JP5889156B2 - 水田作業機 - Google Patents

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Description

本発明は、自走車の後部に昇降操作自在に支持された水田作業装置と、前記水田作業装置に自走車体横方向に並んで支持され、圃場面に資材供給溝を形成すると共に形成した資材供給溝に農用資材を供給する複数の資材供給器と、前記水田作業装置に支持され、前記複数の資材供給器のうちの隣り合う一対の資材供給器が通る箇所の間で圃場面に排水溝を形成する溝切り体と、を備えた水田作業機に関する。
従来、たとえば特許文献1に示される水田作業機があった。この水田作業機には、自走車の後部に昇降操作自在に支持された作業部と、作業部に自走車体横方向に並んで支持された作溝施肥器と、作業部に支持された作溝体とが備えられている。作溝施肥器は、圃場に溝を形成し、形成した溝に肥料を供給するように構成されている。作溝体は、作溝施肥器より前方で圃場に排水溝を形成するよう構成されている。
特開2012−100608号公報
水田作業機において、溝切り体を水田作業装置に支持される状態で備えると、排水溝を形成しながら作業できるものを、水田作業装置の昇降操作によって溝切り体を一挙に昇降させられる有利な状態で得ることができる。
上記した従来の技術を適用した場合、溝切り体が資材供給器のかなり前方で溝切り作用することにより、溝切り体に起因して発生した泥水流れが接地フロートに影響し易い。また、横幅が広い接地フロートを装備するものにあっては、溝切り体を接地フロートに接触しないようにかなり自走車寄りに配置する必要が生じ、支持構造が複雑になるなど、溝切り体を支持し難くい。
本発明の目的は、溝切り体を水田作業装置に支持させるものでありながら、上記した接地フロートに対する影響などの問題発生を回避し易い状態で溝切り体を備えることができる水田作業機を提供することにある。
本発明による水田作業機は、
自走車の後部に昇降操作自在に支持された水田作業装置と、
前記水田作業装置に自走車体横方向に並んで支持され、圃場面に資材供給溝を形成すると共に形成した資材供給溝に農用資材を供給する複数の資材供給器と、
前記水田作業装置に支持され、前記複数の資材供給器のうちの隣り合う一対の資材供給器が通る箇所の間で圃場面に排水溝を形成する溝切り体と、を備え、
前記溝切り体に、圃場面に溝切り作用する溝切り本体と、前記溝切り本体から横外向きに延出して、前記溝切り本体が形成する排水溝の横側で圃場面に整地作用する整地坂と、を備え、
前記溝切り体を、自走車体側面視において、前記溝切り本体の前端が前記資材供給器の後端より自走車体前方側に位置し、前記整地板の前端が前記資材供給器の後端より自走車体後方側に位置するように配備してあることを特徴とする。
本構成によると、溝切り体が水田作業装置に支持されるものだから、水田作業装置が昇降すれば、溝切り体が水田作業装置に付随して昇降するのであり、水田作業装置の昇降操作によって溝切り体を一挙に昇降させることができる。
本構成によると、溝切り本体の前端が資材供給器の後端より自走車体前方側に位置するように、かつ整地板の前端が資材供給器の後端より自走車体後方側に位置するように、溝切り体を配備してあるから、溝切り体が資料供給器から後方に突出する長さを抑制しながら溝切り体を水田作業装置の後部に支持させることができ、溝切り体に起因して発生する泥土流れを接地フロートに影響し難くでき、かつ溝切り体のために水田作業装置の前後長さが長くなることを抑制でき、さらに溝切り体の支持構造を簡素にできる。さらに、資材供給器と整地板との間から泥土が抜け落ちやすくて、整地板上に泥土が溜まったままになり難い。
従って、本発明によると、水田作業装置の昇降操作によって溝切り体を一挙に昇降させることができるのみならず、水田作業装置の前後長さが溝切り体のために長くなることを抑制して、水田作業機全体の前後長さを短くすることができて、さらに溝切り体の支持構造を簡素にできて、操作や運転を楽にできる。さらに、溝切り体によって発生する泥土流れの接地フロートに対する影響や整地体の泥土溜まりを回避し易くて、良好な仕上がりの作業を行い易い。
本発明において、前記資材供給器に、圃場面に溝切り作用する資材供給器本体と、資材供給後の資材供給溝に土寄せする覆土体とを備え、自走車体側面視において、前記溝切り本体の前端が前記覆土体の後端より車体前方側に位置し、前記整地板の前端が前記覆土体の後端より車体後方側に位置すると好適である。
本構成によると、資材供給後の資材供給溝を覆土板によって埋め戻して供給した資材の浮き上がりなどを防止できるものでありながら、水田作業装置の前後長さが溝切り体のために長くなることを抑制しながら、覆土体と整地板との間から泥土を抜け落ち易くできて、整地板上に泥土が溜まり難い。
従って、本発明によると、供給した資材の浮き上がりなどを防止できるものでありながら、かつ水田作業機全体の前後長さを短くすることができるものでありながら、整地板の泥土溜まりを回避し易い。
本発明において、前記整地板が前記溝切り本体に取付け高さ調節自在に支持されると好適的である。
溝切り本体に対する整地板の取付け高さを調節することにより、整地板から溝切り本体の下端までの距離が変化する。整地板は、圃場面に当接して溝切り本体の圃場への入り込みを規制する。従って、本構成によると、溝切り本体に対する整地板の取付け高さを調節して、溝切り本体の圃場への入り込み深さを調節することができる。すなわち、溝切り本体によって形成される排水溝の深さを調節することができる。
従って、本発明によると、排水溝の深さを浅く調節して溝切り体に掛かる溝切り抵抗を軽く調節したり、排水溝の深さを深く調節して排水をスムーズに調節したりできる。
本発明において、前記整地板の後端縁を、前記溝切り本体から横外側に離れるほど自走車体前方側に位置する傾斜縁に形成すると好適である。
本構成によると、溝切り体の後側に泥がまわり込んでも、整地板の後端縁の傾斜縁形状によって溝切り体の横外側に抜け出やすい。
従って、本発明によると、溝切り体の後側に泥がまわりこんでも、滞留して泥溜まりが発生することを回避し易い。
本発明において、前記整地板のうちの前記溝切り本体に連なる基端部を、自走車体前後方向視で前記溝切り本体の側壁部に対して傾斜した形状に形成して、前記溝切り本体が形成する排水溝の内壁の上端部に面取り傾斜部を形成するように構成すると好適である。
本構成によると、溝切り本体が形成した排水溝の内壁の上端部に面取り傾斜部が形成されて、内壁が崩れ難い。
従って、本発明によると、排水溝の内壁崩れによる泥詰まりが発生し難く、排水をスムーズに行なわせることができる。
本発明において、前記溝切り体が前記水田作業装置に取付け高さ調節自在に支持されると好適である。
本構成によると、水田作業装置の対地高さを変更しても、水田作業装置に対する溝切り体の取付け高さを調節することにより、溝切り本体の圃場への入り込み深さが変化しないとかあまり変化せず、溝切り体に掛かる溝切り抵抗を変化しないとかあまり変化しないように調節できる。
従って、本発明によると、水田作業装置の対地高さを変更して資材供給器による資材供給深さを変更しても、溝切り体に掛かる溝切り抵抗を一定または略一定にできる。
水田作業機の全体を示す側面図である。 水田作業機の全体を示す平面図である。 水田作業装置を示す側面図である。 水田作業装置を示す後面図である。 水田作業装置の施肥作業部を示す後面図である。 水田作業装置を示す横断平面図である。 水田作業装置の下部を示す平面図である。 整地板と溝切り本体とが分離した状態の溝切り体を示す斜視図である。 溝切り体及び資材供給器を示す側面図である。 (a)は、溝切り本体に対する整地板全体の取付け高さを高くした状態の溝切り体を示す側面図、(b)は、溝切り本体に対する整地板全体の取付け高さを低くした状態の溝切り体を示す側面図である。 (a)は、水田作業装置に対する溝切り体の取付け高さを低くした状態の溝切り体を示す側面図、(b)は、水田作業装置に対する溝切り体の取付け高さを高くした状態の溝切り体を示す側面図である。 溝切り体及び資材供給器を示す平面図である。 溝切り体を示す後面図である。 排水溝を示す縦断面図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の実施例に係る水田作業機の全体を示す側面図である。図2は、本発明の実施例に係る水田作業機の全体を示す平面図である。図1,2に示すように、本発明の実施例に係る水田作業機は、左右一対の駆動及び操向操作自在な前車輪1,1と左右一対の駆動自在な後車輪2,2とによって自走するよう構成した自走車と、自走車の車体フレーム6の後部にリンク機構5を介して連結された水田作業装置Aとを備えている。
自走車は、車体前部に設けた原動部3を備え、原動部3に配備されたエンジン15からの駆動力によって前車輪1及び後車輪2を駆動して自走するように構成してある。自走車は、車体後部に設けられた運転座席4を有した運転部を備え、運転部に搭乗して運転するように乗用型に構成してある。
水田作業装置Aは、リンク機構5が油圧シリンダ20によって車体フレーム6に対して上下に揺動操作されることにより、接地フロート12が圃場泥土に接地した下降作業状態と、接地フロート12が圃場泥土から高く上昇した上昇非作業状態とに昇降操作される。
つまり、水田作業機は、水田作業装置Aを下降作業状態に下降させて自走車を走行させることにより、水田作業装置Aによって4条の播種作業及び4条の施肥作業を行なうように構成してある。
水田作業装置Aについて説明する。
図3は、水田作業装置Aを示す側面図である。図4は、水田作業装置Aを示す後面図である。図5は、水田作業装置Aが備える施肥作業部10を示す後面図である。図6は、水田作業装置Aを示す横断平面図である。図1〜図6に示すように、水田作業装置Aは、リンク機構5を構成する機体上下向きの後部リンク5cの下部に前端側が連結された機体フレームF(図7参照)と、機体フレームFの前部に機体横方向に一列に並ぶ配置で設けた4つの施肥作業部10と、機体フレームFの後部に機体横方向に一列に並ぶ配置で設けた4つの播種作業部9と、機体フレームFの下方に配備した一つの幅広の接地フロート12とを備えている。
機体フレームFは、後部リンク5cに対して機体前後向きのローリング支点軸5dを介して連結されている。従って、水田作業装置Aは、ローリング支点軸5dのローリング軸芯Xまわりに自走車に対してローリングする。
図7は、水田作業装置Aの下部を示す平面図である。図3,6,7に示すように、機体フレームFは、後部リンク5cに前端側上部がローリング支点軸5dで連結された機体フレーム横方向に長い駆動ケース19と、この駆動ケース19の両横端部から各別に機体フレーム後方向きに延出した左右一対の伝動ケース26とを備えて構成してある。
駆動ケース19は、駆動ケース19の横方向での中央部を構成するとともに前端側上部にローリング支点軸5dが連結されているフィードケース19aと、フィードケース19aの下端側の両横側部から横外向きに延出され、駆動ケース19の横側部を構成するとともに延出端部が伝動ケース26の基部に連結されている左右一対の出力軸ケース24,24とを備えて構成してある。
播種作業部9について説明する。
図3,4,6に示すように、4つの播種作業部9は、機体横方向に長い播種フレーム47に支持された種子繰出し機構28と、種子繰出し機構28を構成する繰出しケース48の上部に取付けられた種子タンク27と、繰出しケース48の下部から機体下方向きに延出した播種筒29とを備えている。
図3,4,5,6に示すように、4つの種子繰出し機構28を支持する播種フレーム47は、左右一対の伝動ケース26,26の延出端側上部に取り付けられたステー46に支持されている。4つの播種作業部9のうちの機体左側の2つの播種作業部9の種子タンク27及び機体右側の2つの播種作業部9の種子タンク27は、タンク内が連通した一つの種子タンクに一体形成されている。各播種作業部9の播種筒29は、水田作業装置Aの下降作業状態において、播種筒29の延出端側の播種開口が圃場の泥土面の上方近くに位置するように配備してある。
4つの播種作業部9は、自走車の後部から後方向きに延出する回転伝動軸18(図1参照)によって駆動ケース19に伝達されるエンジン15からの駆動力によって駆動されるように構成してある。
すなわち、図4,6,7に示すように、エンジン15から回転伝動軸18に伝達された駆動力を、フィードケース19aの下端側前部から前方向きに突出する入力軸によって駆動ケース19に入力し、駆動ケース19に入力した駆動力を左右一対の出力軸ケース24,24を介して左右一対の伝動ケース26,26に入力する。左側の伝動ケース26に入力した駆動力を、機体左側の2つの種子繰出し機構28,28の繰出し駆動軸43にギヤ伝動機構44を介して伝達して、機体左側の2つの種子繰出し機構28,28の繰出しロール30を駆動する。右側の伝動ケース26に入力した駆動力を、機体右側の2つの種子繰出し機構28,28の繰出し駆動軸43にギヤ伝動機構44を介して伝達して、機体右側の2つの種子繰出し機構28,28の繰出しロール30を駆動する。
従って、水田作業装置Aは、各種子タンク27に貯留された種子を、種子繰出し機構28によって種子タンク27から繰出し、各種子繰出し機構28が繰り出した種子を、播種筒29から圃場の泥土面に落下させて供給する。4つの播種作業部9は、種子の一例としての、稲用の鉄コーティング種子を播種する。
施肥作業部10について説明する。
図3,5,6に示すように、4つの施肥作業部10は、繰出しフレーム75に支持された資材繰出し機構57と、資材繰出し機構57を構成する繰出しケース57aの上部に取付けられた資材タンク56と、繰出しケース57aの吐出筒部から機体後方下方向きに延出した供給筒58と、供給筒58の延出端部に蛇腹筒63を介して連通された資材供給器59とを備えている。
4つの施肥作業部10の資材繰出し機構57を支持する繰出しフレーム75は、駆動ケース19の両横端部に立設された支柱73に支持されている。4つの施肥作業部10のうちの機体左側の2つの施肥作業部10,10の資材タンク56及び機体右側の2つの施肥作業部10,10の資材タンク56は、タンク内が連通した一つの資材タンクに一体形成されている。4つの施肥作業部10の資材供給器59は、水田作業装置Aの後部に自走車体横方向に並べて設けてある。具体的には、4つの資材供給器59は、4つの播種作業部9の播種筒29の横側方に一つずつ位置するように機体横方向に並べて接地フロート12に支持させてある。
4つの施肥作業部10は、駆動ケース19に伝達されるエンジン15からの駆動力によって駆動されるように構成してある。
すなわち、図3,5,6に示すように、エンジン15から駆動ケース19に入力された駆動力を、左の出力軸ケース24の左側端部から連動機構71を介して一本の左の繰出し駆動軸67に伝達する。左側の繰出し駆動軸67は、機体左側の2つの資材繰出し機構57,57が備える繰出しロール66に連結され、機体左側の2つの資材繰出し機構57,57に共通の繰出し駆動軸になっている、駆動ケース19に入力された駆動力を、右の出力軸ケース24の右側端部から連動機構71を介して一本の右側の繰出し駆動軸67に伝達する。右側の繰出し駆動軸67は、機体右側の2つの資材繰出し機構57,57が備える繰出しロール66に連結され、機体右側の2つの資材繰出し機構57,57に共通の繰出し駆動軸になっている。左右の連動機構71は、出力軸ケース24の駆動力を出力するクランク体69と、繰出し駆動軸67に装着された揺動リンク68及び一方向回転クラッチ68aとを備えている。
従って、水田作業装置Aは、各資材タンク56に貯留された粒状の肥料を、資材繰出し機構57によって資材タンク56から繰出し、各資材繰出し機構57が繰り出した肥料を供給筒58を介して資材供給器59に供給し、資材供給器59によって、播種作業部9による播種箇所の横側近くで圃場に供給する。
各資材供給器59は、蛇腹筒63に上端側が連通し、下端側に供給開口が設けられた資材供給器本体59aと、資材供給器本体59aの後端部から自走車体後方向きに延出したへら状の覆土体60とを備えている。
つまり、各資材供給器59の資材供給器本体59aが、播種作業部9による播種箇所の横側近くで圃場面に資材供給溝を形成し、形成した資材供給溝に供給筒58からの肥料を供給する。覆土体60が、肥料供給後の資材供給溝に土寄せして、肥料供給後の資材供給溝を埋める。
排水溝の形成について説明する。
図3,4,6に示すように、水田作業装置Aは、水田作業装置Aの後部のうちの自走車体横方向での中央箇所に設けた溝切り体90を備え、4つの資材供給器59のうち、自走車体横内側で隣り合う一対の資材供給器59,59が通る箇所の間で圃場面に溝切り体90によって排水溝35(図14参照)を形成するように構成してある。
溝切り体90について説明する。
図8,10,12,13に示すように、溝切り体90は、下部に車体前後方向視で下細り形状の溝切り刃部91を有した溝切り本体92と、溝切り本体92の上部に設けた整地板支持部93の両横側の側壁部93aから横外向きに延出した整地板100とを備えて構成してある。
溝切り本体92は、溝切り刃部91及び整地板支持部93にわたって位置し、溝切り本体92の前方向き及び後方向きに開口した中空部94を備えた中空構造に構成してある。溝切り体90の前側から後側に泥水が中空部94を通って抜け出ることにより、溝切り体90が泥水によって受ける移動抵抗を抑制できる。
左右の整地板100の基端側に、整地板100を構成する板体の折り曲げ端部で形成した縦板形の連結板部101を設けてある。連結板部101の前端部に設けた連結ピン102と、連結板部101に連結ピン102より後側に配置して設けた上下向き長孔の連結孔103と、連結孔103を挿通させて整地板支持部93における側壁部93aに装着する締付けボルト104とによって連結板部101を整地板支持部93の側壁部93aに連結することにより、左右の整地板100を溝切り本体92に取付けるように構成してある。
溝切り体90の前端部に、溝切り刃部91の前端側上部に板金部材を取付けて形成した左右一対の縦板形の連結板部95,95を設けてある。図7,9,10に示すように、溝切り体90は、左右一対の伝動ケース26,26の延出端側にわたって連結された自走車体横向きの支持杆55に左右一対の連結板部95,95で支持されるように構成してある。
すなわち、支持杆55の車体横方向(長手方向)での中央部に、板金部材を取り付けて形成した支持部80を設けてある。支持部80が備える左右一対の支持板部80a,80aと、左右一対の支持板部80a,80aの間に入り込ませた溝切り体90の左右一対の連結板部95,95とにわたって枢支ピン81を装着することにより、溝切り体90を支持杆55に支持させてある。従って、溝切り体90は、枢支ピン81の軸芯で成る自走車体横向きの揺動軸芯Pまわりに上下揺動自在な状態になっている。
溝切り体90の一方の連結板部95から前方向きに延出した支持アーム96と、繰出しフレーム75から車体後方向きに延出された支持フレーム82とにわたり、支持アーム96を揺動軸芯Pまわりに上昇付勢するスプリング85を連結してある。支持部80に左右一対の支持板部80a,80aにわたって装着した軸体で成るストッパ部83を設けてある。ストッパ部83は、溝切り体90の左右一対の連結板部95,95の端部95aを受け止め支持して、支持アーム96の上昇限界を設定することによって溝切り体90の下降限界を設定するように構成してある。支持フレーム82は、後端部で薬剤散布装置(図示せず)を支持するものである。
つまり、溝切り体90は、揺動軸芯Pまわりに上下揺動自在に支持される状態になっているが、スプリング85が支持アーム96を上昇付勢して連結板部95をストッパ部83に当て付けることにより、溝切り体90の水田作業装置Aに対する取付け高さ及び取付け姿勢が所定の取付け高さ及び取付け姿勢に設定され、かつ溝切り体90と資材供給器59との位置関係が所定の位置関係に設定される。
すなわち、水田作業装置Aを下降作業状態に下降させたときの水田作業装置Aに対する溝切り体90の取付け姿勢及び取付け高さとして、溝切り刃部91が後端側ほど低レベルに位置する後下がり傾斜の姿勢で圃場の泥土層に入り込み、左右の整地板100が圃場面に圧接される状態を現出する取付け高さ及び取付け姿勢が設定される。この設定取付け高さ及び設定取付け姿勢がスプリング85による連結板部95のストッパ部83に対する当て付けによって維持される。従って、図11に示すように、溝切り体90は、溝切り本体92の溝切り刃部91によって圃場面に排水溝35(図14参照)を形成する。溝切り体90は、形成した排水溝35の両横側の圃場面を整地板100によって整地する。
尚、溝切り体90が土塊や石に乗り上がったとき、溝切り体90が土塊や石からの反力によってスプリング85を弾性変形させながら上昇揺動し、溝切り体90の変形や破損を回避できる。
図9,12に示すように、水田作業装置Aを下降作業状態に下降させたときの溝切り体90と資材供給器59との位置関係として、自走機体側面視において、溝切り本体92の前端としての溝切り刃部91の前端91fが、資材供給器59の後端としての覆土体60の後端60rより自走車体前方側に位置し、整地板100の前端100fが、覆土体60の後端60rより自走車体後方側に位置する位置関係が設定される。この位置関係がスプリング85による連結板部95のストッパ部83に対する当て付けによって維持されることにより、溝切り体90は、覆土体60と整地板100との間から泥土を抜け落ちやすくしながら排水溝35の形成及び圃場面の整地を行う。
図9,11に示すように、支持杆55の支持部80の左右一対の支持板部80aに、ストッパ部83を構成する軸体の脱着が可能な二つの軸孔87,87を設けて、溝切り体90の水田作業装置Aに対する取付け高さを2段階に調節自在に構成してある。
すなわち、二つの軸孔87,87は、連結板部95の揺動方向に間隔を隔てて並んでいる。図11(a)は、水田作業装置Aに対する溝切り体90の取付け高さを低くした状態の溝切り体90を示す側面図である。図11(b)は、水田作業装置Aに対する溝切り体90の取付け高さを高くした状態の溝切り体90を示す側面図である。
これらの図に示すように、ストッパ部83を構成する軸体を二つの軸孔87に付け替えることにより、ストッパ部83の位置が連結板部95の揺動方向に変化し、ストッパ部83が連結板部95を受け止め支持することによって設定される溝切り体90の支持部80に対する取付け高さが2段階に変化する。
図8,12に示すように、左右の整地板100の横外側部分における後端縁100Lを、溝切り本体92から横外側に離れるほど自走車体前方側に位置する傾斜縁に形成してある。
従って、溝切り体90の後側に泥土がまわり込んでも、まわり込んだ泥土が後端縁100Lの傾斜によって横外側に抜け出し易い。
図8,13に示すように、整地板100のうちの溝切り本体92に連なる基端部100aを、自走車体前後方向視での形状が溝切り本体92から横外側に離れるほど高い配置高さに位置する状態で溝切り本体92の溝切り刃部91における側壁部91aに対して傾斜する形状となるように構成し、崩れ難い排水溝35が形成されるように構成してある。
すなわち、整地板100の基端部100が、溝切り本体92の溝切り刃部91によって形成される排水溝35の内壁36の上端部36aに対して整地作用する。従って、図14に示すように、内壁36の上端部36aは、基端部100の傾斜形状によって面取り傾斜部に形成される。
図8,10に示すように、溝切り本体92の整地板支持部93における側壁部93aに、整地板100の連結ピン102を脱着する上下2段のピン孔97と、締付けボルト104を脱着する上下2段のネジ付きのボルト孔98とを設け、左右の整地板100の溝切り本体92に対する取付け高さを調節自在に構成してある。
図10(a)は、溝切り本体92に対する整地板100全体の取付け高さを高くした状態の溝切り体90を示す側面図である。この図に示すように、整地板100の連結ピン102を整地板支持部93の上段側のピン孔97に装着し、整地板100の連結孔103と整地板支持部93の上段側のボルト孔98とにわたって締付けボルト104を装着することにより、溝切り本体92に対する整地板100全体の取り付け高さが高くなる。
図10(b)は、溝切り本体92に対する整地板100全体の取付け高さを低くした状態の溝切り体90を示す側面図である。この図に示すように、整地板100の連結ピン102を整地板支持部93の下段側のピン孔97に装着し、整地板100の連結孔103と整地板支持部93の下段側のボルト孔98とにわたって締付けボルト104を装着することにより、溝切り本体92に対する整地板100全体の取り付け高さが低くなる。
溝切り本体92に対する整地板100全体の取り付け高さを高くした場合と低くした場合とのいれずにおいても、整地板100の後端側を、連結ピン102を揺動支点にして、長孔の連結孔103に沿わせて上下に揺動調節し、調節した揺動位置で締付けボルト104を側壁部93aに締め付けることにより、溝切り本体92に対する整地板後端側の取り付け高さが連結孔103の長孔範囲で上下に変化する。
溝切り体90の水田作業装置Aに対する取付け高さを調節可能な如何なる取付け高さに調節しても、整地板100の溝切り本体92に対する取付け高さを調節可能な如何なる取付け高さに調節しても、資材供給器59と溝切り体90との位置関係は、スプリング85による連結板部95のストッパ部83に対する当て付けにより、溝切り本体92の前端としての溝切り刃部91の前端91fが資材供給器59の後端としての覆土体60の後端60rより自走車体前方側に位置し、整地板100の前端100fが覆土体60の後端60rより自走車体前方側に位置する位置関係に設定される。
〔別実施例〕
(1)上記した実施例では、資材供給器59によって肥料を供給するよう構成した例を示したが、資材供給器59によって薬剤を供給するよう構成して実施してもよい。
(2)上記した実施例では、資材供給器59に、資材供給器本体59aに支持された覆土体60を備えた例を示したが、資材供給器本体59aに支持されず、接地フロート12や機体フレームFに支持された覆土体を備えて実施してもよい。
(3)上記した実施例では、覆土体60を備えた資材供給器59を採用した例を示したが、覆土体60を備えない資材供給器を採用して実施してもよい。
(4)上記した実施例では、幅広の一つの接地フロート12を備えた例を示したが、幅狭の接地フロートの複数を幅広の一つの接地フロート12に替えて備えて実施してもよい。
(5)上記した実施例では、4つの播種作業部9を設けた例を示したが、2つあるは5つ以上の播種作業部9を設けて実施してもよい。
本発明は、播種作業部9を備えた水田作業機の他、苗植え用の作業部を備えた水田作業機にも利用可能である。
35 排水溝
36 排水溝の内壁
36a 排水溝の内壁の上端部
59 資材供給器
59a 資材供給器本体
60 覆土体
60r 資材供給器の後端
90 溝切り体
92 溝切り本体
91a 溝切り本体の側壁部
91f 溝切り本体の前端
100 整地板
100a 整地板の基端部
100f 整地板の前端
100L 整地板の後端縁
A 水田作業装置

Claims (6)

  1. 自走車の後部に昇降操作自在に支持された水田作業装置と、
    前記水田作業装置に自走車体横方向に並んで支持され、圃場面に資材供給溝を形成すると共に形成した資材供給溝に農用資材を供給する複数の資材供給器と、
    前記水田作業装置に支持され、前記複数の資材供給器のうちの隣り合う一対の資材供給器が通る箇所の間で圃場面に排水溝を形成する溝切り体と、を備え、
    前記溝切り体に、圃場面に溝切り作用する溝切り本体と、前記溝切り本体から横外向きに延出して、前記溝切り本体が形成する排水溝の横側で圃場面に整地作用する整地坂と、を備え、
    前記溝切り体を、自走車体側面視において、前記溝切り本体の前端が前記資材供給器の後端より自走車体前方側に位置し、前記整地板の前端が前記資材供給器の後端より自走車体後方側に位置するように配備してある水田作業機。
  2. 前記資材供給器に、圃場面に溝切り作用する資材供給器本体と、資材供給後の資材供給溝に土寄せする覆土体とを備え、
    自走車体側面視において、前記溝切り本体の前端が前記覆土体の後端より車体前方側に位置し、前記整地板の前端が前記覆土体の後端より車体後方側に位置している請求項1に記載の水田作業機。
  3. 前記整地板が前記溝切り本体に取付け高さ調節自在に支持されている請求項1又は2に記載の水田作業機。
  4. 前記整地板の後端縁を、前記溝切り本体から横外側に離れるほど自走車体前方側に位置する傾斜縁に形成してある請求1〜3のいずれか一項に記載の水田作業機。
  5. 前記整地板のうちの前記溝切り本体に連なる基端部を、自走車体前後方向視で前記溝切り本体の側壁部に対して傾斜した形状に形成して、前記溝切り本体が形成する排水溝の内壁の上端部に面取り傾斜部を形成するように構成してある請求項1〜4のいずれが一項に記載の水田作業機。
  6. 前記溝切り体が前記水田作業装置に取付け高さ調節自在に支持されている請求項1〜5のいずれか一項に記載の水田作業機。
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