JP5879152B2 - エレベータ到着時間推定装置、エレベータシステム - Google Patents

エレベータ到着時間推定装置、エレベータシステム Download PDF

Info

Publication number
JP5879152B2
JP5879152B2 JP2012039292A JP2012039292A JP5879152B2 JP 5879152 B2 JP5879152 B2 JP 5879152B2 JP 2012039292 A JP2012039292 A JP 2012039292A JP 2012039292 A JP2012039292 A JP 2012039292A JP 5879152 B2 JP5879152 B2 JP 5879152B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
car
elevator
floor
waiting
estimated
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2012039292A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2013173595A (ja
Inventor
智明 吉永
智明 吉永
洋登 永吉
洋登 永吉
達彦 影広
達彦 影広
三好 雅則
雅則 三好
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP2012039292A priority Critical patent/JP5879152B2/ja
Publication of JP2013173595A publication Critical patent/JP2013173595A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5879152B2 publication Critical patent/JP5879152B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Indicating And Signalling Devices For Elevators (AREA)
  • Elevator Control (AREA)

Description

本発明は、エレベータを制御する技術に関する。
従来のエレベータ制御システムにおいては、利用者はエレベータホールの扉の上に表示される現在のかごの位置に基づき、かごの到着時間を自分で予測していた。しかし、途中階における乗降などにより、到着までに予測以上の時間が掛かってストレスを感じる場合があった。そこで、エレベータかごの待ち時間を予測する技術が開発されている。
下記特許文献1では、かご下の秤装置やかご内のカメラを用いて、各階で乗降車する平均人数を統計的に算出しておくことにより、呼出し階における平均乗降人数を推定し、これに基づき平均待ち時間を予測している。
下記特許文献2では、エレベータの停止階に配置された監視カメラの映像に基づき、各階においてかごを停止/通過させるか否かを判定する技術が記載されている。
特開平8−91717号公報 特開2008−195468号公報
上記特許文献1に記載されている技術では、呼出しがあった際の待機人数を過去の統計に基づき推測しているため、必ずしも過去の平均待機人数と現在の待機人数が等しくない可能性がある。特にデパートなどの商業施設では、その時々で待機人数は1〜10数人まで大きく変動するため、過去に呼出しボタンが押された際の平均待機人数と現在の待機人数が乖離する場合がある。この乖離が到着予測時間に対して大きな誤差となるので、正しく待ち時間を予測できない。
上記特許文献2に記載されている技術では、待ち時間を少なくするために各かごが各階に停止するか通過するかを最適化することを試みているが、一方で待ち時間を予測して利用者に提示する点については不十分である。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、エレベータかごがフロアに到着するまでの待機時間を正確に推定する技術を提供することを目的とする。
本発明に係るエレベータ到着時間推定装置は、エレベータかご内に設けられたカメラの映像を用いて乗車人数を推定し、フロアの乗降場所に設置されたカメラの映像を用いてフロアにおける待機人数を推定し、推定した乗車人数および待機人数とエレベータの運行制御情報に基づき、かごがフロアへ到着するまでの時間を推定する。
本発明に係るエレベータ到着時間推定装置によれば、エレベータの各階への到着時間を正確に推定することができる。また、推定結果を残り待ち時間として各フロアにおいて表示することにより、顧客の負担を和らげたり、別の昇降手段を選択するよう促したりすることができるので、ユーザの利便性を高めることができる。
実施形態1に係るエレベータシステム1000の構成図である。 到着時間推定部100の構成を示す機能ブロック図である。 乗車人数推定部120がかご400内の乗車人数を推定する手法を説明する図である。 乗車人数推定部120がかご400内の乗車人数を推定するその他の手法を説明する図である。 図4で説明した手順のフローチャートである。以下、図5の各ステップについて説明する。 待機人数推定部130が各フロアのエレベータホールでかご400を待っている人数を推定した結果例を模式的に示す図である。 エレベータ情報取得部110がエレベータ制御部200から取得するエレベータの現在の運行制御情報の例を示す図である。 過去事例DB150の構成を示す図である。 かご制御DB152の構成例を示す図である。 乗客DB153の構成例を示す図である。 フロア情報DB154の構成例を示す図である。 待機客DB155の構成例を示す図である。 到着時間算出部140が過去事例DB150を用いてかご400の到着時間を算出する手順を説明するフローチャートである。 到着時間推定部100をコンピュータによって実装した到着時間推定装置1400の構成例を示す機能ブロック図である。 エレベータ制御部200の機能ブロック図である。 かご呼出し端末601(または602)が、かご400到着までの待ち時間を表示する例を示す図である。 エレベータ制御部200が上記手法にしたがってかご側ドア430およびホール側ドア(611、612)を開閉制御する処理フローである。 エレベータ制御装置200の全体統括部240がかご400の移動速度を制御する処理フローである。 かごAとかごBが存在し、各かご操作端末410上で指定されている目的階が異なり、複数フロアにおいてかごが呼び出されている状態を示す模式図である。 実施形態5において、乗車人数推定部120および待機人数推定部130が人を検出する手法を説明する図である。
<実施の形態1>
図1は、本発明の実施形態1に係るエレベータシステム1000の構成図である。エレベータシステム1000は、到着時間推定部100、エレベータ制御部200、かご外カメラ301および302、かご内カメラ410、かご呼出し端末601および602を有する。
かご外カメラ301と302は、エレベータが停止するフロアのエレベータホール(エレベータの乗降場所)に設置されている。かご内カメラ410は、エレベータのかご400内に設置されている。かご外カメラ301および302とかご内カメラ410は、通信基盤500を介して到着時間推定部100に接続されている。各カメラが撮影した映像は、通信基盤500を介して到着時間推定部100に送信される。通信基盤500は例えばLAN(Local Area Network)や映像伝送ケーブルなどの通信ネットワークである。
かご呼出し端末601と602は、かご400を呼び出すための操作端末であり、かご400が停止するフロア毎に設置されている。かご呼出し端末601と602は、それぞれホール側ドア611と612を開閉操作することもできる。またかご呼出し端末601と602は、後述する到着予定時刻を表示する。
かご400内には、かご操作端末420が設置されている。かご操作端末420は、かご400を移動させるフロアを指定する操作、およびかご側ドア430を開閉操作するための操作端末である。
到着時間推定部100は、各カメラが撮影した映像に基づき、かご400内の乗客人数と、各フロアでエレベータを待っている待機客の人数を、画像認識によって推定する。到着時間推定部100は、これらの人数と、エレベータ制御部200から得られるエレベータの運行制御情報により、かご400が各フロアへ到着する予定時間を推定し、エレベータ制御部200に出力する。
エレベータ制御部200は、エレベータの運行を制御する装置である。エレベータ制御部200は、かご400の到着予定時間を、かご呼出し端末601および602とかご操作端末420へ送信する。かご呼出し端末601と602は、受信した到着予定時間を例えば図1の右下に示すような表示形式で表示する。これにより、各フロアでかご400を待機している待機客は、呼び出しているかご400が到着するまでの待ち時間を知ることができるため、待機中のストレスを軽減できるほか、階段やエスカレータなどの代替手段を選択するか否かを決定するための情報として到着予定時間を活用することができる。
かご外カメラ301と302は、かご400が停車する全ての階に設置されることが望ましいが、例えば1階と3階など特定フロアのみに設置されていてもよい。また、かご外カメラが各フロアに複数台設置されていてもよい。ホールが広い階や、1階などの非常に混雑する階に複数台のかご外カメラを設置することにより、待機客全てをカメラで撮影することができるので、到着予定時間の推定精度をあげることができる。
図2は、到着時間推定部100の構成を示す機能ブロック図である。到着時間推定部100は、エレベータ情報取得部110、乗車人数推定部120、待機人数推定部130、到着時間算出部140、過去事例データベース(DB)150を備える。
エレベータ情報取得部110は、エレベータ制御部200からエレベータの運行制御情報を取得する。運行制御情報は、エレベータが現在運航中/停止中いずれか、何階に停止する予定か、何階から呼出し指示が発生しているか、かご内総重量が何kgかといった運行状況を示す情報である。詳細は後述する。
乗車人数推定部120は、かご内カメラ410が撮影した映像を取得し、これに基づきかご400内に乗車している乗客の人数を推定する。待機人数推定部130は、かご外カメラ301および302が撮影した映像を取得し、これに基づき各フロアのエレベータホールでかご400を持っている人の人数を推定する。これらの推定結果は到着時間算出部140に出力されるとともに、過去事例DB150に記録される。
到着時間算出部140は、上記各機能部が取得した運行制御情報、乗車人数、待機人数に基づき、各フロアにおけるかご400の到着予測時間を算出してエレベータ制御部200に送信する。
図3は、乗車人数推定部120がかご400内の乗車人数を推定する手法を説明する図である。かご内カメラ410が図3(a)のようにかご400内の乗客の様子を撮影したと仮定する。乗車人数推定部120は、図3(a)に例示する画像に対して例えば下記参考文献1に記載されているような人検出技術を用いることにより、かご400内の人を検出することができる。
図3(b)は、人検出に用いるHOG(Histogram of Oriented Gradient)特徴量の例を示す。同特徴量を算出する際には、人の頭部を複数の小領域に分け、小領域内のエッジの勾配方向と強度を示すHOG特徴量を抽出し、SVM(Support Vector Machine)やAdaBoostなどの機械学習技術を用いて構築した識別器によって、画像中の領域が人の頭部であるかそれ以外かを識別する。これにより、映像中から人を検出し、図3(c)のような検出結果を得ることができる。
[参考文献1]Chengbin Zeng, Huadong Ma, ”Robust Head-shoulder Detection by PCA-Based Multilevel HOG-LBP Detector for People Counting”, 2010 20th International Conference on Pattern Recognition (2010), pp.2069-2072。
HOG特徴量以外に、例えばHaarやLBP(Local Binary Pattern)などの別の特徴量を用いてもよい。本手法を用いることにより、人の頭部の領域だけを検出できるため、人同士が密集して奥の人物の体が見えない状況でも各人物を検出して、正しい人数を推定することができる。
図4は、乗車人数推定部120がかご400内の乗車人数を推定するその他の手法を説明する図である。図3で説明した手法は、人体の重なりに強いが、頭部が隠れてしまうとその人を検出することができず、正しく人数を推定できないという課題がある。そこで本発明では、背景差分による前景抽出を補助的に用いることにより、頭部が一部隠れた人物を検出する手法を提案する。以下、図4を用いて本手法を説明する。
かご内カメラ410が図4(a)のようにかご400内の乗客の様子を撮影したと仮定する。乗車人数推定部120は、あらかじめ用意しておいた人が乗っていない状態の背景画像と現画像の差分をとることにより、前景領域を抽出する。図4(b)は前景領域を塗りつぶした図である。乗車人数推定部120は、検出した前景領域に対して図3で説明した頭部検出を実施することにより、前景部分に存在する人物を検出する(図4(c))。乗車人数推定部120は、前景領域のうち頭部が検出されなかった部分について、その面積に基づき当該部分に存在する人の人数を推定する(図4(d))。本手法の詳細は図5で説明する。
図5は、図4で説明した手順のフローチャートである。以下、図5の各ステップについて説明する。
(図5:ステップS501〜S503)
乗車人数推定部120は、図4(a)〜図4(c)で説明した各手順を実施する。
(図5:ステップS504)
乗車人数推定部120は、ステップS503で検出した人物の属性を推定する。例えば(a)ベビーカー、手押し車、杖、トランクなど荷物の種別、(b)老人や乳幼児など年齢の種別、(c)客や従業員などの人の種別などを、人物の属性として推定することが考えられる。例えば、想定される人物属性の典型的な画像との間でパターンマッチングを実施し、両画像の類似度が所定閾値以上であれば、その人物は当該属性を有すると推定することができる。
(図5:ステップS504:補足)
本ステップで算出する属性情報は、検出した人物がかご400へ乗り降りするために必要な時間を補正するために用いることができる。例えば荷物の多い人物や年齢が高い人物は乗り降りに時間がかかると思われるので、その他の人物の標準的な乗降時間に係数を乗じて乗降時間を補正することができる。本ステップは推定精度を向上させるための予備的なステップであるため、必ずしも実施する必要はない。
(図5:ステップS505)
乗車人数推定部120は、ステップS502で検出した前景領域から、ステップS503で検出した頭部領域に基づき人物領域だと考えられる領域を除去し、残った前景領域の位置と面積を算出する。本ステップは、図4(d)に示す塗りつぶした領域を算出する処理に相当する。
(図5:ステップS506)
乗車人数推定部120は、ステップS505で算出した前景領域残部の面積と場所に基づき、頭部は検出されなかったが前景領域内に存在しているであろうと推定される人の人数を推定する。例えば、各前景領域iについて、前景領域iの面積をAi、前景領域iの位置で人が存在すると仮定した場合に想定される当該人物の面積をSiとし、Ai÷Siが所定閾値以上であればその部分に人が1名いると推定する。この処理を全ての前景領域I(i∈I)に対して実施することにより、前景領域残部に存在する人数を推定することができる。
(図5:ステップS506:補足)
本ステップにおいて使用する、人物の面積Siは、前景領域iの位置に応じて変化させる必要がある。例えば、かご内カメラ410に近い位置についてはSiを大きくし、遠い位置についてはSiを小さくする。本ステップで得られる乗車人数は、正確な乗車人数としてもよいし、より曖昧な混雑度を示す値として用いてもよい。
図6は、待機人数推定部130が各フロアのエレベータホールでかご400を待っている人数を推定した結果例を模式的に示す図である。待機人数推定部130は、乗車人数推定部130と同様の方法によって人の頭部を検出し、エレベータホール内の人数を推定する。ただし、かご外カメラの設置位置や俯角などはかご内カメラ410のものとは異なるため、映像中に存在する人の解像度もかご内カメラ410のものとは異なる。そのため、検出する頭部領域の最小最大サイズなどのパラメータをかご外カメラ用に調整する必要がある。
複数のエレベータが稼働しており、エレベータホール内に複数のホール側ドア(図6に示す例では、ドアA611aとドアB611b)が存在する場合は、各待機客がいずれのエレベータを待機しているかを特定する必要がある。この場合、待機人数推定部130は検出した頭部の位置とドアの位置に基づき、各頭部領域がどのエレベータを待っているかを推定する。例えば、頭部の重心とドアの重心との間の距離が最も近いドアに係るエレベータを待機していると推定する。これにより、図6に示すように、エレベータかご毎の待機人数を推定することができる。
図7は、エレベータ情報取得部110がエレベータ制御部200から取得するエレベータの現在の運行制御情報の例を示す図である。運行制御情報は、全体制御情報テーブル111、かご情報テーブル112からなる。各テーブルとも、エレベータ制御部200が制御情報を発行または取得する毎にレコードが追加される。ここではレコードが追加される毎に列が右方向に追加されるデータ形式を例示した。以下に説明するデータベースについても同様である。
全体制御情報テーブル111は、エレベータシステム1000全体の運行状況に関する情報を保持する。具体的には、現時点における各かごの稼動状況、昇り呼出しがされているフロア、降り呼出しがされているフロア、などについての情報を保持する。エレベータ制御部200は、各フロアのかご呼出し端末上で呼び出し操作がされる毎に、これらの情報を取得することができる。各フロアの呼出ボタンが押された際の時刻も併せて保持しておくことにより、各フロアでどれくらい待ち時間が経過しているかが分かる。
かご情報制御テーブル112は、特定のかごについての運行状況に関する情報を保持する。かご情報制御テーブル112は、かご毎に設けられる。図7では、かごAについてのかご情報制御テーブル112を例示した。エレベータ制御部200は、かご400がかご側ドア430を閉める度に、その際の時刻、昇り/降りの区分、現在停止しているフロア、かご操作端末420が指定している目的フロア、呼び出されているフロア、かご下に設置された秤から得られるかご400内の重さ、かご側ドア430を閉める前後における乗降の有無、などを取得し、これら情報をかご情報制御テーブル112上のレコードとして追加する。
図8は、過去事例DB150の構成を示す図である。過去事例DB150は、全体制御DB151、かご制御DB152、乗客DB153、フロア情報DB154、待機客DB155をサブDBとして保持している。
全体制御DB151は、エレベータシステム1000全体の運行制御情報についての過去事例を格納するDBであり、エレベータ情報取得部110が得た全体制御情報テーブル111をそのまま時系列に蓄積していくものである。これにより、稼働の変化や呼出しボタンが押された状況などが把握できる。
図9は、かご制御DB152の構成例を示す図である。かご制御DB152は、かごに関する運行制御情報をまとめたDBであり、複数台のかごがある際は、かご毎に異なるDBが作られる。かご制御DB152が保持する情報は、エレベータ情報取得部110が獲得したかご情報テーブル112の内容に、乗車人数推定部120が推定した各かごの乗車人数を追加したものである。これにより、各かごが、いつどこで何人の乗客を乗せていたかを把握できる。各レコードは例えばエレベータ情報取得部110がかご情報テーブル112を取得する毎に格納すればよい。
図10は、乗客DB153の構成例を示す図である。乗客DB153は、各かご制御DB152に対応してかご毎に設けられる。例えばかごAのかご制御DB152に対応してかごAの乗客DB153が設けられる。乗客DB153は、乗車人数推定部120が認識した乗客についての情報を保持する。具体的には、乗客ID、乗車階、乗車時刻、降車階、降車時刻、属性を保持する。エレベータのような混雑した環境では、乗客を正しく追跡し続けて降車階を特定することは困難なので、乗客を特定できない場合はその乗客IDについては「**」などを記録する。各レコードは例えば乗車人数推定部120が乗車人数を推定する毎に格納すればよい。
図11は、フロア情報DB154の構成例を示す図である。フロア情報DB154は、各フロアに関する運行制御情報を蓄積するDBであり、フロア毎に個別のDBが作成される。エレベータ情報取得部120は、各フロアのかご呼出状況が変化する毎にフロア情報DB154へレコードを追加する。また待機人数推定部130は、各フロアにおける待機人数の推定結果が変化する毎にフロア情報DB154へレコードを追加する。本DBにより、各フロアで、かごの呼出しがいつ発生し、その際の待機人数が何人だったか、待機者がかごに乗ったか否かを把握することができる。
図12は、待機客DB155の構成例を示す図である。待機客DB155は、各フロアにおける待機客についてのログを蓄積するDBであり、フロア毎に個別のDBが作成される。待機人数推定部130は、各フロアの待機人数を推定する毎に、待機客DB155へレコードを追加する。待機客DB155は、待機人数推定部130による推定結果に基づき、待機開始時刻、待機位置、乗車時刻、乗車したかご、属性などを格納する。これにより、各フロアでいつからいつまでどんな客が待機していたのかを管理することができる。
図13は、到着時間算出部140が過去事例DB150を用いてかご400の到着時間を算出する手順を説明するフローチャートである。本フローチャートは、到着時間算出部140が各フロアにおける到着予定時間を算出する毎に実施される。以下、図13に示す各ステップについて説明する。
(図13:ステップS1301)
到着時間算出部140は、現在のエレベータの運行制御情報として、各フロアにおけるかご400の呼出状況、各フロアにおける待機人数、各かご400内の乗車人数、を取得する。かご400の呼出状況と待機人数については、フロア情報DB154から取得することができる。各かご400内の乗車人数については、かご制御DB152から取得することができる。
(図13:ステップS1302)
到着時間算出部140は、ステップS1301で取得した各値を複数次元の特徴量として、過去事例DB150が格納しているさらに以前のレコードと比較することにより、各フロアにおける待ち人数、乗客数、時間帯が近いレコードを検索する。このときの現在状態xと過去事例yとの間の事例間距離D(x,y)は、例えば下記式1で表すことができる。
(図13:ステップS1302:計算式)
Figure 0005879152
式1において、Mは乗車人数を表し、Wfはフロアfにおける待機人数を表す。つまり、Mxは現在状態xのかご内乗車人数を表し、Wfxはフロアfにおける現在の待機人数を表す。Fgはかご400の目的フロアを表し、Fnは現在かご400がいるフロアを示している。式1は、現在の乗車人数/待機人数が過去の乗車人数/待機人数と近いほど小さい値を返す関数である。式1により、現在の状況と過去事例との間の事象間距離Dを得ることができる。
(図13:ステップS1302:補足その1)
エレベータシステム1000の利用環境等によっては、同じ乗車人数と待機人数でも時間帯によって到着時間が全く異なる場合もあるので、その場合は現在の運行制御状況と過去事例を比較する範囲を、現在状況に近い範囲のみに限定してもよい。例えば、現在日時と同じ曜日かつ同じ時間帯の過去履歴に限定して、過去事例DB150を検索するようにしてもよい。
(図13:ステップS1302:補足その2)
本ステップにおいて、各フロアの待機客やかご400内の乗客の属性が分かっている場合は、式1において属性毎の乗車人数と待機人数をそれぞれ変数として設定し、属性毎に事例間距離を求めて合算するようにしてもよい。さらには、属性によって乗降時間が異なる場合には、属性毎の乗車人数と待機人数を表す変数に、その属性の乗降時間を表す係数を乗算してもよい。例えば、荷物が大きい人は乗り降りに時間がかかるので、係数1.5を乗算し、1.5人分として計算することが考えられる。
(図13:ステップS1303)
到着時間算出部140は、現在の状況との間の事例間距離Dが小さい上位K個の過去事例を過去事例DB150から抽出し、それらの平均距離を算出する。平均距離がある閾値Tより小さければ確からしい過去事例があると判断してステップS1304へ進み、閾値T以上であれば確かな過去事例がないと判断してステップS1305へ進む。
(図13:ステップS1304)
到着時間算出部140は、ステップS1303で抽出したK個の過去事例について、各フロアへ到着するまでに要した時間を抽出し、K個の事例の平均または中央値を、到着時間の推定結果とする。ただし、K個の過去事例において到着までに要した時間のばらつきが大きい場合は、事例の信頼度が低いと考えられるため、そのK個の事例は採用せずにステップS1305へ進む。
(図13:ステップS1305)
本ステップに到達した場合、過去事例DB150内には適当な類似事例がなかったことになるので、過去事例を用いずに到着予定時間を推定する必要がある。そこで到着時間算出部140は、例えば下記式2に基づいて、現在のかご位置Fnから特定階Fgまでの所要時間Tngを算出する。Tngは、各階f(Fn<f<Fg)におけるかご停止予定Sf∈{0,1}、各階fの待機人数Wf、現在の乗車人数Mを用いて算出することができる。
(図13:ステップS1305:計算式)
Figure 0005879152
式2において、Vは平均移動時間であり、α、β、γは固定パラメータである。式2の第1項は、現在のかご位置から特定階Fgまで一度も停止しなかった場合の所要時間である。第2項のSfは、停止予定階fでは1、それ以外は0を返す関数となるため、停止階が生じる毎に所要時間Tng時間が増大する。αは待機客1人あたりの乗降にかかる時間、βは停止階ごとに生じるエレベータの固定停止時間、γは現在の乗客一人あたりについて生じるエレベータの停止時間を示す。
(図13:ステップS1305:補足その1)
各フロアにおける実際の到着時間は、エレベータを運用している間にエレベータ情報取得部110から得ることができる。この実際の到着時間と、式2を用いて算出した到着予定時間とを用いて、パラメータα、β、γを修正することにより、式2の精度を高めることができる。このパラメータの値は、かご400の大きさ、フロア数、導入環境(オフィス、店舗などの種別)によって大きく異なるが、上記修正によって、環境に応じた手動パラメータ最適化が不要になる。
(図13:ステップS1305:補足その2)
式2におけるWf、Mの値について、ステップS1302で説明した事項と同様に、待機客や乗客の属性に応じて係数を乗じてもよい。これにより、式2の精度を高めることができる。パラメータα、β、γに関する修正と併用することもできる。
(図13:ステップS1306)
到着時間算出部140は、ステップS1304またはS1305で得た到着までの所要時間に基づき、各フロアに対するかご400の到着時間を決定する。
図14は、到着時間推定部100をコンピュータによって実装した到着時間推定装置1400の構成例を示す機能ブロック図である。到着時間推定装置1400は、I/F1401、画像メモリ1402、CPU(Central Processing Unit)1403、RAM(Random Access Memory)1404、ROM(Read Only Memory)1405、記憶部1406を備える。
I/F1401は、外部装置との間でデータを送受信する。エレベータ情報取得部110、乗車人数推定部120、待機人数推定部130、到着時間算出部140は、I/F1401を介して各データを送受信する。画像メモリ1402は、各カメラから受信した映像を保存する記憶装置である。
CPU1403は、ROM1405に格納されているプログラムを実行することにより、エレベータ情報取得部110、乗車人数推定部120、待機人数推定部130、到着時間算出部140の機能を実施する。RAM1404は、CPU1403が動作する際に一時的に使用するデータを格納する。ROM1405は、到着時間推定部100が備える各機能部の機能を実現したプログラムを格納する。記憶部1406は、HDD(Hard Disk Drive)などの記憶装置を用いて構成され、過去事例DB150が保持するデータを記憶する。
図15は、エレベータ制御部200の機能ブロック図である。エレベータ制御部200は、配車制御部210、入力部220、表示制御部230、全体統括部240を備える。
配車制御部210は、エレベータの昇降、速度調整、扉開閉などの制御を実施する。入力部220は、各フロアのかご呼出し端末上の操作情報、およびかご400内のかご操作端末420上の操作情報を取得する。表示制御部230は、到着時間推定部100から得られた各フロアに対するかご400の到着予定時間を受け取り、各フロアのかご呼出し端末に出力する。全体統括部240は、各機能部の動作を制御し、到着時間推定部100との間のインターフェースとなる。
図16は、かご呼出し端末601(または602)が、かご400到着までの待ち時間を表示する例を示す図である。かご呼出し端末601は、到着時間推定部100が推定した到着時間に基づき到着までの残り時間を算出して、かご呼出し端末601上のディスプレイ上に表示する。
図16(a)は、目盛りによって残り待ち時間を表示した例である。ボタンを押された側の表示部に目盛りが表示され、目盛りの点灯数で到着までの時間を把握することができる。図16(b)は、待ち時間を数値で表示した例である。詳細な時間を把握できる。また、各フロアの待機人数を表示することにより、利用客自身が到着時間を推定するための補助情報を提示することができる。なお、図16に示す表示装置は、かご呼出し端末601上ではなく、表示装置単体で他の場所に設置してもよい。また、かご400内のかご操作端末420上に同様の表示装置を配置してもよい。
<実施の形態1:まとめ>
以上のように、本実施形態1に係るエレベータシステム1000は、かご内カメラ410とかご外カメラ301および302を用いて、かご400内の乗車人数および各フロアにおける待機人数を推定し、これに基づき各フロアにかご400が到着するまでの時間を推定することができる。また、推定された到着時間を各フロアで表示することにより、エレベータ利用者の待ち時間負担を和らげることができる。
また、本実施形態1に係るエレベータシステム1000は、かご400内の乗車人数および各フロアにおける待機人数と類似する過去事例を過去事例DB150から検索し、その過去事例における待ち時間に基づき、各フロアにかご400が到着するまでの時間を推定する。これにより、実際の事例に基づく精度よい推定結果を得ることができる。
<実施の形態2>
本発明の実施形態2では、実施形態1で説明した各フロアにおける待機人数の推定結果とかご400内における乗車人数の推定結果を利用し、かご側ドア430およびホール側ドア(611、612)を効率的に開閉制御する動作例を説明する。エレベータシステム1000の構成は実施形態1と同様であるため、以下ではドア開閉制御に関する動作を中心に説明する。
かご400がフロアに到着してドアが開いたが、待機客が既に他のかご400に乗ってしまっていた場合や、待機客が全員かご400に乗ったが、かご操作端末420のドア閉ボタンを押し忘れている場合は、かご400は無駄に数秒間停車することになる。本実施形態2では、かかる無駄な停車時間を削減してエレベータ到着時間を短縮するため、待機人数推定部130が得た待機人数と、乗車人数推定部120が図4で説明した手法を用いて乗車人数を推定する際に背景画像の差分を取得することによって得られるかご400内の動き情報とに基づき、ドアを自動的に開閉制御する。
図17は、エレベータ制御部200が上記手法にしたがってかご側ドア430およびホール側ドア(611、612)を開閉制御する処理フローである。本処理フローは、エレベータ制御部200がこれらドアを開いた後、ドア開ボタンが押下されずに所定時間(例えば数秒)経過した時点で開始される。以下、図17の各ステップについて説明する。
(図17:ステップS1701)
エレベータ制御部200は、かご400が現在停止しているフロアの待機人数がゼロであるか否かを、待機人数推定部130に問い合わせて確認する。待機人数がゼロであればかご400に乗降する乗客はいないと判断してステップS1703へ進み、ゼロでなければステップS1702へ進む。
(図17:ステップS1702)
エレベータ制御部200は、かご400が現在停止しているフロアのエレベータホール内で乗客の動きがあるか否かを、例えば数秒間にわたって確認する。動きがなければかご400に乗降する乗客はいないと判断してステップS1703へ進み、動きがあればステップS1704へ進む。
(図17:ステップS1702:補足)
フロアのエレベータホール内における動き情報は、待機人数推定部130が図4で説明した手法を用いてフロア内の待機人数を推定する際に背景画像の差分を取得することによって得ることができる。
(図17:ステップS1701〜S1702:補足)
これらのステップにおいて、ステップS1703へ移行する前に、乗車人数推定部120が図4で説明した手法を用いて乗車人数を推定する際に背景画像の差分を取得することによって得られるかご400内の動き情報に基づき、かご400を降りようとしている乗客が存在するか否かを判定してもよい。かご400を降りようとしている乗客が存在する場合は、ステップS1703には移行せず、それぞれステップS1702/S1704へ移行することとする。
(図17:ステップS1703)
エレベータ制御部200は、かご400に乗降する乗客はいないと判断し、ホール側ドア(611、612)を閉じた後にかご側ドア430を閉じる。
(図17:ステップS1704)
エレベータ制御部200は、今回のループではドアを開けたまま保持することとなったので、ステップS1701に戻ってドアを自動的に閉じるべきか否かを改めて判定する。
<実施の形態2:まとめ>
以上のように、本実施形態2に係るエレベータシステム1000は、待機人数推定部130と乗車人数推定部120それぞれの推定結果を利用して、各フロアにおける乗降が終了した時点で自動的にエレベータドアを閉めてかご400を出発させることができる。これにより、無駄な待機時間を省いた効率の良い運転を実施することができる。また、乗客が荷物などを持っていて操作端末を操作することが難しい場合でも、自動的に乗降完了を判断してかご400を出発させることができる。
<実施の形態3>
本発明の実施形態3では、実施形態1〜2で説明した構成の下、かご400の移動速度を上げて待ち時間を短縮する動作例を説明する。かご400は、乗車人数などに応じて移動速度を上げることができるように構成されている場合がある。本実施形態3ではその前提の下で動作例を説明する。
図18は、エレベータ制御装置200の全体統括部240がかご400の移動速度を制御する処理フローである。以下、図18の各ステップについて説明する。
全体統括部240は、到着時間推定部100から得た各かごの現在の乗客数に基づき、かご400の移動速度を上げることができるか否かを確認する(S1801)。例えば、かご400に付設されている重量測定部の測定結果に基づき、積載重量が所定値未満であれば速度を上げることができると判断することが考えられる。速度を上げることができる場合はステップS1802へ進み、できない場合はステップS1804へ進む。
全体統括部240は、待機人数推定部130が推定した各フロアの待機人数が所定閾値以上であるか否かを判定する。閾値以上であればステップS1803へ進み、それ以外であればステップS1804へ進む(S1802)。
全体統括部240は、かご400の移動速度を上げることができると判定した場合は、配車制御部210に対して、かご400の昇降速度を上げるよう制御命令を出す(S1803)。それ以外の場合は、速度変更なしのため、特に何もしない(S1804)。
<実施の形態3:まとめ>
以上のように、本実施形態3に係るエレベータシステム1000は、各フロアの待機人数が多いときは、かご400の昇降速度を上げて運行させることができる。また閑散時には、昇降速度を上げることができる場合でも通常速度のままでかご400を運行させ、不要なエネルギー消費を抑えることができる。
<実施の形態4>
本発明の実施形態4では、複数のかご400を制御するエレベータシステム1000において、配車計画を最適化する動作例を説明する。エレベータシステム1000の構成は実施形態1〜3と同様であるため、以下では複数のかご400の配車計画に関する差異点を中心に説明する。
図19は、かごAとかごBが存在し、各かご操作端末410上で指定されている目的階が異なり、複数フロアにおいてかごが呼び出されている状態を示す模式図である。全体統括部240は、到着時間推定部100が推定した各フロアに対するかご400の到着予定時間、現在の各フロアにおける待機人数、およびかご400の乗車人数に基づき、各かごの配車計画を策定して、配車制御部210に実行させる。配車計画は以下の3つのルールに基づいて策定する。
(配車計画ルール1)
到着時間推定部100が推定した各フロアにおける待ち時間のうち、最大の待ち時間ができる限り小さくなるように、配車計画を立てる。すなわち、いわゆるミニマックス法にしたがって配車計画を作成する。
(配車計画ルール2)
かごが移動する途中のフロアでかごが呼び出されていても、そのかごの目的階ではなく他のかごの目的階であり、その呼び出しがされているフロアにおける待機人数が他かごにとって確実に収容可能な人数であれば、停止しない、
(配車計画ルール3)
かごが移動する途中のフロアでかごが呼び出されており、その呼び出しがされているフロアがいずれのかごの目的階でもない場合は、いずれのかごがその呼び出しがされているフロアに停止すればルール1を満たすことができるかにしたがって、その呼び出しがされているフロアに停止すべきかごを決定する。
図19において、かごAが19階におり、かごBが18階におり、かごAのかご操作端末420上で指定されている目的階は17、16,1階であり、かごBのかご操作端末420上で指定されている目的階は1階であり、17階、15階、1階でかごが呼び出されている。この状態において、上記ルール1〜3を適用することを考える。
ルール1について、各フロアにおける待ち時間のうち最大のものは、いずれのかごからも遠く離れている1Fにおける待ち時間であると想定される。ルール1にしたがえば、かごBを1Fに向かわせることになる。
かごBが1Fに向かう途中で、かごが呼び出されている17Fと15FをかごAよりも先に経由するが、ルール2にしたがって、17FにはかごAのみが停止するように制御する。また、かごBの方がかごAより下にいても、15Fの待ち時間より1階の待ち時間の方が長いため、ルール3にしたがい、かごBは15階には停止しない。
<実施の形態4:まとめ>
以上のように、本実施形態4にかかるエレベータシステム1000は、上述のルール1〜ルール3にしたがって、複数のかごを最適に運行管理し、かごの待ち時間のうち最大のものをできる限り短く抑えることができる。
<実施の形態5>
本発明の実施形態5では、各カメラが撮影した映像内において高速に人を検出する手法を説明する。エレベータシステム1000の構成は実施形態1〜4と同様であるため、以下では人を検出する手法に係る差異点を中心に説明する。
図20は、本実施形態5において、乗車人数推定部120および待機人数推定部130が人を検出する手法を説明する図である。画像内の人物を検出するためには、画像内に人の形状と近い部分が存在するか否かを検索する必要がある。具体的には、あらかじめ用意しておいた人の形状との間でパターンマッチングを実施する。これを画像全体に対して実施して人の形状を探索するため、人を検出する処理は長い処理時間を要する。
パターンマッチングにおいては、対象画像を複数の窓領域に区分して窓毎に特徴量を算出し、比較対象である画像(人検出であれば人の画像)の特徴量と比較することにより、合致判定を実施する。ある画像窓(x1,y1,w,h)内のある位置(x1+x,y1+y)で算出した特徴量f(x1+x,y1+y)は、その画像窓の合致判定にのみ利用されるのが一般的である。例えば、x方向にstep_x画素離れた隣の画像窓(x1+step_x,y1,w,h)に対しては異なる特徴量f(x1+step_x+x,y1+y)が計算される。
本実施形態5では、上記課題を解決するため、画像窓の間隔であるstep_x、step_y毎に特徴量fを算出してRAM等のメモリ上に保存しておき、隣接する画像窓間で特徴量を共有することにより、演算量を削減することを図る。
図20(a)の小四角は、ある方向のHoG特徴量の例を示している。ある画像窓が検出対象のオブジェクトであるかどうかを判定する識別器も、図20(b)に示すように、step_x、step_y毎に規則正しく配置したものを用意する。これにより、図20(b)に示す隣接する画像窓1と画像窓2の間では、9つの特徴量のうち6つの特徴量を共有することができる。これらの特徴量はメモリ上に格納されているため、改めて特徴量を算出すること必要がない。
<実施の形態5:まとめ>
以上のように、本実施形態5に係るエレベータシステム1000は、カメラが撮影した映像を画像窓に区分して画像窓毎に特徴量を算出し、隣接する画像窓間で特徴量を共有する。例えば識別器内の特徴量数をF個、x方向の画像窓数をW、y方向の画像窓数をHとした場合、従来は特徴量を演算する回数がF×W×H回必要だったが、本実施形態5ではW×H回に大きく削減することができる。これにより、高速に検出対象オブジェクトの候補位置を絞りこみ、詳細な識別を実施することができるので、高速かつ正確なオブジェクト検出が可能となる。
本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。上記実施形態は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施形態の構成の一部を他の実施形態の構成に置き換えることもできる。また、ある実施形態の構成に他の実施形態の構成を加えることもできる。また、各実施形態の構成の一部について、他の構成を追加・削除・置換することもできる。
上記各構成、機能、処理部、処理手段等は、それらの一部や全部を、例えば集積回路で設計する等によりハードウェアで実現してもよい。また、上記の各構成、機能等は、プロセッサがそれぞれの機能を実現するプログラムを解釈し、実行することによりソフトウェアで実現してもよい。各機能を実現するプログラム、テーブル、ファイル等の情報は、メモリ、ハードディスク、SSD(Solid State Drive)等の記録装置、ICカード、SDカード、DVD等の記録媒体に格納することができる。
100:到着時間推定部、110:エレベータ情報取得部、111:全体制御情報テーブル、112:かご情報テーブル、120:乗車人数推定部、130:待機人数推定部、140:到着時間算出部、150:過去事例データベース、151:全体制御DB、152:かご制御DB、153:乗客DB、154:フロア情報DB、155:待機客DB、200:エレベータ制御部、210:配車制御部、220:入力部、230:表示制御部、240:全体統括部、301〜302:かご外カメラ、400:かご、410:かご内カメラ、420:かご操作端末、430:かご側ドア、500:通信基盤、601〜602:かご呼出し端末、611〜612:ホール側ドア、1000:エレベータシステム、1400:到着時間推定装置、1401:I/F、1402:画像メモリ、1403:CPU、1404:RAM、1405:ROM、1406:記憶部。

Claims (14)

  1. エレベータのかご内に設置されたかご内カメラが撮影した前記かご内の映像に基づき前記かご内の乗車人数を推定する乗車人数推定部と、
    前記エレベータが停止するフロアのうち前記エレベータに乗降するための乗降場所に設置されたかご外カメラが撮影した前記乗降場所の映像に基づき前記かごを待っている待機人数を推定する待機人数推定部と、
    前記エレベータに対する運行制御情報を取得するエレベータ情報取得部と、
    前記乗車人数推定部が推定した前記乗車人数、前記待機人数推定部が推定した前記待機人数、および前記エレベータ情報取得部が取得した前記運行制御情報に基づき、前記かごが各前記フロアに到着するまでの時間を推定する到着時間推定部と、
    前記乗車人数推定部が推定した前記乗車人数の推定結果、前記待機人数推定部が推定した前記待機人数の推定結果、前記運行制御情報、および前記かごが各前記フロアに到着した到着時刻を記述する過去履歴データを保存する過去事例記録部と、
    を備え、
    前記到着時間推定部は、
    前記乗車人数推定部が推定した前記乗車人数および前記待機人数推定部が推定した前記待機人数と、前記過去事例記録部が保存している前記過去履歴データ内の前記乗車人数および前記待機人数との間の差分が所定人数以内である場合には、その過去履歴データが記述している到着時刻を、前記かごが各前記フロアに到着するまでの時間についての推定結果とする、
    ことを特徴とするエレベータ到着時間推定装置。
  2. 前記到着時間推定部は、
    現在と同一曜日の同一時間帯に関する前記過去履歴データのみを、前記差分を算出するための比較対象とすることにより、前記エレベータおよび各前記フロアの現在の状況に近接した前記過去履歴データのみに限定して前記推定を実施する
    ことを特徴とする請求項記載のエレベータ到着時間推定装置。
  3. 前記乗車人数推定部は、
    前記かご内カメラが撮影した前記かご内の映像に基づき、前記かご内の人間の属性を推定し、
    前記待機人数推定部は、
    前記かご外カメラが撮影した前記乗降場所の映像に基づき、前記乗降場所に存在する人間の属性を推定し、
    前記過去履歴データは、
    前記乗車人数推定部が推定した前記属性の推定結果と前記待機人数推定部が推定した前記属性の推定結果を記述しており、
    前記到着時間推定部は、
    前記過去履歴データが記述している前記属性毎に前記差分を算出し、その算出結果に基づき前記エレベータおよび各前記フロアの現在の状況に近接した前記過去履歴データを特定し、その過去履歴データが記述している到着時刻を前記推定結果とする
    ことを特徴とする請求項記載のエレベータ到着時間推定装置。
  4. 前記乗車人数推定部は、
    前記かご内カメラが撮影した前記かご内の映像に基づき、前記かご内の人間と前記かご内の映像の前景を検出し
    前記検出した人間についてはその人数を算出し、
    前記検出した人間に隠れている部分については、前記検出した前景の大きさに基づきその部分に存在する人間の人数を推定し、
    前記検出した人間の人数と前記検出した前景の大きさに基づき推定した人数の合計を前記乗車人数とし、
    前記待機人数推定部は、
    前記かご外カメラが撮影した前記乗降場所の映像に基づき、前記乗降場所に存在する人間と前記乗降場所の映像の前景を検出し
    前記検出した人間についてはその人数を算出し、
    前記検出した人間に隠れている部分については、前記検出した前景の大きさに基づきその部分に存在する人間の人数を推定し、
    前記検出した人間の人数と前記検出した前景の大きさに基づき推定した人数の合計を前記待機人数とする
    ことを特徴とする請求項1記載のエレベータ到着時間推定装置。
  5. 前記待機人数推定部は、
    前記かご外カメラが撮影した前記乗降場所の映像に基づき、前記乗降場所に存在する人間を検出し、
    前記エレベータが前記乗降場所の映像内に複数存在する場合は、前記検出した人間と前記乗降場所の映像内の各前記エレベータとの間の位置関係に基づき、前記乗降場所の映像内の前記エレベータ毎に前記待機人数を推定する
    ことを特徴とする請求項1記載のエレベータ到着時間推定装置。
  6. 前記乗車人数推定部は、
    前記かご内カメラが撮影した前記かご内の映像を所定サイズ毎に区画してその区画毎に特徴量を算出し、前記区画の特徴量を隣接する前記区画間で共有した上で、前記特徴量を用いて前記かご内の人間を検出し、
    前記待機人数推定部は、
    前記かご外カメラが撮影した前記乗降場所の映像を所定サイズ毎に区画してその区画毎に特徴量を算出し、前記区画の特徴量を隣接する前記区画間で共有した上で、前記特徴量を用いて前記乗降場所に存在する人間を検出する
    ことを特徴とする請求項1記載のエレベータ到着時間推定装置。
  7. 請求項1記載のエレベータ到着時間推定装置と、
    1または複数の前記エレベータのかごと、前記かご内に設置されたかご内カメラと、
    前記エレベータが停止するフロアのうち前記エレベータに乗降するための乗降場所に設置されたかご外カメラと、
    を有することを特徴とするエレベータシステム。
  8. 各前記フロアの前記乗降場所に設置され、各前記フロアにおいて現在呼び出されている前記かごについての前記到着時間推定部による推定結果を表示する表示部を備える、
    ことを特徴とする請求項記載のエレベータシステム。
  9. 前記表示部は、
    各前記フロアにおいて現在呼び出されている前記かごが到着するまでの途中フロアにおける前記待機人数推定部の推定結果を表示する
    ことを特徴とする請求項記載のエレベータシステム。
  10. 前記エレベータシステムは、
    前記エレベータの動作を制御するエレベータ制御部を備え、
    前記エレベータ制御部は、
    前記到着時間推定部が推定した各前記フロアに対する前記かごの到着時間に基づき各前記フロアに前記かごが到着するまでの待ち時間を算出し、
    算出した各前記フロアにおける前記待ち時間のうち最大となるものを最小化するように、各前記かごが停止すべき前記フロアを決定する
    ことを特徴とする請求項記載のエレベータシステム。
  11. 前記エレベータ制御部は、
    前記かご内で行き先として指定されたフロアまで前記かごが移動する途中のフロアにおいてそのフロア上でかご呼び出しがされている場合であっても、前記かご内で行き先として指定されておらず、かつ他の前記かごの目的階であり、かつ前記待機人数推定部が推定した前記途中のフロアにおける待機人数が、他の前記かごによって確実に収容できる人数以内である場合は、前記かごを前記途中のフロアに停止させず、
    前記かご内で行き先として指定されたフロアまで前記かごが移動する途中のフロアにおいてそのフロア上でかご呼び出しがされており、かついずれの前記かご内でも行き先としてそのフロアが指定されていない場合は、前記待ち時間のうち最大のものを最小化するように、前記途中のフロアに停止すべき前記かごを決定する
    ことを特徴とする請求項10記載のエレベータシステム。
  12. 前記エレベータ制御部は、
    前記待機人数推定部が推定した前記待機人数が所定数以上であり、かつ前記かごの積載状態が移動速度を上げることができる状態である場合は、前記かごの移動速度を上げる
    ことを特徴とする請求項10記載のエレベータシステム。
  13. 前記エレベータ制御部は、
    前記かごが前記フロア上で停止して扉が開いており、かつ前記待機人数推定部が推定したそのフロア上における前記待機人数が0人である場合には、前記扉を閉じる
    ことを特徴とする請求項10記載のエレベータシステム。
  14. 前記エレベータ制御部は、
    前記かごが前記フロア上で停止して扉が開いており、かつ前記待機人数推定部が推定したそのフロア上における前記待機人数が0人でない場合は、前記乗車人数推定部が前記かご内の人間を検出する際に併せて検出する前記かご内の動きを前記乗車人数推定部に問い合わせ、前記かご内における動きがない場合には前記扉を閉じる
    ことを特徴とする請求項10または13記載のエレベータシステム。
JP2012039292A 2012-02-24 2012-02-24 エレベータ到着時間推定装置、エレベータシステム Active JP5879152B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012039292A JP5879152B2 (ja) 2012-02-24 2012-02-24 エレベータ到着時間推定装置、エレベータシステム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012039292A JP5879152B2 (ja) 2012-02-24 2012-02-24 エレベータ到着時間推定装置、エレベータシステム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2013173595A JP2013173595A (ja) 2013-09-05
JP5879152B2 true JP5879152B2 (ja) 2016-03-08

Family

ID=49266909

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012039292A Active JP5879152B2 (ja) 2012-02-24 2012-02-24 エレベータ到着時間推定装置、エレベータシステム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5879152B2 (ja)

Families Citing this family (19)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103552890B (zh) * 2013-11-07 2015-07-22 深圳市汇川技术股份有限公司 电梯轿厢人数检测***及方法
JP6429676B2 (ja) * 2015-02-27 2018-11-28 三菱電機株式会社 エレベータの制御装置、及びエレベータの制御方法
JP6435215B2 (ja) * 2015-03-10 2018-12-05 株式会社日立製作所 エレベータシステム
US20180111793A1 (en) * 2016-10-20 2018-04-26 Otis Elevator Company Building Traffic Analyzer
CN107522047B (zh) * 2017-07-27 2020-01-10 特斯联(北京)科技有限公司 一种智能电梯管理的方法及***
CN108750841A (zh) * 2018-06-04 2018-11-06 恒达富士电梯有限公司 一种人脸识别召唤电梯控制方法及***
JP7092574B2 (ja) * 2018-06-26 2022-06-28 株式会社日立製作所 人流予測方法及び人流予測システム
JP2020040814A (ja) * 2018-09-13 2020-03-19 株式会社日立製作所 エレベータシステム、エレベータ制御装置、および、エレベータ制御方法
EP3677532A1 (en) * 2018-12-28 2020-07-08 Otis Elevator Company System and method for assigning elevator service based on a detected number of passengers
JP2021066575A (ja) * 2019-10-25 2021-04-30 株式会社日立製作所 エレベーターシステム
CN111204620A (zh) * 2020-02-11 2020-05-29 成都锐美动力科技有限公司 一种基于视频识别的电梯实时控制方法及终端
JP7332029B2 (ja) * 2020-03-16 2023-08-23 日本電気株式会社 状況通知装置、状況通知システム、状況通知方法およびコンピュータプログラム
WO2021186598A1 (ja) * 2020-03-18 2021-09-23 日本電気株式会社 待ち時間推定装置、待ち時間報知システム、待ち時間推定方法およびプログラム記憶媒体
WO2021260803A1 (ja) * 2020-06-23 2021-12-30 日本電気株式会社 サーバ装置、システム、サーバ装置の制御方法及び記憶媒体
CN116323452A (zh) * 2020-11-04 2023-06-23 株式会社日立制作所 电梯以及电梯的控制方法
KR102290752B1 (ko) * 2020-12-04 2021-08-17 지성철 엘리베이터 제어 시스템
CN115246607B (zh) * 2021-06-08 2023-03-14 菱王电梯有限公司 乘梯信息的管理方法、装置及电梯管理设备
JP7286744B1 (ja) 2021-12-20 2023-06-05 東芝エレベータ株式会社 エレベータ制御装置
WO2024075247A1 (ja) * 2022-10-06 2024-04-11 三菱電機ビルソリューションズ株式会社 エレベータ運行予測システム

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5517746B2 (ja) * 1974-03-29 1980-05-14
JPS56165672A (en) * 1980-05-20 1981-12-19 Mitsubishi Electric Corp Controller for group of elevator
JPH03162373A (ja) * 1989-11-20 1991-07-12 Mitsubishi Electric Corp エレベータの制御装置
JP2002293484A (ja) * 2001-03-29 2002-10-09 Mitsubishi Electric Corp エレベータ制御装置
JP2005126184A (ja) * 2003-10-23 2005-05-19 Mitsubishi Electric Corp エレベーターの制御装置
JP2005193998A (ja) * 2003-12-26 2005-07-21 Taisei Corp エレベータの運行システム
JP5121508B2 (ja) * 2008-03-03 2013-01-16 キヤノン株式会社 画像処理装置、画像処理方法、プログラム及び記憶媒体
JP5707570B2 (ja) * 2010-03-16 2015-04-30 パナソニックIpマネジメント株式会社 物体識別装置、物体識別方法、及び、物体識別装置の学習方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2013173595A (ja) 2013-09-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5879152B2 (ja) エレベータ到着時間推定装置、エレベータシステム
EP3424856B1 (en) Elevator control apparatus and elevator control method
US11836995B2 (en) Traffic list generation for passenger conveyance
CN109292579B (zh) 电梯***、图像识别方法和运行控制方法
EP3075691B1 (en) Depth sensor based sensing for special passenger conveyance loading conditions
CN110861983B (zh) 电梯的运行控制方法及装置
US10513415B2 (en) Depth sensor based passenger sensing for passenger conveyance control
EP3041775B1 (en) Elevator dispatch using facial recognition
JP5865729B2 (ja) エレベータシステム
EP1988046B1 (en) Control system for elevator
US20090208067A1 (en) Anonymous passenger indexing system for security tracking in destination entry dispatching operations
CN109311622B (zh) 电梯***以及轿厢呼叫估计方法
JP2009523678A (ja) エレベータ制御に用いるビデオ補助式システム
JP6776549B2 (ja) エレベータの群管理制御装置及び群管理システム、並びにエレベータシステム
JP2015000807A (ja) エレベータ制御システムおよびエレベータ制御方法
JP6416326B1 (ja) エレベータシステム、およびエレベータ制御方法
JP2019011198A (ja) エレベータ制御装置およびエレベータ制御方法
JP6894982B2 (ja) 群管理制御装置及び群管理制御方法
JP2006193296A (ja) エレベータの火災時運転システム
JP5596423B2 (ja) エレベータ制御システム
KR102515719B1 (ko) 영상인식 연동 승강기 제어 시스템
JP6450439B1 (ja) エレベータ制御装置およびエレベータ制御方法
JP6687266B1 (ja) エレベータ制御システム、その制御方法及びプログラム
JP6712068B2 (ja) 情報処理システム、制御方法、プログラム
CN114314224A (zh) 电梯及电梯控制方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20140902

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20150630

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20150630

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20150827

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20160112

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20160201

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5879152

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151