JP5891349B2 - 冷却装置およびこれを搭載した電子機器および電気自動車 - Google Patents

冷却装置およびこれを搭載した電子機器および電気自動車 Download PDF

Info

Publication number
JP5891349B2
JP5891349B2 JP2011224658A JP2011224658A JP5891349B2 JP 5891349 B2 JP5891349 B2 JP 5891349B2 JP 2011224658 A JP2011224658 A JP 2011224658A JP 2011224658 A JP2011224658 A JP 2011224658A JP 5891349 B2 JP5891349 B2 JP 5891349B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
heat
working fluid
heat receiving
cooling device
cooling
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2011224658A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2013083413A (ja
Inventor
俊司 三宅
俊司 三宅
郁 佐藤
郁 佐藤
杉山 誠
誠 杉山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Intellectual Property Management Co Ltd
Original Assignee
Panasonic Intellectual Property Management Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Panasonic Intellectual Property Management Co Ltd filed Critical Panasonic Intellectual Property Management Co Ltd
Priority to JP2011224658A priority Critical patent/JP5891349B2/ja
Publication of JP2013083413A publication Critical patent/JP2013083413A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5891349B2 publication Critical patent/JP5891349B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Cooling Or The Like Of Electrical Apparatus (AREA)
  • Electric Propulsion And Braking For Vehicles (AREA)

Description

本発明は、電力半導体を搭載した電子機器、および電気自動車の冷却装置に関するものである。
従来この種の冷却装置は、電子機器および電気自動車の電力変換回路に搭載されたものが知られている。電気自動車では、駆動動力源となる電動モータを電力変換回路であるインバータ回路でスイッチング駆動していた。インバータ回路には、パワートランジスタを代表とする半導体スイッチング素子が複数個使われていて、それぞれの素子に数十アンペアの大電流が流れていた。そのため、大きな熱が発生し、冷却することが必要であった。
そこで、従来は、例えば特許文献1のように、加熱部101と冷却器102と上昇管103と下降管104とで構成するループ型ヒートパイプにより半導体スイッチング素子などの発熱体の冷却を行っていた。
以下、特許文献1に示すループ型ヒートパイプについて、図8を参照しながら説明する。
図8に示すようにループ型ヒートパイプは上昇管103と下降管104とを別個に含むループ回路105、ループ回路105に真空化において封入された作動流体である熱媒体106、ループ回路105の一部を構成し、かつループ回路105の上方に位置する冷却器102、上昇管103の下部に位置する加熱部101、ループ回路105内の下部に介装しループ回路105内の熱媒体106の循環方向を限定する逆止弁107とを備えている。
ここで、加熱部101に接触させた半導体スイッチング素子に熱が発生すると、発生した熱は加熱部101へ伝わり、加熱部101を循環する熱媒体106に熱が加えられ気化する。逆止弁107によりその循環方向が制限され、気化した熱媒体106は上昇管103を上昇し冷却器102に導かれて冷却され、ここで、加熱部101で加えられた熱を放出する。冷却器102で熱を放出した熱媒体106は下降管104を下降し、逆止弁107を介して再び加熱部101へと循環する。
特開昭61−038396号公報
このような従来の冷却装置においては、半導体スイッチング素子に発生する熱が大きくなると、冷却には多くの量の作動流体である熱媒体106を加熱部101へ供給する必要がある。
そのような場合において、多くの量の作動流体を封入しても、上昇管103の循環抵抗値が増加してしまうため、多くの量の作動流体を循環させることができなかった。そのため、冷却に必要な量の熱媒体106を加熱部101に供給することができず、冷却能力が低下するという課題を有していた。
そこで本発明は、上記の従来の課題を解決するものであり、半導体スイッチング素子に発生する熱が大きくなり、多くの量の作動流体を加熱部へ供給する必要がある場合でも、冷却に必要な量の作動流体を供給することができ、冷却能力の低下を抑制した冷却装置を提供することを目的とする。
そして、この目的を達成するために、本発明の冷却装置は、作動流体を循環し液相と気相との相変化により冷却する冷却装置であって、発熱体からの熱を受熱板に接触させて作動流体に伝える受熱部と、前記作動流体の熱を放出する放熱部と、前記受熱部の排出口と前記放熱部とを連通する放熱経路と、前記放熱部と前記受熱部の流入口を連通する帰還経路とで構成し、前記帰還経路には逆流防止弁を備えるとともに、複数個の前記排出口設け、前記排出口の数に対応した複数個の前記放熱経路を設け、前記逆流防止弁の上流側の圧力が下流側の圧力より高くなった時に前記作動流体は前記逆流防止弁を通過し、前記作動流体は、前記受熱板上に液滴となって滴下され、滴下した前記作動流体は、前記帰還経路の前記流入口と前記受熱板の隙間から外周部へ拡散され、前記受熱板の表面では、前記作動流体が薄い膜として広がり気化することを特徴とする冷却装置あり、これにより所期の目的を達成するものである。
本発明の冷却装置によれば、作動流体を循環し液相と気相との相変化により冷却する冷却装置であって、発熱体からの熱を受熱板に接触させて作動流体に伝える受熱部と、前記作動流体の熱を放出する放熱部と、前記受熱部の排出口と前記放熱部とを連通する放熱経路と、前記放熱部と前記受熱部の流入口を連通する帰還経路とで構成し、前記帰還経路には逆流防止弁を備えるとともに、複数個の前記排出口設け、前記排出口の数に対応した複数個の前記放熱経路を設け、前記逆流防止弁の上流側の圧力が下流側の圧力より高くなった時に前記作動流体は前記逆流防止弁を通過し、前記作動流体は、前記受熱板上に液滴となって滴下され、滴下した前記作動流体は、前記帰還経路の前記流入口と前記受熱板の隙間から外周部へ拡散され、前記受熱板の表面では、前記作動流体が薄い膜として広がり気化するという構成を有する。
これにより、作動流体が高温の受熱板の熱を加えられ一瞬にして気化することとなり、発熱体からの熱は作動流体に気化潜熱として除去され、効率的な冷却が可能となる。また、単一個の排出口と単一個の放熱経路とを設けた時と比較して、放熱経路での作動流体の循環抵抗を低減させることができるため、作動流体の循環量を増加させることができる。
その結果、発熱体に発生した熱が大きくなり、多くの量の作動流体を加熱部へ供給する必要がある場合でも、冷却に必要な量の作動流体を供給することができ、冷却能力の低下を抑制することができるという効果を得ることができる。
本発明の実施の形態の電気自動車の概略図 2個の排出口と2個の放熱経路とを設けた冷却装置を示す概略図 単一個の排出口と単一個の放熱経路とを設けた冷却装置を示す概略図 (a)2個の排出口と2個の放熱経路とを設けた受熱部を示す概略斜視図、(b)2個の排出口と2個の放熱経路とを設けた受熱部を示す概略上面図 2個の放熱経路が合流した後に放熱部に連通する構成とした冷却装置を示す概略図 (a)3個の排出口と3個の放熱経路とを設けた受熱部を示す概略斜視図、(b)3個の排出口と3個の放熱経路とを設けた受熱部を示す概略上面図 (a)2個の排出口を流入口の中心を通過する中心線に対して同一角度かつ対象の位置に配置した受熱部を示す概略斜視図、(b)2個の排出口を流入口の中心を通過する中心線に対して同一角度かつ対象の位置に配置した受熱部を示す概略上面図 従来の冷却装置を示す概略図
本発明の請求項1記載の冷却装置は、作動流体を循環し液相と気相との相変化により冷却する冷却装置であって、発熱体からの熱を受熱板に接触させて作動流体に伝える受熱部と、前記作動流体の熱を放出する放熱部と、前記受熱部の排出口と前記放熱部とを連通する放熱経路と、前記放熱部と前記受熱部の流入口を連通する帰還経路とで構成し、前記帰還経路には逆流防止弁を備えるとともに、複数個の前記排出口設け、前記排出口の数に対応した複数個の前記放熱経路を設け、前記逆流防止弁の上流側の圧力が下流側の圧力より高くなった時に前記作動流体は前記逆流防止弁を通過し、前記作動流体は、前記受熱板上に液滴となって滴下され、滴下した前記作動流体は、前記帰還経路の前記流入口と前記受熱板の隙間から外周部へ拡散され、前記受熱板の表面では、前記作動流体が薄い膜として広がり気化するという構成を有する。
これにより、単一の排出口と単一の放熱経路とを設けた時と比較して、放熱経路での作動流体の循環抵抗値を低減させることができるため、作動流体の循環量を増加させることができる。
その結果、発熱体に発生した熱が大きくなり、多くの量の作動流体を加熱部へ供給する必要がある場合でも、冷却に必要な量の作動流体を供給することができ、冷却能力の低下を抑制することができるという効果を得ることができる。
また、請求項2記載の冷却装置は、複数個の前記放熱経路の前記作動流体循環方向に対する垂直断面積はすべて同じ面積としたという構成にしてもよい。
これにより、複数個の放熱経路での作動流体の循環抵抗値を同じ値にすることができるため、複数個の放熱経路における作動流体の量を同じ量にすることができる。すなわち、受熱部から複数個の排出口へと排出される作動流体の量も同じ量にすることができることとなる。そのため、受熱部での作動流体の循環状態の偏りを抑制することができ、作動流体を効率よく循環させることができるため、作動流体の循環量を増加させることができる。
その結果、発熱体に発生した熱が大きくなり、多くの量の作動流体を加熱部へ供給する必要がある場合でも、冷却に必要な量の作動流体を供給することができ、冷却能力の低下を抑制することができるという効果を得ることができる。
また、請求項3記載の冷却装置は、複数個の前記放熱経路の全長はすべて同じ長さとしたという構成にしてもよい。
これにより、複数個の放熱経路での作動流体の循環抵抗値を同じ値にすることができるため、複数個の放熱経路における作動流体の量を同じ量にすることができる。すなわち、受熱部から複数個の排出口へと排出される作動流体の量も同じ量にすることができることとなる。そのため、受熱部での作動流体の循環状態の偏りを抑制することができ、作動流体を効率よく循環させることができるため、作動流体の循環量を増加させることができる。
その結果、発熱体に発生した熱が大きくなり、多くの量の作動流体を加熱部へ供給する必要がある場合でも、冷却に必要な量の作動流体を供給することができ、冷却能力の低下を抑制することができるという効果を得ることができる。
また、請求項4記載の冷却装置は、前記流入口は前記受熱部の中央に備え、複数個の前記排出口と前記流入口との距離はすべて同じ距離とするとともに、複数個の前記排出口は前記流入口を中心とした円周上に等間隔に配置したという構成にしてもよい。
これにより、受熱部内部において流入口から複数個の排出口までの作動流体の循環抵抗値を同じ値にすることができる。そのため、受熱部での作動流体の循環状態の偏りを抑制することができ、作動流体を効率よく循環させることができるため、作動流体の循環量を増加させることができる。
その結果、発熱体に発生した熱が大きくなり、多くの量の作動流体を加熱部へ供給する必要がある場合でも、冷却に必要な量の作動流体を供給することができ、冷却能力の低下を抑制することができるという効果を得ることができる。
また、請求項5記載の冷却装置は、請求項1から4いずれか一つに記載の冷却装置を備えた構成とした電子機器にしてもよい。
これにより、電子機器は、発熱体に発生した熱が大きくなった場合でも、受熱部に作動流体を供給することができ、冷却能力の低下を抑制する効果を有した冷却装置を備えた構成となる。
その結果、電子機器に発生した熱が大きくなり、冷却に必要な作動流体の量が多くなった場合でも、受熱部に作動流体を供給することができるため、冷却能力の低下を抑制することができるという効果を得ることができる。
また、請求項6記載の冷却装置は、請求項1から4いずれか一つに記載の冷却装置を備えた構成とした電気自動車にしてもよい。
これにより、電気自動車は、発熱体に発生した熱が大きくなった場合でも、受熱部に作動流体を供給することができ、冷却能力の低下を抑制する効果を有した冷却装置を備えた構成となる。
その結果、電気自動車に発生した熱が大きくなり、冷却に必要な作動流体の量が多くなった場合でも、受熱部に作動流体を供給することができるため、冷却能力の低下を抑制することができるという効果を得ることができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
図1に示すように、電気自動車1の車軸(図示せず)を駆動する電動モータ(図示せず)は、電気自動車1の内に配置した電力変換装置であるインバータ回路2に接続されている。
インバータ回路2は、電動モータに電力を供給するもので、複数個の半導体スイッチング素子(図2の9)を備えおり、この半導体スイッチング素子(図2の9)が動作中に熱を発生する。
このため、この半導体スイッチング素子(図2の9)を冷却するために、熱媒体となる作動流体(図2の11で、例えば水)を循環させることで冷却を行う冷却装置3を備えている。
冷却装置3は、作動流体(図2の11で、例えば水)に熱を加える受熱部4と、加えた熱を放出する放熱部5を備え、受熱部4と放熱部5の間で熱媒体となる作動流体(図2の11で、例えば水)を循環させる複数個の放熱経路6と、帰還経路7とを設けることで、受熱部4、複数個の放熱経路6、放熱部5、帰還経路7、受熱部4となる循環経路を構成している。
さらに、帰還経路7に逆流防止弁(図2の16)を備えることで、この帰還経路7においては、作動流体(図2の11、例えば水)が、気体状態(水の場合水蒸気)や液体状態及びその混合状態で、受熱部4、複数個の放熱経路6、放熱部5、帰還経路7、受熱部4と一方向に、循環するようになっている。
ここで、放熱部5は送風機8から外気が送風されることで、冷却され熱を放出している。
なお、この放熱部5の表面から放出された熱は、電気自動車1の車内の暖房に活用することも出来る。
図2に示すように受熱部4は、半導体スイッチング素子9に接触させて熱を吸収する受熱板10と、この受熱板10の表面を覆い、流れ込んだ作動流体11を蒸発させる受熱空間12を形成する受熱板カバー13とを備えている。
さらに、受熱板カバー13には、受熱空間12に帰還経路7から作動流体11を流入させる流入口14と、受熱空間12から作動流体11を複数個の放熱経路6へ排出する放熱経路6の数に対応した複数個の排出口15が設けられている。
ここで、帰還経路7には、流入口14近傍上部に逆流防止弁16を備えている。
このような構成による冷却装置3の作用について説明する。
上記構成において、インバータ回路2の半導体スイッチング素子9が動作を開始すると電動モータに電力が供給されて、電気自動車1は、動きだすこととなる。
このとき、半導体スイッチング素子9には大電流が流れることにより、大きな熱が発生する。
ここで、半導体スイッチング素子9で発生した熱は受熱板10へ伝わる。受熱板10へ伝わった熱は、受熱空間12の受熱板10上に供給された液体状態の作動流体11を瞬時に気化させ、気体状態へと変化させる。蒸発潜熱を与えられた気体状態の作動流体11は、複数個の排出口15から複数個の放熱経路6へと循環し、放熱部5で冷却され凝縮し液体状態になることで熱を外気に放出する。
続いて、凝縮潜熱を放出した液体状態の作動流体11は帰還経路7へと循環し、逆流防止弁16の上に溜まることとなる。液体状態の作動流体11は、徐々に帰還経路7で増加し、水頭圧力が高くなる。(水頭高さが高くなる。)一方、受熱空間12では作動流体11が供給されないため、徐々に気体状態の作動流体11が減少し、受熱空間12の圧力が低下する。
逆流防止弁16の上流側の圧力(逆流防止弁16の上流側近傍の圧力と帰還経路7の液体状態の作動流体11の持つ水頭圧力との和)が逆流防止弁16の下流側の圧力(逆流防止弁16の下流側近傍の圧力)より高くなった時に、作動流体11は逆流防止弁16を通過し、再び受熱空間12の受熱板10上に作動流体11が供給される。
このようにして作動流体11が冷却装置3を循環することで、半導体スイッチング素子9の冷却を行なうことになる。
ここで、受熱空間12の冷却のメカニズムについて図2を用いて説明を加える。
受熱空間12においては、帰還経路7からの作動流体11は、受熱板10上に液滴となって滴下される。滴下した作動流体11は、帰還経路7の流入口14と受熱板10の隙間から外周部へ拡散される。このとき、受熱板10の表面では、作動流体11が薄い膜として広がり、高温の受熱板10の熱を加えられ一瞬にして気化することとなる。
なお、受熱空間12を含む冷却装置3内部の気圧は、使用する作動流体11によって異なるが、例えば作動流体11として水を使用した場合、大気圧よりも低く設定することで、大気圧中の水の沸騰に比べて低い温度で気化させることができる。本実施の形態では、ほぼ真空に減圧した冷却装置3内に所望の水を封入し、外気温度に応じた飽和水蒸気状態にしておくことで、外気温度+数10度程度の気化温度で容易に水を気化させることができる。
これにより、半導体スイッチング素子9からの熱は作動流体11に気化潜熱として除去され、効率的な冷却が可能となる。
また、作動流体11が気化するときに受熱空間12の圧力は増加するが、逆流防止弁16の作用により作動流体11は逆流して帰還経路7側へ戻ることはなく、確実に複数個の排出口15から複数個の放熱経路6へ放出させることができる。
このように冷却装置3を動作させることで、規則的な受熱と放熱のサイクルができ、連続して作動流体11を受熱空間12で気化させて半導体スイッチング素子9からの熱を効率的に除去し、大きな冷却効果を実現することができる。
次に、本実施形態における最も特徴的な部分について説明する。
図2に2個の排出口15と2個の放熱経路6とを設けた冷却装置3を、図3に単一個の排出口15と単一個の放熱経路6とを設けた冷却装置3を示す。
まず、図3を用いて、単一個の排出口15と単一個の放熱経路6とを設けた冷却装置3で半導体スイッチング素子9を冷却する場合について説明する。
前述したように、液体状態の作動流体11が逆流防止弁16を通過し、受熱部4へ供給され、半導体スイッチング素子9から発生した熱を除去することにより冷却を行う。
この時、半導体スイッチング素子9に発生した熱の量が大きくなると、冷却には多くの量の作動流体11を受熱空間12へ供給する必要がある。ここで、冷却に必要な多くの量の作動流体11を封入しても、発生した熱の量の増加に伴って循環流速も増加するため、循環抵抗値も増加し、冷却に必要な量の作動流体11を受熱部4へ供給することができないこととなる。
その結果、冷却能力が低下し、半導体スイッチング素子9から発生した熱を除去しきれなくなり、最悪の場合、半導体スイッチング素子9が破壊されることになる。
続いて、図2を用いて、2個の排出口15と2個の放熱経路6とを設けた冷却装置3で半導体スイッチング素子9を冷却する場合について説明する。
図2に示すように、2個の排出口15と2個の放熱経路6とを設けているため、単一個の排出口15と単一個の放熱経路6とを設けた場合と比較して、同量の作動流体11が循環する時の循環抵抗値を低減することができると共に、発生した熱の量の増加に伴う循環抵抗値の増加を抑制することができる。
結果として、多くの量の作動流体11を封入した場合においても、作動流体11を受熱部4へ供給しやすくなるため、半導体スイッチング素子9に発生した熱が大きくなり、冷却に必要な作動流体11の量が多くなった場合でも、受熱部4に作動流体11を供給することができるため、冷却能力の低下を抑制することができる。
また、図2中の矢印で示す作動流体11の循環方向に対する2個の放熱経路6の垂直断面積はすべて同じ面積とした構成としている。
このような構成にすることで、2個の放熱経路6において作動流体11の循環抵抗値を同じ値にすることができるため、2個の放熱経路6を循環する作動流体11の量を同じ量にすることができる。すなわち、受熱部4から2個の排出口15へと排出される作動流体11の量も同じ量にすることができることとなる。そのため、受熱部4での作動流体11の循環状態の偏りを抑制することができ、作動流体11を効率よく循環させることができるため、作動流体11の循環量を増加させることができる。
結果として、多くの量の作動流体11を封入した場合においても、作動流体11を受熱部4へ供給しやすくなるため、半導体スイッチング素子9に発生した熱が大きくなり、冷却に必要な作動流体11の量が多くなった場合でも、受熱部4に作動流体11を供給することができるため、冷却能力の低下を抑制することができる。
また、図2で示すように、2個の放熱経路6の全長はすべて同じ長さとした構成としている。
このような構成にすることで、上述した作動流体11の循環方向に対する2個の放熱経路6の垂直断面積はすべて同じ面積とした構成と同じように、2個の放熱経路6において作動流体11の循環抵抗値を同じ値にすることができる。詳細な説明は省略する。
ここで、図4には2個の排出口15と2個の放熱経路6とを設けた受熱部4を示す。
図4に示すように、本発明の冷却装置3においては、流入口14は受熱部4の中央に備え、2個の排出口15と流入口14との距離はすべて同じ距離とするとともに、2個の排出口15は流入口14を中心とした円周上に180度間隔に配置した構成としている。
このような構成にすることで、受熱部4内部において流入口14から2個の排出口15までの作動流体11の循環抵抗値を同じ値にすることができるため、受熱部4から2個の排出口15へと排出される作動流体11の量を同じ量にすることができる。そのため、受熱部4での作動流体11の循環状態の偏りを抑制することができ、作動流体11を効率よく循環させることができるため、作動流体11の循環量を増加させることができる。
結果として、多くの量の作動流体11を封入した場合においても、作動流体11を受熱部4へ供給しやすくなるため、半導体スイッチング素子9に発生した熱が大きくなり、冷却に必要な作動流体11の量が多くなった場合でも、受熱部4に作動流体11を供給することができるため、冷却能力の低下を抑制することができる。
ここで、図5に2個の放熱経路6が合流した後に放熱部5に連通する構成とした冷却装置3を示す。図6には3個の排出口15と3個の放熱経路6とを設けた受熱部4を示す。
なお、図2では、2個の放熱経路6はそれぞれ放熱部5に連通する構成としているが、図5のように2個の放熱経路6が合流した後に放熱部5に連通する構成としても良く、作用効果に差異を生じない。
なお、上記実施形態においては、排出口15と放熱経路6とは2個の場合の説明をしているが、3個、4個、5個、・・・N個と複数個にした場合は、排出口15と放熱経路6との増加に伴い、循環抵抗値の値をさらに減少させることができることとなり、作動流体11の循環量をさらに増加させることができる。
なお、排出口15を3個配置した場合においては、図6のように、流入口14を中心とした円周上に120度間隔に配置した構成としている。同様に4個、5個、・・・N個と複数個配置した場合においては、流入口14を中心とした円周上に90度、72度、・・・360/N度間隔に配置した構成となる。
なお、2個の排出口15と2個の放熱経路6とを設けた受熱部4においては、図7のように、2個の排出口15は、流入口14の中心を通過する中心線に対して同一角度かつ対象の位置に配置した構成としても作用効果に差異を生じない。
なお、上記実施形態においては、冷却装置3を電気自動車1に適用したものを説明したが、電子機器に冷却装置3を適用することも出来る。
本発明にかかる冷却装置は半導体スイッチング素子に発生する熱が大きくなり、多くの量の作動流体を加熱部へ供給する必要がある場合でも、冷却に必要な量の作動流体を供給することができるため、電子機器および電気自動車のインバータ回路内の半導体スイッチング素子などの冷却に有用である。
1 電気自動車
2 インバータ回路
3 冷却装置
4 受熱部
5 放熱部
6 放熱経路
7 帰還経路
8 送風機
9 半導体スイッチング素子
10 受熱板
11 作動流体
12 受熱空間
13 受熱板カバー
14 流入口
15 排出口
16 逆流防止弁

Claims (6)

  1. 作動流体を循環し液相と気相との相変化により冷却する冷却装置であって、発熱体からの熱を受熱板に接触させて作動流体に伝える受熱部と、前記作動流体の熱を放出する放熱部と、前記受熱部の排出口と前記放熱部とを連通する放熱経路と、前記放熱部と前記受熱部の流入口を連通する帰還経路とで構成し、前記帰還経路には逆流防止弁を備えるとともに、複数個の前記排出口設け、前記排出口の数に対応した複数個の前記放熱経路を設け、前記逆流防止弁の上流側の圧力が下流側の圧力より高くなった時に前記作動流体は前記逆流防止弁を通過し、前記作動流体は、前記受熱板上に液滴となって滴下され、滴下した前記作動流体は、前記帰還経路の前記流入口と前記受熱板の隙間から外周部へ拡散され、前記受熱板の表面では、前記作動流体が薄い膜として広がり気化することを特徴とする冷却装置。
  2. 複数個の前記放熱経路の前記作動流体循環方向に対する垂直断面積はすべて同じ面積としたことを特徴とする請求項1に記載の冷却装置。
  3. 複数個の前記放熱経路の全長はすべて同じ長さとしたことを特徴とする請求項1または2に記載の冷却装置。
  4. 前記流入口は前記受熱部の中央に備え、複数個の前記排出口と前記流入口との距離はすべて同じ距離とするとともに、複数個の前記排出口は前記流入口を中心とした円周上に等間隔に配置したことを特徴とする請求項1から3いずれかに記載の冷却装置。
  5. 請求項1から4いずれか一つに記載の冷却装置を備えたことを特徴とする電子機器。
  6. 請求項1からいずれか一つに記載の冷却装置を備えたことを特徴とする電気自動車。
JP2011224658A 2011-10-12 2011-10-12 冷却装置およびこれを搭載した電子機器および電気自動車 Active JP5891349B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011224658A JP5891349B2 (ja) 2011-10-12 2011-10-12 冷却装置およびこれを搭載した電子機器および電気自動車

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011224658A JP5891349B2 (ja) 2011-10-12 2011-10-12 冷却装置およびこれを搭載した電子機器および電気自動車

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2013083413A JP2013083413A (ja) 2013-05-09
JP5891349B2 true JP5891349B2 (ja) 2016-03-23

Family

ID=48528783

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2011224658A Active JP5891349B2 (ja) 2011-10-12 2011-10-12 冷却装置およびこれを搭載した電子機器および電気自動車

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5891349B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5934886B2 (ja) * 2012-04-26 2016-06-15 パナソニックIpマネジメント株式会社 冷却装置およびこれを搭載した電気自動車
WO2019054076A1 (ja) * 2017-09-13 2019-03-21 株式会社デンソー 機器温調装置
JP6784281B2 (ja) * 2017-09-13 2020-11-11 株式会社デンソー 機器温調装置
JP7271170B2 (ja) * 2018-12-27 2023-05-11 川崎重工業株式会社 蒸発器及びループ型ヒートパイプ

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000065456A (ja) * 1998-08-20 2000-03-03 Denso Corp 沸騰冷却装置
US7434308B2 (en) * 2004-09-02 2008-10-14 International Business Machines Corporation Cooling of substrate using interposer channels
JP4771964B2 (ja) * 2007-01-15 2011-09-14 財団法人若狭湾エネルギー研究センター ループ型ヒートパイプ
US7882890B2 (en) * 2007-07-13 2011-02-08 International Business Machines Corporation Thermally pumped liquid/gas heat exchanger for cooling heat-generating devices
JP5151362B2 (ja) * 2007-09-28 2013-02-27 パナソニック株式会社 冷却装置およびそれを備えた電子機器
JP2010133686A (ja) * 2008-12-08 2010-06-17 Mitsubishi Materials Corp ヒートパイプ及び冷却器

Also Published As

Publication number Publication date
JP2013083413A (ja) 2013-05-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP2667408B1 (en) Natural circulation type cooling apparatus
JP5891349B2 (ja) 冷却装置およびこれを搭載した電子機器および電気自動車
JP5786132B2 (ja) 電気自動車
JP5957686B2 (ja) 冷却装置およびこれを搭載した電子機器および電気自動車
JP2015141958A (ja) 冷却装置およびこれを搭載した電子機器
JP2013019549A (ja) 冷却装置およびこれを搭載した電子機器および電気自動車
JP6101936B2 (ja) 冷却装置およびこれを搭載した電気自動車
JP2014048002A (ja) 冷却装置およびこれを搭載した電気自動車および電子機器
JP2014053338A (ja) 冷却装置およびこれを搭載した電気自動車および電子機器
JP2017116151A (ja) 冷却装置、これを搭載した電子機器および電気自動車
JP2018031557A (ja) 冷却装置およびこれを搭載した電子機器、および電気自動車
JP2017067355A (ja) 冷却装置およびこれを搭載した電子機器、および電気自動車
JP2011096983A (ja) 冷却装置
JP5938574B2 (ja) 冷却装置およびこれを搭載した電気自動車
JP2014116385A (ja) 冷却装置およびこれを搭載した電気自動車および電子機器
JP2015140949A (ja) 冷却装置とこれを備えたデータセンター
JP5994103B2 (ja) 冷却装置およびこれを搭載した電気自動車および電子機器
JP5903549B2 (ja) 冷却装置およびこれを搭載した電子機器、および電気自動車
JP5934886B2 (ja) 冷却装置およびこれを搭載した電気自動車
JP5903548B2 (ja) 冷却装置およびこれを搭載した電子機器、および電気自動車
JP2014052117A (ja) 冷却装置およびこれを搭載した電気自動車および電子機器
JP6010753B2 (ja) 冷却装置およびこれを搭載した電気自動車
JP2010206892A (ja) インバータの冷却装置
JP6028232B2 (ja) 冷却装置およびこれを搭載した電子機器、および電気自動車
JP2017009253A (ja) 冷却装置およびこれを搭載した電子機器、および電気自動車

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20140918

RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

Effective date: 20141015

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20141022

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20150525

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20150602

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20150715

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20151006

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20151019

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5891349

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151