JP5891184B2 - パワーサイクル試験装置 - Google Patents

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Description

本発明は、IGBT(絶縁ゲートバイポーラトランジスタ)などのパワー半導体の信頼性評価を行うパワーサイクル試験に用いられるパワーサイクル試験装置に関する。
IGBTは、一般に、インバータやモータ駆動回路等の大電流を流す用途に用いられ、動作に伴う発熱量が多い。そのため、放熱板上に半田付けで搭載されたIGBTでは、その発熱による熱ストレスが放熱板との接合部である半田に繰り返し印加されると、接合部に亀裂が発生し、その進展により、熱抵抗が増加して、接合部の発熱が放熱されにくくなり、最終的には故障に至ってしまう。パワーサイクル試験は、こうしたIGBTの信頼性試験のため、行われるものであり、IGBTに電気的負荷であるストレス電流を印加、印加停止を繰返し行うことにより、接合部温度を繰返し、上昇、下降させ、IGBTに熱ストレスを与える試験である(特許文献1参照)。
は、従来のパワーサイクル試験の概要を示す。図において、被試験体であるパワー半導体200は、IGBTやパワーMOSFETなどを含む回路である。このパワー半導体200を電源装置100の一対の電源端子間に接続し、電源装置100からパワー半導体200に対して数百〜1000Aの大電流を供給する。
特開2012−088154号公報
図3において、電源装置100として汎用型の定電圧/定電流モード電源装置(CV/CC電源)を用いた場合には、次のような問題が生じている。
定電圧/定電流モード電源装置100に対するリモートの出力ON指令時の電流の立ち上がりが遅い。この点を、図4を用いて、説明する。図4は、横軸に時間をとり、縦軸に電流値や状態遷移をとっている。縦軸上の「電流」は定電圧/定電流モード電源装置100からパワー半導体200へ供給される電流であり、縦軸上の「電圧」は定電圧/定電流モード電源装置100からパワー半導体200に印加される電圧である。また、縦軸上の「パワー半導体」のOFF,ONは、パワー半導体200内のパワー半導体素子(IGBT)のゲートに対するON動作指令信号の出力停止(OFF),出力(ON)を示し、縦軸上の「電源装置」のOFF,ONは、定電圧/定電流モード電源装置100からパワー半導体200に電源出力を供給停止(OFF),供給(ON)を示す。
図4(a)に示すように、パワー半導体200におけるパワー半導体素子(IGBT)のゲートに対するON動作指令信号の出力をOFFからONにした直後に、定電圧/定電流モード電源装置100からの出力をOFFからONにすると、定電圧/定電流モード電源装置100からパワー半導体200へ供給される電流が一定の初期速度のもとで立ち上がりを開始する。定電圧/定電流モード電源装置100の能力が大きいほど、電流が完全に立ち上がるまでに要する時間が長くなる。そのため、電流のオーバーシュートが発生しにくいものの、電流の立ち上がりに長い時間がかかるという課題がある。
一方、図4(b)に示すように、定電圧/定電流モード電源装置100に対するON動作指令とパワー半導体200におけるパワー半導体素子のゲートに対するON動作指令のタイミング順序を上記とは逆にする。つまり、定電圧/定電流モード電源装置100からの出力をOFFからONにした直後に、パワー半導体200のパワー半導体素子のゲートに対するON動作指令信号の出力をOFFからONにすると、定電圧/定電流モード電源装置100からパワー半導体200に対して急激な立ち上がりのインラッシュ過渡電流が流れ込む。そのため、電流の立ち上がりが早いものの、大きなオーバーシュートが発生するという課題がある。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであり、電流の立ち上がりが早く、かつオーバーシュートを確実に抑制できるパワーサイクル試験装置を提供することを目的としている。
本発明によるパワーサイクル試験装置は、出力ON状態では第1電流設定値で電流を出力する直流電源回路と、前記第1電流設定値よりも僅少高位の第2電流設定値で前記直流電源回路から出力される前記電流を定電流制御して被試験体に供給すると共に、前記直流電源回路が前記出力ON状態にされてから、前記被試験体に電流を出力する動作指令が与えられる定電流制御回路と、を具備した、ことを特徴とする。
上記の構成による作用は次のとおりである。
パワーサイクル試験は、被試験体であるパワー半導体に対する通電状態でパワー半導体を繰り返しON/OFF制御し、そのときの回路特性を判定するものである。このパワー半導体への通電に際して、定電流制御回路に対するON/OFFの動作指令が、直流電源回路の出力ON状態で、与えられるように構成してある。
このように直流電源回路の出力ON状態で定電流制御回路を電流出力状態に制御するので、被試験体であるパワー半導体への通電電流の立ち上がり・立ち下がりの応答性が高速化される。
しかも、定電流制御回路に対する第2電流設定値は、直流電源回路に対する第1電流設定値よりも僅少高位に設定してあるので、立ち上がり時のインラッシュ過渡電流に対して定電流制御回路は第2電流設定値でインラッシュ電流を抑制する。この後、インラッシュ電流が無くなると定電流制御回路内の定電流制御素子は飽和状態となり、定電流制御回路の発熱を最低限にして、直流電源回路の電流を通過させる状態になる。この状態はパワー半導体に電流を流すことのできる最小電力である。
以上の相乗により、定電流制御回路のON動作時の電流立ち上がりを急峻なものにしながら、その急峻な電流立ち上がりに伴うオーバーシュートを確実に抑制することが可能となる。
本発明の構成において、前記僅少高位の値は、前記第2電流設定値が前記第1電流設定値よりも百分率で0〜2%高い値(ただし、0%を含まず、2%を含む値)であることが好ましい。
本発明の構成において、前記定電流制御回路は、複数の定電流制御ユニットの並列接続体で構成されていることが好ましい。このように構成すれば、定電流制御回路を単一の定電流制御ユニットで構成する場合に比べて、個々の定電流制御ユニットに要求される大電流に対する耐性条件が緩和され、容量規模の小さな素子での構成が可能となり、定電流制御回路の製作が容易化・低廉化される。また、飽和時の電圧が低く抑えられ、温度上昇が抑制されることから電力損失が少なくて済む。
前記定電流制御ユニットは、前記直流電源回路から出力される電流を制御対象電流として制御出力に応答して制御する電流制御素子と、前記制御対象電流の値を検出する電流検出手段と、前記電流検出手段による検出電流値を基準電流値と比較し、その比較出力を前記制御出力として前記電流制御素子にネガティブフィードバックするオペアンプと、を具備し、前記電流制御素子は、前記検出電流値が前記基準電流値より大きいときは、前記制御対象電流を減少させる制御出力が与えられ、前記検出電流値が前記基準電流値より小さいときは、前記制御対象電流を増加させる制御出力が与えられることが好ましい。
また、上記構成において、前記電流検出手段は、前記電流制御素子に直列接続された電流検出抵抗と、前記電流検出抵抗の両端間の電圧を差動増幅して前記オペアンプに前記検出電流値として出力する差動増幅器とを含むことが好ましい。
さらに、上記構成において、前記の直流電源回路は、定電圧モードおよび定電流モードを備える電源装置で構成されていることが好ましい。
本発明によれば、定電流制御回路のON/OFFを直流電源回路の出力ON状態で行うようにし、かつ、定電流制御回路での電流設定値を直流電源回路での電流設定値よりも僅少高位に設定するので、定電流制御回路のON動作時の電流立ち上がりを急峻にしながら、その急峻な電流立ち上がりに伴うオーバーシュートを確実に抑制することができる。
本発明の実施形態におけるパワーサイクル試験装置の構成を示す回路図 本発明の実施形態のパワーサイクル試験装置の動作を示すタイミングチャート 従来技術におけるパワーサイクル試験の概要図 従来技術におけるパワーサイクル試験の動作を示すタイミングチャート
以下、本発明にかかわるパワーサイクル試験装置の実施形態を、図面を参照して詳細に説明する。
図1は本発明の実施形態におけるパワーサイクル試験装置の構成を示す回路図である。同図1において、Aはパワーサイクル試験装置であり、このパワーサイクル試験装置Aは、直流電源回路10と、定電流制御回路20と、電流モニタ回路30と、出力電流設定回路40と、を含む。このパワーサイクル試験装置Aは、一対の出力端子T1,T2を具備すると共に、パワーサイクル試験装置A内において、両出力端子T1,T2間には、直流電源回路10と、定電流制御回路20と、電流モニタ回路30が直列に接続されている。
そして、パワーサイクル試験装置A外においては、一対の出力端子T1,T2間に、被試験体であるIGBT、MOSFETなどで構成されたパワー半導体50に外付け接続される。
直流電源回路10は、出力ON状態で直流電流を出力電流として定電流制御回路20に出力するものであり、図外のコントローラから出力電流設定回路40を介して入力されてくる電流値設定信号S1の信号値に基づいて、その出力電流が設定される。直流電源回路10としては、汎用型の定電圧/定電流モード電源装置(いわゆるCV/CC電源)を用いることができる。CV/CC電源は、定電流での出力モードと定電圧での出力モードが切り替え自在であり、それぞれのモードにおいて出力レベルを設定変更することができる電源である。本実施形態では、直流電源回路10として、このCV/CC電源を用いる。
定電流制御回路20は、直流電源回路10から出力される電流を出力ON/OFFの動作指令に応答して定電流制御して被試験体であるパワー半導体50に供給する。定電流制御回路20は、前記定電流を第2電流設定値に設定する。そして、定電流制御回路20は、接続ノードN1,N2間において、複数、本実施形態では、8つの並列接続された定電流制御ユニット21により構成されている。
定電流制御ユニット21は、パワーMOSFETから構成される電流制御素子22と、電流検出抵抗(シャント抵抗)23と、差動増幅器24と、オペアンプ(コンパレータ)25と、を備える。電流検出抵抗23と、差動増幅器24との組み合わせは、電流検出手段を構成する。電流制御素子22と電流検出抵抗23は、接続ノードN1,N2間の電流ラインL1にこの順序で直列に接続されている。
電流制御素子22は、電流ラインL1において、そのドレインが接続ノードN1側に接続され、そのソースが電流検出抵抗23の一端に接続されている。電流検出抵抗23の他の一端は、接続ノードN2側に接続されている。差動増幅器24は2つの入力端子と1つの出力端子とを有し、前記2つの入力端子は電流検出抵抗23の両端に接続され、前記出力端子はオペアンプ25の反転入力端子(−)に接続されている。オペアンプ25は、非反転と反転の入力端子(+,−)と、1つの出力端子とを有し、前記非反転入力端子(+)は、ゲート素子26の出力端子に接続されている。
電流モニタ回路30は、パワー半導体50に供給される電流をモニタするものであり、電流検出抵抗(シャント抵抗)31と、差動増幅器32と、から構成されている。電流検出抵抗31は、パワー半導体50に供給される電流を検出するものである。差動増幅器32は、2つの入力端子と1つの出力端と、を有し、それら2つの入力端子は、電流検出抵抗31の両端に接続され、出力端子は、図外のコントローラに接続されている。電流検出抵抗31で検出された電流は、差動増幅器32で差動増幅され、コントローラに電流モニタ信号として出力される。このように電流モニタ回路30からコントローラに出力される電流モニタ信号は、本発明のパワーサイクル試験装置には特に関係するものではないので、ここでは詳しい説明は省略する。
出力電流設定回路40は、直流電源回路10の電流値を設定する電流値設定信号S1、定電流制御回路20の電流値設定信号S1´、試験開始用信号S2、ゲート制御信号S3が入力されると共に、前記試験開始用信号S2の“H”,“L”遷移に応じてON/OFFする試験開始スイッチング素子27と、ゲート制御信号S3と電流値設定信号S1´とが入力されるゲート素子26と、を備える。なお、本実施形態では、設定信号S1は、設定信号S1´とは別途にコントローラから直接供給されるようになっているが、信号S1´を信号S1として直流電源回路10に供給するようにしてもよい。
次に、定電流制御回路20における定電流制御ユニット21の動作を説明する。定電流制御ユニット21において、電流制御素子22は、電流ラインL1に流れる電流を制御対象電流として後述のオペアンプ25からの出力(制御出力)により制御する。この制御対象電流は電流検出抵抗23で検出される。電流検出抵抗23により検出された電流の値は、差動増幅器24によって、電位差のかたちで電流検出信号として捕捉される。この電流検出信号は、差動増幅器24の出力端子から出力される。差動増幅器24の出力端子から出力された電流検出信号は制御出力として、オペアンプ25の反転と非反転の2つの入力端子(−,+)のうち、反転入力端子(−)に入力される。オペアンプ25は、反転入力端子(−)に前記電流検出信号が入力されると、ゲート素子26から非反転入力端子(+)に印加されている既定の基準電流値(電圧換算)と、前記電流検出信号による検出電流値(電圧換算)との差分をとる。そして、オペアンプ25は、前記差分に応じたレベルの制御出力を電流制御素子22のゲートに印加する。電流制御素子22は、その制御出力に応答して制御対象電流を制御する。
これで、定電流制御ユニット21内において、電流検出抵抗23、差動増幅器24、オペアンプ25、および電流制御素子22は、ネガティブフィードバック制御のループを形成する。このネガティブフィードバック制御ループにおいては、電流検出抵抗23および差動増幅器24による検出電流値が基準電流値を上回ると、オペアンプ25からは電流制御素子22に対して、その導通電流量を減少させる制御出力が出力され、その結果、定電流制御ユニット21が流す電流量は、上記の上回った分だけ減じられる。逆に、電流検出抵抗23および差動増幅器24による検出電流値が基準電流値を下回ると、オペアンプ25からは電流制御素子22に対して、その導通電流量を増加させる制御出力が出力され、その結果、定電流制御ユニット21が流す電流量は、上記の下回った分だけ増やされる。このようにして、定電流制御ユニット21が流す電流量は、自動的に規定された出力電流値に収斂安定化される(定電流制御)。
各定電流制御ユニット21は、そのすべてが同時的に活性化され、また同時的に非活性とされるものであり、各定電流制御ユニット21のいずれかを選択的に動作させるといったものではない。定電流制御回路20は、これら定電流制御ユニット21からなる電流分割個別制御方式のものとして構成されている。
例えば、直流電源回路10からの400A(一例)の大電流を被試験体であるパワー半導体50に印加させるに当たっては、各定電流制御ユニット21それぞれは、400A÷8=50Aの電流の通電を個別に担うようになっている。これにより、各定電流制御ユニット21それぞれの電流を合計して400Aとなる電流が、パワー半導体50に供給されることになる。ここで留意しておかなければならないのは、各定電流制御ユニット21に対する電流値設定信号S1´による電流設定値は、50Aちょうどではなく、50Aよりも僅少高位に(僅かに高く)設定される。この僅少高位に設定することについては、後述する。
なお、定電流制御回路20を構成する定電流制御ユニット21の個数は、本実施形態に限定されるものではなく、その個数は任意である。
パワー半導体50(被試験体)は、図外のコントローラからのパルス状の駆動信号S4が供給され、内部に備えるIGBT等のパワー半導体素子がON/OFF制御されるようになっている。
次に、上記のように構成された本実施形態のパワーサイクル試験装置の動作を、図2のタイミングチャートを用いて説明する。
初期状態では、図2(a)の設定信号S1、図2(c)の設定信号S1´は印加されておらず、また、出力電流設定回路40内の試験開始用スイッチング素子27は開成状態にある。直流電源回路10の出力電流設定値には、幾つかのパターンがある。例えば、400Aのパターンがある。この場合に、定電流制御回路20の電流設定値としては、直流電源回路10の電流設定値400Aより僅少高位の、例えば404Aのパターンがある。直流電源回路10での電流設定値と定電流制御回路20の電流設定値との関係は、400Aに対して404Aということである。この例では、定電流制御回路20の電流設定値は、直流電源回路10での電流設定値に対して、百分率の割合で1%だけ僅少高位であるが、この僅少高位は、パワーサイクル試験に影響のない値であればよい。そのため、僅少高位の割合は、前記1%に限定されるものではなく、0〜2%の範囲で僅少高位が望ましい。ただし、前記範囲は、0%を含まず、2%を含む。なお、定電流制御回路20の電流設定値は、直流電源回路10の電流設定値に対して同じ割合で僅少高位の値を適用する必要はなく、オーバーシュートを生じさせない範囲であればよい。
なお、直流電源回路10の電流設定値に対して、定電流制御回路20の電流設定値を僅少高位にしているのは、出力電流が平衡状態における定電流制御回路20の発熱を最小に抑制するためである。
ここでは、説明を簡略化するため、直流電源回路10における電流設定値を400A、定電流制御回路20に対する電流設定値を404Aの場合を例にとって、以下に動作を説明する。図2(a)は、直流電源回路10の電流値設定信号S1の信号レベルを示し、信号レベル400Aは直流電源回路10の電流設定値が400Aであることを示す。図2(b)は、直流電源回路10の出力ON/OFFを示す。出力ONは起動状態、出力OFFは出力停止状態である。図2(c)は、定電流制御回路20の電流値設定信号S1´の信号レベルを示し、信号レベル404Aは定電流制御回路20の電流値の設定が404Aであることを示す。図2(d)は、パワー半導体50の出力ON/OFFを示す。出力ONはIGBTが駆動状態にあり、出力OFFは停止状態を示す。図2(e)は、定電流制御回路20の出力ON/OFFを示す。出力ONは定電流制御回路20から電流が出力されている状態、出力OFFは電流が出力停止状態を示す。図2(f)は、定電流制御回路20の出力電流の波形を示す。
まず、図外のコントローラは、図2(a)に示すように、直流電源回路10の電流値設定信号S1の信号レベルを400Aのレベルに制御することによって、直流電源回路10の電流値を400Aに設定する。次いで、コントローラは、図2(b)に示すように直流電源回路10を出力OFFから出力ONに制御する。次いで、コントローラは、図2(c)に示すように、定電流制御回路20の電流値設定信号S1´によって定電流制御回路20の電流値を404Aに設定する。これを個々の定電流制御ユニット21についてみると、1つのオペアンプ25に対する電流設定値としては、404A÷8=50.5Aの設定ということになる。
次いで、コントローラは、図2(d)に示す周期でもって、駆動信号S4によって被試験体であるパワー半導体50におけるIGBTをON/OFF駆動する。そして、コントローラは、パワー半導体50におけるIGBTをON駆動している期間内において、かつ、前記ON駆動の直後において、図2(e)に示すように試験開始信号S2によって試験開始用スイッチング素子27を閉成し、またゲート制御信号S3によりゲート素子26を閉成する。これにより、試験開始用スイッチング素子27からの50.5A相当の電流値設定信号S1´が定電流制御回路20におけるすべての定電流制御ユニット21のオペアンプ25に印加され、オペアンプ25の非反転入力端子(+)に50.5A相当の基準電流値が設定される。
同時に、各定電流制御ユニット21における電流制御素子22が導通され、直流電源回路10からの電流(400A)の一部(50A)が分流されて電流制御素子22を流れ、ノードN2において8つの電流制御素子22からの電流が合成され、その合成電流が図2(f)に示すように電流モニタ回路30の電流検出抵抗31を介して被試験体であるパワー半導体50に対し供給されて通電される。このように、コントローラにより、直流電源回路10に対する出力電流値の400Aと、定電流制御回路20に対する出力電流値の404Aの設定制御と、定電流制御回路20とパワー半導体50とのONタイミングの順序制御とが行われることによって、図2(f)に電流波形を一部拡大して示すように、定電流制御回路20からパワー半導体50に供給される合成電流の立ち上がり波形において、立ち上がりの極初期に400Aよりわずか4Aだけ高いだけの電流がサグとして供給され、それより以降は400Aの電流が供給されることが示されている。
定電流制御回路20内の1つの定電流制御ユニット21に注目してみると、直流電源回路10から電流制御素子22に印加されている電圧は電流制御素子22が単なるスイッチである場合には大きなオーバーシュートを発生させる電圧である。電流制御素子22は設定信号S1´により50.5Aに設定されているから、電流制御素子22の入力電圧にかかわらず、最大電流を50.5Aに制御する。このしばらく後直流電源回路10は50Aの定電流動作に入り、電流が50Aになると、定電流制御回路20は飽和するに至る。ここで、定電流制御回路20は、8個の定電流制御ユニット21の並列回路で構成されているので、各定電流制御ユニット21を構成する電流制御素子22等の電子部品は、小型のものを使用することができると共に、小型の電子部品でもって、大電流の定電流制御回路20を構成できる。また、前記飽和時の電圧も、1回路の定電流制御回路と比較して低く済むと共に、回路損失つまり発熱も小さくて済む。ここで飽和とは、各定電流制御ユニット21の設定電流に対して、直流電源回路10の電流が小さく、定電流制御ユニット21の電流制御素子22がさらに電流を流そうとして、該電流制御素子22のゲート電圧をあげてそのゲート最大電圧に到達している状態である。
このようにして、定電流制御回路20の導通時のインラッシュ過渡電流に対して電流制御素子22は電流オーバーシュートを生じさせることなく、飽和するので、必要最低電力でパワーサイクル試験を支障なく継続することが可能となる。
各定電流制御ユニット21を流れる電流を合計すると、400Aの電流がパワー半導体50に通電される。図2(f)に示すように、パワー半導体50を流れる出力電流は、最大でも高々プラス4Aのサグは可能性として生じはするものの、実質的にオーバーシュートがなく、波形変動がきわめてわずかな立ち上がり特性を得る。
以上のような出力電流400AでのON/OFFの繰り返しによるパワーサイクル試験が終了する。
なお、上記の説明では、直流電源回路10として汎用型のCV/CC電源を用いたが、本発明は必ずしもこれに限定されるものではなく、任意の形態のものが適用可能である。
なお、本実施形態では、出力電流設定回路40により定電流制御回路20の各オペアンプ25に共通して出力電流設定信号S1´を印加したが、各オペアンプ25に個別に出力電流設定信号S1´を印加した回路構成としてもよい。
本発明は、IGBTなどのパワー半導体の信頼性評価を行うパワーサイクル試験装置において、定電流制御回路のON動作時の電流立ち上がりを急峻にしながら、その急峻な電流立ち上がりに伴うオーバーシュートを確実に抑制する技術として有用である。
A パワーサイクル試験装置
10 直流電源回路(CV/CC電源)
20 定電流制御回路
21 定電流制御ユニット
22 電流制御素子
23 電流検出抵抗
24 差動増幅器
25 オペアンプ
30 電流モニタ回路
40 出力電流設定回路
50 パワー半導体(被試験体)
T1,T2 パワーサイクル試験装置Aの出力端子

Claims (6)

  1. 出力ON状態では第1電流設定値で電流を出力する直流電源回路と、
    前記第1電流設定値よりも僅少高位の第2電流設定値で前記直流電源回路から出力される前記電流を定電流制御して被試験体に供給すると共に、前記直流電源回路が前記出力ON状態にされてから、前記被試験体に電流を出力する動作指令が与えられる定電流制御回路と、
    を具備したパワーサイクル試験装置。
  2. 前記僅少高位の値は、前記第2電流設定値が前記第1電流設定値よりも百分率で0〜2%の範囲で高い値(ただし、0%を含まず、2%を含む値)である請求項1に記載のパワーサイクル試験装置。
  3. 前記定電流制御回路は、複数の定電流制御ユニットの並列接続体で構成されている請求項1または請求項2に記載のパワーサイクル試験装置。
  4. 前記定電流制御ユニットは、
    前記直流電源回路から出力される電流を制御対象電流として制御出力に応答して制御する電流制御素子と、前記制御対象電流の値を検出する電流検出手段と、前記電流検出手段による検出電流値を基準電流値と比較し、その比較出力を前記制御出力として前記電流制御素子にネガティブフィードバックするオペアンプと、を具備し、
    前記電流制御素子は、前記検出電流値が前記基準電流値より大きいときは、前記制御対象電流を減少させる制御出力が与えられ、前記検出電流値が前記基準電流値より小さいときは、前記制御対象電流を増加させる制御出力が与えられる、請求項3に記載のパワーサイクル試験装置。
  5. 前記電流検出手段は、前記電流制御素子に直列接続された電流検出抵抗と、前記電流検出抵抗の両端間の電圧を差動増幅して前記オペアンプに前記検出電流値として出力する差動増幅器と、を備える請求項4に記載のパワーサイクル試験装置。
  6. 前記直流電源回路は、定電圧モードおよび定電流モードを備える電源装置で構成されている請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載のパワーサイクル試験装置。
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