JP5882698B2 - 情報記憶装置 - Google Patents

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Description

本発明は、情報記憶装置に関する。
HDD(Hard Disc Drive)の実装方法の一例が特許文献1に示されている。その[要約]欄には、「実装装置は、第1HDD10に緩衝材44,45,46を設けるための緩衝材固定片40と、緩衝材固定片40と一体化した第1HDD10を保持してコントロールボード30を固定するための保持枠体50と、第2HDD20に緩衝材64を設けるとともに、実装時におけるユニット収納部84の段部85との協働によりパームレスト部83から遠ざかるように配置するための緩衝材固定片60と、緩衝材固定片60と一体化した第2HDD20を保持して上記保持枠体50と連結される保持箱体70とから構成されている」と記載されている。
特開2005−182936号公報
ところで、複数個の記録装置を搭載する記憶装置においては、各々の記録装置は、保持部材(キャニスター)により記憶装置の筺体に取り付けられる。以下では、記録装置がHDDの場合について説明する。HDDは、内部のアクチュエータやディスクのスピンドル等の駆動機構を有し、当該駆動機構の稼働により、それ自体が振動を発生する。この振動は、記憶装置の筐体に取り付けられた、情報信号の入出力を行っていない他のHDDにも伝播し、それらを振動させる。更に、情報信号の入出力を行っていないHDDの振動が互いに重なり合い、情報信号の入出力を行っているHDDに外部振動として伝わると、情報信号の入出力を行っているHDDの動作に影響を与え、時間当たりの情報入出力量に悪影響を与える。
これらの振動は、HDDの保持部材やHDDの入出力コネクタを介して情報信号を伝達する基板にも伝播する。この振動の低減のため、特許文献1では、HDDの保持部材とHDDとの間に緩衝材を配置し、振動の伝達を抑えている。しかし、この方法は、緩衝材を、HDDの保持部材とHDDとの間の全ての部分に挟む必要がある。すなわち、緩衝材を多く用いる必要があり、装置全体では部品点数が大幅に増加してしまう。
本発明者は、以上の課題を鋭意検討した結果、複数個の記録装置を備えた記憶装置において、記録装置間における振動の伝播を少ない部品点数により低減するための技術を着想するに至った。
前述した課題を解決するため、例えば特許請求の範囲に記載の構成を採用する。本明細書は、上記課題を解決する手段を複数含み、その一例である手段は、複数個の記録装置が搭載された記憶装置であって、記録装置が搭載された保持部材と、記録装置に信号を伝達する又は信号を処理する回路を搭載した基板と、基板と保持部材を搭載した筺体と、基板の一部に取り付けた板状のピエゾ素子と、基板の一部に取り付けた振動検出センサと、振動検出センサのセンサ出力に応じ、ピエゾ素子に与える駆動信号を制御する制御部とを含む構成を有している。
また、上記課題を解決する他の一例である手段は、複数個の記録装置が搭載された記憶装置であって、記録装置が搭載された保持部材と、記録装置に信号を伝達又は信号を処理する回路を搭載した基板と、基板と保持部材を搭載した筺体と、基板の一部に一端を取り付けた積層ピエゾ素子と、積層ピエゾ素子の他端に取り付けたおもりと、基板の一部に取り付けた振動検出センサと、振動検出センサの出力に応じ、積層ピエゾ素子に与える駆動信号を制御する制御部とを含む構成を有している。
本発明によれば、複数個の記録装置を備えた記憶装置において、記録装置からの振動を少ない部品点数で低減することが可能となる。前述した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施の形態の説明により明らかにされる。
RAID装置の背面斜視図。 背面構造の一部分の拡大斜視図。 RAID装置の正面斜視図。 実施の形態1で採用する制振原理を説明する図。 実施の形態1で採用する制御信号の流れを示す図。 実施の形態1における振動要素のモデル図。 実施の形態1における振動要素のモデル図。 実施の形態1における動作概念図。 実施の形態2で採用する制振原理を説明する図。 実施の形態3で採用する制御信号の流れを示す図。
以下、図面に基づいて、本発明の実施の形態を説明する。なお、本発明の実施の態様は、後述する形態例に限定されるものではなく、その技術思想の範囲において、種々の変形が可能である。なお、実施の形態を説明する全図において、同一の機能を有する部材には同一または関連する符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。また、以下の実施の形態では、特に必要なとき以外は同一または同様な部分の説明を原則として繰り返さない。
また、以下の各実施の形態においては、記憶装置がRAID装置、記録装置がHDDであるものとして説明する。
[実施の形態1]
図1に、本実施の形態に係るRAID装置の外観例として、その背面構造を示す。後述するように、複数のHDDが取り付けられる基板1は、筺体2の背面に設けられた開口部を塞ぐように取り付けられている。基板1は平板状であり、HDDに信号を伝達する回路及び/又は信号を処理する回路が搭載されている。基板1の一部分には、電圧の印加により体積が変形する素子、すなわち板状ピエゾ素子3が貼り付けられている。図1の場合、板状ピエゾ素子3は、基板1の右下隅に貼り付けられている。本実施の形態において、板状ピエゾ素子3は、基板1の振動をアクティブに低減するデバイスとして用いられる。
図2に、図1に示す背面構造のうち板状ピエゾ素子3の取り付け部分近傍の拡大図を示す。基板1は、ねじ7により、筺体2の内側に形成されている不図示の梁状部分に取り付けられている。図2は、一部のねじについてのみ、符号を付して表している。言うまでもなく、図2に表されていない領域でも、基板1は、不図示のねじ7により対応する梁状部分に取り付けられている。
板状ピエゾ素子3は細長い板状の部材であり、その長手方向が基板1の長手方向と平行に配置されている。本実施の形態において、この方向は、HDDの長手方向とも一致する。図2に示すように、本実施の形態に係る基板1では、板状ピエゾ素子3の近傍に、加速度検出センサ8(以下「センサ」という。)を配置する。センサ8は、基板1に発生する/伝播する振動の加速度を検出するデバイスである。
因みに、板状ピエゾ素子3とセンサ8は、いずれも基板1に取り付けられたコントローラ10に接続されている。コントローラ10は、センサ8で検出された加速度に基づいて板状ピエゾ素子3を駆動制御し、基板1の振動をアクティブに低減する。センサ8とコントローラ10は小さい部材である。このため、図1では、それらの描画を省略している。
コントローラ10を駆動する電力は基板1から供給されている。一般に、コントローラ10が必要とする電力は、RAID装置全体の消費電力から見れば十分に小さい。また、コントローラ10の制御(詳細は後述する。)は、RAID装置による情報信号の入出力とは無関係である。従って、コントローラ10は、情報の入出力を制御する回路とは全くの別に設けることが可能である。従って、コントローラ10は、基板1に実装することが可能である。
図3に、RAID装置を斜め正面側から見た図を示す。記憶装置としてのHDD5は、その保持部材であるキャニスター4内に架装されている。従って、HDD5は、キャニスター4に保持された状態で基板1に取り付けられる。なお、取付時、キャニスター4は、図3に示すように、筺体2の奥方向(図中矢印9で示す)に挿入される。HDD5の背面側に配置された不図示のコネクタが、基板1の側に設けられた対応コネクタに嵌め込まれることで、HDD5は基板1に取り付けられる。HDD5の背面に配置した不図示のコネクタと基板1側の対応コネクタが機械的にも電気的にも結合すると、HDD5は稼働可能な状態になる。すなわち、基板1からHDD5にはコネクタを介して電源が供給可能な状態となり、基板1とHDD5の間で情報信号の入出力が可能となる。
図3には、4台のHDD5を一単位とするグループ6が8個、計32台のHDD5を基板1に実装可能なRAID装置の例を示している。しかし、本発明はグループ6の数やグループ6を構成するHDD5の数によって効果が変わるものではない。RAID装置においては、グループ6の数やグループ6を構成するHDD5の数は装置の規模によって変わるが、管理やメンテナンスの観点から、HDD5をグループ6に分けて実装することは頻繁に行われている。
図4に、板状ピエゾ素子3の体積変形による制振原理を示す。図の簡略化のため、図4ではHDD5を2個だけ表記し、筺体2やキャニスター4等は省略して描いている。基板1に連結されたHDD5は相対的に大きな質量を持つ。従って、全体的には、平板上に質量を搭載した状態にある。
HDD5においては、不図示の磁気ヘッドを磁気ディスク上の所定位置に位置決めする際、内部に設けられたアクチュエータが動作し、磁気ヘッドを移動させる。このアクチュエータの動作に伴い振動が発生し、その振動がHDD全体を揺らし、結果的に基板1の変形を伴う振動が発生する。
基板1はほぼ平板形状であるので、基板1をその厚さ方向に曲げ変形させるような振動が生じる。図4では、振動方向12を矢印で示している。なお、図4では、振動による基板1の変形を誇張して表している。本実施の形態では、この振動の加速度をセンサ8で検出し、その振動を低減させる力(極めて概略的には振動方向と逆向きの力を生じさせる力)を発生するように、板状ピエゾ素子3の体積変形を制御する。具体的には、センサ出力を入力したコントローラ10が、板状ピエゾ素子3をその長辺方向(引張方向11)に変形させることにより、基板1の振動を打ち消す力を基板1に作用させ、基板1の振動を低減する。図4に示すように、板状ピエゾ素子3は基板1の表面に沿って変形する。
本実施の形態による基板1の振動の低減は、動作中のHDD5に伝播する外部振動を低減させることに通じ、HDD5に内蔵された不図示のアクチュエータによる位置決め動作への影響を低減することができる。このように位置決め動作が妨げられずに情報信号の入出力が実行可能となることにより、RAID装置における情報信号の入出力性能の低下を改善することができる。
図5に、本実施の形態における制御信号の流れを示す。図5に示すように、基板1の振動は、センサ8において加速度として検出される。検出された加速度の情報は、センサ出力としてセンサ8からローパスフィルタ(LPF)13に与えられる。ここで、センサ出力をローパスフィルタ13に与える理由は、着目する基板1の振動周波数領域よりも高い周波数領域に存在する振動成分がコントローラ10に入力することで、制御系の安定性が損なわれるのを防ぐためである。ローパスフィルタ13からコントローラ10には、振動の大きさと位相を表す検出信号が出力される。コントローラ10は検出信号に応じ、基板1の振動を低減させる振幅と位相を有する体積変形を板状ピエゾ素子3に発生させるようにフィードバック信号を送出する。具体的には、図4に説明したように、板状ピエゾ素子3を基板面に沿って伸張変形し、基板1の振動を低減する。
図6に、本実施の形態に係るRAID装置における主たる振動要素をモデル化した図を示す。本実施の形態に係るRAID装置の挙動は、平板状の基板1の表面に8つの振動系14を配置したモデルとして考察することができる。ここで、振動系14は、一つのグループ6に属する4台分のHDD5の質量と、これらをコネクタを介して基板1に連結する部分の剛性とで構成される1自由度振動系としてモデル化している。実際には、HDD5が4台あるので、少なくとも4つ以上の振動モードを持つ多自由度振動系としてモデル化すべきであるが、ここでは説明を簡略化するために、代表的に1つの自由度によりモデル化して表している。
前述したように、本実施の形態に係るRAID装置はグループ6を8個有し、8個の振動系14が平板状の基板1に取り付けられている。基板1は、ねじ7で筺体2に取り付けられているが、このねじ2によって締め付けられている部分は基板1にとっては固定条件にあり、振動形状でいうところの「節」にあたる。ねじ7は筺体2の不図示の梁状部材に対して取り付けられるが、梁状部材はHDD5を避けて配置される。従って、梁状部材は、図6に示すように、基板1を縦横に区切る線上に配置される。本明細書においては、この線を、境界線17と呼ぶ。なお、図6では、ねじ7及び境界線17の全てに対して符号を付していないことを注意されたい。
さて、境界線17上には、ねじ7により「節」が作成される。よって、基板1は、図7に示すように、8個の小さい領域15に分割されているものと考えることができる。なお、各領域15には一つの振動系14が接合される。従って、モデル内には、領域15と振動系14の組が全部で8組存在することになる。ところで、これらの組は、それぞれが4つのHDD5から構成される同じ特徴(質量や剛性分布)を持つ振動系である。同じ特徴を持つ振動系14は、その固有振動数も互いにほぼ同じ値になる。
因みに、図7では、板状ピエゾ素子3とその制御系からなる振動系を模式的に振動吸収系16として表している。電気的に制御される振動系であっても、その振動モデルを1自由度振動系として簡略化できることは当業者に自明である。前述したように、板状ピエゾ素子3は基板1上に1箇所だけ配置される。従って、図7では、8個ある領域15のうち図中右下の領域15にのみ振動吸収系16を設けている。
図8の(a)に、本実施の形態における振動系14と振動吸収系16の関係を示す。(a)では、図の簡略化のため、振動系14を4つだけ描いている。勿論、振動系14が8つの場合にも、以下の議論は同じである。
(a)に示すように、同じ固有振動数を持つ4つの振動系14が、同じベース18に対して結合されている場合、一つの振動系14が振動すると、他の振動系14も共振することが広く知られている。これは、それぞれの振動系14が同じ固有振動数を持って連成することで生じる現象である。
このことは、振動吸収系16により一つの振動系14の振動に対して減衰効果を及ぼせば、連成する他の振動系14の振動振幅も低減させることができることを意味する。
図7に示すように、基板1を分割してできた領域15とそれに連結した振動系14は、独立した振動系である。従って、装置内にある全てのHDD5について、それらの振動の低減を実現するには、各領域15(すなわち、各振動系14)に振動吸収系16を取り付ける方法も考えられる。例えばHDD5をキャニスター4に架装する際に、粘弾性部材を取り付ける等の方法が考えられる。しかし、この方法は、全てのキャニスター4に粘弾性部材を取り付ける必要があり、その分、コストが大きなものとならざるを得ない。
これに対し、本実施の形態の場合には、振動吸収系16は一つでよく(少なくとも領域15の数より少なく又はHDD5の数より少なくてよく)、共振特性を利用することで全ての領域にわたって振動低減効果を得ることができる。勿論、振動低減効果の向上を考慮して、複数の領域15に振動吸収系16、すなわち板状ピエゾ素子3とコントローラ10及びセンサ8を設置することも可能である。この場合は、さらに振動低減効果が向上するだけでなく、装置の稼働条件に応じたきめ細かい制御も可能となる。ただし、設置数はコストと振動低減効果の兼ね合いで決定することになる。
図8の(a)におけるベース18は、振動系14を支持する仮想の剛体である。これは筺体2に基板1が支持されている状況を考えると、領域15の各々がその端部で筺体2に(ねじ7によって)支持されていると考えればよい。しかし、筺体2やねじ7で締結された部分も現実には完全な剛体ではなく、剛性を持っている。従って、(a)に示すように、ベース18は、仮想的な支持ばね19により不動体に支持されていると考えることができる。すなわち、本実施の形態においては、基板1は、ねじ7によって分割された領域15に分けられる一方で、その各々が互いに連結され、さらには各々が同一の振動系であると考えることができる。このため、前述したように、共振特性の利用により、基板1上に存在する全てのHDD5について振動低減効果を得ることができる。
参考までに、図8の(b)に、仮想的な支持ばね19が存在しない場合を模擬的に示す。この場合、ベース18は不動体に完全に固定された剛性無限大の剛体とみなさすことができる。これは、事実上、個々の振動系14が独立に筐体2に固定されているのと同じである。従って、図8の(b)の場合には、振動系14間での共振現象は生じず、本実施の形態による振動低減効果は期待できない。
なお、現実には、筺体2を完全な対称形状に作れない場合や複数の領域15の各大きさを完全に同じ大きさに作れない場合が考えられる。その場合でも、基本的に、基板1の一部である領域15の持つ剛性よりも、HDD5の質量とそれを支持するコネクタ等の剛性の方が、振動系14の特性に対する影響が大きい。このため、理想的な形状を有しない場合でも、本実施の形態の効果に大きな影響を与えることはない。
また、RAID装置においては、各グループ6に4台全てのHDD5を実装して用いることが多いが、あるグループ6については4台全てのHDD5を実装しない使用態様も考えられる。その場合、HDD5の実装数が他のグループ6に比して少ないグループ6においては、その振動低減効果が減少する可能性がある。なぜなら、そのグループ6に対応する振動系14だけは、固有振動数などの振動特性が他のグループ6に対応する振動系14と異なってしまうためである。しかし、コントローラ10において、HDD5の個数が少ない場合の固有振動数に対応した制御特性を必要に応じて与えられるようにすることにより、固有振動数にバラツキがある振動系においても振動低減効果を改善することができる。
なお、実施の形態1のように、振動吸収系16を板状ピエゾ素子3と制御系から構成するのではなく、広く用いられている質量(おもり)とばね要素等の減衰要素(これらをまとめてゴムなどを用いる例が多い)からなる受動型の振動吸振器によっても、同様の振動低減効果が可能であると考えられる。すなわち、図8の(a)に示すように、共振関係にある他の振動系14について、振動低減効果を及ぼすことは可能である。
しかし、振動吸振器による振動低減効果は、減衰要素の能力に依存する。このため、一般には、限られた効果しか発揮できない。例えば振動吸収系16を取り付けた領域から物理的に遠い位置にある振動系14等においては、振動低減効果が低くなると考えられる。
これに対し、板状ピエゾ素子3とその制御系から構成される本実施の形態に係る振動吸収系16は、減衰効果の設定や調整が比較的自由であり、遠くの振動系14についても十分な振動低減効果が得られるように制御系の特性を調整することができる。すなわち、RAID装置に実装される全てのHDD5に対し、振動低減効果を与えることが可能である。
本実施の形態において使用する板状ピエゾ素子3は、電歪効果を持つチタン酸−ジルコン酸−鉛セラミックを板状に成型し、その両面やその他の位置に端子を形成したものであり、広く用いられているものを利用可能である。また、本実施の形態の場合、センサ8として、圧電素子を使用した加速度検出センサ(加速度計)を用いているが、センサ8は基板1の振動を検出できさえすればよいので、ひずみセンサ、速度センサ、圧電効果に依らない加速度検出方法を用いるセンサ(本明細書では、これらをまとめて「振動検出センサ」という。)も、本発明の範疇であることは容易に理解されるであろう。
板状ピエゾ素子3は、その振動形態を考慮すると、基板1の変位量が静止時に対して最大になる場所に設置することが望ましい。例えば制振対象である固有振動形態において、基板1の曲げ変形の「腹」に対応する部分に設置すれば、同じ変位量でも基板1に対して効率的に大きな引張力を発生することができ、振動低減効果を高めることができる。センサ8についても同様に、制振対象である固有振動形態をよく把握できるように、加速度振幅が大きい位置に設置することが望ましい。
以上の通り、実施の形態に係る振動吸収機構を採用するRAID装置によれば、記録装置であるHDD5に伝播する振動を、装置全体の一部分にのみ設置した振動低減機構により効果的に低減することができる。しかも、本実施の形態に係る振動吸収機構は、従来手法に比して部品点数が少なく済み、取り付けも容易なため、従来手法に比して低コストにて記録装置の振動を効果的に低減することができる。
[実施の形態2]
続いて、実施の形態2に係るRAID装置について説明する。本実施の形態に係るRAID装置の外観や装置構成は、実施の形態1と同じであるものとする。すなわち、基板1には、計32台のHDD5が8個のグループに分割して実装されているものとする。
以下、本実施の形態において採用する振動吸収機構による制振原理を説明する。図9に、本実施の形態で採用する制振原理の概念を示す。なお、図9においても、図の簡略化のため、HDD5を2個だけ表記し、筺体2やキャニスター4等は省略する。図9と図4との違いは、板状ピエゾ素子3の代わりに、積層ピエゾ素子20とその先端に取り付けられたおもり21が基板1に取り付けられている点である。積層ピエゾ素子20は、独立した多数の圧電素子を重ねて棒状に形成した素子である。本実施の形態の場合、棒状に形成された積層ピエゾ素子20の一端が基板1に固定され、他端がおもり21に固定される。従って、積層ピエゾ素子20は、基板1に対して垂直方向に体積変形する。
因みに、積層ピエゾ素子20の制御の流れは、図5の場合と同様である。すなわち、基板1の振動はセンサ8により加速度として検出され、そのセンサ出力がLPF13を介してコントローラ10に与えられる。コントローラ10は、このセンサ出力に基づいて、基板1の振動を低減させる振幅と位相を有する変形を積層ピエゾ素子20に発生させるフィードバック信号を生成し、積層ピエゾ素子20に与える。このフィードバック制御により、積層ピエゾ素子20は、基板1の振動方向12(図中、実線矢印で示す)と平行方向に伸長する。この積層ピエゾ素子20の伸長変形に伴っておもり21も移動する。おもり21の移動が、反力としての慣性力22(図中、作用方向を白抜きの矢印で示す)を基板1に作用させる。慣性力22が基板1の振動を打ち消す方向に働くことにより、基板1の振動は低減される。
すなわち、実施の形態1では、板状ピエゾ素子3の引張力を用いて振動を低減させたのに対し、本実施の形態ではおもり21が動くことで発生される慣性力22を用いて振動を低減させる。
積層ピエゾ素子20は、実施の形態1の場合と同様、セラミック材を積層して発生力を高めている。おもり21を重くするほど慣性力22を大きくできるが、積層ピエゾ素子20が発生可能な力に応じてその上限は自ずから限度がある。もっとも、基板1の振動を低減するくらいでは、おもり21の大きさは全体としてそれほど大きなものにはならず、基板1に取り付ける際に必要とされる面積は、実施の形態1に比べ、相対的に小さく済む。
以上の通り、実施の形態2に係る振動吸収機構を用いれば、設置スペースが少なく済む、より小型の振動低減機構を実現することができる。
[実施の形態3]
図10に、本実施の形態に係るRAID装置について説明する。本実施の形態に係るRAID装置は、実施の形態1で採用した振動吸収機構を備えるものとして説明する。実施の形態1では、共振現象を積極的に利用することにより、板状ピエゾ素子3から遠く離れた領域15に位置する振動系14に対しても振動低減効果を作用させることを説明した。このため、実施の形態1においては、板状ピエゾ素子3の近傍にセンサ8を配置していた。
これに対し、本実施の形態では、板状ピエゾ素子3とセンサ8の設置位置を遠く離す場合について説明する。すなわち、板状ピエゾ素子3とセンサ8を、少なくとも異なる領域15に配置する場合について説明する。
図10では、4行2列で構成される計8個の領域15のうち、板状ピエゾ素子3を右下隅の領域15(図10では、特に領域23と呼ぶ。)に配置し、センサ8を左上隅の領域15(図10では、特に領域24と呼ぶ。)に配置する。すなわち、基板1の対角位置に板状ピエゾ素子3とセンサ8を配置し、センサ8のセンサ出力をローパスフィルタ13及びコントローラ10経由で板状ピエゾ素子3にフィードバックする制御系を考える。このように、本実施の形態においては、センサ8を板状ピエゾ素子3から遠い位置に配置し、板状ピエゾ素子3から遠く離れた振動低減効果を板状ピエゾ素子3にフィードバックする。
なお、図10では、基板1上において領域23から最も遠い位置にある領域24にセンサ8を設ける構成を示したが、その他の領域にセンサ8を設けてもよい。センサ8の取付位置は、基板1の振動特性を事前に計測して又は有限要素解析等のシミュレーションを実行して最適化してもよい。もっとも、どの場合でも全てのHDD5は連成しているので、その全てのHDD5に対して振幅低減効果を作用させることができるのは他の実施の形態と同様であるので、厳密な解析でなくてもよい。
なお、本実施の形態では、板状ピエゾ素子3を用いる場合について説明したが、実施の形態2の場合のように、慣性力を用いる積層ピエゾ素子20とおもり21の組合せで構成される振動吸収機構を備える場合にも、本実施の形態に係る説明は、同様に適用することができる。
以上の通り、本実施の形態例3によれば、基板1を構成する全ての領域で振動を低減することができる。
[他の形態例]
本発明は、前述した実施の形態1〜3に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば実施の形態1〜3は、本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施の形態の構成の一部を、他の実施の形態の構成に置き換えることも可能であり、ある実施の形態の構成に他の実施の形態の構成を加えることも可能である。また、各実施の形態の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
1…基板
2…筺体
3…板状ピエゾ素子
4…キャニスター
5…HDD
6…グループ
7…ねじ
8…センサ
10…コントローラ
11…引張方向
12…振動方向
13…LPF
14…振動系
15…領域
16…振動吸収系
17…境界線
18…ベース
19…支持ばね
20…積層ピエゾ素子
21…おもり
22…慣性力

Claims (2)

  1. 複数個の記録装置が搭載された記憶装置において、
    前記記録装置が搭載された保持部材と、
    前記記録装置に信号を伝達又は信号を処理する回路を搭載した基板と、
    前記基板と前記保持部材を搭載した筺体と、
    前記基板の一部に取り付けた板状のピエゾ素子と、
    前記基板の一部に取り付けた振動検出センサと、
    前記振動検出センサのセンサ出力に応じ、前記ピエゾ素子に与える駆動信号を制御する制御部と
    を有し、
    前記基板が、前記筺体に対する取付箇所を境界として複数の領域に分けられるとき、前記板状のピエゾ素子を、前記振動検出センサを配置する領域とを別の領域に配置する
    ことを特徴とする記憶装置。
  2. 複数個の記録装置が搭載された記憶装置において、
    前記記録装置が搭載された保持部材と、
    前記記録装置に信号を伝達又は信号を処理する回路を搭載した基板と、
    前記基板と前記保持部材を搭載した筺体と、
    前記基板の一部に一端を取り付けた積層ピエゾ素子と、
    前記積層ピエゾ素子の他端に取り付けたおもりと、
    前記基板の一部に取り付けた振動検出センサと、
    前記振動検出センサのセンサ出力に応じ、前記積層ピエゾ素子に与える駆動信号を制御する制御部と
    を有し、
    前記基板が、前記筺体に対する取付箇所を境界として複数の領域に分けられるとき、前記積層ピエゾ素子を、前記振動検出センサを配置する領域とを別の領域に配置する
    ことを特徴とする記憶装置。
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