JP5873711B2 - 銅箔、二次電池の電極、二次電池、並びにプリント回路基板 - Google Patents

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Description

本発明は、プリント回路やリチウムイオン二次電池などの非水電解質二次電池、同電極、並びに同負極集電体などに用いられる銅箔に関するものである。特には、フレキシブルプリント回路用途や合金負極活物質を用いた高容量リチウムイオン二次電池の負極集電体に好適に用いられる電解銅箔に関するものである。
正極と、両面が平滑な銅箔からなる負極集電体の表面に負極活物質層としてカーボン粒子を塗布、乾燥し、さらにプレスした負極と、非水電解質を備えるリチウムイオン二次電池は現在、携帯電話、ノートタイプパソコン等に使用されている。このリチウムイオン二次電池の負極には、電解析出法により製造された、いわゆる「未処理電解銅箔」に防錆処理を施したものが使用されている。
前記リチウムイオン二次電池用負極集電体としての銅箔には、特許文献1に示すように、光沢面と粗面と(銅箔の両面)の間における表面粗さの差を小さくした銅箔を用いることにより、電池の充放電効率の低下を抑えている。
上記のような光沢面と粗面との表面粗さの差を小さくした電解銅箔は、硫酸銅−硫酸電解液に各種水溶性高分子物質、各種界面活性剤、各種有機イオウ系化合物、塩化物イオンなどを適宜選定して添加することによって製造されている。
例えば、特許文献1には、硫酸銅−硫酸電解液にメルカプト基を持つ化合物、塩化物イオン、並びに分子量10000 以下の低分子量膠及び高分子多糖類を添加したものにより製造した電解銅箔を用いた負極集電体が開示されている。
上記製造方法で製造した電解銅箔は、その銅箔の表面にカーボン粒子が塗布され乾燥した後、さらにプレスされて負極となる。
この電解銅箔は引張強さが300〜350N/mmであり、前記カーボン粒子を活物質とした負極用銅箔として使用する場合には適度な伸びと併せて好適な材料である。
ところで近年、リチウムイオン二次電池の高容量化を目的として、充電の際に電気化学的にリチウムと合金化するスズやシリコンなどの金属系負極を負極活物質として用いるリチウムイオン二次電池が提案されている(特許文献2参照)。
高容量化を目的としたリチウムイオン二次電池用負極電極は、蒸着法やスパッタリング法、CVD法等により、銅箔などの集電体の上に、例えばシリコンを非晶質シリコン薄膜や微結晶シリコン薄膜として堆積し形成している。このような方法で作成した活物質の薄膜層は集電体に密着するため、良好な充放電サイクル特性を示すことが見出されている(特許文献3参照)。
また、最近では粉末シリコンあるいはシリコン化合物をイミド系のバインダと有機溶媒によりスラリー状にして銅箔上に塗布乾燥し、プレスする方法も開発されている。(特許文献4参照)
しかし、このようなリチウムイオン二次電池用電極においては、例えばシリコン活物質は充電時にリチウムイオンを電気化学的に合金化することにより、体積が2〜4倍程度に膨張するといわれ、さらにリチウムイオンを放出する放電時には収縮する。このような充放電に伴う膨張収縮の体積変化を繰り返すことになる。
こうした充放電に伴う活物質層体積の膨張及び収縮により、活物質が微粉化して集電体から剥離する現象が見られる。
また該活物質層が集電体と密着しているため、充放電の繰り返しにより活物質層の体積が膨張及び収縮すると、電極の塗膜と集電体の間に大きな応力が働き、塗膜と集電体界面に剥離を生じたり、塗膜の一部が脱離したりする。また、集電体にしわが発生する場合もあり、多数回充放電を繰り返すと、最悪の場合には集電箔が破断する問題があった。
集電体にしわなどの変形が生じると、正極と負極が短絡しやすくなるという問題が生じる。また、集電体の破断が起こると長時間安定した電池性能を維持することができないという問題が生じる。
従来こうした問題に対して、引張強さが高く、破断伸びが大きい銅箔を使うことが提案されている。引張り強さが400N/mm以上または破断伸びが7%以上あり、かつ、引張強さと破断伸びとの積が2800N/mm・%以上の電解金属箔を用いてリチウムイオン二次電池を構成することが記載されている。(特許文献5)
特許文献5では活物質にカーボンを使用している例が記載されている。カーボン活物質の場合は、充電時に10%程度の体積膨張が生じるが、シリコン活物質等に比較すると小さい。従って特許文献5に記載されている性能の銅箔はシリコン活物質等に使用した場合充分とは言えない。
特許第3742144号公報 特開平10−255768号公報 特開2002−083594号公報 特開2007−227328号公報 特開2001−189154号公報
リチウムイオン二次電池用電極として上述したようにグラファイトなどのカーボン、スズやシリコンを主成分とする活物質層を集電体上に形成した負極電極を用いた場合、充放電反応に伴い活物質層の体積が膨張・収縮し、集電体に大きな応力が働き、集電体にしわなどの変形を生じさせる場合がある。さらに強度の弱い集電箔を用い電極を多数回充放電を繰り返すと、最悪の場合には集電箔が破断するという問題があった。
集電体にしわなどの変形が生じると、活物質が脱離し、充放電可能な容量が小さくなって、電池の寿命が低下するという問題を生じる。また、集電体が破断すると導電パスが切れて、充電・放電の基本電池性能や電極特性が急激に低下することになる。
本発明は、例えばスズやシリコンを主成分とする主に高比容量を有する金属系活物質を主体とした活物質層を集電箔上に形成した負極電極を用いた非水電解質二次電池において、充放電サイクル効率に優れ、さらに集電体にしわが発生せず、また集電体の破断も起こらない長時間安定した性能を維持できる非水電解質二次電池を提供することを目的とし、二次電池用の電極、ならびに該電極の集電体を構成できる銅箔を提供することを目的とする。また、プリント回路用、特にはフレキシブルプリント回路やファインパターン回路用途の電解銅箔を提供することも目的とする。
本発明によれば、純度が99質量%以上の銅箔であって、該銅箔中に周囲の銅密度に比較して銅密度が異なる不均一領域が存在し、該不均一領域の大きさが粒径1〜10nmであり、当該不均一領域はカーボンを主体とし、少なくとも塩素、硫黄、酸素のいずれかを含む、銅箔が提供される。
粒径の大きさが1〜10nmの前記不均一領域が、その他の大きさを含む不純物領域を合わせた全体の中で最も多い割合に相当するか、または全ての不均一領域の大きさの平均粒径であることが好ましい。
前記不均一領域の粒径は小角X線散乱測定で測定することができ、該小角X線散乱測定に用いるX線は放射光を利用して発生させる高エネルギータイプのX線であることが好ましい。
前記銅箔は95〜99.999質量%の銅純度を有し、室温での引張り強度が500〜1000N/mm、0.2%耐力が350〜800N/mmを有する銅箔であることが好ましい。
また前記銅箔が、300〜350℃で1時間加熱処理後の引張り強度が275〜800N/mmで、前記加熱処理後の0.2%耐力が225〜600N/mmを有する銅箔であることが好ましい。
本発明の負極電極は、前記本発明の銅箔を集電体とする負極電極であって、前記電解銅箔の少なくとも一方の面は必要により粗化処理が施され、防錆処理が施され、該防錆処理が施された表面に電極構成活物質層が形成されている二次電池の負極電極である。
本発明の二次電池は、本発明の前記負極電極を組み込んだ二次電池である。
本発明の回路基板は、本発明の前記銅箔を、絶縁基板と積層してなるプリント回路基板、またはフレキシブルプリント回路基板である。
前記銅箔は、電解銅箔、または電解銅箔を圧延した銅箔であることが望ましい。
本発明の銅箔は、主に機械的特性およびその耐熱性が優れるので、非水電解質二次電池の負極集電体に前記銅箔を使用することにより、充放電反応に伴う活物質層の膨張・収縮と集電体への大きな応力に耐えることができ、集電体にしわなどの変形を発生せず、電池性能劣化が少ない、長寿命なリチウムイオン二次電池などの非水電解質二次電池を実現することができる。
また、プリント回路用途、特にはフレキシブルプリント回路やファインパターン回路用途にも、その耐応力性能による高耐折性と微細結晶粒組織による微細エッチング特性を有することから、本発明の銅箔が好適に使用することができる。
従来のカーボン系の負極構成活物質層を集電体上に形成する場合は、負極活物質であるカーボン、バインダーであるポリフッ化ビニリデン樹脂、溶媒であるN−メチルピロリドンからなるペーストを作り銅箔(集電体)の両面に塗布、乾燥を行う。
この場合は、150℃前後の温度で乾燥を行う。150℃前後の温度では銅箔の引張強さ、0.2%耐力、伸びはほとんど変化しない。
例えば特許文献1に記載されている、硫酸銅−硫酸電解液にメルカプト基を持つ化合物、塩化物イオン、並びに分子量10000 以下の低分子量膠及び高分子多糖類を添加した電解液を使って製造した電解銅箔は、10μm箔の室温での引張強さは300〜350N/mm2であるが、150℃前後の温度で乾燥を行ってもその性能はほとんど変化しない。
さらに前記のようにカーボン活物質の場合は充放電時にその体積膨張がせいぜい10%程度であるため充放電による集電体の変形が起こったり破断したりするというようなことはない。
これに対してシリコン系など金属系の活物質を使う場合は、充放電時のケイ素系活物質膨張収縮を防ぐためにバインダーにポリイミド系の樹脂を使う場合がある。この場合乾燥、キュア温度はカーボン系の活物質を使う場合より高く、200℃〜400℃位の温度で乾燥、キュアを行う。
こうした高温で加熱を行うと、前記の銅箔では箔が焼鈍され箔が軟化して、充放電時の活物質の膨張収縮により箔の変形が発生しやすくなる。
箔が変形する場合、箔には降伏点以上の応力がかかったと考えることができる。降伏点とは弾性から塑性に変わるところの応力である。箔に弾性領域の応力がかかっても変形が起こることはない。しかし、塑性領域の応力がかかった場合は変形する。
従って、乾燥、キュアにより箔が加熱された後であっても、降伏点が大きい箔の場合は、充放電によりケイ素系活物質が膨張収縮し、集電体である箔に応力がかかった場合、変形が起こることはない。
従って、特許文献5に記載されているように、室温において引張り強さが400N/mm以上または破断伸びが7%以上あり、かつ、引張強さと破断伸びとの積が2800N/mm・%以上の電解金属箔を用いてリチウムイオン二次電池を構成することが、充放電による箔変形を起こさないことに効果があるのではなく、乾燥、キュアによる加熱後でも降伏点が大きい箔こそ箔変形を起こさない箔であると言える。
銅箔の場合、室温において大きな引張り強さをもつことが、加熱後でも大きな降伏点をもつことと必ずしも一致するわけではない。例えば表2の比較例2に示した箔は室温では高い引張強さを持つが、加熱後には焼鈍され軟化して箔の降伏点が小さい箔になってしまう。
ここで、降伏点は引張試験により測定を行うが、銅箔の場合はこの点がはっきりしない。こうした場合、通常0.2%ひずみが発生したときの値をとり降伏点に代用する。これを0.2%耐力と呼んでいる。
特許文献5に記載されているように、室温における引張強さが400N/mm以上ある材料でも、加熱により焼鈍され0.2%耐力が小さくなる材料では意味がない。加熱した後の0.2%耐力がある一定の値以上を示すことが重要である。また伸びが小さい場合には充放電サイクルを多数回繰り返すうちに集電体(箔)の破断が発生する。箔の破断を発生させないためには0.2%耐力が250N/mm以上必要で、伸びが4.5%以上必要である。
銅箔中には、周囲の銅密度と密度が異なる不均一領域(以下「析出相」と云うことがある)が多数存在する。析出相は、小角X線散乱測定の結果得られる散乱曲線とベクトルq(波数ベクトル:4πsinθ/λ)から、強い小角散乱が得られ、得られた散乱パターンのフィッティング解析結果から判別することができる。
本発明の銅箔は95〜99.999質量%を有する高純度な銅箔であり、該本発明の銅箔中には、周囲と密度が異なる不均一領域(析出相)が多数存在することが認められる。本発明銅箔の析出相はそのナノドメイン形状を球形と仮定した微細粒径寸法が1〜10nmである。
また、本発明の銅箔中の前記ナノドメイン形状の微細粒径寸法1〜10nmの析出相が、全体の中で最も多い割合を占めるか、または全体の平均粒径である。
前記のような微細粒径寸法の析出相を有する銅箔は、結果として、室温での引張り強度500〜1000N/mmを有し、且つ0.2%耐力が350〜800N/mmの良好な機械的特性を有する。
さらには、本発明の前記銅箔は、耐熱性耐軟化性が高く、300〜350℃0.5〜1.5時間加熱処理後にも引張り強度275〜800N/mmを保持し、且つ前記加熱処理後の0.2%耐力が225〜600N/mmを維持する高い機械的熱的特性を有する。
前記小角X線散乱測定に用いるX線が放射光を利用して発生させる高エネルギータイプのX線の場合と、通常の一般的で特別高くないエネルギーを発生する場合があり、高エネルギータイプX線を用いると大きな寸法サイズの割合が増加する測定結果をもたらすことが多い。小角X線散乱における小角とはおよそ5°以下の散乱角度領域に現れる散乱を言い、このためダイレクトビームを細く絞るなど、一般のX線回折測定よりも装置上の変更を必要とする。小角散乱では、ダイレクト方向と散乱方向の間の角である散乱角を2θで表すと、散乱ベクトルqの大きさは
q=4πsinθ/λ(λはX線の波長)
と表され、前記の小角散乱はq=0〜0.3Å-1程度に相当し、一般的には100nm以下の構造を知ることができる測定解析手法である。
測定対象銅箔の小角X線散乱パターンを測定し、これに対して析出相を球形と仮定し、さらにその大きさの割合の多い群の数を仮定して、フィッティング解析を行うことができる。これにより、存在割合の多いピーク粒径を示すグラフ曲線とそれらの値と全体の析出相に対する体積分率による割合、並びに全体の平均粒径の値を得ることができる。これらの値が、本発明銅箔で検出される微細粒径であり、1〜10nmの析出相が多い場合に、好適な機械的・熱的特性を有する。
これら析出相は主に結晶粒内に存在する。従来考えられていた有機系添加物のカーボンなどの成分は結晶粒界への存在であった。本発明では、添加化合物成分を粒内に析出相またはマトリクス銅と異相成分ドメインとして配置存在させることから、機械的応力による単純な粒界破断や熱応力による結晶融合粒界拡大を抑制し、いわば結晶粒内ピン止め効果を示していると考えられる。
これらカーボンなどの成分の存在は、EDSやEDX、EPMAなどの定性・半定量機器分析装置により検出することができる。カーボンの様な軽元素の存在は検出され難い場合には、収差補正STEMのEELS(Electron Energy−Loss Spectroscopy、電子エネルギー損失分光法)による高分解能高感度分析からも可能である。
さらに、これらの銅箔の断面観察結晶粒径が20〜3500nmの範囲を示す。FIBにより断面を出した、走査型イオン顕微鏡(SIM)像により鮮明な画像が得られ、粒径を観察確認することができる。
また、本発明の銅箔が、電解析出法により製造の電解銅箔であるか、電解銅箔を圧延した銅箔である場合がより望ましい。前記の元素を電析により有効に銅箔中に取り込むことができるからである。
本発明の銅箔の主な用途であるリチウムイオン二次電池負極集電体用銅箔として、さらに求められる必要特性として、電池の充放電サイクルを繰り返した際の容量維持率がある。
リチウムイオン二次電池は充電放電を繰り返すと容量維持率は徐々に低下していく。この容量維持率の低下が少ないほど高性能なリチウムイオン二次電池と言うことができ、長期に亘り使用することができ、需要者は満足する。逆に短期に劣化すれば、電池寿命は短くなり、早々に新品に更新しなければならなくなる。
この特性に影響する要因としては負極活物質自体の劣化、電解液の分解による活物質表面への皮膜の形成、活物質の亀裂発生、或いは活物質−銅箔間の剥離等がある。
このうち銅箔が原因と考えられるものは電極塗膜や活物質と銅箔間の剥離である。
塗膜・活物質−銅箔間の剥離原因として、表面粗さはひとつの要因である。
二次電池用集電体としての適正な表面粗さRzは0.8〜2.8μmである。Rzが0.8μmを下回ると効果がなく、またRzを2.8μm以上にしても効果が飽和してしまったり、かえって充放電時の容量維持率が悪くなったりする。そのため、表面粗さRzが0.8〜2.8μmの粗面化電解銅箔(集電体)上に防錆処理を施し、活物質層を形成することが効果的である。
本発明において、引張強さ、0.2%耐力、伸びは、日本工業規格(JIS K 6251)に定められた方法により、測定した値である。
また、表面粗さRzは、日本工業規格(JIS B 0601−1994)に定められた十点平均粗さであり、例えば触針式表面粗さ計により測定した値である。
本発明のリチウムイオン二次電池負極集電体用として好適な電解銅箔は、硫酸−硫酸銅水溶液を電解液とし、白金属元素又はその酸化物元素で被覆したチタンからなる不溶性陽極と該陽極に対向させて設けられたチタン製陰極ドラムとの間に該電解液を供給し、陰極ドラムを一定速度で回転させながら、両極間に直流電流を通電することにより陰極ドラム表面上に銅を析出させ、析出した銅を陰極ドラム表面から引き剥がし、連続的に巻き取る方法により製造される。
本発明のリチウムイオン二次電池負極集電体用として好適な電解銅箔は、硫酸−硫酸銅電解液にチオ尿素類、高分子多糖類、及び塩化物イオンを添加し製造することができる。
なお当業者間において、電解銅箔が陰極ドラム表面に接していた側の面を「光沢面」、逆の面を「粗面」と称し、前記のようにして製造された電解銅箔は「未処理電解銅箔」と称している。
この場合、「未処理電解銅箔」は中間製品であり、クロメート処理等の無機防錆処理、ベンゾトリアゾール等の有機防錆処理、シランカップリング剤処理等が施されて、リチウムイオン二次電池負極集電体用電解銅箔として使用される。
上記無機防錆処理、有機防錆処理、シランカップリング剤処理は活物質との密着強度を高め、電池の充放電時の容量維持率の低下を防ぐ役割を果たす。
また電解銅箔表面の表面粗さを、Rz=0.8〜2.8μmとするために、未処理電解銅箔の表面を粗面化処理を行う。この粗面化処理としては、めっき法、エッチング法等が好適に採用できる。
めっき法は、未処理電解銅箔の表面に凹凸を有する薄膜層を形成することにより表面を粗面化する方法である。めっき法としては、電解めっき法及び無電解めっき法が採用することができる。
また電解銅箔表面の表面粗さを、例えばシリコン系活物質を積層する場合に適するRz=0.8〜2.8μmとする。表面粗さは、その表面を粗面化処理することで調整する。この粗面化処理としては、めっき法、エッチング法等が好適に採用できる。
めっき法は、電解銅箔の表面に凹凸を有する薄膜層を形成することにより表面を粗面化する方法である。めっき法としては、電解めっき法または無電解めっき法を採用することができる。
めっき法による粗面化としては、銅や銅合金などの銅を主成分とするめっき膜を、電解銅箔表面に形成する方法が好ましい。
電気めっきにより粗面化する方法としては、例えば、特公昭53−39376号公報に開示された、プリント回路用銅箔に対し一般的に用いられているめっきによる粗面化方法が好ましく用いられる。すなわち、いわゆる「やけめっき」により、粒粉状銅めっき層を形成した後、この粒粉状銅めっき層の上に、その凹凸形状を損なわないように「カプセルめっき」を行い、実質的に平滑なめっき層を堆積させて粒粉状銅をいわゆるコブ状銅とする粗面化方法である。
エッチング法による粗面化としては、物理的エッチングや化学的エッチングによる方法が適している。物理的エッチングにはサンドブラスト等でエッチングする方法があり、化学エッチングには処理液として、無機または有機酸と酸化剤と添加剤を含有する液が用いられている。例えば特許2740768号公報には、無機酸+過酸化水素+トリアゾールなどの腐食防止剤+界面活性剤が記載されている。また、特開平10−96088号公報には、無機酸+過酸化物+アゾール+ハロゲン化物を含有する液が開示されている。
通常は酸と酸化剤にキレート剤などの添加剤を付与した浴であり、銅の結晶粒界を優先的に溶解するものである。例えば、前記特許文献に開示されている液組成の他に、メック株式会社のCZ−8100、同8101、三菱ガス化学株式会社のCPE−900などの市販品が採用できる。
本発明における活物質層は、リチウムを吸蔵・放出する物質であり、リチウムを合金化することにより吸蔵する活物質であることが好ましい。このような活物質材料としては、シリコン、ゲルマニウム、錫、亜鉛、マグネシウム、ナトリウム、アルミニウム、などが挙げられる。これらの中でも、カーボン、シリコン、及びスズがその高い理論容量から好ましく用いられる。従って、本発明において用いる活物質層は、シリコン、カーボン、またはスズを主成分とする層であることが好ましく、特に好ましくはシリコン層である。
本発明における活物質層は、活物質をバインダー、溶剤とともにスラリー状にして、塗布、乾燥、プレスすることにより形成する方法が望ましい。
本発明においては、集電体は厚みの薄いものであることが好ましく、従って金属箔、特に電解銅箔であることが好ましい。活物質層は、集電体の片面または両面上に形成することができる。
本発明における活物質層には、予めリチウムが吸蔵または添加されていてもよい。リチウムは、活物質層を形成する際に添加してもよい。すなわち、リチウムを含有する活物質層を形成することにより、活物質層にリチウムを含有させる。また、活物質層を形成した後に、活物質層にリチウムを吸蔵または添加させてもよい。活物質層にリチウムを吸蔵または添加させる方法としては、電気化学的にリチウムを吸蔵または添加させる方法が挙げられる。
本発明のリチウムイオン二次電池において用いる非水電解質は、溶媒に溶質を溶解した電解質である。非水電解質の溶媒としては、リチウムイオン二次電池に使用される溶媒であれば特に限定されないが、例えば、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート、ビニレンカーボネートなどの環状カーボネートや、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、メチルエチルカーボネートなどの鎖状カーボネートが挙げられる。好ましくは、環状カーボネートと鎖状カーボネートとの混合溶媒が用いられる。また、上記環状カーボネートと、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシエタンなどのエーテル系溶媒や、γ−ブチロラクトン、スルホラン、酢酸メチル等の鎖状エステル等との混合溶媒を用いてもよい。
非水電解質の溶質としては、リチウムイオン二次電池に用いられる溶質であれば特に限定されるものではなく、例えば、LiPF6、LiBF4、LiCF3SO3、LiN(CF3SO22、LiN(C25SO22、LiN(CF3SO2)(C49SO2)、LiC(CF3SO23、LiC(C25SO23、LiAsF6、LiClO4、Li210Cl10、Li212Cl12などが挙げられる。特に、LiXFy(式中、XはP、As、Sb、B、Bi、Al、Ga、またはInであり、XがP、AsまたはSbのときyは6であり、XがB、Bi、Al、Ga、またはInのときyは4である。)と、リチウムペルフルオロアルキルスルホン酸イミドLiN(Cm2m+1SO2)(Cn2n+1SO2)(式中、m及びnはそれぞれ独立して1〜4の整数である。)またはリチウムペルフルオロアルキルスルホン酸メチドLiC(Cp2p+1SO2)(Cq2q+1SO2)(Cr2r+1SO2)(式中、p、q及びrはそれぞれ独立して1〜4の整数である。)との混合溶質が好ましく用いられる。これらの中でも、LiPF6とLiN(C25SO22との混合溶質が特に好ましく用いられる。
また、非水電解質として、ポリエチレンオキシド、ポリアクリロニトリル、ポリフッ化ビニリデンなどのポリマー電解質に電解液を含浸したゲル状ポリマー電解質や、LiI、Li3Nなどの無機固体電解質を用いることができる。
本発明のリチウムイオン二次電池の電解質は、イオン導電性を発現させる溶質としてのLi化合物とこれを溶解・保持する溶媒が電池の充電時や放電時あるいは保存時の電圧で分解しない限り、制約なく用いることができる。
また、正極に用いる正極活物質としては、LiCoO2、LiNiO2、LiMn24、LiMnO2、LiCo0.5Ni0.52、LiNi0.7Co0.2Mn0.12などのリチウム含有遷移金属酸化物や、MnO2などのリチウムを含有していない金属酸化物が例示される。また、この他にも、リチウムを電気化学的に挿入・脱離する物質であれば、制限なく用いることができる。
本発明によれば、充放電により集電体にしわ等の変形、あるいは破断が発生するのを抑制することができ、長期間安定した電池性能、電極特性を維持する非水電解液二次電池またはリチウムイオン二次電池を提供することができる。
以下、本発明を実施例に基づいてさらに具体例を説明する。但し、本発明は以下の実施例に何ら限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲において適宜変更して実施することができる。
[実施例1〜3、比較例1〜3]
[未処理銅箔の製造]
銅70〜130g/l−硫酸80〜140g/lの酸性銅電解浴に表1に示す組成の添加剤を添加した。表中、チオ尿素類として、エチレンチオ尿素、高分子多糖類としてヒドロキシエチルセルロース、及び塩化物イオンを表1に示す濃度となるように、それぞれ添加し製箔用電解液を調製した。なお、塩化物イオン濃度を30ppmに調整したが、塩化物イオン濃度は電解条件により適宜変更するものであり、この濃度に限定されるものではない。
調製した電解液を用い、アノードには貴金属酸化物被覆チタン電極、カソードにはチタン製回転ドラムを用いて表1に示す電解条件(電流密度、液温)の下に、およそ10μm厚みの未処理銅箔を電解製箔法によって製造した。
Figure 0005873711
[負極集電体の作成]
表1に示す実施例1〜3、比較例1については未処理電解銅箔の表面に電気めっきにより銅のやけめっきを施し、粒粉状銅めっき層を形成した。さらに、該粒粉状銅めっき層の上にその凹凸形状を損なわないように、平滑な銅めっき(カプセルめっき)を行い、粒粉状銅と銅箔との密着性を向上させた粗面化銅箔を作成した。
上記に記述したように実施例1〜3、比較例1については、当初約10μmの未処理銅箔を作成し、その後12μm厚さになるように電気めっきによる銅のやけめっき、カプセルめっきを施し粗面化電解銅箔を作成し、クロメート処理を施した後、集電体とした。なお、IPC国際規格による箔厚と単位面積当たり質量に準拠した。
一方、比較例2,3については、12μmの未処理銅箔を作成し、その後銅のやけめっき、カプセルめっきは施さず、クロメート処理のみを施して集電体とした。
すなわち、実施例1〜3、比較例1〜3は集電体になる時には全て12μm相当の質量厚さになるように厚さを合わせた。
なお銅箔表面粗面化のための粒粉状めっきの条件、平滑な銅めっき(カプセルめっき)、クロメート処理の条件は以下のようである。
粒粉状めっき条件:
硫酸銅 80〜140g/L
硫酸 110〜160g/L
添加剤 適量
液温 30〜60℃
電流密度 10〜50A/dm2
処理時間 2〜20秒
緻密な銅めっき(被せめっき)条件:
硫酸銅 200〜300g/L
硫酸 90〜130g/L
液温 30〜60℃
電流密度 10〜30A/dm2
処理時間 2〜20秒
クロメート処理条件:
重クロム酸カリウム 1〜10g/L
浸漬処理時間 2〜20秒
製造した集電体銅箔の小角X線散乱測定を次の条件により実施した。
放射光小角X線散乱
波長 0.08nm
ビーム径 縦0.2mm、横0.6mm
小角カメラ長 約1700mm
小角検出器 リガク社製 R−AXIS VII(IP)、
画素サイズ:100μm角
前記の実施例1〜3、比較例1〜3の6種類の銅箔の測定から得られた散乱ベクトルのうち、小角側において、析出相固有と判断される散乱パターンについて、フィッティング解析(析出物を球形と仮定し、粒径サイズの分布を解析)を行って、それぞれの銅箔中に存在する析出物の寸法を、粒径サイズ全体の平均値と、各ピークサイズ分布のピークが大きいところ(表2には丸つきの数字で表示)の粒径を表2に示した。また、併せて、それぞれの銅箔の引張強さ、0.2%耐力、伸び率を表2に示した。
なお、比較例2、3に用いた銅箔については、X線測定から得られた散乱ベクトルに小角側に析出物に拠ると考えられる散乱パターンはほぼ認められなかった。
Figure 0005873711
なお、引張強さ、0.2%耐力、伸びは、引張試験機(インストロン社製1122型)を用いて測定した。
作製した表1の銅箔のSTEM像による直接観察と、観察した析出相(ドメイン)のEDXまたはEELSによる定性分析を実施した。いずれの析出相もCu成分が周囲の相の銅よりも銅検出量が小さく、主にカーボンCを検出した。これらの検出元素を表3に示し、併せてFIB断面SIM像観察による結晶粒径の概略値も記した。析出相のC以外の検出元素は、ドメインによってサブ検出元素は相違し、塩素や硫黄または酸素が検出された。窒素は定性分析での検出力は小さく、SIMSによってその存在が確認された。また、いずれの銅箔もICP発光分光分析により銅純度が99%以上であることを確認した。
Figure 0005873711
[負極の作成]
負極活物質粒子として平均粒径が0.15μmのシリコンとシリコン合金粉末(Si純度約90%)を混合使用し、バインダにポリイミドを用いて、上記の負極活物質粒子とバインダーとが85:15の質量比になるようにしてN−メチル−2−ピロリドンに加え、これらを混合させて負極合剤スラリーを調製した。
次に、集電体となる銅箔上に上記負極合剤スラリーを塗布し、これを乾燥させて負極集電体の両面に負極合剤層を形成した。この時点の電極厚みは25μmであった。
この後、圧延ローラを用いて電極厚み20μmになるまで圧延した後、これを窒素雰囲気下において表1に示す各温度で1時間焼結させて負極を作成した。
[三極セル用対極および参照極の作製]
前記の負極電極の充放電特性を三極式セルにて試験評価するための、対極と参照極にリチウム箔をステンレスメッシュ網に圧着させて作製した。
[非水電解液]
非水電解液を調整するにあたっては、エチレンカーボネートとジエチレンカーボネートとを3:7の体積比で混合させた混合溶媒を主成分とし、LiPFを1モル/リットルの濃度になるように溶解させた、宇部興産製非水電解液(パワーライト)を用いた。
[電池充放電特性評価]
上記負極(試験極)および対極、参照極、並びに非水電解液を用いた三極式セルをアルゴン雰囲気で非水環境のグローボックス内にて組み立て配線し密閉容器に封止した後に、大気中に取り出して、充放電特性試験を行った。
試験は、初回に0.1C試験レートによる充電、放電を行った後に、0.2Cによる充放電サイクル試験50回を繰り返し行った。充電はLiの標準単極電位基準に対して0.02VまでCC(定電流)で行い、その後はCV(定電位のまま)電流が0.05C低下して充電終了とした。放電はCCにて1.5V(Li基準)まで行った。放電容量が1サイクル目の放電容量の70%に達するまでのサイクル数を測定し、これをサイクル寿命とした。そして、実施例1 のリチウムイオン二次電池のサイクル寿命を100とした指数で、その結果を表4 に示した。
また、サイクル後における実施例1〜6及び比較例1、2の各リチウム二次電池を解体して、各負極の負極集電体におけるしわの発生の有無を調べ、その結果を表4に合わせて示した。
Figure 0005873711
表4に示したように、本発明の銅箔を集電体に用いると、充放電により集電体にしわが発生するのを抑制することができた。また、充放電サイクルを繰り返しても容量の低下が起こらない。
これは、本発明の析出ドメインを有する銅箔が、室温では引張り強度500〜1000N/mmを示し、且つ0.2%耐力350〜800N/mmを示し、300〜350℃の加熱処理後の引張り強度275〜800N/mmを示し、且つ前記加熱処理後の0.2%耐力225〜600N/mmなどの、高い機械的・耐熱特性を示すことから、充放電により集電体にしわが発生するのを抑制することができた。また、充放電サイクルを繰り返しても容量の低下が起こらない。
また、比較例1の銅箔母相中には多数の析出ドメインが存在するものの、サイズが10nmを超える大きな粒径サイズであるために、全体としての析出ドメインに拠るピン止め強度維持効果が劣るものとみられる。比較例2、3では析出ドメインの存在がほぼ認められない銅箔とみられ、そのために機械的・熱的特性も小さいので、充放電を繰り返すと集電体にしわが発生した。
以上のように、銅箔母相中に析出物ドメインを有し、その小角X線散乱測定により得られる散乱ベクトル解析から、認められるそのドメインサイズが1〜10nmである本発明の銅箔は高強度高耐力高耐熱特性を有するので、本銅箔の少なくとも一方の面に防錆処理を施した負極集電体を用い、或いは少なくとも一方の面を粗化し防錆処理を施した銅箔を用いると、充放電により集電体にしわ等の変形が発生するのを抑制することができ、リチウムイオン二次電池の正極と負極の短絡を防ぐことができ、充放電サイクルを繰り返しても容量の低下が起こらない高寿命で、小型化可能なリチウムイオン二次電池などの非水電解質二次電池を提供することができる。
なお、本実施例は活物質がシリコンまたはシリコン合金の混合物の場合について記載したが、シリコン単体やシリコンの酸化物、カーボン、スズを主成分とする活物質を使った場合でも、充放電により集電体にしわ等の変形が発生するのを抑制することができ、リチウムイオン二次電池の正極と負極の短絡を防ぐことができ、充放電サイクルを繰り返しても容量の低下が起こらない高寿命のリチウムイオン二次電池を始めとする非水電解質二次電池を提供することができる。

Claims (9)

  1. 純度が99質量%以上の銅箔であって、該銅箔中に周囲の銅密度に比較して銅密度が異なる不均一領域が存在し、該不均一領域の大きさが粒径1〜10nmであり、当該不均一領域はカーボンを主体とし、少なくとも塩素、硫黄、酸素のいずれかを含む、銅箔。
  2. 粒径の大きさが1〜10nmの前記不均一領域が、その他の大きさを含む不純物領域を合わせた全体の中で最も多い割合に相当するか、または全ての不均一領域の大きさの平均粒径である請求項1に記載の銅箔。
  3. 前記不均一領域の粒径は小角X線散乱測定で測定し、該小角X線散乱測定に用いるX線は放射光を利用して発生させる高エネルギータイプのX線である請求項1または2に記載の銅箔。
  4. 前記銅箔が、300〜350℃で加熱処理後の引張り強度が275〜800N/mm2で、前記加熱処理後の0.2%耐力が225〜600N/mm2を有する請求項1〜3のいずれかに記載の銅箔。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の銅箔を集電体として用いた二次電池の電極であって、 前記銅箔は電解銅箔であり、
    前記電解銅箔の少なくとも一方の面に防錆層を有し
    該防錆処理層の表面に電極構成活物質層を有する、
    二次電池の電極。
  6. 請求項1〜4のいずれかに記載の銅箔を集電体として用いた二次電池の電極であって、 前記銅箔は電解銅箔であり、
    前記電解銅箔の少なくとも一方の面に粗化処理層および防錆層を有し、
    該防錆処理層の表面に電極構成活物質層を有する、
    二次電池の電極。
  7. 前記活物質層が、カーボン、シリコン、スズ、アルミニウム、マグネシウムまたはカルシウムのいずれかを主成分とする活物質を有する、請求項5または6に記載の二次電池の電極。
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載の電極を有する二次電池。
  9. 請求項1〜4のいずれかに記載の銅箔を、絶縁基板と積層してなるプリント回路基板、またはフレキシブルプリント回路基板。
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