JP5884159B2 - 冶金用コークスの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、冶金用コークスの製造方法、特に、コークス原料である原料炭を圧密成型法により成型し、得られた圧密成型物をコークス炉の炭化室に装入・乾留する工程を有する冶金用コークスの製造方法に関する。
冶金用コークス、特に製鉄用の高炉に装入されるコークスは、高炉内反応のための熱源としての役割のほか、還元剤としての役割及び通気性維持のための役割を有する。特に、通気性維持のための役割は重要であり、一般に、コークス強度指数DI150 15によって代表される強度指数が80を超えることが要求されている。近年の高炉の大型化と操業条件の過酷化に伴い、上記指数はさらに大きく、たとえば、84以上が要求されるようになっている。
かかる強度指数の高い冶金用コークスは、主たる原料としていわゆる強粘結炭を用いるとともに、その製造条件に種々の観点からの検討を加えることによって製造可能となっている。また、その生産性を向上させる試みも行われ、製鉄コストの低減に寄与している。例えば、装入炭の嵩密度を増加させてコークス炉の生産性およびコークス品質を向上させる手段として、従来の重力装入法に代わって、成型炭装入法やスタンピング法(スタンプチャージ法ともいう)が採用されるようになっている。このうち、成型炭装入法は、装入炭のうち10〜30%程度をブリケット状に成型して装入し、装入炭嵩密度の増大を図るものであるが、その増加率は10%程度に留まっている。
これに対し、スタンピング法に代表される圧密成型法は、配合炭を炭化室の寸法よりやや小さいほぼ直方体状に圧密成型し、得られた圧密成型物をコークス炉の炭化室に装入・乾留する方法である。このスタンピング法では、装入炭の全量が圧密成型されるため、従来採用されている重力装入方式に比較して装入炭嵩密度が約1.5倍程度に上昇し、石炭粒子が圧縮され粒子間距離が短くなり、生成するコークスは緻密化しコークス強度が向上するという特徴があり、その特徴をさらに生かすため多くの提案がおこなわれている(特許文献1〜4参照)。
しかしながら、近年の製鉄業の隆盛、特に新興国における隆盛は、冶金用コークスの生産に不可欠な強粘結炭の需要増大を招き、将来的には、その枯渇化も想定しなければならない状態を招来している。そのため、より低品位の、とりわけ、加熱中に軟化溶融性を示さない非粘結炭をコークス原料として配合し使用することが重要となってきている。
かかる資源状況を考慮して、重力装入方式においても、原料炭に非粘結炭を混合配合して使用する提案がなされている(例えば、特許文献5参照)。このような提案は、スタンピング装入法においても転用可能と考えられる。一方、特許文献6には、「粘結性の異なる石炭からなるコークス炉装入炭全量を300〜500℃に急速加熱し、軟化溶融域にある石炭をバインダーとして石炭ケーキを圧密成形し、速やかにコークス炉に装入することを特徴とする石炭の予熱スタンピング装入方法」が開示されている。
特開昭59−38279号公報 特開昭59−126495号公報 特開昭61−106691号公報 特開昭61−87788号公報 特開2007−9016号公報 特開平7−109467号公報
前記特許文献1−4には、圧密成型法を実施するために必要な配合炭の調整方法や添加物が示されている。しかしながら、これら特許文献は、圧密成型法における非粘結炭の使用基準について教えるものではない。特に、非粘結炭は加熱時に軟化溶融性を示さないものであるため、非粘結炭炭化物と周囲のコークス組織との融着性が悪く、目標のコークス強度を達成するためには、非粘結炭の配合手段、特に、配合比を具体的に定める必要がある。一方、特許文献6に開示の石炭の予熱スタンピング装入方法は、非・微粘結炭を30%装入可能とするものであり、新たなバインダーを必要としないものであるが、スタンピングマシンに装入される非・微粘結炭及び弱・強粘結炭を含む全原料をあらかじめ300〜500℃に急速加熱する必要がある。そのため、この手段によるときには、スタンピング装置の他に熱風乾燥炉、熱風発生機などの付帯設備を必要とする。
本発明は、非粘結炭を含む複数の炭種からなる配合炭を圧密成型法により成型し、得られた圧密成型物をコークス炉の炭化室に装入して乾留するときに必要な非粘結炭の具体的配合比を決定し、非粘結炭を含む配合炭を常温で圧密成型して、強度の高い冶金用コークスを製造可能とする手段を提案することを目的とする。
本発明は、粘結性を有する石炭及び非粘結炭を含む複数の炭種からなる配合炭を、幅がコークス炉炭化室の炉幅より小さく、他の2辺が0.5m以上である略直方体に圧密成型し、得られた圧密成型物をコークス炉の炭化室に装入・乾留して冶金用コークスを製造する方法であって、
前記粘結性を有する石炭として、平均R が1.00、MFが200ddpmであって非粘結炭を含まない配合炭を用い、前記非粘結炭として、ドライベースの揮発分が質量比で10%超23%未満の低揮発分非粘結炭(A)のみを配合して前記低揮発分非粘結炭(A)の配合比が下記(1)式を満たし、
≦0.47×(VM1.4 (1)
かつ、コークス強度指数DI 150 15 が84以上を満たす非粘結炭の配合比を決定する、冶金用コークスの製造方法
ここに、
コークス強度指数DI150 15とは、JISK2151に従い、粒径25mm以上の塊コークスを10kg採取して供試試料とし、ドラム150回転後のコークスを全量回収し、粒径15mm以上のコークス重量割合を測定したものをいい、
:低揮発分非粘結炭(A)の配合比(ドライベースでの質量%)をいい、
(低揮発分非粘結炭(A)の配合量,(t))/(配合炭の全量(t))×100
により求められるものをいい、
VM:低揮発分非粘結炭(A)の揮発分の含有比をいい、JISM8812により求めた揮発分含有量(ドライベースでの質量%)をいう。
本発明は、粘結性を有する石炭及び非粘結炭を含む複数の炭種からなる配合炭を、幅がコークス炉炭化室の炉幅より小さく、他の2辺が0.5m以上である略直方体に圧密成型し、得られた圧密成型物をコークス炉の炭化室に装入・乾留して冶金用コークスを製造する方法であって、
前記粘結性を有する石炭として、平均R が1.00、MFが200ddpmであって非粘結炭を含まない配合炭を用い、前記非粘結炭として、ドライベースの揮発分が質量比で32%超の高揮発分非粘結炭(B)のみを配合して前記高揮発分非粘結炭(B)の配合比が下記(2)式を満たし、
≦−1.03×(VM)+49.53 (2)
かつ、コークス強度指数DI 150 15 が84以上を満たす、非粘結炭の配合比を決定する、冶金用コークスの製造方法
ここに、
コークス強度指数DI150 15とは、JISK2151に従い、粒径25mm以上の塊コークスを10kg採取して供試試料とし、ドラム150回転後のコークスを全量回収し、粒径15mm以上のコークス重量割合を測定したものをいい、
:高揮発分非粘結炭(B)の配合比(ドライベースでの質量%)をいい、
(高揮発分非粘結炭(B)の配合量,(t))/(配合炭の全量(t))×100
により求められるものをいい、
VM:高揮発分非粘結炭(B)の揮発分の含有比をいい、JISM8812により求めた揮発分含有量(ドライベースでの質量%)をいう。
圧密成型物の密度がドライベースで1.0〜1.2t/m を満たすように行われることが好ましい。
前記各発明において使用する低揮発分非粘結炭(A)及び高揮発分非粘結炭(B)は、ギーセラー流動性が
MF≦1ddpm
であることとするのが好ましい。
さらに、本発明においては、上記圧密成型が冷間スタンピングにより行われることとするのが好ましい。
本発明により、非粘結炭を含む配合炭を圧密成型法により成型し、得られた圧密成型物をコークス炉の炭化室に装入して乾留して強度の高い冶金用コークス、たとえば、コークス強度指数DI150 15値が84以上の冶金用コークスを製造することが可能になる。また、本発明によれば、常温で成型した圧密成型物を用いて強度の高い冶金用コークスを製造することが可能であり、設備費及びエネルギーコストの削減が可能となる。
低揮発分非粘結炭(A)を配合し、乾留したときに得られる低揮発分非粘結炭(A)の配合比(ドライベースでの質量比)と冶金用コークスの強度指数DI150 15との関係を示すグラフである。 低揮発分非粘結炭(A)を用いた場合について、コークス強度指数84が満たされる限界を求めたグラフである。 高揮発分非粘結炭(B)を配合し、乾留したときに得られる高揮発分非粘結炭(B)の配合比(ドライベースでの質量比)と冶金用コークスの強度指数DI150 15との関係を示すグラフである。 高揮発分非粘結炭(B)を用いた場合について、コークス強度指数84が満たされる限界を求めたグラフである。 非粘結炭を含む配合炭から得た圧密成型物を乾留して冶金用コークスを得る実験における圧密成型物の石炭嵩密度と製品冶金用コークス強度指数との関係を示すグラフである。
本発明は、コークス原料を圧密成型法により成型し、得られた成型物をコークス炉の炭化室に装入・乾留する一連の工程からなる冶金用コークスの製造方法に適用される。ここに、圧密成型法とは、配合炭を圧密成型し、その成型物を室炉式コークス炉の炭化室に装入する方法であり、いわゆるスタンピング法が含まれる。
この方法では、配合炭全量が圧密成型される。そのため、非粘結炭を含む配合炭の全量を、幅がコークス炉の炭化室の炉幅より小さく、他の2辺が0.5m以上である略直方体ブロックの圧密成型物とする。なお、圧密成型物の長さは、コークス炉の炭化室炉長の1/3〜1/2以上の長さを有するものとするのが、炭化室への圧密成型物の装入を効率的に行うために好ましい。
本発明においては、上記コークス原料である配合炭として、粘結性を有する石炭に一定の性状を有する非粘結炭を配合したものを使用する。粘結性を有する石炭としては、いわゆる強粘結炭の他、通常の配合炭に用いられる弱粘結炭、準強粘結炭、微粘結炭が用いられる。非粘結炭としては、JISM8801により規定される石炭のギーセラー最高流動度MFが1ddpm以下のものが用いられる。具体的には、粘結性を有する石炭として、通常の配合炭、例えば、強粘結炭を主としこれに所要の弱粘結炭等を配合したものを選び、これに一定の性状を有する非粘結炭を配合したものを使用する。
このようなギーセラー最高流動度を有する非粘結炭には、種々のものがあるが、本発明では、ドライベースの揮発分が質量比で10%超23%未満の低揮発分非粘結炭(A)又はドライベースの揮発分が質量比で32%超の高揮発分非粘結炭(B)のみを用いることとする。なお、ここに、ドライベースの揮発分とは、JISM8812により測定されたものをいう。
ここに、揮発分が10%以下のいわゆる無煙炭は低揮発分非粘結炭(A)としない。後に示すように、本発明において、無煙炭を非粘結炭(A)として配合したときには、コークス強度指数DI150 15の低下が大きくなり、高々、数%しか配合できないためである(図2参照)。また、揮発分が23以上32%以下の非粘結炭も、本発明で配合する非粘結炭(低揮発分非粘結炭(A)又は高揮発分非粘結炭(B))としない。この範囲の揮発分を有するものは、粘結性を有するものが多いだけでなく、資源的にも限界があり、本発明の目的である非粘結炭の使用拡大という点から実用的でないからである。なお、揮発分が32%超の非粘結炭であっても、その値が50%を超えるものは、その配合によりコークス強度指数DI150 15の低下が大きくなるので、本発明でいう高揮発分非粘結炭(B)として採用しないのがよい。
本発明においては、上記の非粘結炭(低揮発分非粘結炭(A)及び/又は高揮発分非粘結炭(B))を配合するに当たり、まず、非粘結炭の配合率に対するコークス強度指数DI150 15の関係式を推定する。
図1は、コークス性状における通常の配合炭の品位である平均Ro:1.00、MF:200ddpm、TI:30%を有する非粘結炭を含まない石炭(以下「標準配合炭」という)に対し、ドライベースの揮発分が表1に示す10%超23%未満の低揮発分非粘結炭(A)を加えて配合炭とし、下記の条件により乾留したときに得られる低揮発分非粘結炭(A)の配合比(ドライベースでの質量比,P)と冶金用コークスの強度指数DI150 15との関係を示すグラフである。ここに、低揮発分非粘結炭(A)の配合比P(質量%)は下記式により与えられるものをいう。
=(低揮発分非粘結炭(A)の配合量(t))/(配合炭の全量(t))×100

配合炭の調整:全量3mm以下となるように粉砕する。
圧密成型:石炭水分を8%(一定)とし、非粘結炭を所定配合率で添加した配合炭を調整し、500mm×600mm×400mmのステンレス鋼製の乾留缶にドライベースで80kg装入し、石炭装入密度(1.0〜1.2t/m)となるように乾留缶内の石炭層上部から10〜30MPaの圧力をかけて石炭を室温で圧密成型する。
乾留:乾留炉へ乾留缶を装填して下記条件により乾留する。
乾留炉壁温度:1000℃(一定)
乾留時間:6時間
冷却方法:窒素気流による
コークス強度指数DI150 15の測定:JISK2151に従い、粒径25mm以上の塊コークスを10kg採取して供試試料とし、ドラム150回転後のコークスを全量回収し、粒径15mm以上のコークス重量割合を測定し、コークス強度指数DI150 15を算出する。
Figure 0005884159
図1から、非粘結炭を配合した場合には、配合した非粘結炭の揮発分が高いほどコークス強度指数の低下は小さいことがわかる。図2は、前記図1について整理し、低揮発分非粘結炭(A)を用いた場合について、コークス強度指数84が満たされる限界を求めたグラフである。図2から、コークス強度指数84を満たす条件は、非粘結炭の揮発分含有量と非粘結炭の配合比Pによって定まることが分かる。
図2に示す関係は、(1)式によって表わすことができ、この関係式を満たす条件の下であれば、低揮発分非粘結炭(A)を配合しても十分な強度を有する冶金用コークスを製造することができる。
≦0.47×(VM1.4 (1)
ここに、
VM:低揮発分非粘結炭(A)の揮発分の含有比をいい、JISM8812により求めた揮発分含有量(ドライベースでの質量%)をいう。
上記の関係式は、配合する非粘結炭の揮発分の含有量が高ければ、より多くの非粘結炭の配合比を高くできることを示している。しかし、すでに述べたように、揮発分が23%以上の非粘結炭を用いるときには、コークス強度指数DI150 15は高くなるものの、資源的な制約が大きく実用的ではない。したがって、上記(1)式の適用範囲は,低揮発分非粘結炭(A)の揮発分の含有量(VM)が23%未満に制限される。
図3は、ドライベースの揮発分が表2に示す32%以上の高揮発分非粘結炭(B)について、前記低揮発分非粘結炭について行ったのと同様の条件により配合・乾留試験を行ったときに得られる高揮発分非粘結炭(B)の配合比(ドライベースでの質量%,P)と冶金用コークスの強度指数DI150 15との関係を示すグラフである。ここに、高揮発分非粘結炭(B)の配合比Pは下記により与えられるものをいう。
=(高揮発分非粘結炭(B)の配合量(t))/(配合炭の全量(t))×100
Figure 0005884159
図3から、高揮発分非粘結炭(B)を配合した場合には、配合した非粘結炭の揮発分(VM)が高いほどコークス強度指数の低下は大きくなることが分かる。図3の結果を整理し、高揮発分非粘結炭(B)を用いた場合について、コークス強度指数84が満たされる限界を求めると、図4のグラフが得られ、この場合にも、コークス強度指数84を満たす条件が、非粘結炭の揮発分含有量と非粘結炭の配合率によって定まることが分かる。
図4に示す関係は、(2)式によって表すことができ、この関係式を満たす条件の下であれば、高揮発分非粘結炭(B)を配合しても十分な強度(この場合、コークス強度指数84)を有する冶金用コークスを製造することができる。
≦−1.03×(VM)+49.53 (2)
により求められるものをいう。
ここに、
VM:高揮発分非粘結炭(B)の揮発分の含有比をいい、JISM8812により求めたドライベースの揮発分含有量(質量%)をいう。
上記の関係式は、配合する高揮発分非粘結炭の揮発分の含有量が低ければ、より多くの非粘結炭の配合比を高くできることを示している。しかし、すでに述べたように、揮発分が32%以下の非粘結炭を用いるときには、コークス強度指数DI150 15は高くなるものの、資源的な制約が大きく実用的ではない。したがって、上記(1)式の適用範囲は,低揮発分非粘結炭(A)の揮発分の含有量(VM)が32%超のものに制限される。
上記のように、低揮発分非粘結炭(A)及び高揮発分非粘結炭(B)のいずれを用いる場合であっても、非粘結炭の配合率に対するコークス強度指数DI150 15の関係式を求めることができ、その結果に基づいて、必要なコークス強度指数DI150 15が所定値を満たすように非粘結炭の配合比を決定することができる。
本発明は、上記のように決定した非粘結炭の配合比にしたがいコークス原料を調整して圧密成型法により得られた圧密成型物をコークス炉の炭化室に装入・乾留して冶金用コークスの製造することに特徴があり、それによって、非粘結炭を含む配合炭を利用して、コークス強度指数DI150 15が高い、たとえば、DI150 15が84以上の冶金用コークスを製造することが可能になる。以下、本発明を実施するための具体的条件について述べる。
本発明においては、原料炭を圧密成型して、石炭嵩密度を充分に高める必要がある。図5は、先述の標準配合炭に対し、表1に示す原料炭記号3の低揮発分非粘結炭(A)及び表2に示す原料炭記号13の高揮発分非粘結炭(B)をそれぞれ、配合比P、Pが10%、5%となるように配合し、圧密成型条件を変動させて得た圧密成型物を前記と同様の条件で乾留して冶金用コークスを得た実験結果を示すグラフである。ここに示すように、本発明の目的を達するためには、圧密成型はドライベースで圧密成型物の密度が1.0〜1.2t/mを満たすように行われることが望ましい。
圧密成型法は、特に限定されず、成型物の全体が均一な密度となるように成型可能な手段であればよい。たとえば、特許文献6に記載の予熱スタンピングを用いることもできるが、通常の冷間スタンピングによるのが省エネルギーの観点から好ましい。冷間スタンピング法としては、公知の手段、たとえば、石炭容器に少量ずつ石炭を装入しながら多数の杵状の圧子で石炭を突き固める方法などを用いることができる。また、容器に装入した石炭層全体に圧子等で均等に圧力を加えて圧縮する成型法を広く用いることもできる。
本発明によって冶金用コークスを製造する場合には、高炉操業の安定性の観点から、コークス強度指数DI150 15が84以上となるように、低揮発分非粘結炭(A)及び高揮発分非粘結炭(B)の配合比を決定することが重要である。具体的には、下記のように、これらの配合比を決定する。
(1)低揮発分非粘結炭(A)のみを配合する場合
単一の炭種を配合する場合には、揮発分成分の含有量が一定であるから、その炭種について、非粘結炭の配合率に対するコークス強度指数DI150 15の関係式を推定し、該関係式に基づいてコークス強度指数DI150 15が、たとえば、84を満たすように、配合比を決定すればよい。複数の炭種を混合して配合する場合には、配合される各炭種の揮発分成分の含有量の加重平均値をとり、これを用いて、前記工程を行えばよい。
(2)高揮発分非粘結炭(B)のみを配合する場合
上記低揮発分非粘結炭(A)のみを配合する場合と同様である。
(3)低揮発分非粘結炭(A)と高揮発分非粘結炭(B)を併用する場合
この場合には、低揮発分非粘結炭(A)と高揮発分非粘結炭(B)の配合量がコークス強度指数に及ぼす影響が異なる傾向を示すために、低揮発分非粘結炭及び高揮発分非粘結炭の配合比を下記(3)及び(4)式を満すように行う。
ΔS=ΔS+ΔS (3)
S−ΔS≧DI150 15=84 (4)
ここに
S:配合炭の基礎強度指数(DI150 15
ΔSおよびΔS:低揮発分非粘結炭(A)又は高揮発分非粘結炭(B)を配合することによる基礎強度指数からの低下量(DI150 15
まず、配合炭の基礎強度指数S(DI150 15)を求める。配合炭の基礎強度指数Sとは、非粘結炭が配合されるベースとなる配合炭により製造された冶金用コークスのコークス強度指数をいう。この値は、通常の試験炉により求めることができる。なお、非粘結炭を配合することにより、コークス強度指数が低下するので、この値は84を超えるものとしなければならない。
次いで、低揮発分非粘結炭(A)及び高揮発分非粘結炭(B)を配合したときのコークス強度指数の低下量、ΔS及びΔSを求め、これらの合計量を前記配合炭の基礎強度指数Sから差し引いた値が84以上となるように調整する。いいかえれば、ベースとなる配合炭に非粘結炭を配合したときの強度低下量の合計量を、ベースとなる配合炭を使用したときのコークスの強度から差し引いても、必要なコークス強度指数DI150 15が84以上となるように調整するのである。
本発明においては、非粘結炭を配合した配合炭を圧密成型して得た圧密成型物を、通常の室炉式コークス炉の炭化室に装入して乾留する。この装入・乾留の工程は、通常の圧密成型法、たとえばスタンピング法の場合と同様でよい。なお、圧密成型物の形状を、コークス炉の炭化室炉に装入可能な幅を有し、かつコークス炉の炭化室炉長の1/3〜1/2以上の長さを有し、炭化室高さの1/2以上の高さを有する直方体ブロックあるいは、炭化室の大きさとほぼ一致する大きさの直方体ブロックとするのが特に好ましく、これにより、炭化室への圧密成型物の装入を効率的に行うことができる。
上記のように、本発明によれば、従来その配合基準が明らかでなかったため、十分使用ができなかった非粘結炭を適正に使用して強度の高い冶金用コークスの製造が可能となった。これにより、冶金用コークスの製造に不可欠な強粘結炭の節減を図ることができるとともに、コークス炉の操業効率の向上を図ることができる。

Claims (5)

  1. 粘結性を有する石炭及び非粘結炭を含む複数の炭種からなる配合炭を、幅がコークス炉炭化室の炉幅より小さく、他の2辺が0.5m以上である略直方体に圧密成型し、得られた圧密成型物をコークス炉の炭化室に装入・乾留して冶金用コークスを製造する方法であって、
    前記粘結性を有する石炭として、平均R が1.00、MFが200ddpmであって非粘結炭を含まない配合炭を用い、前記非粘結炭として、ドライベースの揮発分が質量比で10%超23%未満の低揮発分非粘結炭(A)のみを配合して前記低揮発分非粘結炭(A)の配合比が下記(1)式を満たし、
    ≦0.47×(VM1.4 (1)
    かつ、コークス強度指数DI 150 15 が84以上を満たす非粘結炭の配合比を決定する、冶金用コークスの製造方法
    ここに、
    コークス強度指数DI150 15とは、JISK2151に従い、粒径25mm以上の塊コークスを10kg採取して供試試料とし、ドラム150回転後のコークスを全量回収し、粒径15mm以上のコークス重量割合を測定したものをいい、
    :低揮発分非粘結炭(A)の配合比(ドライベースでの質量%)をいい、
    (低揮発分非粘結炭(A)の配合量,(t))/(配合炭の全量(t))×100
    により求められるものをいい、
    VM:低揮発分非粘結炭(A)の揮発分の含有比をいい、JISM8812により求めた揮発分含有量(ドライベースでの質量%)をいう。
  2. 粘結性を有する石炭及び非粘結炭を含む複数の炭種からなる配合炭を、幅がコークス炉炭化室の炉幅より小さく、他の2辺が0.5m以上である略直方体に圧密成型し、得られた圧密成型物をコークス炉の炭化室に装入・乾留して冶金用コークスを製造する方法であって、
    前記粘結性を有する石炭として、平均R が1.00、MFが200ddpmであって非粘結炭を含まない配合炭を用い、前記非粘結炭として、ドライベースの揮発分が質量比で32%超の高揮発分非粘結炭(B)のみを配合して前記高揮発分非粘結炭(B)の配合比が下記(2)式を満たし、
    ≦−1.03×(VM)+49.53 (2)
    かつ、コークス強度指数DI 150 15 が84以上を満たす非粘結炭の配合比を決定する、冶金用コークスの製造方法
    ここに、
    コークス強度指数DI150 15とは、JISK2151に従い、粒径25mm以上の塊コークスを10kg採取して供試試料とし、ドラム150回転後のコークスを全量回収し、粒径15mm以上のコークス重量割合を測定したものをいい、
    :高揮発分非粘結炭(B)の配合比(ドライベースでの質量%)をいい、
    (高揮発分非粘結炭(B)の配合量,(t))/(配合炭の全量(t))×100
    により求められるものをいい、
    VM:高揮発分非粘結炭(B)の揮発分の含有比をいい、JISM8812により求めた揮発分含有量(ドライベースでの質量%)をいう。
  3. 圧密成型物の密度がドライベースで1.0〜1.2t/mを満たすように行われる請求項1または2に記載の冶金用コークスの製造方法。
  4. 低揮発分非粘結炭(A)及び高揮発分非粘結炭(B)は、ギーセラー流動性がMF≦1ddpmである請求項1〜3のいずれか1項に記載の冶金用コークスの製造方法。
  5. 圧密成型が冷間スタンピングにより行われることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の冶金用コークスの製造方法。
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