JP5392291B2 - 半導体スイッチング素子駆動装置 - Google Patents

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Description

本発明は、半導体スイッチング素子の制御端子に駆動電流を印加することにより半導体スイッチング素子を駆動する半導体スイッチング素子駆動装置に関する。
従来より、IGBTを駆動する駆動回路が、例えば特許文献1で提案されている。具体的に、特許文献1では、IGBTの制御端子(ゲート)に、第1の電流を供給する第1の駆動回路と、第2の電流を供給する第2の駆動回路と、制御端子の電圧値を検知する電圧モニターと、が接続された駆動回路が提案されている
このような駆動回路は、IGBTの制御端子の電圧が閾値電圧よりも低い場合、第1の駆動回路のみが制御端子に第1の電流を供給し、制御端子の電圧が閾値電圧に達すると第1の電流に加えて第2の電流を制御端子に供給する。これにより、IGBTのターンオン時のコレクタ−エミッタ間の電流の電流変化が小さく抑えられ、かつ、制御端子の電圧が一定となるミラー領域の期間が短くなる。
また、特許文献1では、温度モニターおよびその周辺回路部品が同一の半導体モジュール内に設けられる構成が提案されている。このように温度をモニターする構成とすることで、高温使用時のスイッチング損失を小さく抑えている。
特開2008−29059号公報
しかしながら、上記従来の技術では、温度モニターで温度を検出しているものの、IGBTの温度変化により、スイッチング時に発生するサージ電圧が変動するため、温度変化時に過電圧となり、IGBTが破壊する可能性がある。
ここで、IGBTの制御端子に印加する駆動電流を増加させることにより、制御端子電圧の立ち上がりスルーレートは増加し、スイッチング速度は速くなることが一般的に知られている。そして、特開2001−169407号公報では、IGBT温度と許容サージ耐圧との関係は、比較的低温領域では比較的高温領域よりも許容サージ耐圧が小さいことが示されている。
これに従い、IGBTの温度変化時のサージ電圧を見込んで立ち上がりスルーレートを小さくするために、駆動電流を予め小さく設定することが考えられる。しかし、制御端子に流す駆動電流を小さくするとスイッチング速度が低下し、スイッチング損失が増加してしまうという問題がある。
なお、上記では、半導体スイッチング素子としてIGBTを駆動する駆動回路について述べたが、もちろんIGBTは素子の一例であり、他の半導体スイッチング素子についても上記と同様の問題が生じる。
本発明は上記点に鑑み、半導体スイッチング素子の温度変化によるサージ電圧の発生および変動を抑制すると共にスイッチング損失を低下させることができる半導体スイッチング素子駆動装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、制御端子(11)を有する半導体スイッチング素子(10)と、半導体スイッチング素子(10)の制御端子(11)に駆動電流を供給するものであり、半導体スイッチング素子(10)がオンするまでのオン時間は駆動電流の大きさが大きくなるほど短くなるように設定された駆動手段(40)と、を備えている。
また、駆動信号に従って、駆動手段(40)による制御端子(11)への駆動電流の印加を許可するまたは許可しないことにより、半導体スイッチング素子(10)のオン/オフを制御する制御手段(42a、42b、42c)と、半導体スイッチング素子(10)の素子温度または半導体スイッチング素子(10)の動作環境温度を検出する温度検出手段(20、21)と、を備えている。
そして、駆動手段(40)は、温度検出手段(20、21)によって検出された素子温度または動作環境温度に従って制御端子(11)に印加する駆動電流の大きさを変更することを特徴とする。
これによると、サージが発生しやすい低温時では駆動電流を小さくしてスルーレートを低くすることができるので、半導体スイッチング素子(10)の温度変化によるサージ電圧の発生および変動を抑制することができる。一方、サージが発生しにくい高温時では駆動電流を大きくしてスルーレートを高くすることができるので、半導体スイッチング素子(10)のスイッチング速度が速くなり、ひいてはスイッチング損失を低下させることができる。
以上のように、温度検出手段(20、21)から検出結果を入力すると、温度の変化に従って駆動電流の大きさを変更できるので、半導体スイッチング素子(10)の温度変化によるサージ電圧の発生および変動を抑制すると共にスイッチング損失を低下させることができる。
また、請求項1に記載の発明では、温度検出手段(20、21)から検出結果を入力すると、この検出結果に応じて半導体スイッチング素子(10)の制御端子(11)に印加する駆動電流を変更するための電流制御信号を出力する信号生成手段(30)を備えている。そして、駆動手段(40)は、可変の参照電流を流す電流源(47)と、制御端子(11)に印加する駆動電流と参照電流とを比較する電流比較手段(45)と、を有し、電流制御信号に従って参照電流を変化させて電流比較手段(45)の出力を変化させることで制御端子(11)に印加する駆動電流を変化させる。さらに、信号生成手段(30)は、駆動信号が駆動手段(40)による制御端子(11)への駆動電流の印加を許可するものであるときに、電流制御信号による参照電流の変化を許容し、駆動信号が駆動手段(40)による制御端子(11)への駆動電流の印加を許可しないものであるときには、電流制御信号による参照電流の変化を禁止する手段(31c)を備えていることを特徴とする。
請求項に記載の発明では、請求項に記載の発明において、信号生成手段(30)は、温度検出手段(20、21)の検出結果と、少なくとも1つ設定された温度閾値と、を比較してこの比較結果を出力する温度比較手段(31a)を有している。そして、駆動手段(40)は、温度比較手段(31a)の比較結果に基づいて制御端子(11)に印加する駆動電流を変化させることを特徴とする。これにより、温度閾値の数に応じて駆動電流を階段状に段階的に変更することができる。
なお、この欄および特許請求の範囲で記載した各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
本発明の第1実施形態に係る半導体スイッチング素子駆動装置の概念図である。 図1に示される温度検出手段として感温素子を用いた場合の概念図である。 図1に示される半導体スイッチング素子駆動装置の具体的な回路構成図である。 半導体スイッチング素子の温度と駆動電流との関係を示した図である。 半導体スイッチング素子駆動装置の動作を説明するためのタイミングチャートである。 本発明の第2実施形態に係る半導体スイッチング素子駆動装置の回路構成図である。 本発明の第3実施形態に係る半導体スイッチング素子駆動装置の回路構成図である。 本発明の第4実施形態に係る半導体スイッチング素子駆動装置の回路構成図である。 第4実施形態において、半導体スイッチング素子の温度と駆動電流との関係を示した図である。 本発明の第5実施形態に係る半導体スイッチング素子駆動装置の回路構成図である。 第5実施形態において、半導体スイッチング素子の温度と駆動電流との関係を示した図である。 本発明の第6実施形態に係る半導体スイッチング素子駆動装置の概念図である。
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、図中、同一符号を付してある。
(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態について図を参照して説明する。本実施形態で示される半導体スイッチング素子駆動装置は、例えばIGBTやパワーMOSFET等の半導体スイッチング素子を定電流で駆動する装置である。
図1は、本実施形態に係る半導体スイッチング素子駆動装置の概念図である。この図に示されるように、半導体スイッチング素子駆動装置は、半導体スイッチング素子10と、温度検出手段20と、信号生成手段30と、駆動手段40と、を備えている。
半導体スイッチング素子10は、図示しない負荷を駆動するためのスイッチング素子である。本実施形態では、半導体スイッチング素子10としてNch型のIGBTが採用されている。半導体スイッチング素子10はゲートである制御端子11を有し、この制御端子11は駆動手段40に接続されている。なお、図示しない負荷は半導体スイッチング素子10のソース側もしくはドレイン側のいずれかに接続されている。このような半導体スイッチング素子10は、制御端子11に印加される駆動電流(i)に従って駆動される。
温度検出手段20は、半導体スイッチング素子10の素子温度または半導体スイッチング素子10の動作環境温度を検出するものである。本実施形態では、図2に示されるように、温度検出手段20として、半導体スイッチング素子10に内蔵された感温素子(図2の「感温Di」)が採用されている。IGBT等のパワー素子はその作動温度を検出する感温素子を備えることができ、感温素子は例えばIGBTの絶縁膜上に形成されたダイオードから成る。温度検出手段20が感温素子の場合、IGBTの作動温度が上がるとダイオードの出力(順方向電圧)が下がる。
そして、温度検出手段20は温度に応じた電圧を検出結果(温度情報Va)として信号生成手段30に出力する。本実施形態では、半導体スイッチング素子10の温度が上がれば温度情報Vaの値も上がるとする。
信号生成手段30は、温度検出手段20から検出結果を入力し、この検出結果に応じて半導体スイッチング素子10の制御端子11に印加する駆動電流を変更するための電流制御信号を生成および出力するものである。
駆動手段40は、半導体スイッチング素子10の制御端子11に印加するための駆動電流iを生成し、この駆動電流iを制御端子11に印加することにより半導体スイッチング素子10を駆動するものである。この駆動電流iは、駆動手段40の能力すなわちスイッチング速度を決定する電流である。半導体スイッチング素子10がオンするまでのオン時間は駆動電流の大きさが大きくなるほど短くなるように設定されている。このオン時間が短いほど、スイッチング速度が速い。
以上が半導体スイッチング素子駆動装置の概略である。続いて、半導体スイッチング素子駆動装置の具体的な回路構成について、図3を参照して説明する。
まず、図2に示されるように、温度検出手段20は感温素子として構成され、半導体スイッチング素子10に内蔵されている。
また、信号生成手段30は、コンパレータ31aと、基準電圧源31bと、AND回路31cと、を備えている。コンパレータ31aは、温度検出手段20の検出結果(温度情報Va)と、この検出結果に対して設定された温度閾値と、を比較してこの比較結果を比較信号(S)として出力する。基準電圧源31bは、温度閾値となる基準電圧を発生させる。コンパレータ31aの非反転入力端子(+)には温度検出手段20から温度に応じた電圧が印加されると共に、反転入力端子(−)には温度閾値としての基準電圧が印加される。そして、Vaが温度閾値を超えるとコンパレータ31aはハイレベルの比較信号を出力し、Vaが温度閾値を下回るとコンパレータ31aはローレベルの比較信号を出力する。
AND回路31cは、駆動信号と比較信号とが共にハイレベルの場合にハイレベルの電流制御信号を出力し、駆動信号と比較信号とのいずれか一方がローレベルの場合にローレベルの電流制御信号を出力する。
駆動手段40は、可変定電流回路41、第1切替スイッチ42a、および第2切替スイッチ42bを備えている。このうちの可変定電流回路41は、第1抵抗43(図3のR1)と、第2抵抗44(図3のR2)と、オペアンプ45と、スイッチング素子46と、定電流源47と、を備えている。
第1抵抗43は、半導体スイッチング素子10の制御端子11に流れる駆動電流iに対応する電流が流れるセンシング用の抵抗である。第1抵抗43の一端側は電源60(図3のVB)に接続され、他端側はスイッチング素子46に接続されている。また、第2抵抗44は一端側が電源60に接続され、他端側が定電流源47に接続されている。
オペアンプ45は、第2抵抗44の他端側の電圧に基づいて第1抵抗43に流れる電流をフィードバック制御することで、半導体スイッチング素子10の制御端子11に流す駆動電流iの大きさを調整する役割を果たすものである。
また、オペアンプ45の非反転入力端子(+)は第2抵抗44の他端側と定電流源47との接続点に接続されている。これにより、オペアンプ45の非反転入力端子には第2抵抗44の他端側に対応する第1電圧が印加される。すなわち、電源60の電圧をVBとし、第2抵抗44に流れる電流をIaとし、第2抵抗44の抵抗値をR2とすると、第1電圧は電源60の電源電圧から基準電圧が差し引かれた電圧(VB−Ia×R2)に相当する。
一方、オペアンプ45の反転入力端子(−)は第1抵抗43の他端側に接続されている。これにより、オペアンプ45の反転入力端子には第1抵抗43の他端側に対応する第2電圧が印加される。すなわち、第1抵抗43に流れる電流をiとし、第1抵抗43の抵抗値をR1とすると、第2電圧は電源60の電源電圧から第1抵抗43の電圧降下分が差し引かれた電圧(VB−i×R1)に相当する。
スイッチング素子46は、オペアンプ45の出力によって駆動される半導体素子である。本実施形態では、スイッチング素子46としてPch型のMOSFETが用いられている。そして、スイッチング素子46のゲートはオペアンプ45の出力端子に接続され、ソースは第1抵抗43の他端側に接続されている。さらに、スイッチング素子46のドレインは半導体スイッチング素子10の制御端子11に接続されている。
定電流源47は第2抵抗44に流れる参照電流(Ia)の電流量を可変できる電流源であり、第2抵抗44の他端側とグランドとの間に接続されている。この定電流源47は、第1定電流源48と、第2定電流源49aと、スイッチ49bと、を備えている。
第2定電流源49aはスイッチ49bを介して第2抵抗44の他端側に接続されている。また、第1定電流源48は第2抵抗44の他端側に直接接続されている。スイッチ49bは、信号生成手段30から入力される電流制御信号に従ってオン/オフされる。本実施形態では、ハイレベルの電流制御信号でスイッチ49bがオンし、ローレベルの電流制御信号でスイッチ49bがオフする。
なお、第1定電流源48と第2定電流源49aの電流能力とは同じでも良いし、異なっていても良い。スイッチ49bのオン/オフによって第2抵抗44に流す電流の大きさをどのように設計するかによって各定電流源48、49aの電流能力を設定すれば良い。
このような構成により、電流制御信号によってスイッチ49bがオンされると第2抵抗44には第2定電流源49aに流れる電流と第1定電流源48に流れる電流とが足し合わされた第1電流値の電流が流れる。一方、電流制御信号によってスイッチ49bがオフされると第2定電流源49aに流れる電流は電源60とグランドとの間の経路から切り離されるので、第2抵抗44には第1定電流源48に流れる電流のみが流れる。すなわち、第1定電流源48に流れる電流の電流値を第2電流値とすると、スイッチ49bがオフの場合、第2抵抗44には第1電流値よりも小さい第2電流値の電流が流れる。言い換えると、温度検出手段20による検出結果が温度閾値を超える高温になると定電流源47は第1電流値の電流を流す。一方、温度検出手段20による検出結果が温度閾値を下回る温度になると定電流源47は第1電流値よりも小さい第2電流値の電流を流す。以上が、可変定電流回路41の構成である。
また、第1切替スイッチ42aおよび第2切替スイッチ42bは、駆動信号に従って、駆動手段40による制御端子11への駆動電流iの印加を「許可する」または「許可しない」ことにより、半導体スイッチング素子10のオン/オフを制御するスイッチである。本実施形態では、「許可する」が第1切替スイッチ42aおよび第2切替スイッチ42bのオフに対応し、「許可しない」が第1切替スイッチ42aおよび第2切替スイッチ42bのオンに対応している。
第1切替スイッチ42aは電源60とオペアンプ45の出力端子との間に接続されている。本実施形態では、第1切替スイッチ42aとしてPch型のMOSFETが採用される。したがって、第1切替スイッチ42aのソースが電源60に接続され、ドレインがオペアンプ45の出力端子に接続されている。
一方、第2切替スイッチ42bは制御端子11とグランドとの間に接続されている。本実施形態では、第2切替スイッチ42bとしてNch型のMOSFETが採用される。したがって、第2切替スイッチ42bのソースが半導体スイッチング素子10の制御端子11に接続され、ドレインがグランドに接続されている。
さらに、第2切替スイッチ42bのゲートにはインバータ42cが接続されている。したがって、第2切替スイッチ42bにはインバータ42cを介して駆動信号が入力され、第1切替スイッチ42aには駆動信号が直接入力される。すなわち、各切替スイッチ42a、42bには一方に入力される信号に対して他方に入力される信号が反転する。なお、図1および図2では第2切替スイッチ42bのみ示してある。
以上が、本実施形態に係る半導体スイッチング素子駆動装置の全体構成である。本実施形態では、駆動信号は外部のECU等から入力される。本実施形態ではハイレベルの駆動信号で半導体スイッチング素子10をオンする。
次に、図1〜図3に示される半導体スイッチング素子駆動装置の作動について、図4および図5を参照して説明する。なお、以下では「温度検出手段20によって検出された素子温度または動作環境温度」を単に半導体スイッチング素子10の温度という。
まず、上記各構成によると、駆動手段40は、温度検出手段20によって検出された半導体スイッチング素子10の温度に従って制御端子11に印加する駆動電流iの大きさを変更する。具体的には、半導体スイッチング素子10の温度が高いほど駆動電流iは大きくなる。これは、低温時ではサージが発生しやすいので、サージの発生および変動を抑制するために駆動電流iを小さくするためである。一方、高温時ではサージが発生しにくいので、スイッチング速度を速くするために駆動電流iを大きくするためである。
図4は、半導体スイッチング素子10の温度と駆動電流iとの関係を示した図である。この図に示される「T1」は上述の温度閾値である。そして、半導体スイッチング素子10の温度が温度閾値T1を超えると、駆動電流iは一段階大きくなる。温度閾値T1以下では駆動電流iは定電流源47の第2電流値に対応した大きさであり、温度閾値T1以上では駆動電流iは定電流源47の第1電流値に対応した大きさである。
続いて、図5のタイミングチャートを参照して説明する。図5に示される時点X10において、駆動手段40に入力される駆動信号がローレベルからハイレベルに切り替わることにより、第1切替スイッチ42aおよび第2切替スイッチ42bがオフし、スイッチング素子46がオペアンプ45によって駆動される。そして、半導体スイッチング素子10の制御端子11に駆動電流iが流れる。
ここで、可変定電流回路41は、第1抵抗43の他端側に対応する第1電圧と第2抵抗44の他端側に対応する第2電圧とが等しくなるように第1抵抗43に流れる電流の大きさをフィードバック制御している。
具体的には、可変定電流回路41のオペアンプ45の各入力端子の電位は同電位となるため、第1抵抗43の他端側に対応する第1電圧(VB−i×R1)と第2抵抗44の他端側に対応する第2電圧(VB−Ia×R2)とが等しくなるようにオペアンプ45がスイッチング素子46を制御する。したがって、第1抵抗43に流れる駆動電流iはi=(Ia×R2)/R1となり、第1抵抗43に流れる参照電流Iaが一定の駆動電流iとして半導体スイッチング素子10の制御端子11に印加される。すなわち、i=(Ia×R2)/R1に表されるように、第1抵抗43には第2抵抗44に流れる参照電流Iaの大きさに比例した電流が制御端子11に流れるようになっている。
言い換えると、オペアンプ45は制御端子11に印加する駆動電流iと参照電流Iaとを比較し、電流制御信号に従って変化する参照電流Iaに応じて出力を変化させることで制御端子11に印加する駆動電流iを変化させている。
そして、時点X10後では、温度情報Vaは温度閾値T1よりも低いため、信号生成手段30のコンパレータ31aから出力される比較信号Sはローレベルとなり、AND回路31cから出力される電流制御信号もローレベルとなり、定電流源47のスイッチ49bがオフされる。したがって、第2抵抗44には第1電流値よりも小さい第2電流値の電流すなわち第1定電流源48に流れる電流のみが参照電流Iaとして流れる。
続いて、時点X11で温度情報Vaが温度閾値T1を超える。これにより、信号生成手段30のコンパレータ31aから出力される比較信号Sはハイレベルとなり、AND回路31cから出力される電流制御信号もハイレベルとなり、定電流源47のスイッチ49bがオンされる。したがって、第2抵抗44には、第2定電流源49aに流れる電流と第1定電流源48に流れる電流とが足し合わされた第1電流値の電流が参照電流Iaとして流れるので、第1抵抗43には当該第1電流値に比例した電流が流れる。このため、図5に示されるように、時点X11で駆動電流iが大きくなる。このように、駆動手段40は、コンパレータ31aの比較結果に基づいて制御端子11に印加する駆動電流を変化させている。すなわち、サージが発生しにくい高温時では駆動電流iを大きくして半導体スイッチング素子10のスルーレートを高くすることができるので、半導体スイッチング素子10のスイッチング速度を速くすることができる。
この後、時点X12で駆動手段40に入力される駆動信号がハイレベルからローレベルに切り替わる。つまり、半導体スイッチング素子10をオフする指令により、第1切替スイッチ42aおよび第2切替スイッチ42bがオンし、スイッチング素子46がオフされる。これにより、制御端子11に蓄積された電荷が第2切替スイッチ42bを介してグランドに放出されるため、制御端子11のゲート電圧が閾値電圧を下回り、半導体スイッチング素子10はオフされる。
このように、半導体スイッチング素子10がオンしている期間において半導体スイッチング素子10の温度が高くなると駆動電流iを大きくする。上記のタイミングチャートには示されていないが、温度情報Vaが温度閾値T1を下回ることがあればそのタイミングで参照電流Iaの値は小さくなり、駆動電流iも一段階小さくなる。
以上説明したように、本実施形態では、半導体スイッチング素子10の温度に応じて制御端子11に印加する駆動電流iを変化させることが特徴となっている。これにより、サージが発生しやすい低温時では駆動電流を小さくしてスルーレートを低くすることができる。このため、半導体スイッチング素子10の温度変化によるサージ電圧の発生および変動を抑制することができる。一方、サージが発生しにくい高温時では駆動電流を大きくしてスルーレートを高くすることができる。このため、半導体スイッチング素子10のスイッチング速度が速くなり、ひいてはスイッチング損失を低下させることができる。したがって、半導体スイッチング素子10の温度変化によるサージ電圧の発生および変動を抑制すると共にスイッチング損失を低下させることができる
なお、本実施形態の記載と特許請求の範囲の記載との対応関係については、コンパレータ31aが特許請求の範囲の「温度比較手段」に対応し、定電流源47が特許請求の範囲の「電流源」に対応する。また、オペアンプ45が特許請求の範囲の「電流比較手段」に対応し、第1切替スイッチ42a、第2切替スイッチ42b、およびインバータ42cが特許請求の範囲の「制御手段」に対応する。
(第2実施形態)
本実施形態では、第1実施形態と異なる部分について説明する。上記第1実施形態では、駆動手段40の定電流源47の電流能力を調整することで半導体スイッチング素子10の制御端子11に流す駆動電流iの電流量を調整していたが、本実施形態では、第2抵抗44の抵抗値を調整することで半導体スイッチング素子10の制御端子11に流す駆動電流iの電流量を調整することが特徴となっている。
図6は、本実施形態に係る半導体スイッチング素子駆動装置の具体的な回路図である。この図に示されるように、可変定電流回路41に設けられた第2抵抗44は、抵抗44a(図6のR21)および抵抗44b(図6のR22)が直列に接続されて構成されている。抵抗44bの一端側は電源60に接続され、他端側は抵抗44aの一端側に接続されている。抵抗44aの他端側はオペアンプ45の非反転入力端子(+)に接続されている。
このような第2抵抗44では、抵抗44bには信号生成手段30から出力された電流制御信号によってオン/オフされるスイッチ49bが並列に接続されている。これにより、スイッチ49bがオンされると第2抵抗44の抵抗値は抵抗44aのみの抵抗値となる。一方、スイッチ49bがオフされると第2抵抗44の抵抗値は抵抗44aと抵抗44bの合成抵抗値となる。
なお、信号生成手段30の構成は第1実施形態で示された構成と同じである。但し、本実施形態では、ローレベルの電流制御信号でスイッチ49bがオンし、ハイレベルの電流制御信号でスイッチ49bがオフする。
また、駆動手段40は、一定の参照電流Iaを流す定電流源47を有している。本実施形態では、オペアンプ45は制御端子11に印加される駆動電流iと参照電流Iaとの比較または差分を出力し、電流制御信号に従って第2抵抗44の抵抗値を変化させてオペアンプ45の出力を変化させることで制御端子11に印加する駆動電流を変化させる。すなわち、第1抵抗43の他端側に対応する第1電圧と第2抵抗44の他端側つまり抵抗44aの他端側に対応する第2電圧とがオペアンプ45に印加されると共に、第1電圧と第2電圧とが等しくなるようにオペアンプ45がスイッチング素子46を駆動する。
具体的に、信号生成手段30において温度情報Vaが温度閾値T1を下回ると判定されると、ローレベルの電流制御信号によってスイッチ49bがオンされる。これにより、抵抗44aのみに参照電流Iaが流れる。抵抗44aの抵抗をR21とすると、第1抵抗43に流れる駆動電流iは上述のようにi=(Ia×R21)/R1として表され、第1抵抗43には抵抗44aの抵抗値R21に比例した電流が流れる。
一方、信号生成手段30において温度情報Vaが温度閾値T1を超えたと判定されると、ハイレベルの電流制御信号によってスイッチ49bがオフされる。これにより、抵抗44aおよび抵抗44bの両方に参照電流Iaが流れる。抵抗44bの抵抗値をR22とすると、第1抵抗43に流れる駆動電流iはi=(Ia×(R21+R22))/R1として表され、第1抵抗43には抵抗44aの抵抗値R21および抵抗44bの抵抗値R22の和に比例した電流が流れる。
したがって、駆動手段40は電流制御信号に従って(つまりスイッチ49bがオフされて)参照電流Iaが流れる第2抵抗44の抵抗値が大きくなったことによりオペアンプ45の出力を変化させることで制御端子11に印加する駆動電流iを増加させることができる。
以上説明したように、第2抵抗44の抵抗値を調整することにより半導体スイッチング素子10の制御端子11に印加する駆動電流iを増減させることができる。
なお、本実施形態の記載と特許請求の範囲の記載との対応関係については、第2抵抗44が特許請求の範囲の「可変抵抗」に対応し、オペアンプ45が特許請求の範囲の「出力手段」に対応する。
(第3実施形態)
本実施形態では、第2実施形態と異なる部分について説明する。上記各実施形態では、信号生成手段30の電流値や第2抵抗44の抵抗値を変化させることで制御端子11に印加する駆動電流iを変化させていたが、本実施形態では第1抵抗43の抵抗値を変化させることにより駆動電流iを変化させることが特徴となっている。
図7は、本実施形態に係る半導体スイッチング素子駆動装置の具体的な回路図である。この図に示されるように、可変定電流回路41に設けられた第1抵抗43は、抵抗43a(図7のR11)および抵抗43b(図7のR12)が直列に接続されて構成されている。抵抗43bの一端側は電源60に接続され、他端側は抵抗43aの一端側に接続されている。抵抗43aの他端側はスイッチング素子46に接続されている。
このような第1抵抗43では、抵抗43bには信号生成手段30から出力された電流制御信号によってオン/オフされるスイッチ49bが並列に接続されている。これにより、スイッチ49bがオンされると第1抵抗43の抵抗値は抵抗43aのみの抵抗値となる。一方、スイッチ49bがオフされると第1抵抗43の抵抗値は抵抗43aと抵抗43bの合成抵抗値となる。本実施形態では、ローレベルの電流制御信号でスイッチ49bがオフし、ハイレベルの電流制御信号でスイッチ49bがオンする。
なお、信号生成手段30の構成は第1実施形態で示された構成と同じである。また、第2実施形態と同様に、駆動手段40は、一定の参照電流Iaを流す定電流源47を有している。
本実施形態では、信号生成手段30において温度情報Vaが温度閾値T1を下回ると判定されると、ローレベルの電流制御信号によってスイッチ49bがオフされる。これにより、第1抵抗43は抵抗43aおよび抵抗43bの両方で構成される。抵抗43aの抵抗をR11とすると共に抵抗43bの抵抗値をR12とすると、第1抵抗43に流れる駆動電流iはi=(Ia×(R2))/(R11+R12)として表され、第1抵抗43には抵抗43aの抵抗値R11および抵抗44bの抵抗値R12の和に反比例した駆動電流iが流れる。分母が大きくなるため、駆動電流iは小さくなる。
一方、信号生成手段30において温度情報Vaが温度閾値T1を超えたと判定されると、ハイレベルの電流制御信号によってスイッチ49bがオンされる。これにより、第1抵抗43は抵抗43aのみで構成される。このため、第1抵抗43に流れる駆動電流iはi=(Ia×R2)/R11として表され、第1抵抗43には抵抗43aの抵抗値R11に比例した電流が流れる。このように、分母が小さくなるため、駆動電流iは大きくなる。
以上説明したように、駆動手段40は、電流制御信号に従って第1抵抗43の抵抗値を変化させることにより制御端子11に印加する駆動電流iの大きさを変更することができる。
なお、本実施形態の記載と特許請求の範囲の記載との対応関係については、第1抵抗が特許請求の範囲の「可変抵抗」に対応する。
(第4実施形態)
本実施形態では、第1実施形態と異なる部分について説明する。上記各実施形態では、信号生成手段30に設定された1つの温度閾値に基づいて駆動電流iを変化させていたが、本実施形態では複数の温度閾値に基づいて駆動電流iを段階的に変化させることが特徴となっている。
図8は、本実施形態に係る半導体スイッチング素子駆動装置の具体的な回路図である。この図に示されるように、信号生成手段30は、3つのコンパレータ31a〜33aと、各コンパレータ31a〜33aに対応する基準電圧源31b〜33bおよびAND回路31c〜33cを備えている。基準電圧源31bには温度閾値T1となる基準電圧が設定され、基準電圧源32bには温度閾値T2となる基準電圧が設定され、基準電圧源33bには温度閾値T3となる基準電圧が設定されている。本実施形態では、T1<T2<T3となるようにそれぞれ閾値が設定されている。各AND回路31c〜33cからそれぞれ電流制御信号が出力される。
また、駆動手段40の定電流源47は、上記の各AND回路31c〜33cに対応した第2〜第4定電流源49a〜51aを備えており、各定電流源49a〜51aにそれぞれスイッチ49b〜51bが接続されている。なお、各定電流源49a〜51aの電流能力とは同じでも良いし、異なっていても良い。
図9は、半導体スイッチング素子10の温度と駆動電流iとの関係を示した図である。まず、温度情報Vaが温度閾値T1を下回る場合にはすべてのスイッチ49b〜51bはオフされているので、第2定電流源49aの電流のみが参照電流Iaとなる。したがって、駆動電流iはi=(Ia×R2)/R1に従って流れる。
続いて、温度情報Vaが温度閾値T1を超えると、コンパレータ31aおよびAND回路31cの出力がハイレベルとなるので、このハイレベルの電流制御信号によってスイッチ49bがオンされる。これにより、第2定電流源49aの電流と第1定電流源48の電流との和が参照電流Iaとなる。このように、参照電流Iaが第1定電流源48の電流分だけ増加するので、駆動電流iも参照電流Iaに比例して増加する。
この後、温度情報Vaが温度閾値T2を超えると、コンパレータ31a、32aおよびAND回路31c、32cの出力がハイレベルとなり、このハイレベルの電流制御信号によってスイッチ49b、50bがオンされる。これにより、第1定電流源48の電流と第2定電流源49aの電流と第3定電流源50aの電流の和が参照電流Iaとなる。このように、参照電流Iaが第1定電流源48および第3定電流源50aの電流分だけ増加し、駆動電流iも参照電流Iaに比例して増加する。
さらに、温度情報Vaが温度閾値T3を超えると、コンパレータ31a〜33aおよびAND回路31c〜33cの出力が全てハイレベルとなり、このハイレベルの電流制御信号によってスイッチ49b〜51bがオンされる。これにより、全ての定電流源48、49a〜51aの電流の和が参照電流Iaとなり、駆動電流iはこの参照電流Iaに比例して増加する。
このように、半導体スイッチング素子10の温度すなわち温度情報Vaが温度閾値を順に超えていくと、参照電流Iaは各定電流源49a〜51aの電流分が順に増加するため、図9に示されるように駆動電流iは階段状に段階的に増加していく。もちろん、半導体スイッチング素子10の温度が下がってくれば、温度情報VaがT3→T2→T1という順に下回り、駆動電流iも階段状に減少する。
以上説明したように、温度情報Vaに対する温度閾値を複数設定し、駆動電流iを階段状に段階的に変更することもできる。なお、上記では定電流源47の電流量を変更する構成について説明したが、第2実施形態や第3実施形態のように、抵抗値を変更する構成に対しても温度情報Vaに対する温度閾値を複数設定しても良い。この場合は第1抵抗43や第2抵抗44を複数の抵抗で直列接続すると共に各抵抗に並列接続したスイッチを順にオン/オフすることで抵抗値を段階的に変化させることで駆動電流iを段階的に変化させることとなる。
(第5実施形態)
本実施形態では、第1〜第4実施形態と異なる部分について説明する。上記各実施形態では、電流量や抵抗値をスイッチの切り替えにより増減させることで駆動電流iを段階的に変化させていたが、本実施形態では駆動電流iを連続的に変化させることが特徴となっている。
図10は、本実施形態に係る半導体スイッチング素子駆動装置の具体的な回路図である。この図に示されるように、信号生成手段30は、トランジスタ34と、抵抗35と、差動増幅器36と、を備えて構成されている。
トランジスタ34は、PNP型のバイポーラトランジスタであり、エミッタが駆動手段40の第2抵抗44の他端側に接続され、コレクタが抵抗35に接続されている。トランジスタ34のベースは差動増幅器36の出力端子に接続されている。抵抗35はトランジスタ34とグランドとの間に接続されている。
差動増幅器36は、温度検出手段20から出力された温度情報Vaを参照電圧として非反転入力端子(+)に入力し、トランジスタ34のエミッタ側の電圧を反転入力端子(−)に入力し、これらの差動増幅を出力することでトランジスタ34を駆動するものである。
このような信号生成手段30の構成によると、トランジスタ34のエミッタ側の電圧が電流制御信号に対応する。言い換えると、信号生成手段30は、温度検出手段20から検出結果を入力し、この検出結果に基づいて大きさが連続的に変化する電流制御信号を出力するように構成されている。
また、駆動手段40の構成は、例えば第1実施形態で示された図3の構成に対して定電流源47が無く、第2抵抗44およびオペアンプ45に上記の信号生成手段30が接続された構成になっている。
上記のような半導体スイッチング素子駆動装置の構成では、温度情報Vaが連続的に変化することで差動増幅器36の出力も連続的に変化する。これにより、温度情報Vaに対して連続的に参照電圧Iaが変化する。このため、駆動電流iのi=(Ia×R2)/R1のIaの値が連続的に変化するので、駆動電流iも連続的に変化する。具体的には、温度情報Vaが上昇すると、差動増幅器36の出力も増加する。これにより、参照電流Iaが増加する。
図11は、半導体スイッチング素子10の温度と駆動電流iとの関係を示した図である。この図に示されるように、半導体スイッチング素子10の温度と駆動電流iとは比例の関係になっており、半導体スイッチング素子10の温度の上昇に伴って駆動電流iが所定の傾きで上昇する。
以上説明したように、本実施形態では、温度検出手段20によって得られた温度情報Vaを参照電圧とし、差動増幅器36の出力をトランジスタ34のゲートで受けて、そのソース側を差動増幅器36の入力に帰還させる。これにより、参照電流Iaが連続的に変化するので、駆動手段40は大きさが連続的に変化する電流制御信号に基づいて制御端子11に印加する駆動電流iを連続的に変化させることができる。これにより、きめ細かく駆動電流iを制御することができる。
なお、本実施形態の記載と特許請求の範囲の記載との対応関係については、差動増幅器36が特許請求の範囲の「出力手段」に対応する。
(第6実施形態)
本実施形態では、第1〜第5実施形態と異なる部分について説明する。上記各実施形態では、温度検出手段20として感温素子を用いていたが、本実施形態では冷却構造を用いることが特徴となっている。
半導体スイッチング素子10のような発熱するスイッチングデバイスでは、冷却構造を備えることで半導体スイッチング素子10の放熱を行い、半導体スイッチング素子10が過熱状態になることを抑制する構造が採用される。
図12は、本実施形態に係る半導体スイッチング素子駆動装置の概念図である。この図に示されるように、半導体スイッチング素子駆動装置は冷却構造21を備えている。この冷却構造21には図示しない温度センサが備えられており、この温度センサから出力される検出信号を温度情報Vaとして用いることができる。すなわち、半導体スイッチング素子10の温度を直接検出するのではなく、冷却構造21の温度を検出することにより、間接的に半導体スイッチング素子10の温度を検出する。
冷却構造21としては、水冷による冷却を行うものであれば温度センサによって水温を検出すれば良く、空冷による冷却を行うものであれば温度センサによって気温を検出すれば良い。つまり、冷却に用いられる冷媒の温度を温度センサで検出すれば良い。
以上のように、半導体スイッチング素子10の温度検出は感温素子に限らず、冷却構造21を利用することもできる。
なお、本実施形態の記載と特許請求の範囲の記載との対応関係については、冷却構造21が特許請求の範囲の「温度検出手段」に対応する。
(他の実施形態)
上記各実施形態で示された半導体スイッチング素子駆動装置の構成は一例であり、上記で示した構成に限定されることなく、本発明を実現できる他の構成とすることもできる。例えば、上記各実施形態では、半導体スイッチング素子10の温度を検出するものとして感温素子や冷却構造21を一例として説明したが、サーミスタのように抵抗を用いても良い。
また、上記各実施形態では、第1切替スイッチ42aおよび第2切替スイッチ42bは駆動手段40に含まれた構成になっているが、これは駆動手段40をどのように構成するかの一例であり、駆動手段40と各切替スイッチ42a、42bはそれぞれ異なる構成とされていても良い。
そして、上記各実施形態で示された各スイッチが信号のどのようなレベル(例えばローレベルやハイレベル)でオン/オフするかについても適宜設定することができる。もちろん、各信号においてどのようなレベルに意味を持たせるかについても同様に適宜設定すれば良い。
10 半導体スイッチング素子
11 制御端子
20 温度検出手段
21 冷却構造
30 信号生成手段
31a コンパレータ
36 差動増幅器
40 駆動手段
42a 第1切替スイッチ
42b 第2切替スイッチ
42c インバータ
43 第1抵抗
44 第2抵抗
45 オペアンプ
47 定電流源
60 電源

Claims (2)

  1. 制御端子(11)を有する半導体スイッチング素子(10)と、
    前記半導体スイッチング素子(10)の前記制御端子(11)に駆動電流を供給するものであり、前記半導体スイッチング素子(10)がオンするまでのオン時間は前記駆動電流の大きさが大きくなるほど短くなるように設定された駆動手段(40)と、
    駆動信号に従って、前記駆動手段(40)による前記制御端子(11)への前記駆動電流の印加を許可するまたは許可しないことにより、前記半導体スイッチング素子(10)のオン/オフを制御する制御手段(42a、42b、42c)と、
    前記半導体スイッチング素子(10)の素子温度または前記半導体スイッチング素子(10)の動作環境温度を検出する温度検出手段(20、21)と、を備え、
    前記駆動手段(40)は、前記温度検出手段(20、21)によって検出された前記素子温度または前記動作環境温度に従って前記制御端子(11)に印加する駆動電流の大きさを変更しており、
    前記温度検出手段(20、21)から検出結果を入力すると、この検出結果に応じて前記半導体スイッチング素子(10)の前記制御端子(11)に印加する駆動電流を変更するための電流制御信号を出力する信号生成手段(30)を備えており、
    前記駆動手段(40)は、可変の参照電流を流す電流源(47)と、前記制御端子(11)に印加する駆動電流と前記参照電流とを比較する電流比較手段(45)と、を有し、前記電流制御信号に従って前記参照電流を変化させて前記電流比較手段(45)の出力を変化させることで前記制御端子(11)に印加する駆動電流を変化させるように構成されており、
    前記信号生成手段(30)は、前記駆動信号が前記駆動手段(40)による前記制御端子(11)への前記駆動電流の印加を許可するものであるときに、前記電流制御信号による前記参照電流の変化を許容し、前記駆動信号が前記駆動手段(40)による前記制御端子(11)への前記駆動電流の印加を許可しないものであるときには、前記電流制御信号による前記参照電流の変化を禁止する手段(31c)を備えていることを特徴とする半導体スイッチング素子駆動装置。
  2. 前記信号生成手段(30)は、前記温度検出手段(20、21)の検出結果と、少なくとも1つ設定された温度閾値と、を比較してこの比較結果を出力する温度比較手段(31a)を有しており、
    前記駆動手段(40)は、前記温度比較手段(31a)の比較結果に基づいて前記制御端子(11)に印加する駆動電流を変化させることを特徴とする請求項に記載の半導体スイッチング素子駆動装置。
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