以下、本発明の実施の形態について添付図面を参照して詳細に説明する。本実施の形態に係るレセプタクル型コネクタは、プラグ型コネクタと共に基板対基板間接続に好適に用いられる。この場合、レセプタクル型コネクタ及びプラグ型コネクタは、互いに対向配置されるプリント基板にそれぞれ半田付け等によって固定される。後述するレセプタクル型コネクタの収容部に、プラグ型コネクタの本体部を収容することで基板対基板間接続が実現可能に構成されている。
(第1の実施の形態)
図1及び図2は、本発明の第1の実施の形態に係るレセプタクル型コネクタ100を含む基板間コネクタ装置(以下、単に「コネクタ装置」という)1の斜視図である。図1においては、レセプタクル型コネクタ100にプラグ型コネクタ200が接続されていない状態を示し、図2においては、レセプタクル型コネクタ100にプラグ型コネクタ200が接続された状態を示している。なお、以下においては、説明の便宜上、図1及び図2に示す上方側を「コネクタ装置1の上方側」と呼び、図1及び図2に示す下方側を「コネクタ装置1の下方側」と呼ぶものとする。
図1及び図2に示すように、コネクタ装置1は、レセプタクル型コネクタ100及びプラグ型コネクタ200を備えて構成される。レセプタクル型コネクタ100は、絶縁性の合成樹脂材からなるハウジング101に、金属材からなる複数の接続端子102をインサート成形して構成される。同様に、プラグ型コネクタ200は、絶縁性の合成樹脂材からなる本体部201に、金属材からなる複数の接続端子202をインサート成形して構成される。ハウジング101及び本体部201を構成する合成樹脂材には、例えば、液晶ポリマー(LCP:Liquid Crystal Polymer)を使用できる。また、接続端子102、202を構成する金属材には、例えば、リン青銅やコルソン合金を使用できる。なお、接続端子202は、プラグ側端子を構成する。
レセプタクル型コネクタ100は、概して長尺形状に設けられている。レセプタクル型コネクタ100には、コネクタ装置1の上方側に開口した収容部103が設けられている。この収容部103は、ハウジング101の中央部にレセプタクル型コネクタ100の長手方向に沿って設けられている。複数の接続端子102は、収容部103を規定する一対の壁部104に、レセプタクル型コネクタ100の長手方向に並べて設けられている。各接続端子102は、プラグ型コネクタ200の接続端子202との接点部を収容部103の内側に向けた状態で配置されている。
プラグ型コネクタ200は、レセプタクル型コネクタ100と同様に、概して長尺形状に設けられている。プラグ型コネクタ200の本体部201は、レセプタクル型コネクタ100の収容部103に収容可能な寸法に構成されている。複数の接続端子202は、プラグ型コネクタ200の長手方向に並べて設けられている。各接続端子202は、レセプタクル型コネクタ100の接続端子102との接点部を外側(より具体的には、レセプタクル型コネクタ100の壁部104側)に向けた状態で配置されている。
レセプタクル型コネクタ100が実装されるプリント基板は、図1及び図2に示すレセプタクル型コネクタ100の下方側に配置され、壁部104の外側に導出された接続端子102の下面部と半田等により固定される。一方、プラグ型コネクタ200が実装されるプリント基板は、図1及び図2に示すプラグ型コネクタ200の上方側に配置され、本体部201の上方側に導出された接続端子202の上面部と半田等により固定される。
図2に示すように、レセプタクル型コネクタ100の収容部103にプラグ型コネクタ200を収容することで、レセプタクル型コネクタ100の壁部104に配列された接続端子102の接点部と、プラグ型コネクタ200の本体部201に配列された接続端子202の接点部とが導通される。これにより、レセプタクル型コネクタ100にプラグ型コネクタ200が接続され、双方のコネクタ100、200が実装されたプリント基板間が接続された状態となる。
以下、第1の実施の形態に係るレセプタクル型コネクタ100の構成について、図3及び図4を参照しながら説明する。図3は、第1の実施の形態に係るレセプタクル型コネクタ100の説明図である。なお、図3Aにおいては、レセプタクル型コネクタ100の上面図を示し、図3Bにおいては、レセプタクル型コネクタ100の下面図を示し、図3Cにおいては、レセプタクル型コネクタ100の側面図を示している。図4は、第1の実施の形態に係るレセプタクル型コネクタ100の分解斜視図である。なお、図4においては、説明の便宜上、レセプタクル型コネクタ100の構成部分を分解した状態を示している。
図3及び図4に示すように、レセプタクル型コネクタ100のハウジング101は、一対の壁部104(104a、104b)と、これらの一対の壁部104a、104bを連結する連結部105とを有する。なお、連結部105は、一対の壁部104a、104bの両端部を連結する外側連結部105a、105bと、一対の壁部104a、104bの中央部を連結する中央連結部105cとから構成される。上述した収容部103は、これらの一対の壁部104a、104b及び連結部105(105a〜105c)の内側に形成される。
一対の壁部104a、104bは、一定距離だけ離間して対向配置されている(図3A、図3B参照)。これらの壁部104a、104bは、レセプタクル型コネクタ100の長手方向に延在している。それぞれの壁部104a、104bは、延在方向に所定の間隔(ピッチ)で、それぞれ相手側の壁部104側に延出する複数の接続端子102を保持する。具体的にいうと、一方の壁部104aは、他方の壁部104b側に延出する複数の接続端子102aを保持している。一方、他方の壁部104bは、一方の壁部104a側に延出する複数の接続端子102bを保持している。それぞれの壁部104a、104bは、複数の接続端子102a、102bを保持した合成樹脂材で構成される。このため、これらの壁部104a、104bは、それぞれ弾性変形可能に構成されている。
詳細について後述するように、接続端子102aは、基端部の一部が一方の壁部104aに保持されると共に、先端部が他方の壁部104b側に延出している(図4参照)。基端部の一部は、一方の壁部104aの外壁面から露出すると共に、その下端部で外側に折り曲げられて突出する。この折り曲げられた突出片102cで不図示のプリント基板への半田付けが行われる。なお、一方の壁部104aの外壁面から露出する接続端子102a同士の間には、厚肉部104cが設けられている(図3A、図3B参照)。これらの厚肉部104cは、後述する接続端子102aの被保持部1023aの背面側に設けられ、一方の壁部104aにインサート成形される接続端子102aが脱落するのを防止する役割を果たす。
同様に、接続端子102bは、基端部の一部が他方の壁部104bに保持されると共に、先端部が一方の壁部104a側に延出している。基端部の一部は、他方の壁部104bの外側面から露出すると共に、その下端部で外側に折り曲げられて突出する。この折り曲げられた突出片102dで不図示のプリント基板への半田付けが行われる。なお、他方の壁部104bの外壁面から露出する接続端子102b同士の間には、厚肉部104dが設けられている。これらの厚肉部104dは、後述する接続端子102bの被保持部1023aの背面側に設けられ、他方の壁部104bにインサート成形される接続端子102bが脱落するのを防止する役割を果たす。
これらのように接続端子102a、102bを保持する壁部104a、104bを連結部105a〜105cで連結することによりレセプタクル型コネクタ100が構成される。このように構成されるレセプタクル型コネクタ100において、接続端子102aと接続端子102bとは、一対の壁部104の延在方向に沿って交互に配置されている(図3A、図3B参照)。言い換えると、一方の壁部104aに保持される接続端子102aと、他方の壁部104bに保持される接続端子102bとが互い違いに相手側の壁部104に向けて延出している。
これらの接続端子102(102a、102b)のうち、一対の壁部104a、104b間を略水平方向に延在する部分は、収容部103の下方側に配置される。また、これらの接続端子102(102a、102b)のうち、上下方向に延在する部分は、収容部103の側方に配置され、収容部103の内壁部の一部を構成する。なお、収容部103の下方側に配置される接続端子102(102a、102b)の下方側(より具体的には、後述する第2延設部1024の下方側)には、ハウジング101が存在せず、下方側に開放した状態となっている。このため、レセプタクル型コネクタ100の高さ方向の寸法を小さくすることが可能となる。
また、図4に示すように、一方の壁部104aのうち、複数の接続端子102aの基端部を保持する部分の間には、上方側に開口する凹部104eが設けられている。これらの凹部104eは、他方の壁部104bに保持される接続端子102b(第3延設部1025)の先端部の一部を収容可能に配置されている。なお、接続端子102aの基端部を保持する部分のうち、凹部104e側の壁面は、合成樹脂材により被覆されている。すなわち、接続端子102aの後述する折り曲げ部1021の側部には、壁部104aを構成する合成樹脂材が設けられている。そして、この合成樹脂材を挟んで、接続端子102aの折り曲げ部1021と隣りに位置する接続端子102b(第3延設部1025)の先端部とが対向している。これにより、隣り合う接続端子102a、102bが接触して短絡する事態を防止できるので、隣り合う接続端子102a、102b同士の間隔を狭くでき、レセプタクル型コネクタ100を小型化できる。
同様に、他方の壁部104bのうち、複数の接続端子102bの基端部を保持する部分の間には、上方側に開口する凹部104fが設けられている。これらの凹部104fは、一方の壁部104aに保持される接続端子102a(第3延設部1025)の先端部の一部を収容可能に配置されている。なお、接続端子102bの基端部を保持する部分のうち、凹部104f側の壁面は、合成樹脂材により被覆されている。すなわち、接続端子102bの折り曲げ部1021の側部に設けられた合成樹脂材を挟んで、接続端子102bの折り曲げ部1021と接続端子102aの第3延設部1025の先端部とが対向している。これにより、隣り合う接続端子102a、102bが接触して短絡する事態を防止できるので、隣り合う接続端子102a、102b同士の間隔を狭くでき、レセプタクル型コネクタ100を小型化できる。
連結部105は、接続端子102a、102bがインサート成形された一対の壁部104a、104bを対向させた状態で成形されることでこれらの壁部104a、104bを連結する。一対の壁部104a、104bは、両端部で外側連結部105a、105bにより連結される。これにより、レセプタクル型コネクタ100の強度を確保することが可能となる。さらに、一対の壁部104a、104bは、中央部で中央連結部105cにより連結される。これにより、レセプタクル型コネクタ100の強度が更に向上される。
収容部103に配置される外側連結部105a、105bの一部には、底壁部105dが設けられている(図3A、図4参照)。底壁部105dは、収容部103の下方側の領域に配置される接続端子102の上面よりも高い位置に配置されている。底壁部105dは、収容部103に収容されたプラグ型コネクタ200の本体部201の下面と当接可能であり、本体部201の下方側への移動を規制するストッパ部として機能する。このように収容部103に収容されたプラグ型コネクタ200の本体部201の下面を連結部105a、105bの底壁部105dの上面で受けることができるので、プラグ型コネクタ200の本体部201と接続端子102a、102bの第2延設部1024との接触を回避でき、接続端子102の変形を防止することが可能となる。
また、収容部103内に配置される中央連結部105cの一部には、底壁部105eが設けられている。底壁部105eは、平坦面で構成され、外側連結部105a、105bの底壁部105dよりも高い位置に配置される。この底壁部105eは、例えば、レセプタクル型コネクタ100をプリント基板上に実装する実装機構(マウンタ)の吸着ユニットにより吸着される吸着部を構成する。このように中央連結部105cの一部に平坦部を設けることにより、レセプタクル型コネクタ100を容易に搬送することが可能となる。なお、底壁部105eは、底壁部105dの位置と同等の高さの位置に配置することもできる。
ここで、レセプタクル型コネクタ100が有する接続端子102(102a、102b)の構成について、図5を参照しながら説明する。図5は、第1の実施の形態に係るレセプタクル型コネクタ100が有する接続端子102aの説明図である。なお、図5においては、共通する構成を有する接続端子102a、102bのうち、接続端子102aを代表して説明し、接続端子102bの説明を省略する。
図5A、図5Bに示すように、接続端子102aには、逆U字状に折り曲げられた折り曲げ部1021と、この折り曲げ部1021に連続して下方に延びる一対の第1延設部1022、1023とが設けられている。これらの折り曲げ部1021及び一対の第1延設部1022、1023で上述した接続端子102aの基端部が構成される。折り曲げ部1021は、下方側に開口した逆U字形状を有している。一対の第1延設部1022、1023は、折り曲げ部1021の下端部から下方側に延在して設けられている。なお、図5Bにおいては、説明の便宜上、折り曲げ部1021と、一対の第1延設部1022、1023との境界部分に点線を示している。この境界部分は一例を示すものであり、図5Bに示す位置に限定されるものではない。
一方の第1延設部1022の内壁面には、正面視にて長方形状の凹部1022aが設けられている。この凹部1022aは、係合部を構成するものであり、後述するプラグ型コネクタ200の接続端子202の凸部202cと係合する。このように一方の第1延設部1022の内壁面に、接続端子202の凸部202cと係合可能な凹部1022aが設けられることから、この凹部1022aを介して接続端子202に接続できるので、接続端子102aと接続端子202との接続作業を容易且つ確実に行うことが可能となる。なお、凹部1022aは、プラグ型コネクタ200の接続端子202に対する接点部を構成している。
他方の第1延設部1023の側面の下端部近傍には、一対の被保持片1023a、1023bが設けられている(図5A参照、図5Aにおいて被保持片1023bは不図示)。これらの被保持片1023a、1023bは、一方の壁部104aの厚肉部104cにより保持される部分である。なお、他方の第1延設部1023の下端部には、上述した突出片102cが設けられている。
一方の第1延設部1022の先端部である下端部には、L字状に折り曲げられ、他方の第1延設部1023から離れる方向に延びる第2延設部1024が設けられている。図5Bに示すように、第2延設部1024は、第1延設部1022と略直交し、水平方向に延在して設けられる。また、第2延設部1024は、第1延設部1022との連結部分を基端部とし、先端部に向けて僅かに細幅になるように設けられている(図5A参照)。
第2延設部1024の先端部には、上方側に延び、一方の第1延設部1022と対向する第3延設部1025が設けられている。第3延設部1025には、第2延設部1024に接続される下端部から第1延設部1022側に突出するように屈曲された屈曲部1025aが設けられている。この屈曲部1025aの頂部には、プラグ型コネクタ200の接続端子202と接続される接点部1025bが設けられている。
また、第3延設部1025には、屈曲部1025aの下方側に設けられ、この屈曲部1025a(接点部1025b)よりも一方の第1延設部1022から離間する方向に延在する第1延在部1025cと、屈曲部1025aの上方側に設けられ、屈曲部1025aよりも一方の第1延設部1022から離間する方向に延在する第2延在部1025dとを有している。なお、図5Bにおいては、説明の便宜上、屈曲部1025aと、第1延在部1025c、第2延在部1025dとの境界部分に点線を示している。この境界部分は一例を示すものであり、図5Bに示す位置に限定されるものではない。第2延在部1025dの一部は、第3延設部1025の先端部を構成する。
このような構成を有し、接続端子102aは、第3延設部1025側に配置される折り曲げ部1021の一部を露出した状態で一方の壁部104aに保持されている(図4参照)。このように折り曲げ部1021の一部が一方の壁部104aから露出することから、金属材からなる当該折り曲げ部1021の一部でプラグ型コネクタ200との接続時におけるプラグ型コネクタ200の案内部を構成することが可能となる。
図6は、第1の実施の形態に係るレセプタクル型コネクタ100が有する接続端子102a近傍の説明図である。図6Aにおいては、接続端子102aを通る断面を示している。また、図6Bにおいては、連結部105bの近傍の接続端子102aを保持する一方の壁部104aを通る断面であって、凹部104eを通る断面を示している。なお、図6においても、共通する構成を有する接続端子102a、102bのうち、接続端子102aを代表して説明し、接続端子102bの説明を省略する。
図6Aに示すように、接続端子102aは、一対の第1延設部1022、1023の間に、壁部104aを構成する合成樹脂材が充填された状態で壁部104aに埋設されている。このように壁部104aに保持された状態で、折り曲げ部1021の一部、第1延設部1022、1023は、外部に露出している(図4参照)。このように接続端子102aは、一対の第1延設部1022、1023間に合成樹脂材が充填された状態で一方の壁部104aに埋設されることから、接続端子102aの外側部分を支持する合成樹脂材を省略できるので、レセプタクル型コネクタ100の幅方向(短手方向)の寸法を小さくすることが可能となる。
また、一方の壁部104aは、一対の第1延設部1022、1023の間に合成樹脂材が充填された状態であっても、一方の第1延設部1022の内側の面と他方の第1延設部1023の外側の面とが露出することで柔軟に弾性変形可能である。このため、一方の壁部104aの全体を撓めることができ、プラグ型コネクタ100の取り付け作業又は取り外し作業を容易化することが可能となる。
接続端子102aの第2延出部1024は、外側連結部105bの底壁部105dよりも下方側の位置に配置されている。したがって、第2延設部1024の上面は、底壁部105dの上面よりも下方側の位置に配置される。このため、収容部103に入り込んだプラグ型コネクタ200の本体部201の下面は、外側連結部105bの底壁部105dに当接し、第2延設部1024に表面(上面)に当接することはない。
ここで、第1の実施の形態に係るレセプタクル型コネクタ100に接続されるプラグ型コネクタ200の構成について、図7を参照しながら説明する。図7は、第1の実施の形態に係るレセプタクル型コネクタ100に接続されるプラグ型コネクタ200の説明図である。なお、図7Aにおいては、プラグ型コネクタ200の下面図を示し、図7Bにおいては、プラグ型コネクタ200の側面図を示している。
図7Aに示すように、プラグ型コネクタ200においては、本体部201の中央を除き、接続端子202が配列されている。接続端子202は、基端部が本体部201に埋設される一方、先端部が本体部201の側方側に延出している。この場合、接続端子202の先端部は、本体部201の異なる側面から互い違いに延出して設けられている。なお、以下においては、便宜上、図7Aに示す下方側に延出する先端部を有する接続端子202を接続端子202aと呼び、図7Aに示す上方側に延出する先端部を有する接続端子202を接続端子202bと呼ぶものとする。
これらの接続端子202a、202bの先端部は、図7Bに示すように、本体部201の上端部近傍から延出している。一方、本体部201に埋設される基端部は、本体部201の下面を通り、他方側の側面の下端部まで回り込んでいる。この他方側の側面に配置される基端部の一部には、側方側に突出する凸部202cが設けられている。この凸部202cは、レセプタクル型コネクタ100の接続端子102の凹部1022aと係合してクリック感触を生起させる役割を果たす。凸部202cは、側面視にて概して矩形状を有しており、凹部1022aに入り込む寸法に構成されている。
本体部201の中央には、凹部201aが設けられている。凹部201aは、プラグ型コネクタ200がレセプタクル型コネクタ100の収容部103に収容された状態で、中央連結部105cの上端部の一部を収容可能に構成されている。なお、凹部201aの下面は、平坦面で構成される。凹部201aの下面は、例えば、プラグ型コネクタ200を実装する実装機構の吸着ユニットにより吸着される吸着部を構成する。
レセプタクル型コネクタ100においては、このように構成されたプラグ型コネクタ200を収容部103に収容する。そして、収容されたプラグ型コネクタ200の接続端子202の接点部と、一対の壁部104a、104bに保持された接続端子102a、102bの接点部1025bとを導通させることで、プラグ型コネクタ200とレセプタクル型コネクタ100とが接続された状態となる。
第1の実施の形態に係るレセプタクル型コネクタ100においては、接続端子102に第2延設部1024を介して対向配置される一方の第1延設部1022と第3延設部1025とを設け、これらの一方の第1延設部1022と第3延設部1025に設けられた屈曲部1025aとの間にプラグ型コネクタ200を収容することから、接続端子102のばねスパンを稼ぐことができ、接続端子202との間で安定した当接圧を確保できる。このため、接続端子102に予圧を与える必要がないので、生産効率を向上できる。しかも、一対の壁部104a、104bに保持される複数の接続端子102a、102bが交互に配置されることから、プラグ型コネクタ200との接続箇所におけるスペース効率を向上できる。この結果、プラグ型コネクタ200との接続箇所におけるスペース効率を確保しつつ、安定した当接圧を得ることができる生産効率に優れたレセプタクル型コネクタ100を提供することが可能となる。
特に、第1の実施の形態に係るレセプタクル型コネクタ100において、一方の壁部104aに保持された接続端子102aの第3延設部1025の先端部(第2延在部1025dの一部)は、屈曲部1025aよりも一方の第1延設部1022から離間するように形成され、他方の壁部104bに保持された隣り合う接続端子102b間に位置する凹部104fに配置される。これにより、一方の壁部104aに保持された接続端子102aにおける第3延設部1025の先端部が、プラグ型コネクタ200の接続時に本体部201の一部と接触する事態を防止できるので、接続端子102の変形(座屈)を防止することが可能となる。他方の壁部104bに保持された接続端子102bについても同様である。
また、第1の実施の形態に係るレセプタクル型コネクタ100において、接続端子102の一方の第1延設部1022に係合部としての凹部1022aを有し、プラグ型コネクタ200の接続端子202に設けられた凸部202cと係合する。このため、第3延設部1025の屈曲部1025aだけでなく、第1延設部1022にも接点部を設けることができるので、レセプタクル型コネクタ100の接続端子102と、プラグ型コネクタ200の接続端子202との電気的な接続安定性を確保することが可能となる。
次に、第1の実施の形態に係るレセプタクル型コネクタ100の製造方法について、図8〜図12を参照しながら説明する。図8及び図9は、第1の実施の形態に係るレセプタクル型コネクタ100の接続端子102が形成されたフープ材の上面図及び斜視図である。図10〜図12は、第1の実施の形態に係るレセプタクル型コネクタの製造方法の各工程の説明図である。
第1の実施の形態に係るレセプタクル型コネクタ100においては、リン青銅やコルソン合金などの金属板材に打ち抜き加工及び折り曲げ加工を施すことで、図8及び図9に示すフープ材300が形成される。図8及び図9に示すフープ材300においては、平面形状部301と、この平面形状部301の一部に連続して形成された複数のキャリア部302と、上述した複数の接続端子102とを有する。接続端子102は、キャリア部302の先端に連続して形成される。なお、キャリア部302は、繋ぎ桟部と呼ぶこともできる。
レセプタクル型コネクタ100を製造する場合、図9に示すように、接続端子102が図示しない成形金型のキャビティ内に収容されるように、フープ材300を成形金型に配置する。なお、この成形金型は、一次成形金型を構成する。フープ材300を配置した後、成形金型のキャビティ内に溶融した樹脂材料を充填する。樹脂材料の充填後、一定時間の経過を待って樹脂材料が固化することで、図10に示すようにフープ材300の一部に一次成形品である壁部104が形成される。このとき、接続端子102は、壁部104にインサート成形された状態となっている。
図10に示すフープ材300においては、複数の接続端子102を一体化するように、壁部104が形成される。この壁部104においては、各接続端子102を構成する折り曲げ部1021の一部が露出すると共に、第1延設部1022、1023が露出した状態となっている(図10において、第1延設部1023は不図示、図6A参照)。また、第2延設部1024が壁部104の下端部近傍から延出すると共に、この第2延設部1024の先端部から上方側に第3延設部1025が延出して設けられている。
次に、図10に示すフープ材300を一対用意し、図11に示すように、双方の壁部104が図示しない成形金型のキャビティ内に収容されるように、フープ材300を成形金型に配置する。なお、この成形金型は、二次成形金型を構成する。この場合、一対のフープ材300は、それぞれの壁部104に保持された複数の接続端子102が交互に配列されるように、成形金型に配置される。この場合、それぞれの接続端子102は、第3延設部1025の先端部(第2延在部1025dの先端部)が相手方の壁部104の凹部104e(104f)に収容されるように配置される。
一対のフープ材300を配置した後、成形金型のキャビティ内に溶融した樹脂材料を充填する。樹脂材料の充填後、一定時間の経過を待って樹脂材料が固化することで、図12に示すようにフープ材300の一部に二次成形品である連結部105(外側連結部105a、105b及び中央連結部105c)が形成される。これにより、連結部105を介して一対の壁部104が対向して固定された状態となる。また、これらの壁部104と連結部105との内壁面に囲まれた空間に、上方側に開口した収容部103が形成される。
最後に、一対のフープ材300のキャリア部302の端部近傍を切断することにより、第1の実施の形態に係るレセプタクル型コネクタ100が完成する(図1及び図2参照)。なお、図11及び図12には、便宜上、キャリア部302の切断箇所に実線を示している。切断されたキャリア部302の一部は、プリント基板に対するレセプタクル型コネクタ100の実装に利用される、接続端子102の突出片102c、102dを構成する(図3A、図3B参照)。
このように第1の実施の形態に係るレセプタクル型コネクタ100の製造方法においては、フープ材300に複数の接続端子102を設け、これらの複数の接続端子102の一部を露出した状態で一体化する壁部104を合成樹脂材で一次成形する。そして、壁部104を有する一対のフープ材300を、それぞれの壁部104に保持された複数の接続端子102が交互に配列されるように配置し、双方の壁部104間を連結する連結部105を合成樹脂材で二次成形する。一般に、インサート成形によりレセプタクル型コネクタを製造する場合においては、予め定められた数の接続端子を成形金型に組み込んで合成樹脂剤を充填することが考えられる。しかしながら、この場合には、成形金型に対して複数の接続端子を組み込む作業が必要となり、製造コストが上昇する事態が発生し得る。第1の実施の形態に係るレセプタクル型コネクタ100の製造方法によれば、一次成型された壁部104に保持された複数の接続端子102が交互に配列されるように一対のフープ材300を配置し、双方の壁部104間を連結する連結部105が二次成形されることから、任意の数の接続端子102を有するレセプタクル型コネクタ100に適用できるので、複数種類のレセプタクル型コネクタ100の製造コストを低減することが可能となる。
例えば、図8及び図9に示すフープ材300においては、中央部及び端部近傍の接続端子102に対応するキャリア部302が切除されると共に、最も外側の接続端子102の一部が切除されている。なお、中央のキャリア部302は、中央連結部105cの樹脂成形に対応するために削除されている。一方、最も外側の接続端子102は、壁部104と外側連結部105a、105bとの結合強度を確保するために削除されている。
この場合において、接続端子102に対応するキャリア部302の切除の有無及び切除箇所は適宜変更できる。例えば、中央連結部105cに相当する連結部が存在しないレセプタクル型コネクタにおいては、必ずしも中央部のキャリア部302を切除する必要はない。また、より多数の接続端子102を備えるレセプタクル型コネクタにおいては、フープ材300(平面形状部301)の幅を更に広く構成することもできる。このようにフープ材300に接続端子102を設けることにより、様々な態様のレセプタクル型コネクタに対応することができる。
また、このレセプタクル型コネクタ100の製造方法においては、接続端子102に、逆U字状に折り曲げられた折り曲げ部1021と、この折り曲げ部1021に連続して下方に延びる一対の第1延設部1022、1023と、一方の第1延設部1022からL字状に折り曲げられ他方の第1延設部1023から離れる方向に延びる第2延設部1024と、この第2延設部1024の先端から上方に延び一方の第1延設部1022と対向する第3延設部1025と、この第3延設部1025に設けられ一方の第1延設部1022側に突出するように屈曲された屈曲部1025aとを設け、一方の第1延設部1022と屈曲部1025aとの間に、プラグ型コネクタ200の本体部201を収容する収容部が設けられる。これにより、プラグ型コネクタ200との接続箇所におけるスペース効率を確保しつつ、安定した当接圧を得ることができる生産効率に優れたレセプタクル型コネクタ100を製造することが可能となる。
また、このレセプタクル型コネクタ100の製造方法においては、第3延設部1025の先端部(第2延在部1025dの一部)を、屈曲部1025aよりも一方の第1延設部1022から離間するように形成する一方、一方の壁部104aに保持された隣り合う接続端子102a間に位置する当該一方の壁部104aの上方に凹部104eを形成し、この凹部104eに対応する他方の壁部104bに保持された接続端子102bにおける第3延設部1025の先端部が凹部104eに配置される。これにより、プラグ型コネクタ200の接続時に本体部201の一部と第3延設部1025の先端部とが接触する事態を防止できるので、接続端子102bの変形(座屈)を防止することが可能となる。なお、接続端子102aについても同様である。
(第2の実施の形態)
第1の実施の形態に係るレセプタクル型コネクタ100においては、ハウジング101を構成する壁部104に対して接続端子102がインサート成形される。第2の実施の形態に係るレセプタクル型コネクタにおいては、レセプタクル型コネクタを構成するハウジングに対して接続端子が圧入される点で、第1の実施の形態に係るレセプタクル型コネクタ100と相違する。以下、第2の実施の形態に係るレセプタクル型コネクタについて、第1の実施の形態に係るレセプタクル型コネクタ100との相違点を中心に説明する。
図13及び図14は、本発明の第2の実施の形態に係るレセプタクル型コネクタ400を含むコネクタ装置(基板間コネクタ装置)2の斜視図である。図13においては、レセプタクル型コネクタ400にプラグ型コネクタ500が接続されていない状態を示し、図14においては、レセプタクル型コネクタ400にプラグ型コネクタ500が接続された状態を示している。なお、以下においては、説明の便宜上、図13及び図14に示す上方側を「コネクタ装置2の上方側」と呼び、図13及び図14に示す下方側を「コネクタ装置2の下方側」と呼ぶものとする。
図13及び図14に示すように、コネクタ装置2は、レセプタクル型コネクタ400及びプラグ型コネクタ500を備えて構成される。レセプタクル型コネクタ400は、絶縁性の合成樹脂材からなるハウジング401に、金属材からなる複数の接続端子402を圧入して構成される。一方、プラグ型コネクタ500は、例えば、絶縁性の合成樹脂材からなる本体部501に、金属材からなる複数の接続端子502をインサート成形して構成される。ハウジング401及び本体部501を構成する合成樹脂材には、例えば、液晶ポリマー(LCP)を使用できる。また、接続端子402、502を構成する金属材には、例えば、リン青銅やコルソン合金を使用できる。なお、接続端子502は、プラグ側端子を構成する。
レセプタクル型コネクタ400は、概して長尺形状に設けられている。レセプタクル型コネクタ400には、コネクタ装置2の上方側に開口した収容部403が設けられている。この収容部403は、ハウジング401の中央部にレセプタクル型コネクタ400の長手方向に沿って設けられている。収容部403の中央には、長尺形状を有する支柱部403aが設けられている。複数の接続端子402は、収容部403を規定する一対の壁部404に、レセプタクル型コネクタ400の長手方向に並べて設けられている。各接続端子402は、接点部を収容部403の内側に向けた状態で配置されている。
プラグ型コネクタ500は、レセプタクル型コネクタ400と同様に、概して長尺形状に設けられている。プラグ型コネクタ500の本体部501は、レセプタクル型コネクタ400の収容部403に収容可能な寸法に構成されている。なお、本体部501の下面には、レセプタクル型コネクタ400の支柱部403aを収容する不図示の収容部が設けられている。複数の接続端子502は、プラグ型コネクタ500の長手方向に並べて設けられている。各接続端子502は、接点部を外側(より具体的には、レセプタクル型コネクタ400の壁部404側)に向けた状態で配置されている。
レセプタクル型コネクタ400が実装されるプリント基板は、図13及び図14に示すレセプタクル型コネクタ400の下方側に配置され、壁部404の外側に露出した接続端子402の下面部と半田等により固定される。一方、プラグ型コネクタ500が実装されるプリント基板は、図13及び図14に示すプラグ型コネクタ500の上方側に配置され、接続端子502の上面部と半田等により固定される。
図14に示すように、レセプタクル型コネクタ400の収容部403にプラグ型コネクタ500を収容することで、レセプタクル型コネクタ400の壁部404に配列された接続端子402の接点部と、プラグ型コネクタ500の本体部501に配列された接続端子502の接点部とが導通される。これにより、レセプタクル型コネクタ400にプラグ型コネクタ500が接続され、双方のコネクタ400、500が実装されたプリント基板間が接続された状態となる。
以下、第2の実施の形態に係るレセプタクル型コネクタ400の構成について、図15〜図17を参照しながら説明する。図15は、第2の実施の形態に係るレセプタクル型コネクタ400の分解斜視図である。図16は、第2の実施の形態に係るレセプタクル型コネクタ400が有するハウジング401の上面図及び下面図である。図17は、第2の実施の形態に係るレセプタクル型コネクタ400の上面図及び下面図である。
図15に示すように、レセプタクル型コネクタ400のハウジング401は、一対の壁部404(404a、404b)と、これらの壁部404(404a、404b)を連結する一対の連結部405(405a、405b)と、一対の壁部404及び連結部405の内壁面と対向配置される支柱部403aとを有する。上述した収容部403は、これらの一対の壁部404(404a、404b)及び連結部405(405a、405b)の内壁面と、支柱部403aの外壁面との間の位置に形成される。
一対の壁部404a、404bは、一定距離だけ離間して対向配置されている(図16及び図17参照)。これらの壁部404a、404bは、レセプタクル型コネクタ400の長手方向に延在している。それぞれの壁部404a、404bには、図16Bに示すように、延在方向に所定間隔(ピッチ)で、接続端子402が圧入される凹部404cが設けられている。これらの凹部404cは、一対の壁部404a、404bの上端部まで設けられている(図15参照)。これらの凹部404cの幅(壁部404a、404bの延在方向の幅)は、後述する接続端子402の係合片4023a、4023bの幅よりも僅かに狭い幅に設計されている。
また、一方の壁部404aにおいて、隣り合う凹部404cの間には、凹部404dが設けられている。これらの凹部404dは、他方の壁部404bに保持された接続端子402bの先端部を収容可能な位置に配置されている(図13参照)。すなわち、一方の壁部404aに設けられた凹部404dには、他方の壁部404bに保持された接続端子402bの先端部が収容される。同様に、他方の壁部404bにおいても、隣り合う凹部404cの間には凹部404dが設けられている。他方の壁部404bに設けられた凹部404dには、一方の壁部404aに保持された接続端子402aの先端部が収容される。
さらに、ハウジング401の下面であって、一対の壁部404a、404b間には、図16A及び図16Bに示すように、複数のスリット部404eが設けられている。これらのスリット部404eは、対応する凹部404c間を結ぶように配置されている。スリット部404eは、凹部404cに圧入されることで保持された接続端子402の一部が通過可能な寸法に構成されている。
一対の壁部404a、404bは、それぞれ相手側の壁部404側に延出する複数の接続端子402を保持する。具体的にいうと、一方の壁部404aには、他方の壁部404b側に延出する複数の接続端子402aが圧入され、これらの接続端子402aを保持する。一方、他方の壁部404bには、一方の壁部404a側に延出する複数の接続端子402bが圧入され、これらの接続端子402bを保持する。
詳細について後述するように、接続端子402aは、基端部の一部が一方の壁部404aに保持されると共に、先端部が他方の壁部404b側に延出している(図17A及び図17B参照)。基端部の一部は、その下端部で外側に折り曲げられて突出する。この折り曲げられた突出片402cで不図示のプリント基板への半田付けが行われる。同様に、接続端子402bは、基端部の一部が他方の壁部404bに保持されると共に、先端部が一方の壁部404a側に延出している。基端部の一部は、その下端部で外側に折り曲げられて突出する。この折り曲げられた突出片402dで不図示のプリント基板への半田付けが行われる。
一対の連結部405a、405bは、一対の壁部404a、404bと直交する方向に延在している。図15に示すように、これらの連結部405a、405bの中央には、補強部材406を収容するスリット部405cが設けられている。補強部材406は、金属材料で構成され、例えば、接続端子402と同様に、リン青銅やコルソン合金を使用できる。補強部材406は、平面視にて概してM字形状を有する。補強部材406は、下方側に開口した一対の凹部406aを、スリット部405c内に設けられる一対の係合片405dに圧入することでスリット部405cに固定される(図16A及び図16b参照)。
ここで、レセプタクル型コネクタ400が有する接続端子402(402a、402b)の構成について、図18を参照しながら説明する。図18は、第2の実施の形態に係るレセプタクル型コネクタ400が有する接続端子402aの説明図である。なお、図18においては、共通する構成を有する接続端子402a、402bのうち、接続端子402aを代表して説明し、接続端子402bの説明を省略する。
図18A、図18Bに示すように、接続端子402aには、逆U字状に折り曲げられた折り曲げ部4021と、この折り曲げ部4021に連続して下方に延びる一対の第1延設部4022、4023とが設けられている。これらの折り曲げ部4021及び一対の第1延設部4022、4023で上述した接続端子402aの基端部が構成される。折り曲げ部4021は、下方側に開口した逆U字形状を有している。一対の第1延設部4022、4023は、折り曲げ部4021の下端部から下方側に延在して設けられている。なお、図18Bにおいては、説明の便宜上、折り曲げ部4021と、一対の第1延設部4022、4023との境界部分に点線を示している。この境界部分は一例を示すものであり、図18Bに示す位置に限定されるものではない。
他方の第1延設部4023の側面には、一対の係合片4023a、1023bが上下に2つ設けられている(図18Aにおいて係合片4023bは不図示)。これらの係合片14023a、4023bは、第1延設部4023の側方側に突出して設けられている。一方の壁部404aの凹部404cに接続端子402aが圧入された状態で、これらの係合片4023a、4023bは、凹部404cの側壁面と係合可能に構成されている。なお、これらの係合片4023a、4023bの上端部には、テーパ部が設けられている。これらのテーパ部は、接続端子402aが、一方の壁部404aの凹部404cに対して入り込み易くするためのものである。
一方の第1延設部4022の先端部である下端部には、L字状に折り曲げられ、他方の第1延設部4023から離れる方向に延びる第2延設部4024が設けられている。図18Bに示すように、第2延設部4024は、第1延設部4022と略直交し、水平方向に延在して設けられる。第2延設部4024の先端部には、上方側に延び、一方の第1延設部4022と対向する第3延設部4025が設けられている。
第3延設部4025には、第2延設部4024に接続される下端部から折り曲げ部4021側(第1延設部4022側)に突出するように屈曲された屈曲部4025aが設けられている。この屈曲部4025aの頂点部には、プラグ型コネクタ500の接続端子502と接続される接点部4025bが設けられている。第3延設部4025には、接点部4025bの下方側に設けられ、屈曲部4025a(接点部4025b)よりも一方の第1延設部4022から離間する方向に延在する第1延在部4025cと、接点部4025bの上方側に設けられ、屈曲部4025aよりも一方の第1延設部4022から離間する方向に延在する第2延在部4025dとを有している。なお、図18Bにおいては、説明の便宜上、屈曲部4025aと、第1延在部4025c、第2延在部4025dとの境界部分に点線を示している。この境界部分は一例を示すものであり、図18Bに示す位置に限定されるものではない。第2延在部4025dは、第3延設部4025の先端部を構成する。
このような構成を有する接続端子402aは、一方の壁部404aに設けられた凹部404cに圧入される。このとき、接続端子402aは、図13に示すように、折り曲げ部4021の一部及び一方の第1延設部4022が露出した状態で一方の壁部404aに保持される。また、第2延設部4024は、支柱部403aの下方側に設けられたスリット部404e内を略水平に延在した状態で配置される。さらに、第3延設部4025は、屈曲部4025aを収容部403に突出させると共に、第2延在部4025dの先端部を他方の壁部404bの凹部404dに収容された状態で配置される。
第2の実施の形態に係るレセプタクル型コネクタ400においては、プラグ型コネクタ500を収容部403に収容する。そして、収容されたプラグ型コネクタ500の接続端子502の接点部と、一対の壁部404a、404bに保持された接続端子402a、402bの接点部4025bとを導通させることで、プラグ型コネクタ500とレセプタクル型コネクタ400とが接続された状態となる。
第2の実施の形態に係るレセプタクル型コネクタ400においては、第1の実施の形態に係るレセプタクル型コネクタ100と同様に、接続端子402に第2延設部4024を介して対向配置される一方の第1延設部4022と第3延設部4025とを設け、これらの一方の第1延設部4022と第3延設部4025に設けられた屈曲部4025aとの間にプラグ型コネクタ500を収容することから、接続端子402のばねスパンを稼ぐことができ、接続端子502との間で安定した当接圧を確保できる。このため、接続端子402に予圧を与える必要がないので、生産効率を向上できる。しかも、一対の壁部404a、404bに保持される複数の接続端子402a、402bが交互に配置されることから、プラグ型コネクタ500との接続箇所におけるスペース効率を向上できる。この結果、プラグ型コネクタ500との接続箇所におけるスペース効率を確保しつつ、安定した当接圧を得ることができる生産効率に優れたレセプタクル型コネクタ400を提供することが可能となる。
なお、本発明は上記実施の形態に限定されず、適宜変更して実施可能である。上記実施の形態において、添付図面に図示されている大きさや形状などについては、これに限定されず、本発明の効果を発揮する範囲内で適宜変更が可能である。その他、本発明の目的の範囲を逸脱しない限りにおいて適宜変更して実施可能である。
例えば、第1の実施の形態においては、レセプタクル型コネクタ100の接続端子102の一方の第1延設部1022に係合部としての凹部1022aを設け、プラグ型コネクタ200の接続端子202に設けられた凸部202cと係合させる場合について説明している。しかしながら、接続端子102に設けられる係合部の構成については、凹部1022aの限定されるものではなく適宜変更が可能である。例えば、一方の第1延設部1022に凸部を設け、プラグ型コネクタ200の接続端子202に設けられた凹部と係合させるようにしてもよい。また、接続端子102に設けられる係合部を第3延設部1025の一部に設けるようにしてもよい。
また、第2の実施の形態においては、レセプタクル型コネクタ400の収容部403に支柱部403aを設ける場合について説明している。しかしながら、第1の実施の形態のように、収容部403内に支柱部403aを有さない構成としても良い。