JP5858367B2 - 有機el表示ユニット、有機el表示装置、及び有機el表示ユニットの製造方法 - Google Patents

有機el表示ユニット、有機el表示装置、及び有機el表示ユニットの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、有機EL表示ユニット、およびこれを用いた有機EL表示装置と、有機EL表示ユニットの製造方法に関する。
本願は、2010年12月28日に、日本に出願された特願2010−293302号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
近年、高度情報化に伴い、フラットパネルディスプレイのニーズが高まっている。フラットパネルディスプレイとしては、例えば、非自発光型の液晶ディスプレイ(LCD)、自発光型のプラズマディスプレイ(PDP)、無機エレクトロルミネセンス(無機EL)ディスプレイ、有機エレクトロルミネセンス(以下「有機EL」と称する)ディスプレイ等が知られている。特に、これらのフラットパネルディスプレイの中でも、有機ELディスプレイの進歩は特に著しい。
有機ELディスプレイにおいては、単純マトリクス駆動により動画表示を行う技術、または、薄膜トランジスタ(TFT)を用いて、有機EL素子のアクティブマトリクス駆動により動画表示を行う技術が知られている。
また、従来のディスプレイでは、赤色(R)、緑色(G)、青色(B)を発光する画素を1単位として、これらを並置することによって、白色を代表とする様々な色調の光を作り出すことでフルカラー表示を行っている。
こうしたフルカラー表示を実現化するためには、有機ELの場合、一般的にシャドーマスクを用いたマスク蒸着法により有機発光層を塗り分けることで、赤色、緑色、青色の画素を形成する方法が一般的である。しかし、こうした方法では、マスクの加工精度の向上、マスクのアライメント精度の向上、およびマスクの大型化を行うことが困難である。特に、薄型テレビに代表される大型ディスプレイの分野では、基板サイズが、G6からG8、G10と大型化が進んでいる。そのため、従来の製造方法では、基板サイズと同等以上のマスクを必要とするために、大型基板に対応したマスクの作製、加工が必要となる。
こうしたマスクは、非常に薄い金属(例えば厚みが50nm〜100nm)が必要とされるため、大型基板に対応したマスクの作製や加工が困難である。マスクの加工精度とマスクのアライメント精度の低下は、発光層の混じりによる発光の混色を引き起こす可能性がある。このような現象を防止する為、通常画素間に設ける絶縁層の幅を広く取る必要がある。画素の面積が決まっている場合、非発光部の面積が少なくなる、すなわち、画素の開口率の低下や、輝度の低下、消費電力の上昇、寿命の低下に繋がる。
また、従来の製造方法では、蒸着ソースが、基板より下側に配置され有機材料を下から上方向に蒸着することで有機層を成膜する。そのため、基板の大型化(マスクの大型化)に伴い、中央部でのマスクの撓みが生じる。このマスクの撓みは、上述した発光の混色の原因ともなる。極端な例では有機層が形成されない部分が出来てしまい、上下の電極間でのリークを引き起こす。また、従来の製造方法では、マスクは、特定の回数使用すると、マスクが劣化することによって使用不可能となる。そのため、マスクの大型化により、ディスプレイの製造コストの増大に繋がる。
こうした大型の有機ELディスプレイにおける様々な現象に対応するため、複数の有機ELディスプレイ(有機EL表示ユニット)を複数配列して、全体として大型ディスプレイとする方法が提案されている。しかしながら、複数の有機EL表示ユニットを複数組み合わせる場合は、隣接して配置された有機EL表示ユニットどうしの間に生じる繋ぎ目が目立ってしまい、ディスプレイとしての表示品位を低下させる。
複数の有機EL表示ユニットを組み合わせて、全体として大型の有機ELディスプレイを実現する際に生じる隙間を解決する手段として、例えば、開口率を犠牲にして、4枚の有機ELパネルをさらにその裏から封止することによって、繋ぎ目を解消する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
また、2枚の有機ELパネルを封止部が重なるように重ね合わせ、片側のパネルを構成する基板に、屈折率を調整した透過プレートを貼り合わせことで繋ぎ目を解消する方法も提案されている(例えば、非特許文献1参照)。
特開2004−111059号公報
International Display Workshops 08 173−176
特許文献1に示されたディスプレイでは、組み合わされた表示ユニットの4辺のうち、少なくとも直交する2辺からそれぞれの表示ユニットを駆動するための端子を取出す必要がある。
通常、これら直交する2辺にFPC(Flexible printed circuit)を圧着して駆動回路側と接続をする為、この直交する2辺を密着させて繋ぎ目の無いディスプレイとすることは、不可能である。したがって、特許文献1の発明においては、FPCを接続しない辺を最大限利用し4枚のパネルを組み合わせることで1枚のディスプレイとしている。
一方、非特許文献1では、2枚のパネルを組み合わせて1枚のディスプレイとしている。
しかしながら、これら特許文献1や非特許文献1に示されたディスプレイでは、5枚以上の表示ユニットを組み合わせた場合、真ん中に位置する表示ユニットへの駆動信号の入力方法が示されておらず、最大でも4枚の表示ユニットの組み合わせまでしか適用できない。したがって、より大型のディスプレイを実現する場合には、必然的に組み合わせる表示ユニットが大型化してしまう。
本発明の一態様は、上記課題に鑑みてなされたものであり、多数の表示ユニットを配列して大型のディスプレイを構成した場合でも、隣接する表示ユニットどうしの隙間を目立たなくして、高品位な表示特性を実現することが可能な有機EL表示ユニット、およびこれを用いた有機EL表示装置を提供することを目的とする。
また、多数の表示ユニットを配列した際に、隣接する表示ユニットどうしの隙間を目立たなくすることが可能な有機EL表示ユニットの製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明のいくつかの態様は次のような有機EL表示ユニット、有機EL表示装置、及び有機EL表示装置の製造方法を提供した。
すなわち、本発明の一態様における有機EL表示ユニットは、第一基板と、第一基板上に位置し、第一電極、少なくとも有機発光層を含む有機層、および第二電極を有し、励起光を発するよう構成された有機EL素子と、第二基板と、第二基板上に位置し、前記励起光の色調を変換した光を表示面から外部に出射するよう構成された光学変換層とを備えた有機EL表示ユニットであって、前記表示面は、平坦で、かつ長方形を成し、前記第二基板は、前記表示面の長辺方向に沿って複数に分割されている。
前記第一基板は、前記表示面の長辺方向に沿って延び、前記表示面とは反対の面に近づく方向に屈曲した第一端部を有し、前記第一端部であり、前記表示面とは反対の面上に、前記有機EL表示ユニットの制御信号を入力する第一接続端子部さらに有していてもよい。
前記光学変換層は、前記励起光を蛍光変換する蛍光体層であってもよい。
また、前記有機発光層は白色光を発し、前記光学変換層は、前記白色光の色調を変換するカラーフィルタであってもよい。
前記第一接続端子部は、前記第二基板と重ならない領域に形成してもよい。
また、前記第一基板、および前記第二基板は、金属、または樹脂を含む材料から構成してもよい。
前記有機EL素子に対応するアクティブマトリックス駆動素子を配置してもよい。
また、前記表示面の短辺方向に沿って延びる第二接続端子部が更に形成されていてもよい。
前記第二基板には、前記蛍光体層が複数形成され、前記複数の蛍光体層は、赤色蛍光体層、緑色蛍光体層、青色蛍光体層を含み、前記赤色蛍光体層、前記緑色蛍光体層、前記青色蛍光体層のそれぞれが前記表示面の長辺方向に対して平行に配列されていてもよい。
また、前記第二基板には、前記カラーフィルターが複数形成され、前記複数のカラーフィルター層は、赤色カラーフィルター層、緑色カラーフィルター層、青色カラーフィルター層を含み、前記赤色カラーフィルター層、前記緑色カラーフィルター層、前記青色カラーフィルター層のそれぞれが前記表示面の長辺方向に対して平行に配列されていてもよい。
前記第一基板は、線膨張係数が1×10−5/ ℃ 以下の鉄−ニッケル系合金から構成されていてもよい。
本発明の一態様における有機EL表示ユニットは、前記各項記載の有機EL表示ユニットを、前記表示面の短辺方向に沿って複数配列して構成する。
前記複数の有機EL表示ユニットの第一の有機EL表示ユニットは、前記表示面の長辺方向に沿った一方の端部が、第一の有機EL表示ユニットと隣接する第二の有機EL表示ユニットの前記表示面側に接し、前記表示面の他方の端部が、第一の有機EL表示ユニットと隣接する第三の有機EL表示ユニットの前記裏面側に接していてもよい。
本発明の一態様における有機EL表示ユニットの製造方法は、第一基板と、第一基板上に位置し、第一電極、少なくとも有機発光層を含む有機層、および第二電極を有し、励起光を発するよう構成された有機EL素子と、第二基板と、第二基板上に位置し、前記励起光の色調を変換した光を表示面から外部に出射するよう構成された光学変換層とを備え、前記表示面は、平坦で、かつ長方形を成し、前記第一基板は、前記表示面の長辺方向に沿って延び、前記表示面とは反対の面に近づく方向に突出するように屈曲した第一端部を有し、前記第一端部であり、前記表示面とは反対の面上に、前記有機EL表示ユニットの制御信号を入力する第一接続端子部が形成され、前記第二基板は、前記表示面の長辺方向に沿って複数に分割されている有機EL表示ユニットの製造方法であって、前記表示面の短辺方向に沿って延びるように配置したライン状蒸着ヘッドを用いて、前記表示面の長辺方向に沿って前記第一基板を搬送しつつ前記有機層を形成することを有する。
さらに、ロールツウロール法によって前記第二基板に対して前記光学変換層を形成することを有してもよい。
本発明の態様によれば、多数の表示ユニットを配列した際に、隣接する表示ユニットどうしの隙間を目立たなくすることが可能な有機EL表示ユニット、有機EL表示装置を提供することができる。
本発明の有機EL表示ユニットを示す断面図である。 本発明の有機EL表示ユニットを示す外観斜視図である。 本発明の有機EL表示ユニットの製造方法を示す説明図である。 本発明の有機EL表示装置を示す外観斜視図である。 本発明の有機EL表示装置の他の実施形態を示す外観斜視図である。 本発明の有機EL表示装置の他の実施形態を示す外観斜視図である。
以下、図面を参照して、本発明の一態様に係る有機ELユニット、およびこれを用いた有機EL表示装置の一実施形態について説明する。なお、以下に示す実施形態は、発明の一態様における趣旨をより良く理解させるために具体的に説明するものであり、特に指定のない限り、本発明の態様を限定するものではない。また、以下の説明で用いる図面は、本発明の一態様における特徴をわかりやすくするために、便宜上、要部となる部分を拡大して示している場合があり、各構成要素の寸法比率などが実際と同じであるとは限らない。
図1は本発明の実施形態に係る有機EL表示ユニットの一例を示す外観斜視図である。また、図2は、この有機EL表示ユニットの短辺方向に沿った部分拡大断面図である。
有機EL表示ユニット10は、第一基板11と、第一電極12と、第二電極13と、有機層(有機EL層)14とを備えている。第一電極12は、第一基板11の一面11aに積層されている。有機層(有機EL層)14は、第一電極12と第二電極13との間に配されている。また、第二電極13に重ねて、光学変換層15を備えた第二基板(封止基板)16が形成されている。
有機層(有機EL層)14は、第一電極12に接する側から順に重ねた正孔注入層21、正孔輸送層22、有機発光層23、正孔防止層24、電子輸送層25、および電子注入層26から構成される。
また、第一基板11の一面11aには、アクティブ駆動素子18が形成されているのが好ましい。 こうしたアクティブ駆動素子18は、有機発光層23を駆動させる素子であり、例えば、TFTであってもよい。
光学変換層15は、例えば、有機層(有機EL層)14から発した励起光によって励起され、RGBそれぞれの波長域の蛍光(画像光)を発する蛍光体層から構成されていてもよい。例えばフルカラー表示を行う有機ELユニットに用いる場合には、青色蛍光体層、緑色蛍光体層、赤色蛍光体層の三原色の蛍光体層から構成されていてもよい。
あるいは、光学変換層15は、例えば、有機層(有機EL層)14から発した白色光(励起光)をRGBそれぞれの波長域の光(画像光)に色変換するカラーフィルタであってもよい。
このような光学変換層15に向けて励起光を発する有機層(有機EL層)14は、第一電極12と第二電極13との間に所定の電圧を印加することで励起光を発する。有機層(有機EL層)14は、例えば、光学変換層15が蛍光体層である場合には、蛍光体を励起させる波長域の光を射出する。また、光学変換層15がカラーフィルタである場合には、有機層(有機EL層)14は、白色光を射出する。
このような光学変換層15によって光変換された画像光(出射光)Gは、第二基板(封止基板)16の一面、即ち表示面16aから出射される。有機EL表示ユニット10の表示面16aは、平坦面を成し、かつ短辺16Sと長辺16Lとで区画される長方形を成している。
そして、第二基板(封止基板)16は、幅の細い溝部19によって、表示面16aの長辺16Lと平行な方向(以下、長辺方向Lと称する)に沿って複数個に分割されている。即ち、第二基板(封止基板)16は、1枚の第一基板11に対して溝部19によって2以上に分割されている。例えばこの実施形態では、第二基板(封止基板)16は6つに分割されている。
そして、光学変換層15を構成する蛍光体層やカラーフィルターは、以下の構成を有していてもよい。例えば、長辺方向Lに沿って複数個に分割された第二基板(封止基板)16のそれぞれについて、蛍光体層やカラーフィルタを構成するRGBの各色が長辺方向Lに沿って平行に配列されていてもよい。例えば、蛍光体層は赤色蛍光体層、緑色蛍光体層、青色蛍光体層を含み、前記赤色蛍光体層、前記緑色蛍光体層、前記青色蛍光体層のそれぞれは、前記表示面の長辺方向に対して平行に配列されていてもよい。また、カラーフィルターは、赤色カラーフィルター層、緑色カラーフィルター層、青色カラーフィルター層を含み、 前記赤色カラーフィルター層、前記緑色カラーフィルター層、前記青色カラーフィルター層のそれぞれが前記表示面の長辺方向に対して平行に配列されていてもよい。
第一基板11は、長辺方向Lに沿った一端11Aが、表示面16aとは反対の面である裏面11bに近づくよう屈曲している。すなわち、一端11Aは、この裏面11bへ近づく方向に突出するように形成されている。この第一基板11の一端11Aは、裏面11bに対して、例えば45°程度まで屈曲するような湾曲面Rが形成されていれば良い。
そして、この第一基板11の屈曲した一端11A、即ち湾曲面Rには、有機EL表示ユニット10の制御信号を入力する第一接続端子部(Hスキャン)31が長辺方向Lに沿って延びるように形成されている。こうした第一接続端子部31には、表示面16aに表示される画像の入力信号を入力するコネクタが接続されている。なお、第一基板11の一端11Aを特に湾曲させずに、第一基板11の裏面11bから制御信号を入力する構造であっても良い。
一方、第一基板11において、表示面16aの短辺16Sと平行な方向(以下、短辺方向Sと称する)に沿って延びる両側辺(短辺16Sと第一基板11の縁との間の領域)のうち、一方の側辺には第二接続端子部(Vスキャン)32が更に形成されている。こうした第二接続端子部32にも、表示面16aに表示される画像の入力信号を入力するコネクタが接続される。
以下、上述した発明の一態様に係る有機EL表示ユニット10を構成する各構成部材及びその形成方法についてより詳細に説明するが、本発明の態様はこれら構成部材及び形成方法に限定されるものではない。
第一基板11としては、例えば、ガラス、石英等からなる無機材料基板、ポリエチレンテレフタレート、ポリカルバゾール、ポリイミド等からなるプラスティック基板、アルミナ等からなるセラミックス基板等の絶縁性基板、または、アルミニウム(Al)、鉄(Fe)等からなる金属基板、または、前記基板上に酸化シリコン(SiO)、有機絶縁材料等からなる絶縁物を表面にコーティングした基板、Al等からなる金属基板の表面を陽極酸化等の方法で絶縁化処理を施した基板等が挙げられるが、本実施形態はこれらの基板に限定されるものではない。
特に、第一基板11の一端11Aをストレス無く折り曲げて裏面11b側に湾曲面Rを形成するために、第一基板11は、プラスティック基板、もしくは、金属基板を用いる事が好ましい。更に、プラスティック基板に無機材料をコートした基板、金属基板に無機絶縁材料をコートした基板が更に好ましい。
これにより、プラスティック基板を有機EL表示ユニット10の第一基板11として用いた場合に生じ得る水分の透過による有機層(有機EL層)14の劣化(有機EL層は、特に低量の水分に対しても劣化が起こることが知られている)を解消することが可能となる。
また、金属基板を第一基板11として用いた場合、有機層14の膜厚が100nm〜200nm程度と非常に薄いため、金属基板表面の突起による画素部分での電流よるリーク(ショート)を解消することが可能となる。
また、第一基板11の一面11aにアクティブ駆動素子(TFT)18を形成する場合には、例えば500℃以下の温度で融解せず、歪みも生じない基板を用いることが好ましい。また、一般的に金属基板はガラス基板とは熱膨張率が異なるため、従来の生産装置では金属基板上にTFTを形成することが困難であった。
このため、第一基板11として、線膨張係数が1×10−5/ ℃ 以下の鉄−ニッケル系合金からなる金属基板を用いることで、線膨張係数をガラスに合わせ込むことができ、金属基板上にTFTを従来の生産装置を用いて安価に形成することが可能となる。
また、第一基板11としてプラスティック基板を用いる場合には、耐熱温度が低い。そのため、ガラス基板上にTFTを形成した後、プラスティック基板にTFTを転写することによって、プラスティック基板上にTFTを転写形成することができる。
有機層14からの発光を第一基板11と対向する第二基板(封止基板)16から外部に出射させる構成では第一基板11の光透過性に制約はない。一方で、有機層14からの発光を第一基板11の裏面11b側から出射させる場合には、第一基板11として透明または半透明の基板を用いる必要がある。
第二基板(封止基板)16は、有機層14の発光あるいは、光学変換層15からの光を透過させる必要があるため、それぞれの波長範囲の光を透過可能な材料で構成する必要がある。光学変換層15として蛍光体層やカラーフィルターを形成する場合、第二基板(封止基板)16の製造方法としてロールツウロールによる製造が好ましい。その場合、第二基板(封止基板)16としては可撓性のあるポリエチレンテレフタレート、ポリカルバゾール、ポリイミド等からなるプラスチック基板が好ましいが、本実施形態はこれらの材料に限定されるものではない。
第一基板11の一面11aに形成されるアクティブ駆動素子(TFT)18は、有機層14を形成する前に、予め第一基板11上に形成される。アクティブ駆動素子(TFT)18は、スイッチング用及び駆動用として機能する。本実施形態で用いられるTFTとしては、公知のTFTが挙げられる。また、TFTの代わりに金属−絶縁体−金属(MIM)ダイオードを用いることもできる。
有機ELユニット10の一例であるアクティブ駆動型有機EL表示ユニット、およびこれを複数組み合わせた有機EL表示装置に好ましく用いられるTFTは、公知の材料、構造及び形成方法を用いて形成することができる。
TFTの活性層の材料としては、例えば、非晶質シリコン(アモルファスシリコン)、多結晶シリコン(ポリシリコン)、微結晶シリコン、セレン化カドミウム等の無機半導体材料、酸化亜鉛、酸化インジウム−酸化ガリウム−酸化亜鉛等の酸化物半導体材料または、ポリチオフェン誘導体、チオフエンオリゴマー、ポリ(p−フェリレンビニレン)誘導体、ナフタセン、ペンタセン等の有機半導体材料等が挙げられる。また、TFTの構造としては、例えば、スタガ型、逆スタガ型、トップゲート型、コプレーナ型が挙げられる。
TFTを構成する活性層の形成方法としては、(1)プラズマ誘起化学気相成長(PECVD)法により成膜したアモルファスシリコンに不純物をイオンドーピングする方法、(2)シラン(SiH)ガスを用いた減圧化学気相成長(LPCVD)法によりアモルファスシリコンを形成し、固相成長法によりアモルファスシリコンを結晶化してポリシリコンを得た後、イオン打ち込み法によりイオンドーピングする方法、(3)Siガスを用いたLPCVD法またはSiHガスを用いたPECVD法によりアモルファスシリコンを形成し、エキシマレーザー等のレーザーによりアニールし、アモルファスシリコンを結晶化してポリシリコンを得た後、イオンドーピングを行う方法(低温プロセス)、(4)LPCVD法またはPECVD法によりポリシリコン層を形成し、1000℃以上で熱酸化することによりゲート絶縁膜を形成し、その上に、nポリシリコンのゲート電極を形成し、その後、イオンドーピングを行う方法(高温プロセス)、(5)有機半導体材料をインクジェット法等により形成する方法、(6)有機半導体材料の単結晶膜を得る方法等が挙げられる。
TFTのゲート絶縁膜は、公知の材料を用いて形成することができる。例えば、PECVD法、LPCVD法等により形成されたSiOまたはポリシリコン膜を熱酸化して得られるSiO等が挙げられる。また、TFTの信号電極線、走査電極線、共通電極線、第一駆動電極及び第二駆動電極は、公知の材料を用いて形成することができ、例えば、タンタル(Ta)、アルミニウム(Al)、銅(Cu)等が挙げられる。
なお、本実施形態におけるアクティブ駆動素子(TFT)18、上記のような構成で形成することができるが、これらの材料、構造及び形成方法に限定されるものではない。
アクティブ駆動素子(TFT)18と有機層14との間には、更に層間絶縁膜が形成されるのが好ましい。こうした層間絶縁膜は、公知の材料を用いて形成することができる。例えば、層間絶縁膜の材料として、酸化シリコン(SiO)、窒化シリコン(SiN、または、Si)、酸化タンタル(TaO、または、Ta)等の無機材料、または、アクリル樹脂、レジスト材料等の有機材料等が挙げられる。
層間絶縁膜の形成方法としては、例えば、化学気相成長(CVD)法、真空蒸着法等のドライプロセス、スピンコート法等のウエットプロセスが挙げられる。また、必要に応じてフォトリソグラフィー法等によりパターニングすることもできる。
有機層14からの光を第一基板11と対向する第二基板(封止基板)16側から取り出す場合には、層間絶縁膜として遮光性を兼ね備えた遮光性絶縁膜を用いることが好ましい。遮光性絶縁膜を用いることで、外光が第一基板11上に形成されたTFTに入射して、TFT特性に変化が生じることを防ぐことができる。
また、層間絶縁膜として、上述した絶縁膜と遮光性絶縁膜を組み合わせて用いることもできる。
こうした遮光性層間絶縁膜としては、例えば、フタロシアニン、キナクロドン等の顔料または染料をポリイミド等の高分子樹脂に分散したもの、カラーレジスト、ブラックマトリクス材料、NiZnFe等の無機絶縁材料等が挙げられる。しかしながら、本実施形態はこれらの材料及び形成方法に限定されるものではない。
第一基板11の一面11aにアクティブ駆動素子(TFT)18を形成した場合には、その表面に凸凹が生じ、この凸凹によって、その上に重ねて形成される有機層に欠陥(例えば、画素電極の欠損、有機EL層の欠損、対向電極の断線、画素電極と対向電極の短絡、耐圧の低下等)等が発生するおそれがある。こうした凹凸による欠陥を防止するために、層間絶縁膜に重ねて更に平坦化膜を設けてもよい。
こうした平坦化膜としては、公知の材料を用いて形成することができ、例えば、酸化シリコン、窒化シリコン、酸化タンタル等の無機材料、ポリイミド、アクリル樹脂、レジスト材料等の有機材料等が挙げられる。平坦化膜の形成方法としては、CVD法、真空蒸着法等のドライプロセス、スピンコート法等のウエットプロセスが挙げられるが、本発明はこれらの材料及び形成方法に限定されるものではない。また、平坦化膜は、単層構造でも多層構造であってもよい。
有機層(有機EL層)14は、第一電極12と第二電極13との間に形成された正孔注入層21、正孔輸送層22、有機発光層23、正孔防止層24、電子輸送層25、および電子注入層26などから構成される。
こうした有機層14を構成する各層は、例えば、蒸着によって形成(成膜)されてもよい。具体的には、例えば図3に示すように、第一基板11に対して、短辺方向Sに沿って延びるように配置したライン状蒸着ヘッド41を用いる。そして、長辺方向Lに沿って第一基板11を搬送しつつ、この第一基板11に向けて、ライン状蒸着ヘッド41からシャドウマスク42を介して蒸着物を蒸着させ、有機層14を構成する各層を形成してもよい。
有機層14は、有機層14からの発光(励起光)を、光学変換層15として蛍光変換する蛍光体層(色変換層)によりカラー表示する方式の場合には、青色光または紫外光を発光する有機発光層23を少なくとも含む有機層14として構成されている。また、光学変換層15としてカラーフィルターを用いてカラー化する方式の場合では、白色光を発光する有機発光層23を含む有機層14として構成されている。こうした有機層14は、有機発光層23の単層構造でも、有機発光層23と電荷輸送層の多層構造でもよく、一例として下記の構成が挙げられるが、本実施形態はこれらに限定されるものではない。
(1)有機発光層
(2)正孔輸送層/有機発光層
(3)有機発光層/電子輸送層
(4)正孔輸送層/有機発光層/電子輸送層
(5)正孔注入層/正孔輸送層/有機発光層/電子輸送層
(6)正孔注入層/正孔輸送層/有機発光層/電子輸送層/電子注入層
(7)正孔注入層/正孔輸送層/有機発光層/正孔防止層/電子輸送層
(8)正孔注入層/正孔輸送層/有機発光層/正孔防止層/電子輸送層/電子注入層
(9)正孔注入層/正孔輸送層/電子防止層/有機発光層/正孔防止層/電子輸送層/電子注入層
これら有機発光層、正孔注入層、正孔輸送層、正孔防止層、電子防止層、電子輸送層及び電子注入層の各層は、単層構造でも多層構造でもよい。
有機発光層23は、以下に例示する有機発光材料のみから構成されていてもよい。また、有機発光層23は、発光性のドーパントとホスト材料の組み合わせから構成されていてもよく、任意に正孔輸送材料、電子輸送材料、添加剤(ドナー、アクセプター等)等を含んでいてもよい。また、有機発光層23は、以下に例示する材料が高分子材料(結着用樹脂)または無機材料中に分散された構成であってもよい。発光効率及び寿命の観点からは、ホスト材料中に発光性のドーパントが分散されたものが好ましい。
有機発光材料としては、有機EL用の公知の発光材料を用いることができる。このような有機発光材料は、低分子発光材料、高分子発光材料等に分類され、これらの具体的な化合物を以下に例示するが、本実施形態はこれらの材料に限定されるものではない。また、上記発光材料は、蛍光材料、燐光材料等に分類されるものでもよく、低消費電力化の観点で、発光効率の高い燐光材料を用いる事が好ましい。
ここで、有機発光層23を構成する発光材料の具体例として化合物を以下に列記するが、本実施形態はこれらの材料に限定されるものではない。
低分子有機発光材料としては、例えば、4,4’−ビス(2,2’−ジフェニルビニル)−ビフェニル(DPVBi)等の芳香族ジメチリデン化合物、5−メチル−2−[2−[4−(5−メチル−2−ベンゾオキサゾリル)フェニル]ビニル]ベンゾオキサゾール等のオキサジアゾール化合物、3−(4−ビフェニルイル)−4−フェニル−5−t−ブチルフェニル−1,2,4−トリアゾール(TAZ)等のトリアゾール誘導体、1,4−ビス(2−メチルスチリル)ベンゼン等のスチリルベンゼン化合物、チオピラジンジオキシド誘導体、ベンゾキノン誘導体、ナフトキノン誘導体、アントラキノン誘導体、ジフェノキノン誘導体、フルオレノン誘導体等の蛍光性有機材料、及び、アゾメチン亜鉛錯体、(8−ヒドロキシキノリナト)アルミニウム錯体(Alq)等の蛍光発光有機金属錯体等が挙げられる。
高分子発光材料としては、例えば、ポリ(2−デシルオキシ−1,4−フェニレン)(DO−PPP)、ポリ[2,5−ビス−[2−(N,N,N−トリエチルアンモニウム)エトキシ]−1,4−フェニル−アルト−1,4−フェニルレン]ジブロマイド(PPP−NEt3+)、ポリ[2−(2’−エチルヘキシルオキシ)−5−メトキシ−1,4−フェニレンビニレン](MEH−PPV)、ポリ[5−メトキシ−(2−プロパノキシサルフォニド)−1,4−フェニレンビニレン](MPS−PPV)、ポリ[2,5−ビス−(ヘキシルオキシ)−1,4−フェニレン−(1−シアノビニレン)](CN−PPV)等のポリフェニレンビニレン誘導体、ポリ(9,9−ジオクチルフルオレン)(PDAF)等のポリスピロ誘導体が挙げられる。
有機発光層に任意に含まれる発光性のドーパントとしては、有機EL用の公知のドーパント材料を用いることができる。このようなドーパント材料としては、例えば、スチリル誘導体、ペリレン、イリジウム錯体、クマリン誘導体、ルモーゲンFレッド、ジシアノメチレンピラン、フェノキザゾン、ポリフィリン誘導体等の蛍光発光材料、ビス[(4,6−ジフルオロフェニル)−ピリジナト−N,C2‘]ピコリネート イリジウム(III)(FIrpic)、トリス(2−フェニルピリジル)イリジウム(III)(Ir(ppy))、トリス(1−フェニルイソキノリン)イリジウム(III)(Ir(piq))等の燐光発光有機金属錯体等が挙げられる。
また、ドーパントを用いる時のホスト材料としては、有機EL用の公知のホスト材料を用いることができる。このようなホスト材料としては、上述した低分子発光材料、高分子発光材料、4,4‘−ビス(カルバゾール)ビフェニル、9,9−ジ(4−ジカルバゾール−ベンジル)フルオレン(CPF)等のカルバゾール誘導体等が挙げられる。
電荷注入輸送層は、電荷(正孔、電子)の電極からの注入と発光層への輸送(注入)をより効率よく行う目的で、電荷注入層(正孔注入層21、電子注入層26)と電荷輸送層(正孔輸送層22、電子輸送層25)に分類される。こうした、電荷注入輸送層としては、以下に例示する電荷注入輸送材料のみから構成されていてもよい。電荷注入輸送層は、任意に添加剤(ドナー、アクセプター等)等を含んでいてもよい。電荷注入輸送層は、以下に例示する電荷注入輸送材料が高分子材料(結着用樹脂)または無機材料中に分散された構成であってもよい。
電荷注入輸送材料としては、有機EL用、有機光導電体用の公知の電荷輸送材料を用いることができる。このような電荷注入輸送材料は、正孔注入輸送材料及び電子注入輸送材料に分類され、これらの具体的な化合物を以下に例示するが、本実施形態はこれらの材料に限定されるものではない。
正孔注入及び正孔輸送材料としては、例えば、酸化バナジウム(V)、酸化モリブデン(MoO)等の酸化物、無機p型半導体材料、ポルフィリン化合物、N,N’−ビス(3−メチルフェニル)−N,N’−ビス(フェニル)−ベンジジン(TPD)、N,N’−ジ(ナフタレン−1−イル)−N,N’−ジフェニル−ベンジジン(NPD)等の芳香族第三級アミン化合物、ヒドラゾン化合物、キナクリドン化合物、スチリルアミン化合物等の低分子材料、ポリアニリン(PANI)、ポリアニリン−樟脳スルホン酸(PANI−CSA)、3,4−ポリエチレンジオキシチオフェン/ポリスチレンサルフォネイト(PEDOT/PSS)、ポリ(トリフェニルアミン)誘導体(Poly−TPD)、ポリビニルカルバゾール(PVCz)、ポリ(p−フェニレンビニレン)(PPV)、ポリ(p−ナフタレンビニレン)(PNV)等の高分子材料等が挙げられる。
また、陽極からの正孔の注入及び輸送をより効率よく行う点で、正孔注入層21として用いる材料としては、正孔輸送層22に使用する正孔注入輸送材料より最高被占分子軌道(HOMO)のエネルギー準位が低い材料を用いることが好ましい。正孔輸送層22としては、正孔注入層21に使用する正孔注入輸送材料より正孔の移動度が、高い材料を用いることが好ましい。
また、より正孔の注入及び輸送性を向上させるため、前記正孔注入及び輸送材料にアクセプターをドープする事が好ましい。アクセプターとしては、有機EL用の公知のアクセプター材料を用いることができる。これらの具体的な化合物を以下に例示するが、本実施形態はこれらの材料に限定されるものではない。
アクセプター材料としては、Au、Pt、W,Ir、POCl3 、AsF6 、Cl、Br、I、酸化バナジウム(V)、酸化モリブデン(MoO)等の無機材料、TCNQ(7,7,8,8,−テトラシアノキノジメタン)、TCNQF4 (テトラフルオロテトラシアノキノジメタン)、TCNE(テトラシアノエチレン)、HCNB(ヘキサシアノブタジエン)、DDQ(ジシクロジシアノベンゾキノン)等のシアノ基を有する化合物、TNF(トリニトロフルオレノン)、DNF(ジニトロフルオレノン)等のニトロ基を有する化合物、フルオラニル、クロラニル、ブロマニル等の有機材料が挙げられる。
この内、TCNQ、TCNQF4 、TCNE、HCNB、DDQ等のシアノ基を有する化合物がよりキャリア濃度を効果的に増加させることが可能であるためより好ましい。
電子注入及び電子輸送材料としては、例えば、n型半導体である無機材料、オキサジアゾール誘導体、トリアゾール誘導体、チオピラジンジオキシド誘導体、ベンゾキノン誘導体、ナフトキノン誘導体、アントラキノン誘導体、ジフェノキノン誘導体、フルオレノン誘導体、ベンゾジフラン誘導体等の低分子材料;ポリ(オキサジアゾール)(Poly−OXZ)、ポリスチレン誘導体(PSS)等の高分子材料が挙げられる。特に、電子注入材料としては、特にフッ化リチウム(LiF)、フッ化バリウム(BaF)等のフッ化物、酸化リチウム(LiO)等の酸化物等が挙げられる。
電子の陰極からの注入及び輸送をより効率よく行う点で、電子注入層26として用いる材料としては、電子輸送層25に使用する電子注入輸送材料より最低空分子軌道(LUMO)のエネルギー準位が高い材料を用いることが好ましい。電子輸送層25として用いる材料としては、電子注入層26に使用する電子注入輸送材料より電子の移動度が高い材料を用いることが好ましい。
また、より電子の注入及び輸送性を向上させるため、前記電子注入及び輸送材料にドナーをドープする事が好ましい。ドナーとしては、有機EL用の公知のドナー材料を用いることができる。これらの具体的な化合物を以下に例示するが、本実施形態はこれらの材料に限定されるものではない。
ドナー材料としては、アルカリ金属、アルカリ土類金属、希土類元素、Al、Ag、Cu、In等の無機材料、アニリン類、フェニレンジアミン類、ベンジジン類(N,N,N’,N’−テトラフェニルベンジジン、N,N’−ビス−(3−メチルフェニル)−N,N’−ビス−(フェニル)−ベンジジン、N,N’−ジ(ナフタレン−1−イル)−N,N’−ジフェニル−ベンジジン等)、トリフェニルアミン類(トリフェニルアミン、4,4’4’’−トリス(N,N−ジフェニル−アミノ)−トリフェニルアミン、4,4’4’’−トリス(N−3−メチルフェニル−N−フェニル−アミノ)−トリフェニルアミン、4,4’4’’−トリス(N−(1−ナフチル)−N−フェニル−アミノ)−トリフェニルアミン等)、トリフェニルジアミン類(N,N’−ジ−(4−メチル−フェニル)−N,N’−ジフェニル−1,4−フェニレンジアミン)等の芳香族3級アミンを骨格にもつ化合物、フェナントレン、ピレン、ペリレン、アントラセン、テトラセン、ペンタセン等の縮合多環化合物(ただし、縮合多環化合物は置換基を有してもよい)、TTF(テトラチアフルバレン)類、ジベンゾフラン、フェノチアジン、カルバゾール等の有機材料がある。この内特に、芳香族3級アミンを骨格にもつ化合物、縮合多環化合物、アルカリ金属がよりキャリア濃度を効果的に増加させることが可能であるためより好ましい。
有機発光層23、正孔輸送層22、電子輸送層25、正孔注入層21及び電子注入層26等の有機層14は、上記の材料を溶剤に溶解、分散させた有機層形成用塗液を用いて、スピンコーティング法、ディッピング法、ドクターブレード法、吐出コート法、スプレーコート法等の塗布法、インクジェット法、凸版印刷法、凹版印刷法、スクリーン印刷法、マイクログラビアコート法等の印刷法等による公知のウエットプロセス、上記の材料を抵抗加熱蒸着法、電子線(EB)蒸着法、分子線エピタキシー(MBE)法、スパッタリング法、有機気相蒸着(OVPD)法等の公知のドライプロセス、または、レーザー転写法等により形成することができる。なお、ウエットプロセスにより有機EL層を形成する場合には、有機EL層形成用塗液は、レベリング剤、粘度調整剤等の塗液の物性を調整するための添加剤を含んでいてもよい。
有機層14の膜厚は、通常1nm〜1000nm程度であるが、10nm〜200nmが好ましい。膜厚が10nm未満であると、本来必要とされる物性(電荷の注入特性、輸送特性、閉じ込め特性)が得られない。また、ゴミ等の異物による画素欠陥が生じるおそれがある。また、膜厚が200nmを超えると有機層14の抵抗成分により駆動電圧の上昇が生じ、消費電力の上昇に繋がる。
第一電極12及び第二電極13は、有機層14の陽極または陰極として対で機能する。つまり、第一電極12を陽極とした場合には、第二電極13は陰極となり、第一電極12を陰極とした場合には、第二電極13は陽極となる。以下に、具体的な化合物及び形成方法を例示するが、本実施形態はこれらの材料及び形成方法に限定されるものではない。
第一電極12及び第二電極13を形成する電極材料としては公知の電極材料を用いることができる。陽極である場合には、有機層14への正孔の注入をより効率よく行う観点から、仕事関数が4.5eV以上の金(Au)、白金(Pt)、ニッケル(Ni)等の金属、及び、インジウム(In)と錫(Sn)からなる酸化物(ITO)、錫(Sn)の酸化物(SnO)インジウム(In)と亜鉛(Zn)からなる酸化物(IZO)等が透明電極材料として挙げられる。
また、陰極を形成する電極材料としては、有機層14への電子の注入をより効率よく行う観点から、仕事関数が4.5eV以下のリチウム(Li)、カルシウム(Ca)、セリウム(Ce)、バリウム(Ba)、アルミニウム(Al)等の金属、または、これらの金属を含有するMg:Ag合金、Li:Al合金等の合金が挙げられる。
第一電極12及び第二電極13は、上記の材料を用いてEB蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、抵抗加熱蒸着法等の公知の方法により形成することができるが、本実施形態はこれらの形成方法に限定されるものではない。また、必要に応じて、フォトリソグラフフィー法、レーザー剥離法により、形成した電極をパターン化することもでき、シャドーマスクと組み合わせることで直接パターン化した電極を形成することもできる。その膜厚は、50nm以上が好ましい。膜厚が50nm未満の場合には、配線抵抗が高くなることから、駆動電圧の上昇が生じるおそれがある。
有機層14からの発光を第一電極側(第二電極)から取り出す場合には、第一電極(第二電極)として透明電極を用いることが好ましい。この際に用いる透明電極材料としては、ITO、IZOが特に好ましい。透明電極の膜厚は、50nm〜500nmが好ましく、100nm〜300nmがより好ましい。膜厚が50nm未満の場合には、配線抵抗が高くなることから、駆動電圧の上昇が生じるおそれがある。
また、膜厚が500nmを超える場合には、光の透過率が低下することから輝度が低下するおそれがある。また、色純度の向上、発光効率の向上等の目的でマイクロキャビティ(干渉)効果を用いる場合には、有機EL層からの発光を第一電極側(第二電極)から取り出す場合には、第一電極(第二電極)として半透明電極を用いることが好ましい。
ここで用いる材料として、金属の半透明電極単体、もしくは、金属の半透明電極と透明電極材料の組み合わせを用いる事が可能であるが、半透明電極材料としては、反射率及び透過率の観点から、銀が好ましい。半透明電極の膜厚は、5nm〜30nmが好ましい。膜厚が5nm未満の場合には、光の反射が十分行えず、干渉の効果を十分得るとこができない。また、膜厚が30nmを超える場合には、光の透過率が急激に低下することから輝度、効率が低下するおそれがある。
ここで、有機層14からの発光を第一電極(第二電極)から取り出す場合には、第二電極(第一電極)として光を透過しない電極を用いることが好ましい。この際に用いる電極材料としては、例えば、タンタル、炭素等の黒色電極、アルミニウム、銀、金、アルミニウム−リチウム合金、アルミニウム−ネオジウム合金、アルミニウム−シリコン合金等の反射性金属電極、透明電極と前記反射性金属電極(反射電極)を組み合わせた電極等が挙げられる。
有機EL表示ユニットおよびこれを複数配列した有機EL表示装置は、第一電極12と第二電極13との間に、エッジカバーを形成してもよい。エッジカバーを設けることにより、第一電極12のエッジ部分において第一電極12と第二電極13間でリークを起こす事を防止することができる。ここで、エッジカバーは、絶縁材料を用いてEB蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、抵抗加熱蒸着法等の公知の方法により形成することができ、公知のドライ及びウエット法のフォトリソグラフィー法によりパターン化をすることができるが、本実施形態はこれらの形成方法に限定されるものではない。
また、絶縁層を構成する材料は、公知の材料を使用することができ、本実施形態では特に限定されない。絶縁層を構成する材料は、光を透過する必要があり、例えば、SiO、SiON、SiN、SiOC、SiC、HfSiON、ZrO、HfO、LaO等が挙げられる。また、膜厚としては、100nm〜2000nmが好ましい。100nm以下であると、絶縁性が十分ではなく、第一電極12と第二電極13との間でリークが起こり、消費電力の上昇、非発光の原因となる。また、2000nm以上であると、成膜プロセスに時間が係り生産性の悪化、エッジカバーでの第二電極13の断線の原因となる。
第二基板(封止基板)16は、公知の封止材料及び封止方法により形成することができる。具体的には、窒素ガス、アルゴンガス等の不活性ガスをガラス、金属等で封止する方法が挙げられる。更に、封入した不活性ガス中に酸化バリウム等の吸湿剤等を混入する方がより水分による有機層14の劣化を効果的に低減できるため好ましい。
更に、第二電極13上に樹脂をスピンコート法、ODF、ラミレート法を用いて塗布する、または、貼り合わせることによって第二基板(封止基板)16を封止膜として形成することもできる。更に、第二電極13上に、プラズマCVD法、イオンプレーティング法、イオンビーム法、スパッタ法等により、SiO、SiON、SiN等の無機膜を形成した後、更に、樹脂をスピンコート法、ODF、ラミレート法を用いて塗布する、または、貼り合わせることによって封止膜とすることもできる。この封止膜により、外部からの素子内への酸素や水分の混入を防止することができ、有機層14の寿命が向上する。また、本実施形態は、これらの部材や形成方法に限定されるものではない。また、第二基板(封止基板)16から発光を取り出す構成では、封止膜、封止基板共に光透過性の材料を使用する必要がある。
光学変換層15は、有機層14からの紫外または青色の励起光を吸収し、青色、緑色、または赤色に発光する、青色変換層、赤色変換層、または緑色変換層等から構成されている。また、必要に応じて、色変換層は、シアンまたはイエローに発光する色変換層であってもよい。
ここで、各色に対応する複数の発光素子が画素として表示装置に設けられる場合、シアンまたはイエローに発光する画素のそれぞれの色純度は、色度図上の赤色、緑色、または青色に発光する画素の色純度の点で結ばれる三角形より外側にすることが好ましい。このような表示装置によれば、赤色、緑色、または青色の3原色をそれぞれ発光する画素を使用する表示装置よりも、色再現範囲を更に広げる事が可能となる。
光学変換層15は、以下に例示する蛍光体材料のみから構成されていてもよい。光学変換層15は、以下に例示する蛍光体材料と、任意に添加剤等を含むように構成されていてもよい。光学変換層15は、以下に例示する材料が高分子材料(結着用樹脂)または無機材料中に分散された構成であってもよい。
上記色変換材料としては、公知の色変換材料を用いることができる。このような色変換材料は、有機系蛍光体材料と無機系蛍光体材料に分類される。有機系蛍光体材料と無機系蛍光体材料の具体的な化合物を以下に例示するが、本実施形態はこれらの材料に限定されるものではない。
有機系蛍光体材料としては、紫外の励起光を青色の発光に変換する蛍光色素として、スチルベンゼン系色素:1,4−ビス(2−メチルスチリル)ベンゼン、およびトランス−4,4’−ジフェニルスチルベンゼン、ならびにクマリン系色素:7−ヒドロキシ−4−メチルクマリン等が挙げられる。
紫外または青色の励起光を緑色の発光に変換する蛍光色素として、クマリン系色素:2,3,5,6−1H、4H−テトラヒドロ−8−トリフロメチルキノリジン(9,9a、1−gh)クマリン(クマリン153)、3−(2’−ベンゾチアゾリル)―7−ジエチルアミノクマリン(クマリン6)、および、3−(2’−ベンゾイミダゾリル)―7−N,N−ジエチルアミノクマリン(クマリン7)、ならびに、ナフタルイミド系色素:ベーシックイエロー51、ソルベントイエロー11、およびソルベントイエロー116等が挙げられる。
紫外または青色の励起光を赤色の発光に変換する蛍光色素として、シアニン系色素:4−ジシアノメチレン−2−メチル−6−(p−ジメチルアミノスチルリル)−4H−ピラン、ピリジン系色素:1−エチル−2−[4−(p−ジメチルアミノフェニル)−1,3−ブタジエニル]−ピリジニウム−パークロレート、ならびにローダミン系色素:ローダミンB、ローダミン6G、ローダミン3B、ローダミン101、ローダミン110、ベーシックバイオレット11、およびスルホローダミン101等が挙げられる。
また、無機系蛍光体材料としては、紫外の励起光を青色の発光に変換する蛍光体として、Sr:Sn4+、SrAl1425:Eu2+、BaMgAl1017:Eu2+、SrGa:Ce3+、CaGa:Ce3+、(Ba、Sr)(Mg、Mn)Al1017:Eu2+、(Sr、Ca、Ba2、Mg)10(POCl:Eu2+、BaAlSiO:Eu2+、Sr:Eu2+、Sr(POCl:Eu2+、(Sr、Ca、Ba)(POCl:Eu2+、BaMgAl1627:Eu2+、(Ba,Ca)(POCl:Eu2+、BaMgSi:Eu2+、およびSrMgSi:Eu2+等が挙げられる。
紫外または青色の励起光を緑色の発光に変換する蛍光体として、(BaMg)Al1627:Eu2+,Mn2+、SrAl1425:Eu2+、(SrBa)Al12Si:Eu2+、(BaMg)SiO:Eu2+、YSiO:Ce3+,Tb3+、Sr7−Sr:Eu2+、(BaCaMg)(POCl:Eu2+、SrSi−2SrCl:Eu2+、ZrSiO、MgAl1119:Ce3+,Tb3+、BaSiO:Eu2+、SrSiO:Eu2+、および(BaSr)SiO:Eu2+等が挙げられる。
紫外または青色の励起光を、赤色の発光に変換する蛍光体としては、YS:Eu3+、YAlO:Eu3+、Ca(SiO:Eu3+、LiY(SiO:Eu3+、YVO:Eu3+、CaS:Eu3+、Gd:Eu3+、GdS:Eu3+、Y(P,V)O:Eu3+、MgGeO5.5F:Mn4+、MgGeO:Mn4+、KEu2.5(WO6.25、NaEu2.5(WO6.25、KEu2.5(MoO6.25、およびNaEu2.5(MoO6.25等が挙げられる。
また、上記無機系蛍光体は、必要に応じて表面改質処理を施してもよい。表面改質処理の方法として、シランカップリング剤等の化学的処理によるものや、サブミクロンオーダーの微粒子等の添加による物理的処理によるもの、更にそれらの併用によるもの等が挙げられる。
なお、励起光による劣化、発光による劣化等の安定性を考慮すると、有機系蛍光体材料よりも無機系蛍光体を使用する方が好ましい。
こうした光学変換層15形成方法については、特に制限はなく、様々な方法を用いることができる。
例えば、ポリマーバインダー中に有機蛍光物質を分散させたのち成膜することによって、色変換層が得られる。なお、成膜方法としては、キャスティング法、スピンコート法、凸版印刷法、凹版印刷法、スクリーン印刷法、マイクログラビアコート法等の印刷法、バーコート法、押出し成形法、ロール成形法、プレス法、スプレー法、もしくはロールコート法などのウエットプロセス、抵抗加熱蒸着法、電子線(EB)蒸着法、分子線エピタキシー(MBE)法、スパッタリング法、もしくは有機気相蒸着(OVPD)法等の公知のドライプロセス、または、レーザー転写法等を用いることができる。
また、これらの成膜方法において有機溶媒を用いる場合、該有機溶媒としては、例えばジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、クロロホルム、アセトン、シクロヘキサノン、トルエン、ベンゼン、キシレン、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、1,2−ジメトキシエタン、またはジエチレングリコールジメチルエーテルなどを用いることができる。これらの溶媒は、それぞれ単独で用いてもよく、二種以上を混合して用いてもよい。
また、光学変換層15の成膜に際し、上記高分子材料として感光性樹脂を用いることにより、フォトリソグラフィー法によってパターン化することが可能となる。ここで、上記感光性樹脂としては、アクリル酸系樹脂、メタクリル酸系樹脂、ポリ桂皮酸ビニル系樹脂、もしくは硬ゴム系樹脂等の反応性ビニル基を有する感光性樹脂(光硬化型レジスト材料)の一種類または複数種類の混合物を用いる事が可能である。
なお、光学変換層15のパターン化については、インクジェット法、凸版印刷法、凹版印刷法、もしくはスクリーン印刷法等のウエットプロセス、シャドーマスクを用いた抵抗加熱蒸着法、電子線(EB)蒸着法、分子線エピタキシー(MBE)法、スパッタリング法、もしくは有機気相蒸着(OVPD)法等の公知のドライプロセス、または、レーザー転写法等によって蛍光体材料をダイレクトにパターニングすることも可能である。
光学変換層15としてカラーフィルターを用いる場合にも、公知の材料を用いて形成することができる。カラーフィルターのパターンは、感光性の樹脂を使う場合はカラーフィルターそのものを露光、現像して形成してもよい。また、微細なパターンを形成する際には、ドライエッチングによってパターンを形成することが好ましい。
以上、詳細に説明した有機EL表示ユニットを複数配列した、本実施形態の有機EL表示装置について説明する。
図4は、本発明の有機EL表示装置の一実施形態を示す外観斜視図である。
有機EL表示装置40は、図1、2に示した有機EL表示ユニット10を複数個、本実施形態においては3個の有機EL表示ユニット10を、短辺方向Sに沿って並べて構成されている。
更に具体的には、真ん中に配置される有機EL表示ユニット10は、湾曲面Rが形成された一端11Aが、隣接する有機EL表示ユニット10の他端11Bに接するように配される。そして、有機EL表示ユニット10どうしが接する一端11Aでは、隣接する有機EL表示ユニット10の裏面11bから遠ざかる方向に湾曲するように湾曲面Rが形成されている。したがって、互いに隣接する表示面16aどうしを大きな隙間を作らずに接して配置させることができる。
そして、湾曲面R上に第一接続端子部31を形成することによって、表示面16aどうしを密着させても、画像信号を入力するための構造を容易に実現することができる。多数の、例えば5つ以上の有機EL表示ユニット10の表示面16aを密着させても、画像信号を容易に入力することができる。
そして、本実施形態においては、それぞれの有機EL表示ユニット10の第二基板(封止基板)16が、幅の細い溝部19によって、長辺方向Lに沿って複数個に分割されている。これによって、隣接する表示面16aどうしの接する部分に形成される細い線(溝)が、第二基板16の溝部19の存在によって見かけ上、目立たなくなる。したがって、有機EL表示ユニット10を複数配列した有機EL表示装置4として複数の表示面16a大きな一画面として観察した際に、表示面16aどうしの継ぎ目が認識されるのを抑制でき、高品位な大画面表示装置を実現することが可能になる。
図5は、本実施形態の有機EL表示装置の別な実施形態を示す平面図である。
この実施形態の有機EL表示装置60では、長辺方向Lに沿った一方の端部11Aが、隣接する有機EL表示ユニット66の表示面16a側に接し、他方の端部11Bが、隣接する有機EL表示ユニット66の裏面11b側に接するように配置される。
そして、それぞれの有機EL表示ユニット66には、位置合わせマーカー61が形成される。この位置合わせマーカー61は、表示面16aよりも外側の第一基板11に形成されていれば良い。そして、有機EL表示ユニット66どうしを配列させる際に、この位置合わせマーカー61に基づいて配置することによって、表示面16aどうしの隙間を抑制して密着させ、画面上の継ぎ目を目立たなくすることができる。
図6は、本実施形態の有機EL表示装置の別な実施形態を示す平面図である。
この実施形態の有機EL表示装置70では、長辺方向Lに沿った一方の端部11Aが、隣接する有機EL表示ユニット76の表示面16a側に接し、他方の端部11Bが、隣接する有機EL表示ユニット76の裏面11b側に接するように配置される。
そして、それぞれの有機EL表示ユニット76は、短辺方向Sに沿って配置される支持枠体71によって、所定の位置に支持される。こうした支持枠体71によって、互いに隣接する有機EL表示ユニット76の表示面16aどうしの隙間を抑制して密着させ、画面上の継ぎ目を目立たなくすることができる。
以下、本発明の一態様における有機EL表示装置のより具体的な実施例をいくつか例示するが、本発明の態様はこれらの例によってなんら限定されるものではない。
(実施例1)
200nmの酸化シリコンをコートした500mm×220mm角のプラスティック基板を用い、インジウム−スズ酸化物(ITO)を、スパッタ法により第一電極として透明電極(陽極)を形成した。透明電極(陽極)は、面抵抗が10Ω/□であり、膜厚は200nmとなるよう形成した。
次に、前記492mm×220mm角の部分にのみ従来のフォトリソグラフィー法により、250mmの幅方向にITOを1mm幅のストライプにパターニングした。ここで各ITOの形状は250mm×1mmとなった。
次に、第一電極のSiOをスパッタ法により200nm積層し、従来のフォトリソグラフィー法により、第一電極のエッジ部を覆うように、パターン化した。ここでは、第一電極の端から10μm分だけ4辺をSiOで覆う構造とした。これを水洗後、純水超音波洗浄10分、アセトン超音波洗浄10分、イソプロピルアルコール蒸気洗浄5分を行い、100℃にて1時間乾燥させた。なおここで、500mm×220mm角の基板に形成する、表示部は、492mm×200mmで、短辺側には、封止エリアの外にそれぞれ2mmの端子取出し部が設けた。長辺側は、折り曲げを行う方に、2mm端子取出し部が設けられた。
次に、この基板をインライン型抵抗加熱蒸着装置内の基板ホルダーに固定し、1×10−4Pa以下の真空まで減圧した。その後、シャドーマスクを用いて所望の領域に、正孔注入材料として、1,1-ビス-ジ-4−トリルアミノ-フェニル-シクロヘキサン(TAPC)を用い抵抗加熱蒸着法により膜厚100nmの正孔注入層を形成した。
次に正孔輸送材料として、N,N‘−di−l-ナフチル-N,N’-ジフェニル-1,1‘−ビフェニル-1,1’-ビフェニル-4,4‘-ジアミン(NPD)を用い抵抗加熱蒸着法により膜厚40nmの正孔輸送層を形成した。
次いで、シャドーマスクを用いて所望の領域に正孔輸送層上に青色有機発光層(厚さ:30nm)を形成した。この緑色有機発光層は、1,4-ビス-トリフェニルシリル-ベンゼン(UGH−2)(ホスト材料)とビス[(4,6−ジフルオロフェニル)−ピリジナト−N,C2‘]ピコリネート イリジウム(III)(FIrpic)(青色燐光発光ドーパント)をそれぞれの蒸着速度を1.5Å/sec、0.2Å/secとし、共蒸着することで作製した。
次いで、発光層の上に2,9−ジメチルー4,7−ジフェニル−1,10−フェナントロリン(BCP)を用いて正孔防止層(厚さ:10nm)を形成する。
次いで、正孔防止層の上にトリス(8−ヒドロキシキノリン)アルミニウム(Alq)を用いて電子輸送層(厚さ:30nm)を形成する。
次いで、電子輸送層の上にフッ化リチウム(LiF)を用いて電子注入層(厚さ:1nm)を形成する。
この後、第二電極を形成する。まず、上記基板を金属蒸着用チャンバーに固定する。
次に、第二電極形成用のシャドーマスク(前記第一電極のストライプと対抗する向きに1mm幅のストライプ状に第二電極を形成できるように開口部が空いているマスク)と前記基板をアライメントし、電子注入層の表面に真空蒸着法によりアルミニウムを所望のパターンで形成(厚さ:200nm)する。これにより、第二電極が形成される。
スパッタ法により、1μmのSiOからなる無機保護層を、シャドーマスクを用いて表示部の端から上下左右2mmの封止エリアまでパターニング形成する。この上に、蒸着重合法によりパリレン膜を2μm形成する。このSiOとパリレンの形成を5回繰り返し、5層からなる積層膜を形成し、封止膜とした。
次に、496mm×3mmのポリイミドフィルム上に常法によりそれぞれ幅0.1mm、ピッチ0.125mm、および膜厚5μmの複数のストライプからなる青色変換層、緑色変換層、赤色変換層を形成した。このポリイミドフィルムを有機EL表示ユニットの裏面に64本並列に並べて接着用の熱硬化樹脂を用いて80℃、1時間ホットプレートで加熱する事で接着した。
次に以上のようにして作製した有機EL表示ユニットを、短辺側の表示部の外に形成されている位置合わせマーカーを用いて位置合わせを行い、長辺方向で3枚貼り合わせを行う。なお、事前に長辺側に設けている端子部は折り曲げている。
最後に、短辺側に形成している端子と、長辺側に形成している端子を外部電源に接続することにより、492mm×600mmの表示部を持つ有機EL表示装置を完成した。
ここで、外部電源により所望の電流を所望のストライプ状電極に印加することで所望の良好な画像を得る事ができた。
(実施例2)
200nmの酸化シリコンをコートしてある500mm×220mm角のプラスティック基板を用い、インジウム−スズ酸化物(ITO)を、スパッタ法により第一電極として透明電極(陽極)を形成した。透明電極(陽極)は、面抵抗10Ω/□であり、膜厚は200nmとなるよう形成した。
次に、前記492nm×220mm角の部分にのみ従来のフォトリソグラフィー法により、250mmの幅方向にITOを1mm幅のストライプにパターニングした。ここで各ITOの形状は250mm×1mmであった。
次に、第一電極のSiOをスパッタ法により200nm積層し、従来のフォトリソグラフィー法により、第一電極のエッジ部を覆うように、パターン化した。ここでは、第一電極の端から10μm分だけ4辺をSiOで覆う構造とした。これを水洗後、純水超音波洗浄10分、アセトン超音波洗浄10分、イソプロピルアルコール蒸気洗浄5分を行い、100℃にて1時間乾燥させた。尚ここで、500mm×220mm角の基板に形成する表示部は、492mm×200mmであった。短辺側には、封止エリアの外にそれぞれ2mmの端子取出し部が設けてられた。長辺側は、折り曲げを行う方に、2mm端子取出し部が設けられた。
次に、この基板をインライン型抵抗加熱蒸着装置内の基板ホルダーに固定し、1×10−4Pa以下の真空まで減圧した。
その後、所望の領域に正孔注入材料として、1,1-ビス-ジ-4−トリルアミノ-フェニル-シクロヘキサン(TAPC)を用い抵抗加熱蒸着法により膜厚100nmの正孔注入層を形成した。
次に正孔輸送材料として、N,N‘−di−l-ナフチル-N,N’-ジフェニル-1,1‘−ビフェニル-1,1’-ビフェニル-4,4‘-ジアミン(NPD)を用い抵抗加熱蒸着法により膜厚40nmの正孔輸送層を形成した。
次いで、正孔輸送層の上に赤色有機発光層(厚さ:20nm)を形成する。この赤色有機発光層は、3−フェニル−4(1’−ナフチル)−5−フェニル−1,2,4−トリアゾール(TAZ)(ホスト材料)とビス(2−(2’−ベンゾ[4,5−α]チエニル)ピリジナト−N,C3’)イリジウム(アセチルアセトネート)(btpIr(acac))(赤色燐光発光ドーパント)をそれぞれの蒸着速度を1.4Å/sec、0.15Å/secとし、共蒸着することで作製した。
次いで、赤色発光層の上に緑色有機発光層(厚さ:20nm)を形成する。この緑色有機発光層は、TAZ(ホスト材料)と トリス(2−フェニルピリジン)イリジウム(III)(Ir(ppy))(緑色燐光発光ドーパント)をそれぞれの蒸着速度を1.5Å/sec、0.2Å/secとし、共蒸着することで作製した。
次いで、緑色発光層層の上に青色有機発光層(厚さ:20nm)を形成する。この青色有機発光層は、1,4-ビス-トリフェニルシリル-ベンゼン(UGH−2)(ホスト材料)とビス[(4,6−ジフルオロフェニル)−ピリジナト−N,C2‘]ピコリネートイリジウム(III)(FIrpic)(青色燐光発光ドーパント)をそれぞれの蒸着速度を1.5Å/sec、0.2Å/secとし、共蒸着することで作製した。
次いで、発光層の上に2,9−ジメチルー4,7−ジフェニル−1,10−フェナントロリン(BCP)を用いて正孔防止層(厚さ:10nm)を形成する。
次いで、正孔防止層の上にトリス(8−ヒドロキシキノリン)アルミニウム(Alq)を用いて電子輸送層(厚さ:30nm)を形成する。
次いで、電子輸送層の上にフッ化リチウム(LiF)を用いて電子注入層(厚さ:1nm)を形成する。
この後、第二電極を形成する。まず、上記基板を金属蒸着用チャンバーに固定する。
次に、第二電極形成用のシャドーマスク(前記第一電極全体を2mm大きく覆うように第二電極を形成できるように開口部が空いているマスク)と前記基板をアライメントし、電子注入層の表面に真空蒸着法によりアルミニウムを所望のパターンで形成(厚さ:200nm)する。これにより、第二電極が形成される。
スパッタ法により、1μmのSiOからなる無機保護層を、シャドーマスクを用いて表示部の端から上下左右2mmの封止エリアまでパターニング形成する。この上に、蒸着重合法によりパリレン膜を2μm形成する。このSiOとパリレンの形成を5回繰り返し、5層からなる積層膜を形成し、封止膜とした。以上により、本実施例の長方形有機ELが作製できる。
次に、496mm×3mmのポリイミドフィルム上に常法によりそれぞれ幅0.1mm、ピッチ0.125mm、および膜厚5μmの複数のストライプからなる青色カラーフィルター層、緑色カラーフィルター層、赤色カラーフィルター層を形成した。このポリイミドフィルムを長方形有機ELの裏面に64本並列に並べて接着用の熱硬化樹脂を用いて80℃、1時間ホットプレートで加熱する事で接着した。
次に以上のようにして作製した有機EL表示ユニットを、短辺側の表示部の外に形成られている位置合わせマーカーを用いて位置合わせを行い、長辺方向で3枚貼り合わせを行う。なお、事前に長辺側に設けている端子部は折り曲げている。
最後に、短辺側に形成している端子と、長辺側に形成している端子を外部電源に接続することにより、492mm×600mmの表示部を持つ有機EL表示装置を完成した。
ここで、外部電源により所望の電流を所望のストライプ状電極に印加することで所望の良好な画像を得る事ができた。
(実施例3)
10μmの酸化シリコンをコートしてある750mm×220mm角のインバー材基板を用い、ガラス基板上に、PECVD法を用いて、アモルファスシリコン半導体膜を形成する。続いて、結晶化処理を施すことにより多結晶シリコン半導体膜を形成する。次に、フォトリソグラフィー法を用いて多結晶シリコン半導体膜を複数の島状にパターンニングする。続いて、パターニングした多結晶シリコン半導体層の上にゲート絶縁膜及びゲート電極層をこの順番で形成し、フォトリソグラフィー法を用いてパターニングを行った。
その後、パターニングした多結晶シリコン半導体膜に、リン等の不純物元素をドーピングすることによりソース及びドレイン領域を形成し、TFT素子を作製した。その後、平坦化膜を形成した。平坦化膜としては、PECVD法で形成した窒化シリコン膜、スピンコーターでアクリル系樹脂層をこの順で積層し形成する。まず、窒化シリコン膜を形成した後、窒化シリコン膜とゲート絶縁膜とを一括してエッチングすることによりソースまたはドレイン領域に通ずるコンタクトホールを形成し、続いて、ソース配線を形成した。その後、アクリル系樹脂層を形成し、ゲート絶縁膜及び窒化シリコン膜に穿孔したドレイン領域のコンタクトホールと同じ位置に、ドレイン領域に通ずるコンタクトホールを形成した。以上の工程等によりアクティブマトリクス基板が完成した。
平坦化膜としての機能は、アクリル系樹脂層で実現された。なお、TFTのゲート電位を定電位にするためのコンデンサーは、スイッチング用TFTのドレインと駆動用TFTのソースとの間に層間絶縁膜等の絶縁膜を介することで形成された。アクティブマトリクス基上には、平坦化層を貫通して駆動用TFTと、有機EL素子の第一電極とを電気的に接続するコンタクトホールが設けられてた。
次に、各画素を駆動する為のTFTと、平坦化層を貫通して設けられたコンタクトホールを介して電気的に接続するように、スパッタ法により、各画素の第一電極(陽極)を形成した。第一電極は、Al(アルミニウム)を150nmとIZO(酸化インジウム−酸化亜鉛)を20nmの膜厚で積層して形成した。次に第一電極をRGB用画素のそれぞれに対応した形状に従来のフォトリソグラフィー法でパターン化した。
ここでは、第一電極の面積としては、300μm×100μmとした。また750mm×220mm角の基板に形成する、表示部は、742mm×200mmとした。表示部の上下左右には、2mm幅の封止エリアが設けられており、短辺側には、更に封止エリアの外にそれぞれ2mmの端子取出し部が設けられた。長辺側は、折り曲げを行う方に、2mm端子取出し部が設けられた。
次に第一電極のSiOをスパッタ法により200nm積層し、従来のフォトリソグラフィー法により、第一電極のエッジ部を覆うように、パターン化した。ここでは、第一電極の端から10μm分だけ4辺をSiOで覆う構造としエッジカバーとした。
次に、前記アクティブ基板を洗浄した。アクティブ基板の洗浄としては、例えば、アセトン、IPAを用いて、超音波洗浄を10分間行い、次に、UV−オゾン洗浄を30分間行った。
次に、この基板をインライン型抵抗加熱蒸着装置内の基板ホルダーに固定し、1×10−4Pa以下の真空まで減圧した。
その後、所望の領域に、シャドーマスクを用いて正孔注入材料として、1,1-ビス-ジ-4−トリルアミノ-フェニル-シクロヘキサン(TAPC)を用い抵抗加熱蒸着法により膜厚100nmの正孔注入層を形成した。
次に正孔輸送材料として、N,N‘−di−l-ナフチル-N,N’-ジフェニル-1,1‘−ビフェニル-1,1’-ビフェニル-4,4‘-ジアミン(NPD)を用い抵抗加熱蒸着法により膜厚40nmの正孔輸送層を形成した。
次いで、正孔輸送層の上に青色有機発光層(厚さ:30nm)を形成する。この緑色有機発光層は、1,4-ビス-トリフェニルシリル-ベンゼン(UGH−2)(ホスト材料)とビス[(4,6−ジフルオロフェニル)−ピリジナト−N,C2‘]ピコリネートイリジウム(III)(FIrpic)(青色燐光発光ドーパント)をそれぞれの蒸着速度を1.5Å/sec、0.2Å/secとし、共蒸着することで作製した。
次いで、発光層の上に2,9−ジメチル−4,7−ジフェニル−1,10−フェナントロリン(BCP)を用いて正孔防止層(厚さ:10nm)を形成した。
次いで、正孔防止層の上にトリス(8−ヒドロキシキノリン)アルミニウム(Alq)を用いて電子輸送層(厚さ:30nm)を形成した。
この後、第二電極を形成した。まず、上記基板を金属蒸着用チャンバーに固定した。
次に、第二電極形成用のシャドーマスクと前記基板をアライメントし、電子輸送層の表面に真空蒸着法によりマグネシウム−銀合金(比率1:9)を膜厚19nm形成した。シャドーマスクには、発光領域全体と基板上に予め形成している陰極コンタクトエリアの上下左右1mm大きな領域に第二電極を形成できるように開口部が空いている。これにより、半透明の第二電極が形成された。
次に、半透明第二電極上に、イオンプレーティングにより、100nmのSiONからなる保護層をシャドーマスクを用いてパターニング形成した。ここで、成膜条件は、以下の通りである。プラズマビームパワーは、4.0kWであった。ビーム断面積S1は、12.56cmであった。ビームエネルギー密度は、310W/cmであった。Nの流量は、20sccmであった。Oの流量は、10sccmであった。ソース材質は、SiON焼結体で密度は、相対密度99%以上とした。
次に、746mm×3mmのポリイミドフィルム上に常法によりそれぞれ幅0.1mm、ピッチ0.125mm、および膜厚5μmの複数のストライプからなる青色変換層、緑色変換層、赤色変換層を形成した。このポリイミドフィルムを封止基板として用いる746mm×200mmのポリイミドフィルム上に64本並列に並べて接着用の熱硬化樹脂を用いて80℃、1時間ホットプレートで加熱する事で接着した。
次に、この色変換層が接着された封止基板の色変換層が形成された反対側の面に接着用の熱硬化樹脂を塗布し、前記有機ELが形成されているアクティブ基板に貼り合わせ、80℃、1時間ホットプレートで加熱する事で樹脂を硬化させた。尚、上記貼り合わせ工程は、有機ELの水分による劣化を防止する目的でドライエアー環境下(水分量:−80℃)において行った。これでアクティブ駆動型有機EL表示ユニットが完成する。
次に以上のようにして作製したアクティブ駆動型有機EL表示ユニットを、位置合わせ用の枠を用いて、長辺方向で3枚貼り合わせた後を行う。なお、事前に長辺側に設けている端子部は折り曲げている。
最後に、短辺側に形成している端子をソースドライバを介して電源回路に接続した。また、長辺側に形成している端子をゲートドライバを介して外部電源に接続した。以上により、742mm×600mmの表示部を持つアクティブ駆動型の有機EL表示装置が完成した。
ここで、外部電源により所望の電流を各画素に印加することで所望の良好な画像を得る事ができた。
多数の表示ユニットを配列して大型のディスプレイを構成した場合でも、隣接する表示ユニットどうしの隙間を目立たなくして、高品位な表示特性を実現する。
10…有機EL表示ユニット、11…第一基板、12…第一電極、14…有機層(有機EL層)、15…第二電極(対向電極)、16…第二基板(封止基板)、19…溝部、40…有機EL表示装置。

Claims (15)

  1. 第一基板と、
    第一基板上に位置し、第一電極、少なくとも有機発光層を含む有機層、および第二電極を有し、励起光を発するよう構成された有機EL素子と、
    第二基板と、
    第二基板上に位置し、前記励起光の色調を変換した光を表示面から外部に出射するよう構成された光学変換層とを備えた有機EL表示ユニットであって、
    前記表示面は、平坦で、かつ長方形を成し、
    前記第二基板は、前記表示面の長辺方向に沿って複数に分割されており、
    前記第一基板は、前記表示面の長辺方向に沿って延び、前記表示面とは反対の面に近づく方向に屈曲した第一端部を有し、
    前記第一端部であり、前記表示面とは反対の面上に、前記有機EL表示ユニットの制御信号を入力する第一接続端子部をさらに有する有機EL表示ユニット。
  2. 前記光学変換層は、前記励起光を蛍光変換する蛍光体層である請求項1に記載の有機EL表示ユニット。
  3. 前記有機発光層は白色光を発し、前記光学変換層は、前記白色光の色調を変換するカラーフィルターである請求項1に記載の有機EL表示ユニット。
  4. 前記第一接続端子部は、前記第二基板と重ならない領域に形成される請求項1に記載の有機EL表示ユニット。
  5. 前記第一基板、および前記第二基板は、金属、または樹脂を含む材料を含む請求項1に記載の有機EL表示ユニット。
  6. さらに、前記有機EL素子に対応するアクティブマトリックス駆動素子を有する請求項1に記載の有機EL表示ユニット。
  7. さらに、前記表示面の短辺方向に沿って延びる第二接続端子部を有する請求項1に記載の有機EL表示ユニット。
  8. 前記第二基板には、前記蛍光体層が複数形成され、
    前記複数の蛍光体層は、赤色蛍光体層、緑色蛍光体層、青色蛍光体層を含み、
    前記赤色蛍光体層、前記緑色蛍光体層、前記青色蛍光体層のそれぞれは、前記表示面の長辺方向に対して平行に配列されている請求項記載の有機EL表示ユニット。
  9. 前記第二基板には、前記カラーフィルターが複数形成され、
    前記複数のカラーフィルターは、赤色カラーフィルター層、緑色カラーフィルター層、青色カラーフィルター層を含み、
    前記赤色カラーフィルター層、前記緑色カラーフィルター層、前記青色カラーフィルター層のそれぞれが前記表示面の長辺方向に対して平行に配列されている請求項記載の有機EL表示ユニット。
  10. 前記第一基板は、線膨張係数が1×10−5/ ℃ 以下の鉄−ニッケル系合金から構成されている請求項に記載の有機EL表示ユニット。
  11. 前記第一基板は、線膨張係数が1×10−5/ ℃ 以下の鉄−ニッケル系合金から構成されている請求項に記載の有機EL表示ユニット。
  12. 請求項1に記載の有機EL表示ユニットが、前記表示面の短辺方向に沿って複数配列して構成されている有機EL表示装置。
  13. 前記複数の有機EL表示ユニットの第一の有機EL表示ユニットは、前記表示面の長辺方向に沿った一方の端部が、第一の有機EL表示ユニットと隣接する第二の有機EL表示ユニットの表示面側に接し、前記表示面の他方の端部が、第一の有機EL表示ユニットと隣接する第三の有機EL表示ユニットの表示面の反対側のに接する請求項12記載の有機EL表示装置。
  14. 第一基板と、第一基板上に位置し、第一電極、少なくとも有機発光層を含む有機層、および第二電極を有し、励起光を発するよう構成された有機EL素子と、第二基板と、第二基板上に位置し、前記励起光の色調を変換した光を表示面から外部に出射するよう構成された光学変換層とを備え、
    前記表示面は、平坦で、かつ長方形を成し、前記第一基板は、前記表示面の長辺方向に沿って延び、前記表示面とは反対の面に近づく方向に屈曲した第一端部を有し、前記第一端部であり、前記表示面とは反対の面上に、前記有機EL表示ユニットの制御信号を入力する第一接続端子部が形成され、前記第二基板は、前記表示面の長辺方向に沿って複数に分割されている有機EL表示ユニットの製造方法であって、
    前記表示面の短辺方向に沿って延びるように配置したライン状蒸着ヘッドを用いて、前記表示面の長辺方向に沿って前記第一基板を搬送しつつ前記有機層を形成することを有する有機EL表示ユニットの製造方法。
  15. さらに、ロールツウロール法によって前記第二基板に対して前記光学変換層を形成することを有する請求項14記載の有機EL表示ユニットの製造方法。
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