JP5856574B2 - 試料加工方法 - Google Patents

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Description

本発明の実施形態は、試料加工方法に関する。
FIB(Focused Ion Beam)装置による電子顕微鏡用の試料加工では、集束イオンビームにより試料を加工して、観察用の薄片を作製する。この際、複数の薄片をそれぞれ個別に作製すると、これらの薄片の加工条件を揃えることが難しいため、薄片の仕上がり膜厚にばらつきが発生してしまう。
特開2000−35390号公報
イオンビームにより複数の薄片を作製する場合において、薄片の膜厚のばらつきの発生を抑制することが可能な試料加工方法を提供する。
一の実施形態による試料加工方法は、試料を試料設置部に設置し、前記試料における複数の薄片形成予定領域の一側に複数の第1の加工枠を、他側に複数の第2の加工枠を設定することを含む。さらに、前記方法は、前記複数の第1の加工枠をイオンビームを発生させたまま順に走査する第1の走査と、前記複数の第2の加工枠をイオンビームを発生させたまま順に走査する第2の走査とを行うことにより、前記試料を加工して複数の薄片を形成することを含む。さらに、前記第1および第2の走査では、前記加工枠内の領域を走査する第1の走査条件と、前記加工枠間の領域を走査する第2の走査条件とを異ならせることにより、前記薄片の形成後に、前記第1の加工枠間の領域と前記第2の加工枠間の領域とに額縁部を残存させる。
第1実施形態の試料加工方法を説明するための斜視図および上面図である。 第1実施形態の試料加工方法を詳細に説明するための上面図である。 第1実施形態の試料加工方法に関し、t2=t1/10の場合の例を示した断面図である。 第1実施形態の試料加工方法に関し、t2=t1/100の場合の例を示した断面図である。 第1実施形態の試料加工方法に関し、t2=t1/1000の場合の例を示した断面図である。 第2実施形態の試料加工方法を説明するための斜視図および上面図である。 第2実施形態の試料加工方法を詳細に説明するための上面図である。 第3実施形態の試料加工方法を説明するための斜視図および上面図である。 第3実施形態の試料加工方法を詳細に説明するための上面図である。 第1実施形態の試料に集束イオンビームを照射する様子を模式的に示した断面図である。 第2実施形態の試料の配置例を示した斜視図および上面図である。
以下、本発明の実施形態を、図面を参照して説明する。
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態の試料加工方法を説明するための斜視図および上面図である。
図1(a)は、薄片が形成される前の試料1を示した斜視図である。図1(a)の試料1は、半導体ウェハから切り出されたブロックに相当する。
試料1は、図10に示すように、試料設置部21に設置され、集束イオンビーム22を用いて加工される。図10は、第1実施形態の試料1に集束イオンビーム22を照射する様子を模式的に示した断面図である。X方向およびY方向は、試料1の上面に平行で、互いに垂直な方向を示す。Z方向は、試料1の上面に垂直な方向を示す。試料設置部21の例としては、ホルダー、ステージ、シャトルなどが挙げられる。
図1(b)は、複数の薄片4a〜4cが形成された試料1を示した斜視図である。本方法では、集束イオンビーム22により試料1に第1の開口部2a〜2cと第2の開口部3a〜3cを形成することで、第1の開口部2a〜2cと第2の開口部3a〜3cとの間に薄片4a〜4cを形成する。
図1(b)の符号da〜dcはそれぞれ、薄片4a〜4cの膜厚を示す。また、符号5は、薄片4a〜4cの完成後に、薄片4a〜4cや、第1の開口部2a〜2cや、第2の開口部3a〜3cの両端に残った額縁部を示す。額縁部5は、薄片4a〜4cの強度を補強する機能を有する。
なお、第1、第2の開口部2a〜3cは、図1(b)においては試料1を貫通していないが、図1(c)のように試料1を貫通していてもよい。また、図1(b)や図1(c)では、薄片4a〜4cの位置がY方向に互いにずれているが、これらの位置はY方向に互いにずれていなくても構わない。
図1(d)は、薄片4a〜4cの形成方法を示した上面図である。
まず、試料1における複数の薄片形成予定領域14a〜14cの一側に、第1の加工枠12a〜12cを設定し、他側に第2の加工枠13a〜13cを設定する。第1、第2の加工枠12a〜13cは、FIB装置を制御するソフトウェア上で、それぞれ第1、第2の開口部2a〜3cの形成予定領域に設定される仮想上の枠である。符号d1、d2はそれぞれ、第1、第2の加工枠12a〜13cのY方向(薄片4a〜4cの膜厚方向)の幅を示す。また、符号15は、試料1における額縁形成予定領域を示す。
次に、第1、第2の加工枠12a〜13c内の領域を集束イオンビームで走査してスパッタリングエッチングを行い、第1、第2の開口部2a〜3cを形成する。その結果、薄片形成予定領域14a〜14cに薄片4a〜4cが形成される。一方、額縁形成予定領域15には額縁部5が残される。
以下、図2を参照し、図1(d)の試料加工方法をより詳細に説明する。
図2は、第1実施形態の試料加工方法を詳細に説明するための上面図である。
まず、図2(a)に示すように、複数の第1の加工枠12a〜12cを集束イオンビームを発生させたまま順に走査する第1の走査を、複数回行う。その結果、試料1に第1の開口部2a〜2cが形成される(図2(b))。
次に、図2(b)に示すように、複数の第2の加工枠13a〜13cを集束イオンビームを発生させたまま順に走査する第2の走査を、複数回行う。その結果、試料1に第2の開口部3a〜3cが形成される(図2(c))。
こうして、図2(c)に示すように、試料1に複数の薄片4a〜4cが形成される。
符号W1は、第1、第2の加工枠12a〜13cのX方向の長さを示す。本実施形態では、長さW1が、これらの加工枠12a〜13cで同じ値となっている。
また、符号W2は、第1、第2の加工枠12a〜13c間の額縁形成予定領域15のX方向の長さを示す。本実施形態では、長さW2が、これらの額縁形成予定領域15で同程度の値となっている。長さW2は、例えば1μm程度である。また、本実施形態では、長さW1と長さW2が、同程度の長さに設定されている。
また、本実施形態では、第1の加工枠12a〜12cのY方向の幅d1(図1参照)が、これらの加工枠12a〜12cで同じ値となっており、第2の加工枠13a〜13cのY方向の幅d2も、これらの加工枠13a〜13cで同じ値となっている。また、本実施形態では、幅d1と幅d2が、同程度の幅に設定されている。
さらに、符号t1は、第1、第2の加工枠12a〜13c内の各領域を走査する際の第1の滞留時間(dwell time)を示す。本実施形態では、第1の滞留時間t1は、これらの加工枠12a〜13cで同じ値となっている。
また、符号t2は、第1の加工枠12a〜12c間の各領域や、第2の加工枠13a〜13c間の各領域を走査する際の第2の滞留時間を示す。本実施形態では、第2の滞留時間t2は、これらの領域で同じ値となっている。
以下、図2(a)を参照し、第1の加工枠12a〜12cを走査する第1の走査について詳細に説明する。第2の加工枠13a〜13cを走査する第2の走査は、第1の走査と同様に行われるため、第2の走査についての詳細な説明は省略する。
1回目の第1の走査ではまず、矢印A1で示すように、第1の加工枠12a内の領域を第1の滞留時間t1で走査する。次に、矢印X1で示すように、第1の加工枠12a、12b間の領域を第2の滞留時間t2で走査する。次に、矢印B1で示すように、第1の加工枠12b内の領域を第1の滞留時間t1で走査する。次に、矢印Y1で示すように、第1の加工枠12b、12c間の領域を第2の滞留時間t2で走査する。次に、矢印C1で示すように、第1の加工枠12c内の領域を第1の滞留時間t1で走査する。こうして、1回目の第1の走査が終了する。
2回目以降の第1の走査は、1回目の第1の走査と同様に実行される。2回目の第1の走査は、矢印A2、X2、B2、Y2、Z2の順に行われる。また、n回目(nは3以上の整数)の第1の走査は、矢印An、Xn、Bn、Yn、Znの順に行われる。こうして、第1の開口部2a〜2cが形成される。
本実施形態では、各回の第1の走査が、イオンビームを発生させたまま行われる。例えば、1回目の第1の走査は、矢印A1から矢印C1までイオンビームを発生させたまま行われる。これにより、矢印A1から矢印C1までの走査を、イオンビームの強度、加速電圧、ビーム電流などを変えずに実行することが可能となる。同様に、n回目の第1の走査は、矢印Anから矢印Cnまでイオンビームを発生させたまま行われる。
以上のように、本実施形態の第1の走査では、第1の加工枠12a〜12cをイオンビームを発生させたまま順に走査する。同様に、本実施形態の第2の走査では、第2の加工枠13a〜13cをイオンビームを発生させたまま順に走査する。
よって、本実施形態では、第1、第2の走査をイオンビームの強度、加速電圧、ビーム電流などを変えずに実行することで、薄片4a〜4cの膜厚da〜dcのばらつきの発生を抑制することが可能となる。薄片4a〜4cの膜厚da〜dcを揃えることには、例えば、薄片4a〜4cの観察結果を定量的に比較しやすくなるという利点がある。
しかしながら、本実施形態では、第1、第2の加工枠12a〜13cをイオンビームを発生させたまま順に走査するため、加工枠12a〜13c内の領域だけでなく、加工枠12a〜13c間の領域もエッチングされてしまう。この場合、加工枠12a〜13c間の額縁部5が消滅してしまうと、薄片4a〜4cによれが発生し、適切な観察が行えなくなる可能性がある。
そこで、本実施形態では、第1、第2の加工枠12a〜13c内の領域を走査する第1の走査条件と、第1、第2の加工枠12a〜13c間の領域を走査する第2の走査条件とを異ならせることで、これら額縁部5の消滅に対処している。
具体的には、第1、第2の走査において、第2の滞留時間t2を第1の滞留時間t1よりも短く設定する(t2<t1)。すなわち、本実施形態では、加工枠12a〜13c内の領域をゆっくり走査し、加工枠12a〜13c間の領域をすばやく走査する。
その結果、加工枠12a〜13c間の領域のエッチング量が、加工枠12a〜13c内の領域のエッチング量よりも少なくなる。よって、本実施形態によれば、薄片4a〜4cの形成後に、第1の加工枠12a〜12c間の領域や、第2の加工枠13a〜13c間の領域に、額縁部5を残存させることが可能となる。
本実施形態では、第2の滞留時間t2を、第1の滞留時間t1の1/1000倍以下に設定することが望ましい(t2≦t1/1000)。例えば、第1の滞留時間t1が10μ秒の場合には、第2の滞留時間t2は0.01μ秒以下に設定することが望ましい。このような設定が望ましい理由については、図3〜図5を参照して詳細に説明する。
(1)図3〜図5の説明
図3〜図5はそれぞれ、第1実施形態の試料加工方法に関し、t2=t1/10の場合、t2=t1/100の場合、t2=t1/1000の場合の例を示した断面図である。符号Hは、薄片4a〜4cの高さ(=開口部2a〜3cの深さ)を示す。
図3(a)は、t2=t1/10の場合において、1回目の第1の走査が終了した時点での試料1の断面を示す。図3(a)に示すように、加工枠12a〜12c内にてイオンビームで走査された領域には、深さHの穴が形成される。これらの穴が、最終的に開口部2a〜2cとなる。一方、額縁形成予定領域15の高さは、0.9Hに減少する。これは、t2がt1の1/10倍であることで、額縁形成予定領域15のエッチング速度が加工枠12a〜12cのエッチング速度の1/10倍になると近似して推定されたものである。
図3(b)、図3(c)はそれぞれ、t2=t1/10の場合において、2回目、10回目の第1の走査が終了した時点での試料1の断面を示す。図3(c)に示すように、t2=t1/10の場合には、額縁形成予定領域15の高さが10回の走査で消滅してしまう。この場合、薄片4a〜4cによれが発生してしまう可能性がある。
また、図4(a)〜図4(c)はそれぞれ、t2=t1/100の場合において、1回目、10回目、50回目の第1の走査が終了した時点での試料1の断面を示す。t2=t1/100の場合には、t2=t1/10の場合に比べて、額縁形成予定領域15のエッチング速度が遅くなる。しかしながら、図4(c)に示すように、額縁形成予定領域15の高さは、50回の走査を行った時点で0.5Hにまで減少してしまう。
一般に、加工枠12a〜12cは、薄片4a〜4cが完成するまでに、数10回から数100回程度、イオンビームで走査される。一方、薄片4a〜4cの強度を十分に補強するためには、額縁部5の高さは、薄片4a〜4cの高さHの1/2倍以上とすることが望ましい。しかしながら、t2=t1/100の場合には、額縁形成予定領域15の高さが50回の走査で0.5Hにまで減少してしまうため、薄片4a〜4cの強度を十分に補強できなくなる可能性がある。
一方、図5(a)〜図5(c)はそれぞれ、t2=t1/1000の場合において、1回目、10回目、100回目の第1の走査が終了した時点での試料1の断面を示す。図5(a)に示すように、t2=t1/1000の場合には、額縁形成予定領域15の高さが100回の走査を経ても0.9Hに維持されている。よって、t2=t1/1000の場合には、数100回程度の走査を経ても、額縁部5の高さが十分に確保され、薄片4a〜4cの強度を十分に補強できると考えられる。
よって、本実施形態では、第2の滞留時間t2を、第1の滞留時間t1の1/1000倍以下に設定することが望ましい。
なお、図4(c)や図5(c)の符号Eは、額縁形成予定領域15のエッジ部を示す。エッジ部Eは他の部分に比べてエッチング速度が速いため、イオンビームにより繰り返し走査すると、エッジ部Eが丸まってしまう。この場合、額縁形成予定領域15の実効的な高さが低くなるため、薄片4a〜4cの強度を十分に補強できなくなる可能性がある。
そのため、第1、第2の滞留時間t1、t2は、エッジ部Eの丸まりも考慮に入れて設定することが望ましい。また、額縁形成予定領域15のX方向の長さW2を長くすると、エッジ部Eの丸まりの影響が弱まるため、長さW2は、エッジ部Eの丸まりの影響を十分に回避できる長さに設定することが望ましい。
(2)第1実施形態の変形例
次に、再び図2を参照し、第1実施形態の変形例について説明する。
図2(a)、図2(b)では、第1の走査がすべて終了し、第1の開口部2a〜2cが完成した後、第2の走査を開始し、第2の開口部3a〜3cを作製している。しかしながら、本実施形態では、1回目の第1の走査、1回目の第2の走査、2回目の第1の走査、2回目の第2の走査のように、第1の走査と第2の走査を交互に行ってもよい。この場合、第1の走査と第2の走査は、上記のように1回交代で交互に行ってもよいし、複数回交代で交互に行ってもよい。
また、図2(a)、図2(b)では、第1、第2の走査を、いずれも+X方向に進行させている。しかしながら、本実施形態では、第1、第2の走査の少なくともいずれかにおいて、+X方向への走査と−X方向への走査の両方を行ってもよい。例えば、A1〜C1などの奇数番目の走査を+X方向に進行させ、A2〜C2などの偶数番目の走査を−X方向に進行させるようにしてもよい。
また、本実施形態の第1、第2の走査は、第2の滞留時間t2を第1の滞留時間t1よりも短くして実行されている。すなわち、本実施形態の第1、第2の走査では、加工枠12a〜13c内の領域をゆっくり走査し、加工枠12a〜13c間の領域をすばやく走査している。そして、第2の滞留時間t2は、第1の滞留時間t1の1/1000倍以下とすることが望ましい。
ここで、図3〜図5の説明で述べた通り、加工枠12a〜13c内でのエッチング速度と、加工枠12a〜13c間でのエッチング速度との比は、これら第1の滞留時間t1と第2の滞留時間t2との比におおむね一致する。
しかしながら、これらエッチング速度の比は、第1の滞留時間t1内のイオンビームの走査距離(=長さW1)と、第2の滞留時間t2内のイオンビームの走査距離(=長さW2)との比にも依存する。理由は、一定時間内の走査距離が長くなるほど、同一箇所にイオンビームが照射される時間が短くなり、エッチング速度が遅くなる傾向にあるからである。
そこで、本実施形態では、加工枠12a〜13c内の領域の走査と、加工枠12a〜13c間の領域の走査との関係を、滞留時間の代わりに走査速度で規定してもよい。走査速度とは、イオンビームによる走査距離を滞留時間で割ったものである。
具体的には、上記の関係は、加工枠12a〜13c内の各領域を走査する際の第1の走査速度V1と、加工枠12a〜13c間の各領域を走査する際の第2の走査速度V2とを用いて規定することができる。
例えば、本実施形態の第1、第2の走査は、第2の走査速度V2を、第1の走査速度V1よりも速くして実行してもよい(V2>V1)。その理由は、t2<t1とする理由と同様である。そして、第2の走査速度V2は、第1の走査速度V1の1000倍以上とすることが望ましい(V2≧V1×1000)。この理由も、t2≦t1/1000が望ましい理由と同様である。
以上のように、本実施形態の第1、第2の走査では、第1、第2の加工枠12a〜13cをイオンビームを発生させたまま順に走査する。よって、本実施形態によれば、薄片4a〜4cの膜厚のばらつきの発生を抑制することが可能となる。
また、本実施形態では、第1、第2の加工枠12a〜13c内の領域を走査する第1の走査条件と、第1、第2の加工枠12a〜13c間の領域を走査する第2の走査条件とを異ならせることにより、薄片4a〜4cの形成後に、第1、第2の加工枠12a〜13c間の領域に額縁部5を残存させる。よって、本実施形態によれば、薄片4a〜4cの膜厚のばらつきの発生を抑制しつつ、薄片4a〜4cの強度を額縁部5により補強することが可能となる。
(第2実施形態)
図6は、第2実施形態の試料加工方法を説明するための斜視図および上面図である。
図6(a)は、薄片が形成される前の複数の試料1a〜1cを示した斜視図である。これらの試料1a〜1cは、リフトアウト法によりピックアップされた後、試料設置部21(図10参照)に固定されたグリッドに揃えて配置される。試料1a〜1cは、ほぼ同じ高さを有しており、同一視野内に互いに近接して配置される。試料1a〜1cは、集束イオンビーム22(図10参照)を用いて加工される。
試料1a〜1cは、試料1a〜1c内のデバイス構造や、試料1a〜1cの結晶面などを利用して、できるだけ揃えて配置することが望ましい。図11は、第2実施形態の試料1a〜1cの配置例を示した斜視図および上面図である。図11は、試料1a〜1cが、配置時の誤差により、互いにわずかに傾いて配置された様子を示している。これらの試料1a〜1cは、デバイス構造や結晶面などを利用して傾きを補正することで、目的に合わせてできるだけ揃えることが望ましい。
図6(b)および図6(c)は、薄片4a〜4cが形成された試料1a〜1cを示した斜視図である。本方法では、試料1a〜1cにそれぞれ第1の開口部2a〜2cと第2の開口部3a〜3cを形成することで、薄片4a〜4cを形成する。符号5a〜5cはそれぞれ、薄片4a〜4cの完成後に、薄片4a〜4cや、第1の開口部2a〜2cや、第2の開口部3a〜3cの両端に残った額縁部を示す。
図6(d)は、薄片4a〜4cの形成方法を示した上面図である。
まず、試料1a〜1cにおける薄片形成予定領域14a〜14cの一側に、第1の加工枠12a〜12cを設定し、他側に第2の加工枠13a〜13cを設定する。符号15a〜15cは、試料1a〜1cにおける額縁形成予定領域を示す。
次に、第1、第2の加工枠12a〜13c内の領域を集束イオンビームで走査してスパッタリングエッチングを行い、第1、第2の開口部2a〜3cを形成する。その結果、薄片形成予定領域14a〜14cに薄片4a〜4cが形成される。一方、額縁形成予定領域15a〜15cには額縁部5が残される。
以下、図7を参照し、図6(d)の試料加工方法をより詳細に説明する。
図7は、第2実施形態の試料加工方法を詳細に説明するための上面図である。
まず、図7(a)に示すように、試料1a〜1cの第1の加工枠12a〜12cをイオンビームを発生させたまま順に走査する第1の走査を、複数回行う。その結果、試料1a〜1cに第1の開口部2a〜2cが形成される(図7(b))。
次に、図7(b)に示すように、試料1a〜1cの第2の加工枠13a〜13cをイオンビームを発生させたまま順に走査する第2の走査を、複数回行う。その結果、試料1a〜1cに第2の開口部3a〜3cが形成される(図7(c))。
こうして、図7(c)に示すように、試料1a〜1cに薄片4a〜4cが形成される。
本実施形態の第1の走査では、第1実施形態と同様に、第1の加工枠12a〜12cをイオンビームを発生させたまま順に走査する。同様に、本実施形態の第2の走査では、第2の加工枠13a〜13cをイオンビームを発生させたまま順に走査する。
よって、本実施形態によれば、第1実施形態と同様に、薄片4a〜4cの膜厚のばらつきの発生を抑制することが可能となる。
また、本実施形態では、第1実施形態と同様に、第1、第2の加工枠12a〜13c内の領域を走査する第1の走査条件と、第1、第2の加工枠12a〜13c間の領域を走査する第2の走査条件とを異ならせることにより、薄片4a〜4cの形成後に、第1、第2の加工枠12a〜13c間の領域に額縁部5a〜5cを残存させる。
よって、本実施形態によれば、第1実施形態と同様に、薄片4a〜4cの膜厚のばらつきの発生を抑制しつつ、薄片4a〜4cの強度をその両側の額縁部5a〜5cにより補強することが可能となる。
(第3実施形態)
図8は、第3実施形態の試料加工方法を説明するための斜視図および上面図である。
本実施形態では、図8(b)および図8(b)に示すように、額縁部5a〜5cが、薄片4a〜4cや、第1の開口部2a〜2cや、第2の開口部3a〜3cの片側に残される。本実施形態の構造は、例えば、薄片4a〜4cの強度を、その片側の額縁部5a〜5cだけで十分に補強できる場合に採用される。
図9は、第3実施形態の試料加工方法を詳細に説明するための上面図である。
本実施形態では、第1、第2実施形態と同様に、第1、第2の加工枠12a〜13c内の領域を走査する第1の走査条件と、第1、第2の加工枠12a〜13c間の領域を走査する第2の走査条件とを異ならせることにより、薄片4a〜4cの形成後に、第1、第2の加工枠12a〜13c間の領域に額縁部5a〜5cを残存させる。
よって、本実施形態によれば、第1、第2実施形態と同様に、薄片4a〜4cの膜厚のばらつきの発生を抑制しつつ、薄片4a〜4cの強度をその片側の額縁部5a〜5cにより補強することが可能となる。
以上、いくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例としてのみ提示したものであり、発明の範囲を限定することを意図したものではない。本明細書で説明した新規な方法は、その他の様々な形態で実施することができる。また、本明細書で説明した方法の形態に対し、発明の要旨を逸脱しない範囲内で、種々の省略、置換、変更を行うことができる。添付の特許請求の範囲およびこれに均等な範囲は、発明の範囲や要旨に含まれるこのような形態や変形例を含むように意図されている。
1、1a〜1c:試料、2a〜2c:第1の開口部、3a〜3c:第2の開口部、
4a〜4c:薄片、5、5a〜5c:額縁部、
12a〜12c:第1の加工枠、13a〜13c:第2の加工枠、
14a〜14c:薄片形成予定領域、15、15a〜15c:額縁形成予定領域、
21:試料設置部、22:集束イオンビーム

Claims (6)

  1. 試料を試料設置部に設置し、
    前記試料複数の薄片形成予定領域の一側に複数の第1の加工枠を、他側に複数の第2の加工枠を設定し、
    前記複数の第1の加工枠内の領域および前記複数の第1の加工枠間の領域をイオンビームを発生させたまま順に走査する第1の走査を行い
    前記複数の第2の加工枠内の領域および前記複数の第2の加工枠間の領域をイオンビームを発生させたまま順に走査する第2の走査を行い
    前記第1および第2の走査により前記試料を加工して、前記複数の薄片形成予定領域に複数の薄片を形成し、
    前記第1および第2の走査において、前記第1の加工枠内の領域と前記第2の加工枠内の領域とを走査する第1の走査条件と、前記第1の加工枠間の領域と前記第2の加工枠間の領域とを走査する第2の走査条件とを異ならせることにより前記第1の加工枠間の領域と前記第2の加工枠間の領域とに、前記薄片に接続された額縁部を形成する
    ことを含む試料加工方法。
  2. 複数の試料を試料設置部に設置し、
    各試料薄片形成予定領域の一側に第1の加工枠を、他側に第2の加工枠を設定し、
    前記複数の試料の前記第1の加工枠内の領域および前記複数の試料の前記第1の加工枠間の領域をイオンビームを発生させたまま順に走査する第1の走査を行い
    前記複数の試料の前記第2の加工枠内の領域および前記複数の試料の前記第2の加工枠間の領域をイオンビームを発生させたまま順に走査する第2の走査を行い
    前記第1および第2の走査により前記複数の試料を加工して、各試料の前記薄片形成予定領域に薄片を形成し、
    前記第1および第2の走査において、前記第1の加工枠内の領域と前記第2の加工枠内の領域とを走査する第1の走査条件と、前記第2の加工枠間の領域と前記第2の加工枠間の領域とを走査する第2の走査条件とを異ならせることにより前記第1の加工枠間の領域と前記第2の加工枠間の領域とに、前記薄片に接続された額縁部を形成する
    ことを含む試料加工方法。
  3. 各試料は、前記薄片と、前記薄片の片側または両側に形成された前記額縁部と、を含むように加工される、請求項2に記載の試料加工方法。
  4. 前記第1および第2の走査において、前記第1の加工枠間および前記第2の加工枠間の各領域を走査する際の第2の滞留時間、前記第1の加工枠内および前記第2の加工枠内の各領域を走査する際の第1の滞留時間よりも短、請求項1から3のいずれか1項に記載の試料加工方法。
  5. 前記第1および第2の走査において、前記第1の加工枠間および前記第2の加工枠間の各領域を走査する際の第2の走査速度、前記第1の加工枠内および前記第2の加工枠内の各領域を走査する際の第1の走査速度よりも速、請求項1から3のいずれか1項に記載の試料加工方法。
  6. 前記第1および第2の走査は、前記イオンビームの強度、加速電圧、およびビーム電流を変えずに行われる、請求項1から5のいずれか1項に記載の試料加工方法。
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