JP5879897B2 - 耐デラミネーション特性に優れた極細鋼線とその製造方法 - Google Patents

耐デラミネーション特性に優れた極細鋼線とその製造方法 Download PDF

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Description

本発明はタイヤ、ベルトコード、高圧ホース等、ゴム及び有機材料の補強用に使用されているスチールコードなどの高強度極細鋼線に関するものである。
一般に、極細鋼線は、熱間圧延後、調整冷却された直径4.0〜5.5mm程度の高炭素線材を、鋼線の延性劣化に応じて中間パテンティングと乾式による一次伸線加工を繰り返し、目標とする引張強さに応じた線径で最終パテンティング後、銅めっきまたはブラスめっき処理を施し、湿式伸線を行って得られる。
この様にして製造された極細鋼線をタイヤ、ベルトコード、高圧ホース等の補強材として使用するために、通常撚り線加工が行われる。撚り線加工時には、極細鋼線を複数本高速で撚り合わせるため、個々の極細鋼線には断線に耐えるための延性が求められる。
この様な要望に対し、従来から極細鋼線の開発がなされている。例えば特開昭60−204865号公報には、2450N/mm以上の引張強さの直径0.5mm以下の鋼線について、Mn含有量を規定してパテンティング時の過冷組織の発生を抑制し、C、Si、Mnの含有量を規定することで線材の強度及び靱延性を向上させて、撚り線断線の減少を図る技術が開示されている。
しかし近年、タイヤの軽量化・高性能化の要望に応えて、スチールコードのハイテンション化が急速に進展し、引張強さで3000MPa超のものが主流になってきている。鋼線の引張強さが高くなると、一般に延性が低下し、デラミネーションと呼ばれる縦割れが発生し、撚り線加工中に断線し易くなる傾向がある。
そこで、近年では引張強さで3000MPaを越えるような高強度でも延性を確保し、断線しにくい極細鋼線を得るために、以下のように種々の開発がなされている。
特許文献1では、パテンティングの際の加熱温度上限を規定し、冷却段階開始以降パーライト変態前に線材の表層部温度がその内部温度よりも低くなる時期を設け、表層部の平均パーライトノジュールサイズが内部よりも0.3μm以上小さい組織とすることで鋼線の捻回特性を向上させる技術を提案している。
特許文献2では、パテンティング時のオーステナイト化温度からの強制冷却段階において、一度500〜560℃まで冷却した後、復熱させてからパーライト変態を行わせることで、伸線材の横断面(以下、C断面ともいう。)におけるフェライト粒の長軸長さ(Da)、短軸長さ(Db)の積(Da×Db)を一定値以下に制御し、高強度材での縦割れ(デラミネーション)を抑制する技術を提案している。
特許文献3では、鋼線に含まれるボイドの最大径を鋼線のせん断降伏応力との関係で上限を規定し、かつ表層の引張残留応力値とその周方向のバラツキの上限値をそれぞれ規定することで耐デラミネーション特性に優れた鋼線を製造する技術を提案している。
特許文献4には、最終パテンティング材の強度と(初析フェライトの面積/セメンタイトの面積)の値、およびパテンティング後の伸線加工方法を規定することで、鋼線表面の引張残留応力を線径に応じた値以下に抑え、デラミネーションを抑制する技術を提案している。
また、一般にこれまで伸線中あるいは伸線後において鋼線が時効することは、延性に悪影響を及ぼすものと考えられており、伸線加工中の発熱を極力抑制する方法や、ダイス/鋼線間の摩擦係数を小さくすることが多く提案されている。
例えば特許文献5では、5℃以下の温度の湿式潤滑剤の中で伸線を行うことにより、伸線中の発熱を抑制することによって鋼線の時効を抑え、鋼線の捻回値が向上する(耐デラミネーション特性が向上する)方法が提案されている。
また、特許文献6では、ダイス/鋼線間の摩擦係数を0.07未満とすることで伸線中の発熱を抑制することが提案されている。
特開平11−241280号公報 特開平11−199978号公報 特開2001−279380号公報 特開2001−279381号公報 特開2002−28716号公報 特開平11−309509号公報
本発明者らは、3000MPa超の高強度材に対する上述の諸技術の適用について検討した。鋼組織の調整や表面の引張残留応力の抑制によっては、捻回時のデラミネーションを抑制するといった明確な効果は必ずしも得ることは出来なかった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、表面を起点とする鋼線のデラミネーションを抑制し、延性の高い極細鋼線を供給しようとするものである。
極細鋼線は、前述のようにパテンティングして、酸洗した後の鋼線表面に銅めっきまたはブラスめっきを施し、それを湿式伸線して製造される。本発明者らは、従来着目されていなかった、めっきと鋼線母材の界面の形態について調査し、そのデラミネーションとの関連について検討した。
その結果、めっきが鋼線内部に突起状に入り込んでいる個所が多数存在すること、その突起の存在形態が耐デラミネーション特性に大きく影響することを見出し、さらに、突起について詳細に検討した結果、上記の課題を解決できる本発明に到達したものであり、その趣旨とするところは次の通りである。
(1) C:0.75〜1.10%,Si:0.5〜2.0%,Mn:0.2〜2.0%を含有し、引張強度が3000MPa以上であり、線径が50〜380μmの円形断面を有する極細鋼線であって、
該鋼線の表面に銅めっきまたはブラスめっきを有し、極細鋼線の横断面における鋼線母材と前記めっきの境界線が、極細鋼線横断面の外周円よりも内側に突起状に入り込んでおり、それによって形成されためっきの突起の最大深さが1.0μm以下であり、前記突起内に存在するき裂の最大長さが0.8μm以下であるとともに前記き裂の進展方向と極細鋼線横断面の半径方向とのなす角が35°以上であることを特徴とする耐デラミネーション特性に優れた極細鋼線。
(2) 上記(1)に記載の極細鋼線において、該鋼線における横断面表面の周方向に沿って存在する前記突起の単位周長あたりの平均個数が、0.5個/μm以下であることを特徴とする耐デラミネーション特性に優れた極細鋼線。
(3) C:0.75〜1.1%,Si:0.5〜2.0%,Mn:0.2〜2.0%を含有する鋼線材を一次伸線し、最終パテンティングし、酸洗した後、鋼線の表面に銅めっきまたはブラスめっきを施し、湿式伸線を行う上記(1)または(2)に記載の耐デラミネーション特性に優れた極細鋼線の製造方法において、
前記最終パテンティングの際の再加熱時の炉内温度を800〜1050℃に、加熱時間を在炉時間で10分以下にそれぞれ制御し、最終パテンティング後の酸洗を、濃度が15〜30質量%で温度が20〜45℃の塩酸を用い、酸洗時間が120分以下の条件で行って、該酸洗後の鋼線の表面粗さRmaxの最大値(Rmax)maxが4.5μm以下となるようにし、湿式伸線前の銅またはブラスめっき厚を1〜10μmとすることを特徴とする極細鋼線の製造方法。
本発明のように、鋼線表面への銅めっきまたはブラスめっきの突起状の入り込みおよびその中のき裂の形態を規制することにより、3000MPa以上の引張強さを有しながら、延性の高い極細鋼線とすることができ、撚り線加工時のデラミネーションの発生を抑制して、断線の発生を低減できるため、産業上その効果は極めて大きい。
極細鋼線のC断面のめっきの状態を概略的に示した図である。 極細鋼線のC断面のめっきの食い込み状態を模式的に示す図である。 耐デラミネーション性の評価試験装置により得られるトルクカーブの一例を示す図である。 酸洗後の鋼線の表面状態を模式的に示す図である。 酸洗し、めっきした後の鋼線の縦断面の状態を模式的に示す図である。 耐デラミネーション性の評価試験装置の概要を模式的に示す図である。
極細鋼線は、前述のようにパテンティングして、酸洗した後の鋼線表面に銅めっきまたはブラスめっきを施し、それを湿式伸線して製造される。本発明者らは、従来着目されていなかった、めっきと鋼線母材の界面の形態について調査し、そのデラミネーションとの関連について検討した。
検討に当たっては、パテンティング時の加熱条件やブラスめっきの厚みなどを変更して、多数の極細鋼線を製造し、各鋼線からサンプルを切り出して、その横断面(C断面)を電子顕微鏡(SEM)で詳細に観察した。また、作成した極細鋼線の耐デラミネーション性評価試験を実施して、各鋼線の耐デラミネーション性を評価して、めっきの断面形状と耐デラミネーション特性との関連を調べた。
極細鋼線のめっきと鋼線母材の界面の観察では、図1の表面拡大図(a)に概略を示すように、極細鋼線の横断面における鋼線母材とめっき1の境界線が、極細鋼線横断面の外周円よりも鋼線母材2の内部に突起状に食い込んで、鋼線母材2の内部に向けてめっきによる突起3が形成されている個所が多数存在することが見出された。なお、それ以外の箇所はめっき1が非常に薄く残るだけの状態になっているため、めっきによる突起3は明りょうに区別できる状態になっている。
そして、さらに突起3について詳細に観察したところ、図2に示すように、突起3の中には、表面から突起部内部に向かうき裂4が存在するものがあること、き裂4には、図2(a)、(b)に示すように表面から鋼線の中心方向に向かって伸びるものと、図2(c)に示すように表面から斜めに伸びるものとがあることが見出された。
そこで、突起や突起内に存在するき裂の形態とデラミネーションとの関係についてさらに調べた。
突起やき裂の形態については、作製した極細鋼線から得たサンプルのC断面において、その表面周方向に沿ってL(μm)の長さについてSEM観察し、長さLの範囲における突起の個数nを数えて、突起の平均個数n/Lを求めるとともに、突起の深さDを測定して突起の中の最大深さを決定した。また、突起内にき裂が存在する場合には、そのき裂の長さSとき裂の折れ込み角度θを測定した。
なお、き裂の長さSは、き裂の進展方向の長さ、すなわち、き裂の起点(幅の中心)と終点を結ぶ線の長さとし、き裂の折れ込み角度θは、図2(d)に示すように、き裂の進展方向に向かう線5と半径方向に向かう線6の間の角度とする。
次に、別のサンブルの耐デラミネーション性評価試験を実施し、得られたトルクカーブから、極細鋼線を、デラミネーションが発生せず十分に延性があると判断されるもの(評価○)、デラミネーションが発生しほとんど延性がないと判断されるもの(評価×)の2つに分類した。
SEM観察から得られた突起の形態や突起中に存在するき裂の形態を、耐デラミネーション性の評価結果と関連させて検討した。その結果、評価〇を得るための条件として、突起の最大深さが1.0μm以下であり、突起中にき裂が存在する場合は、その長さが0.8μm以下で、かつ、鋼線横断面の半径方向とのなす角が35°以上であることが必要であり、さらに好ましくは、横断面表面周方向に沿って計数した銅またはブラスめっきの突起状の入り込みの単位周長あたりの平均個数が、0.5個/μm以下であることであるとの条件が得られた。
ここで、評価試験及び耐デラミネーション性の評価は次のようにして行った。
評価試験は、作製した極細鋼線から得たサンプル21の両端部を、図6に示す耐デラミネーション性の評価試験装置20のチャック22、23で把持し、一方のチャック23は回転しないよう固定し、他端のチャック22を10〜200回転/分の一定速度で回転して、鋼線に捻じりを加え、破断に至るまで継続することにより行った。
本発明で評価の対象とする鋼線は非常に細いため、捻回中にたるんで結び目が形成され、それを起点にして鋼線の正常な特性を評価する以前に破断することもある。そのため試験中の極細鋼線のサンプル21には、固定チャック23を介して、予め測定しておいた引っ張り破断荷重の1%の荷重24による張力を付加し、その状態で他端のチャック22を回転させるようにする。
試験装置のチャックには、回転角度を測るエンコーダー、トルクを測定するロードセル、及び伸び計が付いており、各試験において制御装置25に記録されたトルクカーブ(横軸:回転角[rad]、縦軸:トルク[N・m])から、次のようにして鋼線の耐デラミネーション性を評価した。
図3に、評価試験によって得られるトルクカーブの一例を示すが、得られたトルクカーブにおいて、捻じり試験開始から破断に至るまでの間で、図(b)に示すような急激な荷重低下の有無があるかどうかを判断する。
トルクカーブでの急激なトルク低下は、鋼縦割れ(デラミネーション)の発生に対応しており、これが認められた場合は鋼線の延性が殆ど無いものと判断される(評価×)。
一方、図(a)に示すように、破断に至るまでに急激なトルク低下が認められない場合は、鋼線には表面を起点とした破断が起こらずに、最終的に安定的な延性破壊に至るまで塑性変形することを示しており、鋼線が十分に延性を有しているものと判断される(評価○)。
なお、急激なトルク低下が認められない場合でも、得られたトルクカーブにセレーション(凹凸)が認められる場合がある。鋼線表面には、トルクカーブで荷重がドロップするタイミングで表層クラックが発生していることが判っている。鋼線表面のクラックは、撚り線などの鋼線加工中、それを起点として鋼線を縦方向に伝搬し、破断に至るため、延性劣化をもたらす原因となる。したがって、急激な荷重ドロップ(デラミネーション)が発生しなくても、トルクカーブ上にセレーションが認められる場合も延性評価は(×)とした。
本発明は、以上のような検討結果に基づきなされたものであり、以下、本発明で規定する耐デラミネーション特性に優れた高炭素極細鋼線の要件について、順次説明する。
本発明は、C:0.75〜1.10%、Si:0.5〜2.0%、Mn:0.2〜2.0%を含有し、パーライト組織を有する鋼線材を素材として用いて極細鋼線を得る。
本発明で対象とする鋼の成分をそのように限定したのは次の理由よる。なお、以下に示す成分の%は全て質量%である。
C:Cはパテンティング処理後の引張強さの増加および伸線加工硬化率を高める効果があり、より少ない伸線加工歪で鋼線の引張強さを高めることができる。0.75%未満では合金元素を添加してもパテンティング処理後の引張強さが低く、また、伸線加工硬化率も小さいため、引張強度が3000MPaを超える高強度の極細鋼線が得られない。一方、1.10%を越えるとパテンティング処理時に初析セメンタイトが、オーステナイト粒界に析出して伸線加工性が劣化し伸線加工工程で断線が発生し易くなるため、Cの範囲を0.75〜1.10%とした。
Si:Siはパーライト中のフェライトを強化させるためと鋼の脱酸のために必要であり、更に熱による強度低下の抑制に極めて有効な元素である。0.5%未満では上記の効果が期待できない。一方2.0%を越えると熱間圧延工程で表面脱炭が発生し易くなるため、Siの範囲を0.5〜2.0%とした。
Mn:Mnは脱酸、脱硫のために必要であるばかりでなく、鋼の焼入性を向上させパテンティング処理後の引張強さを高めるために有効な元素であるが、0.2%未満では上記の効果が得られない。一方、1.0%を越えると上記の効果が飽和し、さらにパテンティング処理時のパーライト変態を完了させるための処理時間が長くなりすぎて生産性が低下するため、Mnの範囲を0.2〜1.0%とした。
本発明の極細鋼線は、以上の元素を含有し残部がFe及び不可避的不純物よりなる組成を基本とするもので、この組成で特に他の元素を添加せずに引張強度を3000MPa以上とすることができるが、さらなる強度、靭性、延性等の機械的特性の向上を目的として、Cr:0.5%以下、Ni:0.5%以下、V:0.5%以下、Co:0.5%以下,Cu:0.2%以下、Mo:0.2%以下、W:0.2%以下の1種または2種以上(ただし、合計で2%以下)含有させたとしても本発明の効果は妨げられない。
本発明では、極細鋼線の引張強度が3000MPa以上の鋼を対象とするが、引張強度が3000MPa未満の場合、もとより伸線による鋼線の延性劣化が進んでおらず、本発明を適用する場合の効果が明確でない事から対象外とした。
また、線径を50〜380μmとしたのは、タイヤ、ベルトコード、高圧ホース等、ゴム及び有機材料の補強用に使用されているスチールコードに求められる線径に基づく。
次に、本発明において、上記の方法で観察される極細鋼線横断面(C断面)表層のブラスまたは銅めっきの鋼線母材への食い込みにより形成される突起について規定した理由を以下に述べる。
なお、極細鋼線のC断面における表層のめっきの食い込みを詳細に観察するには、サンプルの表層角部のめっき部分がダレないように研磨を行って、SEM観察用の試料を作成する必要がある。
そのための方法として、サンプルを樹脂モールドして機械研磨で行う場合に当金を使用する方法や、イオンビームエッチングによる方法(例えば、特開2009−25133号公報参照)を用いることができる。
機械研磨による方法では、サンプルとなる鋼線の周囲に、鋼線と同等もしくはより硬い材料を当金として鋼線に密着するように配置して樹脂モールド中に埋め込み、鋼線の端面を当金とともに、適宜湿式でのエメリーペーパー研磨やバフ研磨等を行うようにする。
また、イオンビームエッチングによる方法では、鋼線の先端が突出するように遮蔽板を鋼線に密着させて配置し、鋼線の突出部分にイオンビームを照射して、遮蔽板から先を削り取るようにする。
以上の様にして観測されるめっきの食い込みによる突起は、次のように形成されると考えられる。
パテンティング時の加熱により形成される表面酸化深さの不均一、およびスケールを除去するための酸による不均一な溶解などで鋼線表面には、図4に示すように、等方的な形状の凹凸7が発生している。銅またはブラスめっき1は、最終パテンティング後にこの凹凸の上に電気的に形成されるため、湿式伸線前のめっき材表面は、図5(a)に示すようにほぼ等方的な形状の凹凸7のある表面を持っている。
前述のように、中間パテンティングと酸洗を繰り返した鋼線には熱処理と酸洗により方向性の無い等方的な形状を持つ凹凸が形成されているが、その後のダイスによる伸線は鋼線表面を長手方向に伸長させるとともに、径を小さくするため、表面は周方向に圧縮される。そのため、もともと表面に形成されていた等方的な形状の凹凸は、伸線とともに長手方向に延ばされて細長い溝状の形状をなすようになる(図5(b)参照)。それと同時に鋼線と比較して柔らかいブラスまたは銅のめっきは、鋼線の深さ方向(R(半径)方向)に押し込まれる形となるため、変形の仕方によっては溝状の食い込みのなかで折れ込みが発生して、突起となるものと考えられる。
この鋼線の表面内側へ押し込まれたブラスまたは銅のめっきは、その形態によっては破壊の起点として作用する確率が高くなる。C断面表層の観察で、めっきの突起部の深さが1.0μmを超える場合、その先端を起点としてき裂が発生し、縦方向(鋼線の長手方向)に容易に伝播して鋼線の破断に至ることが多い。そのため本発明ではめっきの突起部の深さの上限を1.0μmと規定した。さらにめっき突起部の深さを0.5μm以下とすることによって、めっき突起からのき裂の発生をさらに安定的に抑制することができるため、望ましくは0.5μm以下である。
なお、鋼線の横断面における表面周方向に沿って計数した銅またはブラスめっきの突起の平均個数は0.5個/μm以下が望ましい。突起状の入り込みの個数が0.5個/μmを超えて多く存在する場合、その先端を起点として鋼線内部にき裂が伝播し、鋼線の縦方向に容易に伝播して鋼線の破断に至ることがより多くなる。
なお、個数を数える際の対象とする突起は、極細鋼線C断面の外周円よりも内側に0.1μm以上鋼線母材側に突出しているものとする。
また、前述のように、鋼線横断面の表面周方向に沿って20μmの長さLについて突起の個数nを数えて、突起の平均個数をn/Lとして求める。
前述のように、表面のめっきが鋼線の地鉄内部に押し込まれ、めっきの折れ込みの際に、湿式伸線後の突起内にき裂が存在する場合がある。き裂の長さが0.8μm以上であった場合には、その先端の応力集中が非常に高くなることから、その先端を起点として鋼線地鉄側にき裂が伝播し、鋼線の縦方向に容易に伝播して鋼線の破断に至ることが多い。そのため、本発明ではめっきの突起内に初めから存在する折れ込みによるき裂の長さを0.8μm以下に規定した。き裂の長さを0.3μm以下とすることによって、更に安定的に鋼線への伝播を抑制することが出来るため、より望ましくは0.3μm以下である。
また、き裂の進展方向の鋼線の半径方向に対する角度(折れ込み角度θ)が35°未満である場合、その先端を起点として鋼線内部にき裂が伝播し、鋼線の長手方向に容易に伝播して鋼線の破断に至ることが多い。そのため、本発明ではめっきの突起中に初めから存在するき裂が鋼線の半径方向とのなす角度を35°以上と規定した。この角度を60°以上とすると、より安定的に鋼線へのき裂の伝播を抑制することが出来るため、より望ましくは60°以上である。
次に、本発明の耐デラミネーション特性に優れた極細鋼線を製造する方法について説明する。
本発明の極細鋼線は、従来と同様に、熱間圧延後、衝風により調整冷却された直径4.0〜5.5mm程度の高炭素線材を素材として用い、それに伸線加工を行って製造している。
伸線加工における1次伸線では、加工硬化による鋼線の延性劣化に応じて、中間パテンティング、酸洗によるスケール除去を行い、目標とする引張強さに応じた線径に仕上げ、最終パテンティングを行う。最終パテンティング後、酸洗により酸化スケールの除去を行い、水溶液中で銅めっきあるいはブラスめっきを施す。ブラスめっきの場合は銅めっきの上に亜鉛めっきをさらに施して500℃程度の熱による拡散で銅と亜鉛を合金化してブラスにする。めっき処理後、湿式潤滑剤にダイスを浸漬して伸線を行い、所定の強度および線径の極細鋼線を得る。
本発明者らは、めっきの鋼線内部への食い込みを防止して、突起部の形成及び突起部内のき裂の発生を抑制するためには、めっき前の鋼線の表面性状を平滑にし、めっきの鋼線内部への食い込みを抑制することが必要との観点から、最終パテンティング時の加熱条件とその後の酸洗条件を検討した。
その結果、該酸洗後の鋼線地鉄の表面粗さについて、鋼線の周方向に測定した表面粗さRmaxの最大値(Rmax)maxが4.5μm以下となるようにすれば、上記のような突起の要件を満たすことができることを見出した。そして表面粗さをそのようにするためには、最終パテンティングの際の再加熱時の炉内温度を800〜1050℃に、加熱時間を在炉時間で10分以下にそれぞれ制御し、最終パテンティング後の酸洗を、濃度が15〜30質量%で温度が20〜45℃の塩酸を用い、酸洗時間が120分以下の条件で行うことがよいことを見出した。
ここで、最終パテンティング後酸洗して得た鋼線(パテンティング材)の本発明における表面粗さについてつぎのように定義する。
パテンティング材のC断面表層を、極細鋼線と同様の方法でSEM観察する。この表面の凹凸の観察は、C断面表面の周方向8等分位置でそれぞれ行う。各視野の基準長さを20μmとして観察を行い、その範囲でJIS B0601(2001年)に準拠して表面粗さRmax(最高と最低の差異)を測定する。8等分位置のそれぞれの視野のRmax値のうちの最大値(最大高低差)を(Rmax)maxとし、それをパテンティング材の表面粗さを評価する基準とした。
次に、最終パテンティングや酸洗の条件を上記のように決めた理由について説明する。
最終パテンティングの再加熱時の炉内雰囲気温度を800℃乃至1050℃とする。その温度が800℃未満の場合、工業的に採算の取れる時間内に十分に鋼材をオーステナイト化することが出来ない。また1050℃を超える温度とした場合には、表面酸化による鋼材表面の凹凸が大きくなり、その後の湿式伸線でめっきの鋼線内部への食い込みが深くなり、鋼線へのき裂の伝播が起こりやすくなる。
再加熱時の加熱時間は10分以下とする。10分を超える時間で加熱を行った場合、表面酸化による鋼材表面の凹凸が大きくなり、その後の湿式伸線でめっきの鋼線内部への食い込みが深くなり、撚り線加工時などに鋼線へのき裂の伝播が起こりやすくなる。
最終パテンティング後の酸洗に用いる酸は塩酸とする。塩酸以外の工業的に使用可能な安価な酸、例えば硫酸などを使用した場合、表面に深い腐食ピットが形成されることが多く、酸洗後の鋼線の表面粗さRmaxの最大値(Rmax)maxが4.5μmを超えることが多くなる。(Rmax)maxが4.5を超えると、その後の湿式伸線でめっきの鋼線側への食い込みが深くなり、撚り線加工時などに鋼線へのき裂の伝播が起こりやすくなる。そのため、使用する酸は塩酸に限定した。
酸洗における塩酸の濃度、温度について、塩酸濃度20%未満、温度を20℃未満として酸洗を行った場合、酸によるスケール溶解速度が十分ではなく、工業的に採算の取れる時間内での操業が出来ない。そのため、塩酸濃度は20%以上、かつ温度は20℃以上とした。
また、30%を超える塩酸濃度、45℃を超える温度で酸洗を行った場合、いずれの場合も深い腐食ピットが形成されることが多く、(Rmax)maxが4.5μmを超えることが多くなる。パテンティング材の(Rmax)maxが4.5μmを超えると、その後の湿式伸線でめっきの鋼線内部への食い込みが深くなり、より線加工時などに鋼線へのき裂の伝播が起こりやすくなる。そのため、塩酸濃度を30%以下、かつ温度を45℃以下とした。さらに、酸洗を120分を超える時間で行った場合、塩酸濃度や塩酸の温度が高すぎる場合と同様に(Rmax)maxが4.5μmを超えることが多くなるため、酸洗時間は120分以下とした。
湿式伸線前の銅めっきあるいはブラスめっき厚も厚い場合には突起の形成に影響する。めっき厚が1μm未満の場合、湿式伸線中に潤滑切れを起こして発熱量が高くなり、鋼線の延性が劣化する。また、めっき厚が10μmを超える場合、柔らかいめっきが不定形に鋼線側へ大きく食い込むこととなり、より線加工時などに鋼線へのき裂の伝播が起こりやすくなる。以上のことから、湿式伸線前のめっき厚みは1〜10μmとした。
なお、めっき厚みは、銅、亜鉛の電気めっき時の電流密度および通電時間でそれぞれ調整することが可能である。
湿式伸線の条件について、特に特定の条件に規定するものではないが、伸線に使用するダイスのアプローチ角度が全角で6〜14°、かつ、最終パテンティング後の各段の湿式伸線の減面率が、全減面率の前半10%までが各段減面率14%乃至25%、後半の90%が各段減面率30%以下とし、最終の1〜3段のダイスで、1〜5%の減面率のダブルダイススキンパスを行うことが好ましい。
湿式伸線に使用するダイスアプローチ角度が全角で6°未満の場合、ダイスと鋼線の接触長が長くなり、引き抜き力が増加するとともに摩擦により発生する熱も多くなるため、鋼線の延性の劣化につながる。また、ダイスアプローチ角度が全角で14°を超える場合、表層と中心部の加工が不均一になり鋼線の延性が劣化するとともに、中心部に鋼線の強度を超える引張力が加わり、クラックが発生し易くなる。
湿式伸線各段の減面率について、湿式伸線の全減面率の前半10%までが、各段減面率14%未満、または25%を超えるものであった場合、素材となる高炭素鋼線材は十分に長手方向に伸長された組織ではないため、鋼線中心部にクラックを生じやすく、鋼線の延性を悪化させる。
また、全減面率の残りの90%の各段減面率について、各段減面率が30%を超える場合、表層と中心部の塑性加工が不均一となり、表面に引っ張り方向の大きな残留応力が発生し、鋼線の延性を悪化させる。
最後に、伸線最終の1〜3段のダイスでダブルダイススキンパスを行うが、伸線最終段で1%未満また5%を超えるダブルダイススキンパスを行っても、前段までに発生した大きな引っ張り方向の残留応力を緩和することはできない。
本発明は、以上のように構成されるものであるが、以下にその実施例を示す。なお、この実施例は、本発明の実施可能性や効果を具体的に説明するための一例であり、本発明をこれに限定するものではない。
極細鋼線用の素材として、A(JIS SWRA72)、B(SWRA82)、およびC量を増量したC(92C材)の5.5φの熱間圧延線材を素材として用いた。素材の鋼成分(なお、残部はFe及び不可避的不純物である。)を表1に示す。
まず、熱間圧延線材のミルスケールを塩酸により除去後、潤滑剤下地被膜処理を行った。パテンティング前の乾式伸線はアプローチ角度が全角で14°、各段減面率が20%のダイススケジュールで、50m/minの伸線速度で行った。潤滑剤には、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸ナトリウムなどの金属石鹸を主体としたものを用いた。伸線の際には、巻き取りのドラムおよびダイスボックスを循環水により冷却し、線温が100℃を超えないように行った。
ついで、加熱温度、加熱時間を表2に示すように変化させてパテンティングを行い、酸洗した後にめっきを行った。酸洗は、塩酸または硫酸を用いて表2に記載の条件で行い、酸洗後の鋼線の表面粗さRmaxを周方向8等分位置で長さ20μmの範囲で測定し、その結果から最大値を(Rmax)maxとして求めた。なお、表面粗さRmaxは、JIS B0601(2001年)に準拠して求めた。
めっきはいずれも湿式で行い、始めにCuめっき、次にZnめっきを行った。めっき厚みは重量比でCu:Znがおよそ6:3となるように電流密度を設定した。CuとZnのめっき後、ライン上で誘導加熱を行い、500℃×1secの拡散熱処理を行い、ブラス化を行い、表面の酸化被膜を硝酸で除去した。
めっき後の湿式伸線は、ダイスを水中に固体粉末の潤滑剤を界面活性剤で分散させた潤滑剤中に浸漬した状態で行った。すべての段でダイスアプローチ角度は全角で14°、各段減面率は全段20%のものを用いた。これにより、0.2〜0.35mm径の極細鋼線を得た。
得られた各極細鋼線からサンプルを切り出し、その引張強度を測定し、耐デラミネーション性の評価試験を行った。その評価は、得られたトルクカーブを用いて前述のように行った。
また、別のサンプルから、C断面の観察用試料を作成した。試料の端面は、イオンビームエッチングによる方法により調整した。
各試料の端面の表面周方向に沿って長さL=20μmの範囲についてSEM観察して、突起の個数nを数えて、突起の平均個数n/L(/μm)を求めるとともに、突起の深さを測定し、さらに、突起内にき裂が存在する場合には、そのき裂の長さ(μm)及びき裂の折れ込み角度(°)を測定した。突起の深さや突起長さは最大のものの長さを示した。また、き裂の折れ込み角度は、き裂の中で最少のものを示した。
得られた測定結果を表2に示す。
本発明例1〜9は、本発明で規定する製造条件をすべて満足しているために、最終パテンティング・酸洗後の表面粗さRmaxの最大値(Rmax)maxが4.5μm以下となった。そのため、湿式伸線後の極細鋼線表面のめっきの突起深さ、および突起中のき裂の長さ、角度、頻度が本発明で規定する条件を満たすことが出来、耐デラミネーション特性が優れていた。
比較例10は、加熱時の雰囲気温度が高く、パテンティング後のスケール除去を硫酸で行ったために、また、パテンティング後の(Rmax)maxが4.5μmを超え、従って湿式伸線後の極細鋼線の表面性状が本発明で規定する条件を満たさなくなるため、耐デラミネーション特性が劣っていた。
比較例11は、加熱時の雰囲気温度が高く、パテンティング後のスケール除去を硫酸で、かつ長時間をかけて行ったため、パテンティング後の(Rmax)maxが4.5μmを超え、従って湿式伸線後の極細鋼線の表面性状が本発明で規定する条件を満たさなくなるため、耐デラミネーション特性が劣っていた。
比較例12、14、15、16は、加熱時間が長かったため、表面酸化による鋼材の凹凸が大きく、そのため、パテンティング後の(Rmax)maxが4.5μmを超え、従って湿式伸線後の極細鋼線の表面性状が本発明で規定する条件を満たさなくなるため、耐デラミネーション特性が劣っていた。
比較例13は、加熱時の雰囲気温度が高かったため、パテンティング後の(Rmax)maxが4.5μmを超え、従って湿式伸線後の極細鋼線の表面性状が本発明で規定する条件を満たさなくなるため、耐デラミネーション特性が劣っていた。
Figure 0005879897
Figure 0005879897
1 極細鋼線表面のめっきの突起以外の部分
2 極細鋼線の母材部分
3 めっきが鋼線母材部分に食い込んだことによるめっきの突起
4 突起内に存在するき裂
10 極細鋼線全体
20 耐デラミネーション性の評価試験装置
θ き裂の進展方向と極細鋼線横断面の半径方向とのなす角

Claims (3)

  1. C:0.75〜1.10%,Si:0.5〜2.0%,Mn:0.2〜2.0%を含有し、引張強度が3000MPa以上であり、線径が50〜380μmの円形断面を有する極細鋼線であって、
    該鋼線の表面に銅めっきまたはブラスめっきを有し、極細鋼線の横断面における鋼線母材と前記めっきの境界線が、極細鋼線横断面の外周円よりも内側に突起状に入り込んでおり、それによって形成されためっきの突起の最大深さが1.0μm以下であり、前記突起内に存在するき裂の最大長さが0.8μm以下であるとともに前記き裂の進展方向と極細鋼線横断面の半径方向とのなす角が35°以上であることを特徴とする耐デラミネーション特性に優れた極細鋼線。
  2. 請求項1に記載の極細鋼線において、該鋼線における横断面表面の周方向に沿って存在する前記突起の単位周長あたりの平均個数が、0.5個/μm以下であることを特徴とする耐デラミネーション特性に優れた極細鋼線。
  3. C:0.75〜1.10%,Si:0.5〜2.0%,Mn:0.2〜2.0%を含有する鋼線材を一次伸線し、最終パテンティングし、酸洗した後、鋼線の表面に銅めっきまたはブラスめっきを施し、湿式伸線を行う請求項1または2に記載の耐デラミネーション特性に優れた極細鋼線の製造方法において、
    前記最終パテンティングの際の再加熱時の炉内温度を800〜1050℃に、加熱時間を在炉時間で10分以下にそれぞれ制御し、最終パテンティング後の酸洗を、濃度が15〜30質量%で温度が20〜45℃の塩酸を用い、酸洗時間が120分以下の条件で行って、該酸洗後の鋼線の表面粗さRmaxの最大値(Rmax)maxが4.5μm以下となるようにし、湿式伸線前の銅またはブラスめっき厚を1〜10μmとすることを特徴とする極細鋼線の製造方法。
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