以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。なお、図面の記載において、同一又は類似の部分には同一の参照番号を付して重複する説明を省く場合がある。図面は模式的なものであり、厚みと平面寸法との関係、比率等は現実のものとは異なる場合がある。また、説明の都合上、図面相互間においても互いの寸法の関係又は比率が異なる部分が含まれる場合がある。
図1は、通信ネットワーク10とともに、受発注システム100の一例を概略的に示す。本実施形態において、通信ネットワーク10は、基地局12及びアクセスポイント14を有する。本実施形態において、受発注システム100は、車両102と、車両104と、車両管理サーバ110とを備える。
受発注システム100及び車両管理サーバ110の少なくとも一方は、情報処理システムの一例であってよい。車両102及び車両104のそれぞれは、ユーザ又はコンピュータの制御により移動する移動体の一例であってよい。車両102及び車両104のそれぞれは、1以上の移動体の一例であってよい。車両102は、第1の移動体又は他の移動体の一例であってよい。車両104は、第2の移動体の一例であってよい。基地局12及びアクセスポイント14は、通信を中継する中継装置の一例であってよい。
通信ネットワーク10は、無線通信の伝送路であってもよく、無線通信の伝送路及び有線通信の伝送路の組み合わせであってもよい。通信ネットワーク10は、携帯電話回線網などの移動体通信網、無線パケット通信網、インターネット及び専用回線であってもよく、それらの組み合わせであってもよい。
車両102及び車両104としては、自動車、自動二輪車、船舶などを例示することができる。車両102及び車両104の少なくとも一方は、搭載されたコンピュータによる自動運転機能(オートクルーズ、クルーズコントロールなどと称される場合がある。特開2012−121405号公報を参照。)によって走行してよい。本実施形態においては、車両102が、サービスを受領するユーザが搭乗する電気自動車であり、車両104が、サービスを提供するサービス提供者により運用される電気自動車である場合を例として、受発注システム100及び車両管理サーバ110の概要について説明する。
本実施形態において、車両管理サーバ110は、車両104のコンピュータ又は車両104により提供されるサービスの提供者(車両104のサービス提供者と称する場合がある。)の端末から、車両104により提供されるサービスに関する情報を取得する。また、車両管理サーバ110は、車両104のコンピュータから、車両104の位置情報を含む車両情報を取得する。車両104の位置情報は、車両104の位置を示すGPS情報であってよい。
車両管理サーバ110は、車両102に搭乗しているユーザからの指示を受け付ける。車両管理サーバ110は、車両102のコンピュータ又は車両102に搭乗しているユーザの携帯端末を介して、当該ユーザからの指示を受け付けてよい。車両102のコンピュータは、車両102を制御するコンピュータであってもよく、カーナビゲーションシステムのような車載型のコンピュータであってもよい。車両管理サーバ110は、車両102に搭乗しているユーザに対して、1以上の車両104により提供される1以上のサービスの中から、当該ユーザの指示に適合するサービスを決定する。
車両管理サーバ110は、車両102に搭乗しているユーザと、車両104によりサービスを提供するサービス提供者との間の契約の成立を仲介してもよい。車両管理サーバ110は、決定されたサービスを提供するサービス提供者の受注システムのURLを、車両102のコンピュータ又は車両102に搭乗しているユーザの携帯端末に送信することで、契約の成立を仲介してよい。車両管理サーバ110は、決定されたサービスに関するユーザの注文を受け付けて、サービス提供者の受注システムに転送することで、契約の成立を仲介してもよい。車両管理サーバ110は、決済機能を有してもよい。
車両管理サーバ110は、契約が成立すると、通信時に車両104を識別する識別情報を車両102に送信してもよい。車両管理サーバ110は、契約が成立すると、通信時に車両102を識別する識別情報を車両104に送信してもよい。車両を識別するための情報は、車両に搭載されたコンピュータを識別するための情報であってもよく、車両の搭乗者の携帯端末を識別するための情報であってよい。コンピュータ又は携帯端末を識別するための情報としては、IPアドレス、サービスセット識別子(SSID)などを例示することができる。これにより、車両102及び車両104の間で、車両間通信により情報を送受することができる。
車両104により提供される1以上のサービスのそれぞれは、車両102及び車両104の移動中に提供されるサービスであってよい。車両管理サーバ110は、単一のサービス提供者により提供される1以上のサービスの契約の成立を仲介してもよい。車両管理サーバ110は、複数のサービス提供者により提供される複数のサービスの契約の成立を仲介してもよい。
従来の宅配システムとは異なり、本実施形態においては、移動する車両102に搭乗しているユーザに対して、商品を配送するなどのサービスを提供する。そのため、車両102が、車両102の目的地に到着するまでの間に、車両102及び車両104が合流することが好ましい。そこで、本実施形態において、車両管理サーバ110は、車両102の現在位置と、車両104の現在位置とに基づいて、車両102及び車両104が合流する予定時刻(合流予定時刻と称する場合がある。)及び予定地点(合流予定地点と称する場合がある。)を推定する。また、車両管理サーバ110は、車両102及び車両104のコンピュータに、推定された合流予定時刻及び合流予定地点を送信して、当該合流予定時刻及び合流予定地点を、それぞれの車両の目的地及び目的時刻として設定させてよい。
車両102が自動運転機能を有する場合、車両102のコンピュータは、合流予定時刻に合流予定地点に到着するように、車両102の走行速度、走行ルートなどを変更してよい。例えば、車両102のコンピュータは、車両管理サーバ110から合流予定時刻及び合流予定地点に関する情報を受信するまでは、車両102をエネルギー効率のよい走行速度(例えば、70km/hr)で走行させる。車両102のコンピュータは、車両管理サーバ110から合流予定時刻及び合流予定地点に関する情報を受信すると、車両104と合流するまでは、車両102の走行速度を低減させる(例えば、60km/hr)。車両102及び車両104が合流した後、車両102のコンピュータは、本来の目的地に予定時刻に到着することができると判断するまで、車両102を法定速度(例えば、80km/hr)で走行させる。車両102のコンピュータは、本来の目的地に予定時刻に到着することができると判断すると、車両102を、再度、エネルギー効率のよい走行速度で走行させる。
また、車両102及び車両104の現在位置によっては、車両102の本来の目的地への到着時刻を遅らせることで、車両102及び車両104の合流が可能になる場合がある。そこで、車両管理サーバ110は、ユーザがサービスを利用したなら、車両102が車両102の目的地に到着することになる予定時刻(到着予定時刻と称する場合がある。)を推定してよい。車両管理サーバ110は、車両102に搭乗しているユーザにサービスを選択させる場合に、それぞれのサービスを利用した場合の車両102の目的地への到着予定時刻をユーザに提示してよい。これにより、ユーザの利便性が大きく向上する。
一実施形態によれば、車両102に搭乗しているユーザが、車両102のコンピュータに向かって、音声により「1時間以内に、ピザを食べたい」と指示する。車両102のコンピュータは、車両管理サーバ110にアクセスして、ユーザの指示に適合するサービスの一覧を送信するように要求する。車両管理サーバ110は、サービス提供者又は車両104により提供される情報を参照して、ピザの配達サービスを提供する車両104のうち、1時間以内に車両102と合流することのできる車両104を抽出する。
車両管理サーバ110は、抽出された車両104のそれぞれについて、当該車両により提供されるサービスを利用した場合における目的地への到着予定時刻を推定する。車両管理サーバ110は、抽出された車両104のそれぞれにより提供されるサービスに関する情報と、推定された到着予定時刻とに基づいて、ユーザの指示に適合するサービスの一覧を作成する。車両管理サーバ110は、作成されたサービスの一覧を、車両102のコンピュータに送信する。
車両102のコンピュータは、車両管理サーバ110から受信したサービスの一覧をユーザに提示して、希望するサービスを選択するようにユーザを促す。ユーザが、提示されたサービスの中から希望するサービスを選択すると、車両102のコンピュータは、ユーザに選択されたサービスを車両管理サーバ110に送信する。
車両管理サーバ110は、ユーザの選択結果を受信すると、車両102及び車両104の合流予定時刻及び合流予定地点を推定する。車両管理サーバ110は、車両102のコンピュータに対して、選択されたサービスを提供するサービス提供業者の受注システムのURLを送信する。また、サービス提供業者の受注システムに対して、合流予定時刻及び合流予定地点に関する情報を送信する。車両102のコンピュータは、サービス提供業者の受注システムにアクセスして、注文内容を決定する。サービス提供業者の受注システムは、上記の注文内容と、合流予定時刻及び合流予定地点に関する情報を、車両104のコンピュータに送信する。これにより、車両104が、合流予定時刻までに合流予定地点に到着して、車両102に搭乗しているユーザにサービスを提供することができる。
他の実施形態によれば、車両102に搭乗しているユーザが、車両102のコンピュータに向かって、音声により「高速道路から出るまでの間に、バッテリを充電したい」と指示する。車両102のコンピュータは、車両102の目的地までの経路に基づいて、車両102が高速道路から出るための1以上のインターチェンンジを決定する。また、バッテリの充電に要する時間を決定する。
車両102のコンピュータは、車両管理サーバ110にアクセスして、車両102が上記の1以上のインターチェンジの何れかに到着するまでの間に、車両102に電力を供給することのできる車両104を決定するように要求する。車両102のコンピュータは、上記の要求に対応付けて、車両管理サーバ110が車両104を決定するための条件として、「複数の車両104が存在する場合には、料金の最も安い車両104を選択する」という条件と、「バッテリを充電した場合の目的地までの到着予定時刻と、バッテリを充電した場合の目的地までの到着予定時刻との差が1時間以内である」という条件と、「サービス提供に要する時間が、上記のバッテリの充電に要する時間である」という条件を送信する。
本実施形態において、車両管理サーバ110は、オークション方式により、車両102にサービスを提供する車両104を決定する。車両管理サーバ110は、サービス提供者又は車両104により提供される情報を参照して、車両102が上記の1以上のインターチェンジの何れかに到着するまでの間に、車両102に電力を供給することのできる1以上の車両104を抽出する。車両管理サーバ110は、抽出された1以上の車両104のコンピュータのそれぞれに対して、車両102に電力を供給するか否か、及び、車両102に電力を供給する場合の価格について応答するように要求する。車両管理サーバ110は、1以上の車両104からの応答に基づいて、車両102に電力を供給する車両104を決定する。
車両管理サーバ110は、車両102に電力を供給する車両104を決定すると、車両102及び車両104の合流予定時刻及び合流予定地点を推定する。車両管理サーバ110は、決定された車両104のコンピュータ及び車両102のコンピュータの少なくとも一方に対して、他方の識別情報、合流予定時刻及び合流予定地点を送信する。これにより、車両104が、合流予定時刻までに合流予定地点に到着して、車両102に搭乗しているユーザにサービスを提供することができる。
本実施形態においては、車両管理サーバ110が、オークション方式により、車両102にサービスを提供する車両104を決定する場合について説明した。しかし、車両管理サーバ110は本実施形態に限定されない。他の実施形態において、車両管理サーバ110は、オークション方式により、車両104によりサービスを提供される車両102を決定する。車両管理サーバ110は、同一の車両104によりサービスを提供される複数の車両102における、サービスを提供される順番の交渉を仲介してもよい。車両管理サーバ110は、オークション方式により、同一の車両104によりサービスを提供される複数の車両102の間で、サービスを提供される順番を決定してもよい。
図2は、車両102の機能ブロックの一例を概略的に示す。本実施形態において、車両102は、電源部202と、受電部204と、給電部206と、移動体通信部212と、車両間通信部214と、近距離通信部216と、車両制御部220とを備える。車両制御部220は、運転制御部222と、通信制御部224とを有する。
本実施形態において、車両102が自動運転機能を有する電気自動車である場合を例として、車両102について説明する。しかし、車両102は、本実施形態に限定されない。車両102は、ガソリン自動車であってもよく、ハイブリッド自動車であってもよく、燃料電池自動車であってもよい。車両102は、自動運転機能を有しなくてもよい。
電源部202は、車両102を駆動する電力を蓄積する。電源部202は、蓄電池と、当該蓄電池を制御する制御ユニットとを有してよい。受電部204は、外部電源を用いて電源部202を充電する場合に、外部電源からの電力を受領する。給電部206は、電源部202から外部の電力使用機器又は外部の蓄電池に電力を供給する。受電部204及び給電部206は、金属接点又はコネクタを介して電力を伝送してよい。受電部204及び給電部206は、非接触電力伝送技術(非接触給電技術などと称される場合がある。)を利用して、金属接点又はコネクタを介さずに電力を伝送してもよい。
移動体通信部212は、3G方式、LTE方式、4G方式などの移動体通信方式により、他の情報処理装置との間で情報を送受する。近距離通信部216は、例えば、基地局12を介して、車両管理サーバ110又は他の車両との間で情報を送受する。移動体通信部212は、複数の移動体通信方式に対応していてもよい。
車両間通信部214は、車両間通信方式(車車通信方式と称される場合もある。)により、他の車両に搭載された情報処理装置、道路上又は道路の周辺に設置された機器、歩行者の携帯端末などとの間で情報を送受する。車両間通信部214は、例えば、アクセスポイント14を介して、車両管理サーバ110又は他の車両との間で情報を送受する。車両間通信部214は、複数の車両間通信方式に対応していてもよい。
近距離通信部216は、NFC、Bluetooth(登録商標)、WiFi(登録商標)、WiMAX(登録商標)などの近距離無線通信方式により、他の情報処理装置との間で情報を送受する。近距離通信部216は、例えば、ユーザの携帯端末との間で情報を送受する。近距離通信部216は、複数の近距離無線通信方式に対応していてもよい。
車両制御部220は、車両102の動作を制御する。運転制御部222は、車両102の運転を制御する。例えば、運転制御部222は、ミリ波レーダにより取得した周囲の物体に関する情報と、GPS情報受信器により取得した車両102の位置情報と、通信制御部224を介して得られた道路情報、交通情報などの経路情報とを利用して、車両102の運転を制御する。通信制御部224は、車両102と他の情報処理装置との間の通信を制御する。通信制御部224は、通信インターフェースであってもよい。
一実施形態において、車両制御部220は、交通管制サーバ、道路上又は道路の周辺に配された機器などから、走行車線ごとに定められた速度に関する情報を取得する。車両制御部220は、取得した情報に基づいて、車両102の速度を制御する。これにより、車両102は、周辺の車両と協調して移動することができる。その結果、渋滞の発生を抑制することができる。
車両制御部220は、周囲の車両の動作を制御してもよい。例えば、車両制御部220は、車両104との合流予定時間までの時間が予め定められた値よりも小さくなったと判断した場合、又は車両104との合流予定地点までの距離が予め定められた値よりも小さくなったと判断した場合に、周囲の車両に対して、車両102との車両間隔を拡げるように指示する。これにより、車両102及び車両104車両が合流する前に、車両104が割り込むためのスペースを確保することができる。
これにより、車両104が車列にスムーズに割り込むことができるので、車両104の割り込みによる渋滞の発生を抑制することができる。また、車両104が割り込むためのスペースを徐々に確保することができるので、渋滞の発生を大きく抑制できる。
図3及び図4は、車両104から車両102へのサービス提供方法の一例を概略的に示す。図3は、車両104に配されるサービス提供部310の一例を概略的に示す。図4は、サービス提供部310のA−A断面の一例を概略的に示す。車両104は、サービス提供部310を備える以外の点において、車両102と同様の構成を有してよい。
サービス提供部310は、車両104及び車両102の移動中に、車両104及び車両102の間における、人、物品又は電力の授受に用いられる。本実施形態において、サービス提供部310は、搬送部320と、駆動部330と、支持部332と、フラップ340と、ガイド部342、ガイド部344及びガイド部446とを備える。搬送部320は、筐体422と、筐体422の長手方向の一方の端部に配された開口部322と、筐体422の長手方向の他方の端部に配された開口部324と、筐体422の内部に配されたベルトコンベア420とを有する。
図3及び図4は、車両102の後部のドア302と、車両104の前部のドア304とが開放されている状態を示す。図3及び図4は、車両104の内部に収容されていた搬送部320が、車両104の内部から車両104の外部に向かって移動し、搬送部320の一端が車両104の内部に配され、搬送部320の他端が車両102の内部に配されている状態を示す。図4は、車両104から車両102に向かって、商品40が搬送されている状態を示す。
本実施形態において、搬送部320は、商品40を搬送する。駆動部330は、搬送部320の長手方向の一方の端部に配され、搬送部320を駆動する。駆動部330は、車両104の内部に収容された搬送部320を移動させて、搬送部320の長手方向の他方の端部を車両104の外部に押し出す。駆動部330は、搬送部320を移動させて、外部に押し出された搬送部320を車両104の内部に収容する。駆動部330は、アクチュエータなどにより、搬送部320の水平方向の位置及び垂直方向の位置の少なくとも一方を調整するように構成されてよい。
支持部332は、搬送部320を移動可能に支持する。支持部332は、ローラ、ベアリングなどにより搬送部320を支持してよい。支持部332は、アクチュエータなどにより、搬送部320の水平方向の位置及び垂直方向の位置の少なくとも一方を調整するように構成されてよい。
フラップ340は、ドア304に開閉可能に配される。フラップ340は、ドア304が開放された場合に開放され、下方から搬送部320を支持してよい。フラップ340は、搬送部320を移動可能に支持するガイド部342、ガイド部344及びガイド部446を有してよい。本実施形態において、ガイド部342及びガイド部344は、水平方向に搬送部320を挟むように配される。ガイド部446は、下方から搬送部320を支持するように配される。
ガイド部342、ガイド部344及びガイド部446の少なくとも1つは、ローラ、ベアリングなどにより搬送部320を支持してよい。ガイド部342、ガイド部344及びガイド部446の少なくとも1つは、アクチュエータなどにより、搬送部320の水平方向の位置及び垂直方向の位置の少なくとも一方を調整するように構成されてよい。ガイド部342、ガイド部344及びガイド部446の少なくとも1つは、ドア304に配されてもよい。
本実施形態において、車両104が車両102に商品40を供給する場合について説明した。しかし、車両104は本実施形態に限定されない。例えば、車両104は、車両102に対して、物品又は電力を供給するサービスを提供する。物品は、車両104そのものであってもよい。これにより、車両104は、車両104の内部の空間又は車両104に配された設備を利用するサービスを提供することができる。例えば、大型の車両を利用したパーティスペースのレンタルサービス、乗り合いバスサービスなどを提供することができる。また、車両104は、車両レンタルサービスを提供することができる。
本実施形態において、車両102の後部ドア302と、車両104の前部ドア304とが開放されて、商品40が授受される場合について説明した。しかし、商品40を授受する方法は、本実施形態に限定されない。他の実施形態において、車両102は、窓を開放して商品40を受領してもよく、車両102に配された開口部を介して商品40を受領してもよい。車両104は、後部ドアを開放して商品40を搬出してもよく、窓を開放して商品40を搬出してもよく、車両104に配された開口部を介して商品40を搬出してもよい。
図5は、車両104から車両102へのサービス提供方法の他の例を概略的に示す。本実施形態によれば、車両104の給電部206が、非接触電力伝送方式により、車両104の電源部202から車両102に電力を供給する。本実施形態において、車両104は、車両102と同様の構成を有してよい。給電部206は、サービス提供部の一例であってよい。
図6は、車両管理サーバ110の一例を概略的に示す。本実施形態において、車両管理サーバ110は、情報収集部610と、車両情報格納部612と、サービス情報格納部614と、要求受付部620と、要求処理部630とを備える。
車両管理サーバ110の各部は、ハードウエアにより実現されてもよく、ソフトウエアにより実現されてもよく、ハードウエアとソフトウエアとの組み合わせにより実現されてもよい。例えば、プログラムが実行されることにより、コンピュータが、車両管理サーバ110の各部として機能してもよい。
上記のソフトウエア又はプログラムは、CD−ROM、DVD−ROM、メモリ、ハードディスクなどのコンピュータ読み取り可能な媒体に記憶されていてもよく、ネットワークに接続された記憶装置に記憶されていてもよい。ソフトウエア又はプログラムは、コンピュータ読み取り可能な媒体又はネットワークに接続された記憶装置から、車両管理サーバ110の各部のコンピュータにインストールされてよい。
コンピュータを、車両管理サーバ110の各部として機能させるプログラムは、車両管理サーバ110の各部の動作を規定したモジュールを備えてよい。これらのプログラム又はモジュールは、プロセッサ、通信インターフェース等に働きかけて、コンピュータを車両管理サーバ110の各部として機能させたり、コンピュータに車両管理サーバ110の各部における情報処理方法を実行させたりする。
これらのプログラムに記述された情報処理は、コンピュータに読込まれることにより、ソフトウエアと、車両管理サーバ110の各部の各種のハードウエア資源とが協働した具体的手段として機能する。そして、これらの具体的手段によって、本実施形態におけるコンピュータの使用目的に応じた情報の演算又は加工を実現することにより、使用目的に応じた車両管理サーバ110を構築することができる。
車両管理サーバ110は、一般的な構成の情報処理装置において、車両管理サーバ110の各部の動作を規定したソフトウエア又はプログラムを起動することにより実現されてよい。車両管理サーバ110として用いられる情報処理装置は、CPU等のプロセッサ、ROM、RAM、通信インターフェースなどを有するデータ処理装置と、キーボード、タッチパネル、マイクなどの入力装置と、表示装置、スピーカなどの出力装置と、メモリ、HDDなどの記憶装置とを備えてよい。上記のデータ処理装置又は記憶装置は、上記のソフトウエア又はプログラムを記憶してよい。
車両管理サーバ110は、車両102及び車両104と情報を送受することができる装置であれば、特に限定はされない。車両管理サーバ110は、仮想サーバ又はクラウドシステムであってもよい。また、車両管理サーバ110の各部の機能が、複数のサーバによって実現されてもよい。
情報収集部610は、外部の情報処理装置から情報を収集する。例えば、情報収集部610は、1以上の車両104のそれぞれから、当該車両に関する車両情報を取得する。情報収集部610は、取得した車両情報を車両情報格納部612に格納してよい。車両情報は、1以上の車両のそれぞれを識別する車両識別情報と、当該車両の運行状況を示す情報などとが対応づけられた情報であってよい。
車両識別情報は、1以上の車両のそれぞれを一意に識別することができる情報であれば、特に限定されない。車両識別情報としては、自動車登録番号などの行政により付与された識別番号、車両の所有者により付与された識別番号、車両に搭載されたコンピュータの識別情報などを例示することができる。車両に搭載されたコンピュータとしては、車両に組み込まれたコンピュータ、カーナビゲーションシステムのような車両に取り付けられるコンピュータ、車両の搭乗者の携帯端末などを例示することができる。車両に搭載されたコンピュータの識別情報としては、IPアドレス、サービスセット識別子(SSID)などを例示することができる。車両の運行状況を示す情報は、当該車両の現在位置の位置情報、当該車両の目的地の位置情報、当該車両の目的地への到着予定時刻、当該車両の移動速度に関する情報、当該車両の移動方向に関する情報などを例示することができる。
情報収集部610は、車両104により提供されるサービスのサービス提供者の端末から、1以上の車両104のそれぞれにより提供されるサービスに関するサービス情報を取得してもよい。情報収集部610は、1以上の車両104のそれぞれのコンピュータから、当該車両により提供されるサービスに関するサービス情報を取得してもよい。情報収集部610は、取得したサービス情報をサービス情報格納部614に格納してよい。サービス情報は、車両識別情報と、車両識別情報により識別される車両により提供されるサービスのサービス提供者を識別するサービス提供者識別情報、当該サービスの概要を示す情報、当該サービスの注文時に用いられる情報、当該車両の注文状況などとが対応付けられた情報であってよい。
車両情報格納部612は、情報収集部610により取得された車両情報を格納する。車両情報格納部612は、要求処理部630から、検索条件及び検索要求を受信する。車両情報格納部612は、要求処理部630からの検索要求に応じて、検索条件に適合する情報を要求処理部630に送信する。
サービス情報格納部614は、情報収集部610により取得されたサービス情報を格納する。サービス情報格納部614は、要求処理部630から、検索条件及び検索要求を受信する。サービス情報格納部614は、要求処理部630からの検索要求に応じて、検索条件に適合する情報を要求処理部630に送信する。
要求受付部620は、車両102のコンピュータ、車両102に搭乗しているユーザの携帯端末、車両104のコンピュータ、車両104に搭乗しているユーザの携帯端末などからの要求を受け付ける。要求受付部620は、受け付けた要求を要求処理部630に送信する。要求処理部630は、要求受付部620により受け付けられた要求を処理する。
図7は、要求処理部630の一例を概略的に示す。本実施形態において、要求処理部630は、抽出条件決定部712と、抽出部714と、抽出結果生成部716と、マッチング部720と、異常検出部730と、制御情報生成部740とを備える。抽出結果生成部716及びマッチング部720の少なくとも一方は、サービス決定部の一例であってよい。抽出結果生成部716及び制御情報生成部740の少なくとも一方は、到着時刻推定部及び合流条件推定部の少なくとも一方の一例であってよい。
抽出条件決定部712は、要求受付部620により受け付けられた要求を解析して、車両情報格納部612及びサービス情報格納部614の少なくとも一方に格納された情報の中から、当該要求に応じた情報を抽出するための条件(抽出条件と称する場合がある。)を決定する。抽出条件決定部712は、車両102のコンピュータと情報を送受しながら、抽出条件を決定してもよい。例えば、抽出条件決定部712は、車両102のコンピュータから、車両102の現在位置を示す情報を取得する。車両102のコンピュータから、複数の車両が抽出された場合に特定の車両を優先的に抽出するための条件を受信してもよい。
例えば、要求受付部620が、「1時間以内に車両102と合流することができ、ピザの配送サービスを提供する車両104を抽出する」という要求を受け付けた場合、抽出条件決定部712は、車両102の現在位置と、車両102の走行速度の許容値とに基づいて、車両102の1時間後の位置を推定する。車両102の走行速度の許容値は、現在の走行速度であってもよい。車両102の走行速度の許容値は、渋滞情報、工事情報などの交通情報と、地図データ、各道路の法定速度などの道路情報と、車両102の本来の目的地への到着予定時刻の許容誤差とからなる群から選択される少なくとも1つに基づいて、決定されてもよい。
抽出条件決定部712は、車両102の1時間後の位置と、交通情報及び道路情報とに基づいて、車両104が次の注文を受け付けることが可能になる時刻及び位置に関する条件を決定する。これにより、抽出部714は、1時間以内に車両102と合流することができる車両104を抽出することができる。例えば、抽出部714は、上記の条件に基づいて、サービス情報格納部614を参照して、「次に注文を受け付けることが可能になる時刻が15:00で、当該時刻における位置がA地点」である車両104を抽出する。
車両104は、他のユーザにサービスを提供するために移動している場合がある。しかし、本実施形態によれば、車両104が次の注文を受け付けることが可能になる時刻及び位置に関する条件を決定する。そのため、車両104の現在位置に基づいて抽出条件を決定する場合と比較して、ユーザからの要求により適合した車両104を抽出することができる。
抽出条件決定部712は、サービスの概要に関する条件を決定する。これにより、抽出部714は、ピザの配送サービスを提供する車両104を抽出することができる。同様にして、抽出条件決定部712は、ユーザからの要求に応じて、様々な条件を決定する。
抽出部714は、抽出条件決定部712により決定された抽出条件に基づいて、車両情報格納部612及びサービス情報格納部614の少なくとも一方を参照して、当該抽出条件に適合する情報を抽出する。抽出部714は、抽出された情報を抽出結果生成部716に送信する。
抽出結果生成部716は、抽出部714により抽出された情報を用いて、ユーザからの要求に応じた抽出結果を生成する。抽出結果は、抽出された車両104に搭載されたコンピュータの識別情報を含んでもよい。抽出結果生成部716は、抽出部714により抽出された1以上の車両104のそれぞれについて、車両102に搭乗しているユーザが当該車両により提供されるサービスを利用したなら、車両102が車両102の目的地に到着することになる到着予定時刻を推定してよい。抽出結果生成部716は、車両102の現在位置、車両104の現在位置及び経路情報に基づいて、到着予定時刻を推定してよい。
抽出結果生成部716は、抽出部714により抽出された1以上の車両104のそれぞれについて、車両102に搭乗しているユーザが当該車両により提供されるサービスを利用したなら、車両102と当該車両とが合流することになる合流予定時刻を推定してよい。抽出結果生成部716は、車両102の現在位置、車両104の現在位置及び経路情報に基づいて、合流予定時刻を推定してよい。
抽出結果生成部716は、抽出部714により抽出された1以上の車両104のそれぞれについて、車両102に搭乗しているユーザが当該車両により提供されるサービスを利用したなら、車両102と当該車両とが合流することになる合流予定地点を推定してよい。抽出結果生成部716は、車両102の現在位置、車両104の現在位置及び経路情報に基づいて、合流予定地点を推定してよい。
抽出結果生成部716は、推定された到着予定時刻、合流予定時刻及び合流予定地点の少なくとも1つを含む抽出結果を生成してよい。抽出結果生成部716は、サービス情報格納部614を参照して、それぞれの車両により提供されるサービスに関する情報を含む抽出結果を生成してよい。
抽出結果は、ユーザの要求に適合する車両104又はサービス提供者のリストであってもよく、ユーザの要求に最も適合する車両104の情報であってもよい。抽出結果生成部716は、生成された抽出結果を車両102に送信する。抽出結果生成部716は、生成された抽出結果に含まれる車両104のうち、サービスの提供を希望する車両104を選択するように、ユーザを促してもよい。
マッチング部720は、車両102に搭乗しているユーザに対して、車両104により提供される1以上のサービスの中から、ユーザの指示に適合するサービスを決定する。マッチング部720は、車両102に搭乗しているユーザに対して、1以上のサービスを提示するサービス提示部と、提示されたサービスの中からユーザの選択したサービスを受け付ける受注部とを有してよい。例えば、マッチング部720は、車両102のコンピュータから、抽出結果生成部716により生成された抽出結果の中から、ユーザにより選択された車両104に関する情報を受け取る。マッチング部720は、ユーザにより選択された車両104により提供されるサービスを、ユーザの指示に適合するサービスとして決定する。
マッチング部720は、生成された抽出結果に含まれる車両104の中から、オークション方式により、車両102に搭乗しているユーザに対してサービスを提供する車両104を決定してもよい。例えば、生成された抽出結果に含まれる1以上の車両104のコンピュータ又は当該車両に搭乗しているユーザの携帯端末に対して、車両102にサービスを提供する車両を決定するためのオークションに参加するか否かについて応答するように要求する。マッチング部720は、オークションに参加した車両104の中から、ユーザの要求に最も適合する車両104により提供されるサービスを、ユーザの指示に適合するサービスとして決定する。
マッチング部720は、車両102に搭乗しているユーザと、当該ユーザにサービスを提供する車両104との間の契約の成立を仲介してよい。例えば、マッチング部720は、車両102に搭乗しているユーザに対してサービスを提供する車両104が決定された場合に、サービス情報格納部614を参照して、車両104が注文を受け付けるための受注システムのURLを取得し、当該URLを車両102のコンピュータに送信する。マッチング部720は、車両102及びサービスを提供する車両104の少なくとも一方に対して、他方のIPアドレスなどを送信してもよい。マッチング部720は、決済処理を実行してもよい。
異常検出部730は、車両102及び車両104の少なくとも一方が、合流予定時刻に合流予定地点に到着することが困難であるか否かを判断する。異常検出部730は、車両102及び車両104の少なくとも一方が、合流予定時刻に合流予定地点に到着することが困難であると判断した場合、異常を検出する。異常検出部730は、車両102及び車両104の位置及び走行速度を監視し、合流予定時刻に合流予定地点に到着することが困難であるか否かを判断してよい。異常検出部730は、車両102及び車両104の少なくとも一方から、異常の発生を示す通知を受信した場合に、異常を検出してよい。異常の発生を示す通知は、車両の故障を示す通知であってよい。異常検出部730は、交通を管理するサーバ(図示していない。)から、渋滞又は事故の発生を示す通知を受信した場合に、異常を検出してよい。
異常検出部730は、異常を検出すると、例えば、車両102のコンピュータ又は車両102の搭乗者の携帯端末に、異常の発生を通知する。異常検出部730は、車両104のコンピュータ又は車両104の搭乗者の携帯端末に、異常の発生を通知してもよい。異常検出部730は、異常を検出すると、制御情報生成部740に、異常の発生を通知してもよい。
制御情報生成部740は、車両102及び車両104の少なくとも一方の運転を制御するための情報を生成する。制御情報生成部740は、生成された情報を車両102及び車両104の少なくとも一方に送信する。
制御情報生成部740から情報を受け取った車両のコンピュータは、受け取った情報に基づいて、当該車両の運転条件を決定し、決定された運転条件を当該車両のドライバーに提示してよい。車両の運転条件としては、車両の走行速度、走行ルートなどを例示することができる。制御情報生成部740から情報を受け取った車両が自動運転機能を有する場合、当該車両のコンピュータは、受け取った情報に基づいて、当該車両の運転条件を決定し、決定された運転条件に従って、当該車両を制御してもよい。
制御情報生成部740は、サービスを提供することが決定した車両104について、車両102に搭乗しているユーザが当該車両により提供されるサービスを利用したなら、車両102が車両102の目的地に到着することになる到着予定時刻を推定してよい。制御情報生成部740は、車両102の現在位置、車両104の現在位置及び経路情報に基づいて、到着予定時刻を推定してよい。なお、抽出結果生成部716が到着予定時刻を推定している場合、制御情報生成部740は、到着予定時刻に関する情報を抽出結果生成部716から取得してもよい。
制御情報生成部740は、サービスを提供することが決定した車両104について、車両102に搭乗しているユーザが当該車両により提供されるサービスを利用したなら、車両102と当該車両とが合流することになる合流予定時刻を推定してよい。制御情報生成部740は、車両102の現在位置、車両104の現在位置及び経路情報に基づいて、合流予定時刻を推定してよい。なお、抽出結果生成部716が合流予定時刻を推定している場合、制御情報生成部740は、合流予定時刻に関する情報を抽出結果生成部716から取得してもよい。
制御情報生成部740は、サービスを提供することが決定した車両104について、車両102に搭乗しているユーザが当該車両により提供されるサービスを利用したなら、車両102と当該車両とが合流することになる合流予定地点を推定してよい。制御情報生成部740は、車両102の現在位置、車両104の現在位置及び経路情報に基づいて、合流予定地点を推定してよい。なお、抽出結果生成部716が合流予定地点を推定している場合、制御情報生成部740は、合流予定地点に関する情報を抽出結果生成部716から取得してもよい。
制御情報生成部740は、車両102のコンピュータに、車両102の目的地及び目的時刻として、合流予定時刻及び合流予定地点を設定するステップを実行させるための命令を、車両102のコンピュータに送信してよい。制御情報生成部740は、車両104のコンピュータに、車両104の目的地及び目的時刻として、合流予定時刻及び合流予定地点を設定するステップを実行させるための命令を、車両104のコンピュータに送信してよい。
制御情報生成部740は、異常検出部730からの通知を受信すると、車両102及び車両104の現在位置及び走行速度に基づいて、到着予定時刻、合流予定時刻及び合流予定地点を推定してよい。制御情報生成部740は、交通を管理するサーバから取得した情報を考慮して、到着予定時刻、合流予定時刻及び合流予定地点を推定してもよい。
制御情報生成部740は、車両102のコンピュータ又は車両102の搭乗者の携帯端末に、新たな合流予定時刻を通知してよい。制御情報生成部740は、さらに、到着予定時刻及び合流予定地点の少なくとも一方を通知してもよい。異常検出部730は、車両102の搭乗者に、サービスの利用をキャンセルするか否かを決定するよう要求してよい。
制御情報生成部740は、車両104のコンピュータ、車両104の搭乗者の携帯端末又はサービス提供者の端末に、新たな合流予定時刻を通知してよい。制御情報生成部740は、さらに、到着予定時刻及び合流予定地点の少なくとも一方を通知してもよい。異常検出部730は、車両104の搭乗者又はサービス提供者にサービスの提供をキャンセルするか否かを決定するよう要求してよい。
制御情報生成部740は、車両102の搭乗者からサービスの利用をキャンセルする旨の通知を受信すると、車両104のコンピュータ、車両104の搭乗者の携帯端末又はサービス提供者の端末にその旨を通知する。車両104の搭乗者又はサービス提供者からサービスの提供をキャンセルする旨の通知を受信すると、車両102のコンピュータ又は車両102の搭乗者の携帯端末にその旨を通知する。
予め定められた期間が経過してもサービスの利用若しくは提供をキャンセルする旨の通知を受信しない場合、又は、サービスの利用若しくは提供をキャンセルしない旨の通知を受信した場合、制御情報生成部740は、推定した到着予定時刻、合流予定時刻及び合流予定地点に基づき、車両102及び車両104の少なくとも一方を制御するための命令を生成し、車両102及び車両104の少なくとも一方に送信する。
図8は、データテーブル800の一例を概略的に示す。データテーブル800は、車両情報格納部612に格納される車両情報の一例であってよい。本実施形態において、データテーブル800は、1以上の車両のそれぞれを識別するための車両ID802と、当該車両に関連するIPアドレス804と、IPアドレス804を他の車両に転送してよいか否かを示す情報806と、当該車両の運行状況808に関する情報とを対応付けて格納する。車両に関連するIPアドレス804は、当該車両に搭載されているコンピュータのIPアドレスであってもよく、当該車両の搭乗者の携帯端末のIPアドレスであってもよい。本実施形態において、運行状況808に関する情報は、車両ID802により識別される車両の現在位置812の位置情報と、当該車両の目的地814の位置情報と、当該車両が目的地に到着する予定時刻816に関する情報とを含む。位置情報は、GPS情報であってよい。抽出結果生成部716は、IPアドレス804を他の車両に転送してよいか否かを示す情報806を参照して、抽出結果の少なくとも一部として、抽出された車両104に関連するIPアドレスを送信するか否かを決定してよい。
図9は、データテーブル900の一例を概略的に示す。データテーブル900は、サービス情報格納部614に格納されるサービス情報の一例であってよい。本実施形態において、データテーブル900は、1以上の車両のそれぞれを識別するための車両ID902と、当該車両により提供されるサービスのサービス提供者の名称904と、当該サービスの概要906に関する情報と、当該サービスの受注システムのURL908と、当該サービスの注文状況910に関する情報とを対応付けて格納する。サービス提供者の名称904は、サービス提供者識別情報の一例であってよい。本実施形態において、注文状況910に関する情報は、車両ID902により識別される車両が、次に注文を受け付けることが可能となる時刻912に関する情報と、当該時刻における当該車両の場所914を示す位置情報とを含む。
図10は、サービス選択画面1000の一例を概略的に示す。サービス選択画面1000は、抽出結果生成部716により生成され、車両102のコンピュータに送信される抽出結果の一例であってよい。本実施形態において、サービス選択画面は、抽出部714により抽出された車両104により提供されるサービスのサービス提供者の名称1002と、当該サービスの概要1004と、当該サービスを提供することができる予定時刻1006と、当該サービスを利用した場合における、目的地への到着予定時刻1008と、オークション情報1010とを含む。オークション情報1010は、現時点において、サービス提供者の提示している価格であってよい。
サービス提供者の名称1002及び当該サービスの概要1004は、サービス情報格納部614を参照することで取得できる。サービスの提供予定時刻1006は、抽出結果生成部716により推定された合流予定時刻であってよい。目的地への到着予定時刻1008は、抽出結果生成部716により推定された到着予定時刻であってよい。
図11は、受発注システム100における情報処理の一例を概略的に示す。図11を用いて、車両102に搭乗しているユーザが、提示されたリストの中から希望するサービスを選択する場合における処理の一例について説明する。本実施形態において、ステップ1102(ステップをSと省略する場合がある。)において、車両102のコンピュータが、車両管理サーバ110に対して、車両102に搭乗しているユーザが希望するサービスの条件を送信して、当該ユーザの利用できるサービスを検索するように要求する。
S1104において、抽出条件決定部712が、ユーザの指示に適合する車両104を抽出するための抽出条件を決定する。次に、抽出部714が、車両情報格納部612及びサービス情報格納部614の少なくとも一方を参照して、当該抽出条件に適合する車両104を抽出する。抽出結果生成部716が、抽出結果を生成して、車両102に送信する。S1106において、車両102のコンピュータが、受信した抽出結果をユーザに提示して、希望するサービスを選択するように促す。ユーザが希望するサービスを選択すると、車両102のコンピュータは、選択されたサービスを示す情報をマッチング部720に送信する。
マッチング部720は、車両102のコンピュータと、車両104のコンピュータとの間を仲介して、サービスの内容、価格などの契約条件を決定する。また、制御情報生成部740が、合流予定時刻及び合流予定地点を推定する。S1110において、マッチング部720は、車両102及び車両104のそれぞれのコンピュータに対して、契約条件を送信する。S1120において、制御情報生成部740は、車両102及び車両104のコンピュータに対して、車両102を制御するための命令及び車両104を制御するための命令を、それぞれ送信する。S1122において、車両102のコンピュータは、受信した命令に基づいて車両102を運転する。S1124において、車両104のコンピュータは、受信した命令に基づいて車両104を運転する。
図12は、受発注システム100における情報処理の一例を概略的に示す。図12を用いて、車両102に搭乗しているユーザの指示に最も適合するサービスを、オークション方式により決定する場合における処理の一例について説明する。図12における情報処理は、契約条件をオークションにより決定する以外は、図11に説明した情報処理と同様の構成を有してよい。
本実施形態において、S1202において、車両102のコンピュータが、車両102に搭乗しているユーザの希望するサービスに関する要求を、車両管理サーバ110に送信する。S1204において、抽出条件決定部712が、ユーザの指示に適合する車両104を抽出するための抽出条件を決定する。次に、抽出部714が、車両情報格納部612及びサービス情報格納部614の少なくとも一方を参照して、当該抽出条件に適合する車両104を抽出する。
抽出された車両104のそれぞれのコンピュータに対して、マッチング部720がオークションへの参加の可否と、オークションに参加する場合に車両102に搭乗するユーザに提示する条件とについて送信するように要求する。マッチング部720は、車両104のコンピュータからの応答に基づいて、ユーザの要求に最も適合する車両104を決定することにより、契約条件を決定する。以下の処理については、図11に関連して説明した処理と同様であるので、説明を省略する。
本実施形態においては、サービスを提供される車両102と、サービスを提供する車両104とが、基地局12又はアクセスポイント14を介して、車両管理サーバ110と情報を送受する場合について説明した。しかし、車両102及び車両104は、本実施形態に限定されない。他の実施形態において、車両102及び車両104は、車両間通信を利用して、情報を送受してよい。この場合において、車両管理サーバ110の機能の少なくとも一部は、車両102のコンピュータ又は車両102に搭乗するユーザの携帯端末により実現されてよい。
本実施形態においては、要求処理部630が車両管理サーバ110に配される場合について説明した。しかし、要求処理部630は、本実施形態に限定されない。他の実施形態において、要求処理部630は、車両制御部220に配される。要求処理部630は、車両102に搭乗するユーザの携帯端末に配されてもよい。要求処理部630は、上記ユーザの携帯端末上で動作するプログラムによって実現されてもよい。例えば、上記ユーザの携帯端末上でプログラムが実行されることで、当該携帯端末が要求処理部630として機能してもよい。
要求処理部630が、車両制御部220又は車両102に搭乗するユーザの携帯端末に配される場合、要求処理部630は、車両管理サーバ110にアクセスして、通信時に車両104を識別する情報を取得してよい。通信時に車両104を識別する情報は、例えば、サービス情報格納部614に格納されている。これにより、要求処理部630が、車両制御部220又は車両102に搭乗するユーザの携帯端末に配される場合であっても、車両102及び車両104の間で通信を確立することができる。
携帯端末は、車両104のコンピュータと情報を送受することができる装置であればよく、携帯電話若しくはスマートフォン、ノートブック・コンピュータ若しくはラップトップ・コンピュータ、PDA、タブレット端末、ウェアラブル・コンピュータなどを例示することができる。ウェアラブル・コンピュータとしては、メガネ型、腕輪型、指輪型などのウェアラブル・コンピュータを例示することができる。
携帯端末は、複数の通信方式に対応してもよい。例えば、携帯端末は、3G方式、LTE方式、4G方式などの移動体通信方式と、NFC、Bluetooth(登録商標)、WiFi(登録商標)、WiMAX(登録商標)などの近距離無線通信方式との両方の通信方式に対応する。
携帯端末は、CPU等のプロセッサ、ROM、RAM、通信インターフェースなどを有するデータ処理装置と、キーボード、タッチパネル、マイク、GPS情報受信装置などの入力装置と、表示装置、スピーカなどの出力装置と、メモリ、HDDなどの記憶装置とを備えてよい。上記のデータ処理装置又は記憶装置は、上記のソフトウエア又はプログラムを記憶してよい。
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。また、技術的に矛盾しない範囲において、特定の実施形態について説明した事項を、他の実施形態に適用することができる。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
特許請求の範囲、明細書、および図面中において示した装置、システム、プログラム、および方法における動作、手順、ステップ、および段階等の各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」等と明示しておらず、また、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現しうることに留意すべきである。特許請求の範囲、明細書、および図面中の動作フローに関して、便宜上「まず、」、「次に、」等を用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。各ステップを実施する順序及びタイミングは、技術的に矛盾が生じない範囲において、適宜、変更してよい。
[項目1]
第1の移動体に搭乗しているユーザに対して、第2の移動体により提供される1以上のサービスの中から、上記ユーザの指示に適合するサービスを決定するサービス決定部と、
上記ユーザが上記決定されたサービスを利用したなら、上記第1の移動体が上記第1の移動体の目的地に到着することになる到着予定時刻を推定する到着時刻推定部と、
を備える、情報処理システム。
[項目2]
上記ユーザが上記決定されたサービスを利用したなら、上記第1の移動体と上記第2の移動体とが合流することになる合流予定時刻を推定する合流条件推定部を更に備える、
項目1に記載の情報処理システム。
[項目3]
第1の移動体に搭乗しているユーザに対して、第2の移動体により提供される1以上のサービスの中から、上記ユーザの指示に適合するサービスを決定するサービス決定部と、
上記ユーザが上記決定されたサービスを利用したなら、上記第1の移動体と上記第2の移動体とが合流することになる合流予定時刻を推定する合流条件推定部と、
を備える、情報処理システム。
[項目4]
上記合流条件推定部は、更に、上記ユーザが上記決定されたサービスを利用したなら、上記第1の移動体と上記第2の移動体とが合流することになる合流予定地点を推定し、
上記情報処理システムは、
上記第1の移動体のコンピュータに、上記第1の移動体の目的地及び目的時刻として、上記合流予定時刻及び上記合流予定地点を設定するステップを実行させるための命令を、上記第1の移動体のコンピュータに送信し、
上記第2の移動体のコンピュータに、上記第2の移動体の目的地及び目的時刻として、上記合流予定時刻及び上記合流予定地点を設定するステップを実行させるための命令を、上記第2の移動体のコンピュータに送信する、
項目2又は項目3に記載の情報処理システム。
[項目5]
上記合流条件推定部は、上記第1の移動体の現在位置、上記第2の移動体の現在位置、及び経路情報に基づいて、上記合流予定地点を推定する、
項目4に記載の情報処理システム。
[項目6]
上記合流条件推定部は、上記第1の移動体の現在位置、上記第2の移動体の現在位置、及び経路情報に基づいて、上記合流予定時刻を推定する、
項目2から項目5までの何れか一項に記載の情報処理システム。
[項目7]
上記決定されたサービスは、上記第1の移動体及び上記第2の移動体の移動中に提供される、
項目1から項目6までの何れか一項に記載の情報処理システム。
[項目8]
上記サービス決定部は、オークション方式により、上記ユーザの指示に適合するサービスを決定する、
項目1から項目7までの何れか一項に記載の情報処理システム。
[項目9]
コンピュータを、項目1から項目8までの何れか一項に記載の情報処理システムとして機能させるためのプログラム。
[項目10]
他の車両に、物品又は電力を供給するサービスを提供する車両であって、
上記車両及び上記他の車両の移動中に、上記他の車両との間で、人、物品又は電力を授受するためのサービス提供部を備える、
車両。
[項目11]
電源部と、
非接触電力伝送方式により、上記電源部から他の車両に電力を供給する給電部と、
を備える、車両。