JP5845592B2 - 波長可変干渉フィルター、光モジュール、及び光分析装置 - Google Patents

波長可変干渉フィルター、光モジュール、及び光分析装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5845592B2
JP5845592B2 JP2011032149A JP2011032149A JP5845592B2 JP 5845592 B2 JP5845592 B2 JP 5845592B2 JP 2011032149 A JP2011032149 A JP 2011032149A JP 2011032149 A JP2011032149 A JP 2011032149A JP 5845592 B2 JP5845592 B2 JP 5845592B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
wavelength
film
substrate
light
interference filter
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2011032149A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2012173324A (ja
Inventor
達昭 舟本
達昭 舟本
漆谷 多二男
多二男 漆谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiko Epson Corp filed Critical Seiko Epson Corp
Priority to JP2011032149A priority Critical patent/JP5845592B2/ja
Priority to CN201210033895.XA priority patent/CN102645740B/zh
Priority to US13/398,066 priority patent/US20120212823A1/en
Publication of JP2012173324A publication Critical patent/JP2012173324A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5845592B2 publication Critical patent/JP5845592B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01JMEASUREMENT OF INTENSITY, VELOCITY, SPECTRAL CONTENT, POLARISATION, PHASE OR PULSE CHARACTERISTICS OF INFRARED, VISIBLE OR ULTRAVIOLET LIGHT; COLORIMETRY; RADIATION PYROMETRY
    • G01J3/00Spectrometry; Spectrophotometry; Monochromators; Measuring colours
    • G01J3/12Generating the spectrum; Monochromators
    • G01J3/26Generating the spectrum; Monochromators using multiple reflection, e.g. Fabry-Perot interferometer, variable interference filters
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01JMEASUREMENT OF INTENSITY, VELOCITY, SPECTRAL CONTENT, POLARISATION, PHASE OR PULSE CHARACTERISTICS OF INFRARED, VISIBLE OR ULTRAVIOLET LIGHT; COLORIMETRY; RADIATION PYROMETRY
    • G01J3/00Spectrometry; Spectrophotometry; Monochromators; Measuring colours
    • G01J3/46Measurement of colour; Colour measuring devices, e.g. colorimeters
    • G01J3/50Measurement of colour; Colour measuring devices, e.g. colorimeters using electric radiation detectors
    • G01J3/51Measurement of colour; Colour measuring devices, e.g. colorimeters using electric radiation detectors using colour filters
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B26/00Optical devices or arrangements for the control of light using movable or deformable optical elements
    • G02B26/001Optical devices or arrangements for the control of light using movable or deformable optical elements based on interference in an adjustable optical cavity

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Spectroscopy & Molecular Physics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Optics & Photonics (AREA)
  • Mechanical Light Control Or Optical Switches (AREA)
  • Spectrometry And Color Measurement (AREA)
  • Investigating Or Analysing Materials By Optical Means (AREA)
  • Optical Filters (AREA)

Description

本発明は、波長可変干渉フィルター、この波長可変干渉フィルターを備える光モジュール、及びこの光モジュールを備える光分析装置に関する。
従来、一対の基板の互いに対向する面に、それぞれ反射膜としてのミラー(一対のミラー)がギャップを介して対向配置された波長可変干渉フィルター(光学フィルター)が知られている(例えば、特許文献1参照)。
この特許文献1の波長可変干渉フィルターでは、入射光を一対のミラー間で多重干渉させ、多重干渉により互いに強め合った特定波長の光を透過させる。この際、前記ミラー間のギャップの寸法を変更することで、透過させる光の波長を変化させていた。
前記特許文献1の波長可変干渉フィルターは、光源および受光器と組み合わせることで光分析装置を構成できる。この光分析装置は、光源から測定対象物に光を照射し、その反射光を前記波長可変干渉フィルターに入射させ、波長可変干渉フィルターを透過した光を受光器で受光することで、検査対象物の色などを分析する装置である。
特開2009−251105号公報
ところで、可視光域での分析を行う場合、光源としては、一般にタングステン光源が用いられる。このタングステン光源のスペクトルは長波長成分が多く、シリコンフォトダイオードなどの受光器(ディテクター)も長波長側の感度が高い。また、通常、各波長域におけるバンドパスフィルター(波長可変干渉フィルター)の特性は、ほぼ同等な透過率(透過光量)を持つように設計される。
しかしながら、前述の光源および受光器の特性から、短波長側の光量に対して長波長側の光量は10〜数10倍程度まで大きくなる。これにより、特に短波長側において、受光器出力をアンプによって大幅に増幅する必要があり、このことが結果としてS/N比を下げることになり、測定精度が低下していた。
本発明の目的は、光分析装置に組み込んだ際にS/N比を高くできて高精度の測定を行うことができる波長可変干渉フィルター、光モジュールと、高精度の測定を行うことができる光分析装置を提供することにある。
本発明の波長可変干渉フィルターは、第1基板と、前記第1基板と互いに対向する第2基板と、前記第1基板の前記第2基板に対向する面に設けられた第1反射膜と、前記第2基板に設けられ、前記第1反射膜とギャップを介して対向する第2反射膜と、前記ギャップの寸法を変化させて、前記ギャップの寸法を設定するギャップ寸法設定手段と、を備え、前記第1反射膜および前記第2反射膜は、一層の透明膜と、一層の金属膜とが積層されてそれぞれ形成され、前記透明膜の膜厚および前記金属膜の膜厚は、透過波長範囲の内であらかじめ設定された参照波長における、前記第1反射膜および前記第2反射膜の反射率が、あらかじめ設定された目標反射率となるとともに、前記透過波長範囲の下限値に設定される設定波長の反射率が、前記金属膜のみで反射膜を構成して前記参照波長の反射率を目標反射率にした場合の、当該反射膜の前記設定波長における反射率よりも低くなるよう
に設定され、前記参照波長から前記設定波長の間の波長域の各波長に対する、前記第1反射膜および前記第2反射膜の反射率は、前記金属膜のみで反射膜を構成して前記参照波長の反射率を目標反射率にした場合の、前記参照波長から前記設定波長の間の波長域の各波長に対する反射率よりも低く、前記ギャップ寸法設定手段により設定される前記ギャップの寸法に応じた波長の光を透過させ、前記透過波長範囲の下限値は、380nm又は400nmであり、前記参照波長は、550nmから570nmの範囲にあることを特徴とする。
本発明の波長可変干渉フィルターでは、前記参照波長は、前記透過波長範囲のほぼ中間の波長であることが好ましい。
発明の波長可変干渉フィルターでは、前記透過波長範囲は可視光領域であることが好ましい。
ここで、透過波長範囲とは、本発明の波長可変干渉フィルターを用いて透過させる波長の設定範囲である。たとえば、可視光を透過させるために、400〜700nmの波長を透過させるように設定されている場合には、前記400〜700nmの範囲となる。従って、透過波長範囲の短波長域とは、前記範囲の下限を含む所定範囲を意味する。透過波長範囲が400〜700nmの範囲に設定されている場合、短波長域は、たとえば400〜450nmの範囲などに設定すればよい。
また、参照波長とは、前記透過波長範囲内で設定される膜厚設定時の参照用の波長であり、たとえば、前記透過波長範囲の中央値などが設定される。
さらに、設定波長とは、透過波長範囲における短波長域に設定される波長であり、たとえば、短波長域の下限値などが設定される。
本発明によれば、各反射膜における透明膜の膜厚および金属膜の膜厚を、透過波長範囲の短波長域における反射率が金属膜単膜よりも低くなる膜厚に設定している。
波長可変干渉フィルターでは、可視光領域(たとえば400〜700nm)において、短波長側(たとえば400〜450nm)の反射率が低く、長波長側(たとえば650〜700nm)の反射率が高い傾向にある。このため、一般的な波長可変干渉フィルターは、下地に干渉膜を用いることで金属膜単膜の場合に比べて短波長域の反射率を高くして、可視光領域における反射率の変化が小さくなるように設定していた。
これに対し、本発明は、従来とは逆に、金属膜単膜の場合に比べて短波長域の反射率を低くし、短波長域での透過光量を増やしている。これにより、短波長域に比べて長波長域の成分が多いタングステン光源などの一般的な光源と、長波長域の感度が高い受光器とを、本発明の波長可変干渉フィルターと組み合わせて光分析装置を構成した場合、短波長側および長波長側の出力の差を10倍未満と従来に比べて小さくできる。従って、本発明の波長可変フィルターを用いて光分析装置を構成すれば、短波長側の出力の増幅比を小さくできてS/N比を高くでき、高精度の測定を行うことができる。
本発明の波長可変干渉フィルターでは、前記第1反射膜は、前記第1基板側から順に一層の前記透明膜と、一層の前記金属膜とが積層されて形成され、前記第2反射膜は、前記第2基板側から順に一層の前記透明膜と、一層の前記金属膜とが積層されて形成されたことが好ましい。
本発明によれば、前述の効果を奏する他、各反射膜は、それぞれ、基板側から順に、一層の透明膜と、一層の金属膜とが積層されて形成されるので、反射膜を基板に直接成膜して形成することができる。これにより、反射膜を基板に対して安定して成膜でき、撓み等を抑制できる。
本発明の波長可変干渉フィルターでは、前記金属膜は、銀(Ag)を主成分とするAg合金膜であることが好ましい。
本発明によれば、金属膜はAg合金膜により構成される。干渉フィルターとして、高分解能、高透過率を実現する必要があり、この条件を満たす素材として、反射特性及び透過特性に優れたAg膜を用いることが好ましい。一方、Ag膜は、環境温度や、製造プロセスにおいて劣化しやすい。これに対して、Ag合金膜を用いることで、環境温度や製造プロセスでの劣化も抑えられ、かつ高分解能、高透過率を実現することができる。
本発明の波長可変干渉フィルターでは、前記透明膜は、二酸化チタン(TiO)膜であることが好ましい。
本発明によれば、透明膜には、屈折率の高いTiO膜が用いられている。このため、所望の半値幅が変動してしまうことを抑制できる。これにより、光の透過率を高めることができ、干渉フィルターの分解能をより向上できる。
本発明の波長可変干渉フィルターでは、前記第1基板および前記第2基板はガラス基板であり、前記透明膜の屈折率は、前記第1基板および前記第2基板の屈折率よりも高いことが好ましい。
本発明によれば、各基板の材料は透明膜の屈折率よりも低い屈折率を有するガラスで形成されるので、光の透過率が低下することなく、高透過率を実現できる。
本発明の光モジュールは、上述の波長可変干渉フィルターと、前記波長可変干渉フィルターを透過した検査対象光を受光する受光部とを備えることを特徴とする。
本発明によれば、光モジュールは、上述した透過波長範囲における短波長域から長波長域における出力レンジ(変動幅)を小さくでき、S/N比を高くできて高精度の測定を行うことができる。
本発明の光分析装置は、上述の光モジュールと、前記光モジュールの前記受光部により受光された光に基づいて、前記検査対象光の光特性を分析する分析処理部とを備えることを特徴とする。
本発明によれば、光分析装置は、上述した波長可変干渉フィルターを有する光モジュールを備えるので、精度の高い光量の測定を実施でき、この測定結果に基づいて光分析処理を実施することで、正確な分光特性を測定できる。
本発明に係る一実施形態の測色装置の概略構成を示すブロック図。 本実施形態のエタロンの概略構成を示す断面図。 本実施形態におけるTiO膜の膜厚と反射率との関係を示すグラフ。 本実施形態におけるTiO膜の膜厚と設定波長400nmの反射率との関係を示すグラフ。 本実施形態におけるTiO膜が無い場合と、0.2Q、1.6Qの膜厚の場合の光量を比較したグラフ。 本実施形態におけるTiO膜の膜厚と設定波長400nmの反射率との関係を示すグラフ。 本発明に係る実施例における波長域と光量との関係を示すグラフ。 本発明に係る実施例における設定波長400nmの光量に対する光量比を示すグラフ。
本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
〔1.測色装置の概略構成〕
図1は、本実施形態の測色装置1(光分析装置)の概略構成を示すブロック図である。
測色装置1は、図1に示すように、検査対象Aに光を射出する光源装置2と、測色センサー3(光モジュール)と、測色装置1の全体動作を制御する制御装置4とを備える。
そして、この測色装置1は、光源装置2から射出される光を検査対象Aにて反射させ、反射された検査対象光を測色センサー3にて受光し、測色センサー3から出力される検出信号に基づいて、検査対象光の色度、すなわち検査対象Aの色を分析して測定する装置である。
〔2.光源装置の構成〕
光源装置2は、光源21、複数のレンズ22(図1には1つのみ記載)を備え、検査対象Aに対して白色光を射出する。光源21は、たとえばタングステンランプである。
また、複数のレンズ22には、コリメーターレンズが含まれてもよく、この場合、光源装置2は、光源21から射出された白色光をコリメーターレンズにより平行光とし、図示しない投射レンズから検査対象Aに向かって射出する。なお、本実施形態では、光源装置2を備える測色装置1を例示するが、例えば検査対象Aが液晶パネルなどの発光部材である場合、光源装置2が設けられない構成としてもよい。
〔3.測色センサーの構成〕
測色センサー3は、図1に示すように、エタロン5(波長可変干渉フィルター)と、エタロン5を透過する光を受光する受光素子31(受光部)と、エタロン5で透過させる光の波長を可変する電圧制御部6とを備える。また、測色センサー3は、エタロン5に対向する位置に、検査対象Aで反射された反射光(検査対象光)を、内部に導光する図示しない入射光学レンズや凹面鏡を備えている。そして、この測色センサー3は、エタロン5により、入射光学レンズから入射した検査対象光のうち、測定波長である所定波長の光を分光し、分光した光を受光素子31にて受光する。
受光素子(ディテクター)31は、複数の光電交換素子(たとえばシリコンフォトダイオード)により構成されており、受光量に応じた電気信号を生成する。そして、受光素子31は、制御装置4に接続されており、生成した電気信号を受光信号として制御装置4に出力する。
(3−1.エタロンの構成)
図2は、本実施形態におけるエタロン5の概略構成を示す断面図である。
エタロン5は、例えば、平面視略正方形状の板状の光学部材であり、一辺が例えば10mmに形成されている。このエタロン5は、図2に示すように、第1基板51と、第2基板52とを備える。そして、これらの基板51,52は、例えば、プラズマ重合膜を用いたシロキサン接合などにより接合層53を介して互いに接合されて一体的に構成される。
ここで、第1基板51及び第2基板52は、後述する透明膜であるTiO膜57の屈折率nよりも低い屈折率を有する材料で形成される。具体的には、ソーダガラス、結晶性ガラス、石英ガラス、鉛ガラス、カリウムガラス、ホウケイ酸ガラス、無アルカリガラスなどの各種ガラスなどが例示できる。
また、第1基板51と、第2基板52との間には、固定ミラー54(第1反射膜)及び可動ミラー55(第2反射膜)が設けられる。ここで、固定ミラー54は、第1基板51における第2基板52に対向する面に固定され、可動ミラー55は、第2基板52における第1基板51に対向する面に固定されている。また、これらの固定ミラー54及び可動ミラー55は、ギャップGを介して対向配置されている。
さらに、第1基板51と第2基板52との間には、固定ミラー54及び可動ミラー55の間のギャップGの寸法を調整するための静電アクチュエーター56が設けられている。
静電アクチュエーター56は、第1基板51側に設けられる第1電極561、及び第2基板52側に設けられる第2電極562を有し、これらの電極は対向して配置される。第1電極561及び第2電極562は、それぞれ図示しない電極引出部を介して電圧制御部6(図1参照)に接続されている。
そして、電圧制御部6から出力される電圧により、第1電極561及び第2電極562の間に静電引力が働き、ギャップGの寸法が調整され、ギャップGに応じて、エタロン5を透過する光の透過波長が決定される。すなわち、静電アクチュエーター56によりギャップGを適宜調整することで、エタロン5を透過する光が決定されて、エタロン5を透過した光が受光素子31で受光される。
従って、静電アクチュエーター56により、エタロン5におけるギャップ寸法設定手段が構成される。本実施形態のギャップ寸法設定手段は、ギャップGの寸法を、140〜300nmの範囲で可変可能に構成されている。これにより、エタロン5は、透過波長範囲として、可視光領域である400〜700nmの光を透過できるように設定されている。
次に、固定ミラー54及び可動ミラー55について説明し、エタロン5の詳細な構成については、後述する。
(3−1−1.固定ミラー及び可動ミラーの構成)
固定ミラー54及び可動ミラー55は、各基板51,52の基板側から順に、一層の二酸化チタン(TiO)膜57(透明膜)、及び一層の銀(Ag)合金膜58(金属膜)が積層される2層構造にそれぞれ形成される。
本実施形態のAg合金膜58は、銀(Ag)、サマリウム(Sm)、及び銅(Cu)を含有するAg-Sm-Cu合金膜である。また、図示を省略したが、Ag合金膜58の上には、保護膜として、ケイ素(Si)の酸化膜が覆われている。なお、本実施形態では、保護膜として、ケイ素(Si)の酸化膜を用いたが、アルミニウム(Al)の酸化膜や、マグネシウム(Mg)のフッ化膜などを用いることができる。
Ag合金膜58およびTiO膜57の膜厚寸法S,Tは、以下に説明する膜構成の単板の反射率に基づいて設定される。
単板とは、各基板51,52と同様に、ガラス基板上に、TiO膜57、Ag合金膜58を積層したものである。なお、この単板のガラス基板の厚さは2mmに設定した。
Ag合金膜58の膜厚寸法Sは、参照波長λを560nmとし、この光の上記単板における反射率が91%になるように設定した。ここで、参照波長λは膜厚設定用に任意に決めた波長であり、本実施形態では可視光領域400〜700nmのほぼ中間の波長である560nmを選択した。なお、参照波長λとしては560nmに限定されず、550nmや570nmなどでもよく、測色装置1における透過波長範囲の中間値などに設定すればよい。
また、反射率91%は、エタロン5で設定する半値幅に基づいて決めている。すなわち、単板の反射率とエタロン5になったときの半値幅には相関があり、本実施形態では半値幅が約20nmとなるように前記反射率を91%に設定している。従って、反射率の設定値も、本実施形態の91%に限らず、90%や92%等、エタロン5における半値幅の設定に基づいて決定すればよい。
上記条件に基づき、ガラス基板上にAg合金膜58のみを積層した場合、つまりTiO膜57が設けられていない場合には、Ag合金膜58の膜厚寸法Sは41nmに設定される。
一方、TiO膜57が積層される場合には、TiO膜57の膜厚寸法TによってAg合金膜58の膜厚寸法Sも変化する。
たとえば、TiO膜57の膜厚寸法Tが0.2Qの場合には、Ag合金膜58の膜厚寸法Sは44nmに設定される。同様に、TiO膜57の膜厚寸法Tが、0.4Q、0.6Q、0.8Q、1.0Q、1.2Q、1.4Q、1.6Q、1.8Q、2.0Q、2.2Q、2.4Q、2.6Q、2.8Q、3.0Q、3.2Q、3.4Qの場合、Ag合金膜58の膜厚寸法Sは、それぞれ、44、48、49、47、44、40、38、37、38、40、43、47、49、48、45、41、38nmに設定される。
これらはいずれも、560nmの参照波長λの光が単板に入射した際に、反射率がほぼ91%になるように設定したものである。
ここで、Q=λ/4nである。λは参照波長λであり、nはTiO膜57の屈折率である。0.2〜3.4は係数である。本実施形態では、0.2Q=11.312nmであり、0.4Qはその2倍の22.624nmであり、3.4Qは約192nmとなる。
図3に、TiO膜57の膜厚寸法Tを変化させた場合の、単板における分光反射率を示す。図3から明らかなように、全体としては短波長側で反射率が低く、長波長側で高くなっている。また、短波長側では、TiO膜57の膜厚寸法Tによって、Ag合金膜58のみの場合に比べて、反射率が低くなる場合と、高くなる場合とがあることが分かる。
図4に、設定波長である400nmの光の反射率と、TiO膜57の各膜厚寸法Tとの関係を示す。本実施形態では、透過波長範囲である400〜700nmの下限値である400nmを設定波長とした。
図4に示すように、400nmの反射率は、TiO膜57の膜厚寸法に応じて周期的に変化する。
図4において、左端のAg合金膜58のみに比べて反射率が低くなる部分は、0.2Q部分、1.6Q部分、3.0Q部分である。
そこで、第1基板51、第2基板52の反射膜として、TiO膜57およびAg合金膜58を積層し、TiO膜57の膜厚寸法Tを0.2Qとした場合と、1.6Qとした場合の、エタロン5の透過光量を、Ag合金膜58のみを用いた場合(TiO膜57無し)と比較したものを図5に示す。なお、膜厚寸法Tが3.0Qのものは、0.2Q、1.6Qに比べて利用するメリットが小さいため、記載しなかった。すなわち、3.0Qは、約192nmと膜厚が厚くなる。膜厚が厚いと、Ag合金膜58の重さも大きくなり、可動ミラー55に用いると、ギャップGの可変動作に影響する。図4に示すように、3.0Qの場合は反射率の低減効果が小さいため、前記膜厚が厚くなるデメリットを考慮すると実際に用いられる可能性は低い。
図5に示すように、TiO膜57無しの場合に比べ、0.2Q、1.6Qの場合は、より短波長側で透過光量が多い傾向が見られる。このため、TiO膜57の膜厚寸法を0.2Qや1.6Qに設定すれば、Ag合金膜58のみの場合に比べて短波長側での透過光量を多くできる。従って、長波長側の成分が多い光源21と、長波長側の感度が高い受光素子31を用いた測色装置1において、受光素子31の出力レンジを短波長域から長波長域まで小さく抑えることができる。
そこで、本実施形態では、図6に示すように、TiO膜57の膜厚寸法Tを、400nmでの反射率がAg合金膜58のみの場合(図6においてTiOの厚み=0)に比べて低くなる寸法に設定すればよい。
本実施形態では、大きく3つの膜厚範囲に設定することができる。第1範囲は、0.2Qを含む範囲である。ただし、膜厚があまりにも小さいと膜厚のコントロールが難しため、本実施形態では第1範囲で最も反射率が低くなる0.2Q=約11nmを下限とし、11〜19nmの範囲を第1範囲とした。
また、第2範囲は、1.6Qを含む範囲であり、具体的には73〜104nmの範囲である。
さらに、第3範囲は、3.0Qを含む範囲であり、具体的には162〜177nmの範囲である。
なお、本実施形態では、本発明の透明膜として、TiO膜57を用いたが、第1基板51や第2基板52よりも屈折率が高い膜を使用すればよく、例えば、窒化チタン、ジルコニア、タンタル(Ta)の酸化膜、ニオブ(Nb)の酸化膜等を用いることができる。この中でも、屈折率が高く、かつ可視光域の光に対して、良透過特性を示すTiO膜が好ましい。
Ag合金膜58の膜厚寸法Sは、前述のとおり、37〜49nmの範囲で、TiO膜57の膜厚に応じて設定される。
特に、Ag合金膜58の膜厚寸法Sが30nm未満であると、膜厚寸法Sが小さすぎてAg合金膜58の反射率が低く、さらに、プロセス加工や経時変化による反射率低下も大きくなる。また、Ag合金膜58をスパッタリング法で成膜する場合、Ag合金膜58のスパッタリング速度が速いため、膜厚のコントロールが難しくなり、製造安定性の低下を招くおそれもある。
一方、Ag合金膜58の膜厚寸法Sが60nmを超えると、光透過率が低下し、エタロン5の固定ミラー54及び可動ミラー55としての機能も低下する。
このような観点から、固定ミラー54、及び可動ミラー55を形成するAg合金膜58の膜厚寸法Sは、30nm以上、60nm以下に設定することが好ましい。本実施形態の前記第1〜3範囲はこの範囲内に含まれているため、問題ない。
また、Ag合金膜58としては、銀(Ag)、サマリウム(Sm)、及び銅(Cu)を含有するAg-Sm-Cu合金膜を用いていたが、以下の合金膜を用いてもよい。
すなわち、Ag合金膜58としては、銀(Ag)、及び炭素(C)を含有するAg-C合金膜、銀(Ag)、パラジウム(Pd)、及び銅(Cu)を含有するAg-Pd-Cu合金膜、銀(Ag)、ビスマス(Bi)、及びネオジム(Nd)を含有するAg-Bi-Nd合金膜、銀(Ag)、ガリウム(Ga)、及び銅(Cu)を含有するAg-Ga-Cu合金膜、銀(Ag)、及び金(Au)を含有するAg-Au合金膜、銀(Ag)、インジウム(In)、及びスズ(Sn)を含有するAg-In-Sn合金膜、銀(Ag)、及び銅(Cu)を含有するAg-Cu合金膜等を用いてもよい。
また、本発明の金属膜としては、Ag以外を用いた金属膜であってもよく、例えば、純金(Au)膜、金(Au)を含有する合金膜、純銅(Cu)膜、銅(Cu)を含有する合金膜を用いてもよい。ただし、可視光域を測定対象波長域とする場合、透過特性、反射特性に優れ、かつ、劣化しにくい点でAg合金膜が最適である。なお、前記ミラー54,55が配置される空間を真空にすれば、Ag膜など酸化により劣化しやすい材質でも用いることができる。
(3−1−2.第1基板の構成)
第1基板51は、厚みが例えば500μmのガラス基材をエッチングにより加工することで形成される。この第1基板51には、図2に示すように、電極形成溝511及びミラー固定部512がエッチングにより形成される。
電極形成溝511は、ミラー固定部512の外周縁から、電極形成溝511の内周壁面までの間に、リング状の電極固定面511Aが形成される。この電極固定面511Aには、上述した第1電極561がリング状に形成される。
ミラー固定部512は、上述したように、電極形成溝511と同軸で、かつ電極形成溝511よりも小さい径寸法となる円柱状に形成される。そして、ミラー固定部512の第2基板52に対向するミラー固定面512Aが、電極固定面511Aよりも第2基板52に近接して形成される。このミラー固定面512Aには、上述した固定ミラー54が形成される。
(3−1−3.第2基板の構成)
第2基板52は、例えば厚み寸法が200μmのガラス基材をエッチングにより加工することで形成される。
具体的には、第2基板52には、基板厚み方向に見る平面視(以下、エタロン平面視)で、基板中心点を中心とした円形の可動部521と、可動部521と同軸であり、エタロン平面視で円環状に形成されて可動部521を第2基板52の厚み方向に移動可能に保持する連結保持部522とを備える。
可動部521は、連結保持部522よりも厚み寸法が大きく形成され、例えば、本実施形態では、第2基板52の厚み寸法と同一寸法である200μmに形成されている。また、可動部521の第1基板51に対向する側の可動面521Aには、上述した可動ミラー55が形成される。
連結保持部522は、可動部521の周囲を囲うダイヤフラムであり、例えば厚み寸法が50μmに形成されている。この連結保持部522の第1基板51に対向する面には、上述した第2電極562がリング状に形成される。
(3−2.電圧制御部の構成)
電圧制御部6は、制御装置4からの入力される制御信号に基づいて、静電アクチュエーター56の第1電極561及び第2電極562に印加する電圧を制御する。
〔4.制御装置の構成〕
制御装置4は、測色装置1の全体動作を制御する。この制御装置4としては、例えば汎用パーソナルコンピューターや、携帯情報端末、その他、測色専用コンピューターなどを用いることができる。
そして、制御装置4は、図1に示すように、光源制御部41、測色センサー制御部42、及び測色処理部43(分析処理部)などを備えて構成されている。
光源制御部41は、光源装置2に接続されている。そして、光源制御部41は、例えば利用者の設定入力に基づいて、光源装置2に所定の制御信号を出力し、光源装置2から所定の明るさの白色光を射出させる。
測色センサー制御部42は、測色センサー3に接続されている。そして、測色センサー制御部42は、例えば利用者の設定入力に基づいて、測色センサー3にて受光させる光の波長を設定し、この波長の光の受光量を検出させる制御信号を測色センサー3に出力する。これにより、測色センサー3の電圧制御部6は、制御信号に基づいて、利用者が所望する光の波長を透過させるよう、静電アクチュエーター56への印加電圧を設定する。
測色処理部43は、測色センサー制御部42を制御して、エタロン5のミラー間ギャップを変動させて、エタロン5を透過する光の波長を変化させる。また、測色処理部43は、受光素子31から入力される受光信号に基づいて、エタロン5を透過した光の光量を取得する。そして、測色処理部43は、上記により得られた各波長の光の受光量に基づいて、検査対象Aにより反射された光の色度を算出する。
〔5.本実施形態の作用効果〕
本実施形態によれば、各ミラー54,55の透明膜であるTiO膜57の膜厚および金属膜であるAg合金膜58の膜厚を、設定波長400nmにおける反射率が金属膜単膜よりも低くなる膜厚に設定している。よって、エタロン5において、短波長域での透過光量を増やすことができる。これにより、短波長域に比べて長波長域の成分が多いタングステン光源などの一般的な光源21と、長波長域の感度が高い受光素子31とを、エタロン5と組み合わせて測色装置1を構成した場合、短波長側および長波長側の出力の差を10倍未満と従来に比べて小さくできる。従って、測色装置1において、受光素子31の短波長側の出力の増幅比を小さくできてS/N比を高くでき、高精度の測定を行うことができる。
本実施形態によれば、各ミラー54,55は、それぞれ、基板側から順に、一層のTiO膜57と、一層のAg合金膜58とが積層されて形成される。このような構成では、例えば、基板上に金属膜のみが形成される構成や、基板上に誘電多層膜を形成し、その上に金属膜を設ける構成に比べて、金属膜による特定波長の吸光性を抑えることができ、透過光の光量低下やエタロン5の分解能の低下を抑制できる。これにより、近赤外光の長波長域の光の透過光量が低下することがなく、エタロン5の分解能を向上できる。
また、金属膜はAg合金膜58により構成される。エタロン5として、高分解能、高透過率を実現する必要があり、この条件を満たす素材として、反射特性及び透過特性に優れたAg膜を用いることが好ましい。一方、Ag膜は、環境温度や、製造プロセスにおいて劣化しやすい。これに対して、Ag合金膜58を用いることで、環境温度や製造プロセスでの劣化も抑えられ、かつ高分解能、高透過率を実現することができる。
さらに、Ag合金膜58の膜厚寸法Sが30nm以上60nm以下であるので、Ag合金膜58に入射する光の透過率が低下することなく、十分な透過性を維持できる。
また、透明膜には、屈折率の高いTiO膜57が用いられている。このため、所望の半値幅が変動してしまうことを抑制できる。これにより、光の透過率を高めることができ、エタロン5の分解能をより向上できる。
さらに、TiO膜57は参照波長λにおける反射率が約91%となるように設定しているので、所定の波長可変域において所望の半値幅(たとえば20nm)でほぼ一定にすることができる。これにより、長波長域における透過率の低下を抑制でき、エタロン5の分解能を向上できる。
各基板51,52の材料は、TiO膜57の屈折率よりも屈折率が小さなガラスで形成されるので、光の透過率が低下することなく、高透過率を実現できる。
[実施形態の変形]
なお、本発明は前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
前記実施形態では、ギャップ寸法設定手段として、静電アクチュエーター56により、ミラー間ギャップGを調整可能な構成を例示したが、例えば、電磁コイルと永久磁石とを有する電磁アクチュエーターや、電圧印加により伸縮可能な圧電素子を設ける構成としてもよい。
前記実施形態において、各基板51,52は、接合層53により接合されるとしたが、これに限られない。例えば、接合層53が形成されず、各基板51,52の接合面を活性化し、活性化された接合面を重ね合わせて加圧することにより接合する、いわゆる常温活性化接合により接合させる構成などとしてもよく、いかなる接合方法を用いてもよい。
前記実施形態では、第2基板52の厚み寸法を例えば200μmとしたが、第1基板51と同じ500μmとしてもよい。この場合には、可動部521の厚み寸法も500μmとなって厚くなるため、可動ミラー55の撓みを抑制でき、各ミラー54,55をより平行に維持できる。
前記実施形態では、本発明の光モジュールとして、測色センサー3を例示し、光分析装置として、測色センサー3を備えた測色装置1を例示したが、これに限定されるものではない。例えば、センサー内部にガスを流入させ、入射光のうちガスにて吸収された光を検出するガスセンサーを本発明の光モジュールとして用いてもよく、このようなガスセンサーによりセンサー内に流入されたガスを分析、判別するガス検出装置を本発明の光分析装置としてもよい。さらに、光分析装置は、このような光モジュールを備えた分光カメラ、分光分析器などであってもよい。
また、各波長の光の強度を経時的に変化させることで、各波長の光でデータを伝送させることも可能であり、この場合、光モジュールに設けられたエタロン5により特定波長の光を分光し、受光部で受光させることで、特定波長の光により伝送されるデータを抽出することができ、このようなデータ抽出用光モジュールを備えた光分析装置により、各波長の光のデータを処理することで、光通信を実施することもできる。
次に、本発明の実施例1,2を、比較例1,2と比較した評価結果を図7,8に示す。なお、いずれの例も参照波長λ=560nmにおける反射率が91%となるように膜厚寸法を設定している。
(実施例1)
実施例1は、固定ミラー54、可動ミラー55のTiO膜57の膜厚を0.2Qとした例である。具体的には、TiO膜57の膜厚寸法Tを11nm、Ag合金膜(AgSmCu合金膜)58の膜厚寸法Sを44nmに設定してエタロンを製造した。
(実施例2)
実施例2は、固定ミラー54、可動ミラー55のTiO膜57の膜厚を1.6Qとした例である。具体的には、TiO膜57の膜厚寸法Tを90nm、Ag合金膜(AgSmCu合金膜)58の膜厚寸法Sを37nmに設定してエタロンを製造した。
(比較例1)
比較例1は、Ag合金膜58の単膜を形成した例である。すなわち、ガラス基板の上に、Ag−Sm−Cu合金膜の単膜を形成し、その膜厚寸法Sを41nmとしてエタロンを製造した。
(比較例2)
比較例2は、従来の反射膜の構成である。すなわち、基板側からTiO膜及び二酸化ケイ素(SiO)膜の積層体、及び前記積層体の上にAg−Sm−Cu合金膜を順に形成した例である。この際、TiO膜の膜厚寸法を23nmとし、SiO膜の膜厚寸法を37nmとし、Ag−Sm−Cu合金膜の膜厚寸法を41nmとしてエタロンを製造した。
(評価)
実施例1、2、比較例1、2の各膜構成における光量を図7、400nmの光量を基準とした光量比を図8に示す。
図8に示すように、比較例2では、400nmの光量に比べて700nmの光量比は約21倍と大きく異なる。これに対し、比較例1では約6.9倍、実施例2も約6.9倍に抑えることができ、さらに実施例1では約4.5倍と抑えることができる。
従って、実施例1,2によれば、短波長域から長波長域の範囲における受光素子31の出力(受光強度)の変化割合を小さくでき、出力が低い短波長域でのアンプの倍率を、前記比較例2に比べて下げることができ、ノイズ成分の増加を抑えてS/N比の高い高精度な測定結果を得ることができる。
また、実施例1のように、0.2Qの膜厚を用いれば、比較例1に比べても変化割合を小さくでき、ノイズを抑えてより高精度の測定結果を得ることができる。
なお、実施例2の1.6Qの膜厚の光量比は、620nm付近までは0.2Qよりも小さいが、それよりも長波長域側となると、光量比が急激に上がっている。これは、図5にも示すように、実施例2では、600nm付近から透過光量が増えていることに起因する。
ただし、実施例2は、400nmにおける光量が図7に示すように多めに確保されている。従って、600nm以上の波長領域では光量調整フィルターを使い、全体の光量差を小さくすることもできる。このようにすれば、可視光領域における光量比の差を、比較例1に比べてもより小さくでき、ノイズを抑えてより高精度の測定結果を得ることができる。
1…測色装置(光分析装置)、3…測色センサー(光モジュール)、5…エタロン(波長可変干渉フィルター)、31…受光素子(受光部)、43…測色処理部(分析処理部)、51…第1基板、52…第2基板、54…固定ミラー(第1反射膜)、55…可動ミラー(第2反射膜)、57…TiO膜(透明膜)、58…Ag合金膜(金属膜)、G…ギャップ、S,T…膜厚寸法。

Claims (9)

  1. 第1基板と、
    前記第1基板と互いに対向する第2基板と、
    前記第1基板の前記第2基板に対向する面に設けられた第1反射膜と、
    前記第2基板に設けられ、前記第1反射膜とギャップを介して対向する第2反射膜と、
    前記ギャップの寸法を変化させて、前記ギャップの寸法を設定するギャップ寸法設定手段と、を備え、
    前記第1反射膜および前記第2反射膜は、一層の透明膜と、一層の金属膜とが積層されてそれぞれ形成され、
    前記透明膜の膜厚および前記金属膜の膜厚は、
    透過波長範囲の内であらかじめ設定された参照波長における、前記第1反射膜および前記第2反射膜の反射率が、あらかじめ設定された目標反射率となるとともに、
    前記透過波長範囲の下限値に設定される設定波長の反射率が、前記金属膜のみで反射膜を構成して前記参照波長の反射率を目標反射率にした場合の、当該反射膜の前記設定波長における反射率よりも低くなるように設定され、
    前記参照波長から前記設定波長の間の波長域の各波長に対する、前記第1反射膜および前記第2反射膜の反射率は、前記金属膜のみで反射膜を構成して前記参照波長の反射率を目標反射率にした場合の、前記参照波長から前記設定波長の間の波長域の各波長に対する反射率よりも低く、
    前記ギャップ寸法設定手段により設定される前記ギャップの寸法に応じた波長の光を透過させ
    前記透過波長範囲の下限値は、380nm又は400nmであり、
    前記参照波長は、550nmから570nmの範囲にある
    ことを特徴とする波長可変干渉フィルター。
  2. 請求項1に記載の波長可変フィルターにおいて、
    前記参照波長は、前記透過波長範囲のほぼ中間の波長であることを特徴とする波長可変干渉フィルター。
  3. 請求項1又は請求項に記載の波長干渉フィルターにおいて、
    前記透過波長範囲は可視光領域であることを特徴とする波長可変フィルター。
  4. 請求項1から請求項のいずれかに記載の波長可変干渉フィルターにおいて、
    前記第1反射膜は、前記第1基板側から順に一層の前記透明膜と、一層の前記金属膜とが積層されて形成され、
    前記第2反射膜は、前記第2基板側から順に一層の前記透明膜と、一層の前記金属膜とが積層されて形成された
    ことを特徴とする波長可変干渉フィルター。
  5. 請求項1から請求項のいずれかに記載の波長可変干渉フィルターにおいて、
    前記金属膜は、銀(Ag)を主成分とするAg合金膜である
    ことを特徴とする波長可変干渉フィルター。
  6. 請求項1から請求項のいずれかに記載の波長可変干渉フィルターにおいて、
    前記透明膜は、二酸化チタン(TiO)膜である
    ことを特徴とする波長可変干渉フィルター。
  7. 請求項1から請求項のいずれかに記載の波長可変干渉フィルターにおいて、
    前記第1基板および前記第2基板はガラス基板であり、
    前記透明膜の屈折率は、前記第1基板および前記第2基板の屈折率よりも高い
    ことを特徴とする波長可変干渉フィルター。
  8. 請求項1から請求項のいずれかに記載の波長可変干渉フィルターと、
    前記波長可変干渉フィルターを透過した検査対象光を受光する受光部とを備える
    ことを特徴とする光モジュール。
  9. 請求項に記載の光モジュールと、
    前記光モジュールの前記受光部により受光された光に基づいて、前記検査対象光の光特性を分析する分析処理部とを備える
    ことを特徴とする光分析装置。
JP2011032149A 2011-02-17 2011-02-17 波長可変干渉フィルター、光モジュール、及び光分析装置 Active JP5845592B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011032149A JP5845592B2 (ja) 2011-02-17 2011-02-17 波長可変干渉フィルター、光モジュール、及び光分析装置
CN201210033895.XA CN102645740B (zh) 2011-02-17 2012-02-15 波长可变干涉滤波器、光模块及光分析装置
US13/398,066 US20120212823A1 (en) 2011-02-17 2012-02-16 Tunable interference filter, optical module, and photometric analyzer

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011032149A JP5845592B2 (ja) 2011-02-17 2011-02-17 波長可変干渉フィルター、光モジュール、及び光分析装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2012173324A JP2012173324A (ja) 2012-09-10
JP5845592B2 true JP5845592B2 (ja) 2016-01-20

Family

ID=46652510

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2011032149A Active JP5845592B2 (ja) 2011-02-17 2011-02-17 波長可変干渉フィルター、光モジュール、及び光分析装置

Country Status (3)

Country Link
US (1) US20120212823A1 (ja)
JP (1) JP5845592B2 (ja)
CN (1) CN102645740B (ja)

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6136357B2 (ja) 2013-02-25 2017-05-31 セイコーエプソン株式会社 分光測定装置、通信システム及びカラーマネージメントシステム
JP6255992B2 (ja) * 2013-12-27 2018-01-10 セイコーエプソン株式会社 分光測定システム、分光モジュール、及び、位置ズレ検出方法
CN106383377B (zh) * 2016-01-30 2019-01-15 西北工业大学 一种电磁驱动式微机械可调谐珐珀滤波器及其制作方法
JP6533770B2 (ja) * 2016-11-10 2019-06-19 日東電工株式会社 基準器、分光干渉式計測装置、塗布装置、分光干渉式計測装置の計測精度保証方法、及び、塗布膜の製造方法。
FI128101B (fi) 2017-07-03 2019-09-30 Teknologian Tutkimuskeskus Vtt Oy Mikrosysteemi (MEMS) Fabry–Perot-interferometri, laitteisto ja menetelmä Fabry–Perot-interferometrin valmistamiseksi
CN110794571B (zh) * 2019-11-14 2022-12-09 京东方科技集团股份有限公司 透光组件

Family Cites Families (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4799745A (en) * 1986-06-30 1989-01-24 Southwall Technologies, Inc. Heat reflecting composite films and glazing products containing the same
JPH01300202A (ja) * 1988-05-27 1989-12-04 Sharp Corp 反射体および該反射体を用いた干渉装置
US6031653A (en) * 1997-08-28 2000-02-29 California Institute Of Technology Low-cost thin-metal-film interference filters
JP2005003806A (ja) * 2003-06-10 2005-01-06 Sun Tec Kk 光学素子、波長可変光フィルタおよび光アドドロップモジュール
US7319560B2 (en) * 2003-09-29 2008-01-15 Teledyne Licensing, Llc Partitioned-cavity tunable fabry-perot filter
US7936463B2 (en) * 2007-02-05 2011-05-03 Palo Alto Research Center Incorporated Containing analyte in optical cavity structures
JP5564759B2 (ja) * 2008-04-02 2014-08-06 セイコーエプソン株式会社 光学フィルタ装置
JP5370246B2 (ja) * 2009-05-27 2013-12-18 セイコーエプソン株式会社 光フィルター、光フィルター装置、分析機器、および光フィルターの製造方法
CA2765818A1 (en) * 2009-06-17 2010-12-23 Koninklijke Philips Electronics N.V. Interference filters with high transmission and large rejection range for mini-spectrometer

Also Published As

Publication number Publication date
CN102645740B (zh) 2016-05-04
CN102645740A (zh) 2012-08-22
JP2012173324A (ja) 2012-09-10
US20120212823A1 (en) 2012-08-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2012108440A (ja) 干渉フィルター、光モジュール、及び光分析装置
TWI531821B (zh) 干涉濾光器、光模組及分析裝置
JP5845592B2 (ja) 波長可変干渉フィルター、光モジュール、及び光分析装置
US9322966B2 (en) Interference filter having Ag—Bi—Nd alloy film
US8982350B2 (en) Optical filter, optical filter module, spectrometric measurement apparatus, and optical apparatus
JP5625614B2 (ja) 光フィルター、光フィルターモジュール、分光測定器および光機器
US20140078503A1 (en) Spectroscope, wavelength variable interference filter, optical filter device, optical module, and electronic device
US20120044570A1 (en) Interference filter, optical module, and analysis device
JP2015087144A (ja) 分光測定装置及び分光測定方法
US20120019827A1 (en) Interference filter, optical module, and analyzing device
US8970957B2 (en) Tunable interference filter, optical module, and electronic device
JP5999159B2 (ja) 光フィルター、光フィルターモジュール、分光測定器および光機器
JP5978506B2 (ja) 干渉フィルター、光モジュール、及び分析装置
JP5604959B2 (ja) 光測定装置
JP2014142319A (ja) 赤外線応用装置
JP2012088419A (ja) 光モジュール、及び光分析装置
JP2016090251A (ja) 分光測定装置、及び分光測定方法
JP2017040491A (ja) 光学モジュール及び分光装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20140127

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20140922

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20141001

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20141201

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20150317

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20150515

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20151027

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20151109

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5845592

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350