JP5860766B2 - 誘導加熱調理器 - Google Patents

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Description

本発明は、トッププレート下に電子部品が高密度実装される誘導加熱調理器の冷却構造に関する。
近年、住宅用機器を全て電化するオール電化住宅の流れが顕著になりつつある。この一環として、渦電流を利用して鍋そのものを発熱させる誘導加熱調理器の普及が進んでおり、ガスコンロに換わり組込タイプ(ビルトイン型)の普及も進んでいる。この種の誘導加熱調理器は、誘導加熱コイルが2口或いは3口で、魚などを焼いて調理する加熱室(グリル部)を持つものが一般的である。
誘導加熱調理器は、加熱コイルに高周波電流を流して発生する磁力線が、金属製の鍋を通過するときに鍋底に生じる渦電流によるジュール加熱を利用して、加熱調理を行う装置である。従って、加熱時には鍋だけでなく、加熱コイルや加熱コイルを制御する制御基板からも発熱するため、冷却ファン(ファン装置)を用いて誘導加熱コイルや制御基板を送風冷却することが一般的に行われている。
従来の誘導加熱調理器では、本体内に搭載した軸流ファンや遠心ファンを用いて、キッチン周囲の空気を取り込み、制御基板や誘導加熱コイルに冷却風を供給して冷却する。制御基板や誘導加熱コイルを冷却した空気は、誘導加熱調理器の上面のトッププレート後方の排気口から外部に排気される構造となっている。
また、近年、誘導加熱調理器は普及率の増加により機能向上の一つとして、鉄鍋などの磁性金属鍋に加えて、アルミニウム鍋や銅鍋などの非磁性金属鍋も誘導加熱できる製品が開発されている。
このような製品では、鍋がアルミニウムや銅などの表皮抵抗の小さい金属である場合、加熱コイルに磁性金属鍋加熱時より高い周波数の電流を流し、鍋と加熱コイルの磁気結合を高めて誘導加熱させている。
また、アルミニウム鍋や銅鍋など透磁率の低い材質の非磁性金属鍋の誘導加熱では、鍋底に生じた渦電流で発熱し難く、鍋の加熱効率は鉄などの磁性金属鍋より低くなり、回路の高周波化による制御基板の発熱や、渦電流損やジュール損による加熱コイルの発熱が大きくなる。
従って、非磁性金属鍋を誘導加熱する加熱コイルには、加熱コイルの上面と下面の両方に冷却風を流すための風路が併設されるとともに、制御基板の冷却にも大風量で送風できる大型のファン装置が必要となる。
また、この誘導加熱調理器では、複雑な冷却風路の構成とともに、電子部品容積が増大するため、トッププレート下の空間に様々な制御基板が配置される高密度実装状態となる。
このような実装状態で、トッププレート下方の排気口近傍の空間に配置された制御基板にファン装置の冷却風を供給させる特許文献1記載の開示例がある。
また、制御基板の実装面積を増やすように、制御基板を傾斜して配置した構成を開示した特許文献2の例がある。
特開2010−33982号公報 特開2005−93154号公報
従来の誘導加熱調理器では、グリル部容積の大型化、脱煙触媒や排気用ファンの設置、水蒸気発生機能の搭載など、グリル部の性能が進化し、本体に占めるグリル機能に関する容積割合が増加し、制御基板の一部を加熱コイル近傍の余剰空間に配置する傾向にある。
とくに、アルミニウム鍋や銅鍋を誘導加熱できる誘導加熱調理器では、電子部品の容積や数量が大きくなるため、加熱コイル近傍の余剰空間が有効に使われる。
この場合、加熱コイル近傍の余剰空間は排気口近傍の排気経路であるため、ファン装置が制御基板や加熱コイルを冷却した後の温風が流れており、高い部品冷却能力は望めない。
さらに、この余剰空間はグリル部上方の空間であり、グリル部の上方に設けた仕切り板を介してグリル部の熱気が配置した部品に伝熱して温度上昇を誘発する恐れがある。
また、加熱コイル近傍の余剰空間に制御基板を配置するには、基板を本体や仕切り板などから絶縁配置させるため、特許文献1記載の樹脂製の絶縁ケースに収納する必要があり、電子部品や電線などが密集する絶縁ケース内に冷却風を流入させるには困難であるし、複雑な流路を構成しなければならない。
特許文献1では、絶縁ケース内の制御基板のうち、チョークコイルを冷却するための流入口及び流出口の配置の一例を示したものであり、多様な実装パターンで組み込まれる、絶縁ケース内の制御基板の全体冷却に対し、十分な構成を成していない。つまり、絶縁ケースに強制的に冷却風を流入させると、空気の入口から出口までの流線に沿った冷却が主に行われるため、発熱量は小さくても広範囲に部品が実装される制御基板に対して一様な冷却が困難になる。
また、特許文献2は一枚の制御基板における実装面積を増加させるために、本体内に傾斜して配置させたものであるが、さらに電子部品の容積や数量、基板枚数を収納させるには、基板を積層した構造に比べて本体内に無駄な空間を形成しやすく、高密度に部品を配置した場合は適さない。
本発明は、上記の課題のうち少なくとも1つを解決するために為されたものである。
上記課題を解決するために、請求項1の誘導加熱調理器では、鍋を載置するトッププレートと、該トッププレートの下方前側に配置された加熱コイルと、該加熱コイルの下方に配置された仕切り板と、該仕切り板の下方に配置されたグリル部と、前記加熱コイルの駆動を制御する制御基板と、前記加熱コイルと前記制御基板を冷却するファン装置と、前記トッププレートの奥側に設けられた排気口と、前記仕切り板の上面奥側に設けられ、前記制御基板を内蔵する絶縁ケースと、を備え、前記絶縁ケースは、前側および上面に開口を設けるとともに、前記絶縁ケースの上面と前記トッププレートの間隔は、前側よりも奥側が狭い構成とした。
また、請求項2の誘導加熱調理器では、鍋を載置するトッププレートと、該トッププレートの下方の本体内の正面寄りに配置された加熱コイルと、該加熱コイルの下方に仕切り板を挟んで配置されたグリル部と、前記加熱コイルの駆動を制御する制御基板と、前記加熱コイルと前記制御基板を冷却するファン装置と、前記トッププレートの奥側に設けた排気口と、を備え、前記加熱コイル奥側の仕切り板上に、絶縁ケース内に収納した制御基板を配し、前記絶縁ケースの上壁面に開口を設けるとともに、前記排気口に向かって該上壁面とトッププレートの間隙が狭まるように配置した。
絶縁ケース内の空気を排気流とともに上壁面の開口から誘引して排出し、絶縁ケース内の電子部品を効率よく冷却する。
実施例1の誘導加熱調理器の分解斜視図。 実施例1の誘導加熱調理器の側面断面図。 図2のグリル部の上方に配置した絶縁ケースの拡大斜視断面図。 加熱コイルと絶縁ケース周りの流れを示す側面断面図。 実施例2の誘導加熱調理器の分解斜視図。 グリル部の上方に配置した絶縁ケースの斜視図。 実施例3の誘導加熱調理器の側面断面図。 実施例4の絶縁ケース配置を示す側面断面図。 実施例5の絶縁ケース配置を示す側面断面図。
以下、本発明の誘導加熱調理器を、加熱コイルやインバータ回路などの制御基板で構成される電磁誘導加熱手段を有するIHクッキングヒータであって、とくにアルミニウム鍋や銅鍋などの非磁性金属鍋も誘導加熱できるIHクッキングヒータを例にとって説明する。
図1から図4を用いて、ビルトイン型IHクッキングヒータを例に実施例1の誘導加熱調理器を説明する。図1は本実施例のIHクッキングヒータのトッププレート9を外し、内部構造を示す分解斜視図であり、図2は左側の鍋載置部90b下方に配置した加熱コイル22bとグリル部1を含む位置での側面断面図である。また、図3は図2の下方に配置したグリル部1および仕切り板8を介してグリル部1上方に配置した絶縁ケース6を拡大して示す斜視図であり、図4は加熱コイル22a、22bと絶縁ケース6周りの流れを示す側面断面図である。なお、以下では加熱コイル22a、22bを纏めて加熱コイル22と称することもある。
図1に示すように、本実施例のIHクッキングヒータは、トッププレート9上に三口の鍋載置部90a、90b、90cを設けるとともに、本体上面の後方には、トッププレート9と、本体内部の空気を出入りさせる吸気口9a、排気口9bを設け、前方には、鍋の火加減などを操作する操作部61が設けられる。また、本体正面左側には、食品をヒータ加熱するグリル部1を備え、本体正面右側には、鍋の火加減やグリル部1の加熱具合を操作する操作パネル60を備えており、その火力調整量を表示部65に表示する。
図1から明らかなように、鍋載置部90a、90bの下方には加熱コイル22a、22bがそれぞれ設けられており、鍋載置部90cの下方には電熱ヒータ29が設けられている。そして、誘導加熱できる鍋を鍋載置部90a、90bに載置し、土鍋などの誘導加熱できない鍋を鍋載置部90cに載置して調理を行う。尚、本実施例では、加熱コイル22に高周波電流を供給して鍋(図示せず)を誘導加熱する鍋載置部90a、90bを左右に、電熱ヒータ29(ラジエントヒータ)の輻射熱で加熱する鍋載置部90cを中央奥に配置した構成であるが、加熱コイル22により誘導加熱する鍋載置部90を少なくとも一つ設けたIHクッキングヒータであればよい。また、キッチンに組み込むビルトイン型IHクッキングヒータでなく、キッチンに載置する据置型IHクッキングヒータであっても差し支えない。
加熱コイル22は下方にフェライト24を備えたコイルベース21上に載置され、例えばバネなどを用いた弾力性のある3ヶ所のコイル保持部27で支えており、トッププレート9と密着させるように押し付けられ、安定した誘導加熱ができるように金属調理鍋と加熱コイル22の距離を一定に保持させる。コイルベース21の中央付近にはトッププレート9の温度から間接的に金属調理鍋の温度を検知する例えばサーミスタなどの接触式の温度センサ23a、23bが配置される。
本体の右側に設けられる基板収納ケース5には、加熱コイル22に高周波電流を供給する制御基板51が上下方向に3段積層され、制御基板51には、高発熱部品59やそのヒートシンク55、その他の電子部品52が実装される。また、基板収納ケース5の後方には、制御基板51や電子部品52などを冷却するファン装置4が、トッププレート9の吸気口9aに連通するように配置される。本構造では、ファン装置4から制御基板51に吹き出された冷却空気が、電子部品52などを冷却した後、基板収納ケース5上方に設けた配風ダクト7に流れ込み、コイルベース21の中央付近に配した吹き出し口7aから加熱コイル22に供給される。これらの回路は高密度実装されてケース内に収納され、電子部品を冷却するための風路は流動抵抗が大きくなるため、ファン装置4として、例えば高圧・大風量・静音動作という特徴を備えたターボファンを用いることが好ましい。
図2の断面図に示すように、グリル部1は金属製の箱体で構成され、その前面側に魚、肉やピザ等の被調理物99の出し入れを行う開閉自在のドア19が設けられ、被調理物99は金網等の焼き網15上に載置される。箱体内の上側には、電熱ヒータである上ヒータ11aと下ヒータ11bとが焼き網15に載置される被加熱物99を上下で挟むように、庫内に露出して配置される。
被調理物99の出し入れを行うドア19にはドアに追従して移動する受け皿14が設けられ、焼き網15はその受け皿14上に載置される。グリル部1には背面側上方に庫内の油煙や蒸気などを排出する排気ダクト10が設けられ、これらの油煙や蒸気は連通するトッププレート9の後方に設けた排気口9bから排気させる。本実施例の構造は、排気ダクト10の上流に排気ファン12を設けており、排気ファン12により脱煙・脱臭処理を行う触媒40を流れる経路と、受け皿14上の油分発火防止用の冷却を行うための排気ダクト13を備えた構成となっている。
また、グリル部1の外周は仕切り板8で覆われており、グリル部1からの熱が加熱コイル22や基板収納ケース5の温度を上昇させるのを抑制する。トッププレート9と仕切り板8の間の空間のうち、加熱コイル22や電熱ヒータ29が存在しない空間、つまり、加熱コイル22bと排気口9bの間の空間には、制御基板50を収納した絶縁ケース6が配置されている。この仕切り板8は、グリル部1を覆う遮熱板であって、グリル部1で発生した熱が、加熱コイル22、基板収納ケース5、絶縁ケース6などに直接伝わらないよう設けられる。尚、仕切り板8とグリル部1の間隙には、複数枚の遮熱板やグラスウールなどの断熱材が設けられ、グリル部1を高温保持し易い構成が採られる。
図4に示すように、絶縁ケース6には、制御基板50への空気の流入口となる開口6bが側壁面に、流出口となる開口6aが上壁面に設けられる。また、絶縁ケース6の上壁面は、トッププレート9の排気口9b側で、上壁面とトッププレート9の間隙が狭まるように傾斜しており、加熱コイル22側から流れる空気がその間隙で加速され、開口6a上を通過して排気口9bから排出される。この時、絶縁ケース6の上壁面では、トッププレート9近傍を高風速で流れる、加速された空気により開口6a近傍の絶縁ケース6内側と圧力差が生じ、その差圧によって絶縁ケース6内の空気が開口6aを介して誘引され、制御基板50近傍の空気に流動を生じさせる。この流動は電子部品52の温度上昇による浮力が組み合わさり、強い流れを発生させる。この流れにより、絶縁基板50の側面に設けた開口6bから、より空気が流入しやすくなり、これらの相乗効果により制御基板50の電子部品52の熱を効率よく奪うことができる。この高流速の流れに誘引する現象はベンチュリ効果と呼ばれるものであり、本実施例ではトッププレート9奥側の排気口9b近傍でベンチュリ効果により、トッププレート9下方の排気口9b近傍に配置した制御基板50の冷却効果を向上させることができる。
ここで、図4に示すように、絶縁ケース6の上壁面はトッププレート9の排気口9bに向かって、上壁面とトッププレート9の間隙が狭まるようにθ°傾斜させた構造であるが、流速を加速する構成であればよく、段階的に高さを変えた構造でも差し支えない。また、開口6aは上側の流路と絶縁ケース6内の差圧が大きくなるように配置すれば良い。つまり、絶縁ケース6内の圧力はその上側の流路より負圧になるので、必然的に絶縁ケース6から開口6aを介して排気される流れが生じる。よって、排気口9b側に近い上壁面の位置である方が、より冷却効果が高くなる。また、本実施例では加熱コイル22の下方まで絶縁ケース6の上壁面の一端が延びた構成となっており、加熱コイル22を冷却した空気がスムーズに絶縁ケース6上方に導かれる。尚、開口6aの個数や大きさ、形状は冷却設計上、適宜設定されるもので何ら制限するものでない。
ここで、トッププレート9と絶縁ケース6の最小間隙δは、筐体内の通風抵抗に起因するパラメータであり、δが狭すぎれば排気しにくい構造となるし、δが広ければ圧力差を利用した冷却効果や電子部品配置の自由度の低下を招くので、δ=5〜15mm程度が望ましい。これは、約10〜20mmの厚さでコイルベース21上に載置される加熱コイル22を冷却した空気が少ない流動損失で排気経路を構成する範囲である。尚、IHクッキングヒータにおける実験では約10℃の電子部品52の温度低下がみられた。
尚、本実施例は加熱コイル22と排気口9bの間の空間に配置した絶縁ケース6内の制御基板50の冷却構造に関するものであり、基板収納ケース5内の制御基板51の枚数、電子部品52などの個数や配置、ファン装置4の種類や配置などに関係なく適用される。よって図示した、正面の操作パネル60やトッププレート9側の構成やグリル部1の構造や動作方法などにもよらない。
以上で説明したように、ファン装置4は吸気口9a側に配置され、発熱の大きい制御基板51に冷却風を吹き出すが、排気口9b近傍の絶縁ケース6内の制御基板50には、絶縁ケース6側面に開口6bはあるものの、ファン装置4から遠く、勢い良く冷却風が流れ込み難い。そこで、ベンチュリ効果を利用した本実施例の構造により、ファン装置4から離れた位置に搭載した制御基板であっても、容易に冷却できるようになる。
次に、図1から図4に示した第一実施例のIHクッキングヒータの動作について、鍋がトッププレート9上の右側の鍋載置部90aに載置された場合を例に説明する。
トッププレート9上の鍋載置部90aに載置した、例えば水等の液体の入った鍋の加熱は、本体前方に備えた操作パネル60の電源スイッチ60bを入れ、操作パネル60の操作ボタン60a、或いはトッププレート9正面側の操作部61により開始される。それらの操作状態は表示部65に表示され、火力調整量に応じた加熱制御が行われる。
つまり、鍋の下方に位置する加熱コイル22には操作状態に合わせて調整された火力に応じた高周波電流の供給量が制御され、火力調整しながら鍋の誘導加熱を行うことができる。
加熱コイル22に電流が流れると同時に、ファン装置4が稼動して吸気口9aから基板収納ケース5に冷却空気が吸い込まれる。
鍋を誘導加熱する場合、加熱効率に応じた熱損失分が加熱コイル22と制御基板50、51上の高発熱部品59やその他の電子部品52の発熱となるため、ファン装置4の冷却風により各部品温度上昇を抑制させる。
基板収納ケース5内部の電子部品は、発熱の大きな高発熱部品59を放熱面積の大きなヒートシンク55に固定し、発生した熱量をファン装置4から吹き出される空気で冷却する。つまり、ファン装置4から吹き出す空気は、本体の高さ方向に三段配置された制御基板51に向かって流れ、制御基板51上の電子部品52、高発熱部品59を冷却するようにそれぞれの間隙を、本体背面側から正面側に向かって流れ、配風ダクト7を介して加熱コイル22の冷却に利用される。
一方、絶縁ケース6内の制御基板50も、電源駆動とともに制御基板50上の電子部品52に電流が流れ、ファン装置4から吹き出され空気が加熱コイル22などを冷却したのち、排気口9bに向かって狭められた風路を形成する絶縁ケース6の上壁面を流れる。上壁面の空気は排気口9bに向かうほど加速し、加速された空気の下方にある絶縁ケース6の開口6aから制御基板50周辺の熱気を絶縁ケース6の外側に誘引し、排熱を促進して効果的に部品冷却する。絶縁ケース6から排出した空気は、加熱コイル22や制御基板51を冷却した空気とともに、排気口9bに導かれ本体から外方に排気される。尚、本実施例は、トッププレート9の奥側左右に吸気口9aと排気口9bを設けた構成であるが、吸気を本体の正面や背面など上方以外の本体外郭から行い、トッププレート9上の通気口を全て排気口にしたIHクッキングヒータの構成であっても何ら構わない。
このように、本実施例は鍋を載置するトッププレート9と、トッププレート9の下方の本体内の正面寄りの左右に配置された加熱コイル22と、加熱コイル22の下部に仕切り板8を挟んで配置されたグリル部1と、加熱コイル22の駆動を制御する制御基板50、51と、加熱コイル22と制御基板51を冷却するファン装置4と、トッププレート9の奥側に排気口9bを備えたIHクッキングヒータにおいて、加熱コイル22奥側の仕切り板8上に、絶縁ケース6内に収納した制御基板50を配し、絶縁ケース6の上壁面に開口6aを設けるとともに、排気口9bに向かって上壁面とトッププレート9の間隙が狭まるように配置したことにより、絶縁ケース6内の空気を開口6aから誘導して排出し、絶縁ケース6内の電子部品52を効率よく冷却するものである。
図5および図6に実施例2を示す。図5はIHクッキングヒータのトッププレート9を外し、IHクッキングヒータ本体の内部構造を示す分解斜視図、図6は排気口9b近傍に設けた制御基板50を収納する絶縁ケース6構造を示す側面断面図である。なお、実施例1と共通する点は説明を省略する。
アルミニウム鍋や銅鍋などの非磁性金属鍋も誘導加熱できるIHクッキングヒータでは、誘導加熱の効率向上のために加熱コイル22の巻き線における素線細径化による素線本数の増大、巻き線の巻き数増加などで、例えば図6のような厚みの大きい加熱コイル22で構成される場合がある。また、このような加熱コイル22はジュール損による発熱が大きいため、加熱コイル22の上面と下面の両面を冷却する風路構成が採られる。
本実施例では配風ダクト7が加熱コイル22の上面側と下面側を流れる風路を別々に設けた構成であり、加熱コイル22の下側は複数の開口7bから加熱コイル22下面に向かって空気を噴き出して冷却する構成である。ここで、開口7aが小径であるほど、高風速の空気を加熱コイル22に衝突させて冷却できるとともに、開口7aの配置により空気を供給するコイル部位を任意に設定して加熱コイル22の冷却性能(温度分布)を調整することができる。一方、加熱コイル22上面を冷却する空気は、配風ダクト7を介してファン装置4から直接コイルベース21(加熱コイル22)の中央まで導かれる。つまり、本実施例の構成は加熱コイル22に対して、ファン装置4から二系統の冷却経路を構成している。本構成であっても、加熱コイル22を冷却した空気は本体奥側の排気口9bに向かって流れるため、排気口9b上流の絶縁ケース6上から排気される。このような加熱コイル22の冷却を行う空冷構造では、配風ダクト7の流動抵抗が大きく、高圧力のファン装置4が必要となる。従って、加熱コイル22を冷却した後の空気も、高風速で吹き出されるため、本実施例の冷却効果が得やすく、さらに効率良く制御基板50上の電子部品52を冷却できる。また、高圧・大風量のファン装置4を設けることで、絶縁ケース6の開口6bからの空気の流入、開口6aからの流出が促進される。
ここで、図5に示すIHクッキングヒータはファン装置4の吸気を本体背面側の吸気口9aから行う本体構成を示した。つまり、トッププレート9上の通気口は全て排気口9bとなる。従って、本実施例のように、絶縁ケース6が左側で無くとも左右自由に配置して排気流を利用した部品冷却が実現できる。
図7に実施例3を示す。本実施例は仕切り板8上に配置した絶縁ケース6の上面壁に導風板6cを設けたものである。なお、上述した実施例と共通する点は説明を省略する。
導風板6cは絶縁ケース6の周りに流れる排気流を開口6a近傍に集めて、開口6a上方の風速を更に加速させるものである。導風板6cにより、開口6a上方で排気流が集めやすくなることで、開口6aから制御基板50の電子部品52近傍の温度の高い空気をより排出し易くなり、電子部品の冷却効果を向上できる。ここで、本実施例のように、絶縁ケース6上に導風板6cを設けなくとも、例えばトッププレート9下の加熱コイル22外周の空間など、排気経路中に絶縁ケース6上方に排気流の流れを制御するものであれば、同様に効果が得られることは言うまでもない。
図8は実施例4の絶縁ケース6配置を示す側面断面図であり、第一実施例の図4に示した絶縁ケース6配置の他の実施例である。なお、上述した実施例と共通する点は説明を省略する。
本実施例は、トッププレート9の排気口9b近傍に配置する絶縁ケース6自体をθ1°傾けることにより、排気口9bに向かって絶縁ケース6の上壁面とトッププレート9の間隙が狭まるように配置させたものである。ここで、θ1は図4に示したように、排気経路の確保のため、トッププレート9と絶縁ケース6の間隙δが5〜15mm程度必要であるから、θ1は5〜10°程度となる。この構成では、絶縁ケース6上方の開口6aからの排気性能向上とともに、グリル部1の熱影響で温度上昇する仕切り板8と絶縁ケース6底面を斜めに離して配置するため、仕切り板8の温度影響を制御基板50で受けにくくなり、仕切り板8の熱気が傾斜面を構成する絶縁ケース6底面に沿って効率良く排出できる。従って、仕切り板8の温度上昇の抑制により更に制御基板50への熱影響が緩和される。
よって、より効率良く制御基板上の電子部品52を冷却できる。
図9に実施例5の絶縁ケース6配置の側面断面図を示す。なお、上述した実施例と共通する点は説明を省略する。
図9は図4の絶縁ケース6内の制御基板50をθ2°傾斜して配置させた構造である。ここでθ2は図4の絶縁ケース6内で制御基板50のみの傾きであり、トッププレート9と絶縁ケース6の間隙δとともに、電子部品52の配置によっても制限される。制御基板50を傾斜させる構成は、実施例2と同様に、本体奥側の排気口9bほど、仕切り板8の温度影響を受けにくくなり、冷却効果を高められる。また、本構成では、傾斜して配置される制御基板50に沿って流れる制御基板50の下側の空気を直に開口6aまで流動しやすくなるので、制御基板50自体の熱を奪い、電子部品52をより効率良く冷却できる。尚、制御基板50を傾斜させるとともに、図8のように、絶縁ケース6底面も両方傾ける構成であっても差し支えない。
1 グリル部
4 ファン装置
5 基板収納ケース
6 絶縁ケース
7 配風ダクト
8 仕切り板
9 トッププレート
9a 吸気口
9b 排気口
10、13 排気ダクト
11a 上ヒータ
11b 下ヒータ
12 排気ファン
14 受け皿
15 焼き網
19 ドア
21 コイルベース
22a、22b 加熱コイル
23a、23b 温度センサ
24 フェライト
27 コイル保持部
29 電熱ヒータ
40 触媒
50、51 制御基板
52 電子部品
55 ヒートシンク
59 高発熱部品
60 操作パネル
61 操作部
65 表示部
90、90a、90b、90c 鍋載置部

Claims (4)

  1. 鍋を載置するトッププレートと、
    該トッププレートの下方前側に配置された加熱コイルと、
    該加熱コイルの下方に配置された仕切り板と、
    該仕切り板の下方に配置されたグリル部と、
    前記加熱コイルの駆動を制御する制御基板と、
    前記加熱コイルと前記制御基板を冷却するファン装置と、
    前記トッププレートの奥側に設けられた排気口と、
    前記仕切り板の上面奥側に設けられ、前記制御基板を内蔵する絶縁ケースと、
    を備え、
    前記絶縁ケースは、前側および上面に開口を設けるとともに、
    前記絶縁ケースの上面と前記トッププレートの間隔は、前側よりも奥側が狭いことを特徴とする誘導加熱調理器。
  2. 鍋を載置するトッププレートと、
    該トッププレートの下方の本体内の正面寄りに配置された加熱コイルと、
    該加熱コイルの下方に仕切り板を挟んで配置されたグリル部と、
    前記加熱コイルの駆動を制御する制御基板と、
    前記加熱コイルと前記制御基板を冷却するファン装置と、
    前記トッププレートの奥側に設けた排気口と、を備え、
    前記加熱コイル奥側の仕切り板上に、絶縁ケース内に収納した制御基板を配し、前記絶縁ケースの上壁面に開口を設けるとともに、前記排気口に向かって該上壁面とトッププレートの間隙が狭まるように配置したことを特徴とする誘導加熱調理器。
  3. 請求項1または請求項2に記載の誘導加熱調理器において、
    前記絶縁ケースの上壁面の一端を前記加熱コイル下面より低く構成し、該加熱コイルを冷却した後の空気流を該上壁面に設けた前記開口近傍に導くことを特徴とする誘導加熱調理器。
  4. 請求項1から請求項3何れか一項に記載の誘導加熱調理器において、
    前記絶縁ケース内の前記制御基板を傾斜して配置したことを特徴とする誘導加熱調理器。
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