JP5887918B2 - 車両の制動装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両の制動装置に関し、特に、車輪に配設した永久磁石同期電動機に電力を供給して車輪に対し制動力を付与する車両の制動装置に係る。
車両の制動装置としては、液圧制動を行う液圧ブレーキ装置が一般的であるが、近時の電動自動車あるいは所謂ハイブリッド自動車においては電動機による回生制動が利用されている。例えば、下記の特許文献1には回生側と力行側の双方にモータトルクの余裕代を作り出し、モータトルクの制御幅を拡大する制動力制御装置が開示されている。また、特許文献2には、回生制動と液圧制動の協調制御が行われている。一方、下記の特許文献3には、電動モータの回転を直進運動に変換してピストンを推進し、摩擦パッドをディスクロータに押圧して制動力を発生する電動ブレーキ装置が開示されている。このように、駆動用の電動機を備えた車両における制動装置としては、電動機による回生制動(回生ブレーキ)のほかに、液圧ブレーキ装置あるいは上記の電動ブレーキ装置のように機械式ブレーキ手段による摩擦制動が併用されている。
更に、下記の特許文献4には、モータを逆転させるように励磁することで逆相制動を行うことが提案されているが、これは、永久磁石を用いない誘導電動機において一般的な制動手段であり、鉄道車両で採用されている。即ち、鉄道車両(電気車)においては、誘導電動機のみによって停止可能とするため、回生ブレーキに加え電気ブレーキあるいは停止ブレーキを行うことによって純電気ブレーキあるいは全電気ブレーキを行う電気車の制御装置が提案されており、回生制動に加え逆相制動が用いられる。例えば、下記の特許文献5には、速度低下とともに前進ブレーキより後進力行に切り替えて制動力を得る逆相電気ブレーキが開示されている。但、実際の鉄道車両においては依然摩擦制動が併用されており、例えば空気ブレーキ装置も装着されている。
前述の電動自動車あるいはハイブリッド自動車に供する制動装置としては、一般的に、永久磁石を有するロータ及びこのロータを回転駆動するステータを具備し、車両の各車輪にロータを連結する永久磁石同期電動機と、この永久磁石同期電動機に電力を供給してステータを励磁するバッテリ等の電力蓄積手段を備え、永久磁石同期電動機によって車輪の回転を抑制するように構成されており、特に、永久磁石がロータに埋め込まれた埋込永久磁石界磁式同期電動機(IPMと呼ばれる)が用いられている。更に、電動機のロータ及びステータを車輪のホイール内に収容したインホイールモータ(IWMと呼ばれる)も提案されており、例えば下記の特許文献6に開示されているが、これも摩擦制動が併用され、ホイールには電動機に加えて液圧摩擦ブレーキ装置も装着されている。この種の電動機による制動装置が車両の前方及び後方の一方に装着される場合には、特許文献7に記載のように、一般的に車両後方の車輪に装着されている。
特開2007−106385号公報 特開平11−4504号公報 特開2003−287069号公報 特開2004−187445号公報 特開平11−234804号公報 特開2007−196904号公報 特開平9−238405号公報
上記のように、鉄道車両(電気車)においては誘導電動機のみによって停止可能とする技術が注目されているが、電動自動車あるいはハイブリッド自動車においては、永久磁石同期電動機による回生ブレーキに加え、液圧摩擦ブレーキ装置による摩擦ブレーキが併用されており、インホイールモータにおいても車輪を停止状態とするためには液圧摩擦ブレーキ装置が必須とされている。これは、ばね下荷重の低減に対する阻害要因であり、小型化に対しても制限となり、高価な装置となることは必至である。また、電動機による制動装置は一般的に車両後方の車輪に装着されているが、車両後方は前方に比べ放熱効果が低いため、別途大きな冷却装置が必要となり、装置全体が大型となる。
そこで、本発明は、放熱効果が高い車輪側に永久磁石同期電動機を配設し、当該車輪側では摩擦ブレーキ装置を必要とすることなく、永久磁石同期電動機の制御のみによって車輪が停止状態となるまで円滑且つ確実に制動力を付与し得る車両の制動装置を提供することを課題とする。
上記の課題を達成するため、本発明は永久磁石を有するロータ及び該ロータを回転駆動するステータを具備し、車輪に前記ロータがつながり、前記ステータを励磁して前記車輪に対し励磁ブレーキを付与することで、前記車輪に対して制動力を付与する永久磁石同期電動機を、前記車輪を構成し、車両前方の摩擦ブレーキ装置が設けられていないホイールの内部に収容するように構成したものである。
特に、上記構成において、前記永久磁石同期電動機の軸上に、前記ロータの回転が減速回転される遊星歯車減速機構を備え、減速回転される前記遊星減速機構側にオイルポンプを設け、前記ホイールの内部に収容するように構成するとよい。
上記制動装置において前記永久磁石同期電動機を収容するハウジング内に配設し、該ハウジング内で前記永久磁石同期電動機に対して自己潤滑を行うと共に冷却を行う潤滑冷却手段を備えたものとし、前記ホイールの内部に前記ハウジングを収容するとよい。
本発明は上述のように構成されているので以下の効果を奏する。即ち、本発明の装置においては、放熱効果が高い車両前方の車輪に配設された永久磁石同期電動機に電力を供給して当該車輪に対し制動力を付与するように構成されているので、摩擦ブレーキ装置を必要とすることなく、永久磁石同期電動機の制御のみによって円滑且つ確実に当該車輪を停止状態とすることができる。この場合、車両前方のホイールの内部に永久磁石同期電動機を設けているので、良好な冷却効果を得ることができる。
例えば、上記構成において、励磁ブレーキによって車輪の低回転領域においても高回転領域と同等の制動力を発生させることができ、円滑且つ確実に車両を停止させることができる。
また、本発明のように構成すれば、潤滑冷却手段によって永久磁石同期電動機の潤滑及び冷却を適切に行うことができると共に、制動装置全体の一層の小型軽量化が可能となる。

本発明の一実施形態に係る制動装置を搭載した車両を示す構成図である。 本発明の一実施形態に係る制動装置の主要構成例を示すブロック図である。 本発明をインホイールモータに適用した実施形態におけるホイールの断面図である。 本発明の一実施形態における回転数と制動トルクとの関係を示すグラフである。 本発明の一実施形態における埋込永久磁石界磁式同期電動機のトルク特性と、各制御時のロータ角度と電流の関係を示す波形図である。 本発明の一実施形態における制動制御の処理を示すフローチャートである。
以下、本発明の望ましい実施形態について図面を参照して説明する。図1は本発明の一実施形態に係る車両の制動装置の全体構成を示し、埋込永久磁石界磁式同期電動機IPM(以下、単に永久磁石同期電動機IPMという)は、図1では省略しているが、永久磁石を有するロータ及びこのロータを回転駆動するステータを具備して成り、ロータが車輪(FL,FR)に連結され、一体的に回転するように構成されている。尚、図1において、車輪FLは運転席からみて前方左側の車輪を示し、以下車輪FRは前方右側、車輪RLは後方左側、車輪RRは後方右側の車輪を示している。
本実施形態は、車両後方の車輪(RL及びRR)が原動機(例えば内燃機関)ENGによって駆動される後輪駆動方式である。そして、車両前方の車輪(FL及びFR)は、車輪毎に駆動及び制動を行う手段として、永久磁石同期電動機IPMを用いたモータジェネレータ(図3にMGで示す)を内蔵するインホイールモータIWMが装着されており、車輪毎に、永久磁石同期電動機IPMを駆動し、駆動力を付与することができると共に、励磁ブレーキによる制動力を付与することができる。即ち、図1に示すように、電力蓄積手段BTを含む電源手段PSの電力を変換してステータを励磁しロータの回転を制御する変換制御手段IVと、変換制御手段IVの制御に応じたロータの回転方向のステータに対する励磁と同相に、ステータを励磁して各車輪に対し励磁ブレーキを付与する同相励磁制御手段PEBを備え、永久磁石同期電動機IPMに電源手段PSの電力を供給して車輪(FL及びFR)に対し制動力が付与されるように構成されている。
本実施形態では、この永久磁石同期電動機IPMは車両の運転席(図示せず)より前方に配設されており、良好な冷却効果が得られる。上記の原動機ENG、MG及び電源手段PS等によってハイブリッド自動車を構成し、電力蓄積手段BTに蓄積した電力を永久磁石同期電動機IPMに供給し車両の駆動及びエンジン始動に利用することが好ましい。又、MGを使用せず単なるエンジン駆動でも良い。
図2は、上記の電源手段PS(電力蓄積手段BT)、変換制御手段IV、同相励磁制御手段PEB等の具体的構成例を示すもので、電力蓄積手段BTとしてバッテリB1、昇圧手段RVとして昇圧回路C2、そして変換制御手段IVとしてインバータC1が設けられ、これらが電子制御ユニットECUによって制御され、各車輪に対する駆動力の制御に加え、前述の同相励磁制御手段PEBとしての機能が実行される。本実施形態の永久磁石同期電動機IPMは、U、V及びWの三相コイルを有し、各相コイルへの励磁電流が電子制御ユニットECUによってPWM制御され、駆動時は電動機として機能し、回生ブレーキ時には発電機として機能し、インバータC1を介してバッテリB1に充電される。バッテリB1は二次電池が用いられるが、燃料電池でもよく、電力蓄積手段BTとしては大容量キャパシタを用いることとしてもよい。インバータC1は、バッテリB1の直流電圧をPWM信号に応じて交流電圧に変換し、永久磁石同期電動機IPMから所望のトルクを出力するように制御すると共に、回生ブレーキ時に永久磁石同期電動機IPMの発電交流電圧を直流電圧に変換して、バッテリB1に充電するように制御するもので、U、V及びWの各相コイル毎に制御される。
尚、車輪FL,FR,RL,RRには車輪速度センサ(図示せず)が配設され、これらが電子制御ユニットECUに接続されており、各車輪の回転速度、即ち車輪速度に比例するパルス数の車輪速度信号Swが電子制御ユニットECUに入力されるように構成されている。また、運転者によるアクセルペダル(図示せず)の踏み込み程度に応じたアクセル信号Saを出力するアクセルセンサ(図示せず)、運転者によるブレーキペダル(図示せず)の踏み込み程度に応じたブレーキ信号Sbを出力するブレーキペダルセンサ(図示せず)、変速装置(図示せず)のシフト位置に応じたシフト信号Ssを出力するシフトポジションセンサ(図示せず)、車両前方の車輪FL,FRの舵角θを検出する舵角センサ(図示せず)、車両のヨーレイトγを検出するヨーレイトセンサ(図示せず)、U、V及びWの各相コイルの電流(図2には代表してImで表す)を検出する電流センサ(図示せず)等が電子制御ユニットECUに接続されている。
本実施形態の電子制御ユニットECUは一般的な構成であるので、図示は省略するが、バスを介して相互に接続されたCPU、ROM、RAM、入出力ポート等から成るマイクロコンピュータを備えており、上記車輪速度信号Sw、アクセル信号Sa、ブレーキ信号Sb、シフト信号Ss、舵角θ、ヨーレイトγ等が夫々入力ポートからCPUに入力されるように構成されている。また、出力ポートからはインバータC1等に制御信号が出力されるように構成されている。而して、電子制御ユニットECUにおいては、駆動時のロータの回転方向のステータに対する励磁と同相に、ステータを励磁して励磁ブレーキを付与する同相励磁制御が行われる。更に、励磁ブレーキ時には、昇圧回路C2を介して昇圧した電力をインバータC1に供給しステータを励磁するように構成されている。
尚、図2に破線で示すように、永久磁石同期電動機IPMに生ずる回生電力をバッテリB1に蓄積して回生ブレーキを付与する回生制御が行われるように構成してもよい。この場合には、各相コイルの電流Imに基づいて演算される回生電力とブレーキ信号Sb等に基づいて演算される必要制動力との差に基づき、回生ブレーキから励磁ブレーキへの切換タイミングが調整される。
次に、永久磁石同期電動機IPMをホイールW内に収容してインホイールモータIWMを構成した実施形態の具体的構造について、図3を参照して説明すると、車輪を構成するホイールWの内側にハブ2が固定され、このハブ2に出力シャフト3がスプライン結合されている。図3では、駆動及び制動を行う手段としてモータジェネレータMGを示しているが、これは図1の永久磁石同期電動機IPMに対応するものであり、その構成部品たるステータ4にコイル4cが巻回され、モータケース10の内側に固定されている。そして、永久磁石(図示せず)が埋め込まれたロータ5がステータ4の内側に配設され、ハブ2の中心軸周りを回転可能に支持されている。
更に、ロータ5の中央にフランジ部5fが延出形成されており、これにサンギヤ6が装着されている。一方、モータケース10の内側にはリングギヤ8が固定されており、このリングギヤ8とサンギヤ6に噛合する遊星ギヤ7にキャリア9が装着されている。そして、キャリア9は出力シャフト3とスプライン結合し、これらが一体となって回転するように構成され、遊星歯車減速機構RM(以下、単に減速機構RMという)が構成されている。而して、モータジェネレータMGによるロータ5の回転は、サンギヤ6、遊星ギヤ7及びリングギヤ8を介して出力シャフト3に伝達され、ホイールWが減速回転駆動される。これに対し、車両減速時には、上記とは逆に、ホイールWの回転力がロータ5に伝達される。
モータケース10にはカバー11及びオイルポンプカバー12が固着され、これらで形成されるハウジング内にオイルポンプ13が内蔵されている。このオイルポンプ13は前述の潤滑冷却手段を構成し、上記のキャリア9によって駆動されて潤滑油を汲み上げるように構成されている。即ち、図3において、Sは車両停止時におけるハウジング内の潤滑油溜の油面を示し、ホイールWの回転に応じてオイルポンプ13が駆動されると、油面S下方の潤滑油がオイルポンプ13によって汲み上げられる。このようにして汲み上げられた潤滑油は、その流れを図3内に矢印で示すように、出力シャフト3の中心部に形成された油路Aや、オイルポンプカバー12及びモータケース10に設けられた油路B、C、D及びEを介して、減速機構RMに供給されると共に、ステータ4周りに供給され、これらが冷却された後、ハウジング内の空間Fを介して潤滑油溜に戻される。このように、ハウジング内を潤滑油が循環することによって、モータジェネレータMGに対する自己潤滑及び冷却が適切に行われる。尚、モータケース10はその外周部で、アッパアーム14及びロアアーム15に接合され、他のサスペンション部材(図示せず)等を介して車体(図示せず)に連結されている。
上記の永久磁石同期電動機IPMを構成し回生ブレーキ及び励磁ブレーキを行う場合のモータジェネレータMGに関し、図4を参照して制動時のトルク特性を説明する。先ず、車両走行状態から制動要求を受けて回生制御状態となると、そのときの回転数に応じて、図4に実線で示すように制動トルクTを発生しながら、回転数Nが低下する。即ち、図4の右側の定出力領域から定トルク領域に至る。そして、回生制御を継続するとモータジェネレータMG特有の所定回転数(Nc)を下回り、目標制動力たる目標制動トルク(Tt)から所定トルク差ΔTを減じた所定トルク(Tt−ΔT)を下回ったと判定されると、励磁ブレーキ制御領域(Bpe)に入ったと判定される。而して、電子制御ユニットECUによって同相励磁制御が行われ、図4に実線で示すように目標制動トルク(Tt)が維持される。尚、所定回転数(Nc)を下回ると、制動トルクTは図4に破線で示すように低下するので、そのときの回生電力に基づき実制動力を推定することができ、この実制動力の検出結果に基づき、励磁ブレーキ制御領域(Bpe)への移行を判定することができる。
ここで、永久磁石同期電動機IPMによる回生ブレーキ時及び励磁ブレーキ時の動作原理を図5を参照して説明する。図5は、永久磁石同期電動機IPMのトルク特性と、駆動時、回生ブレーキ時及び励磁ブレーキ時のロータ角度と電流の関係を示す波形図で、(B)乃至(D)におけるU、V、Wは三相コイルの各相電流を示す。図5(A)は永久磁石同期電動機IPMのトルク特性例で、一定電流を印加したときの通電位相と出力トルクの関係を示し、正トルク範囲と負トルク範囲が交互に生ずる。次に、図5(B)は力行時(駆動時)のロータ角度と駆動電流の一般的な関係を示し、図5(A)のモータ特性で最もトルクが大きい位相(b点)で通電される。逆に、図5(C)は回生ブレーキ時のロータ角度と回生電流の一般的な関係を示し、図5(A)のモータ特性で最もトルクが小さい位相(c点)で通電される。そして、図5(D)は励磁ブレーキ時の一例として、図5(A)に対し位相をずらすと共に(d点)、必要に応じて昇圧回路C2によって昇圧し、通電電流を増大(ΔId)させて制動継続電流としている。これにより、回生ブレーキによる制動力が小さくなっても、励磁ブレーキによって必要な制動力が確保される。
上記のモータジェネレータMG及び減速機構RMによってホイールWの回転が抑制され、車輪FL,FRが停止状態となるまで制動制御が行われるが、この制動制御例について、図6を参照して以下に説明する。尚、モータジェネレータMGによる駆動制御についての説明は省略するが、何れの制御も図2の電子制御ユニットECUによって必要時に所定の時間間隔で繰り返し実行される。図6において、ブレーキペダルセンサ(図示せず)の検出ブレーキ信号Sb信号に基づき、ステップ101にて運転者の制動要求が判定される。ここで運転者の制動要求有と判定されるとステップ102に進み、モータジェネレータMGによる回生制御に移行し、回生ブレーキが開始する。
而して、図5の実線に沿って回生ブレーキトルクを発生しながら回転数が低下する。この結果、モータジェネレータMGによる起磁力が低下し、回生ブレーキトルクのみによって目標制動トルク(Tt)を充足することができなくなり、図5のトルク(Tt−ΔT)を下回り、ステップ103においてトルク差(ΔT)が所定値αを上回ったと判定されると、回生ブレーキのみでは目標制動力を維持することができないので、ステップ104に進み前述の同相励磁制御が行なわれ、励磁ブレーキが開始する。この場合において、ロータ5の極とステータ4の極関係は駆動状態と同じ距離が保たれるので、駆動状態に匹敵する制動力を発生させることができる。即ち、駆動状態ではステータ4に対する励磁がロータ5の回転に先行する形で行われるのに対して、制動時には、逆にロータ5の回転が先行する形で励磁されるので、駆動状態の出力と略同等の制動力を発生させることができ、前掲の特許文献4に開示された逆相制動を永久磁石同期電動機IPMに適用した場合に比べ、大きな制動力を発生させることができる。また、ロータの回転が励磁に対して先行する状態を保つことにより、安定した制動力を得ることが出来、逆相制動の様な大きなトルク脈動を回避できる。
そして、ステップ105において回転数Nが所定値Kbを下回ったと判定され、車輪FL,FRが停止状態と判定されると、ステップ106に進み、励磁制御が停止され、永久磁石同期電動機IPMがロックされる。尚、ロック手段としては、例えば係合部材(図示せず)を、ロータ又はロータと一体的に回転する部材(例えばホイールW、あるいはこれに一体的に接合される部材)に対して係脱自在に前述のハウジングに装着し、これによってホイールWの回転を阻止するように構成すれば、以後、電力の供給を必要とすることなく、車輪FL,FRの停止状態を維持することができる。
W ホイール
IPM 永久磁石同期電動機
PS 電源手段
BT 電力蓄積手段
IV 変換制御手段
PEB 同相励磁制御手段
ECU 電子制御ユニット
MG モータジェネレータ
RM 遊星歯車減速機構
2 ハブ
3 出力シャフト
4 ステータ
5 ロータ
10 モータケース
11 カバー
13 オイルポンプ

Claims (3)

  1. 永久磁石を有するロータ及び該ロータを回転駆動するステータを具備し、車輪に前記ロータがつながり、前記ステータを励磁して前記車輪に対し励磁ブレーキを付与することで、前記車輪に対して制動力を付与する永久磁石同期電動機を、前記車輪を構成し、車両前方の摩擦ブレーキ装置が設けられていないホイールの内部に収容したことを特徴とする車両の制動装置。
  2. 前記永久磁石同期電動機の軸上に、前記ロータの回転が減速回転される遊星歯車減速機構を備え、
    減速回転された前記遊星減速機構側にオイルポンプを設け、前記ホイールの内部に収容したことを特徴とする請求項1記載の車両の制動装置。
  3. 前記永久磁石同期電動機を収容するハウジング内に配設し、該ハウジング内で前記永久磁石同期電動機に対して自己潤滑を行うと共に冷却を行う潤滑冷却手段を備え、前記ホイールの内部に前記ハウジングを収容したことを特徴とする請求項1又は2記載の車両の制動装置。
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