JP5860741B2 - 操向装置の制御装置 - Google Patents

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本発明は、航空機の操向装置を制御する制御装置に関し、更に詳しくは、ステアリング機構によって操作される操向装置の制御装置に関する。
航空機の操向装置は、航空機が地上を走行する際の走行方向を操作するもので、一般的には、操縦室内に操作部が設けられたステアリング機構と、このステアリング機構の操作量に応じて走行用車輪の向き(転動方向)を操作するアクチュエータとから構成される。
そして、通常の航空機は、このような操向装置によって前脚の車輪を操向するように構成されており、更に、大型の航空機の場合には、これに加えて、主脚の車輪をも操向可能に設けられたものもある。尚、航空機が地上を走行する際の操向は、操縦室内のラダーペダルを操作して垂直尾翼の方向舵を操舵することによっても行なわれる。
ところで、かかる操向装置において、車輪が常時この操向装置によって操作可能な状態にある場合、例えば、着陸時に航空機の進行方向と操向車輪(前記操向装置によって操向される車輪)の向きとが一致していない場合には、操向車輪の接地時に、当該操向車輪に横方向の荷重が作用して、当該操向車輪が異常磨耗を来たすという問題を生じ、また、脚に過負荷が作用するため、場合によってはこれが破損するといった重大な事故が起こりかねない。尚、このような機体進行方向と操向車輪の向きとが一致しない状態は、特に、着陸時に、航空機が横風を受ける場合に生じ易い。
そこで、このような問題を解決するために、従来、特開平6−99893号公報に開示されるような前脚操作装置が提案されている。
この前脚操作装置は、前脚部に設けられて、航空機が地上にあるか空中にあるかを検知する検知スイッチと、前脚操向装置と方向舵ペダルとの連結及びその解除を行なう連結機構とから構成され、航空機が空中にあることが検知スイッチによって検知されているときには、前脚操向装置と方向舵ペダルとの連結を解除して、方向舵ペダルによる前脚操向装置の操作を不能にし、一方、航空機が接地して、検知スイッチによって当該航空機が地上にあることが検知されると、連結機構によって前脚操向装置と方向舵ペダルとを連結し、方向舵ペダルによる前脚操向装置の操作を可能にする。
斯くして、この前脚操作装置によれば、空中にある航空機が着陸を完了するまで、前脚操向装置と方向舵ペダルとの連結を解除した状態にし、操向車輪をその向きが自由な状態にすることができる。したがって、着陸時に、航空機の進行方向と操向車輪の向きとが一致していない場合でも、当該操向車輪は、接地することによって、最も抵抗の少ない方向である航空機の進行方向にその向きが変えられ、当該操向車輪に過大な横方向の荷重が作用するのが防止されるとともに、脚に過負荷が作用することもなく、当該過負荷に起因した脚の破損の心配もない。
特開平6−99893号公報
ところが、上記従来の前脚操作装置によれば、着陸時における上記問題は解決されるものの、未だ、以下に説明するような問題があった。
即ち、上記従来の前脚操作装置では、前脚部に設けられた検知スイッチによって、航空機が地上にあるのか、或いは空中にあるのかという航空機の状態を検知し、検知された航空機の状態に応じて操向装置の操作状態(即ち、操作の有効、無効)を切り換えるようにしているが、このような検知スイッチでは、実際には、航空機の状態を正確に検出するのが困難であり、このため、操向装置の操作状態を、必ずしも、航空機の状態に応じた適切なものにすることができないのである。
例えば、航空機が離陸動作を開始して加速している間、比較的低い速度域にあっても、航空機はその機首側が浮き勝手になり、このため、前記検知スイッチによって、航空機が空中にあると検知されることがある。航空機は、このような状態でも、これが滑走路から逸脱しないように、操向車輪による操向が必要であるが、上記従来の前脚操作装置では、航空機が上記状態にあるとき、前脚操向装置の操作が不能になるおそれがあり、機体はその有効な操向制御を失う可能性があった。
また、上記従来の前脚操作装置では、検知スイッチが前脚部に設けられているが、前脚部は着陸時に大きな衝撃を受けるため、この衝撃によって検知スイッチが故障することも考えられ、この検知スイッチの故障によって、航空機が着陸したにも拘らず、これを検知することができない状況になると、航空機の着陸後、操向が必要な速度になっても、操向することができないという極めて危険な状態を招くことになる。
本発明は以上の実情に鑑みなされたもので、操向装置の操作状態を航空機の状態に応じた適切な状態に設定することができ、また、航空機が地上にあるか否かを検出する機器が故障しても、操向装置の操向が必要な場合には、確実にこれを操向可能な状態にすることができる操向装置用制御装置の提供を、その目的とする。
上記課題を解決するための本発明は、操縦室内に操作部が設けられたステアリング機構を有し、該ステアリング機構によって車輪の向きを操向する操向装置と、機体の移動速度を検出する速度検出器と、機体が着地しているか否かを検出する着地検出器とを少なくとも備えた航空機の、前記操向装置を制御する制御装置に関する。
そして、本発明に係る前記制御装置は、前記操向装置のステアリング機構による操向操作が有効な状態と、前記ステアリング機構が操作されても、車輪の向きは操向されず、外部から加わる力によって車輪が自由な方向に変向可能な状態である、前記操向操作が無効な状態とに切り換える切換制御部を備え、該切換制御部は、前記航空機が離陸する際、前記速度検出器によって検出される機体の移動速度が、前記ステアリング機構による操向操作が不要となる最低速度であって、予め設定された第1基準速度以上の速度となったとき、前記ステアリング機構による操向操作を有効な状態から無効な状態にし、一方、前記航空機が着陸する際には、前記速度検出器によって検出される機体の移動速度が、前記ステアリング機構による操向操作が必要となる最高速度であって、予め設定された第2基準速度以下の速度であり、且つ機体が着地していることが前記着地検出器によって検出されているときに、前記ステアリング機構による操向操作を無効な状態から有効な状態にするように構成されている。
この制御装置では、上記のように、切換制御部によって、ステアリング機構による操向操作が有効な状態、即ち、ステアリング機構の操作によって車輪の向きが操向される状態と、該操向操作が無効な状態、即ち、ステアリング機構が操作されても、車輪の向きは操向されず、外部から加わる力によって車輪が自由な方向に変向可能な状態とに切り換えられる。
そして、この切換制御部は、航空機が離陸する際、前記速度検出器によって検出される機体の移動速度が、前記ステアリング機構による操向操作が不要となる最低速度であって、予め設定された第1基準速度以上の速度であるときには、ステアリング機構による操向操作を有効な状態から無効な状態にする。即ち、例えば、航空機が、空中を飛行しているなど、ステアリング機構による操向操作が不要となる最低速度を超えている場合には、ステアリング機構による車輪の操向が不要であり、ステアリング機構による操向操作を無効な状態にする。
斯くして、本発明によれば、例えば、前記第1基準速度を、航空機が確実に離陸したと判断される速度に設定することで、航空機が滑走路を走行して離陸する際、当該航空機が離陸を完了して前記第1基準速度に到達するまで、操向装置による操向車輪の操作が可能であり、したがって、滑走路上での航空機の走行軌道を安定したものにすることができ、航行の安全性を高めることができる。尚、前記第1基準速度は、航空機の性能によって決定される固有の速度であり、理論上若しくは経験的に設定される。
一方、航空機が着陸する際には、切換制御部は、速度検出器によって検出される機体の移動速度が、前記ステアリング機構による操向操作が必要となる最高速度であって、予め設定された第2基準速度以下の速度であり、且つ機体が着地していることが前記着地検出器によって検出されているときに、前記ステアリング機構による操向操作を無効な状態から有効な状態に切り換える。
したがって、本発明によれば、航空機の操向車輪が確実に接地したこと、および航空機がステアリング機構による操向が必要となる速度まで減速されたことの両方が成立するまで、操向装置による操向車輪の操作が無効な状態、即ち、操向車輪はその方向が自由な方向に変向可能な状態とすることができ、着陸時に、航空機の進行方向と操向車輪の向きとが一致していない場合でも、当該操向車輪は、接地することによって、最も抵抗の少ない方向である航空機の進行方向にその向きが変えられ、当該操向車輪に過大な横方向の荷重が作用するのが防止されるとともに、脚に過負荷が作用することもなく、当該過負荷に起因した脚の破損の心配もない。また、着陸後、ステアリング機構による操向が必要な場合に、確実にステアリング機構による操向が可能となる。
また、本発明に係る前記切換制御部は、更に、航空機が着陸する際に、前記速度検出器によって検出される機体の移動速度が、前記第2基準速度より低い所定の第3基準速度以下の速度となったときには、前記着地検出器の検出結果にかかわらず、前記ステアリング機構による操向操作を無効な状態から有効な状態にするように構成される。
着地検出器を用い、航空機が空中にあるか否かのみを基準にして、ステアリング機構による操向操作の有効、無効を決定すると、当該着地検出器が故障して、航空機が着陸したにも拘らず、これを検知することができない状況に至った場合、航空機の着陸後、操向操作が必要な速度になっても、操向することができないという極めて危険な状態を招くことになる。本発明では、航空機の速度が、前記第2基準速度より低い所定の第3基準速度、即ち、航空機が確実に地上にあると判断される速度以下の速度となったとき、着地検出器の検出結果にかかわらず、ステアリング機構による操向装置の操作を有効な状態にするように構成されているので、前記第3基準速度以下の速度域において、航空機の操向が必要なときに、確実にこれを操向することができる。
以上のように、本発明によれば、航空機が滑走路を走行して離陸するとき、当該航空機が離陸を完了してステアリング機構による操向が不要となる最低速度に到達するまで、操向装置による操向車輪の操作が可能であるので、滑走路上での航空機の走行軌道を安定したものにすることができ、航行の安全性を高めることができる。
また、航空機が滑走路上に着陸する際に、機体が着地していることが前記着地検出器によって検出され、且つ、航空機の速度が、ステアリング機構による操向操作が必要となる速度に減速されたとき、当該ステアリング機構による操向操作を無効な状態から有効な状態にするようにしているので、着陸時に、航空機の進行方向と操向車輪の向きとが一致していない場合でも、当該操向車輪に過大な横方向の荷重が作用するのが防止されるとともに、脚に過負荷が作用することもなく、当該過負荷に起因した脚の破損の心配もない。
更に、着地検出器が故障した場合でも、航空機の速度が操向装置による操向の必要な速度となったとき、確実にその操向を可能にすることができる。
本発明の一実施形態に係る操向装置用制御装置の概略構成を示したブロック図である。 本実施形態に係る切換制御部の処理手順を示したフローチャートである。 本発明の他の実施形態に係る操向装置用制御装置の概略構成を示したブロック図である。
以下、本発明の具体的な実施の形態について、図面に基づき説明する。
図1に示すように、本例の制御装置20は、航空機に設けられる操向装置1の動作を制御するもので、切換制御部21及び切換機構部22から構成される。
前記操向装置1は、航空機の操縦室内に設けられるステアリング・ホイール2と、ステアリング・ホイール2の操作量に応じて操向車輪5を駆動するアクチュエータ4と、ステアリング・ホイール2の操作量をアクチュエータ4に伝達する伝達機構部3とから構成され、操向車輪5は、アクチュエータ4により、ステアリング・ホイール2の操作量に応じてその向きが操向される。
尚、通常、前脚の車輪が操向車輪5となるが、大型の航空機では、前脚の車輪に加えて主脚の車輪も操向車輪5となるものがある。また、操向装置1には、通常、操縦室内に設けられるラダーペダル、及びこのラダーペダルの操作量に応じて尾翼の方向舵を駆動するアクチュエータが含まれるが、本例では、方向舵に係る操向部については、これを省略している。
前記切換機構部22は、ステアリング・ホイール2と伝達機構部3との間に設けられるもので、ステアリング・ホイール2と伝達機構部3との間の連結とその解除を行なう機構を備えている。この切換機構部22の具体的な機構としては、クラッチ機構をその一例として例示することができるが、機械的な連結と解除を行なうことができれば、何らこれに限定されるものではない。
前記切換制御部21は、着地検出センサ6及び機体速度センサ7の検出信号に基づいて、図2に示す処理を行なって、前記切換機構部22に対して、操向操作の有効信号と、無効信号とを出力する。
尚、着地検出センサ6は、航空機が地上にあるか否かを検出するセンサであり、上記特開平6−99893号公報に開示される検知センサ(WOWセンサ(Weight On Wheel Sensor))を使用することができるが、これに限られるものではない。
また、機体速度センサ7は、航空機の走行速度及び飛行速度を検出するセンサであり、速度を検出することができるものであれば、どのようなセンサであっても良い。
前記切換制御部21の具体的な処理は、図2に示すように、まず、ステップS1において、操向装置1による操向操作が有効となっているかどうかを判断する。操向操作が有効になっているときは、凡そ航空機が地上にある場合であり、操向操作が無効になっているときは、凡そ航空機が空中を飛行している状態にある。
そして、前記操向操作が有効になっているときには、次のステップS2において、機体速度センサ7により検出される航空機の速度が、前記操向装置1による操向操作が不要となる最低速度であって、予め設定された第1基準速度V1以上となったかどうかを確認し、当該航空機の速度が第1基準速度V1以上となったことが確認されると、次のステップS3において、操向操作を無効化する信号を切換機構部22に出力する。そして、切換機構部22は、この無効化の信号を受信して、前記ステアリング・ホイール2と伝達機構部3との連結を解除する。
航空機が地上にあると判断される場合の、上記ステップS1〜S3の処理は、航空機が滑走路を走行して完全に離陸して、ステアリング・ホイール2を用いた操向操作が不要な速度に達したかどうかを監視する処理であり、航空機が完全に離陸したと認められる速度となった後、ステアリング・ホイール2と伝達機構部3との連結が解除され、ステアリング・ホイール2による操向操作が無効となる。
前記第1基準速度V1は、航空機が空中を飛行していると判断される最低速度、即ち、航空機が離陸する際に完全に離陸したと認められる最低速度や、方向舵の操作によって発生する空力のみで十分な操向が可能となる最低速度など、ステアリング・ホイール2を用いた操向操作が不要と認められる最低速度であり、航空機の性能によって理論上若しくは経験的に決定される固有の速度である。
一方、ステップS1において、ステアリング・ホイール2を用いた操向操作が無効で、航空機が空中を飛行していると判断される場合には、次のステップS4において、着地検出センサ6によって検出される信号が着地を示しているかどうか、及び機体速度センサ7により検出される航空機の速度が、ステアリング・ホイール2を用いた操向操作の必要な最高速度である第2基準速度V2以下となったかどうかを確認し、当該航空機が地上に着地し、且つその速度が第2基準速度V2以下となったことが確認されると、次のステップS5において、ステアリング・ホイール2を用いた操向操作を有効化する信号を切換機構部22に出力する。そして、切換機構部22は、この有効化の信号を受信して、前記ステアリング・ホイール2と伝達機構部3とを連結する。
航空機が空中を飛行していると判断される場合の、上記ステップS1、S4及びS5の処理は、航空機が飛行状態から滑走路上に着陸してステアリング・ホイール2による操向操作が必要な最高速度である第2基準速度まで減速したかどうかを監視する処理であり、航空機が着陸して、第2基準速度まで減速した後、ステアリング・ホイール2と伝達機構部3とが連結され、ステアリング・ホイール2による操向操作が有効となる。
上述したように、前記第2基準速度V2は、前記ステアリング・ホイール2による操向操作が必要となる航空機の最高速度であり、この第2基準速度も航空機の性能によって決定される固有の速度であって、理論上若しくは経験的に設定される。この第2基準速度V2と、前記第1基準速度V1とは、通常、次式の関係となる。
V1≧V2
尚、ステップS4において、判断条件が満たされない場合、ステップS6において、機体速度センサ7により検出される航空機の速度が、前記第2基準速度V2より低い所定の第3基準速度V3以下の速度となったかどうかが確認され、速度が第3基準速度V3以下となったことが確認されると、上記ステップS5において、操向操作を有効化する信号が切換機構部22に出力され、切換機構部22が、この有効化の信号を受信して、前記ステアリング・ホイール2と伝達機構部3とを連結する。
このステップS6の処理は、前記着地検出センサ6が故障した場合の処理であり、航空機の着陸が完了したにも拘らず、前記着地検出センサ6から着地完了信号が得られない場合に、航空機の速度が相当程度減速した状態となったことが確認されたとき、航空機が確実に着地していると判断して、前記ステアリング・ホイール2による操向操作を有効にする処理である。したがって、前記第3基準速度V3は、航空機が確実に着地していると判断し得る速度であり、この第3基準速度も、航空機の性能によって理論上若しくは経験的に決定される固有の速度である。
以上説明したように、本例の制御装置20によれば、航空機の離陸時には、機体速度センサ7により検出される航空機の速度が、当該航空機が離陸して、ステアリング・ホイール2による操向操作が不要となる第1基準速度V1以上となったことが確認されたとき、ステアリング・ホイール2と伝達機構部3との連結が解除され、ステアリング・ホイール2による操向操作が無効となる(ステップS2、S3)。
したがって、航空機が離陸を完了して第1基準速度に到達するまで、ステアリング・ホイール21による操向車輪5の操作が可能であり、これにより、滑走路上での航空機の走行軌道を安定したものにすることができ、航行の安全性を高めることができる。
また、航空機の着陸時には、航空機が地上に着地し、且つその速度がステアリング・ホイール2による操向操作の必要な第2基準速度V2以下になるまでの間、ステアリング・ホイール2と伝達機構部3との連結が解除された状態が維持されて、ステアリング・ホイール2による操向操作が無効な状態にあり、航空機の速度が前記第2規準速度V2以下になったとき、ステアリング・ホイール2と伝達機構部3とが連結され、ステアリング・ホイール2による操向操作が有効な状態となる(ステップS4、S5)。
したがって、航空機が飛行状態から滑走路上に着陸する際に、航空機の進行方向と操向車輪5の向きとが一致していない場合でも、当該操向車輪5は、接地することによって、最も抵抗の少ない方向である航空機の進行方向にその向きが変えられ、当該操向車輪5に過大な横方向の荷重が作用するのが防止されるとともに、脚に過負荷が作用することもなく、当該過負荷に起因した脚の破損の心配もない。
尚、航空機の着陸後、その速度が前記第2基準速度V2に減速されるまでの間は、ステアリング・ホイール2による操向操作が無効になっているが、この間については、方向舵による操向が可能である。
また、着陸時に、航空機が確実に着地していると判断される速度(第3基準速度V3)となったときには、着地検出センサ6から着地完了信号が得られない場合でも、前記ステアリング・ホイール2による操向操作を有効な状態にする(ステップS6)。ステップS4及びS5のみの処理では、着地検出センサ6が故障した場合、航空機の着陸が完了し、航空機が相当程度減速したにも拘らず、着地検出センサ6から着地完了信号が得られないために、ステアリング・ホイール2による操向操作が不能な状態が続くことになるが、ステップS6の処理を行なうことで、着地検出器6が故障した場合でも、航空機の速度がステアリング・ホイール2による操向操作が必要になったとき、確実にその操向操作を可能にすることができ、操向不能という危険な状態を回避することができる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明が採り得る具体的な態様は、何らこれに限定されるものではない。
例えば、上例では、ステアリング・ホイール2の操作量を機械的な伝達機構部3によってアクチュエータ4に伝達してこれを駆動するようにしたが、ステアリング・ホイール2の操作量に応じてアクチュエータ4を駆動する態様はこれに限るものではなく、図3に示すように、駆動制御部31を設け、ステアリング・ホイール12の操作量を電気的な信号に変換して駆動制御部31に入力し、この駆動制御部31から前記操作量に応じた駆動信号をアクチュエータ14に入力してこれを駆動するように構成された操向装置10であっても良い。
この場合、制御装置30は、切換制御部21と駆動制御部31とから構成され、更に、駆動制御部31は、切換制御部21から操向操作有効信号を受信すると、以後、ステアリング・ホイール2からの入力信号に応じた駆動信号をアクチュエータ4に出力するように構成され、切換制御部21から操向操作無効信号を受信すると、以後、ステアリング・ホイール2からの入力信号をキャンセル(無視)するように構成される。
このような構成の制御装置30によっても、上例の制御装置20と同様の効果が奏される。尚、図3において、図2と同じ構成部分については同じ符号を付している。
或いは、図1に示した上例のアクチュエータ4として、油圧シリンダなど油圧によって駆動されるアクチュエータを用い、前記伝達機構部3を圧油流通用の配管から構成するとともに、前記切換機構部22に切換バルブを採用して、この切換バルブによって、アクチュエータ4への圧油供給の入り切りを含めた供給状態の切り換えを行うようにしても良い。
1,10 操向装置
2 ステアリング・ホイール
3 伝達機構部
4,14 アクチュエータ
5 操向車輪
6 着地検出センサ
7 機体速度センサ
20,30 制御装置
21 切換制御部
22 切換機構部
31 駆動制御部

Claims (2)

  1. 操縦室内に操作部が設けられたステアリング機構を有し、該ステアリング機構によって車輪の向きを操向する操向装置と、機体の移動速度を検出する速度検出器と、機体が着地しているか否かを検出する着地検出器とを少なくとも備えた航空機の、前記操向装置を制御する制御装置であって、
    前記制御装置は、
    前記操向装置のステアリング機構による操向操作が有効な状態と、前記ステアリング機構が操作されても、車輪の向きは操向されず、外部から加わる力によって車輪が自由な方向に変向可能な状態である、前記操向操作が無効な状態とに切り換える切換制御部を備え、
    該切換制御部は、
    前記航空機が離陸する際、前記速度検出器によって検出される機体の移動速度が、前記ステアリング機構による操向操作が不要となる最低速度であって、予め設定された第1基準速度以上の速度となったとき、前記ステアリング機構による操向操作を有効な状態から無効な状態にし、
    一方、前記航空機が着陸する際には、前記速度検出器によって検出される機体の移動速度が、前記ステアリング機構による操向操作が必要となる最高速度であって、予め設定された第2基準速度以下の速度であり、且つ機体が着地していることが前記着地検出器によって検出されているとき、前記ステアリング機構による操向操作を無効な状態から有効な状態にするように構成されていることを特徴とする操向装置の制御装置。
  2. 前記切換制御部は、更に、前記航空機が着陸する際に、前記速度検出器によって検出される機体の移動速度が、前記第2基準速度より低い所定の第3基準速度以下の速度となったときには、前記着地検出器の検出結果にかかわらず、前記ステアリング機構による操向操作を無効な状態から有効な状態にするように構成されていることを特徴とする請求項1記載の操向装置の制御装置。
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