JP5857277B2 - 内視鏡プローブ付き歯科用振動式ハンドピース装置 - Google Patents

内視鏡プローブ付き歯科用振動式ハンドピース装置 Download PDF

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Description

本発明は、歯科医が被処置部を内視鏡観察しながら歯科処置を行なうことを可能にする内視鏡プローブ付きの歯科用振動式ハンドピース装置に関する。
医療の分野では、機能の異なる複数のチャンネルを備えた内視鏡を用いて病変部を診ながら病変部に直接到達し、治療することが行なわれている。
しかしながら、歯科治療の分野においては、内視鏡による治療は行なわれていない。それは、歯科用タービンハンドピースや歯科用振動式ハンドピースの作用ツールを内視鏡プローブのチャンネル内に組み込むことが困難であるからである。そこで、虫歯や病変した根管の治療にあたり歯科医から直接見えない病変部へ到達しなければならない場合には、歯科医はデンタルミラーにより被処置部を何度も確認しながら治療を行なっているのが実情である。このため、作業は経験や勘に頼る職人技となり、熟練を要する。
また、デンタルミラーでは歯肉縁下の病変を発見しにくいし、歯周病の原因となる歯肉縁下の歯石を見るのが困難である。
従来技術においては、超音波スケーラーにライトガイドとイメージガイドと撮像素子とを組み込み、遠隔観察しながらスケーリングをすることが提案されている(特許第3151009号)。しかしながら、この超音波スケーラーは、イメージガイドの先端を歯周ポケット内に挿入できるように設計されていないので、歯肉縁下に存在する歯石を内視鏡観察しながらスケーリングをすることは困難である。
特許第3244273号では、歯肉縁下治療用の鋭匙型掻爬具に内視鏡を組み込むことが提案されている。この掻爬具では、細長いハンドルの内部に光伝送路や画像伝送路が設けてあるので、掻爬具を交換することができないという問題がある。また、手動で掻爬作業をしなければならないので、患者および歯科医に負担がかかると共に、処置に長時間を要する。
本発明の目的は、被処置部を内視鏡観察しながら歯牙の処置を行うことを可能にする、内視鏡プローブ付きの、動力駆動の歯科用振動式ハンドピースを提供することにある。
本発明の他の目的は、歯肉縁下の歯石を内視鏡観察しながら除去することを可能にする内視鏡プローブ付きの歯科用振動式ハンドピースを提供することにある。
本発明の他の目的は、根管内の被処置部を内視鏡観察しながら処置を行うことを可能にする内視鏡プローブ付き歯科用振動式ハンドピースを提供することにある。
本発明は、被処置部を内視鏡的に観察しながら歯牙を処置するのを可能にする内視鏡プローブ付きの動力駆動の歯科用振動式ハンドピース装置を提供する。
このハンドピース装置は:歯科用ホース等によって歯科用ユニット等に接続した時に歯科用ユニット等から供給される駆動媒体(圧縮空気又は電力)によって駆動される振動源を備え、振動源に振動伝達関係で連結された細長い歯科用振動工具を備えた歯科用振動式ハンドピースと;被処置部の画像を内視鏡モニターに伝送するためのイメージガイドを備えた自己支持性の(即ち、腰の強い)内視鏡プローブとで構成されており;かつ、振動工具と内視鏡プローブとを内視鏡プローブの遠位端(患者側の端部を言う)のところで互いに並べて一体的に保持するための一体化手段を備えている。
細長い歯科用振動工具は、振動源によって加振した時に当該振動工具に生じる曲げ振動の最先の“振動の節”が内視鏡プローブの遠位端と一致すると共に、内視鏡プローブの遠位端よりも前方に突出した当該工具の先端が振動の最大振幅部位に位置するように設定してある。振動工具を加振すると、振動工具の先端は前述した最先の振動の節を中心として楕円運動を描いて振動しながら歯牙に作用する。
本発明によれば、歯科用ハンドピースの振動工具とイメージガイドを備えた内視鏡プローブとはそれらの先端で互いに並べて一体化されており、しかも歯牙に作用する振動工具の先端作用部は内視鏡プローブの遠位端よりも前方に突出しているので、歯科医は内視鏡プローブのイメージガイドを介して送られてくる被処置部の画像を内視鏡モニターで見ながら振動工具の先端作用部を被処置部に作用させることにより歯科処置をすることができる。従って、歯科医は経験や勘に頼ることなく、また、デンタルミラーを用いることなく、被処置部に作用する工具の画像を内視鏡モニターで見ながら、正確かつ適切に歯科処置を行なうことができる。
また、本発明によれば、歯科用振動式ハンドピースと内視鏡プローブとは、振動工具と内視鏡プローブとが一体化された先端部を除き分かれているので、振動工具を一体化手段から引き抜くことにより振動工具を容易に交換することができる。
更に、本発明のハンドピース装置は、歯科用振動式ハンドピースと内視鏡プローブとを一体化手段によって一体的に保持することにより組み立てることができるので、従来型又は既存の振動式ハンドピースと市販の内視鏡プローブを用い、それらに最小限の改造を施すだけで、安価にハンドピース装置を製造することができる。
本発明によれば、内視鏡プローブおよび歯科用振動工具は極細化することができる。内視鏡プローブの遠位端の直径は好ましくは2.0mm以下、より好ましくは1.5mm以下であり、内視鏡プローブの遠位端における歯科用振動工具の直径は好ましくは1.0mm以下、より好ましくは0.5mm以下である。
このようなサイズにすれば、内視鏡プローブの遠位端を歯周ポケット内に挿入し、歯肉縁下の歯面を内視鏡観察しながらスケーリングチップの形の作用部を備えた振動工具を用いて歯肉縁下の歯石の除去をすることができるし、或いは、内視鏡プローブの遠位端を根管内に挿入し、根管の内部を内視鏡観察しながらファイルやリーマの形の作用部を備えた振動工具を用いて根管の処置を行なうことができる。
好ましくは、振動工具は振動源によって加振した時に振動工具内に生じる曲げ振動(即ち、撓み振動)の節のところで曲げてある。このようにすれば、曲げ振動モードの振動が細長い振動工具を伝播する間に減衰するのを最小限に抑制することができる。
好ましい実施態様においては、内視鏡プローブは被処置部に冷却洗浄水を供給するための給水チャンネル、及び/又は、被処置部領域から使用済み冷却水又は使用済み洗浄水を吸引排除するためのバキュームチャンネルを有する。
好ましくは、内視鏡プローブは更に光源の光を被処置部に伝送するためのライトガイドを有する。
本発明の他の特徴や利点は以下の実施例の記載に従い明らかにする。
本発明の歯科用振動式ハンドピース装置を示す一部切欠き側面図である。 図2(a)は真っ直ぐな振動工具に発生する正弦波振動を示し、図2(b)は振動工具を振動の節で折り曲げ加工したところを示す。 図3(a)は図1の破線円A内部分の一部切欠き拡大図、図3(b)は図3(a)のB−B矢視断面図、図3(c)は図1のC−C矢視拡大断面図である。 図4(a)はスケーラーの形の歯科用振動工具を用いて歯肉縁下の歯石を除去するところを示し、図4(b)はファイルの形の歯科用振動工具を用いて根管を処置するところを示す。 図5(a)は図1に示した歯科用振動式ハンドピース装置の変化形を示す一部切欠き側面図、図5(b)は図5(a)の破線円D内部分の拡大断面図、図5(c)は図5(a)に示した一体化用保持筒の拡大断面図である。 図1に示した歯科用振動式ハンドピース装置の更に他の変化形を示す一部切欠き側面図である。
図1は、本発明の歯科用振動式ハンドピース装置10を示す。このハンドピース装置10は、任意の形式の歯科用振動式ハンドピース12と内視鏡プローブ14とで構成することができ、両者は例えばビス16その他の結束具を用いて分離自在に結束されている。
図示した実施例では、歯科用ハンドピース12としては、本出願人から“ルーティー560”の商品名で市販されている圧縮空気駆動の歯科用振動式ハンドピースが使用してある。このハンドピース12は手で把持するための細長い筒状のハンドル18を備え、このハンドル18の後部には歯科用ホース20の前端に取り付けた雄継手22を差し込むための雌継手24が設けてある。雄継手22と雌継手24は従来型のボールロック機構23、25を備えている。雌継手24と雄継手22とを接続した時には、図示しない歯科用ユニットから歯科用ホース20を介してハンドピース12に圧縮空気が供給される。
ハンドル18内には、振動源として圧縮空気駆動のバイブレータ26が配置してある。このバイブレータ26は、米国特許4,453,919号の第3図および第4図に記載されたものであることができ、同特許の開示はここに援用し、バイブレータ26の詳細な説明は省略する。上記米国特許の第4図に記載されているように、バイブレータ26は円盤状の振動子を収容する振動室を備え、この振動室内に圧縮空気を接線方向に吹き込むと旋回流によって励起された振動子が振動室の側壁を叩くことにより振動を発生するようになっている。圧縮空気は、雄継手22の圧縮空気供給ポート28、ハンドピース12内の圧縮空気供給通路30、圧縮空気充満室32、およびバイブレータ26のケーシングに接線方向に穿孔された圧縮空気入口ポートを経てバイブレータ26の振動室内に噴射され、振動室内に旋回流を発生させる。
バイブレータ26は振動室ケーシングと一体の出力軸34を備え、この出力軸34は回り止めピン36によってハンドル18に対して回り止めしてある。バイブレータ26は、出力軸34に嵌合した防振用のOリング38などによってハンドル18に対して弾力的に防振支持されている。
バイブレータ26には、細長い歯科用振動工具40が振動伝達関係で連結される。このため、バイブレータ26の出力軸34には雌ねじ孔が設けてあり、この雌ねじ孔に振動工具40の雄ねじ部42を螺合することにより振動工具40を着脱自在に装着するようになっている。図示した実施例では、振動工具40は歯石を除去するためのスケーラーの形に形成されている。
図1から良く分かるように、振動工具40は従来のスケーラーと比較してかなり細長く形成してある。
また、内視鏡プローブ14の先端と振動工具40の先端とを並置させるため、図示したように振動工具40はその長さ方向所定の位置44で若干下方に折り曲げてある。
図2を参照しながら、振動工具40の振動の態様について説明するに、バイブレータ26を作動させると、バイブレータ26に発生した振動は出力軸34に螺合した振動工具40に伝達され、細長い振動工具40の各部には図2(a)に正弦カーブで示したような曲げ振動モードの振動が発生する。このような正弦波状の曲げ振動の場合には、細長い振動工具40の長さに沿って、最大振幅の変位が起こる最大振幅部位45と、変位がゼロの部位(「振動の節」と呼ばれる)47が夫々一又は複数存在する(図2(a))。
振動工具40の材質、幾何学形状、および長さは、最大振幅部位45が振動工具40の先端作用部(および連結部42)に位置すると共に、折り曲げ位置44がいずれかの振動の節47に来るように設定する必要がある。
最大振幅部位45に振動工具40の先端41を設定すると、振動工具40の先端41は、最先の振動の節49を中心として図2(b)に参照番号46で示したような楕円運動を行なう。
他方、図2(b)に示したようにいずれかの振動の節44のところで振動工具40を折り曲げれば、振動エネルギが熱エネルギとなって損失することにより振動が減衰するのを最小限にすることができる。その結果、折り曲げられた振動工具40の先端41まで振動が有効に伝達される。
再び図1を参照するに、ハンドピース装置10は、更に、内視鏡プローブ14を有する。本発明のハンドピース装置10に用いるのに好適な内視鏡プローブの一例はファイバーテック社から市販されている「ソリッドファイバスコープMS-611」又はその均等物である。
図3に拡大して示したように、内視鏡プローブ14内には、画像伝送用のイメージガイド48および被処置部照明用のライトガイド50が延長させてあると共に、被処置部に冷却洗浄水を供給するための給水チャンネル52、および、被処置部から使用済み洗浄冷却水を吸引排除するためのバキュームチャンネル54が形成してある。イメージガイド48の遠位端はレンズ64によって封止されている。
このハンドピース装置10の使用に際しては、図1に示したように、内視鏡プローブ14のイメージガイド48およびライトガイド50は、夫々、内視鏡モニター56および照明用光源58に接続され、給水チャンネル52およびバキュームチャンネル54は、夫々、足踏み操作の遮断弁を介して圧力水源60およびバキューム源62に接続される。なお、内視鏡モニター56としては、据え置き型モニターや、歯科医の頭部や腕などに装着するようになった身体装着型モニターを使用することができる。
好ましくは、内視鏡プローブ14の前部は図1に示したように若干下方に折り曲げてあり、振動工具40の前部と内視鏡プローブ14の折り曲げ前部とが平行に延長するようになっている。
イメージガイド48およびライトガイド50は、図3に示したように、合成樹脂材料内に埋め込まれ、ステンレス鋼のシース66によって被覆されているので、内視鏡プローブ14は形状を保持するに充分な腰の強さ(自己支持性)を有する。従って、後述するように振動工具40の先端と内視鏡プローブ14の先端とを一体化した時には、内視鏡プローブ14は振動工具40の先端の重量を支持し、かつ、先端に加わる荷重に対抗することができる。
内視鏡プローブ14として市販の内視鏡プローブを用いる場合には、図1および図3(c)に示したように、内視鏡プローブ14の先端を除く領域では、シース66を切欠くことによりV溝68を形成する。このV溝68内に振動工具40の前部区間を収納することにより、振動工具40の前部区間を図1に示したように内視鏡プローブ14に沿って平行に配置することが可能になる。
これに対して、図1および図3(a) 、(b)に示したように、内視鏡プローブ14の先端領域70では、シース66の断面は切欠いてはなく、振動工具40の前部が内視鏡チャンネル72内に抜き差し可能に挿入してある。
このように、内視鏡プローブ14の先端領域70においては、内視鏡プローブ14の内視鏡チャンネル72内に振動工具40を挿入ないし嵌合することにより内視鏡プローブ14と振動工具40とが一体化されており、この先端領域70は、内視鏡プローブ14と振動工具40とを内視鏡プローブ14の遠位端74の領域で互いに一体的に保持するための一体化手段70を構成している。
前述したように、内視鏡プローブ14のシース66は振動工具40の先端の重量を支持し、かつ、先端に加わる荷重に対抗するに充分な腰の強さを有するので、一体化手段70によって振動工具40と内視鏡プローブ14とを一体化することにより、振動工具40は内視鏡プローブ14の遠位端74のところで支持される。
そして、図2を参照しながら前述したように、振動工具40の材質、形状、および長さは、曲げ振動の最大振幅部位が振動工具40の先端41に持ち来されるように設定してある。
更に、振動工具40は、最先の振動の節49(図2(a)参照)が内視鏡プローブ14の遠位端74の辺りに持ち来されるように設定するのが好ましい。このため、振動工具40の先端41は、振動の節44となる内視鏡プローブ14の遠位端74から前方に、曲げ振動の波長の1/4の長さだけ突出させるのが好ましい(図2(a)参照)。
本発明のハンドピース装置10を歯肉縁下の歯石を除去するためのスケーラーとして使用する場合には、内視鏡プローブ14の遠位端74を歯周ポケット内に挿入できるようにするため、遠位端74の直径は1.5mm以下にしておくのが好ましい。このためには、好ましくは、振動工具40のうち内視鏡チャンネル72内に挿入する区間の直径は0.5mm以下である。振動工具40の先端作用部41はスケーリングチップの形に形成する。
このハンドピース装置10の使用に際しては、雌継手24と雄継手22とを接続することによりハンドピース12を歯科用ホース20を介して歯科用ユニット(図示せず)に接続する。更に、内視鏡プローブ14のイメージガイド48およびライトガイド50を、夫々、内視鏡モニター56および照明用光源58に接続すると共に、給水チャンネル52およびバキュームチャンネル54を、夫々、圧力水源60およびバキューム源62に接続する。
歯肉縁下の歯石を除去する場合には、図4(a)に示したように、内視鏡プローブ14の遠位端74を患者の歯周ポケット76内に挿入する。図4(a)において、78はエナメル質、80は象牙質、82は歯肉、84は歯肉縁下の歯根セメント質86の表面に沈積した歯石を示す。内視鏡プローブ14の遠位端74の直径を1.5mm以下にしておけば、プローブ遠位端74を歯周ポケット76内に挿入することができる。
振動工具40の先端作用部41とイメージガイド48とは互いに並べてあり、振動工具40の先端作用部41はイメージガイド48の視野の範囲内に入るので、プローブ遠位端74を歯周ポケット76内に挿入し、ライトガイド50から照明光を照射した時には、歯科医は振動工具40の作用部41と歯牙の被処置部とを内視鏡モニター56によって観察することができる。
予め圧力水源60およびバキューム源62の遮断弁を開いて洗浄冷却水を給水チャンネル52から被処置部に供給すると共に使用済み洗浄冷却水をバキュームチャンネル54により真空吸引しながら、圧縮空気を供給してバイブレータ26を作動させると、図3(a)に破線で示したように振動工具40の先端41は最先の振動の節49となる内視鏡プローブ14の遠位端74を中心として楕円運動を描きながら振動する。歯科医は先端作用部41が被処置部に作用する状況を内視鏡モニター56によって観察しながら歯肉縁下の歯石のスケーリングを適切かつ容易に行なうことができる。
本発明のハンドピース装置10を用いて根管を治療する場合には、前述したスケーリングチップの形の先端作用部41を備えた振動工具40に代えて、図4(b)に示したファイル88の形の先端作用部を備えた振動工具40を装着することができる。根管治療の場合でも、内視鏡モニター56によって根管内を見ながら根管処置を行なうことができる。
図5は、図1から図3に示したハンドピース装置10の変化形を示す。図1から図3に示した構成要素と共通する構成要素は同じ参照番号で示し、重複説明は省略する。
相違点のみについて説明するに、この変化形においては、歯科用振動式ハンドピース12と内視鏡プローブ14とは手で把持可能な筒状のホルダー90に搭載されていると共に、振動工具40の前部と内視鏡プローブ14の遠位端74とはホルダー90の前端に装着された一体化用保持筒92によって一体化されている。
より詳しくは、ホルダー90は内視鏡プローブ14のハンドル94が嵌合された本体96と、本体96と一体の上部リング98を有し、歯科用ハンドピース12の前部をこの上部リング98に嵌合することによりハンドピース12はホルダー90に固定されている。洗浄冷却水供給管99はハンドル94から延長している。
図5(b)に拡大して示したように、ホルダー90の前端の開口にはフランジ100付きの一体化用保持筒92が嵌合してある。図5(c)に示したように、一体化用保持筒92には2つの軸方向孔102、104が形成してあり、図5(b)に示したように、軸方向孔102には振動工具40が挿通してあり、軸方向孔104には内視鏡プローブ14が挿通してある。
図1から図3に示した実施例と同様に、内視鏡プローブ14の遠位端74は一体化用保持筒92の遠位端のところで終端させてあるのに対して、振動工具40の先端は一体化用保持筒92の遠位端よりも曲げ振動の波長の1/4の長さだけ突出させてある。また、振動工具40は、最先の振動の節が一体化用保持筒92の遠位端に持ち来されるように設定してある。
この変化形においても、一体化用保持筒92を歯周ポケット内に挿入し得るように極細化すれば、図4(a)に示したように、内視鏡モニター56によって観察しながら歯肉縁下の歯石を除去することができる。
図6は、図1から図3に示したハンドピース装置10の更に他の変化形を示す。図1から図3に示した構成要素と共通する構成要素は同じ参照番号で示し、重複説明は省略する。
相違点のみについて説明するに、この変化形においては、歯科用振動式ハンドピース12は図示しない制御部から供給される超音波周波数の電力によって駆動される圧電式超音波バイブレータ110を振動源として備えている。
実験例
図5に示したハンドピース装置10とほぼ同一の装置を試作した。この試作機は、本出願人から“ルーティー560”の商品名で製造販売されている圧縮空気駆動の歯科用振動式ハンドピースと、ファイバーテック社から製造販売されている内視鏡プローブ「ソリッドファイバスコープMS-611」とを図5に示したホルダー90を用いて連結したものである。試作機が図5に示したハンドピース装置10と相違する点は、一体化用保持筒92をホルダー90と同軸的に配置したこと、および、このため振動工具を二カ所で折り曲げたことである。
用いた振動工具の自由長は100mmであった。
最初に、真っ直ぐな状態の振動工具をバイブレータに装着し、バイブレータを作動させて振動工具を加振し、振動の節の位置を調べたところ、振動工具の自由端から5mm、19.6mm、35.5mm、51.4mm、67.3mm、80mmの位置に振動の節が存在した。他方、振動工具の自由端は最大振幅部位に位置していた。
次に、振動工具の自由端から35.5mmおよび67.3mmに位置する二カ所の振動の節のところで振動の節を折り曲げることにより、振動工具の前部が内視鏡プローブと平行なるようにした。このように折り曲げた振動工具をバイブレータに装着し、振動工具の先端を一体化用保持筒92に挿入することにより内視鏡プローブの遠位端と振動工具の先端を一体化した。
バイブレータを作動させて振動工具を5,000Hzで加振しながら、振動工具の先端を石膏板に押し当てることで、歯石除去性能をテストしたところ、石膏板には所望の深さの条痕が刻まれ、満足すべき歯石除去能力が確認された。
以上には本発明の特定の実施例を記載したが、本発明はこれに限定されるものではなく、種々の修正や変更を施すことができる。例えば、振動源としては、他の形式の空気動式バイブレータや、電歪式のバイブレータを使用することができる。光源の光を被処置部に伝送するためのライトガイドは、内視鏡プローブに設ける代わりに、ハンドピースに設けてもよい。
10: 歯科用振動式ハンドピース装置
12: 歯科用振動式ハンドピース
14: 内視鏡プローブ
20: 歯科用ホース
26: 振動源(バイブレータ)
34: バイブレータの出力軸
40: 歯科用振動工具
41: 振動工具の先端作用部
45: 最大振幅部位
47: 振動の節
48: イメージガイド
49: 最先の振動の節
50: ライトガイド
56: 内視鏡モニター
58: 光源
70: 一体化手段
74: 内視鏡プローブの遠位端


特許出願人 株式会社ミクロン
代理人 弁理士 伊藤 宏

Claims (11)

  1. 被処置部を内視鏡観察しながら歯科処置をするのを可能にする内視鏡プローブ付きの歯科用振動式ハンドピース装置であって:
    歯科用ユニット等から供給される駆動媒体によって駆動される振動源を備え、前記振動源に振動伝達関係で連結された細長い歯科用振動工具を備えた歯科用振動式ハンドピースと;
    被処置部の画像を内視鏡モニターへ伝送するためのイメージガイドを備え、一方において前記歯科用振動式ハンドピースに分離自在に固定される内視鏡プローブと;
    前記細長い歯科用振動工具と前記内視鏡プローブとを前記内視鏡プローブの遠位端の領域で互いに並べて一体的に保持するための一体化手段であって、前記内視鏡プローブが他方において歯科用振動工具を支持するのを可能にする一体化手段とを備え;
    前記内視鏡プローブは、前記一体化手段によって振動工具を一体的に保持したときに振動工具の先端の重量を支持しかつ振動工具の先端に加わる荷重に対抗するに充分な自己支持性を有し、
    前記振動工具は、前記振動源によって加振した時に振動工具に生じる曲げ振動の最先の振動の節が前記内視鏡プローブの遠位端と一致すると共に、前記内視鏡プローブの遠位端よりも前方に突出した当該工具の先端が前記曲げ振動の最大振幅部位に位置するように設定してあり、もって、前記振動源によって加振した時に、前記振動工具の先端が前記最先の振動の節となる内視鏡プローブの遠位端を中心として楕円運動を描いて振動しながら歯牙に作用することを特徴とする歯科用振動式ハンドピース装置。
  2. 前記内視鏡プローブの遠位端の直径は2.0mmより小さく、もって、内視鏡プローブの遠位端を歯周ポケット内に挿入可能であることを特徴とする請求項1に基づく歯科用ハンドピース装置。
  3. 前記内視鏡プローブの遠位端の直径は1.5mmより小さいことを特徴とする請求項2に基づく歯科用ハンドピース装置。
  4. 内視鏡プローブの遠位端における歯科用振動工具の直径は1.0mmより小さいことを特徴とする請求項1から3のいずれかに基づく歯科用ハンドピース装置。
  5. 内視鏡プローブの遠位端における歯科用振動工具の直径は0.5mmより小さいことを特徴とする請求項4に基づく歯科用ハンドピース装置。
  6. 前記振動工具は前記振動源によって加振した時に振動工具内に生じる他の振動の節のところで曲げてあることを特徴とする請求項1から5のいずれかに基づく歯科用ハンドピース装置。
  7. 前記振動工具の作用部はスケーリングチップ、ファイル、及びリーマのいずれか一の機能を有する請求項1から6のいずれかに基づく歯科用ハンドピース装置。
  8. 前記内視鏡プローブは被処置部に冷却洗浄水を供給するための給水チャンネルを有することを特徴とする請求項1から7のいずれかに基づく歯科用ハンドピース装置。
  9. 前記内視鏡プローブは更に被処置部領域から使用済み冷却洗浄水を吸引排除するためのバキュームチャンネルを有することを特徴とする請求項8に基づく歯科用ハンドピース装置。
  10. 前記内視鏡プローブは更に照明光を被処置部へ伝送するためのライトガイドを有することを特徴とする請求項1から9のいずれかに基づく歯科用ハンドピース装置。
  11. 前記内視鏡プローブは歯科用ハンドピース装置の使用時には歯科医の頭部や腕などに装着される身体装着型モニターに接続されることを特徴とする請求項1から10のいずれかに基づく歯科用ハンドピース装置。
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