JP5874363B2 - 車両用シートのバックボード取付構造 - Google Patents
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Description
ところで、車両品質向上の観点から、バックボードとシートバック表皮との間に予期しない隙間が生じないようにすることが望ましい。特にバックボードの中央側部とシートバック表皮との間に隙間が生じないようにすることが重要である。そこで結合手段を、バックボードの上下のみではなく、上下間の中間部にも設けることが考えられている。
本発明は、このような問題に鑑み、収納ポケットをバックボードに固定する手段を利用してバックボードをシートバックフレームに固定することにより、結合手段を設けるスペースを確保できない場所でもバックボードをシートバックフレームに固定することを課題とする。
第1発明によれば、ポケットフレームをシートバックフレームに係止することにより、バックボードはシートバック外表面を介して間接的にシートバックフレームに固定される。そのため、バックボードの収納ポケットの取付位置に結合手段を追加設定することなく、収納ポケット取付位置でバックボードをシートバックフレームに強固に固定することができる。その結果、バックボードとシートバック表皮との間に予期しない隙間が生じることを抑制でき、シートの品質を向上することができる。
第2発明によれば、開口を通して係止部をシートバックフレームに係止させることができるので、バックボードの外形に制約されることなく、係止部の位置を設定することができる。
第3発明によれば、蓋体は、ポケットフレームの下辺部をヒンジ中心として開閉自在とされ、常時は弾性部材によりポケットフレームの両側部に沿うように閉じられる。蓋体が開かれる際、ポケットフレームには、弾性部材を介してバックボードから引き離されるように引張力が加えられる。このとき、ポケットフレームは係止部によってシートバックフレームに係止されているため、ポケットフレームがバックボードから浮き上ることを抑制することができる。
各図は、本発明を適用した車両用シートのバックボードを示し、ここでは所謂中折れ式シートのバックボードを示す。そのため、バックボード1はバックボード上部11とバックボード下部12とから成る。バックボード上部11とバックボード下部12は別体に構成され、シートバックの中折れ動作に伴って相対移動可能とされている。また、バックボード下部12には、その下部に収納ポケット2が設けられている。
従って、バックボード上部11及びバックボード下部12は、中折れ上部のシートバックフレーム及び本体部のシートバックフレーム31に一体に固定されている。
また、ポケットフレーム22の両側部221の上下間部には、ねじ穴225に隣接して本発明の係止部であるフック223がポケットフレーム22と一体成形にて形成されている。このフック223は、ポケットフレーム22の両外側で相手部材である後述の係止ブラケット32と係合するように構成されている。更に、ポケットフレーム22の両側部221のねじ穴224とフック223とに挟まれる位置には後述の弾性部材24が挿通されるスリット228がそれぞれ形成されている。
プリーツ23は、蓋体21に対してタッカ止めされ、ポケットフレーム22に対しては、プリーツ23に穿設された複数の取付孔にポケットフレーム22の複数の突起を嵌合することにより結合されている。ポケットフレーム22の複数の突起は、スリット228の周囲の土手、ねじ穴226が突出形成された部分、及びフック223によって構成されている。
また、ポケットフレーム22によってバックボード下部12を挟持してシートバックフレーム31に固定するに際しては、バックボード下部12の貫通孔124を通してフック223をシートバックフレーム31の係止ブラケット32に係止させることができるので、バックボード下部12の外形に制約されることなくフック223の位置を設定することができる。
更に、蓋体21は、ポケットフレーム22の下辺部222をヒンジ中心として開閉自在とされ、常時は弾性部材24によりポケットフレーム22の両側部221に沿うように閉じられる。蓋体21が開かれる際、ポケットフレーム22には、弾性部材24を介してバックボード下部12から引き離されるように引張力が加えられる。このとき、ポケットフレーム22はフック223によってシートバックフレーム31の係止ブラケット32に係止されているため、ポケットフレーム22がバックボード下部12から浮き上ることを抑制することができる。
1.ポケットフレームの係止部は、上記実施形態のようにシートバックフレーム31に向けて突出するフック223に限らず、シートバックフレームから突出したフックを受け入れて係合する孔でも良い。
2.バックボードの開口は、上記実施形態のように貫通孔124に限らず、バックボードの周縁部を切り欠いたもの、つまり周縁部上に開いた開口でも良い。
11 バックボード上部
12 バックボード下部
124 貫通孔(開口)
2 収納ポケット
21 蓋体
22 ポケットフレーム
221 両側部
222 下辺部
223 フック(係止部)
23 プリーツ
24 弾性部材
31 シートバックフレーム
32 係止ブラケット
Claims (1)
- 背面に収納ポケットを備えた車両用シートのバックボードにおいて、
前記収納ポケットは、該収納ポケットを前記バックボードに固定するためのポケットフレームと、該ポケットフレームに結合されて前記バックボードとの間に収納空間を形成する蓋体とを備え、
前記蓋体は、常時は前記収納空間を閉じるように付勢し、蓋体が前記収納空間を開くように引張力を受けたときは、その力に応じて前記収納空間を開くように弾性変形する弾性部材が前記収納空間を挟む両側から引き出され、
前記ポケットフレームは、収納ポケットの両側端部及び下端部に沿うように、両側部及び下辺部を備えたU字状に形成され、該両側部で前記バックボードに固定され、前記両側部に、前記弾性部材を前記バックボードに向けて挿通させるスリットと、前記ポケットフレームをシートバックフレームに係止するための係止部とを備え、
前記バックボードは、前記ポケットフレームのスリットに対応して設けられ、前記ポケットフレームのスリットと共に前記弾性部材を挿通させるスリットと、前記弾性部材の端部を係止するためのフックと、前記係止部に対応する位置で前記係止部をシートバックフレームに向けて通過させる開口とを備え、
前記係止部をシートバックフレームに係止することにより、バックボードはポケットフレームとシートバック外表面とに挟持されることを特徴とする車両用シートのバックボード取付構造。
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