JP5853305B2 - 吸着分離システムにおけるフラッシング体積の低減 - Google Patents

吸着分離システムにおけるフラッシング体積の低減 Download PDF

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Description

優先権の主張
この出願は、2011年3月23日に出願された米国特許出願第61/466,694号(参照によってその内容全体をここに援用する)の利益及び該出願に対する優先権を主張する。
発明の分野
本発明は、2つ以上の多成分流体混合物から1つ以上の成分を分離する方法、さらに詳細には移動床又は疑似移動床吸着装置等の吸着装置を用いて該流体混合物から有機化合物を分離する方法、及び該装置を含むシステムに関する。
発明の背景
現在、多成分流体混合物の成分を分離するために種々の手段が利用可能である。成分の密度が十分に異なれば、成分を分離するのに経時的な重力の効果が適しているかもしれない。含まれる成分の量に応じて、遠心分離機を用いて異なる密度の成分をさらに迅速に分離することができる。或いは、蒸留を利用して異なる沸点の成分を分離し得る。
流体混合物が同様の沸点を有する成分を含むことがあり、このような場合、これらの成分を分離するために蒸留による分離は困難かつ非効率的手段であり得る。余分な汚染物、例えば不要成分も所望成分と共に蒸発する(又は所望成分から蒸発し損ねる)ことがあり、或いは所望の分離度又は純度を得るのに必要となり得る蒸留プロセスを介した再循環のため、分離は高いエネルギー消費を必要とし得る。
これらの上記プロセスのこれら及び他の欠点を考慮して、多くの場合、多成分流体混合物から成分を分離して相対的に純粋な生成物を得るプロセスとして吸着が好ましかった。
吸着プロセスの効率は、部分的に、吸着性固形物の、流体混合物との接触に利用可能な表面積の量に左右され得る。利用可能な表面積は、固形物の単に表在性の外面より大きいことがある。好適な固形物は内部空間をも有し得る。該内部空間は、固形物の表面に細孔、溝、又は穴を成すことがあり、海綿におけるほどに固形物全体に広がり得る。従って、流体は、表在性の表面と接触するのみならず、固形物の中へ浸透する。篩チャンバーは、吸着プロセスにおいて流体と固形物を限定空間に集中させることによって、流体と固形物との間の接触面を増やす。このような構造は、多くの場合分子篩と記述され、分子篩が吸着し得る成分の体積量は分子篩容量と呼ばれる。
吸着プロセスでは、吸収性固形物は、混合物の1つ以上の成分に対して混合物の他成分に優先して物理的引力を有することがある。混合物の成分の全てが様々な度合で固形物に引き付けられ得るが、所望成分を優先的に引き付けて、他の全ての成分より優先して固形物に留まるように、吸着プロセスに優先度が設けられる。従って、混合物のあまり好ましくない成分が最初は固形物の一部に接触する場合でさえ、混合物の所望成分に対する固形物のより強い引力のため、所望のより強く好ましい成分によって、あまり好ましくない成分を固形物から追い出すことができる。篩チャンバーに入る流体混合物は多成分から構成されるであろうが、最初に容器から出る流体混合物は大部分が、固形物に優先的に吸着しなかった成分で構成されるであろう。
吸着性固形物を用いる吸着プロセスでは、しばらくの間、流体成分の分離が起こるが、最終的に固形物の上及び中の全ての利用可能な表面部位は、所望成分によって占められるか又は不要成分の集団で塞がれる。その時点で、混合物からはほとんど有意な追加の吸着はおそらく起こらず、チャンバーから引き抜かれる流体混合物は、固形物へのさらなる曝露によってわずかに変化するだけであろう。このようにプロセスの吸着工程は終了するので、固形物により吸着された成分を固形物から除去して、分離を果たし、固形物の再利用を可能にすることができる。
適切な吸着装置又はシステムは、まず所望成分を含む生成物の、固形物による吸着を可能にし、その後に固形物を処理して生成物を遊離させ、この生成物の回収を可能にするであろう。このような吸着装置又はシステムは、様々な位置で、固形物が吸着プロセスの様々な工程、例えば、吸着、精製、及び脱着を受けるように、チャンバーを通って固形物のトレイ又は床が移動できるようにする「移動床」を含み得る。これらの工程は下記記述によりさらに明白に分かるだろう。それにもかかわらず、吸着装置を通して固形物を動かすのは困難なことがあり、トレイ又は床を動かすための複雑な機械類を取り込むかもしれない。それが摩擦によって固形物の損失をもたらすこともあり得る。これらの問題を回避するため、吸着プロセスの様々な工程の位置、例えば、ゾーンへトレイ又は床を動かすことを「シミュレートする」ように設計された吸着装置及びシステムがある。トレイ又は床の動きのシミュレーションは、様々な時に様々なゾーンでチャンバーの中へ流体のストリームを方向づけ又は再方向づけできるようにする導管システムの使用によって達成可能である。これらのストリーム変化が起こるように、あたかも固形物がチャンバーを通って動いているかのように吸着プロセスの様々な工程で固形物を利用する。
吸着装置又はシステム内の様々なゾーンは、各ゾーン内で行なわれる吸着プロセスの特定工程、例えば、(1)吸着ゾーン内の吸着工程;(2)精製ゾーン内の精製工程;(3)脱着ゾーン内の脱着工程によって定義される。
吸着ゾーン:多成分流体供給ストリーム、例えばC8芳香族炭化水素オルトキシレン(OX)、メタキシレン(MX)、パラキシレン(PX)、及びエチルベンゼン(EB)を含む供給ストリームを吸着装置又はシステムの中へ供給するとき、装置又はシステムの供給ストリームが供給される部分は「吸着ゾーン」と呼ばれる。吸着ゾーンでは、流体は吸着性物質と接触して、所望成分が吸着性物質によって吸着される。典型的に、かつ例として、パラキシレンが吸着性物質に他のC8芳香族炭化水素より優先して吸着されることが望ましい。上述したように、他の成分も、好ましくは、より低度に吸着され得る。この優先的吸着は、多成分供給ストリームから所望成分を吸着するための優先度を有する吸着性物質、例えば吸着性固形物の選択により達成可能である。このような物質は技術上周知であり、市販されている。固形物により所望成分のみが吸着されたかもしれないが、流体混合物の他の優先的に吸着されない成分が固形物間のボイドスペースに、またおそらく固形物内の細孔、溝、又は穴に依然として残るかもしれない。これらの不要成分が生成物と共に回収されないように、固形物から所望成分を回収する前に不要成分を固形物から除去するのが好ましい。
精製ゾーン:吸着後、次の工程はチャンバー内の流体及び吸着性物質を精製することである。この工程では、多成分供給ストリームがもはや吸着ゾーンに供給されないように、トレイ又は床を動かすか又は導管内の流れを変えてよい。トレイ又は床は物理的に動かなかったが、流体ストリーム、例えば、精製ストリームが吸着性物質に供給されて、吸着性物質から、例えば、固形物間の間質領域内から及び固形物間の間質領域から、不要成分をフラッシュするので、今や吸着性物質は「精製ゾーン」にあると描写し得る。このように、不要成分を、所望成分又はより許容できるとみなされる他の成分を含む流体に置き換えることによって、「ラフィネート」と呼ばれる不要成分を含む流体が精製ゾーンからフラッシュされる。精製ゾーンでこのようにある流体に別の流体を置き換えることは「フラッシュ(flush)」と呼ばれる(置換行為も、不要成分をフラッシュするために使用する物質も両方とも)。フラッシュはパラジエチルベンゼン(PDEB)等の相対的に不活性な物質であってよく、或いはパラキシレンが分離すべき所望化合物である場合、フラッシュ液は、分離プロセスを有意義にするのに十分高いパラキシレン濃度の溶液であってよい。不要成分はラフィネートストリームの中に引き抜かれ得る。パラキシレンをそのC8芳香族炭化水素異性体から分離する場合、ラフィネートはパラキシレンが枯渇したストリームであり、技術上周知のプロセスによって、このストリームを引き続き平衡パラキシレン濃度まで異性化し、吸着プロセスを通じて再循環させ得る。
吸着プロセスの目的は所望成分を含む生成物を、所望成分とほぼ同じ沸点又は密度を有し得る他成分から分離することであり得るので、精製は、不要成分を追い出して、他の手段でより容易に分離できる、例えば、蒸留できる別の流体に置き換えることができる。
脱着ゾーン:固形物を精製ストリームに供した後、導管内の該ストリームを再び変えてチャンバーの中へ脱着剤ストリームを導入して生成物を遊離させ得る。脱着剤ストリームは、所望成分を含む生成物より優先的に固形物によって吸着される脱着剤を含む。選択される脱着剤は部分的に所望成分、吸着性物質、及び生成物から脱着剤を分離できる容易さによって決まるであろう。脱着剤ストリームがチャンバーに導入されたら、生成物をチャンバーから引き抜いてよい。引き抜かれた生成物は「抽出物」として知られる。
同時操作が行なわれる場合、吸着装置又はシステムのどこかに、ありとあらゆる工程及びゾーンが存在し得る。それにもかかわらず、工程を連続的に遂行するか又は経時的にずらすことができる。さらに、吸着プロセスによっては、不要成分を吸着させて、所望成分を含む生成物を吸着装置又はシステムを通過させる場合もある。従って、用語「ラフィネート」及び「抽出物」は相対的なものであり、分離される成分の特定の性質、固形物の優先度、及び装置又はシステムの性質によって左右され得る。実施形態では本発明は主に生成物が固形物で吸着される装置及びシステムについて論ずるが、本発明は該構成に限定されない。
本発明の吸着プロセスを達成するのに適した装置は、疑似移動床吸着装置である。疑似移動床吸着装置の市販の実施形態は、周知のParexTMプロセスで使用されており、これを用いてC8芳香族異性体を分離して、純度が高くない混合物からより高純度のパラキシレン(PX)を提供する。例として米国特許第3,201,491号:第3,761,533号;及び第4,029,717号を参照されたい。
典型的に、該吸着装置は、吸着性固形物を詰めた垂直チャンバーに含まれ、おそらくチャンバー内に積み重ねられたトレイ又はベッドに含まれる。数種類の固形物を使用してもよい。チャンバーは、チャンバーの様々な位置、例えば、ゾーン内で同時に上記各工程を行なう能力を有することもある。従って、チャンバー内の流体の組成はゾーン間で異なり得るが、これらのゾーンを完全に分ける構造がないこともある。これは、関連弁、ポンプ等を含む流体連絡導管の連続的かつ環状に相互接続されたマトリックスの使用により達成可能であり、ストリームをチャンバーの様々なゾーンへ方向づけ及び再方向づけできるようにし、かつチャンバーの様々なゾーン内で固形物を通り抜けるこれらのストリームの方向を変えられるようにする。チャンバー内の様々なゾーンは、プロセスが遂行されるにつれて常にシフトする境界を有し得る。所望成分又は不要成分のいずれか特定の吸着剤床の中又は外へのいずれのフラッシング(flushing)も、床ラインの中又は外へつながる流体連絡導管の連続的かつ環状に相互接続されたマトリックス内に含まれる液状物質をも考慮しなければならない。
疑似移動床吸着装置内で固形物を通り抜けるストリームの環状前進は、固形物に対して向流様式で流体を流させるマニホールド配置を利用することによって達成し得る。マニホールドの弁を連続様式で操作して、吸着性固形物の至る所の流体の流れ全体と同じ方向にストリームのシフトを達成することができる。この点については、米国特許第3,706,812号を参照されたい。固形吸着剤内で対向流を作り出す別の手段は、回転円板弁であり、この弁によってストリーム、例えば、供給原料、抽出物、脱着剤、ラフィネート、及びラインフラッシュは、吸着性固形物を通り抜けるのと同一方向に環状に前進する。米国特許第3,040,777号及び第3,422,848号は両方とも適切な回転弁を開示している。適切なマニホールド配置も円板弁も技術上周知である。さらに最近では、二重回転弁を使用するシステムが開示された。今や許可された米国特許出願第12/604,836号を参照されたい。
この手順では通常は少なくとも4つのストリーム(供給原料、脱着剤、抽出物、及びラフィネート)が利用される。供給原料及び脱着剤ストリームがチャンバーに入り、かつ抽出物及びラフィネートストリームがチャンバーから出る位置は、設定間隔で同一方向に同時にシフトされる。これらの移行点の位置の各シフトは、チャンバー内の異なる床から液体を送達又は除去する。多くの場合、あるゾーンは他のゾーンより多量の吸着性物質を含み得る。さらに、上記ゾーン以外のゾーンが存在することもある。例えば、構成によっては、吸着ゾーンと脱着ゾーンの間に緩衝ゾーンが存在し、このゾーンは吸着性物質周囲のゾーンに比べて少量の吸着性物質を含むことがある。さらに、吸着性物質から抽出物を容易に脱着できる脱着剤を使用する場合、脱着ゾーンには他のゾーンに比べて少量の吸着性物質しか存在しなくてよい。加えて、吸着剤は単一のチャンバーにある必要はないが、複数のチャンバー又は連続チャンバーにあってもよい。
床への流体の誘導及び引抜きは、複数の流体連絡導管を含んでよく、同一の流体連絡導管をまず第一に装置又はシステムの中へ供給ストリームを入力するために使用し、その後に抽出物ストリームを引き抜くために使用してよい。これは、引き抜かれる生成物の汚染のため生成物純度を下げる恐れがある。流体連絡導管は、ストリームの以前の添加又は引抜きから導管内に残留する残渣等の不要成分を含み得る。この問題は、各ストリームに別々の導管を利用することによって或いは流体連絡導管に残留する不要成分ほどには生成物純度に悪影響を及ぼさないであろう媒体で残渣をフラッシュすることで導管から該残渣を除去することによって克服することができる。好ましいフラッシング媒体は、残渣よりはチャンバーの下流で容易に分離できるであろう生成物又は脱着剤であった。米国特許第4,031,156号を参照されたい。それにもかかわらず、生成物による導管のフラッシングは吸着プロセスの出力を減らす。
他のC8芳香族異性体であるメタキシレン(MX)、オルトキシレン(OX)、及びエチルベンゼン(EB)からパラキシレン(PX)を分離するための標準的なParexTMユニットは、単回転弁又は平行回転弁への単一の供給原料を有する。回転弁は、抽出物(例として、99.7%のパラキシレン(PX)及び脱着剤を含み得る)引抜き点とラフィネート(PX枯渇キシレン及び脱着剤)引抜き点との間のどこかにある床ライン(概略的に見て、本明細書の添付図面のような)へ供給原料を方向づける。プロセスは疑似移動床プロセスであることから、供給原料ストリームと生成物ストリームの全てで床ラインを共有するので、生成物の汚染を防止するため供給原料注入点と抽出物引抜き点との間で床ラインをフラッシュしなければならない。標準的ユニットは大部分の汚染物を除去する一次フラッシュと、抽出物点直前で微量不純物を除去する二次フラッシュとを有する。
標準的な市販の疑似移動床は1つの供給入口しか持たず、Parexプロセスでは典型的に、異なる組成の様々なストリームが一緒にブレンドされて単一点に供給される。しかしながら、米国特許第5,750,820号(米国特許第7,396,973をも参照されたい)で指摘されているように、選択的トルエン不均化ユニットからの濃縮パラキシレン(通常85〜95%のパラキシレン)及びパワーフォーマー、異性化ユニット又はアルキル交換ユニットからの平衡キシレン(通常約23%のパラキシレン)等の実質的に異なる組成の供給原料を分離するのがベターである。これは一次ラインフラッシュをパラキシレン濃縮物用の第2供給点として使用し、二次フラッシュを単独フラッシングストリームとして使用することによって行なえる。単一フラッシュのみを有すると、分離プロセスでわずかな妥協をもたらしたが、最終生成物の正味の純度に関する限りは、典型的にパラキシレン濃縮物の供給位置を最適化するという利益がこの妥協を上回る。
上記構成では、抽出物と共に引き抜かれる汚染物を最小限にするため標準的Parexユニットが抽出物引抜き点の近傍に位置する二次フラッシュを有するという点で問題がある。しかしながら、二次フラッシュが抽出物引抜き点に非常に近く、かつ濃縮パラキシレン(随伴不純物を有する)が床ラインからフラッシュされるとき、この構成は抽出物引抜き点に近すぎて、供給原料の最高分離は実現されないであろう。
この問題は、本発明者らの一部が最近認識かつ解決した。解決策は、一次フラッシュの濃縮パラキシレンの供給位置も二次フラッシュの位置も修正して、米国特許第5,750,820号の供給構成の全利益を実現することである。二次フラッシュを抽出物からさらに離すことによって、床ラインからフラッシュされる物質がさらに効率的な位置で注入されるであろう。米国特許出願第12/774,319号を参照されたい。当該出願で検討された問題及び解決策については、以下の図1の説明で言及する。
それでも疑似向流吸着分離による精製では、特に異なる濃度の所望生成物(通常PX、つまりパラキシレン)を有する2つの供給原料が供給されると、エネルギー消費が多過ぎるという問題がある。この解決のため、さらに最近、第1フラッシュ出力を第2フラッシュ入力として使用することによって、上記プロセスをなおさらに改善できることが分かった。好ましい実施形態では、一次フラッシュアウト物質を二次フラッシュとして使用する前に、蒸留等の精製工程がない。2010年3月30日に提出された米国仮特許出願第61/319,080号を参照されたい。この場合もやはり、この解決策について以下の図2の説明で言及する。
米国特許第7,208,651号は、ラフィネートストリームを除去するために以前に用いた移行ライン(又は床ライン)の中身をフラッシュして吸着剤チャンバーから離すことによって、吸着分離プロセスで生成物純度を高めたことを記載している。このフラッシュ工程は、移行ラインフラッシュ時間又はプロセス導管を引き続き用いて吸着剤チャンバーへ供給原料ストリームを詰めるときに大量のラフィネート物質の吸着剤チャンバーへの通過を排除する。
それでも、上記発明によってもたらされた改善にもかかわらず、全てのプロセスは、少なくとも部分的に、吸着剤等の物質の集約的利用のため、典型的には上記床システム下流の精製後に再利用され、非常にエネルギー集約的である。エネルギー必要量をなおさらに減らせるように上記全てのシステムを簡単に改変できれば非常に有益であろう。本発明者らは、今やフラッシュの体積を減らすことができ、実施形態では、通常使用するフラッシュの体積を少なくとも半分減らすことができるので、なおさらなる改善を果たせることに気づいた。これは、実施形態では、システムのエネルギー効率の上昇、物質必要量の減少、生成物純度の増加の少なくとも1つを可能にする。
発明の概要
本発明は、少なくとも1つの回転弁と複数の篩チャンバーとを含む疑似移動床吸着装置で疑似向流吸着分離によって少なくとも1つの多成分供給原料から生成物を分離する方法において、(a)少なくとも1つの所望生成物を含む第1多成分供給原料を少なくとも1つの流体連絡導管を通して前記装置の中へ導入する工程;(b)少なくとも1つの所望生成物を含む第1多成分抽出物を少なくとも1つの流体連絡導管を通して前記装置の外へ引き抜く工程;(c)工程(a)の前記少なくとも1つの導管を少なくとも1つの初期フラッシング媒体でフラッシュし、それによって前記少なくとも1つの初期フラッシング媒体により前記第1多成分供給原料の残渣が工程(a)の前記少なくとも1つの導管から前記装置の中へフラッシュされて、前記少なくとも1つの初期フラッシング媒体と前記第1多成分供給原料の前記残渣とを含む第1フラッシュ出力を生成する工程;(d)工程(b)の少なくとも1つの導管を少なくとも1つの初期フラッシング媒体でフラッシュし、それによって前記少なくとも1つの初期フラッシング媒体により前記第1多成分抽出物の残渣が工程(b)の前記少なくとも1つの導管から前記装置の外へフラッシュされて、前記少なくとも1つの初期フラッシング媒体と前記第1多成分抽出物の前記残渣とを含む第1フラッシュ出力を生成する工程;(e)工程(c)後に前記少なくとも1つの流体連絡導管を第2フラッシング媒体でフラッシュする工程(但し、前記第2フラッシング媒体は工程(d)からの前記第1フラッシュ出力を含む)
を特徴とする方法に関する。
本発明は、疑似向流吸着分離によって少なくとも1つの多成分供給原料から生成物を分離する方法であって、生成物純度を改善するための少なくとも2つのフラッシング工程を含んでなり、この改善点は下記:(a)供給原料を含む床ラインの後に前記フラッシング工が続き、その直後に生成物が続くこと、及び(b)前記第2フラッシュの体積は床ライン体積の150vol%以下、好ましくは前記床ライン体積の約110〜150vol%であること;を含む方法にも関する。
好ましい実施形態では、一次フラッシュアウト物質が二次フラッシュインとして使用される前に、その蒸留等の精製工程がない。
実施形態では、本方法は、異なる濃度の少なくとも1つの生成物、好ましくはキシレンの1つ以上の異性体から選択されるC8種を有することを特徴とする少なくとも2つの異なる供給原料を供給する工程を含む。当業者には、連続疑似向流吸着分離システムは、多くの所望最終生成物、例えば医薬品、香料、糖等を有し得ることが分かるであろう。
実施形態では、従来技術と比べて一次フラッシュ及び/又は二次フラッシュの入力位置を変えて、本発明の完全な利益を実現する。
実施形態では、供給原料ストリームを装置又はシステムへ供給するために用いる導管を複数グレードの媒体でフラッシュする。
実施形態では、本方法は、吸着分離の効率、吸着装置システムの能力、エネルギー必要量(特にポンピング及び蒸留の態様での必要量)の低減、及び吸着プロセスによって得られる生成物の純度の1つ以上の改善を果たす。
一実施形態では、本方法は、下記工程:(a)少なくとも1つの所望生成物を含む第1多成分供給原料を、少なくとも1つの流体連絡導管を通して、少なくとも1つの回転弁と複数の篩チャンバーとを含む疑似移動床吸着装置の中へ導入する工程;(b)少なくとも1つの所望生成物を含む第1多成分抽出物を、少なくとも1つの流体連絡導管を通して、少なくとも1つの回転弁と、複数の吸着チャンバーとを含む疑似移動床装置の中へ引き抜く工程;(c)工程(a)の少なくとも1つの導管を少なくとも1つの初期フラッシング媒体(好ましくは工程(a)の少なくとも1つの所望生成物を初期濃度で含む)でフラッシュし、それによって前記第1多成分供給原料の残渣が、少なくとも1つの初期フラッシング媒体により工程(a)の少なくとも1つの導管から装置の中へフラッシュされて、前記少なくとも1つの初期フラッシング媒体と前記第1多成分供給原料の前記残渣とを含む一次フラッシュアウトを生成する工程;(d)工程(b)の少なくとも1つの導管を少なくとも1つの初期フラッシング媒体(好ましくは工程(b)の少なくとも1つの所望成分を初期濃度で含む)でフラッシュし、それによって前記第1多成分抽出物の残渣が少なくとも1つの初期フラッシング媒体により工程(b)の少なくとも1つの導管から装置の外へフラッシュされて、前記少なくとも1つの初期フラッシング媒体と前記第1多成分抽出物の前記残渣とを含む抽出物フラッシュアウトを生成する工程;(e)工程(c)後に、前記少なくとも1つの流体連絡導管を、第2、好ましくは最終フラッシング媒体でフラッシュする工程(前記第2フラッシング媒体は工程(d)からの前記抽出物フラッシュアウトを含むことを特徴とする)を含む。好ましい実施形態では、前記抽出物フラッシュアウトを前記第2フラッシング媒体として使用する前に前記抽出物フラッシュアウトの蒸留工程はない。
好ましい実施形態では、初期媒体の量は、導管から供給原料ストリーム残渣をフラッシュするのに十分な量未満でない。
実施形態では、装置は、木炭、イオン交換樹脂、シリカゲル、活性炭、ゼオライト物質等から成る群より選択される1つ以上の吸着性物質を含有する複数の吸着チャンバーを含み、初期媒体の量は、篩チャンバー容量まで装置を満たすのに十分な量であってよい。
実施形態では、本方法は、1つ以上の導管を、少なくとも1つの所望成分を最終濃度で含む十分な量の最終(又は第3)フラッシング媒体でフラッシュする工程(最終濃度は初期濃度及び第2濃度より高く、かつ少なくとも1つの初期媒体からの初期媒体残渣は最終媒体によって導管からシステムの中へフラッシュされるように);システムからラフィネートスストリームを引き抜く工程;脱着剤ストリームをシステムへ導入する工程;生成物と脱着剤とを含む抽出物をシステムから引き抜く工程;及び引き続き抽出物の蒸留後に生成物を除去する工程の1つ以上を含めた追加工程を含む。
さらに別の実施形態では、少なくとも1つの初期媒体の初期濃度は、少なくとも1つの導管のフラッシング中、初期濃度が最終濃度に等しくなるまで持続的に上昇する。好ましくは、これは少なくとも1つの初期媒体に徐々に増加する量で生成物を添加し、少なくとも1つの初期媒体のソースからの流れを比例して減らすことによって達成可能であり;この改善点は、第1フラッシュ出力の少なくとも一部を前記第2フラッシング媒体の少なくとも一部として使用することを含む。
市販のParexTMユニットでは、それ自体周知なように、液体の入力と出力の位置の移動は、一般的に回転弁として知られる流体方向づけデバイスによって達成され、このデバイスは吸着剤サブ床間にある分配器と連動して働く。回転弁は、吸着剤床間にある個別分配器への液体導入又は引抜きラインの第1方向づけによって入力位置と出力位置の移動を果たす。ステップ時間と呼ばれる規定時間後、回転弁は一目盛前進し、前に用いた分配器に直接隣接し、かつその下流の分配器へ液体入力と液体出力を再び方向づける。回転弁の新しい弁位置への各前進は一般的に弁ステップと呼ばれ、全ての弁ステップの完成は弁サイクルと呼ばれる。弁サイクルの各弁ステップについてステップ時間は均一であり、一般的に約60〜約90秒である(それはより長いか又は短いこともあるが)。典型的プロセスは24の吸着剤床、24の吸着剤床間にある24の分配器、少なくとも2つの液体入力ライン、少なくとも2つの液体出力ライン、及び関連フラッシュラインを含む。本発明の実施形態では、第2フラッシュの入力が、これまで、普通は二次フラッシュが入力される場所の少なくとも1、好ましくは2以上の弁ステップ下流となるように、回転弁を再配管することによって改善がもたらされる。これについては下記図4の記述でさらに詳細に説明する。これは、例えば3サイクルステップ内では、二次フラッシュが一次フラッシュの入力へ、より近くに順次添加されることを意味する。
本発明の目的は、疑似移動床吸着分離システムを利用する物質の精製においてポンピング及び蒸留の必要性を減らすことである。
本発明の別の目的は、1以上の実施形態において、供給原料ストリームの濃度より高い生成物の所望成分濃度を含むフラッシング媒体で供給原料ストリーム残渣等の汚染物を導管から装置又はシステムの中へフラッシュすることによって当該汚染物を流体連絡導管から除去できるように、吸着装置又はシステムの効率を高めることである。該実施形態の利点は、疑似移動床吸着装置におけるように、供給原料ストリームを運んだ同一導管を通って生成物が抽出される場合、抽出物は、供給原料ストリーム残渣で汚染されないか、又はより低濃度の汚染物を有することである。
本発明のさらなる目的は、吸着装置又はシステムの能力を高めることである。固形物をフラッシング媒体で精製し、所望成分を含む媒体で導管をフラッシュすることによって、装置又はシステムの過剰能力をさらに完全に利用できることがこの方法の利点である。該実施形態の特徴は、装置以外のソースから引かれ得る供給原料ストリームより高い濃度の所望成分(複数可)を含む媒体で流体連絡導管をフラッシュできることである。
実施形態では、本発明のさらに別の目的は、吸着装置又はシステムから得れる生成物の純度を高めることである。この方法の実施形態の特徴は、導管から、また吸着性固形物内の細孔、溝、及び空隙から汚染物を除去し、導管を生成物で満たせることである。装置又はシステムを通じて生成物を再循環させ、かつ過剰な装置又はシステムの能力を利用して生成物に残留する供給原料ストリームの他の不要成分を分離できることが該実施形態の利点である。
なおさらに本発明の目的は、吸着剤の中に含まれる種々の溶質からの吸着剤の下流蒸留及び分離を含め、脱着剤の循環の必要性を排除するか又は減らすことである。この溶質には、所望成分(例えば、キシレンの場合、一般的にはパラキシレンである、1つの特定異性体)が含まれる。
下記詳細な説明、好ましい実施形態、実施例、及び添付の特許請求の範囲を参照すると、これら及び他の目的、特徴及び利点が明らかになるであろう。
添付図面では、いくつかの図面を通して同様の部分を表すためには同様の参照番号を使用する。
疑似移動床吸着分離システムの従来技術の構成を示す概略図である。 疑似移動床吸着分離システムの従来技術の構成を示す概略図である。 疑似移動床吸着分離システムの従来技術の構成を示す概略図である。 本発明の実施に有用な分離システムの実施形態を示す概略図である。
詳細な説明
本発明により、吸着装置又はシステムへの少なくとも2つの多成分供給原料から生成物を分離する方法を提供する。実施形態では、抽出物フラッシュ出力を二次フラッシュ入力に直接接続し、それによって、吸着剤を含み、かつ一次フラッシュとして用いられる前のフラッシュ物質に比べて高い濃度の所望化合物を有する抽出物フラッシュ出力を次に二次フラッシュ入力として利用するように配管された疑似移動床吸着分離装置があり、さらに好ましい実施形態では、脱着剤を含み、かつ一次フラッシュ入力よりさらに高い濃度の所望化合物を有する二次フラッシュ出力をもたらす。
本装置又はシステムは移動床又は疑似移動床吸着手段を含むことができ、実施形態では、少なくとも1つの有機化合物、例えばアルキル置換基を有するアリール化合物、例えば(好ましい実施形態では)、パラキシレン(PX)を含む生成物を提供する。実施形態では、供給原料ストリームを装置又はシステムへ供給するために用いる導管を複数グレードの媒体でフラッシュする。実施形態では、本方法は、吸着分離の効率、吸着装置システムの能力、及び吸着プロセスによって得られる生成物の純度の1つ以上の改善を果たしながら、蒸留装置及び/又はポンピング機構の排除又は回避を可能にする。
実施形態では、一次フラッシュ中の濃縮パラキシレンの供給位置も二次フラッシュの位置も供給位置の完全な利益を実現するように位置づけられる。実施形態では、二次フラッシュを動かして抽出物からさらに離すことによって、床ラインからフラッシュされる物質が組成プロファイルにおいてさらに有利な点へ注入される。これは、追加能力を可能にするか又は脱着剤再循環の減少に伴う使用エネルギーの減少を実現するであろう。
米国特許出願第12/774,319号にさらに完全に記載されているように、例えば米国特許第3,201,491号;第3,761,533号;及び第4,029,717号に記載の疑似向流流れプロセスを利用するシステム120Aをいくつかの変更形態と共に図1に示す。当業者には図1の略図は疑似移動床プロセスを示すことが分かるであろう。導管100を通って脱着剤が導入され、フラッシュアウト導管101を通って抽出物フラッシュアウトが装置から出て、導管114を通ってシステムに戻って再循環され、一次供給原料フラッシュ(所望生成物を含む)は導管102を介して装置を去り、ラフィネートは導管110を通ってシステムを去り、二次フラッシュは導管103を介して添加され、導管104を通ってシステム120Aに入り、第1多成分供給原料は導管107を通じてシステムに添加され、必要に応じて第2多成分供給原料が導管108を通じて添加され、以下の記述でさらに完全に説明するように、一方又は両方とも導管113を通って疑似移動床に入る。第1多成分供給原料は典型的に、熱力学的平衡に近いパラキシレン濃度、例えば、C8芳香族炭化水素の濃度に基づいて、約23モル%を有するC8芳香族炭化水素ストリームであり、第2多成分供給原料は典型的に、平衡濃度より高いパラキシレン濃度を有するC8芳香族炭化水素ストリームであろう。
図には示さないが、米国特許出願第12/774,319号の開示を把握している当業者には認められるように、1つ以上の蒸留塔と、結果として伴うポンプ及び導管がある。本発明者らは、図4に示すように、105で二次フラッシュとして使用すべき一次フラッシュアウト101を別の経路に切り替えることによって(例えば再配管又は再修復によって)フラッシュを精製するための蒸留及び/又は分離に係わるこのような下流操作を最小限にするか又は完全に省略できること、並びに図1〜3に示す改善の継承を採択することによってもさらなる改善を実現できることが分かった。抽出物フラッシュアウト101(全ての図)は、図4で有用な二次フラッシュ105の必須特性を有し、従って脱着剤の循環の少なくとも一部を回避し、それに伴ってエネルギー、設備を節約し、さらに同時に、実施形態では、改善された生成物、例えば、精製パラキシレンを提供する。図4に示す本発明の実施形態を以下にさらに詳細に論じる。
図1の説明に続けて、導管112として示される吸着剤は、複数の床ラインA1〜An+jを含む篩チャンバー容器120Aを通る上向きの吸着剤を表す(回転弁のステッピングによって達成される)。
導管111を通じて供給された炭化水素液体供給原料は、循環する吸着剤に対向して流れる。操作中、吸着剤は流れないが、種々の供給原料及び生成物ストリームは、循環炭化水素とは異なる速度で、ラインA1〜An+jで示される床ラインを循環する。これは床ラインA1〜An+jの動きをシミュレートする。理論的には、いずれの数の床ラインも可能であり、従ってn>2かつn+jが床ラインの最大数であるが、実用的観点から床ラインの数は設計上の考慮すべき事項及び他の要因によって制限される。当然のことながら、n及びjは正の整数であり;典型的な市販実施形態では、床ラインの総数は24であり、従ってn+jは典型的に24であろう。重要なことは、当業者には分かるように、回転弁のステッピングによってもたらされる床ラインの相対位置である。図には、表示の便宜上、特定の床ライン、すなわち、A2とAnの間の床ライン、床ラインAn+3、An+5、An+6、及びAn+10〜An+j-1を示していない。
例として、通常のユニットでは、篩は優先的に床ラインAn+9の供給原料113からパラキシレン分子を吸着させ始め、上方へ流れる。実施形態では、供給原料は、導管107を通じて供給され得る、約21〜24wt%のPXである平衡キシレン(例えばパワーフォーマー、異性化ユニット又はアルキル交換ユニットから)、並びに導管108を介して供給され得る、選択的トルエン不均一化ユニット(STDPユニット)及び/又はメタノールによるトルエンアルキル化を含めた濃縮PXストリーム(約75〜95wt%のPXである)、及びその混合物から成る群より選択され、2つが導管113でマージしてシステム120Aに入る。
パラキシレンは、床ラインの篩から脱着剤ストリーム100によって脱着され、脱着剤の主成分も床ラインA1〜An+jでは篩上に強く吸着されるが、所望生成物とは異なる沸点を有し、装置の下流で所望生成物から容易に分離される。実施形態では、脱着剤はパラジエチルベンゼン(PDEB)、トルエン、又はその混合物、又はいくつかの他の強く吸着される化合物である。
記載実施形態では精製パラキシレンと脱着剤との混合物である抽出物102は供給原料113と脱着剤100との間の点で引き抜かれる。ラフィネート110はパラキシレン枯渇キシレンと脱着剤とから成る。
これは疑似移動床プロセスなので、種々の供給原料及び生成物は床ライン(篩床)と回転弁(図示せず)との間のラインを共有しなければならない。パラキシレン分子のラフィネート110への損失を防止するため、抽出物アウト102と脱着剤イン100との間の床ラインはフラッシュアウトされ、このフラッシュアウトは導管101を介して出る。図2のフラッシュアウトを回収用抽出塔へ送ることができる。
加えて(さらに重要なことに)、供給原料113は、抽出102前の回転弁(図示せず)と篩チャンバーA1〜An+jとの間の移行ライン(これも図示せず)を通して送られるので、移行ラインは完全にフラッシュされて、生成物抽出物102の汚染を回避すべきである。図1ではフラッシュアウト101は一次フラッシュ114へ再循環される(図2とは対照的に)。濃縮パラキシレン生成物は一次フラッシュ導管114を通して送られ、PDEBは二次フラッシュ導管104(又は代わりに、詳細に後述する図3及び4を参照して、導管105)として用いられる。篩チャンバーから漏れて床ラインへ戻ったかもしれないいずれの痕跡量の汚染物をもフラッシュするため、ライン104を通じた二次フラッシング工程は、抽出物引抜き位置102の直前である。
疑似移動床装置120Bを描画する図2に示すように、米国特許第5,750,820号で教示されているように、蒸留によって導管102から下流で得ることができるような濃縮パラキシレンを用いて、それを(表示の便宜上、図示しない1つ以上の導管によって)導管109を通して導管114へ送り、ひいてはそれを一次フラッシュ114として使用することが改善点である。それを新たな供給原料とマージすること(図1で後に示す)とは対照的である。この工程は、濃縮パラキシレンを組成プロファイルにおいてより最適な場所へ送るので有益である。さらに、濃縮パラキシレン109は脱着剤100又は抽出物フラッシュアウト101ほど純粋ではないが(抽出物102は、生成物パラキシレンと、例えば蒸留によって下流で分離可能な脱着剤との組合せである)、それは床ラインA1〜An+jの汚染物の量を減らし、二次フラッシング工程を促進する。図2に示す全ての他の特徴は図1に記載したとおりである。
しかしながら、抽出物102の真隣にある濃縮PX(85〜90wt%)で満ちている床ライン(すなわち、A1〜An+j)のフラッシングは、予想外でありかつ上記改善の発明者らによってさえ分からなかった問題を引き起こす。実際には、上記従来技術の教示を利用すると、操作中、0.5vol%以下の不純物のように、ゼロに近い必要があるのに対して、フラッシュは約10vol%の不純物を有し得ることが分かった。
前述した米国特許出願第12/774,319号では、上記問題を発見した当該事例の発明者らは、ライン108(図1)の濃縮ストリームの、ライン109を介した107から114への入力の動きの完全な利益を実現するためには(図1と図2を比較されたい)二次フラッシュの供給位置103を組成プロファイルの改善された場所、例えば、104から遠く、113に近い場所へ動かさなければならないと提案した。そのような一実施形態は、疑似移動床装置120Cを示す図3にライン105として示してある。図3の全ての他の特徴は図1及び2に記載のとおりである。
この場合もやはり、当業者には分かるように、これらの位置は相対的であり、かつ回転弁(図示せず)の動きに基づいて実際の位置は変化するが、ラインの相対的位置は同じままである。従って、当業者には分かるように、この図は、回転弁を有する簡易化した疑似移動床装置を表し、この装置では、床ラインA1〜An+jの固形物の、流体ストリームに対して向流の「動き」が、図示しない回転弁を用いてシミュレートされる。弁が回転すると、弁によるストリーム流れの変化のため、前述したゾーンが段階的順序でカラムを進む。実施形態では、この発明を実施するための好ましい回転弁は米国特許第3,205,166号に記載されている。この配置では、チャンバーに接続された各流体連絡導管は回転弁の各ステップ回転で異なる機能を果たし得る。
図4は、本発明の実施形態を示す概略図である。以前の図と同様、本開示を把握している当業者には分かるように、図4は回転弁(表示の便宜上、図示せず)を有する簡易化した疑似移動床装置120Dを示し、この装置では、床ラインA1〜An+jの固形物の、流体ストリームに対して向流の「動き」が、回転弁を用いてシミュレートされる。弁が回転すると、弁によるストリーム流れの変化のため、前述したゾーンが段階的順序でカラムを進む。図4に示すように本発明のこの実施形態を実施するための好ましい回転弁は米国特許第3,205,166号に記載されている。この配置では、チャンバーに接続された各流体連絡導管は回転弁の各ステップ回転で異なる機能を果たし得る。
脱着剤は導管100を通して導入され、抽出物フラッシュアウトは導管101を通って装置を去り、抽出物(所望生成物を含む)は導管102を通って装置を去り、ラフィネートは導管110を通ってシステムから出る。導管104(図1〜2)及び/又は導管105(図3)に接続するように導管101を再配管するか、或いは、図4に示すように、導管103から側面でさらに下方で、導管105を介してシステム120Dに入るように導管101の道順を別に決めて、二次フラッシュを与えることができる。
代わりに或いは加えて導管109(上に述べたように図2及び3に示すものと同様)を介して添加される濃縮パラキシレンを有し得る一次フラッシュは導管114を経てシステム120Dに入る導管106を通して添加され、第1多成分供給原料は導管107を通してシステムに添加される。必要に応じて第2多成分供給原料を全体的又は部分的にライン109を介して添加してよい。第2多成分供給原料(より高いPx濃度の)が部分的に添加される場合、ライン109の残りは戻って第1多成分供給原料と混合されてライン113になる。
吸着剤112は、複数の床ラインA1〜An+jを含む篩チャンバー容器120Dを通って上方に移動する。炭化水素流体供給原料111は(概略的に)吸着剤に対向して流れる。操作中、吸着剤は流れないが、循環する炭化水素とは異なる速度で、ラインA1〜An+jで表される床ラインを通って種々の供給原料及び生成物ストリームが循環する。これは床ラインA1〜An+jの動きをシミュレートする。理論的には、いずれの数の床ラインも可能であり、従ってn>2かつn+jが床ラインの最大数であるが、実用的観点から床ラインの数は設計上の考慮すべき事項及び他の要因によって制限される。前図について上述したように、これらの詳細のさらなる考察は、言及するには多すぎる従来技術で見つかるが、例として、上記背景で論じた特許及びその中で引用されている参考文献で見つけられる。この場合もやはり、重要なことは、当業者には分かるように、回転弁のステッピングによってもたらされる床ラインの相対位置である(例えばn及びjは正の整数であり、かつ典型的な市販の実施形態では、床ラインの総数、n+jは24である)。図2には、表示の便宜上、特定の床ライン、すなわち、A2とAnの間の床ライン、床ラインAn+3、An+5、An+6、及びAn+10〜An+j-1を示していない。
通常のユニットのように、篩は優先的に供給原料107(床ラインAn+9)からパラキシレン分子を吸着させ始め、上方へ流れる。実施形態では、供給原料は、約21〜24wt%のPXである平衡キシレン(例えばパワーフォーマー、異性化ユニット又はアルキル交換ユニットから)、選択的トルエン不均一化ユニット(STDPユニット)及び/又はメタノールによるトルエンアルキル化からの物質を含めた濃縮PX(約75〜95wt%のPXである)、及びその混合物から成る群より選択される。
パラキシレンは床ラインの篩から脱着剤ストリーム100によって脱着され、床ラインA1〜An+jでは脱着剤の主成分も篩上に強く吸着されるが、該成分は所望生成物とは異なる沸点を有し、装置の下流で所望生成物から容易に分離される。実施形態では、脱着剤はパラジエチルベンゼン(PDEB)、トルエン、又はその混合物、又は他の強く吸着される化合物の場合もある。
記載実施形態では精製パラキシレンと脱着剤との混合物である抽出物102は供給原料107と脱着剤100との間の点で引き抜かれる。パラキシレン枯渇(強く吸着されていない)キシレンと脱着剤とから成るラフィネートは導管110から出る。
これは疑似移動床プロセスなので、種々の供給原料及び生成物は床ライン(篩床)と回転弁(図示せず)との間のラインを共有しなければならない。パラキシレン分子のラフィネート110への損失を防止するため、抽出物102100の脱着剤との間の床ラインは導管101の抽出物フラッシュアウトを介してフラッシュアウトされる。適切に配管すれば(本開示を把握している当業者のスキルの範囲内である)、フラッシュアウトを回収用の抽出塔へ送るか又は再循環させ、106で一次フラッシュ用に使用するか、或いは本発明の実施形態のように(図4)、導管103及び/又は105を通して二次フラッシュインとして使用することができる。最大のフレキシビリティを可能にする全ての選択肢が操作者に与えられる。
加えて、供給原料113は、抽出物102前の回転弁と篩チャンバーA1〜An+j(いずれも表示の便宜上、図には示さないが、それ自体は通常の配管を用いる)との間の移行ラインを介して送られるので、移行ラインは完全にフラッシュされて生成物抽出物102の汚染を回避すべきである。それでも濃縮パラキシレン生成物は一次フラッシュ114を介して送られることもあり、所望により、PDEBは二次フラッシュ105として所定時に用いられる。篩チャンバーから漏れて床ラインへ戻ったかもしれないいずれの痕跡量の汚染物をもフラッシュするため、ライン105を経る二次フラッシング工程は、抽出物引抜き位置102の直前である。
物質は段階的に床ラインを移動するので、汚染を避けるため床ラインをフラッシュしなければならない。ステップ時間(分、秒等)で除した床ライン体積(立方メートル、ガロン等)が、床ライン体積の100%をフラッシュアウトするための体積流速(普通はgpm又はM3/時間)である。しかしながら、パイプ内のバックミキシングのため、フラッシング速度は一般的に床ライン体積の100%を超えて、正確なフラッシングを保証すべきである。
本発明によれば、より高い純度のパラキシレン供給原料(その一部は回転弁と篩チャンバーとの間の床ラインに残る)は、より低い純度の供給原料より少ないフラッシングしか必要でない。
理論によって拘束されることを望むものではないが、本発明者らは、驚くべきことに、供給原料(複数)分けることによって、図4に示す改善が熱力学的効率をもたらすのみならず、より高い純度の物質が床ラインに残るので、より少ないフラッシングしか必要ないことを発見した。より少ないフラッシングとは、プロセスを通じてより少ない脱着剤が再循環されるので、より低いエネルギー消費を意味する。
最終生成物の純度は、生成物中のC8異性体の総質量%に対して、所望成分、一般的にパラキシレンの量に基づいて、99.90wt%程度又はそれ以上でさえあり得る。
ある観点からは、基本実施形態としての図1から始まる図の進化があり、すなわち図2は追加の供給原料109の添加という改善を可能にし、図3は抽出物からさらに離れた二次フラッシュの動きをもたらし、そして今や図4では、抽出物ブラッシュアウトが二次フラッシュ入力へ送られるという改善点がある。
本発明を多数の実施形態及び具体例に関連して述べた。上記詳細な説明に照らして当業者には多くの変形が思い浮かぶであろう。本発明の好ましい実施形態は下記を包含する:(I)少なくとも1つの多成分供給原料から疑似向流吸着分離によって生成物を分離する方法であって、最終抽出物の純度を高めるための少なくとも2つのフラッシング工程を含み、各フラッシング工程は所定体積のフラッシング流体を使用し、第1フラッシュ出力を得る工程及び第2フラッシュ入力を与える工程を含み、ここで、改善点は下記:(a)供給原料を含む床ラインに続いて前記フラッシング工程があり、前記フラッシング工程直後に抽出物が続くこと;(b)第2フラッシュに用いられる流体の体積が床ライン体積の約150vol%以下、好ましくは前記床ライン体積の約110〜150vol%であること;前記プロセスはなおさらに抽出物フラッシュアウトの少なくとも一部を第2フラッシュ入力の少なくとも一部として使用することの少なくとも1つを含み;及び/又はさらに下記工程:(a)少なくとも1つの所望生成物を含む第1多成分供給原料を少なくとも1つの流体連絡導管を通して、少なくとも1つの回転弁と複数の篩チャンバーとを含む疑似移動床吸着装置の中へ導入する工程;(b)少なくとも1つの所望生成物を含む第1多成分抽出物を少なくとも1つの流体連絡導管を通して、少なくとも1つの回転弁と複数の吸着チャンバーとを含む疑似移動床装置の中へへ引き抜く工程;(c)工程(a)の少なくとも1つの導管を少なくとも1つの初期フラッシング媒体(好ましくは工程(a)の少なくとも1つの所望生成物を初期濃度で含む)でフラッシュし、それによって前記第1多成分供給原料の残渣が少なくとも1つの初期フラッシング媒体により工程(a)の少なくとも1つの導管から装置の中へフラッシュされて、前記少なくとも1つの初期フラッシング媒体と前記第1多成分供給原料の残渣とを含む前記第1フラッシュ出力を生成する工程;(d)工程(b)の少なくとも1つの導管を少なくとも1つの初期フラッシング媒体(好ましくは工程(b)の少なくとも1つの所望生成物を初期濃度で含む)でフラッシュし、それによって少なくとも1つの初期フラッシング媒体により前記第1多成分抽出物の残渣が工程(b)の少なくとも1つの導管から装置の外へフラッシュされて、前記少なくとも1つの初期フラッシング媒体と前記第1多成分抽出物の残渣とを含む抽出物フラッシュアウトを生成する工程;(e)工程(c)の後、前記少なくとも1つの流体連絡導管を第2、好ましくは最終フラッシング媒体(前記第2フラッシング媒体は、工程(d)からの前記抽出物フラッシュアウトを含むこと特徴とする)でフラッシュする工程をさらに特徴とすることによって;及び/又はさらなる改善点は、本発明が前記抽出物フラッシュアウトからフラッシュ出力を得る工程と、蒸留の介在工程で第2フラッシュ入力として前記抽出物フラッシュアウトを使用する工程との間に蒸留工程を持たないことを特徴とするときに得られ;本発明(上記さらなる改善点のいずれか1つ以上によって改変されるように)は、C8芳香族炭化水素ストリームを精製して単一のC8芳香族異性体、特にパラキシレンの高度に濃縮した溶液を、前記溶液中の全C8芳香族炭化水素の量に基づいて、好ましくは99.7wt%の前記単一の異性体、好ましくはパラキシレンの量で得る方法として特徴づけられ;かつ、いずれの上記方法もさらに一次フラッシュが前記一次フラッシュ中のC8芳香族異性体の総量に基づいて、25wt%より多い量でパラキシレンを含む溶液であることを特徴とする;(II)パラキシレン、オルトキシレン、メタキシレン、及び任意にエチルベンゼンを含めたC8芳香族炭化水素を含む少なくとも1つの多成分供給原料からパラキシレンを含む生成物を疑似向流吸着分離によって分離する方法であって、少なくとも2つのフラッシング工程を含み、各フラッシング工程は、所定体積のフラッシング流体を用いて、前記生成物中のパラキシレンの濃度を高め、第1フラッシュ出力を得て、第2フラッシュ入力を与える工程を含む方法、ここで、改善点は下記:(a)前記多成分供給原料を含む床ラインの後に前記少なくとも2つのフラッシング工程が続き、その直後に、前記生成物が続くこと;及び(b)前記床ラインの少なくとも1つの多成分供給原料の少なくとも2つのフラッシング工程の場合のフラッシング流体の所定量は床ライン体積の約150%以下、好ましくは前記床ライン体積の約110〜150vol%であり、さらに、好ましい実施形態では、C8芳香族炭化水素の総量に基づいて、少なくとも99.0vol%、好ましくは少なくとも99.5vol%、さらに好ましくは少なくとも99.7vol%の量でパラキシレンを含む前記生成物を特徴とすることを含む;(III)少なくとも1つの回転弁と複数の篩チャンバーとを含む疑似移動床吸着装置で疑似向流吸着分離によって、少なくとも1つの多成分供給原料から生成物を分離する方法であって、下記工程:(a)少なくとも1つの所望生成物を含む第1多成分供給原料を少なくとも1つの流体連絡導管を通して前記装置の中へ導入する工程;(b)少なくとも1つの所望生成物を含む第1多成分抽出物を少なくとも1つの流体連絡導管を通して前記装置から外へ引き抜く工程;(c)工程(a)の前記少なくとも1つの導管を少なくとも1つの初期フラッシング媒体でフラッシュし、それによって少なくとも1つの初期フラッシング媒体により前記第1多成分供給原料の残渣が工程(a)の少なくとも1つの導管からフラッシュされて、前記少なくとも1つの初期フラッシング媒体と前記第1多成分供給原料の残渣とを含む第1フラッシュ出力を生成する工程;(d)工程(b)の少なくとも1つの導管を少なくとも1つの初期フラッシング媒体でフラッシュし、それによって少なくとも1つの初期フラッシング媒体により前記第1多成分抽出物の残渣が工程(b)の少なくとも1つの導管からフラッシュされて、前記少なくとも1つの初期フラッシング媒体と前記第1多成分抽出物の残渣とを含む第1フラッシュ出力を生成する工程;(e)工程(c)後に前記少なくとも1つの流体連絡導管を第2フラッシング媒体でフラッシュする工程(但し、前記フラッシング媒体は、工程(d)からの前記第1フラッシュ出力を含む)を特徴とする方法;並びに(IV)上記(I)又は(II)又は(III)に記載のいずれかの方法を実施するのに適応し、かつこの開示の図4と概略的に一致する装置、さらに詳細には、図4に関して、抽出物フラッシュアウト101を二次フラッシュ入力105として使用する疑似移動床装置。別の形で述べると、本装置は、改善点が、抽出物フラッシュアウト101から二次フラッシュ入力105への流体接続を含み、好ましくはいずれの介在蒸留又は分離デバイスをも含まない、疑似移動床吸着装置である。
本明細書で用いた商標名はTM記号又は登録商標の記号で示してあり、その名称が特定の商標権で保護されている可能性があること、すなわち、それらは種々の管轄権における登録された商標名であり得ることを示唆している。本明細書で引用した全ての特許及び特許出願、試験手順(例えばASTM法、UL法等)、並びに他の文書は、該開示が本発明と矛盾しない範囲を参照することにより、かつ該援用が許される全ての管轄権のために本明細書に完全に援用される。数的下限及び数的上限が本明細書に列挙されている場合、いずれもの下限からいずれもの上限までの範囲が企図される。

Claims (6)

  1. 少なくとも1つの回転弁、複数の床ライン、及び前記回転弁と前記複数の床ラインとの間に設けられた少なくとも1つの移行ラインを含む疑似移動床吸着装置で疑似向流吸着分離によってパラキシレンを含有するC8芳香族炭化水素ストリームである少なくとも1つの多成分供給原料から生成物を分離する方法において、(a)少なくとも1つの所望生成物を含む第1多成分供給原料を、少なくとも1つの移行ラインを通して前記装置の中へ導入する工程;(b)少なくとも1つの所望生成物を含む第1多成分抽出物を少なくとも1つの移行ラインを通して前記装置の外へ引き抜く工程;(c)工程(a)の前記少なくとも1つの移行ラインを少なくとも1つの初期フラッシング媒体でフラッシュし、それによって前記少なくとも1つの初期フラッシング媒体により前記第1多成分供給原料の残渣が工程(a)の前記少なくとも1つの移行ラインから前記装置の中へフラッシュされ工程;(d)工程(b)の少なくとも1つの移行ラインを通して、前記少なくとも1つの初期フラッシング媒体と前記第1多成分抽出物の前記残渣とを含む第1フラッシュ出力を抜き出す工程;(e)工程(c)後に前記少なくとも1つの移行ラインを第2フラッシング媒体でフラッシュする工程、但し、前記第2フラッシング媒体は工程(d)からの前記第1フラッシュ出力を含
    さらに、前記第1フラッシュ出力を前記第2フラッシング媒体として使用する前に前記第1フラッシュ出力の蒸留工程がないことを特徴とする方法。
  2. 前記第1多成分抽出物が、前記第1多成分抽出物中のC8芳香族炭化水素の総量に基づいて、少なくとも99.7wt%のパラキシレンを含む、請求項1の方法。
  3. 前記第1多成分供給原料が、C8芳香族炭化水素の混合物中のパラキシレンの熱力学的平衡濃度以上のパラキシレンの濃度を有する、請求項1の方法。
  4. 前記初期フラッシング媒体が、前記第1多成分供給原料中のパラキシレンの濃度より高いパラキシレンの濃度を有する、請求項1の方法。
  5. 前記第2フラッシング媒体の体積が、フラッシュされる床ラインの体積の110〜150vol%である、請求項1の方法。
  6. 疑似向流吸着分離によってパラキシレンを含有するC8芳香族炭化水素ストリームである少なくとも1つの多成分供給原料から生成物を分離する方法に適応しており、少なくとも1つの回転弁、複数の床ライン、及び前記回転弁と前記複数の床ラインとの間に設けられた少なくとも1つの移行ラインを有する装置であって、
    工程(a)において、少なくとも1つの移行ラインを通して、少なくとも1つの所望生成物を含む第1多成分供給原料が前記装置に導入され、
    工程(b)において、少なくとも1つの所望生成物を含む第1多成分抽出物が、少なくとも1つの移行ラインを通して前記装置の外へ引き抜かれ、
    工程(c)において、工程(a)の前記少なくとも1つの移行ラインが、少なくとも1つの初期フラッシング媒体でフラッシュされ、それによって前記少なくとも1つの初期フラッシング媒体により前記第1多成分供給原料の残渣が工程(a)の前記少なくとも1つの移行ラインから前記装置の中へフラッシュされ、
    工程(d)において、工程(b)の少なくとも1つの移行ラインを通して、前記少なくとも1つの初期フラッシング媒体と前記第1多成分抽出物の前記残渣とを含む第1フラッシュ出力が抜き出され
    工程(e)において、前記工程(c)の前記少なくとも1つの移行ラインが第2フラッシング媒体でフラッシュされ、但し、前記第2フラッシング媒体は工程(d)からの前記第1フラッシュ出力を含み、
    前記第1フラッシュ出力は、1つ以上の蒸留カラムへのいずれの介在流体接続もなく、前記第2フラッシング媒体として使用されることを特徴とする、装置。
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