JP5860324B2 - コーナーテープ - Google Patents

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Description

本発明は、コーナーテープに関し、詳しくは内装下地の入隅もしくは出隅に貼り付けて使用されるコーナーテープに関する。
建物の内装の壁面は、石膏ボード等の壁材の表面をパテ等で平坦な表面に仕上げてから塗装、壁紙、布地、合成樹脂クロス等を貼着して仕上げているが、2つの壁面がほぼ直角に隣接する隈部(出隅、入隅)等のコーナー部は、角が尖っているためパテによる仕上げが困難であった。
コーナー部のパテ仕上げを可能にするために、粘着層と複数の孔を有するコーナーテープが提案されている(特許文献1、2)。
特許文献1に提案されているコーナーテープは、樹脂からなる長尺の薄板を基板にし、両面テープを積層した断面構成であり、基板を介して両面テープと反対面にパテ等が塗布されることでコーナーテープの厚み分を平滑に仕上げている。
しかしながら、特許文献1のコーナーテープは薄板を基板にしたものであることから、上記塗布されたパテと基板とは密着が弱く、パテ施工時やその後の振動・衝撃により剥がれてしまうという不具合が生じやすい。
特許文献1に記載の方法では基板とパテの密着を改善するために基板にパンチング加工を施し、複数列の孔を形成し、その孔にパテが物理的に入り込むことでパテの剥がれを改善している。
このようなパンチング加工によるものは、パテが孔に引っかかっているだけで、厳密には密着しているとは言えないし、パテの施工時にも塗っているパテの滑りが生じ脱落するいわゆるネタの食いつきが悪いという施工性の不具合が残る。
特開2006−83655号公報 特開2004−346611号公報
本発明の目的は、パテとの密着がよく、施工時にもいわゆるネタの食いつきが良い、すなわちパテ脱落が抑制されたコーナーテープを提供することである。さらに、コーナーテープ自体及びパテの厚みを薄くすることで、パテ仕上げの使用量や乾燥硬化時間を短縮できるコーナーテープを提供することである。
かかる状況の下、本発明者らは鋭意研究した結果、コーナーテープを構成するテープ基材の表面の少なくとも一部の繊維を断裂又は剥離して毛羽立たせることによって、パテの密着性が向上し、上記の課題を解決できることを見出した。本発明はかかる新規の知見に基づくものである。
従って、本発明は、以下の項に示すコーナーテープ及びその製造方法を提供する:
項1.第一のテープ基材5と、第二のテープ基材4,4’と、粘着層3,3’と、離型層2,2’とがこの順に積層されたコーナーテープ1であって、
前記第二のテープ基材4,4’は、第一のテープ基材5の仮想中心線6に対して略対称位置に配置され、第一のテープ基材5の表面の少なくとも一部が毛羽立てられている、コーナーテープ。
項2.第一のテープ基材5が不織布、経糸及び緯糸を有する織布、及びこれらの組合わせから選択される布、または当該布にラミネート加工を施したラミネート加工布であって、不織布を構成する繊維の一部及び/又は織布を構成する緯糸の少なくとも一部が断裂又は剥離されている、項1に記載のコーナーテープ。
項3.第一のテープ基材5に対し、当該基材を構成する繊維の一部を断裂又は剥離させる処理をする工程、及び
第一のテープ基材5と、第二のテープ基材4,4’と、粘着層3,3’と、離型層2,2’とをこの順となるように積層する工程、
を含む方法により製造された、
項2に記載のコーナーテープ。
項4.第一のテープ基材5の密着力が1.5N/25mm以上である、項1〜3のいずれか1項に記載のコーナーテープ。
項5.第一のテープ基材5と、第二のテープ基材4,4’と、粘着層3,3’と、離型層2,2’とをこの順となるように積層する工程、及び、第一のテープ基材5に対し、当該基材を構成する繊維の一部を断裂又は剥離させる処理をする工程、を含む、項1〜4のいずれか1項に記載のコーナーテープの製造方法。
本発明によれば、パテとの密着がよく、施工時にもいわゆるネタの食いつきが良い、すなわちパテ脱落が抑制されたコーナーテープを提供することができる。本発明に係るコーナーテープが上記効果を奏する理由としては、第一のテープ基材5の表面が毛羽立てられていることにより、パテと接する面積が増大すること、毛羽立てられた布の繊維がパテ内部に入り込み一体化すること等が考えられる。また第一のテープ基材5を構成する材料として織布を用いた場合、経糸(タテ糸)と緯糸(ヨコ糸)とが織りなす格子状の隙間にパテが入り込むアンカー効果も寄与しているものと考えられる。
本発明のコーナーテープの構成を示す概略図である。 本発明のコーナーテープの平面図を示す。 本発明のコーナーテープの正面図を示す。 本発明のコーナーテープの他の実施形態の正面図を示す。 本発明の一実施形態におけるコーナーテープの第一のテープ基材5の構成を示す概略図である。 本発明の一実施形態におけるコーナーテープの第一のテープ基材5の構成を示す概略図である。 本発明の一実施形態におけるコーナーテープの第一のテープ基材5の構成を示す概略図である。 施工例に用いた施工モデルの概略図を示す。 実施例3−1のコーナーテープの写真を示す。
コーナーテープ
本発明は、第一のテープ基材5と、第二のテープ基材4,4’と、粘着層3,3’と、離型層2,2’とがこの順となるように積層されたコーナーテープ1であって、
前記第二のテープ基材4,4’は、第一のテープ基材5の仮想中心線6に対して略対称位置に配置され、第一のテープ基材5の表面の少なくとも一部が毛羽立てられている、コーナーテープ:
を提供する。
本発明のコーナーテープ1は、図1、3に示されるように、第一のテープ基材5と、第二のテープ基材4,4’と、粘着層3,3’と、離型層2,2’とがこの順となるように積層されたものである。第一のテープ基材5と、第二のテープ基材4,4’は融着、熱圧着などにより一体化してもよく、図4に示すように、第一のテープ基材5と、第二のテープ基材4,4’の間に、各々粘着層7,7’を形成してもよい。
第一のテープ基材5 本発明のコーナーテープに用いられる第一のテープ基材5は柔軟性の材料であり、コーナーテープ1の剛性は、第二のテープ基材4がその主な役割を担っている。そして、本発明においては、第一のテープ基材5は、その表面テクスチャーにより、パテの密着性を担っている。
第一のテープ基材5の素材としては、その少なくとも一部を毛羽立てることが可能なものであれば特に限定されず、例えば、不織布、経糸及び緯糸を有する織布、及びこれらを組合わせた布、これらの布にラミネート加工を施したラミネート加工布等を挙げることができる。尚、本発明における織布は、織物といいかえることもできる。本発明において、第一のテープ基材5に用いる布は、変形可能であって入隅、出隅への追従性が良好であり、巻き癖が取りやすかったり二つ折りにしたときの形状が保持できる等の作業性がよいものが好ましい。このような追従性を有するための好ましい実施形態として、特に限定されないが、以下の構成が挙げられる:
・単一の不織布もしくは2種以上の不織布の積層体(即ち、不織布のみからなる)
・単一の織布もしくは2種以上の織布の積層体(即ち、織布のみからなる)
・フィルムと不織布もしくは織布の積層体。フィルム及び不織布もしくは織布は、各々単一の層であってもよく、2種以上のフィルム/ラミネートを積層してもよい。フィルムと不織布もしくは織布を積層する場合、平滑なフィルムがパテと反対側であり、表面に繊維による凹凸を有する不織布もしくは織布はパテ側である。
2以上のフィルム、不織布、織布のラミネートは圧着、熱融着などにより行うことができる。
尚、縦横の糸を紡績してなる織布を用いる場合、本明細書においては、地球の経緯度にちなんで、縦糸を経糸、横糸を緯糸と表現する。当該実施形態において、コーナーテープの長尺方向と平行な方向に経糸を配し、経糸と直行する方向に緯糸を配する。
本発明においては、特に布の繊維がパテ内部に積極的に入り込むように、種々の加工方法を用いパテの密着を改善させている。より具体的には、密着性を改善する方法としては、布の繊維がパテ内部に入り込むように、人為的に布の繊維の一部を断裂させ、ヒゲのように布表面から繊維を毛羽立たせることが挙げられる。
繊維の一部を断裂させる手段としては、突起物を繊維に引っかけて断裂させる手段がある。具体的な手段としては、紙ヤスリ、網ヤスリ、金属ヤスリ等のヤスリに布をあてがい擦る方法や、ノッチナイフ、ミシン刃、ゼンマイ刃、パーフォレーションナイフの刃物や、バフロール、ワイヤーブラシ等の布より硬い繊維で擦る方法や、ローレット加工の切り出しを鋭くして多角錐の突起を形成させた工具でする方法が挙げられる。
これらの加工方法の内から、コストや加工効率、工具寿命を考慮して適宜選択される。紙ヤスリ、多角錐の突起を形成させた工具での加工が好ましい。紙ヤスリを用いる場合、JIS R 6010に規定する#50以上#1000以下の紙ヤスリを用いることが好ましい。より好ましくは#60以上#800以下、更に好ましくは#80以上#400以下である。
第一のテープ基材5として、織布を用いる場合、コーナーテープのテープとしての強度を維持するためには、コーナーテープの長尺方向の強度が重要である。そのためには、経糸を切断せず、当該の毛羽立ち加工を施すには、緯糸を選択的に加工することが好ましい。当該実施形態では、刃物やヤスリの方向と布の加工移動方向が緯糸を断裂しない方向になるようにすることが重要である。
図5に、本発明の一実施形態として、コーナーテープの第一のテープ基材5に織布を用いた場合の概略図を示す。図5Aに加工前のテープ基材5を示す。図5Bに、点線で経糸8及び緯糸9を示す。そして、緯糸を選択的に加工し、これを断裂させた図を図5Cに示す。
また、第一のテープ基材5を毛羽立たせる加工としては、繊維の少なくとも一部を剥離させる方法も挙げられる。図6に本発明の別の実施形態として、コーナーテープの第一のテープ基材5にラミネート加工した織布を用いた場合の概略図を示す。図6Aに加工前のテープ基材5を示す。図6Bに、点線で経糸8及び緯糸9を示す。そして、図6Bを、実線10を含みテープ基材5に垂直な面で切断した断面図を図7Aとして示す。当該テープ基材5の緯糸、経糸の少なくとも一部を剥離させた図を図7Bとして示す。図6及び7においては、織布の経糸8及び緯糸9を共に剥離させた実施形態を示したが、これらの糸のうち一方のみを剥離させてもよく、テープ基材5の強度の点からは、緯糸を剥離させることが好ましい。尚、図5〜7においては、テープ基材5の構造を特に説明するため、コーナーテープ1におけるそれ以外の部材(第二のテープ基材4,4’、粘着層3,3’、及び離型層2,2’)の記載は省略している。
また、本発明においてテープ基材5に織布を用いる場合、テープ基材5の緯糸及び経糸は密に織り込まれているため、緯糸の少なくとも一部を断裂又は剥離させようとして、意図せず経線の一部も断裂又は剥離してしまうこともあり得る。従って、「緯糸の少なくとも一部を断裂させ」た基材又は「緯糸の少なくとも一部を剥離させ」たテープ基材5には、加工により当該テープ基材5の緯糸の少なくとも一部を断裂又は剥離させる工程により、経線の一部も断裂又は剥離してしまったものも含まれる。
また、本発明において、第一のテープ基材5に不織布を用いる場合も上記と同様の方法により毛羽立たせる加工を行うことができる。その際、織布と同様に、強度を保持するような方向に加工を行うことが好ましい。
本発明において、第一のテープ基材5は、その繊維の少なくとも一部を断裂又は剥離した結果、パテに対する密着力が1.5N/25mm以上であることが好ましい。本発明において、密着力とは、後述の試験例に記載の方法で測定された密着力を示す。
第一のテープ基材5は、その繊維の少なくとも一部を断裂又は剥離した結果、平均して、5〜200本/cm2の繊維が断裂又は剥離により毛羽立っていることが好ましい。
本発明のコーナーテープ1において、第一のテープ基材5は柔軟性を有し、隅部の形状に対する追従性を有する。第一のテープ基材5は、第二のテープ基材4,4’とで挟まれた領域Aに折り目を付けたとき、折り目を保持可能であることが好ましい。このため、コーナーテープ1は、コーナーテープを外径6インチの紙芯に常温で2週間巻き付け、30cmの長さに切断し、重りを載せた部分が水平台に着く重さ(反発性)が50g以下、好ましくは40g以下である。前記重さ(反発性)が50g以下、特に40g以下であれば、製品ロールから引き出し使用する際に一定反りが発生するが反発力が弱いため、コーナーテープを隅部に貼着後浮きなどが発生し、手直しする作業性が大幅に削減される。
第一のテープ基材5の厚さは、例えば、70〜180μm程度、好ましくは70〜150μm程度、より好ましくは100〜130μm程度である。
本発明において、第一のテープ基材5として、縦糸及び横糸を有し、かつ縦糸または横糸の少なくとも一方の糸密度が35本/25mm以下のものを用いると、パテののりが良くなり、かつパテがはがれ難いので施工しやすいため好ましい。また、緯糸の原糸1本当りのフィラメント数が、例えば、70〜200本の織布が好ましく、100〜170本のものがより好ましい。
第一のテープ基材5は、非粘着側の表面に凹凸を有し、これによりパテ保持性を有する。しかしながら、この非粘着側表面の凹凸は微細であるので、パテを塗らずに壁紙、クロスなどを直接貼着した場合であっても、壁紙、クロスに該凹凸は反映しない。第一のテープ基材5の非粘着側は、織布又は不織布もしくは紙のような微細な凹凸を有する材料であるか、或いはエンボス加工などにより表面に凹凸を付与することができる。本発明において、第一のテープ基材5は、パテが入り込みアンカー作用を有するような貫通孔はない。
第一のテープ基材5の外表面の微細な凹凸もしくは織布ないし不織布における繊維間の微細な孔は、パテとの密着性を高めることはできるが、パテはアンカー性を有するほど内部に入り込むことはないため、パテの使用量を低減できる。
2以上のフィルム、不織布、織布のラミネートは圧着、熱融着などにより行うことができる。
第一のテープ基材5の非粘着部側表面の凹凸、即ち平均表面粗さRaは、1〜20μm程度、好ましくは2〜10μm程度である。平均表面粗さRaは、JIS B 0601の記載に従って測定することができる。
第一のテープ基材5がフィルムもしくはフィルムラミネートの場合、その材質としてポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン-プロピレン共重合体などのポリオレフィン樹脂、ポリアミド、などが挙げられ、織布としては、PETなどのポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン-プロピレン共重合体などのポリオレフィン樹脂、ナイロン6,ナイロン6,6などのポリアミド、塩化ビニル、ビニロン、レーヨン(スフを含む)、アセテートなどの繊維を織ったものが挙げられる。不織布としては、合成繊維、紙パルプ又はこれらの2種以上の混合素材で構成され、織らずに繊維を接合しているものが挙げられる。合成繊維としては、ポリアミド、ポリビニルアルコール系繊維、PETなどのポリエステル、ポリアクリロニトリルなどのアクリル、 ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン、ポリウレタン、ポリ塩化ビニルなどが挙げられる。繊維は、形状保持樹脂の緯糸を使用するのが好ましい。
第一のテープ基材5はフィラーを含むと、折り目を付けた後、或いは隅部に貼着した後の戻りを抑制することができる。このようなフィラーとしては、アルミナ、シリカ、酸化チタン、タルク、クレー、炭酸カルシウム、マイカ、ケイ酸塩類、炭酸塩類、ガラス繊維などが挙げられる。
第二のテープ基材4,4’
本発明のコーナーテープにおいては、第二のテープ基材4,4’は、第一のテープ基材5の仮想中心線6に対して略対称位置に配置され、仮想中心線6に沿って折り目をつけたときに第二のテープ基材4,4’がコーナーテープの両側の強度を保持するように構成されている。
尚、仮想中心線6とは、コーナーテープの長手方向に沿う線であってコーナーテープの両端の幅方向中心を結ぶ線を意味する。仮想中心線6は、第二のテープ基材4,4’とで挟まれた領域Aに含まれる。
このような第二のテープ基材4,4’の材質としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレートなどのポリエステル、ポリメチルメタアクリレート(PMMA)、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリアセテート、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリビニルブチラール、ポリウレタンなどが挙げられ、好ましくは比較的引っ張り弾性率の高いPETなどのポリエステルである。
第二のテープ基材4,4’の厚みは、例えば、30μm〜500μm、好ましくは50〜300μm、より好ましくは75〜150μmである。
第二のテープ基材4,4’の厚みを上記範囲とすることにより、施工時に大きく垂れることなくコーナーテープとしての自立性を有するため、施工性がよく、かつ当該コーナーテープを巻物で製造したときにトンネリングが発生しにくくなり、その結果、発生箇所への埃の付着及び粘着力の低下を招く不具合が抑制されるため好ましい。
第二のテープ基材4の幅は、特に限定されないが、例えば、5mm〜100mm程度が好ましい。
第二のテープ基材4,4’とで挟まれた領域Aの幅は、コーナーテープのサイズにもよるが、0.5〜3mm程度が、角の直線性が良いため好ましい。コーナーテープの幅は、特に制限はないが、20〜100mm程度、第二のテープ基材4,4’の幅は各々10〜30mm程度が例示されるがこれらに限定されない。
本発明コーナーテープにおいて、第一のテープ基材の厚みと第二のテープ基材4,4’で挟まれた領域Aの幅との比は、特に限定されないが、例えば、第一のテープ基材厚:領域A=1:3〜1:30、好ましくは1:8〜1:20である。前記比がこれらの範囲内にあると、長いコーナーテープの中央に折り目を付けて直立させたときに、先端の曲がり或いは折り目の開きが少なくなり、コーナーエッジがシャープになり作業性及び外観仕上げが向上する。
コーナーテープの全厚と前記第二のテープ基材4,4’とで挟まれた領域Aの幅の比は、特に限定されないが、例えば、テープの全厚:領域A=1:2〜1:30であり、好ましくは1:6〜1:20である。前記比がこれらの範囲内にあると、コーナーエッジがシャープになり作業性及び外観仕上げが向上する。特に建物等の入隅部にコーナーテープ貼り付けたときに、コーナーエッジがシャープになり、外観仕上げが向上する。
粘着層3,3’
本発明のコーナーテープは、粘着層3,3’により、対象物に付着する。
粘着層3、に使用される粘着剤としては、その粘着力が、第二のテープ基材4と前述する関係を満たすようなものであれば特に限定されないが、例えば、アクリル系粘着剤、シリコーン系粘着剤、ゴム系粘着剤が挙げられ、アクリル系粘着剤が好ましい。粘着層の厚みは、特に限定されないが、10〜300μm、好ましくは30〜100μmを例示できる。
前記の粘着層7、7’と、3,3’の粘着面の表裏をクロス基材側を裏と表現すると、表裏で粘着力が同等あるいは表面の粘着力が裏面よりも低いことが望ましい。表裏で粘着力が同等あるいは表面の粘着力が裏面よりも低いと、コーナーテープを石膏ボードに施工する際、ズレを修正するため張り直した場合、両面テープに伴いクロス基材が剥離することが抑えられ、そのコーナー部材を再利用することができるからである。また、表面の粘着力を抑えることにより、石膏ボード紙面に施工し、張り直す際に巻きむしれが抑えられ、この点からもコーナーテープの再利用が可能となる。
離型層2,2’
離型層2,2’は、特に限定されないが、例えば、上質紙にポリオレフィン系樹脂をラミネートしたもの、クラフト紙にシリコーン系離型剤を積層したもの、などが好適に用いられる。離型層2の厚さは、特に限定されないが、10μm〜500μm程度を例示することができる。
離型層2,2’以外のコーナーテープの全厚は、例えば、200〜400μm程度、好ましくは250〜350μm程度である。
ここで、離型層2,2’以外のコーナーテープの全厚は、例えば図3の構成の場合には、第一のテープ基材5、第二のテープ基材4、粘着層3の合計の厚みであり、図4の構成の場合には、第一のテープ基材5、粘着層7,第二のテープ基材4、粘着層3の合計の厚みである。
コーナーテープの製造方法
本発明は、第一のテープ基材5と、第二のテープ基材4,4’と、粘着層3,3’と、離型層2,2’とをこの順となるように積層する工程、及び
第一のテープ基材5に対し、当該基材を構成する繊維の一部を断裂又は剥離させる処理をする工程、
を含む、前記コーナーテープの製造方法を提供する。
これら各工程を行うための方法及び条件については、自体公知の方法に準じて適宜設定できる。また、本発明の方法には、
まず第一のテープ基材5に対し、当該基材を構成する繊維の一部を断裂又は剥離させる処理をする工程を行い、そして上記処理を行った第一のテープ基材5と、第二のテープ基材4,4’と、粘着層3,3’と、離型層2,2’とをこの順となるように積層する工程を行う方法だけでなく、
まず第一のテープ基材5と、第二のテープ基材4,4’と、粘着層3,3’と、離型層2,2’とをこの順となるように積層する工程を行い、次にその状態で第一のテープ基材5に対し、当該基材を構成する繊維の一部を断裂又は剥離させる処理をする工程を行う方法も含まれる。
また、本発明の方法においては、最終的に上記の順に各層が積層されればよく、基材、粘着層、及び離型層を積層する各工程の順番は問わない。例えば、本発明の方法には、第一のテープ基材5と、粘着層7、7’(必要に応じて)と、第二のテープ基材4,4’と、粘着層3,3’と、離型層2,2’とをこの順に積層する方法だけでなく、まず粘着層7、7’(必要に応じて)と、第二のテープ基材4,4’と、粘着層3,3’と、離型層2,2’とを積層し、当該積層体の第二のテープ基材4,4’又は粘着層7、7’を挿入する場合には当該粘着層7、7’に第一のテープ基材5を積層する方法も含まれる。
以下に、実施例・比較例に記載の具体的な実施形態を用いて本発明について説明するが、本発明はこれらの特定の実施形態に限定されない。
実施例1
加工前の布として、表1に示す経糸及び緯糸の原糸繊度及び糸密度のPET系フィラメントの織布を用いた。
紙ヤスリ#240を自重2KG、直径80mmのゴムローラーの表面に両面テープを用いて貼り付け、上記織布の表面を緯糸に直角な方向に5m/分の速度で一度水平移動させて、表面を毛羽立たせた。
実施例2
紙ヤスリ#40を両面テープで金属台に貼り付け、実施例1で原料として用いた布に、緯糸に直角な方向に5m/分の速度で当該紙ヤスリ#40に接するように移動させたこと以外は実施例1と同様にして、織布の表面を毛羽立たせた。
実施例3−1及び3−2
実施例2の紙ヤスリに替えて、鋼鉄製の四角錐(底辺の短辺0.4mm、長辺0.6mm、高さ0.5mm)を短辺軸方向にピッチ間隔2.4mmで複数個一列に並べ、さらに、当該列から短辺軸方向に1.2mm、長辺方向にピッチ2mmずらして配した毛羽立ちジグを用いたこと以外は実施例2に同様にして、織布の表面を毛羽立たせた。
比較例1
毛羽立ち加工を施さない例として、糸のフィラメント形状を変えた布を用い、上記評価方法にてパテとの密着力を測定した。
比較例2
従来の発明に代表される例として、大塚刷毛製造社製 DXクロスコーナーテープ(幅53mm)を半裁して使用した。幅25mm当たりの密着力を計算した以外は比較例1と同様に行った。
試験例
基材の布とパテとの密着力の評価を以下の方法にて行った。
パテ:パテとしては、吉野石膏社製 タイガーケンコートを用いた。タイガーケンコート1KGにつき0.6KGの水を加えて均一になるまで充分に攪拌したものを用いた。
試験体作成方法:上記パテを3mm厚に、厚み1mm、幅50mm、長さ125mmのステンレス鋼板上に塗り、そのパテ上に幅25mm、長さ200mmの各種布を設置し、ヘラにて圧着したものを40℃の恒温槽に入れ、48時間乾燥硬化させた。
試験方法:パテの密着度の試験として、引っ張り試験機を用い、上記試験体の布の端部を引き上げる90°ピール試験を行った。引っ張り速度は300mm/分の速度とした。表1に比較例、実施例1〜3に用いた布の詳細と、パテ密着力の結果を示す。
上記結果から、基材である布に、本発明による加工方法を施すことにより、パテとの密着力が増すことが明らかになった。
施工例
上記実施例3−1の布をテープ基材5として用いてコーナーテープを作成した。
より具体的には、第二のテープ基材:ポリエステルフィルム (引っ張り弾性率3000MPa、厚み100μm両面コロナ処理品)の両面に、アクリル粘着剤を所定厚み塗工した。得られた両面テープを切断加工し、幅19mmの両面テープを得た。19mmの両面テープを上記実施例3−1の布に中央に1mmの隙間を設けて2本平行に貼り付け、コーナーテープを製作した。実施例3−1のコーナーテープのテープ基材5の面の写真を図9に示す。
得られたコーナーテープおよび市販のコーナーテープ(DXクロスコーナーテープ大塚植毛製造社製)を用い、高さ2.4Mの出隅入り隅の施工モデルを用いて、施工に要したパテの量と乾燥時間の評価を行った。施工例に用いた施工モデルの寸法を図8に示す。また、評価結果を表2に示す。
上記結果から本発明による実施例3−1のコーナーテープは、比較例4のコーナーテープよりも、パテ仕上げの使用パテ量を約60%削減でき、乾燥硬化時間も約30%削減できることがわかる。
上記結果から本発明により得られるコーナーテープは、非常に少ない使用パテ量でパテ仕上げができ、かつ短時間で乾燥硬化もできるため、次工程への待ち時間が短縮される。
1 コーナーテープ ; 2、2’ 離型層 ; 3、3’ 粘着層 ; 4、4’ 第二のテープ基材 ; 5 第一のテープ基材 ; 6 第一のテープ基材5の仮想中心線 ; 7、7’ 粘着層 ; 8 経糸 ; 9 緯糸

Claims (4)

  1. 第一のテープ基材5と、第二のテープ基材4,4’と、粘着層3,3’と、離型層2,2’とがこの順に積層されたコーナーテープ1であって、
    前記第二のテープ基材4,4’は、第一のテープ基材5の仮想中心線6に対して略対称位置に配置され、第一のテープ基材5の表面の少なくとも一部が毛羽立てられており、第一のテープ基材5を構成する繊維の断面の一部が断裂又は剥離されている、コーナーテープ。
  2. 第一のテープ基材5が不織布、経糸及び緯糸を有する織布、及びこれらの組合わせから選択される布、または当該布にラミネート加工を施したラミネート加工布であって、不織布を構成する繊維の断面の一部及び/又は織布を構成する緯糸の断面の一部が断裂又は剥離されている、請求項1に記載のコーナーテープ。
  3. 第一のテープ基材5のパテに対する密着力が1.5N/25mm以上である、請求項1又は2に記載のコーナーテープ。
  4. 第一のテープ基材5と、第二のテープ基材4,4’と、粘着層3,3’と、離型層2,2’とをこの順となるように積層する工程、及び
    第一のテープ基材5に対し、当該基材を構成する繊維の断面の一部を断裂又は剥離させる処理をする工程、
    を含む、請求項1〜のいずれか1項に記載のコーナーテープの製造方法。
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