルトの回転軸線の方向への前記寄り力を前記移動ガイド機構に伝達する一対の寄り力伝達部材を備えており、
    前記揺動支持部は、前記第2ローラの回転軸の前記両端部における前記寄り力伝達部材よりも外側に設けられて前記第2ローラ支持部と摺動する摺動部を備えており、
    前記第2ローラ支持部は、前記第2ローラにおける前記摺動部を挿通して前記摺動部に摺接される貫通孔を有し、
    前記摺動部は、底面の円の中心と頂点とを結ぶ線が前記底面に垂直でかつ前記第2ローラの回転軸線と同一線上に位置する直円錐台形状の直円錐台部を有し、
    前記貫通孔は、内径が前記直円錐台部の最小外径よりも大きい径とされていることを特徴とする定着装置。
  10. 請求項1から請求項までの何れか1項に記載のベルト装置又は請求項8若しくは請求項9に記載の定着装置を備えていることを特徴とする画像形成装置。
JP2012026347A 2012-02-09 2012-02-09 ベルト装置及び定着装置並びに画像形成装置 Active JP5896770B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012026347A JP5896770B2 (ja) 2012-02-09 2012-02-09 ベルト装置及び定着装置並びに画像形成装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012026347A JP5896770B2 (ja) 2012-02-09 2012-02-09 ベルト装置及び定着装置並びに画像形成装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2013164461A JP2013164461A (ja) 2013-08-22
JP5896770B2 true JP5896770B2 (ja) 2016-03-30

Family

ID=49175848

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012026347A Active JP5896770B2 (ja) 2012-02-09 2012-02-09 ベルト装置及び定着装置並びに画像形成装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5896770B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019049606A (ja) * 2017-09-08 2019-03-28 シャープ株式会社 シート搬送装置及び画像形成装置

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04179648A (ja) * 1990-11-08 1992-06-26 Konica Corp ベルト蛇行防止装置
JPH04272042A (ja) * 1991-02-27 1992-09-28 Konica Corp ベルト蛇行防止装置
JPH04317936A (ja) * 1991-04-16 1992-11-09 Ricoh Co Ltd 無端ベルトの寄り補正装置
JP2007047702A (ja) * 2005-08-12 2007-02-22 Toshiba Corp ベルト駆動装置及び画像形成装置
JP2009237080A (ja) * 2008-03-26 2009-10-15 Fuji Xerox Co Ltd 無端状部材駆動装置および画像形成装置
JP4860738B2 (ja) * 2009-09-03 2012-01-25 シャープ株式会社 定着装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2013164461A (ja) 2013-08-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5111561B2 (ja) 駆動機構及び駆動機構を備える画像形成装置
JP4723603B2 (ja) 定着装置および画像形成装置
US8406659B2 (en) Image forming apparatus
US8439353B2 (en) Sheet feeding device and image forming apparatus
JP5470208B2 (ja) ベルト装置、画像形成装置及びベルトのステアリング方法
JP4510899B2 (ja) シート搬送装置、これを用いた原稿処理装置および画像形成装置
JP5896770B2 (ja) ベルト装置及び定着装置並びに画像形成装置
US20090255359A1 (en) Rotational drive transmission mechanism and image forming apparatus using the same
JP5492810B2 (ja) クリーニング装置及び画像形成装置
JP5907761B2 (ja) 圧接装置、定着装置及び画像形成装置
JP2014149515A (ja) 定着装置および画像形成装置
JP5274279B2 (ja) 無端ベルト装置、および、これを備えた画像形成装置
JP5409040B2 (ja) 定着装置及びそれを備えた画像形成装置
JP7091621B2 (ja) 定着装置および画像形成装置
JP2012076880A (ja) シート仕分け装置及び画像形成装置
US20050189700A1 (en) Sheet conveying device and image forming apparatus including the same
US11714370B2 (en) Fixing apparatus
JP5812905B2 (ja) 定着装置及び画像形成装置
JP2018180514A (ja) ベルト片寄補正装置、定着装置及び画像形成装置並びにベルト片寄補正方法
JP2013164462A (ja) ベルト装置及び定着装置並びに画像形成装置
JP5641893B2 (ja) 用紙搬送装置および画像形成装置
JP2019049606A (ja) シート搬送装置及び画像形成装置
US8594531B2 (en) Shaft member holding mechanism, photoconductor drum unit and image forming apparatus
JP2012226049A (ja) 二次転写ベルトユニットおよび画像形成装置
JP2013052955A (ja) シート搬送装置および画像形成装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20140918

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20150728

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20150804

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20150918

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20160202

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20160301

R150 Certificate of patent (=grant) or registration of utility model

Ref document number: 5896770

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150