JP5866905B2 - 印刷実行部に印刷を実行させるための制御装置 - Google Patents

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Description

本明細書によって開示される技術は、複数個の画像形成素子が形成された印刷ヘッドを含む印刷実行部に印刷を実行させるための制御装置に関する。
特許文献1には、RGB画像データに対して、誤差拡散法に従った画像処理を実行して、二値データを生成する技術が開示されている。この技術では、誤差拡散法に従った画像処理の過程で、複数個のノズルから吐出されるインク滴の吐出量のバラツキを補償する処理が実行される。
特開2011−131428号公報
本明細書では、誤差拡散法に従った画像処理が実行される場合に、複数個の画像形成素子の出力のバラツキを適切に補償し得る技術を提供する。
本明細書では、複数個の画像形成素子が形成された印刷ヘッドを含む印刷実行部に印刷を実行させるための制御装置を開示する。制御装置は、処理対象の対象画像データに対して、誤差拡散法に従った第1種の画像処理を実行することによって、第1種の処理済み画像データを生成する第1の生成部と、第1種の処理済み画像データが生成される場合に、第1種の処理済み画像データを印刷実行部に供給する供給部と、を備える。第1の生成部は、対象画像データ内の注目画素に対して、注目画素に対応する印刷媒体上の位置に画像を形成する注目画像形成素子のための補正用データを用いて、複数個の画像形成素子の出力のバラツキを補償する補償処理を実行する補償部を含む。補正用データは、注目画像形成素子に対応する特性データを用いて得られる注目値と、複数個の画像形成素子のうちの第1の画像形成素子に対応する特性データを用いて得られる第1の値と、の差分である第1の差分を用いて得られるデータである。第1の画像形成素子は、注目画像形成素子によって印刷媒体上に形成される注目ラスタの近傍に位置する第1の近傍ラスタを形成する画像形成素子である。第1の画像形成素子は、注目画素よりも前に誤差値が算出される第1の画素に対応する印刷媒体上の位置に画像を形成する画像形成素子である。特性データは、対応する画像形成素子の出力に関係するデータである。
上記の構成によると、制御装置は、複数個の画像形成素子の出力のバラツキを補償する補償処理を実行する際に、注目値と第1の値との差分である第1の差分を用いて得られる補正用データを利用する。制御装置は、第1の差分が考慮された補正用データを利用するために、第1の差分が考慮されない補正用データが利用される構成と比べて、複数個の画像形成素子の出力のバラツキを適切に補償し得る。
補正用データは、第1の差分に第1の係数を乗算することによって算出される値に相当する値を用いて得られるデータであってもよい。この構成によると、制御装置は、複数個の画像形成素子の出力のバラツキを適切に補償し得る。
第1の生成部は、第1の誤差拡散マトリクスを用いた誤差拡散法に従って、第1種の処理済み画像データを生成してもよい。第1の誤差拡散マトリクスは、注目画素の周辺に位置する複数個の周辺画素に対応する複数個の誤差拡散係数を示してもよい。第1の係数は、誤差拡散係数に基づいて決定されてもよい。この構成によると、第1の誤差拡散マトリクスに基づいて、適切な第1の係数が決定され得るために、制御装置は、複数個の画像形成素子の出力のバラツキを適切に補償し得る。
第1の誤差拡散マトリクスは、注目画素の周辺に位置するM1個(M1≧2)の周辺画素に対応するM1個の誤差拡散係数を示してもよい。第1の係数は、M1個の誤差拡散係数の総和と、M1個の周辺画素のうち、注目画素を含む行以外の行に含まれるM2個(M2<M1)の周辺画素に対応するM2個の誤差拡散係数の総和と、の比率に基づいて決定されてもよい。この構成によると、M1個の誤差拡散係数の総和とM2個の誤差拡散係数の総和との比率に基づいて、適切な第1の係数が決定され得るために、制御装置は、複数個の画像形成素子の出力のバラツキを適切に補償し得る。
第1の近傍ラスタは、注目ラスタに隣接するラスタであってもよい。この構成によると、制御装置は、複数個の画像形成素子の出力のバラツキを適切に補償し得る。
補正用データは、第1の画像形成素子に対応する特性データを用いて得られる第1の値と、複数個の画像形成素子のうちの第2の画像形成素子に対応する特性データを用いて得られる第2の値と、の差分である第2の差分をさらに用いて得られるデータであってもよい。第2の画像形成素子は、第1の近傍ラスタの近傍に位置する第2の近傍ラスタを形成する画像形成素子であってもよい。第2の画像形成素子は、第1の画素よりも前に誤差値が算出される第2の画素に対応する印刷媒体上の位置に画像を形成する画像形成素子であってもよい。この構成によると、制御装置は、第1の差分のみならず第2の差分がさらに考慮された補正用データを利用するために、複数個の画像形成素子の出力のバラツキを適切に補償し得る。
第2の近傍ラスタは、第1の近傍ラスタに隣接するラスタであってもよい。この構成によると、制御装置は、複数個の画像形成素子の出力のバラツキを適切に補償し得る。
補正用データは、第1の差分に第1の係数を乗算することによって算出される値に相当する値と、第2の差分に第2の係数を乗算することによって算出される値に相当する値と、を用いて得られるデータであってもよい。第1の係数は、第2の係数よりも大きくてもよい。この構成によると、第1の係数が第2の係数よりも大きいために、補正用データは、第2の差分と比べて、第1の差分に大きく依存するデータになる。従って、制御装置は、適切な補正用データを利用し得るために、複数個の画像形成素子の出力のバラツキを適切に補償し得る。
第1の生成部は、第1の誤差拡散マトリクスを用いた誤差拡散法に従って、第1種の処理済み画像データを生成してもよい。第1の誤差拡散マトリクスは、注目画素の周辺に位置するM1個(M1≧2)の周辺画素に対応するM1個の誤差拡散係数を示してもよい。第1の係数は、M1個の誤差拡散係数の総和と、M1個の周辺画素のうち、注目画素を含む行以外の行に含まれるM2個(M2<M1)の周辺画素に対応するM2個の誤差拡散係数の総和と、の比率に基づいて決定されてもよい。第2の係数は、M2個の誤差拡散係数の総和と、M2個の周辺画素のうち、第1の画素を含む行以外の行に含まれるM3個(M3<M2)の周辺画素に対応するM3個の誤差拡散係数の総和と、の比率に基づいて決定されてもよい。この構成によると、適切な第1の係数及び第2の係数が決定され得るために、制御装置は、複数個の画像形成素子の出力のバラツキを適切に補償し得る。
ユーザによって第1のモードが選択される場合に、第1の生成部は、第1の誤差拡散マトリクスを用いた誤差拡散法に従って、第1種の処理済み画像データを生成してもよい。ユーザによって第2のモードが選択される場合に、第1の生成部は、第2の誤差拡散マトリクスを用いた誤差拡散法に従って、第1種の処理済み画像データを生成してもよい。第1の誤差拡散マトリクスは、注目画素の周辺に位置するM1個(M1≧2)の周辺画素に対応するM1個の誤差拡散係数を示してもよい。第2の誤差拡散マトリクスは、注目画素の周辺に位置するN1個(N1>M1)の周辺画素に対応するN1個の誤差拡散係数を示してもよい。補正用データは、第1の差分に第1の係数を乗算することによって算出される値に相当する値を用いて得られるデータであってもよい。第1のモードでは、第1の係数は、M1個の誤差拡散係数の総和と、M1個の周辺画素のうち、注目画素を含む行以外の行に含まれるM2個(M2<M1)の周辺画素に対応するM2個の誤差拡散係数の総和と、の比率に基づいて決定されてもよい。第2のモードでは、第1の係数は、N1個の誤差拡散係数の総和と、N1個の周辺画素のうち、注目画素を含む行以外の行に含まれるN2個(N2<N1)の周辺画素に対応するN2個の誤差拡散係数の総和と、の比率に基づいて決定されてもよい。この構成によると、制御装置は、ユーザによって選択されるモードに応じた適切な誤差拡散マトリクスを用いた誤差拡散法に従って、第1種の処理済み画像データを生成し得る。しかも、誤差拡散マトリクスに応じた適切な第1の係数が決定され得るために、制御装置は、ユーザによって選択されるモードに応じて、複数個の画像形成素子の出力のバラツキを適切に補償し得る。
注目値は、注目画像形成素子に対応する1個の特性データと、複数個の画像形成素子のうち、注目ラスタの近傍に位置するL個(L≧1)のラスタを形成するL個の画像形成素子に対応するL個の特性データと、を含むL+1個の特性データの平均値であってもよい。第1の値は、第1の画像形成素子に対応する1個の特性データと、複数個の画像形成素子のうち、第1の近傍ラスタの近傍に位置するL個のラスタを形成するL個の画像形成素子に対応するL個の特性データと、を含むL+1個の特性データの平均値であってもよい。この構成によると、制御装置は、複数個の特性データの平均値を用いて得られる第1の差分が考慮された補正用データを利用するために、複数個の画像形成素子の出力のバラツキを適切に補償し得る。
ユーザによって第3のモードが選択される場合に、第1の生成部は、対象画像データに対して、誤差拡散法に従った第1種の画像処理を実行して、第1種の処理済み画像データを生成してもよい。制御装置は、さらに、ユーザによって第4のモードが選択される場合に、対象画像データに対して、ディザ法に従った第2種の画像処理を実行して、第2種の処理済み画像データを生成する第2の生成部を備えていてもよい。供給部は、さらに、第2種の処理済み画像データが生成される場合に、第2種の処理済み画像データを印刷実行部に供給してもよい。第2の生成部は、補償処理を実行せずに、第2種の画像処理を実行して、第2種の処理済み画像データを生成してもよい。この構成によると、制御装置は、ユーザによって選択されるモードに応じて、適切な画像処理を実行し得る。
第1の生成部は、対象画像データに対して、誤差拡散法に従ったハーフトーン処理を実行することによって、第1種の処理済み画像データを生成するハーフトーン処理部を含んでいてもよい。ハーフトーン処理部は、対象画像データ内の注目画素の値を、注目画素の周辺に位置する複数個の周辺画素に対応する複数個の誤差値を用いて補正することによって、補正済みの値を生成する補正部と、補正済みの値と閾値とを比較することによって、注目画素に対応する印刷媒体上の位置に画像を形成するのか否かを決定する決定部と、注目画素について画像を形成することが決定される場合に、補正済みの値と、補正用データと、を用いて、注目画素に対応する誤差値を算出する補償処理を実行する補償部と、を含んでいてもよい。この構成によると、制御装置は、誤差拡散法に従ったハーフトーン処理の過程において、複数個の画像形成素子の出力のバラツキを適切に補償し得る。
補償部は、対象画像データ内の注目画素から補償済みの画素を生成することによって、補償済み画像データを生成するための補償処理を実行してもよい。第1の生成部は、さらに、補償済み画像データに対して、誤差拡散法に従ったハーフトーン処理を実行することによって、第1種の処理済み画像データを生成するハーフトーン処理部を含んでいてもよい。この構成によると、制御装置は、誤差拡散法に従ったハーフトーン処理の前に、複数個の画像形成素子の出力のバラツキを適切に補償し得る。
画像形成素子は、インクを吐出するためのノズルであってもよい。補償処理は、複数個の画像形成素子のインク吐出量のバラツキを補償する処理であってもよい。特性データは、対応する画像形成素子のインク吐出量に関係するデータであってもよい。
なお、上記の制御装置のための制御方法、コンピュータプログラム、及び、当該コンピュータプログラムを格納するコンピュータ読取可能記録媒体も、新規で有用である。
ネットワークシステムの構成を示す。 印刷ヘッドのノズル面の平面図を示す。 特性データテーブルを示す。 第1の印刷モードで形成されるラスタ群を示す。 誤差拡散法に従った二値データ生成処理のフローチャートを示す。 変換済みRGB画像データ内の各画素を示す。 CMYK画像データ内の各画素を示す。 CMYK画像データ内の各画素の誤差値と、誤差拡散マトリクスの一例と、を示す。 誤差値を算出するための第1実施例の式を示す。 誤差値を算出するための第2実施例の式を示す。 誤差値を算出するための第3実施例の式を示す。 第1実施例の効果を説明するためのグラフを示す。 第4実施例のプリンタドライバ処理のフローチャートを示す。 第5実施例の二値データ生成処理のフローチャートを示す。 補償済み画像データ内の各画素を示す。 第6実施例の効果を説明するためのグラフを示す。 第7実施例の第2の印刷モードにおいて印刷媒体が搬送される様子を示す。 第2の印刷モードで形成されるラスタ群を示す。 第8実施例の第3の印刷モードで形成されるラスタ群を示す。 第9実施例のプリンタドライバ処理のフローチャートを示す。 第10実施例の補正用データテーブルを示す。
(第1実施例)
(システムの構成)
図1は、ネットワークシステム2の概略図を示す。ネットワークシステム2は、PC10とプリンタ50とを備える。PC10とプリンタ50とは、LAN4に接続されている。PC10とプリンタ50とは、LAN4を介して、相互に通信可能である。
(PC10の構成)
PC10は、操作部12と、表示部14と、ネットワークインターフェイス16と、記憶部20と、制御部30と、を備える。操作部12は、マウスとキーボードとによって構成される。ユーザは、操作部12を操作することによって、様々な指示をPC10に入力することができる。表示部14は、様々な情報を表示するためのディスプレイである。ネットワークインターフェイス16は、LAN4に接続されている。
記憶部20は、ワーク領域22を備える。ワーク領域22は、例えば、印刷対象のデータを記憶する。印刷対象のデータは、例えば、PC10内のアプリケーションによって生成されるデータであってもよいし、外部装置から取得されるデータであってもよい。PC10内のアプリケーションの例として、ワープロソフト、表計算ソフト等を挙げることができる。外部装置の例として、インターネット上のサーバ、LAN4に接続されているデバイス、持ち運び可能な記憶媒体等を挙げることができる。
記憶部20は、さらに、プリンタ50のためのプリンタドライバ24を記憶する。プリンタドライバ24は、プリンタ50に様々な指示(例えば印刷指示)を送信するためのソフトウェアである。プリンタドライバ24は、例えば、プリンタドライバ24を格納しているコンピュータ読取可能媒体からPC10にインストールされてもよいし、インターネット上のサーバからPC10にインストールされてもよい。
制御部30は、記憶部20に格納されているプログラム(例えばプリンタドライバ24)に従って、様々な処理を実行する。制御部30がプリンタドライバ24に従って処理を実行することによって、第1の生成部32と第2の生成部42と供給部44の各機能が実現される。第1の生成部32は、ハーフトーン処理部34を含む。ハーフトーン処理部34は、補正部36と決定部38と補償部40とを含む。
(プリンタ50の構成)
プリンタ50は、ネットワークインターフェイス52と、表示部54と、記憶部56と、印刷実行部70と、を備える。ネットワークインターフェイス52は、LAN4に接続されている。表示部54は、様々な情報を表示するためのディスプレイである。印刷実行部70は、記憶部56に記憶されているプログラム64に従って、PC10から供給される二値データによって表される画像を印刷媒体に印刷する。印刷実行部70は、印刷ヘッド80を備える。印刷実行部70は、印刷ヘッド80の他にも、印刷ヘッド80の駆動機構、印刷媒体の搬送機構等(これらは図示省略)を備える。
印刷ヘッド80の駆動機構は、キャリッジと、キャリッジを移動させるモータと、を備える。印刷ヘッド80は、キャリッジに着脱可能に搭載される。キャリッジは、プリンタ50の筐体内を所定方向に往復移動する。キャリッジが移動すると、印刷ヘッド80も移動する。キャリッジの往復移動方向、即ち、印刷ヘッド80の往復移動方向のことを「主走査方向」と呼ぶ。また、本実施例では、印刷ヘッド80が1回の往復移動を行うことを「1回の主走査」と呼ぶ。
印刷ヘッド80の駆動機構は、さらに、印刷ヘッド80に駆動信号を供給する回路を備える。印刷ヘッド80に駆動信号が供給されると、印刷ヘッド80に形成されたノズル群84k等(図2参照)からインク滴が吐出される。本実施例では、1回の主走査の往路の間に、ノズル群84k等からインク滴が吐出されるように、駆動信号が印刷ヘッド80に供給される。なお、1回の主走査の復路の間には、ノズル群84k等からインク滴が吐出されない。
印刷媒体の搬送機構は、主走査方向に垂直の方向に印刷媒体を搬送する。印刷媒体の搬送方向のことを「副走査方向」と呼ぶ。なお、別の実施例では、印刷ヘッド80の1回の往復移動の往路と復路の両方の間に、ノズル群84k等からインク滴が吐出されるように、駆動信号が印刷ヘッド80に供給されてもよい。この場合、印刷ヘッド80の1回の往復移動のうち、往路と復路のそれぞれを「1回の主走査」と呼ぶことができる。
図2に示されるように、印刷ヘッド80は、3種類の有彩色(シアン、マゼンタ、イエロ)のインク滴を吐出するための3組のノズル群84c,84m,84yと、ブラックのインク滴を吐出するための1組のノズル群84kと、が形成されたノズル面82を備える。K用ノズル群84kは、n個(nは2以上の整数)のK用ノズルによって構成される。K用ノズル群84kは、副走査方向に伸びる6本のノズル列Lk1〜Lk6を形成する。K用ノズル群84kに含まれるn個のK用ノズルは、6本のノズル列Lk1等のいずれかに属する。例えば、K用ノズルNk1,Nk7等はノズル列Lk1に属し、K用ノズルNk4等はノズル列Lk2に属し、K用ノズルNk2等はノズル列Lk3に属する。1本のノズル列に属する隣接する2個のK用ノズル(例えばノズル列Lk1に属するK用ノズルNk1とK用ノズルNk7)の間には、副走査方向において、他の5本のノズル列に属する5個のK用ノズル(例えばNK2〜NK6)が位置する。なお、本明細書では、K用ノズル群84kのうち、副走査方向の最も下流側(図2の上側)に位置するK用ノズルの参照番号として「Nk1」を採用しており、副走査方向の上流側(図2の下側)に向かうにつれて、K用ノズルの参照番号が大きくなる(例えばNk2、Nk3・・・)。
他の色に対応するノズル群84c等は、K用ノズル群84kと同様の構成を備える。従って、ノズル面82には、合計で4n個のノズルが形成されている。なお、以下では、CMYKの4色のインク滴を吐出する全てのノズルのことを「4n個のノズル」と呼ぶ。他の色のノズル群84c等についても、K用ノズル群84kの場合と同様に参考番号が設定されている。なお、4個のノズル群84k等が同様の構成を備えるために、CMYKの4色に対応する4個のノズルは、副走査方向において同じ位置に配置されている。例えば、4個のノズルNk1,Nc1,Nm1,Ny1は、副走査方向において、同じ位置に配置されていると共に、4個のノズルNk2,Nc2,Nm2,Ny2は、副走査方向において、同じ位置に配置されている。
記憶部56は、特性データテーブル60と、プログラム64と、を記憶する。プログラム64は、印刷実行部70によって実行される印刷のためのプログラムを含む。図3に示されるように、特性データテーブル60には、印刷ヘッド80に形成された4n個のノズルのそれぞれについて、当該ノズルのノズル番号と、当該ノズルから吐出されるインク滴の吐出量に関係する特性データと、が対応づけて登録されている。図3の特性データテーブル60では、ノズルのノズル番号として、当該ノズルの参照番号(図2のNk1等)を採用している。例えば、ノズル番号Nk1に対応する特性データ「6」は、ブラックのインク滴を吐出するためのK用ノズルNk1(図2参照)の特性データを示す。特性データテーブル60に登録されている各特性データは、プリンタ50のベンダによって予め調査されている。具体的には、次の手法によって調査される。
図示省略しているが、印刷ヘッド80は、4n個のノズルからインク滴を吐出させるためのアクチュエータユニットを備える。アクチュエータユニットは、4n個のノズルに対応する4n個の個別電極を備える。個別電極に上記の駆動信号が供給されると、当該個別電極に対応するノズルから1個のインク滴が吐出される。プリンタ50のベンダは、K用ノズル群84kに属するn個のK用ノズルに対応するn個の個別電極のそれぞれに1個の駆動信号を供給する。なお、ここで供給されるn個の駆動信号は、同じ信号である。上記のn個の駆動信号が供給されると、n個のK用ノズルから所定の媒体に向けてn個のブラックのインク滴が吐出される。この結果、n個のK用ノズルに対応するn個のブラックのドットが上記の所定の媒体上に形成される。
ベンダは、n個のブラックのドットのそれぞれについて、当該ドットの濃度(例えば単位面積当りのブラックの濃さ)を測定する。ベンダは、K用ノズル群84kのうち、最も濃度が低い特定のブラックのドットの濃度を256階調の最大値である「255」に決定する。次いで、ベンダは、他のK用ノズルが形成するドットの濃度を、最も濃度が低いブラックのドット(以下では「特定のブラックのドット」と呼ぶ)の濃度を基準にして特定する。このため、他のK用ノズルが形成するドットの濃度は、255以上の値で特定される。
続いて、ベンダは、n個のK用ノズルのそれぞれについて、当該K用ノズルによって形成されたドットの濃度と、最も濃度が低い上記の特定のブラックのドットの濃度(即ち255)と、の差分に基づいて、当該K用ノズルの特性データを決定する。このため、上記の特定のドットを形成するK用ノズルの特性データは、ゼロに決定される。そして、他のK用ノズルの特性データは、ゼロ以上の値に決定される。例えば、図3に示されるノズル番号Nk1に対応する特性データは「6」である。これは、K用ノズルNk1が形成したドットの濃度「261」と、上記の特定のブラックのドットの濃度「255」と、の差分が、「6」であることを意味する。ベンダは、ブラックの場合と同様に、シアン、マゼンタ、イエロのそれぞれについても、各ノズルの特性データを決定する。ベンダは、調査結果に基づいて特性データテーブル60を生成し、特性データテーブル60を記憶部56に格納させる。プリンタ50は、出荷段階において、特性データテーブル60を既に記憶している。
(第1の印刷モードについて)
続いて、プリンタ50の印刷実行部70が動作可能な第1の印刷モードについて説明する。PC10の制御部30は、後述の二値データ生成処理(図5参照)を実行することによって、二値データ(ドットのON又はOFFを示すデータ)を生成して、二値データをプリンタ50に供給する。本実施例では、プリンタ50の印刷実行部70は、PC10から二値データが供給される場合に、第1の印刷モードで動作する。
図4に示されるPk1,Pk2等は、副走査方向に沿って伸びる投影線PLが設定された場合に、K用ノズル群84kを構成するK用ノズルNk1,Nk2等を主走査方向に投影することによって得られる投影点を示す。印刷実行部70は、印刷ヘッド80の1回の主走査の間に、二値データに基づいて、各K用ノズルNk1等からインク滴を吐出させる。この結果、例えば、K用ノズルNk1から吐出される複数個のブラックのインク滴によって、主走査方向に沿って並ぶ複数個のブラックのドットが印刷媒体上に形成される。同様に、K用ノズルNk2から吐出される複数個のブラックのインク滴によって、主走査方向に沿って並ぶ複数個のブラックのドットが印刷媒体上に形成される。モノクロ印刷の場合には、印刷ヘッド80の1回の主走査において、1個のK用ノズルによって形成される複数個のブラックのドットの並びのことを「1個(即ち1本)のラスタ(raster)」と呼ぶ。従って、各ラスタは、主走査方向に沿って伸びる。モノクロ印刷の場合には、印刷ヘッド80の1回の主走査において、例えば、7個のK用ノズルNk1〜Nk7は、7本のラスタR1〜R7を形成する。
上述したように、例えば、4個のノズルNk1,Nc1,Nm1,Ny1は、副走査方向において同じ位置に配置されている(図2参照)。従って、カラー印刷の場合には、印刷ヘッド80の1回の主走査において、4個のノズルNk1,Nc1,Nm1,Ny1は、副走査方向において同じ位置にドットを形成する。従って、カラー印刷の場合には、印刷ヘッド80の1回の主走査において、4個のノズルNk1,Nc1,Nm1,Ny1によって形成される複数個のCMYKのドットの並びのことを「1個のラスタ」と呼ぶ。
第1の印刷モードでは、印刷ヘッド80の1回目の主走査において、副走査方向に沿って並ぶn本のラスタが形成される。印刷実行部70は、印刷ヘッド80の1回目の主走査が終了すると、印刷媒体の搬送を実行する。第1の印刷モードでは、ここでの搬送距離として第1の距離を採用している。第1の距離は、nノズルピッチ分の距離である。1ノズルピッチは、副走査方向において隣接する2個のノズル(例えばNk1とNk2)の間の距離である。即ち、1ノズルピッチは、隣接する2個の投影点(例えばPk1とPk2)の間の距離である。次いで、印刷実行部70は、印刷ヘッド80の2回目の主走査を実行する。これにより、n本のラスタが新たに形成される。印刷実行部70は、印刷媒体の第1の距離の搬送と、印刷ヘッド80の主走査と、の組合せを繰り返し実行する。これにより、二値データによって表わされる画像が、印刷媒体に印刷される。
(PC10の二値データ生成処理)
次いで、PC10の制御部30が実行する処理について説明する。ユーザは、所望のデータを選択し、当該データによって表わされる画像を印刷するための操作を操作部12に加えることができる。上記の操作は、ユーザが印刷解像度を選択する操作を含む。本実施例では、RGBのビットマップ形式の画像データ(以下では「RGB画像データ」と呼ぶ)がユーザによって選択されたものとして、処理の内容を説明する。他の形式のデータ(例えば、テキストデータ、RGB以外のビットマップ形式の画像データ、テキストとビットマップとの複合データ等)が選択された場合には、制御部30は、ユーザによって選択されたデータを、公知の手法を用いて、RGB画像データに変換する。制御部30は、上記の操作が実行されると、プリンタドライバ24に従って、図5の二値データ生成処理を実行する。
S10において、第1の生成部32(図1参照)は、RGB画像データを取得し、当該RGB画像データをワーク領域22に格納する。次いで、S12において、第1の生成部32は、プリンタ50に格納されている特性データテーブル60を取得するための所定のコマンドをプリンタ50に送信する。プリンタ50は、上記の所定のコマンドに応じて、記憶部56に格納されている特性データテーブル60をPC10に送信する。この結果、第1の生成部32は、特性データテーブル60を取得する。第1の生成部32は、特性データテーブル60をワーク領域22に格納する。
次いで、S14において、第1の生成部32は、公知の手法を用いて、RGB画像データに対して解像度変換処理を実行することによって、ユーザによって選択された印刷解像度に対応する解像度を有する変換済みRGB画像データを生成する。解像度変換処理によって、図6に示される変換済みRGB画像データ200が得られる。変換済みRGB画像データ200内の各画素207,208等は、R値(例えばR(i,j))と、G値(例えばG(i,j))と、B値(例えばB(i,j))と、によって構成される。R値、G値、B値は、それぞれ、256階調(0〜255)の多値データである。なお、図6の各画素内のx座標は、各画素の列番号を示し、y座標は、各画素の行番号を示す。
次いで、S16において、第1の生成部32は、変換済みRGB画像データ200に対する色変換処理を実行して、CMYKのビットマップ形式の画像データ(以下では「CMYK画像データ」と呼ぶ)を生成する。S16の色変換処理によって、図7に示されるCMYK画像データ210が得られる。変換済みRGB画像データ200内の1個の画素(例えば画素207)から、CMYK形式で記述された1個の画素(例えば画素217)が得られる。従って、CMYK画像データ210の画素数は、変換済みRGB画像データ200の画素数に等しい。CMYK画像データ210内の各画素217,218等は、C値(例えばC(i,j))と、M値(例えばM(i,j))と、Y値(例えばY(i,j))と、K値(例えばK(i,j))と、によって構成される。C値、M値、Y値、K値は、それぞれ、256階調(0〜255)の多値データである。なお、図7の各画素内のx座標は、各画素の列番号を示し、y座標は、各画素の行番号を示す。
続いて、ハーフトーン処理部34(図1参照)は、CMYK画像データ210を用いて、ハーフトーン処理を実行する。ハーフトーン処理は、S18〜S40の処理を含む。S18において、ハーフトーン処理部34の補正部36(図1参照)は、CMYK画像データ210内の1個の画素を特定する。S18における画素の特定順序は、予め決められている。具体的に言うと、1回目のS18の処理では、補正部36は、図7のCMYK画像データ210内の最も上の行に属する複数個の画素のうち、最も左の列に属する1個の画素を特定する。2回目以降のS18の処理では、補正部36は、前回に特定された画素(以下では「前回特定画素」と呼ぶ)と同じ行に属する1個の画素であって、前回特定画素の右隣の1個の画素を特定する。なお、前回特定画素が最も右の列に属する場合には、補正部36は、前回特定画素が属する行の1つ下の行に属する複数個の画素のうち、最も左の列に属する1個の画素を特定する。以下では、S18で特定される1個の画素のことを「注目画素」と呼ぶ。
次いで、S20において、補正部36は、注目画素を構成するCMYKの4個の値の中から、1個の値(例えばK値)を特定する。以下では、S20で特定される1個の値のことを「PV(Pixel Value)」と呼ぶ。
続いて、S22において、補正部36は、S20で特定されたPVを補正する。具体的に言うと、補正部36は、注目画素よりも前にS20〜S36の処理が終了している処理済み画素群のうち、注目画素の周辺に位置するM1個(M1≧2)の周辺画素について算出されたM1個の誤差値を用いて、注目画素のPVを補正する。例えば、図8の画素217が注目画素である場合には、画素217が含まれる行に属する複数個の画素のうち、画素217よりも左に位置する各画素215,216等と、画素217よりも上の各行に属する各画素211〜214等と、について、S20〜S36の処理が終了している。従って、各画素211〜216等については、後述のS34において、CMYKに対応する4個の誤差値が算出済みである。例えば、画素216については、Cに対応する誤差値と、Mに対応する誤差値と、Yに対応する誤差値と、Kに対応する誤差値と、が算出済みである。なお、図8では、図示の便宜上、CMYKの4色に対応する4個の誤差値を区別することなく「ΔE」で表現している。なお、以下では、例えば、Kに対応する誤差値を「ΔEk」と表現することがある。
本実施例では、ハーフトーン処理部34は、図8の誤差拡散マトリクス250を用いた誤差拡散法に従って、ハーフトーン処理を実行する。誤差拡散マトリクス250では、注目画素の左隣の画素について誤差拡散係数「1」が採用されていると共に、注目画素の1個上の画素について誤差拡散係数「1」が採用されている。この場合、S22では、補正部36は、注目画素217の左隣の画素216と、注目画素217の1個上の画素213と、を含む2個の画素を、注目画素217の周辺に位置する上記のM1個の周辺画素として採用する。
補正部36は、2個の周辺画素213,216のうちの周辺画素213について算出済みの4個の誤差値ΔE(i,j−1)の中から、現在の補正対象のPVの色(例えばK)に対応する1個の誤差値(例えばKに対応する誤差値ΔEk(i,j−1)を特定する。同様に、補正部36は、2個の周辺画素213,216のうちの周辺画素216について算出済みの4個の誤差値ΔE(i−1,j)の中から、現在の補正対象のPVの色に対応する1個の誤差値(例えばΔEk(i−1,j))を特定する。この結果、現在の補正対象のPVの色(例えばK)に対応する2個の誤差値(例えば、ΔEk(i,j−1)、ΔEk(i−1,j))が特定される。
次いで、補正部36は、特定された2個の誤差値を用いて、図8の画素217内に示される数式に従って、注目画素217のPVを補正することによって、補正済みの値PV’を算出する。例えば、注目画素217のPV(i,j)がK値(K(i,j))である場合には、補正部36は、周辺画素213の誤差値ΔEk(i,j−1))と、当該周辺画素213に対応する係数1/2と、を乗算することによって、乗算値を算出する。なお、係数1/2の「2」は、誤差拡散マトリクス250が示すM1個(即ち2個)の誤差拡散係数の総和であり、係数1/2の「1」は、周辺画素213に対応する誤差拡散係数である。同様に、補正部36は、周辺画素216の誤差値ΔEk(i−1,j))と、当該周辺画素216に対応する係数1/2と、を乗算することによって、乗算値を算出する。次いで、補正部36は、注目画素217のK値(i,j)(即ちPV(i,j))と、2個の周辺画素213,216について算出された2個の乗算値と、の和を算出することによって、補正済みの値K’(i,j)(即ちPV’(i,j))を算出する。
続いて、S24において、決定部38(図1参照)は、S22で得られた補正済みの値PV’(例えばK’(i,j))が、予め決められている閾値Th(例えば128)よりも大きいのか否かを判断する。補正済みの値PV’が閾値Thよりも大きい場合(S24でYESの場合)には、決定部38は、補正済みの値PV’に対応する色のドットを印刷媒体に形成することを決定する。この場合、S26において、決定部38は、注目画素と同じ位置の新たな画素の値をワーク領域22に格納する。ここで格納される値は、補正済みの値PV’に対応する色のドット出力値「1」である。例えば、図9の画素217が注目画素であり、かつ、注目画素217の補正済みの値PV’がK’(i,j)である場合には、S26では、決定部38は、注目画素217と同じ位置の新たな画素の値として「K=1」をワーク領域22に格納する。このような情報を含む二値データがプリンタ50に供給されると、注目画素217に対応する印刷媒体上の位置に向けて、ブラックのインク滴が吐出される。即ち、注目画素217に対応する印刷媒体上の位置にブラックのドットが形成される。S26を終えると、S30に進む。
一方において、補正済みの値PV’が閾値Th以下である場合(S24でNOの場合)には、決定部38は、補正済みの値PV’に対応する色のドットを印刷媒体に形成しないことを決定する。次いで、S28において、決定部38は、注目画素と同じ位置の新たな画素の値をワーク領域22に格納する。ここで格納される値は、補正済みの値PV’に対応する色のドット出力値「0」である。例えば、図9の画素218が注目画素であり、かつ、注目画素218の補正済みの値PV’がK’(i+1,j)である場合には、S28では、決定部38は、注目画素218と同じ位置の新たな画素の値として「K=0」をワーク領域22に格納する。このような情報を含む二値データがプリンタ50に供給されると、注目画素218に対応する印刷媒体上の位置に向けて、ブラックのインク滴が吐出されない。即ち、注目画素218に対応する印刷媒体上の位置にブラックのドットが形成されない。S28を終えると、S30及びS32をスキップしてS34に進む。
なお、例えば、S20においてPVとしてC値が特定された場合には、S26では、注目画素と同じ位置の新たな画素の値として「C=1」が格納され、S28では、注目画素と同じ位置の新たな画素の値として「C=0」が格納される。前者の場合には、注目画素に対応する印刷媒体上の位置にシアンのドットが形成され、後者の場合には、注目画素に対応する印刷媒体上の位置にシアンのドットが形成されない。S20においてM値又はY値が特定された場合も、S20でK値又はC値が特定された場合と同様に処理が実行される。
S30では、補償部40(図1参照)は、注目画素に対応する印刷媒体上の位置に、PV’に対応する色(例えばK)のドットを形成するノズル(以下では「注目ノズル」と呼ぶ)のノズル番号(以下では「注目ノズル番号」と呼ぶ)を特定する。S30では、さらに、補償部40は、注目ノズルが形成するラスタの近傍に位置する第1の近傍ラスタを形成するノズル(以下では「第1の近傍ノズル」と呼ぶ)のノズル番号(以下では「第1の近傍ノズル番号」と呼ぶ)を特定する。なお、例えば、PV’に対応する色がKである場合には、注目ノズルとしてK用ノズルが特定される。以下では、注目ノズルとしてK用ノズルが特定されるべき場合には、「注目K用ノズル」と呼ぶ。同様に、第1の近傍ノズルとしてK用ノズルが特定されるべき場合には、「第1の近傍K用ノズル」と呼ぶ。注目K用ノズル番号及び第1の近傍K用ノズル番号を特定するための手法について、次に詳しく説明する。
上述したように、第1の印刷モードは、図4に示されるように実行される。即ち、1回目の主走査では、K用ノズルNk1〜Nknが、CMYK画像データ210の1〜n行目に対応するn個のラスタを形成する。さらに、第1の印刷モードの搬送距離(上記の第1の距離)は、nノズルピッチ分の距離である。これらの内容に基づけば、CMYK画像データ210のj行目に対応する1個のラスタを形成するための1個の注目K用ノズルを特定することができる。プリンタドライバ24(図1参照)には、CMYK画像データ210の各画素が属する行の行番号から注目K用ノズル番号を特定するための第1のK用ノズル番号テーブルが、予め登録されている。例えば、注目画素217の行番号が「j」である場合には、S30では、補償部40は、行番号「j」と、上記の第1のK用ノズル番号テーブルと、に基づいて、注目K用ノズル番号を特定する。図4の例では、注目K用ノズル番号として「Nk4」が特定される。
さらに、補償部40は、注目画素217の行番号が「j」である場合には、行番号「j−1」と、上記の第1のK用ノズル番号テーブルと、に基づいて、第1の近傍K用ノズル番号を特定する。例えば、注目K用ノズルが図4のK用ノズルNk4である場合には、補償部40は、第1の近傍K用ノズル番号として、ノズルNk3のK用ノズル番号「Nk3」を特定する。
図4から明らかなように、第1の近傍K用ノズルNk3は、注目K用ノズルNk4によって形成される注目ラスタR4に隣接する第1の近傍ラスタR3を形成するノズルである。副走査方向において、第1の近傍K用ノズルNk3は、注目K用ノズルNk4よりも下流側に位置する。また、第1の近傍K用ノズルNk3は、注目画素217の行番号が「j」である場合には、行番号「j−1」に基づいて特定される。上述したように、図5のS18でCMYK画像データ210から注目画素217が特定される際には、図7及び8の上から下の順に注目画素が特定される。従って、CMYK画像データ210のj行目に属する注目画素217についてS20〜S36の処理が実行されている段階では、j−1行目に属する各画素212〜214等については誤差値が算出済みである。従って、第1の近傍K用ノズルNk3は、図8の注目画素217よりも前に誤差値が算出される画素212〜214等に対応する印刷媒体上の位置にドットを形成するノズルである。
プリンタドライバ24には、3種類の有彩色CMYのそれぞれについて、第1のK用ノズル番号テーブルと同様の第1のノズル番号テーブルが予め登録されている。S20で特定されるPVに対応する色が3種類の有彩色CMYのいずれかである場合には、補償部40は、上記のKの場合と同様に、注目ノズル番号と第1の近傍ノズル番号とを特定する。例えば、S20で特定されるPVに対応する色がCである場合には、補償部40は、第1のC用ノズル番号テーブルを用いて、注目C用ノズル番号と、第1の近傍C用ノズル番号と、を特定する。
図5のS30を終えると、S32に進む。S12においてプリンタ50から取得された特性データテーブル60(図3参照)は、ワーク領域22に格納されている。例えば、S20で特定されたPVに対応する色がKである場合には、S32では、補償部40は、ワーク領域22内の特性データテーブル60から、S30で特定された注目K用ノズル番号に対応する特性データを取得する。さらに、補償部40は、特性データテーブル60から、S30で特定された第1の近傍K用ノズル番号に対応する特性データを取得する。例えば、注目K用ノズルのノズル番号が「Nk4」であり、第1の近傍K用ノズルのノズル番号が「Nk3」である場合には、補償部40は、注目K用ノズル番号「Nk4」に対応する特性データ「2.0」と、第1の近傍K用ノズル番号「Nk3」に対応する特性データ「1.5」と、を取得する(図3参照)。
なお、上述したように、S30では、補償部40は、注目画素の行番号が「j」である場合には、行番号「j−1」に対応する第1の近傍K用ノズルを特定する。j=1の場合には、行番号「j−1」がゼロになるために、S30では、補償部40は、行番号「j−1」に対応する第1の近傍K用ノズルを特定することができない。この場合、S32では、便宜上、補償部40は、第1の近傍K用ノズル番号に対応する特性データとして「0」を取得する。
S32では、さらに、補償部40は、注目補正用データを算出する。図9に示されるように、注目補正用データは、255+Dtarget+x・(Dtarget−Dpre1)である。ここで、「255」は256階調の最大値であり、「x」は予め決定されている係数であり、「Dtarget」は注目ノズルに対応する特性データであり、「Dpre1」は第1の近傍ノズルに対応する特性データである。例えば、S30において、注目K用ノズル番号「Nk4」に対応する特性データ「2.0」と、第1の近傍K用ノズル番号「Nk3」に対応する特性データ「1.5」と、が取得される場合には、S32では、補償部40は、255+2.0+x・(2.0−1.5)を計算することによって、注目補正用データを算出する。
係数xは、誤差拡散マトリクスが示すM1個の周辺画素に対応するM1個の誤差拡散係数の総和を分母とすると共に、誤差拡散マトリクスが示すM1個の周辺画素のうち、注目画素が属する行以外の行に属するM2個(M2<M1)の周辺画素に対応するM2個の誤差拡散係数の総和を分子とする数値に、設計値rが乗算された数値である。例えば、図8の誤差拡散マトリクス250では、画素217が注目画素である場合には、2個の画素213,216がM1個(M1=2)の周辺画素であり、1個の画素213がM2個(M2=1)の周辺画素である。従って、M1個の誤差拡散係数の総和が「2(=1+1)」であり、M2個の周辺画素に対応するM2個の誤差拡散係数の総和が「1」である。このために、係数xは、「1/2×r」である。なお、係数xは、補償部40が誤差拡散マトリクス250に基づいた計算を実行することによって決定されてもよいし、プリンタ50のベンダによって予め決定されていて、プリンタドライバ24に予め登録されていてもよい。
なお、設計値rは、プリンタ50のベンダによって予め決められた値である。設計値rは、0<r≦3を満たすどのような値であってもよい。一般的に言うと、係数xは、M1個の誤差拡散係数の総和と、M2個の誤差拡散係数の総和と、の比率に基づいて決定されればよい。なお、変形例では、係数xは、M1個の誤差拡散係数の総和のみに基づいて決定されてもよい(例えばx=1/M1個の誤差拡散係数の総和)。より一般的に言うと、係数xは、M1個の誤差拡散係数に基づいて決定されればよい。
S32を終えると、S34に進む。また、S28が実行される場合には、S30及びS32をスキップしてS34に進む。S34では、補償部40は、誤差値を算出する。S34の処理は、S24の判断結果に応じて変わる。まず、S24でYESと判断された場合(S26,S30,S32が実行された場合)のS34の処理について説明する。補償部40は、S22で得られた補正済みの値PV’から、S32で得られた注目補正用データを減算することによって、誤差値ΔEを算出する。このようにして誤差値を算出するための数式が、図9の画素217内に示されている。即ち、注目画素217について、S22で得られるPV’(i,j)が閾値Thより大きい場合(S24でYESの場合)には、補償部40は、PV’(i,j)から注目補正用データを減算することによって、画素217に対応する誤差値ΔE(i,j)を算出する。例えば、S20で特定されるPVに対応する色がKである場合には、画素217のKに対応する誤差値が算出される。同様に、S20で特定されるPVに対応する色が他の色である場合には、画素217のうちの上記の他の色に対応する誤差値が算出される。
続いて、S24でNOと判断された場合(S28が実行された場合)のS34の処理について説明する。S24でNOの場合、補償部40は、S22で得られた補正済みの値PV’を誤差値として特定する。このようにして誤差値を算出するための数式が、図9の画素218内に示されている。即ち、注目画素218について、S22において得られるPV’(i+1,j)が閾値Thより小さい場合(S24でNOの場合)には、補償部40は、画素218に対応する誤差値ΔE(i+1,j)を特定する。即ち、補償部40は、注目補正用データを用いずに、補正済みの画素値PV’を用いて、誤差値を算出する。
S34を終えると、補償部40は、注目画素に対応する誤差値として、S34で特定された誤差値(例えばΔE(i,j))をワーク領域22に記憶する(S36)。ここで記憶された誤差値は、後に実行されるS22の処理で利用される。例えば、S36で画素217のKに対応する誤差値ΔE(i,j)が記憶された場合には、S22で画素218のK値に対応するK’(i+1,j)を算出する際に利用される。
上述したように、ドット出力値=1の場合のS34では、補償部40は、注目ノズルに対応する特性データDtargetと、第1の近傍ノズルに対応する特性データDpre1と、の差分を用いて、ΔE=PV’−注目補正用データ(255+Dtarget+x・(Dtarget−Dpre1))という数式によって、誤差値ΔEを算出する。ここで、最小のインク吐出量のノズルに対応する特性データ(以下では「最小特性データ」と呼ぶ)は「0」である。これは、最小のインク吐出量のノズルが形成するドットの濃度を「255」と仮定していることを意味する。即ち、注目補正用データとして「255+Dtarget+x・(Dtarget−Dpre1)」を利用するということは、注目ノズルが形成するドットの濃度を「255+Dtarget+x・(Dtarget−Dpre1)」と仮定していることを意味する。S34では、実際に表現されるべき注目画素の値PV’と、仮定されたドットの濃度「255+Dtarget+x・(Dtarget−Dpre1)」と、の差分が、誤差値ΔEとして算出される。この差分が、上記のS22の処理で注目画素の周辺に位置する周辺画素に拡散される。
また、ドット出力値=0の場合のS34では、補償部40は、ΔE=PV’という数式によって、誤差値ΔEを算出する。即ち、実際に表現されるべき注目画素の値PV’と、ドットが形成されない場合の濃度「0」と、の差分が、誤差値ΔEとして算出される。この差分が、上記のS22の処理で注目画素の周辺に位置する周辺画素に拡散される。
続いて、S38において、ハーフトーン処理部34は、注目画素を構成するCMYKの4個の画素値(C値、M値、Y値、K値)の全てについて、S20〜S36の処理を実行したのか否かを判断する。ここでNOの場合、ハーフトーン処理部34は、S20に戻って、注目画素を構成するCMYKの4個の値の中から、S20〜S36の処理が実行されていない値を特定する。S38でYESの場合には、S40において、ハーフトーン処理部34は、CMYK画像データ210を構成する全ての画素について、S18〜S36の処理が終了したのか否かを判断する。ここでNOの場合、ハーフトーン処理部34は、S18に戻って、現在の注目画素の次の画素(基本的には右隣りの画素)を、新たな注目画素として特定する。
S40でYESの場合には、二値データが完成したことを意味する。上記の説明から明らかなように、CMYK画像データ210を構成する1個の画素から、C=0又は1と、M=0又は1と、Y=0又は1と、K=0又は1と、によって構成される新たな1個の画素(即ち、二値データを構成する画素)が生成される。従って、二値データの画素数は、CMYK画像データ210の画素数に等しい。
次いで、S42において、供給部44(図1参照)は、二値データをプリンタ50に供給する。この結果、プリンタ50の印刷実行部70は、二値データに応じて、印刷処理を実行する。即ち、印刷実行部70は、二値データに含まれるK=1を示す画素に対応する印刷媒体上の位置にブラックのドットが形成されるように、当該ドットを形成するK用ノズルに対応する個別電極に、駆動信号を供給する。同様に、印刷実行部70は、二値データに従って、他の色のドットが形成されるように、駆動信号を供給する。この結果、図5のS10で取得されるRGB画像データによって表わされる画像(即ち、S14で得られる変換済みRGB画像データ200によって表わされる画像、S16で得られるCMYK画像データ210によって表わされる画像、二値データによって表わされる画像)が、印刷媒体に形成される。
(第1実施例の効果)
図12を参照しながら、本実施例の効果を説明する。全ての画素が黒色の色相を示すRGB画像データをK単色に色変換するモノクロモードを用いて、印刷結果のシミュレーションを実行した。図12(b)の比較例に対応するグラフは、本シミュレーションで利用される複数個のK用ノズルに対応する複数個の特性データを示す。図12(a)の比較例に対応するグラフは、図5の二値データ生成処理において、注目補正用データとして「255+Dtarget」を採用して生成される二値データに基づいて、シミュレーションが実行された場合の各ラスタの出力濃度を示す。なお、図12(a)のラスタ番号によって示されるラスタは、当該ラスタ番号と同じノズル番号を有するノズルによって形成されるラスタである。例えば、図12(a)のラスタ番号50によって示されるラスタは、ノズル番号50を有するノズルによって形成されるラスタである。また、各ラスタの出力濃度は、当該ラスタを構成するドットの個数に、「255+当該ラスタを形成するノズルに対応する特性データ」を乗算することによって得られる値である。
ここで、誤差拡散法が利用される場合には、注目画素について算出される誤差値が、注目画素よりも後で処理される画素に拡散される。このために、複数個のK用ノズルのインク吐出量のバラツキを補償する補償処理の結果(即ち注目画素について算出される誤差値)が、注目画素よりも後で処理される画素に反映されることになり、この結果、補償処理の遅延が生じてしまう。補償処理の遅延の影響は、ノズルの特性データが大きく変動する場合に顕著に現われる。そのため、比較例のように、注目ノズルの特性データのみを利用して(即ち、注目補正用データ=255+Dtargetを利用して)、複数個のK用ノズルのインク吐出量のバラツキを補償する補償処理を実行しても、特性データが大きく変動するノズル間のインク吐出量のバラツキを十分に補償することができなかった。
例えば、図12(b)の矢印D1の部分において、特性データが大きく減少している。この場合、図12(a)の矢印D2の部分のように、出力濃度が大きく減少する。同様に、例えば、図12(b)の矢印D3の部分において、特性データが大きく増加している。この場合、図12(a)の矢印D4の部分のように、出力濃度が大きく増加する。このように、比較例では、複数個のK用ノズルのインク吐出量のバラツキを適切に補償することができず、高品質な印刷結果を得ることができない。
一方において、図12(b)の実施例に対応するグラフは、各K用ノズルに対応する各特性データを、「Dtarget+x・(Dtarget−Dpre1)」という補正式に従って補正したグラフである。また、図12(a)の実施例に対応するグラフは、図5の二値データ生成処理において、注目補正用データとして「255+Dtarget+x・(Dtarget−Dpre1)」を採用して生成される二値データに基づいて、シミュレーションが実行された場合の各ラスタの出力濃度を示す。
本実施例では、DtargetとDpre1との差分を利用して、Dtargetを補正している。このために、特性データが減少する部分D1(即ち、Dtarget−Dpre1がマイナスの値になる部分)では、補正前の特性データDtargetと比べて補正後の特性データ「Dtarget+x・(Dtarget−Dpre1)」が小さくなり、この結果、注目補正用データが小さくなる。従って、図5のS34で算出される誤差値ΔE(=PV’−注目補正用データ)が大きくなる。誤差値ΔEが大きくなると、周辺画素の補正済みの値PV’が大きくなり、この結果、周辺画素の出力濃度が大きくなる。このために、図12(a)の部分D2’のように、出力濃度が大きくなり、この結果、隣接するラスタ間の濃度差が少なくなり、高品質な印刷結果が得られる。
また、特性データが増加する部分D3(即ち、Dtarget−Dpre1がプラスの値になる部分)では、補正前の特性データDtargetと比べて補正後の特性データ「Dtarget+x・(Dtarget−Dpre1)」が大きくなり、この結果、注目補正用データが大きくなる。従って、図5のS34で算出される誤差値ΔE(=PV’−注目補正用データ)が小さくなる。誤差値ΔEが小さくなると、周辺画素の補正済みの値PV’が小さくなり、この結果、周辺画素の出力濃度が小さくなる。このために、図12(a)の部分D4’のように、出力濃度が小さくなり、この結果、隣接するラスタ間の濃度差が少なくなり、高品質な印刷結果が得られる。
このように、本実施例では、PC10は、複数個のノズルのインク吐出量のバラツキを補償する補償処理(図5のS30〜S34)を実行する際に、DtargetとDpre1との差分を用いて得られる注目補正用データを利用する。このように、DtargetとDpre1との差分が考慮されると、補償処理の遅延を抑制することができる。PC10は、DtargetとDpre1との差分が考慮された注目補正用データを利用するために、当該差分が考慮されない注目補正用データが利用される構成(図12の比較例の構成)と比べて、複数個のノズルのインク吐出量のバラツキを適切に補償することができる。この結果、高品質な印刷結果をユーザに提供することができる。
(対応関係)
なお、PC10、プリンタ50が、それぞれ、「制御装置」、「印刷実行部」の一例である。CMYK画像データ210、図5で生成される二値データが、それぞれ、「対象画像データ」、「第1種の処理済み画像データ」の一例である。図5のS18〜S40のハーフトーン処理が「第1種の画像処理」の一例である。Dtarget、Dpre1、Dtarget−Dpre1が、それぞれ、「注目値」、「第1の値」、「第1の差分」の一例である。例えば、図8の画素217が注目画素である場合には、画素212〜214が「第1の画素」の一例である。また、誤差拡散マトリクス250、x(1/2×設計値r)が、それぞれ、「第1の誤差拡散マトリクス」、「第1の係数」の一例である。
(第2実施例)
本実施例では、ハーフトーン処理部34は、誤差拡散マトリクス250の代わりに、誤差拡散マトリクス252(図8参照)を用いた誤差拡散法に従って、ハーフトーン処理を実行する。具体的に言うと、図5のS22では、補正部36は、注目画素217の周辺に位置するM1個の周辺画素として、6個の画素211〜216を特定する。次いで、補正部36は、6個の周辺画素211〜216のそれぞれについて、当該周辺画素について算出済みのCMYKの4個の誤差値ΔEの中から、現在の補正対象のPVの色(例えばK)に対応する1個の誤差値(例えばKに対応する誤差値ΔEk)を特定する。この結果、現在の補正対象のPVの色に対応する6個の誤差値が特定される。
次いで、補正部36は、特定された6個の誤差値を用いて、注目画素217のPVを補正することによって、補正済みの値PV’を算出する。例えば、注目画素217のPV(i,j)がK値(K(i,j))である場合には、本実施例では、誤差値に乗算される係数として「1/8」又は「2/8」が利用される。例えば、周辺画素215の誤差値ΔEk(i−2,j)に係数1/8が乗算され、周辺画素216の誤差値ΔEk(i−1,j)に係数2/8が乗算される。ここで、係数1/8の「8」は、誤差拡散マトリクス252が示す6個の誤差拡散係数の総和であり、係数1/8の「1」は、周辺画素215に対応する誤差拡散係数である。また、係数2/8の「8」は、誤差拡散マトリクス252が示す6個の誤差拡散係数の総和であり、係数2/8の「2」は、周辺画素216に対応する誤差拡散係数である。
また、図5のS32では、補償部40は、図10に示される数式に従って、注目補正用データを算出する。図10に示される数式は、第1実施例の図9に示される数式と同じである。但し、本実施例では、係数xの値が、第1実施例とは異なる。誤差拡散マトリクス252では、画素217が注目画素である場合には、6個の画素211〜216がM1個(M1=6)の周辺画素であり、4個の画素211〜214がM2個(M2=4)の周辺画素である。従って、M1個の誤差拡散係数の総和が「8(=1+1+2+1+1+2)」であり、M2個の周辺画素に対応するM2個の誤差拡散係数の総和が「5(=1+1+2+1)」である。従って、係数xは、「5/8×r」である。その他の処理は、第1実施例と同様である。
本実施例では、PC10は、誤差拡散マトリクス252に応じた適切な係数xを利用するために、複数個のノズルのインク吐出量のバラツキを適切に補償することができる。この結果、高品質な印刷結果をユーザに提供することができる。なお、本実施例では、誤差拡散マトリクス252、x(5/8×設計値r)が、それぞれ、が「第1の誤差拡散マトリクス」、「第1の係数」の一例である。
なお、変形例では、係数xは、誤差拡散マトリクスが示すM1個の周辺画素のうち、注目画素が属する行及び当該行の1個上の行に属する各周辺画素に対応する各誤差拡散係数の総和を分母とすると共に、注目画素が属する行の1個上の行に属する各周辺画素に対応する各誤差拡散係数の総和を分子とする数値に、設計値rが乗算された数値であってもよい。例えば、図8の誤差拡散マトリクス252では、分母が「7(=1+2+1+2+1)」であり、分子が「4(=1+2+1)」であってもよい。即ち、係数xは、「4/7×r」であってもよい。一般的に言うと、係数xは、誤差拡散マトリクス252の誤差拡散係数に基づいて決定されればよい。
(第3実施例)
本実施例では、第2実施例と同様に、ハーフトーン処理部34は、誤差拡散マトリクス252を用いた誤差拡散法に従って、ハーフトーン処理を実行する。図5のS30では、補償部40は、注目ノズのノズル番号及び第1の近傍ノズル番号のみならず、第1の近傍ラスタの近傍に位置する第2の近傍ラスタを形成するノズル(以下では「第2の近傍ノズル」と呼ぶ)のノズル番号(以下では「第2の近傍ノズル番号」と呼ぶ)を特定する。なお、以下では、第2の近傍ノズルとしてK用ノズルが特定されるべき場合には、「第2の近傍K用ノズル」と呼ぶ。
具体的に言うと、補償部40は、注目画素の行番号が「j」である場合には、行番号「j−2」と、上記の第1のK用ノズル番号テーブルと、に基づいて、第2の近傍K用ノズル番号を特定する。例えば、注目K用ノズルが図4のK用ノズルNk4である場合には、補償部40は、第2の近傍K用ノズル番号として、ノズルNk2のK用ノズル番号「Nk2」を特定する。
図4から明らかなように、第2の近傍K用ノズルNk2は、第1の近傍K用ノズルNk3によって形成される第1の近傍ラスタR3に隣接する第2の近傍ラスタR2を形成するノズルである。副走査方向において、第2の近傍K用ノズルNk2は、第1の近傍K用ノズルNk3よりも下流側に位置する。また、CMYK画像データ210のj行目に属する注目画素217についてS20〜S36の処理が実行されている段階では、j−2行目に属する各画素211等については誤差値が算出済みである。従って、第2の近傍K用ノズルNk2は、注目画素217よりも前に誤差値が算出される画素211等に対応する印刷媒体上の位置にドットを形成するノズルである。
S32では、補償部40は、ワーク領域22内の特性データテーブル60から、注目K用ノズル番号に対応する特性データ及び第1の近傍K用ノズル番号に対応する特性データのみならず、第2の近傍K用ノズル番号に対応する特性データを取得する。S32では、さらに、補償部40は、図11に示される数式(注目補正用データ=255+Dtarget+x・(Dtarget−Dpre1)+y・(Dpre1−Dpre2))に従って、注目補正用データを算出する。ここで、「Dpre2」以外の各要素は、第2実施例と同様であり、「Dpre2」は、第2の近傍ノズルに対応する特性データである。
係数yは、誤差拡散マトリクスが示すM1個の周辺画素のうち、注目画素が属する行以外の行に属するM2個(M2<M1)の周辺画素に対応するM2個の誤差拡散係数の総和を分母とすると共に、M2個の周辺画素のうち、注目画素が属する行の1個上の行以外の行に含まれるM3個(M3<M2)の画素に対応するM3個の誤差拡散係数の総和を分子とする数値に、設計値rが乗算された数値である。例えば、図8の誤差拡散マトリクス252では、画素217が注目画素である場合には、4個の画素211〜214がM2個(M2=4)の周辺画素であり、1個の画素211がM3個(M3=1)の周辺画素である。従って、M2個の誤差拡散係数の総和が「5(=1+1+2+1)」であり、M3個の周辺画素に対応するM3個の誤差拡散係数の総和が「1」である。従って、係数yは、「1/5×r」である。なお、係数x「5/8×r」は、係数y「1/5×r」よりも大きい。その他の処理は、第1実施例と同様である。
本実施例では、PC10は、複数個のノズルのインク吐出量のバラツキを補償する補償処理(図5のS30〜S34)を実行する際に、DtargetとDpre1との差分のみならず、Dpre1とDpre2との差分を用いて得られる注目補正用データを利用する。特に、係数xが係数yよりも大きいために、注目補正用データは、Dpre1とDpre2との差分に比べて、DtargetとDpre1との差分に大きく依存する。即ち、注目補正用データでは、注目ノズルと第1の近傍ノズルとの間のインク吐出量の差が大きく考慮されており、さらに、第1の近傍ノズルと第2の近傍ノズルの間のインク吐出量の差も考慮されている。このために、PC10は、複数個のノズルのインク吐出量のバラツキをより適切に補償することができ、この結果、高品質な印刷結果をユーザに提供することができる。
本実施例では、Dpre2、Dpre1−Dpre2が、それぞれ、「第2の値」、「第2の差分」の一例である。また、例えば、図8の画素217が注目画素である場合には、画素211が「第2の画素」の一例である。また、誤差拡散マトリクス252、x(5/8×設計値r)、y(1/5×設計値r)が、それぞれ、「第1の誤差拡散マトリクス」、「第1の係数」、「第2の係数」の一例である。
(第4実施例)
本実施例では、図13に示されるように、ユーザは、画像を印刷するための操作を操作部12に加える際に、高画質モード及び低画質モードの中から1個のモードを選択することができる。第1の生成部32は、ユーザによって低画質モードが選択される場合(S50でNOの場合)に、S52の二値データ生成処理を実行し、ユーザによって高画質モードが選択される場合(S50でYESの場合)に、S54の二値データ生成処理を実行する。
S52の二値データ生成処理及びS54の二値データ生成処理では、各処理の流れは、図5のフローチャートと同じである。ただし、S52の二値データ生成処理では、ハーフトーン処理部34は、第1実施例と同様に、誤差拡散マトリクス250を用いた誤差拡散法に従って、ハーフトーン処理を実行する。この場合、図5のS32では、補償部40は、図9に示される数式に従って、注目補正用データを生成する。一方において、S54の二値データ生成処理では、ハーフトーン処理部34は、第3実施例と同様に、誤差拡散マトリクス252を用いた誤差拡散法に従って、ハーフトーン処理を実行する。この場合、図5のS32では、補償部40は、図11に示される数式に従って、注目補正用データを生成する。
本実施例では、PC10は、ユーザによって選択される高画質モード又は低画質モードに応じた適切な誤差拡散マトリクス250,252を用いた誤差拡散法に従って、ハーフトーン処理を実行することができる。特に、PC10は、比較的に複雑な誤差拡散マトリクス252を利用する場合(高画質モードの場合)には、誤差値をより適切に周辺画素に分散させることができるために、RGB画像データの色が適切に表現された二値データを生成することができ、この結果、高品質な印刷結果をユーザに提供することができる。しかも、本実施例では、誤差拡散マトリクス250,252に応じた適切な係数x(S52ではx=1/2×r、S54ではx=5/8×r、)が決定されるために、PC10は、ユーザによって選択される高画質モード又は低画質モードに応じて、複数個のノズルのインク吐出量のバラツキを適切に補償することができる。
なお、本実施例では、「低画質モード」、「高画質モード」が、それぞれ、「第1のモード」、「第2のモード」の一例である。誤差拡散マトリクス250、誤差拡散マトリクス252が、それぞれ、「第1の誤差拡散マトリクス」、「第2の誤差拡散マトリクス」の一例である。また、誤差拡散マトリクス252が示す6個の周辺画素が「N1個の周辺画素」の一例であり、6個の周辺画素のうち、注目画素を含む行以外の行に含まれる4個の周辺画素が「N2個の周辺画素」の一例である。
(第5実施例)
本実施例では、PC10の制御部30は、図5の二値データ生成処理に代えて、図14の二値データ生成処理を実行する。S10〜S16は、第1実施例(図5)と同様である。S16を終えると、補償部40は、CMYK画像データ210(図7参照)から補償済み画像データ300(図15参照)を生成する補償処理(S60〜S72)を実行する。
S60では、補償部40は、CMYK画像データ210の中から1個の画素(以下では「注目画素」と呼ぶ)を特定する。以下では、画素217が注目画素である場合を例として、説明を続ける。次いで、S62において、補償部40は、注目画素217を構成するCMYKの4個の値の中から、1個の値PV(i,j)を特定する。次いで、S64において、補償部40は、図5のS30と同様の手法を用いて、注目ノズル番号と第1の近傍ノズル番号とを特定する。
続いて、S66では、補償部40は、特性データテーブル60から、注目ノズル番号に対応する特性データと、第1の近傍ノズル番号に対応する特性データと、を取得する。S66では、さらに、補償部40は、図5のS32と同様の手法を用いて、注目補正用データを算出する。
次いで、S68では、補償部40は、PV(i,j)にCD(j)を乗算することによって、補償済みの値PV’’(i,j)を算出する。図15に示されるように、CD(j)は、(255+最小の特性データ)/注目補正用データである。ここで、「最小の特性データ」は、S62で特定されたPVに対応する色のn個のノズルに対応するn個の特性データのうち、最小の吐出量を示す特性データである。本実施例では、「最小の特性データ」はゼロである。S70及びS72は、図5のS38及びS40と同様である。
補償部40は、注目画素217を構成する4個の値CMYKのそれぞれについて、補償済みの値PV’’(i,j)を算出する。この結果、注目画素217に基づいて、CMYKの4色に対応する4個の補償済みの値を有する補償済みの画素が生成される。補償部40は、画素217以外の各画素についても、同様に、補償済みの画素を生成する。これにより、図15に示す補償済み画像データ300が得られる。上述したように、補償部40は、CMYK色空間内で上記の補償処理を実行することによって、CMYK画像データ210から補償済み画像データ300を生成する。
S74では、ハーフトーン処理部34は、補償済み画像データ300に対して、ハーフトーン処理を実行する。本実施例のハーフトーン処理は、図5のハーフトーン処理(S18〜S40)と以下の点で相違する。S18では、補償済み画像データ300内の注目画素が特定され、S20では、注目画素を構成する4個の値の中から1個の値PV’’(S68で得られる補償済みの値)が特定される。S22では、S20で特定されたPV’’に誤差値を加算することによって、PV’が算出される。図5に示すS30,S32の処理が実行されない。さらに、S34では、ドット出力=1である場合に、PV’から255を減算することによって、誤差値ΔEが算出される。その他の処理は、第1実施例と同様である。
なお、本実施例では、図8の誤差拡散マトリクス250及び誤差拡散マトリクス252のどちらが利用されてもよい。また、第3実施例のように、注目補正用データとして「255+Dtarget+x・(Dtarget−Dpre1)+y・(Dpre1−Dpre2)」が利用されてもよい。
本実施例においても、PC10は、複数個のノズルのインク吐出量のバラツキを補償する補償処理(図14のS60〜S72)を実行する際に、DtargetとDpre1との差分を用いて得られる注目補正用データを利用する。このために、PC10は、複数個のノズルのインク吐出量のバラツキを適切に補償することができる。この結果、高品質な印刷結果をユーザに提供することができる。なお、本実施例では、補償処理(S60〜S72)及びハーフトーン処理(S74)が「第1種の画像処理」の一例である。
(第6実施例)
本実施例では、図5のS30において、補償部40は、注目画素の行番号が「j」である場合に、行番号「j」に対応する注目ノズル番号、行番号「j−1」に対応する第1の近傍ノズル番号、及び、行番号「j−2」に対応する第2の近傍ノズル番号に加えて、行番号「j+1」に対応する第3の近傍ノズル番号を特定する。第3の近傍ノズル番号は、上記の第1実施例と同様に、行番号「j+1」と、上記の第1のノズル番号テーブルと、に基づいて、特定される。例えば、注目K用ノズルが図4のK用ノズルNk4である場合には、補償部40は、第3の近傍K用ノズル番号として、ノズルNk5のK用ノズル番号「Nk5」を特定する。
図4から明らかなように、第3の近傍K用ノズルNk5は、注目K用ノズルNk4によって形成される注目ラスタR4に隣接する第3の近傍ラスタR5を形成するノズルである。副走査方向において、第3の近傍K用ノズルNk5は、注目K用ノズルNk4よりも上流側に位置する。また、第3の近傍K用ノズルNk3は、図8の注目画素217よりも後に誤差値が算出される画素(図示省略)に対応する印刷媒体上の位置にドットを形成するノズルである。
図5のS32では、補償部40は、ワーク領域22内の特性データテーブル60から、注目ノズル番号に対応する特性データと、第1〜第3の近傍ノズル番号に対応する3個の特性データと、を取得する。S32では、さらに、補償部40は、図16(c)の数式(注目補正用データ=255+AVEtarget+x・(AVEtarget−AVEpre1))に従って、注目補正用データを算出する。ここで、「AVEtarget」は、注目ノズルに対応する特性データと、第1の近傍ノズルに対応する特性データと、第3のK用ノズルに対応する特性データと、の平均値である。「AVEpre1」は、第1の近傍ノズルに対応する特性データと、第2の近傍ノズルに対応する特性データと、注目ノズルに対応する特性データと、の平均値である。
(第6実施例の効果)
図16を参照しながら、本実施例の効果を説明する。図16(a)及び(b)の第1の比較例に対応するグラフ(点線のグラフ)は、図12(a)及び(b)の比較例に対応するグラフと同じである。図16(b)の第2の比較例に対応するグラフ(細い実線のグラフ)は、各K用ノズルに対応する各特性データを、上記のAVEtarget(連続する3個のK用ノズルの特性データの平均値)に補正したグラフである。また、図16(a)の第2の比較例に対応するグラフ(細い実線のグラフ)は、図5の二値データ生成処理において、注目補正用データとして「255+AVEtarget」を採用して生成される二値データに基づいて、シミュレーションが実行された場合の各ラスタの出力濃度を示す。第2の比較例では、第1の比較例と比べて、隣接するラスタ間の濃度差が少なく、高品質な印刷結果であると言える。
図16(b)の実施例に対応するグラフ(太い実線のグラフ)は、各K用ノズルに対応する各特性データを、「AVEtarget+x・(AVEtarget−AVEpre1)」に補正したグラフである。また、図16(a)の実施例に対応するグラフ(太い実線のグラフ)は、図5の二値データ生成処理において、注目補正用データとして「255+AVEtarget+x・(AVEtarget−AVEpre1)」を採用して生成される二値データに基づいて、シミュレーションが実行された場合の各ラスタの出力濃度を示す。図16(a)から明らかなように、本実施例では、第2の比較例と比べて、隣接するラスタ間の濃度差が少なく、より高品質な印刷結果であると言える。
本実施例では、図4のラスタR3及びR5が注目ラスタR4の近傍に位置するL個(L=2)のラスタの一例であり、図4のラスタR2及びR4が第1の近傍ラスタR3の近傍に位置するL個(L=2)のラスタの一例である。そして、3個のラスタR3〜R5を形成する3個のK用ノズルNk3〜Nk5に対応する3個の特性データの平均値AVEtargetが「注目値」の一例であり、3個のラスタR2〜R4を形成する3個のK用ノズルNk2〜Nk4に対応する3個の特性データの平均値AVEpre1が「第1の値」の一例であり、AVEtarget−AVEpre1が「第1の差分」の一例である。
なお、上述したように、第1実施例等では、例えば、注目K用ノズルNk4に対応する特性データそのものが「注目値」の一例である。これに対し、本実施例では、例えば、注目K用ノズルNk4を用いて算出されるAVEtargetが「注目値」の一例である。即ち、一般的に言うと、「注目値」は、注目画像形成素子に対応する特性データを用いて得られる値(当該特性データそのものであってもよいし、当該特性データを用いて算出される値であってもよい)であればよい。同様に、「第1の値」は、第1の画像形成素子に対応する特性データを用いて得られる値であればよい。
なお、変形例では、注目ラスタR4の近傍に位置するL個のラスタとして、1個のラスタR3のみが採用され、第1の近傍ラスタR3の近傍に位置するL個のラスタとして、1個のラスタR2のみが採用されてもよい。また、別の変形例では、注目ラスタR4の近傍に位置するL個のラスタとして、4個のラスタR2,R3,R5,R6が採用され、第1の近傍ラスタR3の近傍に位置するL個のラスタとして、4個のラスタR1,R2,R4,R5が採用されてもよい。一般的に言うと、「L」は1以上であればよい。
(第7実施例)
本実施例では、プリンタ50の印刷実行部70は、PC10から二値データが供給される場合に、第1の印刷モード(図4参照)の代わりに、第2の印刷モードで動作する。モノクロ印刷の場合を例にして、第2の印刷モードについて説明する。なお、第2の印刷モードに対応する印刷のことを「インターレース印刷」と呼ぶことがある。
図17に示されるように、第2の印刷モードでは、印刷実行部70は、まず、印刷媒体150の部分152に対して印刷が実行されるように、印刷ヘッド80の1回目の主走査を実行する。部分152は、印刷媒体150のうち、副走査方向の最も下流側に位置する部分である。例えば、nが奇数である場合には、1回目の主走査では、n個のK用ノズルNk1等のうち、副走査方向の上流側(図17の下側)に存在する(n+1)/2個のK用ノズルNkm〜Nknが、部分152上に(n+1)/2本のラスタを形成する。なお、上記の「m」は、(n+1)/2である。図18には、1回目の主走査によって、(n+1)/2個のK用ノズルNkm〜Nknのうちの8個のK用ノズルNkm〜Nkm+7(図18では投影点Pkm〜Pkm+7を示す)が、8本のラスタRm〜Rm+7を形成する様子が示されている。
次いで、印刷実行部70は、印刷媒体150の搬送を実行する。第2の印刷モードでは、ここでの搬送距離として第2の距離を採用している。例えば、nが奇数である場合には、第2の距離は、n/2ノズルピッチ分の距離である。この搬送が実行されると、図17に示されるように、副走査方向の下流側(図17の上側)に存在する(n−1)/2個のK用ノズルNk1〜Nkm−1のそれぞれが、1回目の主走査によって形成された隣接する2本のラスタ(例えばRkmとRkm+1)の間に位置する。この状態で、印刷実行部70は、印刷ヘッド80の2回目の主走査を実行する。これにより、(n−1)/2個のK用ノズルNk1〜Nkm−1のそれぞれが、1回目の主走査によって印刷媒体150の部分152に形成された隣接する2本のラスタの間に、1本のラスタを形成する。図18には、2回目の主走査において、(n−1)/2個のK用ノズルNk1〜Nkm−1のうちの7個のK用ノズルNk1〜Nk7(図6では投影点Pk1〜Pk7を示す)が、7本のラスタR1〜R7を形成する様子が示されている。2回目の主走査では、さらに、副走査方向の上流側(図17の下側)に存在する(n+1)/2個のK用ノズルNkm〜Nknが、印刷媒体150の部分154(図17の中央の図参照)上に(n+1)/2本のラスタを形成する。部分154は、部分152に隣接する部分であり、副走査方向において、部分152の上流側に位置する部分である。
印刷実行部70は、印刷媒体150の第2の距離の搬送と、印刷ヘッド80の主走査と、の組合せを繰り返し実行する。これにより、例えば、3回目の主走査では、(n−1)/2個のK用ノズルNk1〜Nkm−1のそれぞれが、2回目の主走査によって印刷媒体150の部分154に形成された隣接する2本のラスタの間に、1本のラスタを形成する。3回目の主走査では、さらに、(n+1)/2個のK用ノズルNkm〜Nknが、印刷媒体150の部分156(図17の最も右の図参照)上に(n+1)/2本のラスタを形成する。部分156は、部分154に隣接する部分であり、副走査方向において、部分154の上流側に位置する部分である。印刷実行部70は、印刷媒体の第2の距離の搬送と、印刷ヘッド80の主走査と、の組合せを繰り返し実行する。これにより、二値データによって表わされる画像が、印刷媒体に印刷される。なお、カラー印刷の場合の第2の印刷モードは、他の色のノズル群84c等が利用される点を除けば、モノクロ印刷の場合と同様である。
本実施例では、図5のS30及びS32の処理の内容が、第1実施例と異なる。上述したように、第2の印刷モードは、図17及び図18に示されるように実行される。即ち、例えば、nが奇数である場合には、1回目の主走査では、K用ノズルNkm〜Nknが、CMYK画像データ210の1〜n行目のうちの奇数行目に対応するラスタを形成する。さらに、第2の印刷モードの搬送距離(上記の第2の距離)は、例えば、nが奇数である場合には、n/2ノズルピッチ分の距離である。これらの内容に基づけば、CMYK画像データ210のj行目に対応するラスタを形成する注目K用ノズルを特定することができる。本実施例では、プリンタドライバ24(図1参照)には、上記の第1のK用ノズル番号テーブルに代えて、CMYK画像データ210の各行番号から注目K用ノズル番号を特定するための第2のK用ノズル番号テーブルが、予め登録されている。
図5のS30では、補償部40は、注目画素の行番号「j」と、第2のK用ノズル番号テーブルと、に基づいて、注目K用ノズル番号を特定し、行番号「j−1」と、第2のK用ノズル番号テーブルと、に基づいて、第1の近傍K用ノズル番号を特定する。例えば、注目K用ノズルが図18のK用ノズルNkm+3(図18では投影点Pkm+3を示す)である場合には、補償部40は、第1の近傍K用ノズル番号として、注目ラスタRm+3に隣接するラスタR3を形成する第1の近傍K用ノズルPk3に対応するK用ノズル番号「Nk3(図18では投影点Pk3を示す)」を特定する。
なお、K以外の色であるCMYについては、上記のKの場合と同様に実行される。その他の処理は、第1実施例等と同様である。本実施例では、PC10は、プリンタ50がインターレース印刷を実行する場合に、注目ノズルと第1の近傍ノズルとを適切に特定することができ、その結果、適切な注目補正用データを用いて、補償処理を実行することができる。
(第8実施例)
本実施例では、プリンタ50の印刷実行部70は、PC10から二値データが供給される場合に、第1の印刷モード(図4参照)の代わりに、第3の印刷モードで動作する。なお、第3の印刷モードに対応する印刷のことを「シングリング(singling)」と呼ぶことがある。なお、シングリングのことを「オーバーラップ方式」と言い換えることもできる。
モノクロ印刷の場合を例にして、第3の印刷モードについて説明する。第1実施例の第1の印刷モードや第7実施例の第2の印刷モードのいずれでも、印刷ヘッド80の1回の主走査によって、1個のK用ノズルが1本のラスタを形成する。これに対し、シングリングでは、印刷ヘッド80の2回の主走査によって、2個のK用ノズルが1本のラスタを形成する。例えば、図19に示されるように、印刷ヘッド80の1回目の主走査において、K用ノズルNkm+3(図19では投影点Pkm+3を示す)が、ドット群Dkm+3を形成する。次いで、印刷ヘッド80の2回目の主走査において、K用ノズルNk4(図19では投影点Pk4を示す)が、ドット群Dk4を形成する。ドット群Dkm+3とドット群Dk4とによって、1本のラスタR4が構成される。
上記の説明から明らかなように、1回目の主走査において、二値データの特定の行を構成する複数個の画素のうちの半分に相当する第1の画素群に従って、ドット群Dkm+3が形成され、2回目の主走査において、上記の特定の行を構成する残りの第2の画素群に従って、ドット群Dk4が形成される。第1の画素群と第2の画素群とは、二値データの上記の特定の行において、交互に位置する関係を有する。即ち、第1の画素群のそれぞれは、例えば、偶数列に属する画素であり、第2の画素群のそれぞれは、例えば、奇数列に属する画素である。
例えば、nが偶数である場合に、1回目の主走査では、上流側に配置されたn/2個のK用ノズルNkm〜Nknのそれぞれが、第1のドット群(例えば、図19のドット群Dkm+3)を形成する。次いで、印刷実行部70は、印刷媒体150の搬送を実行する。シングリングでは、ここでの搬送距離として第3の距離を採用している。第3の距離は、n/2ノズルピッチ分の距離である。この搬送が実行されると、図19に示されるように、下流側に配置されたn/2個のK用ノズルNk1〜Nkmのそれぞれが、副走査方向において、上記の第1のドット群と同じ位置に配置される。例えば、K用ノズルNk4が、ドットDkm+3と同じ位置に配置される。この状態で、印刷実行部70は、印刷ヘッド80の2回目の主走査を実行する。これにより、下流側に配置されたn/2個のK用ノズルNk1〜Nkmのそれぞれが、第2のドット群(例えば、図19のドット群Dk4)を形成する。上記の第1のドット群と上記の第2のドット群とによって、n/2本のラスタR1等が構成される。なお、2回目の主走査では、上流側に配置されたn/2個のK用ノズルNkm〜Nknも、ドット群を形成する。印刷実行部70は、印刷媒体150の第3の距離の搬送と、印刷ヘッド80の主走査と、の組合せを繰り返し実行する。これにより、二値データによって表わされる画像が、印刷媒体に印刷される。
本実施例では、図5のS30及びS32の処理の内容が、第1実施例と異なる。本実施例では、プリンタドライバ24(図1参照)には、上記の第1のK用ノズル番号テーブルに代えて、第3のK用ノズル番号テーブルが登録されている。第3のK用ノズル番号テーブルは、注目画素の列番号及び行番号(i,j)から、第1の注目K用ノズル番号、第2の注目K用ノズル番号、第1の近傍K用ノズル番号、及び、第2の近傍K用ノズル番号を特定するためのテーブルである。ここで、注目画素の列番号及び行番号が(i,j)である場合には、「第1の注目K用ノズル番号」は、注目画素(i,j)に対応する印刷媒体上の位置にドットを形成するK用ノズルであり、「第2の注目K用ノズル番号」は、画素(i−1,j)に対応する印刷媒体上の位置にドットを形成するK用ノズルである。また、「第1の近傍K用ノズル番号」は、画素(i,j−1)に対応する印刷媒体上の位置にドットを形成するK用ノズルであり、「第2の近傍K用ノズル番号」は、画素(i−1,j−1)に対応する印刷媒体上の位置にドットを形成するK用ノズルである。
図5のS30では、補償部40は、第3のK用ノズル番号テーブルを用いて、第1及び第2の注目K用ノズル番号と、第1及び第2の近傍K用ノズル番号と、を特定する。例えば、第1の注目K用ノズルがK用ノズルNk4である場合には、補償部40は、第1の注目K用ノズル番号「Nk4」と、第2の注目K用ノズル番号「Nkm+3」と、第1の近傍K用ノズル番号「Nk3」と、第2の近傍K用ノズル番号「Nkm+2」と、を特定する。
図5のS32では、補償部40は、S30で特定された4個のK用ノズル番号に対応する4個の特性データを取得する。S32では、さらに、補償部40は、図19の数式(255+AVEtarget+x・(AVEtarget−AVEpre1))に従って、注目補正用データを算出する。ここで、「AVEtarget」は、第1及び第2の注目K用ノズル(例えばK用ノズルNk4,Nkm+3)に対応する2個の特性データの平均値であり、「AVEpre1」は、第1及び第2の近傍K用ノズル(例えばK用ノズルNk3,Nkm+2)に対応する2個の特性データの平均値である。
なお、K以外の色であるCMYについては、上記のKの場合と同様に実行される。その他の処理は、第1実施例等と同様である。本実施例では、PC10は、プリンタ50がシングリングを実行する場合に、注目ノズル、第1の近傍ノズル等を適切に特定することができ、その結果、適切な注目補正用データを用いて、補償処理を実行することができる。なお、本実施例では、AVEtarget、AVEpre1、AVEtarget−AVEpre1が、それぞれ、「注目値」、「第1の値」、「第1の差分」の一例である。
(第9実施例)
本実施例では、図20に示されるように、ユーザは、画像を印刷するための操作を操作部12に加える際に、高画質モード及び低画質モードの中から1個のモードを選択することができる。ユーザによって低画質モードが選択される場合(S80でNOの場合)に、S82において、第2の生成部42(図1参照)は、図5のS10〜S16と同様の処理を実行し、次いで、S84において、ディザ法に従った二値データ生成処理を実行する。一方において、ユーザによって高画質モードが選択される場合(S80でYESの場合)に、第1の生成部32は、S88において、誤差拡散法に従った二値データ生成処理を実行する。
S84のディザ法に従った二値データ生成処理では、第2の生成部42は、予め決められているディザマトリクスを用いて、CMYK画像データ210に対してハーフトーン処理を実行して、二値データを生成する。なお、第2の生成部42は、複数個のノズルのインク吐出量のバラツキを補償するための処理(図5のSS30〜S34の処理、図14のS60〜S72の処理等)を実行しない。S86では、供給部44は、S84で生成された二値データをプリンタ50に供給する。
なお、S88の誤差拡散法に従った二値データ生成処理は、図5又は図14の二値データ生成処理と同様である。従って、S88の誤差拡散法に従った二値データ生成処理では、差分を用いた補償処理が実行される。これに対し、上述したように、S84のディザ法に従った二値データ生成処理では、差分を用いた補償処理が実行されない。ディザ法は、誤差拡散法とは異なり、誤差値のフィードバックを行なわない処理であるために、補償処理の遅延という問題が発生しないからである。ただし、ディザ法は、誤差値のフィードバックを行なわない処理であるために、誤差拡散法と比べて低画質である。従って、S88の誤差拡散法に従った二値データ生成処理が実行される場合には、S84のディザ法に従った二値データ生成処理が実行される場合と比べて、高画質な印刷結果をユーザに提供することができる。
本実施例では、PC10は、ユーザによって選択されるモードに応じて、適切な画像処理(誤差拡散法に従った二値データ生成処理(S88)又はディザ法に従った二値データ生成処理(S84))を実行することができる。なお、本実施例では、「高画質モード」、「低画質モード」が、それぞれ、「第3のモード」、「第4のモード」の一例である。また、S84の処理、S84の処理で生成される二値データが、それぞれ、「第2種の画像処理」、「第2種の処理済み画像データ」の一例である。
(第10実施例)
上記の各実施例では、プリンタ50の記憶部56には、図3の特性データテーブル60が記憶されている。本実施例では、プリンタ50の記憶部56は、特性データテーブル60に代えて、図21の補正用データテーブル400を記憶する。補正用データテーブル400には、4n個のノズルのそれぞれについて、当該ノズルが注目ノズルである場合に利用されるべき注目補正用データが登録されている。即ち、プリンタ50のベンダは、4n個のノズルのそれぞれについて、当該ノズルが注目ノズルである場合に、例えば、図5のS30及びS32で実行される計算を実行することによって、当該ノズルのための注目補正用データ(例えば、255+Dtarget+x・(Dtarget−Dpre1))を算出する。これにより、補正用データテーブル400が得られる。ベンダは、補正用データテーブル400をプリンタ50の記憶部56に格納させる。
本実施例では、図5のS12において、PC10の第1の生成部32は、プリンタ50から補正用データテーブル400を取得する。図5のS30において、補償部40は、注目ノズル番号のみを特定し、第1の近傍ノズル番号を特定しない。補償部40は、図5のS32の処理を実行しない。図5のS34において、補償部40は、補正用データテーブル400から、注目ノズル番号に対応する注目補正用データを取得する。その他の処理は、第1実施例と同様である。本実施例では、PC10の第1の生成部32は、注目補正用データを算出しなくて済む。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。上記の実施例の変形例を以下に列挙する。
(変形例1)上記の各実施例では、PC10が、第1の生成部32と供給部44とを含む制御部30を備えているが、これに代えて、プリンタ50が、第1の生成部32と供給部44とを含む制御部30を備えていてもよい。この場合には、プリンタ50の制御部30が「制御装置」の一例である。
(変形例2)上記の第1実施例等では、図5のS30において、補償部40は、注目K用ラスタR4に隣接するラスタR3を形成するK用ノズルNk3を、第1の近傍K用ノズルとして特定する(図4参照)。これに代えて、補償部40は、例えば、注目ラスタR4の近傍に位置するが注目ラスタR4に隣接しないラスタ(例えばラスタR2)を形成するK用ノズルNk2を、第1の近傍K用ノズルとして特定してもよい。一般的に言うと、「第1の画像形成素子」は、注目ラスタの近傍に位置する第1の近傍ラスタを形成し、かつ、注目画素よりも前に誤差値が算出される第1の画素に対応する印刷媒体上の位置に画像を形成すればよい。
(変形例3)上記の第3実施例では、図5のS30において、補償部40は、第1の近傍ラスタR3に隣接するラスタR2を形成するK用ノズルNk2を、第2の近傍K用ノズルとして特定する。これに代えて、補償部40は、例えば、注目ラスタR3の近傍に位置するが注目ラスタR3に隣接しないラスタ(例えばラスタR1)を形成するK用ノズルNk1を、第2の近傍K用ノズルとして特定してもよい。一般的に言うと、「第2の画像形成素子」は、第1の近傍ラスタの近傍に位置する第2の近傍ラスタを形成し、かつ、第1の画素よりも前に誤差値が算出される第2の画素に対応する印刷媒体上の位置に画像を形成すればよい。
(変形例4)上記の各実施例では、ハーフトーン処理部34は、ドット出力=1と、ドット出力=0と、を示す二値データを生成する。しかしながら、ハーフトーン処理部34は、三値以上のデータを生成してもよい。例えば、ハーフトーン処理部34は、大ドットに対応する値「3」と、中ドットに対応する値「2」と、小ドットに対応する値「1」と、ドット無に対応する「0」と、を示す四値データを生成してもよい。この場合、ハーフトーン処理部34は、図5のS24で利用する閾値として、大ドットと中ドットとを区分するための閾値Th1(例えば191)と、中ドットと大ドットとを区分するための閾値Th2(例えば127)と、小ドットとドット無とを区分するための閾値Th3(例えば63)と、を利用してもよい。この場合、補償部40は、形成されるべきドットサイズに応じて、図5のS32で算出される注目補正用データを変えてもよい。例えば、ハーフトーン処理部34は、中ドットが形成される場合には、(255+Dtarget+x・(Dtarget−Dpre1))×(中ドットで表現されるべき濃度)/(大ドットで表現されるべき濃度(例えば255))を注目補正用データとして特定し、小ドットが形成される場合には、(255+Dtarget+x・(Dtarget−Dpre1))×(小ドットで表現されるべき濃度)/(大ドットで表現されるべき濃度(例えば255))を注目補正用データとして特定してもよい。
(変形例5)上記の各実施例では、図5のS36において、注目画素に対応する誤差値として、S34で算出された誤差値がワーク領域22に記憶される。図5のS22では、補正部36は、S36で記憶された誤差値(注目画素の周辺に位置する周辺画素に対応する誤差値)を収集することによって、PV’を算出する。これに代えて、S36において、補正部36は、注目画素の周辺に位置する未処理の各画素に、S34で算出された誤差値を割り当ててもよい。例えば、図8の画素217のKに対応する誤差値ΔEk(i,j)が算出された場合に、S36において、補正部36は、未処理の画素218のK値であるK(i+1,j)と、誤差値ΔEkと係数「1/2」とを乗算した値と、の和を算出することによって、画素218の新たなK値を算出してもよい。この構成を採用する場合、図5のS20で特定されるPVがPV’に等しく、図5のS22の処理が実行されなくてもよい。
(変形例6)図3の特性データテーブル60では、CMYKのそれぞれの色について、最小の吐出量のノズルに対応する特性データがゼロに設定される。しかしながら、例えば、所定の基準の吐出量のノズルに対応する特性データがゼロに設定されてもよい。この場合、図3の特性データテーブル60では、マイナスの値の特性データが存在し得る。
(変形例7)上記の各実施例では、図5のS32で注目補正用データ(255+Dtarget+x・(Dtarget−Dpre1))を算出するために、「255」という数値を採用している。これは、最小の吐出量のノズルが形成するドットの濃度値として「255(CMYK画像データ210内の画素が採り得る最大の値)」を採用していることを意味する。この構成に代えて、注目補正用データを算出するための数値として「255」以外の数値を用いてもよい。
(変形例8)図3の特性データテーブル60において、吐出量が最小であるノズルに対応する特性データを「255」に設定してもよい。即ち、特性データは、図3に示される値に「255」を加算することによって得られる値でもよい。この場合、図5のS32において、補償部40は、「Dtarget+x・(Dtarget−Dpre1)」という数式に従って、注目補正用データを算出すればよい(即ち「255」を加算する必要がない)。上記の(変形例6)〜(変形例8)に記載したように、一般的に言うと、「特性データ」は、対応する画像形成素子の出力に関係するデータであればよい。
(変形例9)上記の各実施例では、インクジェットプリンタ50が利用されている。即ち、インクジェットプリンタ50のノズルNk1等が「画像形成素子」の一例である。これに代えて、例えば、複数個のLED素子を備えるLEDプリンタが利用されてもよいし、複数個の熱発生素子を備えるサーマルプリンタが利用されてもよいし、複数個のレーザービーム発生素子を備えるマルチビームレーザープリンタが利用されてもよい。これらの例では、LED素子、熱発生素子、又は、レーザービーム発生素子が「画像形成素子」の一例である。一般的に言うと、「補償処理」は、複数個の画像形成素子の出力のバラツキを補償する処理であればよい。
(変形例10)上記の各実施例では、PC10の制御部30がソフトウェア(プリンタドライバ24)に従って処理を実行することによって、各部30〜44が実現される。これに代えて、各部30〜44のうちの少なくとも一部は、論理回路等のハードウェアによって実現されてもよい。
また、本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
10:PC、50:プリンタ、60:特性データテーブル、70:印刷実行部、211〜218:CMYK画像データ内の各画素、Nk3:第1の近傍K用ノズル、Nk4:注目K用ノズル、R3:第1の近傍ラスタ、Nk4:注目ラスタ

Claims (18)

  1. 複数個の画像形成素子が形成された印刷ヘッドを含む印刷実行部に印刷を実行させるための制御装置であって、
    処理対象の対象画像データに対して、誤差拡散法に従った第1種の画像処理を実行することによって、第1種の処理済み画像データを生成する第1の生成部と、
    前記第1種の処理済み画像データが生成される場合に、前記第1種の処理済み画像データを前記印刷実行部に供給する供給部と、を備え、
    前記第1の生成部は、
    前記対象画像データに対して、前記誤差拡散法に従ったハーフトーン処理を実行することによって、前記第1種の処理済み画像データを生成するハーフトーン処理部を含み、
    前記ハーフトーン処理部は、
    前記対象画像データ内の注目画素の値を、前記注目画素の周辺に位置する複数個の周辺画素に対応する複数個の誤差値を用いて補正することによって、補正済みの値を生成する補正部と、
    前記補正済みの値と閾値とを比較することによって、前記注目画素に対応する印刷媒体上の位置に画像を形成するのか否かを決定する決定部と、
    前記注目画素について画像を形成することが決定される場合に、前記補正済みの値と、前記注目画素に対応する前記印刷媒体上の前記位置に画像を形成する注目画像形成素子のための補正用データと、を用いて、前記注目画素に対応する誤差値を算出することによって、前記複数個の画像形成素子の出力のバラツキを補償する補償処理を実行する補償部と、を含み、
    前記補正用データは、前記注目画像形成素子に対応する特性データを用いて得られる注目値と、前記複数個の画像形成素子のうちの第1の画像形成素子に対応する特性データを用いて得られる第1の値と、の差分である第1の差分を用いて得られるデータであり、
    前記第1の画像形成素子は、前記注目画像形成素子によって前記印刷媒体上に形成される注目ラスタの近傍に位置する第1の近傍ラスタを形成する画像形成素子であり、
    前記第1の画像形成素子は、前記注目画素よりも前に誤差値が算出される第1の画素に対応する前記印刷媒体上の位置に画像を形成する画像形成素子であり、
    前記特性データは、対応する画像形成素子の出力に関係するデータである、制御装置。
  2. 複数個の画像形成素子が形成された印刷ヘッドを含む印刷実行部に印刷を実行させるための制御装置であって、
    処理対象の対象画像データに対して、誤差拡散法に従った第1種の画像処理を実行することによって、第1種の処理済み画像データを生成する第1の生成部と、
    前記第1種の処理済み画像データが生成される場合に、前記第1種の処理済み画像データを前記印刷実行部に供給する供給部と、を備え、
    前記第1の生成部は、前記対象画像データ内の注目画素に対して、前記注目画素に対応する印刷媒体上の位置に画像を形成する注目画像形成素子のための補正用データを用いて、前記複数個の画像形成素子の出力のバラツキを補償する補償処理を実行する補償部を含み、
    前記補正用データは、前記注目画像形成素子に対応する特性データを用いて得られる注目値と、前記複数個の画像形成素子のうちの第1の画像形成素子に対応する特性データを用いて得られる第1の値と、の差分である第1の差分と、前記注目値と、を用いて得られるデータであり、
    前記第1の画像形成素子は、前記注目画像形成素子によって前記印刷媒体上に形成される注目ラスタの近傍に位置する第1の近傍ラスタを形成する画像形成素子であり、
    前記第1の画像形成素子は、前記注目画素よりも前に誤差値が算出される第1の画素に対応する前記印刷媒体上の位置に画像を形成する画像形成素子であり、
    前記特性データは、対応する画像形成素子の出力に関係するデータである、制御装置。
  3. 前記補正用データは、前記第1の差分に第1の係数を乗算することによって算出される値に相当する値を用いて得られるデータである、請求項1又は2に記載の制御装置。
  4. 前記第1の生成部は、第1の誤差拡散マトリクスを用いた前記誤差拡散法に従って、前記第1種の処理済み画像データを生成し、
    前記第1の誤差拡散マトリクスは、前記注目画素の周辺に位置する複数個の周辺画素に対応する複数個の誤差拡散係数を示し、
    前記第1の係数は、前記誤差拡散係数に基づいて決定される、請求項に記載の制御装置。
  5. 前記第1の誤差拡散マトリクスは、前記注目画素の周辺に位置するM1個(M1≧2)の周辺画素に対応するM1個の誤差拡散係数を示し、
    前記第1の係数は、前記M1個の誤差拡散係数の総和と、前記M1個の周辺画素のうち、前記注目画素を含む行以外の行に含まれるM2個(M2<M1)の周辺画素に対応するM2個の誤差拡散係数の総和と、の比率に基づいて決定される、請求項に記載の制御装置。
  6. 前記第1の近傍ラスタは、前記注目ラスタに隣接するラスタである、請求項1からのいずれか一項に記載の制御装置。
  7. 前記補正用データは、前記第1の画像形成素子に対応する前記特性データを用いて得られる前記第1の値と、前記複数個の画像形成素子のうちの第2の画像形成素子に対応する特性データを用いて得られる第2の値と、の差分である第2の差分をさらに用いて得られるデータであり、
    前記第2の画像形成素子は、前記第1の近傍ラスタの近傍に位置する第2の近傍ラスタを形成する画像形成素子であり、
    前記第2の画像形成素子は、前記第1の画素よりも前に誤差値が算出される第2の画素に対応する前記印刷媒体上の位置に画像を形成する画像形成素子である、請求項1からのいずれか一項に記載の制御装置。
  8. 前記第2の近傍ラスタは、前記第1の近傍ラスタに隣接するラスタである、請求項に記載の制御装置。
  9. 前記補正用データは、前記第1の差分に第1の係数を乗算することによって算出される値に相当する値と、前記第2の差分に第2の係数を乗算することによって算出される値に相当する値と、を用いて得られるデータであり、
    前記第1の係数は、前記第2の係数よりも大きい、請求項又はに記載の制御装置。
  10. 前記第1の生成部は、第1の誤差拡散マトリクスを用いた前記誤差拡散法に従って、前記第1種の処理済み画像データを生成し、
    前記第1の誤差拡散マトリクスは、前記注目画素の周辺に位置するM1個(M1≧2)の周辺画素に対応するM1個の誤差拡散係数を示し、
    前記第1の係数は、前記M1個の誤差拡散係数の総和と、前記M1個の周辺画素のうち、前記注目画素を含む行以外の行に含まれるM2個(M2<M1)の周辺画素に対応するM2個の誤差拡散係数の総和と、の比率に基づいて決定され、
    前記第2の係数は、前記M2個の誤差拡散係数の総和と、前記M2個の周辺画素のうち、前記第1の画素を含む行以外の行に含まれるM3個(M3<M2)の周辺画素に対応するM3個の誤差拡散係数の総和と、の比率に基づいて決定される、請求項に記載の制御装置。
  11. ユーザによって第1のモードが選択される場合に、前記第1の生成部は、第1の誤差拡散マトリクスを用いた前記誤差拡散法に従って、前記第1種の処理済み画像データを生成し、
    前記ユーザによって第2のモードが選択される場合に、前記第1の生成部は、第2の誤差拡散マトリクスを用いた前記誤差拡散法に従って、前記第1種の処理済み画像データを生成し、
    前記第1の誤差拡散マトリクスは、前記注目画素の周辺に位置するM1個(M1≧2)の周辺画素に対応するM1個の誤差拡散係数を示し、
    前記第2の誤差拡散マトリクスは、前記注目画素の周辺に位置するN1個(N1>M1)の周辺画素に対応するN1個の誤差拡散係数を示し、
    前記補正用データは、前記第1の差分に第1の係数を乗算することによって算出される値に相当する値を用いて得られるデータであり、
    前記第1のモードでは、前記第1の係数は、前記M1個の誤差拡散係数の総和と、前記M1個の周辺画素のうち、前記注目画素を含む行以外の行に含まれるM2個(M2<M1)の周辺画素に対応するM2個の誤差拡散係数の総和と、の比率に基づいて決定され、
    前記第2のモードでは、前記第1の係数は、前記N1個の誤差拡散係数の総和と、前記N1個の周辺画素のうち、前記注目画素を含む行以外の行に含まれるN2個(N2<N1)の周辺画素に対応するN2個の誤差拡散係数の総和と、の比率に基づいて決定される、請求項1から10のいずれか一項に記載の制御装置。
  12. 前記注目値は、前記注目画像形成素子に対応する1個の特性データと、前記複数個の画像形成素子のうち、前記注目ラスタの近傍に位置するL個(L≧1)のラスタを形成するL個の画像形成素子に対応するL個の特性データと、を含むL+1個の特性データの平均値であり、
    前記第1の値は、前記第1の画像形成素子に対応する1個の特性データと、前記複数個の画像形成素子のうち、前記第1の近傍ラスタの近傍に位置するL個のラスタを形成するL個の画像形成素子に対応するL個の特性データと、を含むL+1個の特性データの平均値である、請求項1から11のいずれか一項に記載の制御装置。
  13. ユーザによって第3のモードが選択される場合に、前記第1の生成部は、前記対象画像データに対して、前記誤差拡散法に従った前記第1種の画像処理を実行して、前記第1種の処理済み画像データを生成し、
    前記制御装置は、さらに、ユーザによって第4のモードが選択される場合に、前記対象画像データに対して、ディザ法に従った第2種の画像処理を実行して、第2種の処理済み画像データを生成する第2の生成部を備え、
    前記供給部は、さらに、前記第2種の処理済み画像データが生成される場合に、前記第2種の処理済み画像データを前記印刷実行部に供給し、
    前記第2の生成部は、前記補償処理を実行せずに、前記第2種の画像処理を実行して、前記第2種の処理済み画像データを生成する、請求項1から12のいずれか一項に記載の制御装置。
  14. 前記第1の生成部は、
    前記対象画像データに対して、前記誤差拡散法に従ったハーフトーン処理を実行することによって、前記第1種の処理済み画像データを生成するハーフトーン処理部を含み、
    前記ハーフトーン処理部は、
    前記対象画像データ内の前記注目画素の値を、前記注目画素の周辺に位置する複数個の周辺画素に対応する複数個の誤差値を用いて補正することによって、補正済みの値を生成する補正部と、
    前記補正済みの値と閾値とを比較することによって、前記注目画素に対応する前記印刷媒体上の前記位置に画像を形成するのか否かを決定する決定部と、
    前記注目画素について画像を形成することが決定される場合に、前記補正済みの値と、前記補正用データと、を用いて、前記注目画素に対応する誤差値を算出する前記補償処理を実行する前記補償部と、を含む、請求項に記載の制御装置。
  15. 前記補償部は、前記対象画像データ内の前記注目画素から補償済みの画素を生成することによって、補償済み画像データを生成するための前記補償処理を実行し、
    前記第1の生成部は、さらに、前記補償済み画像データに対して、前記誤差拡散法に従ったハーフトーン処理を実行することによって、前記第1種の処理済み画像データを生成するハーフトーン処理部を含む、請求項に記載の制御装置。
  16. 前記画像形成素子は、インクを吐出するためのノズルであり、
    前記補償処理は、前記複数個の画像形成素子のインク吐出量のバラツキを補償する処理であり、
    前記特性データは、対応する画像形成素子のインク吐出量に関係するデータである、請求項1から15のいずれか一項に記載の制御装置。
  17. コンピュータプログラムであって、
    複数個の画像形成素子が形成された印刷ヘッドを含む印刷実行部に印刷を実行させるための制御装置に、以下の各処理、即ち、
    処理対象の対象画像データに対して、誤差拡散法に従った第1種の画像処理を実行することによって、第1種の処理済み画像データを生成する第1の生成処理と、
    前記第1種の処理済み画像データが生成される場合に、前記第1種の処理済み画像データを前記印刷実行部に供給する供給処理と、を実行させ、
    前記第1の生成処理は、
    前記対象画像データに対して、前記誤差拡散法に従ったハーフトーン処理であって、前記第1種の処理済み画像データを生成する前記ハーフトーン処理を含み、
    前記ハーフトーン処理は、
    前記対象画像データ内の注目画素の値を、前記注目画素の周辺に位置する複数個の周辺画素に対応する複数個の誤差値を用いて補正することによって、補正済みの値を生成する補正処理と、
    前記補正済みの値と閾値とを比較することによって、前記注目画素に対応する印刷媒体上の位置に画像を形成するのか否かを決定する決定処理と、
    前記注目画素について画像を形成することが決定される場合に、前記補正済みの値と、前記注目画素に対応する前記印刷媒体上の位置に画像を形成する注目画像形成素子のための補正用データと、を用いて、前記注目画素に対応する誤差値を算出することによって、前記複数個の画像形成素子の出力のバラツキを補償する補償処理と、を含み、
    前記補正用データは、前記注目画像形成素子に対応する特性データを用いて得られる注目値と、前記複数個の画像形成素子のうちの第1の画像形成素子に対応する特性データを用いて得られる第1の値と、の差分である第1の差分を用いて得られるデータであり、
    前記第1の画像形成素子は、前記注目画像形成素子によって前記印刷媒体上に形成される注目ラスタの近傍に位置する第1の近傍ラスタを形成する画像形成素子であり、
    前記第1の画像形成素子は、前記注目画素よりも前に誤差値が算出される第1の画素に対応する前記印刷媒体上の位置に画像を形成する画像形成素子であり、
    前記特性データは、対応する画像形成素子の出力に関係するデータである、コンピュータプログラム。
  18. コンピュータプログラムであって、
    複数個の画像形成素子が形成された印刷ヘッドを含む印刷実行部に印刷を実行させるための制御装置に、以下の各処理、即ち、
    処理対象の対象画像データに対して、誤差拡散法に従った第1種の画像処理を実行することによって、第1種の処理済み画像データを生成する第1の生成処理と、
    前記第1種の処理済み画像データが生成される場合に、前記第1種の処理済み画像データを前記印刷実行部に供給する供給処理と、を実行させ、
    前記第1の生成処理は、前記対象画像データ内の注目画素に対して、前記注目画素に対応する印刷媒体上の位置に画像を形成する注目画像形成素子のための補正用データを用いて、前記複数個の画像形成素子の出力のバラツキを補償する補償処理を含み、
    前記補正用データは、前記注目画像形成素子に対応する特性データを用いて得られる注目値と、前記複数個の画像形成素子のうちの第1の画像形成素子に対応する特性データを用いて得られる第1の値と、の差分である第1の差分と、前記注目値と、を用いて得られるデータであり、
    前記第1の画像形成素子は、前記注目画像形成素子によって前記印刷媒体上に形成される注目ラスタの近傍に位置する第1の近傍ラスタを形成する画像形成素子であり、
    前記第1の画像形成素子は、前記注目画素よりも前に誤差値が算出される第1の画素に対応する前記印刷媒体上の位置に画像を形成する画像形成素子であり、
    前記特性データは、対応する画像形成素子の出力に関係するデータである、コンピュータプログラム。
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