以下に、本願の開示する無線通信システム、移動局、基地局及び無線通信システム制御方法の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下の実施例により本願の開示する無線通信システム、移動局、基地局及び無線通信システム制御方法が限定されるものではない。
図1は、実施例1に係る移動局のブロック図である。また、図2は、実施例1に係る基地局のブロック図である。本実施例では、移動局1と基地局2とはDS(Dynamic Scheduling)を用いて通信を行うものとする。
図1に示すように、本実施例に係る移動局1は、送受信部11、制御部12及び上り送信部13を有している。さらに、制御部12は、制御プレーン部110及びデータプレーン部120を有している。そして、制御プレーン部110は、PDCCH(Physical Downlink Data Channel)処理部111、ブラインド復号制御部112及びタイマ制御部113を有している。また、データプレーン部120は、PDSCH(Physical Downlink Shared Channel)処理部121及びHARQ(Hybrid Automatic Repeat Request)管理部122を有している。
送受信部11は、後述する基地局2との間でアンテナを介して無線信号の送受信を行う。送受信部11は、DRXの設定条件を通知する制御信号であるL3信号であるRRC(Radio Resource Control)を基地局2から受信する。RRCは、DRXサイクルや起動するタイマの条件などが含まれている。そして、送受信部11は、受信したRRCをタイマ制御部113へ送信する。また、送受信部11は、基地局2からPDCCHやPDSCHを含む信号を受信する。そして、送受信部11は、受信した信号をブラインド復号制御部112及びPDSCH処理部121へ出力する。
さらに、送受信部11は、基地局2のバッファが空であることを示す信号を基地局2から受信する。本実施例では、送受信部11は、予め決められたいずれかのDCIフォーマットを有するPDCCHに付加された1ビットの情報であるフラグにより、バッファが空であることを示すBuffer Status Indicator(以下では、「BSI」と呼ぶ。)=0の通知を受ける。DCIフォーマットについては後で詳細に説明する。ここで、基地局2のバッファが空であることを示すフラグを付けるPDCCHのDICフォーマットはどのフォーマットを用いてもよい。例えば、本実施例では、後述するDCIフォーマットの中の、DCIフォーマット1、1A、2、2Aを用いる。そして、送受信部11は、BSI=0の情報を受信すると、その旨をブラインド復号制御部112へ出力する。
また、送受信部11は、下りデータの再到着の通知を基地局2から受信する。本実施例では、送受信部11は、DCIフォーマット1Aを使って送信される「Msg0」という制御信号を受信することで、下りデータの再到着の通知を受ける。ここで、Msg0は、基地局2が移動局1に対しランダムアクセスの実行を指示する信号である。本来、基地局2は、下りデータに対する移動局1からのACK(ACKnowledgement)/NACK(Negative ACKnowledgement)の受信のために移動局1の上り同期を確保させるように、移動局1にランダムアクセスを実施させることを目的としてMsg0を送信する。しかし、本実施例では、Msg0を、通常のPDCCHのモニタに切り替えるための制御信号として再利用している。この場合、移動局1の上り同期が既に確保できていれば、ランダムアクセスは実行しない。これに対して、移動局1の上り同期が確保できていなければ、ランダムアクセスを実行する。そして、送受信部11は、基地局2からMsg0を受信したことをブラインド復号制御部112へ通知する。
また、送受信部11は、NACK及びその他のデータを上り送信部13から受信する。そして、送受信部11は、上り送信部13から受信したNACK及びその他のデータを基地局2へ送信する。
タイマ制御部113は、RRCの入力を送受信部11から受ける。そして、タイマ制御部113は、DRXサイクル、並びに、SFN(System Frame Number)及び自装置の識別子を用いた関数からDRX開始のタイミングを求める。そして、タイマ制御部113は、DRXの開始のタイミングを、PDCCH処理部111及びブラインド復号制御部112に通知する。さらに、タイマ制御部113は、開始サブフレームからRRCで指定されたタイマを起動しそれぞれタイマでそれぞれに決められた時間の計測を行う。例えば、タイマは、図3に示すようなタイマを起動する。図3は、DRXにおけるタイマを説明するための図である。データ307〜309及び311は、基地局2から送信されたPDCCHを含むデータを表している。そして、データ309は、受信に失敗したデータを表している。また、NACK310は、データ309の受信失敗を通知する否定応答である。さらに、データ311は、NACK310を受けて、基地局2がデータ309を再送したデータである。
図3に示すように、タイマ制御部113は、OnDuration Timer301、drx-Inactivity Timer302、HRAQ RTT Timer303、drx-Retransmission Timer304及びdrxShortCycle Timer305を起動する。OnDuration Timer301は、PDCCHの受信が必須となる区間であるOnDuration306の区間を計測する。すなわち、OnDuration Timer301が回っていない区間、言い換えればOnDuration306以外の区間であれば、PDCCHのモニタは必須で無いため、移動局1は、省電力モードに遷移することができる。
また、drx-Inactivity Timer302は新規データ到着(再送は除外)を通知するPDCCHを受信すると起動又は再起動される。例えば、基地局2からPDCCHを含むデータ307〜309及び311を受信すると、drx-Inactivity Timer302は起動又は再起動する。したがって、drx-Inactivity Timer302が起動している場合もPDCCHのモニタは必須であり省電力モードに遷移することができない。すなわち、図3のようにdrx-Inactivity Timer302がOnDuration306の区間を超えて回っている場合、その間も省電力モードに遷移することができない。
HARQ RTT Timer303は新規のデータ又は再送のデータに関わらず起動又は再起動され、データの受信失敗を判定するHARQのRTT(Round Trip Time)を管理する。データ309の受信を失敗してからHARQ RTT Timer303が満了すると、移動局1は、NACK310を基地局2に送信する。
drx-Retransmission Timer304は、HARQ RTT Timer303が満了してもデータの受信に成功しなかった場合に起動され、タイマの起動中に再送が実施される。したがって、この区間中もPDCCHのモニタガ必須であり省電力モードに移行することはできない。
drx-Retransmission Timer304が満了すると、Short DRXが設定されている場合はShort DRXに遷移する。ここで、Short DRXとは、設定することが可能なオプションの区間である。このShort DRXの区間は、その区間にデータを受信した場合、drx-Inactivity Timer302を起動することにより、直ぐにPDCCHのモニタが必須である区間に遷移するように設定される区間であり、低遅延が実現できる。drxShortCycle Timer305は、rx-Retransmission Timer304が満了すると起動し、Short DRXの区間を管理する。drxShortCycle Timer305が満了するとLong DRXに直接遷移する。Long DRXは省電力モードに遷移することができる区間である。Short DRXが設定されていない場合は、Long DRXに直接遷移する。すなわち、タイマ制御部113によりOnDuration Timer301、drx-Inactivity Timer302及びdrx-Retransmission Timer304の満了が確認されると、制御部12は、省電力モードに移動局1を遷移させる。OnDuration Timer301、drx-Inactivity Timer302又はdrx-Retransmission Timer304のいずれかが起動している区間は、「Active Time」と呼ばれる。
タイマ制御部113は、HARQ RTT Timer303の満了、drx-Retransmission Timer304の開始をHARQ管理部122に通知する。
また、タイマ制御部113がOnDuration Timer301の満了及びdrx-Inactivity Timer302の満了をブラインド復号制御部112へ通知する。
ブラインド復号制御部112は、DRXの開始タイミングの入力をタイマ制御部113から受ける。そして、ブラインド復号制御部112は、受信したDRXの開始タイミングで受信の可能性がある全てのフォーマットのPDCCHに対してブラインド復号を行う。そして、ブラインド復号を行い、自装置宛のPDCCHを検出すると、ブラインド復号制御部112は、検出したPDCCHをPDCCH処理部111へ出力する。
また、ブラインド復号制御部112は、BSI=0の情報を受信した旨の通知を送受信部11から受ける。BSI=0の情報を受信した旨の通知を受けると、ブラインド復号制御部112は、予め決められたDCIフォーマットのPDCCHのみに復号対象を減少させてブラインド復号を行う。本実施例では、後述するDCIフォーマットのうち、0、1A、1Cのみを復号対象とする。この場合も、ブラインド復号制御部112は、ブラインド復号を行い自装置宛のPDCCHを検出すると、検出したPDCCHをPDCCH処理部111へ出力する。
どのDCIフォーマットを復号対象とするかをブラインド復号制御部112が把握する方法としては、通信開始前に基地局2からのRRCなどのシグナリングにより通知を受ける方法がある。また、基地局2からの通知を受けない方法としては、ブラインド復号制御部112において、復号対象とするDCIフォーマットを制限する場合には、「0、1A、1C」のみを復号対象とすると予め定義しておいてもよい。
ここで、図4〜7を参照して、PDCCHのDCIフォーマット及びブラインド復号について説明する。図4は、PDCCHの候補数を説明するための図である。また、図5は、PDCCHのマッピング例である。また、図6は、各DCIフォーマットとサーチスペースの対応を表す図である。また、図7は、ブラインド復号の回数を説明するための図である。
図4のサーチスペース321は、ブラインド復号の対象となるサーチスペースを表している。すなわち、ブラインド復号制御部112は、サーチスペース321に示されたサーチスペースに対してブラインド復号を行う。また、アグリゲーションレベル322は、移動局1向けのPDCCHが占有するCCEの数を示している。例えば、アグリゲーションレベル322が2であれば、移動局1向けのPDCCHは2つのCCEを占有している。アグリゲーションサイズ323は、信号に含まれる全てのPDCCHが占有するCCEの数である。
例えば、図5のアグリゲーションサイズ330のように、サイズが12だとすると、アグリゲーションサイズ330の中には、アグリゲーションレベルが2のPDCCH331〜336がマッピング可能である。すなわち、アグリゲーションサイズ330の中には、PDCCHの候補として、PDCCH331〜336という6つの候補が選択できることになる。
しかし、基地局2は、サーチスペース、アグリゲーションレベル及びアグリゲーションサイズのいずれも移動局に対して通知しない。そのため、ブラインド復号制御部112は、各サーチスペースに対して、各アグリゲーションレベルでの各候補を順次選択して復号していくことを繰り返すことで、自装置宛のPDCCHを検出する。例えば、図5のようなアグリゲーションサイズ330であれば、その中の自装置宛のPDCCHの候補となるPDCCH331〜336を順次選択して復号を繰り返していく。このように自装置宛のPDCCHである可能性がある候補に対して順次復号を繰り返していく処理をブラインド復号と呼ぶ。
そこで、図4に戻り、ブラインド復号制御部112が復号の対象とするPDCCHの候補の数を考えると、アグリゲーションサイズ323をアグリゲーションレベル322で除算することにより、PDCCH候補数324を求めることができる。例えば、アグリゲーションサイズ323が、図5のアグリゲーションサイズ330のように12個のCCEを有するとして、アグリゲーションレベルが2であれば、12÷2=6としてPDCCH候補数324を求めることができる。このようにして求めたものが、図4の各アグリゲーションレベル322及びアグリゲーションサイズ323の組に対応するPDCCH候補数324である。
図6では、行341にDCIフォーマット、行342に各DCIフォーマットに対応するペイロードサイズを記載している。さらに、行343及び行343は各DCIフォーマットがどのサーチスペースにマッピングされる可能性があるかを示している。図6に示すように、例えば、LTE−Aでは、DICフォーマットには、0、1、1A、1B、1C、1D、2、2A、3、3A、4の11種類のフォーマットがある。
DCIフォーマット0は、ペイロードサイズがAで、移動局固有及びセル固有のサーチスペースいずれにもマッピングされる。DCIフォーマット1は、ペイロードサイズがCで、移動局固有のサーチスペースのみにマッピングされる。DCIフォーマット1Aは、ペイロードサイズがAで、移動局固有及びセル固有のサーチスペースいずれにもマッピングされる。DCIフォーマット1Bは、ペイロードサイズがCで、移動局固有のサーチスペースのみにマッピングされる。DCIフォーマット1Cは、ペイロードサイズがBで、セル固有のサーチスペースのみにマッピングされる。DCIフォーマット1Dは、ペイロードサイズがCで、移動局固有のサーチスペースのみにマッピングされる。DCIフォーマット2は、ペイロードサイズがCで、移動局固有のサーチスペースのみにマッピングされる。DCIフォーマット2Aは、ペイロードサイズがCで、移動局固有のサーチスペースのみにマッピングされる。DCIフォーマット3は、ペイロードサイズがAで、セル固有のサーチスペースのみにマッピングされる。DCIフォーマット3Aは、ペイロードサイズがAで、セル固有のサーチスペースのみにマッピングされる。DCIフォーマット4は、ペイロードサイズがDで、移動局固有のサーチスペースのみにマッピングされる。
そして、各DCIフォーマットは、図6のようにペイロードサイズにより4種類(A〜D)に分類される。ここで、ブラインド復号制御部112は、復号の対象としているフォーマット毎に、復号及び検出を行う必要がある。ただし、同じペイロードサイズであれば、1度の復号により自装置宛のどのフォーマットのPDCCHかは判定できるので、ブラインド復号制御部112は、同じペイロードサイズを有するフォーマットのPDCCHに対して、まとめて復号及び検出を行うことができる。図7では、各サーチスペースに対するペイロードサイズ毎にフォーマットをまとめて、そのフォーマット群に対するPDCCH候補の数を示している。行351がペイロードサイズを表している。そして、行352及び行353の各ペイロードサイズに対応する欄の上段が対応するフォーマットを表しており、下段がPDCCHの候補の数を表している。例えば、ペイロードサイズがAのグループで移動局固有のサーチスペースにマッピングされるのは、フォーマット0及び1Aであり、PDCCHの候補の数は16である。また、ペイロードサイズがAのグループでセル固有のサーチスペースにマッピングされるのは、フォーマット0、1A、3及び3Aであり、PDCCHの候補の数は6である。このように各ペイロードサイズにおける候補の数を足した合計は、移動局固有のサーチスペースにおいては、48となり、セル固有のサーチスペースにおいては、12となり、全てを足すと60となる。すなわち、ブラインド復号制御部112は、最大でも60回の復号を行なえば、全てのフォーマットのPDCCHの復号を完了することができる。ここではLTE−Aの場合を例に説明したが、LTEの場合には、上りMIMOが設定されていないため、DICフォーマット4の復号は試みる必要が無いので、最大44回の復号で全てのフォーマットのPDCCHの復号を完了することができる。
ブラインド復号制御部112は、復号対象とするフォーマットを減少させていない場合には、全てのフォーマットのPDCCHを復号対象とするため、LTE−Aでは最大60回、LTEでは最大44回の復号を行うことになる。
これに対して、復号対象とするフォーマットを減少させた場合、復号対象以外のフォーマットのPDCCHの復号は行わないので、ブラインド復号制御部112は、復号の回数を減らすことができる。本実施例では、復号対象とするフォーマットを減少させた場合の復号対象のフォーマットをDCIフォーマット0、1A及び1Cとする。ここで、DCIフォーマット0は、PUSCH(Physical Uplink Shared Channel)送信のための制御信号である。また、DCIフォーマット1Aは、コンパクトなPDSCH送信及びランダムアクセス開始を支持するための制御信号である。また、DCIフォーマット1Cは、報知情報などの非常にコンパクトなPDSCH送信のための制御信号である。ブラインド復号制御部112がPUSCH送信のための制御信号を受けるので、移動局1は、自装置からデータの送信を行うことができる。また、DCIフォーマット1Aを検出することで、ブラインド復号制御部112は、通常のPDCCHモニタに切り替えるためのMsg0を取得することができる。また、ブラインド復号制御部112がDCIフォーマット1Cを検出するので、移動局1は報知情報を取得することができる。このブラインド復号制御部112が、「復号部」の一例にあたる。
PDCCH処理部111は、自装置宛のPDCCHをブラインド復号制御部112から受ける。そして、PDCCH処理部111は、受信したPDCCHにしたがって処理を実施する。例えば、PDCCHによりPDSCHの受信が指示されていた場合、送受信部11からPDSCHを受信して処理を行うようにPDSCH処理部121に指示する。その他にも、上りデータの送信や報知情報に対する処理などを行う。このPDCCH処理部111が、「信号処理部」の一例にあたる。
PDSCH処理部121は、送受信部11からPDSCHを受信して処理を行う指示をPSCCH処理部111から受ける。そして、PDSCH処理部121は、送受信部11からPDSCHを受信する。そして、PDSCH処理部121は、受信したPDSCHを処理しMAC(Medium Access Control)などの上位レイヤにデータを回送する。また、PDSCH処理部121は、処理結果をHARQ管理部122へ通知する。
HARQ管理部122は、HARQ RTT Timer303の満了、drx-Retransmission Timer304の開始の通知をタイマ制御部113から受信する。また、HARQ管理部122は、PDSCH処理部121によるPDSCHの処理結果の通知を受ける。そして、HARQ管理部122は、HARQ RTT Timer303の満了しdrx-Retransmission Timer304の開始している間に、再送要求の実施命令を上り送信部13へ通知する。
また、制御部12は、PDSCH処理部121により処理されたデータをMAC、RLC、PDCPなどの各レイヤにおいて処理を実施し、ユーザにデータを提供する。さらに、制御部12は、ユーザから入力された音声データなどに対して各レイヤで処理を実施し、処理したデータを上り送信部13へ送信する。
上り送信部13は、HARQ管理部122から再送要求の実施命令を受信して、NACKを生成し、送受信部11を介して基地局2へ生成したNACKを送信する。また、上り送信部13は、制御部12で処理されたユーザから入力されたデータを受信すると、そのデータを送受信部11を介して基地局2へ送信する。
また、図2に示すように、本実施例に係る基地局2は、上位局送受信部21、制御部22、スケジューリング部23及び送受信部24を有している。さらに、制御部22は、制御プレーン部210及びデータプレーン部220を有している。そして、制御プレーン部210は、バッファ制御部211、ブラインド復号制御部212、タイマ制御部213及び信号生成部214を有している。また、基地局2は、ネットワークを介して上位局3と接続されている。
上位局送受信部21は、上位局3との間でネットワークを介してデータの送受信を行う。上位局送受信部21は、上位局3から受信したデータをバッファ制御部211へ出力する。また、上位局送受信部21は、信号生成部214からデータを受信する。そして、上位局送受信部21は、受信したデータを上位局3へ送信する。
バッファ制御部211は、上位局送受信部21からデータの入力を受ける。そして、バッファ制御部211は、バッファ部221に対してデータの格納命令をデータと共に出力する。
また、バッファ制御部211は、バッファ部221に蓄積されているデータの量を計測する。そして、バッファ制御部211は、バッファ部221が空か否かを判定する。バッファ制御部211は、バッファ部221が空になったと判定した場合、バッファ部221が空になったことをブラインド復号制御部212に通知する。また、バッファ制御部211は、バッファ部221が空の状態で、上位局送受信部21からデータの入力を受けた場合、下りデータの再到着をブラインド復号制御部212に通知する。このバッファ制御部211が、「データ量計測部」の一例にあたる。以上の説明は、下り通信の場合であるが、バッファ部221は、上り通信の場合にも使用される。つまり、バッファ部221は、移動局1から送信されるBSR(Buffer Status Reporting)を解析し、移動局1のバッファに滞留しているデータ量も計測する。
ブラインド復号制御部212は、バッファ部221が空になった通知をバッファ制御部211から受信する。そして、ブラインド復号制御部212は、バッファが空になったことを送信するように信号生成部214に指示する。この指示を出すことで、ブラインド復号制御部212は、移動局1が復号対象とするDCIフォーマットを制限していることを把握できる。これにより、基地局2は、ブラインド復号制御部212に移動局1の復号対象としているDCIフォーマットを確認し、それ以外のDICフォーマットを有するPDCCHを送信する。
また、ブラインド復号制御部212は、下りデータの再到着をバッファ制御部211から受信する。そして、ブラインド復号制御部212は、下りデータの再到着を送信するように信号生成部214に指示する。この指示を出すことで、ブラインド復号制御部212は、移動局1が受信の可能性のある全ての種類のDCIフォーマットを復号対象としていることを把握できる。このブラインド復号制御部212が、「制御部」の一例にあたる。
タイマ制御部213は、移動局1との間で行う通信のDRXサイクル及びデータの送信周期などをスケジューリング部23から受信する。そして、タイマ制御部213は、データの送信を行うタイミングをスケジューリング部23に通知する。またタイマ制御部213は、DRXサイクルのタイミングをスケジューリング部23に通知する。
信号生成部214は、移動局1との間で行う通信のDRXサイクルをスケジューリング部23から受信する。そして、信号生成部214は、DRXサイクルを含むRRCシグナリングを生成する。そして、信号生成部214は、生成したRRCシグナリングを送受信部24へ出力する。
また、信号生成部214は、移動局1を制御するための制御信号であるPDCCHを生成する。また、データ送信を行う場合、信号生成部214は、バッファ部221から送信データを取得し、PDSCHを生成する。信号生成部214は、PDCCHを送受信部24へ出力する。また、データの送信を行う場合は、信号生成部214は、生成したPDCCHにPDSCHを付随させて送受信部24へ出力する。
また、信号生成部214は、再送要求をHARQ管理部222から受ける。そして、信号生成部214は、再送要求を受けたデータを再度生成する。その後、信号生成部214は、生成した信号を送受信部24へ出力する。
さらに、信号生成部214は、バッファが空になったことを送信する指示をブラインド復号制御部212から受信する。そして、信号生成部214は、予め決められたDCIフォーマットを有するPDCCHにバッファが空になったことを示すフラグを付加させて信号を生成する。そして、信号生成部214は、生成したPDCCHにフラグを付加した信号を送受信部24へ出力する。ここで、フラグを付加して送信するPDCCHは、バッファ部221が空になる前の最後のPDSCHを送信した後に通知用のPDCCHを用いてもよいし、最後のPDSCHを送信する際に付随するPDCCHを用いてもよい。
また、信号生成部214は、下りデータの再到着の通知を送信する指示をブラインド復号制御部212から受信する。そして、信号生成部214は、Msg0という制御信号を送信するDCIフォーマット1AのPDCCHを生成し送受信部24へ出力する。ここで、本実施例では、DCIフォーマット1Aを用いてMsg0を送信することで、下りデータの再到着を通知しているが、通知に用いる信号はこれに限らない。この信号生成部214が、「信号送信部」の一例にあたる。
バッファ部221は、データと共にデータの格納命令の入力をバッファ制御部211から受ける。そして、バッファ部221は、受信したデータを格納し蓄積していく。また、バッファ部221に蓄積されたデータは、信号生成部214により取得されることで減少していく。
HARQ管理部222は、移動局1から送信されたNACKの入力を送受信部24から受ける。そして、HARQ管理部222は、NACKを受けた直前の送信データの再送要求を信号生成部214に通知する。
スケジューリング部23は、無線伝送のスケジューリングのアルゴリズムを記憶している。そして、スケジューリング部23は、記憶しているアルゴリズムを用いて移動局1に対するDRXサイクル及びデータの送信周期などを求める。そして、スケジューリング部23は、求めたDRXサイクル及びデータの送信周期などをタイマ制御部213へ送信する。また、スケジューリング部23は、DRXサイクルを信号生成部214へ通知する。
そして、スケジューリング部23は、DRXサイクルのタイミングを受けて、PDCCHを含む信号の送信の開始及び終了を送受信部24に指示する。
送受信部24は、アンテナを介して移動局1との間で無線信号の送受信を行う。送受信部24は、信号生成部214から受信したRRCシグナリングを移動局1へ送信する。また、送受信部24は、PDCCHを含む信号の送信の開始をスケジューリング部23から受ける。そして、送受信部24は、PDCCHを含む信号の入力を信号生成部214から受ける。そして、スケジューリング部23が指定したタイミングでPDCCHを含む信号を移動局1へ送信する。
また、送受信部24は、移動局1からデータを受信する。そして、送受信部24は、受信したデータを信号生成部214へ出力する。また、送受信部24は、アンテナを介して移動局1からNACKを受信する。この場合、送受信部24は、受信したNACKをHARQ管理部222へ出力する。
次に、図8を参照して、移動局における復号対象のDCIフォーマットの遷移について説明する。図8は、実施例1に係る無線通信システムにおける復号対象のDCIフォーマットの遷移について説明するための図である。図8は、紙面に向かって右にいくに従い時間の経過を表している。また、図8における区間400は、Active Timeを表している。
時刻401が、タイマ制御部113がSFN及び自装置の識別子などの共通情報の関数を用いて算出したDRX開始のタイミングである。時刻401から移動局1は受信の可能性のある全てのDCIフォーマットを有するPDCCHを対象として復号及び自装置宛のPDCCHの検出を開始する。例えば、UL MIMOが設定されていない場合、移動局1は、DCIフォーマット4を受信する可能性はないので、UL MIMOに関するDCIフォーマットのブラインド復号は実施しなくてもよい。その後、基地局2は、PDCCHを含むデータ402〜404を順次送信する。移動局1は、基地局2から送信されたデータ402〜404を順次受信し、復号して自装置宛のPDCCHを検出し、検出したPDCCHに従い各データを処理する。
ここで、データ404の送信によって基地局2のバッファが空になった場合で説明する。また、BSI=0を通知する予め決められたDCIフォーマットとしてDCIフォーマット1を用いる場合で説明する。基地局2は、DCIフォーマット1を有するPDCCHにBSI=0を示すフラグを付加させた信号405を移動局1に送信する。
移動局1は、信号405を受信した後、復号して自装置宛のPDCCHを検出する。そして、移動局1は、検出したPDCCHにBSI=0を示すフラグが付加されていることを確認すると、復号対象とするDCIフォーマットを0、1A、1Cに制限する。
その後、基地局2は、上位局3から移動局1に対して送信するデータを受信すると、Msg0を含むDCIフォーマット1AのPDCCHを含む信号406を移動局1に送信する。
移動局1は、DCIフォーマット1Aが復号対象に含まれているので、Msg0を含む信号を復号してPDCCHを検出することができる。そして、移動局1は、Msg0を通知する信号406を受信すると、受信の可能性がある全ての種類のDCIフォーマットを復号する状態に復帰する。その後、基地局2は、PDCCHを含むデータ407及び408を移動局1に送信する。移動局1は、基地局2から送信されたデータ407及び408を受信し、復号して自装置宛のPDCCHを検出し、検出したPDCCHに従いデータを処理する。
以上のことから、移動局1は、LTE−Aの場合では、区間411及び区間413では、最大60回の復号を行う。一方、区間412では、移動局1は、最大28回の復号を行えばよいことになる。このため、Active Timeの区間400の全てにおいて最大60回の復号を行うブラインド復号を継続して行った場合に比べて、ブラインド復号における復号の回数を減らすことができ、消費電力を低減することができる。また、Active Timeを規定する各種タイマとは独立して電力の削減を行うことができる。そのため、例えば、複数のアプリケーションが起動しており省電力モードに繊維できない場合でも、移動局において消費電力を低減することができる。
次に、図9を参照して、本実施例に係る移動局におけるブラインド復号制御の流れについて説明する。図9は、実施例1に係る移動局におけるブラインド復号制御のフローチャートである。
送受信部11は、PDCCHを含むデータを基地局2から受信し、受信したデータをブラインド復号制御部112へ送信する。ブラインド復号制御部112は、受信した信号の復号対象としているDCIフォーマットを有するPDCCHの復号を行い自装置宛のPDCCHを検出する(ステップS101)。
PDCCH処理部111は、ブラインド復号制御部112により検出されたPDCCHを受信し、受信したPDCCHに従いPDSCHの処理をPDSCH処理部121に通知する。PDSCH処理部121は、送受信部11からPDSCHを受信して復号を行なってPDSCHを検出し処理する(ステップS102)。
HRAQ管理部122は、PDSCH処理部121からPDSCHの処理結果を受信する。そして、HRAQ管理部122は、受信データの再送が必要か否かを判定する(ステップS103)。再送が必要な場合(ステップS103:肯定)、HRAQ管理部122は、上り送信部13に対してNACK送信の指示を出し、ステップS102に戻る。
これに対して、再送が不要な場合(ステップS103:否定)、ブラインド復号制御部112は、「Msg0」、すなわち受信の可能性がある全てのDCIフォーマットを復号対象とする通常のブラインド復号に戻る契機となる制御信号を受信しているか否かを判定する(ステップS104)。制御信号を受信している場合(ステップS104:肯定)、ブラインド復号制御部112は、受信の可能性のある全てのDCIフォーマットを復号対象とするように変更する(ステップS105)。これに対して、制御信号を受信していない場合(ステップS104:否定)、ブラインド復号制御部112は、ステップS106へ進む。
次に、ブラインド復号制御部112は、BSI=0、すなわち、予め決められた種類のDCIフォーマットのみを復号対象とする、復号対象のDCIフォーマットの減少の契機となる制御信号を受信したか否かを判定する(ステップS106)。制御信号を受信した場合(ステップS106:肯定)、ブラインド復号制御部112は、復号対象とするDCIフォーマットを予め決められた種類のDCIフォーマットである「0、1A、1C」に減らす(ステップS107)。これに対して、制御信号を受信していない場合(ステップS106:否定)、移動局1は、ブラインド復号制御の処理を終了する。
ここで、図9では、1回のブラインド復号制御の流れについて説明したが、移動局1は、図9の処理をActive Timeの期間繰り返す。
次に、図10を参照して、本実施例に係る基地局2におけるブラインド復号制御の流れについて説明する。図10は、実施例1に係る基地局におけるブラインド復号制御のフローチャートである。
上位局送受信部21は、上位局3から移動局1へ送信する下りデータを受信する。そして、バッファ制御部211は、移動局1への下りデータを上位局送受信部21から取得する。さらに、バッファ部221は、バッファ制御部211からの指示を受けて、移動局1への下りデータを格納する(ステップS201)。
ブラインド復号制御部212は、バッファ制御部211から下りデータの到着の通知を受けて、現在移動局1のブラインド復号の対象とするDCIフォーマットを予め決められた種類に限定する減少制御を行っているか否かを判定する(ステップS202)。減少制御中の場合(ステップS202:肯定)、ブラインド復号制御部212は、下りデータの到着を信号生成部214に通知する。そして、信号生成部214は、復号対象とするDCIフォーマットを受信の可能性のある全ての種類に戻す復帰の契機であるMsg0を含むPDCCHを作成し、送受信部24を介して作成したPDCCHを移動局1に送信する(ステップS203)。これに対して減少制御中で無い場合(ステップS202:否定)、ブラインド復号制御部212は、ステップS204に進む。
次に、信号生成部214は、バッファ部221に蓄積されたデータから送信するデータを取得し、PDCCH及びPDSCHを含むデータを作成する。そして、信号生成部214は、送受信部24を介して生成したデータを移動局1へ送信する(ステップS204)。
HARQ管理部222は、移動局1からのNACKにより再送要求の検出を行う(ステップS205)。再送要求が検出された場合(ステップS205:肯定)、HARQ管理部222は、信号生成部214に送信が失敗したデータの再送を指示しステップS204に戻る。
これに対して、再送要求が検出されない場合(ステップS205:否定)、バッファ制御部211は、バッファ部221に蓄積されたデータ量を取得する。そして、バッファ制御部211は、バッファ部221が空になっているか否かにより、移動局1が復号対象とするDCIフォーマットの種類の減少が契機される制御信号の送信が必要な否かを判定する(ステップS206)。制御信号が必要な場合(ステップS206:肯定)、ブラインド復号制御部212は、バッファが空であることを移動局1に通知するよう信号生成部214に指示する。そして、信号生成部214は、ブラインド復号制御部212からの指示を受けて、予め決められたDCIフォーマットを有するPDCCHにバッファが空であることを通知するフラグを付加して信号を生成する。その後、信号生成部214は、生成した信号を移動局1に送信する(ステップS207)。これに対して、制御信号が不要な場合(ステップS206:否定)、基地局2は、ブラインド復号制御の処理を終了する。
ここで、図10では、1回のブラインド復号制御の流れについて説明したが、基地局2は、図10の処理をActive Timeの期間繰り返す。
以上に説明したように、本実施例に係る無線通信システムは、Active Timeの区間において、基地局におけるバッファが空になってから再度下りデータが到来するまでの間、移動局において復号対象とするDCIフォーマットを減らすことができる。いかえれば、DRXがONの区間中においてPDCCHのブラインド復号における復号回数を減少させることができる。これにより、移動局は、消費電力を低減することができる。また、Active Timeを規定する各種タイマとは独立して電力の削減を行うことができる。そのため、例えば、複数のアプリケーションが起動しており省電力モードに繊維できない場合でも、移動局において消費電力を低減することができる。
(変形例1−1)
実施例1では、予め決められたDCIフォーマットに復号対象を制限する場合に、DCIフォーマット0、1A、1C復号対象とした。しかし、どのDCIフォーマットを復号対象とするかはこれに限らず、少なくとも、受信の可能性のある全てのDCIフォーマットを復号対象に戻す契機となる制御信号及び報知情報を取得できればよい。
そこで、例えば、復号対象とするDCIフォーマットとして1A及び1CのDCIフォーマットのみとしてもよい。この場合、実施例1と同様に、DCIフォーマット1AによりMsg0を送信することで、復帰命令を取得できる。また、DCIフォーマット1Cにより報知情報を取得できる。この場合、実施例1と異なり、上りデータ送信のためのPDCCHを受信してもブラインド復号の復帰は実施しないことになる。DCIフォーマットとして0をモニタしない場合、基地局2は、移動局1が送信する上りデータが発生していないことを把握していることが好ましい。そのため、基地局2は、移動局1から送信されるBSR(Buffer Status Reporting)によって、移動局1のバッファに滞留しているデータ量を計測する。BSRを受信した結果、移動局1の上りデータ量がないと判定できる場合、DCIフォーマット0を復号対象としなくてもよい。一方、移動局1に上りデータが到着した場合、DCIフォーマット0を復号対象とすることが好ましい。そのため、移動局1の上りデータ到着時に送信されるSR(Scheduling Request)を受信すると、受信をトリガとして、DCIフォーマット0を復号対象とする。
1A及び1CのDCIフォーマットを有するPDCCHのみを復号対象とした場合、復号の最大回数が実施例1と同じであり、さらに、検出すべきフォーマットが3種類から2種類に減少するため、後検出率を低くすることができる。
また、実施例1では、BSI=0を通知する方法として、所定のDCIフォーマットのPDCCHにフラグを付加した。ただし、BSI=0を通知する方法は、移動局1がBSI=0であることを把握できればどのような方法であっても良い。以下の変形例1−2〜1−4で、他の方法の例として、本変形例におけるBSI=0を通知する方法を説明する。
(変形例1−2)
信号生成部214は、BSI=0の通知をブラインド復号制御部212から受けると、PDCCHにPDSCH領域のゼロ割り当てを規定して信号を作成する。ここで、ゼロ割り当てとは、PDSCH領域に何も割り当てないことを指す。このケースでは、PDCCHに、PDSCHは付随しない。そして、信号生成部214は、PDSCH領域をゼロ割り当てとしたPDCCHを送受信部24を介して移動局1へ送信する。
ブラインド復号制御部112は、PDSCHをゼロ割り当てとしたPDCCHを受信する。通常は、PDSCHの割り当ては有限であるが、ゼロ割り当てを規定することにより、ブラインド復号制御部112は、PDSCHをゼロ割り当てとしたPDCCHを受信することで、基地局2においてBSI=0であるとみなす。
このように、PDSCHのゼロ割り当てを規定することで、基地局2は、BSI=0を移動局1に通知することができる。
(変形例1−3)
信号生成部214は、BSI=0の通知をブラインド復号制御部212から受けると、MACレイヤの制御信号であるMAC CE(MAC Control Element)を用いてBSI=0を移動局1に通知する信号を作成する。ここで、このMAC CEは、単独で送信しても良いし、バッファが空になる前の最後のデータであるPDSCHに付随させて送信しても良い。
ブラインド復号制御部112は、MAC CEを受信する。そして、ブラインド復号制御部112は、MAC CEを受信したことで基地局2においてBSI=0であるとみなす。
このように、MACレイヤの信号を用いても、基地局2は、BSI=0を移動局1に通知することができる。
(変形例1−4)
信号生成部214は、BSI=0の通知をブラインド復号制御部212から受けると、バッファが空になる前の最後のデータであるPDSCHに余剰データであるパディングを付随させて送付する。
ブラインド復号制御部112は、パディングが付随したPDSCHを正しく受信すると、すなわち、再送が全て終了した段階で、基地局2においてBSI=0であるとみなす。
このように、PDSCHにパディングを付随させた信号を用いても、基地局2は、BSI=0を移動局1に通知することができる。
以上の変形例1−2〜1−4で説明したように、通知する方法は、移動局1がBSI=0であることを把握できる方法であれば、どのような方法を用いることもできる。
また、以上の説明では、DRXの場合について説明したが、これに限らず、決められた区間においてブラインド復号を実施する場合であれば、以上で説明した機能は実施することができ、消費電力の低減という効果を奏する。
本実施例に係る無線通信システムは、基地局2のバッファが空になった場合に、エネルギーセーブ(以下では、「ES(Energy Saving)モード」と言う。)に移行することを通知することが上述した実施例及び変形例と異なるものである。そこで、以下では、ESモードへの移行の通知について主に説明する。本実施例に係る移動局及び基地局についても、図1及び図2のブロック図で表される。以下では、上述した実施例及び変形例と同様の各部の構成及び動作については説明を省略する。
基地局2における信号生成部214は、バッファ部221に蓄積されたデータがなくなった場合、BSI=0の通知をブラインド復号制御部212から受ける。そして、信号生成部214は、予め決められたDCIフォーマットのPDCCHに対して、ESモードへの移行を通知するフラグを付加して信号を生成する。そして、信号生成部214は、ESモードへの移行を通知するフラグを付加したPDCCHを含む信号を移動局1に送信する。ここで、フラグを付加したPDCCHを送信するタイミングは、最後のデータであるPDSCHを送信した後でもよいし、最後のPDSCHを送信する際に付随するPDCCHにフラグを付加して送信してもよい。
移動局1のブラインド復号制御部112は、送受信部11を介して基地局2からのESモードへの移行を通知するフラグを付加したPDCCHを受信する。そして、ブラインド復号制御部112は、ESモードへの移行の指示を受けて、復号対象とするDCIフォーマットを予め決められた種類、例えば、本実施例では、DCIフォーマット0、1A、1Cのみに限定する。
次に、図11を参照して、本実施例に係る無線通信システムにおける復号対象のDCIフォーマットの遷移について説明する。図11は、実施例2に係る無線通信システムにおける復号対象のDCIフォーマットの遷移について説明するための図である。
時刻501から移動局1は受信の可能性のある全てのDCIフォーマットを有するPDCCHを対象として復号及び自装置宛のPDCCHの検出を開始する。その後、基地局2は、PDCCHを含むデータ502〜504を順次送信する。移動局1は、基地局2から送信されたデータ502〜504を順次受信し、復号して自装置宛のPDCCHを検出し、検出したPDCCHに従い各データを処理する。
ここで、データ504の送信によって基地局2のバッファが空になった場合で説明する。また、ESモードへの移行を通知するためのDCIフォーマットとしてDCIフォーマット1を用いる場合で説明する。基地局2は、DCIフォーマット1を有するPDCCHにESモードを示すフラグを付加させた信号505を移動局1に送信する。
移動局1は、信号505を受信し、復号して自装置宛のPDCCHを検出する。そして、移動局1は、検出したPDCCHにESモードへの移行を示すフラグが付加されていることを確認すると、復号対象とするDCIフォーマットを0、1A、1Cに制限する。
その後、基地局2は、上位局3から移動局1に対して送信するデータを受信すると、Msg0を含むDCIフォーマット1AのPDCCHを含む信号506を移動局1に送信する。
移動局1は、DCIフォーマット1Aが復号対象に含まれているので、Msg0を含む信号を復号してPDCCHを検出することができる。そして、移動局1は、Msg0を通知する信号506を受信すると、復号対象のDCIフォーマットを通常に戻す。その後、基地局2は、PDCCHを含むデータ507及び508を移動局1に送信する。移動局1は、基地局2から送信されたデータ507及び508を受信し、復号して自装置宛のPDCCHを検出し、検出したPDCCHに従いデータを処理する。
以上のことから、移動局1は、LTE−Aの場合では、区間511及び区間513では、最大60回の復号を行う。一方、区間512では、移動局1は、最大28回の復号を行えばよいことになる。このため、Active Timeの区間500の全てにおいて最大60回の復号を行うブラインド復号を継続して行った場合に比べて、ブラインド復号における復号の回数を減らすことができ、消費電力を低減することができる。また、Active Timeを規定する各種タイマとは独立して電力の削減を行うことができる。そのため、例えば、複数のアプリケーションが起動しており省電力モードに繊維できない場合でも、移動局において消費電力を低減することができる。
以上に説明したように、本実施例に係る無線通信システムでは、ESモードへの移行を通知することで、復号対象とするDCIフォーマットを制限する。これにより、本実施例に係る無線通信システムでは、Active Timeの区間、言い換えればDRXがONの区間中においてPDCCHのブラインド復号における復号回数を低減することができる。これにより、移動局の処理を減らすことができ、消費電力を低減することができる。
また、実施例2では、BSI=0を通知する方法として、所定のDCIフォーマットのPDCCHにESモードへの移行を通知するためのフラグを付加した。ただし、BSI=0を通知する方法は、移動局1がBSI=0であることを把握できればどのような方法であっても良い。そこで、他の方法の一例として、本変形例におけるBSI=0を通知する方法を以下に説明する。
(変形例2)
信号生成部214は、BSI=0の通知をブラインド復号制御部212から受けると、MAC CEを用いてESモードへの移行を移動局1に通知する信号を作成する。ここで、このMAC CEは、単独で送信しても良いし、バッファが空になる前の最後のデータであるPDSCHに付随させて送信しても良い。
ブラインド復号制御部112は、MAC CEを受信する。そして、ブラインド復号制御部112は、受信したMAC CEからESモードへの移行の指示を取得する。そして、ブラインド復号制御部112は、復号対象とするDCIフォーマットを制限する。
このように、基地局2は、MACレイヤの信号を用いても、ESモードへの移行を移動局1に通知することができる。
また、以上の説明では、DRXの場合について説明したが、これに限らず、決められた区間においてブラインド復号を実施する場合であれば、以上で説明した機能は実施することができ、消費電力の低減という効果を奏する。
本実施例に係る無線通信システムは、基地局2のバッファが空になる前に、復号対象とするDCIフォーマットの制限を通知し、移動局1はその通知を受けた後タイマが満了すると復号対象のDCIフォーマットを制限することが上述した実施例及び変形例と異なるものである。そこで、以下では、復号対象とするDCIフォーマットの制限の通知及び制限の動作について主に説明する。本実施例に係る移動局及び基地局についても、図1及び図2のブロック図で表される。以下では、上述した実施例及び変形例と同様の各部の構成及び動作については説明を省略する。
バッファ制御部211は、バッファ部221に滞留している下りデータのバッファ量(BSI:Buffer Status Indicator)をバッファ部221から取得する。そして、バッファ制御部211は、取得したバッファ量をブラインド復号制御部212へ出力する。このバッファ量は、例えば、残っているパケットの数などで表される。
ブラインド復号制御部212は、バッファ制御部211からバッファ量を取得する。そして、ブラインド復号制御部212は、予め決められた周期におけるバッファ量を信号生成部214に通知する。本実施例では、ブラインド復号制御部212は、例えば、100msに1回通知する。
信号生成部214は、RRCを用いて予めタイマの値を移動局に通知しておく。信号生成部214は、ブラインド復号制御部212からバッファ量の通知を受ける。そして、信号生成部214は、MAC CEを用いてバッファ量を移動局1に通知する信号を作成する。そして、信号生成部214は、作成した信号を送受信部24を介して移動局1に送信する。ここで、BSIは、情報量が多いので、MAC CEで送信することが好ましい。ここで、信号生成部214は、MAC CEをPDSCHに付随させて送信してもよいし、PDSCHに付随させずに単独で送信してもよい。
移動局1のブラインド復号制御部112は、復号対象とするDCIフォーマットを制限するタイミングを計測するための制御タイマを起動させるためのバッファ量の閾値を予め記憶している。例えば、本実施例では、ブラインド復号制御部112は、閾値を10パケットとして記憶している。
そして、ブラインド復号制御部112は、送受信部11を介してバッファ量の情報を含むMAC CEを受信する。その後、ブラインド復号制御部112は、受信したMAC CEからバッファ量の情報を取得する。さらに、ブラインド復号制御部112は、取得したバッファ量が10パケット以下か否かを判定する。取得したバッファ量が10パケット以下になった場合、ブラインド復号制御部112は、タイマ制御部113に制御タイマの起動を通知する。そして、ブラインド復号制御部112は、制御タイマ満了の通知をタイマ制御部113から受ける。そして、ブラインド復号制御部112は、ブラインド復号の対象とするDCIフォーマットを例えば、DCIフォーマット0、1A、1Cに制限する。
タイマ制御部113は、RRCにより予めタイマの値を取得する。そして、タイマ制御部113は、タイマの起動をブラインド復号制御部112から受信する。そして、タイマ制御部113は、タイマを起動させ、指定されたタイマの値までカウントする。タイマが満了すると、タイマ制御部113は、ブラインド復号制御部112にタイマ満了を通知する。
ここで、制御タイマは、DRXのパラメータであるdrx-Inactivity Timerなどを用いてもよいし、新しいタイマであってもよい。
ただし、制御タイマとして新しいタイマを導入した場合の、drx-Inactivity Timerとの関係における動作を説明する。例えば、drx-Inactivity Timerが満了したが、制御タイマが満了していない場合、drx-Inactivity Timerの規定どおり、Short DRX又はLong DRXに遷移してPDCCHの復号及び検出が必須でないモードに遷移する。この場合、ブラインド復号制御部112は、PDCCHの復号及び検出はまったく行わなくてもよいし、PDCCHの復号及び検出を行う場合には、予め決められた種類のDCIフォーマットを有するPDCCHのみを復号対象とする。他方、drx-Inactivity Timerが満了していない状態で、制御タイマが満了した場合、ブラインド復号制御部112は、予め決められた種類のDCIフォーマットを有するPDCCHのみを復号対象とする。
以上の説明では、移動局1のブラインド復号制御部112において、バッファ量を用いてブラインド復号の対象とするDCIフォーマットを制限させるか否かの判定を行なったが、これは、基地局2側で行なってもよい。例えば、基地局2のブラインド復号制御部212が、移動局1における制御タイマの起動を判定するためのバッファ量の閾値を記憶する。そして、ブラインド復号制御部212は、バッファ制御部211から取得したバッファ量が閾値以下になった場合、制御タイマ起動命令を信号生成部214に通知する。信号生成部214は、制御タイマ起動命令を移動局1に送信する。このような構成にすることで、基地局2で復号対象のDCIフォーマットを制限を判定することができる。この場合、ブラインド復号制御部212は、非周期的に信号生成部214に通知をすることになる。
次に、図12を参照して、本実施例に係る無線通信システムにおける復号対象のDCIフォーマットの遷移について説明する。図12は、実施例3に係る無線通信システムにおける復号対象のDCIフォーマットの遷移について説明するための図である。
時刻601から移動局1は受信の可能性のある全てのDCIフォーマットを有するPDCCHを対象として復号及び自装置宛のPDCCHの検出を開始する。その後、基地局2は、PDCCHを含むデータ602〜604を順次送信する。移動局1は、基地局2から送信されたデータ602〜604を順次受信し、復号して自装置宛のPDCCHを検出し、検出したPDCCHに従い各データを処理する。
ここで、データ604の後に、バッファ量を送信する周期が到来し、そのときのバッファ量が10パケット以下だった場合で説明する。基地局2は、バッファ量を通知するMAC CEを含む信号605を移動局1に送信する。
移動局1は、信号605を受信し、基地局2のバッファ量を取得する。この場合、10パケット以下であるので、移動局1は、制御タイマを起動し予め決められている時間606を計測する。そして、制御タイマが満了したタイミング607で、移動局1は、復号対象とするDCIフォーマットを0、1A、1Cに制限する。
その後、基地局2は、上位局3から移動局1に対して送信するデータを受信すると、Msg0を含むDCIフォーマット1AのPDCCHを含む信号608を移動局1に送信する。
移動局1は、DCIフォーマット1Aが復号対象に含まれているので、Msg0を含む信号を復号してPDCCHを検出することができる。そして、移動局1は、Msg0を通知する信号608を受信すると、復号対象のDCIフォーマットを通常に戻す。その後、基地局2は、PDCCHを含むデータ609及び610を移動局1に送信する。移動局1は、基地局2から送信されたデータ609及び610を受信し、復号して自装置宛のPDCCHを検出し、検出したPDCCHに従いデータを処理する。
以上のことから、移動局1は、LTE−Aの場合では、区間611及び区間613では、最大60回の復号を行う。一方、区間612では、移動局1は、最大28回の復号を行えばよいことになる。このため、Active Timeの区間600の全てにおいて最大60回の復号を行うブラインド復号を継続して行った場合に比べて、ブラインド復号における復号の回数を減らすことができ、消費電力を低減することができる。また、Active Timeを規定する各種タイマとは独立して電力の削減を行うことができる。そのため、例えば、複数のアプリケーションが起動しており省電力モードに繊維できない場合でも、移動局において消費電力を低減することができる。
次に、図13を参照して、本実施例に係る移動局におけるブラインド復号制御の流れについて説明する。図13は、実施例3に係る移動局におけるブラインド復号制御のフローチャートである。
送受信部11は、PDCCHを含むデータを基地局2から受信し、ブラインド復号制御部112に受信したデータをブラインド復号制御部112へ送信する。ブラインド復号制御部112は、受信した信号の復号対象としているDCIフォーマットを有するPDCCHの復号を行い自装置宛のPDCCHを検出する(ステップS301)。
PDCCH処理部111は、ブラインド復号制御部112により検出されたPDCCHを受信し、受信したPDCCHに従いPDSCHの処理をPDSCH処理部121に通知する。PDSCH処理部121は、送受信部11からPDSCHを受信して復号を行なってPDSCHを検出し処理する(ステップS302)。
HRAQ管理部122は、PSCCH処理部111からPDSCHの処理結果を受信する。そして、HRAQ管理部122は、受信データの再送が必要か否かを判定する(ステップS303)。再送が必要な場合(ステップS303:肯定)、HRAQ管理部122は、上り送信部13に対してNACK送信の指示を出し、ステップS302に戻る。
これに対して、再送が不要な場合(ステップS303:否定)、ブラインド復号制御部112は、「Msg0」、すなわち受信の可能性のある全てのDCIフォーマットを復号対象とする通常のブラインド復号に戻る契機となる制御信号を受信しているか否かを判定する(ステップS304)。制御信号を受信している場合(ステップS304:肯定)、ブラインド復号制御部112は、受信の可能性のある全てのDCIフォーマットを復号対象とするように変更する(ステップS305)。これに対して、制御信号を受信していない場合(ステップS304:否定)、ブラインド復号制御部112は、ステップS306へ進む。
次に、ブラインド復号制御部112は、バッファ量の通知を受信しているか否かを判定する(ステップS306)。バッファ量の通知を受信した場合(ステップS306:肯定)、ブラインド復号制御部112は、受信したバッファ量が閾値以下か否かを判定する(ステップS307)。バッファ量が閾値以下の場合(ステップS307:肯定)、ブラインド復号制御部112は、制御タイマの起動をタイマ制御部113に通知する。そして、タイマ制御部113は、制御タイマにより予め決められた時間を計測し、制御タイマを満了する(ステップS308)。制御タイマの満了の通知をタイマ制御部113から受けて、ブラインド復号制御部112は、復号対象とするDCIフォーマットを予め決められた種類のDCIフォーマットである「0、1A、1C」に減らす(ステップS309)。
これに対して、バッファ量の通知を受信していない場合(ステップS306:否定)及びバッファ量が閾値より大きい場合(ステップS307:否定)、移動局1は、ブラインド復号制御の処理を終了する。
ここで、図13では、1回のブラインド復号制御の流れについて説明したが、移動局1は、図13の処理をActive Timeの期間繰り返す。
次に、図14を参照して、本実施例に係る基地局2におけるブラインド復号制御の流れについて説明する。図14は、実施例3に係る基地局におけるブラインド復号制御のフローチャートである。
上位局送受信部21は、上位局3から移動局1へ送信する下りデータを受信する。そして、バッファ制御部211は、移動局1への下りデータを上位局送受信部21から取得する。さらに、バッファ部221は、バッファ制御部211からの指示を受けて、移動局1への下りデータを格納する(ステップS401)。
ブラインド復号制御部212は、バッファ制御部211から下りデータの到着の通知を受けて、現在移動局1のブラインド復号の対象とするDCIフォーマットを予め決められた種類に限定する減少制御を行っているか否かを判定する(ステップS402)。減少制御中の場合(ステップS402:肯定)、ブラインド復号制御部212は、下りデータの到着を信号生成部214に通知する。そして、信号生成部214は、復号対象とするDCIフォーマットを受信の可能性のある全ての種類に戻す復帰の契機となるMsg0を含むPDCCHを作成し、送受信部24を介して作成したPDCCHを移動局1に送信する(ステップS403)。これに対して減少制御中で無い場合(ステップS402:否定)、ブラインド復号制御部212は、ステップS404に進む。
次に、信号生成部214は、バッファ部221に蓄積されたデータから送信するデータを取得し、PDCCH及びPDSCHを含むデータを作成する。そして、信号生成部214は、送受信部24を介して生成したデータを移動局1へ送信する(ステップS404)。
HARQ管理部222は、移動局1からのNACKにより再送要求の検出を行う(ステップS405)。再送要求が検出された場合(ステップS405:肯定)、HARQ管理部222は、信号生成部214に送信が失敗したデータの再送を指示しステップS404に戻る。
これに対して、再送要求が検出されない場合(ステップS405:否定)、バッファ制御部211は、バッファ量を送信する周期が到来したか否かを判定する(ステップS406)。周期が到来している場合(ステップS406:肯定)、バッファ制御部211は、バッファ部221に蓄積されたバッファ量を取得する。そして、バッファ制御部211は、バッファ量をブラインド復号制御部212に通知する。ブラインド復号制御部212は、信号生成部214に、バッファ量の通知を指示する。そして、信号生成部214は、ブラインド復号制御部212からの指示を受けて、バッファ量を通知するMAC CEを生成する。その後、信号生成部214は、生成したMAC CEを移動局1に送信する(ステップS407)。これに対して、バッファ量の送信の周期が到来していない場合(ステップS406:否定)、基地局2は、ブラインド復号制御の処理を終了する。
ここで、図14では、1回のブラインド復号制御の流れについて説明したが、基地局2は、図14の処理をActive Timeの期間繰り返す。
以上に説明したように、本実施例に係る無線通信システムでは、基地局が滞留している下りデータのバッファ量の通知を通知し、移動局はバッファ量が閾値以下になった場合に制御タイマを起動して、制御タイマが満了すると復号対象とするDCIフォーマットを制限する。これにより、バッファが空になったことを確認しなくても、復号対象とするDCIフォーマットを制限することができる。これにより、本実施例に係る無線通信システムでも、Active Timeの区間、言い換えればDRXがONの区間中においてPDCCHのブラインド復号における復号回数を低減することができる。そして、移動局の処理を減らすことができ、消費電力を低減することができる。
(変形例3−1)
変形例3−1は、基地局に滞留している下りデータのバッファ量ではなく、タイマの制御を実施する命令を基地局に送信することが実施例3と異なるものである。
バッファ制御部211は、バッファ部221に滞留している下りデータのバッファ量(BSI:Buffer Status Indicator)をバッファ部221から取得する。そして、バッファ制御部211は、取得したバッファ量をブラインド復号制御部212へ出力する。
ブラインド復号制御部212は、タイマの制御命令の送信を判定するためのバッファ量の閾値を記憶している。そして、ブラインド復号制御部212は、バッファ制御部211から取得したバッファ量が閾値以下になった場合、タイマの制御命令の送信を信号生成部214に通知する。
信号生成部214は、タイマの値を有するタイマの制御命令を含むMAC CEを生成する。そして、信号生成部214は、生成したMAC CEを移動局1に送信する。
移動局1のブラインド復号制御部112は、送受信部11を介してタイマの制御命令を含むMAC CEを受信する。そして、ブラインド復号制御部112は、受信したMAC CEからタイマの値を取得しタイマ制御部113に制御タイマの起動及び制御タイマの値を通知する。そして、ブラインド復号制御部112は、タイマ制御部113から制御タイマ満了の通知を受けると、復号対象とするDCIフォーマットを、例えば、DCIフォーマット0、1A、1Cに制限する。
タイマ制御部113は、タイマの起動及びタイマの値をブラインド復号制御部112から受信する。そして、タイマ制御部113は、制御タイマを起動させ、指定された制御タイマの値までカウントする。制御タイマが満了すると、タイマ制御部113は、ブラインド復号制御部112に制御タイマの満了を通知する。
ここで、変形例3−1では、タイマの値を移動局1に通知するため、情報量を比較的多く載せることができるMAC CE、制御タイマの制御命令の通知に用いたが、通知の方法はこれに限らない。例えば、PDCCHを用いる方法について説明する。PDCCHを用いて通知を行う場合、多くの情報量を送信することはできない。そこで、信号生成部214は、RRCシグナリングで制御タイマの値を移動局1に予め通知しておく。そして、信号生成部214は、PDCCHに1ビットの情報であるタイマの起動を指示するフラグを付加した信号を生成する。そして、信号生成部214は、生成した信号を移動局1に送信する。この場合、移動局1のタイマ制御部113は、制御タイマの起動をブラインド復号制御部112から指示されると、RRCシグナリングで通知されている。制御タイマの値を用いて時間を計測する。
(変形例3−2)
実施例3では、制御タイマの値を固定値として説明したが、本変形例では、この値をバッファ量に応じて変更することが実施例3と異なるものである。
信号生成部214は、バッファ量と制御タイマの値との対応を表すテーブルを有している。ここで、バッファ量と制御タイマの値との対応は、バッファ量が多い場合、制御タイマの値が長く、バッファ量が少ない場合、制御タイマの値が短くなるように設定されている。そして、信号生成部214は、ブラインド復号制御部212から通知されたバッファ量に対応する制御タイマの値を取得する。そして、信号生成部214は、制御タイマの起動命令及び制御タイマの値を含むMAC CEを作成する。そして、信号生成部214は、作成したMAC CEを移動局1に送信する。
ブラインド復号制御部112は、本変形例では閾値を有さない。そして、ブラインド復号制御部112は、制御タイマの起動命令及び制御タイマの値を含むMAC CEを送受信部11を介して受信する。
そして、ブラインド復号制御部112は、受信したMAC CEから制御タイマの起動命令及び制御タイマの値を取得する。そして、ブラインド復号制御部112は、制御タイマの起動を制御タイマの値と共にタイマ制御部113へ通知する。そして、ブラインド復号制御部112は、制御タイマが満了の通知をタイマ制御部113から受けると、復号対象とするDCIフォーマットを、例えば、DCIフォーマット0、1A、1Cに制限する。
タイマ制御部113は、制御タイマの起動及び制御タイマの値をブラインド復号制御部112から受信する。そして、タイマ制御部113は、タイマを起動させ、指定された制御タイマの値までカウントする。制御タイマが満了すると、タイマ制御部113は、ブラインド復号制御部112に制御タイマの満了を通知する。
本実施例に係る無線通信システムは、基地局2が受信の可能性のある全ての種類のフォーマットのPDCCHを復号対象とする契機となる制御信号を用いることが上述した実施例及び変形例と異なるものである。そこで、以下では、該制御信号について主に説明する。本実施例に係る移動局及び基地局についても、図1及び図2のブロック図で表される。以下では、上述した実施例及び変形例と同様の各部の構成及び動作については説明を省略する。
信号生成部214は、BSI=0を送信する指示をブラインド復号制御部212から受信する。そして、信号生成部214は、DCIフォーマット1AのPDCCHを生成し送受信部24を介して移動局1へ送信する。ここで、本実施例では、ランダムアクセスを起動するトリガであるMsg0ではなく、DCIフォーマット1AのPDCCHそのものを、下りデータの到着の通知に使用する。この場合、DCIフォーマット1AのPDCCHがブラインド復号復帰の契機となる制御信号にあたる。
本実施例では、ブラインド復号制御部112は、復号対象とするDCIフォーマットの種類を0、1A、1Cとしている。ブラインド復号制御部112は、復号対象とするDCIフォーマットの種類を制限している状態で、DCIフォーマット1AのPDCCHを基地局2から受信すると、復号を行い自装置宛のPDCCHを検出する。そして、ブラインド復号制御部112は、DCIフォーマット1AのPDCCHを取得したことにより、受信の可能性がある全ての種類のDCIフォーマットを復号対象とする状態に復帰する。すなわち、本実施例では、ブラインド復号制御部112は、ランダムアクセスの実施を指示するDCIフォーマット1AのPDCCHだけでなく、下りデータの到着を指示するDCIフォーマット1AのPDCCHも復号対象の制限のトリガとして用いる。
次に、図15を参照して、本実施例に係る無線通信システムにおける復号対象のDCIフォーマットの遷移について説明する。図15は、実施例4に係る無線通信システムにおける復号対象のDCIフォーマットの遷移について説明するための図である。
時刻701から移動局1は受信の可能性がある全てのDCIフォーマットを有するPDCCHを対象として復号及び自装置宛のPDCCHの検出を開始する。その後、基地局2は、PDCCHを含むデータ702〜704を順次送信する。移動局1は、基地局2から送信されたデータ702〜704を順次受信し、復号して自装置宛のPDCCHを検出し、検出したPDCCHに従い各データを処理する。
ここで、データ704の送信によって基地局2のバッファが空になった場合で説明する。また、BSI=0を通知する予め決められたDCIフォーマットとしてDCIフォーマット1を用いる場合で説明する。基地局2は、DCIフォーマット1を有するPDCCHにBSI=0を示すフラグを付加させた信号705を移動局1に送信する。
移動局1は、信号705を受信した後、復号して自装置宛のPDCCHを検出する。そして、移動局1は、検出したPDCCHにBSI=0を示すフラグが付加されていることを確認すると、復号対象とするDCIフォーマットを0、1A、1Cに制限する。
その後、基地局2は、上位局3から移動局1に対して送信するデータを受信すると、DCIフォーマット1AのPDCCHを含む信号706を移動局1に送信する。
移動局1は、DCIフォーマット1Aが復号対象に含まれているので、受信したDCIフォーマット1AのPDCCHを復号してPDCCHを検出することができる。そして、移動局1は、DCIフォーマット1AのPDCCHである信号706を受信すると、受信の可能性がある全ての種類のDCIフォーマットを復号する状態に復帰する。その後、基地局2は、PDCCHを含むデータ707及び708を移動局1に送信する。移動局1は、基地局2から送信されたデータ707及び708を受信し、復号して自装置宛のPDCCHを検出し、検出したPDCCHに従いデータを処理する。
以上のことから、移動局1は、LTE−Aの場合では、区間711及び区間713では、最大60回の復号を行う。一方、区間712では、移動局1は、最大28回の復号を行えばよいことになる。このため、Active Timeの区間700の全てにおいて最大60回の復号を行うブラインド復号を継続して行った場合に比べて、ブラインド復号における復号の回数を減らすことができ、消費電力を低減することができる。
以上に説明したように本実施例に係る無線通信システムは、DCIフォーマット1AのPDCCHを用いることで、受信の可能性がある全ての種類のフォーマットのPDCCHを復号対象とする状態に移動局を復帰させる。これにより、汎用性の高い通知を行うことができる。
(変形例4−1)
本変形例は、復帰コマンドとしてPDCCHのフラグ、MAC CE又はPDSCHのパディングを用いることで、受信の可能性がある全ての種類のフォーマットのPDCCHを復号対象とする指示を通知することが実施例1と異なるものである。
ここで、PDCCHのフラグ、MAC CE又はPDSCHのパディングを用いた場合には、DCIフォーマット1AのPDCCHを送信しても、移動局1は、受信の可能性がある全ての種類のフォーマットのPDCCHを復号対象とする状態には即座に復帰しない。一方、DCIフォーマット1Aのブラインド復号は実施しているため、DCIフォーマット1AによってコンパクトなPDSCHは送信することができる。このことから、本変形例では、バッファ量が予め決められた値以上になった場合に、受信の可能性がある全ての種類のフォーマットのPDCCHを復号対象とする契機となる制御信号を通知することができる。このような動作によって、例えば、基地局2が大量のデータを送る必要が無い場合、引き続きコンパクトなPDSCHを送信するためのDCIフォーマット1Aを使用し続けることができる。他方、基地局2が大量のデータを送信する場合、DCIフォーマット1を使用することができる。そこで、以下では、バッファ量が予め決められた値以上になると、受信の可能性がある全ての種類のフォーマットのPDCCHを復号対象とする契機となる制御信号を通知する場合について説明する。また、本実施例では、PDCCHのフラグを用いて通知を行う場合で説明する。
バッファ制御部211は、バッファ部221からバッファ量を取得する。そして、バッファ制御部211は、取得したバッファ量をブラインド復号制御部212に通知する。
ブラインド復号制御部212は、復号対象とするDCIフォーマットを制限させるか否かを判定するためのバッファ量の閾値を記憶している。ブラインド復号制御部212は、移動局1において復号対象とするDCIフォーマットを制限させている状態で、バッファ量をバッファ制御部211から受信すると、受信したバッファ量が閾値を超えていないか否かを判定する。
閾値を超えていない場合、ブラインド復号制御部212は、DCIフォーマット1AのPDCCHを用いたデータの送信を信号生成部214に指示する。この場合、バッファ量が閾値以下であれば、DCIフォーマット1AのPDCCHのPDCCHを用いて移動局1へのデータの送信をスケジューリングすることが可能である。
一方、閾値を超えた場合、ブラインド復号制御部212は、PDCCHにバッファ量が閾値以上であるフラグを付加した信号の送信を信号生成部214に指示する。このフラグは、PDCCHに1ビットの情報を付加することで作成される。
信号生成部214は、DCIフォーマット1AのPDCCHを用いたデータの送信の指示をブラインド復号制御部212から受ける。そして、信号生成部214は、バッファ部221に蓄積されているデータからDCIフォーマット1Aで送信可能なデータ量を取得する。そして、信号生成部214は、DCIフォーマット1AのPDCCHを用いて取得したデータを含む信号を移動局1に送受信部24を介して送信する。
また、信号生成部214は、PDCCHにバッファ量が閾値以上であるフラグを付加した信号の送信の指示をブラインド復号制御部212から受ける。そして、信号生成部214は、データ送信に用いているDCIフォーマット1AのPDCCHにフラグを付加させた信号を生成する。次に、信号生成部214は、生成した信号を移動局1に送受信部24を介して送信する。
ブラインド復号制御部112は、復号対象とするDCIフォーマットを制限している状態で、基地局2からのフラグが付いていないDCIフォーマット1AのPDCCHを含む信号を送受信部11を介して受信する。この場合、DCIフォーマット1Aは復号対象なので、ブラインド復号制御部112は、自装置宛のDCIフォーマット1AのPDCCHを検出することができる。そして、ブラインド復号制御部112は、検出したDCIフォーマット1AのPDCCHをPDCCH処理部111に送信する。この場合、ブラインド復号制御部112は、受信の可能性がある全ての種類のDCIフォーマットを復号対象とする状態への復帰は行なわない。
また、ブラインド復号制御部112は、フラグが付いたDCIフォーマット1AのPDCCHを送受信部11を介して受信する。この場合も、DCIフォーマット1Aは復号対象なので、ブラインド復号制御部112は、自装置宛のDCIフォーマット1AのPDCCHを検出することができる。そして、ブラインド復号制御部112は、検出したPDCCHにフラグ付加されていることを確認する。この場合、ブラインド復号制御部112は、受信の可能性がある全ての種類のDCIフォーマットを復号対象とする状態へ復帰する。さらに、ブラインド復号制御部112は、検出したPDCCHをPDCCH処理部111に送信する。
ここで、以上の説明では、PDCCHにフラグを付加して通知を行ったが、上述したように、MAC CE又はPDSCHのパディングを用いることも可能である。
例えば、MAC CEを用いた場合、ブラインド復号制御部212は、信号生成部214に対して、バッファ量を周期的に移動局1に通知させてもよい。その場合、移動局1では、ブラインド復号制御部212が、閾値を記憶しておき、受信したMAC CEから取得したバッファ量が閾値以上の場合に、受信の可能性がある全ての種類のDCIフォーマットを復号対象とする状態へ復帰する。
また、PDSCHのパディングを用いた場合、例えば、ブラインド復号制御部212は、バッファ量が閾値より小さい場合、PDSCHにパディングを付加させて信号を送信し、バッファ量が閾値以上の場合、PDSCHにパディングを付加させずに信号を送信する。移動局1では、ブラインド復号制御部212は、受信した信号からパディングが未検出になった場合に、受信の可能性がある全ての種類のDCIフォーマットを復号対象とする状態へ復帰する。
本変形例に係る無線通信システムによれば、バッファ量が一定の値になるまで、復号対象とするDCIフォーマットの種類を制限し続けることができる。すなわち、実施例1に比べて、復号対象とするDCIフォーマットの種類を制限する期間を長くすることができ、移動局における消費電力をより軽減することができる。
(変形例4−2)
本変形例は、復号対象とするDCIフォーマットを0、1A、1Cに制限した場合で、復帰コマンドとしてDCIフォーマット1Aに加えて0も、受信の可能性がある全ての種類のフォーマットのPDCCHを復号対象とする指示の通知に用いることが実施例1と異なるものである。
前提として、通常、トラヒックの多くはノンリアルタイム通信を使用しているため、IP(Internet Protocol)レベルでのデータ送信には、TCP(Transmission Control Protocol)が使用される。移動局1で上りデータが発生すると、TCPを使用して発生したデータを送信し、基地局2が該TCPデータを正しく受信するとTCP ACKを返信する。基地局2は、TCP ACKを通常の下りデータとみなし、移動局1に送信する。したがって、この場合、上りデータの発生=下りデータの到着と言える。そこで、移動局1から基地局2へのデータ送信を制御するDCIフォーマット1の受信は、下りデータの発生とみなすことができる。なお、ノンリアルタイム通信では、無線アクセスのプロトコルとしてRLC AM(Radio Link Control Acknowledge Mode)が利用される。一方、リアルタイム通信の場合、IPレベルでデータ送信にはUDP(User Data Protocol)が使用される。移動局1で基地局2への上りデータが発生すると、UDPを使用して発生したデータを送信するが、基地局2がUDPデータを受信しても、TCPとは異なりACKは返信しない。つまり、リアルタイム通信の場合、必ずしも上りデータの発生=下りデータの到着とは言えない。したがって、リアルタイム通信では、DCIフォーマット0の受信は、下りデータの発生とみなせない。なお、リアルタイム通信では、通常、無線アクセスのプロトコルとしてRLC UM(Radio Link Control Un-acknowledge Mode)が利用される。そこで、本変形例では、移動局1は、DCIフォーマット0を受信し、かつ、RLC AMモードであれば通常のモードに遷移する。
そこで、図16を参照して、本実施例に係る移動局1におけるブラインド復号制御の動作を説明する。図16は、変形例4−2に係る移動局におけるブラインド復号制御のフローチャートである。
送受信部11は、PDCCHを含むデータを基地局2から受信し、ブラインド復号制御部112に受信したデータをブラインド復号制御部112へ送信する。ブラインド復号制御部112は、受信した信号の復号対象としているDCIフォーマットを有するPDCCHの復号を行い自装置宛のPDCCHを検出する(ステップS501)。
PDCCH処理部111は、ブラインド復号制御部112により検出されたPDCCHを受信し、受信したPDCCHに従いPDSCHの処理をPDSCH処理部121に通知する。PDSCH処理部121は、送受信部11からPDSCHを受信して復号を行なってPDSCHを検出し処理する(ステップS502)。
HRAQ管理部122は、PDCCH処理部111からPDSCHの処理結果を受信する。そして、HRAQ管理部122は、受信データの再送が必要か否かを判定する(ステップS503)。再送が必要な場合(ステップS503:肯定)、HRAQ管理部122は、上り送信部13に対してNACK送信の指示を出し、ステップS502に戻る。
これに対して、再送が不要な場合(ステップS503:否定)、ブラインド復号制御部112は、「Msg0」又はDCIフォーマット0のPDCCHを受信しているか否かを判定する。すなわち、ブラインド復号制御部112は、受信の可能性がある全てのDCIフォーマットを復号対象とする通常のブラインド復号に戻る契機となる制御信号を受信しているか否かを判定する(ステップS504)。制御信号を受信している場合(ステップS504:肯定)、ブラインド復号制御部112は、RLC AMモードであるか否かを判定する(ステップS505)。RLC AMモードである場合(ステップS505:肯定)、ブラインド復号制御部112は、受信の可能性がある全てのDCIフォーマットを復号対象とするように変更する(ステップS506)。これに対して、復帰命令を受信していない場合(ステップS504:否定)又はRLC AMモードでない場合(ステップS505:否定)、ブラインド復号制御部112は、ステップS507へ進む。
次に、ブラインド復号制御部112は、BSI=0、すなわち、予め決められた種類のDCIフォーマットのみを復号対象とする、復号対象のDCIフォーマットの減少契機となる制御信号を受信したか否かを判定する(ステップS507)。制御信号を受信した場合(ステップS507:肯定)、ブラインド復号制御部112は、復号対象とするDCIフォーマットを予め決められた種類のDCIフォーマットである「0、1A、1C」に減らす(ステップS508)。これに対して、制御信号を受信していない場合(ステップS507:否定)、移動局1は、ブラインド復号制御の処理を終了する。
ここで、図16では、1回のブラインド復号制御の流れについて説明したが、移動局1は、図16の処理をActive Timeの期間繰り返す。
また、変形例4−2に係る基地局2におけるブラインド復号制御の流れは図10のフローチャートで示されるフローと同様である。図10のフローチャートにおけるステップS204においてDCIフォーマット0のPDCCHを送信した場合に、RLC AMモードであればその信号が復号対象とするDCIフォーマットを受信の可能性がある全ての種類に戻す復帰命令となる。
本実施例に係る無線通信システムは、タイマを用いて受信の可能性がある全ての種類のフォーマットのPDCCHを復号対象とする状態に復帰することが上述した実施例及び変形例と異なるものである。そこで、以下では、タイマを用いた受信の可能性がある全ての種類のフォーマットのPDCCHを復号対象とする状態に復帰ついて主に説明する。本実施例に係る移動局及び基地局についても、図1及び図2のブロック図で表される。以下では、上述した実施例及び変形例と同様の各部の構成及び動作については説明を省略する。本実施例では、復号対象とするDCIフォーマットの制限のトリガに実施例3の制限タイマを用いた場合で説明する。
ブラインド復号制御部112は、制限タイマの起動をタイマ制御部113へ通知する。本実施例では、タイマ制御部113は、RRCによって予め制限タイマの値を取得しているものとする。ブラインド復号制御部112は、制御タイマの満了をタイマ制御部113から受信する。そして、ブラインド復号制御部112は、復号対象とするDCIフォーマットを0、1、1Aに制限する。その後、ブラインド復号制御部112は、受信の可能性がある全てのDCIフォーマットを復号対象とする状態に復帰するための時間を計測する復帰タイマの満了をタイマ制御部113から受信する。そして、ブラインド復号制御部112は、受信の可能性がある全てのDCIフォーマットを復号対象とする状態に復帰する。
タイマ制御部113は、受信の可能性がある全てのDCIフォーマットを復号対象とする状態に復帰するための時間を計測する復帰タイマの値を予め保持している。
タイマ制御部113は、制限タイマの起動の通知をブラインド復号制御部112から受ける。そして、タイマ制御部113は、制限タイマを起動し時間を計る。制限タイマが満了すると、タイマ制御部113は、制限タイマの満了をブラインド復号制御部112に通知する。
さらに、タイマ制御部113は、制限タイマが満了すると、復帰タイマを起動する。そして、タイマ制御部113は、復帰タイマを用いて保持している値まで時間を計測する。復帰タイマが満了すると、タイマ制御部113は、復帰タイマの満了をブラインド復号制御部112に通知する。
次に、図17を参照して、本実施例に係る無線通信システムにおける復号対象のDCIフォーマットの遷移について説明する。図17は、実施例5に係る無線通信システムにおける復号対象のDCIフォーマットの遷移について説明するための図である。
時刻801から移動局1は受信の可能性がある全てのDCIフォーマットを有するPDCCHを対象として復号及び自装置宛のPDCCHの検出を開始する。その後、基地局2は、PDCCHを含むデータ802〜804を順次送信する。移動局1は、基地局2から送信されたデータ802〜804を順次受信し、復号して自装置宛のPDCCHを検出し、検出したPDCCHに従い各データを処理する。
ここで、データ804の後に、バッファ量を送信する周期が到来し、そのときのバッファ量が10パケット以下だった場合で説明する。基地局2は、バッファ量を通知するMAC CEを含む信号805を移動局1に送信する。
移動局1は、信号805を受信し、基地局2のバッファ量を取得する。この場合、10パケット以下であるので、移動局1は、制御タイマを起動し予め決められている時間806を計測する。そして、制御タイマが満了したタイミング807で、移動局1は、復号対象とするDCIフォーマットを0、1A、1Cに制限する。
さらに、移動局1は、制御タイマが満了したタイミング807で、復帰タイマを起動し予め決められている時間808を計測する。そして、移動局1は、復帰タイマが満了すると、復号対象のDCIフォーマットを通常に戻す。その後、基地局2は、PDCCHを含むデータ809及び810を移動局1に送信する。移動局1は、基地局2から送信されたデータ809及び810を受信し、復号して自装置宛のPDCCHを検出し、検出したPDCCHに従いデータを処理する。
以上のことから、移動局1は、LTE−Aの場合では、区間811及び区間813では、最大60回の復号を行う。一方、区間812では、移動局1は、最大28回の復号を行えばよいことになる。このため、Active Timeの区間800の全てにおいて最大60回の復号を行うブラインド復号を継続して行った場合に比べて、ブラインド復号における復号の回数を減らすことができ、消費電力を低減することができる。また、Active Timeを規定する各種タイマとは独立して電力の削減を行うことができる。そのため、例えば、複数のアプリケーションが起動しており省電力モードに繊維できない場合でも、移動局において消費電力を低減することができる。
次に、図18を参照して、本実施例に係る移動局におけるブラインド復号制御の流れについて説明する。図18は、実施例5に係る移動局におけるブラインド復号制御のフローチャートである。
送受信部11は、PDCCHを含むデータを基地局2から受信し、ブラインド復号制御部112に受信したデータをブラインド復号制御部112へ送信する。ブラインド復号制御部112は、受信した信号の復号対象としているDCIフォーマットを有するPDCCHの復号を行い自装置宛のPDCCHを検出する(ステップS601)。
PDCCH処理部111は、ブラインド復号制御部112により検出されたPDCCHを受信し、受信したPDCCHに従いPDSCHの処理をPDSCH処理部121に通知する。PDSCH処理部121は、送受信部11からPDSCHを受信して復号を行なってPDSCHを検出し処理する(ステップS602)。
HRAQ管理部122は、PDSCH処理部111からPDSCHの処理結果を受信する。そして、HRAQ管理部122は、受信データの再送が必要か否かを判定する(ステップS603)。再送が必要な場合(ステップS603:肯定)、HRAQ管理部122は、上り送信部13に対してNACK送信の指示を出し、ステップS602に戻る。
これに対して、再送が不要な場合(ステップS603:否定)、ブラインド復号制御部112は、復帰タイマが満了したか否かを判定する(ステップS604)。復帰タイマが満了した場合(ステップS604:肯定)、ブラインド復号制御部112は、受信の可能性がある全てのDCIフォーマットを復号対象とするように変更する(ステップS605)。これに対して、復帰タイマが満了していない場合(ステップS604:否定)、ブラインド復号制御部112は、ステップS606へ進む。
次に、ブラインド復号制御部112は、バッファ量の通知を受信しているか否かを判定する(ステップS606)。バッファ量の通知を受信した場合(ステップS606:肯定)、ブラインド復号制御部112は、受信したバッファ量が閾値以下か否かを判定する(ステップS607)。バッファ量が閾値以下の場合(ステップS607:肯定)、ブラインド復号制御部112は、制御タイマの起動をタイマ制御部113に通知する。そして、タイマ制御部113は、制御タイマにより予め決められた時間を計測し、制御タイマを満了し、復帰タイマを起動する(ステップS608)。制御タイマの満了の通知をタイマ制御部113から受けて、ブラインド復号制御部112は、復号対象とするDCIフォーマットを予め決められた種類のDCIフォーマットである「0、1A、1C」に減らす(ステップS609)。
これに対して、バッファ量の通知を受信していない場合(ステップS606:否定)及びバッファ量が閾値より大きい場合(ステップS607:否定)、移動局1は、ブラインド復号制御の処理を終了する。
ここで、図18では、1回のブラインド復号制御の流れについて説明したが、移動局1は、図18の処理をActive Timeの期間繰り返す。
次に、図19を参照して、本実施例に係る基地局2におけるブラインド復号制御の流れについて説明する。図19は、実施例5に係る基地局におけるブラインド復号制御のフローチャートである。
上位局送受信部21は、上位局3から移動局1へ送信する下りデータを受信する。そして、バッファ制御部211は、移動局1への下りデータを上位局送受信部21から取得する。さらに、バッファ部221は、バッファ制御部211からの指示を受けて、移動局1への下りデータを格納する(ステップS701)。
ブラインド復号制御部212は、移動局1の復帰タイマが満了したか否かを判定する(ステップS702)。復帰タイマが満了していない場合(ステップS702:否定)、ブラインド復号制御部212は、復帰タイマが満了するまで待機する。復帰タイマが満了した場合(ステップS702:肯定)、信号生成部214は、バッファ部221に蓄積されたデータから送信するデータを取得し、PDCCH及びPDSCHを含むデータを作成する。そして、信号生成部214は、送受信部24を介して生成したデータを移動局1へ送信する(ステップS703)。
HARQ管理部222は、移動局1からのNACKにより再送要求の検出を行う(ステップS704)。再送要求が検出された場合(ステップS704:肯定)、HARQ管理部222は、信号生成部214に送信が失敗したデータの再送を指示しステップS703に戻る。
これに対して、再送要求が検出されない場合(ステップS704:否定)、バッファ制御部211は、バッファ量を送信する周期が到来したか否かを判定する(ステップS705)。周期が到来している場合(ステップS705:肯定)、バッファ制御部211は、バッファ部221に蓄積されたバッファ量を取得する。そして、バッファ制御部211は、バッファ量の通知を信号生成部214に指示する。そして、信号生成部214は、ブラインド復号制御部212からの指示を受けて、バッファ量を通知するMAC CEを生成する。その後、信号生成部214は、生成したMAC CEを移動局1に送信する(ステップS706)。これに対して、バッファ量の送信の周期が到来していない場合(ステップS705:否定)、基地局2は、ブラインド復号制御の処理を終了する。
ここで、図19では、1回のブラインド復号制御の流れについて説明したが、基地局2は、図19の処理をActive Timeの期間繰り返す。
ここで、復帰タイマとDRXに関わる各種タイマとの関連性について説明する。復帰タイマが満了した場合、Short DRX又はLong DRXのケースが考えられる。この場合、ブラインド復号制御部112は、即座にShort DRX又はLong DRXをキャンセルし、OnDurationに遷移する。その後、ブラインド復号制御部112は、受信の可能性がある全てのDCIフォーマットを復号対象とする状態に復帰してもよいし、下りデータが到着していないのであれば復号対象とするDCIフォーマットを制限する状態を継続してもよい。次に、復帰タイマの起動中にOnDurationが始まるケースがある。この場合、ブラインド復号制御部112は、OnDurationには遷移せず、復帰タイマの満了を待ってOnDurationを開始する。まとめると、ブラインド復号制御部112は、復帰タイマの満了とOnDurationの開始位置をリンクさせ、下りデータの到着時に通常のモードに復帰する。
以上に説明したように、本実施例に係る無線通信システムでは、移動局が復帰タイマを起動して自律的に受信の可能性がある全てのDCIフォーマットを復号対象とするタイミングを計測する。これにより、基地局からの通知を待たずに受信の可能性がある全てのDCIフォーマットを復号対象とする状態に復帰でき、例えば、基地局からの通知が届かないような状態でも、移動局は、受信の可能性がある全てのDCIフォーマットを復号対象とする状態に復帰することができる。
本実施例に係る無線通信システムは、スケジューラとしてDSだけでなくSPSが実施されていることが上述した実施例及び変形例と異なるものである。本実施例に係る移動局及び基地局についても、図1及び図2のブロック図で表される。以下では、上述した実施例及び変形例と同様の各部の構成及び動作については説明を省略する。
ブラインド復号制御部112は、送受信部11を介してBSI=0を表すフラグが付加されたPDCCHを受信する。そして、ブラインド復号制御部112は、復号対象とするDCIフォーマットを、例えば0、1A、1Cに制限する。さらに、ブラインド復号制御部112は、送受信部11を介してMsg0を含むDCIフォーマット1Aの信号を受信する。そして、ブラインド復号制御部112は、受信の可能性がある全てのDCIフォーマットを復号対象とする状態に復帰する。
さらに、ブラインド復号制御部112は、復号対象とするDCIフォーマットを制限した状態で、タイマ制御部113からSPSの送信タイミングを受信する。そして、ブラインド復号制御部112は、SPSの送信タイミングの開始位置で、受信の可能性がある全てのDCIフォーマットを復号対象とする状態に復帰する。そして、ブラインド復号制御部112は、SPSの送信タイミングの終了位置で、復号対象とするDCIフォーマットを制限した状態に戻る。
タイマ制御部113は、SPSの送信タイミングが含まれたRRCシグナリングを送受信部11を介して基地局2から受信する。そして、タイマ制御部113は、受信したRRCシグナリングからSPSの送信間隔を取得する。そして、タイマ制御部113は、PDCCHによるActivationコマンドを受信すると、SPSの送信タイミングをブラインド復号制御部112に通知する。
基地局2におけるスケジューリング部23は、SPSの送信タイミングを算出する。そして、スケジューリング部23は、算出したSPSの送信タイミングを信号生成部214に通知する。
信号生成部214は、SPSの送信タイミングの通知をスケジューリング部23から受ける。そして、信号生成部214は、SPSの送信タイミングを含むRRCシグナリングを生成する。そして、信号生成部214は、生成したRRCシグナリングを送受信部24を介して移動局1に送信する。さらに、実際にSPSを開始する場合、PDCCHによるActivationコマンドを送信し、そのサブフレームからSPSを開始する。
次に、図20を参照して、移動局における復号対象のDCIフォーマットの遷移について説明する。図20は、実施例1に係る無線通信システムにおける復号対象のDCIフォーマットの遷移について説明するための図である。
移動局1は、時刻901から受信の可能性がある全てのDCIフォーマットを有するPDCCHを対象として復号及び自装置宛のPDCCHの検出を開始する。その後、基地局2は、PDCCHを含むデータ902〜904を順次送信する。移動局1は、基地局2から送信されたデータ902〜904を順次受信し、復号して自装置宛のPDCCHを検出し、検出したPDCCHに従い各データを処理する。
ここで、データ904の送信によって基地局2のバッファが空になった場合で説明する。基地局2は、PDCCHにBSI=0を示すフラグを付加させた信号905を移動局1に送信する。
移動局1は、信号905を受信した後、復号して自装置宛のPDCCHを検出する。そして、移動局1は、検出したPDCCHにBSI=0を示すフラグが付加されていることを確認すると、復号対象とするDCIフォーマットを0、1A、1Cに制限する。
さらに、移動局1は、SPSの送信タイミングが到来すると、移動局1は、受信の可能性がある全ての種類のDCIフォーマットを復号する状態に復帰する。ここで、図20では、斜線で示した部分がSPSの送信タイミングにあたり、この部分で、移動局1は、受信の可能性がある全ての種類のDCIフォーマットを復号する状態に復帰している。この間、移動局1は、基地局2が送信したデータ906及び907を受信することができる。
その後、基地局2は、上位局3から移動局1に対して送信するデータを受信すると、Msg0を含むDCIフォーマット1AのPDCCHを含む信号908を移動局1に送信する。
移動局1は、Msg0を通知する信号908を受信すると、受信の可能性がある全ての種類のDCIフォーマットを復号する状態に復帰する。その後、基地局2は、PDCCHを含むデータ909及び910を移動局1に送信する。移動局1は、基地局2から送信されたデータ909及び910を受信し、復号して自装置宛のPDCCHを検出し、検出したPDCCHに従いデータを処理する。
以上のことから、移動局1は、LTE−Aの場合では、区間911、912及び913では、移動局1は、最大28回の復号を行えばよいことになる。このため、Active Timeの区間900の全てにおいて最大60回の復号を行うブラインド復号を継続して行った場合に比べて、ブラインド復号における復号の回数を減らすことができ、消費電力を低減することができる。
次に、図21を参照して、本実施例に係る移動局におけるSPSを受信した場合のブラインド復号制御の流れについて説明する。図21は、実施例6に係る移動局におけるSPSを受信した場合のブラインド復号制御のフローチャートである。
タイマ制御部113は、SPSの送信間隔などを含むRRCシグナリングと、実際に通信を開始するためのPDCCHによるActivationコマンドを受信する。そして、タイマ制御部113は、RRCシグナリングから送信間隔と、PDCCHによるActivationコマンドから送信タイミングなどのSPSに関する情報を取得しSPSの設定を行う(ステップS801)。
ブラインド復号制御部112は、タイマ制御部113からの通知を受けて、SPS通信タイミングか否かを判定する(ステップS802)。SPS通信タイミングの場合(ステップS802:肯定)、ブラインド復号制御部112は、受信の可能性がある全てのDCIフォーマットを復号対象とする状態に復帰する(ステップS803)。これに対して、SPS通信タイミングでない場合(ステップS802:否定)、ブラインド復号制御部112は、ステップS804に進む。
ブラインド復号制御部112は、基地局2から送信されたSPSデータを検出する(ステップS804)。そして、HARQ管理部122は、受信したSPSデータの再送が必要か否かを判定する(ステップS805)。受信したSPSデータの再送が必要な場合(ステップS805:肯定)、ブラインド復号制御部112は、ステップS804に戻る。
これに対して、受信したSPSデータの再送が不要な場合(ステップS805:否定)、ブラインド復号制御部112は、復号対象とするDICフォーマットの種類を制限する(ステップS806)。
以上に説明したように、本実施例に係る無線通信システムは、復号対象とするDCIフォーマットを制限している状態でも、SPSの送信タイミングでは、受信の可能性がある全ての種類のDCIフレームを復号対象とする状態に復帰する。これにより、スケジューラにSPS及びDSの双方が用いられている場合でも、消費電力を削減しつつSPS及びDSのいずれの信号も受信することができる。
(ハードウェア構成)
次に、以上の各実施例及び変形例に係る移動局1及び基地局2のハードウェア構成について説明する。図22は、移動局のハードウェア構成図である。また、図23は、基地局のハードウェア構成図である。
図22に示すように、移動局1は、プロセッサ1001、ロム1002、メインメモリ1003、ストレージ1004、無線通信部1005、表示部1006、入力部1007及びコミュニケーションインタフェース1008及びアンテナ1009を有している。
ロム1002、メインメモリ1003、ストレージ1004、無線通信部1005、表示部1006、入力部1007、コミュニケーションインタフェース1008はそれぞれ、バス1010を介してプロセッサ1001と接続している。
表示部1006は、例えば、液晶画面などである。また、入力部1007は、例えば、キーパッドなどである。移動局1の操作者は、表示部1006及び入力部1007を用いて電話番号などの入力を行う。
コミュニケーションインタフェース1008は、例えば、スピーカ及びマイクなどである。移動局1の1の操作者は、コミュニケーションインタフェース1008を用いて音声の送受信などの操作を行う。
アンテナ1009は、無線通信部1005に接続されている。無線通信部1005及びプロセッサ1001により、例えば図1に示す送受信部11の機能が実現される。
ロム1002は、例えば、制御プレーン部110、データプレーン部120及び上り送信部13が行う各種処理を実行するためのプログラムを記憶している。そして、プロセッサ1001は、ロム1002に記憶されている各種プログラムを読みだし、メインメモリ1003に展開し各処理を行うプロセスを生成し実行する。
プロセッサ1001、ロム1002、メインメモリ1003及びストレージ1004により、例えば、図1に示す制御プレーン部110、データプレーン部120及び上り送信部13による上述したような各機能などが実現される。
図23に示すように、基地局2は、プロセッサ1101、ロム1102、メインメモリ1103、ストレージ1104、無線通信部1105、表示部1106、入力部1107、コミュニケーションインタフェース1108及びアンテナ1109を有している。
ロム1102、メインメモリ1103、ストレージ1104、無線通信部1105、表示部1106、入力部1107及びコミュニケーションインタフェース1108はそれぞれ、バス1110を介してプロセッサ1101と接続している。
表示部1106は、例えば、モニタなどである。また、入力部1107は、例えば、キーボードなどである。基地局2の操作者は、表示部1106及び入力部1107を用いて電話番号などの入力を行う。
コミュニケーションインタフェース1108は、例えば、上位局との通信を行うためのインタフェースである。具体的には、ネットワークボードやADC(Analog Digital Convertor)などである。コミュニケーションインタフェース1108及びプロセッサ1101は、例えば図2に示される上位局送受信部21の機能を実現する。
アンテナ1109は、無線通信部1105に接続されている。無線通信部1105及びプロセッサ1101により、例えば図2に示す送受信部24の機能が実現される。
ストレージ1104は、ハードディスクなどの記憶装置である。ストレージ1104及びプロセッサ1101は、バッファ部221の機能を実現する。
ロム1102は、例えば、制御プレーン部210、データプレーン部220及びスケジューリング部23が行う各種処理を実行するためのプログラムを記憶している。そして、プロセッサ1101は、ロム1102に記憶されている各種プログラムを読みだし、メインメモリ1103に展開し各処理を行うプロセスを生成し実行する。
プロセッサ1101、ロム1102、メインメモリ1103及びストレージ1104により、例えば、図2に示す制御プレーン部210、データプレーン部220及びスケジューリング部23による上述したような各機能などが実現される。