JP5895617B2 - インサート成形物の製造方法 - Google Patents

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本発明は,携帯電話,パーソナルコンピューターの躯体,自動車内装部材等のプラスチック加飾成形部材として用いられるインサート成形物とその製造方法に関するもので,さらに詳しくは,インサート成形物の表面を加飾フィルムにより加飾してインサート成形する方法に関するものである。
携帯電話,パーソナルコンピューター,自動車内装材などでは射出成形を用いたプラスチック成形部材が広く用いられている。差別化を図る目的にて射出成形部材への塗装による意匠表現が一般的であるが,意匠表現のため各色の重ね塗装が必要であり,工程が煩雑であると共に,VOC(揮発性有機化合物(Volatile Organic Compounds))等による作業環境の問題が懸念されている。
塗装代替の技術として,あらかじめ剥離層を付与した転写フィルムを射出金型に挿入し,転写箔を射出成形部品に転写するIMD(In−Mold Decoration)成形が注目され様々な部材へ採用されている(特許文献1参照)。
IMDはロール状の転写箔を射出成形金型に連続的に供給して射出成形を行うため,生産効率にすぐれる加飾技術であるが,対応可能な形状に制約があり,また,意匠再現性に関しても転写箔として制限を受けるのが現状である。
IMD成形に対し,あらかじめ賦形した加飾フィルムを射出成形金型に挿入して成形するIML(In−Mold Lamination)成形(インサート成形)は深絞り適性に優れ,最表層にフィルムが配置される構成となることによる優れた表面耐性,また,あらかじめフィルムに加飾を施すことにより高意匠な加飾が可能である点など優位な面を有している(特許文献2,特許文献3参照)。
特開平2−310051号公報 特開平6−106562号公報 特開2005−280122号公報
射出成形金型において射出成形品端面を金型の雄型と雌型の接触面に設定することが一般的である。インサートフィルムが成形キャビティ外の雄型と雌型の接触面に挟み込まれる状況は,金型内での異物発生の原因となり,製品の外観不良に繋がる。この不具合を避けるため,インサートフィルムを雄型と雌型の接触面位置より短い設計でプレフォームし、インサート成形を行った場合、インサートフィルムの端部が射出成形樹脂から剥離しやすいという問題がある。
本発明は上記課題を改善するためになされたものであり,その目的は,インサートフィルムの端部が製品表面に露出することを防ぎ,またインサートフィルム端部が射出成形樹脂から剥離することを抑制することのできるインサート成形物の製造方法を提供することである。
上記課題を解決するために,請求項1記載の発明は,あらかじめ製品形状に沿って賦形加工を施したインサートフィルムを射出成形金型の雄型と雌型との間に挿入してインサート成形物を製造する方法であって,前記インサートフィルムとしてフィルム端部が製品形状に対応して内側に折り込まれた形状のものを用いると共に,前記射出成形金型として前記雄型が溝部を有するものを用い,前記インサートフィルムのフィルム端部が前記溝部に位置するように前記インサートフィルムを前記雄型と前記雌型との間に挿入して前記インサート成形物を製造し,前記インサート成形物の肉厚をD,前記溝部の深さをL1,前記インサートフィルムの内側に折り込まれた部分の余剰長さをL2としたとき,前記溝部の深さをL1<L2<L1+Dを満たす深さにしたことを特徴とする。
請求項2記載の発明は,前記インサートフィルムをプレフォームするプレフォーム型として,前記インサートフィルムを前記インサート成形物の形状に沿ってプレフォームする第1のプレフォーム型と,該第1のプレフォーム型によりプレフォームされたインサートフィルムのフィルム端部を内側に折り込まれた形状にプレフォームする第2のプレフォーム型とを用いることを特徴とする。
請求項記載の発明は,前記インサートフィルムをプレフォームするプレフォーム型として,前記インサートフィルムのフィルム端部を内側に折り込まれた形状にプレフォームするプレフォーム型を用いて前記インサートフィルムを真空圧空成形によりプレフォームすることを特徴とする
請求項1記載の発明によれば、インサートフィルムを雄型と雌型の接触面位置より長い設計でプレフォームすることが可能となる。これに加え,インサートフィルムとしてフィルム端部が製品形状に対して内側に折り込まれた形状のものを用いることで,インサートフィルムの端部が雄型の溝部に挿入され,雄型と雌型を閉じた際に,キャビティ外の雄型と雌型の接触面に挟まれることがなく,成形キャビティ内に配置することが可能となる。この状態で射出成形を行うことで,インサートフィルムの端部が製品端部に対して回りこんだ形状のインサート成形品を得ることができる。これにより、インサートフィルムの端部が成形品表面に露出することを防ぐことができ,また,インサートフィルム端部が射出成形樹脂から剥離することを抑制することができる。
また,インサートフィルム端部が射出成形樹脂から剥離することを有効に抑制することができる。
請求項記載の発明によれば,インサートフィルムの端部以外の部分に関して収縮に伴う寸法変化,残留応力等の不具合を招くことなくフィルム端部が内側に折り込まれた形状のインサートフィルムを得ることができる。
請求項記載の発明によれば,フィルム端部が内側に折り込まれた形状のインサートフィルムを1工程で得ることができる。
従来方法により製造されたインサート成形物の一例を示す断面図である。 本発明により製造されたインサート成形物の一例を示す断面図である。 従来方法で使用されるインサートフィルムの一例を示す断面図である。 本発明で使用されるインサートフィルムの一例を示す断面図である。 インサートフィルムをプレフォームするプレフォーム型の断面図である。 フィルム端部が内側に折り込まれたインサートフィルムを得るときに用いるプレフォーム型の一例を示す断面図である。 本発明で用いられるインサートフィルムを取得する方法の一例を示す図である。 従来方法で用いられる射出成形用金型の一例を示す断面図である。 本発明で用いられる射出成形用金型の一例を示す断面図である。 インサート成形物を得るための従来方法を示す図である。 射出成形用金型に挿入されたインサートフィルムの長さが雌型キャビティより長い場合を示す図である。 本発明の一実施形態を説明するための図である。
以下,図面を参照して本発明を詳細に説明する。
インサート成形のプロセスとして,プレフォーム工程,トリミング工程,射出成形工程に大別することができる。プレフォーム工程とは,あらかじめ加飾を施した加飾フィルムを加熱し,射出成形金型形状に対応したプレフォーム型を用い賦形する工程である。凸部を有するコア型と,凸部と嵌まり合う凹部を有するキャビティ型とからなるプレス金型を用いた加熱プレス成形,凸部を有するコア型に加熱された加飾フィルムを圧縮空気で賦形する圧空成形などが用いられる。
トリミング工程において,賦形したフィルムをトリミングしてインサートフィルムを得る。このインサートフィルムを射出成形金型に挿入,固持した状態で射出成形金型を型締し,射出成形することにより射出成形樹脂にインサートフィルムが被覆されたインサート成形物を得るのが射出成形工程となる。
通常のインサート成形プロセスにおける,プレフォームおよびトリミングを行ったインサートフィルムの形状を図3に示す。また,一般的な射出成形金型の構造を図8に示す。前述の通り,雄型8と雌型7の接触面へのインサートフィルム1の挟み込みを防ぐため,インサートフィルム1は雄型8と雌型7の接触面位置より短い設計でプレフォーム,トリミングされる。このインサートフィルム1を射出成形金型の雌型7と雄型8との間へ挿入して射出成形を行うと,図1に示すように,インサートフィルム1の端部が成形品表面に露出している形状となる。
通常のインサート成形プロセスを図10に示す。このような状態のインサート成形品に関しては,例えば爪等による物理的な負荷により,インサートフィルム端部をきっかけにした剥離が起きる可能性がある。
また,適応される商材にもよるが,通常インサート成形品として使用環境を想定した各種耐性試験規格を満たす必要があり,例えば恒温および恒湿環境下での耐性が求められる。図1に示すように,インサートフィルム1の端部が射出成形樹脂3との密着性のみにより保持されている状況であると,これら環境試験において,プレフォーム時の残留応力,インサートフィルム1と射出成形樹脂3との熱膨張係数や収縮率の違い等に起因する端部剥がれの不具合が起こる可能性がある。
本発明は,射出成形金型の雄型8と雌型7との間に挿入されるインサートフィルムとして,図4に示すように,フィルム端部があらかじめ内側に折り込まれた形状のインサートフィルム2を用いることが第1の特徴である。このようなインサートフィルム2を用いることにより,インサートフィルム端部に起因する剥離,剥れの不具合を改善することが可能となる。
図4に示す形状のインサートフィルム2を得る手法としては,図5〜図7に示す手法を用いることができる。まず,射出成形金型形状に沿った通常のプレフォーム型4を用い,製品形状に沿った形に賦形加工を行う。次にトリミングを実施することで,図3に示す形状のインサートフィルムを得る。次に,図6に示すプレフォーム型5(絞り深さ方向がプレフォーム型4に比べ浅く,かつ,端部が内側に掘られている形状)を用い,フィルム端部が内側に折り込まれた賦形加工を行う。具体的には,図3に示す形状のインサートフィルムをプレフォーム型5に配置し,図7に示すように,リングヒーター6等を用い,内側に折り込みたいフィルム端部のみを局所的に加熱し,フィルム端部のみを収縮させることにより,フィルム端部が内側に折り込まれた形状のインサートフィルム2を得ることができる。この手法であれば,汎用的な圧空成形によるプレフォーム設備に関して大幅な設備改造をともなうことなくフィルム端部が内側に折り込まれた形状のインサートフィルム2を得ることができる。フィルム端部以外の部分に関しては加熱されないため特に収縮は発生せず,また,インサート成形用形状に対応した金型形状に固定された状態で加工を行うため,端部以外の部分に関して収縮にともなう寸法変化,残留応力等の不具合をともなうことなく加工することが可能となる。
図4に示す形状のインサートフィルム2を成形する手法として,例えばTOM成形などの真空圧空成形を用いることで,図6に示すプレフォーム型5のみを用いて1工程にてインサートフィルム2を得ることも可能である。
本発明を実施するときに用いられる射出成形金型は、図9に示すように、水平方向に動作する一対の雄型8と雌型7を有する構造であり,製品端部を雄型8のキャビティ形成面とするため,雄型8は製品端部に対応する溝部11を有している。
一般的な射出成形金型において,雄型8と雌型7との接触面10(図8参照)は製品端部に設定される。このような構造に対し,インサートフィルム1を雄型8と雌型7との接触面位置より長い設計でプレフォーム,トリミングし,インサート成形を行った場合,図11に示すように、キャビティ外の雄型8と雌型7との接触面にインサートフィルム1が挟み込まれ,異物発生による外観不良の不具合を引き起こす。
本発明を実施するときに用いられる射出成形金型の構造を図9に示す。雄型8に製品端部に対応する溝部11を設けることで,雄型8と雌型7との接触面10が製品端部から製品よりに設計される。このような構造とすることにより,図12に示すように,射出成形金型を閉じた際にインサートフィルム2の端部がキャビティ外の雄型8と雌型7との接触面10に挟まれることなく,キャビティ内に収めることが可能となる。しかし,前述のプレフォーム工程によりインサートフィルム端部が内側に折り込まれた形状を付与していない場合,インサートフィルム端部がキャビティ内に収まることもあるが,キャビティ外の雄型8と雌型との接触面10に挟まれる可能性が高く,成形における良品率を上げるためには,フィルム端部が内側に折り込まれた形状の付与が不可欠である。
図12に示す方法でインサート成形物を射出成形する場合、雄型8と雌型7との接触面10より長い部分のインサートフィルム長さ(インサートフィルム2の内側に折り込まれた部分の長さ)をL2,溝部11の深さをL1,製品肉厚をDとした際に,L1<L2<L1+Dの関係でインサートフィルム2を加工する必要がある。L2がL1より短い場合には,雄型8の溝部11にインサートフィルム2の端部が挿入され,射出成形された場合でも,最終的なインサートフィルム端部の状態としては図1に示す一般的なインサート成形品端部と同様であり,本発明の目的を達成することが出来ない。
また,L2がL1+Dより長い場合には,射出成形金型を閉じた際に,雄型8と雌型7との接触面10に挟まれる不具合を発生する可能性が高く,仮に雄型8の溝部キャビティに収まった場合でも,インサートフィルムの端部が折れ曲がった状態による外観不良などをともなう。
図4に示す形状のインサートフィルム2を用いると共に,射出成形金型として図9に示す構造のものを用いることにより,インサート成形品端面処理としては,射出成形品端部までインサートフィルム2が回り込んだ形状のインサート成形物を製造することが可能となる。これら端面処理を施すことによりインサート成形フィルム端部に起因するインサートフィルムの剥離不具合を改善することができる。
本発明のインサート成形に用いられる加飾フィルム材料としては,特に制限されるものではなく,例えばポリエステル系フィルム,アクリル系フィルム,ポリカーボネート系フィルム,ポリオレフィン系フィルム,ABS(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体)系フィルム等汎用的な熱可塑性フィルムを用いることが可能である。これらは単独材料の無延伸もしくは二軸延伸フィルムでも,複数の材料を共押出し等により積層したフィルムであっても構わない。
加飾フィルムの厚みは特に制限されるものではないが,インサート成形品としての総肉厚が薄い場合には,インサートフィルムが厚い場合に射出成形樹脂が流動する肉厚が薄くなることによる不具合が発生する可能があるため,インサート成形品の肉厚により適時選定される。より具体的にはインサート成形品の総肉厚に対して,0.2倍以下の加飾フィルム厚みを選定することが望ましい。
これら熱可塑性フィルムに施す加飾手法に関しても特に制限されるものではなく,例えばグラビア印刷法やオフセット印刷法,スクリーン印刷法,フレキソ印刷法,静電印刷法,インクジェット印刷法等の従来公知の各種の印刷方法を単独,もしくは組合せて用いた印刷による加飾や,錫やアルミの蒸着フィルム,金属酸化物の積層による光学干渉膜フィルム,もしくは表面にハードコート塗工やエンボス加工を施した透明フィルム,または,微細エンボスによるホログラム意匠フィルム等用途により様々なフィルム加飾技術を適応することが可能である。
これら加飾フィルムを用い,本発明におけるプレフォーム工程によりフィルム端部が内側に折り込まれた形状のインサートフィルム2を得る。インサートフィルム2を射出成形金型に挿入,射出成形をすることによりインサート成形品が得られる。
射出成形に用いられる熱可塑性樹脂の種類は特に制限されるものではなく,汎用的な射出成形用樹脂を用いることができる。例えば,ABS系樹脂(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体),PC系樹脂(ポリカーボネート),PCとABSのアロイ樹脂,PET系樹脂(ポイエチレンテレフタレート),PMMA系樹脂(アクリル),PP系樹脂(ポリプロピレン),PLA系樹脂(ポリ乳酸)などが挙げられる。
以下に本発明の実施例を具体的に説明する。なお,本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
<加飾フィルム>
加飾フィルムとして東洋紡績製ポリエチレンテレフタレートフィルム:A4300(ガラス転移温度120℃,基材厚み125μm)に,東洋インキ製造製のアクリル−塩酢ビインキのグラビアインキに光輝顔料を添加したインキも含め重ね刷りし,グラビア印刷にて絵柄印刷層を設けた。絵柄印刷層面に,スクリーン印刷にて帝国インキ製IMB−003を接着層として印刷を施し加飾フィルムを作成した。
<プレフォーム,トリミング>
加飾フィルムを100℃に加熱し圧空成形により,製品形状に沿う形状に対応したプレフォーム型4を用いた予備賦形を実施し,トリミング加工を行うことで図3に示す形状のインサートフィルム1を作成した。製品形状は,縦120mm×横75mm×高さ(絞り深さ)4mm,成形品肉厚1mm,外周R=5の蓋形状とし,射出成形金型を作成した。これに対しプレフォーム型4としては高さ(絞り深さ)を4.5mmとし作成した。
プレフォーム型4に対し,高さ(絞り深さ)を3.5mmとし,プレフォームフィルム端部に対応する位置が削られた設計であるプレフォーム型5にインサートフィルム1を配置し,リングヒーターにてフィルム端部を局所的に加熱することで,フィルム端部1mmが内側に折り込まれた形状のインサートフィルム2を得た。
<射出成形>
得られたインサートフィルム2を射出成形用金型に挿入,固定し,射出成形することでインサート成形品を得た。射出成形用金型としては,雄型8に深さ0.5mmの溝部11を設けた金型を用いた。射出成形用樹脂としては,日本A&L製ポリカーボネート,ABSアロイ樹脂:T105を用い,射出温度270℃,最大射出圧力200MPa,金型温度70℃,射出率150cm3/秒の成形条件にて射出成形を実施した。
(比較例1)
射出成形金型に挿入するインサートフィルムとして,フィルム端部が内側に折り込まれていないインサートフィルムを用い,射出成形金型として製品端部が雄型と雌型との接触面であり,製品形状が縦120mm×横75mm×高さ(絞り深さ)5mm,成形品肉厚1mm,外周R=5の蓋形状の金型を用いた以外は,実施例と同様のプロセスにてインサート成形品を得た。
(比較例2)
射出成形金型に挿入するインサートフィルムとして,フィルム端部が内側に折り込まれていないインサートフィルムを用いた以外は実施例と同様のプロセスでインサート成形を実施した。インサート成形の際に,雄型と雌型との接触面にインサートフィルムが挟まれる状況が発生し,異物起因のフィルム表面の凹みによる外観不良が観察された。
実施例および比較例1にて作成したインサート成形品に関して,インサートフィルム断面観察および恒温恒湿耐性試験(40℃90%RH,96時間)を実施した。結果として,実施例にて作成したインサート成形品はインサートフィルム端部が製品端部に回り込んだ形状が得られているのに対し,比較例にて作成したインサート成形品はインサートフィルム端部が露出している形状であった。また,恒温恒湿試験後の外観観察から,実施例にて作成したインサート成形品は端部剥がれ,浮き等外観変化が無かったのに対し,比較例にて作成したインサート成形品は端部の剥がれが観察された。つまり,インサートフィルムの端部が製品形状に対して内側に折り込まれた形状であることで,インサート成形品においてインサートフィルム端部が製品表面に露出することを防ぎ,インサートフィルム端部が射出成形樹脂から剥離することを抑制することができた。
1,2…インサートフィルム
3…射出成形樹脂
4,5…プレフォーム型
6…リングヒーター
7…射出成形金型(雌型)
8…射出成形金型(雄型)
9…樹脂注入口
10…雄型と雌型との接触面
11…溝部

Claims (3)

  1. あらかじめ製品形状に沿って賦形加工を施したインサートフィルムを射出成形金型の雄型と雌型との間に挿入してインサート成形物を製造する方法であって,前記インサートフィルムとしてフィルム端部が製品形状に対応して内側に折り込まれた形状のものを用いると共に,前記射出成形金型として前記雄型が溝部を有するものを用い,前記インサートフィルムのフィルム端部が前記溝部に位置するように前記インサートフィルムを前記雄型と前記雌型との間に挿入して前記インサート成形物を製造し,
    前記インサート成形物の肉厚をD,前記溝部の深さをL1,前記インサートフィルムの内側に折り込まれた部分の余剰長さをL2としたとき,前記溝部の深さをL1<L2<L1+Dを満たす深さにしたことを特徴とするインサート成形物の製造方法。
  2. 前記インサートフィルムをプレフォームするプレフォーム型として,前記インサートフィルムを前記インサート成形物の形状に沿ってプレフォームする第1のプレフォーム型と,該第1のプレフォーム型によりプレフォームされたインサートフィルムのフィルム端部を内側に折り込まれた形状にプレフォームする第2のプレフォーム型とを用いることを特徴とする請求項1に記載のインサート成形物の製造方法。
  3. 前記インサートフィルムをプレフォームするプレフォーム型として,前記インサートフィルムのフィルム端部を内側に折り込まれた形状にプレフォームするプレフォーム型を用いて前記インサートフィルムを真空圧空成形によりプレフォームすることを特徴とする請求項1に記載のインサート成形物の製造方法。
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