JP5872211B2 - 飲料供給装置及び冷却方法 - Google Patents
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Description
例えば、特許文献1には、飲料冷却管の内側に配置されて水槽内の底部に対して垂直状の冷却水の流れを発生させる攪拌手段と、飲料冷却管の内側の冷却水の流れを該飲料冷却管の下端面近傍から水槽の底面近傍まで案内する整流部材を備えた飲料供給装置について記載されている。特許文献1に記載の飲料供給装置によれば、前記整流部材を設けることによって、下向きに送り出された冷却水が水槽の底面まで流れて、冷却水の循環効率及び冷却効率の向上を図ることができる。
なお、特許文献2に記載の技術では水槽内に氷を投入するが、循環ポンプが駆動しない場合には、氷によって冷やされた低温の水は水槽内下部に滞留する。この場合、水槽内上部の冷却水温度は前記水槽内下部の冷却水温度に比べて相対的に高くなり、水槽内の冷却水の温度分布に偏りが生じて、飲料冷却管内を通流する飲料を適切に冷却することができなくなるという問題がある。
<飲料供給装置の構成>
図1は、本発明の第1実施形態に係る飲料供給装置の一部透視斜視図である。
図1に示す水槽109の下部122内には、当該水槽109と隔壁されて、コンプレッサ110(図示せず:図7(a)参照)と、冷却ファン111(図示せず:図7(a)参照)と、凝縮器112(図示せず:図7(a)参照)と、が設置されている。なお、前記各機器については説明を省略するため、図1では、水槽109に対する下部122の寸法は実際よりも小さく描いている。
また、図1では、コック114(図7(a)参照)、ドレン皿(図7(a)参照)、螺旋状に巻回された飲料冷却管117のうちコック114と接続されている箇所の記載が省略されているが、実際には前記で説明したように、例えば、図7(a)に示す態様で前記各部材が設置されている。
これらは、後記の説明で用いられる図2、図4、図5、図6についても同様である。
ところが、停電時には飲料供給装置1に電力が供給されないため、攪拌モータ113が回転しなくなる。このような事態を想定し、飲料供給装置1は停電時に、後記する空気ポンプ201を空気吐出ホース203と接続して冷却水116に所定圧力の空気を吐出(バブリング)し、冷却水116を攪拌するものである。
ちなみに、停電時であっても、ガスボンベ(図8参照)からガス供給ホース103(図8参照)を介して供給されるガスの圧力によって、飲料容器104(図8参照)内に貯留されている飲料が押圧され、飲料ホース105及び飲料冷却管117を介して飲料が供給される。
なお、特許請求の範囲に記載における「手動」は、足踏み式などの人力作動を含む意味であり、手動のみに限定するものではない。
ちなみに、サイフォン現象とは、管(ホース)の中を水で満たしてその一端を水槽内の水中に位置するように設置し、他端を前記水槽の水面よりも低い位置となるようにした場合に、管の各端部にかかる圧力差によって、前記一端から前記他端に向けて管内を水が流れる現象をいう。
なお、外装107において切り欠き部122aと対向する位置にも、切り欠き部122bが形成されている。飲料が通流する樹脂性の飲料ホース105は切り欠き部122b
によって形成された隙間を通り、接続部材105aによって金属性の飲料冷却管117に接続されている。
一般的に、水槽109内に貯留されている冷却水116を攪拌しない場合には、比較的低温の冷却水116は水槽109の底面付近に滞留する。前記したように、空気吐出ホース203の開口部203aを水槽109の底面付近に配置し、当該開口部203aから空気を吐出することによって、水槽109内の底面付近に滞留している比較的低温の冷却水116を水面側に上昇させ、水槽109内における冷却水116の温度分布を均一化することができる。
ちなみに、位置決め器具として、市販の結束バンドを用いてもよい。
停電時には、前記した手順で空気ポンプ201などを設置し、ユーザは空気ポンプ201のハンドルを握って押し引きする。そうすると、所定圧力の空気が空気ポンプ201から供給されて空気吐出ホース203内を通流し、開口部203aから冷却水116の中で吐出される。そして、開口部203aから吐出される前記空気(気泡)によって、図1に示すような水流が発生し、冷却水116が攪拌される。
本実施形態に係る空気冷却装置1によれば、停電時においても、空気ポンプ201及び空気吐出ホース203を用いて、冷却水116の中で所定圧力の空気を吐出することにより、水漕109の冷却水116を攪拌することができる。冷却氷116が攪拌されると、氷119によって冷やされて水槽109の底面付近に滞留している冷却水116が水面に向かって上昇する。したがって、水槽109内の冷却水116を攪拌して、その温度分布を均一化することにより、飲料を適切に冷やすことができる。
<飲料供給装置の構成>
図2は、本発明の第2実施形態に係る飲料供給装置の一部透視斜視図である。第2実施形態は、第1実施形態と比較して空気吐出ホース203Aの形状及び配置が異なるが、その他の部分は第1実施形態と同様の構成となっている。したがって、当該異なる部分について説明し、第1実施形態と重複する部分については説明を省略する。
すなわち、図3(a)に示すように、空気吐出ホース203Aは、筒状部203A1と、環状部203A2と、接続器具203A3と、を備えている。筒状部203A1は、図1で示した空気吐出ホース203と同様の形状を有する樹脂部材でできた可撓性のホースである。環状部203A2は、樹脂部材でできた可撓性のホースが筒状に形成され、その両端が接続器具203A3に接続されている。接続器具203A3は、筒状部201A1の開口部(図示せず)と、環状部203A2の両端の開口部(図示せず)とを連通させるとともに、外部に空気が漏れない構成となっている。
また、当該環状部203A2には、図3(a)に示すように、5個の孔203A4が等間隔で設けられている。円形の孔203A4の直径は、空気吐出ホースの設計時に適宜設定することができるが、本実施形態では2mmとする。
また、図3(b)に示すように、空気吐出ホース203Aの筒状部203A1と、接続器具203A3とが、螺旋状に巻回された飲料冷却管117の内側に沿うように、位置決め器具204によって位置決めされる。そして、環状部203A2は、円環状の底部117bの上面(冷却水116の水面側)に配置される。
前記所定角度θは、空気吐出ホース203Aの設計時に適宜設定することができる。例えば、所定角度θが0°(つまり、孔203A4が真上を向く。)となるように孔203A4を設けてもよいし、所定角度θを45°となるように孔203A4を設けてもよい。ちなみに、本実施形態では、孔203Aが5個設けられる場合を示したが、これに限らない。すなわち、孔203Aの数は4個以下でもよいし、6個以上でもよい。
所定時間(例えば、4時間)の停電が起こった場合、手動式又は足踏み式の空気ポンプ201を用いて空気吐出ホース203Aに対して所定圧力の空気を供給する。空気吐出ホース203A内に所定圧力の空気が供給されると、当該空気は筒状部203A1(図3(a)参照)から二股に分かれて環状部203A2に流入し、それぞれの孔203A4から吐出される。これによって、図2に示すような水流が発生し、冷却水116が攪拌される。
本実施形態に係る飲料供給装置1Aによれば、空気吐出ホース203Aの筒状部203A1が飲料冷却管117の内側に沿うように位置決め器具204で位置決めしても、空気が吐出されるそれぞれの孔203A4と、螺旋状に巻回された飲料冷却管117の中心軸との距離は略等しくなる。また、それぞれの孔203A4は、螺旋状に巻回された飲料冷却管117の中心軸から径方向に所定角度θ(例えば、45°)を有するように形成されている。さらに、隣り合う孔203A4間が略等間隔となるように孔203A4が設けられている。
図4は、本発明の第3実施形態に係る飲料供給装置の一部透視斜視図である。第1実施形態及び第2実施形態と比較して、第3実施形態では、圧縮ポンプ301が、特許請求の範囲に記載の「空気供給手段」に対応し、空気吐出パイプ301eが、特許請求の範囲に記載の「空気吐出管」に対応する点が異なる。
また、第1実施形態及び第2実施形態では、蓋106(図1、図2参照)を外装107(図1、図2参照)に嵌めた状態で冷却水116をバブリングするものであったが、第3実施形態では、蓋106(図4では、図示せず)を外装107から取り外した状態で、冷却水116をバブリングする点が異なる。
なお、前記以外の点では、第3実施形態に係る飲料供給装置1Bは、第1実施形態及び第2実施形態に係る飲料供給装置1,1Aと同様の構成である。したがって、前記異なる部分について説明し、重複する部分については説明を省略する。
伸縮部301aは伸縮可能な弾性部材でできており、中空構造となっている。また、伸縮部301aは、ユーザが当該伸縮部301aを握る力によって圧縮され、ユーザが伸縮部301aを握る力を緩めるに従って元の形状に戻るようになっている。空気室301bは伸縮部301aと連通しており、後記する空気吸引パイプ301cから吸引された空気を一時的に貯留する。ちなみに、伸縮部301aが圧縮された状態から元に戻った場合、空気室301b内の気圧は、大気圧に対して負圧となる。
また、空気吐出パイプ301eと空気室301bとの間には逆止弁301fが介在している。前記のように、空気室301b内に空気が一時的に貯留された状態から伸縮部301aが圧縮されると、逆止弁301fが図4に示す矢印の方向に開いて、空気吐出パイプ301e内を空気が通流し、開口部301hから冷却水116の中で空気が吐出される。すなわち、逆止弁301fは、空気室301b内から空気吐出パイプ301eに向かう空気の通流を許容するとともに、前記とは逆方向に向かう空気の通流を遮断するためのものである。
なお、空気吐出パイプ301eの角度や、開口部301hと水槽109底面との距離などは、ユーザが手動で調整する。
本実施形態に係る飲料供給装置1Bによれば、第1実施形態及び第2実施形態のように、空気吐出ホース203(203A)を飲料冷却管117に設置する必要がない。すなわち、本実施形態では、蓋106を取り外して空気吐出パイプ301eを図4に示すように配置し、手動で伸縮部301aを操作することによって冷却水116内で空気(気泡)を吐出させることができる。すなわち、ユーザは停電になった場合に前記手順により速やかに水槽109内の冷却水116を攪拌することができ、適度に冷やされた飲料の供給を継続することができる。
また、圧縮ポンプ301は、簡単な構成でありとともに、容易に操作することができる。さらに、圧縮ポンプ301は、ユーザが直接的に力を加えることによって所定圧力の空気を吐出することができ、電力供給の有無に左右されることがない。
<飲料供給装置の構成>
図5は、本発明の第4実施形態に係る飲料供給装置の一部透視斜視図である。第4実施形態では、第1実施形態と比較して、圧縮ポンプ301Cが特許請求の範囲に記載の「空気供給手段」に対応し、空気吐出パイプ301e及び空気吐出ホース203が、特許請求の範囲に記載の「空気吐出管」に対応する点が異なる。前記以外の点では、第4実施形態に係る飲料供給装置1Cは、第1実施形態に係る飲料供給装置1と同様の構成となっている。したがって、第1実施形態と異なる部分について説明し、重複する部分については説明を省略する。
また、第4実施形態で用いられる圧縮ポンプ301Cの構成は、第3実施形態で説明した圧縮ポンプ301と同様の構成となっている。したがって、圧縮ポンプ301Cについての説明も省略する。
また、空気吐出ホース203は、外装107の上端部に設けられた切り欠き部122aから水槽109内に導かれ、さらに螺旋状に巻回された飲料冷却管117の内側に沿うように配置されている。また、空気吐出ホース203は、その開口部201aが水槽109の底面から所定の高さに位置して配置されるように、位置決め器具204a,204bによって位置決めされる。
圧縮ポンプ301の圧縮部301aを手動により圧縮すると、所定圧力の空気が冷却水116の中で吐出され、当該冷却水116が攪拌される。
本実施形態に係る飲料供給装置1Cによれば、圧縮ポンプ301Cの不使用時(通電時)には、空気吐出ホース203のうち圧縮ポンプ301Cと接続される側の端部が切り欠き部122aから出され、図示しない固定部材によって固定された状態となっている。そして空気ポンプ201の使用時(停電時)には、圧縮ポンプ301Cの接続部301jと空気吐出ホース203とを接続し、停電の事態に速やかに対応することができる。
また、圧縮ポンプ301は、ユーザが直接的に力を加えることによって所定圧力の空気を吐出することができ、電力供給の有無に左右されることがない。
図6(a)は、本発明の第5実施形態に係る飲料供給装置の一部透視斜視図である。第5実施形態では、電動ポンプ401が特許請求の範囲に記載の「空気供給手段」に対応し、接続ホース403が、特許請求の範囲に記載の「空気吐出管」に対応する。また、第5実施形態では、接続ホース403に吐出パイプ404が接続され、接続ホース403を介して供給された空気が吐出パイプ404内を通流するのに伴って、冷却水116を吸引・吐出するようになっている。
また、電動ポンプ401は、電池401h(図6(c)参照)から供給される電力によって回転するモータ401e(図6(c)参照)により、所定圧力の空気を供給することができるようになっている。また、電動ポンプ401は、例えば、当該電動ポンプ401の裏面に外装107に設けられた係合部(図示せず)と対応する係合部(図示せず)を形成し、それらを係合させることによって外装107に設置する。
なお、電動ポンプ401の裏面に吸盤(図示せず)を設置して外装107に設置することとしてもよい。
吐出パイプ404は、接続部404aと、継ぎ手部404bと、パイプ部404cと、筒状部404dと、角パイプ部404eと、を備える。また、接続部404aは継ぎ手部404dに接続されており、継ぎ手部404d内には接続部404aと筒状部404dとを連通させているベンチュリ管(図示せず)が形成されている。また、パイプ部404cは、継ぎ手部404b内の前記ベンチュリ管のうち、内径が小さくなっている絞り部(図示せず)に連通している。これによって、接続ホース403を介して供給された空気が、継ぎ手部404b内の前記ベンチュリ管を通流する際に、当該ベンチュリ管の絞り部から通流方向に内径が広がる部分において負圧が発生するようになっている。
また、筒状部404dは角パイプ部404eに接続されている。
図6(c)は、電動ポンプの裏蓋(図示せず)を開けて裏側から見た内部構造図である。電動ポンプ401の内部には、モータ401eと、エアポンプ401fと、接続部材401dと、電池ホルダ401gと、が配置されている。また、電池ホルダ401gには、予め電池401hが設置されている。
なお、本実施形態では、吐出パイプ404の継ぎ手部404b内にベンチュリ管(図示せず)を備える構成としたが、これに限らない。すなわち、接続ホース403を介して電動ポンプ401から供給された空気が、吐出パイプ404内を通流する際に負圧を発生させることによって冷却水116を吸引するものであればよい。
本実施形態に係る飲料供給装置1Dによれば、停電時に、電動ポンプ401のスイッチ401c(図6(b)参照)をOFFからONに切り替えれば、所定圧力の空気が自動的に接続ホース403を介して吐出パイプ404に供給される。つまり、ユーザが手動でポンプを圧縮することによって冷却水116内に空気を吐出する必要がなくなるため、ユーザの負担が大きく軽減される。
また、電動ポンプ401はコンパクトであり、外装107の側面に容易に取り付けることができる。
また、角パイプ部404eの開口部から吐出された冷却水116は、図6(a)の矢印で示すように、螺旋状に巻回された飲料冷却管117に囲まれる領域に向かい、水槽109内の冷却水116に戻される。このようにして、水槽109内で冷却水116が循環することによって、水槽109内の冷却水116を効率的に流動させ、攪拌することができる。その結果、水槽109内の底面付近に滞留している比較的低温の冷却水106を水面側に上昇させ、冷却水116の温度分布を均一化し、飲料冷却管117内を通流する飲料を効率的に冷却することができる。
以上、本発明に係る飲料冷却装置について各実施形態により説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、種々の変更を行うことができる。
例えば、前記した第1実施形態〜第5実施形態では、攪拌モータ113(図7(b)参照)と、モータ軸120(図7(b)参照)と、攪拌羽根121(図7(b)参照)とが外装107に装着された状態で、空気吐出ホース203を飲料冷却管117に装着し、冷却水116をバブリングすることとしていたが、これに限らない。すなわち、前記した攪拌モータ113などの部材を飲料冷却装置117と一体に、又は、飲料冷却装置117とは別個に取り外し可能な構成としてもよい。
この場合には、第1実施形態(図1参照)、第4実施形態(図5参照)で、飲料冷却管117に沿うように設置されていた飲料吐出ホース203を、螺旋状に巻回された飲料冷却管117の中心軸と略一致するように設置すればよい。
これによって、水槽109内における冷却水116の流動方向が、前記中心軸を中心線として軸対称となるため、冷却水116をより効率的に攪拌することができる。
前記した各空気供給手段と、各空気吐出管として、前記した各部材を任意に組み合わせたものを採用することができる。例えば、図1に示す空気ポンプ201に、図6に示す接続ホース403及び吐出パイプ404を接続することとしてもよい。
また、外装107の切り欠き部122a付近において、空気吐出ホース203(203A)又は接続ホース403に、円板状の放熱フィンが軸線方向に連接された継ぎ手を間挿してもよい。
(1.実験A)
実験Aでは、飲料供給装置1への電力供給を遮断し、外気温を約40℃になるように設定し、飲料の注出を行った。また、飲料としてビールを用いた
これは以下の実験B〜Dについても同様である。また、実験Aでは、「空気供給手段」として空気ポンプ201を用い、「空気吐出管」として前記空気ポンプ201に接続され、開口部が1個である空気吐出ホース203を用いた(図1参照)。また、飲料一杯(約300ml)を注出する際に1sec当たり2回の手押しを行い、合計10回の手押しを行った。そして、前記操作により、10杯の飲料注出を行って、樽液温[℃](飲料容器104(図7(a)参照)内の液温)と、水槽109内の冷却水温度[℃]と、注出した飲料の温度[℃]とを測定した。
また、注出した飲料の温度が8℃以下であるか否かを判定した(8℃以下である場合には○、8℃より高い場合には×として記載)。同様に、注出した飲料の温度が10℃以下であるか否かを判定した(10℃以下である場合には○、10℃より高い場合には×として記載)。
実験Bでは、「空気供給手段」として空気ポンプ201(図1参照)を用い、「空気吐出管」として前記空気ポンプ201に接続され、直径2mmの孔が設けられた環状部203A2を備える空気吐出ホース203Aを用いた(図2、図3(a)参照)。そして、飲料一杯(約300ml)を注出する際に1sec当たり2回の手押しを行い、合計10回の手押しを行った。
実験Bでは、図9に示すように、1〜6杯目の注出温度は8℃以下であり、7杯目〜10杯目までの注出温度は8℃を超えた。また、1杯目〜10杯目までの注出温度は全て10℃以下であった。
実験Cでは、「空気供給手段」として空気ポンプ201(図1参照)を用い、「空気吐出管」として前記空気ポンプ201に接続された接続ホース403(図6参照)と、当該接続ホース403に接続された吐出パイプ404(図6参照)とを用いた。そして、飲料一杯(約300ml)を注出する際に1sec当たり2回の手押しを行い、合計10回の手押しを行った。
実験Cでは、図10に示すように、1〜2杯目の注出温度は8℃以下であり、3杯目〜10杯目までの注出温度は8℃を超えた。また、1杯目〜3杯目までの注出温度は10℃以下であり、4杯目〜10杯目までの抽出温度は10℃を超えた。
なお、図10に記載の4杯目〜10杯目までの抽出温度を参照すると、10.1℃〜12.5℃の範囲内であり、これは、外気温40℃という高温環境で飲料の抽出を行っていることを考慮すれば、許容される範囲であると考えられる。
実験Dでは、「空気供給手段」として電動ポンプ401(図6参照)を用い、「空気吐出管」として前記電動ポンプ401に接続された接続ホース403(図6参照)と、当該接続ホース403に接続された吐出パイプ404(図6参照)とを用いた。そして、飲料の注出中は電動ポンプ401を継続して駆動させた。
実験Dでは、図11に示すように、1〜2杯目の注出温度は8℃以下であり、3杯目〜10杯目までの注出温度は8℃を超えた。また、1杯目〜2杯目までの注出温度は10℃以下であり、3杯目〜10杯目までの抽出温度は10℃を超えた。
なお、図11に記載の3杯目〜10杯目までの抽出温度を参照すると、10.7℃〜13.3℃の範囲内であり、これは、外気温40℃という高温環境で飲料の抽出を行っていることを考慮すれば、許容される範囲であると考えられる。
前記した実験A〜Dでは、飲料としてビールを用いたのに対して、実験Eでは飲料として水を用いた実験を行った。すなわち、実験Eでは、飲料供給装置1B(図4参照)への電力供給を遮断し、外気温を約40℃になるように設定して水の注出を行った。
なお、実験Eでは、「空気供給手段」として、圧縮ポンプ301(図4参照)を用い、「空気吐出管」として前記圧縮ポンプ301に接続され、開口部が1個(ノズルの先端部)である空気吐出パイプ301e(図4参照)を用いた。そして、実験Dでは、飲料一杯(約300ml)を注出する際に確実に10回圧縮するようにした。ここで、「確実」に圧縮するとは、圧縮ポンプ301の伸縮部301a(図4参照)内の中空部(図示せず)の体積が略ゼロになるまで、確実に伸縮部301aを圧縮することを指す。
109 水槽
110 コンプレッサ(冷凍機)
111 冷却ファン(冷凍機)
112 凝縮器(冷凍機)
113 攪拌モータ(攪拌手段)
116 冷却水
117 飲料冷却管
118 蒸発管
119 氷
120 モータ軸(攪拌手段)
121 攪拌羽根(攪拌手段)
201 空気ポンプ(空気供給手段、空気ポンプ)
203,203A 空気吐出ホース(空気吐出管)
203A4 孔
203a 開口部(孔)
301 圧縮ポンプ(空気供給手段、空気ポンプ)
301e 空気吐出パイプ(空気吐出管)
301h 開口部(孔)
401 電動ポンプ(空気供給手段、空気ポンプ)
403 接続ホース(空気吐出管)
404 吐出パイプ
Claims (4)
- 外部電源により作動して、冷媒を冷却する冷凍機と、
冷却水が貯留される水槽と、
前記水槽に収容されて、前記冷媒が内部を通流することによって、自身の外表面に前記冷却水を氷結させて氷の層を形成する蒸発管と、
前記水槽に収容されて、冷却の対象である飲料が内部を通流する飲料冷却管と、
外部電源により作動して、前記水槽内の冷却水を流動・攪拌して前記飲料の冷却を促進する攪拌手段と、
一つ又は複数の孔を有し、前記冷却水が満たされた際の水面下に前記孔が位置するように設置される空気吐出管と、を備え、
前記飲料冷却管は、螺旋形状の熱交換器であり、
前記空気吐出管は、前記孔が形成される部位が、前記飲料冷却管の螺旋形状に沿うような環状に形成されており、
前記外部電源の停電時に、前記空気吐出管に外部の手動又は電池作動の空気供給手段から空気が供給されることで、前記空気吐出管の前記孔を介して前記空気を吐出して、前記水槽内の前記冷却水を流動・攪拌させて前記氷の層との伝熱を促進させるように構成されたこと
を特徴とする飲料供給装置。 - 前記空気供給手段は、手動式の空気ポンプ、又は、電池作動式の空気ポンプであること
を特徴とする請求項1に記載の飲料供給装置。 - 前記空気供給手段と前記空気吐出管が一体とされた空気ポンプから、前記空気が供給されること
を特徴とする請求項1に記載の飲料供給装置。 - 水槽と、外部電源により作動する冷凍機と、外部電源により作動して前記水槽内の冷却水を攪拌する攪拌手段と、前記水槽に収容されて、冷却の対象である飲料が内部を通流するとともに、螺旋形状の熱交換器である飲料冷却管と、一つ又は複数の孔を有し、前記冷却水が満たされた際の水面下に前記孔が位置するように設置されるとともに、前記孔が形成される部位が、前記飲料冷却管の螺旋形状に沿うような環状に形成されている空気吐出管と、を備え、
前記冷凍機により氷結された前記水槽内の氷が有する冷熱により、外部から供給される飲料を前記水槽内にて瞬冷する瞬冷式の飲料供給装置における飲料の冷却方法であって、
前記外部電源が停電した際に、手動又は電池により作動する空気ポンプにより、外部から前記水槽内に空気を供給することで前記水槽内の冷却水を流動・攪拌させて、前記氷が有する冷熱により前記飲料の冷却を促進すること
を特徴とする飲料の冷却方法。
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