JP5874530B2 - メモリカード装置およびカードコネクタ - Google Patents

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Description

本発明は、メモリカードを備えたメモリカード装置およびメモリカードが装着されるカードコネクタに関する。
各種の電子機器において、情報を記憶するためのメモリデバイスとして、例えばSDカード等のメモリカードが用いられる。このメモリカードはカードコネクタに装着されることによって、情報の書き込みまたは読み出しが行われる。また、従来技術によるカードコネクタとして、メモリカードを収容するハウジングを金属製のシールド部材で覆ったものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2006−324185号公報
特許文献1に記載されたカードコネクタでは、金属製のシールド部材によってシールド性を高めて、メモリカードからの不要な電磁波の放射や外部の電磁波の影響を軽減する。しかし、シールド部材だけではノイズ抑制効果に限界がある。このため、シングルエンド伝送の場合にはフェライトビーズやLCフィルタ等のノイズフィルタが必要になり、差動伝送の場合にはコモンモードやフェライトコア等のノイズフィルタが必要になる。
近年、メモリカードの容量が大きくなる傾向があり、高速なデータ伝送が求められている。差動伝送は、シングルエンド伝送に比べて、ノイズの影響を受け難く、このような高速なデータ伝送に適している。
ところで、差動伝送の場合、2線のバランスが崩れることでコモンモードのノイズが発生する。メモリカードとカードコネクタの場合、メモリカードのカード側端子とカードコネクタのコンタクトとの接触部分において、特性インピーダンスや電気長の不整合が生じ、2線のバランスが崩れてノイズ発生源になると考えられる。
このとき、ノイズフィルタは、信号の向きに対してノイズ信号源の後段側に挿入するのが効果的である。このため、信号が双方向に伝送される場合には、カード側端子とコンタクトとの接触部分を挟んで前段側と後段側の2箇所にノイズフィルタを挿入する必要があるという問題がある。
本発明は前述の問題に鑑みなされたものであり、本発明の目的は、コモンモードノイズを抑制することができるメモリカード装置およびカードコネクタを提供することにある。
上記課題を解決するために、請求項1の発明は、複数のカード側端子を備え情報を記憶するメモリカードと、該メモリカードを収容するハウジング内に複数の前記カード側端子に接触する複数のコンタクトを備えたカードコネクタとからなるメモリカード装置であって、前記メモリカードには、複数の前記カード側端子のうち少なくとも差動信号を伝送するためのカード側端子を覆って磁性体材料からなるカード側磁性体シートを設け、前記カードコネクタのハウジングには、前記カード側磁性体シートとの間に前記カード側端子と前記コンタクトとの接触部位を前記メモリカードの厚さ方向で挟む位置に、磁性体材料からなるコネクタ側磁性体シートを設ける構成としている。
請求項2の発明では、前記カード側磁性体シートは、複数の前記カード側端子のうち差動信号を伝送するためのカード側端子を覆い、他の信号を伝送するカード側端子は覆わない構成としている。
請求項3の発明では、前記カード側磁性体シートは、複数の前記カード側端子を全て覆う構成としている。
請求項4の発明では、前記コネクタ側磁性体シートは、前記カード側端子が露出した前記メモリカードの一側主面と対面した平面状に形成している。
請求項5の発明では、前記コネクタ側磁性体シートは、前記カード側端子が露出した前記メモリカードの一側主面と対面した主面部と、前記メモリカードの側面と対面した側面部とによって断面コ字状に形成している。
請求項6の発明は、メモリカードが装着されるカードコネクタであって、前記メモリカードを収容するハウジングと、該ハウジング内に前記メモリカードの複数のカード側端子に接触する複数のコンタクトとを備え、前記ハウジングには、複数の前記カード側端子のうち少なくとも差動信号を伝送するためのカード側端子と前記コンタクトとの接触部位を前記メモリカードの厚さ方向で挟む位置に、磁性体材料からなるコネクタ側磁性体シートを設ける構成としている。
請求項1の発明によれば、メモリカードには、少なくとも差動信号を伝送するためのカード側端子を覆ってカード側磁性体シートを設けると共に、カードコネクタのハウジングには、カード側磁性体シートとの間にカード側端子とコンタクトとの接触部位をメモリカードの厚さ方向で挟む位置にコネクタ側磁性体シートを設けた。これにより、カード側磁性体シートとコネクタ側磁性体シートによって、差動信号を伝送するためのカード側端子を挟むから、カード側磁性体シートとコネクタ側磁性体シートはコモンモードチョークコイルとして機能する。
また、カード側磁性体シートとコネクタ側磁性体シートは、差動信号を伝送するためのカード側端子とコンタクトとの接触部位を挟むから、ノイズ発生源となる接触部位をカード側磁性体シートとコネクタ側磁性体シートによって覆うことができる。このため、差動信号がメモリカード側とカードコネクタ側との双方向に伝送されるときに、いずれの方向に伝送される差動信号のコモンモードノイズであっても、カード側磁性体シートとコネクタ側磁性体シートとからなるコモンモードチョークコイルによって抑制することができる。この結果、ノイズフィルタを2箇所に設ける必要がなくなる。
さらに、メモリカードにカード側磁性体シートを設けたから、ノイズ発生源となるカード側端子とコンタクトとの接触部位に近い位置にカード側磁性体シートを配置することができる。このため、カード側端子付近でのコモンモードインピーダンスを高めることができ、コモンモードノイズの抑制効果を高めることができる。
請求項2の発明によれば、カード側磁性体シートは、差動信号を伝送するためのカード側端子を覆い、他の信号を伝送するカード側端子は覆わないから、必要最小限な位置にカード側磁性体シートを設けることができ、メモリカードの製造コストを低減することができる。
請求項3の発明によれば、カード側磁性体シートは、複数のカード側端子を全て覆うから、いずれのカード側端子に生じるコモンモードノイズでも抑制することができる。
請求項4の発明によれば、コネクタ側磁性体シートは、カード側端子が露出したメモリカードの一側主面と対面した平面状に形成したから、コネクタ側磁性体シートとカード側磁性体シートとの間にカード側端子を挟み、これらの磁性体シートの間に磁界を閉じ込めてコモンモードチョークコイルを形成することができる。
請求項5の発明によれば、コネクタ側磁性体シートは断面コ字状に形成したから、コネクタ側磁性体シートとカード側磁性体シートとによってカード側端子を取囲むことができる。このため、これらの磁性体シートによる磁界の閉じ込め効果を高めて、コモンモードインピーダンスを大きくすることができる。
請求項6の発明によれば、カードコネクタのハウジングには、少なくとも差動信号を伝送するためのカード側端子とコンタクトとの接触部位をメモリカードの厚さ方向で挟む位置に、コネクタ側磁性体シートを設けた。これにより、コネクタ側磁性体シートはコモンモードチョークコイルとして機能する。また、コネクタ側磁性体シートは、差動信号を伝送するためのカード側端子とコンタクトとの接触部位を挟むから、ノイズ発生源となる接触部位をコネクタ側磁性体シートによって覆うことができる。このため、差動信号がメモリカード側とカードコネクタ側との双方向に伝送されるときに、いずれの方向に伝送される差動信号のコモンモードノイズであっても、コネクタ側磁性体シートからなるコモンモードチョークコイルによって抑制することができる。また、カードコネクタに設けたコネクタ側磁性体シートだけでコモンモードチョークコイルを形成するから、メモリカードを加工する必要がなく、容易に適用することができる。
第1の実施の形態によるメモリカード装置を示す斜視図である。 メモリカードを分解して示す斜視図である。 カードコネクタにメモリカードを装着した状態で図1中の矢示III−III方向からみた断面図である。 メモリカード装置を図3中の矢示IV−IV方向からみた断面図である。 メモリカード装置を図3中の矢示V−V方向からみた断面図である。 メモリカードを示す平面図である。 カードコネクタを示す平面図である。 比較例によるメモリカード装置を図4と同様位置からみた断面図である。 第2の実施の形態によるメモリカード装置を図3と同様位置からみた断面図である。 第2の実施の形態によるメモリカードを示す平面図である。 第2の実施の形態によるカードコネクタを示す平面図である。 第3の実施の形態によるメモリカード装置を図3と同様位置からみた断面図である。 第4の実施の形態によるメモリカード装置を図3と同様位置からみた断面図である。 メモリカード装置を図13中の矢示XIV−XIV方向からみた断面図である。 メモリカード装置を図13中の矢示XV−XV方向からみた断面図である。
以下、本発明の実施の形態によるメモリカード装置について、図面を参照しつつ詳細に説明する。
図1ないし図7に、第1の実施の形態によるメモリカード装置1を示す。メモリカード装置1は、メモリカード2およびカードコネクタ11を備える。
なお、説明の便宜上、図1中の矢示Z1,Z2方向をそれぞれ上方向、下方向とし、矢示X1,X2方向をそれぞれ左方向、右方向とし、矢示Y1,Y2方向をそれぞれ後方向、前方向とする。
図1、図2、図5、図6に示すように、メモリカード2は、上ケース3、下ケース4、回路基板5、記憶素子6、カード側端子8A〜8I等を備える。メモリカード2は、回路基板5等を内部に収容した状態で上ケース3と下ケース4とを重ね合わせることによって略平板状に形成される。また、メモリカード2は、その一側主面となる上面2Aに後述のカード側端子8A〜8Iが露出して設けられる。
上ケース3および下ケース4は、絶縁性の樹脂材料を用いて略平板状に形成される。また、上ケース3の前側には、左,右方向に並んで複数の貫通孔3Aが設けられる。
回路基板5は、上ケース3や下ケース4よりも小さい外形寸法を有し、例えば絶縁性の樹脂材料を用いて略平板状に形成される。この回路基板5は、上ケース3と下ケース4とによって上,下方向(厚さ方向)から挟まれた状態で、上ケース3と下ケース4との間に収容される。
回路基板5の下面には、後側に位置して記憶素子6と制御回路素子7とが取付けられる。記憶素子6は、情報の読み出しと書き換えが可能な不揮発性の半導体メモリである。この記憶素子6は、制御回路素子7に実装された制御回路(マイクロコントローラ)によって、各種の動作が制御される。
回路基板5の上面には、前側に位置して左,右方向に並んで複数(例えば9個)のカード側端子8A〜8Iが設けられる。これらのカード側端子8A〜8Iは、上ケース3の貫通孔3Aと対応した位置に配置され、貫通孔3Aを通じてメモリカード2の上面2Aに露出する。カード側端子8A〜8Iは、導電性の金属材料からなる薄膜によって形成され、回路基板5に設けられたカード側配線9を通じて制御回路素子7や記憶素子6に電気的に接続される。
ここで、例えばカード側端子8B,8Cには差動信号が供給されると共に、カード側端子8F,8Gにも差動信号が供給される。また、カード側端子8A,8Eには電源電圧Vccが供給され、カード側端子8D,8H,8IはグランドGNDに接続される。
なお、カード側端子8A〜8Iの個数、供給される信号、配置等は、一例を示したものであり、仕様に応じて適宜変更してもよい。また、制御回路素子7は必須な構成ではなく、メモリカード2の仕様に応じて制御回路素子7を省く構成としてもよい。
カード側磁性体シート10は、メモリカード2の前側に位置して下ケース4の上面の2箇所に設けられる。これらのカード側磁性体シート10は、フェライト等の磁性体材料を用いてシート状に形成される。
一方のカード側磁性体シート10は、カード側端子8B,8Cと対向した位置に配置され、カード側端子8B,8Cを下側から覆う。他方のカード側磁性体シート10は、カード側端子8F,8Gと対向した位置に配置され、カード側端子8F,8Gを下側から覆う。即ち、これらのカード側磁性体シート10は、差動信号を伝送するためのカード側端子8B,8C,8F,8Gを覆い、他の信号を伝送するカード側端子8A,8D,8E,8H,8Iは覆わない。
なお、カード側磁性体シート10は、下ケース4に限らず、回路基板5の下面に設けてもよく、回路基板5の内部に埋め込んでもよい。また、カード側磁性体シート10の絶縁性が確保できる場合には、カード側端子8B,8C,8F,8Gに接触した状態でカード側端子8B,8C,8F,8Gと回路基板5の上面との間に設けてもよい。
図1、図3、図4、図5、図7に示すように、カードコネクタ11は、ハウジング12、コンタクト16等を備える。ハウジング12は、絶縁性の樹脂材料からなるコネクタ基板13およびカバー部材14によって構成される。コネクタ基板13は略平板状に形成される。一方、カバー部材14は、下面と後面が開口した四角形の箱状に形成され、コネクタ基板13によって下面が塞がれる。
具体的には、カバー部材14は、コネクタ基板13と間隔をもって対向した天板部14Aと、該天板部14Aの左,右方向の端部に設けられコネクタ基板13に向けて延びる側面部14B,14Cと、天板部14Aの前側の端部に設けられコネクタ基板13に向けて延びる端面部14Dとを備える。
そして、ハウジング12は、内部にカード収容空間15が形成されると共に、前側が端面部14Dによって閉塞され、後側が開放される。そして、ハウジング12の後側には、メモリカード2を挿入するためのカード挿入口12Aが形成される。
なお、カード収容空間15は、メモリカード2の全体を収容する構成としてもよく、メモリカード2のうちカード側端子8A〜8Iの周囲だけを収容する構成としてもよい。また、ハウジング12は、絶縁材料に限らず、コンタクト16との絶縁が確保できれば、導電性金属材料からなる箱体によって形成してもよい。
コンタクト16は、ハウジング12の前側から後側に向けて延びる腕部16Aと、該腕部16Aの先端側に形成された端子接触部16Bとを備える。このコンタクト16は、例えば導電性金属材料の薄板を曲げ加工して一体成型される。コンタクト16は、カード収容空間15内に位置して、例えばカード側端子8A〜8Iと対応した個数(例えば9個)がハウジング12に設けられる。これらのコンタクト16は、カバー部材14の外側に設けられたコネクタ側配線17を通じて外部の電子機器等(図示せず)に接続される。
また、腕部16Aは、ばね性を有し、基端部分がカバー部材14の端面部14Dに固定されると共に、先端部分が上,下方向に変位可能となる。このため、端子接触部16Bは、上,下方向に変位可能な状態で腕部16Aによって弾性的に支持される。
そして、カードコネクタ11のカード挿入口12Aからメモリカード2が挿入されると、メモリカード2の上面2Aがコンタクト16の端子接触部16Bと当接して、端子接触部16Bを上方に押し上げる。このとき、コンタクト16は、その弾性力で端子接触部16Bをメモリカード2のカード側端子8A〜8Iに向けて付勢する。これにより、カード側端子8A〜8Iと端子接触部16Bが押圧接触して電気的に接続される。
コネクタ側磁性体シート18は、コンタクト16の端子接触部16Bと対面した位置でハウジング12のカード収容空間15内の2箇所に設けられる。これらのコネクタ側磁性体シート18は、フェライト等の磁性体材料を用いてシート状に形成され、カバー部材14の天板部14Aの下面に設けられる。これらのコネクタ側磁性体シート18は、カード側端子8A〜8Iが露出したメモリカード2の上面2Aと対面した平面状に形成される。
一方のコネクタ側磁性体シート18は、カード側端子8B,8C用の端子接触部16Bと対向した位置に配置される。他方のコネクタ側磁性体シート18は、カード側端子8F,8G用の端子接触部16Bと対向した位置に配置される。そして、メモリカード2がカードコネクタ11に装着されると、一方のコネクタ側磁性体シート18とカード側磁性体シート10とによって、カード側端子8B,8Cが挟まれると共に、他方のコネクタ側磁性体シート18とカード側磁性体シート10とによって、カード側端子8F,8Gが挟まれる。即ち、カード側端子8B,8C,8F,8Gとコンタクト16との接触部位は、カード側磁性体シート10とコネクタ側磁性体シート18とによってメモリカード2の厚さ方向で挟まれると共に、これらの磁性体シート10,18によって覆われる。
なお、コネクタ側磁性体シート18は、天板部14Aの下面に限らず、天板部14Aの上面に設けてもよく、天板部14Aの内部に埋め込んでもよい。
本実施の形態によるメモリカード装置1は上述のような構成を有するもので、次に、メモリカード装置1の動作について説明する。
カードコネクタ11のカード挿入口12Aからメモリカード2を挿入すると、カード側端子8A〜8Iがコンタクト16の端子接触部16Bに接触して、カード側端子8A〜8Iとコンタクト16が電気的に接続される。この状態で外部の電子機器等はメモリカード2に記憶された情報を読み出し、またはメモリカード2に情報を書き込むことができる。
ところで、カード側端子8A〜8Iと端子接触部16Bとの接触状態は必ずしも一定ではなく、例えばメモリカード2をカードコネクタ11に装着する毎に変化する。このため、例えば差動信号を伝送するカード側端子8B,8Cの間で、特性インピーダンスや電気長の不整合が生じ、これら2線のバランスが崩れてノイズ発生源になることがある。同様に、カード側端子8F,8Gの間でも、コンタクト16との接触部位で2線のバランスが崩れてノイズ発生源になることがある。
例えば図8に示す比較例のように、従来技術によるメモリカード装置21では、メモリカード2からカード側磁性体シート10を省いたメモリカード22と、カードコネクタ11からコネクタ側磁性体シート18を省いたカードコネクタ23とによって構成される。
この場合、メモリカード22に情報を書き込むときには、図8中の矢示A方向に信号が伝送されるから、ノイズ発生源よりも後段側になる位置として、例えばカード側配線9にノイズフィルタ24を設けるのが有効である。一方、メモリカード22から情報を読み出すときには、図8中の矢示B方向に信号が伝送されるから、ノイズ発生源よりも後段側になる位置として、例えばコネクタ側配線17にノイズフィルタ25を設けるのが有効である。このように、双方向に伝送される差動信号に対してコモンモードノイズを除去するためには、2箇所にノイズフィルタ24,25を設ける必要があり、製造コストが上昇し易いという問題がある。
これに対し、本実施の形態では、メモリカード2には、カード側端子8B,8C,8F,8Gを覆ってカード側磁性体シート10を設けると共に、カードコネクタ11のハウジング12には、カード側磁性体シート10との間にカード側端子8B,8C,8F,8Gとコンタクト16との接触部位をメモリカード2の厚さ方向で挟む位置にコネクタ側磁性体シート18を設けた。これにより、カード側磁性体シート10とコネクタ側磁性体シート18によって、差動信号を伝送するためのカード側端子8B,8C,8F,8Gとコンタクト16との接触部位を挟むから、カード側磁性体シート10とコネクタ側磁性体シート18はコモンモードチョークコイルとして機能する。
このとき、コネクタ側磁性体シート18は、カード側端子8A〜8Iが露出したメモリカード2の上面2Aと対面した平面状に形成したから、コネクタ側磁性体シート18とカード側磁性体シート10との間にカード側端子8B,8C,8F,8Gを挟み、これらの磁性体シート10,18の間に磁界を閉じ込めてコモンモードチョークコイルを形成することができる。
また、カード側磁性体シート10とコネクタ側磁性体シート18は、カード側端子8B,8C,8F,8Gとコンタクト16との接触部位を挟むから、ノイズ発生源となる接触部位をカード側磁性体シート10とコネクタ側磁性体シート18によって覆うことができる。このため、差動信号がメモリカード2側とカードコネクタ11側との双方向に伝送されるときに、いずれの方向に伝送される差動信号のコモンモードノイズであっても、カード側磁性体シート10とコネクタ側磁性体シート18とからなるコモンモードチョークコイルによって抑制することができる。この結果、ノイズフィルタを2箇所に設ける必要がなくなる。
さらに、メモリカード2にカード側磁性体シート10を設けたから、ノイズ発生源となるカード側端子8B,8C,8F,8Gに近い位置にカード側磁性体シート10を配置することができる。このため、カード側端子8B,8C,8F,8G付近でのコモンモードインピーダンスを高めることができ、コモンモードノイズの抑制効果を高めることができる。
また、カード側磁性体シート10は、差動信号を伝送するためのカード側端子8B,8C,8F,8Gを覆い、他の信号を伝送するカード側端子8A,8D,8E,8H,8Iは覆わないから、必要最小限な位置にカード側磁性体シート10を設けることができ、メモリカード2の製造コストを低減することができる。
次に、図9ないし図11を用いて、本発明の第2の実施の形態について説明する。第2の実施の形態では、カード側磁性体シートは、複数のカード側端子を全て覆う構成としている。なお、第2の実施の形態において、第1の実施の形態と同一の構成要素は同一の符号を付し、その説明を省略する。
第2の実施の形態によるメモリカード装置31を示す。メモリカード装置31は、メモリカード32およびカードコネクタ34を備える。
メモリカード32は、第1の実施の形態によるメモリカード2とほぼ同様に形成され、上ケース3、下ケース4、回路基板5、記憶素子6、カード側端子8A〜8I等を備え、メモリカード32の上面32Aにカード側端子8A〜8Iが露出する。
また、カード側磁性体シート33は、第1の実施の形態によるカード側磁性体シート10とほぼ同様に形成され、下ケース4の上面と回路基板5の下面との間に設けられる。但し、カード側磁性体シート33は、メモリカード32に設けられた全てのカード側端子8A〜8Iを覆う。この点で、カード側磁性体シート33は、第1のカード側磁性体シート10とは異なる。このとき、カード側磁性体シート33は、メモリカード32の左,右方向の長さと同程度の長さを有する。
カードコネクタ34は、第1の実施の形態によるカードコネクタ11とほぼ同様に形成され、ハウジング12、コンタクト16等を備える。
また、コネクタ側磁性体シート35は、第1の実施の形態によるコネクタ側磁性体シート18とほぼ同様に形成され、カバー部材14の天板部14Aの下面に設けられる。但し、コネクタ側磁性体シート35は、カード側端子8A〜8Iに接触する全てのコンタクト16の端子接触部16Bを覆う。この点で、コネクタ側磁性体シート35は、第1のコネクタ側磁性体シート18とは異なる。このとき、コネクタ側磁性体シート35は、メモリカード22の左,右方向の長さと同程度の長さを有する。
かくして、第2の実施の形態でも、第1の実施の形態とほぼ同様な作用効果を得ることができる。また、カード側磁性体シート33およびコネクタ側磁性体シート35は、複数のカード側端子8A〜8Iを全て覆うから、いずれのカード側端子8A〜8Iに生じるコモンモードノイズでも抑制することができる。
次に、図12を用いて、本発明の第3の実施の形態について説明する。第3の実施の形態では、コネクタ側磁性体シートは、カード側端子が露出したメモリカードの上面と対面した主面部と、メモリカードの側面と対面した側面部とによって断面コ字状に形成している。なお、第3の実施の形態において、第1の実施の形態と同一の構成要素は同一の符号を付し、その説明を省略する。
第3の実施の形態によるメモリカード装置41を示す。メモリカード装置41は、メモリカード42およびカードコネクタ44を備え、メモリカード42の上面42Aにカード側端子8A〜8Iが露出する。
メモリカード42は、第1の実施の形態によるメモリカード2とほぼ同様に形成され、上ケース3、下ケース4、回路基板5、記憶素子6、カード側端子8A〜8I等を備える。
また、カード側磁性体シート43は、第2の実施の形態によるカード側磁性体シート33とほぼ同様に形成され、下ケース4の上面と回路基板5の下面との間に設けられると共に、メモリカード42に設けられた全てのカード側端子8A〜8Iを覆う。
カードコネクタ44は、第1の実施の形態によるカードコネクタ11とほぼ同様に形成され、ハウジング12、コンタクト16等を備える。
また、コネクタ側磁性体シート45は、第1の実施の形態によるコネクタ側磁性体シート18とほぼ同様に形成される。但し、コネクタ側磁性体シート45は、カード側端子8A〜8Iが露出したメモリカード42の上面42Aと対面した主面部45Aと、メモリカード42の側面と対面した側面部45B,45Cとによって断面コ字状に形成され、カード側端子8A〜8Iに接触する全てのコンタクト16の端子接触部16Bを覆う。この点で、コネクタ側磁性体シート45は、第1のコネクタ側磁性体シート18とは異なる。
かくして、第3の実施の形態でも、第1の実施の形態とほぼ同様な作用効果を得ることができる。また、コネクタ側磁性体シート45は断面コ字状に形成したから、カード側磁性体シート43とコネクタ側磁性体シート45とによってカード側端子8A〜8Iを取囲むことができる。このため、これらの磁性体シート43,45による磁界の閉じ込め効果を高め、コモンモードインピーダンスを大きくすることができる。
次に、図13ないし図15を用いて、本発明の第4の実施の形態について説明する。第4の実施の形態では、カード側磁性体シートを省き、カードコネクタにのみコネクタ側磁性体シートを設けている。なお、第4の実施の形態において、第1の実施の形態と同一の構成要素は同一の符号を付し、その説明を省略する。
第4の実施の形態によるメモリカード装置51を示す。メモリカード装置51は、メモリカード52およびカードコネクタ53を備え、メモリカード52の上面52Aにカード側端子8A〜8Iが露出する。
メモリカード52は、第1の実施の形態によるメモリカード2とほぼ同様に形成され、上ケース3、下ケース4、回路基板5、記憶素子6、カード側端子8A〜8I等を備える。但し、カード側磁性体シートを省いている点で、第1の実施の形態によるメモリカード2とは異なる。
カードコネクタ53は、第1の実施の形態によるカードコネクタ11とほぼ同様に形成され、ハウジング12、コンタクト16等を備える。
また、コネクタ側磁性体シート54は、第1の実施の形態によるコネクタ側磁性体シート18とほぼ同様に形成される。但し、コネクタ側磁性体シート54は、全てのコンタクト16の端子接触部16Bを取囲んでハウジング12の内部に環状に形成されている。この点で、コネクタ側磁性体シート54は、第1のコネクタ側磁性体シート18とは異なる。
ここで、コネクタ側磁性体シート54は、カード側端子8A〜8Iが露出したメモリカード52の上面52Aと対面した一方の主面部54Aと、メモリカード42の側面と対面した側面部54B,54Cと、メモリカード52の下面52Bと対面した他方の主面部54Dとによって断面四角形の環状に形成され、カード側端子8A〜8Iに接触する全てのコンタクト16の端子接触部16Bを覆う。このとき、コネクタ側磁性体シート54の2つの主面部54A,54Dは、カード側端子8A〜8Iとコンタクト16との接触部位をメモリカード52の厚さ方向で挟む。
かくして、第4の実施の形態でも、第1の実施の形態とほぼ同様な作用効果を得ることができる。また、カードコネクタ53のハウジング12には、カード側端子8A〜8Iとコンタクト16との接触部位をメモリカード52の厚さ方向で挟む位置に、コネクタ側磁性体シート54を設けた。これにより、コネクタ側磁性体シート54はコモンモードチョークコイルとして機能し、コモンモードノイズを抑制することができる。さらに、カードコネクタ53に設けたコネクタ側磁性体シート54だけでコモンモードチョークコイルを形成するから、メモリカード52を加工する必要がなく、容易に適用することができる。
なお、第4の実施の形態では、コネクタ側磁性体シート54は、主面部54A,54Dと側面部54B,54Cとを備える構成としたが、側面部54B,54Cを省く構成としてもよい。また、第1の実施の形態によるコネクタ側磁性体シート18と同様に、差動信号を伝送するためのカード側端子と対向する位置にのみ、これらのカード側端子を厚さ方向で挟むように、コネクタ側磁性体シートを設ける構成としてもよい。
また、前記第1の実施の形態では、カード側磁性体シート10とコネクタ側磁性体シート18は、いずれも差動信号を伝送するカード側端子8B,8C,8F,8Gと対向する位置にのみ設ける構成とした。しかし、本発明はこれに限らず、例えば第1の実施の形態によるメモリカード2と第2ないし第4の実施の形態によるカードコネクタ34,44,53を組み合わせてもよい。また、第2の実施の形態によるメモリカード22と第1,第4の実施の形態によるカードコネクタ11,53を組み合わせてもよい。
さらに、前記各実施の形態では、メモリカード2,32,42,52は、上ケース3、下ケース4、回路基板5を備える構成としたが、例えば基板全体を樹脂封止することによって、上ケースおよび下ケースを省く構成としてもよい。
1,31,41,51 メモリカード装置
2,32,42,52 メモリカード
2A,32A,42A,52A 上面
8A〜8I カード側端子
10,33,43 カード側磁性体シート
11,34,44,53 カードコネクタ
12 ハウジング
12A カード挿入口
16 コンタクト
16A 腕部
16B 端子接触部
18,35,45,54 コネクタ側磁性体シート
45A,54A,54D 主面部
45B,45C,54B,54C 側面部

Claims (6)

  1. 複数のカード側端子を備え情報を記憶するメモリカードと、該メモリカードを収容するハウジング内に複数の前記カード側端子に接触する複数のコンタクトを備えたカードコネクタとからなるメモリカード装置であって、
    前記メモリカードには、複数の前記カード側端子のうち少なくとも差動信号を伝送するためのカード側端子を覆って磁性体材料からなるカード側磁性体シートを設け、
    前記カードコネクタのハウジングには、前記カード側磁性体シートとの間に前記カード側端子と前記コンタクトとの接触部位を前記メモリカードの厚さ方向で挟む位置に、磁性体材料からなるコネクタ側磁性体シートを設ける構成としてなるメモリカード装置。
  2. 前記カード側磁性体シートは、複数の前記カード側端子のうち差動信号を伝送するためのカード側端子を覆い、他の信号を伝送するカード側端子は覆わない構成としてなる請求項1に記載のメモリカード装置。
  3. 前記カード側磁性体シートは、複数の前記カード側端子を全て覆う構成としてなる請求項1に記載のメモリカード装置。
  4. 前記コネクタ側磁性体シートは、前記カード側端子が露出した前記メモリカードの一側主面と対面した平面状に形成してなる請求項1ないし3のいずれかに記載のメモリカード装置。
  5. 前記コネクタ側磁性体シートは、前記カード側端子が露出した前記メモリカードの一側主面と対面した主面部と、前記メモリカードの側面と対面した側面部とによって断面コ字状に形成してなる請求項1ないし3のいずれかに記載のメモリカード装置。
  6. メモリカードが装着されるカードコネクタであって、
    前記メモリカードを収容するハウジングと、該ハウジング内に前記メモリカードの複数のカード側端子に接触する複数のコンタクトとを備え、
    前記ハウジングには、複数の前記カード側端子のうち少なくとも差動信号を伝送するためのカード側端子と前記コンタクトとの接触部位を前記メモリカードの厚さ方向で挟む位置に、磁性体材料からなるコネクタ側磁性体シートを設ける構成としてなるカードコネクタ。
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