JP5891121B2 - 構真柱および構真柱の製造方法 - Google Patents
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Description
この構真柱としては、一部を鉄筋コンクリート造で本設柱としたものがある(特許文献1参照)。この構真柱(以下、RC構真柱と呼ぶ)は、鉄筋コンクリート造の本設柱となる柱部と、この柱部の下に設けられて杭に打ち込まれる鉄骨製の支持力伝達部と、を備える。
そこで、RC構真柱の柱部を長さ方向に複数の柱ピースに分割し、各柱ピースを工場で製作して現場に運搬し、現場で柱ピースを組み立てることが考えられるが、このRC構真柱の組立て方法として、例えば、以下の2通りの方法が提案されている。
なお、地上躯体工事が進行すると、構真柱にかかる鉛直荷重が大きくなる。これにより、構真柱には、今回導入したプレストレスよりも大きな圧縮力がかかるので、プレストレスによる圧縮力の増加分の割合は僅かとなる。
さらに、支持力伝達部を穴部の中に立てた状態で、柱部と支持力伝達部とを連結したので、この連結作業の際に地震が発生しても、支持力伝達部が転倒するのを防止でき、柱部と支持力伝達部との連結作業における安全性が高くなる。
図1は、本発明の一実施形態に係る構真柱10が適用された建物1の断面図である。
建物1は、地下3階までの地下躯体2を備えており、この地下躯体2は、逆打ち工法により、杭3の上に構築されている。
この構真柱10は、杭打ち工事の際に杭穴に挿入されることで、支持力伝達部12が杭3に打ち込まれる。
柱部11は、地下躯体2の地下3階床(基礎の上端)レベルから1階梁下レベルまでの3層に亘って設けられた鉄筋コンクリート造の本設柱である。具体的には、この柱部11には、地下2階床梁5、地下1階床梁6、1階床梁7が接合されている。
この柱部11は、PC鋼棒21が打ち込まれており、このPC鋼棒21に緊張力が導入されて、プレストレストコンクリートとなっている。
まず、ステップS1では、図3(a)に示すように、現場内に所定のスペースを確保して、柱部11を組み立てるための柱部地組ヤード30を設ける。
枠組足場33には、図示しないタラップや階段が設けられている。
最下段の柱ピース20Aには、緊張材としてのPC鋼棒21が打ち込まれて定着しており、このPC鋼棒21の先端は、柱ピース20Aの上方に突出している。
また、これにより、柱ピース20同士の間には、ライナープレート26が介装されて隙間(接合部)が形成される。
これらステップS3〜S5により、最下段の柱ピース20の上に2つの柱ピースが積層されたことになる。
ここで、PC鋼棒21に導入する緊張力は、例えば、構真柱10の荷重の1.5倍程度である。
これにより、図5(c)に示すように、柱部11が完成する。この柱部11では、柱ピース20同士の接合部は、接合目地27となる。
穴部41は、杭打ち機で地面に削孔してスタンドパイプ411を打ち込むことで形成されている。
地組架台42は、複数本のH鋼421を互いに接合して組み立てたものである。
その後、この完成した構真柱10を吊り上げて、杭孔に挿入し、場所打ち杭に打ち込む。
(1)構真柱10を吊り上げると、柱ピース20同士の接合部には、その接合部よりも下の部分の荷重が作用し、接合部の上下の柱ピース20が離れる方向に力がかかる。そこで本発明では、予めPC鋼棒21に緊張力(プレストレス)を導入して、接合部の上下の柱ピース20が接近する方向に力をかけた。よって、このグラウト材に引張力が作用しないので、グラウト材の注入漏れがないことを確認できれば、柱ピース20同士の接合部に充填されたグラウト材が若齢であっても、クラックの発生を防止できる。これにより、短期間の養生で柱部11を吊上げることが可能となり、工期を短縮できる。
なお、地上躯体工事が進行すると、構真柱10にかかる鉛直荷重が大きくなる。これにより、構真柱10には、今回導入したプレストレスよりも大きな圧縮力がかかるので、プレストレスによる圧縮力の増加分の割合は僅かとなる。
さらに、支持力伝達部12を穴部41の中に立てた状態で、柱部11と支持力伝達部12とを連結したので、この連結作業の際に地震が発生しても、支持力伝達部12が転倒するのを防止でき、柱部11と支持力伝達部12との連結作業における安全性が高くなる。
2…地下躯体
3…杭
10…構真柱
11…柱部
12…支持力伝達部
13…吊上げ治具
20、20A…柱ピース
21…PC鋼棒(緊張材)
22…カプラ
23…シース管
24…グラウト充填孔
25…収納部
26…ライナープレート
27…接合目地
28…定着板
30…柱部地組ヤード
31…穴部
33…枠組足場
34…ベース架台
40…構真柱組立てヤード
41…穴部
42…地組架台
43…枠組足場
44…ベース架台
311…スタンドパイプ
411…スタンドパイプ
421…H鋼
Claims (2)
- 建物の複数の層に亘って設けられる鉄筋コンクリート造の柱部と、当該柱部の下に設けられて前記建物の杭に打ち込まれる鉄骨製の支持力伝達部と、を備える構真柱の製造方法であって、
前記柱部は、長さ方向に複数の柱ピースに分割され、
最下段の柱ピースには、緊張材が打ち込まれて定着しており、
残る柱ピースには、緊張材が挿通されるシース管が打ち込まれており、
現場内に、地盤面に穴部を設けた柱部地組ヤードを設けて、当該柱部地組ヤードの穴部の底面に最下段の柱ピースをセットする第1工程と、
前記緊張材に新たに緊張材を接合して延長し、既にセットした柱ピースの上に柱ピースを積層して、前記延長した緊張材を当該積層した柱ピースのシース管に挿通する手順を繰り返して、残る全ての柱ピースを上下方向に積層配置する第2工程と、
最上段の柱ピースに反力をとって前記緊張材に緊張力を導入する第3工程と、
前記柱ピース同士の接合部および前記シース管内にグラウト材を圧入して前記柱部を完成させる第4工程と、
現場内の前記柱部地組ヤードとは異なる場所に、地盤面に穴部を設けた構真柱組立てヤードを設けて、当該構真柱組立てヤードの穴部の底面に前記支持力伝達部を立てた状態でセットする第5工程と、
前記完成した柱部を吊り上げて前記支持力伝達部の直上に位置させて、この状態で当該柱部の下に支持力伝達部を連結して構真柱を完成させる第6工程と、
場所打ち杭の杭孔を形成しておき、前記完成した構真柱を吊上げて、当該杭孔に挿入して、前記場所打杭に打ち込む第7工程と、を備えることを特徴とする構真柱の製造方法。 - 建物の複数の層に亘って設けられる鉄筋コンクリート造の柱部と、当該柱部の下に設けられて前記建物の杭に打ち込まれる鉄骨製の支持力伝達部と、を備え、
前記柱部は、長さ方向に複数の柱ピースに分割され、
最下段の柱ピースには、緊張材が打ち込まれて定着しており、
残る柱ピースには、シース管が打ち込まれており、
前記最下段の柱ピースの緊張材は、新たに緊張材が接合されて延長され、
最上段の柱ピースの上面には、定着板が設けられ、
前記延長された緊張材は、残る柱ピースのシース管に挿通されて、前記定着板に接続されて前記最上段の柱ピースに定着しており、
前記緊張材には、最上段の柱ピースに反力をとって緊張力が導入されていることを特徴とする構真柱。
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JP2012142539A JP5891121B2 (ja) | 2012-06-25 | 2012-06-25 | 構真柱および構真柱の製造方法 |
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JP2012142539A JP5891121B2 (ja) | 2012-06-25 | 2012-06-25 | 構真柱および構真柱の製造方法 |
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Family Applications (1)
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